JP2019098591A - 樹脂材の製造装置及び製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、樹脂構造体の生産速度を向上させることができる樹脂材の製造装置を提供する。【解決手段】本発明の樹脂材の製造装置10は、成形型11と、第1樹脂を前記成形型11に導入する第1導入部12aと、前記第1樹脂とは成分の異なる第2樹脂を前記成形型11に導入する第2導入部12bと、を有することを特徴とする。この製造装置10は、従来と異なって、衝撃耐性や衝撃吸収性のように相互に異なる特性を有するパーツが一体になった樹脂材を得ることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂材の製造装置及び製造方法に関する。
従来、バキュームバッグ内に樹脂を真空引きにて導入し、この樹脂を硬化させることで樹脂パネルなどの樹脂材を製造する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この製造装置は、バキュームバッグ内に配置される矩形枠体の内側空間が成形型を構成している。このような製造装置では、矩形枠体の上面開口の中央でバキュームバッグ内外に連通する連通部を介して樹脂が成形型内に供給され、矩形枠体の四辺のそれぞれの中央でバキュームバッグ内外に連通する4つの連通部を介して成形型内が吸引される。これにより樹脂が成形型内に導入され、成形型内でこの樹脂が硬化することで樹脂パネルが形成される。
特開2009−6495号公報
ところで、前記のような樹脂パネルが例えば車体などの構造体に適用される場合には、衝撃耐性や衝撃吸収性のように相互に異なる特性を有する複数の樹脂パネルが接合されて使用されることがある。
しかしながら、従来の製造装置(例えば、特許文献1参照)で相互に異なる特性を有する複数の樹脂パネルを作製した後、これらを接合して所定の樹脂構造体を形成すると、接合工数の増加分で生産速度が低下する課題がある。
本発明は、樹脂構造体の生産速度を向上させる樹脂材の製造装置及び製造方法の提供を課題とする。
前記課題を解決する樹脂材の製造装置は、成形型と、第1樹脂を前記成形型に導入する第1導入部と、前記第1樹脂とは成分の異なる第2樹脂を前記成形型に導入する第2導入部と、を有することを特徴とする。
また、前記課題を解決する樹脂材の製造方法は、第1樹脂を成形型内に第1導入部を介して導入する第1樹脂導入工程と、前記第1樹脂導入工程と並行して実施される、前記第1樹脂とは成分の異なる第2樹脂を前記成形型内に前記第1導入部とは異なる第2導入部を介して導入する第2樹脂導入工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、樹脂構造体の生産速度を向上させる樹脂材の製造装置及び製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る樹脂材の製造装置を模式的に示す斜視図である。 図1のII−II断面図である。 図1における樹脂の導入部の部分拡大斜視図である。 (a)から(c)は、本発明の実施形態に係る樹脂材の製造方法の工程説明図である。 本発明の実施形態に係る製造装置を構成する成形型の変形例を示す模式図である。 本発明の他の実施形態に係る樹脂材の製造方法の説明図であり、図4(c)に対応する図である。
本発明を実施する形態(本実施形態)について詳細に説明する。以下では、まず樹脂材としての樹脂パネルの製造装置について説明した後に、樹脂パネルの製造方法について説明する。
図1の斜視図に示すように、本実施形態の製造装置10は、成形型11と、成形型11内に第1樹脂R1を導入する第1導入部12aと、成形型11内に第2樹脂R2を導入する第2導入部12bと、吸引部13と、を備えている。なお、図1中、成形型11を構成する後記のカバー部材11c(図2参照)とこれに設けられる離型層11d(図2参照)とは、作図の便宜上、その記載を省略している。
また、この製造装置10は、第1樹脂R1を第1導入部12aに供給する第1樹脂貯留部14と、第2樹脂R2を第2導入部12bに供給する第2樹脂貯留部15と、吸引部13に樹脂捕集ポット16を介して接続される真空ポンプ17と、を備えている。
成形型11は、図1に示すように、矩形の板体で形成されるベース11aと、ベース11aの外縁に沿って延びて矩形枠体状に配置されるシール部材11bと、図示しないカバー部材11c(図2参照)と、を備えている。
図1のII−II断面図である図2に示すように、カバー部材11cは、ベース11aと対向するように配置される薄板部材である。このカバー部材11cは、矩形枠体状のシール部材11bの外側輪郭に合せて形成される平面形状を有している。つまり、本実施形態でのカバー部材11cは、矩形の平面形状を有している。
また、カバー部材11cは、後記する吸引部13が配置される半円断面形状の溝部11eを除いて略平板で形成されている。ちなみにこの溝部11eは、図2の紙面に直交する方向にカバー部材11cの中央部を横切るように形成されている。
ベース11aとカバー部材11cとの間は、シール部材11bによって気密かつ液密に封止されている。つまり、ベース11aとカバー部材11cとの間には、矩形枠体状のシール部材11bの内側で平板状の空間が形成されている。
ベース11aの材質としては、カバー部材11cとの間で気密性及び液密性を維持することができるものであれば特に制限はない。ちなみに、本実施形態でのベース11aは、合成ゴムからなる板体を想定しているがこれに限定されるものではない。
カバー部材11cの材質としては、ベース11aとの間で気密性及び液密性を維持することができるとともに、ベース11aとカバー部材11cとの間を所定間隔に維持することができれば特に制限はない。また、カバー部材11cは、ベース11aとカバー部材11cとの間の適所にスペーサを配置することで、ベース11aとカバー部材11cとの間を所定間隔に維持することができれば、可撓性を有するものであっても使用することができる。
ちなみに、本実施形態でのカバー部材11cは、樹脂板、金属板、ガラス板などからなるものを想定しているがこれに限定されるものではない。
なお、カバー部材11cとしては、後記のように樹脂が充填されることとなる成形型11内が視認可能となる点で、透明又は半透明の材質からなるものが望ましい。
シール部材11bの材質としては、ベース11aとカバー部材11cとの間を気密かつ液密に封止することができるとともに、ベース11aとカバー部材11cとの間を所定間隔に維持することができれば特に制限はない。
ちなみに、本実施形態でのシール部材11bとしては、カバー部材11c上に造形可能な粘着性又は接着性を有する、例えばシリコーン樹脂などの弾性を有するシーラント素材からなるものを想定しているがこれに限定されるものではない。また、シール部材11bの材質としては、例えば治具によってベース11aとカバー部材11cとを挟み込むことで、ベース11aとカバー部材11cとの間を気密かつ液密に封止することができれば、粘着性又は接着性を有しなくても構わない。
このようなベース11aとカバー部材11cの内側面には、離型層11dが形成されている。この離型層11dとしては、成形型11に導入される第1樹脂R1及び第2樹脂R2に対して離型性を有するものであれば特に制限はない。
この離型層11dとしては、離型剤を含む薄層を、ベース11aとカバー部材11cとに形成できれば特に制限はなく、離型剤を含むフィルムを貼付したもの、離型剤を塗布したものなどのいずれでも構わない。また、ベース11aとカバー部材11cの材料自体が離型性を有するものであれば、離型層11dを省略することもできる。
前記の離型剤としては、例えば、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂、ワックスなどが挙げられるがこれらの限定されるものではない。
このような成形型11内には、前記の第1導入部12aと、第2導入部12bと、吸引部13と、が配置される。
なお、図2中、符号29は、成形型11内に配置することができる、仮想線(二点鎖線)で示す強化繊維である。この強化繊維については樹脂パネル(樹脂材)の製造方法とともに後に詳しく説明する。
図1に示すように、第1導入部12aと第2導入部12bとは、直線状に延びる管体22(直線部)を含んで構成されている。そして、第1導入部12aと第2導入部12bのそれぞれは、矩形の成形型11の対向し合う2辺に沿うように管体22(直線部)が配置されている。つまり、第1導入部12aと第2導入部12bのそれぞれの直線部同士は、対向するように配置されている。
このような第1導入部12aと第2導入部12bとは、同一の構成となっているので、特にこれらを区別しない場合には、以下の説明において単に「導入部12」という。
図3は、図1における導入部12の部分拡大斜視図である。
図3に示すように、導入部12は、T字継手21と、このT字継手21に接続される、一対の直線状に延びる管体22(直線部)と、を備えている。
