JP2019103018A - 画像読取装置 - Google Patents

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Seiji Shibaki
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Abstract

【課題】ゴミの付着部位を判定して、効率的な清掃及び無駄な作業の発生の抑止を行う画像読取装置を提供する。【解決手段】画像読取装置500は、裏面流し読み位置を搬送中の原稿から原稿画像を読み取る裏面読取ユニット101と、裏面流し読み位置よりも裏面読取ユニット101から遠い位置に設けられるシェーディング補正用の裏面用白板97と、裏面流し読み位置に載置可能なシェーディング補正用の白板工具と、を備える。画像読取装置500は、裏面読取ユニット101が裏面用白板97を読み取った第1読取結果と白板工具を読み取った第2読取結果とのそれぞれの異常の有無を判定する。画像読取装置500は、その判定結果に応じて異常の原因となるゴミが付着した部位を判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、原稿から画像(原稿画像)を読み取る画像読取装置に関する。
一般消費者や個人事業者に対して提供される画像読取装置は、低コスト化、小型化が望まれている。ここでは、原稿の両面から原稿画像を同時に読み取り可能な画像読取装置について説明する。画像形成装置は、例えば原稿台ガラスに載置された原稿と、自動原稿給紙装置(ADF:Auto Document Feeder)により給紙される原稿と、から原稿画像を読み取ることができる。原稿台ガラス上の原稿から原稿画像を読み取る方式を「フラットベッドスキャン方式」という。ADFにより搬送される原稿から原稿画像を読み取る方式を「シートスルー方式」という。低コスト化のために、原稿画像を読み取るイメージセンサは、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)方式より安価なCIS(Contact Image Sensor)方式のラインセンサを用いる。
フラットベッドスキャンを行う場合、原稿の一方の面(表面)を読み取る表面用イメージセンサは、原稿台ガラス上の原稿をスキャンするために、ラインセンサの主走査方向に直交する副走査方向へ移動可能な構成となる。シートスルー方式で原稿の表面を読み取る場合、表面用イメージセンサは、副走査方向の所定の読取位置に固定され、ADFにより搬送中の原稿の読み取り動作を行う。シートスルー方式で原稿の他方の面(裏面)を読み取る場合、原稿の搬送路上に配置された原稿の裏面を読み取る裏面用イメージセンサが、搬送中の原稿の読み取り動作を行う。裏面用イメージセンサは、表面用イメージセンサの読み取り位置に対して、搬送路を挟んで対向して配置される。このように表裏のイメージセンサを搬送路を挟んで対向する配置とすることで、原稿を抑える部材やローラなどの部品を最小限として、画像読取装置の低コスト化及び小型化を図りながら原稿の両面の原稿画像を同時に読み取ることが可能となる。
上記の通り、表面用イメージセンサは、フラットベッドスキャンのために、原稿台ガラスの下側で副走査方向に移動可能な構成である。そのために表面用イメージセンサと裏面用イメージセンサとは、間に原稿台ガラスが存在する位置関係となる。この位置関係では、裏面用イメージセンサをシェーディング補正するための白基準部材(以下、「白板」という。)が、原稿台ガラスの下側に配置される。裏面用イメージセンサが原稿を読み取るときの被写体までの距離は搬送路上を通過する原稿面までの距離となり、裏面シェーディング用の白板を読み取るときの被写体までの距離は原稿台ガラスの下に配置された白板までの距離となる。つまり裏面用イメージセンサは、白板を読み取るときに、原稿面よりも遠い位置を読み取る必要がある。
イメージセンサに用いられるCISは、CMOSイメージセンサに対して安価である反面、被写界深度が浅いという特性を持っている。裏面用イメージセンサは、被写界深度が浅いCISを用い、且つシェーディング補正時の被写体(白板)が、原稿面よりも遠い位置に配置される。シェーディング補正は、裏面用イメージセンサが白板を焦点が合わない状態で読み取った結果に基づいて行われる。そのために正確なシェーディング補正が実行されず、読み取った原稿画像の画質が劣化してしまう。
原稿台ガラスの下に配置された遠い位置の白板を使用せず、シェーディング補正時に原稿台ガラス上に別の白色の板状部材(以下、「白板工具」という。)を載置して用いる方法がある。白板工具は、裏面用イメージセンサから原稿面までの距離と極力近い位置関係となるように製作された別体の工具である。この方法では、画像読取装置の製造時やメンテナンス時に、原稿台ガラス上に載置された白板工具が読み取られる。白板工具から読み取った画像データから算出された補正値が生成されて保存される。以下、本明細書では白板工具の読み取りから補正値の保存までを「シェーディング調整」と呼称する。この保存した補正値を用いてシェーディング補正が行われる。このように焦点が合う位置に載置された白板工具を用いて補正値を生成することで、内部に配置した白板に焦点が合わずに適切な補正値が生成されないという不都合が解消される。
ただし、この方法では、補正値を長期間使用することになるため、裏面用イメージセンサの経時変化による読み取り特性の変化の影響が生じる。そこで、以下に説明するように内部に配置された白板を、特性の経時変化を補正するために用いる。この場合、画像読取装置の製造時やメンテナンス時に白板工具に加えて内部の白板を読み取った画像データから算出した値を保存する。原稿読取時には、改めて内部の白板を読み取る。新しく得られた内部の白板の値と、保存される古い値との変化を経時変化として、シェーディング補正が行われる。このように裏面用のシェーディング補正が正しく行えない不都合については、外部の白板工具と内部の白板とを用いて解消する技術が提案されている。
