JP2019103337A - 振動型アクチュエータ及び光学機器 - Google Patents

振動型アクチュエータ及び光学機器 Download PDF

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Hitoshi Nishitani
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Abstract

【課題】振動子と保持部材とが十分な強度で接合された小型の振動型アクチュエータを提供する。【解決手段】振動板2に圧電素子3が接着されてなる振動子1を保持する保持部材5は、振動板2を固定する固定部5aを有する。固定部5aは、振動子1に励起される振動の腹よりも節に近い位置に形成されている。固定部5aには、振動板2において圧電素子3が接着された面の法線方向において互いに反対の向きに第1の面5a1と第2の面5a2が形成されており、振動板2が第1の面5a1と第2の面5a2に挟持され、第1の面5a1又は第2の面5a2に隣接した部分に接着剤が固着されることで、振動子1が保持部材5に固定される。【選択図】図3

Description

本発明は、振動型アクチュエータ及び光学機器に関する。
撮像装置のレンズ鏡筒等では、小型軽量であり、静音性に優れる振動型アクチュエータ(超音波モータ又は振動型アクチュエータとも言われる)がレンズ群の駆動に用いられている。振動型アクチュエータとして、圧電素子を備える振動子を被駆動体と接触させ、振動子に所定の振動を励起することにより、振動子と被駆動体とを相対移動させるものが知られている。このような振動型アクチュエータには、小型で高い駆動力を得ることができると共に広い速度レンジに対応することができ、低振動で静音であるという特徴がある。また、振動型アクチュエータでは、非駆動時(無通電時)には振動子と被駆動体との間に摩擦力(保持力)が生じる。よって、非駆動時にはこの摩擦力を用いて被駆動体を停止位置で保持することができる。このような振動型アクチュエータの例が特許文献1乃至3に記載されている。
図12は、公知の振動型アクチュエータの概略構成を示す図である。説明の便宜上、図12の各図に示すように、互いに直交するX方向とZ方向を規定する。図12(a),(b)は、特許文献1に記載されている振動子41と保持部材51の斜視図であり、図12(a)と図12(b)とでは振動子41と保持部材51を見る方向が異なっている。図12(c),(d)は、特許文献2に記載されている振動子42と保持部材52の斜視図であり、図12(c)と図12(d)とでは振動子41と保持部材52を見る方向が異なっている。図12(e)は、図12(c),(d)に示す振動子42と保持部材52のZX面での断面図である。
振動子41と振動子42は実質的に同じ構造を有している。振動子41,42は、X方向に並んだ2つの突起を有する振動板と、振動板において突起が突出している面の反対側の面に接着された矩形板状の圧電素子を備える。圧電素子を所定周波数で駆動することにより、突起の先端にZX面内での楕円運動を生じさせることができる。振動子41,42は2つの突起を有するが、特許文献3には、振動子の小型化を目的として1つの突起を有する振動子が開示されている。
図12(a),(b)に示す保持部材51は、薄い金属板で構成されており、Z方向の剛性は小さいがX方向の剛性は大きい。また、保持部材51には金属が用いられているために、保持部材51を振動子41に溶接することによって、高い強度で振動子41を保持部材51に固定することができる。
図12(c),(d)に示す枠状の保持部材52は、樹脂で成形されている。図12(e)に示されるように、保持部材52に設けられた突起52aが振動子42に設けられた孔部に挿入されている。そして、振動子42が保持部材52から外れないように突起52aの周囲に樹脂接着剤55を固着させることにより、振動子42は保持部材52に固定されている。樹脂は、減衰効果が大きいために不要振動が発生し難く、振動漏れによる速度低下や騒音発生を抑制することができることから、保持部材52では形状選択の自由度が大きい。
なお、図12(c)に示す2つの転動ローラ53は、振動子42の突起を不図示の被駆動体と接触させるための加圧力を振動子42に付与する不図示の部材に対して保持部材52をZ方向に移動可能とし、その不図示の部材との摩擦を軽減するための部品である。また、ばね54は、不図示の部材と転動ローラ53との間でX方向に隙間が生じないように、転動ローラ53をX方向に付勢している。
