JP2019105150A - 木の一時的反り防止剤および木質フロアのメンテナンス用洗浄剤 - Google Patents

木の一時的反り防止剤および木質フロアのメンテナンス用洗浄剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2019105150A
JP2019105150A JP2018126385A JP2018126385A JP2019105150A JP 2019105150 A JP2019105150 A JP 2019105150A JP 2018126385 A JP2018126385 A JP 2018126385A JP 2018126385 A JP2018126385 A JP 2018126385A JP 2019105150 A JP2019105150 A JP 2019105150A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wood
liquid
agent
temporary
floor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018126385A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6496926B1 (ja
Inventor
庄太 山根
Shota YAMANE
庄太 山根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamane Shoten Corp
Original Assignee
Yamane Shoten Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamane Shoten Corp filed Critical Yamane Shoten Corp
Application granted granted Critical
Publication of JP6496926B1 publication Critical patent/JP6496926B1/ja
Publication of JP2019105150A publication Critical patent/JP2019105150A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Floor Finish (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Detergent Compositions (AREA)

Abstract

【課題】 木質フロアや表面コーティングした木質フロアを長期間洗浄してもコーティングの下の木質床材どうしが接触する箇所で反り上がるということのない木の一時的な反り防止剤および木質フロアや表面コーティングした木質フロアのメンテナンス用洗浄剤を提供する。【解決手段】木質フロアまたは表面コーティングした木質フロアに付与することにより接触する木質床材どうしの反りを一時的に抑制する木の一時的反り防止剤であって、前記木の一時的反り防止剤は、20℃で液状である疎水性の液状ポリマーであり、木質フロアまたは表面コーティングした木質フロアに付与し木の表面または表面近傍を一時的に疎水性として木質床材どうしの反りを一時的に抑制する木の一時的反り防止剤;木の一時的反り防止剤を0.1質量%以上5質量%以下、および炭素数6以上18以下の脂肪族炭化水素を95質量%以上含むことを特徴とする木質フロアまたは表面コーティングした木質フロアのメンテナンス用洗浄剤である。【選択図】図1