白板及び白板工具を用いたシェーディング補正は、イメージセンサによる読取箇所が増えるために、ゴミや汚れの付着によるスジ状の異常画像の影響を受け易い。また、付着したゴミの清掃に手間がかかる。一般に、ゴミの大きさは目視が困難なほど小さいことが多い。ゴミにより異常画像が生じる場合、関係する全ての部位の清掃と、白板工具を用いたシェーディング調整とを行う必要があるために、メンテナンスに時間がかかる。そのために、ゴミの位置を判別して速やかに除去することが重要になる。
特許文献1、2は、ゴミを速やかに清掃するためにゴミの付着位置を特定する技術を開示する。特許文献1は、読み取った画像データを主走査方向に解析することで、ゴミの付着位置を特定する技術を開示する。特許文献2は、表裏用のいずれか一方の光源を点灯した状態で原稿を搬送し、その状態において表裏両方のイメージセンサにより画像を読み取る。読み取った表裏両方の画像データの比較に基づいて、原稿台ガラスと白板とのどちらに異物が付着しているのかが特定される。
特開2002−330268号公報 特開2012−304972号公報
特許文献1によると、ゴミの主走査方向の位置を特定できるが、ゴミが付着する具体的な部位が不明である。例えば、ゴミが付着した部位が白板工具近傍か、表面用イメージセンサ近傍か、裏面用イメージセンサ近傍かといったような、具体的な部位の特定は行われない。従って、清掃対象となる部位が増加して清掃時間が短縮できない。
また、特許文献2によると、原稿台ガラスと白板とのどちらにゴミが付着しているかの判別が行われるが、外部に載置される白板工具へのゴミの付着の判別はできない。そのために清掃時間の短縮ができない。さらに、特許文献2では、表裏のいずれか一方の光源から発した光を表裏の両方のイメージセンサで読み取るために、原稿を透過可能な大きな光量を出力できる光源を備える必要がある。このような光源は高価であるために、コストが上昇する。
いずれにしても、外部部材である白板工具へのゴミの付着の判別はできない。よって白板工具にもゴミが付着していた可能性を想定して、清掃時には白板工具を用いたシェーディング調整を毎回やり直す必要がある。そのために、ゴミの付着により、清掃時間がかかり、毎回シェーディング調整をやり直して無駄な作業が発生する。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ゴミの付着部位を判定して、効率的な清掃及び無駄な作業の発生の抑止を行う画像読取装置を提供することを目的とする。
本発明の画像読取装置は、所定の搬送路を搬送される原稿から原稿画像を読み取る読取手段と、前記読取手段に対して、前記読取手段が前記原稿を読み取る位置よりも遠い位置に設けられるシェーディング補正用の第1部材と、前記読取手段が前記原稿を読み取る前記位置に載置可能であるシェーディング補正用の第2部材と、前記読取手段が前記第1部材を読み取った第1読取結果と前記第2部材を読み取った第2読取結果とのそれぞれの異常の有無を判定し、その判定結果に応じて前記異常の原因となるゴミが付着した部位を判定する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ゴミの付着部位を判定することができるために効率的な清掃が可能になる。またそのために無駄な作業の発生が抑止される。
画像読取装置の構成図。 コントローラのハードウェア構成図。 (a)、(b)は画像読取装置の斜視図。 白板工具の構成図。 原稿画像の読取処理を表すフローチャート。 (a)〜(c)は画像読取処理の説明図。 調整モード時の処理を表すフローチャート。 (a)〜(d)はゴミが付着する部位の説明図。 (a)〜(d)はゴミが付着する部位の説明図。 (a)〜(d)はゴミが付着する部位の説明図。 (a)〜(d)はゴミが付着する部位の説明図。 ゴミの付着部位の原因分類表。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。
(画像読取装置の構成)
図1は、本実施形態の画像読取装置の構成図である。画像読取装置500は、自動原稿給紙を行うADF100、画像読取部200、後述のコントローラ、及び後述の操作部を備える。画像読取部200は、ADF100に対向する面に透過部材である原稿台ガラス209を有し、フラットベッドスキャン方式とシートスルー方式とで原稿画像を読み取ることができる。画像読取部200は、原稿の一方の面である表面の原稿画像を読み取るための光学スキャナユニットである表面読取ユニット202を備える。ADF100は、原稿の搬送機構と、原稿の他方の面である裏面の原稿画像を読み取るための光学スキャナユニットである裏面読取ユニット101と、を備える。
ADF100は、1枚以上の原稿で構成される原稿束Sを積載する原稿トレイ30を有する。ADF100は、原稿トレイ30から原稿を1枚ずつ搬送路を給送して排紙トレイ20に排出する。原稿は、搬送路を搬送されている途中で表面及び裏面の原稿画像を読み取られる。搬送路には、原稿を搬送するための各種ローラ及び原稿を検知する各種センサが設けられる。
搬送路は、原稿トレイ30の原稿の有無を検知する原稿有無検知センサ14、原稿の搬送開始前に原稿束Sが原稿トレイ30から搬送方向の下流へ進出することを規制する分離ローラ2、分離パッド21、及びピックアップローラ1を有する。ピックアップローラ1は、原稿の搬送開始時に原稿束Sの原稿面に落下して回転する。これにより、原稿束Sの最上面の原稿が給紙される。ピックアップローラ1によって給送された原稿は、分離ローラ2及び分離パッド21の作用によって1枚に分離される。この分離作用は周知のリタード分離技術によって実現されている。分離ローラ2と分離パッド21によって分離された原稿は、引抜ローラ3により、レジストローラ4へ搬送される。このときレジストローラ4は停止している。そのために原稿は、先端がレジストローラ4に突き当てられてループを形成し、搬送方向に対する斜行が解消される。
レジストローラ4の搬送方向の下流側には、原稿を原稿台ガラス209方向へ搬送する搬送ローラ5が配置される。搬送ローラ5は、原稿を表面読取ユニット202の読取位置である表面流し読み位置に搬送する。表面読取ユニット202は、表面流し読み位置に搬送された原稿から表面の原稿画像を読み取る。搬送ローラ5は、原稿を、表面流し読み位置に引き続き裏面読取ユニット101の読取位置である裏面流し読み位置に搬送する。裏面読取ユニット101は、裏面流し読み位置に搬送された原稿から裏面の原稿画像を読み取る。ADF100は、裏面流し読み位置に透過部材である裏面読取ガラス98を備える。裏面読取ユニット101は、裏面読取ガラス98を透過する光により原稿画像を読み取る。原稿は、裏面読取ガラス98と原稿台ガラス209との間を搬送される。レジストローラ4と搬送ローラ5との間にはリードセンサ18が設けられる。リードセンサ18が原稿を検知することで、搬送ローラ5が原稿を搬送し、表面読取ユニット202及び裏面読取ユニット101が読み取り動作を行う。裏面流し読み位置を通過した原稿は、搬送ローラ7によって排紙ローラ12に搬送される。排紙ローラ12は、原稿を排紙トレイ20へ排出する。
表面読取ユニット202と裏面読取ユニット101とは同じ構成である。表面読取ユニット202は、発光部である表面用LED(Light Emitting Diode)203、複数のレンズで構成される表面用レンズアレイ204、及びイメージセンサである表面用ラインセンサ208を備える。表面読取ユニット202は、表面流し読み位置を通過する原稿の表面に対して、表面用LED203により光を照射する。照射された光は、原稿により反射される。原稿による反射光は、表面用レンズアレイ204を透過して表面用ラインセンサ208の受光面に結像される。このようにして表面読取ユニット202は、表面の原稿画像を読み取る。裏面読取ユニット101は、発光部である裏面用LED103、複数のレンズで構成される裏面用レンズアレイ104、及びイメージセンサである裏面用ラインセンサ108を備える。裏面読取ユニット101は、裏面流し読み位置を通過する原稿の裏面に対して、裏面用LED103により光を照射する。照射された光は、原稿により反射される。原稿による反射光は、裏面用レンズアレイ104を透過して裏面用ラインセンサ108の受光面に結像される。このようにして裏面読取ユニット101は、裏面の原稿画像を読み取る。原稿の搬送方向に対して直交する方向が、表面読取ユニット202及び裏面読取ユニット101の主走査方向である。本実施形態では、表面用ラインセンサ208及び裏面用ラインセンサ108は、ともにCISで構成される。
上記の通り、本実施形態の画像読取装置500は、シートスルー方式とフラットベッドスキャン方式とにより原稿画像を読み取ることが可能となっている。シートスルー方式の原稿画像の読み取りは上記のようになる。フラットベッドスキャン方式では、原稿台ガラス209上に原稿が載置されて固定され、表面読取ユニット202が副走査方向に移動しながら走査することで原稿画像を読み取る。
画像読取部200は、表面読取ユニット202が読み取った原稿の表面の原稿画像を表す画像データのシェーディング補正用に、白基準部材である表面用白板96を有する。表面用白板96は、表面読取ユニット202に読み取られる面が表面流し読み位置の原稿の表面と略同じ位置になるように、原稿台ガラス209上に配置される。表面用白板96は、表面読取ユニット202に読み取られる面が白色である。表面読取ユニット202は、表面用白板96の位置まで移動して、下側から表面用白板96の読み取りを行う。
画像読取部200は、裏面読取ユニット101が読み取った原稿の裏面の原稿画像を表す画像データのシェーディング補正用に、白基準部材である裏面用白板97を有する。裏面読取ユニット101は、ADF100に固定されて移動しないために、原稿が通過しないタイミングで裏面用白板97の読み取りを行う。裏面用白板97は、裏面読取ユニット101に読み取られる面が白色である。裏面用白板97は、裏面読取ユニット101からの距離が、裏面流し読み位置よりも遠い位置に配置される。そのために裏面用白板97は、裏面読取ユニット101に読み取られる面が裏面流し読み位置の原稿の裏面よりも、裏面読取ユニット101から遠くに位置する。
(コントローラ)
図2は、以上のような構成の画像読取装置500の動作を制御するコントローラのハードウェア構成図である。コントローラ300は、ADF100、画像読取部200、及び操作部400に接続され、画像読取装置500の全体動作を制御する。
コントローラ300は、CPU(Central Processing Unit)310、ROM(Read Only Memory)307、及びRAM(Random Access Memory)306を備えるコンピュータシステムである。CPU310は、ROM307に格納される制御プログラムを、RAM306を作業領域に用いて実行することで画像読取装置500の動作を制御する。CPU310は、画像読取装置500内の各種センサ、ドライバ、操作部400等と通信を行うための入力ポート及び出力ポートを備える。コントローラ300は、フラッシュメモリ308及びインターフェース部320を備える。フラッシュメモリ308は、製造時に調整された調整データや、主走査方向の画像を補正するための補正プロファイル等を記憶する不揮発性メモリである。インターフェース部320は、LAN(Local Area Network)や公衆回線等の外部インターフェースに接続される。インターフェース部320は、画像データの外部機器への転送及び外部機器からの読み取り動作の指示受付等を行うためのデータの送受信等を行う。
ADF100は、コントローラ300のCPU310による指示に応じて動作する。ADF100は、CPU310からの指示に応じて負荷を駆動するためのアナログ回路である搬送負荷駆動用ドライバ301を備える。搬送負荷駆動用ドライバ301は、本実施形態では、原稿搬送用のローラを駆動するためのモータ302、ソレノイド303、クラッチ304を駆動する。ソレノイド303は、給紙ローラ1を昇降させる機構に接続されている。ソレノイド303がオンすると給紙ローラ1は下降し、オフすると給紙ローラ1は上昇する。
ADF100の各種のセンサ19は、ADF100の搬送路に配置されている複数のセンサであり、図1のリードセンサ18や原稿有無検知センサ14等である。これらのセンサ19は、CPU310の入力ポートに接続されており、検知結果をCPU310へ送信する。CPU310は、センサ19の検知結果に応じてモータ302、ソレノイド303、及びクラッチ304の動作を制御することで原稿の搬送を行う。また、CPU310は、センサ19の検知結果に応じて表面読取ユニット202及び裏面読取ユニット101に画像読取を行わせる。
