JP2019104999A - 布製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で、見栄えが良く、第1生地の窓部の周囲の質感あるいは風合いを損なうことなく、第1生地に透視性を有する第2生地を安定して固定し、透視性を有する第2生地により第1生地の窓部を閉塞してなる第1意匠が構成された布製品を提供する。【解決手段】衣服の襟10を構成する表羽布11および裏羽布11に、それぞれ形成する窓部Wbの形状と相似形の形状で、且つ、窓部Wbよりも縫い代Sbの幅だけ小さい大きさの開口部を切り抜き形成し、開口部の内縁部の縫い代Sbとなる部分に複数の切り込みを形成し、各切り込みCの先端の間を襟10の内部となる方向にそれぞれ折り返して、窓部Wbを形成する。開口部の内縁部を折り返して構成された縫い代Sbと、透過性を有する第2生地12とを糸Nで縫合する。【選択図】図5

Description

本発明は,布製品に関し、特に装飾を有する布製品に関する。
布製品を装飾する一般的な技術として、従来から所謂切り嵌めが知られている。切り嵌めは、主となる生地の一部を切り抜いて窓部を形成し、この窓部に別の嵌め込み生地を重ね合わせて窓部の周囲と縫合することにより、窓部に別の嵌め込み生地を嵌め込むものである。
また、布製品に関連する従来の技術として、たとえば特許文献1が知られている。特許文献1には、表の布地の1ヶ所以上の部分に窓を開けて裏地が見えるようにした重ねの構造を持つ繊維製品が開示されている。さらに、特許文献1には、透けて見える布地5を表の布地1の窓2の裏面に固定的に取付けることを特徴とする繊維製品が開示されている(段落0023、図6)。そして、特許文献1には、透けて見える布地5として、絽、紗、羅或いは擬紗その他のシースルータイプの薄い布地が挙げられている(段落0011等)。
そして、特許文献1には、「窓2の形は生産者または消費者の好みの形に開けることができる。」、「布1の窓2を切り取ったあとの周辺の切り口部分は、切り口の糸が解(ほつ)れないようにかがっておくとよい。」と記載されている(段落0016)。また、特許文献1には、「固定的な取付方法としては、接着剤による方法や縫い付けによる方法などがある」と記載されている(段落0018)。さらに、特許文献1には、「図8には、異なる色や柄の2枚の布地4aと4bとを背中合せに、取り付けて作った布地4を示すが、異なる色や柄の布地を背中合せに取り付ける方法の他、一枚の布地の裏表に異なる色や柄をつけて作ってもよい。」と記載されている(段落0025)。
特開平10−168769号公報
上記従来の技術のうち、切り嵌めによる布製品にあっては、主となる生地の窓部の周囲と別の嵌め込み生地とを重ね合わせて縫合した糸が、主となる生地の窓部の周囲に露出して見栄えが良くなく、その結果、窓部の周囲の質感あるいは風合いを損なうという問題があった。
また、上記従来の技術のうち、特許文献1に開示された繊維製品にあっては、布1の窓2を切り取ったあとの周辺の切り口部分をかがっておく場合には、その切り口部分をかがる手間がかかると共に、窓2の周辺をかがった糸が目立つこととなり、布1の質感あるいは風合いが部分的に異なることになるという問題があった。また、布1の窓2を切り取ったあとの周辺の切り口部分をかがっておかない場合には、切り口の糸が解れて見栄えが良くなくなり、その結果、窓部の周囲の質感あるいは風合いを損なうという問題があった。さらに、切り口の糸が解れる結果、その切り口から布地自体が解れてていくこととなり、服やカバン・袋物などに採用し難かった。
