JP7442760B2 - 分流装置 - Google Patents

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Description

本発明は、地中に埋設された流体管を流れる流体を分岐管に分流させる分流装置に関する。
従来から、流体管を流れる流体を分岐管に分流させる分流装置が知られている。例えば特許文献1には、分流装置の一例としてのサドル付き分水栓が開示されている。サドル付き分水栓は、地中に埋設された流体管(水道管)を流れる流体(水道水)を、各家庭に接続された分岐管(給水管)に分流させるように構成されている。
この種のサドル付き分水栓は、専用の穿孔機を用いて流体管に形成された穿孔と連通する流路を有する、流体管の外周面に載置されるサドル継手と、流体管の管軸と直交する上方向に突出するようにサドル継手に固定される分流栓(分水栓)と、を備えている。分流栓は、サドル継手の流路と連通し、流体管の穿孔から流出された流体が流入する流入口と、分岐管が接続される分流口と、分流栓の内部に収容され、流入口と分流口との連通状態を切替える分流弁と、を有している。分流栓においては、分流弁によって流入口と分流口とが連通状態にされると、流体管の穿孔から流出された流体が流入口から流入し、その流入した流体が分流口から分岐管へと流れる。
特開2004-132400号公報
地中に埋設された流体管と分岐管とがサドル付き分水栓を介して接続された状態において、流体管が地震動などによって管軸方向に変位した場合、分岐管やサドル付き分水栓に、管軸方向に沿った過度な応力が付加されることがある。この場合、分岐管やサドル付き分水栓に変形や破損が生じる虞があり、流体管とサドル付き分水栓との間の接続、並びにサドル付き分水栓と分岐管との間の接続が外れる現象も生じ得る。このような場合には、流体管を流れる流体を分岐管に適切に分流させることができなくなる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、流体管が地震動などによって管軸方向に変位する現象が生じたとしても、流体管を流れる流体を分岐管に適切に分流させる機能を維持することが可能な分流装置を提供することにある。
本発明の一の局面に係る分流装置は、流体管と分岐管との間に配置され、前記流体管を流れる流体の一部の、当該流体管に設けられた穿孔から流出された流体を前記分岐管に分流させる装置である。この分流装置は、前記流体管の外周面に載置される継手であって、前記流体管の管軸と直交する上方向に突出し、前記流体管の前記穿孔と連通して当該穿孔から流出される流体の流路を形成する流路形成管部を有するサドル継手と、前記流路形成管部に接続され、当該流路形成管部内を流れる流体を前記分岐管に流通させる分流栓と、を備える。前記分流栓は、前記流路形成管部に固定され、当該流路形成管部内を流れる流体が流入する流入口が下端に設けられた円筒形状に形成され、径方向に互いに対向配置される操作口及び分流口が設けられた周面部を有する固定胴と、前記固定胴の内部に収容され、前記流入口と前記分流口とが連通状態となるように前記流入口を開放する開放姿勢と、前記流入口と前記分流口とが非連通状態となるように前記流入口を閉鎖する閉鎖姿勢との間で姿勢変更が可能な分流弁と、前記分流弁を姿勢変更させるための操作力が入力される操作入力部と、前記操作口を介して前記固定胴の内部に進入して前記分流弁に嵌合され、前記操作入力部に入力された操作力を前記分流弁に出力する操作出力部と、を有する操作部材と、前記固定胴を外方から覆うように設けられ、当該固定胴回りに回転可能な回転胴と、を含む。前記回転胴は、前記固定胴を外方から覆う円筒形状の回転胴本体部と、前記操作口と対向するように前記回転胴本体部から径方向外方に突出し、前記操作部材が挿入される操作挿入部と、前記分流口と対向するように前記回転胴本体部から径方向外方に突出し、前記分岐管が接続される分岐管接続部と、を有する。前記操作口及び前記分流口は、前記固定胴の周方向に沿って延びる長穴の開口である。前記操作出力部は、前記固定胴に対して前記回転胴が回転した場合に、前記操作挿入部に挿入された前記操作部材が前記回転胴と一体に回転することに応じて前記操作口の周方向の範囲内を移動し、前記操作口の周方向の各開口端面に接触することにより、前記回転胴の前記固定胴に対する回転量を調整する回転胴回転調整部を有している。前記分流弁は、前記開放姿勢を取った状態において、前記流入口と前記分流口とを連通させる、前記流入口に対向する第1流路開口と前記分流口に対向する第2流路開口とを含んで構成される分流路を有し、前記回転胴と一体の前記操作部材の回転に応じた回転力が前記操作出力部を介して付与されると、前記開放姿勢を取った状態で、前記第2流路開口が前記分流口の周方向の範囲内で移動するように揺動する。
この分流装置によれば、流体管の穿孔から流出される流体をサドル継手の流路形成管部内に流通させ、その流体を、流路形成管部に接続された分流栓から分岐管に分流させるように構成されている。分流栓は、流体管の管軸と直交する上方向に突出するように流路形成管部に固定され、流入口、操作口及び分流口が設けられた固定胴と、固定胴内に収容され、流入口と分流口との連通状態を切替える分流弁と、分流弁を操作する操作部材と、固定胴を外方から覆って固定胴回りに回転可能な回転胴と、を備えている。回転胴は、固定胴を覆う回転胴本体部と、固定胴の操作口と対向するように回転胴本体部から突出して操作部材が挿入される操作挿入部と、固定胴の分流口と対向するように回転胴本体部から突出して分岐管が接続される分岐管接続部と、を有している。このように構成される分流装置では、操作部材の操作によって分流弁が固定胴の流入口を開放する開放姿勢を取った状態とされると、サドル継手の流路形成管部内を流れる流体が流入口から固定胴内に流入する。そして、分流装置は、固定胴内に流入した流体を、分流口から回転胴の分岐管接続部を通じて分岐管に分流させることができる。
ここで、流体管が地震動などによって管軸方向に変位する現象が生じた場合を想定する。この場合、流体管の管軸と直交する上方向に突出するようにサドル継手の流路形成管部に固定された固定胴に対して、分岐管が接続される分岐管接続部を有した回転胴が、流体管の変位に応じて回転する。これにより、流体管の変位に伴って分岐管や分流装置に付加される応力を軽減することができる。このため、流体管の変位に起因した分岐管及び分流装置の変形や破損を可及的に抑制し、更には、流体管、分流装置及び分岐管の各接続部分が外れる現象が生じることも抑制することができる。この結果、分流装置は、流体管が地震動などによって管軸方向に変位する現象が生じたとしても、流体管を流れる流体を分岐管に適切に分流させる機能を維持することが可能となる。
この態様では、操作部材において、操作口を介して固定胴の内部に進入して分流弁に嵌合される操作出力部は、回転胴回転調整部を有している。この回転胴回転調整部は、操作部材が回転胴の操作挿入部に挿入された状態において、固定胴の周方向に沿って延びる長穴の操作口の範囲内に位置している。回転胴回転調整部は、操作挿入部に挿入された操作部材が回転胴と一体に回転すると、その回転に伴って、固定胴の周方向に沿って長穴の操作口の範囲内を円弧状の軌跡を取って移動する。この際、回転胴回転調整部は、操作口の周方向の各開口端面に接触することにより、回転胴の固定胴に対する回転量を調整することができる。
また、回転胴回転調整部によって調整される範囲内で、回転胴と一体に操作部材が回転すると、その回転に応じた回転力が操作出力部を介して分流弁に付与される。これにより、分流弁は、固定胴の流入口を開放する前記開放姿勢を取った状態で、分流弁の中心を通る軸方向に沿って延びる軸回りに揺動する。分流弁が前記開放姿勢を取った状態で揺動した場合、分流弁において固定胴の分流口と対向する第2流路開口は、固定胴の周方向に沿って長穴の分流口の範囲内で移動する。これにより、地震動などによる流体管の変位に応じて回転胴が固定胴に対して回転した場合においても、固定胴の流入口と分流口との間の連通状態が適切に維持される。このため、流体管を流れる流体を、固定胴の分流口から回転胴の分岐管接続部を通じて分岐管に適切に分流させることができる。
上記の分流装置において、前記操作口の周方向の各開口端面は、前記回転胴回転調整部の面接触が可能な形状に形成されている構成であってもよい。
この態様では、回転胴回転調整部は、固定胴の操作口の周方向の各開口端面に面接触することにより、回転胴の固定胴に対する回転量をより確実に調整することができる。
上記の分流装置において、前記回転胴本体部は、前記分岐管接続部との境界領域に、外方に向かって膨出する膨出部を有している構成であってもよい。
この態様では、回転胴本体部において分岐管接続部との境界領域に膨出部が設けられているので、回転胴の回転に伴う分流弁の揺動に応じて、固定胴の分流口と対向する第2流路開口が移動した場合であっても、第2流路開口及び分流口と分岐管接続部との間の流体が流れる流路を、十分な広さに確保することができる。
上記の分流装置において、前記回転胴は、前記回転胴本体部に設けられ、前記操作挿入部が前記操作口の周方向中央部分に対向するように、前記固定胴に対して位置決め部材によって仮止めされる位置決め部を有している構成であってもよい。そして、前記位置決め部材は、前記回転胴を前記固定胴に対して回転させる外力が付与された場合に破損することが可能な材料によって構成される。
この態様では、回転胴の操作挿入部が固定胴の操作口の周方向中央部分に対向するように、回転胴の位置決め部が固定胴に対して位置決め部材によって仮止めされている。これにより、地震動などによる流体管の変位に応じて回転胴が固定胴に対して回転する前の初期状態において、固定胴に対して回転胴を位置決め状態で保持することができる。回転胴が固定胴に対して位置決めされた状態において、地震動などによる流体管の変位に応じて、回転胴を固定胴に対して回転させる外力が付与された場合には、位置決め部材が破損する。これにより、回転胴は、地震動などによる流体管の変位に応じて、固定胴に対して回転することができる。
以上説明したように、本発明によれば、流体管が地震動などによって管軸方向に変位する現象が生じたとしても、流体管を流れる流体を分岐管に適切に分流させる機能を維持することが可能な分流装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る分流装置を示す正面図である。 分流装置の斜視図である。 分流装置に備えられる分流栓の斜視図である。 図3の分流栓を切断面線IV-IVから見た断面図である。 図3の分流栓を切断面線V-Vから見た断面図である。 分流栓の分解斜視図である。 分流栓に備えられる固定胴の斜視図である。 固定胴の固定胴本体部の斜視図である。 固定胴の固定胴本体部の斜視図である。 固定胴の連結筒部の斜視図である。 分流栓に備えられる分流弁及び操作部材の斜視図である。 分流弁及び操作部材の斜視図である。 分流弁の斜視図である。 操作部材の斜視図である。 分流栓に備えられる回転胴の斜視図である。 回転胴の斜視図である。 回転胴が固定胴に対して回転したときの操作部材の移動の様子を説明する図である。 回転胴が固定胴に対して回転したときの分流弁の揺動の様子を説明する図である。
以下、本発明の実施形態に係る分流装置について、図面に基づいて説明する。なお、以下では、方向関係についてはXYZ直交座標軸を用いて説明する。X軸方向は水平面と平行な方向であり、Y軸方向は水平面上でX軸方向と直交する方向であり、Z軸方向はX軸方向及びY軸方向の両方向に直交する上下方向である。また、X軸方向の一方向側を「X1方向」と称し、X軸方向の一方向側とは反対の他方向側を「X2方向」と称する。また、Y軸方向の一方向側を「Y1方向」と称し、Y軸方向の一方向側とは反対の他方向側を「Y2方向」と称する。また、Z軸方向の一方向側(上方向)を「Z1方向」と称し、Z軸方向の一方向側とは反対の他方向側(下方向)を「Z2方向」と称する。
