JP2019105339A - 密封装置、弁箱および弁装置 - Google Patents

密封装置、弁箱および弁装置 Download PDF

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秀徳 新井
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Abstract

【課題】湾曲した弁体の輪郭に対して摺動させながら所定位置に容易に配置することができ、所定位置に配置した後に、弁体が搖動しても所定位置から移動しにくい密封装置を提供する。【解決手段】密封装置24は、内部空間25と流体の流路となる内腔7aとを有する弁箱と、弁箱の内部空間内に搖動可能に配置されて流体の流れを制御する弁体4とを備える弁装置に使用され、内腔と弁体の外側かつ弁箱の内側の空間との間を密封する。密封装置は、内腔に通ずる流体が流通可能な孔26を有し、弁箱の内腔の周囲の平坦な内壁面40と弁体の湾曲した外面との間に配置される、弾性材料で形成された弾性リング50と、弾性リングの2つの側部にそれぞれ配置された平行に延びる2つの摺動面70とを備える。2つの摺動面は、弁箱の内壁面の両側に形成された2つの平行な案内用側面46を有する案内溝37の案内用側面に対してそれぞれ摺動する。【選択図】図6

Description

本発明は、密封装置、弁箱および弁装置に関する。
ロータリ式バルブは、搖動することにより流体の流路を開閉する中空なロータ(弁体)と、ロータを収容する内部空間を有するケース(弁箱)を備える。ロータには、流路の一部となる開口部が形成されている。ケースには、流路の一部となる内腔が形成されており、内腔はケースの内部空間に通じている。ロータが搖動されて、ロータの開口部がケースの内腔に重なると、流路が開放され、ロータの開口部がケースの内腔から離れると、流路が閉塞される。
流路の閉塞時にケースの内部空間と内腔との間を封止し、内部空間と内腔との間の流体の流れを阻止するために環状の密封装置が使用される(特許文献1)。密封装置には、ケースの内腔に通ずる孔が形成されている。
実開平4―117965号公報
密封装置は、弁体と弁箱の間に配置される。弁体は湾曲した輪郭を有するので、密封装置が弁体の輪郭に沿って搖動しやすい。
このため、湾曲した弁体の輪郭に対して摺動させながら容易に密封装置を所定位置に配置することができるのが望ましい。また、所定位置に配置した後に、弁体が搖動しても密封装置が所定位置から移動しにくいことが望ましい。
そこで、本発明は、湾曲した弁体の輪郭に対して摺動させながら、弁体と弁箱の間の所定位置に容易に配置することができ、所定位置に配置した後に、弁体が搖動しても所定位置から移動しにくい密封装置、このための弁箱および弁装置を提供する。
本発明のある態様に係る密封装置は、内部空間と流体の流路となる内腔とを有する弁箱と、前記弁箱の前記内部空間内に搖動可能に配置されて流体の流れを制御する弁体とを備える弁装置に使用され、前記内腔と前記弁体の外側かつ前記弁箱の内側の空間との間を密封する密封装置であって、前記内腔に通ずる流体が流通可能な孔を有し、前記弁箱の前記内腔の周囲の平坦な内壁面と前記弁体の湾曲した外面との間に配置される、弾性材料で形成された弾性リングと、前記弾性リングの2つの側部にそれぞれ配置された平行に延びる2つの摺動面であって、前記弁箱の前記内壁面の両側に形成された2つの平行な案内用側面を有する案内溝の前記案内用側面に対してそれぞれ摺動する、2つの摺動面と、前記弁体の前記外面に接触する接触湾曲面と、前記弁箱の前記内壁面に接触する接触平面とを備える。
この態様においては、密封装置は、弾性リングの2つの側部にそれぞれ配置された平行に延びる2つの摺動面を備える。弁箱の案内溝の2つの平行な案内用側面に沿って、密封装置の摺動面を摺動させながら、密封装置を弁体の外面と弁箱の平坦な内壁面の間の所定位置に容易に配置することができる。弁箱の案内溝の案内用側面は、密封装置が接触する弁箱の内壁面の両側に形成されているので、密封装置を弁体の外面と弁箱の平坦な内壁面の間の所定位置に配置した後に、弁体が搖動しても、密封装置の2つの摺動面が弁箱の2つの案内用側面に挟まれて、所定位置から移動しにくい。すなわち、密封装置の案内溝を横断する方向での移動も回転も、弁箱の2つの案内用側面に規制される。したがって、密封装置の孔が弁箱の内腔からずれることが抑制されるので、弁装置を流れる流体の流量が弁体の搖動角度に対応しない事態が抑制される。
密封装置は、前記弾性リングの外周に固定された、剛性材料から形成された剛性リングをさらに備えてもよく、前記2つの摺動面は、前記剛性リングに形成されていてもよい。この場合には、2つの摺動面が剛性リングに形成されているため、密封装置を所定位置に配置した後に、弁体が搖動して密封装置にトルクが与えられても、2つの摺動面の間隔および形状が維持され、密封装置の変形が抑制される。
好ましくは、前記剛性リングは、側方に突出する2つの突起を備え、前記2つの摺動面は、前記突起にそれぞれ形成されている。この場合には、2つの摺動面が剛性リングの突起に形成されているので、剛性リングの側部を切り欠いて摺動面を形成する場合に比べて、剛性リングの剛性が損なわれない。
