JP2019110405A - 画像符号化装置及びその制御方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 メモリバスの帯域の圧迫を抑制しつつ、画像の複数タイルへの分割と符号化を行う。【解決手段】画像データを符号化する画像符号化装置であって、符号化対象の画像データにおける画素データをラスタースキャン順に入力し、予め設定されたタップ数のフィルタを用いてウェーブレット変換を行い、得られたウェーブレット変換係数をバッファに格納するウェーブレット変換手段と、バッファに記憶されたウェーブレット変換係数を読み出し、量子化及び符号化を行う符号化手段とを有する。ここで、ウェーブレット変換手段は、フィルタが適用されるライン数の画素データが揃う度にウェーブレット変換を行い、得られたウェーブレット変換係数をバッファに格納する。また、符号化手段は、バッファに格納されたウェーブレット変換係数が属するタイル別に読み出し、量子化、符号化を実行する。【選択図】 図1
Description
本発明は画像の符号化技術に関するものである。
昨今、デジタルカメラやデジタルカムコーダー等のデジタル撮像装置の発展に伴い、様々な画像データの圧縮符号化方式が検討されている。その中の圧縮符号化方式の一つとしてJPEG(Joint Photographic Experts Group)2000が提案されている。JPEG2000の特徴の一つとして、それ以前のJPEGで用いられる離散コサイン変換(DCT:Discrete Cosine Transform)の代わりにウェーブレット変換(Discrete Wavelet Transform:DWT)を用いている点が挙げられる。ウェーブレット変換を用いることでサイズの大きな画像であっても画像全体を1タイルとして周波数変換を掛けることが可能となる。しかしながら、1ピクチャを1タイルで符号化した画像を、PCやタブレットなどの外部端末を用いて復号する際に、オリジナルの画像サイズが大きいと復号処理に多くの時間を必要とする。
そこで、JPEG2000において、符号化対象の画像を複数のタイルに分割して、タイル単位に符号化する提案がある(特許文献1)。外部端末での復号時には複数のCPUコアを用いて複数のタイルを並列して復号することで復号時間を短縮することが可能となっている。
一方、撮像装置において、タイル分割を行った場合、撮像センサからの画像入力順と符号化装置で求められる画像入力順に齟齬があるため、撮像センサからの画像を直接に画像符号化装置に供給することができないという課題がある。
ここで、撮像センサからの画像入力順および画像符号化装置で画像を符号化する際に求められる画像の入力順を図2(a)、(b)を参照して説明する。なお、説明を単純化するため、符号化対象の画像の垂直方向の画素数が10であるものとして説明する。
図2(a)は撮像センサからの画像データの入力順を示している。図示のように、後段の画像符号化装置で要求される画像入力を考慮せず、水平方向の画素数のサイズに従い、ラスタースキャン順に第1ラインから順に第10ラインに画素データが入力される。
一方、図2(b)はピクチャを4分割した際の画像符号化装置で求められる画像入力順を示している。同図におけるタイルを左からTile0、Tile1、Tile2、Tile3と表した場合、まず、タイルTile0の1〜10ラインの画像入力を行い、符号化処理が実行される。続いてタイルTile1の11〜20ライン、タイルTile2の21〜30ライン、そしてタイルTile3の31〜40ラインの純に画像入力と符号化処理が実行される。
このように撮像センサからの画像入力が水平ピクチャサイズで行われるのに対し、画像符号化装置に対しては分割後の水平タイルサイズでの入力を行う必要がある。このため、符号化を行うためには、撮像センサからの入力データを、DRAMなどのバッファに一旦保持する必要がある。しかしながら、この場合にはDRAMに対しての画像データの読み書きが発生するため、扱う画像データが大きいほどメモリバスの帯域を圧迫するという問題が発生する。
本発明は、上記の問題に鑑みなされたものであり、メモリバスの帯域の圧迫を抑制しつつ、画像の複数タイルへの分割と符号化を行う技術を提供しようとするものである。
この課題を解決するため、例えば本発明の画像符号化装置は以下の構成を備える。すなわち、
画像データを符号化する画像符号化装置であって、
