JP2019106067A - 情報処理装置 - Google Patents
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Abstract
Description
たとえば、情報処理装置の記憶装置に、接続しようとするオプション機器の動作を制御するプログラムを予め記憶し、情報処理装置の拡張コネクタにそのオプション機器を接続した後、情報処理装置において、そのプログラムを起動させて、オプション機器を動作させていた。
また、複数のオプション機器を接続できるようにする場合は、オプション機器ごとにそれぞれ特有の制御プログラムを予め複数個記憶しておく必要があり、情報処理装置の記憶装置の記憶容量を予め大きなものを搭載しておくか、あるいは、大きな記憶容量を持つ記憶装置に変更する必要があった。
前記設定情報取得部が前記拡張設定情報を取得するまで、
前記電源供給部から供給される電力は、前記固定接続経路を介して、前記機能拡張モジュールのうち、少なくとも、前記固定接続経路に接続される第2の固定接続端子と、前記拡張設定情報が記憶されている記憶部と、前記設定情報送信部に与えられることを特徴とする。
<情報処理装置の構成>
図1に、この発明の情報処理装置の一実施例の概略構成図を示す。
図1(a)に示すように、この発明の情報処理装置1は、基本制御モジュール2と、機能拡張モジュール3とから構成される。
機能拡張モジュール3は、情報処理装置1に新たに追加される機能を実行する制御装置あるいは制御回路基板であり、オプションボードモジュールとも呼ぶ。
基本制御モジュール2と、機能拡張モジュール3とは、可変接続経路4と、固定接続経路5で接続される。
機能拡張モジュール3には、基本制御モジュール2の接続コネクタに接続可能な複数の接続端子を有する接続コネクタが予め備えられるものとする。
基本制御モジュール2と機能拡張モジュール3とを接続する複数の接続端子は、2種類に分類され、その役割が固定的に予め決められている固定接続端子(固定ピンとも呼ぶ)と、基本制御モジュール2ではその役割が決められていない可変接続端子(可変ピンとも呼ぶ)とからなる。
基本制御モジュール2の可変接続端子の役割は、さまざまに変更することが可能であり、機能拡張モジュール3が接続された場合に、基本制御モジュール2が、後述するような機能拡張モジュール3特有の拡張設定情報を取得することにより、基本制御モジュール2の各可変接続端子の役割が、接続された機能拡張モジュール3の対応する位置にある可変接続端子の役割と同じものに設定される。
基本制御モジュール2と機能拡張モジュール3の接続コネクタの対応する位置にある可変接続端子同士が接続され、固定接続端子同士が接続される。
可変接続端子同士が接続される経路を可変接続経路4と呼び、固定接続端子同士が接続される経路を固定接続経路5と呼ぶ。
固定接続経路5に接続される固定接続端子としては、たとえば、電源端子や、GND(接地)端子や、後述するように、機能拡張モジュール3に記憶されている拡張設定情報を、基本制御モジュール2に転送するためのデータ端子などがあり、これらの端子の位置は予め固定される。
情報処理装置1に電源が投入された直後は、拡張設定情報を基本制御モジュール2に転送するために、まず、固定接続経路5のみに電源が供給され、可変接続経路4は使用不能状態とする。
可変接続経路4に接続される可変接続端子としては、たとえば、後述するように、UART端子、GPIO端子、HDMI(登録商標)端子などがあるが、これらの端子の位置は、機能拡張モジュール3ごとに異なってもよい。
拡張設定情報は、機能拡張モジュール3を基本制御モジュール2に接続し、基本制御モジュール2によって、機能拡張モジュール3の機能を実行させるための情報であり、後述するように、制御ピン情報、制御処理情報、表示情報などから構成される。
基本制御モジュール2は、取得した拡張設定情報のうち制御ピン情報に基づいて、可変接続端子の配置を認識し、可変接続経路4を介して機能拡張モジュール3との間の情報転送ができるように、機能拡張モジュール3を制御する情報を転送するための可変接続経路4を設定し、基本制御モジュール2の各可変接続端子の設定を変更する。
その後、取得した拡張設定情報の制御処理情報や表示情報を利用して、設定された可変接続経路を介して機能拡張モジュール3を制御する情報を転送して機能拡張モジュール3に所定の機能を実行させる。
