JP2019094918A - 可変容量圧縮機の容量制御弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】流入する冷媒に含まれる微小な異物に起因する弁体の動作不良を防止することのできる可変容量圧縮機の容量制御弁を提供する。【解決手段】容量制御弁200は、吸入室に連通する吸入室連通空間211と、制御圧室に連通する制御圧室連通空間212と、吐出室に連通すると吐出室連通空間213とが形成されたバルブハウジング210と、吸入室連通空間211に配置され、吸入室119の圧力を感知して伸縮するベローズ(感圧部材)223と、制御圧室105に連通する制御圧室連通空間212に配置され、供給通路の一部を形成する弁孔220を開閉する弁体222と、挿通孔219に軸方向に移動自在に挿通され、ベローズ223の伸縮を弁体222に伝達するロッド部材221と、を含み、挿通孔219は、弁孔220とは異なる位置に形成され、かつ、吐出室連通空間213とは区画されている。【選択図】図2
Description
本発明は、制御圧室の調圧によって吐出容量が制御される可変容量圧縮機に用いられる容量制御弁に関する。
この種の容量制御弁の一例が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載された容量制御弁300のボディ(弁ハウジング)303には、連通孔303bを介して可変容量圧縮機100の吸入室119に連通する感圧室(吸入室連通空間)301、連通孔307aを介して可変容量圧縮機100のクランク室(制御圧室)105に連通する弁室(制御圧室連通空間)309、及び、連通孔303aを介して可変容量圧縮機100の吐出室120に連通すると共に感圧室301と弁室309との間に位置する吐出室連通空間と、が形成されている。
感圧室301には、吸入室119の圧力を感知して伸縮動作する感圧部材302が配設されている。弁室309には、弁孔304を開閉する弁体305aが配設されている。弁体305aは、感圧部材302の連結部302aに当接する連結部305b及びボディ303に摺動可能に支持されたロッド305cと一体化されて弁形成体305を形成している。ロッド305cの内部には、その両端を貫通する連通孔305dが形成されている。ここで、弁孔304は、吐出室120とクランク室105との連通路(供給通路)122の一部を形成しており、連通孔305dは、クランク室105と吸入室119とを連通する第2放出通路(排出通路)の一部を形成している。
そして、吸入室119の圧力が所定値よりも高くなると、感圧部材302が収縮して連感圧部材302の連結部302と弁形成体305の連結部305bとが離間し、感圧室301と弁室309とがロッド305cの貫通孔305dを介して連通する。また、弁体305aがバネ306によって付勢されて弁孔304を閉鎖する。これにより、吐出室120とクランク室105との前記連通路が閉鎖されると共にクランク室105と吸入室119とを連通する前記第2放圧通路が開放され、クランク室105内の冷媒が吸入室119に排出される。
一方、吸入室119の圧力が前記所定値よりも低くなると、感圧部材30が伸長して感圧部材302の連結部302aと弁形成体305の連結部305bとが当接し、感圧装置303の伸長動作がロッド305cを介して弁体305cに伝達されて弁体305aが弁孔304を開放する。これにより、クランク室105と吸入室119とを連通する前記第2放圧通路が閉鎖されると共に吐出室120とクランク室105との前記連通路が開放され、吐出室120内の冷媒がクランク室105に導入(供給)される。
ところで、容量制御弁300内では、吐出室120に連通する前記吐出室連通空間と吸入室119に連通する感圧室(吸入室連通空間)301との圧力差が最も大きくなる。また、弁形成体305のロッド305cの外周面とこれが挿通される挿通孔の内周面との間には微小な隙間が形成される。さらに、弁孔304(前記連通路)が開放されたときに前記吐出室連通空間に流入する冷媒には微小な異物が含まれる場合がある。このため、前記吐出室連通空間に流入した前記冷媒の一部が前記隙間を流れ、その際、前記微小な異物が前記隙間に挟まってしまい、ロッド305cの移動、ひいては、弁体305aの動作が阻害されるおそれがあった。
そこで、本発明は、流入する冷媒に含まれる微小な異物に起因する弁体の動作不良を防止することのできる可変容量圧縮機の容量制御弁を提供することを目的とする。
本発明の一側面によると、冷媒が導かれる吸入室と、前記吸入室に導かれた冷媒を圧縮する圧縮部と、前記圧縮部によって圧縮された冷媒が吐出される吐出室と、制御圧室と、を含み、供給通路を介して前記吐出室内の冷媒が前記制御圧室に供給され又は排出通路を介して前記制御圧室の冷媒が前記吸入室に排出されることで前記制御圧室の圧力が調整され、これによって、吐出容量が制御される可変容量圧縮機に用いられる容量制御弁が提供される。前記容量制御弁は、内部に、前記吸入室に連通する吸入室連通空間と、前記制御圧室に連通する制御圧室連通空間と、前記吐出室に連通すると共に前記吸入室連通空間と前記制御圧室連通空間との間に配置された吐出室連通空間と、が形成されたバルブハウジングと、前記吸入室連通空間に配置され、前記吸入室の圧力を感知して伸縮する感圧部材と、前記制御圧室連通空間に配置された弁体であって、前記制御圧室連通空間と前記吐出室連通空間との間に形成されて前記供給通路の一部を形成する弁孔を開閉する前記弁体と、前記感圧部材の伸縮動作を前記弁体に伝達するロッド部材であって、前記吸入室連通空間と前記制御圧室連通空間との間に形成された挿通孔に軸方向に移動自在に挿通された前記ロッド部材と、を含む。そして、前記挿通孔は、前記弁孔とは異なる位置に形成され、かつ、前記吐出室連通空間とは区画されている。