[分流装置の構成]
図1及び図2は本発明の一実施形態に係る分流装置1を示す図であって、図1が正面図であり、図2が斜視図である。分流装置1は、流体管10と分岐管11との間に配置され、流体管10を流れる流体の一部を分岐管11に分流させる装置である。流体管10は、地中に埋設される配管であって、例えば水道管やガス管などを挙げることができる。流体管10は、一般的に金属からなる配管が採用される。分岐管11は、流体管10と同様に地中に埋設され、一般的にポリエチレン(PE)やポリ塩化ビニル(PVC)などの合成樹脂からなる配管が採用される。流体管10に対して分岐する分岐管11を配設する際には、詳細については後述するが、流体管10に分流装置1を取り付けた状態で、その分流装置1を介して専用の穿孔機を用いて流体管10に穿孔101を形成し、当該穿孔101から流出された流体を、分流装置1を介して分岐管11に分流させる。なお、図1では、流体管10の管軸10Aが延びる方向をX軸方向として表している。
図1及び図2に示すように、分流装置1は、サドル継手2と、継手固定具3と、締結具4と、分流栓5とを備える。
<サドル継手>
サドル継手2は、流体管10の外周面に載置され、流体管10と分流栓5との間を接続する継手である。サドル継手2は、サドル本体部21と、流路形成管部22と、第1継手側フランジ部23と、第2継手側フランジ部24と、を有する。サドル継手2において、サドル本体部21、流路形成管部22、第1継手側フランジ部23、及び第2継手側フランジ部24は、例えば球状黒鉛鋳鉄などの金属によって一体に形成される。
サドル本体部21は、流体管10の外周面に沿った円弧形状を有し、流体管10の外周面上にY軸方向に延びるように載置される。サドル本体部21の曲率半径は、流体管10の外周面の曲率半径よりも僅かに大きい。流路形成管部22は、サドル本体部21の周方向中央部から流体管10の管軸10Aと直交する上方向(Z1方向)に突出して設けられ、流体管10の穿孔101と連通して当該穿孔101から流出される流体の流通流路22Aを形成する。流路形成管部22と流体管10との間にはガスケット221が配置され、流路形成管部22と流体管10との間からの流体の漏れが防止される。ガスケット221は、例えば、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)などのゴム材料によって構成される。第1継手側フランジ部23は、サドル本体部21のY1方向側の端縁からY1方向に延びるフランジ部である。第2継手側フランジ部24は、サドル本体部21のY2方向側の端縁からY2方向に延びるフランジ部である。
<継手固定具>
継手固定具3は、流体管10を間に挟んでサドル継手2と対向配置される。継手固定具3は、固定具本体部1と、第1固定具側フランジ部32と、第2固定具側フランジ部33と、を有する。継手固定具3において、固定具本体部1、第1固定具側フランジ部32、及び第2固定具側フランジ部33は、例えば球状黒鉛鋳鉄などの金属によって一体に形成される。
固定具本体部31は、流体管10の外周面に沿った円弧形状を有し、その曲率半径は流体管10の外周面の曲率半径よりも僅かに大きい。第1固定具側フランジ部32は、固定具本体部31のY1方向側の端縁からY1方向に延びるフランジ部である。第2固定具側フランジ部33は、固定具本体部31のY2方向側の端縁からY2方向に延びるフランジ部である。
上記のサドル継手2と継手固定具3とは、締結具4によって連結される。具体的には、第1継手側フランジ部23と第1固定具側フランジ部32とが締結具4によって連結され、第2継手側フランジ部24と第2固定具側フランジ部33とが締結具4によって連結される。これにより、サドル継手2が流体管10に固定される。
<分流栓>
分流栓5は、サドル継手2の流路形成管部22に接続され、当該流路形成管部22の流通流路22A内を流れる流体を分岐管11に流通させる。分流栓5は、流体管10の管軸10Aと直交する上方向(Z1方向)に延びるように、流路形成管部22に接続される。すなわち、分流栓5の中心軸を示す分流栓軸5Aは、Z軸方向に沿って延びる。この分流栓5について、図1及び図2に加えて、図3の斜視図、図4及び図5の断面図、図6の分解斜視図を参照して説明する。分流栓5は、固定胴6と、分流弁7と、操作部材8と、回転胴9とを含んで構成される。
(固定胴)
固定胴6は、流体管10の管軸10Aと直交する上方向(Z1方向)に延びる円筒形状に形成され、サドル継手2の流路形成管部22に接続されて固定される。固定胴6は、固定胴本体部61と、連結筒部62とを有する。固定胴6を構成する固定胴本体部61及び連結筒部62の詳細を説明するにあたり、図7~図10を更に参照する。
固定胴本体部61は、固定胴6の本体部分を構成し、流体管10の管軸10Aと直交する上方向(Z1方向)に延びる円筒形状に形成される。固定胴本体部61は、被連結部611と、サドル固定部612と、弁体収容部613とを有する。固定胴本体部61において、被連結部611、サドル固定部612、及び弁体収容部613は、例えば、銅と錫の合金である砲金によって一体に形成される。
被連結部611は、固定胴本体部61の上端部を構成し、連結筒部62が連結される円筒状の部分である。この被連結部611の内周面には雌ネジ部6111が形成されている。サドル固定部612は、固定胴本体部61の下端部を構成し、サドル継手2の流路形成管部22に固定される円筒状の部分である。サドル固定部612は、その外周面に流路形成管部22と螺合する雄ネジ部6121が形成され、その軸方向(分流栓軸5Aが延びるZ軸方向)下端に流路形成管部22の流通流路22A内を流れる流体が流入する円形の流入口6122を有する。
