JP2019100258A - 液体ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】流量計を用いない場合であっても、液体の吐出量を正確に制御するとともに小型化することができる液体ポンプを提供する。【解決手段】液体が流入する流入口52に接続され、第1吸入流路53と第2吸入流路63とを接続する吸入側接続流路51,75と、第1吐出流路57と第2吐出流路67とを接続し、液体が流出する流出口68に接続された吐出側接続流路76と、モータと、モータの回転に基づいて、第1圧力室55の縮小及び第2圧力室65の拡大と、第1圧力室の拡大及び第2圧力室の縮小とを交互に行う駆動機構と、吸入側接続流路及び吐出側接続流路の少なくとも一方に取り付けられ、取り付けられた流路内を流通する液体に含まれる気泡を検出する気泡センサ81,82と、気泡センサにより気泡が検出されていないことを条件として、モータの回転速度を調節して液体の吐出量を制御する制御部と、を備える液体ポンプ10。【選択図】 図4

Description

本発明は、液体を吸入して吐出する液体ポンプに関する。
従来、可変速モータの回転によりダイヤフラムを往復動させて、液体を吸入及び吐出する液体ポンプがある(特許文献1参照)。特許文献1に記載の液体ポンプでは、可変速モータの回転速度を調節することにより、液体の吐出量を少量から多量まで制御できるとしている。
特開平11−155324号公報
ところで、液体中に気泡が存在する場合は、液体の吐出量を正確に制御することができない。また、ダイヤフラムを往復動させる液体ポンプでは、液体の流れに脈動が生じるため、吐出量の制御性が低下するおそれがある。このため、特許文献1に記載の液体ポンプは、未だ改善の余地がある。なお、液体の吐出量を流量計により測定して制御することも考えられるが、装置の大型化や高コスト化が避けられない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、流量計を用いない場合であっても、液体の吐出量を正確に制御するとともに小型化することができる液体ポンプを提供することを主たる目的とする。
上記課題を解決するための第1の手段は、液体ポンプであって、
第1吸入流路と、
前記第1吸入流路に接続された第1圧力室と、
前記第1圧力室に接続された第1吐出流路と、
第2吸入流路と、
前記第2吸入流路に接続された第2圧力室と、
前記第2圧力室に接続された第2吐出流路と、
液体が流入する流入口に接続され、前記第1吸入流路と前記第2吸入流路とを接続する吸入側接続流路と、
前記第1吐出流路と前記第2吐出流路とを接続し、前記液体が流出する流出口に接続された吐出側接続流路と、
モータと、
前記モータの回転に基づいて、前記第1圧力室の縮小及び前記第2圧力室の拡大と、前記第1圧力室の拡大及び前記第2圧力室の縮小とを交互に行う駆動機構と、
前記吸入側接続流路及び前記吐出側接続流路の少なくとも一方に取り付けられ、取り付けられた流路内を流通する前記液体に含まれる気泡を検出する気泡センサと、
前記気泡センサにより前記気泡が検出されていないことを条件として、前記モータの回転速度を調節して前記液体の吐出量を制御する制御部と、
を備える。
上記構成によれば、吸入側接続流路は、液体が流入する流入口に接続され、第1吸入流路と第2吸入流路とを接続している。また、吐出側接続流路は、第1吐出流路と第2吐出流路とを接続し、液体が流出する流出口に接続されている。そして、駆動機構により、モータの回転に基づいて、第1圧力室の縮小及び第2圧力室の拡大と、第1圧力室の拡大及び第2圧力室の縮小とが交互に行われる。このため、第1圧力室及び第2圧力室から交互に液体を吐出することができ、1つの圧力室のみから液体を吐出する場合と比較して、液体の脈動を抑制することができる。すなわち、2つの圧力室から異なる液体をそれぞれ吐出するのではなく、あえて同一の液体を吐出することにより、液体の脈動を抑制することができる。
さらに、吸入側接続流路により流入口から第1吸入流路及び第2吸入流路へ液体を流通させることができるため、吸入側の流路を配置するスペースを小さくすることができる。同様に、吐出側接続流路により第1吐出流路及び第2吐出流路から流出口へ液体を流通させることができるため、吐出側の流路を配置するスペースを小さくすることができる。しかも、共通の駆動機構により、第1圧力室及び第2圧力室が縮小及び拡大される。したがって、液体ポンプを小型化することができる。
ここで、気泡センサが、吸入側接続流路及び吐出側接続流路の少なくとも一方に取り付けられ、取り付けられた流路内を流通する液体に含まれる気泡を検出する。そして、制御部は、気泡センサにより気泡が検出されていないことを条件として、モータの回転速度を調節して液体の吐出量を制御する。このため、液体に気泡が含まれていない状態で、モータの回転速度を調節して液体の吐出量を正確に制御することができる。したがって、流量計を用いない場合であっても、液体の吐出量を正確に制御することができる。一方、液体に気泡が含まれている場合は、モータの回転速度の調節による液体の吐出量の制御が行われないため、液体の吐出量が不正確になることを抑制することができる。
なお、吸入側接続流路を流通する液体に含まれる気泡は、第1圧力室及び第2圧力室へ交互に吸入されて吐出される。このため、基本的には、吸入側接続流路及び吐出側接続流路の少なくとも一方に取り付けられた気泡センサにより、液体に含まれる気泡を検出することができる。
第2の手段では、前記吸入側接続流路及び前記吐出側接続流路の少なくとも一方は、透明な樹脂チューブにより形成されたチューブ部を含み、前記気泡センサは、光学式の気泡センサであり、前記チューブ部に取り付けられており、前記チューブ部は、紫外線を遮る筐体内に収納されている。
上記構成によれば、吸入側接続流路及び吐出側接続流路の少なくとも一方は、透明な樹脂チューブにより形成されたチューブ部を含んでいる。そして、光学式の気泡センサは、透明なチューブ部に取り付けられている。このため、気泡センサは、透明なチューブ部を透過させた光に基づいて、気泡を検出することができる。透明な樹脂チューブによれば、光学式の気泡センサに必要な光の透過部を容易に形成することができる。