Description

本発明は木に一時的に疎水性を付与する反り防止剤およびそれを含む木質フロアまたは表面コーティングした木質フロアのメンテナンス用洗浄剤に関する。
従来から、木質フロア、体育館などのメンテナンス用洗浄剤として水性ワックスなどが用いられている(たとえば、特許文献1)。体育館などは木質フロアの上にウレタンコーティングが施されており、定期的に洗浄されている。木質フロアや体育館などのコーティング床は木質床材が敷き詰められて木質床材どうしが接着剤で繋がっている。
特開平9−176493号公報
しかしながら、体育館などでは激しく運動が繰り返されるため、長期間上記のメンテナンス洗浄剤で洗浄しているとコーティング膜が剥れてくる。そうすると表面コーティングの下の木質床材どうしが接触する箇所で反り上がってきて、フロアが平坦でなくなり運動する際に危険が生じるという問題が最近出てきている。
図1は、木質床材どうしが接触する箇所で反り上がる状態を示す模式的な断面図である。木質床材1が接触する箇所でコーティング膜2が剥れ3木の反り4が生じていることがわかる。
本発明の目的は、木質フロアや表面コーティングした木質フロアを長期間洗浄してもコーティングの下の木質床材どうしが接触する箇所で反り上がるということのない、木の一時的反り防止剤および木質フロアや表面コーティングした木質フロアのメンテナンス用洗浄剤を提供することである。
本発明者らは、上記の課題に鑑み、鋭意研究の結果、20℃で液状である疎水性の液状オリゴマーを木に付与すれば一定期間一時的に反りが防止できることを見出し、本発明を完成するに至った。
請求項1に記載の発明は、木質フロアまたは表面コーティングした木質フロアに付与することにより接触する木質床材どうしの反りを一時的に抑制する木の一時的反り防止剤であって、
前記木の一時的反り防止剤は、20℃で液状である疎水性の液状ポリマーであり、木質フロアまたは表面コーティングした木質フロアに付与し木の表面または表面近傍を一時的に疎水性として木質床材どうしの反りを一時的に抑制する木の一時的反り防止剤である。
請求項2に記載の発明は、前記20℃で液状である疎水性の液状ポリマーが、液状ポリ酢酸ビニル系樹脂、液状ウレタン系樹脂、液状アクリル系樹脂、液状ポリエステル系樹脂、液状ポリオレフィン樹脂、液状ポリオキシアルキレンオキシド樹脂、液状ポリアミド系樹脂、液状ポリスルフィド系樹脂、液状シリコーン系樹脂、液状可撓性エポキシ系樹脂、液状天然ゴムから選択される1種または2種以上であることを特徴とする請求項1記載の木の一時的反り防止剤である。
請求項3に記載の発明は、前記20℃で液状である疎水性の液状ポリマーが、液状ポリオレフィン樹脂であることを特徴とする請求項1または2記載の木の一時的反り防止剤である。
請求項4に記載の発明は、前記20℃で液状である疎水性の液状ポリマーの重量平均分子量が100以上10.000以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の木の一時的反り防止剤である。
請求項5に発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の木の一時的反り防止剤を溶媒で希釈混合して、木質フロアまたは表面コーティングした木質フロアに付与することを特徴とする一時的反り防止剤の使用方法である。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の木の一時的反り防止剤を0.1質量%以上5重量%以下、および炭素数6以上18以下の脂肪族炭化水素を95重量%以上含むことを特徴とする木質フロアまたは表面コーティングした木質フロアのメンテナンス用洗浄剤である。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の木の一時的反り防止剤、または請求項6記載のメンテナンス用洗浄剤を付与した木質フロアまたは表面コーティングした木質フロアである。
本発明によれば、木質フロアや表面コーティングした木質フロアに付与すると木質フロアの木質床材どうしが接触する箇所で反り上がるということのない木の一時的な反り防止剤、木質フロアや表面コーティングした木質フロアのメンテナンス用洗浄剤を提供することができる。また、木質フロアの木質床材どうしが接触する箇所で反り上がるということのない木質フロアまたは表面コーティングした木質フロアを提供することができる。
木質床材どうしが接触する箇所で反り上がる状態を示す模式的な断面図である。
以下、本発明の実施の形態につき、詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、以下の実施の形態に対して種々の変更を加えることが可能である。
本発明において、木質フロアとは木質床材がぎっしり敷き詰められて形成されたフロアのことをいう。また、表面コーティングした木質フロアとは木質フロアの表面にウレタン樹脂などでコーティングされたフロアのことをいう。
(本発明に至った経緯)
木は水分の吸放出による膨潤/収縮を繰り返す。すなわち、木は吸湿して膨潤し、放湿して収縮する。表面コーティングした木質フロアのコーティングが劣化すると樹脂で覆われていない部分が生じ、そこから木の中に水分が滲入して木質床材が膨張し、全体を押し広げるように作用する。体育館などの表面コーティング床は木質床材が敷き詰められて外枠は固定されているので木質床材は枠から広がることはできない。内部から押し広げようとする力が働くと、隣り合う木質床材が膨張し両方の端の部分が押し上げられて反り上がる。したがって、木質フロアのコーティングが劣化しても樹脂で覆われていない部分からの水分の滲入を抑制できれば反りを出来ると考えた。そのためには木の表面およびその近傍を疎水化し、さらに中から疎水性物質が滲み出るようにすれば一定期間水が滲入しにくいのではないか。すなわち、従来のようにアルキルケテンダイマーやアルケニルコハク酸やトールオイルなどの疎水性物質の皮膜を木の表面に固定する方法では、固定された皮膜が呼吸する木には追随できず、皮膜の割れが生じ効果は持続しない。木に固定されないフリーの疎水性物質を木の中に入れ徐々に表面から滲み出すような方法をとれば割れや劣化も生じず一時的ではあるが効果を奏し、定期的にその物質を補給すれば効果が継続できるのではないかと考え、そのような物質として疎水性の液状ポリマーが比較的長い間木の中に留まって疎水性を付与することを見出し本発明に至った。