弁体収容部613は、分流栓軸5Aに沿ったZ軸方向において被連結部611とサドル固定部612との間に配置され、後述の分流弁7を収容する弁体収容空間613Sを形成する円筒状の部分である。弁体収容部613において弁体収容空間613Sの下面部を規定する、弁体収容部613とサドル固定部612との境界部分は、第1弁体圧接部6132を構成する。第1弁体圧接部6132は、弁体収容空間613S内に収容される分流弁7が載置される部分であり、その径方向中央部に、サドル固定部612の流入口6122に連通する円形の流通口613Cが設けられている。そして、第1弁体圧接部6132には、流通口613Cの開口端縁に沿って円環状の圧接リング613Dが装着されている。圧接リング613Dは、分流弁7の摺動摩擦の低減が可能な合成樹脂、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素系樹脂によって構成される。分流弁7は、弁体収容空間613Sに収容されて第1弁体圧接部6132上に載置された状態で、連結筒部62が被連結部611に連結されることにより、第1弁体圧接部6132と、後述の連結筒部62の第2弁体圧接部622との間に挟圧される。
また、弁体収容部613の周面部6131には、後述の操作部材8の操作出力部82が挿通される周方向に沿って長穴の操作口613Aと、その操作口613Aに対して径方向に対向配置される、周方向に沿って長穴の分流口613Bとが形成されている。弁体収容部613において、操作口613Aと分流口613Bとは、弁体収容部613の中心を対称点とする点対称な位置関係にある。操作口613Aの周方向の各開口端面613AAと、分流口613Bの周方向の各開口端面613BAとは、それぞれ円弧状に形成される。弁体収容部613の周方向において、操作口613Aの中心と分流口613Bの中心とは、径方向(Y軸方向)に延びる同一直線上に位置している。
また、弁体収容部613の周面部6131には、操作口613A及び分流口613Bを挟んでZ軸方向両側に、シール部613Eが設けられている。シール部613Eは、例えば、NBRなどのゴム材料によって構成される。シール部613Eは、弁体収容部613を外方から覆う後述の回転胴9と弁体収容部613との間をシールする。これにより、回転胴9と弁体収容部613との間から流体が漏れるのを防止する。
連結筒部62は、固定胴6の上端部分を構成し、流体管10の管軸10Aと直交する上方向(Z1方向)に延びる円筒形状に形成される。連結筒部62は、固定胴本体部61の被連結部611に連結される。連結筒部62は、穿孔機取付部621と、第2弁体圧接部622と、連結部623とを有する。連結筒部62において、穿孔機取付部621、第2弁体圧接部622、及び連結部623は、例えば、銅と錫の合金である砲金によって一体に形成される。
穿孔機取付部621は、連結筒部62の上端部を構成し、流体管10に穿孔101を形成する際に穿孔機が取り付けられる円筒状の部分である。穿孔機取付部621は、その上端に穿孔機のドリルが挿入される円形の第1挿入口6213を有する。また、穿孔機取付部621の外周面には、雄ネジ部6211が形成されており、穿孔機による流体管10の穿孔101を形成する動作が終了すると、閉栓キャップ6212が螺合される。これにより、穿孔機取付部621の第1挿入口6213が閉栓キャップ6212によって封止される。
第2弁体圧接部622は、連結筒部62の下端部を構成し、連結筒部62が固定胴本体部61の被連結部611に連結された状態において、弁体収容部613の弁体収容空間613S内に収容される分流弁7を上方側から圧接する円筒状の部分である。第2弁体圧接部622は、その径方向中央部に、穿孔機取付部621の第1挿入口6213に連通する円形の第2挿入口6222が設けられている。そして、第2弁体圧接部622には、第2挿入口6222の開口端縁に沿って円環状の圧接リング6221が装着されている。弁体収容部613における第1弁体圧接部6132の圧接リング613Dと同様に、分流弁7の摺動摩擦の低減が可能な合成樹脂、例えば、PTFEなどのフッ素系樹脂によって構成される。
連結部623は、穿孔機取付部621と第2弁体圧接部622との間に配置され、固定胴本体部61の被連結部611に連結される円筒状の部分である。連結部623の外周面には、被連結部611の雌ネジ部6111と螺合する雄ネジ部6231と、その雄ネジ部6231の下方側に位置するシール部6232とが形成されている。シール部6232は、例えば、NBRなどのゴム材料によって構成される。被連結部611の雌ネジ部6111と連結部623の雄ネジ部6231との螺合によって連結部623が被連結部611に連結され、シール部6232によって連結箇所から流体が漏れるのを防止する。
(分流弁)
次に、分流弁7は、固定胴本体部61の弁体収容部613に収容される球形の弁体である。分流弁7は、例えば、銅と錫の合金である砲金によって形成される。分流弁7は、弁体収容部613における第1弁体圧接部6132に形成された流通口613Cを開閉することにより、当該流通口613Cと連通するサドル固定部612の流入口6122を開閉する。具体的には、分流弁7は、弁体収容部613の流通口613Cと分流口613Bとが連通状態となるように流通口613Cを開放する開放姿勢と、流通口613Cと分流口613Bとが非連通状態となるように流通口613Cを閉鎖する閉鎖姿勢との間で姿勢変更が可能である。分流弁7の詳細を説明するにあたり、図11~図14を更に参照する。
分流弁7は、三方分流路71と操作嵌合部72とを有する。三方分流路71は、分流弁7の中心を通って一方向に貫通する第1流路711と、中心から第1流路711に対して直交する方向に延び、当該第1流路711と連通する第2流路712とからなる。第1流路711の一端を規定する第1流路開口7111と他端を規定する第3流路開口7112とは、それぞれ円形状に形成される。また、第2流路712の出口側を規定する第2流路開口7121も、円形状に形成される。第1流路開口7111及び第3流路開口7112の開口直径は、第1弁体圧接部6132の流通口613C及び第2弁体圧接部622の第2挿入口6222の開口直径と略同一であり、第2流路開口7121の開口直径は、弁体収容部613の分流口613Bの軸方向(分流栓軸5Aが延びるZ軸方向)に沿った長さと略同一に設定される。