この発明では、上記のような機能拡張方法によって、基本制御モジュール側における新たなプログラムの開発コストを抑制し、基本制御モジュールの記憶容量の増加を防止する。
図1(b)に、この発明の情報処理装置1に相当する表示装置1aの概略構成図を示す。
ここで、表示ボードモジュール2aが、基本制御モジュール2に相当し、オプションボードモジュール3aが、機能拡張モジュール3に相当する。
表示ボードモジュール2aとオプションボードモジュール3aには、それぞれ接続コネクタが備えられ、両モジュールは、可変接続経路4と固定接続経路5とによって接続される。
オプションボードモジュール3aには、後述する記憶部60に相当するROMが搭載され、このROMに、オプションボードモジュール3aに固有の拡張設定情報が予め記憶されている。
また、可変接続経路4の各ラインの役割は、両モジュールの接続当初は決まっていないが、表示ボードモジュール2aが、オプションボードモジュール3aに固有の拡張設定情報を、オプションボードモジュール3aから取得した後に、その取得した拡張設定情報の制御ピン情報を利用して、オプションボードモジュール3aの可変接続端子の配置を認識し、表示ボードモジュール2a側の可変接続端子の位置と、可変接続経路4の各ラインの役割を設定する。
図1(b)では、可変接続経路4としては、たとえば、リセットライン4a、UARTライン4b、GPIOライン4c、HDMIライン4dがあることを示している。
図2に示すように、情報処理装置1は、基本制御モジュール2と機能拡張モジュール3とからなり、両モジュールにそれぞれ備えられる接続コネクタ部(14、54)によって、基本制御モジュール2と機能拡張モジュール3とが接続される。
両モジュールの接続コネクタ部(14、54)の間の接続には、上記したように、可変接続経路4と、固定接続経路5とがある。
図2において、情報処理装置1の基本制御モジュール2は、主として、制御部11、操作部12、表示部13、接続コネクタ部14、電源部15、接続検出部16、設定情報取得部17、可変経路設定部18、電源供給部19、拡張機能実行部20、記憶部30を備える。
CPUは、ROM等に予め格納された制御プログラムに基づいて、各種ハードウェアを有機的に動作させて、この発明の可変経路設定機能、拡張機能実行機能などを実行する。
特に、設定情報取得部17、可変経路設定部18、電源供給部19、拡張機能実行部20は、主として、ソフトウエアによって実現される機能ブロックであり、CPUが、所定のプログラムに基づいて、これらの機能ブロックの動作を実行する。
コネクタは、予め決められた数の接続端子(接続ピン)を備える。
基本制御モジュールの接続コネクタ部14は、上記した第1の接続コネクタ部に相当し、
可変接続経路4に接続される第1の可変接続端子と、固定接続経路5に接続される第1の固定接続端子とを有する。
第1の固定接続端子(固定ピン)は、その位置と役割が予め固定的に設定されている複数の端子からなる。
第1の可変接続端子(可変ピン)は、設定情報取得部17によって取得された拡張設定情報に基づいて、可変接続経路4によって接続される対応する機能拡張モジュール3の可変接続端子(第2の可変接続端子)の役割と同じ役割が設定される複数の端子からなる。
コネクタとしては、たとえば、既存の規格に適合したコネクタを利用してもよいが、コネクタの端子数や、コネクタの形状を、規格品に限定するものではなく、独自の規格に基づくコネクタを利用してもよい。
たとえば、コネクタの接続端子の数が10個である場合、固定ピンの数を5つとし、各固定ピンの役割を、電源供給ピン、GNDピンなどのように予め決め、その位置も予め決めておく。
ただし、固定ピンの数および位置と、各固定ピンの役割は、以下の実施例に示すものに限定するものではない。
電源供給部19は、電源部15から出力される電力を、所定の電源電圧に変換して、基本制御モジュール2と、機能拡張モジュール3に供給する部分である。
ユーザによって情報処理装置1の電源スイッチが投入されると、電源供給部19から、基本制御モジュール2の各ハードウエアに対して、所定の電圧を持つ電力が供給される。
これにより、基本制御モジュール2全体が、起動状態となる。
ただし、基本制御モジュール2に電力が供給された直後は、制御部11は、接続コネクタ部14の固定接続経路5を介して、機能拡張モジュール3に電力を供給するが、固定接続経路5の部分を介してのみ情報の転送が可能な状態となるように制御し、接続コネクタ部14の可変接続経路4の部分を介した情報転送はできないように制御する。
