JP2019105452A - 変位検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】2個の磁気センサの中心間距離より広い範囲で、磁石と2個の磁気センサとの相対的な位置関係と、変位検出装置の検出値との、線形性を維持する。【解決手段】第1磁気センサ1の出力電圧は、磁石6,7の中心の位置座標が+Lから0に推移するにしたがって、一方の極値から中間値まで推移し、第2磁気センサ2の出力電圧は、磁石6,7の中心の位置座標が0から−Lに推移するにしたがって、中間値から他方の極値まで推移する。制御部は、磁石6,7の中心の位置座標が0以上のとき、第1磁気センサ1の出力電圧に基づいて磁石6,7の変位を検出し、磁石6,7の中心の位置座標が0未満のとき、第2磁気センサ2の出力電圧に基づいて磁石6,7の変位を検出する。【選択図】図1
Description
本発明は、変位検出装置に関する。
位置検出装置の構成を開示した先行文献として、特開2013−83597号公報(特許文献1)がある。特許文献1に記載された位置検出装置においては、実装基板上に設けられた2個の磁気センサと、2個の磁気センサに間隔をあけて設けられた磁石とを備える。2個の磁気センサの出力の差分値を和分値で除することにより、磁石と2個の磁気センサとの相対的な位置関係を検出している。
特許文献1に記載された位置検出装置は、2個の磁気センサの中心間距離の範囲内にのみ、磁石と2個の磁気センサとの相対的な位置関係と、検出値との線形性が高いリニアリティ領域を有している。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、2個の磁気センサの中心間距離より広い範囲で、磁石と2個の磁気センサとの相対的な位置関係と、検出値との、線形性を維持することができる、変位検出装置を提供することを目的とする。
本発明に基づく変位検出装置は、互いに間隔をあけて並んで配置された、第1磁気センサおよび第2磁気センサと、第1磁気センサおよび第2磁気センサが並んでいる軸方向に沿って移動可能に設けられた磁石と、磁石の形成する磁界に対する第1磁気センサおよび第2磁気センサの各々の検出結果に基づいて磁石の変位を検出する制御部とを備える。上記軸方向において、磁石の長さは、第1磁気センサの中心と第2磁気センサの中心との間の距離より長い。上記軸方向における、磁石の中心の位置が、第1磁気センサと第2磁気センサとの中間の位置と一致しているときの磁石の中心の位置座標を0とし、上記軸方向における0より一方側の位置座標を正とし、上記軸方向における0より他方側の位置座標を負とし、上記軸方向における第1磁気センサの中心と第2磁気センサの中心との間の距離をLとすると、第1磁気センサの出力電圧は、磁石の中心の位置座標が+Lから0に推移するにしたがって、一方の極値から中間値まで推移し、第2磁気センサの出力電圧は、磁石の中心の位置座標が0から−Lに推移するにしたがって、中間値から他方の極値まで推移する。制御部は、上記軸方向における磁石の中心の位置座標が0以上のとき、第1磁気センサの出力電圧に基づいて磁石の変位を検出し、上記軸方向における磁石の中心の位置座標が0未満のとき、第2磁気センサの出力電圧に基づいて磁石の変位を検出する。
本発明の一形態においては、制御部は、ゲート回路とスイッチ回路とから構成されている。
本発明の一形態においては、磁石が、液面に追従して昇降するフロートに一体に設けられている。
本発明の一形態においては、第1磁気センサおよび第2磁気センサの各々は、磁気抵抗素子、および、磁気抵抗素子にバイアス磁界を印加するバイアス磁石を含む。
本発明によれば、2個の磁気センサの中心間距離より広い範囲で、磁石と2個の磁気センサとの相対的な位置関係と、変位検出装置の検出値との、線形性を維持することができる。
以下、本発明の一実施形態に係る変位検出装置について図を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。本実施形態においては、液面計として用いられる変位検出装置について説明するが、変位検出装置の用途は、液面計に限られず、たとえば、工作機械のシリンダの位置検出装置として用いられてもよい。
図1は、本発明の一実施形態に係る変位検出装置の構成を示す正面図である。図2は、図1の変位検出装置を矢印II方向から見た平面図である。
図1および図2に示すように、本発明の一実施形態に係る変位検出装置10は、第1磁気センサ1および第2磁気センサ2と、磁石6および磁石7と、後述する制御部とを備える。変位検出装置10は、基板3と、ハウジング4と、フロート5とをさらに備える。
基板3は、矩形状の外形を有し、鉛直方向(Z軸方向)に沿う長手方向、および、水平方向(X軸方向)に沿う短手方向を有する。基板3の一方の主表面上に、第1磁気センサ1および第2磁気センサ2が配置されている。基板3には、制御部も搭載されている。基板3は、円柱状の外形を有するハウジング6内に収容されている。
第1磁気センサ1および第2磁気センサ2は、互いに間隔をあけて並んで配置されている。第1磁気センサ1および第2磁気センサ2が並んでいる軸方向は、鉛直方向(Z軸方向)と略平行である。第1磁気センサ1および第2磁気センサ2の各々は、制御部と電気的に接続されている。
フロート5は、円環状の外形を有している。フロート5の孔は、ハウジング4に挿通されている。フロート5は、ハウジング4に沿って、液面に追従して昇降する。
磁石6および磁石7は、フロート5に一体に設けられている。磁石6および磁石7の各々は、直方体状の外形を有している。磁石6と磁石7とは、互いの同極同士が対向するように配置されている。本実施形態においては、磁石6のN極と磁石7のN極とが水平方向(X軸方向)において互いに対向している。本実施形態においては、フロート5に、2つの直方体状の磁石6,7を互いに対向するように配置したが、1つの円環状の外形を有する磁石をフロート5と同心状に配置してもよい。
磁石6および磁石7の各々は、焼結磁石、ボンド磁石または薄膜で構成されていてもよい。磁石6および磁石7の各々の種類は、特に限定されず、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石またはネオジム磁石などを用いることができる。
図3は、本発明の一実施形態に係る変位検出装置の寸法関係および位置座標を示す透視図である。図3においては、図1と同一方向から見て図示している。また、図3においては、ハウジング4は図示していない。
図3に示すように、磁石6および磁石7は、第1磁気センサ1および第2磁気センサ2が並んでいる軸方向Aに沿って移動可能に設けられている。
軸方向Aにおける、第1磁気センサ1の中心C1と第2磁気センサ2の中心C2との間の距離はLである。軸方向Aにおける、磁石6および磁石7の各々の一端Uと磁石6および磁石7の各々の他端Dとの間の距離はL1である。すなわち、軸方向Aにおける磁石6および磁石7の各々の長さはL1である。軸方向Aにおける、基板3の一端Pと基板3の他端Qとの間の距離はL2である。すなわち、軸方向Aにおける基板3の長さはL2である。
軸方向Aにおける各位置座標は、基板3の一端Pの位置座標がD0、第1磁気センサ1の中心C1の位置座標がD1、第1磁気センサ1と第2磁気センサ2との中間位置の位置座標がD2、第2磁気センサ2の中心C2の位置座標がD3、および、基板3の他端Qの位置座標がD4である。
軸方向Aにおいて、磁石6および磁石7の各々の長さL1は、第1磁気センサ1の中心C1と第2磁気センサ2の中心C2との間の距離Lより長い。すなわち、L1>Lである。
軸方向Aにおける磁石6および磁石7の最大ストロークは、L2である。すなわち、軸方向Aにおいて、磁石6および磁石7の各々の中心CMが、基板3の一端Pから基板3の他端Qまでの範囲内で移動するように、磁石6および磁石7は移動可能に設けられている。L2>L1である。なお、軸方向Aにおける磁石6および磁石7のストロークは、基板3の一端Pの位置座標D0からの移動距離である。磁石6の中心CMは、軸方向Aにおける磁石6の一端Uと他端Dとの中間の位置である。磁石7の中心CMは、軸方向Aにおける磁石7の一端Uと他端Dとの中間の位置である。
軸方向Aにおける磁石6および磁石7のストロークが、最大ストロークL2の半分である中間ストロークL2/2であるときの、磁石6および磁石7の各々の一端Uと第1磁気センサ1の中心C1との間の距離はΔD1であり、磁石6および磁石7の各々の他端Dと第2磁気センサ2の中心C2との間の距離はΔD2である。ΔD1=ΔD2=ΔDである。