(木の一時的反り防止剤)
本発明の木の一時的反り防止剤は、20℃で液状である疎水性の液状ポリマー(以下、単に反り防止剤という場合がある)である。ここで液状とは流動性があることを指し、疎水性とは水に親和性がなく水に溶解しにくいことをいい、たとえば目安としては水への溶解度が1重量%以下のものが好ましい。また、本発明における「一時的に」とは、液状オリゴマーが木から無くなると木の表面の疎水性が消失するので、疎水性が消失するまでの期間が一時的であることをいう。
本発明における20℃で液状である疎水性の液状ポリマーとしては、たとえば、液状ポリ酢酸ビニル系樹脂、液状ウレタン系樹脂、液状アクリル系樹脂、液状ポリエステル系樹脂、液状ポリオレフィン樹脂、液状ポリオキシアルキレン(炭素数3以上)オキシド樹脂、液状ポリアミド系樹脂、液状ポリスルフィド系樹脂、液状シリコーン系樹脂、液状可撓性エポキシ系樹脂、液状天然ゴムが挙げられる。
これらの内で好ましいのは液状ポリオレフィン樹脂であり、具体的には、液状ポリブテン:液状共役ジエン単独重合体及び共重合体:液状ポリα−オレフィン、液状エチレン/α−オレフィン共重合体、液状エチレン/α−オレフィン/非共役ジエン共重合体などが挙げられるがこれらに限定されない。また、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
液状ポリブテンとしては、たとえば、ポリノルマルブテン、水添ポリノルマルブテン、ポリイソブテン、水添ポリイソブテン、ノルマルブテンとイソブテンの共重合により得られるポリブテン、ノルマルブテンとイソブテンの共重合により得られるポリブテンの水添品などが挙げられる。市販品としては、たとえば、日石ポリブテンLVシリーズ、HVシリーズ(新日本石油社)、ニッサンポリブテン0N、06N、015N、3N、5N、10N、30N、200N(日油社)、ポリブテン0H、5H、10H、300H、2000H、0R、15R、35R、100R、350R(出光石油化学社)、液状ポリイソブテンとして、Tetrax3T、4T、5T、6T(新日本石油社)、などが使用できる。
液状共役ジエン単独重合体及び共重合体としては、共役ジエン(ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなど)の単独重合体の他に、液状ブタジエン/アクリロニトリル共重合体、液状ブタジエン/スチレン共重合体などの共重合体などが挙げられるがこれらに限定されない。
液状ブタジエン単独重合体としては、液状ポリブタジエンの他に、液状ヒドロキシ基末端変性ポリブタジエンおよびその水素添加物のようなヒドロキシ基変性ポリマーも挙げられる。液状ポリブタジエンの市販品としては、たとえば、クラプレンLBR(クラレ社)、ライコン(クレイバー社)、NISSO PB Bシリーズ(日本曹達社)などが使用できる。液状ヒドロキシ基末端変性ポリブタジエンの市販品としては、Poly bd(出光興産社)、NISSO PB Gシリーズ(日本曹達社)などが使用できる。
液状ポリイソプレンとしては、液状ポリイソプレンの他に、ヒドロキシ基末端変性ポリイソプレンおよびその水素添加物のようなヒドロキシ基変性ポリマーも挙げられる。市販品としては、たとえば、クラプレンLIR−30、LIR−50(クラレ社)等が使用できる。
液状クロロプレンの市販品としては、デンカLCR(デンカ社)、ネオプレン(デュポン社)などが使用できる。
液状ブタジエン/スチレン共重合体の市販品としては、クラプレン L−SBR(クラレ社)、ライコン(クレイバー社)などが使用できる。
液状ポリα−オレフィン、液状エチレン/α−オレフィン共重合体、液状エチレン/α−オレフィン/非共役ジエン共重合体におけるα−ポリオレフィンとしては、炭素数が3以上のα−オレフィン、たとえば、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1などが挙げられる。この内、ブテンについては上記した。
液状ポリα−オレフィンについては、液状ホモポリマーおよび他のα−オレフィンの液状コポリマーであってもよい。市販品としては、たとえば、ShnfluidPAO(シェブロンフィリップス社)その他各種合成潤滑油(SUMICO社、NOK社、シグマ社など)などが使用できる。
液状エチレン/α−オレフィン共重合体は、エチレン単位と、上記の炭素数が3以上のα−オレフィンからなる単位とを含むエチレン/α−オレフィン共重合体であり、たとえば、液状エチレン/プロピレン共重合体(液状EPM)は、エチレン含量が20〜90重量%のものが好ましく、市販品としては、たとえば、トライレンCP70、トライレンCP80(ユニロイヤル化学社)、ルーカント(三井化学社)などが使用できる。
液状エチレン/α−オレフィン/非共役ジエン共重合体は、エチレン単位と、上記の炭素数が3以上のα−オレフィン単位と非共役ジエン単位とを含む共重合体であり、たとえば、液状エチレン/プロピレン/非共役ジエン共重合体(液状EPDM)は、非共役ジエンとして、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン、メチレンノルボルネン、プロピリデンノルボルネン、メチルテトラヒドロインデンなどを共重合したものである。市販品の液状EPDMとしては、たとえば、トライレン65、トライレン67(ユニロイヤル化学社)などが使用できる。
本発明における液状ポリマーのGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)を用いて測定した重量平均分子量は、好ましくは100以上10,000以下であり、より好ましくは200以上5,000以下であり、特に好ましくは300以上3,000以下である。
重量平均分子量が100以上であると液状ポリマーの揮発性が大きすぎず、木の表面を疎水化する期間が長くなる。逆に分子量が10,000以下であると、木に含浸しやすく木の内部にはいり、木の表面がべたべたしにくく、フロアとして使うことができる。
本発明における20℃で液状である疎水性の液状ポリマーの木の一時的反り防止剤は、液状であるので木の中に含浸しやすい。木の一時的反り防止剤を木に塗布すると、木の表面または内部に侵入していくが、20℃で液状であるので表面から徐々に揮発していき、木の中ほどにある反り防止剤も木の表面付近に移動する。この反り防止剤が木の表面または表面付近に存在する限りは木の表面は疎水性を示し、湿気は木の中に入ってこないので、木の反りが発生しにくい。しかしながら、いずれは木の一時的反り防止剤が木の中になくなるので湿気が入ってきて反りが発生する。このように木の一時的反り防止剤の効果はある期間の一時的である。木の中に常に反り防止剤があるためには定期的に一時的反り防止剤を木に補給する必要がある。したがって、本発明の木の一時的反り防止剤を木質フロアまたは表面コーティングした木質フロアの定期的なメンテナンス用として時々付与すれば効果が持続することになる。
(木の一時的反り防止剤の使用方法)
木の一時的反り防止剤を溶媒で希釈混合して、木質フロアに適当な量を付与するのが好ましい。付与方法としてはスプレー塗布、モップ塗布、刷毛塗りなどの塗布方法や、液に浸漬する含浸方法などの方法が挙げられるが、これらに限定されない。好ましいのは塗布方法である。木に一時的反り防止剤を少量塗布する場合は不均一になりやすいが、溶剤で希釈して塗布すると均一な塗装ができる。また、一時的反り防止剤の粘度が高すぎて塗布しにくい場合は溶媒に希釈して適当な粘度に下げて塗布するのが好ましい。溶媒としては、水や有機溶剤が挙げられる。有機溶剤としては、炭化水素系溶剤が好ましく、その中でも弱溶剤である脂肪族炭化水素がより好ましい。
脂肪族系炭化水素しては、n−ヘキサン、n−ヘプタンなどの脂肪族炭化水素単独の有機溶剤、脂肪族炭化水素と脂環族炭化水素との混合溶剤、あるいは脂肪族炭化水素と芳香族炭化水素との混合溶剤を使用することができる。
これらの市販品としては、「マルカゾールRもしくはE」または「スワゾール310」(共に、丸善石油社);「LAWS」、「HAWS」または「シェルゾール70もしくは71」(共に、オランダ国シェル社);「ダイアナ・ソルベントNo.0もしくはNo.1」(出光興産社)、「IPソルベント1016、1020もしくは1620」[同上];「シェルゾールD−40」(オランダ国シェル社);「Aソルベント」、「Kソルベント」または「AFソルベント」(共に、新日本石油社);あるいは「エクソンナフサNo.3、No.5もしくはNo.6」、「エクソールD−30、D−40、D−60もしくはD−70」または「アイソパーC、E、GもしくはH」(エクソン化学社)などが挙げられ、単独使用でも、2種以上の併用でもよい。
脂肪族炭化水素と共に、トルエン、キシレン、「ソルベッソ100」(エクソン化学社)の芳香族系炭化水素;メタノール、エタノール、プロパノール、n−ブタノールなどのアルコール;酢酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン;プロピレングリコールエーテル;プロピレングリコールエーテルエステルまたはエトキシエチルプロピオネートなどを使用することができる。
また、溶媒が水の場合には、反り防止剤は水に溶解しにくいので、界面活性剤などを加えて水に分散して使用することができる。
木の一時的反り防止剤を溶媒100質量部に対して好ましくは0.1質量%以上5質量%以下混合するのがよい。木の一時的反り防止剤が0.1質量%以上であると反り防止効果を発揮しやすい。5質量%以下であると木の表面がべたべたせず、フロアが乾きやすいい。
(メンテナンス用洗浄剤)
上記の木の一時的反り防止剤は、メンテナンス用洗浄剤として有効に適用できる。メンテナンス用洗浄剤は、本発明における木の一時的反り防止剤を0.1質量%以上5質量%以下、および炭素数6以上18以下の脂肪族炭化水素を95質量%以上含む。
炭素数6未満の脂肪族炭化水素であると揮発性が大きく木に塗布する作業において人体に害を与える可能性が大きい。炭素数18を超える脂肪族炭化水素であると、木に塗布したときの乾きが遅くメンテナンス用洗浄剤の溶媒として使用しにくい。
メンテナンス用洗浄剤は、全体の質量に対して炭素数6以上18以下の脂肪族炭化水素を95質量%以上および木の一時的用反り防止剤を0.1質量%以上5質量%以下混合する。木の一時的反り防止剤が0.1質量%未満であると反り防止効果が発揮できにくい。5質量%を超えると木の表面がべたべたして、フロアが乾きにくい。好ましくは0.2質量%以上2.0質量%以下である。
また、脂肪族炭化水素は、弱溶剤であり、表面コーティングした樹脂を溶解しにくい。
炭素数6以上18以下の脂肪族炭化水素としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカンおよびこれらの異性体、これらの混合物が挙げられる。また、これらの脂肪族炭化水素に上記の脂環族炭化水素、芳香族炭化水素、アルコール、エステル、ケトン、エーテルなどを併用することができる。
メンテナンス用洗浄剤には、通常配合される香料、抗菌剤、消臭剤、界面活性剤などが配合されていてもよい。
メンテナンス用洗浄剤は、上記の原料を室温で混合して容易に製造することができる。
