JP2019094879A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の過給機を備えた内燃機関において、過給機のタービン回転数の制約条件を充足しつつ、作動される過給機の数を減らすタイミングが遅れることを抑制する。【解決手段】内燃機関1の制御装置は、過給機数変更部と、過給圧及びEGR率が目標値に近付くように制御入力を決定するフィードバックコントローラ92と、作動過給機の数が減らされる前に、過給機のタービン回転数に関する制約条件の充足度を考慮して定められた目的関数の値が小さくなるように作動過給機の数が減らされた後の目標値を導出するリファレンスガバナ94とを備える。リファレンスガバナは、作動過給機の数が減らされた後の所定の予測期間におけるタービン回転数の将来予測値を用いて目的関数の値を算出し、過給機数変更部は、リファレンスガバナによって導出された目標値に対応するタービン回転数の将来予測値が予測期間において制約条件を充足する場合に作動過給機の数を減らす。【選択図】図6
Description
本発明は内燃機関の制御装置に関する。
従来、複数の過給機を備えた内燃機関が知られている(例えば、特許文献1)。斯かる内燃機関では、内燃機関の運転状態に応じて、複数の過給機のうち作動される過給機の数が変更される。
ところで、過給機のタービン回転数は上限値を有する。通常、作動される過給機の数が減らされると、作動される過給機に流入する排気ガスの量が増えるため、作動される過給機のタービン回転数が上昇する。このため、作動される過給機の数が減らされた後の状態を考慮せずに過給圧の目標値が設定されると、作動される過給機の数が減らされた後に、作動される過給機のタービン回転数が上限値に達するおそれがある。
また、過給機のタービン回転数が上限値に達しないように、タービン回転数が十分に低下してから、作動される過給機の数を減らすことが考えられる。しかしながら、タービン回転数が十分に低下した状態で過給圧の増大が再び要求されると、タービン回転数の上昇に時間がかかり、ターボラグが生じる。
そこで、上記課題に鑑みて、本発明の目的は、複数の過給機を備えた内燃機関において、過給機のタービン回転数の制約条件を充足しつつ、作動される過給機の数を減らすタイミングが遅れることを抑制することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、EGRシステム及び複数の過給機を備えた内燃機関を制御する、内燃機関の制御装置であって、前記複数の過給機のうち作動される過給機の数を変更する過給機数変更部と、過給圧及びEGR率が目標値に近付くように前記内燃機関の制御入力を決定するフィードバックコントローラと、前記作動される過給機の数が減らされる前に、該作動される過給機の数が減らされた後も作動される過給機のタービン回転数に関する制約条件の充足度を考慮して定められた目的関数の値が小さくなるように、前記作動される過給機の数が減らされた後の前記目標値を導出するリファレンスガバナとを備え、前記リファレンスガバナは、前記作動される過給機の数が減らされた後の所定の予測期間における前記タービン回転数の将来予測値を用いて前記目的関数の値を算出し、前記過給機数変更部は、前記リファレンスガバナによって導出された前記目標値に対応する前記タービン回転数の将来予測値が前記予測期間において前記制約条件を充足する場合に、前記作動される過給機の数を減らす、内燃機関の制御装置が提供される。
本発明によれば、複数の過給機を備えた内燃機関において、過給機のタービン回転数の制約条件を充足しつつ、作動される過給機の数を減らすタイミングが遅れることを抑制することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同様な構成要素には同一の参照番号を付す。
<内燃機関全体の説明>
図1は、本実施形態に係る内燃機関の制御装置が用いられる内燃機関を概略的に示す図である。図1に示される内燃機関1は、ディーゼルエンジンであり、車両に搭載される。
図1は、本実施形態に係る内燃機関の制御装置が用いられる内燃機関を概略的に示す図である。図1に示される内燃機関1は、ディーゼルエンジンであり、車両に搭載される。
内燃機関1は、機関本体2と、吸気マニホルド4と、排気マニホルド5と、二つのターボチャージャ6、7と、電子制御ユニット(ECU)70とを備える。二つのターボチャージャ6、7は、吸入空気を過給する過給機として機能する。