しかしながら、一般に透明な樹脂チューブは、紫外線に長期間晒されることで白化する性質がある。その場合、気泡センサによる気泡検出の精度が低下するおそれがある。この点、チューブ部は紫外線を遮る筐体内に収納されているため、チューブ部が白化することを抑制することができる。また、光学式の気泡センサは、マイクロ波式の気泡センサや超音波式の気泡センサ等と比べて、小型化することができる。
透明な樹脂チューブで形成されたチューブ部が可撓性である場合は、チューブ部が撓んで垂れ下がるおそれがある。その場合、チューブ部の取り付けに支障をきたしたり、チューブ部の接続部から液体が漏れ易くなったりするおそれがある。
この点、第3の手段では、前記チューブ部において、前記気泡センサが取り付けられた部分以外の部分の外周に金属管が嵌められている。このため、金属管によりチューブ部を支えることができ、チューブ部が垂れ下がることを抑制することができる。さらに、金属管を固定することで、チューブ部を容易に固定することができる。しがって、チューブ部の取り付けを容易に行うことができるとともに、チューブ部の接続部から液体が漏れ易くなることを抑制することができる。
第4の手段では、前記吸入側接続流路及び前記吐出側接続流路は、前記チューブ部をそれぞれ含んでおり、前記気泡センサは、前記吸入側接続流路の前記チューブ部において前記流入口と前記第2吸入流路との間に取り付けられた第1気泡センサと、前記吐出側接続流路の前記チューブ部において前記第1吐出流路と前記流出口との間に取り付けられた第2気泡センサとを含んでいる。
上記構成によれば、気泡センサは、吸入側接続流路のチューブ部において流入口と第2吸入流路との間に取り付けられた第1気泡センサと、吐出側接続流路のチューブ部において第1吐出流路と流出口との間に取り付けられた第2気泡センサとを含んでいる。このため、流入口から吸入側接続流路、第2吸入流路、第2圧力室、第2吐出流路、吐出側接続流路、流出口へ順に流通する液体に含まれる気泡を、第1気泡センサにより検出することができる。一方、流入口から吸入側接続流路、第1吸入流路、第1圧力室、第1吐出流路、吐出側接続流路、流出口へ順に流通する液体に含まれる気泡を、第2気泡センサにより検出することができる。したがって、気泡が第1吸入流路及び第2吸入流路の一方にのみ流れた場合でも、気泡を漏れなく検出することができる。
第5の手段では、前記駆動機構は、前記第1圧力室を縮小及び拡大するように往復動する第1往復動部材と、前記第2圧力室を拡大及び縮小するように往復動する第2往復動部材と、前記第1往復動部材及び前記第2往復動部材を連結する連結部材と、を備え、前記モータの回転に基づいて、前記第1圧力室と前記第2圧力室とを結ぶ方向へ前記連結部材が往復動させられ、前記吸入側接続流路において前記第1吸入流路と前記第2吸入流路とを接続する部分の長手方向、及び前記吐出側接続流路において前記第1吐出流路と前記第2吐出流路とを接続する部分の長手方向は、前記連結部材の往復動方向に平行である。
上記構成によれば、第1圧力室を縮小及び拡大するように往復動する第1往復動部材と、第2圧力室を拡大及び縮小するように往復動する第2往復動部材とが、連結部材により連結されている。そして、モータの回転に基づいて、第1圧力室と第2圧力室とを結ぶ方向へ連結部材が往復動させられる。このため、モータの回転に基づいて、第1往復動部材により第1圧力室が縮小されるとともに、第2往復動部材により第2圧力室が拡大される。また、モータの回転に基づいて、第1往復動部材により第1圧力室が拡大されるとともに、第2往復動部材により第2圧力室が縮小される。このため、第1圧力室及び第2圧力室から交互に液体を吐出することができる。
さらに、吸入側接続流路において第1吸入流路と第2吸入流路とを接続する部分の長手方向、及び吐出側接続流路において第1吐出流路と第2吐出流路とを接続する部分の長手方向は、連結部材の長手方向に平行である。このため、連結部材が往復動するスペースの側方に、吸入側接続流路、吐出側接続流路、及び気泡センサを配置することができる。したがって、連結部材、吸入側接続流路、吐出側接続流路、及び気泡センサを効率的に配置することができ、液体ポンプを小型化することができる。
第6の手段では、前記連結部材は、矩形板状に形成された板状部を含んでおり、前記板状部の第1主面の対角にそれぞれ第1摺動部材が取り付けられ、前記板状部の第2主面における前記第1摺動部材と重ならない対角にそれぞれ第2摺動部材が取り付けられており、前記第1摺動部材は、前記第1主面に対向して前記板状部に平行に配置された第1被摺動部材と摺動し、前記第2摺動部材は、前記第2主面に対向して前記板状部に平行に配置された第2被摺動部材と摺動する。
上記構成によれば、連結部材は、矩形板状に形成された板状部を含んでおり、板状部の第1主面の対角にそれぞれ第1摺動部材が取り付けられ、板状部の第2主面における第1摺動部材と重ならない対角にそれぞれ第2摺動部材が取り付けられている。すなわち、板状部において、第1摺動部材が取り付けられた対角と、第2摺動部材が取り付けられた対角とは異なっている。このため、第1摺動部材と第2摺動部材とは、板状部を介して重なり合っておらず、第1摺動部材を取り付ける取付部材(例えばねじ)と第2摺動部材を取り付ける取付部材とが干渉することを防ぐことができる。したがって、板状部、第1摺動部材、及び第2摺動部材を組み付けた構成を薄くすることができ、液体ポンプを小型化することができる。なお、第1主面及び第2主面は、矩形板状の板状部の面のうち最も大きい2つの面であり、第2主面は第1主面の裏面である。
そして、第1摺動部材は、第1主面に対向して板状部に平行に配置された第1被摺動部材と摺動し、第2摺動部材は、第2主面に対向して板状部に平行に配置された第2被摺動部材と摺動する。このため、第1主面の4つの角のうち2つの角に第1摺動部材が取り付けられ、第2主面の4つの角のうち2つの角に第2摺動部材が取り付けられた構成であっても、連結部材の中心線を中心とした連結部材の回転を抑制することができる。