前記容量制御弁において、前記感圧部材の伸縮動作を前記弁体に伝達する前記ロッド部材が軸方向に移動自在に挿通される挿通孔は、前記吐出室内の冷媒を前記制御圧室に供給する前記供給通路の一部を形成する前記弁孔とは異なる位置に形成され、かつ、前記吐出室に連通する前記吐出室連通空間とは区画されている。このため、前記吐出室連通空間に流入した冷媒が前記ロッド部材の外周面と前記挿通孔の内周面との隙間を流れることがなく、前記冷媒に含まれる微小な異物に起因する前記弁体の動作不良が防止される。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る容量制御弁が適用された斜板式の可変容量圧縮機の概略構成を示す断面図である。この可変容量圧縮機は、例えば車両用のエアコンシステム(エア・コンディショナー・システム)に適用される。なお、図1は、可変容量圧縮機の設置状態を示しており、図1における上側が鉛直方向の上側であり、図1における下側が鉛直方向の下側である。
図1は、本発明の一実施形態に係る容量制御弁が適用された斜板式の可変容量圧縮機の概略構成を示す断面図である。この可変容量圧縮機は、例えば車両用のエアコンシステム(エア・コンディショナー・システム)に適用される。なお、図1は、可変容量圧縮機の設置状態を示しており、図1における上側が鉛直方向の上側であり、図1における下側が鉛直方向の下側である。
図1に示されるように、可変容量圧縮機100は、複数のシリンダボア101aが形成されたシリンダブロック101と、シリンダブロック101の一端側に設けられたフロントハウジング102と、シリンダブロック101の他端側にバルブプレート103を介して設けられたシリンダヘッド104と、を含む。そして、シリンダブロック101、フロントハウジング102、バルブプレート103及びシリンダヘッド104は、複数の通しボルト131によって締結されて圧縮機ハウジングを構成している。
なお、図では省略しているが、フロントハウジング102とシリンダブロック101との間にはセンターガスケットが配置され、シリンダブロック101とシリンダヘッド104との間には、バルブプレート103の他にも、シリンダガスケット、吸入弁形成板、吐出弁形成板及びヘッドガスケットが配置されている。
前記圧縮機ハウジングの内部には、シリンダブロック101とフロントハウジング102とによって制御圧室105が形成されている。また、可変容量圧縮機100には、制御圧室105を貫通して延びる駆動軸106が設けられている。駆動軸106は、前記圧縮機ハウジングに回転自在に支持されている。
駆動軸106の一端(図1における左端)は、フロントハウジング102のボス部102aを貫通してフロントハウジング102の外側まで延在している。また、駆動軸106の前記一端は、クラッチ及び動力伝達装置(いずれも図示省略)を介して外部駆動源(図示省略)に連結されている。前記外部駆動源は、前記車両のエンジンや電動モータなどである。そして、前記クラッチが締結(ON)されて前記外部駆動源からの回転駆動力が駆動軸106に伝達されることによって駆動軸106が回転する。
制御圧室105内には、斜板107が収容されている。斜板107の中央には貫通孔107aが形成されており、駆動軸106は、斜板107の貫通孔107aに挿通されている。貫通孔107aは、駆動軸106上で斜板107が傾斜することを許容する形状に形成されている。また、斜板107は、駆動軸106に固定されたロータ108に連結部109を介して連結されている。連結部109は、リンク機構やヒンジ機構などである。
斜板107は、貫通孔107aを介した駆動軸106の支持と連結部109を介したロータ108との連結とによって、駆動軸106(及びロータ108)と一体に回転すると共に駆動軸106の軸線に直交する平面に対する角度(以下「傾角」という)が変更可能になっている。
斜板107とロータ108との間には、斜板107を最小傾角(駆動軸106の軸線Oにほぼ直交する状態)に向けて付勢する傾角減少バネ110が配置されており、駆動軸106が回転していないとき、斜板107の傾角は前記最小傾角となる。なお、図示は省略するが、斜板107を挟んで傾角減少バネ110とは反対側に、斜板107の傾角を増大する方向に付勢する傾角増大バネが配置されてもよい。この場合、駆動軸106が回転していないとき、斜板107は、傾角減少バネ110の付勢力と前記傾角増大バネの付勢力とがバランスされたバランス傾角(>前記最小傾角)に位置決めされる。
駆動軸106とロータ108との連結体は、ラジアル方向においては軸受112、113で支持され、スラスト方向においては軸受114、スラストプレート115で支持されている。駆動軸106の他端、すなわち、スラストプレート115側の端部と、スラストプレート115との隙間は、調整部材116によって所定の隙間に調整されている。
各シリンダボア101a内には、ピストン117が配置されている。ピストン117の制御圧室105内に突出する突出部のくぼみ117aには、一対のシュー118を介して斜板107の外周部側の所定範囲が収容されている。そして、駆動軸106の回転は、斜板107及びシュー118を介してピストン117の往復運動に変換される。なお、ピストン117のストローク量は、斜板107の前記傾角に応じて変化する。
シリンダヘッド104には、吸入室119と吐出室120とが形成されている。吸入室119は、吸入ポート104aを介して前記エアコンシステムの冷媒回路(図示省略)の低圧側に接続されている。また、吸入室119は、バルブプレート103に形成された連通孔103a及び前記吸入弁形成板(図示省略)に形成された吸入弁(図示省略)を介してシリンダボア101aに連通している。吐出室120は、図示省略の吐出ポートを介して前記エアコンシステムの前記冷媒回路の高圧側に接続されている。また、吐出室120は、前記吐出弁形成板(図示省略)に形成された吐出弁(図示省略)及びバルブプレート103に設けられた連通孔103bを介してシリンダボア101aに連通している。
前記エアコンシステムの前記冷媒回路の低圧側の冷媒は、吸入ポート104aを介して吸入室119に導かれる。吸入室119に導かれた冷媒は、駆動軸106の回転に伴うピストン117の往復運動によってシリンダボア101a内に吸入され、圧縮されて吐出室120に吐出される。すなわち、本実施形態においては、シリンダボア101a及びピストン117によって、吸入室119に導かれた冷媒を圧縮する圧縮部が構成されている。そして、吐出室120に吐出された冷媒は、前記吐出ポートを介して前記エアコンシステムの前記冷媒回路の高圧側へと導かれる。