本実施形態での管体22には、スパイラルチューブ22aが使用されている。スパイラルチューブ22aは、管体22の内外を連通させる螺旋状のスリット22bを有している。このスパイラルチューブ22aのT字継手21と反対側の端部開口は封止されている。したがって、この導入部12に供給された後記の第1樹脂R1(図4(b)参照)又は第2樹脂R2(図4(b)参照)は、このスリット22bを介して成形型11内に導入される。つまり、第1樹脂R1(図4(b)参照)又は第2樹脂R2(図4(b)参照)は、管体22(直線部)の長さ方向に渡って略均等に成形型11内に導入される。
なお、本実施形態での管体22としては、このスパイラルチューブ22aに限定されずに、周面がメッシュ状に形成されたもの、周面に多孔を有するもの、長さ方向にチャンネルが形成されたものなどを使用することもできる。
T字継手21の基端部、つまり管体22と直交する位置に配置される首部21aは、シール部材11bに埋設されている。
図1に戻って、第1導入部12aのT字継手21の基端部には、第1樹脂貯留部14の第1樹脂R1(図4(b)参照)を導く配管23が接続されている。この配管23の延在途中には、バルブ31が配置されている。
第2導入部12bのT字継手21の基端部には、第2樹脂貯留部15の第2樹脂R2(図4(b)参照)を導く配管24が接続されている。この配管24の延在途中には、バルブ32が配置されている。
図1に示すように、吸引部13は、成形型11内で直線状に延びる管体25(直線部)で構成されている。
本実施形態での管体25は、第1導入部12aと第2導入部12bのそれぞれの直線部同士と対向するように成形型11の略中央を横切って延びている。具体的には、第1導入部12aと第2導入部12bのそれぞれの直線部と、吸引部13とは、互いに並行して延びている。
なお、このような吸引部13は、後記するように第1樹脂R1(図4(c)参照)と第2樹脂R2(図4(c)参照)とが成形型11内で接触し合う位置に配置されることとなる。
本実施形態での管体25は、図示しないがスパイラルチューブ22aからなるものを想定している。このような管体25によれば、管体25の長さ方向に渡って略均等に成形型11内を吸引することができる。ただし、管体25としては、前記の管体22と同様に、このスパイラルチューブ22aに限定されずに、周面がメッシュ状に形成されたもの、周面に多孔を有するもの、長さ方向にチャンネルが形成されたものなどを使用することもできる。
管体25の基端は、シール部材11bに埋設される図示しない直管状の継手に接続されている。また、この基端から成形型11内に延びた先端部開口は、封止されている。
管体25の基端は、図示しない直管状の継手を介して配管28の一端に接続されている。
この配管28の他端側には、真空ポンプ17が接続されている。また、配管28の延在途中には、樹脂捕集ポット16が配置されている。
また、成形型11と樹脂捕集ポット16との間で延びる配管28には、バルブ33が配置されている。また、樹脂捕集ポット16と真空ポンプ17との間で延びる配管28には、バルブ34が配置されている。
次に、この製造装置10を使用した樹脂パネル(樹脂材)の製造方法について説明する。
前記のように、図1に示す第1樹脂貯留部14には、第1樹脂R1が貯留され、第2樹脂貯留部15には、第2樹脂R2が貯留される。
本実施形態での第1樹脂R1と第2樹脂R2は、常温で流動性を有する熱硬化性樹脂組成物を想定している。
熱硬化性樹脂組成物としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ユリア樹脂などから選ばれる熱硬化性樹脂と、これらの硬化剤とを含むものが挙げられる。また、熱硬化性樹脂組成物は、必要に応じて充填剤などの添加剤を含むことができる。充填剤としては、例えば、短繊維の炭素繊維、カーボンナノチューブ、単繊維のガラス繊維、その他の公知の無機充填剤などが挙げられる。
また、第1樹脂R1と第2樹脂R2は、カバー部材11c及び離型層11dが透明又は半透明である場合には、光硬化性樹脂組成物(電磁波硬化性樹脂、以下同じ)を使用することができる。
本実施形態での第1樹脂と第2樹脂とは、互いに成分が異なるものを想定している。ここで「互いに成分が異なる」とは、第1樹脂と第2樹脂のそれぞれを構成する硬化性樹脂組成物の組成が異なることを意味する。したがって、例えば、第1樹脂と第2樹脂とに含まれる熱硬化性樹脂が互い同じであっても、充填剤などの添加剤の有無、又は充填剤などの添加剤の種類が異なれば、第1樹脂と第2樹脂のそれぞれは「互いに成分が異なる」ものとなる。
図4(a)から図4(c)は、本実施形態に係る樹脂パネル(樹脂材)の製造方法の工程説明図である。
図4(a)に示すように、本実施形態の製造方法では、まず成形型11内に強化繊維29が配置される。
本実施形態での強化繊維29は、所定幅に開繊した炭素繊維の繊維束を直交する方向に編んだ平面視で矩形の織布を想定しているがこれに限定されるものではない。
本実施形態での強化繊維29は、第1導入部12aの近傍から、第1導入部12aと第2導入部12bとの間の略中央部で延在する吸引部13まで延びている。
つまり、本実施形態での強化繊維29は、成形型11内で、第1樹脂R1のみが導入される領域に配置されている。なお、強化繊維29は、成形型11内で、第2樹脂R2のみが導入される領域に配置することもできる。
図4(a)中、符号11bは、シール部材である。
次に、この製造方法では、図1に示すバルブ31,32,33,34を全て開かれるとともに、真空ポンプ17が起動すると、吸引部13を介して成形型11内の脱気が開始される。
図1に示す成形型11内の脱気が開始すると、第1樹脂貯留部14の第1樹脂は、配管23を介して吸引されて第1導入部12aに供給される。
そして、図4(b)に示すように、第1樹脂R1は、第1導入部12aを介して成形型11内に導入される(第1樹脂導入工程)。
また、図1に示す成形型11内の脱気が開始すると、第2樹脂貯留部15の第2樹脂は、配管24を介して吸引されて第2導入部12bに供給される。
そして、図4(b)に示すように、第2樹脂R2は、第2導入部12bを介して成形型11内に導入される(第2樹脂導入工程)。
つまり、この製造方法では、図1に示す真空ポンプ17が起動することで、成形型11に対する第1樹脂導入工程と、第2樹脂導入工程とが並行して実施される。
そして、吸引部13による成形型11内の吸引が継続することで、図4(c)に示すように、第1樹脂R1は、吸引部13に到達するとともに、成形型11内で余剰分となる第1樹脂R1は、吸引部13から成形型11外に送り出される。
また、吸引部13による成形型11内の吸引が継続することで、図4(c)に示すように、第2樹脂R2は、吸引部13に到達するとともに、成形型11内で余剰分となる第2樹脂R2は、吸引部13から成形型11外に送り出される。
これにより成形型11内には、吸引部13を境に第1導入部12a側の領域に第1樹脂R1が充填され、第2導入部12b側の領域に第2樹脂R2が充填される。そして、強化繊維29には、第1樹脂R1が含浸することとなる。
なお、吸引部13から成形型11外に送り出された余剰の第1樹脂R1と第2樹脂R2とは、図1に示す配管28を介して樹脂捕集ポット16にて捕集され回収される。
次いで、この製造方法では、成形型11内に満たされた第1樹脂R1と第2樹脂R2のそれぞれを構成する硬化性樹脂組成物を硬化させることで、目的の樹脂パネル(樹脂材)が得られる。そして、成形型11内から取り出された樹脂パネル(樹脂材)は、バリなどの不要部分が切削研磨されて樹脂製品として供給される。
次に、本実施形態が奏する作用効果について説明する。
本実施形態の製造装置10は、第1樹脂R1を成形型11に導入する第1導入部12aと、第1樹脂R1とは成分の異なる第2樹脂R2を成形型11内に導入する第2導入部12bと、を有している。
このような製造装置10によれば、従来の樹脂パネルの製造装置(例えば、特許文献1参照)と異なって、1つの成形型11で複数の樹脂が面方向に並んで接合された樹脂パネル(樹脂材)を得ることができる。これにより、この製造装置10は、衝撃耐性や衝撃吸収性のように相互に異なる特性を有するパーツが一体になった樹脂パネル(樹脂材)を得ることができる。
したがって、この製造装置10によれば、従来のように、別々に作成した特性の異なる複数の樹脂パネル同士を接合して使用することもない。よって、樹脂パネル同士の接合工数が削減されるので、樹脂パネル(樹脂材)を使用した樹脂構造体の生産速度を向上させることができる。
また、この製造装置10は、第1導入部12aと第2導入部12bとがそれぞれ略直線状に延びる直線部を有している。そして、第1導入部12aと第2導入部12bのそれぞれの直線部同士は、対向するように配置されている。
このような製造装置10によれば、第1導入部12a及び第2導入部12bの各直線部から成形型11内に送り出される第1樹脂R1と第2樹脂R2とは、成形型11内で、略直線的に接触し合う。これにより樹脂パネル(樹脂材)における第1樹脂R1と第2樹脂R2との境目が識別しやすくなる。したがって、車体などの樹脂構造体にこの樹脂パネル(樹脂材)を適用する際に、樹脂パネル(樹脂材)の位置あわせが容易になる。
また、この製造装置10は、第1樹脂R1と第2樹脂R2とが成形型11内で接触し合う位置に吸引部13を有している。
このような製造装置10によれば、吸引部13によって、第1樹脂R1と第2樹脂R2の両方を吸引することができる。これにより、第1樹脂R1及び第2樹脂R2のうちの一方が他方よりも成形型11内での流動が早くなった場合であっても、第1樹脂R1と第2樹脂R2との接合位置が大きくずれることが避けられる。したがって、この製造装置10によれば、設計に忠実な樹脂パネル(樹脂材)を作製することができる。
また、この製造装置10は、吸引部13が略直線状に延びる直線部を有し、第1導入部12aと第2導入部12bに対して略平行に設けられている。
このような製造装置10によれば、第1樹脂R1及び第2樹脂R2のそれぞれは、第1導入部12a及び第2導入部12bの各直線部の長さ方向に渡った略均等に成形型11内に導入される。また、吸引部13は、直線部の長さ方向に渡って成形型11内を略均等に吸引する。そして、これら第1導入部12a、第2導入部12b及び吸引部13の各直線部は、略平行に配置されるので、成形型11内で第1樹脂R1と第2樹脂R2とは安定的に流動する。これにより第1樹脂R1と第2樹脂R2との接合位置が大きくずれることがより確実に避けられる。したがって、この製造装置10によれば、設計に忠実な樹脂パネル(樹脂材)をより確実に作製することができる。
また、本実施形態の樹脂材の製造方法は、成形型11内に対する第1樹脂導入工程と、この第1樹脂導入工程と並行して実施される第2樹脂導入工程と、を有している。
このような製造方法によれば、従来の樹脂パネルの製造装置(例えば、特許文献1参照)を使用した製造方法と異なって、1つの成形型11で複数の樹脂が面方向に並んで接合された樹脂パネル(樹脂材)を得ることができる。これにより、本実施形態の製造方法は、衝撃耐性や衝撃吸収性のように相互に異なる特性を有するパーツが一体になった樹脂パネル(樹脂材)を得ることができる。
したがって、本実施形態の製造方法によれば、従来のように、別々に作成した特性の異なる複数の樹脂パネル同士を接合して使用することもない。よって、樹脂パネル同士の接合工数が削減されるので、樹脂パネル(樹脂材)を使用した樹脂構造体の生産速度を向上させることができる。
また、この製造方法においては、第1樹脂R1が満たされる成形型11内での領域と、第2樹脂R2が満たされる成形型11内での領域のうち、いずれか一方の領域のみに強化繊維29が配置される。
このような製造方法によれば、強化繊維29を含む樹脂硬化物と、強化繊維29を含まない樹脂硬化物とが一体となった樹脂パネル(樹脂材)を成形型11内で成形することができる。これにより、衝撃耐性や衝撃吸収性のように相互に異なる特性が顕著に発揮される樹脂パネル(樹脂材)を得ることができる。
また、このような製造方法によれば、成形型11内で強化繊維29に対する含浸性が良好な樹脂と、これを考慮しない樹脂の組み合わせで樹脂パネル(樹脂材)を作製することができる。この製造方法によれば、製造方法に適用できる樹脂の使用幅(樹脂の種類)を拡大することができる。
なお、図4(a)から図4(c)で示す製造方法では、第1樹脂R1が満たされる領域にのみ強化繊維29を配置する構成を示したが、本発明はこれとは逆に第2樹脂R2が満たされる領域にのみ強化繊維29を配置する構成とすることもできる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、種々の形態で実施することができる。
前記実施形態では、平面視で矩形の平板状の内部空間を有する成形型11について説明したが成形型11の内部空間は平板状に限定されるものではなく、立体状に形成することもできる。
図5は、成形型11の変形例を説明する模式図である。
図5に示すように、この成形型11は、平面視で扇形の内部空間をシール部材11bの内側に有している。また、この成形型11の内部空間は、第1導入部12a側と第2導入部12b側との両側から、吸引部13側に向かって凸となるように湾曲している。つまり、成形型11内は、湾曲板状の内部空間を有している。この成形型11では、第1導入部12a側と第2導入部12b側とが鉛直方向下方に配置され、吸引部13側がこれらよりも鉛直方向上方に配置されることで、内部空間に図4(b)に示す第1樹脂R1と第2樹脂R2とが導入される。
