JP2019098488A - エンドミル - Google Patents

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Abstract

【課題】仕上げ加工を行う外周刃の中央部での切れ味を確保するとともに荒加工を行う外周刃の先端側と後端側での欠損を防止し、荒加工を行う外周刃の先端側と後端側での切屑詰まりを防止するとともに仕上げ加工を行う外周刃の中央部での加工精度を確保し、外周刃の損傷を招くことなく高い仕上げ面精度を得る。【解決手段】軸線O回りに回転されるエンドミル本体1の先端部外周に外周刃5が形成され、外周刃5の軸線Oからの半径は後端側に向かうに従い漸次大きくなるとともに、外周刃5の軸線O回りの回転軌跡が、軸線Oに沿った断面において凸曲線を描くエンドミルであって、外周刃5の径方向すくい角と捩れ角βは、外周刃5の先端から後端側に向かうに従い漸次増大して最大となった後に、後端側に向かうに従い漸次減少する。【選択図】図2

Description

本発明は、軸線回りに回転されるエンドミル本体の先端部外周に後端側に向けて延びる外周刃が形成され、この外周刃の軸線からの半径はエンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次大きくなるとともに、この外周刃の軸線回りの回転軌跡が、上記軸線に沿った断面において凸曲線を描くエンドミルに関するものである。
このようなエンドミルとして、例えば特許文献1には、エンドミル本体の一端に円弧状の切れ刃を備え他端にはシャンクを備えたソリッドエンドミルにおいて、円弧状の切れ刃の円弧半径は刃径の0.6倍ないし3倍、円弧の長さは刃径の1/2以上とされたものが記載されている。
特開平11−156621号公報
このようなエンドミルは、例えばタービンのチタンブレードの壁面の切削加工に用いられ、先端側から後端側に向かうに従いエンドミル本体の軸線が被削材の壁面から離れるように僅かに傾斜させられて支持される。そして、エンドミル本体が軸線回りに回転されつつ、この壁面に沿って例えば軸線に垂直な方向に送り出されることにより、外周刃の先端側または後端側によって荒加工を行い、次いで先端側または後端側に所定のピックフィードで進退させられて切削を行うことにより、外周刃の先端側または後端側で再び荒加工を行うとともに、先の切削によって荒加工された壁面を外周刃の中央部の回転軌跡が凸曲線状に膨らんだ部分によって仕上げ加工する。
ところが、このようなエンドミルにおいて、外周刃の径方向すくい角が小さいと、仕上げ加工を行う外周刃の中央部での切れ味が損なわれて切削抵抗が大きくなり、エンドミル本体の振動の振幅が大きくなってビビリ振動を発生し、仕上げ面精度の劣化を招くおそれがある。その一方で、外周刃の径方向すくい角が大きいと、荒加工において切り込みが大きくなる外周刃の先端側と後端側とで外周刃の刃物角が小さくなって外周刃に欠損が生じるおそれがある。
また、エンドミルの外周刃においては通常、エンドミル本体の後端側に向かうに従いエンドミル回転方向とは反対側に捩れるように軸線に対して傾斜した捩れ角が与えられる。しかしながら、この捩れ角が大きいと、外周刃の内周側に形成されて外周刃と同じくエンドミル本体の後端側に向かうに従いエンドミル回転方向とは反対側に捩れる切屑排出溝の外周刃に垂直な方向の幅が小さくなり、切り込みの大きな外周刃の先端側と後端側で切り屑の詰まりを生じるおそれがある。その一方で、この外周刃の捩れ角が小さいと、切り込みの小さい外周刃の中央部でエンドミル本体の半径方向の抵抗が大きくなってエンドミル本体の撓みも大きくなり、加工精度の低下を招くことになる。
本発明は、このような背景の下になされたもので、第1には、仕上げ加工を行う外周刃の中央部での切れ味を確保するとともに荒加工を行う外周刃の先端側と後端側での欠損を防止し、また第2には、荒加工を行う外周刃の先端側と後端側での切屑詰まりを防止するとともに仕上げ加工を行う外周刃の中央部での加工精度を確保し、従って外周刃の損傷を招くことなく高い仕上げ面精度を得ることが可能なエンドミルを提供することを目的としている。