可変容量圧縮機100には、吐出室120と制御圧室105とを連通させて吐出室120内の冷媒を制御圧室105に供給するための供給通路150と、制御圧室105と吸入室119とを連通させて制御圧室105内の冷媒を吸入室119に排出するための第1排出通路160と、が設けられている。供給通路150及び第1排出通路160は、シリンダヘッド104に取り付けられた容量制御弁200によって開閉される。本実施形態において、容量制御弁200は、供給通路150の開度及び第1排出通路160の開度を調整することが可能に構成されている。さらに言えば、容量制御弁200は、供給通路150及び第1排出通路160を閉鎖すること、供給通路150を閉鎖した状態で第1排出通路160の開度を調整すること、及び、第1排出通路160を閉鎖した状態で供給通路150の開度を調整すること、が可能に構成されている。なお、容量制御弁200、供給通路150及び第1排出通路160については後述する。
また、可変容量圧縮機100において、制御圧室105と吸入室119とは、駆動軸106と軸受113との隙間、駆動軸106とスラストプレート115との隙間、駆動軸106と調整部材116との隙間、シリンダブロック101に形成された空間101b、及び、バルブプレート103に形成された固定絞り(オリフィス)103cで形成される第2排出通路170を介して連通している。
したがって、容量制御弁200が第1排出通路160を閉鎖している場合、制御圧室105内の冷媒は、第2排出通路170のみを介して吸入室119に排出され、容量制御弁200が第1排出通路160を開放している場合、制御圧室105内の冷媒は、第1排出通路160及び第2排出通路170を介して吸入室119に排出される。
第1排出通路160の開度が小さい場合、ピストン117とシリンダボア101aとの隙間から漏れ出るブローバイガスによって制御圧室105の圧力が上昇する。一方、第1排出通路160の開度が大きくなると、前記ブローバイガスよりも制御圧室105から吸入室119に排出される冷媒の量が多くなって制御圧室105の圧力が低下する。
また、容量制御弁200が供給通路150を開放した場合、制御圧室105の圧力は、主に供給通路150を介して吐出室120から制御圧室105に供給される冷媒によって上昇する。
そして、制御圧室105の圧力が上昇又は低下すると、各ピストン117の前後の圧力差、すなわち、シリンダボア101a内の圧縮室と制御圧室105との圧力差が変化し、これに伴って斜板107の前記傾角も変化する。その結果、ピストン117のストローク量が変化して可変容量圧縮機100の吐出容量が変化する。例えば、制御圧室105の圧力が上昇すると、斜板107の前記傾角が小さくなり、ピストン117のストローク量が減少して可変容量圧縮機100の吐出容量が減少する。また、制御圧室105の圧力が低下すると、斜板107の前記傾角が大きくなり、ピストン117のストローク量が増加して可変容量圧縮機100の吐出容量が増加する。
このように、容量制御弁200は、第1排出通路160の開度を調整して制御圧室105から吸入室119に排出される冷媒量を調整し又は供給通路150の開度を調整して吐出室120から制御圧室105に供給される冷媒量を調整し、これによって、制御圧室105の圧力を調整(変更)して可変容量圧縮機100の吐出容量を制御するように構成されている。
なお、本実施形態においては、制御圧室105内の冷媒を吸入室119に排出するための排出通路として第1排出通路160及び第2排出通路170が形成されているが、第2排出通路170を省略することも可能である。
図2は、容量制御弁200の構成を模式的に示す断面図である。
図2に示されるように、容量制御弁200は、バルブハウジング210を有している。バルブハウジング210の内部には、吸入室119に連通する吸入室連通空間211、制御圧室105に連通する制御圧室連通空間212及び吐出室120に連通する吐出室連通空間213が形成されている。
図2に示されるように、容量制御弁200は、バルブハウジング210を有している。バルブハウジング210の内部には、吸入室119に連通する吸入室連通空間211、制御圧室105に連通する制御圧室連通空間212及び吐出室120に連通する吐出室連通空間213が形成されている。
吸入室連通空間211は、容量制御弁200がシリンダヘッド104に取り付けられたときに三つの連通空間211、212、213のうちの鉛直方向の最も上側に位置する。吸入室連通空間211は、バルブハウジング210に形成された第1連通孔214及びシリンダヘッド104に形成された第1連通路104bを介して吸入室119に連通している。
制御圧室連通空間212は、容量制御弁200がシリンダヘッド104に取り付けられたときに三つの連通空間211、212、213のうちの鉛直方向の最も下側に位置する。制御圧室連通空間212は、バルブハウジング210に形成された第2連通孔215、シリンダヘッド104に形成された第2連通路104c及びシリンダブロック101に形成された第3連通路101cを介して制御圧室105に連通している。
吐出室連通空間213は、吸入室連通空間211と制御圧室連通空間212との間に位置している。吐出室連通空間213は、バルブハウジング210に形成された第3連通孔216と、シリンダヘッド104に形成された第4連通路104dを介して吐出室120に連通している。
吸入室連通空間211と吐出室連通空間213とは、区画壁217によって区画されており、制御圧室連通空間212と吐出室連通空間213とは、区画壁218によって区画されている。
また、バルブハウジング210内において、吸入室連通空間211と制御圧室連通空間212との間には挿通孔219が形成されており、制御圧室連通空間212と吐出室連通空間213との間には弁孔220が形成されている。
挿通孔219は、バルブハウジング210の横断面のほぼ中央に配置されている。挿通孔219は、上端が吸入室連通空間211に開口すると共に直線状に延びて下端が制御圧室連通空間212に開口している。すなわち、吸入室連通空間211と制御圧室連通空間212とは、挿通孔219を介して連通している。また、挿通孔219は、吐出室連通空間213とは区画されている。