また、上記特許文献1に開示された繊維製品にあっては、透けて見える布地5の固定的な取付方法として、接着剤による方法を採用した場合には、かかる接着剤が表の布地1の表面に滲み出て見栄えが悪くなり、また、接着剤により表の布地1の柔軟性が損なわれ、さらに、洗濯等によって透けて見える布地5が表の布地1から剥がれる可能性があり(剥がれた場合には上述したように布地が解れてしまう)、固定的な取付を安定して維持できないおそれがあるという問題があった。また、透けて見える布地5の固定的な取付方法として、縫い付けによる方法を採用した場合には、縫い付けの糸が表の布地1の窓2の周辺に露出して見栄えが良くなく、窓2の周辺の質感あるいは風合いを損なうという問題があった。なお、特許文献1に開示された異なる色や柄の2枚の布地4aと4bとを背中合せに取り付けて作った布地4は、それぞれその時の状況に合せて表の布地1の側から布4のABの一方の面だけを視認させるものであり、表の布地1の側と裏地3の裏側とのそれぞれの側から、布地4aと4bを視認するものではない。
本発明は、上記従来の技術の問題に鑑みてなされたもので、簡単な構成で、見栄えが良く、第1生地の窓部の周囲の質感あるいは風合いを損なうことなく、第1生地に透視性を有する第2生地を安定して固定し、透視性を有する第2生地により第1生地の窓部を閉塞してなる第1意匠が構成された丈夫な布製品を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、上記目的を達成するため、第1生地と第2生地とを備え、前記第1生地は、開口部が切り抜き形成され、該開口部の内縁部を前記第1生地の裏面側に折り返すことにより、窓部が形成されると共に、該窓部の周囲の前記第1生地の裏面側に縫い代が形成されており、前記第2生地は、透視性を有する素材からなり、前記第1生地の前記縫い代と重ね合わせることができる大きさに成形されており、前記第1生地の前記縫い代と前記第2生地とを重ね合わせて縫合することにより、前記第1生地の表面側に、前記窓部を前記第2生地により閉塞されてなる第1意匠が構成されていることを特徴とする。
請求項2の発明は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明において、前記第1生地の前記開口部の内縁部に複数の切り込みが形成され、前記開口部の内縁部における互いに隣接する前記切り込みの間が前記第1生地の裏面側に折り返されていることを特徴とする。
請求項3の発明は、上記目的を達成するため、請求項1または2のいずれかに記載の発明において、前記第1生地を一対で重ね合わせ、前記開口部の内縁部を前記各第1生地の互いに対向する裏面側に折り返すことにより前記縫い代をそれぞれ形成し、両第1生地の縫い代の間に前記第2生地を配置して縫合することにより、前記各第1生地の表面側に、前記両第1生地の窓部を前記第2生地により閉塞されてなる第1意匠が構成されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、上記目的を達成するため、第1生地と第2生地とを備え、前記第1生地は、開口部が切り抜き形成され、該開口部の内縁部を前記第1生地の裏面側に折り返すことにより、窓部が形成されると共に、該窓部を形成する折り目部が形成されており、前記第2生地は、透視性を有する素材からなり、前記第1生地の前記窓部よりも大きく成形され、その外縁部が前記第1生地の前記窓部と対応する形状および大きさに丸められたより部が形成されており、前記第1生地の前記折り目部と前記第2生地のより部とを縫合することにより、前記第1生地の表面側に、前記窓部を前記第2生地により閉塞されてなる第1意匠が構成されていることを特徴とする。
請求項5の発明は、上記目的を達成するため、請求項1、2、または4のいずれか1項に記載の発明において、少なくとも前記第1生地の前記窓部と対応して、前記第2生地の裏面側に第3生地が重ね合わせ配置されていることを特徴とする。
請求項6の発明は、上記目的を達成するため、請求項5に記載の発明において、前記第3生地が第2意匠を有しており、該第2意匠は、前記第2生地を介して視認可能であることを特徴とする。
請求項7の発明は、上記目的を達成するため、請求項6に記載の発明において、前記第2意匠が、前記第3生地の両面に現れていることを特徴とする。
