JP2019110008A - 燃料電池モジュールおよび燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池モジュールにおいて、ケーシングに生じる熱応力を低減するとともに、部品点数を比較的少なくして、低コスト化を図ること。【解決手段】燃料電池モジュールは、燃料電池を収容するケーシングと、円柱状に設けられ、一端が燃料電池の電極に電気的に接続されるとともに、燃料電池によって発電された電力をケーシングの外部に取り出す一対の取出部と、を備える。ケーシングの右側壁41は、基部41aと、基部41aから連続して、ケーシングの外側に向けて隆起する隆起部41bと、隆起部41bから連続して、ケーシングの外側に向けて突出する筒状に設けられ、内側にて一方の取出部が貫通し、かつ、一方の取出部を気密に保持する保持部41cと、を備えている。隆起部41bは、ケーシングの熱膨張による伸びおよび燃料電池の熱膨張による伸びに応じて変形する。【選択図】図4
Description
本発明は、燃料電池モジュールおよび燃料電池システムに関する。
燃料電池モジュールの一形式として、特許文献1に示されているものが知られている。特許文献1の図1に示されているように、燃料電池モジュールは、燃料電池とリード線を介して電気的に接続された外部接続端子、外部接続端子の端子箱を貫く部分に装着された気密リング、気密リングを覆う絶縁体の被覆体、気密リングおよび被覆体を収容するケース、および、内側に外部接続端子が配置されて、ケースと端子箱の開口端とを接続するベローズを備えている。ベローズが変形することにより、リード線および外部接続端子の熱膨張による伸びを吸収することができるため、端子箱に作用する熱応力が低減されるとともに、気密リングの気密性が確保される。
気密性を確保するための部材は、気密リング、被覆体、ケース(ケーシング)およびベローズと四つあり、部品点数が比較的多い。また、燃料電池モジュールの動作温度が比較的高温であるため、ベローズの材料は、ゴム材料でなく金属材料が選定される。これらによって、燃料電池モジュールが高コスト化している。
本発明は、上述した問題を解消するためになされたもので、燃料電池モジュールにおいて、ケーシングの側壁に生じる熱応力を低減するとともに、部品点数を比較的少なくして、低コスト化を図ることを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る燃料電池モジュールは、燃料と酸化剤ガスとにより発電する燃料電池と、燃料電池を少なくとも収容するケーシングと、円柱状に設けられ、一端が燃料電池の電極に電気的に接続されるとともに、燃料電池によって発電された電力をケーシングの外部に取り出す一対の取出部と、を備えた燃料電池モジュールであって、ケーシングの側壁は、基部と、基部から連続して、ケーシングの外側に向けて隆起するように設けられた隆起部と、隆起部から連続して、ケーシングの外側に向けて突出する筒状に設けられ、内側にて一対の取出部のうち一方の取出部が貫通し、かつ、一方の取出部を気密に保持する保持部と、を備え、隆起部は、ケーシングの熱膨張による伸び、および燃料電池の熱膨張による伸びに応じて変形するように設けられている。
これによれば、取出部を保持する保持部、および、保持部が設けられて各部材の熱膨張による伸びに応じて変形する隆起部が、燃料電池を収容するケーシングの側壁に一体に形成されている。よって、隆起部および保持部が、従来技術のように、ケーシングの側壁に別体に設けられている場合に比べて、燃料電池モジュールの部品点数を少なくすることができる。したがって、ケーシングの側壁に生じる熱応力を低減するとともに、部品点数を比較的少なくすることができ、低コスト化を図ることができる。
以下、本発明による燃料電池システムの一実施形態について説明する。燃料電池システム1は、図1に示すように、発電ユニット10および貯湯槽21を備えている。
発電ユニット10は、筐体10a、燃料電池モジュール11、熱交換器12、電力変換装置13、水タンク14、制御装置15を備えている。燃料電池モジュール11は、後述するように燃料電池装置34を少なくとも含んで構成されるものである。
熱交換器12は、燃料電池モジュール11から排気される燃焼排ガスが供給されるとともに貯湯槽21からの貯湯水が供給され、燃焼排ガスと貯湯水とが熱交換する熱交換器である。熱交換器12は、燃料電池モジュール11からの排気管11dが接続(貫設)されている。熱交換器12は、水タンク14に接続されている凝縮水供給管12aが接続されている。