前記2つの摺動面は、前記弾性リングの外周面に切り欠かれた2つの平行に延びる面であってもよい。この場合には、2つの摺動面が弾性リングに形成されているため、剛性リングを設ける場合に比べて、密封装置を安価に製造することができる。また、摺動面は、弾性リングの外周面に切り欠かれた2つの平行に延びる面であるため、これらの面の長さを大きく確保すれば、摺動面が弾性リングに形成されていても、弁体が搖動して密封装置にトルクが与えられても、2つの摺動面の間隔および形状が維持され、密封装置の変形が抑制される。
この場合、前記2つの摺動面は、前記接触平面に隣接していてもよい。この場合には、2つの摺動面は接触平面に隣接するので、摺動面が接触平面から離れている場合に比べて、弁箱の2つの平行な案内用側面に沿って、密封装置の摺動面を摺動させながら、密封装置を所定位置に配置するときに、密封装置にトルクが与えられても、摺動面と接触平面との間の相対的な変位を抑制することができる。
好ましくは、前記弾性リングは、前記接触平面に向かうに連れて厚さが徐々に大きくなる拡大部分を有し、前記接触平面は前記拡大部分に形成されている。この場合には、弁箱の内壁面に接触する弾性リングの接触平面が大きな断面積を有するために、接触平面の内壁面に対する摩擦が大きい。また、厚さが徐々に大きくなる拡大部分により、弾性リングの剛性が向上する。したがって、密封装置を所定位置に配置した後に、密封装置の外側から弾性リングに大きな圧力が与えられても、弾性リングの接触平面が弁箱の内壁面から離れてしまう事態が抑制される。
本発明のある態様に係る弁箱は、弁体が搖動可能に配置される内部空間と、流体の流路となる内腔と、前記内腔の周囲に位置し、前記内腔と前記弁体の外側かつ前記弁箱の内側の空間との間を密封する密封装置が接触する平坦な内壁面と、前記内壁面よりも前記内部空間に向けて突出し、前記内壁面に平行であって、前記密封装置を弁箱に取り付けるときに、前記密封装置が摺動する平坦な案内用壁面と、前記案内用壁面とともに、前記密封装置の摺動を案内する案内溝を構成する平行な2つの案内用側面であって、前記内壁面の両側かつ前記案内用壁面の両側に形成され、前記密封装置を弁箱に取り付けるときに、前記密封装置の弾性リングの2つの側部にそれぞれ配置された平行に延びる2つの摺動面がそれぞれ摺動する2つの案内用側面とを備える。
この態様においては、弁箱の案内溝の2つの平行な案内用側面に沿って、密封装置の弾性リングの2つの側部にそれぞれ配置された平行に延びる2つの摺動面を摺動させながら、密封装置を弁体の外面と弁箱の平坦な内壁面の間の所定位置に容易に配置することができる。弁箱の案内溝の案内用側面は、密封装置が接触する弁箱の内壁面の両側に形成されているので、密封装置を弁体の外面と弁箱の平坦な内壁面の間の所定位置に配置した後に、弁体が搖動しても、密封装置の2つの摺動面が弁箱の2つの案内用側面に挟まれて、所定位置から移動しにくい。すなわち、密封装置の案内溝を横断する方向での移動も回転も、弁箱の2つの案内用側面に規制される。したがって、密封装置の孔が弁箱の内腔からずれることが抑制されるので、弁装置を流れる流体の流量が弁体の搖動角度に対応しない事態が抑制される。
また、弁箱の内壁面は、密封装置を弁箱に取り付けるときに、密封装置が摺動する平坦な案内用壁面よりも凹んでいる。したがって、密封装置を弁箱に取り付けるときには、密封装置は弾性変形により圧縮させられた状態で、弁体の外面と弁箱の案内用壁面との間の間隙を通過させられ、密封装置が弁体の外面と弁箱の内壁面の間の所定位置に到達すると、密封装置は伸長する。密封装置を所定位置に配置した後には、弁箱の内壁面が案内用壁面よりも凹んでいるために、密封装置は所定位置から案内溝の延びる方向に移動しにくい。このように、この態様によれば、密封装置の案内溝を横断する方向での移動も、案内溝の延びる方向での移動も、回転も抑制される。したがって、密封装置の孔が弁箱の内腔からずれることが抑制されるので、弁装置を流れる流体の流量が弁体の搖動角度に対応しない事態が抑制される。
本発明のある態様に係る弁装置は、前記密封装置と、前記弁箱と、前記弁箱の前記内部空間に配置された弁体とを備える。
流路が開放されたときの本発明の第1実施形態に係る弁装置の一部を破断した斜視図である。 流路が閉塞されたときの図1の弁装置の一部を破断した斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る弁箱の一部を破断した斜視図である。 他の方向から見た図3の弁箱の一部を破断した斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る密封装置の斜視図である。 図1の弁装置の一部を破断した平面図である。 図1の弁装置の一部を破断した正面図である。 図5の密封装置を所定位置に取り付けるときの、図1の弁装置の一部を破断した正面図である。 比較例の密封装置の断面図である。 (A)は変形例に係る密封装置の断面図であり、(B)は他の変形例に係る密封装置の断面図である。 本発明の第2実施形態に係る密封装置の斜視図である。 図11の密封装置の側面図である。 図11の密封装置を有する弁装置の一部を破断した平面図である。 図11の密封装置を有する弁装置の一部を破断した正面図である。 図11の密封装置を所定位置に取り付けるときの、弁装置の一部を破断した正面図である。 本発明の第2実施形態に係る弁箱の一部を破断した斜視図である。 変形例に係る弁装置の一部を破断した正面図である。
以下、添付の図面を参照しながら本発明に係る複数の実施の形態を説明する。
第1実施形態