ECU70は、中央演算装置(CPU)、ROM及びRAMのようなメモリ、入力ポート、出力ポート等を含む。ECU70は内燃機関1の各種センサの出力等に基づいて内燃機関1の各種アクチュエータを制御する。
最初に、内燃機関1の吸気通路側の構成について説明する。内燃機関1に取り込まれた空気は最初にエアクリーナ8によって浄化される。エアクリーナ8の出口は第1主吸気通路21に接続される。第1主吸気通路21は第1分岐吸気通路22と第2分岐吸気通路23とに分岐する。
第1分岐吸気通路22には第1ターボチャージャ6の第1コンプレッサ6aが配置される。一方、第2分岐吸気通路23には第2ターボチャージャ7の第2コンプレッサ7aが配置される。また、第2分岐吸気通路23の第2コンプレッサ7aの下流側には吸気制御弁41が配置される。吸気制御弁41の開度はDCモータのようなアクチュエータを介してECU70によって制御される。
第1分岐吸気通路22及び第2分岐吸気通路23は合流して第2主吸気通路24の上流側端部に接続される。第2主吸気通路24の下流側端部は吸気マニホルド4に接続される。第2主吸気通路24にはスロットル弁42が配置される。スロットル弁42の開度はDCモータのようなアクチュエータを介してECU70によって制御される。また、第2主吸気通路24のスロットル弁42よりも上流側には圧力センサ51が配置される。圧力センサ51は、スロットル弁42よりも上流側の第2主吸気通路24を流れる吸入空気の圧力(過給圧)を検出する。圧力センサ51の出力はECU70に送信される。
また、第2コンプレッサ7aよりも下流側且つ吸気制御弁41よりも上流側の第2分岐吸気通路23と、第1主吸気通路21の分岐位置近傍とを接続するバイパス吸気通路25が設けられる。バイパス吸気通路25には吸気バイパス弁43が配置される。吸気バイパス弁43の開度はDCモータのようなアクチュエータを介してECU70によって制御される。第1主吸気通路21、第1分岐吸気通路22、第2分岐吸気通路23、バイパス吸気通路25、第2主吸気通路24及び吸気マニホルド4は、空気を気筒3内に導く吸気通路を形成する。
次に、内燃機関1の排気通路側の構成について説明する。排気マニホルド5は第1主排気通路31の上流側端部に接続される。第1主排気通路31は第1分岐排気通路32と第2分岐排気通路33とに分岐する。
第1分岐排気通路32には第1ターボチャージャ6の第1タービン6bが配置される。一方、第2分岐排気通路33には第2ターボチャージャ7の第2タービン7bが配置される。第1タービン6bには第1可変ノズル6cが設けられ、第2タービン7bには第2可変ノズル7cが設けられる。第1可変ノズル6c及び第2可変ノズル7cの開度はDCモータのようなアクチュエータを介してECU70によって制御される。
第1可変ノズル6cの開度が変更されると、タービンブレードに供給される排気ガスの流速が変化し、ひいては第1タービン6bの回転数が変化する。このため、第1可変ノズル6cの開度が変更されると、過給圧が変化する。同様に、第2可変ノズル7cの開度が変更されると、第2タービン7bの回転数が変化する。このため、第2可変ノズル7cの開度が変更されると、過給圧が変化する。
また、第1タービン6bには、タービン回転数センサ40が設けられる。タービン回転数センサ40は第1タービン6bの回転数を検出する。タービン回転数センサ40の出力はECU70に送信される。
第2分岐排気通路33の第2タービン7bの上流側には排気制御弁44が配置される。排気制御弁44の開度はDCモータのようなアクチュエータを介してECU70によって制御される。
第1分岐排気通路32及び第2分岐排気通路33は合流して第2主排気通路34の上流側端部に接続される。第2主排気通路34の下流側端部は排気浄化触媒(図示せず)等に接続される。排気マニホルド5、第1主排気通路31、第1分岐排気通路32、第2分岐排気通路33及び第2主排気通路34は、混合気の燃焼によって生じた排気ガスを気筒3内から排出する排気通路を形成する。
また、内燃機関1は、排気通路を流れる排気ガスの一部をEGRガスとして吸気通路に流入させる排気ガス再循環(EGR)システム60を備える。EGRシステム60は、EGR通路61、EGRクーラ62及びEGR弁63を含む。EGR通路61は排気通路と吸気通路とを接続する。具体的には、EGR通路61は、第1主排気通路31と、スロットル弁42よりも下流側の第2主吸気通路24とを接続する。EGRクーラ62は、EGR通路61の周囲に配置され、EGR通路61を流れるEGRガスを冷却する。