符号化対象の画像データにおける画素データをラスタースキャン順に入力し、ウェーブレット変換を行い、得られたウェーブレット変換係数をバッファに格納するウェーブレット変換手段と、
前記バッファに記憶されたウェーブレット変換係数を読み出し、量子化及び符号化を行う符号化手段とを有し、
前記符号化手段は、
前記バッファに格納されたウェーブレット変換係数を、タイル毎に読み出し、量子化、符号化を実行し、
前記ウェーブレット変換手段は、
前記タイルに関わらず、ラスタースキャン順に入力される画素データに対してウェーブレット変換を行うことを特徴とする。
画像データを符号化する画像符号化装置であって、
符号化対象の画像データにおける画素データをラスタースキャン順に入力し、ウェーブレット変換を行い、得られたウェーブレット変換係数をバッファに格納するウェーブレット変換手段と、
前記バッファに記憶されたウェーブレット変換係数を読み出し、量子化及び符号化を行う符号化手段とを有し、
前記符号化手段は、
前記バッファに格納されたウェーブレット変換係数を、タイル毎に読み出し、量子化、符号化を実行し、
前記ウェーブレット変換手段は、
前記タイルに関わらず、ラスタースキャン順に入力される画素データに対してウェーブレット変換を行うことを特徴とする。
本発明によれば、メモリバスの帯域の圧迫を抑制しつつ、画像の複数タイルへの分割と符号化を行うことが可能となる。
以下添付図面に従って本発明に係る実施形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の実施形態に係る画像符号化装置の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、実施形態における画像符号化装置100は、ウェーブレット変換部(以下、DWT変換部)101、係数ラインバッファ102、量子化部103、エントロピー符号化部104、タイルデータ入力制御部105を有する。また、画像符号化装置100へは、撮像行うセンサ106からの画像データが直接入力され、符号化後の画像データストリームはDRAM107に記録される。
図1は、本発明の実施形態に係る画像符号化装置の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、実施形態における画像符号化装置100は、ウェーブレット変換部(以下、DWT変換部)101、係数ラインバッファ102、量子化部103、エントロピー符号化部104、タイルデータ入力制御部105を有する。また、画像符号化装置100へは、撮像行うセンサ106からの画像データが直接入力され、符号化後の画像データストリームはDRAM107に記録される。
なお、本実施例におけるウェ−ブレット変換は可逆5−3タップフィルタを用いるが特にその方式は問わない。また、符号化方式の一例としてJPEG2000を用いて説明するが特に符号化方式については問わない。係る構成において、まず入力画像を符号化する方法について図1、図2、図9を用いながら説明する。
センサ106から画像データは図2(a)と同じで、水平ピクチャサイズのラスタースキャン順にDWT変換部101に入力される。DWT変換部101は入力された水平ピクチャサイズのままウェーブレット変換を行い、変換後のウェーブレット係数を係数ラインバッファ102に保持する。
量子化部103はタイルデータ入力制御部105の設定に従い、係数ラインバッファ102から分割したいタイルの水平サイズに必要なウェーブレット係数を読み出し、量子化パラメータを用いて量子化し、エントロピー符号化部104に送る。なお、係数ラインバッファ102へのウェーブレット係数の入出力方法の詳細については後述する。また係数ラインバッファからの係数読み出し順は図2(b)のように1タイルずつ順に読み出すのではなく、図9のように水平タイルライン単位に複数タイルに跨って行われる。
エントロピー符号化部104は、量子化部103で量子化されたウェーブレット係数に対してサブバンドごとに、EBCOT(Embedded Block Coding with Optimized Truncation)などのエントロピー符号化を施す。そして、エントロピー符号化部104は、生成された符号化データをメモリバスを介してDRAM107に保存(格納)する。
続いて、DWT変換部101から係数ラインバッファ102へのウェーブレット係数の書き込み方法、及び量子化部103のウェ−ブレット係数の読み出し方法について図3および図4、図5を参照して説明する。
図3(a)は、画素pix00〜pix77の水平8画素、垂直8画素のDWT変換部101に入力される符号化対象画像を示している。また、画素pix3xとpix4xを境に水平方向2分割でタイル分割符号化するものとする。また、左側のタイルをTile0、右側のタイルをTile1とする。
図3(b)は、図3(a)に示す画像データに対し、1回のウェ−ブレット変換した係数である。LL00〜LL33は水平、垂直共にローパス出力であるサブバンドLLの変換係数を示す。LH00〜LH33は、水平ローパス出力、垂直ハイパス出力であるサブバンドLHの変換係数を示す。HL00〜HL33は、水平ハイパス出力、垂直ローパス出力であるサブバンドHLの変換係数を示す。そして、HH00〜HH33が水平、垂直共にハイパス出力であるサブバンドHHの変換係数を示す。
図3(c)、(d)は、図3(a)の入力画像をpix3xとpix4xを境に水平方向2タイルに分割した際のTile0、Tile1で量子化・符号化されるウェーブレット係数を示している。
図4は画像符号化装置100にセンサ106から画像データを入力するタイミング、DWT変換部101がDWTによる変換係数を係数ラインバッファ102に書きこむタイミング、量子化部102がDWT係数を係数ラインバッファ102から読み出すタイミングを示している。
図4において、タイミングt0〜t9の各区間は画素データがセンサ106から1ラインデータを入力するのに必要な期間を示している。なお、タイミングt0期間から画像データの入力が開始されるものとする。
画素データの横のバーは各期間で画素データが入力されているかどうかを示している。図4においてはタイミングt0〜t7の期間にバーがあるため、タイミングt0〜t7において1ライン分の画素データが入力されていることを示している。
一方、DWT変換の各サブバンドの横のバーは各期間でDWT変換が実行され、各サブバンドのデータが係数ランバッファ102に書きだされたかどうかを示している。例えば、タイミングt0期間ではどのサブバンドにおいてもバーが無い為、DWT変換が実行されていないことを示す。そして、タイミングt2期間ではLev1-LL、Lev1-LH、Lev1-HL、Lev1-HHのバーが存在しているため、レベル1DWTが実行され、レベル1のLH、HH、LHの変換係数が出力されていることを示す。
量子化・符号化の横のバーはDWT変換出力されたDWT係数をどのタイミングで係数ラインバッファ102から読み出し、量子化部102およびエントロピー符号化部103で量子化・符号化をしているかを示している。例えば、タイミングt0期間ではどのサブバンドにおいてもバーが無い為、全サブバンドの係数を量子化・符号化していないことを示す。そして、タイミングt3期間の前半ではTile0 Lev1-LL、Tile0 Lev1-LH、Tile0 Lev1-HL、Tile0 Lev1-HHのバーが存在しているため、タイルTile0のレベル1のサブバンドLL、LH、HH、LHの変換係数の量子化・符号化が行われることを示している。また、タイミングt3期間の後半ではTile1 Lev1-LL、Tile1 Lev1-LH、Tile1 Lev1-HL、Tile1 Lev1-HHのバーが存在しているため、タイルTile1のレベル1のサブバンドLL、LH、HH、LHを量子化・符号化していることを示す。
図4の各区間で実行される符号化処理について、図1、図3、図5も参照しながら説明する。
図4のタイミングt0期間において、センサ106は、図3(a)の画素pix00〜pix70として示される1ライン分のデータを画像符号化装置100に供給する。なお、この時点ではまだ可逆5−3タップフィルタによるDWT変換を実行するに足るライン数分のデータが入力されていない。そのため、DWT変換部101は入力された1ライン分のデータを内部のラインバッファに保持するに留め、この期間でのDWT変換は実行しない。また、量子化部102およびエントロピー符号化部103は符号化する係数が存在しないため動作させない。
