JP2019106672A - 移動通信機 - Google Patents

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Abstract

【課題】無駄な電力消費を抑制することができる移動通信機を提供する。【解決手段】移動通信機10は、自機の位置情報に基づいて基地局装置と通信可能か否かを判定し、判定結果に基づいて、基地局装置と通信接続するための無線通信部の電源制御を行う。また、移動通信機は、車両に設けられ、車両内部に存在する他の通信機と通信し、基地局装置と他の通信機との通信を中継する車両内通信部(無線LAN部16)をさらに備える。通信可否の判定結果を示す情報を、車両内通信部を介して他の通信機に与える。【選択図】図3

Description

本発明は、移動通信機に関するものである。
次世代移動通信システムである第5世代移動通信システムでは、ミリ波帯を用いた通信が検討されている。(非特許文献1参照)。
「ドコモ5Gホワイトペーパー 2020年以降の5G無線アクセスにおける要求条件と技術コンセプト」、株式会社NTTドコモ、2014年9月、P6−7
第5世代移動通信システムといったこれまでと異なる新しい通信システムを導入する際において、優先順位の高いエリアから先に基地局装置の設置といったインフラの整備が進められるため、その初期段階では、サービスエリアが比較的狭くかつ点在することがある。
一般に、基地局装置と通信接続していない移動通信機は、基地局装置と通信接続するために周囲の基地局装置をサーチする。
よって、サービスエリア外であることから基地局装置と通信接続できないことが明らかである場合であっても、移動通信機は、基地局装置からの信号をサーチしたり、サービスエリア外の基地局装置からの信号に応じて接続要求を送信したりすることで、無駄に電力を消費してしまうことがある。
例えば、移動通信機が上述のように通信サービスの提供が開始された初期段階にあることにより比較的狭いサービスエリアが点在するような環境にある場合、当該移動通信機は、サービスエリア外に位置する時間が多くなることで、基地局装置のサーチを行うことによる電力消費が顕著となるという問題を有している。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、無駄な電力消費を抑制することができる移動通信機の提供を目的とする。
一実施形態である移動通信機は、基地局装置と通信する移動通信機であって、自機の位置情報に基づいて前記基地局装置と通信可能か否かを判定する判定部と、前記判定部の判定結果に基づいて前記基地局装置と通信接続するための無線通信部の電源制御を行う制御部と、を備えている。
本発明は、このような特徴的な制御部を備える移動通信機として実現することができるだけでなく、かかる特徴的な処理をステップとする通信方法として実現したり、かかるステップをコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現したりすることができる。また、移動通信機の一部又は全部を実現する半導体集積回路として実現したり、移動通信機を含む通信システムとして実現したりすることができる。
本発明によれば、電力効率の低下を抑制することができる。
図1は、移動通信システムが設置されたエリアの一部を示す平面図である。 図2は、車載通信装置が搭載された車両3を示す図である。 図3は、車載通信装置の構成の一例を示すブロック図である。 図4は、実績データベースの一例を示す図である。 図5は、処理装置による第2FEMの電源制御に関する処理(電源制御処理)の一例を示すフローチャートである。 図6は、車両に搭載された車載通信装置と、通信可能区間との位置関係を示す図である。 図7は、処理装置による第2FEMの電力制御に関する処理(電力制御処理)の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。
[実施形態の概要]
(1)一実施形態である移動通信機は、基地局装置と通信する移動通信機であって、自機の位置情報に基づいて前記基地局装置と通信可能か否かを判定する判定部と、前記判定部の判定結果に基づいて前記基地局装置と通信接続するための無線通信部の電源制御を行う制御部と、を備えている。
上記構成の移動通信機によれば、判定結果に応じて、無線通信部の電源をオフ状態にすることができる。よって、例えば、過去に基地局装置と通信できなかった位置においては、無線通信部の電源をオフ状態にすることができ、無駄な電力消費を抑制することができる。
(2)上記移動通信機において、前記制御部は、前記判定部の判定結果が通信可能である場合、前記基地局装置と通信接続を確立できるか否かを判定し、前記基地局装置と通信接続を確立できるか否かの判定に応じて前記無線通信部による通信電力の制御を行うように構成されていることが好ましい。
この場合、自機の位置が基地局装置と通信可能な位置であると判定されたときに、無線通信部に基地局装置との間で信号の送受信を行わせて通信接続を確立できるか否かを判定するので、通信接続の確立を試みるための無線信号の送受信を無駄に行わせるのを抑制することができる。
(3)また、上記移動通信機において、前記制御部は、前記基地局装置と通信接続を確立できないと判定すると、再度、前記基地局装置と通信接続を確立できるか否かを判定するように構成されていてもよい。
この場合、例えば、環境の変化によって一時的に基地局装置と通信できない場合においても、無線通信部の通信電力を維持した状態で所定期間保持し、基地局装置と通信接続を確立できる程度に環境が回復するのを期待して待機することができる。
(4)また、上記移動通信機において、前記制御部は、前記基地局装置と通信接続を確立できるか否かの判定を所定回数繰り返すと、前記無線通信部の通信電力を上げるように制御することが好ましい。