貯湯槽21は、貯湯水を貯湯するものであり、貯湯水が循環する(図にて矢印の方向に循環する)貯湯水循環ライン22が接続されている。貯湯水循環ライン22上には、下端から上端に向かって順番に貯湯水循環ポンプ22aおよび熱交換器12が配置されている。
熱交換器12において、燃料電池モジュール11からの燃焼排ガスは、排気管11dを通って熱交換器12内に導入され、貯湯水との間で熱交換が行われて冷却されるとともに、燃焼排ガス中に含まれる水蒸気が凝縮される。冷却後の燃焼排ガスは排気管11dを通って外部に排出される。また、凝縮された凝縮水は、凝縮水供給管12aを通って水タンク14に供給される。水タンク14は、凝縮水をイオン交換樹脂によって純水化し、改質水として貯留する。
上述した熱交換器12、貯湯槽21および貯湯水循環ライン22から、排熱回収システム20が構成されている。排熱回収システム20は、燃料電池モジュール11の排熱を貯湯水に回収して蓄える。
さらに、電力変換装置13は、燃料電池装置34から出力される直流電圧を入力し所定の交流電圧に変換して、交流の系統電源16aおよび外部電力負荷16c(例えば電化製品)に接続されている電源ライン16bに出力する。
また、電力変換装置13は、系統電源16aからの交流電圧を電源ライン16bを介して入力し所定の直流電圧に変換して、後述する補機(各ポンプ11a1,11b1、ブロワ11c1など)や制御装置15に出力する。
制御装置15は、少なくとも燃料電池装置34を制御するものである。制御装置15は、補機を駆動して燃料電池システム1の運転を制御する。制御装置15は、燃料電池システム1の発電運転中において、燃料電池装置34の発電電力を外部電力負荷16cの消費電力となるように制御する(負荷追従運転)。
次に、燃料電池モジュール30について説明する。本明細書においては説明の便宜上、図1における上側および下側をそれぞれ燃料電池モジュール30の上方および下方とし、同じく左側および右側をそれぞれ燃料電池モジュール30の左方および右方とし、同じく紙面手前側および紙面奥側を、それぞれ燃料電池モジュール30の後方および前方として説明する。
燃料電池モジュール30は、ケーシング31、蒸発部32、改質部33および燃料電池装置34を備えている。ケーシング31は、蒸発部32、改質部33および燃料電池装置34を収容するものである。ケーシング31は、後述する燃料電池34aを少なくとも収容する。蒸発部32および改質部33は、燃料電池装置34の上方に配置されている。ケーシング31の詳細は後述する。
燃料電池モジュール30は、蒸発部32に、一端が供給源Gsに接続されて改質用原料が供給される改質用原料供給管11aの他端が接続されている。供給源Gsは、例えば都市ガスのガス供給管、LPガスのガスボンベである。改質用原料供給管11aは、原料ポンプ11a1が設けられている。原料ポンプ11a1は、改質用原料を送るポンプである。
蒸発部32には、一端(下端)が水タンク14に接続されて改質水が供給される水供給管11bの他端が接続されている。水供給管11bは、改質水を送る改質水ポンプ11b1が設けられている。
また、燃料電池モジュール30は、一端がカソードエアブロワ11c1に接続されてケーシング31内に酸化剤ガスであるカソードエア(空気)が供給されるカソードエア供給管11cの他端が接続されている。カソードエアブロワ11c1は、カソードエアを送るポンプである。
蒸発部32は、改質水から水蒸気を生成するものである。蒸発部32は、具体的には、後述する燃焼ガスにより加熱されて、水タンク14から供給された改質水を蒸発させて水蒸気を生成する。また、蒸発部32は、供給源Gsから供給された改質用原料を予熱する。
蒸発部32は、このように生成された水蒸気と予熱された改質用原料とを混合して改質部33に供給する。改質用原料としては天然ガス、LPガスなどの改質用気体燃料、灯油、ガソリン、メタノールなどの改質用液体燃料がある。本実施形態において、改質用原料は、天然ガスである。
改質部33は、供給源Gsからの改質用原料と蒸発部32からの水蒸気とから改質ガスを生成して燃料電池装置34に供給するものである。改質部33は、具体的には、後述する燃焼ガスにより加熱されて水蒸気改質反応に必要な熱が供給されることで、蒸発部32から供給された混合ガス(改質用原料、水蒸気)から改質ガスを生成して導出する。
改質部33内には、触媒(例えば、RuまたはNi系の触媒)が充填されており、混合ガスが触媒によって反応し改質されて水素ガスと一酸化炭素などを含んだ改質ガスが生成されている(いわゆる水蒸気改質反応)。改質ガスは、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、未改質の天然ガス(メタンガス)、改質に使用されなかった改質水(水蒸気)を含んでいる。なお、水蒸気改質反応は吸熱反応である。
