以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(板状のワイプ部材を用いた例)
2.第2の実施の形態(板状のワイプ部材を用いた例)
3.第3の実施の形態(V字型のワイプ部材を用いた例)
4.第4の実施の形態(V字型のワイプ部材を用いた例)
5.第5の実施の形態(ワイプ部材への動力の伝達例)
<1.第1の実施の形態>
[構成例]
図1は、本発明の一実施の形態に係る画像形成装置(画像形成装置1)の一構成例を表すものである。画像形成装置1は、例えば普通用紙等からなる記録媒体に対して、電子写真方式を用いて画像を形成するプリンタとして機能するものである。画像形成装置1は、媒体供給ローラ11と、レジストローラ12と、4つの画像形成ユニット13(画像形成ユニット13C,13M,13Y,13K)と、4つのトナー収容部14(トナー収容部14C,14M,14Y,14K)と、4つの露光ヘッド15(露光ヘッド15C,15M,15Y,15K)と、転写部40と、定着部16と、搬送ローラ17と、排出ローラ18とを備えている。これらの部材は、記録媒体9を搬送する搬送路10に沿って配置されている。
媒体供給ローラ11は、媒体収納部8に収納されている記録媒体9をその最上部から1枚ずつ取り出し、取り出した記録媒体9を搬送路10に送り出す部材である。
レジストローラ12は、搬送路10を挟む1対のローラにより構成される部材であり、媒体供給ローラ11から供給された記録媒体9の斜行を矯正するとともに、搬送路10に沿って記録媒体9を搬送するものである。
4つの画像形成ユニット13は、トナー像を形成するものである。具体的には、画像形成ユニット13Cは、シアン色(C)のトナー像を形成するものであり、画像形成ユニット13Mは、マゼンタ色(M)のトナー像を形成するものであり、画像形成ユニット13Yは、黄色(Y)のトナー像を形成するものであり、画像形成ユニット13Kは、黒色(K)のトナー像を形成するものである。この例では、4つの画像形成ユニット13は、記録媒体9の搬送方向Fにおいて、画像形成ユニット13C,13M,13Y,13Kの順に配置されている。各画像形成ユニット13は、着脱可能に構成されている。
4つのトナー収容部14は、トナーを収容するものである。具体的には、トナー収容部14Cはシアン色のトナーを収容し、トナー収容部14Mはマゼンタ色のトナーを収容し、トナー収容部14Yは黄色のトナーを収容し、トナー収容部14Kは黒色のトナーを収容するようになっている。4つのトナー収容部14は、対応する4つの画像形成ユニット13に対してそれぞれ着脱可能に構成されている。
図2は、画像形成ユニット13の一構成例を表すものである。なお、図2では、トナー収容部14をも図示している。画像形成ユニット13は、現像部20と、トナー貯蔵部30とを有している。
現像部20は、画像を現像するものである。現像部20は、感光ドラム21と、クリーニングブレード22と、帯電ローラ24と、補助ローラ25と、現像ローラ26と、現像ブレード27と、供給ローラ28とを有している。
感光ドラム21は、表面(表層部分)に静電潜像を担持する部材である。感光ドラム21は、図示しないドラムモータから伝達された動力により、この例では時計回りで回転する。感光ドラム21は、帯電ローラ24により帯電し、露光ヘッド15により露光される。具体的には、画像形成ユニット13Cの感光ドラム21は露光ヘッド15Cにより露光され、画像形成ユニット13Mの感光ドラム21は露光ヘッド15Mにより露光され、画像形成ユニット13Yの感光ドラム21は露光ヘッド15Yにより露光され、画像形成ユニット13Kの感光ドラム21は露光ヘッド15Kにより露光される。これにより、各感光ドラム21の表面には、静電潜像が形成される。そして、感光ドラム21に、現像ローラ26によりトナーが供給されることにより、感光ドラム21には、静電潜像に応じたトナー像が形成されるようになっている。
クリーニングブレード22は、感光ドラム21の表面(表層部分)に残留するトナーを掻き取ってクリーニングする部材である。そして、掻き取られたトナーは、搬送スパイラル23により搬送され、例えば、トナー収容部14に設けられた廃トナーボックス(図示せず)に収容されるようになっている
帯電ローラ24は、感光ドラム21の表面(表層部分)を帯電させる部材である。帯電ローラ24は、感光ドラム21の表面(周面)に接するように配置されており、所定の押し付け量で感光ドラム21に押し付けられるように配置されている。帯電ローラ24は、感光ドラム21の回転に応じて、この例では反時計回りで回転する。帯電ローラ24には、電圧制御部57(後述)により帯電電圧が印加されるようになっている。
補助ローラ25は、帯電ローラ24をクリーニングする部材である。補助ローラ25は、帯電ローラ24の表面(周面)に接するように配置されており、所定の押し付け量で帯電ローラ24に押し付けられるように配置されている。補助ローラ25は、図示しないドラムモータから伝達された動力により、この例では時計回りで回転する。
現像ローラ26は、トナーを表面に担持する部材である。現像ローラ26は、感光ドラム21の表面(周面)に接するように配置されており、所定の押し付け量で感光ドラム21に押し付けられるように配置されている。現像ローラ26は、図示しないドラムモータから伝達された動力により、この例では反時計回りで回転する。現像ローラ26には、電圧制御部57(後述)により現像電圧が印加されるようになっている。
現像ブレード27は、現像ローラ26の表面に当接することにより、この現像ローラ26の表面にトナーからなる層(トナー層)を形成させるとともに、そのトナー層の厚さを規制(制御,調整)する部材である。現像ブレード27は、例えば、ステンレス等からなる板状弾性部材をL字形状に折り曲げたものである。現像ブレード27は、その折れ曲がった部分が現像ローラ26の表面に当接するように配置されるとともに、所定の押し付け量で現像ローラ26に押し付けられるように配置されている。
供給ローラ28は、トナー貯蔵部30内に貯蔵されたトナーを、現像ローラ26に対して供給する部材である。供給ローラ28は、現像ローラ26の表面(周面)に接するように配置されており、所定の押し付け量で現像ローラ26に押し付けられるように配置されている。供給ローラ28は、図示しないドラムモータから伝達された動力により、この例では反時計回りで回転する。これにより、各画像形成ユニット13では、供給ローラ28の表面と現像ローラ26の表面との間に摩擦が生じる。その結果、各画像形成ユニット13では、トナーが、いわゆる摩擦帯電により帯電するようになっている。供給ローラ28には、電圧制御部57(後述)により供給電圧が印加されるようになっている。
トナー貯蔵部30は、トナー収容部14から供給されたトナーを一旦貯蔵するものである。トナー貯蔵部30は、導光部31と、シャフト34と、ワイプ部材35と、ガイド部材36と、攪拌バー37とを有している。
図3は、トナー貯蔵部30の一構成例を表すものである。図4は、シャフト34、ワイプ部材35、および導光部31の一構成例を表すものである。図5は、シャフト34の実装例を表すものである。図6は、ガイド部材36の一構成例を表すものである。
導光部31は、光を導くものである。導光部31は、図3,4に示したように、導光レンズ32,33を有している。
導光レンズ32は、光L1を一端から他端に導く部材である。導光レンズ32は、端面32Aと、端面32Bとを有している。端面32Aは、導光レンズ32の一端に設けられ、発光部61(後述)から出射した光L1が、この端面32Aを介して導光レンズ32に入射する。端面32Bは、導光レンズ32の他端に設けられ、導光レンズ32により導かれた光L1が、この端面32Bを介して出射する。導光レンズ32の他端は、トナー貯蔵部30における、トナーが貯蔵される貯蔵空間S内に設けられており、端面32Bは、この貯蔵空間Sに面している。
導光レンズ33は、光L2を一端から他端に導く部材である。導光レンズ33は、端面33Aと、端面33Bとを有している。端面33Aは、導光レンズ33の一端に設けられ、光L2は、この端面33Aを介して導光レンズ33に入射する。端面33Bは、導光レンズ33の他端に設けられ、導光レンズ33により導かれた光L2が、この端面33Bを介して出射する。この光L2は、受光部62(後述)により検出されるようになっている。導光レンズ33の一端は、貯蔵空間S内に設けられており、端面33Aは、この貯蔵空間Sに面している。
導光レンズ32の端面32Bおよび導光レンズ33の端面33Aは、Y軸方向(シャフト34の軸方向)において、離間するとともに互いに対向するように設けられている。この端面32Bと端面33Aとの間の距離(レンズ間隔SP)は、例えば6[mm]に設定される。
この構成により、導光部31では、光L1が、端面32Aを介して導光レンズ32に入射し、導光レンズ32により導かれ、端面32Bを介して出射する。例えば、この光L1のうちの一部は、貯蔵空間Sのうちの、導光レンズ32の端面32Bと導光レンズ33の端面33Aとの間の空間(離間部S1)におけるトナーにより遮られる。そして、例えば、光L2が、端面33Aを介して導光レンズ33に入射し、導光レンズ33により導かれ、端面33Bを介して出射する。この光L2は、受光部62(後述)により検出される。この受光部62による受光結果は、トナー貯蔵部30におけるトナーの残量に応じて変化する。画像形成装置1では、この受光部62による受光結果に基づいて、トナー貯蔵部30におけるトナーの残量を検出するようになっている。
シャフト34は、回転軸Aを中心に回転可能に構成された部材である。シャフト34には、例えば図2〜4に示したように、ワイプ部材35、および羽根状の攪拌部材(図示せず)が取り付けられている。シャフト34は、図示しないドラムモータから伝達された動力により、回転方向Rに回転するようになっている。
図5に示したように、シャフト34の一端は、軸受部101の軸受穴101Aにより支持され、シャフト34の他端は、軸受部102の軸受穴102Aにより支持される。軸受穴101Aの底部と、軸受穴102Aの底部との間の長さLL1は、シャフト34の長さLL2よりも長く設定されている。具体的には、この例では、軸受穴101Aの底部とシャフト34の一端との間には間隙が設けられ、軸受穴102Aの底部とシャフト34の他端との間には間隙が設けられる。これにより、シャフト34は、シャフト34の軸方向に、長さLL1と長さLL2の差の分だけ移動することができるようになっている。