磁石6および磁石7の各々の長さL1は、L1=L+2×ΔDの関係を満たす。また、磁石6および磁石7の各々の最大ストロークL2は、L2=2×L1−2×ΔDの関係を満たす。
軸方向Aにおける、磁石6および磁石7の各々の中心CMが、第1磁気センサ1と第2磁気センサ2との中間の位置と一致しているときの磁石6および磁石7の各々の中心CMの位置座標D2を0とし、軸方向Aにおける0より一方側の位置座標を正とし、軸方向Aにおける0より他方側の位置座標を負とすると、位置座標D0は+Lとなり、位置座標D4は−Lとなる。
図4は、本発明の一実施形態に係る変位検出装置の回路構成を示すブロック図である。図4に示すように、本発明の一実施形態に係る変位検出装置10は、第1磁気センサ部1Pと第2磁気センサ部2Pと制御部8とを備える。第1磁気センサ部1Pおよび第2磁気センサ部2Pの各々は、制御部8に電気的に接続されている。制御部8は、ゲート回路である制御回路9とスイッチ回路とから構成されている。
第1磁気センサ部1Pは、第1磁気センサ1と、第1磁気センサ1からの出力を増幅する増幅器とを含む。第1磁気センサ部1Pからは、増幅器によって増幅された第1磁気センサ1の出力電圧Vout1が出力される。出力電圧Vout1は、制御回路9に入力される。
第2磁気センサ部2Pは、第2磁気センサ2と、第2磁気センサ2からの出力を増幅する増幅器とを含む。第2磁気センサ部2Pからは、増幅器によって増幅された第2磁気センサ2の出力電圧Vout2が出力される。出力電圧Vout2は、制御回路9に入力される。
制御回路9は、第1磁気センサ部1Pからの入力信号と、第2磁気センサ部2Pからの入力信号とに基づいて、スイッチ回路に信号を送る。スイッチ回路は、第1スイッチSW1と第2スイッチSW2とを含む。スイッチ回路においては、制御回路9からの信号を受けて、第1スイッチSW1および第2スイッチSW2のいずれか一方がオン状態となり、他方がオフ状態となる。スイッチ回路を経て、変位検出装置10の制御部8から出力電圧Voutが出力される。
図5は、本発明の一実施形態に係る変位検出装置が備える磁気センサの構成を示す正面図である。図5に示すように、本実施形態においては、第1磁気センサ1および第2磁気センサ2の各々は、鉛直方向(Z軸方向)の磁界を検出する。第1磁気センサ1および第2磁気センサ2の各々は、4つのAMR(Anisotropic Magneto Resistance)素子からなるホイートストンブリッジ型のブリッジ回路を有する。なお、第1磁気センサ1および第2磁気センサ2の各々が、AMR素子に代えて、GMR(Giant Magneto Resistance)、TMR(Tunnel Magneto Resistance)、BMR(Ballistic Magneto Resistance)、CMR(Colossal Magneto Resistance)などの磁気抵抗素子を有していてもよい。
また、第1磁気センサ1および第2磁気センサ2の各々が、2つの磁気抵抗素子からなるハーフブリッジ回路を有していてもよい。その他にも、第1磁気センサ1および第2磁気センサ2の各々として、ホール素子を有する磁気センサ、磁気インピーダンス効果を利用するMI(Magneto Impedance)素子を有する磁気センサまたはフラックスゲート型磁気センサなどを用いることができる。
本実施形態においては、第1磁気センサ1および第2磁気センサ2の各々は、第1AMR素子MR1、第2AMR素子MR2、第3AMR素子MR3および第4AMR素子MR4を含む。
具体的には、第1AMR素子MR1および第2AMR素子MR2の直列接続体と、第3AMR素子MR3および第4AMR素子MR4の直列接続体とが、電源端子Vccと接地端子GNDとの間に並列接続されている。第1AMR素子MR1と第2AMR素子MR2との接続点には、第1の出力端子V+が接続される。第3AMR素子MR3と第4AMR素子MR4との接続点には、第2の出力端子V−が接続される。これにより、ブリッジ回路に、駆動電圧(Vdd)が印加可能とされている。