EGR弁63はEGRクーラ62よりも第2主吸気通路24側のEGR通路61に配置される。EGR弁63の開度はDCモータのようなアクチュエータを介してECU70によって制御される。EGR弁63の開度が変更されると、吸気通路に流入するEGRガスの量が変化する。このため、EGR弁63の開度が変更されると、EGR率が変化する。なお、EGR率とは、気筒3内に供給される全ガス量(新気量とEGRガス量との合計)に対するEGRガス量の割合である。また、スロットル弁42の開度が変更されると、新気量が変化する。このため、スロットル弁42の開度が変更されると、EGR率が変化する。
また、内燃機関1には、負荷センサ71及びクランク角センサ72が設けられる。負荷センサ71は、アクセルペダル73の踏込み量に比例した出力電圧を発生させ、機関負荷を検出する。クランク角センサ72は、クランクシャフトが例えば15°回転する毎に出力パルスを発生させ、機関回転数を検出する。負荷センサ71及びクランク角センサ72の出力はECU70に送信される。
<内燃機関の制御装置>
内燃機関の制御装置(以下、単に「制御装置」という)は、内燃機関1のようなEGRシステム及び複数の過給機を備えた内燃機関を制御する。具体的には、制御装置は、内燃機関の運転状態に応じて過給圧及びEGR率の目標値を設定し、過給圧及びEGR率が目標値に近付くように内燃機関を制御する。本実施形態では、ECU70が制御装置に相当する。
内燃機関の制御装置(以下、単に「制御装置」という)は、内燃機関1のようなEGRシステム及び複数の過給機を備えた内燃機関を制御する。具体的には、制御装置は、内燃機関の運転状態に応じて過給圧及びEGR率の目標値を設定し、過給圧及びEGR率が目標値に近付くように内燃機関を制御する。本実施形態では、ECU70が制御装置に相当する。
通常、内燃機関が複数の過給機を備えている場合、作動される過給機の数が多いほど、過給圧が高くなる。このため、制御装置は、過給圧の制御において、内燃機関の運転状態に応じて、作動される過給機の数を変更する。基本的には、内燃機関が低負荷状態にあるときには、作動される過給機の数が減らされ、内燃機関が高負荷状態にあるときには、作動される過給機の数が増やされる。
制御装置は、複数の過給機のうち作動される過給機の数を変更する過給機数変更部を備える。本実施形態では、過給機数変更部は、第1ターボチャージャ6のみが作動される第1過給モードと、第1ターボチャージャ6及び第2ターボチャージャ7が作動される第2過給モードとの間で内燃機関1の過給モードを切り替える。すなわち、過給機数変更部は、作動される過給機の数を1つと2つとの間で切り替える。
過給機数変更部は、吸気制御弁41、排気制御弁44及び吸気バイパス弁43を用いて過給モードを制御する。過給機数変更部は、第1過給モードにおいて、吸気制御弁41及び排気制御弁44の開度を全閉にし、吸気バイパス弁43の開度を全開にする。排気制御弁44の開度が全閉にされると、排気ガスは排気制御弁44を通って第2タービン7bに流入することができない。このため、第1過給モードでは、第2ターボチャージャ7が作動されず、第1ターボチャージャ6のみが作動される。
また、吸気制御弁41の開度を全閉にすることで、第1コンプレッサ6aによって過給された吸入空気が吸気制御弁41を通って第2分岐吸気通路23を逆流することを防止することができる。また、吸気バイパス弁43の開度を全開にすることによって、第2コンプレッサ7aに流入した吸入空気をバイパス吸気通路25を介して第1主吸気通路21に逃がすことができる。
一方、過給機数変更部は、第2過給モードにおいて、吸気制御弁41及び排気制御弁44の開度を全開にし、吸気バイパス弁43の開度を全閉にする。排気制御弁44の開度が全開にされると、排気ガスは排気制御弁44を通って第2タービン7bに流入する。また、吸気制御弁41の開度が全開にされ且つ吸気バイパス弁43の開度が全閉にされると、第2コンプレッサ7aによって過給された吸入空気は、第1コンプレッサ6aによって過給された吸入空気と共に第2主吸気通路24に流入する。このため、第2過給モードでは、第1ターボチャージャ6及び第2ターボチャージャ7の両方が作動される。