ワイプ部材35は、導光レンズ32の端面32Bおよび導光レンズ33の端面33Aをクリーニングする部材である。ワイプ部材35は、図3,4に示したように、シャフト34の軸方向における、導光レンズ32,33の離間部S1に対応する位置で、シャフト34に固定されている。ワイプ部材35は、例えば、弾性材料を用いて構成される。ワイプ部材35は、シャフト34が回転軸Aを中心に回転することにより、導光レンズ32の端面32Bおよび導光レンズ33の端面33Aをワイピングするようになっている。
ワイプ部材35の幅Wは、図6に示したように、例えば、レンズ間隔SPよりも広く設定される。言い換えれば、画像形成装置1では、ワイプ部材35の幅Wとレンズ間隔SPとの差に応じた量であるオーバーラップ量WOL(=(W−SP)/2)が正になるように設定される。
ワイプ部材35は、スリット35Aを有している。スリット35Aは、図4,6に示したように、ワイプ部材35の、シャフト34の軸方向における中央付近に、この軸方向と交差する方向に延伸するように形成されている。このスリット35Aの幅(スリット幅WS)は、例えば、ワイプ部材35の幅Wの約1/10以下になるように設定される。これにより、ワイプ部材35が、導光レンズ32の端面32Bおよび導光レンズ33の端面33Aをワイピングする際に、ワイプ部材35を変形しやすくすることができる。
ワイプ部材35は、例えば、PTFE(polytetrafluoroethylene)フィルムを用いて構成することができる。PTFEフィルムの弾性率は、例えば420[MPA]である。PTFEフィルムを用いる場合、ワイプ部材35の幅Wを、例えば7[mm]にすることができ、ワイプ部材35の厚さを、例えば0.08[mm]にすることができる。なお、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えばPET(polyethylene terephthala)フィルムや、ポリスチレンフィルムや、ポリプロピレンフィルムや、ポリイミドフィルムを用いることができる。ポリイミドフィルムの弾性率は、例えば3.3[GPA]である。ポリイミドフィルムを用いる場合には、ワイプ部材35の幅Wを、例えば7[mm]にすることができ、ワイプ部材35の厚さを、例えば0.125[mm]にすることができる。
ガイド部材36は、ワイプ部材35を、導光レンズ32,33の離間部S1にガイドする部材である。ガイド部材36は、回転方向Rにおける、導光部31(導光レンズ32,33)の上流に設けられている。ガイド部材36は、傾斜面を有しており、この傾斜面により、ガイド部材36のガイド幅が、離間部S1に近づくにつれて狭くなるようになっている。具体的には、ガイド部材36の回転方向Rにおける上流端でのガイド幅をW1とし、ガイド部材36の回転方向Rにおける下流端でのガイド幅をW2とすると、ガイド幅W1,W2は、例えば、次式を満たすように設定される。
W2≦SP<W<W1 … (1)
具体的には、例えば、図6に示したように、ガイド部材36の回転方向Rにおける上流端でのガイド幅W1は、ワイプ部材35の幅Wよりも大きい幅に設定される。例えば、ワイプ部材35の幅Wは、レンズ間隔SPよりも大きい幅に設定される。また、例えば、ガイド部材36の回転方向Rにおける下流端でのガイド幅W2は、レンズ間隔SP以下に設定される。ガイド幅W1は、例えば9[mm]にすることができ、ワイプ部材35の幅Wは、例えば7[mm]にすることができ、レンズ間隔SPは、例えば6[mm]にすることができ、ガイド幅W2は、例えば6[mm]にすることができる。
攪拌バー37(図2)は、トナー貯蔵部30に貯蔵されたトナーを攪拌する部材である。攪拌バー37は、トナー貯蔵部30の貯蔵空間Sにおける、供給ローラ28の近傍に設けられている。攪拌バー37は、図示しないドラムモータから伝達された動力により、回転するようになっている。
4つの露光ヘッド15(図1)は、対応する画像形成ユニット13の感光ドラム21に対して光を照射する部材である。具体的には、露光ヘッド15Cは、画像形成ユニット13Cの感光ドラム21に対して光を照射し、露光ヘッド15Mは、画像形成ユニット13Mの感光ドラム21に対して光を照射し、露光ヘッド15Yは、画像形成ユニット13Yの感光ドラム21に対して光を照射し、露光ヘッド15Kは、画像形成ユニット13Kの感光ドラム21に対して光を照射する。露光ヘッド15は、例えば、主走査線方向(図1における奥行方向)に並設された複数の発光ダイオードを有し、これらの発光ダイオードを用いて、ドット単位で感光ドラム21に対して光を照射する。これにより、これらの感光ドラム21は、対応する露光ヘッド15により露光され、感光ドラム21の表面に、静電潜像が形成されるようになっている。
転写部40は、4つの画像形成ユニット13により形成されたトナー像を、記録媒体9の被転写面上に転写するものである。転写部40は、転写ベルト41と、4つの転写ローラ42(転写ローラ42C,42M,42Y,42K)と、駆動ローラ43と、従動ローラ44とを有している。
転写ベルト41は、搬送路10に沿って記録媒体9を搬送方向Fに向かって搬送するものである。転写ベルト41は、駆動ローラ43および従動ローラ44によって張設(張架)されている。そして、転写ベルト41は、駆動ローラ43の回転に応じて、搬送方向Fの方向に循環搬送されるようになっている。
転写ローラ42Cは、搬送路10および転写ベルト41を介して画像形成ユニット13Cの感光ドラム21に対向配置されており、転写ローラ42Mは、搬送路10および転写ベルト41を介して画像形成ユニット13Mの感光ドラム21に対向配置されており、転写ローラ42Yは、搬送路10および転写ベルト41を介して画像形成ユニット13Yの感光ドラム21に対向配置されており、転写ローラ42Kは、搬送路10および転写ベルト41を介して画像形成ユニット13Kの感光ドラム21に対向配置されている。転写ローラ42C,42M,42Y,42Kのそれぞれには、電圧制御部57(後述)により転写電圧が印加される。これにより、画像形成装置1では、各画像形成ユニット13により形成されたトナー像が、記録媒体9の被転写面上にそれぞれ転写されるようになっている。
駆動ローラ43は、転写ベルト41を循環搬送する部材である。この例では、駆動ローラ43は、搬送方向Fにおいて、4つの画像形成ユニット13の下流に配置されている。駆動ローラ43は、ベルトモータ(図示せず)から伝達された動力により、この例では反時計回りで回転するようになっている。
従動ローラ44は、転写ベルト41の循環搬送に応じて、従動回転する部材である。この例では、従動ローラ44は、搬送方向Fにおいて、4つの画像形成ユニット13の上流に配置されている。
定着部16は、記録媒体9に対し熱および圧力を付与することにより、記録媒体9上に転写されたトナー像を記録媒体9に定着させる部材である。定着部16は、ヒートローラ16Aと、加圧ローラ16Bとを有している。ヒートローラ16Aは、記録媒体9上のトナーに対して熱を付与する部材である。ヒートローラ16Aは、例えば、ハロゲンヒータやセラミックヒータを有している。加圧ローラ16Bは、ヒートローラ16Aとの間に圧接部が形成されるように配置され、記録媒体9上のトナーに対して圧力を付与する部材である。これにより、定着部16では、記録媒体9上のトナーが、加熱され、融解し、加圧される。その結果、トナー像が記録媒体9上に定着するようになっている。
搬送ローラ17は、搬送路10を挟む1対のローラにより構成される部材であり、定着部16から供給された記録媒体9を、搬送路10に沿って搬送する部材である。排出ローラ18は、搬送路10を挟む1対のローラにより構成される部材であり、搬送ローラ17から供給された記録媒体9を、搬送路10に沿って搬送し、画像形成装置1の外部に排出する部材である。
この構成により、画像形成装置1は、記録媒体9に対して画像を形成する。そして、画像が形成された記録媒体9は、スタッカ19上に積載されるようになっている。
図7は、画像形成装置1における制御機構の一例を表すものである。画像形成装置1は、通信部51と、操作部52と、表示部53と、4つの発光部61(発光部61C,61M,61Y,61K)と、4つの受光部62(受光部62C,62M,62Y,62K)と、トナー残量検出部63と、モータ制御部55と、露光制御部56と、電圧制御部57と、定着制御部58と、制御部59とを備えている。
通信部51は、例えばUSB(Universal Serial Bus)やLAN(Local Area Network)を用いて通信を行うものであり、例えば、ホストコンピュータ(図示せず)から送信された印刷データDPを受信するものである。操作部52は、ユーザの操作を受け付けるものであり、例えばタッチパネルや各種ボタンなどを用いて構成されるものである。表示部53は、画像形成装置1の動作状態などを表示するものであり、例えば、液晶ディスプレイや各種インジケータなどを用いて構成されるものである。
4つの発光部61は、トナー残量検出部63からの指示に基づいて、対応する画像形成ユニット13の導光レンズ32の端面32Aに入射させる光L1をそれぞれ発光するものである。具体的には、発光部61Cは、画像形成ユニット13Cの導光レンズ32の端面32Aに入射させる光L1を発光し、発光部61Mは、画像形成ユニット13Mの導光レンズ32の端面32Aに入射させる光L1を発光し、発光部61Yは、画像形成ユニット13Yの導光レンズ32の端面32Aに入射させる光L1を発光し、発光部61Kは、画像形成ユニット13Kの導光レンズ32の端面32Aに入射させる光L1を発光する。発光部61のそれぞれは、例えば、赤外線を発光する発光ダイオードを用いて構成することができる。
4つの受光部62は、対応する画像形成ユニット13の導光レンズ33の端面33Bから出射した光L2をそれぞれ受光するものである。具体的には、受光部62Cは、画像形成ユニット13Cの導光レンズ33の端面33Bから出射した光L2を受光し、受光部62Mは、画像形成ユニット13Mの導光レンズ33の端面33Bから出射した光L2を受光し、受光部62Yは、画像形成ユニット13Yの導光レンズ33の端面33Bから出射した光L2を受光し、受光部62Kは、画像形成ユニット13Kの導光レンズ33の端面33Bから出射した光L2を受光する。受光部62のそれぞれは、例えば、フォトトランジスタを用いて構成することができる。