図1および図2は、本発明の第1実施形態に係る弁装置1の一部を破断した斜視図である。弁装置1は、弁箱(ケース)2と、弁箱2内に配置されて流体の流れを制御する弁体(ロータ)4を備える。弁箱2および弁体4は、硬質の材料、例えば金属またはPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂から形成されている。
弁装置1は、例えば、内燃機関の冷却水(冷媒)をラジエータに供給する弁装置であってもよいし、油圧機器のオイルを所望の流路に分配する弁装置であってもよいし、水道水をシャワーに供給する弁装置であってもよいが、他の弁装置であってもよい。弁装置が制御する流体は、冷却水のような冷媒またはオイルであってもよいが、他の流体であってもよい。
弁箱2には、円筒状の複数の管6,7が形成されており、管6,7には流体が流れる。図1および図2においては、2つの管6,7が示されているが、弁箱2には、さらに多数の管が形成されていてもよい。すなわち、弁装置1は二方弁でもよいし、マルチコントロールバルブ、つまり三方弁でも四方弁でも五方弁でもよい。図1および図2においては、2つの管6,7は同軸に配置されているが、管6,7は同軸に配置されていなくてもよい。管6,7は、流体の流路となる内腔6a,7aをそれぞれ有しており、内腔6a,7aは内部空間2aに通じている。
弁箱2は、弁体4が収容される内部空間2aを備える。弁箱2の底壁には、弁体4の軸10が受け入れられる穴12が形成されている。穴12に挿入された軸10を中心として、弁体4は搖動可能である。穴12に軸10が受け入れられる軸受を配置してもよい。
内部空間2aは、上方に向けて開放しており、弁箱2の上には、天井板(蓋)14が配置されて、天井板14が内部空間2aを閉塞する。天井板14は、例えば、弁箱2と同じ材料で形成してよい。天井板14は、複数のネジ16によって、弁箱2の上部に取り付けられている。弁箱2の上部には、ネジ16が螺合されるネジ穴17が形成されている(図4参照)。
弁箱2の上面には、周溝18が形成され、周溝18にはガスケット19が嵌め込まれている。ガスケット19は、内部空間2aからの液体の漏れを防止または低減する。ガスケット19は、例えば、弾性材料、例えばエラストマーから形成された無端リングである。ガスケット19としては、Oリング、非圧縮時の断面の形状が円形であるリングを使用することができる。また、他の様々な断面形状の弾性リングを使用してもよい。例えば、断面形状がX字状であるXリング、断面形状がD字状であるDリング、断面形状が三角形であるリングを使用することができる。
弁体4は、軸10と同軸の円筒形状を有する。弁体4は、弁箱2の内部空間2a内で軸10を中心に搖動可能であって、その搖動に伴って、管6,7を通過する流体の流量が調節される。この実施形態では、弁体4は円柱状の外形を有する。
弁体4の内部には、流体が流れる流路空間4aが設けられ、流路空間4aは、弁体4の壁を貫通する開口部20,21で開口する。開口部20,21は、それぞれ管6,7の内腔6a,7aに対応する。すなわち、弁体4の搖動に伴って、開口部20が管6の内腔6aに通ずると、内腔6aと流路空間4aの間の流路が開放され、内腔6aと流路空間4aの間を流体が流れることが可能となる。弁体4の搖動に伴って、開口部20が管6の内腔6aから離れると、内腔6aと流路空間4aの間の流路が閉塞される。また、弁体4の搖動に伴って、開口部21が管7の内腔7aに通ずると、内腔7aと流路空間4aの間の流路が開放され、内腔7aと流路空間4aの間を流体が流れることが可能となる。弁体4の搖動に伴って、開口部21が管7の内腔7aから離れると、内腔7aと流路空間4aの間の流路が閉塞される。弁箱2の管に応じて、さらに多数の開口部が形成されていてもよい。
弁装置1は、さらに密封装置24を備える。密封装置24は、内腔7aと、弁箱2の内部空間2aのうちの弁体4の外側かつ弁箱2の内側の空間25との間を密封する。密封装置24は、内腔7aに通ずる流体が流通可能な孔26を有し、弁箱2の横壁29と弁体4の湾曲した外面との間に配置される。密封装置24の空間25には、液体が侵入しうるが、密封装置24は、空間25と内腔7aとの間の流体の移動を封止する。
具体的には、弁体4の搖動に伴って、図1に示すように、弁体4の開口部21が密封装置24の孔26に重なると、内腔7aと弁体4の流路空間4aの間の流路が開放され、孔26を通じて、内腔7aと流路空間4aの間を流体が流れることが可能となる。弁体4の搖動に伴って、図2に示すように、弁体4の開口部21が管7の内腔7aから離れると、内腔7aと弁体4の流路空間4aの間の流路が閉塞される。また、開口部21と孔26の重なりの程度に応じて、流体の流量が調節される。
図1および図2においては、右側の管7の内腔7aと開口部21に対応する密封装置24のみが示されている。しかし、密封装置24は、他の管と開口部の組合せについても設けられてよい。
例えば、図示は省略されているが、左側の管6の内腔6aと開口部20に対応する密封装置24が設けられてもよい。この密封装置24は、内腔6aに通ずる流体が流通可能な孔26を有し、弁箱2の横壁28と弁体4の湾曲した外面との間に配置される。密封装置24の空間25には、液体が侵入しうるが、密封装置24は、空間25と内腔7aとの間の流体の移動を封止する。弁体4の搖動に伴って、弁体4の開口部20が密封装置24の孔26に重なると、内腔6aと弁体4の流路空間4aの間の流路が開放され、孔26を通じて、内腔6aと流路空間4aの間を流体が流れることが可能となる。弁体4の搖動に伴って、弁体4の開口部20が管6の内腔6aから離れると、内腔6aと弁体4の流路空間4aの間の流路が閉塞される。また、開口部20と孔26の重なりの程度に応じて、流体の流量が調節される。
