JP7042591B2 - シール部材 - Google Patents
シール部材 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7042591B2 JP7042591B2 JP2017221894A JP2017221894A JP7042591B2 JP 7042591 B2 JP7042591 B2 JP 7042591B2 JP 2017221894 A JP2017221894 A JP 2017221894A JP 2017221894 A JP2017221894 A JP 2017221894A JP 7042591 B2 JP7042591 B2 JP 7042591B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coating
- silicone rubber
- sealing member
- cured silicone
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Gasket Seals (AREA)
Description
より具体的には、特許文献1は、アルミニウム基材又はアルミニウム合金基材の表面に、陽極酸化被膜と、コバルト及び/又はクロムとが存在するアルマイト部材を開示する。
特許文献2は、ポンプボデーの全面にアルマイト層が形成された燃料ポンプを開示する。
特許文献3は、金属部品の表面に、Cu系めっき被膜を形成し、その上にNi系めっき被膜を形成した高耐食性Ni系複合めっき被膜を開示する。
特許文献4は、水、アルミニウム等のイオン源、クロム(III)カチオン源などを含み、六価クロムを実質的に含まない金属表面を被覆するための組成物を開示する。
特許文献5は、硬化されたバインダーと、表面が金属酸化物を含む親水性フレークとを含むコーティングにより被覆された機器を開示する。
特許文献6は、紫外線硬化樹脂組成物が塗布された塗膜が形成された鋼板を開示する。
特許文献7は、磁性体からなる基板の海水と接触する表面に、CrN、TiN、AlN、BN、BCN、AlBNからなるナイトライド系材料、および水素を含むダイヤモンドライクカーボン(DLC)、TiCからなるカーボン系材料から選択される少なくとも1種以上の材料で構成される被覆層を有する耐食性磁性材料を開示する。
特許文献8は、イソシアネート基またはシロキサン基を有するフッ素樹脂塗料被膜を、表面に直接設けた、熱交換器用アルミニウム合金材を開示する。
特許文献9は、ポリアミドイミド(PAI)耐熱性ポリマーバインダー、液体溶剤、および無機充填剤粒子を含む耐食性組成物を開示する。
[1]ゴム基材と、
前記ゴム基材上に、タイプA デュロメータ 硬度が30以下かつ平均粒径が5μm以上30μm未満の硬化シリコーンゴム粒子を含みかつ厚さが10μm以上のコーティングと、
を有し、
前記コーティング中の硬化シリコーンゴム粒子の含量は、10質量%以上50質量%未満である、シール部材。
[2]前記硬化シリコーンゴム粒子は、硬化シリコーンゴムと、前記硬化シリコーンゴムを被覆するシリコーン樹脂層と、を有する、[1]に記載のシール部材。
[3]アルミニウムハウジング用のシール部材である、[1]又は[2]に記載のシール部材。
[4]前記コーティングの厚さは、前記アルミニウムハウジングの被シール面におけるJIS B 0601:2001で規定する最大高さ粗さRzよりも大きい、[3]に記載のシール部材。
ゴム基材の材料としては本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、耐水性があるエラストマーが好ましく、例えば硬化したエチレン・プロピレン・ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、ニトリルゴム(NBR)および水素化ニトリルゴム(HNBR)からなる群から選択される少なくとも1種の材料が挙げられる。また、このような材料は、必要に応じて、各種添加剤を含んでいてもよい。
コーティングは、タイプA デュロメータ 硬度が30以下かつ平均粒径が5μm以上30μm未満の硬化シリコーンゴム粒子を含む。硬化シリコーンゴム粒子の硬度が30以下であることによって、コーティングをより柔軟にすることができ、シール部材と、被シール部材の被シール面との密着性をより向上させることができる。硬化シリコーンゴム粒子の平均粒径が5μm以上であるため、コーティング膜厚の嵩増しを容易に行うことができる。硬化シリコーンゴム粒子の平均粒径はJIS Z 8825に規定のレーザ回折法によって測定することができる。
(a)既知の厚さのフィルムにコーティング材料を塗布し、硬化させた後、マイクロメーターにより得られたシートの総厚さを測定し、(シートの総厚さ)-(フィルムの厚さ)により、コーティングの厚さを求める方法、
(b)得られたシール部材の断面をFE-SEM(電界放出形走査電子顕微鏡)で撮影した後、得られた写真中のコーティングの厚さを測定する方法。
なお、事前の調査により、上記(a)又は(b)の何れの方法であっても、コーティングの厚さが同じ値となることが確認されている。
一実施形態に係るシール部材は、アルミニウムハウジングを構成する一対の部材の間に圧縮された状態で挟まれることによって弾性変形し、これら一対の部材間の密封を図る。このように、シール部材により、アルミニウムハウジングの密閉を図ることができる。従来のアルミニウムハウジングが塩水等の腐食成分と接触する環境下で使用された場合、不動態被膜が十分に形成されず、アルミニウムハウジングの間隙腐食が促進されることとなっていた。これに対して、一実施形態のシール部材をアルミニウムハウジング用のシール部材として使用した場合、シール部材のコーティングは優れた変形性能を有するためアルミニウムハウジングの被シール面との密着性を高くすることができ、アルミニウムハウジングを構成する一対の挟圧部材とシール部材の隙間に塩水等の腐食成分が侵入することを効果的に防止できる。この結果、アルミニウムハウジングの腐食を効果的に防止すると共に、密閉機能を維持できる。
一実施形態のシール部材の製造方法を以下に記載する。最初に、ゴム基材を準備する。ゴム基材は、所望の形状を有し既に硬化したゴムからなるゴム基材を入手したものでもよいし、ゴム材料を硬化・成形することにより得たものでもよい。