メンテナンス用洗浄剤は、木質フロアや表面コーティングした木質フロアに対して1日〜数ヶ月毎に定期的に適用され、これをモップなどで拭くと、フロアを洗浄し、チリや埃を除去して床面に光沢を与えると共に、適度な耐スリップ性を付与する。
本発明のメンテナンス用洗浄剤を定期的に適用すると、表面コーティングした木質フロアの樹脂膜が劣化して剥れても、そこから水分が入りにくく接触する木質床材どうしの反りを防止することができる。
木の一時的反り防止剤またはメンテナンス用洗浄剤を定期的に塗布した木質フロアまたは表面コーティングした木質フロアは、接触する木質床材どうしが反り上がるということがなく、安全に使用できる木質フロアである。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。部は質量部を示す。
20℃における粘度が60mPa・sのエチレン/プロピレン共重合体(三井化学社、商品名「ルーカントHC−10」)を木の一時的反り防止剤Iとした。
炭素数9の脂肪族系炭化水素であるノナンと炭素数11の脂肪族系炭化水素であるウンデカンの質量で1/1の混合物500質量部を溶媒とし、40℃における動粘度が3450mm/sのポリブテン(新日本石油社、商品名「HV−50」)(液状ポリマー、木の反り防止剤II)を2.5質量部配合し混合してメンテナンス用洗浄剤Iを得た。
(試験1)
5cm×5cm×1cmの木質フロア用の無垢材を4枚準備し、2枚についてそれぞれ上記の木の一時的反り防止剤I、メンテナンス用洗浄剤Iを刷毛で塗布して室内に放置した。比較として、メンテナンス用洗浄剤Iにおける溶媒のみを塗布した板、これらを塗布しない上記の木質フロア用の無垢板を準備して室内に置き、塗布後1日経過後、10日経過後、30日経過後に上からスポイドで水道水を1滴たらし、水が木の中に吸い込まれる時間(消失時間:分)を測定した。これを5回繰り返してその平均値をとった。その結果を表1に示した。
Figure 2019105150
上記の木質フロア用の無垢板に木の一時的反り防止剤Iおよびメンテナンス用洗浄剤Iを塗布した板は、塗布経過後30日経過しても消失時間は2分程度あり、一時的反り防止剤が木の中に残っていて木の表面およびその近傍が疎水性を示すことがわかった。これに対して、溶媒のみを塗布した板および無垢板は塗布1日経過後においても1分以内に消失し、疎水性が乏しいかないことがわかった。
炭素数8の脂肪族炭化水素であるオクタン100質量部と炭素数12の脂肪族炭化水素であるドデカン400質量部との混合物500質量部を溶媒とし、20℃における粘度が800mPa・sの液状ポリブタジエン(デグサAG社、商品名「ポリオイル110」)(液状ポリマー、木の反り防止剤III)を15質量部配合混合してメンテナンス用洗浄剤IIを得た。
炭素数10の脂肪族系炭化水素であるデカンと炭素数13の脂肪族系炭化水素であるトリデカンの質量で1/1の混合物500質量部を溶媒とし、20℃における粘度が2,200mPa・sのエチレン/プロピレン共重合体(三井化学社、商品名「ルーカントHC−150」)(液状ポリマー、木の反り防止剤IV)を5質量部配合混合してメンテナンス用洗浄剤IIIを得た。
(試験2)
体育館(ウレタンコーティング塗装された木質フロア)の一部の50mずつにメンテナンス用洗浄剤I〜III、市販の水性ワックスエマルション、水のみの5つの液を用いて、2回/月のペースで塗布を繰り返した。1年後にフロアの表面を観察したところ、メンテナンス用洗浄剤I〜IIIを用いたところは一部剥れていたが、反りもなくフラット表面であったが、水性ワックスエマルション、水のみの洗浄では若干盛り上がり(反り)がみられ完全にフラットではなかった。
本発明のメンテナンス用洗浄剤を、木質フロアや表面コーティングした木質フロアに定期的に洗浄すると、コーティングの下の木質床材どうしが接触する箇所で反り上がるということがない。すなわち、本発明において、一時的反り防止剤を含むメンテナンス用洗浄剤を 木質フロアや表面コーティングした木質フロアに定期的に付与すれば、長期間反りが防止できることを確認した。
1 木質床材
2 コーティング膜
3 剥れ
4 木の反り
本発明者らは、上記の課題に鑑み、鋭意研究の結果、20℃においてそれ自体で液状である疎水性の液状ポリマーを木に付与すれば一定期間一時的に反りが防止できることを見出し、本発明を完成するに至った。
請求項1に記載の発明は、木質フロアまたは表面コーティングした木質フロアに付与することにより接触する木質床材どうしの反りを一時的に抑制する木の一時的反り防止剤であって、
前記木の一時的反り防止剤は、20℃においてそれ自体で液状である疎水性の液状ポリマーであり、木質フロアまたは表面コーティングした木質フロアに付与し木の表面または表面近傍を一時的に疎水性として木質床材どうしの反りを一時的に抑制する木の一時的反り防止剤である。
請求項2に記載の発明は、前記20℃においてそれ自体で液状である疎水性の液状ポリマーが、液状ポリ酢酸ビニル系樹脂、液状ウレタン系樹脂、液状アクリル系樹脂、液状ポリエステル系樹脂、液状ポリオレフィン樹脂、液状ポリオキシアルキレンオキシド樹脂、液状ポリアミド系樹脂、液状ポリスルフィド系樹脂、液状シリコーン系樹脂、液状可撓性エポキシ系樹脂、液状天然ゴムから選択される1種または2種以上であることを特徴とする請求項1記載の木の一時的反り防止剤である。
請求項3に記載の発明は、前記20℃においてそれ自体で液状である疎水性の液状ポリマーが、液状ポリオレフィン樹脂であることを特徴とする請求項1または2記載の木の一時的反り防止剤である。
請求項4に記載の発明は、前記20℃においてそれ自体で液状である疎水性の液状ポリマーの重量平均分子量が100以上10.000以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の木の一時的反り防止剤である。

