JP2019094920A - シール部材 - Google Patents
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Abstract
Description
より具体的には、特許文献1は、アルミニウム基材又はアルミニウム合金基材の表面に、陽極酸化被膜と、コバルト及び/又はクロムとが存在するアルマイト部材を開示する。
特許文献2は、ポンプボデーの全面にアルマイト層が形成された燃料ポンプを開示する。
特許文献3は、金属部品の表面に、Cu系めっき被膜を形成し、その上にNi系めっき被膜を形成した高耐食性Ni系複合めっき被膜を開示する。
特許文献4は、水、アルミニウム等のイオン源、クロム(III)カチオン源などを含み、六価クロムを実質的に含まない金属表面を被覆するための組成物を開示する。
特許文献5は、硬化されたバインダーと、表面が金属酸化物を含む親水性フレークとを含むコーティングにより被覆された機器を開示する。
特許文献6は、紫外線硬化樹脂組成物が塗布された塗膜が形成された鋼板を開示する。
特許文献7は、磁性体からなる基板の海水と接触する表面に、CrN、TiN、AlN、BN、BCN、AlBNからなるナイトライド系材料、および水素を含むダイヤモンドライクカーボン(DLC)、TiCからなるカーボン系材料から選択される少なくとも1種以上の材料で構成される被覆層を有する耐食性磁性材料を開示する。
特許文献8は、イソシアネート基またはシロキサン基を有するフッ素樹脂塗料被膜を、表面に直接設けた、熱交換器用アルミニウム合金材を開示する。
特許文献9は、ポリアミドイミド(PAI)耐熱性ポリマーバインダー、液体溶剤、および無機充填剤粒子を含む耐食性組成物を開示する。
[1]ゴム基材と、
前記ゴム基材上に、タイプA デュロメータ 硬度が50以下のコーティングを有し、
(前記ゴム基材のタイプA デュロメータ 硬度)−(前記コーティングのタイプA デュロメータ 硬度)は、20以上である、シール部材。
[2]前記コーティングは、硬化シリコーンゴムを含む、[1]に記載のシール部材。
[3]前記硬化シリコーンゴムは、1液縮合反応型の硬化シリコーンゴムである、[2]に記載のシール部材。
[4]アルミニウムハウジング用のシール部材である、[1]から[3]までの何れか1つに記載のシール部材。
ゴム基材の材料としては本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、耐水性があるエラストマーが好ましく、例えば硬化したエチレン・プロピレン・ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、ニトリルゴム(NBR)および水素化ニトリルゴム(HNBR)からなる群から選択される少なくとも1種の材料が挙げられる。また、このような材料は、必要に応じて、各種添加剤を含んでいてもよい。
コーティングの硬度はタイプA デュロメータ 硬度 50以下であるが、9以上46以下がより好ましい。コーティングの硬度がこれらの範囲内にあることによってコーティングは優れた柔軟性を有することができる。ゴム基材とコーティングの硬度の間には、(ゴム基材のタイプA デュロメータ 硬度)−(コーティングのタイプA デュロメータ 硬度)が20以上となる関係がある。コーティングの硬度とは硬化後のコーティングの硬度を表し、コーティングの硬度は、ゴム基材の硬度よりも20以上、小さい関係にある。(ゴム基材のタイプA デュロメータ 硬度)−(コーティングのタイプA デュロメータ 硬度)は、20以上80以下が好ましく、20以上70以下がより好ましい。(ゴム基材のタイプA デュロメータ 硬度)−(コーティングのタイプA デュロメータ 硬度)がこれらの範囲内にあることによって、シール部材と被シール部材との密着性をより向上させ、より優れたシール性を発揮することができる。
一実施形態に係るシール部材は、アルミニウムハウジングを構成する一対の部材の間に圧縮された状態で挟まれることによって弾性変形し、これら一対の部材間の密封を図る。このように、シール部材により、アルミニウムハウジングの密閉を図ることができる。従来のアルミニウムハウジングが塩水等の腐食成分と接触する環境下で使用された場合、不動態被膜が十分に形成されず、アルミニウムハウジングの間隙腐食が促進されることとなっていた。これに対して、一実施形態のシール部材をアルミニウムハウジング用のシール部材として使用した場合、シール部材のコーティングは優れた変形性能を有するためアルミニウムハウジングの被シール面との密着性を高くすることができ、アルミニウムハウジングを構成する一対の挟圧部材とシール部材の隙間に塩水等の腐食成分が侵入することを効果的に防止できる。この結果、アルミニウムハウジングの腐食を効果的に防止すると共に、密閉機能を維持できる。
一実施形態のシール部材の製造方法を以下に記載する。最初に、ゴム基材を準備する。ゴム基材は、所望の形状を有し既に硬化したゴムからなるゴム基材を入手したものでもよいし、ゴム材料を硬化・成形することにより得たものでもよい。
ゴム基材として、タイプA デュロメータ 硬度が70の、硬化したエチレン・プロピレン・ジエン3元共重合ゴム(EPDM)製のOリングを準備した。次に、このOリングの表面をメチルエチルケトンで脱脂した後、スプレーによりプライマー(東レ・ダウコーニング株式会社製、DY39−067)を塗布した。この後、Oリングの表面に塗布したプライマーを室温で30分、乾燥させた。次いで、トルエン中に固形分濃度が10質量%となるようにシリコーンゴム(東レ・ダウコーニング株式会社製、3145)を溶解させた後、Oリングの表面上に、シリコーンゴムのトルエン溶液をスプレー塗布した。この後、Oリングの表面に塗布したトルエン溶液を150℃で30分間、乾燥させて、シリコーンゴムを硬化させることにより、Oリングの表面上に、硬化シリコーンゴムからなるコーティングを形成し、最終的にゴム基材とコーティングからなるシール部材を得た。コーティングのタイプA デュロメータ 硬度は46であった。