弁孔220は、挿通孔219の径方向外方において、制御圧室連通空間212と吐出室連通空間213とを区画する区画壁218を貫通している。すなわち、制御圧室連通空間212と吐出室連通空間213とは、弁孔220を介して連通している。
そして、本実施形態においては、第4連通路104d、第3連通孔216、吐出室連通空間213、弁孔220、制御圧室連通空間212、第2連通孔215、第2連通路104c及び第3連通路101cによって、吐出室120と制御圧室105とを連通させて吐出室120内の冷媒を制御圧室105に供給するための上述の供給通路150が形成されている。
挿通孔219には、ロッド部材221が軸方向(上下方向)に移動自在に挿通されている。ロッド部材221の上端部は、吸入室連通空間211内に突出しており、ロッド部材221の下端部は、制御圧室連通空間212内に突出している。また、ロッド部材221の内部には、軸方向に貫通する内部通路221aが形成されている。内部通路221aの一端はロッド部材221の前記上端部(すなわち、吸入室連通空間211内)に開口し、内部通路221aの他端はロッド部材221の前記下端部(すなわち、制御圧室連通空間212内)に開口している。
制御圧室連通空間212には、弁孔220を開閉する弁体222が収容されている。本実施形態において、弁体222は、ロッド部材221の前記下端部に一体的に形成され又は固定されている。弁体222は、ロッド部材221が挿通孔219内を上下方向に移動することによって制御圧室連通空間212内を上下に移動する。また、制御圧室連通空間212には、弁孔220を閉鎖する方向(閉弁方向)に弁体222を付勢する第1付勢バネ231が収容されている。
そして、ロッド部材221の移動に伴って弁体222が区画壁218の制御圧室連通空間212側の面に形成された弁座218aに当接すると、弁孔220(すなわち、供給通路150)が閉鎖される。一方、ロッド部材221の移動に伴って弁体222が弁座218aから離間すると、弁孔220(すなわち、供給通路150)が開放される。なお、弁体222が弁座218aから離れるほど、供給通路150の開度は大きくなる。
弁体222が弁孔220を閉鎖したとき、ロッド部材221の外周面と挿通孔219の内周面との隙間を介した吸入室連通空間211と制御圧室連通空間212との連通も遮断される。但し、吸入室連通空間211と制御圧室連通空間212とは、ロッド部材221の内部通路221aを介して連通する。
そして、本実施形態においては、第3連通路101c、第2連通路104c、第2連通孔215、制御圧室連通空間212、ロッド部材221の内部通路221a、吸入室連通空間211、第1連通孔214及び第1連通路104bによって、制御圧室105と吸入室119とを連通させて制御圧室105内の冷媒を吸入室119に排出するための上述の第1排出通路160が形成されている。
吸入室連通空間211には、吸入室119の圧力を感知して伸縮するベローズ(感圧部材)223が収容されている。ベローズ223は、バルブハウジング210の横断面のほぼ中央に配置されている。ベローズ223の上端部は、バルブハウジング210に固定されており、ベローズ223の内部には、ベローズ223を伸長方向に付勢する第2付勢バネ232が収容されている。また、ベローズ223の下端部には、ロッド部材221に対して接離可能に構成されたロッド状の連結部材224が取り付けられている。
連結部材224は、ロッド部材221とほぼ同径の円柱状に形成されており、その上端部(基端部)がベローズ223の前記下端部に固定されている。連結部材224は、ベローズ223の伸縮に応じて上下方向に移動し、その下端部(先端部)がロッド部材221の前記上端部に接離するように構成されている。
また、連結部材224の軸方向の中間部には、外周面から外方に突出した外方突出部224aが形成されている。連結部材224は、吸入室連通空間211と吐出室連通空間213とを区画する区画壁217の吸入室連通空間211側の面と、外方突出部224aに下面と、の間に配置された第3付勢バネ233によって、ロッド部材221から離れる方向(換言すれば、ベローズ223を収縮させる方向)に付勢されている。
そして、連結部材224の前記下端部(先端部)がロッド部材221の前記上端部から離間してロッド部材221aの内部通路221aが開放されているとき、ベローズ223が伸長して連結部材224の前記下端部(先端部)がロッド部材221の前記上端部に当接すると、ロッド部材221の内部通路221a(すなわち、第1排出通路160)が閉鎖される。この状態からベローズ223がさらに伸長すると、ロッド部材221が連結部材224によって押圧されて挿通孔219内を下方に移動し、弁体222が弁座218aから離間して弁孔220(すなわち、供給通路150)が開放される。つまり、連結部材224及びロッド部材221は、ベローズ223の伸長を弁体222に伝達する機能を有している。
一方、弁体222が弁座218aから離間して弁孔220が開放されているとき、ベローズ223が収縮して前記連結部材224が上方に移動すると、ロッド部材221は、第1付勢バネ231の付勢力によって挿通孔219内を上方に移動する。そして、ロッド部材221に移動に伴い弁体222が弁座218aに当接すると弁孔220(すなわち、供給通路150)が閉鎖される。つまり、連結部材224及びロッド部材221は、ベローズ223の収縮を弁体222に伝達する機能を有している。この状態からベローズ223がさらに収縮すると、連結部材224の前記下端部がロッド部材221の前記上端部から離間し、ロッド部材221の内部通路221a(すなわち、第1排出通路160)が開放される。なお、連結部材224の前記下端部(先端部)がロッド部材221の前記上端部から離れるほど、第1排出通路160の開度は大きくなる。
吸入室連通空間211には、さらに固定鉄心225、可動鉄心226及びコイル227が収容されている。
固定鉄心225は、バルブハウジング210に固定されている。固定鉄心225は、円筒状に形成されており、内部にベローズ223を収容している。固定鉄心225には、ベローズ223の下方においてその内周面から内方に突出する環状の内方突出部225aが形成されている。また、連結部材224の外方突出部224aよりも前記上端側(基端側)の所定部位は、内方突出部225aの内周面に軸方向に移動自在に挿通されている。