ゴム基材として、タイプA デュロメータ 硬度が70の、硬化したエチレン・プロピレン・ジエン3元共重合ゴム(EPDM)製のOリングを準備した。次に、以下の組成のバインダーを、調製した。
・両末端水酸基含有乳化重合ポリジメチルシロキサン水性エマルジョン(25℃における粘度100000mPa・s;不揮発分33質量%) 4.07質量部(固形分質量1.34質量部)
・ヒドラジド類及びカルボニル基含有ウレタン樹脂水性エマルジョン(固形分質量36質量%;Daotan社製 YTW 6462/36WA) 2.71質量部(固形分質量0.98質量部)
・シラノール変性ポリウレタン樹脂水性エマルジョン(固形分質量30質量%;三井化学ポリウレタン社製 タケラックWS-5000) 6.67質量部(固形分質量2.00質量部)
・γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.68質量部
・ジメチルラウリルアミンオキサイド(両性界面活性剤) 0.45質量部
・水 85.42質量部
実施例1において、バインダー100質量部に対して、硬化シリコーンゴム粒子を1.4質量部添加して、コーティング中の固形分質量が20質量%となるようにした以外は、実施例1と同様にシール部材を作製した。得られたシール部材について、実施例1と同様の評価を行った。
実施例1において、バインダー100質量部に対して、硬化シリコーンゴム粒子を0.575質量部添加して、コーティング中の固形分質量が10質量%となるようにした以外は、実施例1と同様にシール部材を作製した。得られたシール部材について、実施例1と同様の評価を行った。
実施例1において、硬化シリコーンゴム粒子を、信越化学工業社製のKMP-600(タイプA デュロメータ 硬度 30;平均粒径5μm)に変更した以外は、実施例1と同様にシール部材を作製した。得られたシール部材について、実施例1と同様の評価を行った。
実施例4において、ゴム基材として、タイプA デュロメータ 硬度が60の、硬化したエチレン・プロピレン・ジエン3元共重合ゴム(EPDM)製のOリングを準備した以外は、実施例4と同様にシール部材を作製した。得られたシール部材について、実施例4と同様の評価を行った。
実施例1において、バインダー100質量部に対して、硬化シリコーンゴム粒子を5.5質量部添加して、コーティング中の固形分質量が50質量%となるようにした以外は、実施例1と同様にシール部材を作製した。得られたシール部材について、実施例1と同様の評価を行った。
実施例1において、硬化シリコーンゴム粒子を、信越化学工業社製のKMP-602(タイプA デュロメータ 硬度 30;平均粒径30μm)に変更し、コーティングの厚さを20μmに変更した以外は、実施例1と同様にシール部材を作製した。得られたシール部材について、実施例1と同様の評価を行った。
実施例1において、硬化シリコーンゴム粒子を、信越化学工業社製のKMP-605(タイプA デュロメータ 硬度 75;平均粒径2μm)に変更した以外は、実施例1と同様にシール部材を作製した。得られたシール部材について、実施例1と同様の評価を行った。
実施例1において、コーティングを形成する際に、硬化シリコーンゴム粒子を添加せず、コーティングの厚さを3μmに変更した以外は、実施例1と同様にシール部材を作製した。得られたシール部材について、実施例1と同様の評価を行った。
実施例1において、コーティングを設けなかった以外は、実施例1と同様にシール部材を作製した。得られたシール部材について、実施例1と同様の評価を行った。
実施例5において、コーティングを設けなかった以外は、実施例5と同様にシール部材を作製した。得られたシール部材について、実施例5と同様の評価を行った。
実施例1において、コーティングの膜厚を5μmに変更した以外は、実施例1と同様にシール部材を作製した。得られたシール部材について、実施例1と同様の評価を行った。
比較例7では、コーティングの厚さが5μmであったため、シール性結果及び脱落性結果は「○」であったが、塩水浸漬試験結果は「×」となり、耐腐食性が悪くなった。
Claims (4)
- タイプA デュロメータ 硬度が50以上80以下のゴム基材と、
前記ゴム基材上に、タイプA デュロメータ 硬度が30以下かつ平均粒径が5μm以上30μm未満の硬化シリコーンゴム粒子を含みかつ厚さが10μm以上のコーティングと、
を有し、
前記コーティング中の硬化シリコーンゴム粒子の含量は、10質量%以上50質量%未満である、シール部材。 - 前記硬化シリコーンゴム粒子は、硬化シリコーンゴムと、前記硬化シリコーンゴムを被覆するシリコーン樹脂層と、を有する、請求項1に記載のシール部材。
- アルミニウムハウジング用のシール部材である、請求項1又は2に記載のシール部材。
- 前記コーティングの厚さは、前記アルミニウムハウジングの被シール面におけるJIS B 0601:2001で規定する最大高さ粗さRzよりも大きい、請求項3に記載のシール部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017221894A JP7042591B2 (ja) | 2017-11-17 | 2017-11-17 | シール部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017221894A JP7042591B2 (ja) | 2017-11-17 | 2017-11-17 | シール部材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019094921A JP2019094921A (ja) | 2019-06-20 |
JP7042591B2 true JP7042591B2 (ja) | 2022-03-28 |
Family
ID=66971303