保持部材51は、振動子42の突起の先端を不図示の被駆動体に接触させるために、振動子42を加圧する方向であるZ方向に弾性変形可能に支持される。また、保持部材52は、振動子42の突起の先端を加圧力が損なわれることなく不図示の被駆動体に接触させるために、振動子42を加圧する方向であるZ方向に移動可能に支持される。一方、保持部材51,52は、機械的応答遅れが駆動時に生じないように、被駆動体に対して推力(摩擦駆動力)を与える方向であるX方向では拘束される。
特開2014−72986号公報 特開2015−126692号公報 特開2017−17980号公報
振動型アクチュエータを小型化するために振動子の小型化を図った場合、振動子の小型化に伴って振動子と保持部材の接合部の面積が小さくなる。振動子と保持部材の接合部の面積が小さくなっても、特許文献1に記載された技術では、保持部材が金属製であるため、振動子を溶接により保持部材に固定することができ、よって、必要な接合強度を得ることが可能と考えられる。しかし、金属製の保持部材では、減衰効果が小さいために、不要振動が発生しやすい。よって、振動漏れによる速度低下や騒音発生を回避するために、振動子と保持部材の共振周波数に配慮した形状設計が必要となる。つまり、特許文献1に記載された振動子と保持部材の構成には、形状選択の自由度が小さいという課題がある。
特許文献2に記載された技術では、保持部材が樹脂製であるため、形状選択の自由度が大きいという利点がある一方で、保持部材と振動子の接合に溶接を用いることができないため、接合強度を確保することは容易ではない。つまり、保持部材に対して樹脂接着剤だけで十分に高い接合強度で振動子を接合するための工夫が必要となる。また、特許文献2に記載された技術では、転動ローラやばね等の部品が別途必要になってしまうため、小型化は容易ではなく、部品点数の増大によるコスト増も懸念される。
特許文献3に記載された振動型アクチュエータでも、振動子の小型化を図った場合に振動子と保持部材の接合部の面積が小さくなることは避けられず、よって、特許文献1,2に記載された振動型アクチュエータと同様の課題を抱える。
本発明は、振動子と保持部材とが十分な強度で接合された小型の振動型アクチュエータを提供することを目的とする。
本発明に係る振動型アクチュエータは、突起が設けられた振動板と圧電素子とを有する振動子と、前記振動子を保持する保持部材と、前記突起と接触する摩擦部材とを有し、前記振動子に振動を励起することによって前記振動子と前記摩擦部材とが相対移動する振動型アクチュエータであって、前記保持部材には前記振動子を固定する固定部が前記振動子に励起される振動の腹よりも節に近い位置に形成され、前記固定部は、前記振動子において前記圧電素子が設けられた面の法線方向であって互いに反対の向きを位置決めする第1の面と第2の面を有し、前記第1の面または前記第2の面に隣接した部分に接着剤が固着されていることを特徴とする。
本発明によれば、振動子と保持部材とが十分な強度で接合された小型の振動型アクチュエータを実現することができる。
振動型アクチュエータを備える撮像装置の概略構成を示す断面図である。 第1実施形態に係る振動型アクチュエータの振動子の構成を示す図である。 第1実施形態に係る振動型アクチュエータの保持部材の構成を示す図である。 図2の振動子を図3の保持部材に保持させた状態を示す図である。 振動子が保持部材に樹脂接着剤により固定された状態を示す断面図である。 図3の保持部材の変形例を説明する斜視図である。 第2実施形態に係る振動型アクチュエータの振動子の構成を示す図である。 第2実施形態に係る振動型アクチュエータの保持部材の構成を示す図である。 図7の振動子を図8の保持部材に保持させた状態を示す図である。 振動子が保持部材に樹脂接着剤により固定された状態を示す断面図である。 図8の保持部材の変形例を説明する斜視図である。 従来の振動型アクチュエータの振動子と保持部材の構造を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る振動型アクチュエータ100を備える撮像装置200の概略構成を示す断面図である。撮像装置200は、撮像装置本体(カメラボディ)200Bと、撮像装置本体200Bに対して着脱可能なレンズ鏡筒200Aとを備える。なお、図1には、レンズ鏡筒200Aの光軸Oを水平方向と略平行とした状態での、光軸Oから鉛直方向上側の部分を示しており、光軸Oから鉛直方向下側の部分の図示を省略している。また、説明の便宜上、図1に示すように、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸を定めることとする。X軸は光軸Oと平行であり、X軸が水平方向と平行であるときに、Z軸は鉛直方向と平行となり、Y軸は水平面内でX軸と直交する。