トナー残量検出部63は、4つの画像形成ユニット13のトナー貯蔵部30におけるトナー残量をそれぞれ検出するものである。具体的には、トナー残量検出部63は、例えば、4つの画像形成ユニット13が画像形成動作を行う際に、4つの発光部61が光L1をそれぞれ発光するように、4つの発光部61の動作を制御する。そして、トナー残量検出部63は、4つの受光部62における受光結果に基づいて、4つの画像形成ユニット13のトナー貯蔵部30におけるトナー残量をそれぞれ検出するようになっている。
モータ制御部55は、制御部59からの指示に基づいて、画像形成装置1における、ドラムモータ、ベルトモータなどの各種モータの動作を制御するものである。露光制御部56は、制御部59からの指示に基づいて、4つの露光ヘッド15における露光動作を制御するものである。電圧制御部57は、制御部59からの指示に基づいて、4つの画像形成ユニット13および転写部40において用いられる、帯電電圧、現像電圧、供給電圧、転写電圧などの各種電圧を生成するものである。定着制御部58は、制御部59からの指示に基づいて、定着部16における定着動作を制御するものである。
制御部59は、画像形成装置1内の各ブロックの動作を制御することにより、画像形成装置1の全体動作を制御するものである。制御部59は、例えば、プログラムを実行可能なプロセッサを用いて構成される。
ここで、画像形成ユニット13は、本発明における「現像剤収容体」および「画像形成ユニット」の一具体例に対応する。トナー貯蔵部30は、本発明における「収容部」の一具体例に対応する。導光部31は、本発明における「光学系」の一具体例に対応する。導光レンズ32は、本発明における「第1の光学部材」の一具体例に対応する。端面32Bは、本発明における「第1の端面」の一具体例に対応する。導光レンズ33は、本発明における「第2の光学部材」の一具体例に対応する。端面33Aは、本発明における「第2の端面」の一具体例に対応する。シャフト34は、本発明における「シャフト」の一具体例に対応する。ワイプ部材35は、本発明における「清掃部材」の一具体例に対応する。ガイド部材36は、本発明における「ガイド部材」の一具体例に対応する。軸受部101は、本発明における「第1の軸受部」の一具体例に対応する。軸受穴101Aは、本発明における「第1の軸受穴」の一具体例に対応する。軸受部102は、本発明における「第2の軸受部」の一具体例に対応する。軸受穴102Aは、本発明における「第2の軸受穴」の一具体例に対応する。発光部61は、本発明における「発光部」の一具体例に対応する。受光部62は、本発明における「受光部」の一具体例に対応する。トナー残量検出部63は、本発明における「検出部」の一具体例に対応する。
[動作および作用]
続いて、本実施の形態の画像形成装置1の動作および作用について説明する。
(全体動作概要)
まず、図1,2,7を参照して、画像形成装置1の全体動作概要を説明する。通信部51(図7)が、ホストコンピュータから印刷データDPを受け取ると、制御部59は、画像形成装置1が画像形成動作を行うように、各ブロックを制御する。媒体供給ローラ11およびレジストローラ12(図1)は、記録媒体9を、搬送路10に沿って画像形成ユニット13に搬送する。
4つの画像形成ユニット13のそれぞれでは、攪拌バー37(図2)は、トナー貯蔵部30に貯蔵されたトナーを攪拌する。また、ワイプ部材35は、シャフト34の回転に応じて、導光レンズ32の端面32Bおよび導光レンズ33の端面33Aをクリーニングする。感光ドラム21は、帯電ローラ24により帯電し、露光ヘッド15によりドット単位で露光される。これにより、感光ドラム21には、静電潜像が形成される。そして、感光ドラム21に、現像ローラ26によりトナーが供給される。これにより、感光ドラム21には、静電潜像に応じたトナー像が形成される。
転写部40(図1)は、4つの画像形成ユニット13により形成されたトナー像を、記録媒体9の被転写面上に転写する。定着部16は、記録媒体9上に転写されたトナー像を記録媒体9に定着させる。搬送ローラ17および排出ローラ18は、記録媒体9を、搬送路10に沿って搬送し、画像形成装置1の外部に排出する。
(詳細動作)
画像形成装置1では、4つの画像形成ユニット13が画像形成動作を行う間、4つの発光部61は、トナー残量検出部63からの指示に基づいて、対応する画像形成ユニット13の導光レンズ32の端面32Aに入射させる光L1をそれぞれ発光する。画像形成ユニット13において、光L1は、端面32Aを介して導光レンズ32に入射し、導光レンズ32により導かれ、端面32Bを介して出射する。例えば、この光L1のうちの一部は、貯蔵空間Sのうちの、導光レンズ32の端面32Bと導光レンズ33の端面33Aとの間の空間(離間部S1)におけるトナーにより遮られる。そして、例えば、光L2が、端面33Aを介して導光レンズ33に入射し、導光レンズ33により導かれ、端面33Bを介して出射する。4つの受光部62は、対応する画像形成ユニット13の導光レンズ33の端面33Bから出射した光L2をそれぞれ受光する。そして、トナー残量検出部63は、4つの受光部62における受光結果に基づいて、4つの画像形成ユニット13のトナー貯蔵部30におけるトナー残量をそれぞれ検出する。
図8は、受光部62から出力される受光信号DETの一例を表すものであり、(A)はトナー貯蔵部30に貯蔵されたトナーが多い場合を示し、(B)は、トナー貯蔵部30に貯蔵されたトナーが少ない場合を示す。図9Aは、トナー貯蔵部30に貯蔵されたトナーが多い様子を模式的に表すものであり、図9Bは、トナー貯蔵部30に貯蔵されたトナーが少ない様子を模式的に表すものである。図8において、受光信号DETの電圧は、受光部62における受光量が最大であるときに0Vになり、受光部62における受光量がほとんどゼロであるときに5Vになる。しきい値電圧Vthは、例えば2.5Vに設定される。また、時間Tは、シャフト34の回転周期に対応する時間である。
タイミングt1〜t2の期間において、ワイプ部材35は、シャフト34の回転に応じて、導光レンズ32の端面32Bおよび導光レンズ33の端面33Aをクリーニングする。このとき、導光レンズ32から端面32Bを介して出射した光L1は、このワイプ部材35により遮られる。よって、端面33Aを介して導光レンズ33に入射する光L2の量はほとんどないので、受光部62における受光量が低くなり、受光信号DETの電圧は5Vになる。
そして、タイミングt2において、ワイプ部材35が離間部S1を通過し終えると、導光レンズ32の端面32Bから出射した光L1が、導光レンズ33の端面33Aを介して導光レンズ33に入射するようになる。すなわち、例えば、トナー貯蔵部30に貯蔵されたトナーが多い場合(図9A)には、タイミングt1〜t2において、導光レンズ32の端面32Bと導光レンズ33の端面33Aとの間の空間(離間部S1)におけるトナーTNがワイプ部材35により除去される。また、例えば、トナー貯蔵部30に貯蔵されたトナーが少ない場合(図9B)には、タイミングt1〜t2において、導光レンズ32の端面32Bおよび導光レンズ33の端面33Aに付着していたトナーTNが除去される。これにより、このタイミングt2において、導光レンズ32の端面32Bから出射した光L1が、導光レンズ33の端面33Aを介して導光レンズ33に入射するようになる。その結果、受光部62における受光量が高くなり、受光信号DETの電圧は5Vから0Vに変化する。
トナー貯蔵部30に貯蔵されたトナーが多い場合には、図9Aに示したように、導光レンズ32の端面32Bと導光レンズ33の端面33Aとの間の空間(離間部S1)にもトナーTNが侵入し得る。これにより、図8(A)に示したように、タイミングt3において、離間部S1にトナーTNが侵入し、導光レンズ32から端面32Bを介して出射した光L1は、このトナーTNにより遮られる。よって、端面33Aを介して導光レンズ33に入射する光L2の量はほとんどないので、受光部62における受光量が低くなり、受光信号DETの電圧は5Vになる。すなわち、この例では、タイミングt2からタイミングt3までの時間(時間長TA)の間、受光信号DETの電圧が0Vを維持する。
一方、トナー貯蔵部30に貯蔵されたトナーが少ない場合には、図9Bに示したように、導光レンズ32の端面32Bと導光レンズ33の端面33Aとの間の空間(離間部S1)にはトナーTNがない。よって、図8(B)に示したように、タイミングt2から、次にワイプ部材35が離間部S1に到達するタイミングt4までの期間において、光L1が、導光レンズ33の端面33Aを介して導光レンズ33に入射し続けるので、受光部62における受光量は高いままである。すなわち、この例では、タイミングt2からタイミングt4までの時間(時間長TB)の間、受光信号DETの電圧が0Vを維持する。
トナー残量検出部63は、受光信号DETの電圧が0Vを維持する時間の長さ(時間長TDET)を検出し、この時間長TDETを所定の時間長TLと比較する。この時間長TLは、トナー貯蔵部30に貯蔵されたトナーが多い場合における時間長TA(図8(A))よりも長く、トナー貯蔵部30に貯蔵されたトナーが多い場合における時間長TB(図8(B))よりも短い長さに設定されている。そして、トナー残量検出部63は、例えば、時間長TLより短い時間長TDETが例えば10回連続して検出された場合には、トナー貯蔵部30に貯蔵されたトナーが多いと判断する。また、トナー残量検出部63は、例えば、時間長TLより長い時間長TDETが例えば10回連続して検出された場合には、トナー貯蔵部30に貯蔵されたトナーが少ないと判断する。そして、トナー残量検出部63は、その検出結果を、制御部59に供給する。
トナー貯蔵部30に貯蔵されたトナーが少ない場合には、制御部59は、トナー貯蔵部30およびそのトナー貯蔵部30に対応するトナー収容部14に対して、トナー収容部14からトナー貯蔵部30にトナーを供給するように指示を行う。これにより、トナー収容部14およびトナー貯蔵部30は、例えば、図示しない搬送スパイラルを動作させることにより、トナー収容部14からトナー貯蔵部30にトナーを供給する。そして、トナー貯蔵部30では、攪拌バー37がトナーを攪拌する。