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017221894A Active JP7042591B2 (ja) | 2017-11-17 | 2017-11-17 | シール部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7042591B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114630872B (zh) * | 2019-11-05 | 2022-12-30 | Nok株式会社 | 水性表面处理剂 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005106223A (ja) | 2003-09-30 | 2005-04-21 | Nippon Gasket Co Ltd | 積層金属ガスケット及びガスケット基板 |
JP2014070192A (ja) | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Fukoku Co Ltd | コーティング組成物およびゴム部材 |
WO2015098310A1 (ja) | 2013-12-27 | 2015-07-02 | Nok株式会社 | 現像ロール被覆用ゴム部材及び画像形成装置用現像ロールの製造方法 |
WO2015156330A1 (ja) | 2014-04-08 | 2015-10-15 | Nok株式会社 | 現像ロール用ゴム部材及びその製造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3854670B2 (ja) * | 1996-10-14 | 2006-12-06 | 信越化学工業株式会社 | シリコーン組成物 |
-
2017
- 2017-11-17 JP JP2017221894A patent/JP7042591B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005106223A (ja) | 2003-09-30 | 2005-04-21 | Nippon Gasket Co Ltd | 積層金属ガスケット及びガスケット基板 |
JP2014070192A (ja) | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Fukoku Co Ltd | コーティング組成物およびゴム部材 |
WO2015098310A1 (ja) | 2013-12-27 | 2015-07-02 | Nok株式会社 | 現像ロール被覆用ゴム部材及び画像形成装置用現像ロールの製造方法 |
WO2015156330A1 (ja) | 2014-04-08 | 2015-10-15 | Nok株式会社 | 現像ロール用ゴム部材及びその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019094921A (ja) | 2019-06-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5971247B2 (ja) | ガスケット材料 | |
KR101884695B1 (ko) | 고무-금속 적층 개스킷 소재 | |
JP6452505B2 (ja) | 金属ガスケット素材板及びその製造方法 | |
US20090051122A1 (en) | Piston ring | |
JP5617934B2 (ja) | 金属ゴム積層素材 | |
JP2008260809A (ja) | コーティング剤 | |
JP7042591B2 (ja) | シール部材 | |
JP5025131B2 (ja) | 燃料系シール部材及びその製造方法 | |
Sheu et al. | A comparison of the corrosion resistance and wear resistance behavior of Cr-C, Ni-P and Ni-B coatings electroplated on 4140 alloy steel | |
JP6041962B2 (ja) | 防錆塗料組成物 | |
CN1840735A (zh) | 涂有化学转化膜的钢板及其制造方法 | |
JP2005226064A (ja) | 加硫接着剤組成物 | |
JP4984533B2 (ja) | フッ素ゴムコーティング剤 | |
JP2019094920A (ja) | シール部材 | |
JP2017125147A (ja) | コーティング剤、表面被覆弾性体及び表面被覆ゴム金属積層体 | |
JP2021181798A (ja) | シール部材 | |
JP2019094922A (ja) | シール部材 | |
WO2019098303A1 (ja) | シール部材 | |
JP6551480B2 (ja) | ポリエチレン被覆鋼管およびその製造方法 | |
KR102401107B1 (ko) | 방청 도료 조성물 | |
WO2017199864A1 (ja) | 腐食防止用ガスケット | |
JP5729524B1 (ja) | ニトリルゴム−金属積層ガスケット素材 | |
JP5211535B2 (ja) | コーティング剤 | |
JP2005139477A (ja) | 加工性,耐コイル変形性,耐食性に優れた表面処理鋼板 | |
JP2002080975A (ja) | モーターケース用表面処理鋼板 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200918 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210715 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210803 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210930 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220228 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220315 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7042591 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |