JP2019102946A - 光送信器の制御方法及び光送信器 - Google Patents

光送信器の制御方法及び光送信器 Download PDF

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【課題】可変光減衰器の特性を事前に測定することなく、可変光減衰器の個体間の特性ばらつきに対して光信号のパワーの単位時間当たりの変化量を抑えながら、光信号の状態を遷移させることを可能にする。【解決手段】光送信器の制御方法は、可変光減衰器によって減衰された光信号のパワーに応じたモニタ値を取得する取得工程と、モニタ値及び部分目標値に基づいて、可変光減衰器に印加する印加電圧値を設定する設定工程と、を備える。光信号の出力がオフ状態からオン状態まで遷移する時間に含まれる複数の時間ステップのそれぞれにおいて、取得工程及び設定工程が行われ、印加電圧値に応じて可変光減衰器から出力される光信号のパワーが単調に変化し、各時間ステップでは、部分目標値とモニタ値との差分値が求められ、減少値が差分値に基づいて求められ、印加電圧値は、減少値に基づいて設定される。【選択図】図5

Description

本発明は、光送信器の制御方法及び光送信器に関する。
波長多重分割(WDM;Wavelength Division Multiplexing)方式の光伝送システムが知られている。この光伝送システムの光送信器は、光送信信号のパワーを調整するために可変光減衰器(VOA;Variable Optical Attenuator)を備える場合がある。特許文献1には、光送信器に入力されるTX_DISABLE入力信号が停止状態(Disable)から稼働状態(Enable)に切り替わると、発光素子から出力される光信号のパワーを、最小値(オフ時のレベル)から稼働時の目標値(オン時のレベル)まで段階的にゆっくりと上昇させることが記載されている。特許文献2には、CPUからのディジタル制御信号の値に応じた減衰量を可変光減衰器に与える減衰器制御回路が記載されている。
特開2007−235400号公報 特開2000−332691号公報
WDM方式の光伝送システムにおいては、互いに異なる波長を有する複数の光信号が多重化されて伝送に使用される。例えば、多重化された光信号を光ファイバー内で長距離伝送させるために、多重化された光信号は光増幅器で増幅される。そのため、一つの光信号の出力がオフ状態からオン状態に切り替わる遷移状態において、その一つの光信号のパワーが単位時間当たり大きく変化すると、光増幅器の利得の制御に影響を与えてしまい、安定的な光信号伝送が妨げられるおそれがある。このため、光信号の出力がオフ状態からオン状態に切り替わる遷移状態においては、遷移期間を通して、単位時間当たりの光信号のパワーの変化を小さくすることが望まれる。
ところで、可変光減衰器は、印加電圧値に応じて光信号のパワーの減衰量が非線形に変化する特性を有している。特許文献1に記載の技術では、光信号のパワーを段階的に変化させるための複数の設定値が制御テーブルに予め格納されている。しかし、可変光減衰器の上記特性には個体差があるので、1つの個体に合わせて作成された制御テーブルが他の個体の制御に使用されたときに、光信号の遷移状態における光信号のパワーの所望の変化が得られない場合が生ずる。一方、個々の個体に対して、制御テーブルを作成することも考えられる。しかしながら、全ての可変光減衰器に対して、印加電圧値と光信号のパワーの減衰量との関係を予め測定することは容易ではない。
本発明は、可変光減衰器の特性を事前に測定することなく、可変光減衰器の個体間の特性ばらつきに対して光信号のパワーの単位時間当たりの変化量を抑えながら、光信号の状態を遷移させることが可能な、光送信器の制御方法及び光送信器を提供する。
本発明の一側面に係る光送信器の制御方法は、光信号のパワーを減衰させる可変光減衰器を備えた光送信器の制御方法であって、可変光減衰器によって減衰された光信号のパワーに応じたモニタ値を取得する取得工程と、モニタ値及び部分目標値に基づいて、可変光減衰器に印加する印加電圧値を設定する設定工程と、を備える。光送信器から出力される光信号の出力がオフ状態からオン状態まで遷移する時間に含まれる複数の時間ステップのそれぞれにおいて、取得工程及び設定工程が行われる。複数の時間ステップのそれぞれにおいて設定工程で設定される印加電圧値に応じて、可変光減衰器から出力される光信号のパワーが単調に変化する。部分目標値は、光送信器から出力される光信号の出力がオン状態であるときのモニタ値に対応する目標値に向けて、複数の時間ステップのそれぞれにおいて均等に増加するように設定される。複数の時間ステップの各時間ステップでは、当該時間ステップの部分目標値と、当該時間ステップにおいて取得されたモニタ値との差分値が求められ、印加電圧値を減少させるための減少値が、当該時間ステップにおいて求められた差分値に基づいて求められ、印加電圧値は、当該時間ステップにおいて求められた減少値に基づいて設定される。
本発明によれば、可変光減衰器の特性を事前に測定することなく、可変光減衰器の個体間の特性ばらつきに対して光信号のパワーの単位時間当たりの変化量を抑えながら、光信号の状態を遷移させることが可能となる。
一実施形態に係る光送信器の構成を概略的に示す図である。 可変光減衰器に印加される印加電圧値と可変光減衰器から出力される光信号のパワーとの関係の一例を示す図である。 印加電圧値を変化させた場合の光送信器から出力される光信号のパワーの時間変化を示す図である。 出力開始処理に係るモニタ値の取得及び印加電圧値の設定のタイミングを示す図である。 光信号の出力開始処理の一例を示すフローチャートである。 図5に示される設定工程を詳細に示すフローチャートである。 図6に示される補正係数設定処理を詳細に示すフローチャートである。 シミュレーション結果を示す図である。 図8のシミュレーション結果を部分的に拡大した図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
本発明の一側面に係る光送信器の制御方法は、光信号のパワーを減衰させる可変光減衰器を備えた光送信器の制御方法であって、可変光減衰器によって減衰された光信号のパワーに応じたモニタ値を取得する取得工程と、モニタ値及び部分目標値に基づいて、可変光減衰器に印加する印加電圧値を設定する設定工程と、を備える。光送信器から出力される光信号の出力がオフ状態からオン状態まで遷移する時間に含まれる複数の時間ステップのそれぞれにおいて、取得工程及び設定工程が行われる。複数の時間ステップのそれぞれにおいて設定工程で設定される印加電圧値に応じて、可変光減衰器から出力される光信号のパワーが単調に変化する。部分目標値は、光送信器から出力される光信号の出力がオン状態であるときのモニタ値に対応する目標値に向けて、複数の時間ステップのそれぞれにおいて均等に増加するように設定される。複数の時間ステップの各時間ステップでは、当該時間ステップの部分目標値と、当該時間ステップにおいて取得されたモニタ値との差分値が求められ、印加電圧値を減少させるための減少値が、当該時間ステップにおいて求められた差分値に基づいて求められ、印加電圧値は、当該時間ステップにおいて求められた減少値に基づいて設定される。