裏面用ラインセンサ108は、画像読取部200に配置された裏面用AFE(Analog
Front End)214に接続される。裏面用LED103は、搬送された原稿の裏面を読み取るための光源である。裏面用LED103は、画像読取部200に配置された光学系負荷駆動用ドライバ311に接続され、CPU310の指示に応じてランプの点灯、消灯、光量が制御される。
画像読取部200は、コントローラのCPU310の指示に応じて動作する。画像読取部200は、CPU310からの指示に応じてモータ、LED等の負荷を駆動するためのアナログ回路である光学系負荷駆動用ドライバ311を備える。光学系負荷駆動用ドライバ311は、本実施形態ではスキャナモータ309、表面用LED203、及びADF100の裏面用LED103を駆動する。スキャナモータ309は、フラットベッドスキャン時に表面読取ユニット202を副走査方向へ移動させるための駆動源である。表面用LED203は、光学系負荷駆動用ドライバ311に接続され、CPU310の指示に応じてランプの点灯、消灯、光量が制御される。
画像読取部200は、各種のセンサ305を内蔵する。センサ305は、例えば表面読取ユニット202が表面用白板96の端部に到達したことを検知するためのホームポジションセンサ等である。これらのセンサ305は、CPU310の入力ポートに接続されており、検知結果をCPU310へ送信する。CPU310は、センサ305の検知結果に応じて例えば表面読取ユニット202の動作を制御する。
表面用ラインセンサ208は、表面用AFE213に接続される。表面用AFE213は、表面用ラインセンサ208への通電と同期信号出力を行うとともに、読取結果を量子化してデジタル信号である画像データへの変換を行う。同様に、裏面用AFE214は、裏面用ラインセンサ108への通電と同期信号出力を行うとともに、読取結果を量子化してデジタル信号である画像データへの変換を行う。表面用AFE213及び裏面用AFE214は、生成した画像データを画像処理部314へ送信する。画像処理部314は、表面用AFE213及び裏面用AFE214から受信する画像データに対してシェーディング補正を含む各種画像処理を行う。画像処理部314は、画像処理後の画像データを画像メモリ312に書き込む。画像処理部314は、シェーディング補正時にシェーディングメモリ313から処理に用いるデータを取得する。シェーディングメモリ313は、表面用ラインセンサ208及び裏面用ラインセンサ108で読み取られた画像データの主走査方向のムラを補正するためのデータを保持する。
操作部400は、入力装置及び出力装置を備えるユーザインターフェースである。操作部400は、出力装置としてLCD(Liquid Crystal Display)やスピーカを備え、入力装置としてタッチパネルを備える。操作部400は、LCDによりユーザに対して機器の状態を通知し、タッチパネルによりモード設定やジョブの開始等のユーザからの指示を受け付ける。
(シェーディング補正)
図3は、画像読取装置500の斜視図である。図3により裏面の画像データのシェーディング補正制御の概要を説明する。本実施形態では、ゴミが付着した部位の判定と、再度のシェーディング調整の有無を判別する。本実施形態のシェーディング補正を説明する前に、一般的なシェーディング補正方法を二通り説明する。
一つ目のシェーディング補正方法は、原稿画像の読み取りを行う直前に装置内部の白板を読み取り、その読取結果を基準として補正を行う方法である。ADF100は、図3(a)では開いた状態であるが、読取時には、原稿を通過させるために図1のように閉じた状態になる。画像読取装置500は、この状態で、原稿画像の読み取りを行う直前に裏面用白板97を読み取ってシェーディング補正を行う。
二つ目のシェーディング補正方法は、装置内の白板を用いずに、生産時などの所定の時点で装置外部の白基準部材となる白板工具を用いて補正する方法である。この方法では、画像読取装置500は、補正時にのみ原稿台ガラス209上の裏面流し読み位置に載置される白板工具Pを読み取って補正値を取得し、この補正値をフラッシュメモリ308の所定の記憶領域に保存する。画像読取装置500は、原稿画像の読み取り時に、保存した補正値を用いてシェーディング補正を行う。図3(b)は、白板工具Pが原稿台ガラス209上に載置された状態を表す。白板工具Pは、裏面読取ユニット101により読み取られる面が白色で板状又は紙状の部材である。白色工具Pは、原稿台ガラス209に載置可能な部材であり、補正時に原稿台ガラス209に載置され、処理が終了すると原稿台ガラス209から取り除かれる。図示するように、白板工具Pが載置される位置は、裏面用ラインセンサ108に対向する位置であり、且つ原稿台ガラス209の上部である。この位置は、裏面流し読み位置にあたる。ADF100は、図3(b)では開いた状態であるが、読取時には外光の影響を受けないように、図1のように閉じた状態になる。白板工具Pは、読取終了後に作業者によって取り除かれる。
図4は、このような白板工具Pの構成図である。白色工具Pは、中空矩形のベース部材601の中空部分に白紙600を備えた構成である。ベース部材601は、本実施形態では鉄製の板であるが、プラスチックやフィルム等の材質であってもよい。白紙600は、シェーディング補正に用いられる白基準部材であるために、均一性が高く白色度の高い紙である。白紙600は、本実施形態では紙であるが、均一性が高い材質であれば、他の材質の物を用いてもよい。裏面読取ユニット101は、白紙600部分を読み取る。
本実施形態のシェーディング補正方法は、これら二つの方法を併用する。本実施形態のシェーディング補正では、白色工具Pは主走査方向の読み取りのムラの補正のために用いられ、裏面用白板97は過去に保存したデータと最新の読み取りデータとから経時変化を補正するために用いられる。従って製造時やメンテナンス時には、画像読取装置500は、裏面用白板97及び白色工具Pの二種類の白基準部材を読み取り、読取結果から取得した補正用データをフラッシュメモリ308に保存しておく。原稿画像の読み取り時には、画像読取装置500は、裏面用白板97の読み取りを行い、フラッシュメモリ308に保存した補正用データを読取結果に応じて経時変化に対応した補正用データに補正する。画像読取装置500は、このように合計して3つのデータ(予め取得する裏面用白板97及び白色工具Pの読取結果、画像読取時に取得する裏面用白板97の読取結果)に基づいてシェーディング補正値を導出する。