図4のタイミングt1期間において、センサ106は、図3(a)の画素pix01〜pix71として示される1ライン分の画像データを画像符号化装置100に供給する。この時点ではまだ可逆5−3タップフィルタによるDWT変換を実行するに足るライン数分のデータが入力されていない。このため、DWT変換部101は、入力された1ライン分のデータを内部のラインバッファに保持するに留め、この期間でのDWT変換は実行しない。また、量子化部102およびエントロピー符号化部103は符号化すべきDWTによる変換係数が存在しないため動作しない。
図4のタイミングt2期間において、センサ106は、図3(a)の画素pix02〜pix72として示される1ライン分の画像データを画像符号化装置100に供給する。このとき、DWT変換部101はタイミングt0,t1期間でラインバッファに保持した2ライン分の画素データおよび、今回入力する画素データを用いて可逆5−3タップフィルタによるDWT変換を実行する。この結果、図3(b)に示す、変換係数LL00〜LL30、LH00〜LH30、HH00〜HH30、LH00〜LH30が生成される。DWT変換部101は、生成した変換係数LL00〜LL30、LH00〜LH30、HH00〜HH30、LH00〜LH30を係数ラインバッファ102に格納する。
なお、実施形態では、可逆5−3タップフィルタを用いるものとしているので、厳密には垂直方向のDWTを行うためには、5ライン分のデータが必要になる。しかし、画像の端(図3の場合は画像の上端)では、2ライン分のデータをミラーリングで生成するので、画像の上部についてDWTを行う場合には、図示のように3ライン分の画像データがあれば実施可能である。垂直ウェーブレット変換した結果および入力された1ライン分のデータは内部のラインバッファに保持され、後のウェーブレット変換に使用する。また、量子化部102およびエントロピー符号化部103は係数がラインバッファに書き込み中のため、このタイミングt2では動作しない。
図4のタイミングt3間において、センサ106は、図3(a)の画素pix03〜pix73として示される1ライン分の画像データを画像符号化装置100に供給する。なお、この時点ではまだ可逆5−3タップフィルタによるDWT変換を実行するに足るライン数分のデータが入力されていない。そのため、DWT変換部101は入力された1ライン分のデータを内部のラインバッファに保持するに留め、この期間でのDWT変換は実行しない。
量子化部102およびエントロピー符号化部103は、タイミングt3期間の前半において、図3(c)のタイルTile0の変換係数LL00とLL10、HL00とHL10、LH00とLH10、HH00とHH10をラインバッファ102から読み出し、量子化、エントロピー符号化を実行する。そして、エントロピー符号化部103は、生成された符号化データを、メモリバスを介してDRAM107に格納する。各サブバンドの符号化データは、図5に示すようにタイルtile0用のサブバンド毎の各々別領域に格納される。
量子化部102およびエントロピー符号化部103は、タイミングt3期間の後半において、図3(d)のタイルTile1の変換係数LL20とLL30、HL20とHL30、LH20とLH30、HH20とHH30をラインバッファ102から読み出し、量子化、エントロピー符号化を実行する。そして、エントロピー符号化部103は、生成されや符号化データを、メモリバスを介してDRAM107に格納する。各サブバンドの符号化データは、図5に示すようにタイルtile1用のサブバンド毎の各々別領域に格納される。
図4のタイミングt4期間において、センサ106は、図3(a)の画素pix04〜pix74として示される1ライン分の画像データを画像符号化装置100に供給する。また、DWT変換部101はタイミングt2期間に生成し、ラインバッファに保持した垂直DWT係数、タイミングt2,t3期間でラインバッファに保持した2ライン分の画素データおよび入力画素データを用いてDWT変換を実行する。その結果、図3(b)の変換係数LL01〜LL31、LH01〜LH31、HH01〜HH31、LH01〜LH31が生成される。そして、DWT変換部101は、変換係数LL01〜LL31、LH01〜LH31、HH01〜HH31、LH01〜LH31を係数ラインバッファ102に格納する。また、DWT変換部101は、垂直ウェーブレット変換した結果、および、入力された1ライン分のデータを内部のラインバッファに保持する。また、量子化部102およびエントロピー符号化部103は係数がラインバッファに書き込み中のため、動作しない。