請求項8の発明は、上記目的を達成するため、請求項6または7のいずれかに記載の発明において、前記第2意匠が、前記第1生地と第2生地の少なくとも一方と異なる色彩および/または柄を有していることを特徴とする。
請求項1の発明では、第1生地が、切り抜き形成された開口部の内縁部を裏面となる側に折り返して、窓部が形成され、また、窓部の周囲の裏面となる側に縫い代が形成されている。また、透視性を有する素材からなる第2生地は、第1生地の縫い代と重ね合わせることができる大きさに成形されている。そして、第1生地の縫い代と第2生地とを重ね合わせて縫合されている。これにより、布製品の第1生地の表面となる側に、透過性を有する第2生地により第1生地の窓部を閉塞されてなる第1意匠が構成されている。第2生地が第1生地の裏面となる側に形成された縫い代と縫合されているため、第2生地と第1生地とを縫合した糸が第1生地の窓部の周囲に露出しないので、見栄えを損なうことがなく、また、質感や風合いが異なることがない。そして、第1生地の縫い代と第2生地とを縫合するので、第1生地と第2生地との固定が安定して維持されることとなり、布製品として服やカバン・袋物などに使用する際に、動いたり、接触あるいは衝突がある場合であっても、これらに十分耐え得る丈夫な布製品が構成される。
請求項2の発明では、請求項1に記載の発明において、第1生地の前記開口部の内縁部に複数の切り込みを形成し、開口部の内縁部における互いに隣接する切り込みの間を第1生地の裏面側に折り返すことにより、第1意匠の形状に応じた窓部が容易に第1生地に形成される。
請求項3の発明では、請求項1または2のいずれかに記載の発明において、第1生地を一対で重ね合わせ、それぞれの開口部の内縁部を第1生地の互いに対向する裏面となる側に折り返すことにより縫い代をそれぞれ形成し、両第1生地の縫い代の間に第2生地を配置して縫合する。これにより、各第1生地の表面となる側に、透過性を有する第2生地により第1生地のそれぞれの窓部を閉塞されてなる第1意匠が構成されている。
請求項4の発明では、第1生地が、切り抜き形成された開口部の内縁部を裏面となる側に折り返して折り目部を形成する。折り目部は、窓部を形成する。また、透視性を有する素材からなる第2生地は、第1生地の窓部よりも大きく成形されており、その外縁部が第1生地の窓部と対応する形状および大きさとなるよう第2生地の裏面となる側に丸められて、より部が形成されている。そして、第1生地の折り目部と第2生地のより部とを縫合されている。これにより、布製品の第1生地の表面となる側に、透過性を有する第2生地により第1生地の窓部を閉塞されてなる第1意匠が構成されている。第2生地の外縁部を裏面となる側に丸めたより部が第1生地の窓部を形成する折り目部と縫合されているため、第2生地と第1生地とを縫合した糸が第1生地の窓部の周囲に露出しないので、見栄えを損なうことがなく、また、質感や風合いが異なることがない。そして、第1生地の縫い代と第2生地とを縫合するので、第1生地と第2生地との固定が安定して維持されることとなり、布製品として服やカバン・袋物などに使用する際に、動いたり、接触あるいは衝突がある場合であっても、これらに十分耐え得る丈夫な布製品が構成される。
請求項5の発明では、請求項1、2、または4のいずれか1項に記載の発明において、透過性を有する第2生地を介して第3生地が、第1意匠を構成する窓部の範囲で、第1生地の表面側から視認される。
請求項6の発明では、請求項5に記載の発明において、第3生地が有する第2意匠は、透過性を有する第2生地を介して、第1意匠を構成する窓部の範囲で、第1生地の表面側から視認される。
請求項7の発明では、請求項6に記載の発明において、第2意匠は、前記第3生地の両面に現れていることにより、透過性を有する第2生地を介して、第1意匠を構成する窓部の範囲で、第1生地の表面側から視認できるだけでなく、第3生地の、第1および第2生地とは反対側の面からも視認される。