第1AMR素子MR1、第2AMR素子MR2、第3AMR素子MR3および第4AMR素子MR4の各々は、電流が流れる電流経路が互いに平行になるようにつづら折り形状の磁性体パターンを有している。第1AMR素子MR1の電流経路と第4AMR素子MR4の電流経路とは、互いに平行になるように配置されている。第2AMR素子MR2の電流経路と第3AMR素子MR3の電流経路とは、互いに平行になるように配置されている。第2AMR素子MR2の電流経路および第3AMR素子MR3の電流経路の長手方向は、第1AMR素子MR1の電流経路および第4AMR素子MR4の電流経路の長手方向に対して、直交している。
第1AMR素子MR1、第2AMR素子MR2、第3AMR素子MR3および第4AMR素子MR4の各々は、たとえば、パーマロイからなる薄膜をパターニングすることにより形成される。図5に示すように、距離Lは、第1磁気センサ1のパターンの中心C1と第2磁気センサ2のパターンの中心C2との間隔である。第1磁気センサ1のパターンの中心C1は、軸方向Aにおいて、第1磁気センサ1と第2磁気センサ2との間の位置に対する第1磁気センサ1のパターンの最遠隔部と最近接部との、中間の位置である。第2磁気センサ2のパターンの中心C2は、軸方向Aにおいて、第1磁気センサ1と第2磁気センサ2との間の位置に対する第2磁気センサ2のパターンの最遠隔部と最近接部との、中間の位置である。
ブリッジ回路を間に挟むように、第1バイアス磁石M1と第2バイアス磁石M2とが、互いに間隔をあけて配置されている。第1バイアス磁石M1および第2バイアス磁石M2の各々は、四角柱状の形状を有している。第1バイアス磁石M1のN極と第2バイアス磁石M2のS極とが、互いに対向している。なお、第1バイアス磁石M1のS極と第2バイアス磁石M2のN極とが、互いに対向していてもよい。
第1バイアス磁石M1および第2バイアス磁石M2の各々の材料として、等方性フェライト、異方性フェライト、サマリウムコバルト、アルニコまたはネオジムなどを用いることができる。第1バイアス磁石M1および第2バイアス磁石M2の各々は、焼結磁石、ボンド磁石または薄膜で構成されていてもよい。
第1バイアス磁石M1と第2バイアス磁石M2との間に発生するバイアス磁界Bの方向は、第1AMR素子MR1、第2AMR素子MR2、第3AMR素子MR3および第4AMR素子MR4の各々の電流経路の長手方向に対して、45°で交差する。
なお、磁気抵抗素子の形状、および、バイアス磁石の配置は、上記に限られず、第1磁気センサ1および第2磁気センサ2の各々の検出特性を考慮して適宜変更可能である。本実施形態においては、軸方向Aが、第1AMR素子MR1、第2AMR素子MR2、第3AMR素子MR3および第4AMR素子MR4の各々の電流経路の長手方向に対して、略45°で交差するように、第1磁気センサ1および第2磁気センサ2が配置される。
図6は、本発明の一実施形態に係る変位検出装置が備える制御回路の構成を示す回路図である。図6に示すように、本実施形態においては、制御回路9は、6つのコンパレータ、6つのAnd回路、2つのOr回路、および、8つのインバータ回路を含む。
具体的には、制御回路9は、第1コンパレータ、第2コンパレータ、第3コンパレータ、第4コンパレータ、第5コンパレータおよび第6コンパレータを含む。
第1コンパレータにおいては、出力電圧Vout1と定電圧Vth1とが比較され、比較結果V1が出力される。第2コンパレータにおいては、出力電圧Vout1と定電圧(Vcc/2−α)とが比較され、比較結果V2が出力される。第3コンパレータにおいては、出力電圧Vout1と定電圧Vcc/2とが比較され、比較結果V3が出力される。
第4コンパレータにおいては、出力電圧Vout2と定電圧Vcc/2とが比較され、比較結果V4が出力される。第5コンパレータにおいては、出力電圧Vout2と定電圧(Vcc/2+α)とが比較され、比較結果V5が出力される。第6コンパレータにおいては、出力電圧Vout2と定電圧Vth2とが比較され、比較結果V6が出力される。
制御回路9において、6つのコンパレータ以後の論理式は、下記の数式(1)〜数式(4)の通りである。
上記の論理式により、制御回路9は、第1スイッチSW1および第2スイッチSW2を以下のように動作させる。Vout1≦Vth1のとき、第1スイッチSW1をオン状態にし、第2スイッチSW2をオフ状態にする。Vth1<Vout1≦Vcc/2、かつ、Vout2≦Vcc/2+αのとき、第1スイッチSW1をオン状態にし、第2スイッチSW2をオフ状態にする。Vout1>Vcc/2−α、かつ、Vcc/2<Vout2≦Vth2のとき、第1スイッチSW1をオフ状態にし、第2スイッチSW2をオン状態にする。Vout2>Vth2のとき、第1スイッチSW1をオフ状態にし、第2スイッチSW2をオン状態にする。