そこで、上述した第1の目的を達成するために、本発明は第1に、軸線回りに回転されるエンドミル本体の先端部外周に後端側に向けて延びる外周刃が形成され、上記外周刃の上記軸線からの半径は上記エンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次大きくなるとともに、上記外周刃の上記軸線回りの回転軌跡が、上記軸線に沿った断面において凸曲線を描くエンドミルであって、上記外周刃の径方向すくい角は、この外周刃の先端から上記エンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次増大して最大となった後に、さらに上記エンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次減少することを特徴とする。
また、上述した第2の目的を達成するために、本発明は第2に、軸線回りに回転されるエンドミル本体の先端部外周に後端側に向けて延びる外周刃が形成され、上記外周刃の上記軸線からの半径は上記エンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次大きくなるとともに、上記外周刃の上記軸線回りの回転軌跡が、上記軸線に沿った断面において凸曲線を描くエンドミルであって、上記外周刃は、上記エンドミル本体の後端側に向かうに従いエンドミル回転方向とは反対側に捩れており、上記外周刃の捩れ角は、この外周刃の先端から上記エンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次増大して最大となった後に、さらに上記エンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次減少することを特徴とする。
さらに、これら第1、第2の目的の双方を達成するために、本発明は第3に、軸線回りに回転されるエンドミル本体の先端部外周に後端側に向けて延びる外周刃が形成され、上記外周刃の上記軸線からの半径は上記エンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次大きくなるとともに、上記外周刃の上記軸線回りの回転軌跡が、上記軸線に沿った断面において凸曲線を描くエンドミルであって、上記外周刃の径方向すくい角は、この外周刃の先端から上記エンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次増大して最大となった後に、さらに上記エンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次減少するとともに、上記外周刃は、上記エンドミル本体の後端側に向かうに従いエンドミル回転方向とは反対側に捩れており、上記外周刃の捩れ角は、この外周刃の先端から上記エンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次増大して最大となった後に、さらに上記エンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次減少することを特徴とする。
本発明の第1のエンドミルでは、外周刃の径方向すくい角が、この外周刃の先端からエンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次増大して最大となった後に、さらにエンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次減少している。このため、荒加工を行う外周刃の先端側と後端側では刃物角を大きくして切刃の強度を確保し、切り込みが大きくても欠損が生じるのを防ぐことができる一方、径方向すくい角が大きくなる外周刃の中央部では鋭い切れ味を確保して仕上げ加工における切削抵抗を低減することができ、切削抵抗による振動の振幅が大きくなることによって発生するビビリ振動を抑制して優れた仕上げ面精度を得ることが可能となる。
また、本発明の第2のエンドミルでは、外周刃の捩れ角が、この外周刃の先端からエンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次増大して最大となった後に、さらにエンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次減少している。このため、荒加工において切り込みが大きくなる外周刃の先端側と後端側では切屑排出溝の外周刃に垂直な方向の幅を確保して切屑詰まりの発生を防止することができる一方、切り込みの小さな外周刃の中央部ではエンドミル本体の半径方向の抵抗を抑えて撓みを低減し、仕上げ加工の加工精度の向上を図ることができる。