この光送信器の制御方法では、光信号の出力がオフ状態からオン状態まで遷移する時間に含まれる複数の時間ステップのそれぞれにおいて、可変光減衰器によって減衰された光信号のパワーに応じたモニタ値が取得され、可変光減衰器に印加する印加電圧値が設定される。部分目標値は、光送信器から出力される光信号の出力がオン状態であるときのモニタ値に対応する目標値に向けて、複数の時間ステップのそれぞれにおいて均等に増加する。このため、複数の時間ステップの各時間ステップにおいて、モニタ値が部分目標値となるように光信号のパワーを増加させると、光信号のパワーの単位時間当たりの変化量が一定の値に近づく。印加電圧値は、部分目標値とモニタ値との差分である差分値に応じた減少値に基づいて設定されるので、ある時間ステップにおける部分目標値とモニタ値との差分が、その次の時間ステップにおける可変光減衰器の減衰量を決める印加電圧値の設定に反映される。これにより、部分目標値からモニタ値がずれたとしても、次の時間ステップにおいてモニタ値が部分目標値に近づくように、印加電圧値を設定することができる。その結果、可変光減衰器の特性を事前に測定することなく、可変光減衰器の個体間の特性ばらつきに対して光信号のパワーの単位時間当たりの変化量を抑えながら、光信号の状態を遷移させることが可能となる。
複数の時間ステップの各時間ステップでは、減少値は、当該時間ステップにおいて求められた差分値と当該時間ステップの補正係数とを乗算することで得られる減少補正値を、減少値の基準値として予め設定された減少基準値に加算することで求められてもよい。この場合、減少補正値を減少基準値に加算することで、減少値が補正される。このように、光信号のパワーの部分目標値からのずれ量を示す差分値を、補正係数によって、印加電圧値の補正量に変換することが可能となる。
複数の時間ステップの各時間ステップでは、当該時間ステップの補正係数の値は、当該時間ステップよりも1つ前の時間ステップにおいて求められた差分値に基づいて設定されてもよい。この場合、差分値は、モニタ値と部分目標値とのずれの大きさを示しており、そのずれの大きさに基づいて補正係数が設定される。そのため、モニタ値と部分目標値との差分の大きさが、補正係数にも反映されることになる。その結果、遷移期間を通して、単位時間当たりの光信号のパワーの変化をより小さくすることが可能となる。
複数の時間ステップの各時間ステップでは、当該時間ステップにおいて求められた減少値が正の値である場合、印加電圧値は、当該時間ステップよりも1つ前の時間ステップにおいて設定された印加電圧値から当該時間ステップにおいて求められた減少値を減算することで設定されてもよい。当該時間ステップにおいて求められた減少値が負の値である場合、印加電圧値は、当該時間ステップよりも1つ前の時間ステップにおいて設定された印加電圧値に設定されてもよい。光信号の出力をオフ状態からオン状態まで遷移させるには、光信号のパワーを所定値から所定値よりも大きい値まで増加させる必要がある。そのような遷移期間において光信号のパワーが一時的に減少すると、その減少分を再度増加させる必要がある。このため、遷移期間全体を通しての光信号のパワーの増加分の合計が増えてしまい、単位時間当たりの光信号のパワーの変化が大きくなってしまうおそれがある。モニタ値が部分目標値よりも大きい場合に、減少値が負の値となることがある。このような場合に、印加電圧値は、1つ前の時間ステップにおいて設定された印加電圧値に設定されるので、次の時間ステップにおける印加電圧値は増加しない。そのため、可変光減衰器の減衰量は変化せず、次の時間ステップにおいて光信号のパワーは同じ値に保たれる。これにより、光信号のパワーの減少を避けることができ、単位時間当たりの光信号のパワーの変化が大きくなることを抑制することが可能となる。
複数の時間ステップのそれぞれには、互いに同一の時間が割り当てられてもよい。この場合、部分目標値の単位時間当たりの時間変化が一定となるので、光信号のパワーの単位時間当たりの変化量が一定の値にさらに近づくことが可能となる。
本発明の別の側面に係る光送信器は、光信号を出力する光送信器であって、光信号のパワーを減衰させる可変光減衰器と、可変光減衰器によって減衰された光信号のパワーに応じたモニタ値を取得し、可変光減衰器に印加する印加電圧値を変更することで光信号のパワーを制御する出力制御回路と、を備える。出力制御回路は、光送信器から出力される光信号の出力がオフ状態からオン状態まで遷移する時間に含まれる複数の時間ステップのそれぞれにおいて、モニタ値及び部分目標値に基づいて印加電圧値を設定する。複数の時間ステップのそれぞれにおいて出力制御回路が設定する印加電圧値に応じて、可変光減衰器から出力される光信号のパワーが単調に変化する。部分目標値は、光送信器から出力される光信号の出力がオン状態であるときのモニタ値に対応する目標値に向けて、複数の時間ステップのそれぞれにおいて均等に増加するように設定される。複数の時間ステップの各時間ステップにおいて、出力制御回路は、当該時間ステップの部分目標値と、当該時間ステップにおいて取得したモニタ値との差分値を求め、印加電圧値を減少させるための減少値を、当該時間ステップにおいて求めた差分値に基づいて求め、当該時間ステップにおいて求めた減少値に基づいて印加電圧値を設定する。
この光送信器では、光信号の出力がオフ状態からオン状態まで遷移する時間に含まれる複数の時間ステップのそれぞれにおいて、可変光減衰器によって減衰された光信号のパワーに応じたモニタ値が取得され、可変光減衰器に印加する印加電圧値が設定される。部分目標値は、光送信器から出力される光信号の出力がオン状態であるときのモニタ値に対応する目標値に向けて、複数の時間ステップのそれぞれにおいて均等に増加する。このため、複数の時間ステップの各時間ステップにおいて、モニタ値が部分目標値となるように光信号のパワーを増加させると、光信号のパワーの単位時間当たりの変化量が一定の値に近づく。印加電圧値は、部分目標値とモニタ値との差分である差分値に応じた減少値に基づいて設定されるので、ある時間ステップにおける部分目標値とモニタ値との差分が、その次の時間ステップにおける可変光減衰器の減衰量を決める印加電圧値の設定に反映される。これにより、部分目標値からモニタ値がずれたとしても、次の時間ステップにおいてモニタ値が部分目標値に近づくように、印加電圧値を設定することができる。その結果、可変光減衰器の特性を事前に測定することなく、可変光減衰器の個体間の特性ばらつきに対して光信号のパワーの単位時間当たりの変化量を抑えながら、光信号の状態を遷移させることが可能となる。
[本願発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る光送信器の制御方法及び光送信器の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