トナー貯蔵部30にトナーが供給され続け、トナー貯蔵部30のトナーの量が増えていくと、例えば、受光信号DETは、図8(A)に示したような波形になる。トナー残量検出部63は、この受光信号DETに基づいて、トナー貯蔵部30に貯蔵されたトナーが多いと判断する。トナー残量検出部63は、その検出結果を、制御部59に供給する。そして、制御部59は、トナー貯蔵部30およびそのトナー貯蔵部30に対応するトナー収容部14に対して、トナー収容部14からトナー貯蔵部30へのトナーの供給を停止するように指示を行う。
上述したように、タイミングt1〜t2の期間において、ワイプ部材35は、シャフト34の回転に応じて、導光レンズ32の端面32Bおよび導光レンズ33の端面33Aをワイピングする。その際、導光レンズ32の端面32Bおよび導光レンズ33の端面33Aに付着したトナーを十分に除去することが望ましい。これにより、導光レンズ32の端面32Bから出射した光L1が、導光レンズ33の端面33Aを介して導光レンズ33に十分に入射することができる。その結果、画像形成装置1では、トナー貯蔵部30におけるトナーの残量を検出する際の検出精度を高めることができる。
画像形成装置1では、ワイプ部材35の幅Wをレンズ間隔SPよりも広くしたので、ワイプ部材35の、導光レンズ32の端面32Bおよび導光レンズ33の端面33Aに対する接触圧力を高くすることができるため、端面32B,33Aを、十分にワイピングすることができる。その結果、画像形成装置1では、トナーの残量を検出する際の検出精度を高めることができる。
また、画像形成装置1では、シャフト34を、シャフト34の軸方向に移動することができるようにするとともに、ワイプ部材35を導光レンズ32,33の離間部S1にガイドするガイド部材36を設けるようにした。このガイド部材36のガイド幅は、図6に示したように、離間部S1に近づくにつれて狭くなるようにし、ガイド幅W1,W2が、式(1)を満たすようにした。これにより、ワイプ部材35がガイド部材36の斜面に接触することにより、ワイプ部材35に反力が生じ、ワイプ部材35が離間部S1に誘導されるように、シャフト34が軸方向に移動する。これにより、画像形成装置1では、端面32B,33Aを十分にワイピングすることができるので、トナーの残量を検出する際の検出精度を高めることができる。
すなわち、例えば、シャフト34が、軸方向に移動することができないようにした場合には、例えば、寸法誤差により、この軸方向におけるワイプ部材35と離間部S1の位置がずれている場合に、端面32B,33Aのどちらか一方が十分にワイピングされないおそれがある。また、この場合には、ワイプ部材35における負荷が増大することにより、ワイプ部材35が摩耗しやすくなるので、画像形成ユニット13の累積動作時間が長くなるほど、ワイピングが不十分になってしまう。
一方、画像形成装置1では、シャフト34を軸方向に移動することができるようにするとともに、ワイプ部材35をガイドするガイド部材36を設けるようにしたので、シャフト34が軸方向に移動することにより、ワイプ部材35および離間部S1の相対的な位置が調整され、ワイプ部材35を離間部S1に誘導することができる。その結果、画像形成装置1では、端面32B,33Aを十分にワイピングすることができるので、トナーの残量を検出する際の検出精度を高めることができる。
また、画像形成装置1では、このように、シャフト34を軸方向に移動することができるようにするとともに、ワイプ部材35をガイドするガイド部材36を設けるようにしたので、画像形成装置1のサイズを小さくすることができる。
すなわち、例えば、シャフト34が、軸方向に移動することができないようにした場合には、上述したように、端面32B,33Aのどちらか一方が十分にワイピングされないおそれがある。これを防ぐために、例えば、ワイプ部材35の幅Wをより大きくし、オーバーラップ量WOL(図6)を大きくすることも可能である。しかしながら、この場合には、画像形成ユニット13が大きくなってしまい、その結果、画像形成装置1の全体のサイズもまた大きくなってしまうおそれがある。
一方、画像形成装置1では、シャフト34を軸方向に移動することができるようにするとともに、ワイプ部材35をガイドするガイド部材36を設けるようにしたので、シャフト34が軸方向に移動することにより、ワイプ部材35を離間部S1に誘導することができる。よって、このようにオーバーラップ量WOLを大きくしなくても、端面32B,33Aを十分にワイピングすることができる。その結果、画像形成装置1では、ワイプ部材35の幅Wを小さくすることができるので、画像形成ユニット13を小さくすることができ、その結果、画像形成装置1のサイズを小さくすることができる。
また、このようにワイプ部材35を離間部S1に誘導することができるので、レンズ間隔SPを狭めることができる。これにより、発光部61における発光量を抑えることができるので、発光量の小さい発光素子を用いて発光部を構成することができる。その結果、画像形成装置1の製造コストを抑えることができる。
[効果]
以上のように本実施の形態では、シャフトを軸方向に移動することができるようにするとともに、ワイプ部材を導光レンズの離間部にガイドするガイド部材を設けるようにしたので、トナーの残量を検出する際の検出精度を高めることができる。また、画像形成装置のサイズを小さくすることができるとともに、画像形成装置の製造コストを抑えることができる。
[変形例1]
上記実施の形態では、画像形成ユニット13のトナー貯蔵部30に、シャフト34、ワイプ部材35、および導光部31を設け、トナー貯蔵部30におけるトナーの残量を検出したが、これに限定されるものではない。これに代えて、例えば、トナー収容部14に、シャフト、ワイプ部材、および導光部を設け、トナー収容部14におけるトナーの残量を検出してもよい。また、トナー貯蔵部30に、シャフト34、ワイプ部材35、および導光部31を設けるとともに、トナー収容部14に、シャフト、ワイプ部材、および導光部を設け、トナー貯蔵部30およびトナー収容部14におけるトナーの残量をそれぞれ検出してもよい。
<2.第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態に係る画像形成装置2について説明する。本実施の形態は、ワイプ部材35が、ガイド部材36により誘導される仕組みが上記第1の実施の形態と異なるものである。すなわち、上記第1の実施の形態(図5)では、ワイプ部材35が固定されたシャフト34自体が、シャフト34の軸方向に移動するようにしたが、これに代えて、本実施の形態では、ワイプ部材35を支持板に固定し、支持板が、シャフトに対して、シャフトの軸方向に移動するようにしている。なお、上記第1の実施の形態に係る画像形成装置1と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1に示したように、画像形成装置2は、4つの画像形成ユニット73(画像形成ユニット73C,73M,73Y,73K)を備えている。4つの画像形成ユニット73のそれぞれは、図2に示したように、トナー貯蔵部80を有している。トナー貯蔵部80は、シャフト84を有している。上記第1の実施の形態の場合と同様に、シャフト84の一端は、軸受部101の軸受穴101Aにより支持され、シャフト84の他端は、軸受部102の軸受穴102Aにより支持される。本実施の形態では、軸受穴101Aの底部とシャフト84の一端との間の間隙を最小限に抑えるとともに、軸受穴102Aの底部とシャフト84の他端との間の間隙を最小限に抑えている。
図10は、シャフト84およびワイプ部材35の一構成例を表すものである。図11A,11Bは、シャフト84の一動作例を表すものである。トナー貯蔵部80は、支持板85を有している。
支持板85は、ワイプ部材35を支持するものである。ワイプ部材35は、この支持板85に固定されている。また、支持板85は、シャフト84に、シャフト84の軸方向に移動可能に設けられている。この例では、支持板85は、2つの穴86A,86Bを有している。この2つの穴86A,86Bは、シャフト84の軸方向に長くなるように形成されている。穴86Aには、シャフト84に固定されたピン87Aが貫通し、穴86Bには、シャフト84に固定されたピン87Bが貫通している。これにより、支持板85は、図11A,11Bに示したように、穴86A,86Bの長さの分だけ、シャフト84の軸方向に移動することができるようになっている。
このように、画像形成装置2では、ワイプ部材35が固定された支持板85を、シャフト34に対して、シャフト34の軸方向に移動することができるようにした。これにより、上記第1の実施の形態の場合と同様に、ワイプ部材35がガイド部材36の斜面に接触することにより、ワイプ部材35に反力が生じ、ワイプ部材35が離間部S1に誘導されるように、支持板85がシャフト84の軸方向に移動する。これにより、ワイプ部材35および離間部S1の相対的な位置が調整され、ワイプ部材35を離間部S1に誘導することができる。その結果、画像形成装置2では、端面32B,33Aを十分にワイピングすることができるので、トナーの残量を検出する際の検出精度を高めることができる。
以上のように本実施の形態では、ワイプ部材が固定された支持板を、シャフトに対して、シャフトの軸方向に移動することができるようにしたので、トナーの残量を検出する際の検出精度を高めることができる。その他の効果は、上記第1の実施の形態の場合と同様である。
[変形例2−1]
上記実施の形態では、支持板85に設けられた穴86A,86Bおよびピン87A,87Bを用いて、支持板85をシャフト84に対して移動可能に構成したが、これに限定されるものではなく、他の方法により、支持板をシャフトに対して移動可能に構成してもよい。
[変形例2−2]
上記実施の形態に係る画像形成装置2に、上記第1の実施の形態の変形例を適用してもよい。
<3.第3の実施の形態>
次に、第3の実施の形態に係る画像形成装置3について説明する。本実施の形態は、ワイプ部材の構成が上記第1の実施の形態と異なるものである。なお、上記第1の実施の形態に係る画像形成装置1と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1に示したように、画像形成装置3は、4つの画像形成ユニット113(画像形成ユニット113C,113M,113Y,113K)を備えている。
図12は、画像形成ユニット113の一構成例を表すものである。なお、図12では、トナー収容部14をも図示している。画像形成ユニット113は、トナー貯蔵部130を有している。トナー貯蔵部130は、シャフト134と、ワイプ部材135とを有している。
図13は、シャフト134、ワイプ部材135、および導光部31の一構成例を表すものである。図14は、ワイプ部材135の一構成例を表すものである。トナー貯蔵部130は、支持部材136と、固定部材138,139とを有している。
シャフト134は、回転軸Aを中心に回転可能に構成された部材である。シャフト134には、例えば図13,14に示したように、ワイプ部材135が取り付けられている。このシャフト134は、上記第1の実施の形態に係るシャフト34(図5)と同様に、シャフト134の軸方向に移動することができるようになっている。
ワイプ部材135は、導光レンズ32の端面32Bおよび導光レンズ33の端面33Aをクリーニングする部材である。ワイプ部材135は、上記第1の実施の形態に係るワイプ部材35と同様に、例えば、PTFEフィルム、PETフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリイミドフィルムなどを用いて構成される。ワイプ部材135の厚さは、例えば、0.05mm以上0.3mm以下にすることができる。ポリイミドフィルムを用いる場合には、ワイプ部材135の厚さを、例えば0.125[mm]にすることができる。ワイプ部材135は、図13に示したように、シャフト134の軸方向における、導光レンズ32,33の離間部S1に対応する位置で、シャフト134に固定されている。具体的には、後述するように、シャフト134には、シャフト134の軸方向における、導光レンズ32,33の離間部S1に対応する位置に支持部材136が設けられており、ワイプ部材135は、この支持部材136に、例えば両面テープなどを用いて接着されるとともに、固定部材138,139により固定されている。ワイプ部材135は、シャフト134が回転軸Aを中心に回転することにより、導光レンズ32の端面32Bおよび導光レンズ33の端面33Aをワイピングするようになっている。
このワイプ部材135は、図14に示したように、シャフト134の軸方向を基準にして互いに反対方向に傾斜した2つの傾斜面135A,135Bを有している。そして、このワイプ部材135における、傾斜面135Aおよび傾斜面135Bの間の稜線に対応する部分には、ミシン目135Cが形成されている。ワイプ部材135は、この2つの傾斜面135A,135Bにより、導光レンズ32,33の離間部S1にガイドされるようになっている。すなわち、上記第1の実施の形態に係る画像形成装置1では、傾斜面を有するガイド部材36を設け、ワイプ部材35がこのガイド部材36の傾斜面と接触することにより、ワイプ部材35を導光レンズ32,33の離間部S1にガイドしたが、本実施の形態に係る画像形成装置3では、ワイプ部材135に傾斜面135A,135Bを設け、このワイプ部材135の傾斜面135A,135Bが導光レンズ32,33と接触することにより、ワイプ部材135を導光レンズ32,33の離間部S1にガイドしている。
支持部材136は、ワイプ部材135を支持する部材である。支持部材136は、シャフト134の軸方向における、導光レンズ32,33の離間部S1に対応する位置に設けられており、この例では、シャフト134と一体として形成されている。支持部材136は、後述するように、シャフト134の軸方向を基準にして互いに反対方向に傾斜した2つの傾斜面(後述する傾斜面136C,136D)を有している。そして、ワイプ部材135の2つの傾斜面135A,135Bは、この支持部材136の2つの傾斜面にそれぞれ沿うように配置される。このようにして、支持部材136は、ワイプ部材135の傾斜面135A,135Bを支持するようになっている。
固定部材138,139は、ワイプ部材135を支持部材136に固定する部材である。固定部材138,139は、製造工程において、熱かしめ装置によりつぶれるように変形することにより、ワイプ部材135を支持部材136に固定するようになっている。
図15,16は、ワイプ部材135が導光レンズ32,33の離間部S1にガイドされたときの、ワイプ部材135および導光部31の位置関係の一例を表すものである。図15は、X方向から見た場合のワイプ部材135および導光部31の位置関係を示し、図16は、Z方向から見た場合のワイプ部材135および導光部31の位置関係を示す。図15では、撓んでいない場合のワイプ部材135を破線で示している。
シャフト134の軸方向を基準にしたワイプ部材135の傾斜面135Aの傾斜角度θAは、この例では45度であり、ワイプ部材135の傾斜面135Bの傾斜角度θBは、この例では45度である。図15に示したように、撓んでいないときのワイプ部材135の幅Wは、レンズ間隔SPよりも大きい幅に設定される。ワイプ部材135の幅Wは、例えば8[mm]にすることができ、レンズ間隔SPは、例えば6[mm]にすることができ、オーバーラップ量WOLは、例えば1[mm]にすることができる。このように、ワイプ部材135の幅Wをレンズ間隔SPよりも大きい幅にすることにより、ワイプ部材135が撓むので、ワイプ部材135の、導光レンズ32の端面32Bおよび導光レンズ33の端面33Aに対する接触圧力を高くすることができる。
傾斜角度θA,θBは、例えば、10度以上60度以下の範囲で設定することができる。すなわち、傾斜角度θA,θBが0度に近いほどワイピングする際の圧力が高くなり、傾斜角度θA,θBが90度に近いほどワイプ部材135が大きくなりワイピング自体がしにくくなるので、傾斜角度θA,θBは、例えば、10度以上60度以下の範囲内に設定することが望ましい。
図17A〜17Cは、ワイプ部材135を支持部材136に固定する工程の一例を表すものである。図17Aに示したように、支持部材136は、台座部136Aと、傾斜設定部136Bとを有している。台座部136Aには、固定部材138A,139Aが形成されている。この固定部材138A,139Aは、円筒形状を有するものであり、熱かしめ装置によりつぶれるように変形することにより、固定部材138,139になるべきものである。傾斜設定部136Bは、ワイプ部材135の傾斜面135A,135Bの傾斜角度θA,θBを設定するものであり、台座部136Aにおける、シャフト134の軸方向の中央付近に設けられている。傾斜設定部136Bは、傾斜面136C,136Dを有している。傾斜面136C,136Dは、シャフト134の軸方向を基準にして互いに反対方向に傾斜したものであり、傾斜面136Cおよび傾斜面136Dの間には、稜線136Eが形成される。
このような支持部材136の上に、例えば両面テープなどを介してワイプ部材135を配置する。具体的には、図17Bに示したように、ワイプ部材135のミシン目135Cを、支持部材136の稜線136Eと合わせるようにして、ワイプ部材135をこのミシン目135Cにおいて折り曲げることにより、ワイプ部材135を支持部材136の上に配置する。これにより、ワイプ部材135の傾斜面135Aは、支持部材136の傾斜面136Cに沿うように配置され、ワイプ部材135の傾斜面135Bは、支持部材136の傾斜面136Dに沿うように配置される。ワイプ部材135には、固定部材138A,139Aに対応する位置に、円形の穴135D,135Eが形成されている。この穴135D,135Eの直径は、固定部材138A,139Aの円筒の直径よりもやや大きい。これにより、支持部材136の固定部材138Aは、ワイプ部材135の穴135Dを貫通し、支持部材136の固定部材139Aは、ワイプ部材135の穴135Eを貫通する。
次に、図17Bに示したように、熱かしめ装置99を用いて、固定部材138A,139Aをそれぞれ変形させる。これにより、固定部材138A,139Aは、つぶれるように変形し、図17Cに示したように固定部材138,139になる。固定部材138A,139Aがこのように変形する際、ワイプ部材135の穴135D,135Eが塞がれる。これにより、ワイプ部材135は、支持部材136に強く固定される。
ここで、画像形成ユニット113は、本発明における「現像剤収容体」および「画像形成ユニット」の一具体例に対応する。トナー貯蔵部130は、本発明における「収容部」の一具体例に対応する。シャフト134は、本発明における「シャフト」の一具体例に対応する。ワイプ部材135は、本発明における「清掃部材」の一具体例に対応する。傾斜面135A,135Bは、本発明における「第1の斜面および第2の斜面」の一具体例に対応する。支持部材136は、本発明における「支持部材」の一具体例に対応する。傾斜面136C,136Dは、本発明における「第3の斜面および第4の斜面」の一具体例に対応する。
以上のように、画像形成装置3では、シャフト134を軸方向に移動することができるようにするとともに、ワイプ部材135に傾斜面135A,135Bを設けるようにしたので、シャフト134が軸方向に移動することにより、ワイプ部材135および離間部S1の相対的な位置が調整され、ワイプ部材135を離間部S1に誘導することができる。その結果、画像形成装置3では、導光レンズ32,33の端面32B,33Aを十分にワイピングすることができるので、トナーの残量を検出する際の検出精度を高めることができる。
また、画像形成装置3では、撓んでいないときのワイプ部材135の幅Wをレンズ間隔SPよりも広くした。これにより、ワイプ部材135が撓むので、ワイプ部材135の、導光レンズ32の端面32Bおよび導光レンズ33の端面33Aに対する接触圧力を高くすることができる。
また、画像形成装置3では、傾斜面13A,135Bの傾斜角度を適切な角度に設定することにより、適切な接触圧力を得ることができる。
また、画像形成装置3では、シャフト134を軸方向に移動することができるようにするとともに、ワイプ部材135に傾斜面135A,135Bを設けるようにしたので、上記第1の実施の形態の場合と同様に、画像形成装置3のサイズを小さくすることができるとともに、画像形成装置3の製造コストを抑えることができる。
以上のように本実施の形態では、シャフトを軸方向に移動することができるようにするとともに、ワイプ部材に傾斜面を設けるようにしたので、トナーの残量を検出する際の検出精度を高めることができる。また、画像形成装置のサイズを小さくすることができるとともに、画像形成装置の製造コストを抑えることができる。
[変形例3−1]
上記実施の形態では、ワイプ部材135の傾斜面135A,135Bが導光レンズ32,33と接触することにより、ワイプ部材135を導光レンズ32,33の離間部S1にガイドするようにしたが、これに限定されるものではない。これに代えて、例えば、上記第1の実施の形態の場合と同様に、傾斜面を有するガイド部材36(例えば図6)を設け、ワイプ部材135の傾斜面135A,135Bがこのガイド部材36の傾斜面と接触することにより、ワイプ部材135を導光レンズ32,33の離間部S1にガイドするようにしてもよい。
[変形例3−2]
上記実施の形態では、ワイプ部材135が固定されたシャフト134自体が、シャフト134の軸方向に移動するようにしたが、これに限定されるものではない。これに代えて、例えば、第2の実施の形態の場合(図10)と同様に、ワイプ部材135が固定された支持部材136が、シャフト134に対して、シャフト134の軸方向に移動するように構成してもよい。
[変形例3−3]
上記実施の形態では、図18Aに示したように、ワイプ部材135をV字型に折り曲げたが、これに限定されるものではない。これに代えて、例えば、図18Bに示すように、ワイプ部材135を複数段階(この例では2段階)で折り曲げてもよい。この例では、傾斜設定部141は、互いに反対方向に傾斜した傾斜面141A,141Bを有している。ワイプ部材135の傾斜面135A,135Bの傾斜角度は、この傾斜設定部141により設定される。また、例えば、図18Cに示すように、ワイプ部材135を曲面142Cに沿うように曲げてもよい。この例では、傾斜設定部142は、互いに反対方向に傾斜した傾斜面142A,142Bを有している。傾斜面142A,142Bは、曲面142Cの両側に設けられている。
[変形例3−4]
上記実施の形態では、傾斜設定部136Bに、互いに反対方向に傾斜した2つの傾斜面136C,136Dを設けたが、この傾斜面136C,136Dは、平坦な面である必要はなく、例えば、図19に示した傾斜設定部143の傾斜面143A,143Bのように、凹凸があってもよい。この場合には、傾斜設定部143におけるワイプ部材135が接する面が、傾斜面143A,143Bに対応する。
[変形例3−5]
上記実施の形態では、1つのワイプ部材135を折り曲げることにより傾斜面135A,135Bを構成したが、これに限定されるものではなく、例えば、図20に示すように、2つのワイプ部材145,146を用いて2つの傾斜面145A,146Aを構成してもよい。ワイプ部材145は、傾斜設定部136Bの傾斜面136Cに沿うように配置され、ワイプ部材146は、傾斜設定部136Bの傾斜面136Dに沿うように配置される。
[変形例3−6]
上記実施の形態に係る画像形成装置3に、上記第1および第2の実施の形態の変形例を適用してもよい。
<4.第4の実施の形態>
次に、第4の実施の形態に係る画像形成装置4について説明する。本実施の形態は、ワイプ部材を固定する方法が上記第3の実施の形態と異なるものである。なお、上記第3の実施の形態に係る画像形成装置3と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1に示したように、画像形成装置4は、4つの画像形成ユニット153(画像形成ユニット153C,153M,153Y,153K)を備えている。図12に示したように、画像形成ユニット153は、トナー貯蔵部160を有している。トナー貯蔵部160は、シャフト164と、ワイプ部材165とを有している。
図21は、シャフト164、ワイプ部材165、および導光部31の一構成例を表すものである。トナー貯蔵部160は、さらに、支持部材166と、固定部材167とを有している。なお、この図21では、上記の各実施の形態において図示を省略していた羽根状の攪拌部材91〜93をも描いている。図22,23は、ワイプ部材165および固定部材167の一構成例を表すものである。
シャフト164は、回転軸Aを中心に回転可能に構成された部材である。シャフト164には、ワイプ部材165が取り付けられている。このシャフト164は、上記第1の実施の形態に係るシャフト34(図5)と同様に、シャフト164の軸方向に移動することができるようになっている。
ワイプ部材165は、導光レンズ32の端面32Bおよび導光レンズ33の端面33Aをクリーニングする部材である。ワイプ部材165は、第3の実施の形態に係るワイプ部材135と同様に、例えば、PTFEフィルム、PETフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリイミドフィルムなどを用いて構成される。ワイプ部材165の厚さは、例えば、0.05mm以上0.3mm以下にすることができる。ポリイミドフィルムを用いる場合には、ワイプ部材165の厚さを、例えば0.125[mm]にすることができる。ワイプ部材165は、図21に示したように、シャフト164の軸方向における、導光レンズ32,33の離間部S1に対応する位置で、シャフト164に固定されている。ワイプ部材165は、シャフト164が回転軸Aを中心に回転することにより、導光レンズ32の端面32Bおよび導光レンズ33の端面33Aをワイピングするようになっている。
このワイプ部材165は、図22,23に示したように、シャフト164の軸方向を基準にして互いに反対方向に傾斜した2つの傾斜面165A,165Bを有している。傾斜面165Aおよび傾斜面165Bの間には、図23に示したように、稜線165Cが形成される。シャフト164には、シャフト164の軸方向における、導光レンズ32,33の離間部S1に対応する位置に支持部材166が設けられており、ワイプ部材165は、この支持部材166に、例えば両面テープなどを用いて接着されるとともに、固定部材167により、支持部材166に押さえつけられて固定されている。なお、この例では、ワイプ部材165を支持部材166に接着したが、これに限定されるものではなく、例えば、一部(例えば傾斜面165A,165B)を支持部材166に接着しないようにしてもよい。ワイプ部材165は、第3の実施の形態に係るワイプ部材135と同様に、この2つの傾斜面165A,165Bにより、導光レンズ32,33の離間部S1にガイドされるようになっている。
支持部材166は、ワイプ部材165を支持する部材である。支持部材166は、シャフト164の軸方向における、導光レンズ32,33の離間部S1に対応する位置に設けられており、この例では、シャフト164と一体として形成されている。支持部材166は、第3の実施の形態に係る支持部材136(図17A)と同様に、傾斜設定部166Bを有している。この傾斜設定部166Bは、図23に示したように、シャフト164の軸方向を基準にして互いに反対方向に傾斜した2つの傾斜面166C,166Dを有している。傾斜面166Cおよび傾斜面166Dは、角度φbをなすように傾斜している。ワイプ部材165の2つの傾斜面165A,165Bは、第3の実施の形態に係る傾斜面135A,135B(図17A,17B)と同様に、この支持部材166の2つの傾斜面166C,166Dにそれぞれ沿うように配置される。言い換えれば、ワイプ部材165の2つの傾斜面165A,165Bもまた、角度φbをなすように傾斜している。このようにして、支持部材166は、ワイプ部材165の傾斜面165A,165Bを支持するようになっている。
固定部材167は、ワイプ部材165を支持部材166に固定する部材である。固定部材167は、例えばステンレスなどの板金を用いて構成される。この板金の厚さは、例えば、0.05mm以上0.5mm以下にすることができる。この例では、板金の厚さを0.2mmにしている。固定部材167は、傾斜面固定部167Bを有している。傾斜面固定部167Bは、傾斜面固定部167Bは、傾斜面167C,167Dを有している。傾斜面167C,167Dは、シャフト164の軸方向を基準にして互いに反対方向に傾斜したものであり、角度φa(図23)をなすように傾斜している。傾斜面167Cの一端および傾斜面167Dの一端は、互いに接続されており、これにより、傾斜面固定部167Bは略V字形状を有している。固定部材167の傾斜面167C,167Dは、ワイプ部材165の傾斜面165A,165B(後述)の一部に覆いかぶさるように配置される。固定部材167の傾斜面167Cは、ワイプ部材165の傾斜面165Aに対応する位置に配置され、固定部材167の傾斜面167Dは、ワイプ部材165の傾斜面165Bに対応する位置に配置される。また、固定部材167およびワイプ部材165は、第3の実施の形態の場合(図17A〜17C)と同様に、固定部材138,139により支持部材166に固定される。これにより、固定部材167は、ワイプ部材165の傾斜面165A,165Bを支持部材166の傾斜設定部166Bに押さえつけて固定するようになっている。
角度φaおよび角度φbは、以下の式を満たすように設定される。
0<φa<φb<180 … (2)
これにより、固定部材167の傾斜面167Cの端部167C1が、ワイプ部材165の傾斜面165Aを支持部材166の傾斜設定部166Bに押さえつけるとともに、固定部材167の傾斜面167Dの端部167D1が、ワイプ部材165の傾斜面165Bを支持部材166の傾斜設定部166Bに押さえつける。固定部材167の傾斜面固定部167Bは、略V字形状を有しているので、傾斜面固定部167Bのばね性(弾性力)により、端部167C1,167D1には、図23における下向きの力が生じる。このようにして、固定部材167は、傾斜面固定部167Bのばね性(弾性力)により、ワイプ部材165の傾斜面165A,165Bを支持部材166の傾斜設定部166Bに押さえつけることができる。
また、図23に示したように、固定部材167における傾斜面167C,167Dの端部167C1,167D1の端面からワイプ部材165の稜線165Cまでの高さを高さHaとし、支持部材166の傾斜設定部166Bにおける傾斜面166Cの端部166C1(変形支点)および傾斜面166Dの端部166D1(変形支点)からワイプ部材165の稜線165Cまでの高さを高さHbとすると、高さHa,Hbは以下の式を満たすように設定される。
Ha>Hb … (3)
これにより、固定部材167がワイプ部材165を支持部材166の傾斜設定部166Bに押さえつけると、ワイプ部材165の傾斜面165Aは、傾斜面166Cの端部166C1を変形支点として撓み、ワイプ部材165の傾斜面165Bは、傾斜面166Dの端部166D1を変形支点として撓む。すなわち、ワイプ部材165の傾斜面165A,165Bは、傾斜面165A,165Bがなす角の角度を狭めるように撓む。言い換えれば、傾斜面165A,165Bは、支持部材166の傾斜面166C,166Dに押さえつけられるように撓む。その結果、固定部材167は、ワイプ部材165を支持部材166の傾斜設定部166Bにより強く押さえつけることができる。