さらに、本発明の第3のエンドミルでは、これら外周刃の径方向すくい角と捩れ角の双方が、外周刃の先端からエンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次増大して最大となった後に、さらにエンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次減少しているので、外周刃の先端側と後端側では切刃強度の確保と切屑詰まりの防止を図ることができる一方、外周刃の中央部では一層の切削抵抗の低減を促して仕上げ面精度や加工精度をさらに向上させることが可能となる。
ここで、本発明の第1、第2のエンドミルにおいて、外周刃の径方向すくい角は、この外周刃の先端において0°以上10°以下の範囲内であり、この外周刃の径方向すくい角が最大となる位置で20°以上30°以下の範囲内であり、この外周刃の後端において10°以上20°未満の範囲内であることが望ましい。
外周刃の先端と後端における径方向すくい角が上記範囲よりも大きいと十分な切刃強度を確保することができなくなるおそれがある一方、上記範囲よりも小さいと切削抵抗が大きくなり過ぎて特に外周刃の先端側からビビリ振動を発生するおそれがある。また、外周刃の径方向すくい角が最大となる位置で上記範囲よりも大きいと刃物角が小さくなりすぎて切り込みが小さくても欠損を生じるおそれがある一方、上記範囲よりも小さいと鋭い切れ味を十分に確保することができなくなるおそれがある。
また、本発明の第2、第3のエンドミルにおいては、外周刃の捩れ角が、この外周刃の先端において35°以上45°未満の範囲内であり、この外周刃の捩れ角が最大となる位置で45°以上50°以下の範囲内であり、この外周刃の後端において35°以上45°未満の範囲内であることが望ましい。
外周刃の先端と後端における捩れ角が上記範囲よりも大きいと切屑詰まりの発生を確実に防止することができなくなるおそれがある一方、上記範囲よりも小さいと特に外周刃の先端側が一気に被削材に食い付くことになって衝撃が発生し、加工精度の低下や外周刃の欠損を生じるおそれがある。また、外周刃の捩れ角が最大となる位置において上記範囲よりも大きいと切屑排出溝の幅が小さくなりすぎて切り込みが小さくても切屑詰まりを生じるおそれがある一方、上記範囲よりも小さいと切削抵抗を十分に低減することができなくなるおそれがある。
以上説明したように、本発明の第1、第3のエンドミルによれば、外周刃の先端側と後端側では切刃強度を確保して欠損の発生を防止できるとともに、外周刃の中央部では切れ味を鋭くして仕上げ面精度を向上することができる。また、本発明の第2、第3のエンドミルによれば、外周刃の先端側と後端側では切屑排出溝の幅を確保して切屑詰まりの発生を防止することができるとともに、外周刃の中央部では切削抵抗を低減して良好な仕上げ面を得ることが可能となる。
本発明の一実施形態を示すエンドミル本体の先端部の斜視図である。 図1に示す実施形態におけるエンドミル本体の先端部の側面図である。 図1に示す実施形態におけるエンドミル本体の先端部の拡大した正面図である。 図2におけるXX拡大断面図である。 図2におけるYY拡大断面図である。 図2におけるZZ拡大断面図である。 図1に示す実施形態の外周刃の先端から後端側に向けての径方向すくい角と捩れ角の変化を示す図である。
図1ないし図7は、本発明の一実施形態を示すものであって、特に上述した本発明の第3のエンドミルの一実施形態を示すものである。本実施形態において、エンドミル本体1は、超硬合金等の硬質材料により軸線Oを中心とした軸状に形成され、図1ないし図3に示す先端部が切刃部2とされるとともに、先端側だけが図1および図2に示される後端部は軸線Oを中心とした円柱状のシャンク部3とされる。このようなエンドミルは、シャンク部3が工作機械の主軸に把持されて軸線O回りにエンドミル回転方向Tに回転されつつ該軸線Oに交差する方向に送り出されることにより、切刃部2によってタービンのチタンブレード等における壁面の切削加工に使用される。