この場合、環境の変化によって一時的に基地局装置と通信できない場合において、基地局装置と通信接続を確立できるか否かの判定を所定回数繰り返す間に、環境の回復が見込めなければ、無線通信部の通信電力を上げることで、基地局装置との通信接続の確立を促すことができる。
(5)上記移動通信機において、前記判定部は、過去に自機が通過した位置において自機が前記基地局装置と通信接続できたか否かを示す通信実績情報に基づいて、前記基地局装置と通信可能か否かを判定することが好ましい。
この場合、通信実績情報に基づいて判定することで、より精度よく判定することができる。
(6)また、上記移動通信機において、前記通信実績情報が登録されたデータベースをさらに備え、前記通信実績情報は、前記制御部によって生成され、前記データベースは、前記制御部によって生成される新たな前記通信実績情報によって更新されるように構成されていてもよい。
この場合、データベースに登録される通信実績情報が最新の情報となるように維持することができる。
(7)また、上記移動通信機において、前記移動通信機は車両に設けられ、前記車両内部に存在する他の通信機と通信し、前記基地局装置と前記他の通信機との通信を中継する車両内通信部をさらに備え、前記制御部は、前記判定部の判定結果を示す情報を前記車両内通信部を介して前記他の通信機に与えるものであってもよい。
この場合、他の通信機の位置が基地局装置と通信可能な位置であることから基地局装置と直接通信できる可能性があることを、他の通信機に通知することができる。
[実施形態の詳細]
以下、好ましい実施形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、以下に記載する各実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
〔移動通信システムの全体構成について〕
図1は、移動通信システムが設置されたエリアの一部を示す平面図である。この移動通信システムでは、第1通信方式と、第1通信方式よりもより高速なデータ通信が可能な第2通信方式の2つの異なる通信方式によって無線通信が可能である。
第1通信方式は既存の通信方式であり、設置エリアのほぼ全体が第1通信方式による通信サービスの提供が可能なサービスエリアA1に設定されている。
一方、第2通信方式は、既存の第1通信方式に対して新たに導入された通信方式である。本実施形態では、第2通信方式の導入が初期段階であるため、優先順位の高いエリアから先に基地局装置の設置といったインフラの整備が進められることにより、第2通信方式による通信サービスの提供が可能なサービスエリアA2は、第1通信方式のサービスエリアA1内に点在して設定されている。
第1通信方式は、例えば、LTE(Long Term Evolution)、LTE−Advancedといった第3.9世代移動通信システム又は第4世代移動通信システムに準拠した通信方式である。また、第2通信方式は、例えば、第5世代移動通信システムに準拠した通信方式である。
図1に示すように、移動通信システムは、基地局装置1と、移動端末2とを含んで構成されている。基地局装置1はエリア内の複数箇所に設定され、移動端末2との間で無線通信を行う。
複数の基地局装置1には、第1通信方式による無線通信のみを行う第1基地局装置1aと、第2通信方式による無線通信を行う第2基地局装置1bが含まれる。
第1基地局装置1aは、サービスエリアA1内の移動端末2との間で、第1通信方式による無線通信を行う。
また、第2基地局装置1bは、サービスエリアA2内の移動端末2との間で、第2通信方式による無線通信を行う。なお、第2基地局装置1bは、第2通信方式による無線通信に加え、第1通信方式による無線通信が可能な場合がある。
サービスエリアA2はサービスエリアA1内に設定されているため、サービスエリアA2内においても、第1通信方式による無線通信は可能である。
よって、第1通信方式による無線通信のみが可能な移動端末2は、サービスエリアA2においても第1通信方式による無線通信を行う。また、第1通信方式による無線通信と第2通信方式による無線通信の両方が可能な移動端末2は、第1通信方式及び第2通信方式のいずれで無線通信するのかを選択する。
移動端末2は、歩行者や、バス、自動車、列車内の乗客が所持する携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ノートパソコン等である。上述のように、移動端末2には、第1通信方式による無線通信のみが可能なものと、両通信方式による無線通信が可能なものとが含まれる。また、移動端末2は無線LAN通信も可能である。
また、移動通信システムは、バス、自動車、列車等の車両3に搭載される車載通信装置10を含む。車載通信装置10は、基地局装置1との間で無線通信を行う機能を有している。また、車載通信装置10は、車両3内の移動端末2と通信し、基地局装置1と車両3内の移動端末2との通信を中継する機能を有している。
なお、本実施形態の車両3は、予め設定された走行ルートを走行する路線バスである。
〔車載通信装置の構成について〕
図2は、車載通信装置10が搭載された車両3を示す図である。
図2中、一実施形態に係る車載通信装置(移動通信機)10は、車外の基地局装置1と無線通信を行うための複数の外部アンテナ11と、車両3内の移動端末2と無線通信を行うための内部アンテナ12とを備えている。
複数の外部アンテナ11は、車両3の天井3aから突出して設けられている。また、内部アンテナ12は、車両3内に設けられている。
車載通信装置10は、複数の外部アンテナ11によって基地局装置1との間で、第1通信方式及び第2通信方式による無線通信を行う。また、車載通信装置10は、内部アンテナ12によって車両3内の移動端末2との間で無線LAN通信を行う。