図4のタイミングt5期間において、センサ106は、図3(a)の画素pix05〜pix75として示される1ライン分の画像データを画像符号化装置100に供給する。なお、この時点ではまだ可逆5−3タップフィルタによるDWT変換を実行するに足るライン数分のデータが入力されていない。そのため、DWT変換部101は、入力された1ライン分の画像データを内部のラインバッファに保持するに留め、この期間でのDWT変換は実行しない。
量子化部102およびエントロピー符号化部103は、タイミングt5期間の前半において、図3(c)のタイルTile0の変換係数LL01とLL11、HL01とHL11、LH01とLH11、HH01とHH11をラインバッファ102から読み出し、量子化、エントロピー符号化する。そして、エントロピー符号化部103は、生成された符号化データを、メモリバスを介してDRAM107に格納する。また、このとき、図5に示すように各サブバンドデータは、個別の領域に格納される。
量子化部102およびエントロピー符号化部103は、タイミングt5期間の後半において、図3(d)のタイルTile1の変換係数LL21とLL31、HL21とHL31、LH21とLH31、HH21とHH31をラインバッファ102から読み出し、量子化、エントロピー符号化する。そして、エントロピー符号化部103は、生成された符号化データを、メモリバスを介してDRAM107に格納する。また、このとき、図5に示すように各サブバンドデータは、個別の領域に格納される。
図4のタイミングt6期間において、センサ106は、図3(a)の画素pix06〜pix76として示される1ライン分の画像データを画像符号化装置100に供給する。また、DWT変換部101はタイミングt4期間に生成し、内部のラインバッファに保持した垂直DWT係数、タイミングt4,t5期間で内部のラインバッファに保持した2ライン分の画素データおよび入力画素データを用いてDWT変換を実行する。その結果、図3(b)に示す変換係数LL02〜LL32、LH02〜LH32、HH02〜HH32、LH02〜LH32が生成される。DWT変換部101は、生成した変換係数LL02〜LL32、LH02〜LH32、HH02〜HH32、LH02〜LH32を、係数ラインバッファ102に格納する。また、垂直ウェーブレット変換した結果および入力された1ライン分のデータは、DWT変換部101の内部のラインバッファに保持され、後のウェーブレット変換に使用される。また、量子化部102およびエントロピー符号化部103は係数がラインバッファに書き込み中のため、動作しない。
図4のタイミングt7期間において、センサ106は、図3(a)の画素pix07〜pix77として示される1ライン分の画像データを画像符号化装置100に供給し、画像入力を完了する。なお、この時点で可逆5−3タップフィルタによるDWT変換を実行するに足るライン数分のデータが入力されている。しかし、量子化部102から係数データの読み出しを行うため、DWT変換部101は入力された1ライン分のデータを内部のラインバッファに保持するに留め、この期間でのDWT変換は実行しない。
量子化部102およびエントロピー符号化部103は、タイミングt7期間の前半において、図3(c)のタイルTile0の変換係数LL02とLL12、HL02とHL12、LH02とLH12、HH02とHH12をラインバッファ102から読み出し、量子化、エントロピー符号化する。そして、エントロピー符号化部103は、得られた符号化データを、メモリバスを介してDRAM107に格納する。また、このとき、図5に示すように各サブバンドデータは、個別の領域に格納される。
量子化部102およびエントロピー符号化部103は、タイミングt7期間の後半において、図3(d)のタイルTile1の変換係数LL22とLL32、HL22とHL32、LH22とLH32、HH22とHH32をラインバッファ102から読み出し、量子化、エントロピー符号化する。そして、エントロピー符号化部103は、得られた符号化データを、メモリバスを介してDRAM107に格納する。また、このとき、図5に示すように各サブバンドデータは、個別の領域に格納される。