撮像装置本体200Bの内部には、CMOSセンサ等の撮像素子201が配設されている。レンズ鏡筒200Aを通過した光は撮像素子201に結像し、撮像素子201は結像した光学像を電気信号に変換する。なお、公知の技術を用いて、撮像素子201から出力される電気信号から画像データが生成される。撮像装置本体200Bの前面に設けられたマウント202は、レンズ鏡筒200Aを撮像装置本体200Bに着脱するためのバヨネット機構等の結合手段を有する。
レンズ鏡筒200Aは固定筒212を有しており、固定筒212の一端はマウント202のフランジ部に当接している。固定筒212には、第1レンズG1を保持する前鏡筒213と第3レンズG3を保持する後鏡筒214が固定されている。また、レンズ鏡筒200Aはフォーカスレンズ保持枠215を備え、フォーカスレンズ保持枠215はフォーカスレンズである第2レンズG2を保持している。フォーカスレンズ保持枠215は、光軸方向(X方向)に直進移動することができるように、前鏡筒213と後鏡筒214に保持されたガイドバー216に案内されている。
レンズ鏡筒200Aは、振動型アクチュエータ100を備える。振動型アクチュエータ100は、振動ユニットと摩擦部材7を有する。振動ユニットは、振動子1と、振動子1を保持する保持部材(不図示)を有する。摩擦部材7は、振動子1から推力(摩擦駆動力)を受ける被駆動体であり、フォーカスレンズ保持枠215に固定されている。不図示の保持部材は、光軸Oと略平行に配置されて前鏡筒213と後鏡筒214に保持された棒状部材211に保持されている。つまり、振動子1は、不図示の保持部材等によって、前鏡筒213と後鏡筒214によりX方向において位置が拘束されている。なお、後述するように、不図示の保持部材の弾性変形により、振動子1を摩擦部材7に対して加圧するZ方向では、振動子1は拘束されてない。
振動子1の構成の詳細については後述するが、振動子1に所定の振動を励起すると、摩擦部材7が振動子1からX方向の推力を受けることにより摩擦部材7と一体的にフォーカスレンズ保持枠215がガイドバー216によってX方向に案内されて直進移動する。つまり、振動型アクチュエータ100は、振動子1を駆動すると、振動ユニットと摩擦部材7とがX方向において相対移動する機械装置である。なお、レンズ鏡筒200Aでは、X方向において振動子1(振動ユニット)が固定されて摩擦部材7が移動する構成としているが、X方向において摩擦部材7が固定され、振動子1が移動する構成とすることもできる。
次に、振動型アクチュエータ100の構成について詳細に説明する。図2は、振動子1の構成を示す図である。図2(a)は下面図(圧電素子3側から見た平面図)であり、図2(b)は側面図である。図2(c)は上面図(突起2a側から見た平面図)であり、図2(d)は図2(c)に示す破断線A−Aでの断面図である。
振動子1は、金属からなる薄板状の振動板2と、振動板2の一方の面に接着された薄板状の圧電素子3とを有する。振動板2において圧電素子3が接着されている面の反対側の面には、振動板2の一部を変形させることにより2カ所に突起2aが形成されている。なお、突起2aは、別途に準備された突起状部品を接着や溶接等により振動板2に固定することにより設けられていてもよい。振動板2には、その幅方向(Y方向)の両側において、保持部材5(図3参照)に対して振動子1を固定するための腕部2bが形成されている。
振動子1を駆動する場合、圧電素子3に不図示の給電手段(駆動制御装置)から所定の周波数の交流電圧を印加することにより、突起2aの先端にZX面内での楕円運動が生じるように振動子1に振動を励起する。これにより、突起2aと接触する摩擦部材7は、突起2aに励起された楕円運動によって摩擦駆動され(突起2aから推力を受けて)、X方向に移動する。なお、図2(a)において、黒丸kは振動子1に励起された振動の腹を示しており、白丸mは振動子1に励起された振動の節を示している。圧電素子3の構成と前述の振動子1の駆動原理は公知であり、例えば、特許文献1等に記載されている通りであるため、ここでのより詳細な説明は省略する。
図3は、振動子1を保持する保持部材5の構成を示す図である。図3(a)は下面図であり、図3(b)は側面図である。図3(c)は上面図であり、図3(d)は図3(c)に示す破断線B−Bでの断面図である。
保持部材5は、樹脂を成形した部品である。保持部材5は、不図示の支持部材に取り付けられる孔部が設けられた基体部5cと、基体部5cの中央領域と連続してXY面において延在する弾性変形が可能な4つの変形部5bと、それぞれの変形部5bの先端部に設けられた固定部5aとを有する。固定部5aは、振動子1を構成する振動板2の腕部2bの角部2cと係合する(適宜、図5参照)。そのため、固定部5aは、振動子1が固定されたときに振動子1に励起される振動の腹よりも節に近い位置に設けられている。また、固定部5aには、振動板2の腕部2bをZ方向において位置決めするための第1の面5a1と第2の面5a2が振動子1において圧電素子3が設けられている面の法線方向(Z方向)において互いに反対の向きに設けられている。
保持部材5は樹脂製であるため、変形部5bはZ方向に弾性変形することが可能であり、このような変形部5bの作用によって、振動子1を摩擦部材7に加圧するZ方向において振動子1は移動(変位)が可能となっている。また、保持部材5を弾性変形させることによって、容易に振動子1を保持部材5に取り付けることができる。
保持部材5では、振動子1に対して固定部5aが振動子1と摩擦部材7との相対移動方向であるX方向に突出していないため、X方向での小型化が図られている。
図4は、振動子1を保持部材5に組み付けた状態を示す図である。図4(a)は下面図であり、図4(b)は側面図である。図4(c)は上面図であり、図4(d)は図4(c)に示す破断線C−Cでの断面図である。図4(e)は上面側から見た斜視図であり、図4(f)は下面側から見た斜視図である。振動子1は、後述するように、保持部材5に対して固定部5aにおいて樹脂接着剤を用いて固定されるが、図4(a)〜(f)には樹脂接着剤による固定前の状態が示されている。図5は、図4(d)と同等の断面図であって、固定部5aにおいて樹脂接着剤Nにより振動子1が保持部材5に固定された状態を示している。固定部5aは、振動子1の突起2aが設けられた側であって突起2aのない領域に形成されている。更に、固定部5aは、振動子1の圧電素子3が設けられた側であって圧電素子3のない領域に形成されている。これにより、図4のY方向から見て、保持部材5が振動子1からZ方向にはみ出ていないので、全体としてZ方向に大型化することがない。
振動子1は、腕部2bが保持部材5の固定部5aに形成されている第1の面5a1と第2の面5a2にZ方向で挟持されることにより位置決めされると共に保持される。そして、図5に示されるように、第1の面5a1又は第2の面5a2に隣接した部分に樹脂接着剤Nが固着されることで、振動子1は保持部材5に固定されている。なお、図5には、樹脂接着剤Nが固着した状態(硬化が完了した状態)が示されており、固定部5aへの液状の樹脂接着剤の塗布は突起2aが位置している面の側から行われる。
樹脂接着剤Nが固着した後に保持部材5から振動子1を外そうとすると、保持部材5を破損させるか又は塑性変形させなければならない。そして、固定部5aにおける樹脂接着剤Nの固着部周辺は、第1の面5a1及び第2の面5a2と直交するように固定部5aに形成されている面(壁面)によって囲まれている。換言すれば、樹脂接着剤Nは、第1の面5a1及び第2の面5a2と直交するように固定部5aに形成されている面(壁面)によって囲まれた孔部に充填されて固着している。そのため、樹脂接着剤Nの固定部5aに対する接触面積を増大させると共に、硬化(固着)する前の液状の樹脂接着剤Nが周囲に広がるのを抑制することができる。その結果、樹脂接着剤Nの固着状態を安定させて接着強度を向上させることができると共に、接着強度にばらつきが生じるのを抑えることができる。
また、振動子1と保持部材5の固定強度には、樹脂接着剤Nによる接着強度に加えて保持部材5の部品強度も寄与する。よって、振動型アクチュエータ100では、振動子1の小型化と振動子1の小型化に伴って樹脂接着剤Nによる接着面積が小さくなっても、振動子1を十分な強度で保持部材5に固定することができる。