図3は、車載通信装置10の構成の一例を示すブロック図である。
図3中、車載通信装置10は、通信処理部15と、車両3内の移動端末2との通信を行う無線LAN部16と、GPS受信機17と、車両インターフェース部18と、ディスプレイ19と、カメラ20と、処理装置21とを備えている。
通信処理部15は、基地局装置1との通信に関する処理を行う機能を有している。通信処理部15には、第1フロントエンドモジュール25と、第2フロントエンドモジュール26とが接続されている。
第1フロントエンドモジュール25(以下、第1FEM25ともいう)は、増幅や周波数変換等、第1通信方式による無線信号に関する処理を行う機能を有しており、第1通信方式による無線信号の送受信を行う。第1FEM25には、複数の外部アンテナ11のうちの第1通信方式の通信に用いる第1外部アンテナ11aが接続されている。
また、第2フロントエンドモジュール26(以下第2FEM26ともいう)は、第2通信方式による無線信号に関する処理を行う機能を有しており、第2通信方式による無線信号の送受信を行う。第2FEM26には、複数の外部アンテナ11のうちの第2通信方式の通信に用いる第2外部アンテナ11bが接続されている。
第1FEM25及び第2FEM26が受信した受信信号は、第1FEM25及び第2FEM26によって増幅、周波数変換され、ベースバンド信号として通信処理部15へ与えられる。
通信処理部15は、与えられたベースバンド信号に対して復調等のデジタル信号処理を行い受信データを生成する。生成した受信データは、処理装置21へ与えられる。
通信処理部15は、処理装置21から送信データが与えられると、送信データに対して変調等のデジタル信号処理を行いベースバンド信号を生成する。生成したベースバンド信号は、第1FEM25又は第2FEM26へ与えられる。
第1FEM25又は第2FEM26へ与えられたベースバンド信号は、第1FEM25又は第2FEM26によって増幅、周波数変換され、送信信号として第1外部アンテナ11a又は第2外部アンテナ11bへ与えられ、無線波として放射される。
また、通信処理部15は、処理装置21から与えられる制御命令に基づいて、第1FEM25又は第2FEM26を制御する機能を有している。
無線LAN部16は、当該無線LAN部16に設けられている内部アンテナ12を介して、車両3内の移動端末2との間で、無線LAN通信を行う機能を有している。
無線LAN部16は、車両3内の移動端末2からの受信データを処理装置21へ与え、処理装置21から与えられる送信データを車両3内の移動端末2へ無線送信する。
GPS受信機17は、人工衛星から送信される情報を受信して自装置10の位置検出を行う機能を有している。GPS受信機17は、検出した自装置10の位置情報を処理装置21へ与える。
車両インターフェース部18は、車両3のCAN(Controller Area Network)等の車載通信用ネットワークに接続するためのインターフェースである。車両インターフェース部18は、車両3から車速等の車両3に関する情報を取得し、処理装置21へ与える。
ディスプレイ19は、車両3内に設けられており、処理装置21から与えられる無線通信に関する情報や車載通信装置10に関する情報を車両3内の乗客に出力する。
処理装置21は、CPU(Central Pprocessing Unit)や、メモリ、ハードディスク等の記憶装置を備えたコンピュータによって構成されている。処理装置21が有する記憶装置には、CPUが実行するためのコンピュータプログラム等が記憶されており、このコンピュータプログラムをCPUが読み出して実行することにより、後述する処理装置21が有する各種機能が実現される。
処理装置21は、制御部21aと、判定部21bとを機能的に有している。また、処理装置21は、実績データベース21cを前記記憶装置に記憶している。
制御部21aは、基地局装置1との間の無線通信、及び車両3内の移動端末2との間の無線通信を制御するとともに、基地局装置1と車両3内の移動端末2との間の通信を中継する処理を行う機能を有している。
また、制御部21aは、判定部21bの判定結果に基づいて、第2基地局装置1bと通信接続するための無線通信部としての第2FEM26の電源制御を行う電源制御部21a1と、第2FEM26による無線通信における電力制御を行う電力制御部21a2とを機能的に有している。
さらに、制御部21aは、通信実績情報を生成する機能を有している。通信実績情報とは、過去に自装置10が通過した位置において、自装置10と第2基地局装置1bとの間で第2通信方式による通信接続ができたか否かを示す情報であり、制御部21aによって、実績データベース21cに登録される。
実績データベース21cは、上述のように通信実績情報が登録されるデータベースである。
図4は、実績データベース21cの一例を示す図である。
実績データベース21cには、過去に自装置10が通過した位置を示す位置情報と、その位置情報に対応する通信実績情報とが登録されている。
なお、本実施形態の車両3は、予め設定された走行ルートを走行する。よって、図4の実績データベース21cの位置情報の欄には、過去に通過した位置情報として、走行ルート上における一定距離ごとの位置情報が登録されている。
通信実績情報の欄には、対応する位置において、自装置10と第2基地局装置1bとの間で第2通信方式による通信接続ができた場合、「可」が登録され、自装置10と第2基地局装置1bとの間で第2通信方式による通信接続ができなかった場合、「不可」が登録されている。