分流弁7が弁体収容部613(第1弁体圧接部6132)の流通口613Cを開放し、サドル固定部612の流入口6122を開放する前記開放姿勢を取った状態では、分流弁7の第1流路711が軸方向(分流栓軸5Aが延びるZ軸方向)に沿って延びる状態とされる。この状態では、分流弁7の第1流路開口7111が第1弁体圧接部6132の流通口613Cと対向し、分流弁7の第3流路開口7112が第2弁体圧接部622の第2挿入口6222と対向し、分流弁7の第2流路開口7121が弁体収容部613の分流口613Bと対向している。すなわち、分流弁7が前記開放姿勢を取った状態では、固定胴本体部61におけるサドル固定部612の流入口6122並びに弁体収容部613の流通口613Cと、連結筒部62における第2弁体圧接部622の第2挿入口6222並びに穿孔機取付部621の第1挿入口6213とが、分流栓軸5Aが延びるZ軸方向に沿って連通し、更には、弁体収容部613の流通口613Cと分流口613Bとが連通する。
連結筒部62の穿孔機取付部621に穿孔機を取り付けて、流体管10に穿孔101を形成するときには、分流弁7が前記開放姿勢を取った状態とされる。これにより、上記の通り、流入口6122、流通口613C、第2挿入口6222及び第1挿入口6213がZ軸方向に沿って連通する。この状態で穿孔機によって流体管10に穿孔101を形成することができる。穿孔機による流体管10の穿孔101を形成する動作が終了すると、分流弁7が弁体収容部613(第1弁体圧接部6132)の流通口613Cを閉鎖する前記閉鎖姿勢を取った状態とされる。この状態で、穿孔機取付部621の雄ネジ部6211に閉栓キャップ6212が螺合されることによって第1挿入口6213が封止される。これにより、分流栓5の内部が密閉空間とされる。第1挿入口6213が閉栓キャップ6212によって封止された状態で、分流弁7が前記開放姿勢を取った状態とされる。この状態では、流体管10の穿孔101、サドル固定部612の流入口6122、第1弁体圧接部6132の流通口613C、及び第2弁体圧接部622の第2挿入口6222が分流弁7の第1流路711を介して連通されると共に、分流弁7の第2流路712を介して弁体収容部613の分流口613Bが連通される。
分流弁7において操作嵌合部72は、第2流路開口7121に対して分流弁7の中心を対称点とする点対称な位置に設けられ、弁体収容部613の操作口613Aに挿通される後述の操作部材8の操作出力部82が嵌合される部分である。操作嵌合部72は、分流弁7の外表面において直線状に延び、操作部材8における操作出力部82の嵌合突部821が嵌合される嵌合溝部721と、当該嵌合溝部721内の中央部に設けられる円形状の嵌合孔722とを有する。嵌合孔722には、操作出力部82において嵌合突部821の中央に設けられた円柱状の嵌合挿入部822が挿入される。嵌合溝部721の溝長さは、弁体収容部613の操作口613Aの軸方向(分流栓軸5Aが延びるZ軸方向)に沿った長さよりも僅かに小さい値に設定される。分流弁7は、操作嵌合部72に嵌合された操作出力部82による、操作部材8の軸回りの回転操作力が付与されることにより、前記開放姿勢と前記閉鎖姿勢との間での姿勢変更が可能である。また、分流弁7は、詳細については後述するが、回転胴9と一体に回転する操作部材8の、弁体収容部613における長穴の操作口613Aに沿った回転力が操作出力部82によって付与されると、分流弁7の中心を通る軸方向(Z軸方向)に沿って延びる軸回りに揺動する。
(操作部材)
次に、操作部材8は、分流弁7を操作するための円柱棒状の部材である。操作部材8は、例えば、銅と錫の合金である砲金によって形成される。操作部材8は、Y軸方向に延びるように、後述の回転胴9の操作挿入部92に挿入される。この状態において、操作部材8は、Y軸方向に延びる軸回りに回転可能であると共に、固定胴6の弁体収容部613に対して回転胴9と一体に回転する。操作部材8は、Y軸方向に延びる軸回りに回転することにより、分流弁7を前記開放姿勢と前記閉鎖姿勢との間で姿勢変更させる。また、操作部材8は、回転胴9と一体に弁体収容部613に対して回転することにより、分流弁7をZ軸方向に延びる軸回りに揺動させる。操作部材8は、図11、図12及び図14に示すように、操作入力部81と、操作出力部82と、シール部83とを有する。
操作入力部81は、操作部材8のY1方向側の端部を構成し、操作部材8が回転胴9の操作挿入部92に挿入された状態において外方(Y1方向)に露出している。操作入力部81は、分流弁7が弁体収容部613(第1弁体圧接部6132)の流通口613Cを開放する前記開放姿勢と流通口613Cを閉鎖する前記閉鎖姿勢との間で姿勢変更するように、操作部材8をY軸方向に延びる軸回りに回転させる回転操作力が入力される部分である。また、操作入力部81の外表面には、操作回転調整突起811が突設されている。操作回転調整突起811は、操作部材8が回転胴9の操作挿入部92に挿入された状態において、後述の操作挿入部92の切り欠き部922の範囲内に位置している。操作回転調整突起811は、操作入力部81に入力される回転操作力に応じて操作部材8が軸回りに回転すると、その回転に伴って切り欠き部922の範囲内を円弧状の軌跡を取って移動する。この際、操作回転調整突起811は、切り欠き部922の周方向の各端面に当接することにより、操作部材8の軸回りの回転量を調整する。操作部材8の軸回りの回転量を示す回転角は、例えば90度に設定される。操作部材8は、操作回転調整突起811の切り欠き部922に対する当接によって調整される回転量で軸回りに回転することで、分流弁7を前記開放姿勢と前記閉鎖姿勢との間で姿勢変更させる。
操作出力部82は、操作部材8のY2方向側の端部を構成し、操作部材8が回転胴9の操作挿入部92に挿入された状態において、弁体収容部613の操作口613Aを介して弁体収容部613の内部に進入している。操作出力部82は、操作部材8が回転胴9の操作挿入部92に挿入された状態において、弁体収容部613に収容された分流弁7に嵌合され、操作入力部81に入力された回転操作力を分流弁7に出力する。分流弁7は、操作嵌合部72に嵌合された操作出力部82による、操作部材8の軸回りの回転操作力が付与されることにより、前記開放姿勢と前記閉鎖姿勢との間での姿勢変更が可能である。操作出力部82は、分流弁7の操作嵌合部72の嵌合溝部721に嵌合される嵌合突部821と、嵌合突部821の先端中央において外方(Y2方向)に突出した円柱形状に形成され、嵌合溝部721内の嵌合孔722に挿入される嵌合挿入部822とを有する。
また、操作出力部82は、嵌合突部821から操作入力部81側に延びる円柱状の回転胴回転調整部823を有する。回転胴回転調整部823は、操作部材8が回転胴9の操作挿入部92に挿入された状態において、弁体収容部613の操作口613Aの範囲内に位置している。回転胴回転調整部823は、操作部材8が回転胴9と一体に固定胴6の弁体収容部613に対して回転すると、その回転に伴って、弁体収容部613の周方向に沿って長穴の操作口613Aの範囲内を円弧状の軌跡を取って移動する。この際、回転胴回転調整部823は、操作口613Aの周方向の各開口端面613AAに面接触することにより、回転胴9の固定胴6に対する回転量を調整する。換言すると、弁体収容部613において操作口613Aの周方向に沿った長さは、回転胴回転調整部823によって調整される、回転胴9の固定胴6に対する回転量が所定値となるように、設定される。
図5に示すように、回転胴回転調整部823によって調整される、回転胴9の固定胴6に対する回転量を示す回転角θは、例えば80度に設定される。回転胴9は、操作口613Aの周方向の各開口端面613AAに対する回転胴回転調整部823の面接触によって調整される回転量の範囲内で、固定胴6に対する回転が可能である。なお、回転胴回転調整部823によって調整される範囲内で、回転胴9と一体に操作部材8が回転すると、その回転に応じた回転力が操作出力部82を介して分流弁7に付与される。これにより、分流弁7は、前記開放姿勢を取った状態で分流弁7の中心を通る軸方向(Z軸方向)に沿って延びる軸回りに揺動する。詳細については後述するが、分流弁7が前記開放姿勢を取った状態で揺動した場合、分流弁7において弁体収容部613の分流口613Bと対向する第2流路712の第2流路開口7121は、分流弁7の揺動に応じて分流口613Bの周方向の範囲内で移動する。この際、分流弁7の第2流路開口7121は、全開口領域が分流口613Bの周方向の範囲内に収まるように移動する。換言すると、弁体収容部613において分流口613Bの周方向に沿った長さは、回転胴9の回転に伴う分流弁7の揺動に応じた第2流路開口7121の移動範囲に基づいて設定される。
操作部材8において、シール部83は、操作入力部81と操作出力部2との間に配置され、操作部材8が回転胴9の操作挿入部92に挿入された状態において、当該操作挿入部92内に位置している。シール部83は、例えば、NBRなどのゴム材料によって構成される。シール部83は、回転胴9の操作挿入部92と操作部材8との間をシールする。これにより、操作挿入部92と操作部材8との間から流体が漏れるのを防止する。
(回転胴)
次に、回転胴9は、固定胴本体部61の弁体収容部613を外方から覆うように設けられ、固定胴6(弁体収容部613)回りに回転可能である。回転胴9は、サドル固定部612の雄ネジ部6121と螺合する回転胴支持部材9Aによって下方側から支持される。回転胴9は、回転胴本体部91と、操作挿入部92と、分岐管接続部93と、位置決め部94とを有する。回転胴9において、回転胴本体部91、操作挿入部92、分岐管接続部93、及び位置決め部94は、例えば、銅と錫の合金である砲金によって一体に形成される。回転胴9を構成する回転胴本体部91、操作挿入部92、分岐管接続部93、及び位置決め部94の詳細を説明するにあたり、図15及び図16を更に参照する。
回転胴本体部91は、回転胴9の本体部分を構成し、弁体収容部613を外方から覆う円筒形状に形成される。回転胴本体部91の外周面には、周方向に延びるリブ912が複数設けられている。これにより、回転胴本体部91の強度の向上が図られる。また、回転胴本体部91において、分岐管接続部93との境界領域には、膨出部911が設けられる。膨出部911は、内面側が外方に向かって膨出している。
操作挿入部92は、弁体収容部613の操作口613Aと対向するように、回転胴本体部91から径方向外方(Y1方向)に突出する円筒形状に形成され、操作部材8が挿入される部分である。操作挿入部92は、その外周面に雄ネジ部921が形成され、周方向に一部が切り欠かれた切り欠き部922を有する。操作部材8は、操作回転調整突起811が切り欠き部922の範囲内に位置するように、操作挿入部92に挿入される。操作挿入部92に挿入された状態において、操作部材8の操作入力部81は外方(Y1方向)に露出している。操作部材8は、操作挿入部92の雄ネジ部921と螺合する操作抜止部材923によって、操作挿入部92に対して抜け止めされる。
分岐管接続部93は、弁体収容部613の分流口613Bと対向するように、回転胴本体部91から径方向外方(Y2方向)に突出する円筒形状に形成され、分岐管11が接続される部分である。回転胴9において、操作挿入部92と分岐管接続部93とは、回転胴9の中心を対称点とする点対称な位置関係にある。
位置決め部94は、回転胴本体部91に設けられる。具体的に、位置決め部94は、回転胴本体部91の上端縁において操作挿入部92の上方側に位置する領域部分から上方に突出した突片によって構成される。位置決め部94は、固定胴本体部61の被連結部611に対して位置決め部材94A(図1、図4参照)によって仮止めされる。位置決め部94は、操作挿入部92が弁体収容部613の操作口613Aの周方向中央部分に対向するように、位置決め部材94Aによって被連結部611に対して仮止めされる。位置決め部材94Aは、例えばビス部材であり、回転胴9を固定胴6に対して回転させる外力が付与された場合に破損することが可能な材料によって構成される。位置決め部材94Aは、例えば、ポリカーボネート(PC)などの合成樹脂によって構成される。
[分流装置の動作について]
以上説明したように、分流装置1は、流体管10の穿孔101から流出される流体をサドル継手2の流路形成管部22の流通流路22A内に流通させ、その流体を、流路形成管部22に接続された分流栓5から分岐管11に分流させるように構成されている。分流栓5は、流体管10の管軸10Aと直交する上方向(Z1方向)に突出するように流路形成管部22に固定される。この分流栓5は、流入口6122が設けられたサドル固定部612と、流通口613C、操作口613A及び分流口613Bが設けられた弁体収容部613とを含んで構成される固定胴6と、弁体収容部613内に収容され流通口613Cと分流口613Bとの連通状態を切替える分流弁7と、分流弁7を操作する操作部材8と、弁体収容部613を外方から覆って固定胴6回りに回転可能な回転胴9と、を備えている。回転胴9は、弁体収容部613を覆う回転胴本体部91と、弁体収容部613の操作口613Aと対向するように回転胴本体部91から突出して操作部材8が挿入される操作挿入部92と、弁体収容部613の分流口613Bと対向するように回転胴本体部91から突出して分岐管11が接続される分岐管接続部93と、を有している。
このように構成される分流装置1では、操作部材8の操作によって分流弁7が弁体収容部613の流通口613Cを開放する前記開放姿勢を取った状態とされると、サドル継手2の流路形成管部22内を流れる流体が流入口6122と連通した流通口613Cから固定胴6の弁体収容部613内に流入する。そして、分流装置1は、弁体収容部613内に流入した流体を、分流口613Bから回転胴9の分岐管接続部93を通じて分岐管11に分流させることができる。
ここで、流体管10が地震動などによって管軸10Aが延びるX軸方向に変位する現象が生じた場合を想定する。この場合、流体管10の管軸10Aと直交する上方向(Z1方向)に突出するようにサドル継手2の流路形成管部22に固定された固定胴6に対して、分岐管11が接続される分岐管接続部93を有した回転胴9が、流体管10の変位に応じて回転する。これにより、流体管10の変位に伴って分岐管11や分流装置1に付加される応力を軽減することができる。このため、流体管10の変位に起因した分岐管11及び分流装置1の変形や破損を可及的に抑制し、更には、流体管10、分流装置1及び分岐管11の各接続部分が外れる現象が生じることも抑制することができる。この結果、分流装置1は、流体管10が地震動などによって管軸10Aが延びるX軸方向に変位する現象が生じたとしても、流体管10を流れる流体を分岐管11に適切に分流させる機能を維持することが可能となる。
また、既述の通り、操作部材8において、弁体収容部613の操作口613Aを介して弁体収容部613の内部に進入して分流弁7に嵌合される操作出力部82は、回転胴回転調整部823を有している。この回転胴回転調整部823は、操作部材8が回転胴9の操作挿入部92に挿入された状態において、弁体収容部613の周方向に沿って延びる長穴の操作口613Aの範囲内に位置している。回転胴回転調整部823は、操作挿入部92に挿入された操作部材8が回転胴9と一体に固定胴6に対して回転すると、その回転に伴って、弁体収容部613の周方向に沿って長穴の操作口613Aの範囲内を円弧状の軌跡を取って移動する(図17参照)。この際、回転胴回転調整部823は、操作口613Aの周方向の各開口端面613AAに接触することにより、回転胴9の固定胴6に対する回転量を調整することができる。ここで、操作口613Aの周方向の各開口端面613AAが、回転胴回転調整部823の面接触が可能な形状に形成されていることにより、回転胴9の固定胴6に対する回転量をより確実に調整することができる。
また、回転胴回転調整部823によって調整される範囲内で、回転胴9と一体に操作部材8が固定胴6に対して回転すると、その回転に応じた回転力が操作出力部82を介して分流弁7に付与される。これにより、分流弁7は、弁体収容部613の流通口613Cを開放する前記開放姿勢を取った状態で、分流弁7の中心を通る軸方向(Z軸方向)に沿って延びる軸回りに揺動する。分流弁7が前記開放姿勢を取った状態で揺動した場合、分流弁7において弁体収容部613の分流口613Bと対向する第2流路開口7121は、弁体収容部613の周方向に沿って長穴の分流口613Bの範囲内で移動する(図18参照)。これにより、地震動などによる流体管10の変位に応じて回転胴9が固定胴6に対して回転した場合においても、弁体収容部613の流通口613Cと分流口613Bとの間の連通状態が適切に維持される。このため、流体管10を流れる流体を、弁体収容部613の分流口613Bから回転胴9の分岐管接続部93を通じて分岐管11に適切に分流させることができる。
また、既述の通り、回転胴9の回転胴本体部91において、分岐管接続部93との境界領域に膨出部911が設けられている。これにより、回転胴9の固定胴6に対する回転に伴う分流弁7の揺動に応じて、弁体収容部613の分流口613Bと対向する第2流路開口7121が移動した場合であっても、第2流路開口7121及び分流口613Bと分岐管接続部93との間の流体が流れる流路を、十分な広さに確保することができる。また、回転胴本体部91の外周面に設けられたリブ912によって、分岐管11が接続される分岐管接続部93を有する回転胴9の強度を、増大させることができる。