請求項8の発明では、請求項6または7のいずれかに記載の発明において、第2意匠は、第1生地と第2生地の少なくとも一方と異なる色彩および/または柄を有していることにより、透過性を有する第2生地を介して、第1意匠を構成する窓部の範囲で、第1生地の表面側からより目立って確実に視認される。
本発明によれば、簡単な構成で、見栄えが良く、第1生地の窓部の周囲の質感あるいは風合いを損なうことなく、第1生地に透視性を有する第2生地を安定して固定して、透視性を有する第2生地により第1生地の窓部を閉塞してなる第1意匠が構成された丈夫な布製品を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態を説明するために、布製品として衣服の一部を示した部分正面図である。 図1に示した衣服の襟の拡大図である。 図2に示した襟を構成するために、第1生地を切り抜き形成して開口部を形成した状態を示した、説明図である。 図3に示した開口部の内縁部に複数の切り込みを形成し、各切り込みの間を第1生地の裏面となる側に折り返して縫い代を形成し、縫い代と透視性を有する第2生地とを縫合した状態を説明するために模式的に示した、説明図である。 本発明の第1の実施の形態において、一対の第1生地を重ね合わせ、両第1生地の縫い代の間に第2生地を配置して縫合した場合を説明するために示した拡大断面図である。 本発明の第1の実施の形態において、図5に示した一方の第1生地に、さらに第3生地を重ね合わせ配置した場合を説明するために示した拡大断面図である。 本発明の第1の実施の形態において、第1生地を1枚とし、その縫い代に第2生地を縫合した場合を説明するために示した拡大断面図である。 本発明の第2の実施の形態として、第1生地の折り目部と第2生地のより部とを縫合した場合の実施の形態を説明するために示した拡大断面図である。 本発明の第3の実施の形態を説明するために、布製品として後身頃に装飾構造を有する着物を示した背面図である。 図9の部分拡大図である。 図9に示した着物の正面図である。 図11の部分拡大図である。 9および図10に示した窓部を構成するために、第1生地を切り抜き形成した開口部を示す説明図である。 図10に示した開口部の内縁部に複数の切り込みを形成し、各切り込みの間を折り返して縫い代を形成し、縫い代と透視性を有する第2生地とを縫合した状態を説明するために模式的に示した、説明図である。 第3の実施の形態を説明するために示した拡大断面図である。
本発明の第1の実施の形態を、図1〜図7に基づいて詳細に説明する。
本実施の形態では、布製品がたとえば所謂ワイシャツやブラウス等の襟10を有する衣服1であり、衣服1の襟10に装飾構造を有する場合で説明する。なお、図1〜4には、トンボを象形する第1意匠を襟10に形成する場合を示す。
衣服1の襟10は、表羽布と裏羽布とを含んでいる。表羽布と裏羽布は、それぞれ第1生地11、11により構成され、窓部Wbが形成される。すなわち、第1生地11は、この実施の形態では一対で用いられて、それぞれ表羽布と裏羽布を構成する(以下の説明では、場合に応じて、第1生地と表羽布および裏羽布とに符号11を付すこととする)。第1生地11は、特に素材が限定されることはないが、透過性を有しない生地により構成される。
このような衣服1の襟10を構成する際には、図3に示すように、最初に表羽布と裏羽布となる2枚の第1生地11、11に、それぞれ形成する窓部Wbの形状(この実施の形態ではトンボを象形する形状)と相似形の形状で、且つ、窓部Wbよりも縫い代Sbの幅だけ小さい大きさの開口部Waを切り抜き成形する。次いで、図4に示すように、この開口部Waの内縁部Saの縫い代Sbとなる部分に複数の切り込みCを形成し、各切り込みCの先端Caの間を襟10の内部となる方向、すなわち、第1生地11、11の互いに対向する裏面となる側にそれぞれ折り返して、窓部Wbを形成する。第1生地11の開口部Waの内縁部Saは、折り返すことにより、縫い代Sbを構成する。第1生地11の窓部Wbの周囲と縫い代Sbとの折り目部(図3における鎖線を参照)は、アイロンを掛けたり鏝を当てることにより、折り目を付けることが望ましい。