機能拡張モジュール3が接続されているか否かは、たとえば、基本制御モジュール2から機能拡張モジュール3側の記憶部60に対して、固定接続経路5を通じて読み出し要求を定期的に実行することなどにより、行うことができる。
つまり、機能拡張モジュール3から上記読み出し要求に対する所定の応答が返信されてきたことを確認した場合には、機能拡張モジュール3が接続されていると判断し、一方、機能拡張モジュール3から上記読み出し要求に対して規定時間内に応答が返信されない場合には、機能拡張モジュール3が接続されていないと判断すればよい。
あるいは、固定接続経路5の電源ラインを介して、機能拡張モジュール3に対して電力が供給されるので、電源ラインおよびGNDラインに対して、所定の電流が流れることを検出した場合に、機能拡張モジュール3が接続されていると判断し、電流が流れていない場合に、機能拡張モジュール3が接続されていないと判断してもよい。
ただし、取得した拡張設定情報に基づいて基本制御モジュール2の可変接続端子の設定が終了するまでは、可変接続端子を介したデータ転送はできないので、機能拡張モジュール3が接続されたことを検出した場合、設定情報取得部17が拡張設定情報を取得するまで、電源供給部19から供給される電力は、固定接続経路5を介して、機能拡張モジュール3のうち、少なくとも、固定接続経路5に接続される固定接続端子(第2の固定接続端子)と、制御部51と、拡張設定情報が記憶されている記憶部60と、設定情報送信部52に与えられる。
取得された拡張設定情報は、受信設定情報として、記憶部30に記憶される。
すなわち、取得した拡張設定情報のうち制御ピン情報を利用して、機能拡張モジュール3の可変接続端子の配置を認識し、可変接続経路4を介して機能拡張モジュール3との間の情報転送ができるように、可変接続経路4に接続されている接続コネクタ部14の各可変接続端子(可変ピン)の役割を設定する。
この拡張機能の実行は、拡張設定情報のうち、制御処理情報と表示情報とを利用し、可変接続端子の役割が設定された後に、可変接続経路4を介した情報転送により行われる。
記憶部30には、たとえば、受信設定情報31が記憶される。
受信設定情報31は、HDDなどの不揮発性の記憶装置に記憶してもよいが、RAMなどの書き換え可能な揮発性の記憶素子に記憶してもよい。
受信設定情報31には、制御ピン情報32、制御処理情報33、表示情報34などが含まれる。
制御ピン情報32は、機能拡張モジュール3の可変接続端子と固定接続端子に関する情報であり、可変接続端子と固定接続端子の各ピンの位置と、各ピンの役割(機能)と、電圧レベルなどを規定した情報である。
制御処理情報33は、機能拡張モジュール3に対して実行可能な制御に関する情報であり、実行可能な形式で記載された1又は複数の制御コマンドが含まれる。
表示情報34は、機能拡張モジュール3に対する制御を行う場合に、表示部13に表示させる内容を含む情報である。ユーザは、表示部13に表示された情報を見ながら、操作部12を用いて、所定の入力操作を行って、機能拡張モジュール3に対する制御を行う。
記憶部30に記憶されるこれらの情報の詳細な実施例については、後述する。
図2において、情報処理装置1の機能拡張モジュール3は、主として、制御部51、設定情報送信部52、動作実行部53、接続コネクタ部54、記憶部60を備える。
特に、機能拡張モジュール3の記憶部60は、不揮発性の書き換えることのできない記憶素子、たとえばROMを備え、ROMに、拡張設定情報を記憶しているものとする。
CPUは、ROM等に予め格納された制御プログラムに基づいて、各種ハードウェアを有機的に動作させて、機能拡張モジュールに特有の機能を実行する。
特に、機能拡張モジュールの制御部51は、基本制御モジュール2から転送される要求内容に基づいて、その要求内容に対応した動作を実行する。
また、設定情報送信部52と動作実行部53は、機能的なブロックであり、主として、CPUによって、所定のプログラムに基づいて実行される。
固定接続経路5を介して、基本制御モジュール2から電源が供給されると、少なくとも、制御部51、設定情報送信部52、拡張設定情報が記憶されているROMが動作可能な状態となる。そこで、制御部51が、ROMから拡張設定情報61を読み出し、設定情報送信部52が、拡張設定情報61を、固定接続経路5のデータラインを利用して、基本制御モジュール2に送信する。
基本制御モジュール2の拡張機能実行部20から与えられる要求情報(制御コマンドと呼ぶ)に基づいて、要求された機能を実行する。
たとえば、可変接続経路4の可変接続端子にリセット端子がある場合、たとえば、機能拡張モジュール3の異常復帰処理をさせるために、拡張機能実行部20からリセット端子にアサートする要求信号が入力されたとき、動作実行部53は、機能拡張モジュール3を初期化するような異常復帰処理を実行する。
その他に、可変接続経路4のいずれかの可変接続端子に入力された要求信号に基づいて、動作実行部53は、機能拡張モジュール3の機能の実行開始(電源ON)や、機能の停止(電源OFF)、機能モードの切り替え(たとえばコンテンツの再生、停止)、要求された動作クロックの設定などの処理を実行する。
接続コネクタ部54は、第2の接続コネクタ部に相当し、基本制御モジュール2の接続コネクタ部14と同様に、固定接続経路5に接続される第2の固定接続端子と、可変接続経路4に接続される第2の可変接続端子を有する。
それぞれの接続端子の位置と数は、基本制御モジュール2の接続コネクタ部14と同じであり、接続端子の総数も同じである。
したがって、機能拡張モジュール3の可変接続端子(第2の可変接続端子)は、対応する基本制御モジュール2の可変接続端子(第1の可変接続端子)と、可変接続経路4を介して接続され、機能拡張モジュール3の固定接続端子(第2の固定接続端子)は、対応する基本制御モジュール2の固定接続端子(第1の固定接続端子)と、固定接続経路5を介して接続される。
また、機能拡張モジュール3の固定接続端子と可変接続端子は、設計時に、その位置と役割が予め固定的に設定されている複数の端子からなる。
記憶部60には、たとえば、拡張設定情報61が記憶される。
拡張設定情報61は、上記したように、機能拡張モジュール3に特有の情報なので、消えることがないように、不揮発性で書き換えることのできないROM(読み出し専用メモリ)に記憶することが好ましい。
すでに、基本制御モジュール2の受信設定情報31で説明したように、制御ピン情報62は、機能拡張モジュール3の可変接続端子と固定接続端子に関する情報であり、これらの接続端子の位置と役割(機能)などを規定した情報である。
また、制御処理情報63は、機能拡張モジュール3に所定の機能を実行させるための制御内容を規定した情報である。
表示情報64は、機能拡張モジュール3に対する制御を行う場合に、表示部13に表示させる内容を含む情報である。
機能拡張モジュール3の消費電力値は、後述するように、機能拡張モジュール3が、基本制御モジュール2に接続が可能なものであるか否かの判定(接続可否判定)で用いられる。
図3と図4では、情報処理装置1が表示装置1aの場合の一実施例を示しており、基本制御モジュール2が表示ボードモジュール2a、機能拡張モジュール3がオプションボードモジュール3aに相当する。
また、接続コネクタ部の端子番号2,3,4,5,6を、可変接続端子の位置とし、接続コネクタ部の端子番号1,7,8,9,10を、固定接続端子の位置とする。
2つのオプション機器のどちらでも、各固定接続端子の定義付け、すなわち役割は、同じである。ただし、オプション機器Bでは、端子番号8は、使用していないものとする。
すなわち、制御ピン情報62は、機能、設定変更可否、入出力方向、電圧レベル、GPIO論理、GPIO信号種別からなる。
GPIOは、General Purpose Input/Output(汎用入出力)の略語である。
入出力方向は、オプション機器から見た信号の流れる向きであり、INは、基本制御モジュール2から出力された信号が、オプション機器に入力されることを意味し、OUTは、オプション機器から、基本制御モジュール2に信号が出力されることを意味する。
設定変更可否は、接続端子の定義付けの意味を変更することができるか否かを示し、設定変更可否が「○」となっている端子は、設定変更が可能であることを意味し、可変接続端子となる。
また、「主電源」端子、「I2Cクロック」端子、「12C電源」端子は、入出力方向が、
基本制御モジュール2からオプション機器へ向かうIN方向である。
「I2Cデータ」端子は、IN方向とOUT方向の両方にデータ転送が可能な端子である。
この固定接続端子の「I2Cデータ」端子を利用して、機能拡張モジュール3の記憶部60に予め記憶される拡張設定情報61が、基本制御モジュール2に転送される。
オプション機器Aにおいては、端子番号2,3,4,5,6の可変接続端子は、それぞれ、「リセット」端子、「ON」端子、「ON完了」端子、「UART」端子、「UART」端子を意味する。