可動鉄心226は、固定鉄心225よりも小径の円筒状に形成されており、固定鉄心225の内方突出部225aの下方において、上下方向に移動可能に保持されている。可動鉄心226は、その上端部が固定鉄心225の内方突出部225aの下面に対向するように配置されている。可動鉄心226は、前記上端部が固定鉄心225の内方突出部225aの前記下面に当接することによって上限位置が規制され、下端部がバルブハウジング210に形成された図示省略の規制部に当接することによって下限位置が規制されている。また、可動鉄心226には、可動鉄心226が上方に移動したときに連結部材224の外方突出部224aの前記下面の周縁部に当接して連結部材224を上方に押圧する押圧部226aが形成されている。本実施形態において、押圧部226aは、可動鉄心226の前記下端部近傍において内周面から内方に環状に突出している。
コイル227は、樹脂で覆われており、固定鉄心225及び可動鉄心226の外側周囲に配置されている。コイル227が通電されると、固定鉄心225と可動鉄心226との間にコイル227の通電量に応じた大きさの電磁力が発生し、発生した電磁力によって可動鉄心226が固定鉄心225に向かって上方に移動する。すなわち、固定鉄心225、可動鉄心226及びコイル227によってソレノイド部270が構成されている。
そして、可動鉄心226が上方に移動すると、可動鉄心226の押圧部226aが連結部材224の外方突出部224aの前記下面の前記周縁部に当接して連結部材224を上方に押圧する。これにより、ベローズ223は、連結部材224を介して収縮方向に付勢される。すなわち、ベローズ223には、コイル227の通電量に応じた収縮方向の付勢力が付与される。
本実施形態において、供給通路150の一部を形成する弁孔220の開口面積は、第1排出通路160の一部を形成するロッド部材221の内部通路221aの通路断面積よりも小さくなっている。また、第2、第3付勢バネ232、233の付勢力は、コイル227の通電がOFFされているとき、連結部材224の前記下端部のロッド部材221の前記上端部から離間する(すなわち、第1排出通路160が開放される)ように調整されている。なお、第1排出通路160が開放されているとき、弁体222は、第1付勢バネ231の付勢力によって弁座218aに当接して弁孔220(すなわち、供給通路150)を閉鎖するように構成されている。さらに、コイル227の通電量に応じた収縮方向の付勢力がベローズ223に作用する(付与される)ことによって、ベローズ223が伸長動作から収縮動作に切り替わる吸入室119の圧力(動作転換点)が変更されるようになっている。つまり、ソレノイド部270は、コイル227の通電量に応じてベローズ223の前記動作転換点を変更するように構成されている。具体的には、ソレノイド部270は、コイル227の通電量が小さいほどベローズ223の前記動作転換点を高く変更するように構成されている。
次に、図2〜図5を参照して容量制御弁200による可変容量圧縮機100の吐出容量の制御動作について説明する。
まず、前記エアコンシステムがOFFのとき、前記クラッチはOFF(解放)されており、可変容量圧縮機100は停止している。このとき、制御圧室105の圧力は、吸入室119の圧力と同等であり、斜板107の前記傾角は、前記最小傾角(又は前記バランス傾角)となっている。容量制御弁200においては、コイル227の通電がOFFされており、図2に示されるように、連結部材224の前記下端部はロッド部材221の前記上端部から離間している。すなわち、第1排出通路160は開放されている。また、弁体222は、第1付勢バネ231の付勢力によって弁座218aに当接しており、弁孔220(すなわち、供給通路150)は閉鎖されている。
前記エアコンシステムがONされると、前記クラッチがON(締結)されて可変容量圧縮機100の駆動軸106が回転する。すると、各ピストン117が対応するシリンダボア101a内を往復運動して前記ブローバイガスが発生し、発生した前記ブローバイガスが制御圧室105から第1排出通路160及び第2排出通路170を介して吸入室119へと流れる。このとき、制御圧室105内に残留する冷媒(ガス冷媒、液冷媒)も第1排出通路160及び第2排出通路170を介して吸入室119に排出される。また、各ピストン117の圧縮反力が斜板107に作用することによって斜板107の前記傾角が増加して最大傾角となり、ピストン117のストローク量(すなわち、可変容量圧縮機100の吐出容量)が最大となる。
前記クラッチがONされてから所定時間が経過すると、コイル227の通電がONされる。コイル227の通電量は、前記エアコンシステムにおける空調設定や外部環境などに基づいて設定される。コイル227の通電がONされることによってコイル227の通電量に応じた収縮方向の付勢力がベローズ223に作用してベローズ223の前記動作転換点が変更(決定)される。ここで、前記動作転換点は、後述するコイル227の通電量に対応する(吸入室119の)設定圧力に相当する。
図3は、コイル227の通電がONされた状態の容量制御弁200を示している。コイル227の通電がONされると、可動鉄心226の押圧部226aが連結部材224の外方突出部224aの前記下面の前記周縁部に当接して連結部材224を押圧し、ベローズ223にコイル227の通電量に応じた電磁力が作用してベローズ223が基準状態となる。そして、容量制御弁200は、吸入室119の圧力がコイル227の通電量に対応する設定圧力になるように制御圧室105の圧力を調整(変更)して可変容量圧縮機100の吐出容量を制御する。