一方、第2生地12の素材は、特に限定されることはなく、たとえばオーガンディー、シフォン、ジョーゼット、チュール、レースなど、透けて見える(透過性を有する)布地により構成することができる。第2生地12は、第1生地11の縫い代Sbと縫合できる大きさを有する。
そして、本実施の形態では、図4および図5に示すように、表羽布と裏羽布を構成する第1生地11、11のそれぞれの縫い代Sbと第2生地12とを糸Nで縫い合わせて固定する。なお、第2生地12を第1生地11、11の縫い代Sbに対して糸Nで縫い合わせる位置は、特に限定されることはないが、第1生地11、11の縫い代Sbを形成するために折り返した折り目部の近くとすることができる。両第1生地11、11の窓部Wbは、第2生地12により閉塞される。第1生地11の裏面となる側に折り返してなる縫い代Sbと第2生地12とを縫い合わせるので、糸Nが第1生地11の表面となる側に露出することがない。そのため、第1生地11の表面となる側の第1意匠を構成する窓部Wbの周囲の見栄えが良く、第1生地の窓部の周囲の質感あるいは風合いを損なうことがない。なお、図4では、説明の便宜上、表羽布11と裏羽布11のいずれか一方の縫い代Sbに第2生地12を糸Nで縫合した状態を示しており、かかる縫い代Sb付近においては第2生地12を示していないが、図4に示した第2生地12は、第1生地11の窓部Wbよりも大きい一枚のものであり、また、表羽布11と裏羽布11のいずれか他方の縫い代Sbにも縫合される。表羽布を構成する第1生地11の縫い代Sbと第2生地12との縫合と、裏羽布を構成する第1生地11の縫い代Sbと第2生地12との縫合とは、同時に行ってもよいが、順次行うこともできる。第1生地により構成された表羽布11と裏羽布11の各縫い代Sb、Sbと第2生地12とを縫合した後に、表羽布11と裏羽布11の周囲を縫合して襟10を構成することができる。
なお、本実施の形態では、一対(2枚)の第1生地11、11で所謂ワイシャツやブラウス等の衣服1の襟10の表羽布11と裏羽布11を構成する場合で説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、図示は省略するが、所謂ワイシャツやブラウス等の衣服10のカフスや、ヨーク、胸ポケット、若しくは前立て、または、1枚の第1生地11で衣服1の身頃等を構成する場合にも適用することができる。また、衣服1は、所謂ワイシャツやブラウスに限定されることはなく、背広やコートなどの上着、あるいは、ズボンやスカートなどのボトムス、あるいはスカーフ、マフラー、ストールにも適用することができる。特に所謂ワイシャツやブラウス以外の厚手の衣服1を構成する場合には、図6に示すように一方の第1生地11に裏地を構成する第3生地13を重ね合わせるよう配置することもできる。また、本発明は、2枚の第1生地11、11を一対で用いることなく、図7に示すように、1枚の第1生地11に窓部Wbを形成して、この第1生地11の縫い代Sbと第2生地12とを縫合して窓部Wbを閉塞してなる第1意匠を構成した布製品を含むことができる。
次に本発明の第2の実施の形態を図8に基づいて説明する。なお、上述した第1の実施の形態と同様または相当する構成については同じ符号を付してその説明を省略し、上述した第1の実施の形態と異なる構成について説明する。
本実施の形態における第1生地11は、第1の実施の形態と同様に、形成する窓部Wbの形状と相似形の形状で、且つ、窓部Wbよりも縫い代Sbの幅だけ小さい大きさの開口部Wa(図3を参照)を切り抜き成形し、この開口部Waの内縁部Saに複数の切り込みCを形成し(図4を参照)、各切り込みCの先端Caの間を第1生地11の裏面となる側に折り返して、窓部Wbを形成する。図8に示すように、第1生地11の折り返した部分には折り目部Wcが形成される。折り目部Wcは、窓部Wbの内周縁を形成する。折り目部Wcには、アイロンを掛けたり鏝を当てることにより、折り目を付けることが望ましい。