第7の手段では、前記第1吸入流路、前記第1吐出流路、前記第2吸入流路、前記第2吐出流路、前記吸入側接続流路、及び前記吐出側接続流路は、共通の平面に沿って配置されている。このため、液体ポンプの流路を共通の平面に沿って効率的に配置することができ、液体ポンプを薄型化することができる。
第8の手段では、弁入口、第1弁出口、及び第2弁出口を有する3方向切換弁を備え、前記弁入口は、前記流出口に直接接続されており、前記第1弁出口は、前記液体を吐出する出口であり、前記第2弁出口は、前記液体に含まれる気泡を排出する出口であり、上方に向けて開口している。
上記構成によれば、3方向切換弁の弁入口は、液体が流出する流出口に直接接続されている。このため、流出口と弁入口とを接続する配管が不要であり、液体ポンプを小型化することができる。第1弁出口は、液体を吐出する出口であるため、3方向切換弁により弁入口と第1弁出口とを接続することで、第1弁出口から液体を吐出することができる。また、第2弁出口は、液体に含まれる気泡を排出する出口であり、上方に向けて開口している。このため、3方向切換弁により弁入口と第2弁出口とを接続することで、上方に向けて開口した第2弁出口から気泡を容易に排出することができる。
第9の手段では、前記制御部は、前記気泡センサにより前記気泡が検出された場合に、前記3方向切換弁により前記弁入口と前記第2弁出口とを接続させ、前記気泡センサにより前記気泡が検出された期間が所定期間を超えた場合に異常であると判定する。
上記構成によれば、制御部は、気泡センサにより気泡が検出された場合に、3方向切換弁により弁入口と第2弁出口とを接続させる。このため、液体に一時的に気泡が含まれた場合に、気泡を排出することができる。さらに、制御部は、気泡センサにより気泡が検出された期間が所定期間を超えた場合に異常であると判定する。このため、液体の流入口に接続された配管等の端部が液体タンクの液面よりも上方にある場合等、気泡の混入を防げない場合には、異常であると判定することができる。
第10の手段は、液体ポンプであって、
液体が流入する流入口に接続された吸入流路と、
前記吸入流路に接続された圧力室と、
前記圧力室と前記液体が流出する流出口とを接続する吐出流路と、
モータと、
前記モータの回転に基づいて、前記圧力室の縮小及び拡大を交互に行う駆動機構と、
前記吸入流路及び前記吐出流路の少なくとも一方に取り付けられ、取り付けられた流路内を流通する前記液体に含まれる気泡を検出する気泡センサと、
前記気泡センサにより前記気泡が検出されていないことを条件として、前記モータの回転速度を調節して前記液体の吐出量を制御する制御部と、
を備え、
前記吸入流路及び前記吐出流路の少なくとも一方は、透明な樹脂チューブにより形成されたチューブ部を含み、
前記気泡センサは、光学式の気泡センサであり、前記チューブ部に取り付けられており、
前記チューブ部は、紫外線を遮る筐体内に収納されている。
上記構成によれば、吸入流路は、液体が流入する流入口に接続され、圧力室に接続されている。また、吐出流路は、圧力室と、液体が流出する流出口とを接続している。そして、駆動機構により、モータの回転に基づいて、圧力室の縮小及び拡大が交互に行われる。このため、圧力室への液体の吸入と、圧力室からの液体の吐出とを行うことができる。
ここで、気泡センサが、吸入流路及び吐出流路の少なくとも一方に取り付けられ、取り付けられた流路内を流通する液体に含まれる気泡を検出する。そして、制御部は、気泡センサにより気泡が検出されていないことを条件として、モータの回転速度を調節して液体の吐出量を制御する。このため、液体に気泡が含まれていない状態で、モータの回転速度を調節して液体の吐出量を正確に制御することができる。したがって、流量計を用いない場合であっても、液体の吐出量を正確に制御することができる。一方、液体に気泡が含まれている場合は、モータの回転速度の調節による液体の吐出量の制御が行われないため、液体の吐出量が不正確になることを避けることができる。
さらに、吸入流路及び吐出流路の少なくとも一方は、透明な樹脂チューブにより形成されたチューブ部を含んでいる。そして、光学式の気泡センサは、透明なチューブ部に取り付けられている。このため、気泡センサは、透明なチューブ部を透過させた光に基づいて、気泡を検出することができる。透明な樹脂チューブによれば、光学式の気泡センサに必要な光の透過部を容易に形成することができる。
しかしながら、一般に透明な樹脂チューブは、紫外線に長期間晒されることで白化する性質がある。その場合、気泡センサによる気泡検出の精度が低下するおそれがある。この点、チューブ部は紫外線を遮る筐体内に収納されているため、チューブ部が白化することを抑制することができる。また、光学式の気泡センサは、マイクロ波式の気泡センサや超音波式の気泡センサ等と比べて、小型化することができる。
第11の手段では、前記チューブ部において、前記気泡センサが取り付けられた部分以外の部分の外周に金属管が嵌められている。
上記構成によれば、第3の手段と同様の作用効果を奏することができる。
液体ポンプの斜視図。 液体ポンプの部分透視斜視図。 クランク機構を示す縦断面図。 流路、圧力室、及び連結部材を示す縦断面図。
以下、液肥供給システムに用いられる液体ポンプに具現化した一実施形態について、図面を参照して説明する。図1,2に示すように、液体ポンプ10は、モータ部20、ポンプ部30、及び制御部90を備えている。制御部90は、CPU、ROM、RAM、駆動回路、及び入出力インターフェース等を備えるマイクロコンピュータである。液体ポンプ10は、制御部90によりモータ部20の駆動状態を制御することで、ポンプ部30により液肥(液体)を吸入及び吐出させる。