図4のタイミングt8期間において、DWT変換部101は、タイミングt4,t5,t6期間で内部ラインバッファに保持した3ライン分の画素データを用いてDWT変換を実行する。なお、5タップのフィルタ処理を実行するのに足りない画素データはミラーリングして生成する。その結果、図3(b)の変換係数LL03〜LL33、LH03〜LH33、HH03〜HH33、LH03〜LH33が生成される。DWT変換部101は、生成された変換係数LL03〜LL33、LH03〜LH33、HH03〜HH33、LH03〜LH33を、係数ラインバッファ102に格納する。また、量子化部102およびエントロピー符号化部103は係数がラインバッファに書き込み中のため、動作しない。
図4において、量子化部102およびエントロピー符号化部103は、タイミングt9期間の前半において、図3(c)のタイルTile0の係数LL03とLL13、HL03とHL13、LH03とLH13、HH03とHH13をラインバッファ102から読み出し、量子化、エントロピー符号化する。そして、エントロピー符号化部103は、得られた符号化データをメモリバスを介してDRAM107に格納する。また、このとき、図5に示すように各サブバンドデータは、個別の領域に格納される。
また、量子化部102およびエントロピー符号化部103はタイミングt9期間の後半において、図3(d)のタイルTile1の係数LL23とLL33、HL23とHL33、LH23とLH33、HH23とHH33をラインバッファ102から読み出し、量子化、エントロピー符号化する。そして、エントロピー符号化部103は、得られた符号化データをメモリバスを介してDRAM107に格納する。また、このとき、図5に示すように各サブバンドデータは、個別の領域に格納される。
以上、説明したように、ウェーブレット変換まではタイル分割前の水平サイズで実行し、量子化、符号化をタイル分割後のサイズで実行することで入力画像をDRAMに符号化前にバッファする必要がなくなるため、メモリバスの帯域を削減できる。
図10は、第1の実施形態における画像符号化装置100の符号化処理手順を示すフローチャートである。以下、同図に従って、画像符号化装置100の符号化手順を説明する。
ステップS1にて、DWT変換部101は、符号化対象の画像データ内の1ライン分の画素データを入力し、内部バッファに格納する。そして、ステップS2にて、DWT変換部101は、可逆5−3タップフィルタを用いたDWTを実行可能する分のラインデータが格納されるのを待つ。DWT変換可と判断されると、ステップS3にて、DWT変換部101は内部バッファに格納された画素データにフィルタを適用してDWTを行う。この結果、ウェーブレット変換係数が得られる。DWT変換部101は、ステップS4にて、係数ラインバッファ102内に予め確保されたタイル別、サブバンド別の格納領域に、それぞれに属するウェーブレット変換係数を格納する。
ステップS5にて、量子化部103は、係数ラインバッファに格納されたタイル別のウェーブレット変換係数に対して量子化する。また、エントロピー符号化部104は、量子化部103による量子化後のウェーブレット変換係数をエントロピー符号化し、得られた符号化データをDRAM107に格納する。
この後、画像符号化装置100は、着目画像の全画素の符号化を終えたか否かを判定し、否の場合には処理をステップS1に戻し、上記処理を繰り返す。
なお、本実施形態では、符号化対象の入力画像は、水平8画素、垂直8画素の例を挙げて説明したが、これは説明を単純化するためであり、符号化対象の画像の画素数は特に制限はなく、n×m画素と表せる。
また、本実施形態ではウェーブレット変換を1回の場合を例に挙げ説明したが、その回数も1回に限らず、何回行っても構わない。また、実施形態では、ウェーブレット変換用のフィルタとして可逆5−3タップフィルタを用いるものとしたが、タップ数はこれに限るものではく、非可逆フィルタであっても構わない。
更に、本実施形態ではエントロピー符号化方式としてJPEG2000で採用されているEBCOTを前提にして説明したが、別のエントロピー符号化方式を用いても良い。例えばJPEG LSなどで採用されているMED予測とゴロム符号化を組み合わせた予測符号化などが挙げられる。ここでMED予測については図6を用いてより詳細に説明する。
図6において、符号化対象変換係数はcur、符号化対象係数の左隣係数をa、符号化対象係数の上隣係数をb、符号化対象係数の左上隣の係数をcとする。また、符号化はラスタースキャン順に行うものとする。従って、符号化対象変換係数curを符号化するとき、符号化対象変換係数curの周囲に位置する係数a,b,cについて符号化済みとなっている。