具体的には、吸入室119の圧力が前記設定圧力よりも低い場合、容量制御弁200においては、ベローズ223が前記基準状態よりも伸長して連結部材224の前記下端部のロッド部材221の前記上端部からの離間量が小さくなる。すなわち、容量制御弁200は、第1排出通路160の開度を小さくする。なお、連結部材224の前記下端部のロッド部材221の前記上端部からの前記離間量が小さくなることは、連結部材224の前記下端部がロッド部材221の前記上端部に当接することを含み、第1排出通路160の開度を小さくすることは、第1排出通路160を閉鎖することを含む。また、前記設定圧力と吸入室119の圧力との差が大きいほど、前記第1排出通路の開度は小さくなる。これにより、制御圧室105から前記第1排出通路を介して吸入室119に排出される冷媒量が制限される。そして、制御圧室105の圧力が前記ブローバイガスによって上昇し、斜板107の前記傾角が減少して可変容量圧縮機100の吐出容量が減少する。
また、駆動軸106の回転数の急激な上昇などによって冷媒循環量が増大して吸入室119の圧力が急激に低下した場合には、図4に示されるように、ベローズ223の伸長量が大きくなり、連結部材224の前記下端部がロッド部材221の前記上端部に当接すると共に連結部材224がロッド部材221を下方に押圧し、これによって、弁体222が弁座218aから離間して弁孔220が開放される。すなわち、容量制御弁200は、第1排出通路160を閉鎖すると共に供給通路150を開放する。なお、吸入室119の圧力の低下量が大きいほど、弁体222の弁座218aからの離間量が大きくなって、供給通路150の開度は大きくなる。これにより、吐出室120内の冷媒が供給通路150を介して制御圧室105に供給され、制御圧室105の圧力が速やかに上昇し、斜板107の前記傾角が減少して可変容量圧縮機100の吐出容量が減少する。
ここで、本実施形態においては、供給通路150の一部を形成する弁孔220の開口面積が比較的小さくなっているが、供給通路150が開放されたときには第1排出通路160が閉鎖されるため、供給通路150を介して供給される吐出室120内の冷媒によって制御圧室105の圧力は速やかに上昇し得る。また、弁孔220の開口面積が比較的小さいため、吐出室120と制御圧室105との圧力差による弁体222の作動特性への影響は抑制される。
一方、吸入室119の圧力が前記設定圧力よりも高い場合、容量制御弁200においては、図5に示されるように、ベローズ223が前記基準状態よりも収縮して連結部材224の前記下端部のロッド部材221の前記上端部からの前記離間量が大きくなる。すなわち、容量制御弁200は、第1排出通路160の開度を大きくする。なお、連結部材224の前記下端部のロッド部材221の前記上端部からの前記離間量が大きくなることは、連結部材224の前記下端部がロッド部材221の前記上端部から離間することを含み、第1排出通路160の開度を大きくすることは、第1排出通路160を開放することを含む。また、吸入室119の圧力と前記設定圧力との差が大きいほど、第1排出通路160の開度は大きくなる。これにより、制御圧室105から第1排出通路160を介して吸入室119に排出される冷媒量が多くなり、制御圧室105の圧力が低下し、斜板107の前記傾角が増加して可変容量圧縮機100の吐出容量が増加する。
本実施形態に係る容量制御弁200は、吸入室連通空間211に配置されて吸入室119の圧力を感知して伸縮するベローズ(感圧部材)223と、制御圧室連通空間212に配置されて供給通路150の一部を形成する弁孔220を開閉する弁体222と、挿通孔219に軸方向に移動自在に挿通されてベローズ223の伸縮を弁体222に伝達するロッド部材221と、を含む。挿通孔219は、弁孔220と異なる位置に形成され、かつ、吐出室連通空間213とは区画されている。具体的には、挿通孔219は、バルブハウジング210の横断面のほぼ中央に設けられ、一端が吸入室連通空間211に開口すると共に直線状に延びて他端が制御圧室連通空間212に開口している。弁孔220は、挿通孔219よりも外側、すなわち、挿通孔219の径方向外方に設けられ、制御圧室連通空間212と吐出室連通空間213とを区画する区画壁218を貫通している。
このため、吐出室120から吐出室連通空間213に流入した冷媒がロッド部材221の外周面と挿通孔219の内周面との隙間を流れることがなく、当該冷媒に含まれた微小な異物が前記隙間に挟まってしまうことがない。したがって、前記冷媒に含まれる微小な異物に起因するロッド部材221及び弁体222の動作不良が防止され、弁体222の安定した動作が確保される。
また、弁体222は、弁孔220を閉鎖したとき、同時に、ロッド部材221の外周面と挿通孔219の内周面との間の隙間を介した吸入室連通空間211と制御圧室連通空間212との連通を遮断するように形成されており、ロッド部材221は、弁体222が弁孔220を閉鎖したとき、吸入室連通空間211と制御圧室連通空間212とを連通させて第1排出通路160の一部を形成する内部通路221aを有している。
このため、制御圧室105から制御圧室連通空間212に流入した冷媒が微小な異物が含まれる場合であっても、当該異物がロッド部材221の外周面と挿通孔219の内周面との隙間に挟まってしまうことがない。
図6(A)、(B)は、他の実施形態に係る容量制御弁300の構成を模式的に示す断面図である。なお、上述の容量制御弁200と共通する要素については同一の番号を付してその説明は省略する。容量制御弁300は、上述の容量制御弁200におけるロッド部材221及び連結部材224に代えて、これらが一体的に形成された連結ロッド321を有する。それ以外については基本的に容量制御弁200と同じである。容量制御弁300は、供給通路150及び第1排出通路160の開度を調整することが可能に構成されている。
連結ロッド321は、固定鉄心225の内方突出部225aの内周面及び挿通孔219に軸方向に移動自在に挿通されている。連結ロッド321の上端部(基端部)はベローズ223の前記下端部に固定され、連結ロッド321の下端部(先端部)は制御圧室連通空間212内に突出している。そして、連結ロッド321の前記下端部(先端部)に弁体222が一体的に形成され又は固定されている。
また、連結ロッド321には、上述の容量制御弁200における連結部材224の外方突出部224aと同様の機能を有する外方突出部321aと、上述の容量制御弁200におけるロッド部材221の内部通路221aと同様の機能を有する内部通路321bとが形成されている。