切刃部2の外周には、エンドミル本体1の先端から後端側に向けて延びる切屑排出溝4が複数条(本実施形態では6条)周方向に間隔をあけて形成されており、これらの切屑排出溝4はエンドミル本体1の先端から後端側に向かうに従いエンドミル回転方向Tとは反対側に向けて捩れるように形成されている。そして、これらの切屑排出溝4のエンドミル回転方向Tを向く壁面の外周側辺稜部には、この壁面をすくい面とする外周刃5が形成されている。従って、本実施形態では、これらの外周刃5も、切屑排出溝4と同様にエンドミル本体1の先端から後端側に向かうに従いエンドミル回転方向Tとは反対側に捩れるように形成される。
また、切屑排出溝4は、切刃部2の先端においては、周方向に隣接する2つの切屑排出溝4同士が連通するようにされ、このうちエンドミル回転方向Tとは反対側の切屑排出溝4のエンドミル回転方向Tを向く壁面の外周側辺稜部には、この壁面をすくい面とする底刃6が形成されている。本実施形態では3枚形成されることになる底刃6は、軸線O回りの回転軌跡が一致して、該軸線O上に中心を有して先端側に凸となる略半球面をなすように形成されている。
さらに、外周刃5は、軸線Oからの半径がエンドミル本体1の後端側に向かうに従い漸次大きくなるとともに、6枚形成される外周刃5の軸線O回りの回転軌跡は、互いに一致し、底刃6の回転軌跡がなす上記半球面に接するようにされている。さらにまた、これらの外周刃5の回転軌跡は、軸線Oに沿った断面において凸円弧等の凸曲線を描くように形成されており、この外周刃5の回転軌跡がなす凸曲線の曲率半径は、底刃6の回転軌跡がなす半球面の半径よりも大きく、例えば切刃部2の後端における外周刃5の最大半径が5mm、底刃6の回転軌跡がなす半球面の半径が1mmの場合に、外周刃5の回転軌跡がなす凸曲線の曲率半径(凸円弧の半径)は42.5mm程度とされる。
そして、本実施形態では、第1に、図4ないし図6に示す外周刃5の径方向すくい角αは、図7に丸印で示すように外周刃5の先端からエンドミル本体1の後端側に向かうに従い漸次増大して最大となった後に、さらにエンドミル本体1の後端側に向かうに従い漸次減少するようにされている。さらに、本実施形態では、第2に、図2に示す外周刃5の捩れ角(軸方向すくい角)βは、図7に四角印で示すように外周刃5の先端からエンドミル本体1の後端側に向かうに従い漸次増大して最大となった後、さらにエンドミル本体1の後端側に向かうに従い漸次減少するようにされている。なお、この図7の横軸は、外周刃5の先端(底刃6との接点)から外周刃5の後端(切屑排出溝4が外周側に切れ上がり始める位置)までの軸線O方向の距離を100%としたとき、外周刃5の先端からの距離を百分率で示したものである。
このようなエンドミルは、上述のような壁面の切削加工に用いられる場合には、エンドミル本体1の先端側から後端側に向かうに従い軸線Oが壁面から離れるように僅かに傾斜させられて支持される。例えば、外周刃5の回転軌跡の上記断面がなす凸曲線の先端と後端とを結ぶ直線が壁面と平行となるようにエンドミル本体1を支持すれば、外周刃5の回転軌跡は先端と後端が壁面に対して後退して中央部が壁面側に膨らんだ樽形(バレル形)を呈することになる。
このように支持された状態で、上述のようにエンドミル本体1を軸線O回りに回転しつつ、上記壁面に沿って例えば軸線Oに垂直な方向に送り出して専ら外周刃5の先端側または後端側で壁面の荒加工を行い、次いでエンドミル本体1を壁面に平行に先端側または後端側に所定のピックフィードで前進または後退して切削を行うことにより、外周刃5の先端側または後端側によって再び荒加工が行われるとともに、先の切削において荒加工された壁面が外周刃5の中央部の回転軌跡が膨らんだ部分によって仕上げ加工される。
エンドミル本体1が前進するようにピックフィードが与えられる場合には、外周刃5の先端側によって荒加工が行われ、エンドミル本体1が後退するようにピックフィードが与えられる場合には、外周刃5の後端側によって荒加工が行われる。なお、切刃部2の先端には底刃6が形成されているので、上記壁面が溝壁面であって底に溝底面があっても、底刃6によって連続して切削を行うことができる。
このような構成のエンドミルでは、第1に、外周刃5の径方向すくい角αが、この外周刃5の先端からエンドミル本体1の後端側に向かうに従い漸次増大して最大となった後、さらにエンドミル本体1の後端側に向かうに従い漸次減少しているので、外周刃5の先端側と後端側では刃物角を大きくして切刃の強度を確保し、何れの側が切り込みの大きな荒加工に使用される場合でも外周刃5に欠損が生じるのを防ぐことができる。