一方、本実施の形態における第2生地12は、透過性を有する布地により構成されており、第1生地11の窓部Wbよりも大きく成形されている点で第1の実施の形態と同様ではあるが、外縁部を丸めてなるより部12cが形成されて、第1生地11の窓部Wbと同じ形状、同じ大きさに整形されており、窓部Wbに嵌め込み可能とされている。なお、第2生地12のより部12cを形成する手法は、特に限定されることはないが、従来から和裁の分野で知られているよりぐけまたは巻き縫いのように、人の指で所謂こよりを撚るようにして丸めて、筒状にすることができる。
そして、本実施の形態における布製品は、第1生地11の開口部の内縁部を折り返した方向と、第2生地のより部12cが丸められた方向とを一致させた状態で、窓部Wbの中に第2生地12を嵌め込み配置し、第1生地11の折り目部Wcと、第2生地のより部12cとが糸Nにより縫い合わせることにより固定されている。なお、第1生地11の折り目部Wcと第2生地のより部12cとの縫い合わせは、図8に示すように、第2生地がより部12cを形成することによって少なくとも二重以上に重なった状態の部分を糸Nにより第1生地11の折り目部Wcと縫いつけることが好ましい。この実施の形態では、より部12cが一定の幅で第2生地12の表面となる側から、透けて見えることになる。そのため、本実施の形態における第1意匠は、より部12cが第1生地の窓部Wbの内枠、または、第2生地12の外枠を有する構成とすることができる。そして、本実施の形態においても、第1生地11の折り目部Wcと第2生地12のより部12cとを縫い合わせるので、糸Nが第1生地11の表面となる側に露出することがない。そのため、第1生地11の表面となる側の第1意匠を構成する窓部Wbの周囲の見栄えが良く、第1生地の窓部の周囲の質感あるいは風合いを損なうことがない。これに対して、上述したよりぐけ等により第1生地11と第2生地12とを縫合する場合には、第1生地11の折り目部Wcに対して第2生地を縫い付け、その後、人の指で所謂こよりを撚るようにして丸めた部分を第2生地12自体に縫い合わせる(くける)ので、第2生地の表面に糸Nが露出することとなり、見栄えの良い布製品を構成することができない。
なお、図8には示していないが、本実施の形態の変形例として、第1生地11と第2生地12の裏面となる側に、図6に参照される第3生地13を必要に応じて配置することもできる。
次に、本発明の第3の実施の形態を、図9〜図15に基づいて詳細に説明する。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同様または相当する構成については同じ符号を付してその説明を省略し、上述した第1の実施の形態と異なる構成について説明する。
本実施の形態では、布製品が着物3であり、着物3の後身頃の背中部分に第1意匠および第2意匠を有する場合で説明する。なお、図9〜15には、第1意匠を構成する窓部Wbが、全体が略円形で且つ中央から左右方向一方に偏った位置で分割された形状であり、また、第3生地13(後述する)が、図柄F1、F2により構成される第2意匠を有している。
本実施の形態における着物3は、窓部Wbが形成され着物3の表面となる側を構成する第1生地11と、透視性を有し窓部Wbに設けられる第2生地12と、着物3の裏面となる側を構成する第3生地13とを含んでいる。以下の説明では、第1生地を表布11と、第3生地を裏布13と称する。表布11は、特に素材が限定されることはないが、透過性を有しない生地により構成される。