このように内部と外部の両方の白板を用いたシェーディング補正では、ゴミの付着に弱くなる。そのために本実施形態の画像読取装置500は、裏面用白板97及び白色工具Pの読取結果から、裏面用白板97、白色工具P、及び裏面用ラインセンサ108のそれぞれの近傍のいずれにゴミが付着しているかを判定する。
(画像読取処理)
図5は、このような画像読取装置500による原稿画像の読取処理を表すフローチャートである。図6は、画像読取処理の説明図である。
CPU310は、画像読取装置500の電源投入やスリープ状態からの復帰時に、各種の初期化動作を行う(S801)。初期化動作では、CPU310は、表面読取ユニット202を表面用白板96の端部に移動させる。CPU310は、ADF100から原稿を給送するための準備として、ピックアップローラ1を原稿束Sの原稿面に落下させる。CPU310は、表面用LED203及び裏面用LED103へ点灯開始を指示し、表面用ラインセンサ208及び裏面用ラインセンサ108への電源供給を開始する。初期化動作後にCPU310は、ユーザによる操作部400からのジョブ開始指示の入力を待機する。ユーザが操作部400により動作モードを設定してジョブ開始を指示すると、CPU310は、この指示を取得する。
ジョブ開始指示を取得したCPU310は、表面用のシェーディング測定を行う(S802)。CPU310は、表面用白板96の端部に移動した表面読取ユニット202を、副走査方向に移動させながら表面用白板96を読み取らせることで、表面用のシェーディング測定を行う。CPU310は、表面用白板96の読取結果と所定の補正目標値とから、表面読取ユニット202の読み取り時のムラを均一化するための、主走査方向の各画素の表面用シェーディング補正データを導出する。CPU310は、導出した表面用のシェーディング補正データをシェーディングメモリ313に設定する(S803)。
CPU310は、ジョブ開始指示で指示されたジョブが原稿の両面読取を指示するか否かを判定する(S804)。ジョブが両面読取を指示していない場合(S804:N)、CPU310は、原稿搬送を開始する(S830)。
ジョブが両面読取を指示する場合(S804:Y)、CPU310は、フラッシュメモリ308に予め保存される保存プロファイルを読み出して変数Pn(nは1〜2552であり、主走査方向の画素位置を表す)に設定する(S805)。保存プロファイルは、例えば図6(b)のPnである。保存プロファイルは、予めシェーディング調整を行う調整モードにより取得される。保存プロファイルの詳細は後述する。
CPU310は、裏面読取ユニット101により裏面用白板97を読み取り、読取結果である画像データを変数In(nは1〜2552)に設定する(S809)。裏面用白板97を読み取った画像データは、例えば図6(a)、図6(c)のInである。
CPU310は、保存プロファイルPnと裏面用白板97の画像データInとから、予測白板データERnを式1に基づいて算出する(S810)。
ERn=Pn×In …(式1)
図6(c)は、予測白板データERnを例示する。予測白板データERnは、裏面読取ユニット101の経時変化を補正するために算出される。イメージセンサに経時変化が生じる場合、白板の読取結果が変化する。本来、シェーディング補正に必要なデータは、白板工具Pの読取結果(画像データ)である。しかし、白板工具Pの画像データだけではイメージセンサの経時変化に対応したシェーディング補正が困難である。そのために本実施形態では、シェーディング補正に用いるデータを、白板工具Pの画像データと初期の裏面用白板97の画像データとから除算式で算出した値として保存する。この値が保存プロファイルPnである。白板工具Pの画像データを必要とする場合、最新の裏面用白板97の画像データを用いて、保存プロファイルPnから逆演算する。これによりイメージセンサの経時変化分が補正された白板工具Pの予想データ(予測白板データERn)が得られる。
CPU310は、所定の目標輝度Tと予測白板データERnとから、主走査方向の各画素の裏面用のシェーディング補正データSnを式2に基づいて算出する(S811)。
Sn=T/ERn …(式2)
例えば目標輝度Tが「220」であり、予測白板データER1が「200」である場合、シェーディング補正データS1は、「1.1」となる。
CPU310は、算出した裏面用のシェーディング補正データSnをシェーディングメモリ313の裏面用の記憶領域に設定する(S820)。これにより、読み取った各ラインの主走査方向の画像データは、以下のように補正可能になる。読み取った補正前の各画素の画像データRnは、シェーディングメモリ313に設定されたシェーディング補正データSnにより、式3で補正後の画像データRAnに補正される。なお、この補正処理は高速に行う必要があるために、本実施形態ではハードウェア回路により演算する構成としている。
RAn=Sn×Rn …(式3)
裏面用及び表面用のシェーディング補正データの設定後にCPU310は、モータ302を制御して原稿を原稿トレイ30から読取位置まで搬送する(S830)。CPU310は、表面流し読み位置を通過する原稿から表面読取ユニット202により表面の原稿画像を読み取る。両面読取の場合、CPU310は、表面の読み取り後に裏面流し読み位置を通過する原稿から裏面読取ユニット101により裏面の原稿画像を読み取る(S831)。ここで読み取られた原稿画像の画像データは、画像処理部314によりシェーディング補正が行われる。これにより経年変化に対応して適切なシェーディング補正が行われた画像データが生成される。シェーディング補正後の画像データは、画像メモリ312に保存される。
CPU310は、読み取り対象の次の原稿の有無を判定することでジョブの終了を判定する(S832)。次の原稿が有る場合はジョブが継続し(S832:N)、CPU310は次の原稿の搬送を開始する(S830)。次の原稿が無い場合、CPU310はジョブを終了する(S832:Y)