その一方で、径方向すくい角αが大きくなる外周刃5の中央部では鋭い切れ味を確保して切削抵抗を低減することができる。このため、仕上げ加工を行う外周刃5の中央部においては、エンドミル本体1に作用する振動の振幅が大きくなることによってビビリ振動が発生するのを抑制することができ、優れた仕上げ面精度を得ることが可能となる。
また、上記構成のエンドミルでは、第2に、外周刃5の捩れ角βが、この外周刃5の先端からエンドミル本体1の後端側に向かうに従い漸次増大して最大となった後に、さらにエンドミル本体1の後端側に向かうに従い漸次減少している。従って、切り込みが大きな荒加工に用いられる外周刃5の先端側と後端側では切屑排出溝4の外周刃5に垂直な方向における幅を確保して切屑詰まりの発生を防止することができる。
その一方で、切り込みの小さな仕上げ加工に用いられる外周刃5の中央部では捩れ角βが大きく外周刃5の中央部が先端側から徐々に被削材に食い付くことになるので、エンドミル本体1の半径方向に作用する抵抗を抑えて撓みを低減することができ、加工精度の向上を図ることができる。
なお、外周刃5の先端側と後端側における径方向すくい角αが大き過ぎると、上述のように十分な切刃強度を確保することができなくなるおそれがある一方、小さすぎると切削抵抗が大きくなり過ぎ、特にシャンク部3から離れた外周刃5の先端側においてビビリ振動を発生するおそれがある。また、外周刃5の径方向すくい角αが最大となる位置における径方向すくい角αが大き過ぎると、この位置での外周刃5の刃物角が小さくなりすぎて切り込みが小さな仕上げ加工でも欠損を生じるおそれがある一方、小さ過ぎると鋭い切れ味を十分に確保することができなくなるおそれがある。
このため、この外周刃5の径方向すくい角αは、図7に示したように、外周刃5の先端(底刃6との接点)において0°以上10°以下の範囲内であり、外周刃5の径方向すくい角αが最大となる位置で20°以上30°以下の範囲内であり、外周刃5の後端(切屑排出溝4が外周側に切れ上がり始める位置)において10°以上20°未満の範囲内であることが望ましい。
外周刃5の捩れ角βについては、外周刃5の先端側と後端側における捩れ角βが大き過ぎると切屑詰まりの発生を確実に防止することができなくなるおそれがある一方、小さ過ぎると特に外周刃5の先端側が一気に被削材に食い付くことになって衝撃が発生し、加工精度の低下や外周刃5の欠損を生じるおそれがある。また、外周刃5の捩れ角βが最大となる位置における該捩れ角βが大き過ぎると、切屑排出溝4の幅が小さくなりすぎて切り込みが小さな仕上げ加工でも切屑詰まりを生じるおそれがある一方、小さ過ぎると上述のように切削抵抗を十分に低減することができなくなるおそれがある。
このため、この外周刃5の捩れ角βは、同じく図7に示したように、外周刃5の先端(底刃6との接点)において35°以上45°未満の範囲内であり、外周刃5の捩れ角βが最大となる位置で45°以上50°以下の範囲内であり、外周刃5の後端(切屑排出溝4が外周側に切れ上がり始める位置)において35°以上45°未満の範囲内であることが望ましい。
なお、本実施形態では、このように外周刃5の径方向すくい角αと捩れ角βの双方が、外周刃5の先端からエンドミル本体1の後端側に向かうに従い漸次増大して最大となった後、さらにエンドミル本体1の後端側に向かうに従い漸次減少するようにされているが、例えば径方向すくい角αだけがこのように増減して、捩れ角βは一定であったり、後端側に向けて漸増、または漸減するだけであったりしてもよい。逆に、捩れ角βだけが上述のように増減して、径方向すくい角αは一定であったり、後端側に向けて漸増、または漸減するだけであったりしてもよい。ただし、本実施形態のように径方向すくい角αと捩れ角βの双方が増減するのが望ましい。
また、本実施形態では外周刃5が6枚、底刃6が3枚の場合について説明したが、外周刃5が4枚、底刃6が2枚であってもよく、外周刃5と底刃6の枚数が限定されるものではない。ただし、半径が小さくなる底刃6においては、切屑詰まりが生じ易いので、このように外周刃5の枚数が偶数である場合には、上述のように周方向に1つおきの外周刃5の先端に底刃6を連続させて底刃6の枚数を外周刃5の枚数の1/2にするなどして、底刃6のエンドミル回転方向T側にある程度の間隔があけられるのが望ましい。