MED予測による予測係数pは以下の次式(1)で求められる。
JPEG LS ではMED予測で求めた予測係数pと符号化対象係数curの差分をゴロム符号化することで符号化効率を高めている。
ただし、MED予測は1つ上のラインの係数を参照するため、上ライン係数をバッファに保持する必要がある。
入力画像をDRAMに符号化前に保持する構成は、水平タイルラインサイズのバッファがあれば良いのに対し、本実施形態の構成では水平入力画像ラインサイズのバッファが必要となる点に留意する必要がある。
[第2の実施形態]
続いて、第2の実施形態におえる画像符号化装置の符号化を図7、図8を参照して説明する。なお、本第2の実施形態において、画像符号化装置の構成は図1と符号化処理の実行手順は図4と同じとし、その説明は省略する。ただし、量子化部103から読みだすウェーブレット係数の数が、上記第1の実施形態と異なる。
続いて、第2の実施形態におえる画像符号化装置の符号化を図7、図8を参照して説明する。なお、本第2の実施形態において、画像符号化装置の構成は図1と符号化処理の実行手順は図4と同じとし、その説明は省略する。ただし、量子化部103から読みだすウェーブレット係数の数が、上記第1の実施形態と異なる。
図7は水平8画素のデータの可逆5−3タップフィルタによるウェーブレット変換をリフティング構造を用いた実現例を示している。
図7において、P0〜P7は画素を表し、P1’、PP’、P5’、P7’はレベル1のハイパス成分、P0’、P2’、P4’、P6’はレベル1のローパス成分を示している。この図において、水平方向の画素P3、P4の間でタイル分割することを考える。
復号時の処理を考えると、左側タイル(着目タイル)内の境界の画素P3を完全に復号するのに必要なウェ−ブレット係数、画素はP2、P4、P3’である。画素P4はウェ−ブレット変換されているため、画素P4を復号するのに必要な係数を考えるとウェーブレット係数3’、4’、5’が必要となる。従って左側タイル境界の画素P3を完全に復号するためにはタイル左側に含まれるウェ−ブレット係数に加え、右側の隣接タイル内のウェ−ブレット係数P4’、P5’が必要となる。
続いて右側のタイル境界の画素P4を完全に復号するのに必要なウェ−ブレット係数、画素はP3’、P4’、P5’である。従って右側タイル境界の画素P4を完全に復号するためにはタイル右側に含まれるウェ−ブレット係数に加え、タイル左側のウェ−ブレット係数P3’が必要となる。
以上の考えを第1の実施例で用いた水平8画素、垂直8画素の入力画像に適用した場合のDWT変換で生成される変換係数、量子化部に入力される係数を図8(a)に示す。
図8(a)に示される画素pix00〜pix77の水平8画素、垂直8画素で表される画像データが符号化対象画像であり、これがDWT変換部101に入力される。図8(b)は、図8(a)に示す画像を1回ウェ−ブレット変換した際に得られる変換係数を示しており、図3(b)と同じである。一方、図8(c)は、図8(a)の入力画像を画素pix3xと画素pix4xを境に水平方向2タイルに分割した際のタイルTile0の量子化・符号化されるウェーブレット係数を示している。そして、図8(d)は、図8(a)におけるタイルTile1の量子化・符号化されるウェーブレット係数を示している。図3(c)、(d)より、符号化対象係数が増えている。図8(c)のタイルTile0側の係数は図7の左側のタイルに相当するため、ローパス側係数、ハイパス側係数ともに水平1係数ずつ増えている。一方、図8)d)のタイルTile1側は、図7の右側のタイルに相当するため、ハイパス側係数が水平1係数増えている。
以上のように、量子化、符号化する係数を第1の実施形態の場合に対して増やすことでタイル境界の画素をミラーリングでは無く、実際の係数を用いて復元することが可能となり、タイル境界の画質が改善する。
一方、符号化対象係数が増えるため、クロック周波数を上げるなど量子化部、符号化部の性能を実施例1に対して上げる必要がある点に留意する必要がある。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100…画像符号化装置、101…DWT変換部、102…係数ラインバッファ、103…量子化部、104…エントロピー符号化部、105…タイルデータ入力制御部、106…センサ、107…DRAM