Claims (7)

  1. 木質フロアまたは表面コーティングした木質フロアに付与することにより接触する木質床材どうしの反りを一時的に抑制する木の一時的反り防止剤であって、
    前記木の一時的反り防止剤は、20℃で液状である疎水性の液状ポリマーであり、木質フロアまたは表面コーティングした木質フロアに付与し木の表面または表面近傍を一時的に疎水性として木質床材どうしの反りを一時的に抑制する木の一時的反り防止剤。
  2. 前記20℃で液状である疎水性の液状ポリマーが、液状ポリ酢酸ビニル系樹脂、液状ウレタン系樹脂、液状アクリル系樹脂、液状ポリエステル系樹脂、液状ポリオレフィン樹脂、液状ポリオキシアルキレンオキシド樹脂、液状ポリアミド系樹脂、液状ポリスルフィド系樹脂、液状シリコーン系樹脂、液状可撓性エポキシ系樹脂、液状天然ゴムから選択される1種または2種以上であることを特徴とする請求項1記載の木の一時的反り防止剤。
  3. 前記20℃で液状である疎水性の液状ポリマーが、液状ポリオレフィン樹脂であることを特徴とする請求項1または2記載の木の一時的反り防止剤。
  4. 前記20℃で液状である疎水性の液状ポリマーの重量平均分子量が100以上10.000以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の木の一時的反り防止剤。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の木の一時的反り防止剤を溶媒で希釈混合して、木質フロアまたはコーティングした木質フロアに付与することを特徴とする木の一時的反り防止剤の使用方法。
  6. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の木の一時的反り防止剤を0.1質量%以上5質量%以下、および炭素数6以上18以下の脂肪族炭化水素を95質量%以上含むことを特徴とする木質フロアまたは表面コーティングした木質フロアのメンテナンス用洗浄剤。
  7. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の木の一時的反り防止剤または請求項6記載のメンテナンス用洗浄剤を付与した木質フロアまたは表面コーティングした木質フロア。
JP2018126385A 2017-12-08 2018-06-14 木の一時的反り防止剤および木質フロアのメンテナンス用洗浄剤 Active JP6496926B1 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017250138 2017-12-08
JP2017250138 2017-12-08