端子番号5と6の可変接続端子は、どちらも電圧レベルが5ボルトのUARTであるが、入出力方向が異なる。
「リセット」端子、「ON」端子、「ON完了」端子の電圧レベルは3.3ボルトであるが、「リセット」端子と「ON」端子のGPIO論理は負論理であり、「ON完了」端子の論理は正論理である。
また、「リセット」端子と「ON完了」端子のGPIO信号種別は、「レベル」であるが、「ON」端子のGPIO信号種別は、「パルス」である。
端子番号2と3の「OFF」端子と「ON」端子は、どちらも、入出力方向が「IN」方向であり、電圧レベルが3.3ボルトであり、GPIO論理は負論理であり、GPIO信号種別は「レベル」である。
端子番号4の「エラー状態」端子は、入出力方向が「OUT」方向であり、電圧レベルが3.3ボルトであり、GPIO論理は負論理であり、GPIO信号種別は「レベル」である。
オプション機器Bにおいては、基本制御モジュール2側の可変接続端子の割当が設定された後は、端子番号5と6の「I2Cデータ2」端子と「I2Cクロック2」端子を用いて、データ転送が行われる。
基本制御モジュール2の可変経路設定部17が、取得した制御ピン情報62を利用して、接続コネクタ部14の可変接続端子の役割を設定する。
図3に示したように、基本制御モジュール2に接続されるオプション機器(A、B)が異なれば、接続コネクタ部14の可変接続端子には、接続されたオプション機器に対応した役割が設定される。
図4の制御処理情報63には、オプション機器を制御するための4つの制御コマンド(電源ON、異常復帰処理、動作モード変更、電源OFF)を示している。
4つの制御コマンドは、一実施例であって、これらの制御コマンドに限るものではなく、オプション機器ごとに、他の制御コマンドを予め設定してもよい。
制御コマンド2は、オプション機器が異常状態になった時に、強制的に正常状態に戻す(リセットする)ための異常復帰処理コマンドである。
制御コマンド3は、オプション機器に備えられた特有の機能について、その動作モードを切り替えるための動作モード変更コマンドである。
制御コマンド4は、オプション機器の動作を停止させるために電源切断を要求する電源OFFコマンドである。
上記のような4つの制御コマンドからなる制御処理情報63は、固定接続経路5を介して、接続された機能拡張モジュール3(オプション機器Aまたはオプション機器B)から基本制御モジュール2に送信され、基本制御モジュール2の記憶部30に記憶される。
接続されるオプション機器が異なれば、接続コネクタ部14の可変接続端子の役割が異なるので、同じ制御コマンドでも、オプション機器Aとオプション機器Bによって、その処理内容が異なる。処理内容は、図4の処理一覧に示している。
オプション機器Aの電源ONコマンドは、3つの処理内容(処理一覧)から構成されるのに対して、オプション機器Bの電源ONコマンドは、5つの処理内容(処理一覧)から構成される。
すなわち、オプション機器Aを電源ONする場合、拡張機能実行部20は、まず、オプション機器Aに対し、主電源ONの要求信号を送信し、100m秒待った後に、端子番号2のリセット端子をネゲートするという一連の処理を実行する。
その後、「I2Cデータ2」端子に、0x35、0x20、0x01という3つのコマンドデータを与え、この3つのコマンドデータを、この順にオプション機器Bに送信する。
さらにその後、これらのコマンドデータに対する応答がオプション機器Bから送信されるはずなので、「I2Cデータ2」端子に、コマンドデータに対する応答として、0xeeが受信されるか否かを確認する。このデータの確認により、電源ONの一連の処理が終了する。
制御コマンド2の異常復帰処理コマンド、制御コマンド3の動作モード変更コマンド、制御コマンド4の電源OFFコマンドについても、同様に、機能は同じでも、接続されるオプション機器によって、その処理内容が異なる。
図4の表示情報64には、OSD(オンスクリーンディスプレイ)の項目名の例を示す。
「Power Control」という項目名は、上記した電源ONコマンドを実行するときに表示される。
また、「Reset」という項目名は、上記した異常復帰処理コマンドを実行するときに表示される。
上記のような表示情報64も、固定接続経路5を介して、接続された機能拡張モジュール3(オプション機器Aまたはオプション機器B)から基本制御モジュール2に送信され、基本制御モジュール2の記憶部30に記憶される。