Claims (7)
- 画像データを符号化する画像符号化装置であって、
符号化対象の画像データにおける画素データをラスタースキャン順に入力し、ウェーブレット変換を行い、得られたウェーブレット変換係数をバッファに格納するウェーブレット変換手段と、
前記バッファに記憶されたウェーブレット変換係数を読み出し、量子化及び符号化を行う符号化手段とを有し、
前記符号化手段は、
前記バッファに格納されたウェーブレット変換係数を、タイル毎に読み出し、量子化、符号化を実行し、
前記ウェーブレット変換手段は、
前記タイルに関わらず、ラスタースキャン順に入力される画素データに対してウェーブレット変換を行う
ことを特徴とする画像符号化装置。 - 前記ウェーブレット変換手段は、予め設定されたタップ数のフィルタを用いたウェーブレット変換を、当該ウェーブレット変換が実行可能なライン数のデータが入力されたことに応じて、前記ウェーブレット変換を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像符号化装置。
- 前記符号化手段は、タイルのラスタ方向のサイズに応じたウェーブレット変換係数を前記バッファから読み出し、量子化及び符号化を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像符号化装置。
- 前記符号化手段は、量子化した後の着目するウェーブレット変換係数を、当該着目するウェーブレット変換係数の周囲の符号化済のウェーブレット変換係数を用いて予測符号化する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像符号化装置。 - 着目タイルに属するウェーブレット変換係数は、当該着目タイルのウェーブレット変換係数と、隣接タイル内の前記着目タイルとの境界に位置するウェーブレット変換係数とが含まれる
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像符号化装置。 - 画像データを符号化する画像符号化装置の制御方法であって、
符号化対象の画像データにおける画素データをラスタースキャン順に入力し、ウェーブレット変換を行い、得られたウェーブレット変換係数をバッファに格納するウェーブレット変換工程と、
前記バッファに記憶されたウェーブレット変換係数を読み出し、量子化及び符号化を行う符号化工程とを有し、
前記符号化工程では、
前記バッファに格納されたウェーブレット変換係数を、タイル毎に読み出し、量子化、符号化を実行し、
前記ウェーブレット変換工程では、
前記タイルに関わらず、ラスタースキャン順に入力される画素データに対してウェーブレット変換を行う
ことを特徴とする画像符号化装置の制御方法。 - コンピュータが読み込み実行することで、前記コンピュータに、請求項6に記載の方法の各工程を実行させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017241117A JP2019110405A (ja) | 2017-12-15 | 2017-12-15 | 画像符号化装置及びその制御方法及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2019110405A true JP2019110405A (ja) | 2019-07-04 |
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ID=67180234
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Cited By (1)
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---|---|---|---|---|
CN112637607A (zh) * | 2020-12-21 | 2021-04-09 | 维沃移动通信有限公司 | 图像编码方法及装置 |
-
2017
- 2017-12-15 JP JP2017241117A patent/JP2019110405A/ja active Pending
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