内部通路321bは、連結ロッド321の前記下端部(先端部)に開口する冷媒入口部321b1と、連結ロッド321の側面に開口する冷媒出口部321b2と、を有する。内部通路321bの冷媒出口部321b2は、弁体222が弁座218aに当接して弁孔220を閉鎖しているときにはその全体が吸入室連通空間211内に露出し(図6(A)参照)、弁体222が弁座218aから離間して弁孔220を開放しているときにはその一部又は全部が挿通孔219の内周面によって閉鎖される(図6(B)参照)。
容量制御弁300において、第2、第3付勢バネ232、233の付勢力は、コイル227の通電がOFFされているとき、内部通路321bの冷媒出口部321b2の全体が吸入室連通空間211内に露出するように、すなわち、第1排出通路160が開放されるように調整されている。また、コイル227が通電されると、可動鉄心226が上方に移動し、可動鉄心226の押圧部226aが連結ロッド321の外方突出部321aの下面の周縁部に当接して連結ロッド321を上方に押圧する。これにより、コイル227の通電量に応じた収縮方向の付勢力がベローズ223に作用して、ベローズ223の前記動作転換点が変更される。
吸入室119の圧力がコイル227の通電量に対応する設定圧力よりも低い場合、ベローズ223が前記基準状態から伸長して連結ロッド321が下方に移動する。すると、内部通路321bの冷媒出口部321b2の一部又は全部が挿通孔219の内周面によって閉鎖されると共に、弁体222が弁座218aから離間して弁孔220が開放される。ここで、内部通路321bの冷媒出口部321b2における挿通孔219の内周面によって閉鎖されていない領域(内部通路321bの冷媒出口部321b2における吸入室連通空間211内に露出している領域)が第1排出通路160の開度に相当する。つまり、容量制御弁300は、第1排出通路160の開度を小さくすると共に、供給通路150の開度を大きくする。なお、前記設定圧力と吸入室119の圧力との差が大きいほど、第1排出通路160の開度は小さくなり、供給通路150の開度は大きくなる。これにより、制御圧室105から第1排出通路160を介して吸入室119に排出される冷媒量が制限されると共に、制御圧室105の圧力が供給通路150を介して供給される吐出室120内の冷媒によって上昇し、斜板107の前記傾角が減少して可変容量圧縮機100の吐出容量が減少する。
一方、吸入室119の圧力が前記設定圧力よりも高い場合、ベローズ223が前記基準状態よりも収縮して連結ロッド321が上方に移動する。すると、内部通路321bの冷媒出口部321b2における吸入室連通空間211内に露出している領域が増加すると共に、弁体222が弁座218aに接近し又は弁座218aに当接する。すなわち、容量制御弁300は、第1排出通路160の開度を大きくすると共に、供給通路150の開度を小さくする。なお、吸入室119の圧力と前記設定圧力との差が大きいほど、第1排出通路160の開度は大きくなり、供給通路150の開度は小さくなる。これにより、制御圧室105から第1排出通路160を介して吸入室119に排出される冷媒量が多くなり、制御圧室105の圧力が低下し、斜板107の前記傾角が増加して可変容量圧縮機100の吐出容量が増加する。
容量制御弁300においては連結ロッド321が本発明の「ロッド部材」に相当する。容量制御弁300においても上述の容量制御弁200と同様の効果が得られる。
図7は、さらに他の実施形態に係る容量制御弁400の構成を模式的に示す断面図である。上述の容量制御弁200、300は、主にクラッチ付き可変容量圧縮機に適用されるのに対し、容量制御弁400は、いわゆるクラッチレス可変容量圧縮機に適用可能に構成されたものである。なお、容量制御弁400が適用されるクラッチレス可変容量圧縮機においては、第1排出通路160が容量制御弁400を経由せず(従って、第1排出通路160は図示されていない)第1排出通路160の開度が容量制御弁400とは別の制御弁(図示省略)によって調整されるように構成されているものとし、容量制御弁400は、供給通路150の開度を調整するように構成される。また、上述の可変容量圧縮機100、容量制御弁200、300と共通する要素については同一の番号を付してその説明は省略する。
容量制御弁400においては、上述の容量制御弁200、300とは異なり、吸入室連通空間211が三つの連通空間211、212、213のうちの鉛直方向の最も下側に位置し、制御圧室連通空間212が三つの連通空間211、212、213のうちの鉛直方向の最も上側に位置している。
容量制御弁400において、吸入室連通空間211に収容されたベローズ223は、下端部がバルブハウジング210に固定されている。ベローズ223の内部には、ベローズ223を伸長させる方向に付勢する付勢バネ(図示省略)が収容されている。制御圧室連通空間212に収容された弁体222の下面には、挿通孔219に軸方向(上下方向)に移動自在に挿通されたロッド部材221の上端部が固定されており、ロッド部材221の下端部は、ベローズ223の上端部に接離可能に連結されている。
弁体222の上面には、ソレノイドロッド401の下端部が固定されている。ソレノイドロッド401は、固定鉄心402に内挿されており、ソレノイドロッド401の上端部は、固定鉄心402から突出している。ソレノイドロッド401の前記上端部には、可動鉄心403が固定されており、固定鉄心402と可動鉄心403との間には、可動鉄心403を固定鉄心402から離れる方向(開弁方向)に付勢する付勢バネ404が配置されている。また、固定鉄心402及び可動鉄心403の外側周囲には、樹脂で覆われたコイル405が配置されている。
コイル405が通電されると、固定鉄心402と可動鉄心403との間にコイル405の通電量に応じた大きさの電磁力が発生し、発生した電磁力によって可動鉄心403が固定鉄心402に向かって移動する。すなわち、固定鉄心402、可動鉄心403及びコイル405によってソレノイド部270が構成されている。そして、可動鉄心403が移動すると、弁体222がソレノイドロッド401を介して閉弁方向に付勢される。弁体222が閉弁方向に付勢されると、ベローズ223がロッド部材221を介して収縮方向に付勢される。つまり、ベローズ223には、コイル405の通電量に応じた収縮方向の付勢力が作用する。