モータ部20は、モータや、モータの回転速度を減速する減速機等を備えている。モータの回転速度(駆動状態)は、制御部90により制御される。図3の縦断面図に示すように、モータ部20の出力軸21は、ポンプ部30の内部に挿入されている。ポンプ部30は、クランク機構40を備えている。出力軸21には、クランク機構40のクランク軸41が接続されている。出力軸21の中心線とクランク軸41の中心線とは一致している。クランク軸41は、ベアリング22を介して、ポンプ部30の本体31により回転自在に支持されている。本体31は、紫外線を遮る金属等により形成されている。本体31は直方体状(箱型)に形成されており、本体31の内部には空間が形成されている。
クランク軸41には、クランクピン42が接続されている。クランクピン42は、出力軸21(クランク軸41)の中心線から偏心した位置でクランク軸41に接続されている。このため、出力軸21が回転すると、クランクピン42は出力軸21を中心として公転する。
クランクピン42の外周には、ボルト43によりベアリング44を介してローラ45が取り付けられている。すなわち、ローラ45は、ベアリング44を介して、クランクピン42により回転自在に支持されている。
図4の縦断面図に示すように、本体31の長手方向(同図の左右方向)の両端には、第1流路ブロック50及び第2流路ブロック60がそれぞれ取り付けられている。第1,第2流路ブロック50,60は、紫外線を遮る樹脂等により、略同一の形状に形成されている。
第1流路ブロック50には、第1吸入流路53、第1圧力室55、及び第1吐出流路57が形成されている。第1流路ブロック50には、流入流路51が形成されている。流入流路51の一端は、第1流路ブロック50の外部に開口した流入口52に接続されており、流入流路51の他端は第1吸入流路53に接続されている。流入口52には、配管等の一端が接続され、配管等の他端は液肥タンクに貯留された液肥の内部に挿入される。第1圧力室55の一端には第1吸入流路53が接続されており、第1圧力室55の他端には第1吐出流路57が接続されている。第1圧力室55は、第1ダイヤフラム54(第1往復動部材)により区画されている。
同様に、第2流路ブロック60には、第2吸入流路63、第2圧力室65、及び第2吐出流路67が形成されている。第2圧力室65の一端には第2吸入流路63が接続されており、第2圧力室65の他端には第2吐出流路67が接続されている。第2吐出流路67は、液肥が流出する流出口68に接続されている。第2圧力室65は、第2ダイヤフラム64(第2往復動部材)により区画されている。
第1吸入流路53及び第2吸入流路63には、それぞれ第1圧力室55及び第2圧力室65へ流入する方向にのみ液肥を流通させるチェック弁71,72が設けられている。第1吐出流路57及び第2吐出流路67には、それぞれ第1圧力室55及び第2圧力室65から流出する方向にのみ液肥を流通させるチェック弁73,74が設けられている。
第1吸入流路53と第2吸入流路63とは、チューブ75により接続されている。チューブ75(チューブ部)は、透明な樹脂チューブにより形成されている。チューブ75には、気泡センサ81が取り付けられている。すなわち、チューブ75において、流入口52と第2吸入流路63との間に気泡センサ81が取り付けられている。気泡センサ81(第1気泡センサ)は、光学式の気泡センサであり、本体31に固定されている。気泡センサ81は、チューブ75を透過させた光に基づいて、チューブ75内を流通する液肥に含まれる気泡を検出する。気泡センサ81は、気泡の検出結果を制御部90へ出力する。なお、流入流路51及びチューブ75により、吸入側接続流路が構成されている。
同様に、第1吐出流路57と第2吐出流路67とは、チューブ76により接続されている。チューブ76(チューブ部)は、透明な樹脂チューブにより形成されている。チューブ76には、気泡センサ82が取り付けられている。すなわち、チューブ76において、第2吐出流路67と流出口68との間に気泡センサ82が取り付けられている。気泡センサ82(第2気泡センサ)は、本体31に固定されている。気泡センサ82は、気泡センサ81と同様の気泡センサである。気泡センサ82は、気泡の検出結果を制御部90へ出力する。なお、チューブ76により、吐出側接続流路が構成されている。
チューブ75,76は、可撓性であり、自重により撓んで垂れ下がるおそれがある。その場合、チューブ75,76の取り付けに支障をきたしたり、チューブ75,76の接続部から液体が漏れ易くなったりするおそれがある。
この点、チューブ75において、気泡センサ81が取り付けられた部分以外の部分の外周には、それぞれステンレス管77A,77B(金属管)が嵌められている。同様に、チューブ76において、気泡センサ82が取り付けられた部分以外の部分の外周には、それぞれステンレス管78A,78B(金属管)が嵌められている。ステンレス管77A,78Bの一端は、本体31に固定されている。ステンレス管77B,78Aの一端は、本体31に固定されている。そして、本体31、第1流路ブロック50、第2流路ブロック60、及び蓋39(図3参照)の内部に、チューブ75,76が収納されている。
流入流路51、第1吸入流路53、第1吐出流路57、第2吸入流路63、第2吐出流路67、チューブ75、及びチューブ76は、共通の平面に沿って配置されている。詳しくは、流入流路51、第1吸入流路53、第1吐出流路57、第2吸入流路63、第2吐出流路67、チューブ75、及びチューブ76のそれぞれの中心軸は、共通の平面上に配置されている。
第1ダイヤフラム54と第2ダイヤフラム64とは、連結部材46により連結されている。連結部材46は、ロッド部47A,47Bと板状部48とを備えている。ロッド部47A,47Bは、円柱状に形成されている。板状部48は、矩形板状に形成されている。ロッド部47Aの一端が第1ダイヤフラム54に接続されており、ロッド部47Aの他端が板状部48に接続されている。ロッド部47Bの一端が第2ダイヤフラム64に接続されており、ロッド部47Bの他端が板状部48に接続されている。
図3に示すように、本体31は、モータ部20と反対側に突出した突出部32を有している。突出部32(第1被摺動部材)の端面32aは、出力軸21に垂直になっている。板状部48において端面32aに対向する主面48a(第1主面)は、端面32aに平行になっている。板状部48において主面48aの裏面である主面48b(第2主面)は、主面48aに平行になっている。主面48a,48bは、矩形板状の板状部48の面のうち最も大きい2つの面である。