着物3を仕立てる際には、図13に示すように、形成する窓部Wbの形状と相似形の形状で、且つ、窓部Wbよりも縫い代Sbの幅だけ小さい大きさの開口部Waを表布11に切り抜き成形する。次いで、図14に示すように、この開口部Waの内縁部Saの縫い代Sbとなる部分に複数の切り込みCを形成し、各切り込みCの先端Caの間を表布11の裏側となる方向に折り返して、窓部Wbを形成する。第1生地11の開口部Waの内縁部Saは、折り返すことにより、縫い代Sbを構成する。表布11の窓部Wbの周囲と縫い代Sbとの折り目部分(図13における鎖線を参照)は、アイロンを掛けたり鏝を当てることにより、折り目を付けることが望ましい。
第2生地12の素材は、特に限定されることはなく、たとえば紗や絽など、透けて見える(透過性を有する)布地により構成することができる。第2生地12は、第1生地11の縫い代Sbと縫合できる大きさを有する。
そして、本実施の形態では、図14および図15に示すように、表布11の縫い代Sbと第2生地12とを糸Nで縫い合わせて固定する。表布11の窓部Wbが第2生地12により閉塞されて、第1意匠が構成される。
一方、裏布13は、たとえば浮世絵等の図柄Fが友禅などによって染められており、裏布13の裏側(表布11側の面)の図柄Faと表側(着物3の内側の面)の図柄Fbが対称で表われている。第2意匠を構成する図柄Fは、少なくとも裏布13の、表布11に形成された窓部Wbと対応する大きさおよび位置に描かれている。なお、裏布13は、表布11の窓部Wbを覆うことができる大きさを有していればよいが、図9(破線を参照)と、図10とに示した実施の形態では、着物3の胴裏を構成している。なお、裏布13が有する第2意匠は、図柄Fに限定されることはなく、表布11と第2生地12の少なくとも一方と異なる色彩、表布11の図柄と同じ図柄であって異なる色彩、または表布11と実質的に同じ色彩ではあるが表布11の図柄と異なる図柄により構成することもできる。
このように構成された着物3は、図9および図10に示したように、裏布13に描かれた図柄Faを、表布11に形成された第1意匠を構成する窓部Wbの形状で、第2生地12を介して薄く視認することができる。そして、表布11および第2生地12と裏布13とが窓部Wbの周囲で縫い合わされていないので、着物3を着用したときにその着用者の動きに応じて窓部Wbと裏布13の図柄Faが重なったり離れたりして、窓部Wbの形状の第2生地12を介して裏布13の図柄Faが変化して見える。また、表布11および第2生地12とは異なる色彩を有する無地の裏布13を採用した場合には、着物3を着用したときにその着用者の動きに応じて窓部Wbと裏布13が重なったり離れたりして、第2生地12を介して裏布13の色彩の濃さが変化して見える。
また、着物3の裏布13の表側の面にも図柄Fbが現れているため、図11に示すように、着物3を衣桁や衣文掛け(図示は省略する)に掛けた際に、窓部Wbから第2生地12を介して見える図柄Faだけでなく、着物3の内側の図側Fbも見えるように演出することができ、したがって見栄えを良くすることができる。しかしながら、本発明は、着物3の裏布13の表側の面にも図柄Fbを有する場合に限定されることはなく、裏布13の裏側、すなわち表布11および第2生地12と対向する側の面のみに図柄Faを有する場合を含むことができる。
なお、本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、表布11に切り抜き成形した開口部Waの内縁部Saを折り返して窓部Wbを形成するとともに縫い代Sbを構成し、この表布11の縫い代Sbと第2生地12とを糸Nで縫い合わせる場合で説明したが、図8に基づいて説明した第2の実施の形態と同様に、表布11に切り抜き成形した開口部Waの内縁部Saを折り返して窓部Wbを形成するとともに折り目部Wcを形成し、また、第2生地12の外周縁を丸めてより部12cを形成し、この表布11の折り目部Wcと第2生地12のより部12cとを糸Nで縫い合わせることもできる。