オプション機器の動作を制御するための制御コマンドである制御処理情報63と表示情報64とは、そのオプション機器を接続したときに、オプション機器から基本制御モジュール2に与えられるので、基本制御モジュール2側において、予め記憶しておく必要はない。
また、基本制御モジュール2の制御部11として、オプション機器の動作を制御するための制御コマンドを解釈し実行できる機能(たとえばインタプリタ)を搭載しておけばよく、オプション機器ごとに異なる制御プログラムを開発して、記憶部30に記憶しておく必要はない。
また、オプション機器側では、基本制御モジュール2の制御部11が解釈可能な形式で作成した制御コマンド(制御処理情報63)や表示情報64を、記憶部60に予め記憶しておけばよい。
図5に、情報処理装置1の基本制御モジュールにおける制御処理の一実施例のフローチャートを示す。
情報処理装置1に電力が供給されると、基本制御モジュール2の電源部15から、基本制御モジュール2のハードウエアに所定の電圧の電力が与えられ、基本制御モジュール2の各機能ブロックが動作を開始できる状態になるものとする。
ステップS2において、機能拡張モジュール3の接続が検出された場合、ステップS3に進み、そうでない場合は、ステップS1に戻る。
これにより、固定接続経路5の電源ライン5bによって、機能拡張モジュール3の特定のハードウエアブロックに、所定電圧の電力が供給され、固定接続経路5のデータライン(DATAライン)5aを介して、機能拡張モジュール3と通信できる状態になる。
特に、機能拡張モジュール3の制御部51と、設定情報送信部52と、記憶部60とが動作可能となるように、機能拡張モジュール3に所定電圧の電力が供給される。
たとえば、基本制御モジュール2から、固定接続経路5のデータライン(DATAライン)5aを介して、拡張設定情報の取得要求データを、機能拡張モジュール3に送信し、取得要求データを受信した機能拡張モジュール3は、記憶部60から拡張設定情報61を読み出し、データライン5aを介して、拡張設定情報61を、基本制御モジュール2に送信する。
取得した拡張設定情報61は、記憶部30に、受信設定情報31として記憶する。
たとえば、受信設定情報31に機能拡張モジュール3の消費電力値が含まれている場合、この消費電力値によって、接続可否を判定する。
機能拡張モジュール3の消費電力値が、基本制御モジュール2によって対応可能な消費電力を超えている場合は、その機能拡張モジュール3は、接続不可と判定する。
機能拡張モジュール3の消費電力値が、基本制御モジュール2によって対応可能な消費電力以下の場合は、その機能拡張モジュール3は、接続可能と判定する。
あるいは、世代番号(バージョン)に基づいて、機能拡張モジュール3の接続可否を判定し、世代番号値が、基本制御モジュールの対応範囲内の場合は、接続可能と判定し、世代番号(バージョン)が、対応範囲外の場合は、接続不可と判定してもよい。
ステップS7において、ユーザに対して、機能拡張モジュール3を接続できないことを通知するために、たとえば、表示部13に、接続不可を示す警告メッセージを表示し、処理を終了する。
たとえば、図3に示すような制御ピン情報32に基づいて、各可変接続端子の機能を割り当て、入出力方向や、電圧レベルなどを設定する。
ステップS9において、記憶された受信設定情報31の制御処理情報33に相当する制御コマンドの処理内容から、機能拡張モジュール3に対して実行すべき機能を確認する。
確認した実行すべき機能の中に、基本制御モジュール2では動作させることのできない機能が含まれているか否かをチェックする。
ステップS10において、動作させることのできない機能が含まれている場合は、ステップS11に進み、動作させることのできない機能が含まれていない場合は、ステップS12に進む。
この場合、接続された機能拡張モジュール3の可変接続端子にはUSBの規格に対応した端子が含まれているので、機能拡張モジュール3はこの可変接続端子を介してUSBの規格に対応した信号の送受信をすることができるが、基本制御モジュール2は、USBの規格に対応した信号の送受信をする機能を有していないので、この可変接続端子を利用した通信は不可能であり、動作させることのできない機能が含まれていると判定する。
ステップS11において、ユーザに対して、機能拡張モジュール3の機能のうち、動作させることのできない機能が含まれていることを通知するために、たとえば、表示部13に、動作不可機能があることや、動作不可機能の内容を示す警告メッセージを表示し、ステップS12に進む。
ステップS13において、拡張機能実行部20が、記憶された受信設定情報31の制御処理情報33に相当する制御コマンドを利用して、機能拡張モジュール3に対して、所定の制御を実行させる。
たとえば、図4に示した制御コマンド1を読み出して、機能拡張モジュール3に対して、電源ONの機能を実行する。
ここで実行される機能拡張モジュール3に対する制御は、接続されている機能拡張モジュール3に予め記憶されている拡張設定情報61を利用したものであり、基本制御モジュール2に予め記憶されている制御プログラムに変更を加える必要はなく、また、基本制御モジュール2側に、新しい制御プログラムを予め追加しておく必要もない。
ステップS15において、ユーザが入力操作をした場合は、ステップS16に進み、そうでない場合は、ステップS14に戻る。
ステップS16において、ユーザの入力操作に対応して、機能拡張モジュール3に対して、入力操作に対応する制御と表示を実行する。
(実施形態1)
この発明の機能拡張モジュール3の記憶部60には、拡張設定情報61が予め記憶される。
拡張設定情報61には、制御ピン情報62と制御処理情報63とが、少なくとも含まれる。
また、ユーザに機能拡張モジュールの動作状態等を知らせるため、あるいは、ユーザに所定の設定入力操作をさせるために、拡張設定情報61に表示情報64を含めてもよい。
固定接続端子が接続される固定接続経路5には、少なくとも、電源ライン、GNDライン、データラインが含まれる。
可変接続端子が接続される可変接続経路4には、たとえば、リセットライン、GPIOライン、制御信号ラインが含まれる。
制御信号ラインは、各種規格に対応した制御信号を送受信するラインであり、たとえば、UART、HDMI、USBなどの既存の規格に対応した信号を送受信するラインを、必要に応じて設ければよい。
制御ピン情報62には、各接続端子の端子番号、機能、設定変更可否、入出力方向、電圧レベル、GPIO論理、GPIO信号種別が含まれる。ただし、これに限るものではなく、情報処理装置特有の情報を含めてもよい。
制御処理情報63には、電源ON、電源OFF、異常復帰処理、動作モード変更などの制御コマンドが含まれることを示した。
ただし、これらの制御コマンドに限るものではなく、機能拡張モジュール3ごとに、特有の制御コマンドを定義してもよい。
たとえば、機能拡張モジュールへの情報送信要求、送信要求に対する応答データの受信、動作モードの取得、動作モードの切り替えなどの要求信号の送信、内蔵ファームウエアの更新処理などを実行する制御コマンドを、制御処理情報63に含めてもよい。
表示情報64としては、表示部13に表示する項目の内容が予め設定される。
たとえば、機能拡張モジュールの現在の動作状態や設定内容、ユーザが入力操作をするために、選択項目の一覧などを、表示情報として設定してもよい。
あるいは、この他に、機能拡張モジュールの固有名称、製品シリアル番号などの固有情報を、表示情報64として設定してもよい。
2 基本制御モジュール、
3 機能拡張モジュール、
4 可変接続経路、
5 固定接続経路、
11 制御部、
12 操作部、
13 表示部、
14 接続コネクタ部、
15 電源部、
16 接続検出部、
17 設定情報取得部、
18 可変経路設定部、
19 電源供給部、
20 拡張機能実行部、
30 記憶部、
31 受信設定情報、
32 制御ピン情報、
33 制御処理情報、
34 表示情報、
51 制御部、
52 設定情報送信部、
53 動作実行部、
54 接続コネクタ部、
60 記憶部、
61 拡張設定情報、
62 制御ピン情報、
63 制御処理情報、
64 表示情報
Claims (8)
- 基本制御モジュールと機能拡張モジュールとを有する情報処理装置であって、
前記機能拡張モジュールが、
機能拡張モジュールを前記基本制御モジュールに接続し基本制御モジュールによって機能拡張モジュールの機能を実行させるための拡張設定情報を予め記憶した記憶部と、
前記拡張設定情報を基本制御モジュールに送信する設定情報送信部とを備え、
前記基本制御モジュールが、
前記機能拡張モジュールの設定情報送信部によって送信された拡張設定情報を取得する設定情報取得部と、
前記取得した拡張設定情報に基づいて、機能拡張モジュールを制御する情報を転送するための可変接続経路を設定する可変経路設定部と、