燃料電池装置34は、図1および図2に示すように、燃料電池34a、マニホールド34b、一対の取出部34cを備えている。
燃料電池34aは、燃料と酸化剤ガスとにより発電するものである。本実施形態の燃料電池34aは、固体酸化物形燃料電池であり、電解質として固体酸化物の一種である酸化ジルコニウムを使用している。燃料電池34aは、図2に示すように、二つのセルスタック34a1、支持部材34a2、電極34a3および連結部材34a4を備えている。
二つのセルスタック34a1は、左右方向に沿って延び、かつ互いに平行となるように配設されている。セルスタック34a1は、燃料極、空気極(酸化剤極)、及び両極の間に介装された電解質からなる複数のセル34a5が、左右方向に沿って積層されて構成されている。二つのセルスタック34a1は、左右方向において、極性が互いに逆となるように設けられている。
セル34a5の燃料極側には、燃料である改質ガスが流通する燃料流路(図示なし)が形成されている。セル34a5の空気極側には、酸化剤ガスである空気(カソードエア)が流通する空気流路(図示なし)が形成されている。燃料電池装置34は、比較的高温の動作温度(およそ700℃)にて発電が行われる。
支持部材34a2は、各セルスタック34a1の左側端部および右側端部にそれぞれ配設され、セルスタック34a1を支持するものである。支持部材34a2は、導電性の金属材料によって形成されている。金属材料は、例えば炭素鋼または合金鋼である。支持部材34a2は、平板状に形成され、例えば導電性接着剤によって各セルスタック34a1の両端部に、それぞれ接合されている。また、支持部材34a2には、電極34a3がそれぞれ設けられている。
電極34a3は、セル34a5の発電により生じる電流を導出するものである。電極34a3は、導電性の金属材料にて、左右方向に延びる板状に形成されている。また、電極34a3は、支持部材34a2と一体的に形成されている。
連結部材34a4は、導電性の金属材料によって形成され、二つのセルスタック34a1の左側端部にそれぞれ設けられた電極34a3を連結するものである。これにより、二つのセルスタック34a1が、電気的に直列に連結される。
燃料電池34aは、マニホールド34b上に設けられている。マニホールド34bは、ケーシング31の底側壁42に固定されている(図1参照)。マニホールド34bには、改質部33から改質ガスが改質ガス供給管38を介して供給される。燃料流路は、その下端(一端)がマニホールド34bの燃料導出口に接続されており、その燃料導出口から導出される改質ガスが下端から導入され上端から導出されるようになっている。
カソードエアブロワ11c1によって送出されたカソードエアはカソードエア供給管11cを介して供給され、空気流路の下端から導入され上端から導出されるようになっている。
一対の取出部34cは、燃料電池によって発電された電力をケーシング31の外部に取り出すものである。一対の取出部34cは、円柱状に設けられ、一端が燃料電池の電極34a3(右端の電極34a3)に電気的にそれぞれ接続されている。取出部34cは、図5に示すように、導電部34c1および筒部材34c2を備えている。
導電部34c1は、導電性の金属材料によって左右方向に延びる板状に形成されている。導電部34c1の一端は、電極34a3の端部に、例えば取付ボルト(図示なし)によって固定されている。また、導電部34c1の他端は、電力変換装置13と電気的に接続されている。
筒部材34c2は、円筒状に形成され、導電部34c1を囲むように配設されている。筒部材34c2は、金属材料によって形成されている。筒部材34c2と導電部34c1とは、絶縁性および耐熱性を有する接着剤(例えばエポキシ樹脂系接着剤)によって固定されている。この接着剤により接着剤層34c3が形成される。
また、図1に示すように、燃料電池装置34と蒸発部32および改質部33との間には、燃焼部36が設けられている。燃焼部36は、燃料電池装置34からのアノードオフガス(燃料オフガス)と燃料電池装置34からのカソードオフガス(酸化剤オフガス)とが燃焼されて燃焼ガス(火炎37)が発生している。その燃焼ガスが蒸発部32および改質部33を加熱する。
また、燃焼部36では、アノードオフガスが燃焼されて、比較的高温の燃焼排ガスが発生している。比較的高温の燃焼排ガスは、熱交換器12に導出される。また、燃焼部36は、燃料電池モジュール30内の温度を燃料電池装置34の動作温度にする。
次に、ケーシング31(40)について詳細に説明する。