主面48bに対向してガイド部材34が配置されている。ガイド部材34(第2被摺動部材)は、本体31に固定されている。ガイド部材34において主面48bに対向する面34aは、主面48bに平行になっている。
板状部48の主面48aの対角に、それぞれ第1摺動部材35が取り付けられている。図4に示すように、板状部48の主面48bにおける第1摺動部材35と重ならない対角に、それぞれ第2摺動部材36が取り付けられている。すなわち、第1摺動部材35と第2摺動部材36とは、板状部48の表面と裏面とにそれぞれ取り付けられている。さらに、第1摺動部材35と第2摺動部材36とは、板状部48において重なり合わない位置に取り付けられている。摺動部材35,36は、突出部32及びガイド部材34との摩擦係数が小さい材料、例えばフッ素樹脂等により、板状に形成されている。摺動部材35,36は、ねじ(取付部材)によりそれぞれ板状部48に取り付けられている。そして、摺動部材35,36は、突出部32及びガイド部材34に対してそれぞれ摺動可能になっている。また、ロッド部47A,47Bを中心とした連結部材46の回転が、摺動部材35,36、突出部32、及びガイド部材34により規制されている。
板状部48には、貫通孔49が形成されている。貫通孔49には、上記クランクピン42及びローラ45が挿入されている。第1圧力室55と第2圧力室65とを結ぶx方向(ロッド部47A,47Bの中心線方向)における貫通孔49の幅Wxは、ローラ45の外径と略等しくなっている。クランクピン42に垂直且つx方向に垂直なy方向における貫通孔49の幅Wyは、ローラ45がクランク軸41を中心として公転する際にローラ45がy方向に移動する範囲よりも広くなっている。
ロッド部47A,47Bは、それぞれ本体31の支持部37A,37Bにより、x方向に往復動可能に支持されている。また、クランク軸41又はクランクピン42を中心とした連結部材46の回転が、支持部37A,37Bにより規制されている。なお、支持部37A,37Bの機能を、軸受け等の支持部材により実現してもよい。
そして、モータ部20の出力軸21が回転することにより、連結部材46がx方向に往復動させられる。これにより、第1圧力室55が第1ダイヤフラム54により縮小されると共に、第2圧力室65が第2ダイヤフラム64により拡大される。このため、第1圧力室55から液肥が吐出されると共に、第2圧力室65に液肥が吸入される。続いて、第1圧力室55が第1ダイヤフラム54により拡大されると共に、第2圧力室65が第2ダイヤフラム64により縮小される。このため、第1圧力室55に液肥が吸入されると共に、第2圧力室65から液肥が吐出される。すなわち、圧力室55,65から、交互に液肥が吐出される。なお、クランク軸41、クランクピン42、ベアリング44、ローラ45、連結部材46により、クランク機構40が構成されている。クランク機構40、摺動部材35,36、ガイド部材34、本体31(突出部32、支持部37A,37B)、及びダイヤフラム54,64により、駆動機構が構成されている。
チューブ75の長手方向、及びチューブ76の長手方向は、連結部材46の往復動方向(x方向)に平行である。すなわち、本体31の内部の空間において、連結部材46の両側に、チューブ75,気泡センサ81とチューブ76,気泡センサ82とがそれぞれ配置されている。図3に示すように、この空間は、蓋39により閉じられている。蓋39は、紫外線を遮る樹脂等により、板状に形成されている。なお、本体31、第1流路ブロック50、第2流路ブロック60、及び蓋39により、筐体が構成されている。
液体ポンプ10は、3方向切換弁84を備えている。3方向切換弁84は、弁入口85、第1弁出口86、及び第2弁出口87を有しており、弁入口85、第1弁出口86、及び第2弁出口87の接続状態を切り換える周知の切換弁である。弁入口85は、上記流出口68に直接接続されており、流出口68から流出した液肥が流入する。第1弁出口86は、液肥を吐出する出口であり、液肥を使用する装置等へ液肥を送る配管等が接続される。第2弁出口87は、液肥に含まれる気泡を排出する出口であり、上方に向けて開口している。すなわち、液体ポンプ10は、第2弁出口87が上方を向くように配置される。このため、吸入流路53,63、及び吐出流路57,67は、鉛直方向(y方向)に平行となっている。チューブ75,76は、水平方向(x方向)に平行となっている。3方向切換弁84の接続状態は、制御部90により制御される。
制御部90は、モータ部20の出力軸21の回転速度(モータの回転速度)を調節して、液肥の吐出量を制御する。ただし、制御部90は、気泡センサ81又は気泡センサ82により気泡が検出された場合に、3方向切換弁84により弁入口85と第2弁出口87とを接続させる。この場合は、第1弁出口86から液肥が吐出されず、出力軸21の回転速度の調節による液体の吐出量の制御が行われない。また、制御部90は、気泡センサ81又は気泡センサ82により気泡が検出された期間が所定期間を超えた場合に、異常であると判定する。制御部90は、異常であると判定した場合に、警告灯や警報により異常を報知する。すなわち、制御部90は、気泡センサ81及び気泡センサ82により気泡が検出されていないことを条件として、モータ部20の出力軸21の回転速度を調節して液肥の吐出量を制御する。
以上詳述した本実施形態は、以下の利点を有する。
・クランク機構40及びダイヤフラム54,64を含む駆動機構により、モータ部20の出力軸21の回転に基づいて、第1圧力室55の縮小及び第2圧力室65の拡大と、第1圧力室55の拡大及び第2圧力室65の縮小とが交互に行われる。このため、第1圧力室55及び第2圧力室65から交互に液肥を吐出することができ、1つの圧力室のみから液肥を吐出する場合と比較して、液肥の脈動を抑制することができる。すなわち、2つの圧力室から異なる液肥をそれぞれ吐出するのではなく、あえて同一の液肥を吐出することにより、液肥の脈動を抑制することができる。