次に、図3および図4を参照しながら、密封装置24が配置される弁箱2の横壁29について説明する。図3および図4は、管7が形成された横壁29を示すが、管6が形成された横壁28も横壁29と同じ構造を有する。
横壁29は、互いに平行な前壁30と後壁32に対して直交するように配置され、前壁30と後壁32とを連結する。
横壁29は、平坦な内側表面36と、平坦な案内用壁面38と、平坦な内壁面40とを有する。内側表面36、案内用壁面38および内壁面40は互いに平行である。
内側表面36の両側には、湾曲面42が配置されており、湾曲面42は前壁30または後壁32の内面44に連なっている。内側表面36には、密封装置24を弁箱2に取り付けるときに、密封装置24の摺動を案内する案内溝37が形成されている。
案内溝37は、案内用壁面38と、案内用壁面38の両側に配置された平行な2つの案内用側面46を有する。したがって、案内用壁面38は、内側表面36に対して凹んでいる。後述するように、密封装置24を弁箱2に取り付けるときに、案内用壁面38に対して、密封装置24の接触平面が摺動させられ、2つの案内用側面46に対して、密封装置24の2つの摺動面が摺動させられる。
内壁面40は内腔7aの周囲に位置する。内壁面40は、案内用壁面38に対して凹んでいる。換言すれば、案内用壁面38は、内壁面40よりも内部空間2aに向けて突出する。内壁面40の両側には、案内溝37の案内用側面46が延びている。
次に、図5から図8を参照しながら、密封装置24について説明する。図6から図8では、密封装置24の半分を断面図で示す。図6の断面は、図2および図5のVI−VI線に対応し、図7および図8の断面は、図2および図5のVII−VII線に対応する。図6では、弁体4の一部を断面図で示し、図7および図8では、弁体4の外形を仮想線で示す。また、図6から図8では、弁箱2を断面図で示す。
密封装置24は、弾性リング50、剛性リング52、補強リング54および樹脂リング56を備える複合構造を有する。弾性リング50、剛性リング52、補強リング54および樹脂リング56の各々は、円環状である。また、密封装置24は、弁体4の外面に接触する接触湾曲面58と、弁箱2の内壁面40に接触する接触平面60とを有する。
弾性リング50は、流体が流通可能な孔26を有し、弁箱2の平坦な内壁面40と弁体4の湾曲した外面との間に配置される。弾性リング50は、弾性材料、例えばエラストマーから形成されている。弾性リング50の材料であるエラストマーとしては、例えば、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン・モノマー)ゴムがある。
剛性リング52および補強リング54は、弾性リング50を補強する剛性材料、例えば金属から形成されている。剛性リング52の材料と、補強リング54の材料は、同じでもよいし異なっていてもよい。樹脂リング56は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの、摩擦係数が小さい硬い樹脂材料から形成されている。
弾性リング50は、小リング部62、大リング部64および連結リング部66を有する。小リング部62、大リング部64および連結リング部66は、円環状であって、同軸に配置されている。大リング部64の外径および内径は、それぞれ小リング部62の外径および内径より大きい。連結リング部66は、軸線方向において小リング部62と大リング部64の間に位置しており、小リング部62と大リング部64を連結する。
小リング部62の端面は、弁箱2の内壁面40に接触する接触平面60である。小リング部62には、補強リング54の全体が埋設されている。補強リング54は、小リング部62を補強し、小リング部62に力が与えられても、小リング部62の変形を抑制する。
小リング部62の内径は連結リング部66の内径よりも小さく、このため、小リング部62の厚さ(径方向の寸法)は連結リング部66の厚さよりも小さい。連結リング部66の厚さは、大リング部64の厚さよりも小さい。したがって、密封装置24が軸線方向に圧縮力を受けると、連結リング部66が大きく弾性変形させられるようになっている。
大リング部64の端面は、弁体4の湾曲した外面に相似する湾曲面である。この湾曲面は、樹脂リング56で被覆されている。弁体4が搖動するとき、弁体4の外面は、樹脂リング56に対して摺動する。樹脂リング56は、摩擦係数が小さい樹脂材料から形成されているので、弁体4は円滑に搖動することができ、弁体4の搖動時に密封装置24から弁体4に与えられるトルクが小さく、弁体4から密封装置24に与えられるトルクも小さい。また、樹脂リング56は、硬い材料から形成されているので、弾性リング50が保護される。
大リング部64の外周面には、剛性リング52が固定されている。具体的には、剛性リング52の内周縁が大リング部64に埋設され、剛性リング52の外周縁は大リング部64の外周面から径方向外側に突出している。
剛性リング52は、側方に突出する2つの突起68を備え、突起68には摺動面70がそれぞれ形成されている。2つの摺動面70は平行に延びる。
図6および図7は、密封装置24が所定位置に取り付けられた状態を示し、図8は、密封装置24を所定位置に取り付けるときの状態を示す。密封装置24が所定位置に取り付けられた状態では、密封装置24の接触湾曲面58は弁体4の外面に接触し、密封装置24の接触平面60は弁箱2の内壁面40に接触する。この状態で、密封装置24は、弁体4の外面と弁箱2の内壁面40との間に挟まれており、密封装置24の弾性リング50は、弁体4の外面と弁箱2の内壁面40によって、弾性変形により軸線方向において圧縮されている。