また、前記実施形態では、図4(c)で例示したように、第1樹脂R1が満たされる成形型11内での領域と、第2樹脂R2が満たされる成形型11内での領域のうち、いずれか一方の領域のみに強化繊維29が配置される製造方法の構成について説明した。
しかしながら、本発明の製造方法は、次のような構成とすることもできる。
図6は、本発明の他の実施形態に係る製造方法の説明図であり、図4(c)に対応する図である。
この製造方法における強化繊維29の先端部は、第1樹脂R1が満たされる領域から吸引部13を超えて第2樹脂R2が満たされる領域にまで延びている。具体的には、強化繊維29の先端部は、吸引部13に対する第2樹脂R2の隣接部に位置している。
また、この製造方法ではこれとは逆に、第2樹脂R2が満たされる領域から延びる強化繊維29の先端部が、吸引部13に対する第1樹脂R1の隣接部に位置する構成とすることもできる。
このような製造方法によれば、第1樹脂R1と第2樹脂R2との間の接合強度が、強化繊維29の先端部のアンカー効果によって、より強固となる樹脂パネル(樹脂材)を得ることができる。
また、前記実施形態では、第1樹脂R1と第2樹脂R2とを真空ポンプ17による真空引きにて成形型11内に導入する構成とした。しかしながら本発明は、第1樹脂R1と第2樹脂R2とを第1導入部12a側及び第2導入部12b側のそれぞれから圧送することで成形型11内に導入する構成とすることもできる。
10 製造装置
11 成形型
11a ベース
11b シール部材
11c カバー部材
11d 離型層
11e 溝部
12a 第1導入部
12b 第2導入部
13 吸引部
14 第1樹脂貯留部
15 第2樹脂貯留部
16 樹脂捕集ポット
17 真空ポンプ
22 管体(直線部)
22a スパイラルチューブ
22b スリット
25 管体(直線部)
29 強化繊維
R1 第1樹脂
R2 第2樹脂

Claims (6)

  1. 成形型と、
    第1樹脂を前記成形型に導入する第1導入部と、
    前記第1樹脂とは成分の異なる第2樹脂を前記成形型に導入する第2導入部と、
    を有することを特徴とする樹脂材の製造装置。
  2. 前記第1導入部と前記第2導入部とは、それぞれ略直線状に延びる直線部を有し、
    前記第1導入部と前記第2導入部のそれぞれの前記直線部同士は、対向するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂材の製造装置。
  3. 前記第1樹脂と前記第2樹脂とが前記成形型内で接触し合う位置に吸引部をさらに有していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の樹脂材の製造装置。
  4. 前記第1導入部と前記第2導入部とは、それぞれ略直線状に延びる直線部を有し、
    前記第1導入部と前記第2導入部のそれぞれの前記直線部同士は、対向するように配置され、
    前記第1樹脂と前記第2樹脂とが前記成形型内で接触し合う位置に吸引部をさらに有しており、
    吸引部は、略直線状に延びる直線部を有し、前記第1導入部と前記第2導入部に対して略平行に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂材の製造装置。
  5. 第1樹脂を成形型内に第1導入部を介して導入する第1樹脂導入工程と、
    前記第1樹脂導入工程と並行して実施される、前記第1樹脂とは成分の異なる第2樹脂を前記成形型内に前記第1導入部とは異なる第2導入部を介して導入する第2樹脂導入工程と、
    を有することを特徴とする樹脂材の製造方法。
  6. 前記第1樹脂が満たされる前記成形型内での領域と、前記第2樹脂が満たされる前記成形型内での領域のうち、いずれか一方の領域のみに強化繊維が配置されていることを特徴とする請求項5に記載の樹脂材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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FR3124422A1 (fr) * 2021-06-24 2022-12-30 Safran Aircraft Engines Procede de fabrication d’une piece en materiau composite et piece ainsi fabriquee

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