図1は、一実施形態に係る光送信器の構成を概略的に示す図である。光送信器1は、WDM方式等の光伝送システムに用いられ、光送信器1が収容されたホスト装置(伝送システム)の指示のもと光信号を出力する。光送信器1は、ホスト装置からTxDisable信号を受信し、光信号の出力をオフ状態(光信号のパワーが充分に低い状態)又はオン状態(光信号のパワーが充分に高い状態)に切り替える。具体的には、光送信器1は、光信号の出力がオン状態である場合に、ハイレベルのTxDisable信号を受信すると、光信号の出力をオン状態からオフ状態に切り替える。また、光送信器1は、光信号の出力がオフ状態である場合に、ローレベルのTxDisable信号を受信すると、光信号の出力をオフ状態からオン状態に切り替える。ここで、光信号のパワーが充分に高い状態であるとは、例えば、光信号の論理値が所定の論理閾値に対して1(ハイレベル)又は0(ローレベル)であるかどうかを判別できる程度に大きなパワーを光信号が有していることを意味する。また、光信号のパワーが充分に低い状態であるとは、光送信器1の満たすべき規格等によって定められた所定の値よりも小さい値のパワーを光信号が有していることを意味する。
オン状態は、光信号の送信が行われている状態であり、イネーブル状態ともいう。すなわち、光信号の出力がオン状態である場合には、変調された光信号が光送信器1から出力される。オフ状態は、光信号の送信が停止されている状態であり、ディスエイブル状態ともいう。すなわち、光信号の出力がオフ状態である場合には、光信号の出力が停止される。例えば、光信号のパワーが一定値以下に保たれることによって、光信号の出力が停止される。
ところで、このような光信号の出力のオン状態及びオフ状態の切替えは、TxDisable信号に代えてTxEnable信号によって行われてもよい。TxEnable信号は、TxDisable信号と同様に2値を有するディジタル信号であり、TxEnable信号とTxDisable信号とでは、論理値が反転する。従って、TxEnable信号の論理値が1であるときに、光信号の出力がオン状態となり、光送信器1は光信号を出力する。TxEnable信号の論理値が0であるときに、光信号の出力がオフ状態となり、光送信器1は光信号の送信を停止する。なお、WDM方式の光伝送システムでは、例えば、互いに波長が異なる複数の光信号が、それぞれ光送信器から出力された後に、光合波器によって一つの光信号に多重化される。多重化された光信号(波長多重光信号)は、複数の増幅器で増幅されながら光ファイバー内を長距離にわたって伝送される。
光送信器1は、発光素子2、可変光減衰器3、スプリッタ4、受光素子5、電流電圧変換器6、及び出力制御回路7を備える。
発光素子2は、光信号を生成する。発光素子2は、例えば直接変調用の半導体レーザ素子であり、具体的には、例えば端面発光型レーザダイオードである。このようなレーザダイオードとしては、分布帰還型レーザダイオード、及びファブリペロー型レーザダイオード等がある。発光素子2は、生成した光信号を可変光減衰器3に出力する。なお、発光素子2の代わりに、光信号を生成する手段として、CW(Continuous Wave)光を出力する光源(半導体レーザ素子)と、電気信号に応じてCW光を変調して光信号を生成する光変調器とが用いられてもよい。この場合、光変調器から出力された光信号が可変光減衰器3に入力される。
可変光減衰器3は、発光素子2で生成された光信号を減衰させる。可変光減衰器3としては、可動部分を有する機械式の可変光減衰器及び可動部分を有しない非機械式の可変光減衰器がある。可変光減衰器3は、出力制御回路7によって印加される電圧の電圧値(印加電圧値)に応じて可変光減衰器3を通過する光信号の減衰量が非線形に変化する特性を有する。つまり、可変光減衰器3の減衰量は、印加電圧値に応じて変化する。可変光減衰器3は、減衰した光信号をスプリッタ4に出力する。
図2は、可変光減衰器に印加される印加電圧値と可変光減衰器から出力される光信号のパワーとの関係の一例を示す図である。図2に示されるように、可変光減衰器3に印加される印加電圧値が増加すると、可変光減衰器3の減衰量が増加するので、可変光減衰器3から出力される光信号のパワーは減少する。反対に、印加電圧値が減少すると、可変光減衰器3の減衰量が減少するので、可変光減衰器3から出力される光信号のパワーは増加する。印加電圧値と可変光減衰器3から出力される光信号のパワーとの関係は、非線形である(傾きが一定ではない)。
図2に示される例では、印加電圧値を0Vから増加していくと、可変光減衰器3から出力される光信号のパワーは、初めは徐々に減少し、その後急激に減少した後、緩やかに減少する。このように、非線形な関係であっても、図2に示される曲線の微係数(微分係数)は印加電圧値の増加に対して負の値となり、光信号のパワーは単調に変化(減少)する。同様に、図2に示される曲線の微係数は、印加電圧値の減少に対して正の値となり、光信号のパワーは単調に変化(増加)する。また、光信号のパワーの変化は、減衰量の変化によって生じるので、可変光減衰器3による光信号のパワーの減衰量は、印加電圧値に対して単調に変化する。印加電圧値と光信号のパワーとの関係は、個々の可変光減衰器3によって異なる場合がある。
なお、図2において、例えば、印加電圧値が0〜0.5Vであるときに可変光減衰器3の減衰量は最小値となっているが、ゼロではない。例えば、可変光減衰器3に入力された光信号のパワーは、少なくとも1.25mW以上であり、可変光減衰器3から出力される光信号のパワーは、可変光減衰器3が有する挿入損失によって入力されたときのパワーから幾分か減衰する。すなわち、可変光減衰器3は、減衰量の最小減衰値(挿入損失)と最大減衰値との間において、印加電圧値に対して減衰量が非線形に変化する特性を有している。
スプリッタ4は、可変光減衰器3で減衰された光信号を分割する。スプリッタ4は、可変光減衰器3で減衰された光信号を、光送信器1から出力される光信号と、後述の受光素子5によって受光されるモニタ光とに、一定の比率で分割する。例えば、光送信器1から出力される光信号のパワーに対する受光素子5によって受光されるモニタ光のパワーの比(分割比)が数十:1に設定される。この場合、モニタ光のパワーは、可変光減衰器3で減衰された光信号のパワーの数十分の一程度である。
モニタ光のパワーは、光送信器1から出力される光信号のパワーと比例関係にあるので、モニタ光のパワーの強度(値)を検出することによって、光送信器1から出力される光信号のパワーの強度を推定することができる。例えば、分割比が100:1に設定されたとき、モニタ光のパワーの強度を100倍にすることによって、光送信器1から出力される光信号のパワーの強度を求めることができる。以下の説明では、このようにモニタ光のパワーの強度から推定される光送信器1から出力される光信号のパワーの強度をモニタ値という。従って、後述するように、モニタ光のパワーを検出することによって、光送信器1は、光送信器1から出力される光信号のパワーの強度を所望の値となるように制御することができる。
受光素子5は、スプリッタ4によって分割されたモニタ光を受光する。受光素子5は、例えば、フォトダイオードである。フォトダイオードは、モニタ光の入射光量に略比例した光電流を出力する。受光素子5は、入射したモニタ光のパワーの強度を検出するために使用され、主信号のような高速の光信号をそのまま高速の電気信号(光電流)に変換することを目的として使用されない。このため、受光素子5では、光信号から電気信号(光電流)への変換に関する周波数帯域は、主信号を受信するための通信用の受光素子と比べて低くてもよい。