上記の通り、弁箱2において、内壁面40は、内側表面36および案内用壁面38に対して凹んでいる。図7および図8に示すように、内壁面40と弁体4の外面との間の距離D1は、内側表面36と弁体4の外面との間の距離D2よりも小さい。このため、弁箱2には、内壁面40と案内用壁面38との段差、および内壁面40と内側表面36との段差で画定される収容室72が設けられている。収容室72は内腔7aに通じている。密封装置24が所定位置に取り付けられた状態で、密封装置24の大部分、特に小リング部62の全体は、収容室72内に収容される。
密封装置24を弁箱2に取り付けるとき、図8の矢印に示すように、上から下へと、密封装置24は移動させられる。このとき、図8に示すように、接触湾曲面58が弁体4の外面に接触し、接触平面60が弁箱2の案内用壁面38に接触した状態で、密封装置24は弁体4と案内用壁面38に対して摺動させられる。この状態では、密封装置24は、弁体4の外面と弁箱2の案内用壁面38との間に挟まれており、密封装置24の弾性リング50は、弁体4の外面と弁箱2の案内用壁面38によって、弾性変形により軸線方向において大きく圧縮されている(D1>D2)。密封装置24が収容室72に到達すると、弾性リング50の弾性復元力によって、軸線方向において伸長する。このように、弁箱2には、密封装置24の拡大を許容する収容室72が設けられている。
図6に示すように、密封装置24は、弾性リング50の2つの側部にそれぞれ配置された平行に延びる2つの摺動面70を備える。密封装置24を所定位置に取り付けるとき、弁箱2の上下に延びる案内溝37の2つの平行な案内用側面46に沿って、密封装置24の摺動面70を摺動させながら、密封装置24を弁体4の外面と弁箱2の平坦な内壁面40の間の所定位置に容易に配置することができる。
弁箱2の案内溝37の案内用側面46は、密封装置24が接触する弁箱2の内壁面40の両側に形成されているので、密封装置24を弁体4の外面と弁箱2の平坦な内壁面40の間の所定位置に配置した後に、弁体4が搖動しても、密封装置24の2つの摺動面70が弁箱2の2つの案内用側面46に挟まれて、所定位置から移動しにくい。すなわち、密封装置24の案内溝37を横断する方向での移動も回転も、弁箱2の2つの案内用側面46に規制される。したがって、密封装置24の孔26が弁箱2の内腔7aからずれることが抑制されるので、弁装置1を流れる流体の流量が弁体4の搖動角度に対応しない事態が抑制される。
図7および図8に示すように、弁箱2の内壁面40は、密封装置24を弁箱2に取り付けるときに、密封装置24が摺動する平坦な案内用壁面38よりも凹んでいる。したがって、密封装置24を弁箱2に取り付けるときには、図8に示すように、密封装置24は弾性変形により大きく圧縮させられた状態で、弁体4の外面と弁箱2の案内用壁面38との間の間隙を通過させられ、密封装置24が弁体4の外面と弁箱2の内壁面40の間の所定位置(収容室72)に到達すると、密封装置24は伸長する。
図7に示すように、密封装置24を所定位置に配置した後には、弁箱2の内壁面40が案内用壁面38よりも凹んでいるために、密封装置24は所定位置(収容室72)から案内溝37の延びる方向に移動しにくい。このように、この実施形態によれば、密封装置24の案内溝37を横断する方向での移動も、案内溝37の延びる方向での移動も、回転も抑制される。したがって、密封装置24の孔26が弁箱2の内腔7aからずれることが抑制されるので、弁装置1を流れる流体の流量が弁体4の搖動角度に対応しない事態が抑制される。
この実施形態では、2つの摺動面70が剛性リング52に形成されているため、密封装置24を所定位置に配置した後に、弁体4が搖動して密封装置24にトルクが与えられても、2つの摺動面70の間隔および形状が維持され、密封装置24の変形が抑制される。また、この実施形態では、2つの摺動面70が剛性リング52の突起68に形成されているので、剛性リング52の側部を切り欠いて摺動面を形成する場合に比べて、剛性リング52の剛性が損なわれない。
但し、剛性リング52の側部を切り欠いて摺動面を形成してもよい。また、剛性リング52は必ずしも不可欠ではない。弾性リング50の2つの側部に摺動面を有する突起を形成し、これらの摺動面が弁箱2の案内用側面46に接触するようにしてもよい。
また、この実施形態では、弾性リング50は、弁箱2の内壁面40に接触する接触平面60に向かうに連れて厚さが徐々に大きくなる拡大部分を有し、接触平面60は拡大部分に形成されている。具体的には、図6から図8に示すように、小リング部62および連結リング部66の外周面が、接触平面60の側から接触湾曲面58に向かうに連れて中心軸に近づくテーパー状のテーパー面63である。
この拡大部分の効果を説明する。図9は比較例の密封装置の断面図である。ここでは、小リング部62および連結リング部66の外周面がテーパー状ではない円筒面である。この比較例では、密封装置を所定位置に配置した後の密封装置の使用時に、密封装置の外側から弾性リング50に大きな圧力Pが与えられると、仮想線で示すように、接触平面60が内壁面40から離れてしまうおそれがある。