ここで、固定部材167は、本発明における「固定部材」の一具体例に対応する。支持部材166は、本発明における「支持部材」の一具体例に対応する。
画像形成装置4では、傾斜面167C,167Dを有する固定部材167を設け、この固定部材167をワイプ部材165の傾斜面165A,165Bの一部に覆いかぶさるように配置したので、画像形成装置4のサイズを小さくすることができる。すなわち、例えば第3の実施の形態に係る画像形成装置3では、装置サイズを小さくするために、例えばレンズ間隔SPを狭くするとともに支持部材136における傾斜設定部136Bの幅を狭くすると、ワイプ部材135の傾斜面135A,135Bと傾斜設定部136Bの傾斜面136C,136Dとを接着する面積が小さくなる。よって、例えば画像形成装置3を長時間使用することにより、ワイプ部材135と傾斜設定部136Bとの間の接着がはがれやすくなるおそれがある。この接着がはがれた場合には、例えば、ワイプ部材135の位置がずれ、ワイプ部材135と導光部31の端面32B,33Aとの接触が不十分になることにより、ワイピングが不十分になるおそれがある。その結果、トナー貯蔵部160におけるトナーの残量を検出する際の検出精度が低下してしまう。
一方、画像形成装置4では、固定部材167を設けるようにしたので、ワイプ部材165を支持部材166の傾斜設定部166Bにより強く押さえつけることができる。これにより、画像形成装置4では、ワイプ部材135を所望の位置に固定することができるので、ワイピングが不十分になるおそれを低減することができる。その結果、画像形成装置4のサイズを小さくすることができる。
以上のように本実施の形態では、傾斜面167C,167Dを有する固定部材167を設け、固定部材167をワイプ部材の傾斜面165A,165Bの一部に覆いかぶさるように配置したので、画像形成装置のサイズを小さくすることができる。
[変形例4−1]
上記実施の形態では、ワイプ部材165の傾斜面165A,165Bが導光レンズ32,33と接触することにより、ワイプ部材165を導光レンズ32,33の離間部S1にガイドするようにしたが、これに限定されるものではない。これに代えて、例えば、上記第1の実施の形態の場合と同様に、傾斜面を有するガイド部材36(例えば図6)を設け、ワイプ部材165の傾斜面165A,165Bがこのガイド部材36の傾斜面と接触することにより、ワイプ部材165を導光レンズ32,33の離間部S1にガイドするようにしてもよい。
[変形例4−2]
上記実施の形態では、ワイプ部材165が固定されたシャフト164自体が、シャフト164の軸方向に移動するようにしたが、これに限定されるものではない。これに代えて、例えば、第2の実施の形態の場合(図10)と同様に、ワイプ部材165が固定された支持部材166が、シャフト164に対して、シャフト164の軸方向に移動するように構成してもよい。
[変形例4−3]
上記実施の形態に係る画像形成装置4に、上記第1から第3の実施の形態の変形例を適用してもよい。
<5.第5の実施の形態>
次に、第5の実施の形態に係る画像形成装置5について説明する。本実施の形態は、例えば、第4の実施の形態に係る画像形成装置4において、ワイプ部材が設けられたシャフトへの動力の伝達方法を工夫したものである。なお、上記第4の実施の形態に係る画像形成装置4と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1に示したように、画像形成装置5は、4つの画像形成ユニット173(画像形成ユニット173C,173M,173Y,173K)を備えている。図12に示したように、画像形成ユニット173は、トナー貯蔵部160を有している。トナー貯蔵部160は、シャフト164と、ワイプ部材165とを有している。
図24は、画像形成ユニット173におけるギアの一構成例を表すものである。画像形成ユニット173は、ギア121,97,125,126,127,127,98,129を有している。これらのギアのそれぞれは、例えば複数のギア歯を有し、ギア歯がかみ合うことにより、異なるギア間で動力を伝達するようになっている。
ギア121は、感光ドラム21に動力を伝達する部材である。ギア121は、図示しないドラムモータから伝達された動力に基づいて、この例では時計回りで回転するようになっている。
ギア97は、ギア121から伝達された動力をギア125に伝える部材である。ギア97は、帯電ローラ24が配置された位置に設けられ、帯電ローラ24とは独立して、反時計回りで回転するようになっている。
ギア125は、補助ローラ25に動力を伝達する部材である。ギア125は、ギア97から伝達された動力に基づいて、この例では時計回りで回転するようになっている。
ギア126は、現像ローラ26に動力を伝達する部材である。ギア126は、ギア121から伝達された動力に基づいて、この例では反時計回りで回転するようになっている。
ギア127は、攪拌バー37に動力を伝達する部材である。ギア127は、ギア126から伝達された動力に基づいて、この例では時計回りで回転するようになっている。
ギア128は、供給ローラ28に動力を伝達する部材である。ギア128は、ギア127から伝達された動力に基づいて、この例では反時計回りで回転するようになっている。
ギア98は、ギア127から伝達された動力をギア129に伝える部材である。ギア98は、反時計回りで回転するようになっている。
ギア129は、シャフト164に動力を伝達する部材である。ギア129は、ギア98から伝達された動力に基づいて、この例では時計回りで回転するようになっている。
図25は、シャフト164およびギア129の一構成例を表すものである。
シャフト164は、図25に示したように、2つの突起部164A,164Bを有している。突起部164A,164Bは、シャフト164の端部に配置され、軸方向と交差する方向に突出するものである。
ギア129は、ギア部201と、動力伝達部202を有している。ギア部201は、複数のギア歯(図示せず)を有し、これらのギア歯がギア98の複数のギア歯とかみ合うことにより、ギア98から伝達された動力を受け取るものである。ギア部201は、ギア129において、動力伝達部202の外側に配置されている。
動力伝達部202は、ギア部201が受け取った動力を、シャフト164に伝えるものである。動力伝達部202は、ギア129において、ギア部201の内側に配置されている。動力伝達部202は、シャフト164の端部を収容する収容部203を有している。収容部203は、突起収容部203A,203Bを有している。突起収容部203Aは、シャフト164の突起部164Aを収容するものであり、突起収容部203Bは、突起部164Bを収容するものである。ギア129の回転方向における突起収容部203Aの幅は、ギア129の回転方向における突起部164Aの幅よりも広く形成されている。同様に、ギア129の回転方向における突起収容部203Bの幅は、ギア129の回転方向における突起部164Bの幅よりも広く形成されている。
この構成により、ギア129は、ギア部201とシャフト164との間で、所定の角度範囲αで回動することができる。言い換えれば、ギア129は、ギア部201とシャフト164との間で、回転方向に、いわゆる遊びを有するようになっている。角度範囲αは、例えば、20度程度に設定される。
図7に示したように、画像形成装置5は、モータ制御部155を備えている。モータ制御部155は、制御部59からの指示に基づいて、画像形成装置5における、ドラムモータ、ベルトモータなどの各種モータの動作を制御するものである。モータ制御部155は、ドラムモータを正回転させ、4つの画像形成ユニット173に画像形成動作を行わせたあとに、ドラムモータを短時間だけ逆回転させる機能を有している。これにより、画像形成ユニット173のそれぞれでは、例えば現像ローラ26と、現像ローラ26に当接された現像ブレード27との間におけるトナーの凝集物を除去することができる。その結果、画像形成装置5では、記録媒体9に形成される画像の画質を高めることができるようになっている。
ここで、ギア129は、本発明における「ギア部材」の一具体例に対応する。ギア部201は、本発明における「ギア部」の一具体例に対応する。動力伝達部202は、本発明における「伝達部」の一具体例に対応する。収容部203は、本発明における「収容部」の一具体例に対応する。
画像形成ユニット173が画像形成動作を行う場合には、ギア129は、図25に示したように、回転方向R1(時計回り)に回転する。これにより、図25に示したように、突起収容部203Aにおける回転方向R1の上流側において、突起収容部203Aの壁面と突起部164Aが接するとともに、突起収容部203Aにおける回転方向R1の下流側において隙間が生じる。同様に、突起収容部203Bにおける回転方向R1の上流側において、突起収容部203Bの壁面と突起部164Bが接するととともに、突起収容部203Bにおける回転方向R1の下流側において隙間が生じる。突起収容部203Aの壁面と突起部164Aの接触、および突起収容部203Bの壁面と突起部164Bの接触により、ギア129は、ギア部201が受け取った動力をシャフト164に伝達する。これにより、シャフト164は、ギア部201が受け取った動力に基づいて、回転方向R1(時計回り)に回転する。
次に、画像形成ユニット173が画像形成動作を行った後に、ドラムモータが短時間だけ逆回転するときの、シャフト164およびギア129の一動作例について説明する。
図26は、シャフト164およびギア129の一動作例を表すものであり、(A)は、回転方向R1におけるギア129の回転動作を停止したタイミングでの状態を示し、(B)は、ギア129が回転方向R1とは反対の回転方向R2に角度θ1だけ回転した場合を示し、(C)は、ギア129が回転方向R2に所定の角度範囲αと等しい角度θ2だけ回転した場合を示す。
画像形成ユニット173が画像形成動作を行う場合には、ギア129は、図25に示したように、回転方向R1(時計回り)に回転する。そして、ドラムモータの正回転が停止すると、ギア129の回転動作が停止する。ギア129の回転動作が停止したタイミングでは、突起収容部203Aにおけるシャフト164の突起部164Aの位置、および突起収容部203Bにおけるシャフト164の突起部164Bの位置は、図26(A)示したように、画像形成動作における位置(図25)と同様である。この図26(A)には、このときのギア129の向きを破線で示している。