前記取得した拡張設定情報を利用して、前記設定された可変接続経路を介して機能拡張モジュールを制御する情報を転送し、機能拡張モジュールに所定の機能を実行させる拡張機能実行部とを備えることを特徴とする情報処理装置。 - 前記基本制御モジュールと前記機能拡張モジュールとは、可変接続経路と、固定接続経路で接続され、
前記基本制御モジュールは、前記可変接続経路に接続される第1の可変接続端子と、前記固定接続経路に接続される第1の固定接続端子とを有する第1の接続コネクタ部を備え、
前記機能拡張モジュールは、前記可変接続経路に接続される第2の可変接続端子と、前記固定接続経路に接続される第2の固定接続端子とを有する第2の接続コネクタ部を備え、
第1の可変接続端子と第2の可変接続端子とが前記可変接続経路によって接続され 、
第1の固定接続端子と第2の固定接続端子とが前記固定接続経路によって接続され、
第1の固定接続端子と第2の固定接続端子は、その位置と役割が予め固定的に設定されている複数の端子からなり、
第1の可変接続端子は、前記設定情報取得部によって取得された拡張設定情報に基づいて、前記可変接続経路によって接続される対応する第2の可変接続端子の役割と同じ役割が設定される複数の端子からなることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記拡張設定情報には、
前記機能拡張モジュールの第2の可変接続端子と第2の固定接続端子の位置と役割を規定した制御ピン情報と、
前記機能拡張モジュールに所定の機能を実行させるための制御内容を規定した制御処理情報とが含まれることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。 - 前記固定接続経路は、前記基本制御モジュールから前記機能拡張モジュールに電力を供給する電源ラインおよびGNDラインと、双方向に情報を転送するデータラインとを含み、
前記電源ライン、GNDラインおよびデータラインは、予め決められた位置の第1の固定接続端子と第2の固定接続端子に接続されていることを特徴とする請求項2または3に記載の情報処理装置。 - 前記基本制御モジュールは、
前記機能拡張モジュールが基本制御モジュールに接続されたことを検出する接続検出部と、
前記基本制御モジュールと前記機能拡張モジュールに電力を供給する電源供給部とをさらに備え、
前記接続検出部が、前記機能拡張モジュールが接続されたことを検出した場合、
前記電源供給部が、前記固定接続経路を介して機能拡張モジュールに電力を供給した後、
前記設定情報取得部が、前記固定接続経路のデータラインを介して、前記機能拡張モジュールの記憶部に記憶されている前記拡張設定情報を取得することを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。 - 前記接続検出部が、前記機能拡張モジュールが接続されたことを検出した場合、
前記設定情報取得部が前記拡張設定情報を取得するまで、前記電源供給部から供給される電力は、前記固定接続経路を介して、前記機能拡張モジュールのうち、少なくとも、前記固定接続経路に接続される第2の固定接続端子と、前記拡張設定情報が記憶されている記憶部と、前記設定情報送信部に与えられることを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。 - 前記記憶部は、読み出し専用の記憶素子ROMを含み、前記ROMに、前記拡張設定情報が予め記憶されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の情報処理装置。
- 基本制御モジュールと機能拡張モジュールとからなる情報処理装置の機能拡張方法であって、
前記機能拡張モジュールに、機能拡張モジュールを前記基本制御モジュールに接続しかつ基本制御モジュールによって機能拡張モジュールの機能を実行させるための拡張設定情報を予め記憶させ、
基本制御モジュールと機能拡張モジュールとが接続された場合に、前記記憶された拡張設定情報を基本制御モジュールに送信し、
前記基本制御モジュールが、前記送信された拡張設定情報を取得し、
前記取得した拡張設定情報に基づいて、機能拡張モジュールを制御する情報を転送するための可変接続経路を設定し、
前記取得した拡張設定情報を利用して、前記設定された可変接続経路を介して機能拡張モジュールを制御する情報を転送して機能拡張モジュールに所定の機能を実行させることを特徴とする情報処理装置の機能拡張方法。
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