制御部21aは、第2FEM26を介して第2通信方式による無線通信接続が確立されている場合、実績データベース21cにおいて、自装置10の現在位置を示す位置情報に対応する通信実績情報の欄に「可」を登録する。また、制御部21aは、第2通信方式による無線通信接続が確立されていない場合、実績データベース21cにおいて、自装置10の現在の位置を示す位置情報に対応する通信実績情報の欄に「不可」を登録する。このように制御部21aは、自装置10の移動に応じて通信実績情報を生成する。
また、実績データベース21cには、図4に示すように、前回通過したときの通信実績情報、2回前に通過したときの通信実績情報といったように、各位置情報に対して過去複数回前に通過した際それぞれの通信実績情報が登録されている。
制御部21aは、新たに通信実績情報を生成し登録するごとに、最も古い通信実績情報を破棄することで、実績データベース21cを更新する。
これによって、制御部21aは、実績データベース21cに登録されている通信実績情報が最新の情報となるように維持する。
判定部21bは、自装置10の位置情報に基づいて、第2基地局装置1bとの間で第2通信方式による無線通信が可能か否かを判定する機能を有している。判定部21bは、実績データベース21cを参照し、実績データベース21cに登録されている通信実績情報に基づいて、自装置10と第2基地局装置1bとの間で第2通信方式による無線通信が可能か否かを判定する。
これにより、判定部21bは、過去の実績に基づいて判定することができ、より精度よく判定することができる。
本実施形態の車両3は路線バスであるため、予め設定された走行ルートを走行する。また、第2通信方式によるサービスエリアA2は、上述したように第1通信方式によるサービスエリアA1内に点在して設定されている。
例えば、図1中、車載通信装置10が搭載された車両3の走行ルートが、道路Rに沿って直進方向に設定されている場合、車両3は、サービスエリアA2の紙面左側からサービスエリアA2内へ進入し、サービスエリアA2の紙面右側からエリア外へ退出して、サービスエリアA2内を通過する。
このように、車両3の走行ルートには、サービスエリアA2内を通過する区間が点在している。
判定部21bは、走行ルートに設定されたサービスエリアA2内を車両3(に搭載された車載通信装置10)が通過する区間を通信可能区間として特定する。
判定部21bは、通信実績情報に基づいて通信可能区間を特定する。
サービスエリアA2外からエリアA2内へ進入する際の境界近傍では、車両3は、過去の通信実績情報のすべてが「不可」となっている位置から、過去の通信実績情報のほぼすべてが「可」となっている位置へ移動する。
よって、判定部21bは、例えば、登録されている複数の通信実績情報における「可」の割合が5割以上である位置で構成されている区間について、通信可能区間と特定する。これによって、判定部21bは、サービスエリアA2の境界を特定することができ、サービスエリアA2内を通過する区間を通信可能区間として特定することができる。
判定部21bは、自装置10の位置情報と、通信可能区間とに基づいて、第2基地局装置1bとの間で第2通信方式による無線通信が可能か否かを判定する。
なお、本実施形態の制御部21aは、第2FEM26によって第2通信方式による無線通信接続が確立されている場合、第2通信方式による無線通信を優先させる。また、第2通信方式による無線通信接続が確立されていない場合、制御部21aは、第1通信方式による無線通信によって第1基地局装置1aと無線通信を行う。
また、制御部21aは、第2通信方式による無線通信を行わない場合、第2FEM26に対して電力供給を行わず、第2FEM26を電力供給を行わない状態であるオフ状態に維持する。
〔車載通信装置による電源制御処理について〕
上述のように、処理装置21の制御部21a(の電源制御部21a1)は、第2FEM26の電源制御に関する処理を行う機能を有している。制御部21aは、第2FEM26に関する制御命令を通信処理部15へ与える。これにより、制御部21aは、通信処理部15を介して第2FEM26を制御する。
図5は、処理装置21による第2FEM26の電源制御に関する処理(電源制御処理)の一例を示すフローチャートである。このフローチャートでは、サービスエリアA2に進入しようとしている車載通信装置10の処理を示している。
まず、処理装置21の判定部21bは、自装置10の位置情報を参照し、通信可能区間の上流側(手前側)における所定位置を自装置10が通過したか否かを判定する(ステップS1)。
自装置10が所定位置を通過していないと判定すると、判定部21bは、再度ステップS1の判定を繰り返す。よって、判定部21bは、自装置10が所定位置を通過したと判定するまで、ステップS1を繰り返す。
自装置10が所定位置を通過したと判定部21bによって判定されると、制御部21aは、第2FEM26に対して電力供給を開始し第2FEM26をオフ状態からオン状態へ遷移させる(ステップS2)。これにより、自装置10は、第2FEM26による第2通信方式による無線通信が可能となる。
次いで、判定部21bは、自装置10が通信可能区間から退出したか否かを判定する(ステップS3)。
自装置10が通信可能区間から退出していないと判定部21bによって判定されると、判定部21bは、再度ステップS3の判定を繰り返す。よって、判定部21bは、自装置10が通信可能区間から退出したと判定するまで、ステップS3を繰り返す。
自装置10が通信可能区間から退出したと判定部21bによって判定されると、制御部21aは、第2FEM26に対する電力供給を停止し第2FEM26をオン状態からオフ状態へ遷移させる(ステップS4)。
このように、制御部21aは、判定部21bの判定結果に基づいて第2基地局装置と通信接続するための第2FEM26の電源制御を行う。
図6は、車両3に搭載された車載通信装置10と、通信可能区間との位置関係を示す図である。