1 エンドミル本体
2 切刃部
3 シャンク部
4 切屑排出溝
5 外周刃
6 底刃
O エンドミル本体1の軸線
T エンドミル回転方向
α 外周刃5の径方向すくい角
β 外周刃5の捩れ角(軸方向すくい角)

Claims (5)

  1. 軸線回りに回転されるエンドミル本体の先端部外周に後端側に向けて延びる外周刃が形成され、上記外周刃の上記軸線からの半径は上記エンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次大きくなるとともに、上記外周刃の上記軸線回りの回転軌跡が、上記軸線に沿った断面において凸曲線を描くエンドミルであって、
    上記外周刃の径方向すくい角は、この外周刃の先端から上記エンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次増大して最大となった後に、さらに上記エンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次減少することを特徴とするエンドミル。
  2. 軸線回りに回転されるエンドミル本体の先端部外周に後端側に向けて延びる外周刃が形成され、上記外周刃の上記軸線からの半径は上記エンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次大きくなるとともに、上記外周刃の上記軸線回りの回転軌跡が、上記軸線に沿った断面において凸曲線を描くエンドミルであって、
    上記外周刃は、上記エンドミル本体の後端側に向かうに従いエンドミル回転方向とは反対側に捩れており、
    上記外周刃の捩れ角は、この外周刃の先端から上記エンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次増大して最大となった後に、さらに上記エンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次減少することを特徴とするエンドミル。
  3. 軸線回りに回転されるエンドミル本体の先端部外周に後端側に向けて延びる外周刃が形成され、上記外周刃の上記軸線からの半径は上記エンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次大きくなるとともに、上記外周刃の上記軸線回りの回転軌跡が、上記軸線に沿った断面において凸曲線を描くエンドミルであって、
    上記外周刃の径方向すくい角は、この外周刃の先端から上記エンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次増大して最大となった後に、さらに上記エンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次減少するとともに、
    上記外周刃は、上記エンドミル本体の後端側に向かうに従いエンドミル回転方向とは反対側に捩れており、
    上記外周刃の捩れ角は、この外周刃の先端から上記エンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次増大して最大となった後に、さらに上記エンドミル本体の後端側に向かうに従い漸次減少することを特徴とするエンドミル。
  4. 上記外周刃の径方向すくい角は、この外周刃の先端において0°以上10°以下の範囲内であり、この外周刃の径方向すくい角が最大となる位置で20°以上30°以下の範囲内であり、この外周刃の後端において10°以上20°未満の範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項3に記載のエンドミル。
  5. 上記外周刃の捩れ角は、この外周刃の先端において35°以上45°未満の範囲内であり、この外周刃の捩れ角が最大となる位置で45°以上50°以下の範囲内であり、この外周刃の後端において35°以上45°未満の範囲内であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のエンドミル。
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