図6は、保持部材5の変形例の1つである保持部材5´に振動子1を取り付けた状態を示す斜視図である。保持部材5では、図3乃至5に示したように、固定部5aにおいて樹脂接着剤Nが固着する部分(樹脂接着剤Nが充填される部分)は、XY面と直交する面によって囲まれている。これに対して、保持部材5´の固定部5a´には、樹脂接着剤Nを固着させる部分を形成するXY面との直交面の一部に欠落部Dが存在する。このように欠落部Dを有する構造であっても、振動子1を固定するために必要な固定強度が得られる限り、採用が可能である。
<第2実施形態>
図7は、本発明の第2実施形態に係る振動型アクチュエータを構成する振動子11の構成を示す図である。図7(a)は下面図であり、図7(b)は側面図である。図7(c)は上面図であり、図7(d)は図7(c)に示す破断線D−Dでの断面図である。振動子11は、金属からなる薄板状の振動板12と、振動板12の一方の面に接着された薄板状の2枚の圧電素子13とを有する。振動板12において圧電素子13が接着されている面の反対側の面には、振動板12の一部を変形させることにより1カ所に突起12aが形成されている。振動板12において突起12aが形成されている位置のY方向側面には、凸部12bが形成されている。
2枚の圧電素子13に不図示の給電手段から所定の周波数の交流電圧を印加することにより、突起12aの先端にZX面内での楕円運動が生じるように、振動子11に振動を励起することができる。なお、図7(a)において、黒丸kは振動子11に励起された振動の腹を示しており、白丸mは振動子11に励起された振動の節を示している。圧電素子13の構成と振動子11の駆動原理は公知であり、例えば、特許文献3等に記載されている通りであるため、ここでのより詳細な説明は省略する。
図8は、振動子11を保持する保持部材15の構成を示す図である。図8(a)は下面図であり、図8(b)は側面図である。図8(c)は上面図であり、図8(d)は図8(c)に示す破断線E−Eでの断面図である。保持部材15は、樹脂を成形した部品である。保持部材15は、弾性変形が可能な環状部15bと、環状部15bと連続してXY面において延在する弾性変形が可能な4本の変形部15cと、変形部15cと連続し、不図示の支持部材に取り付けられる取り付け部15dとを有する。環状部15bのY方向側面の2カ所に、孔部と、+Z方向に突出する立壁部とを有する固定部15aが設けられている。固定部15aには、振動子11(振動板12)をZ方向において位置決めするための第1の面15a1と第2の面15a2(図10参照)が、振動子1において圧電素子3が設けられている面の法線方向(Z方向)において互いに反対の向きに設けられている。
図9は、振動子11を保持部材15に組み付けた状態を示す図である。図9(a)は下面図であり、図9(b)は側面図である。図9(c)は上面図であり、図9(d)は図9(c)に示す破断線F−Fでの断面図である。図9(e)は上面側から見た斜視図であり、図9(f)は下面側から見た斜視図である。振動子11は、後述するように、保持部材15に対して固定部15aにおいて樹脂接着剤を用いて固定されるが、図9(a)〜(f)には樹脂接着剤による固定前の状態が示されている。図10は、図9(d)と同等の断面図であって、固定部15aにおいて樹脂接着剤Nにより振動子11が保持部材15に固定された状態を示している。固定部15aは、振動子11の突起12aが設けられた側であって突起12aのない領域に形成されている。更に、固定部15aは、振動子11の圧電素子13が設けられた側であって圧電素子13のない領域に形成されている。これにより、図9のX方向から見て、保持部材15が振動子11からZ方向にはみ出ていないので、全体としてZ方向に大型化することがない。
振動子11の振動板12は、固定部15aの第1の面15a1と第2の面15a2によってZ方向において位置決めされて挟持される。また、振動板12に形成されている凸部12bが、固定部15aの立壁部(Y方向外側の第2の面15a2が形成されている2カ所の立壁部のそれぞれ)にY方向で互いに反対の向きに、且つ、凸部12bと係合するように形成されている凹部と係合する。これにより、振動板12は、X方向で位置決めされると共に、固定部15aのこれら2カ所の立壁部によってY方向において挟持される。更に、固定部15aに設けられている孔部に樹脂接着剤Nが充填されて固着(硬化)することで、第1の面15a1と第2の面15a2の近傍において振動子11が保持部材15に固定される。