図6中、通信可能区間の上流側における所定位置B0を車載通信装置10が通過すると、制御部21aは、第2FEM26をオフ状態からオン状態へ遷移させる(図5中、ステップS2)。これにより、所定位置B0を通過した車載通信装置10は、通信可能区間の上流側の境界B1を通過し、通信可能区間の下流側の境界B2まで走行する間、第2通信方式による無線通信が可能となる。
その後、車載通信装置10が境界B2を通過して通信可能区間から退出すると、制御部21aは、第2FEM26をオン状態からオフ状態へ遷移させる(図5中、ステップS4)。
このように、車載通信装置10(の判定部21b)は、自装置10が所定位置を通過してから通信可能区間を退出するまでの間、第2FEM26をオン状態とし、それ以外の区間では、第2FEM26をオフ状態とする。
ここで、車両3は所定の走行ルートを走行するので、車載通信装置10が所定位置を通過すれば、当該車載通信装置10は、必ず通信可能区間に進入し退出する。逆に、自装置10が所定位置を通過しなければ、通信可能区間を通過することはない。よって、車両3の走行ルートのうち、図6中、所定位置B0から境界B2までの区間以外の区間では、車載通信装置10は、常に通信可能区間外(サービスエリアA2外)である。
このため、自装置10の位置が所定位置B0から境界B2までの区間以外の区間内である場合、判定部21bは、第2通信方式による無線通信を行うことができないと判定することができる。
すなわち、本実施形態の車載通信装置10によれば、判定部21bの判定結果に応じて、制御部21aが第2FEM26をオフ状態にするので、サービスエリアA2外の位置や、過去に第2基地局装置1bとの間で第2通信方式による無線通信を行うことができなかった位置においては、第2FEM26をオフ状態にすることができ、通信接続が困難であるにも関わらず周囲の第2基地局装置1bをサーチしたり、接続要求を送信したりといったような無駄な電力消費を抑制することができる。
〔車載通信装置による電力制御処理について〕
図7は、処理装置21による第2FEM26の電力制御に関する処理(電力制御処理)の一例を示すフローチャートである。
まず、処理装置21の制御部21a(の電力制御部21a2)は、第2FEM26がオン状態であるか否かの判定を、オン状態と判定するまで繰り返す(ステップS10)。すなわち、制御部21aは、第2FEM26をオフ状態からオン状態へ遷移させることで(図5中、ステップS2)、電力制御処理を開始する。
制御部21aは、第2FEM26をオフ状態からオン状態へ遷移させると(ステップS10)、まず、処理装置21が機能的に有するカウンタの値nを「0」にリセットする(ステップS11)。
次に処理装置21の判定部21bは、自装置10の位置情報を参照し、自装置10が通信可能区間の上流側の境界B1を通過して通信可能区間内に進入したか否かを判定する(ステップS12)。
自装置10が通信可能区間に進入していないと判定すると、判定部21bは、再度ステップS12の判定を繰り返す。よって、判定部21bは、自装置10が通信可能区間に進入したと判定するまで、ステップS12を繰り返す。なお、第2FEM26がオン状態へ遷移させる場合、通信可能区間の上流側における所定位置B0を通過しているので、車載通信装置10はいずれ通信可能区間に進入する。
ステップS12において自装置10が通信可能区間に進入したと判定部21bによって判定されると、制御部21aは、自装置10が通信可能区間に進入したことを車両3内の移動端末2へ通知する(ステップS13)。
車両3内の移動端末2は、直接基地局装置1と無線通信する場合と、車載通信装置10の無線LAN部16に接続し、車載通信装置10による中継機能によって基地局装置1と通信を行う場合がある。
例えば、車載通信装置10の無線LAN部16又は第1基地局装置1aとの間で通信接続している車両3内の移動端末2は、車載通信装置10が通信可能区間に進入すれば、第2基地局装置1bとの間で第2通信方式による無線通信を直接行うことができる。
よって、車載通信装置10は、自装置10が通信可能区間に進入したことを車両3内の移動端末2(他の通信機)へ通知することで、第2通信方式による無線通信を直接行うことができる可能性があることを、当該移動端末2に通知することができる。
また、車載通信装置10は、自装置10が通信可能区間に進入したことを車両3内のディスプレイ19に出力し、車両3内の移動端末2を操作する操作者へ向けて表示することができる。
さらに、車載通信装置10が通信可能区間に進入したことについて通知が与えられた移動端末2は、当該通知を受け付けたことを当該移動端末2を操作する操作者に出力することができる。
また、移動端末2は、当該通知を受け付けたことに応じてそれまでの通信接続に代えて第2通信方式による無線通信に切り替えるように構成することができる。
ステップS13において通信可能区間に進入したことを車両3内の移動端末2へ通知した後(ステップS13)、判定部21bは、自装置10が通信可能区間の下流側の境界B2を通過して通信可能区間から退出したか否かを判定する(ステップS14)。
判定部21bは、ステップS12及びステップS14によって、自装置10が通信可能区間内に位置しているか否かを判定し、実績データベース21cに基づいて第2通信方式による無線通信が可能であるか否かを判定する。判定部21bは、自装置10が通信可能区間内に位置している場合、第2通信方式による無線通信が可能と判断し、自装置10が通信可能区間外である場合、第2通信方式による無線通信ができないと判断する。
ステップS14において自装置10が通信可能区間から退出していると判定部21bによって判定されると、制御部21aは、ステップS20へ進み、自装置10が通信可能区間を退出したことを車両3内の移動端末2へ通知し(ステップS20)、通信実績情報を生成し実績データベース21cに登録し(ステップS25)、処理を終える。