以下、本発明の一実施形態に係る変位検出装置10の動作について説明する。図7は、本発明の一実施形態に係る変位検出装置において、磁石のストロークが0のときの状態を示す正面図である。図8は、本発明の一実施形態に係る変位検出装置において、磁石のストロークがL2/2のときの状態を示す正面図である。図9は、本発明の一実施形態に係る変位検出装置において、磁石のストロークがL2のときの状態を示す正面図である。図7〜図9においては、図1と同一方向から見て図示している。また、図7〜図9においては、ハウジング4は図示していない。
図7〜図9に示すように、磁石6においては、中心CMより鉛直方向(Z軸方向)の一方側に、左回りに周回する磁界6A、および、中心CMより鉛直方向(Z軸方向)の他方側に、右回りに周回する磁界6Bが発生する。磁石7においては、中心CMより鉛直方向(Z軸方向)の一方側に、右回りに周回する磁界7A、および、中心CMより鉛直方向(Z軸方向)の他方側に、左回りに周回する磁界7Bが発生する。
図7に示すように、磁石6および磁石7のストロークが0のとき、第1磁気センサ1には、磁界6Bおよび磁界7Bが、鉛直方向(Z軸方向)の他方の向きに印加される。
図8に示すように、磁石6および磁石7のストロークがL2/2のとき、第1磁気センサ1には、磁界6Aおよび磁界7Aが、鉛直方向(Z軸方向)の一方の向きに印加され、第2磁気センサ2には、磁界6Bおよび磁界7Bが、鉛直方向(Z軸方向)の他方の向きに印加される。
図9に示すように、磁石6および磁石7のストロークがL2のとき、第2磁気センサ2には、磁界6Aおよび磁界7Aが、鉛直方向(Z軸方向)の一方の向きに印加される。
図10は、本発明の一実施形態に係る変位検出装置において、軸方向における磁石の中心の位置座標と、第1磁気センサに印加される磁界のZ軸成分との関係を示すグラフである。図11は、本発明の一実施形態に係る変位検出装置において、軸方向における磁石の中心の位置座標と、第2磁気センサに印加される磁界のZ軸成分との関係を示すグラフである。図10においては、横軸に、軸方向における磁石の中心の位置座標、縦軸に、第1磁気センサに印加される磁界のZ軸成分を記載している。図11においては、横軸に、軸方向における磁石の中心の位置座標、縦軸に、第2磁気センサに印加される磁界のZ軸成分を記載している。
図10に示すように、磁石6および磁石7のストロークが0から大きくなるにしたがって、第1磁気センサ1に印加されるZ軸成分の磁界強度は、Hz(min)からHz(max)に到達するまでは、磁石6および磁石7のストロークに比例して大きくなり線形性を有する。第1磁気センサ1に印加されるZ軸成分の磁界強度がHz(max)を超えた後は、磁石6および磁石7のストロークが大きくなるにしたがって、第1磁気センサ1に印加されるZ軸成分の磁界強度は、小さくなり、線形性を有さない。磁石6および磁石7の各々の中心CMが位置座標D4にあるとき、第1磁気センサ1に印加されるZ軸成分の磁界強度は、(Hz(max)−Hz(min))/2である。
図11に示すように、磁石6および磁石7のストロークが0から大きくなるにしたがって、第2磁気センサ2に印加されるZ軸成分の磁界強度は、Hz(min)に到達するまでは、小さくなり、線形性を有さない。第2磁気センサ2に印加されるZ軸成分の磁界強度がHz(min)を超えた後は、磁石6および磁石7のストロークが大きくなるにしたがって、第2磁気センサ2に印加されるZ軸成分の磁界強度は、Hz(min)からHz(max)に到達するまでは、磁石6および磁石7のストロークに比例して大きくなり線形性を有する。磁石6および磁石7の各々の中心CMが位置座標D3にあるとき、第2磁気センサ2に印加されるZ軸成分の磁界強度は、(Hz(max)−Hz(min))/2である。
図12は、本発明の一実施形態に係る変位検出装置において、軸方向における磁石の中心の位置座標と、第1磁気センサおよび第2磁気センサの各々の出力電圧との関係を示すグラフである。図12においては、横軸に、軸方向における磁石の中心の位置座標、縦軸に、第1磁気センサおよび第2磁気センサの各々の出力電圧を記載している。