ケーシング40は、複数(本実施形態においては六つ)の側壁41〜46を備え、中空の直方体状に形成されている。複数の側壁41〜46は、金属製の板状に形成されている。金属は、例えば炭素鋼または合金鋼である。ケーシング40は、複数の側壁41〜46に対してプレス加工や溶接が行われることによって形成されている。
ケーシング40は、複数(本実施形態においては六つ)の側壁41〜46を備え、中空の直方体状に形成されている。複数の側壁41〜46は、金属製の板状に形成されている。金属は、例えば炭素鋼または合金鋼である。ケーシング40は、複数の側壁41〜46に対してプレス加工や溶接が行われることによって形成されている。
複数の側壁41〜46のうち右側壁41(本発明の一つの側壁に相当)は、図3乃至図5に示すように、基部41a、隆起部41bおよび一対の保持部41cを備えている。基部41a、隆起部41bおよび一対の保持部41cは、一体的に、角部を有さないように滑らかに連続して設けられている。
基部41aは、外周縁にて他の側壁42〜45に接続し、平板状に形成された部位である。
隆起部41bは、基部41aから連続して、ケーシング40の外側に向けて隆起するように設けられたものである。隆起部41bは、右側面視円状に形成されている。また、隆起部41bは、最も隆起した部位である頂部41b1が、右側面視円状の平板状に形成されている。
隆起部41bは、基部41aから連続して、ケーシング40の外側に向けて隆起するように設けられたものである。隆起部41bは、右側面視円状に形成されている。また、隆起部41bは、最も隆起した部位である頂部41b1が、右側面視円状の平板状に形成されている。
隆起部41bには、一対の取出部34cを保持する筒状の一対の保持部41cが設けられている。一対の保持部41cは、隆起部41bの頂部41b1における上下方向の中央部に、前後方向に並べて配置されている。
保持部41cは、隆起部41bから連続して、ケーシング40の外側に向けて突出する筒状に設けられ、内側にて一対の取出部34cのうち一方の取出部34cが貫通し、かつ、一方の取出部34cを気密に保持するものである。取出部34cは、保持部41cの内側に、例えば溶接によって固定されている。
また、隆起部41bは、第一曲部41b2乃至第四曲部41b5を備えている。第一曲部41b2は、保持部41cの基端側の周縁から連続して設けられ、ケーシング40の内側に向けて突出する凸状に形成された部位である。第一曲部41b2は、保持部41cの周囲に環状に形成されている。
第二曲部41b3は、第一曲部41b2の外周縁から連続して設けられ、ケーシング40の内側に向けて突出する凸状に、第一曲部41b2の曲率より小さい曲率にて形成された部位である。第二曲部41b3は、第一曲部41b2の周囲に環状に形成されている。
第三曲部41b4は、隆起部41bの外周縁からから中心部に向けて連続して、ケーシング40の内側に向けて突出する凸状に形成された部位である。第三曲部41b4は、隆起部41bの外周縁部に環状に形成されている。
第四曲部41b5は、第三曲部41b4の内周縁から隆起部41bの中心部に向けて連続してケーシング40の外側に向けて突出する凸状に形成された部位である。第四曲部41b5は、第三曲部41b4の内側に環状に形成されている。第四曲部41b5は、第三曲部41b4の曲率より小さい曲率にて形成されている。
また、隆起部41bは、ケーシング40の熱膨張による伸び、および燃料電池34aの熱膨張による伸びに応じて変形するように設けられている。上述したように、燃料電池34aは、動作温度にて作動する。動作温度が比較的高いため、ケーシング40および燃料電池34aが熱膨張する。
ケーシング40の熱膨張率と燃料電池34aの熱膨張率とが異なるため、ケーシング40の熱膨張による伸び量と、燃料電池34aの熱膨張による伸び量との間に差(以下、伸び量の差)が生じる。燃料電池34aが左右方向に沿って配置されているため、左右方向における伸び量の差が、他の方向における伸び量の差に比べて大きくなる。
ここで、上述したように、燃料電池装置34がケーシング40の底側壁42に固定されている。また、取出部34cは、燃料電池34aの電極34a3に接続されているため、燃料電池34aの熱膨張に応じて変位する。さらに、取出部34cは、ケーシング40の右側壁41に形成された保持部41cに固定されている。よって、ケーシング40および燃料電池34aが熱膨張した場合、伸び量の差に応じて隆起部41bが変形する。ケーシング40の熱膨張による伸びより燃料電池34aの熱膨張による伸びの方が大きいため、隆起部41bは、燃料電池34aの発電運転中において、右方向に向けてさらに隆起するように変形する。