この場合、自装置10は通信可能区間を退出しているので、制御部21aは第2通信方式による無線通信を行うことができないと判断することができる。
また、制御部21aは、実績データベース21cにおける、自装置10の現在位置を示す位置情報に対応する通信実績情報の欄に「不可」を登録する。
また、制御部21aは、自装置10が通信可能区間を退出したことを車両3内の移動端末2へ通知することで、第2通信方式による無線通信を直接行うことができなくなったことを当該移動端末2へ通知することができる。
一方、ステップS14において自装置10が通信可能区間から退出していないと判定部21bによって判定されると、制御部21aは、ステップS15へ進み、第2通信方式による無線通信に関する接続要求を第2基地局装置1bへ向けて送信し、第2基地局装置1bに対する通信接続の確立に関する処理を行う(ステップS15)。
制御部21aは、第2FEM26をオン状態へ遷移させると、第2FEM26を介してセルサーチを行う。制御部21aは、セルサーチによって、近傍のサービスエリアA2を形成する第2基地局装置1bの同期信号を受信し、受信した同期信号に基づいて接続要求を第2FEM26に送信させる。なお、この接続要求を送信する際の送信電力は、予め設定された必要最小限の送信電力に設定される。
ステップS15において接続要求を送信すると、制御部21aは、接続要求を受信した第2基地局装置1bから送信される応答を受信したか否かを判定する(ステップS16)。制御部21aは、接続要求を送信してから所定時間の間に応答を受信した場合、応答を受信したと判定し、前記所定時間の間に応答を受信しなかった場合、応答を受信しなかったと判定する。
接続要求に対する応答を受信したと判定した場合(ステップS16)、制御部21aは、第2基地局装置1bとの間で第2通信方式による無線通信接続を確立する(ステップS17)。これによって、車載通信装置10と、第2基地局装置1bとは、第2通信方式による無線通信によって通信することができる。
つまり、制御部21aは、ステップS16において接続要求に対する応答を受信したか否かを判定することによって、第2基地局装置1bとの間で第2通信方式による無線通信接続を確立できるか否かを判定する(ステップS16)。
接続要求に対する応答を受信したと判定した場合、制御部21aは、第2基地局装置1bとの間で第2通信方式による無線通信接続を確立できると判定し、無線通信接続を確立する。
一方、接続要求に対する応答を受信しないと判定した場合、制御部21aは、第2基地局装置1bとの間で第2通信方式による無線通信接続を確立できないと判定し、後述するように、無線通信接続を確立せずにステップS21へ進む。
ステップS17において通信接続が確立されると、制御部21aは、通信実績情報を生成し実績データベース21cに登録する(ステップS18)。この場合、制御部21aは、実績データベース21cにおける、自装置10の現在位置を示す位置情報に対応する通信実績情報の欄に「可」を登録する。
次いで、制御部21aは、第2通信方式による無線通信が切断されていないか否かを判定する(ステップS19)。
ステップS19において第2通信方式による無線通信が切断されていないと判定する場合、第2通信方式による無線通信の通信接続が維持されているので、制御部21aは、再度ステップS18に戻り、実績データベース21cに通信実績情報を登録する(ステップS18)。
一方、ステップS19において第2通信方式による無線通信が切断されていると判定する場合、制御部21aは、ステップS20へ進み、自装置10が通信可能区間を退出したことを車両3内の移動端末2へ通知し(ステップS20)、さらに、通信実績情報を生成し実績データベース21cに登録し(ステップS25)、処理を終える。
制御部21aは、自装置10が通信可能区間を退出すると、第2FEM26をオン状態からオフ状態へ遷移させる。よって、一度確立された通信接続が切断される場合、通信可能区間を退出したことで制御部21aが第2FEM26をオン状態からオフ状態へ遷移させたことが考えられる。また、通信可能区間を退出したことで実質的に通信できない区間に移動したことも考えられる。よって、一度確立された第2通信方式による無線通信接続が切断されたと判定すると、制御部21aは、自装置10が通信可能区間を退出したと判断し、その旨を車両3内の移動端末2へ通知する(ステップS20)。
ステップS16において接続要求に対する応答を受信しないと判定した場合(ステップS16)、制御部21aは、ステップS21へ進み、カウンタの値nが3より大きいか否かを判定する(ステップS21)。
ステップS21においてカウンタの値nが3より大きくない(3以下である)と判定した場合、制御部21aは、カウンタの値nに「1」を加算し(ステップS22)、ステップS14へ戻る。
よって、制御部21aは、再度、ステップS14に進み、自装置10が通信可能区間内に位置する場合、ステップS15、及びステップS16と進む。
このように、制御部21aは、自装置10が通信可能区間内に位置する場合において、接続要求に対する応答を受信できない場合には、ステップS14、ステップS15、ステップS16、ステップS21、及びステップS22を繰り返す。ステップS22において制御部21aは、カウンタの値nに「1」を加算するので、これら各ステップを繰り返すごとに、カウンタの値nは「1」ずつ加算される。
また、ステップS21においてカウンタの値nが3より大きいと判定した場合、制御部21aは、第2FEM26に接続要求を送信させるための送信電力を予め設定された増分値だけ上げる(ステップS23)。
ステップS23において接続要求の送信電力を上げると、カウンタの値nを「0」にリセットし(ステップS24)、ステップS14へ戻る。