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6496926B1 JP6496926B1 (ja) 2019-04-10
JP2019105150A true JP2019105150A (ja) 2019-06-27

Family

ID=66092528

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018126385A Active JP6496926B1 (ja) 2017-12-08 2018-06-14 木の一時的反り防止剤および木質フロアのメンテナンス用洗浄剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6496926B1 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61115975A (ja) * 1984-11-13 1986-06-03 Yushiro Do Brazil Ind Chem Ltd 木床用つや出し剤
JP2010077182A (ja) * 2008-09-24 2010-04-08 Kao Corp ワックス処理された床の処理方法
JP2017008271A (ja) * 2015-06-25 2017-01-12 大東建物管理株式会社 フロアーポリッシュ組成物

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61115975A (ja) * 1984-11-13 1986-06-03 Yushiro Do Brazil Ind Chem Ltd 木床用つや出し剤
JP2010077182A (ja) * 2008-09-24 2010-04-08 Kao Corp ワックス処理された床の処理方法
JP2017008271A (ja) * 2015-06-25 2017-01-12 大東建物管理株式会社 フロアーポリッシュ組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP6496926B1 (ja) 2019-04-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7042304B2 (ja) 低い環境影響を有する蒸発作用性材料
DE112012001495T5 (de) Zusammensetzungen und Verfahren zur Behandlung von Automobiloberflächen
US20070163463A1 (en) Interior protectant/cleaner composition
US5246503A (en) Aqueous based composition containing organic solvents for removing coatings
JP2008543979A (ja) コロイド洗浄システム
CN1275650A (zh) 提供防水性擦布的处理剂及提供防水性的擦布
JP2019105150A (ja) 木の一時的反り防止剤および木質フロアのメンテナンス用洗浄剤
EP3423533B1 (en) Multi-purpose floor finish composition
WO2009107687A1 (ja) 小生物捕獲用粘着性組成物
EP0588326A2 (en) Tire polishing and protective composition
CA2216180A1 (en) Protective coating for tire sidewalls and method for protecting tire sidewalls
WO2000003593A1 (en) Fabric, carpet and upholstery protectant with biocide and acaricide
JPH0257521B2 (ja)
JPH0128722B2 (ja)
WO2007141475A2 (en) Emulsion compositions comprising a mineral oil and an oil soluble polymer usable as polishes and aerosols comprising the same
KR101617468B1 (ko) 소생물 포획 재료
JP2002137206A (ja) 木材保護用組成物および耐久木材
JPH0446241B2 (ja)
EP3853407A1 (en) Latex compositions and applications thereof
WO2008147504A1 (en) Compositions and methods for degreasing and lubricating
JP3172763B2 (ja) 小生物捕獲用粘着剤エマルション
JPH0649493A (ja) 洗浄剤組成物
JPH01247439A (ja) 塗膜強化用添加剤組成物およびこれを含むワックス組成物
JP2023125855A (ja) 鳥獣忌避材、鳥獣忌避成型材及びその使用方法
JP4815046B2 (ja) モップ

Legal Events

Date Code Title Description
A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20180724

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180724

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20181018

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190215

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6496926

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150