電流電圧変換器6は、受光素子5から出力された光電流を電圧信号に変換する。電流電圧変換器6は、例えば、抵抗素子によって構成される。抵抗素子に光電流が流れると電圧降下が発生する。電流電圧変換器6は、抵抗素子に生じた電圧降下に基づいて電圧信号を生成することができる。電流電圧変換器6は、変換した電圧信号を出力制御回路7に出力する。なお、電流電圧変換器6は、変換した電圧信号を増幅する増幅回路(不図示)によって増幅することで得られた電圧信号を、出力制御回路7に出力してもよい。モニタ光のパワーが小さいときに変換した電圧信号が増幅されることで、モニタ値の検出精度を向上することができる。
出力制御回路7は、可変光減衰器3から出力される光信号のパワーを制御する。具体的には、出力制御回路7は、可変光減衰器3に印加する印加電圧値を調整することで、光信号のパワーを制御する。出力制御回路7は、光信号の出力がオフ状態であるときに、ホスト装置からローレベルのTxDisable信号を受信することで、光信号の出力をオフ状態からオン状態に遷移する出力開始処理を実施する。出力開始処理の詳細は後述する。出力制御回路7は、光信号の出力がオン状態であるときに、ホスト装置からハイレベルのTxDisable信号を受信することで、光信号の出力をオン状態からオフ状態に遷移する出力停止処理を実施する。
出力制御回路7は、ADC(Analog to Digital Converter;アナログ−デジタル変換回路)71、CPU(Central Processing Unit)72、DAC(Digital to Analog Converter;デジタル−アナログ変換回路)73、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)を備える制御回路である。ADC71は、電流電圧変換器6から出力されたアナログ信号の電圧信号を、デジタル信号に変換し、変換したデジタル信号をCPU72に出力する。CPU72は、ADC71から出力されるデジタル信号が示す値を、検出値として取得する。CPU72が取得した検出値は、受光素子5で検出されたモニタ光に相当する値となる。可変光減衰器3で減衰された光信号をスプリッタ4により一定の比率で分割したモニタ光を、受光素子5は検出するので、検出値は、可変光減衰器3で減衰された光信号のパワーに応じた値となる。
CPU72は、上述したように、検出値から光送信器1から出力される光信号のパワーを推定した値(モニタ値)を求める。例えば、スプリッタ4における分割比が100:1である場合、CPU72は、検出値を100倍にすることでモニタ値を求める。CPU72は、モニタ値に基づいて可変光減衰器3に印加する印加電圧値(デジタル値)を設定する。CPU72は、印加電圧値をDAC73に出力する。DAC73は、CPU72から出力されたデジタル値をアナログ値(印加電圧値)に変換し、可変光減衰器3に電圧を印加する。なお、CPU72は、出力制御回路7の外に配置されて、SPI(Serial Peripheral Interface)又はI2C(Inter-Integrated Circuit)等のシリアルバスを介して出力制御回路7と通信をすることで出力制御回路7(光信号のパワー)の制御を行ってもよい。この場合、CPU72は、出力制御回路7の制御だけでなく、例えば、発光素子2の制御、内部電源回路(不図示)の制御、温度制御回路(不図示)の制御、又は光送信器1の内部状態の監視等を行うことができる。
次に、出力開始処理における光送信器1から出力される光信号のパワーの時間変化を説明する。図3は、印加電圧値を変化させた場合の光送信器から出力される光信号のパワーの時間変化を示す図である。図2に示されるように、可変光減衰器3に印加される印加電圧値と可変光減衰器3から出力される光信号のパワーとは、非線形な関係を有する。このため、印加電圧値が一定の時間間隔で一定値ずつ減少されると、例えば、図3の曲線C1のように光信号のパワーが時間変化することになる。可変光減衰器3から出力される光信号は、上述したようにスプリッタ4によって分割されて光送信器1から外部へ出力される。従って、光送信器1から出力される光信号のパワーは、可変光減衰器3から出力される光信号のパワーよりも小さくなるので、光送信器1から出力される光信号のパワーと可変光減衰器3から出力される光信号のパワーとでは、縦軸の値は異なるが、それぞれの時間変化は同じ曲線で示される。曲線C1のように光信号のパワーが時間変化した場合、光信号のパワーの単位時間当たりの変化量は、ある区間では大きく、ある区間では小さくなっている。光信号のパワーの単位時間当たりの変化量が大きくなると、光伝送システムにおける増幅器の増幅制御に影響を与えてしまうおそれがある。
また、光信号のパワーの単位時間当たりの変化量が小さいと、光信号のパワーが、光信号の出力がオン状態であるときの所定の値まで増加するのに時間を要し、所定の時間内に光信号の送信を開始できないおそれがある。一方、図3の直線C2は、理想的な光信号のパワーの時間変化を示している。直線C2では、単位時間当たりの変化量が一定であり、ある区間では変化量が大きくなるような変化はない。そのため、出力開始処理における光信号のパワーの時間変化を、直線C2に近づけることが望まれる。光送信器1の出力開始処理では、直線C2に対して所望の変化幅Pwの範囲内に、光信号のパワーが収まるように、可変光減衰器3に印加される印加電圧値が設定される。変化幅Pwは、例えば、±0.05mW程度である。
次に、図4から図7を用いて、出力開始処理の一例を説明する。図4は、出力開始処理に係るモニタ値の取得及び印加電圧値の設定のタイミングを示す図である。図5は、光信号の出力開始処理の一例を示すフローチャートである。図6は、図5に示される設定工程を詳細に示すフローチャートである。図7は、図6に示される補正係数設定処理を詳細に示すフローチャートである。出力制御回路7のCPU72は、ハイレベルのTxDisable信号を受信し続ける間、DAC73から可変光減衰器3に出力される電圧値を印加電圧値Vに保つ。DAC73から可変光減衰器3に印加する電圧値が印加電圧値Vに保たれることで、光信号の出力がオフ状態に維持される。印加電圧値Vは、例えば、光送信器1から出力される光信号のパワーが0.00001mW(−40dBm)以下となるような電圧値である。
厳密には、可変光減衰器3から出力される光信号のパワーは、スプリッタ4を通過することで減衰するので、その分だけ光送信器1から出力される光信号のパワーよりも大きく設定する必要があるが、説明の便宜上、以下では可変光減衰器3から出力される光信号のパワーは光送信器1から出力される光信号のパワーと等しいとして説明する。印加電圧値Vは、予め測定されて設定される。図2に示される特性の場合、印加電圧値Vは、例えば、5V以上に設定される。以下では、印加電圧値Vが5.5Vであると想定して説明する。CPU72は、TxDisable信号がハイレベルからローレベルに変化したことを検出することで、図5に示される出力開始処理を開始する。なお、CPU72は、時間ステップの順番(繰り返し回数)を示す変数iを記憶している。
まず、CPU72は、変数iを0に設定し、DAC73に出力する電圧値を印加電圧値Vに設定する(ステップS01)。具体的には、CPU72は、印加電圧値Vから減少基準値Sを減算することで、印加電圧値Vを算出する。減少基準値Sは、可変光減衰器3に印加される印加電圧値の、時間ステップあたりの減少量の基準となる値である。減少基準値Sは、例えば、可変光減衰器のある一つの個体を用いて、図2に示されるように、推定された光信号のパワー(モニタ値)が最初の時間ステップにおける部分目標値(Pt/N)となる印加電圧値を予め測定し、測定した印加電圧値を印加電圧値Vから減算することで得られた値に設定される。
部分目標値は、1回目の時間ステップにおける値(Pt/N)から目標値Ptに向けて、複数の時間ステップのそれぞれにおいて均等に増加するように設定される。目標値Ptは、光信号の出力がオン状態となる光信号のパワー(モニタ値)に対応する値であり、ここでは、光信号の出力がオン状態であるときの光送信器1から出力される光信号のパワーの値を表す。なお、上述したように光信号の出力がオフ状態でも光信号のパワーはゼロではなく、ゼロよりも大きい値(例えば、0.00001mW)が出力されている場合がある。その際に、可変光減衰器3に印加電圧値Vが印加されているときの光送信器1から出力されている光信号のパワーがモニタ値Pであるとすると、光信号の出力がオフ状態からオン状態まで遷移するときのパワーの増分は、Pt−Pで表される。従って、例えば、1回目の時間ステップにおける部分目標値は、(Pt−P)/Nとしてもよい。しかし、実用上は、モニタ値Pをゼロとして扱っても支障がないので、以下ではモニタ値Pは無視できる程度に小さいとして、モニタ値Pを省いて説明する。同様に、後述するi回目の時間ステップにおける部分目標値も、i×(Pt−P)/Nとしてもよいが、簡単にi×Pt/Nとして説明する。目標値Ptは、例えば、ホスト装置からCPU72に送信される。あるいは、目標値Ptは、光送信器1の記憶装置に予め格納されており、CPU72は目標値Ptを記憶装置から読み出してもよい。
図2の曲線の特性が個体差によって異なるとき、減少基準値Sが大きいと、印加電圧値Vに対して印加電圧値Vが小さくなり過ぎてしまい、その差に応じた光信号のパワーの増加量が図3に示す所望の単位時間当たりの変化量(変化幅Pw)を超えてしまうおそれがある。従って、減少基準値Sは、ある個体を用いて求めた値よりも小さい値に設定されてもよい。
続いて、CPU72は、変数iをインクリメントする(ステップS02)。具体的には、CPU72は変数iに1を加算する。次に、CPU72は、モニタ値Pを取得する(ステップS03:取得工程)。ここで、モニタ値Pは、i回目の時間ステップの時に取得されるモニタ値である。なお、ここでは、CPU72は、変数iが1以上である場合の時間ステップにおいてモニタ値Pを取得し、変数iが0である場合の時間ステップにおいては、モニタ値Pの取得を行わない。
続いて、CPU72は、モニタ値Pに基づいて、可変光減衰器3に印加する印加電圧値Vi+1を設定する(ステップS04:設定工程)。ステップS04では、図6に示されるように、まず、CPU72が減少補正値ΔSを算出する(ステップS41)。減少補正値ΔSは、減少基準値Sを補正する値である。CPU72は、例えば、式(1)に示されるように、変数i、目標値Pt、総数N、モニタ値P及び補正係数Gi−1に基づいて、減少補正値ΔSを算出する。
ΔSi=(i×Pt/N-Pi)×Gi-1…(1)
総数Nは、時間ステップの総数である。総数Nは、例えば、TxDisable信号がハイレベルからローレベルに変化した後における、光信号の出力がオフ状態の時間から光信号の出力がオン状態となる時間までの期間(遷移期間)を一定間隔の時間ステップで分割した数である。CPU72は、総数Nを予め定めていてもよく、その都度、設定してもよい。CPU72は、例えば、1つの時間ステップに割り当てられた時間を10ミリ秒として、所定の時間、例えば10秒で光信号の出力をオフ状態からオン状態に遷移させる場合、時間ステップの総数Nを1000に設定する。従って、ここでいう光信号の出力がオフ状態からオン状態まで遷移する時間とは、例えば、光信号のパワーをモニタ値Pから目標値Ptまで増加させるのに必要な最小の時間に相当すると考えてもよい。なお、CPU72は、変数iが0である場合の時間ステップに割り当てる時間と、変数iが1以上である複数の時間ステップの各時間ステップに割り当てる時間とを異ならせてもよい。
式(1)における(i×Pt/N)は、i回目の時間ステップにおける部分目標値である。式(1)における(i×Pt/N−P)は、部分目標値とモニタ値Pとの差分値である。つまり、CPU72は、目標値Ptを、総数Nで除算した値に、変数i(変数iが1以上である場合の時間ステップの順番)を乗算することでi回目の時間ステップにおける部分目標値を求める。そして、CPU72は、部分目標値からモニタ値Pを減算することによって差分値を求める。
変数iが時間ステップ毎に1ずつ増加していき、最終的に総数Nに達したとき、部分目標値(i×Pt/N)は目標値Ptに等しくなる。このように、部分目標値は、1回目の時間ステップにおける値(Pt/N)から目標値Ptに向けて、複数の時間ステップのそれぞれにおいて均等にPt/Nだけ増加していく。なお、CPU72は、各時間ステップの部分目標値(i×Pt/N)を予め定めていてもよく、各時間ステップにおいて、上述のように部分目標値(i×Pt/N)を求めてもよい。また、変数iが総数Nに達した時のモニタ値Pと目標値Ptの差分値は、Pt−Pとなる。従って、出力開始処理において、最終的にPt=Pとすることを目標に可変光減衰器3の制御が行われる。
補正係数Gi−1は、i回目の時間ステップにおける差分値を減少補正値ΔSに変換するための係数である。なお、1回目の時間ステップ(i=1)における補正係数Gは、例えば、可変光減衰器のある1つの個体を用いて、モニタ値が2回目の時間ステップにおける部分目標値(2×Pt/N)となる印加電圧値Vを予め測定し、測定した印加電圧値Vに基づいて設定される。具体的には、補正係数Gは、式(2)で示されるように、印加電圧値V、印加電圧値V、減少基準値S、1回目の時間ステップにおける部分目標値(Pt/N)、及び印加電圧値Vで印加電圧値を設定した場合におけるモニタ値Pに基づいて算出される。
V2=V1-S1=V1-[S0+(Pt/N-P1)×G0]…(2)
続いて、CPU72は、i+1回目の時間ステップにおいて用いられる補正係数Gの設定を行う(ステップS42)。ステップS42では、図7に示されるように、CPU72が、減少補正値ΔSの絶対値|ΔS|に基づいて、補正係数Gを設定する。具体的には、CPU72は、絶対値|ΔS|と所定の閾値Gth2とを比較し、絶対値|ΔS|が閾値Gth2よりも大きいか否かを判断する(ステップS61)。閾値Gth2は、モニタ値と部分目標値との差分値の許容される変動幅に基づいて設定される。例えば、閾値Gth2が小さい値に設定されると、後述するように補正係数Gの値が増加し、減少値Sが過剰に補正される。このため、減少値S(絶対値)が大きくなり、モニタ値Pi+1が部分目標値{(i+1)×Pt/N}に対して大きくなり過ぎるおそれがある。また、閾値Gth2が大きい値に設定されると、減少値Sの補正が適切に行われずに、モニタ値Pi+1が部分目標値{(i+1)×Pt/N}に対して小さくなり過ぎるおそれがある。そこで、閾値Gth2は、時間ステップの間隔、変化幅Pw、及び可変光減衰器3の非線形特性を考慮して試行することによって設定される。
CPU72は、絶対値|ΔS|が閾値Gth2よりも大きいと判断した場合(ステップS61;YES)、式(3)により補正係数Gを設定し(ステップS62)、ステップS42の処理を終了する。より具体的には、CPU72は、補正係数Gi−1に修正値Gs2を加算し、その加算結果を補正係数Gとする。修正値Gs2は、可変光減衰器3の減衰特性が印加電圧値の増減に対して、どのように変化するかによって決定される。具体的には、修正値Gs2は、閾値Gth2と同様の試行が行われることによって設定される。なお、閾値Gth2は、可変光減衰器3の異なる個体に対して、同一の値に設定される。修正値Gs2は、可変光減衰器3の異なる個体に対して、同一の値に設定される。
Gi=Gi-1+Gs2…(3)
一方、ステップS61において、CPU72は、絶対値|ΔS|が閾値Gth2以下であると判断した場合(ステップS61;NO)、絶対値|ΔS|と所定の閾値Gth1とを比較し、絶対値|ΔS|が閾値Gth1よりも小さいか否かを判断する(ステップS63)。閾値Gth1は、閾値Gth2以下の値に設定され、モニタ値と部分目標値との差分値の許容される変動幅に基づいて設定される。例えば、モニタ値Pが部分目標値(i×Pt/N)に近くなった場合、つまり差分値が小さくなったときに、減少値Sが減少されないと、次の時間ステップにおいてモニタ値Pi+1が部分目標値{(i+1)×Pt/N}から離れてしまうおそれがある。従って、閾値Gth1は、上述のような場合に補正がかかり過ぎることを抑えるように、時間ステップの大きさ、変化幅Pw、可変光減衰器3の非線形特性、閾値Gth2、及び修正値Gs2を考慮して試行することによって設定される。閾値Gth1は、閾値Gth2と同じ値に設定されてもよい。
そして、CPU72は、絶対値|ΔS|が閾値Gth1よりも小さいと判断した場合(ステップS63;YES)、式(4)により補正係数Gを設定し(ステップS64)、ステップS42の処理を終了する。より具体的には、CPU72は、補正係数Gi−1から修正値Gs1を減算し、その減算結果を補正係数Gとする。ただし、算出した補正係数Gが負の値になる場合は、CPU72は、補正係数Gを補正係数Gi−1に設定する。修正値Gs1は、可変光減衰器3の減衰特性が印加電圧値の増減に対して、どのように変化するかによって決定される。具体的には、修正値Gs1は、閾値Gth1と同様の試行が行われることによって設定される。
Gi=Gi-1-Gs1…(4)
一方、ステップS63において、CPU72は、絶対値|ΔS|が閾値Gth1以上と判断した場合(ステップS63;NO)、補正係数Gを補正係数Gi−1に設定し(ステップS65)、ステップS42の処理を終了する。絶対値|ΔS|は差分値に応じた値であるので、補正係数の値は、差分値に基づいて設定される。
ステップS42の終了後、CPU72は、i回目の時間ステップにおける減少値Sの算出を行う(ステップS43)。具体的には、CPU72は、式(5)に示されるように、減少基準値Sに減少補正値ΔSを加算することにより減少値Sの算出を行う。 Si=S0+ΔSi…(5)
続いて、CPU72は、印加電圧値Vi+1を算出する(ステップS44)。具体的には、CPU72は、まず、減少値Sが負の値であるか否かを判断する(ステップS45)。CPU72は、減少値Sが0以上であると判断した場合(ステップS45;NO)、式(6)に示されるように、前回(i−1回目)の時間ステップで設定された印加電圧値Vから、減少値Sを減算することで印加電圧値Vi+1を算出する。一方、CPU72は、減少値Sが負の値であると判断した場合(ステップS45;YES)、印加電圧値Vi+1を印加電圧値Vとする。出力開始処理は、原理的に印加電圧値Vを減少させていくことによってモニタ値Pを増加させていくので、このようにして次の時間ステップの印加電圧値Vi+1は前の時間ステップの印加電圧値Vよりも増加しないようにする。
Vi+1=Vi-Si…(6)
続いて、CPU72は、算出した印加電圧値Vi+1を可変光減衰器3に印加する印加電圧値として設定する(ステップS48)。具体的には、CPU72は、算出したデジタル値の印加電圧値Vi+1をDAC73に出力することで、可変光減衰器3に印加する印加電圧値を印加電圧値Vi+1に設定する。なお、デジタル値の印加電圧値Vi+1が入力されたDAC73は、アナログ値の印加電圧値Vi+1に変換し、可変光減衰器3に印加電圧値Vi+1の電圧を印加する。印加電圧値Vi+1は、DAC73によって直接生成されなくてもよく、DAC73の出力から増幅回路又はレベル変換回路等を介して生成されて可変光減衰器3に印加されてもよい。
ステップS04の終了後、CPU72は、変数iが総数Nよりも小さいか否かを判断する(ステップS05)。CPU72は、変数iが総数Nよりも小さいと判断した場合(ステップS05;YES)、ステップS02からステップS05までの処理を繰り返す。一方、CPU72が、変数iは総数N以上であると判断した場合(ステップS05;NO)、出力開始処理は終了する。
以上をまとめると、CPU72は、TxDisable信号がハイレベルからローレベルに変化したことを検出すると、可変光減衰器3の印加電圧値を変更する出力開始処理を開始する。CPU72は、TxDisable信号の変化を検出した後における、光信号の出力がオフ状態である時間から光信号の出力をオン状態とする時間までの所定の時間を、総数Nで分割することで得られる複数の時間ステップのうちの変数iが1以上である複数の時間ステップのそれぞれにおいて、モニタ値Pを取得し、印加電圧値Vi+1を設定する。なお、変数iが0である場合、モニタ値Pの取得が行われてもよく、この場合、CPU72は、TxDisable信号の変化を検出した時間から、光信号の出力をオン状態とする所定の時間までを総数Nで分割した時間ステップ毎に、モニタ値Pを取得し、印加電圧値Vi+1を設定する。
複数の時間ステップのそれぞれでは、印加電圧値Vi+1は、モニタ値Pとその時間ステップ(当該時間ステップ)における部分目標値(i×Pt/N)との差分に基づいて求められる減少値Sを、前回の時間ステップで設定したVから減算することで設定される。CPU72は、1回目の時間ステップからN−1回目の時間ステップまで、モニタ値Pの取得と印加電圧値Vi+1の設定を繰り返すと、出力開始処理を終了する。この出力開始処理が終了することで、光信号の出力はオフ状態からオン状態に遷移する。
次に、図8及び図9を参照して光送信器1の制御方法及び光送信器1の効果について説明する。図8は、シミュレーション結果を示す図である。図9は、図8のシミュレーション結果を部分的に拡大した図である。図8では、目標値Ptを1248、総数Nを156、印加電圧値Vを2500、減少基準値Sを10、補正係数Gを20、閾値Gth1,Gth2を10、修正値Gs1を5、及び修正値Gs2を1とした場合の時間ステップ毎の部分目標値(i×Pt/N)の変化(グラフL1)、及び図5から図7に示される出力開始処理を用いて時間ステップ毎に印加電圧値Vi+1を設定した場合のモニタ値Pの変化(グラフL2)が示されている。図9は、20回目の時間ステップまでのシミュレーション結果を拡大して示している。なお、目標値Pt及び印加電圧値V等の単位は、省略されて示されているが、それぞれの値は、適当な値を基準にした相対値である。
図9に示されるように、例えば、2回目の時間ステップ(i=2)において、モニタ値Pは、部分目標値(2×Pt/N)よりも小さい。この場合、モニタ値と部分目標値との差分値(2×Pt/N−P)は、正の値となる。減少補正値ΔSは、ΔS=(2×Pt/N−P)×Gで求まり、補正係数Gは正の値(G>0)であるので、減少補正値ΔSは正の値となる。そのため、印加電圧値Vを設定する際に算出される減少値S(=S+ΔS)は、減少基準値Sよりも大きな値となる。減少値Sが減少基準値Sよりも大きな値となることで、印加電圧値Vを減少基準値Sで減算した場合と比べて、設定される印加電圧値Vは小さくなる。これにより、印加電圧値Vを減少基準値Sで減算した場合と比べて、可変光減衰器3の減衰量が減少して、その結果として、モニタ値Pからモニタ値Pへの増加幅が相対的に大きくなる。
また、5回目の時間ステップ(i=5)において、差分値(5×Pt/N−P)は負の値となり、その絶対値は比較的大きいので、減少値Sは負の値となる。そのため、印加電圧値Vは、4回目の時間ステップでの印加電圧値Vの値のままに設定されている。その結果、次の6回目の時間ステップにおいて、モニタ値Pは、モニタ値Pと同じ値となる。5回目の時間ステップにおける印加電圧値Vを印加電圧値Vの値のままとしても、6回目の時間ステップにおける部分目標値(6×Pt/N)は、5回目の時間ステップにおける部分目標値(5×Pt/N)よりも増加する。このため、6回目の時間ステップにおける部分目標値とモニタ値の差分値(6×Pt/N−P)は、5回目の時間ステップにおける差分値(5×Pt/N−P)よりも小さくなる。このように、減少値Sが負の値である場合に、前回の印加電圧値Vから減少値Sを減算することで印加電圧値Vを設定しなくても、モニタ値Pは部分目標値(6×Pt/N)に近づく。
このように、モニタ値Pの変化を示すグラフL2は、目標値Ptまで到達する間において、グラフL1で示される部分目標値(i×Pt/N)の変化に近づくように、時間ステップ毎に変化している。そして、モニタ値PのグラフL1に対する変動幅は、所定の範囲内に収まっている。
以上説明した光送信器1の出力開始処理では、光信号の出力をオフ状態からオン状態まで遷移させる時間を分割した時間ステップ毎に、可変光減衰器3で減衰された光信号のパワーに応じたモニタ値Pが取得され、可変光減衰器3に印加する印加電圧値Vi+1が設定される。時間ステップ毎の部分目標値は、光信号の出力がオン状態となるときのモニタ値(光信号のパワー)である目標値Ptを、分割した時間ステップの総数Nで除算した値に、時間ステップの順番(変数i)を乗算することで求められる。そのため、時間ステップ毎にモニタ値Pが部分目標値(i×Pt/N)となるように光信号のパワーを増加させると、光信号のパワーの単位時間当たりの変化量が一定の値に近づく。印加電圧値Vi+1は、時間ステップ毎の部分目標値とモニタ値との差分である差分値(i×Pt/N−P)に応じた減少値Sに基づいて設定されるので、あるi回目の時間ステップにおける部分目標値(i×Pt/N)とモニタ値Pとの差分が、その次のi+1回目の時間ステップにおける可変光減衰器3の減衰量を決める印加電圧値Vi+1の設定に反映される。これにより、時間ステップ毎の部分目標値(i×Pt/N)からモニタ値Pがずれたとしても、次の時間ステップにおいてモニタ値Pi+1が部分目標値{(i+1)×Pt/N}に近づくように、印加電圧値Vi+1を設定することができる。その結果、可変光減衰器3の特性を事前に測定することなく、光信号のパワーの単位時間当たりの変化量を抑えながら、光信号の状態を遷移させることが可能となる。
減少値Sは、差分値(i×Pt/N−P)と補正係数Gi−1とを乗算することで得られる減少補正値ΔSを、減少基準値Sに加算することで求められる。光信号のパワーの部分目標値からのずれ量を示す差分値(i×Pt/N−P)を、補正係数Gi−1によって、印加電圧値Vi+1の補正量に変換することが可能となる。
補正係数Gの値は、差分値(i×Pt/N−P)に基づいて設定される。差分値(i×Pt/N−P)は、モニタ値Pと部分目標値(i×Pt/N)とのずれの大きさを示しており、そのずれの大きさに基づいて補正係数Gが設定される。減少補正値ΔSの絶対値|ΔS|が閾値Gth2より大きい場合、モニタ値Pと部分目標値(i×Pt/N)とのずれが大きいので、補正係数Gi−1に修正値Gs2を加算することで、減少補正値ΔSを増加させ、モニタ値Pと部分目標値(i×Pt/N)とのずれが小さくなるようにしている。反対に、絶対値|ΔS|が閾値Gth1よりも小さい場合、モニタ値Pと部分目標値(i×Pt/N)とのずれが小さいので、補正係数Gi−1が大きいままだと補正が強く働き過ぎて減少補正値ΔSが発振してしまうおそれがある。そのため、補正係数Gi−1から修正値Gs1を減算することで、減少補正値ΔSを減少させている。このように、モニタ値Pと部分目標値(i×Pt/N)との差分の大きさが、補正係数Gi−1にも反映される。その結果、遷移期間を通して、単位時間当たりの光信号のパワーの変化をより小さくすることが可能となる。
光信号をオフ状態からオン状態まで遷移させるには、光信号のパワーを所定値(例えば、モニタ値P)から所定値よりも大きい値(例えば、目標値Pt)まで増加させる必要がある。そのような遷移期間において光信号のパワーが一時的に減少すると、その減少分を再度増加させる必要がある。このため、遷移期間全体を通しての光信号のパワーの増加分の合計が増えてしまい、単位時間当たりの光信号のパワーの変化が大きくなってしまうおそれがある。これに対し、光送信器1の出力開始処理では、光信号のパワーは単調増加される。具体的には、減少値Sが正の値である場合、印加電圧値Vi+1は、前回の時間ステップで設定された印加電圧値V(前回の印加電圧値V)から減少値Sを減算することで設定され、減少値Sが負の値である場合、印加電圧値Vi+1は、前回の印加電圧値Vに設定される。モニタ値Pが部分目標値よりも大きい場合に、減少値Sが負の値となることがある。このような場合には、印加電圧値Vi+1は、前回の印加電圧値Vに設定されるので、次の時間ステップにおける印加電圧値Vi+1は増加しない。そのため、可変光減衰器3の減衰量は変化せず、次の時間ステップにおいて光信号のパワー及びモニタ値Pは同じ値に保たれる。これにより、光信号のパワーの減少を避けることができ、単位時間当たりの光信号のパワーの変化が大きくなることを抑制することが可能となる。
なお、本発明に係る光送信器の制御方法及び光送信器は上記実施形態に限定されない。
例えば、上記実施形態では、光送信器1は、1つの光信号を出力しているが、複数の発光素子2、複数の可変光減衰器3、及び複数の出力制御回路7を備え、互いに波長が異なる複数の光信号を出力してもよい。
光送信器1は、発光素子2を備えているが、発光素子2を備えていなくてもよい。光送信器1は、他の装置で生成された光信号を受信し、その光信号を可変光減衰器3で減衰し、光信号を出力してもよい。