この場合、制御部21aは、再度、ステップS14、ステップS15、ステップS16、ステップS21、及びステップS22を繰り返す。なお、ステップS15においては、前回接続要求送信時の送信電力より高い値に設定された送信電力によって接続要求の送信が行われる。
以上により、制御部21aは、自装置10が通信可能区間内に位置している場合において(ステップS12、ステップS14)、接続要求に対する応答を受信しない旨の判定(ステップS16)を4回繰り返すごとに、送信電力を前記増分値ずつ段階的に上げる。
つまり、制御部21aは、自装置10が通信可能区間内に位置していることから第2通信方式による無線通信が可能であると判定部21bによって判定されると、第2通信方式による無線通信接続を確立できるか否かを判定し、通信接続確立の判定に応じて第2FEM26が送信する接続要求の送信電力の制御を行うように構成されている。
本実施形態では、自装置10の位置が通信可能区間であると判定されれば、第2FEM26に接続要求の送信を行わせて通信接続を確立できるか否かを判定するので、通信接続の確立を試みるための無線信号の送受信を無駄に行わせるのを抑制することができる。
また、制御部21aは、ステップS14、ステップS15、ステップS16、ステップS21、及びステップS22を繰り返すことで、前記基地局装置と通信接続を確立できないと判定すると、再度、前記基地局装置と通信接続を確立できるか否かを判定するように構成されている。
この場合、例えば、環境の変化によって一時的に第2基地局装置1bとの間で第2通信方式による無線通信ができない場合においても、接続要求を送信する際の送信電力を維持した状態で所定期間保持し、第2基地局装置1bとの間で第2通信方式による無線通信接続を確立できる程度に環境が回復するのを期待して待機することができる。
また、制御部21aは、通信接続を確立できるか否かの判定(ステップS16)を所定回数だけ繰り返すと、第2FEM26が接続要求を送信する際の送信電力を上げるように制御する。
この場合、環境の変化によって一時的に第2基地局装置1bとの間で第2通信方式による無線通信ができない場合において、第2基地局装置1bと通信接続を確立できるか否かの判定を所定回数繰り返す間に、環境の回復が見込めなければ、接続要求を送信する際の送信電力を上げることで、接続要求が第2基地局装置1bへ到達する確率を高め、第2基地局装置1bとの間で第2通信方式による無線通信接続の確立を促すことができる。
例えば、車載通信装置10が、図6中の通信可能区間の上流側の境界B1を通過すると、制御部21aは、第2通信方式による無線通信に関する接続要求を送信する。境界B1を通過後、接続要求に対する第2基地局装置1bからの応答をすぐに受信したとすると、制御部21aは、第2通信方式による無線通信接続を確立する。その後、通信接続が通信可能区間の下流側の境界B2まで維持された場合、自装置10が境界B2を通過して通信可能区間から退出すれば、車載通信装置10と第2基地局装置1bとの間の無線通信は切断される。
この場合、実績データベース21cには、通信可能区間のほぼ全域の位置に対して「可」が登録される。
また、例えば、車載通信装置10が通信可能区間に進入した後、すぐに第2基地局装置1bとの間で通信接続の確立ができなかった場合、制御部21aは、第2FEM26が接続要求を送信する際の送信電力を即座に上げることなく、現状の値で維持するように制御し、通信接続を確立できるか否かの判定を所定回数(4回)繰り返すと、送信電力を前記増分値だけ上げて接続要求を送信する。
制御部21aは、上述の送信電力の制御を行うことで、例えば、図6中、第1地点B11で通信接続が確立され、その後、第2地点B12で通信が切断され、実際に通信可能であった区間が第1地点B11から第2地点B12までの区間であったとする。
この場合、第1地点B11から第2通信方式による無線通信接続が確立され、自装置10が第2地点B12を通過すれば車載通信装置10と第2基地局装置1bとの間の無線通信は切断される。
この場合、実績データベース21cには、通信可能区間の内、第1地点B11と第2地点B12との間の区間内の位置に対して「可」が登録され、通信可能区間内であっても、第1地点B11と第2地点B12との間の区間外の位置に対しては「不可」が登録される。
よって、通信可能区間の内、実際に通信可能な区間が第1地点B11から第2地点B12までの区間である状態が継続すると、実際に通信可能な区間が第1地点B11から第2地点B12までの区間であることが実績データベース21cに反映される。
この結果、車載通信装置10の制御部21aは、通信可能区間を、第1地点B11から第2地点B12までの区間に対応させて設定することとなる。
このように、本実施形態では、実績データベース21cに登録される通信実績情報が最新の情報となるように維持することができるので、実際に通信可能な区間に即した制御を行うことができる。
なお、本実施形態では、登録されている複数の通信実績情報における「可」の割合が5割以上である位置で構成されている区間を通信可能区間と設定した場合を例示したが、例えば、「可」の割合が、例えば1割以上といったようにより少ない位置で構成されている区間を通信可能区間と設定してもよい。また、登録されている複数の通信実績情報における「可」が所定の割合以上である位置で構成されている区間を特定し、その区間よりもわずかに大きい区間を通信可能区間と設定してもよい。
この場合、通信可能区間が確実に通信可能である区間に対してやや大きく設定される。これにより、仮に、確実に通信可能な区間が広くなるように変化した場合においても、制御部21aは、その変化に追従して通信可能区間を拡張するように設定することができる。
〔その他〕