これに対して、この実施形態では、弁箱2の内壁面40に接触する弾性リング50の接触平面60が大きな断面積を有するために、接触平面60の内壁面40に対する摩擦が大きい。また、厚さが徐々に大きくなる拡大部分により、弾性リング50の剛性が向上する。したがって、密封装置24を所定位置に配置した後の使用時に、密封装置24の外側から弾性リング50に大きな圧力が与えられても、弾性リング50の接触平面60が弁箱2の内壁面40から離れてしまう事態が抑制される。したがって、密封装置24の密封性能が向上する。この実施形態では、小リング部62を補強する補強リング54が設けられているが、小リング部62の剛性が高められているため、補強リング54は必ずしも不可欠ではない。
図10(A)は変形例に係る密封装置を示す。この密封装置では、小リング部62および連結リング部66の内周面が、接触湾曲面58の側から接触平面60に向かうに連れて中心軸に近づくテーパー状のテーパー面63Aである。テーパー面63Aにより、弾性リング50に、弁箱2の内壁面40に接触する接触平面60に向かうに連れて厚さが徐々に大きくなる拡大部分が設けられている。
図10(B)は他の変形例に係る密封装置を示す。この密封装置では、テーパー面63およびテーパー面63Aにより、弾性リング50に、弁箱2の内壁面40に接触する接触平面60に向かうに連れて厚さが徐々に大きくなる拡大部分が設けられている。
第2実施形態
第1実施形態の密封装置24では、弾性リング80に固定された剛性リング52に2つの摺動面70が設けられているが、弾性リングに切り欠きを形成することによって2つの摺動面を設けてもよい。本発明の第2実施形態に係る密封装置では、弾性リングに切り欠きを形成することによって摺動面が設けられている。
図11から図15を参照しながら、本発明の第2実施形態に係る密封装置74について説明する。図面において、すでに説明した構成要素を示すため、同一の符号が使用され、それらの構成要素については詳細には説明しない。第2実施形態に係る密封装置74は、第1実施形態の密封装置24と同様に使用される。
図13から図15は、第1実施形態の図6から図8とそれぞれ同様に見た図である。図13から図15では、密封装置74の半分を断面図で示す。図13の断面は、図2のVI−VI線ならびに図11および図12のXI−XI線に対応し、図14および図15の断面は、図2のVII−VII線ならびに図11および図12のXII−XII線に対応する。図13では、弁体4の一部を断面図で示し、図14および図16では、弁体4の外形を仮想線で示す。また、図13から図15では、弁箱2を断面図で示す。
密封装置74は、弾性リング80、補強リング84および樹脂リング86を備える複合構造を有する。弾性リング80、補強リング84および樹脂リング86の各々は、円環状である。また、密封装置74は、弁体4の外面に接触する接触湾曲面58と、弁箱2の内壁面40に接触する接触平面60とを有する。
弾性リング80は、流体が流通可能な孔26を有し、弁箱2の平坦な内壁面40と弁体4の湾曲した外面との間に配置される。弾性リング80は、第1実施形態の弾性リング50と同じ材料から形成することができる。補強リング84は、第1実施形態の補強リング54と同じ材料から形成することができる。
弾性リング80は、小リング部92、大リング部94、連結リング部96および突出リング部98を有する。
大リング部94および突出リング部98は、円環状であって、同軸に配置されている。大リング部94の端面は、弁体4の湾曲した外面に相似する湾曲面である。この湾曲面は、樹脂リング86で被覆されている。弁体4が搖動するとき、弁体4の外面は、樹脂リング86に対して摺動する。樹脂リング86は、摩擦係数が小さい樹脂材料から形成されているので、弁体4は円滑に搖動することができ、弁体4の搖動時に密封装置74から弁体4に与えられるトルクが小さく、弁体4から密封装置74に与えられるトルクも小さい。また、樹脂リング86は、硬い材料から形成されているので、弾性リング80が保護される。
突出リング部98は、大リング部94に隣接している。突出リング部98の外径は、それぞれ大リング部94の外径より大きい。
小リング部92は、両側部が直線状の楕円形状を有する。小リング部92の外側の最大寸法は大リング部94の外径より小さく、小リング部92の内側の最大寸法は大リング部94の内径より小さい。連結リング部96は、軸線方向において小リング部92と突出リング部98の間に位置しており、小リング部92と突出リング部98を連結する。連結リング部96も、両側部が直線状の楕円形状を有する。小リング部92および連結リング部96は、大リング部94および突出リング部98と同軸に配置されている。
小リング部92の端面は、弁箱2の内壁面40に接触する接触平面60である。小リング部92には、補強リング84の全体が埋設されている。補強リング84は、小リング部92を補強し、小リング部92に力が与えられても、小リング部92の変形を抑制する。
小リング部92の内側の寸法は連結リング部96の内側の寸法よりも小さく、このため、小リング部92の厚さ(径方向の寸法)は連結リング部96の厚さよりも小さい。連結リング部96の厚さは、大リング部94の厚さよりも小さい。したがって、密封装置74が軸線方向に圧縮力を受けると、連結リング部96が大きく弾性変形させられるようになっている。
小リング部92の両側部は平行に延びる摺動面100として機能する。小リング部92は接触平面60に隣接するので、2つの摺動面100は接触平面60に隣接する。
図13および図14は、密封装置74が所定位置に取り付けられた状態を示し、図15は、密封装置74を所定位置に取り付けるときの状態を示す。密封装置74が所定位置に取り付けられた状態では、密封装置74の接触湾曲面58は弁体4の外面に接触し、密封装置74の接触平面60は弁箱2の内壁面40に接触する。この状態で、密封装置74は、弁体4の外面と弁箱2の内壁面40との間に挟まれており、密封装置74の弾性リング80は、弁体4の外面と弁箱2の内壁面40によって、弾性変形により軸線方向において圧縮されている。
弁箱2において、内壁面40は、内側表面36および案内用壁面38に対して凹んでいる。図14および図15に示すように、内壁面40と弁体4の外面との間の距離D1は、内側表面36と弁体4の外面との間の距離D2よりも小さい。このため、弁箱2には、内壁面40と案内用壁面38との段差、および内壁面40と内側表面36との段差で画定される収容室72が設けられている。収容室72は内腔7aに通じている。密封装置74が所定位置に取り付けられた状態で、密封装置74の大部分、特に小リング部92の全体は、収容室72内に収容される。
密封装置74を弁箱2に取り付けるとき、図15の矢印に示すように、上から下へと、密封装置74は移動させられる。このとき、図15に示すように、接触湾曲面58が弁体4の外面に接触し、接触平面60が弁箱2の案内用壁面38に接触した状態で、密封装置74は弁体4と案内用壁面38に対して摺動させられる。この状態では、密封装置74は、弁体4の外面と弁箱2の案内用壁面38との間に挟まれており、密封装置74の弾性リング80は、弁体4の外面と弁箱2の案内用壁面38によって、弾性変形により軸線方向において大きく圧縮されている(D1>D2)。密封装置74が収容室72に到達すると、弾性リング80の弾性復元力によって、軸線方向において伸長する。このように、弁箱2には、密封装置24の拡大を許容する収容室72が設けられている。
図13に示すように、密封装置74は、弾性リング80の2つの側部にそれぞれ配置された平行に延びる2つの摺動面100を備える。密封装置74を所定位置に取り付けるとき、弁箱2の上下に延びる案内溝37の2つの平行な案内用側面46に沿って、密封装置74の摺動面100を摺動させながら、密封装置74を弁体4の外面と弁箱2の平坦な内壁面40の間の所定位置に容易に配置することができる。
弁箱2の案内溝37の案内用側面46は、密封装置74が接触する弁箱2の内壁面40の両側に形成されているので、密封装置74を弁体4の外面と弁箱2の平坦な内壁面40の間の所定位置に配置した後に、弁体4が搖動しても、密封装置74の2つの摺動面100が弁箱2の2つの案内用側面46に挟まれて、所定位置から移動しにくい。すなわち、密封装置74の案内溝37を横断する方向での移動も回転も、弁箱2の2つの案内用側面46に規制される。したがって、密封装置74の孔26が弁箱2の内腔7aからずれることが抑制されるので、弁装置1を流れる流体の流量が弁体4の搖動角度に対応しない事態が抑制される。
図14および図15に示すように、弁箱2の内壁面40は、密封装置74を弁箱2に取り付けるときに、密封装置74が摺動する平坦な案内用壁面38よりも凹んでいる。したがって、密封装置74を弁箱2に取り付けるときには、図15に示すように、密封装置74は弾性変形により圧縮させられた状態で、弁体4の外面と弁箱2の案内用壁面38との間の間隙を通過させられ、密封装置74が弁体4の外面と弁箱2の内壁面40の間の所定位置(収容室72)に到達すると、密封装置74は伸長する。
図14に示すように、密封装置74を所定位置に配置した後には、弁箱2の内壁面40が案内用壁面38よりも凹んでいるために、密封装置74は所定位置(収容室72)から案内溝37の延びる方向に移動しにくい。このように、この実施形態によれば、密封装置74の案内溝37を横断する方向での移動も、案内溝37の延びる方向での移動も、回転も抑制される。したがって、密封装置74の孔26が弁箱2の内腔7aからずれることが抑制されるので、弁装置1を流れる流体の流量が弁体4の搖動角度に対応しない事態が抑制される。
この実施形態では、2つの摺動面100が弾性リング80に形成されているため、剛性リング52を設ける第1実施形態に比べて、密封装置74を安価に製造することができる。また、摺動面100は、弾性リング80の外周面に切り欠かれた2つの平行に延びる面であるため、これらの面の長さを大きく確保すれば、摺動面100が弾性リング80に形成されていても、弁体4が搖動して密封装置74にトルクが与えられても、2つの摺動面100の間隔および形状が維持され、密封装置74の変形が抑制される。
また、この実施形態では、図13に示すように、2つの摺動面100は接触平面60に隣接する。このため、摺動面100が接触平面60から離れている場合に比べて、弁箱2の2つの平行な案内用側面46に沿って、密封装置74の摺動面100を摺動させながら、密封装置74を所定位置に配置するときに、密封装置74にトルクが与えられても、摺動面100と接触平面60との間の相対的な変位を抑制することができる。
また、この実施形態では、弾性リング80は、弁箱2の内壁面40に接触する接触平面60に向かうに連れて厚さが徐々に大きくなる拡大部分を有し、接触平面60は拡大部分に形成されている。具体的には、図13から図15に示すように、小リング部92および連結リング部96の外周面が、接触平面60の側から接触湾曲面58に向かうに連れて中心軸に近づくテーパー状のテーパー面93である。
この拡大部分の効果は、第1実施形態と同じであり、図10(A)および図10(B)を参照して上記した変形例は、この実施形態にも適用することができる。この実施形態では、小リング部92を補強する補強リング84が設けられているが、小リング部92の剛性が高められているため、補強リング84は必ずしも不可欠ではない。
図16は、この実施形態に係る弁箱2の一部を破断した斜視図である。この実施形態では、摺動面100は、弾性リング80の外周面に切り欠かれた2つの平行に延びる面であるため、弁箱2の案内溝37の幅(すなわち2つの案内用側面46の間隔)を、第1実施形態(図4参照)に比べて、狭くすることができる。
この実施形態では、2つの摺動面100が弾性リング80の小リング部92の側部に形成されているが、2つの摺動面100は、連結リング部96の側部に形成してもよい。また、弾性リング80の切り欠かれた側部に、例えば金属のような剛性材料で形成された補強材を固定し、補強材に摺動面100を設けてもよい。
他の変形例
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記の説明は本発明を限定するものではなく、本発明の技術的範囲において、構成要素の削除、追加、置換を含む様々な変形例が考えられる。
例えば、上記の実施形態においては、弁体4は円筒形状を有する。しかし、弁体4の外面は、弁体4が搖動しても、密封装置と面接触するのであれば、他の形状を有していてもよい。例えば、弁体4に外面は、円錐台形状を有していてもよいし、球面の一部の形状を有していてもよいし、図17に示す形状を有していてもよい。図17において、弁体4の外面は、ほぼ円筒形であるが、横から見ると放物線状の輪郭を有しており、中央の直径が大きく、上下の端部の直径が小さい。
1 弁装置
2 弁箱(ケース)
2a 内部空間
4 弁体(ロータ)
4a 流路空間
6a,7a 内腔
20,21 開口部
24,74 密封装置
25 空間
26 孔
36 内側表面
38 案内用壁面
37 案内溝
40 内壁面
46 案内用側面
50,80 弾性リング
52 剛性リング
54,84 補強リング
56,86 樹脂リング
58 接触湾曲面
60 接触平面
62,92 小リング部
63,63A,93 テーパー面
64,94 大リング部
66,96 連結リング部
68 突起
70,100 摺動面
72 収容室
86 樹脂リング
98 突出リング部

Claims (8)

  1. 内部空間と流体の流路となる内腔とを有する弁箱と、前記弁箱の前記内部空間内に搖動可能に配置されて流体の流れを制御する弁体とを備える弁装置に使用され、前記内腔と前記弁体の外側かつ前記弁箱の内側の空間との間を密封する密封装置であって、
    前記内腔に通ずる流体が流通可能な孔を有し、前記弁箱の前記内腔の周囲の平坦な内壁面と前記弁体の湾曲した外面との間に配置される、弾性材料で形成された弾性リングと、
    前記弾性リングの2つの側部にそれぞれ配置された平行に延びる2つの摺動面であって、前記弁箱の前記内壁面の両側に形成された2つの平行な案内用側面を有する案内溝の前記案内用側面に対してそれぞれ摺動する、2つの摺動面と、
    前記弁体の前記外面に接触する接触湾曲面と、
    前記弁箱の前記内壁面に接触する接触平面と
    を備えることを特徴とする密封装置。
  2. 前記弾性リングの外周に固定された、剛性材料から形成された剛性リングをさらに備え、
    前記2つの摺動面は、前記剛性リングに形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の密封装置。
  3. 前記剛性リングは、側方に突出する2つの突起を備え、
    前記2つの摺動面は、前記突起にそれぞれ形成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の密封装置。
  4. 前記2つの摺動面は、前記弾性リングの外周面に切り欠かれた2つの平行に延びる面である
    ことを特徴とする請求項1に記載の密封装置。
  5. 前記2つの摺動面は、前記接触平面に隣接する
    ことを特徴とする請求項4に記載の密封装置。
  6. 前記弾性リングは、前記接触平面に向かうに連れて厚さが徐々に大きくなる拡大部分を有し、前記接触平面は前記拡大部分に形成されている
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の密封装置。
  7. 弁体が搖動可能に配置される内部空間と、
    流体の流路となる内腔と、
    前記内腔の周囲に位置し、前記内腔と前記弁体の外側かつ前記弁箱の内側の空間との間を密封する密封装置が接触する平坦な内壁面と、
    前記内壁面よりも前記内部空間に向けて突出し、前記内壁面に平行であって、前記密封装置を弁箱に取り付けるときに、前記密封装置が摺動する平坦な案内用壁面と、
    前記案内用壁面とともに、前記密封装置の摺動を案内する案内溝を構成する平行な2つの案内用側面であって、前記内壁面の両側かつ前記案内用壁面の両側に形成され、前記密封装置を弁箱に取り付けるときに、前記密封装置の弾性リングの2つの側部にそれぞれ配置された平行に延びる2つの摺動面がそれぞれ摺動する2つの案内用側面と
    を備えることを特徴とする弁箱。
  8. 請求項1から6のいずれか1項に記載の密封装置と、
    請求項7に記載の弁箱と、
    前記弁箱の前記内部空間に配置された弁体と
    を備えることを特徴とする弁装置。
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