本実施形態によれば、燃料電池モジュール30は、燃料と酸化剤ガスとにより発電する燃料電池34aと、燃料電池34aを少なくとも収容するケーシング40と、円柱状に設けられ、一端が燃料電池34aの電極34a3に電気的に接続されるとともに、燃料電池34aによって発電された電力をケーシング40の外部に取り出す一対の取出部34cと、を備えている。ケーシング40の右側壁41は、基部41aと、基部41aから連続して、ケーシング40の外側に向けて隆起するように設けられた隆起部41bと、隆起部41bから連続して、ケーシング40の外側に向けて突出する筒状に設けられ、内側にて一対の取出部34cのうち一方の取出部34cが貫通し、かつ、一方の取出部34cを気密に保持する保持部41cと、を備えている。隆起部41bは、ケーシング40の熱膨張による伸び、および燃料電池34aの熱膨張による伸びに応じて変形するように設けられている。
これによれば、取出部34cを保持する保持部41c、および、保持部41cが設けられて各部材の熱膨張による伸びに応じて変形する隆起部41bが、燃料電池34aを収容するケーシング40の右側壁41に一体に形成されている。よって、隆起部41bおよび保持部41cが、従来技術のように、ケーシング40の側壁41〜46に別体に設けられている場合に比べて、燃料電池モジュール30の部品点数を少なくすることができる。したがって、ケーシング40の側壁41〜46に生じる熱応力を低減するとともに、部品点数を比較的少なくすることができ、低コスト化を図ることができる。
また、隆起部41bは、保持部41cの基端側の周縁から連続して設けられ、ケーシング40の内側に向けて突出する凸状に形成された第一曲部41b2と、第一曲部41b2の外周縁から連続して設けられ、ケーシング40の内側に向けて突出する凸状に、第一曲部41b2の曲率より小さい曲率にて形成された第二曲部41b3と、を備えている。
これによれば、隆起部41bは、ケーシング40の右側壁41に生じる熱応力を、確実に低減させることができる。
また、隆起部41bは、外周縁から中心部に向けて連続して、ケーシング40の内側に向けて突出する凸状に形成された第三曲部41b4と、第三曲部41b4の内周縁から中心部に向けて連続してケーシング40の外側に向けて突出する凸状に形成された第四曲部41b5と、を備えている。
これによれば、隆起部41bは、ケーシング40の右側壁41に生じる熱応力を、より確実に低減させることができる。
また、ケーシング40は、側壁41〜46を複数備えている。隆起部41bは、複数の側壁41〜46のうち右側壁41に設けられ、かつ、一対の取出部34cを保持する一対の保持部41cが設けられている。
これによれば、ケーシング40の右側壁41に一対の取出部34cが配置された場合においても、ケーシング40の右側壁41に生じる熱応力を確実に低減させることができる。
また、燃料電池システム1は、燃料電池モジュール30を備えている。
これによれば、燃料電池システム1は、上述した燃料電池モジュール30の効果と同様の効果を有する。
これによれば、燃料電池システム1は、上述した燃料電池モジュール30の効果と同様の効果を有する。
なお、上述した実施形態において、燃料電池システムの一例を示したが、本発明はこれに限定されず、他の構成を採用することもできる。例えば、隆起部41bおよび保持部41cは、ケーシング40の右側壁41に設けられているが、これに代えて、ケーシング40の他の側壁42〜46に配置しても良い。例えば、隆起部41bおよび保持部41cを左側壁46に配置する場合、図2において、燃料電池装置34を左右方向を反対にして構成する。
また、上述した実施形態において、取出部34cは、保持部41cの内側にて溶接によって固定されているが、これに代えて、圧入によって固定されるようにしても良い。また、取出部34cの外周面と保持部41cの内周面とが保持部41cの軸線方向に摺動可能に、取出部34cが保持部41cの内側にて圧入されて保持されるようにしても良い。
また、上述した実施形態において、図3および図4に示すように、第二曲部41b3と第四曲部41b5とが交差していないが、これに代えて、図6および図7に示すように、第二曲部41b3と第四曲部41b5とを交差させるようにしても良い。この場合、第二曲部41b3と第四曲部41b5とは、角部を有さないように滑らかに交差させる。これによれば、第二曲部41b3と第四曲部41b5とが交差しない場合に比べて、ケーシング40の側壁41〜46に生じる熱応力を低減させることができる。