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。
本実施形態では、既存の第1通信方式に対して新たに導入された第2通信方式が導入初期段階である場合を例示したが、これに限定されるわけではなく、元々連続的に設定されていたサービスエリアが、伝搬環境の変化によって点在状態に変化した場合であっても、本実施形態は適用可能である。
また、本実施形態の車載通信装置10は、予め設定された走行ルートを走行する路線バスに搭載された場合を例示したが、車載通信装置10は、自動車、列車等、路線バス以外の車両に搭載されてもよい。
また、上記実施形態では、車載通信装置10が自機10の位置情報に基づいて第2基地局装置1bと通信可能か否かを判定し、その判定結果に基づいて第2基地局装置と通信接続するための第2FEM26の電源制御を行う場合を例示したが、第2基地局装置1bと通信可能な移動端末2についても、本実施形態の車載通信装置10と同様の構成を採用することができる。
この場合、第2基地局装置1bと通信可能な移動端末2を所持する所持者が自動車に乗車すれば、当該移動端末2は、上記実施形態の車載通信装置10としての機能を発揮することができる。
また上記実施形態の実績データベース21cでは、随時、通信実績情報を更新する場合を例示したが、初期設定として最初に登録される通信実績情報については、走行ルート上において第2通信方式による無線通信接続が確立できる位置とできない位置とを予め特定しておき、これら特定した情報を通信実績情報として実績データベース21cに登録することができる。
その後、実績データベース21cは随時更新されるので、システムを運用する間に変化する伝搬環境に応じて適宜更新され、通信可能区間もその伝搬環境の変化に応じて適切な区間に設定される。
なお、実績データベース21cは、初期設定として最初に登録される通信実績情報を維持するように構成されてもよい。
また上記実施形態の実績データベース21cでは、路線バスの走行ルート上における一定距離ごとの位置情報が登録され、これら位置情報に対応してする通信実績情報が登録される場合を例示したが、予め走行ルートが設定されていない車両3に搭載された車載通信装置10の場合、実績データベース21cには、自装置10が移動することで通過した位置と、そのときの通信実績情報とが随時登録される。これにより、実績データベース21cには、自装置10が過去に通過した位置における通信実績情報が登録される。
また、実績データベース21cには、制御部21aが送信電力を上げることで通信接続ができた位置においては、そのときの送信電力を示す情報を登録してもよい。これにより、制御部21aは、実績データベース21cを参照することで、各位置ごとに必要な送信電力を認識することができる。
本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 基地局装置
1a 第1基地局装置
1b 第2基地局装置
2 移動端末
3 車両
3a 天井
10 車載通信装置
11 外部アンテナ
11a 第1外部アンテナ
11b 第2外部アンテナ
12 内部アンテナ
15 通信処理部
16 無線LAN部
17 受信機
18 車両インターフェース部
19 ディスプレイ
20 カメラ
21 処理装置
21a 制御部
21a1 電源制御部
21a2 電力制御部
21b 判定部
21c 実績データベース
25 第1フロントエンドモジュール
26 第2フロントエンドモジュール
A1 サービスエリア
A2 サービスエリア

Claims (7)

  1. 基地局装置と通信する移動通信機であって、
    自機の位置情報に基づいて前記基地局装置と通信可能か否かを判定する判定部と、
    前記判定部の判定結果に基づいて前記基地局装置と通信接続するための無線通信部の電源制御を行う制御部と、を備えている
    移動通信機。
  2. 前記制御部は、前記判定部の判定結果が通信可能である場合、前記基地局装置と通信接続を確立できるか否かを判定し、前記基地局装置と通信接続を確立できるか否かの判定に応じて前記無線通信部による通信電力の制御を行う請求項1に記載の移動通信機。
  3. 前記制御部は、前記基地局装置と通信接続を確立できないと判定すると、再度、前記基地局装置と通信接続を確立できるか否かを判定するように構成されている
    請求項2に記載の移動通信機。
  4. 前記制御部は、前記基地局装置と通信接続を確立できるか否かの判定を所定回数繰り返すと、前記無線通信部の通信電力を上げるように制御する
    請求項3に記載の移動通信機。
  5. 前記判定部は、過去に自機が通過した位置において自機が前記基地局装置と通信接続できたか否かを示す通信実績情報に基づいて、前記基地局装置と通信可能か否かを判定する
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の移動通信機。
  6. 前記通信実績情報が登録されたデータベースをさらに備え、
    前記通信実績情報は、前記制御部によって生成され、
    前記データベースは、前記制御部によって生成される新たな前記通信実績情報によって更新される
    請求項5に記載の移動通信機。
  7. 前記移動通信機は車両に設けられ、
    前記車両内部に存在する他の通信機と通信し、前記基地局装置と前記他の通信機との通信を中継する車両内通信部をさらに備え、
    前記制御部は、前記判定部の判定結果を示す情報を前記車両内通信部を介して前記他の通信機に与える
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の移動通信機。
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