本実施形態でも、第1実施形態と同様に、固定部15aにおいて樹脂接着剤Nを固着させた後に保持部材15から振動子11を外そうとすると、保持部材15を破損させるか又は塑性変形させなければならない。また、固定部15aにおいて樹脂接着剤Nによる固着部(孔部)の周囲は、第1の面15a1及び第2の面15a2と直交するように固定部15aに形成されている面によって囲まれている。そのため、樹脂接着剤Nの固定部15aに対する接触面積を増大させると共に、固着する前の樹脂接着剤Nが周囲に広がることを抑制することができる。その結果、樹脂接着剤Nの固着状態が安定することで、接着強度を向上させることができると共に接着強度のばらつきを抑えることができる。よって、振動子11の小型化と振動子11の小型化に伴って樹脂接着剤Nによる接着面積が小さくなっても、振動子11が十分な強度で保持部材15に固定された振動型アクチュエータを実現することができる。
図11は、保持部材15の変形例の1つである保持部材15´に振動子11を取り付けた状態を示す斜視図である。保持部材15では、図8乃至10に示したように、固定部15aにおいて樹脂接着剤Nが固着する部分(樹脂接着剤Nが充填される部分)は、XY面と直交する面によって囲まれている。これに対して、保持部材15´の固定部15a´には、樹脂接着剤Nを固着させる部分を形成するXY面との直交面の一部に欠落部D´が存在する。このように欠落部D´を有する構造であっても、振動子11を固定するために必要な固定強度が得られる限り、採用が可能である。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。例えば、上記実施形態では、第2レンズG2を保持したフォーカスレンズ保持枠215を光軸方向に駆動する駆動手段として振動型アクチュエータ100を用いた構成について説明した。これに限らず、振動型アクチュエータ100は、ズームレンズを光軸方向に駆動する駆動手段や、像ぶれ補正レンズを光軸と直交する面内で駆動する駆動手段として用いることも可能である。また、振動型アクチュエータ100は、撮像装置のレンズ鏡筒に限って適用が可能なものではなく、光軸方向又は光軸と直交する方向に光学部品を駆動する機能を有する各種の光学機器に適用することができる。
1,11 振動子
2,12 振動板
2a,12a 突起
2b 腕部
3,13 圧電素子
5,15 保持部材
5a,15a 固定部
5a1,15a1 第1の面
5a2,15a2 第2の面
5b,15c 変形部
N 樹脂接着剤

Claims (6)

  1. 突起が設けられた振動板と圧電素子とを有する振動子と、前記振動子を保持する保持部材と、前記突起と接触する摩擦部材とを有し、前記振動子に振動を励起することによって前記振動子と前記摩擦部材とが相対移動する振動型アクチュエータであって、
    前記保持部材には前記振動子を固定する固定部が前記振動子に励起される振動の腹よりも節に近い位置に形成され、
    前記固定部は、前記振動子において前記圧電素子が設けられた面の法線方向であって互いに反対の向きを位置決めする第1の面と第2の面を有し、
    前記第1の面または前記第2の面に隣接した部分に接着剤が固着されていることを特徴とする振動型アクチュエータ。
  2. 前記保持部材には、弾性変形が可能で前記固定部と連続する変形部が、前記振動板において前記圧電素子が設けられた面の法線方向に延在するように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の振動型アクチュエータ。
  3. 前記固定部は、前記振動子に対して前記相対移動の方向に突出していないことを特徴とする請求項1又は2に記載の振動型アクチュエータ。
  4. 前記固定部は、前記振動子において前記突起が設けられた側であって、前記突起のない領域に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータ。
  5. 前記固定部は、前記振動子において前記圧電素子が設けられた側であって、前記圧電素子のない領域に形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータ。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータと、
    前記振動型アクチュエータにより駆動される光学部品と、を有することを特徴とする光学機器。
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