このように本実施形態の原稿画像の読取処理は、保存プロファイルを読取ジョブで利用することで、経年変化に応じたシェーディング補正を実現する。
(シェーディング調整)
図7は、シェーディング調整を行う調整モード時の処理を表すフローチャートである。ここでは、裏面用の保存プロファイルを保存するシェーディング調整処理について説明する。また、本実施形態では、シェーディング調整処理時にゴミが付着する部位の判定を行う。図8〜図11は、ゴミが付着する部位の説明図である。
CPU310は、ユーザによる操作部400からのシェーディング調整処理の開始指示の入力を待機する(S701:N)。ユーザは、操作部400に表示される画面から、「内部白板調整モード」と「外部白板調整モード」とのいずれかを選択して「調整開始」ボタンを押下する。内部白板調整モードは、裏面用白板97による調整処理を行う調整モードである。外部白板調整モードは、白板工具Pによる調整処理を行う調整モードである。「調整開始」ボタンが押下されると、操作部400は、選択された調整モードを含む調整処理の開始指示をCPU310へ送信する。
シェーディング調整処理の開始指示が入力されると(S701:Y)、CPU310は、調整処理が再調整か否かを判定し、判定結果に応じてフラグを設定する(S702)。CPU310は、内部白板取得済みフラグFi及び外部白板取得済みフラグFoを設定する。内部白板取得済フラグFiは、内部白板調整モードを実行することで裏面用白板97の画像データが取得されていた場合は「1」、取得されていない場合は「0」に設定される。外部白板取得済フラグFoは、外部白板調整モードを実行することによって白板工具Pの画像データが取得されていた場合は「1」、取得されていない場合は「0」に設定される。
CPU310は、内部白板取得済フラグFi及び内部白板取得済フラグFoを参照し、両方とも「1」であれば再調整であると判定して、内部白板取得済フラグFi及び外部白板取得済フラグFoの両方に「0」を設定する(S702:Y、S703)。CPU310は、内部白板取得済フラグFi及び内部白板取得済フラグFoを参照し、少なくとも一方が「0」であるなら再調整ではないと判定する(S702:N)。フラグ設定後、あるいは再調整ではない場合、CPU310は、開始指示に含まれる調整モードを確認する(S704)。
調整モードが内部白板調整モードである場合(S704:内部白板調整モード)、CPU310は、裏面読取ユニット101により裏面用白板97を読み取り、読み取った主走査方向の各画素の画像データを変数In(nは1〜2552)に保存する。またCPU310は、内部白板取得済フラグFiを「1」に設定する(S710)。各画素の画素データは、図6(a)のInのようになる。
CPU310は、裏面用白板97及び白板工具Pの両方による調整が終了しているかを判定する(S711)。CPU310は、外部白板取得済フラグFoの値によりこの判定を行う。外部白板取得済フラグFoが「1」であれば、CPU310は、裏面用白板97及び白板工具Pの両方による調整が終了していると判定する(S711:Y)。外部白板取得済フラグFoが「0」であれば、CPU310は、裏面用白板97及び白板工具Pの両方による調整が終了していないと判定する(S711:N)。この場合、CPU310は、操作部400にメッセージの表示を指示する(S712)。ここでは、CPU310は、「次に白板工具をセットして外部白板調整モードを実施して下さい」という文字列を操作部400に表示させる。この状態では、外部の白板工具Pによる調整が完了していない。そのためにCPU310は、白板工具Pによる調整を促すための表示を行う。メッセージの表示後にCPU310は処理を終了する。再び調整を行う場合にシェーディング調整処理が実行される。
調整モードが外部白板調整モードである場合(S704:外部白板調整モード)、CPU310は、図3(b)で説明したように、裏面読取ユニット101により白板工具Pを読み取り、外部白板取得済フラグFoを「1」に設定する(S720)。CPU310は、原稿台ガラス209上に配置された白板工具Pを裏面読取ユニット101により読み取り、読み取った主走査方向の各画素の画像データを変数En(nは1〜2552)に保存する。各画素の画素データは、図6(a)のEnのようになる。
CPU310は、裏面用白板97及び白板工具Pの両方による調整が終了しているかを判定する(S721)。CPU310は、内部白板取得済フラグFiの値によりこの判定を行う。内部白板取得済フラグFiが「1」であれば、CPU310は、裏面用白板97及び白板工具Pの両方による調整が終了していると判定する(S721:Y)。内部白板取得済フラグFiが「0」であれば、CPU310は、裏面用白板97及び白板工具Pの両方による調整が終了していないと判定する(S721:N)。この場合、CPU310は、操作部400にメッセージの表示を指示する(S722)。ここでは、CPU310は、「次に白板工具を外して内部白板調整モードを実施して下さい」という文字列を操作部400に表示させる。この状態では、内部の裏面用白板97による調整が完了していない。そのためにCPU310は、裏面用白板97による調整を促すための表示を行う。メッセージの表示後にCPU310は処理を終了する。再び調整を行う場合にシェーディング調整処理が実行される。
以上の処理により、画像読取装置500は、裏面読取ユニット101が読み取った裏面用白板97及び白板工具Pの両方の画像データを取得してRAM306に保存する。裏面用白板97及び白板工具Pの両方の画像データを取得したCPU310は、主走査カウンタCmを「0」に設定する(S730)。主走査カウンタCmはプログラム内で用いられる変数であり、検査対象とする主走査方向の画素位置を示す変数である。S730の処理では主走査カウンタCmが初期化されて「0」に設定される。CPU310は、主走査カウンタCmに「1」加算する(S731)。CPU310は、主走査カウンタCmの値に応じた画素位置の裏面用白板97の画像データ及び白板工具Pの画像データをRAM306から取得する(S732)。以下、裏面用白板97の画像データを「内部白板データ」、白板工具Pの画像データを「外部白板データ」という。