また、コイル405の通電がOFFされているとき、弁体222は、付勢バネ404の付勢力によって弁座218aから離間して弁孔220(すなわち、供給通路150)を開放するように構成されている。
次に、容量制御弁400による前記クラッチレス可変容量圧縮機(以下単に「可変容量圧縮機」という)の吐出容御動作について簡単に説明する。
前記クラッチレス可変容量圧縮機(以下単に「可変容量圧縮機」という)が停止しているとき、コイル405の通電はOFFされており、付勢バネ404の付勢力によって弁体222が弁座218aから離間して弁孔220(供給通路150)が開放されている。このとき、第1排出通路160は、図示省略の前記制御弁によって閉鎖されている。
前記車両のエンジン又は電動モータが始動して前記可変容量圧縮機の駆動軸106が回転すると、各ピストン117が対応するシリンダボア101a内を往復運動し、吐出室120に吐出された冷媒が供給通路150を介して制御圧室105に供給される。これにより、制御圧室105の圧力が上昇し、斜板107の前記傾角が減少して可変容量圧縮機100の吐出容量が減少する。
前記エアコンシステムがONされると、コイル405の通電がONされて弁体222が弁孔220(供給通路150)を閉鎖する。また、このとき、前記制御弁によって第1排出通路が開放される。これにより、制御圧室105内の冷媒が速やかに吸入室119に排出され、制御圧室105の圧力が吸入室119の圧力と同等となり、斜板107の前記傾角が最大となる。
その後、吸入室119の圧力がコイル405の通電量に対応する設定圧力よりも低下すると、ベローズ223が伸長してロッド部材221が上方に移動し、弁体222が弁孔220(供給通路150)を開放する。また、このとき、前記制御弁によって第1排出通路160が閉鎖される。これにより、制御圧室105の圧力が供給通路150を介して供給される吐出室120内の冷媒によって上昇し、斜板107の前記傾角が減少して可変容量圧縮機100の吐出容量が減少する。
一方、吸入室119の圧力が前記設定圧力よりも上昇すると、ベローズ223が収縮してロッド部材221が下方し、弁体222が弁座218aに当接して弁孔220(供給通路150)を閉鎖する。また、このとき、前記制御弁によって第1排出通路160が開放される。これにより、制御圧室105内の冷媒が吸入室119に排出されて制御圧室105の圧力が低下し、斜板107の前記傾角が増加して可変容量圧縮機100の吐出容量が増加する。
容量制御弁400においても上述の容量制御弁200と同様の効果が得られる。
なお、本発明は、上述の実施形態及び変形例に制限されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいてさらなる変形及び変更が可能であることはもちろんである。
100…可変容量圧縮機、101a…シリンダボア(圧縮部)、105…制御圧室、117…ピストン(圧縮部)、119…吸入室、120…吐出室、150…供給通路、160…第1排出通路、170…第2排出通路、200,300,400…容量制御弁、210…バルブハウジング、211…吸入室連通空間、212…制御圧室連通空間、213…吐出室連通空間、217,218…区画壁、219…挿通孔、220…弁孔、221,321…ロッド部材、221a…内部通路、222…弁体、223…ベローズ(感圧部材)、224…連結部材、321…連結ロッド
Claims (5)
- 冷媒が導かれる吸入室と、前記吸入室に導かれた冷媒を圧縮する圧縮部と、前記圧縮部によって圧縮された冷媒が吐出される吐出室と、制御圧室と、を含み、供給通路を介して前記吐出室内の冷媒が前記制御圧室に供給され又は排出通路を介して前記制御圧室の冷媒が前記吸入室に排出されることで前記制御圧室の圧力が調整され、これによって、吐出容量が制御される可変容量圧縮機に用いられる容量制御弁であって、
内部に、前記吸入室に連通する吸入室連通空間と、前記制御圧室に連通する制御圧室連通空間と、前記吐出室に連通すると共に前記吸入室連通空間と前記制御圧室連通空間との間に配置された吐出室連通空間と、が形成されたバルブハウジングと、
前記吸入室連通空間に配置され、前記吸入室の圧力を感知して伸縮する感圧部材と、
前記制御圧室連通空間と前記吐出室連通空間との間に形成されて前記供給通路の一部を形成する弁孔を開閉する弁体であって、前記制御圧室連通空間に配置された前記弁体と、
前記吸入室連通空間と前記制御圧室連通空間との間に形成された挿通孔に軸方向に移動自在に挿通され、前記感圧部材の伸縮を前記弁体に伝達するロッド部材と、
を含み、
前記挿通孔は、前記弁孔とは異なる位置に形成され、かつ、前記吐出室連通空間とは区画されている、
容量制御弁。 - 前記挿通孔は、前記バルブハウジングの横断面のほぼ中央に設けられ、前記弁孔は、前記挿通孔よりも外側に設けられている、請求項1に記載の容量制御弁。
- 前記挿通孔は、一端が前記吸入室連通空間に開口すると共に直線状に延びて他端が前記制御圧室連通空間に開口しており、
前記弁孔は、前記挿通孔の径方向外方において、前記制御圧室連通空間と前記吐出室連通空間とを区画する区画壁を貫通している、
請求項1又は2に記載の容量制御弁。 - 前記弁体は、前記弁孔を閉鎖したとき、同時に前記ロッド部材と前記挿通孔との隙間を介した前記吸入室連通空間と前記制御圧室連通空間との連通を遮断するように形成され、
前記ロッド部材は、前記弁体が前記弁孔を閉鎖したときに前記吸入室連通空間と前記制御圧室連通空間とを連通させて前記排出通路の一部を形成する内部通路を有する、
請求項1〜3のいずれか一つに記載の容量制御弁。 - 冷媒が導かれる吸入室と、前記吸入室に導かれた冷媒を圧縮する圧縮部と、前記圧縮部によって圧縮された冷媒が吐出される吐出室と、制御圧室と、を含み、供給通路を介して前記吐出室内の冷媒が前記制御圧室に供給され又は排出通路を介して前記制御圧室の冷媒が前記吸入室に排出されることで前記制御圧室の圧力が調整され、これによって、吐出容量が制御される可変容量圧縮機であって、
請求項1〜4のいずれか一つに記載の容量制御弁を備えた、可変容量圧縮機。
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