また、上述した実施形態において、一対の保持部41cは、一つの側壁に設けられているが、これに代えて、一対の保持部41cが、互いに異なる側壁に設けられるようにしても良い。例えば、一対の保持部41cのうち一の保持部41cが右側壁41に設けられ、一対の保持部41cのうち他の保持部41cが左側壁46に設けられる。この場合、燃料電池34aは、一つのセルスタック34a1によって設けられ、セルスタック34a1の両端にそれぞれ設けられた電極34a3に取出部34cがそれぞれ接続される。また、この場合、右側壁41および左側壁46に隆起部41bがそれぞれ設けられる。
また、上述した実施形態において、隆起部41bは、第一曲部41b2乃至第四曲部41b5を備えているが、これに代えて、第一曲部41b2乃至第四曲部41b5の少なくとも一つを備えないようにしても良い。
また、上述した実施形態において、隆起部41bの頂部41b1が平板状に形成されているが、これに代えて、断面弧状に形成されるようにしても良い。
また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、ケーシング40、基部41a、隆起部41b、頂部41b1、各曲部41b2〜41b5、保持部41cおよび取出部34cの形状や個数を変更するようにしても良い。
1…燃料電池システム、11(30)…燃料電池モジュール、31(40)…ケーシング、34a…燃料電池、34a3…電極、34c…取出部、41…右側壁(側壁)、41a…基部、41b…隆起部、41b1…頂部、41b2…第一曲部、41b3…第二曲部、41b4…第三曲部、41b5…第四曲部、41c…保持部。
Claims (6)
- 燃料と酸化剤ガスとにより発電する燃料電池と、
前記燃料電池を少なくとも収容するケーシングと、
円柱状に設けられ、一端が前記燃料電池の電極に電気的に接続されるとともに、前記燃料電池によって発電された電力を前記ケーシングの外部に取り出す一対の取出部と、を備えた燃料電池モジュールであって、
前記ケーシングの側壁は、
基部と、
前記基部から連続して、前記ケーシングの外側に向けて隆起するように設けられた隆起部と、
前記隆起部から連続して、前記ケーシングの外側に向けて突出する筒状に設けられ、内側にて前記一対の取出部のうち一方の取出部が貫通し、かつ、前記一方の取出部を気密に保持する保持部と、を備え、
前記隆起部は、前記ケーシングの熱膨張による伸び、および前記燃料電池の熱膨張による伸びに応じて変形するように設けられている燃料電池モジュール。 - 前記隆起部は、
前記保持部の基端側の周縁から連続して設けられ、前記ケーシングの内側に向けて突出する凸状に形成された第一曲部と、
前記第一曲部の外周縁から連続して設けられ、前記ケーシングの内側に向けて突出する凸状に、前記第一曲部の曲率より小さい曲率にて形成された第二曲部と、を備えている請求項1に記載の燃料電池モジュール。 - 前記隆起部は、
外周縁から中心部に向けて連続して、前記ケーシングの内側に向けて突出する凸状に形成された第三曲部と、
前記第三曲部の内周縁から前記中心部に向けて連続して前記ケーシングの外側に向けて突出する凸状に形成された第四曲部と、を備えている請求項2に記載の燃料電池モジュール。 - 前記第二曲部と前記第四曲部とは、交差するように設けられている請求項3に記載の燃料電池モジュール。
- 前記ケーシングは、前記側壁を複数備え、
前記隆起部は、複数の前記側壁のうち一つの前記側壁に設けられ、かつ、前記一対の取出部を保持する一対の前記保持部が設けられている請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の燃料電池モジュール。 - 請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の燃料電池モジュールを備えている燃料電池システム。
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JP2017241657A JP2019110008A (ja) | 2017-12-18 | 2017-12-18 | 燃料電池モジュールおよび燃料電池システム |
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JP2017241657A Pending JP2019110008A (ja) | 2017-12-18 | 2017-12-18 | 燃料電池モジュールおよび燃料電池システム |
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- 2017-12-18 JP JP2017241657A patent/JP2019110008A/ja active Pending
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