CPU310は、主走査カウンタCmの値に応じた画素位置の内部白板データが所定の閾値の範囲内であるか否かにより、内部白板データの異常の有無を判定する(S733)。これは想定された裏面用白板97の輝度に対して下限の閾値を決め、内部白板データが閾値を下回る場合に異常と判定する処理である。本実施形態では8ビットデータで「154」を閾値とする。これは裏面用白板97の輝度レベルの理想値「220」に対して70%以下の値となった場合を異常であると判定するためである。本実施形態では下限値のみ定めているが、上限値を定めてもよい。
内部白板データが正常である場合(S733:N)、CPU310は、主走査カウンタCmの値に応じた画素位置の外部白板データが所定の閾値範囲内であるか否かにより、外部白板データの異常の有無を判定する(S734)。この処理の内容はS733の処理と同じである。
内部白板データが異常である場合(S733:Y)、CPU310は、主走査カウンタCmの値に応じた画素位置の外部白板データが所定の閾値範囲内であるか否かにより、外部白板データの異常の有無を判定する(S735)。この処理の内容はS733の処理と同じである。
つまり、S733〜S735の処理により、CPU310は、内部白板データ及び外部白板データの異常の発生状態を判定する。CPU310は、外部白板データのみが異常、内部白板データのみが異常、両方とも異常、両方とも正常のいずれかの判定を行う。なお、内部白板データ及び外部白板データと比較される閾値は、同じ値であってもよく、データ毎に別の値が用いられてもよい。
外部白板データのみが異常である場合(S733:N、S734:Y)、CPU310は、外部白板である白板工具Pの近傍にゴミが生じていると判定する。CPU310は、操作部400にメッセージの表示を指示する(S738)。ここでは、CPU310は、「白板工具を清掃、又は交換して下さい。その後に、白板工具をセットして外部白板調整モードを実施して下さい」という文字列を操作部400に表示させる。
図8は、外部白板データのみが異常である場合の説明図である。図8(a)は、白板工具Pが載置されていない状態を表す。図8(b)は、裏面用白板97による画像データを例示する。図8(c)は、白板工具Pが載置された状態を表す。図8(d)は、白板工具Pによる画像データを例示する。白板工具Pにゴミが付着した場合、図8(a)と図8(c)の関係のように、白板工具Pを載置した図8(c)のときにのみゴミの影響を受ける。従って、裏面用白板97による画像データ(図8(b))には異常データが生じず、白板工具Pによる画像データ(図8(d))には異常データが生じる。CPU310は、この特性を利用して白板工具Pにゴミが付着したことを特定している。
CPU310は、メッセージの表示後に、外部白板調整モードが無効であることを示すために、外部白板取得済フラグFoを「0」に設定する(S743)。外部白板データのみが異常である場合、CPU310はこのような処理を行う。この場合、保存プロファイルは生成されない。
内部白板データ及び外部白板データの両方が異常である場合(S733:Y、S735:Y)、CPU310は、裏面読取ユニット101の近傍にゴミが生じていると判定する。CPU310は、操作部400にメッセージの表示を指示する(S739)。ここでは、CPU310は、「裏面読取ユニットを清掃して下さい。その後に、白板工具を外して内部白板調整モードを実施して下さい」という文字列を操作部400に表示させる。
図9は、内部白板データ及び外部白板データの両方が異常である場合の説明図である。図9(a)は、白板工具Pが載置されていない状態を表す。図9(b)は、裏面用白板97による画像データを例示する。図9(c)は、白板工具Pが載置された状態を表す。図9(d)は、白板工具Pによる画像データを例示する。裏面読取ユニット101の近傍にゴミが付着した場合、図9(a)と図9(c)の関係のように、白板工具Pの有無にかかわらず、裏面読取ユニット101による画像データがゴミの影響を受ける。図9(a)、図9(c)では、ゴミが裏面読取ガラス98に付着した例を示す。従って、裏面用白板97による画像データ(図9(b))及び白板工具Pによる画像データ(図9(d))の両方に異常データが生じる。CPU310は、この特性を利用して裏面読取ユニット101の近傍にゴミが付着したことを特定している。
内部白板データのみが異常である場合(S733:Y、S735:N)、CPU310は、内部白板である裏面用白板97の近傍にゴミが生じていると判定する。CPU310は、操作部400にメッセージの表示を指示する(S740)。ここでは、CPU310は、「原稿台ガラスの白板部を清掃して下さい。その後に、白板工具を外して内部白板調整モードを実施して下さい」という文字列を操作部400に表示させる。
図10は、内部白板データのみが異常である場合の説明図である。図10(a)は、白板工具Pが載置されていない状態を表す。図10(b)は、裏面用白板97による画像データを例示する。図10(c)は、白板工具Pが載置された状態を表す。図10(d)は、白板工具Pによる画像データを例示する。裏面用白板97の近傍にゴミが付着した場合、図10(a)と図10(c)の関係のように、白板工具Pが載置されない状態では、裏面読取ユニット101による画像データがゴミの影響を受ける。図10(a)、図10(c)では、ゴミが原稿台ガラス209に付着した例を示す。図10(c)のように白板工具Pを載置した状態では、裏面読取ユニット101からは、白板工具Pによりゴミが隠れてしまう。従って、裏面用白板97による画像データ(図10(b))には異常データが生じ、白板工具Pによる画像データ(図10(d))には異常データが生じない。CPU310は、この特性を利用して裏面用白板97の近傍にゴミが付着したことを特定している。
CPU310は、S739及びS740でメッセージを表示した後に、内部白板調整モードが無効であることを示すために、内部白板取得済フラグFiを「0」に設定する(S744)。内部白板データのみ或いは内部白板データ及び外部白板データの両方が異常である場合、CPU310はこのような処理を行う。この場合、保存プロファイルは生成されない。