また、本実施の形態では、着物3の後身頃に装飾構造を構成する場合で説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、図示は省略するが、着物3の前身頃、衽、衿、袖、あるいは、帯等に構成することもできる。また、第3生地13が着物3の胴裏を構成することなく、表布11の窓部Wbを覆うことができる程度の大きさを有するものである場合、または、第3生地13自体を有することなく、表布11の第1意匠を構成する窓部Wbに第2生地12を設ける場合、着物3は、単(ひとえ)物となる。
さらに、本発明は、上述した実施の形態に限定されることはなく、布製品として、衣服の場合には上述した以外に、羽織、袢纏、着物等の和装用コート、甚平、作務衣、また、衣服以外の場合には、袋物やカバン、壁飾りあるいは置物などにも適用することができる。
1:衣服、 3:着物、 10:襟、 11:第1生地、 12:透過性生地(第2生地)、 12c:より部、 13:裏布(第3生地)、 Wa:開口部、 Wb:窓部、 Wc:折り目部、 C:切り込み、 Ca:先端部、 Sa:内縁部、 Sb:縫い代、 N:糸、 F:図柄(第2意匠)

Claims (8)

  1. 第1生地と第2生地とを備え、
    前記第1生地は、開口部が切り抜き形成され、該開口部の内縁部を前記第1生地の裏面側に折り返すことにより、窓部が形成されると共に、該窓部の周囲の前記第1生地の裏面側に縫い代が形成されており、
    前記第2生地は、透視性を有する素材からなり、前記第1生地の前記縫い代と重ね合わせることができる大きさに成形されており、
    前記第1生地の前記縫い代と前記第2生地とを重ね合わせて縫合することにより、前記第1生地の表面側に、前記窓部を前記第2生地により閉塞されてなる第1意匠が構成されていることを特徴とする布製品。
  2. 前記第1生地の前記開口部の内縁部に複数の切り込みが形成され、前記開口部の内縁部における互いに隣接する前記切り込みの間が前記第1生地の裏面側に折り返されていることを特徴とする請求項1に記載の布製品。
  3. 前記第1生地を一対で重ね合わせ、前記開口部の内縁部を前記各第1生地の互いに対向する裏面側に折り返すことにより前記縫い代をそれぞれ形成し、両第1生地の縫い代の間に前記第2生地を配置して縫合することにより、前記各第1生地の表面側に、前記両第1生地の窓部を前記第2生地により閉塞されてなる第1意匠が構成されていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の布製品。
  4. 第1生地と第2生地とを備え、
    前記第1生地は、開口部が切り抜き形成され、該開口部の内縁部を前記第1生地の裏面側に折り返すことにより、窓部が形成されると共に、該窓部を形成する折り目部が形成されており、
    前記第2生地は、透視性を有する素材からなり、前記第1生地の前記窓部よりも大きく成形され、その外縁部が前記第1生地の前記窓部と対応する形状および大きさに丸められたより部が形成されており、
    前記第1生地の前記折り目部と前記第2生地のより部とを縫合することにより、前記第1生地の表面側に、前記窓部を前記第2生地により閉塞されてなる第1意匠が構成されていることを特徴とする布製品。
  5. 少なくとも前記第1生地の前記窓部と対応して、前記第2生地の裏面側に第3生地が重ね合わせ配置されていることを特徴とする請求項1、2、または4のいずれか1項に記載の布製品。
  6. 前記第3生地が第2意匠を有しており、該第2意匠は、前記第2生地を介して視認可能であることを特徴とする請求項5に記載の布製品。
  7. 前記第2意匠が、前記第3生地の両面に現れていることを特徴とする請求項6に記載の布製品。
  8. 前記第2意匠が、前記第1生地と第2生地の少なくとも一方と異なる色彩および/または柄を有していることを特徴とする請求項6または7のいずれかに記載の布製品。
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