また、既述の通り、回転胴9の操作挿入部92が弁体収容部613の操作口613Aの周方向中央部分に対向するように、回転胴9の位置決め部94が固定胴6の被連結部611に対して位置決め部材94Aによって仮止めされている。これにより、地震動などによる流体管10の変位に応じて回転胴9が固定胴6に対して回転する前の初期状態において、固定胴6に対して回転胴9を位置決め状態で保持することができる。回転胴9が固定胴6に対して位置決めされた状態において、地震動などによる流体管10の変位に応じて、回転胴9を固定胴6に対して回転させる外力が付与された場合には、位置決め部材94Aが破損する。これにより、回転胴9は、地震動などによる流体管10の変位に応じて、固定胴6に対して回転することができる。
また、既述の通り、操作部材8における操作出力部82の嵌合突部821及び嵌合挿入部822と、分流弁7における操作嵌合部72の嵌合溝部721及び嵌合孔722との間の嵌合によって、操作出力部82と分流弁7との間の嵌合構造が構築される。これにより、操作出力部82と分流弁7との間の嵌合状態が強固なものとなる。このため、回転胴9と一体に操作部材8が固定胴6に対して回転した場合に、その回転に応じた回転力が操作出力部82を介して適切に分流弁7に付与される。この結果、回転胴9と一体の操作部材8の回転に応じて分流弁7が適切に揺動する。
1 分流装置
2 サドル継手
21 サドル本体部
22 流路形成管部
3 継手固定具
4 締結具
5 分流栓
6 固定胴
61 固定胴本体部
611 被連結部
612 サドル固定部
6122 流入口
613 弁体収容部
6131 周面部
6132 第1弁体圧接部
613A 操作口
613AA 開口端面
613B 分流口
613C 流通口
62 連結筒部
621 穿孔機取付部
6212 閉栓キャップ
6213 第1挿入口
622 第2弁体圧接部
6222 第2挿入口
7 分流弁
71 三方分流路
711 第1流路
7111 第1流路開口
7112 第3流路開口
712 第2流路
7121 第2流路開口
72 操作嵌合部
721 嵌合溝部
722 嵌合孔
8 操作部材
81 操作入力部
811 操作回転調整突起
82 操作出力部
821 嵌合突部
822 嵌合挿入部
823 回転胴回転調整部
9 回転胴
91 回転胴本体部
911 膨出部
912 リブ
92 操作挿入部
922 切り欠き部
93 分岐管接続部
94 位置決め部
94A 位置決め部材
10 流体管
101 穿孔
10A 管軸
11 分岐管

Claims (4)

  1. 流体管と分岐管との間に配置され、前記流体管を流れる流体の一部の、当該流体管に設けられた穿孔から流出された流体を前記分岐管に分流させる分流装置であって、
    前記流体管の外周面に載置される継手であって、前記流体管の管軸と直交する上方向に突出し、前記流体管の前記穿孔と連通して当該穿孔から流出される流体の流路を形成する流路形成管部を有するサドル継手と、
    前記流路形成管部に接続され、当該流路形成管部内を流れる流体を前記分岐管に流通させる分流栓と、を備え、
    前記分流栓は、
    前記流路形成管部に固定され、当該流路形成管部内を流れる流体が流入する流入口が下端に設けられた円筒形状に形成され、径方向に互いに対向配置される操作口及び分流口が設けられた周面部を有する固定胴と、
    前記固定胴の内部に収容され、前記流入口と前記分流口とが連通状態となるように前記流入口を開放する開放姿勢と、前記流入口と前記分流口とが非連通状態となるように前記流入口を閉鎖する閉鎖姿勢との間で姿勢変更が可能な分流弁と、
    前記分流弁を姿勢変更させるための操作力が入力される操作入力部と、前記操作口を介して前記固定胴の内部に進入して前記分流弁に嵌合され、前記操作入力部に入力された操作力を前記分流弁に出力する操作出力部と、を有する操作部材と、
    前記固定胴を外方から覆うように設けられ、当該固定胴回りに回転可能な回転胴と、を含み、
    前記回転胴は、
    前記固定胴を外方から覆う円筒形状の回転胴本体部と、
    前記操作口と対向するように前記回転胴本体部から径方向外方に突出し、前記操作部材が挿入される操作挿入部と、
    前記分流口と対向するように前記回転胴本体部から径方向外方に突出し、前記分岐管が接続される分岐管接続部と、を有し、
    前記操作口及び前記分流口は、前記固定胴の周方向に沿って延びる長穴の開口であり、
    前記操作出力部は、前記固定胴に対して前記回転胴が回転した場合に、前記操作挿入部に挿入された前記操作部材が前記回転胴と一体に回転することに応じて前記操作口の周方向の範囲内を移動し、前記操作口の周方向の各開口端面に接触することにより、前記回転胴の前記固定胴に対する回転量を調整する回転胴回転調整部を有し
    前記分流弁は、
    前記開放姿勢を取った状態において、前記流入口と前記分流口とを連通させる、前記流入口に対向する第1流路開口と前記分流口に対向する第2流路開口とを含んで構成される分流路を有し、
    前記回転胴と一体の前記操作部材の回転に応じた回転力が前記操作出力部を介して付与されると、前記開放姿勢を取った状態で、前記第2流路開口が前記分流口の周方向の範囲内で移動するように揺動する、分流装置。
  2. 前記操作口の周方向の各開口端面は、前記回転胴回転調整部の面接触が可能な形状に形成されている、請求項に記載の分流装置。
  3. 前記回転胴本体部は、前記分岐管接続部との境界領域に、外方に向かって膨出する膨出部を有している、請求項1又は2に記載の分流装置。
  4. 前記回転胴は、前記回転胴本体部に設けられ、前記操作挿入部が前記操作口の周方向中央部分に対向するように、前記固定胴に対して位置決め部材によって仮止めされる位置決め部を有し、
    前記位置決め部材は、前記回転胴を前記固定胴に対して回転させる外力が付与された場合に破損することが可能な材料によって構成される、請求項1~3のいずれか1項に記載の分流装置。
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