・チューブ75により流入口52から第1吸入流路53及び第2吸入流路63へ液体を流通させることができるため、吸入側の流路を配置するスペースを小さくすることができる。同様に、チューブ76により第1吐出流路57及び第2吐出流路67から流出口68へ液体を流通させることができるため、吐出側の流路を配置するスペースを小さくすることができる。しかも、共通の駆動機構により、第1圧力室55及び第2圧力室65が縮小及び拡大される。したがって、液体ポンプ10を小型化することができる。
・制御部90は、気泡センサ81,82により気泡が検出されていないことを条件として、モータ部20の出力軸21の回転速度を調節して液肥の吐出量を制御する。このため、液肥に気泡が含まれていない状態で、モータ部20の出力軸21の回転速度を調節して液肥の吐出量を正確に制御することができる。したがって、流量計を用いない場合であっても、液肥の吐出量を正確に制御することができる。一方、液肥に気泡が含まれている場合は、モータ部20の出力軸21の回転速度の調節による液肥の吐出量の制御が行われないため、液肥の吐出量が不正確になることを抑制することができる。
・液肥の流路は、透明な樹脂チューブにより形成されたチューブ75,76を含んでいる。そして、光学式の気泡センサ81,82は、透明なチューブ75,76にそれぞれ取り付けられている。このため、気泡センサ81,82は、透明なチューブ75,76を透過させた光に基づいて、気泡を検出することができる。透明な樹脂チューブによれば、光学式の気泡センサ81,82に必要な光の透過部を容易に形成することができる。
・一般に透明な樹脂チューブは、紫外線に長期間晒されることで白化する性質がある。その場合、気泡センサ81,82による気泡検出の精度が低下するおそれがある。この点、チューブ75,76は紫外線を遮る本体31、流路ブロック50,60、及び蓋39内に収納されているため、チューブ75,76が白化することを抑制することができる。また、光学式の気泡センサ81,82は、マイクロ波式の気泡センサや超音波式の気泡センサ等と比べて、小型化することができる。
・チューブ75において、気泡センサ81が取り付けられた部分以外の部分の外周にステンレス管77A,77Bが嵌められている。チューブ76において、気泡センサ82が取り付けられた部分以外の部分の外周にステンレス管78A,78Bが嵌められている。このため、ステンレス管77A,77Bによりチューブ75を支えることができ、チューブ75が垂れ下がることを抑制することができる。ステンレス管78A,78Bによりチューブ76を支えることができ、チューブ76が垂れ下がることを抑制することができる。さらに、ステンレス管77A〜78Bを固定することで、チューブ75,76を容易に固定することができる。しがって、チューブ75,76の取り付けを容易に行うことができるとともに、チューブ75,76の接続部から液肥が漏れ易くなることを抑制することができる。
・液体ポンプ10は、チューブ75において流入口52と第2吸入流路63との間に取り付けられた気泡センサ81と、チューブ76において第1吐出流路57と流出口68との間に取り付けられた気泡センサ82とを備えている。このため、流入口52から流入流路51、チューブ75、第2吸入流路63、第2圧力室65、第2吐出流路67、流出口68へ順に流通する液肥に含まれる気泡を、気泡センサ81により検出することができる。一方、流入口52から流入流路51、第1吸入流路53、第1圧力室55、第1吐出流路57、チューブ76、流出口68へ順に流通する液肥に含まれる気泡を、気泡センサ82により検出することができる。したがって、気泡が第1吸入流路53及び第2吸入流路63の一方にのみ流れた場合でも、気泡を漏れなく検出することができる。
・チューブ75の長手方向、及びチューブ76の長手方向は、連結部材46の長手方向に平行である。このため、連結部材46が往復動するスペースの側方に、チューブ75,76及び気泡センサ81,82を配置することができる。したがって、本体31内に、連結部材46、チューブ75,76、及び気泡センサ81,82を効率的に配置することができ、液体ポンプ10を小型化することができる。
・連結部材46は、矩形板状に形成された板状部48を含んでおり、板状部48の主面48aの対角にそれぞれ第1摺動部材35が取り付けられ、板状部48の主面48bにおける第1摺動部材35と重ならない対角にそれぞれ第2摺動部材36が取り付けられている。すなわち、板状部48において、第1摺動部材35が取り付けられた対角と、第2摺動部材36が取り付けられた対角とは異なっている。このため、第1摺動部材35と第2摺動部材36とは、板状部48を介して重なり合っておらず、第1摺動部材35を取り付けるねじと第2摺動部材36を取り付けるねじとが干渉することを防ぐことができる。したがって、板状部48、第1摺動部材35、及び第2摺動部材36を組み付けた構成を薄くすることができ、液体ポンプ10を小型化することができる。
・第1摺動部材35は、主面48aに対向して板状部48に平行に配置された突出部32と摺動し、第2摺動部材36は、主面48bに対向して板状部48に平行に配置されたガイド部材34と摺動する。このため、主面48aの4つの角のうち2つの角に第1摺動部材35が取り付けられ、主面48bの4つの角のうち2つの角に第2摺動部材36が取り付けられた構成であっても、ロッド部47A,47Bの中心線を中心とした連結部材46の回転を抑制することができる。
・流入流路51、第1吸入流路53、第1吐出流路57、第2吸入流路63、第2吐出流路67、及びチューブ75,76は、共通の平面に沿って配置されている。このため、液体ポンプ10の流路を共通の平面に沿って効率的に配置することができ、液体ポンプ10を薄型化することができる。