内部白板データ及び外部白板データの両方が正常である場合(S733:N、S734:N)、CPU310は、主走査カウンタCmの示す画素位置が1ライン分の主走査方向の最終画素であるかを判定する(S736)。本実施形態では、主走査方向の1ライン分の画素数を2552としているため、ここでは、CPU310が主走査カウンタCmの値が2552以下であるかを確認する。主走査カウンタCmの値が2552以下である場合(S736:Y)、CPU310は、S731以降の処理を1ライン分の主走査方向の最終画素まで繰り返し行う。
主走査カウンタCmの値が2552より大きい場合(S736:N)、CPU310は、裏面用白板97及び白板工具Pの両方の画像データの主走査方向の全画素に異常が発生していないと判定する。CPU310は、操作部400にメッセージの表示を指示する(S737)。ここでは、CPU310は、「調整が正しく終了しました」という文字列を操作部400に表示させる。
図11は、内部白板データ及び外部白板データがすべて正常である場合の説明図である。図11(a)は、白板工具Pが載置されていない状態を表す。図11(b)は、裏面用白板97による画像データを例示する。図11(c)は、白板工具Pが載置された状態を表す。図11(d)は、白板工具Pによる画像データを例示する。どの部位にもゴミが付着していない場合、図11(a)と図11(c)の関係のように、白板工具Pの有無にかかわらず、裏面読取ユニット101による画像データがゴミの影響を受けない。従って、裏面用白板97による画像データ(図11(b))及び白板工具Pによる画像データ(図11(d))のいずれにも異常データが生じない。
メッセージの表示後にCPU310は、白板工具Pを読み取った画像データEnと、裏面用白板97を読み取った画像データInとから、以下に示す式4を用いて保存プロファイルPnを生成し、変数Pn(nは1〜2552)に保存する(S741)。
Pn=En/In …(式4)
主走査方向の画素位置毎の保存プロファイルは、図6(b)のPnのようになる。CPU310は、生成した保存プロファイルをフラッシュメモリ308に保存する(S742)。CPU310は、このように保存プロファイルを保存して処理を終了する。図5の処理は、この処理により保存プロファイルがフラッシュメモリ308に保存された後に行われることになる。なお、上記の処理でメッセージは操作部400に表示されることとして説明しているが、メッセージは、スピーカにより音声で出力されてもよい。
以上のような画像読取装置500は、機内に配置された裏面用白板97を読み取った画像データと、シェーディング調整時のみに用いる外部の白板工具Pを読み取った画像データとの2つの画像データの異常の有無を判定する。画像読取装置500は、異常が有る場合に、異常の原因となったゴミが付着している部位を特定する。図12は、ゴミの付着部位の原因分類表である。図12は、裏面用白板97のゴミ有無と、白板工具Pのゴミ有無の組み合わせから、ゴミが付着した部位の判定結果を表す。
このように本実施形態の画像読取装置500は、ゴミが付着している部位を容易に判別する事が可能になる。そのために、ゴミ発生時に必要な部位のみ清掃すれば良くなり、清掃時間が短縮されるという効果が得られる。また、画像読取装置500は、外部工具(白板工具P)にゴミが付着したかどうかが判別できるようになるために、必要なときにのみ外部工具を用いたシェーディング調整をやり直せばよくなる。

Claims (8)

  1. 所定の搬送路を搬送される原稿から原稿画像を読み取る読取手段と、
    前記読取手段に対して、前記読取手段が前記原稿を読み取る位置よりも遠い位置に設けられるシェーディング補正用の第1部材と、
    前記読取手段が前記原稿を読み取る前記位置に載置可能であるシェーディング補正用の第2部材と、
    前記読取手段が前記第1部材を読み取った第1読取結果と前記第2部材を読み取った第2読取結果とのそれぞれの異常の有無を判定し、その判定結果に応じて前記異常の原因となるゴミが付着した部位を判定する制御手段と、を備えることを特徴とする、
    画像読取装置。
  2. 前記制御手段は、前記第1読取結果及び前記第2読取結果に異常がある場合に前記読取手段の近傍に前記ゴミが付着していると判定し、
    前記第1読取結果に異常があり前記第2読取結果に異常がない場合に前記第1部材の近傍に前記ゴミが付着していると判定し、
    前記第1読取結果に異常がなく前記第2読取結果に異常がある場合に前記第2部材の近傍に前記ゴミが付着していると判定することを特徴とする、
    請求項1記載の画像読取装置。
  3. 前記制御手段は、前記ゴミが付着する部位に応じたメッセージを所定の出力装置により出力することを特徴とする、
    請求項1又は2記載の画像読取装置。
  4. 前記制御手段は、前記第1読取結果を所定の第1閾値と比較して前記第1読取結果の異常の有無を判定し、前記第2読取結果が所定の第2閾値と比較して前記第2読取結果の異常の有無を判定することを特徴とする、
    請求項1〜3のいずれか1項記載の画像読取装置。
  5. 前記制御手段は、前記第1読取結果及び前記第2読取結果に異常が無い場合に、前記第1読取結果と前記第2読取結果とからシェーディング補正に用いるデータを生成して所定の保存手段に保存することを特徴とする、
    請求項1〜4のいずれか1項記載の画像読取装置。
  6. 前記制御手段は、主走査方向の画素位置毎に前記シェーディング補正に用いる前記データを生成することを特徴とする、
    請求項5記載の画像読取装置。
  7. 前記第2部材は、前記読取手段に読み取られる際に、前記読取手段が前記原稿を読み取る前記位置に載置され、読み取りが終了すると該位置から取り除かれることを特徴とする、
    請求項5又は6記載の画像読取装置。
  8. 前記第1部材及び前記第2部材は、前記読取手段に読み取られる面が白色であることを特徴とする、
    請求項1〜7のいずれか1項記載の画像読取装置。
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