図12に示すように、第1磁気センサ1の出力電圧Vout1は、図10に示す第1磁気センサ1に印加されるZ軸成分の磁界強度に対応して推移している。第2磁気センサ2の出力電圧Vout2は、図11に示す第2磁気センサ2に印加されるZ軸成分の磁界強度に対応して推移している。
第1磁気センサ1の出力電圧Vout1は、磁石6および磁石7の各々の中心CMが、位置座標D0にあるときGNDであり、位置座標D4にあるときVth1である。第1磁気センサ1の出力電圧Vout1がVth1であって、磁石6および磁石7の各々の中心CMが位置座標D4以外となる位置座標がDth1である。第1磁気センサ1の出力電圧Vout1の一方の極値である最大値は、Vcc/2+αである。なお、第1磁気センサ1の出力電圧Vout1の一方の極値が最小値となるように、第1磁気センサ1が構成されていてもよい。
第2磁気センサ2の出力電圧Vout2は、磁石6および磁石7の各々の中心CMが、位置座標D0にあるときVth2であり、位置座標D4にあるときVccである。第2磁気センサ2の出力電圧Vout2がVth2であって、磁石6および磁石7の各々の中心CMが位置座標D0以外となる位置座標がDth2である。第2磁気センサ2の出力電圧Vout2の他方の極値である最小値は、Vcc/2−αである。なお、第2磁気センサ2の出力電圧Vout2の他方の極値が最大値となるように、第2磁気センサ2が構成されていてもよい。
図13は、本発明の一実施形態に係る変位検出装置において、第1磁気センサに印加されるZ軸成分の磁界強度と、第1磁気センサの出力電圧との関係を示すグラフである。図14は、本発明の一実施形態に係る変位検出装置において、第2磁気センサに印加されるZ軸成分の磁界強度と、第2磁気センサの出力電圧との関係を示すグラフである。図13においては、横軸に、第1磁気センサに印加されるZ軸成分の磁界強度、縦軸に、第1磁気センサの出力電圧を記載している。図14においては、横軸に、第2磁気センサに印加されるZ軸成分の磁界強度、縦軸に、第2磁気センサの出力電圧を記載している。
図13に示すように、第1磁気センサ1の出力電圧Vout1は、第1磁気センサ1に印加されるZ軸成分の磁界強度が、Hz(min)のとき0となり、Hz(max)のときVcc/2+αとなり、第1磁気センサ1に印加されるZ軸成分の磁界強度に対して線形性を有する。
図14に示すように、第2磁気センサ2の出力電圧Vout2は、第2磁気センサ2に印加されるZ軸成分の磁界強度が、Hz(min)のときVcc/2−αとなり、Hz(max)のときVcc/2+αとなり、第1磁気センサ1に印加されるZ軸成分の磁界強度に対して線形性を有する。
図10〜図14に示すように、第1磁気センサ1の出力電圧Vout1は、磁石6および磁石7の各々の中心CMの位置座標がD0からD2に推移するにしたがって、最低値(GND)から中間値(Vcc/2)まで推移する。すなわち、第1磁気センサ1の出力電圧Vout1は、磁石6および磁石7の中心CMの位置座標が+Lから0に推移するにしたがって、最低値(GND)から中間値(Vcc/2)まで推移する。
第2磁気センサ2の出力電圧Vout2は、磁石6および磁石7の各々の中心CMの位置座標がD2からD4に推移するにしたがって、中間値(Vcc/2)から最大値(Vcc)まで推移する。すなわち、第2磁気センサ2の出力電圧Vout2は、磁石6および磁石7の中心CMの位置座標が0から−Lに推移するにしたがって、中間値(Vcc/2)から最大値(Vcc)まで推移する。
第1磁気センサ1の出力電圧Vout1および第2磁気センサ2の出力電圧Vout2は、図4および図6に示す制御部8の制御回路9に入力される。制御回路9によって第1スイッチSW1および第2スイッチSW2の各々が開閉動作することにより、変位検出装置10の制御部8から出力電圧Voutが出力される。
具体的には、制御部8は、軸方向Aにおける磁石6および磁石7の各々の中心CMの位置座標が0以上のとき、第1磁気センサ1の出力電圧Vout1に基づいて磁石6および磁石7の変位を検出し、軸方向Aにおける磁石6および磁石7の各々の中心CMの位置座標が0未満のとき、第2磁気センサ2の出力電圧Vout2に基づいて磁石6および磁石7の変位を検出する。
このように、制御部8は、磁石6および磁石7の形成する磁界に対する第1磁気センサ1および第2磁気センサ2の各々の検出結果に基づいて磁石6および磁石7の変位を検出する。
図15は、本発明の一実施形態に係る変位検出装置の出力電圧と軸方向における磁石の中心の位置座標との関係を示すグラフである。図15においては、横軸に、軸方向における磁石の中心の位置座標、縦軸に、変位検出装置の出力電圧を記載している。
図15に示すように、本発明の一実施形態に係る変位検出装置10の出力電圧Voutは、磁石6および磁石7の各々の中心CMの位置座標がD0(+L)からD4(−L)に推移するにしたがって、最低値(GND)から最大値(Vcc)まで線形性を有しつつ推移している。
このように、本発明の一実施形態に係る変位検出装置10においては、第1磁気センサ1および第2磁気センサ2の中心間距離Lより広い範囲で、磁石6および磁石7と第1磁気センサ1および第2磁気センサ2との相対的な位置関係と、変位検出装置10の検出値との、線形性を維持することができる。
本発明の一実施形態に係る変位検出装置10は、制御部8は、ゲート回路とスイッチ回路とから構成されていることにより、制御部8がマイクロコンピュータを含む場合に比較して、変位検出装置10を廉価かつ小型に製造することが可能となる。
また、磁石6および磁石7が、液面に追従して昇降するフロート5に一体に設けられていることにより、変位検出装置10の小型化を図ることができる。
第1磁気センサ1および第2磁気センサ2の各々が、磁気抵抗素子、および、磁気抵抗素子にバイアス磁界を印加するバイアス磁石を含むことにより、変位検出装置10の検出感度を高めることができる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 第1磁気センサ、1P 第1磁気センサ部、2 第2磁気センサ、2P 第2磁気センサ部、3 基板、4 ハウジング、5 フロート、6,7 磁石、6A,6B,7A,7B 磁界、8 制御部、9 制御回路、10 変位検出装置、A 軸方向、B バイアス磁界、D0,D2,D3,D4 位置座標。
Claims (4)
- 互いに間隔をあけて並んで配置された、第1磁気センサおよび第2磁気センサと、
前記第1磁気センサおよび前記第2磁気センサが並んでいる軸方向に沿って移動可能に設けられた磁石と、
前記磁石の形成する磁界に対する前記第1磁気センサおよび前記第2磁気センサの各々の検出結果に基づいて前記磁石の変位を検出する制御部とを備え、
前記軸方向において、前記磁石の長さは、前記第1磁気センサの中心と前記第2磁気センサの中心との間の距離より長く、
前記軸方向における、前記磁石の中心の位置が、前記第1磁気センサと前記第2磁気センサとの中間の位置と一致しているときの前記磁石の中心の位置座標を0とし、前記軸方向における0より一方側の位置座標を正とし、前記軸方向における0より他方側の位置座標を負とし、前記軸方向における前記第1磁気センサの中心と前記第2磁気センサの中心との間の距離をLとすると、
前記第1磁気センサの出力電圧は、前記磁石の中心の位置座標が+Lから0に推移するにしたがって、一方の極値から中間値まで推移し、
前記第2磁気センサの出力電圧は、前記磁石の中心の位置座標が0から−Lに推移するにしたがって、前記中間値から他方の極値まで推移し、
前記制御部は、前記軸方向における前記磁石の中心の位置座標が0以上のとき、前記第1磁気センサの出力電圧に基づいて前記磁石の変位を検出し、前記軸方向における前記磁石の中心の位置座標が0未満のとき、前記第2磁気センサの出力電圧に基づいて前記磁石の変位を検出する、変位検出装置。 - 前記制御部は、ゲート回路とスイッチ回路とから構成されている、請求項1に記載の変位検出装置。
- 前記磁石が、液面に追従して昇降するフロートに一体に設けられている、請求項1または請求項2に記載の変位検出装置。
- 前記第1磁気センサおよび前記第2磁気センサの各々は、磁気抵抗素子、および、該磁気抵抗素子にバイアス磁界を印加するバイアス磁石を含む、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の変位検出装置。
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