・3方向切換弁84の弁入口85は、液肥が流出する流出口68に直接接続されている。このため、流出口68と弁入口85とを接続する配管が不要であり、液体ポンプ10を小型化することができる。第1弁出口86は、液肥を吐出する出口であるため、3方向切換弁84により弁入口85と第1弁出口86とを接続することで、第1弁出口86から液肥を吐出することができる。また、第2弁出口87は、液肥に含まれる気泡を排出する出口であり、上方に向けて開口している。このため、3方向切換弁84により弁入口85と第2弁出口87とを接続することで、上方に向けて開口した第2弁出口87から気泡を容易に排出することができる。
・制御部90は、気泡センサ81又は気泡センサ82により気泡が検出された場合に、3方向切換弁84により弁入口85と第2弁出口87とを接続させる。このため、液肥に一時的に気泡が含まれた場合に、気泡を排出することができる。さらに、制御部90は、気泡センサ81又は気泡センサ82により気泡が検出された期間が所定期間を超えた場合に異常であると判定する。このため、液肥の流入口52に接続された配管が外れたり、液肥タンク内の液肥が空になったりした場合等、気泡の混入を防げない場合には、異常であると判定することができる。
なお、上記実施形態を、以下のように変更して実施することもできる。上記実施形態と
同一の部分については、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
・3方向切換弁84の第2弁出口87を水平方向に向けて開口させることもできる。
・制御部90は、気泡センサ81又は気泡センサ82により気泡が検出された場合に、3方向切換弁84により弁入口85と第2弁出口87とを接続させること、及び気泡センサ81又は気泡センサ82により気泡が検出された期間が所定期間を超えた場合に異常であると判定することの一方のみを行ってもよい。制御部90が、気泡センサ81又は気泡センサ82により気泡が検出された期間が所定期間を超えた場合に異常であると判定することのみを行う場合は、3方向切換弁84を省略することもできる。
・第1吸入流路53、第1吐出流路57、第2吸入流路63、第2吐出流路67、及びチューブ75,76のうち一部のみが、共通の平面に沿って配置されていてもよい。
・チューブ75の長手方向、及びチューブ76の長手方向が、連結部材46の長手方向に平行でない構成を採用することもできる。
・第1摺動部材35を板状部48の主面48aの四隅にそれぞれ取り付け、第2摺動部材36を板状部48の主面48bの四隅にそれぞれ取り付けることもできる。
・気泡センサ81,82の一方を省略することもできる。その場合であっても、流入流路51を流通する液肥に含まれる気泡は、第1圧力室55及び第2圧力室65へ交互に吸入されて吐出される。このため、基本的には、チューブ75,76の少なくとも一方に取り付けられた気泡センサにより、液肥に含まれる気泡を検出することができる。
・チューブ75及び気泡センサ81を省略し、第1吐出流路57を流出口68とは異なる流出口に接続することもできる。そして、2つの流出口から、別々の装置等へそれぞれ液肥を吐出することもできる。この場合であっても、液肥の脈動を抑制することができる利点、及び気泡を漏れなく検出することができる利点を除いて、上記実施形態と同様の利点を有する。
・チューブ75,76及び気泡センサ81,82を省略し、第2吸入流路63を流入口52とは異なる流入口に接続し、第1吐出流路57を流出口68とは異なる流出口に接続することもできる。そして、2つの流入口から互いに異なる液肥を吸入し、2つの流出口から別々の装置等へそれぞれ液肥を吐出することもできる。この場合に、第1吸入流路53及び第1吐出流路57の少なくとも一方は、透明な樹脂チューブにより形成されたチューブ部を含み、チューブ部に気泡センサ82を取り付けるとよい。また、第2吸入流路63及び第2吐出流路67の少なくとも一方は、透明な樹脂チューブにより形成されたチューブ部を含み、チューブ部に気泡センサ81を取り付けるとよい。
上記構成によっても、液体に気泡が含まれていない状態で、モータ部20の出力軸21の回転速度を調節して液肥の吐出量を正確に制御することができる。したがって、流量計を用いない場合であっても、液肥の吐出量を正確に制御することができる。一方、液肥に気泡が含まれている場合は、モータ部20の出力軸21の回転速度の調節による液肥の吐出量の制御が行われないため、液肥の吐出量が不正確になることを避けることができる。さらに、透明な樹脂チューブにより形成されたチューブ部によれば、光学式の気泡センサに必要な光の透過部を容易に形成することができる。また、チューブ部は紫外線を遮る本体31、第1流路ブロック50、第2流路ブロック60、及び蓋39内に収納されているため、チューブ部が白化することを抑制することができる。また、光学式の気泡センサは、マイクロ波式の気泡センサや超音波式の気泡センサ等と比べて、小型化することができる。
・ステンレス管77A,78Bを、本体31と気泡センサ81との間に挟むだけでもよい。ステンレス管77B,78Aを、本体31と気泡センサ82との間に挟むだけでもよい。また、チューブ75,76に嵌めたステンレス管77A〜78Bを省略することもできる。
・気泡センサ81,82として、超音波式の気泡センサや、マイクロ波式の気泡センサを採用することもできる。その場合は、チューブ75,76に代えて不透明の配管を用いることができる。
・ダイヤフラム54,64に代えて、ピストン(往復動部材)及びシリンダを採用することもできる。すなわち、液体ポンプ10は、ピストン式の液体ポンプであってもよい。
・液体ポンプ10は、液肥に限らず、薬液や純水等、その他の液体を吸入及び吐出してもよい。
10…液体ポンプ、20…モータ部(モータ)、21…出力軸、30…ポンプ部、31…本体、32…突出部(第1被摺動部材)、32a…端面、34…ガイド部材(第2被摺動部材)、34a…面、35…第1摺動部材、36…第2摺動部材、37A…支持部、37B…支持部、39…蓋、40…クランク機構、42…クランクピン、44…ベアリング、45…ローラ、46…連結部材、47A…ロッド部、47B…ロッド部、48…板状部、48a…主面(第1主面)、48b…主面(第2主面)、49…貫通孔、50…第1流路ブロック、52…流入口、53…第1吸入流路、54…第1ダイヤフラム(第1往復動部材)、55…第1圧力室、57…第1吐出流路、60…第2流路ブロック、63…第2吸入流路、64…第2ダイヤフラム(第2往復動部材)、65…第2圧力室、67…第2吐出流路、68…流出口、75…チューブ(チューブ部)、76…チューブ(チューブ部)、81…気泡センサ(第1気泡センサ)、82…気泡センサ(第2気泡センサ)、84…3方向切換弁、85…弁入口、86…第1弁出口、87…第2弁出口、90…制御部。