実施例1において、コーティング材料として、シリコーンゴム(東レ・ダウコーニング株式会社製、3145)の代わりにシリコーンゴム(東レ・ダウコーニング株式会社製、SE 9188)を用いた以外は、実施例1と同様にシール部材を作製した。コーティングのタイプA デュロメータ 硬度は34であった。得られたシール部材について、実施例1と同様の評価を行った。
実施例1において、コーティング材料として、シリコーンゴム(東レ・ダウコーニング株式会社製、3145)の代わりにシリコーンゴム(東レ・ダウコーニング株式会社製、SE 9185)を用いた以外は、実施例1と同様にシール部材を作製した。コーティングのタイプA デュロメータ 硬度は29であった。得られたシール部材について、実施例1と同様の評価を行った。
実施例1において、コーティング材料として、シリコーンゴム(東レ・ダウコーニング株式会社製、3145)の代わりにシリコーンゴム(東レ・ダウコーニング株式会社製、SE 9157)を用いた以外は、実施例1と同様にシール部材を作製した。コーティングのタイプA デュロメータ 硬度は24であった。得られたシール部材について、実施例1と同様の評価を行った。
実施例1において、コーティング材料として、シリコーンゴム(東レ・ダウコーニング株式会社製、3145)の代わりにシリコーンゴム(東レ・ダウコーニング株式会社製、SE 9186)を用いた以外は、実施例1と同様にシール部材を作製した。コーティングのタイプA デュロメータ 硬度は9であった。得られたシール部材について、実施例1と同様の評価を行った。
実施例2において、ゴム基材として、タイプA デュロメータ 硬度が70の硬化したエチレン・プロピレン・ジエン3元共重合ゴム(EPDM)の代わりに、タイプA デュロメータ 硬度が60の、硬化したエチレン・プロピレン・ジエン3元共重合ゴム(EPDM)を用いた以外は、実施例2と同様にシール部材を作製した。コーティングのタイプA デュロメータ 硬度は34であった。得られたシール部材について、実施例2と同様の評価を行った。
実施例1において、コーティング材料として、シリコーンゴム(東レ・ダウコーニング株式会社製、3145)の代わりにシリコーンゴム(東レ・ダウコーニング株式会社製、KE−4918−WF)を用いた以外は、実施例1と同様にシール部材を作製した。コーティングのタイプA デュロメータ 硬度は80であった。得られたシール部材について、実施例1と同様の評価を行った。
実施例1において、コーティング材料として、シリコーンゴム(東レ・ダウコーニング株式会社製、3145)の代わりにシリコーンゴム(東レ・ダウコーニング株式会社製、KE−4918−White)を用いた以外は、実施例1と同様にシール部材を作製した。コーティングのタイプA デュロメータ 硬度は66であった。得られたシール部材について、実施例1と同様の評価を行った。
実施例1において、コーティング材料として、シリコーンゴム(東レ・ダウコーニング株式会社製、3145)の代わりにシリコーンゴム(東レ・ダウコーニング株式会社製、KE−4901−WF)を用いた以外は、実施例1と同様にシール部材を作製した。コーティングのタイプA デュロメータ 硬度は53であった。得られたシール部材について、実施例1と同様の評価を行った。
実施例1において、コーティング材料を用いなかった以外は、実施例1と同様にシール部材を作製した。得られたシール部材について、実施例1と同様の評価を行った。
実施例6において、コーティング材料を用いなかった以外は、実施例6と同様にシール部材を作製した。得られたシール部材について、実施例6と同様の評価を行った。
Claims (4)
- ゴム基材と、
前記ゴム基材上に、タイプA デュロメータ 硬度が50以下のコーティングを有し、
(前記ゴム基材のタイプA デュロメータ 硬度)−(前記コーティングのタイプA デュロメータ 硬度)は、20以上である、シール部材。 - 前記コーティングは、硬化シリコーンゴムを含む、請求項1に記載のシール部材。
- 前記硬化シリコーンゴムは、1液縮合反応型の硬化シリコーンゴムである、請求項2に記載のシール部材。
- アルミニウムハウジング用のシール部材である、請求項1から3までの何れか1項に記載のシール部材。
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Citations (3)
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JPH10169780A (ja) * | 1996-12-05 | 1998-06-26 | Shin Etsu Polymer Co Ltd | ゴムパッキンおよびその製造方法 |
WO2006115064A1 (ja) * | 2005-04-22 | 2006-11-02 | Nok Corporation | ガスケット |
JP2016518461A (ja) * | 2013-05-23 | 2016-06-23 | 東レ・ダウコーニング株式会社 | 耐熱性シリコーンゴム組成物 |
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2017
- 2017-11-17 JP JP2017221892A patent/JP2019094920A/ja active Pending
Patent Citations (3)
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