次に、ドラムモータが短時間だけ逆回転することにより、ギア129は、回転方向R1とは反対の回転方向R2(反時計回り)に、角度θ1だけ回転する。この角度θ1は、ドラムモータが逆回転する際の回転角度、およびギア121からギア129まで動力が伝達される際のギア比に基づいて定まる。角度θ1は、この例では、8度程度である。すなわち、角度θ1は、角度範囲αよりも小さい(θ1<α)。この場合には、図26(B)に示したように、突起収容部203Aにおいて、突起部164Aは、突起収容部203Aの壁面とは接触せず、同様に、突起収容部203Bにおいて、突起部164Bは、突起収容部203Bの壁面とは接触しない。よって、シャフト164は回転しない。
なお、ギア129は、例えば、回転方向R2(反時計回り)に、所定の角度範囲αと等しい角度θ2だけ回転した場合には、図26(C)に示したように、突起収容部203Aにおける回転方向R2の上流側において、突起収容部203Aの壁面と突起部164Aが接するとともに、突起収容部203Bにおける回転方向R2の上流側において、突起収容部203Bの壁面と突起部164Bが接する。よって、ギア129の回転角度が角度θ2(=α)以下である場合には、シャフト164が回転しないようにすることができる。
このように、画像形成装置5では、ギア129を、ギア部201とシャフト164との間で、所定の角度範囲αで回動可能に構成したので、以下に説明するように、ドラムモータの逆回転に起因して、ワイプ部材165が破損するおそれを低減することができる。
図27は、ドラムモータの正回転が停止した直後における、ワイプ部材165と導光部31の位置関係の一例を表すものである。この例では、ワイプ部材165が導光部31における離間部S1を通過した直後にドラムモータの正回転が停止し、逆回転を開始する。このようにドラムモータが逆回転を行っても、シャフト164は回転しないので、ワイプ部材165の位置は、図27に示したように、導光レンズ32,33の離間部S1を通過した直後での位置に維持される。これにより、画像形成装置5では、ワイプ部材165が破損するおそれを低減することができる。
すなわち、例えば、ギア129を、ギア部201とシャフト164との間で回動できないように構成した場合には、ドラムモータが逆回転を行うと、シャフト164は回転方向R1とは反対の回転方向R2に回転する。よって、ワイプ部材165が離間部S1を通過した直後にドラムモータの逆回転を開始した場合には、ワイプ部材165は、通常のワイピング動作とは逆の方向(図27における上向き)に向かって動き始め、ワイプ部材165が導光部31の導光レンズ32,33に衝突する。第3の実施の形態の場合(図15)と同様に、撓んでいないときのワイプ部材165の幅Wは、レンズ間隔SPよりも広いので、ワイプ部材165が導光部31に衝突することにより、例えば、ワイプ部材165の傾斜面165A,165Bに、ワイピング動作時の力とは逆方向の力が加わる。これにより、ワイプ部材165が破損するおそれがある。ワイプ部材165が破損した場合には、トナー貯蔵部160におけるトナーの残量を検出する際の検出精度が低下してしまう。
一方、画像形成装置5では、ギア129を、ギア部201とシャフト164との間で、所定の角度範囲αで回動可能に構成したので、ドラムモータが逆回転を行っても、シャフト164が回転しないようにすることができる。これにより、画像形成装置5では、ワイプ部材165が導光部31に衝突しないので、ワイプ部材165が破損するおそれを低減することができる。その結果、画像形成装置5では、トナー貯蔵部160におけるトナーの残量を検出する際に、検出精度が低下するおそれを低減することができる。
また、例えば、ワイプ部材165が導光部31の端面32B,33Aをワイピングしている最中にドラムモータの正回転が停止した場合にも、以下に説明するように、ワイプ部材165の変形を防ぐことができる。
図28Aは、ドラムモータの正回転が停止した直後における、ワイプ部材165と導光部31の位置関係の一例を表すものであり、図28Bは、図28Aに示したタイミングよりも後のタイミングにおける、ワイプ部材165と導光部31の位置関係の一例を表すものである。この例では、ワイプ部材165が導光レンズ32,33の離間部S1を通過している最中にドラムモータの正回転が停止している。この場合には、ワイプ部材165は、離間部S1において、導光レンズ32の端面32Bおよび導光レンズ33の端面33Aの間に挟まれて撓んでいる。このとき、ワイプ部材165の傾斜面165A,165Bには、撓んでいないもとの状態に戻ろうとする力が生じる。これにより、ワイプ部材165には、図28Aにおける上方向に向かう力が生じる。画像形成装置5では、図28Bに示したように、この上方向に向かう力に応じて、ワイプ部材165が回転方向R2に移動できるので、ワイプ部材165が塑性変形(クリープ)するおそれを低減することができる。
すなわち、例えば、ギア129を、ギア部201とシャフト164との間で回動できないように構成した場合には、ワイプ部材165に、図28Aにおける上方向に向かう力が生じた場合でも、シャフト164が回転することができないので、ワイプ部材165は、導光レンズ32の端面32Bおよび導光レンズ33の端面33Aの間に挟まれたままになる。この場合には、ワイプ部材165は撓み続けるので、塑性変形(クリープ)するおそれがある。このようにワイプ部材165が塑性変形した場合には、トナー貯蔵部160におけるトナーの残量を検出する際の検出精度が低下してしまう。
一方、画像形成装置5では、ギア129を、ギア部201とシャフト164との間で、所定の角度範囲αで回動可能に構成したので、ワイプ部材165に、図28Aにおける上方向に向かう力が生じた場合に、シャフト164が回転方向R2に回転することができる。これにより、画像形成装置5では、図28Bに示したように、ワイプ部材165が回転方向R2に移動できるので、ワイプ部材165では、撓んだ状態がある程度解消されるため、ワイプ部材165が塑性変形(クリープ)するおそれを低減することができる。その結果、画像形成装置5では、トナー貯蔵部160におけるトナーの残量を検出する際に、検出精度が低下するおそれを低減することができる。
以上のように本実施の形態では、ギア129を、ギア部201とシャフト164との間で、所定の角度範囲で回動可能に構成したので、ワイプ部材が破損し、あるいは塑性変形するおそれを低減することができるので、検出精度が低下するおそれを低減することができる。
[変形例5−1]
上記実施の形態では、第4の実施の形態に係るワイプ部材165(例えば図22等)を用いて画像形成装置5を構成したが、これに限定されるものではない。これに代えて、例えば、第1の実施の形態に係るワイプ部材35(例えば図6)を用いて画像形成装置5を構成してもよい。この場合でも、例えば、ドラムモータが逆回転を行う際に、ワイプ部材35が導光部31に衝突しないので、ワイプ部材35が破損するおそれを低減することができ、その結果、トナーの残量を検出する際に、検出精度が低下するおそれを低減することができる。
[変形例5−2]
上記実施の形態では、図25に示したように、ギア129の回転方向における突起収容部203Aの幅を、ギア129の回転方向における突起部164Aの幅よりも広くするとともに、ギア129の回転方向における突起収容部203Bの幅を、ギア129の回転方向における突起部164Bの幅よりも広くすることにより、ギア129を、ギア部201とシャフト164との間で、所定の角度範囲αで回動可能に構成したが、これに限定されるものではない。これに代えて、例えば、いわゆるワンウェイギアを用いてもよい。図29は、本変形例に係るギア129Aの一構成例を表すものである。ギア129Aは、ギア部211と、動力伝達部212とを有している。ギア部211は、複数のギア歯(図示せず)を有し、これらのギア歯がギア98の複数のギア歯とかみ合うことにより、ギア98から伝達された動力を受け取るものである。動力伝達部212は、ギア部211が受け取った動力を、シャフト164に伝えるものである。動力伝達部212は、ギア部211が回転方向R1に回転したときに、ギア部211の回転に応じて回転し、ギア部211が回転方向R1とは反対の方向に回転した場合には、回転しないように構成されている。動力伝達部212は、シャフト164の端部を収容する収容部213を有している。収容部213は、突起収容部213A,213Bを有している。突起収容部213Aは、シャフト164の突起部164Aを収容するものであり、突起収容部213Bは、シャフト164の突起部164Bを収容するものである。ギア129Aの回転方向における突起収容部213Aの幅は、ギア129Aの回転方向における突起部164Aの幅とほぼ同じであり、同様に、ギア129Aの回転方向における突起収容部213Bの幅は、ギア129Aの回転方向における突起部164Bの幅とほぼ同じである。
以上、いくつかの実施の形態および変形例を挙げて本技術を説明したが、本技術はこれらの実施の形態等には限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記の実施の形態等では、記録媒体9にカラー画像を形成したが、これに限定されるものではなく、モノクロ画像を形成してもよい。
例えば、上記の実施の形態等では、本技術を単機能のプリンタに適用したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、コピー機能、ファックス機能、スキャン機能、プリント機能などを有する、いわゆる多機能周辺装置(MFP;Multi Function Peripheral)に適用してもよい。
例えば、上記の実施の形態等では、画像形成ユニット13が形成したトナー像を、記録媒体9に直接転写したが、これに限定されるものではない。これに代えて、例えば、画像形成ユニットが形成したトナー像を、一旦中間転写ベルトに転写し、中間転写ベルトに転写されたトナー像を記録媒体9に転写してもよい。
例えば、上記の各実施の形態等における、ワイプ部材35の幅W、レンズ間隔SP、ガイド部材36のガイド幅W1,W2、受光信号DETの電圧などは、一例であり、適宜変更してもよい。