Claims (11)

  1. 第1吸入流路と、
    前記第1吸入流路に接続された第1圧力室と、
    前記第1圧力室に接続された第1吐出流路と、
    第2吸入流路と、
    前記第2吸入流路に接続された第2圧力室と、
    前記第2圧力室に接続された第2吐出流路と、
    液体が流入する流入口に接続され、前記第1吸入流路と前記第2吸入流路とを接続する吸入側接続流路と、
    前記第1吐出流路と前記第2吐出流路とを接続し、前記液体が流出する流出口に接続された吐出側接続流路と、
    モータと、
    前記モータの回転に基づいて、前記第1圧力室の縮小及び前記第2圧力室の拡大と、前記第1圧力室の拡大及び前記第2圧力室の縮小とを交互に行う駆動機構と、
    前記吸入側接続流路及び前記吐出側接続流路の少なくとも一方に取り付けられ、取り付けられた流路内を流通する前記液体に含まれる気泡を検出する気泡センサと、
    前記気泡センサにより前記気泡が検出されていないことを条件として、前記モータの回転速度を調節して前記液体の吐出量を制御する制御部と、
    を備える液体ポンプ。
  2. 前記吸入側接続流路及び前記吐出側接続流路の少なくとも一方は、透明な樹脂チューブにより形成されたチューブ部を含み、
    前記気泡センサは、光学式の気泡センサであり、前記チューブ部に取り付けられており、
    前記チューブ部は、紫外線を遮る筐体内に収納されている、請求項1に記載の液体ポンプ。
  3. 前記チューブ部において、前記気泡センサが取り付けられた部分以外の部分の外周に金属管が嵌められている、請求項2に記載の液体ポンプ。
  4. 前記吸入側接続流路及び前記吐出側接続流路は、前記チューブ部をそれぞれ含んでおり、
    前記気泡センサは、前記吸入側接続流路の前記チューブ部において前記流入口と前記第2吸入流路との間に取り付けられた第1気泡センサと、前記吐出側接続流路の前記チューブ部において前記第1吐出流路と前記流出口との間に取り付けられた第2気泡センサとを含んでいる、請求項2又は3に記載の液体ポンプ。
  5. 前記駆動機構は、前記第1圧力室を縮小及び拡大するように往復動する第1往復動部材と、前記第2圧力室を拡大及び縮小するように往復動する第2往復動部材と、前記第1往復動部材及び前記第2往復動部材を連結する連結部材と、を備え、
    前記モータの回転に基づいて、前記第1圧力室と前記第2圧力室とを結ぶ方向へ前記連結部材が往復動させられ、
    前記吸入側接続流路において前記第1吸入流路と前記第2吸入流路とを接続する部分の長手方向、及び前記吐出側接続流路において前記第1吐出流路と前記第2吐出流路とを接続する部分の長手方向は、前記連結部材の往復動方向に平行である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体ポンプ。
  6. 前記連結部材は、矩形板状に形成された板状部を含んでおり、
    前記板状部の第1主面の対角にそれぞれ第1摺動部材が取り付けられ、前記板状部の第2主面における前記第1摺動部材と重ならない対角にそれぞれ第2摺動部材が取り付けられており、
    前記第1摺動部材は、前記第1主面に対向して前記板状部に平行に配置された第1被摺動部材と摺動し、前記第2摺動部材は、前記第2主面に対向して前記板状部に平行に配置された第2被摺動部材と摺動する、請求項5に記載の液体ポンプ。
  7. 前記第1吸入流路、前記第1吐出流路、前記第2吸入流路、前記第2吐出流路、前記吸入側接続流路、及び前記吐出側接続流路は、共通の平面に沿って配置されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の液体ポンプ。
  8. 弁入口、第1弁出口、及び第2弁出口を有する3方向切換弁を備え、
    前記弁入口は、前記流出口に直接接続されており、
    前記第1弁出口は、前記液体を吐出する出口であり、
    前記第2弁出口は、前記液体に含まれる気泡を排出する出口であり、上方に向けて開口している、請求項1〜7のいずれか1項に記載の液体ポンプ。
  9. 前記制御部は、前記気泡センサにより前記気泡が検出された場合に、前記3方向切換弁により前記弁入口と前記第2弁出口とを接続させ、前記気泡センサにより前記気泡が検出された期間が所定期間を超えた場合に異常であると判定する、請求項8に記載の液体ポンプ。
  10. 液体が流入する流入口に接続された吸入流路と、
    前記吸入流路に接続された圧力室と、
    前記圧力室と前記液体が流出する流出口とを接続する吐出流路と、
    モータと、
    前記モータの回転に基づいて、前記圧力室の縮小及び拡大を交互に行う駆動機構と、
    前記吸入流路及び前記吐出流路の少なくとも一方に取り付けられ、取り付けられた流路内を流通する前記液体に含まれる気泡を検出する気泡センサと、
    前記気泡センサにより前記気泡が検出されていないことを条件として、前記モータの回転速度を調節して前記液体の吐出量を制御する制御部と、
    を備え、
    前記吸入流路及び前記吐出流路の少なくとも一方は、透明な樹脂チューブにより形成されたチューブ部を含み、
    前記気泡センサは、光学式の気泡センサであり、前記チューブ部に取り付けられており、
    前記チューブ部は、紫外線を遮る筐体内に収納されている液体ポンプ。
  11. 前記チューブ部において、前記気泡センサが取り付けられた部分以外の部分の外周に金属管が嵌められている、請求項10に記載の液体ポンプ。
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