CPU72は、1つの時間ステップ区間において、モニタ値Pの取得及び印加電圧値Vi+1の設定以外の処理を行ってもよい。CPU72は、印加電圧値Vi+1を設定した後に、次の時間ステップにおけるモニタ値Pi+1の取得まで所定の待機時間を設けてもよい。
上記実施形態では、CPU72は、補正係数設定の処理(ステップS42)において、次の時間ステップで用いる補正係数Gの設定を行っているが、現在の時間ステップにおいて、設定した補正係数Gを用いて減少補正値ΔSを算出してもよい。
上記実施形態では、CPU72は、補正係数設定の処理(ステップS42)において、減少補正値ΔSの絶対値|ΔS|を閾値Gth1及び閾値Gth2と比較することで、補正係数Gを設定しているが、差分値の絶対値|(i×Pt/N−P)|を閾値と比較することで、補正係数Gを設定してもよい。
上記実施形態では、CPU72は、印加電圧値算出の処理(ステップS44)において、減少値Sが負の値である場合に、印加電圧値Vi+1を、前回の時間ステップの印加電圧値Vに設定しているが、減少値Sの正負を問わず、印加電圧値Vから減少値Sを減算することで、印加電圧値Vi+1を算出してもよい。
上記実施形態では、説明の便宜上、CPU72からDAC73に出力されるデジタル値の印加電圧値と、DAC73から可変光減衰器3に印加されるアナログ値の印加電圧値とが同一の値としている。しかしながら、デジタル値の印加電圧値とアナログ値の印加電圧値とが、どの値においても一定の関係性を有していれば、同一の値に限られない。電流電圧変換器6から出力される電圧信号の値と検出値との関係についても同様である。
上記実施形態では、モニタ値(目標値Pt)が、検出値から推定することで得られた光送信器1から出力された光信号のパワーの値であるとして、出力開始処理が行われているが、これに限られない。モニタ値(目標値Pt)は、例えばモニタ光のパワーを示す検出値であってもよく、光送信器1から出力された光信号又は可変光減衰器3から出力された光信号のパワーに応じた値であればよい。
1…光送信器、2…発光素子、3…可変光減衰器、4…スプリッタ、5…受光素子、6…電流電圧変換器、7…出力制御回路、71…ADC(アナログ−デジタル変換回路)、72…CPU、73…DAC(デジタル−アナログ変換回路)。

Claims (6)

  1. 光信号のパワーを減衰させる可変光減衰器を備えた光送信器の制御方法であって、
    前記可変光減衰器によって減衰された前記光信号のパワーに応じたモニタ値を取得する取得工程と、
    前記モニタ値及び部分目標値に基づいて、前記可変光減衰器に印加する印加電圧値を設定する設定工程と、を備え、
    前記光送信器から出力される前記光信号の出力がオフ状態からオン状態まで遷移する時間に含まれる複数の時間ステップのそれぞれにおいて、前記取得工程及び前記設定工程が行われ、
    前記複数の時間ステップのそれぞれにおいて前記設定工程で設定される前記印加電圧値に応じて、前記可変光減衰器から出力される前記光信号のパワーが単調に変化し、
    前記部分目標値は、前記光送信器から出力される前記光信号の出力が前記オン状態であるときの前記モニタ値に対応する目標値に向けて、前記複数の時間ステップのそれぞれにおいて均等に増加するように設定され、
    前記複数の時間ステップの各時間ステップでは、
    当該時間ステップの前記部分目標値と、当該時間ステップにおいて取得された前記モニタ値との差分値が求められ、
    前記印加電圧値を減少させるための減少値が、当該時間ステップにおいて求められた前記差分値に基づいて求められ、
    前記印加電圧値は、当該時間ステップにおいて求められた前記減少値に基づいて設定される、
    光送信器の制御方法。
  2. 前記複数の時間ステップの各時間ステップでは、前記減少値は、当該時間ステップにおいて求められた前記差分値と当該時間ステップの補正係数とを乗算することで得られる減少補正値を、前記減少値の基準値として予め設定された減少基準値に加算することで求められる、
    請求項1に記載の光送信器の制御方法。
  3. 前記複数の時間ステップの各時間ステップでは、当該時間ステップの前記補正係数の値は、当該時間ステップよりも1つ前の時間ステップにおいて求められた前記差分値に基づいて設定される、
    請求項2に記載の光送信器の制御方法。
  4. 前記複数の時間ステップの各時間ステップでは、当該時間ステップにおいて求められた前記減少値が正の値である場合、前記印加電圧値は、当該時間ステップよりも1つ前の時間ステップにおいて設定された前記印加電圧値から当該時間ステップにおいて求められた前記減少値を減算することで設定され、
    当該時間ステップにおいて求められた前記減少値が負の値である場合、前記印加電圧値は、当該時間ステップよりも1つ前の時間ステップにおいて設定された前記印加電圧値に設定される、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光送信器の制御方法。
  5. 前記複数の時間ステップのそれぞれには、互いに同一の時間が割り当てられる、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の光送信器の制御方法。
  6. 光信号を出力する光送信器であって、
    前記光信号のパワーを減衰させる可変光減衰器と、
    前記可変光減衰器によって減衰された前記光信号のパワーに応じたモニタ値を取得し、前記可変光減衰器に印加する印加電圧値を変更することで前記光信号のパワーを制御する出力制御回路と、を備え、
    前記出力制御回路は、前記光送信器から出力される前記光信号の出力がオフ状態からオン状態まで遷移する時間に含まれる複数の時間ステップのそれぞれにおいて、前記モニタ値及び部分目標値に基づいて前記印加電圧値を設定し、
    前記複数の時間ステップのそれぞれにおいて前記出力制御回路が設定する前記印加電圧値に応じて、前記可変光減衰器から出力される前記光信号のパワーが単調に変化し、
    前記部分目標値は、前記光送信器から出力される前記光信号の出力が前記オン状態であるときの前記モニタ値に対応する目標値に向けて、前記複数の時間ステップのそれぞれにおいて均等に増加するように設定され、
    前記複数の時間ステップの各時間ステップにおいて、前記出力制御回路は、
    当該時間ステップの前記部分目標値と、当該時間ステップにおいて取得した前記モニタ値との差分値を求め、
    前記印加電圧値を減少させるための減少値を、当該時間ステップにおいて求めた前記差分値に基づいて求め、
    当該時間ステップにおいて求めた前記減少値に基づいて前記印加電圧値を設定する、
    光送信器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112333891A (zh) * 2020-10-30 2021-02-05 中车青岛四方机车车辆股份有限公司 照明灯具故障预测与健康管理装置、方法及轨道车辆

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