図2は、本実施形態に係る内燃機関の制御装置の目標値追従制御構造を示す図である。制御装置は、目標値マップ95、リファレンスガバナ(RG)94、比較部91及びフィードバックコントローラ92を備える。図2において破線で囲まれた部分は、内燃機関1の制御出力xが目標値wfに近付くようにフィードバック制御を行う閉ループシステム90として機能する。
閉ループシステム90が設計済である場合、図2の目標値追従制御構造を等価変形することによって図3のフィードフォワード制御構造が得られる。なお、図2及び図3におけるyは、とりうる値に制約がある内燃機関1の状態量である。
比較部91は、目標値wfから制御出力xを減算して偏差e(=wf−x)を算出し、偏差eをフィードバックコントローラ92に入力する。目標値wfは後述するリファレンスガバナ94によって比較部91に入力され、制御出力xは、制御入力u及び外生入力dが入力される内燃機関1から出力される。外生入力dは内燃機関1の所定のパラメータである。
フィードバックコントローラ92は、制御出力xが目標値wfに近付くように内燃機関1の制御入力uを決定する。すなわち、フィードバックコントローラ92は、偏差eがゼロに近付くように制御入力uを決定する。フィードバックコントローラ92では、PI制御、PID制御等の公知の制御が用いられる。フィードバックコントローラ92は制御入力uを内燃機関1に入力する。また、状態フィードバックとして制御出力xがフィードバックコントローラ92に入力される。なお、制御出力xのフィードバックコントローラ92への入力は省略されてもよい。また、比較部91はフィードバックコントローラ92に組み込まれていてもよい。
上述したように、閉ループシステム90では、制御出力xが目標値wfに近付くようにフィードバック制御が行われる。しかしながら、実際の制御では、ハード又は制御上の制約に起因して、状態量yに制約がある。このため、制約を考慮せずに算出された目標値が閉ループシステム90に入力されると、状態量yが制約に抵触し、過渡応答の悪化や制御の不安定化が生じるおそれがある。
そこで、本実施形態では、目標値マップ95及びリファレンスガバナ94を用いて制御出力xの目標値wfが算出される。外生入力dが目標値マップ95に入力されると、目標値マップ95は、外生入力dに基づいて仮目標値rを算出し、仮目標値rをリファレンスガバナ94に出力する。したがって、目標値マップ95は、内燃機関1の所定のパラメータに基づいて仮目標値を算出する仮目標値算出部として機能する。
リファレンスガバナ94は、状態量yに関する制約条件の充足度が高まるように仮目標値rを修正して目標値wfを導出する。具体的には、リファレンスガバナ94は、状態量yに関する制約条件の充足度を考慮して定められた目的関数の値が小さくなるように目標値wfを導出する。
本実施形態では、制御出力xは過給圧及びEGR率である。制御出力xとして比較部91に入力される過給圧は圧力センサ51によって検出される。また、制御出力xとして比較部91に入力されるEGR率は、EGR弁63の開度等に基づいて公知の手法によって推定される。なお、本実施形態では、制御出力x、仮目標値r、目標値wf等は二次元ベクトルによって表される。
過給圧及びEGR率を制御するための制御入力uはスロットル弁42の開度、EGR弁63の開度、第1可変ノズル6c及び第2可変ノズル7cの開度である。外生入力dは、内燃機関1の運転パラメータである機関回転数及び燃料噴射量である。機関回転数はクランク角センサ72によって検出される。燃料噴射量は、負荷センサ71によって検出される機関負荷等に基づいてECU80によって決定される。目標値マップ95では、図4に示されるように、仮目標値rが機関回転数NE及び燃料噴射量Qeの関数として示される。
また、過給圧及びEGR率は制約条件として上限値を有する。このため、本実施形態では、状態量yは、制御出力xである過給圧及びEGR率である。このとき、目的関数J1(w)は下記式(1)によって定義される。
J1(w)=||r−w||2+Spres+SEGR…(1)
J1(w)=||r−w||2+Spres+SEGR…(1)
ここで、rは目標値マップ95から出力された仮目標値であり、wは修正目標値である。目的関数J1(w)は、修正項(式(1)の右辺第一項)、第1ペナルティ関数Spres(式(1)の右辺第二項)及び第2ペナルティ関数SEGR(式(1)の右辺第三項)を含む。
修正項は、目標値の修正量を表し、仮目標値rと修正目標値wとの差の二乗である。このため、目的関数J1(w)の値は、仮目標値rと修正目標値wとの差が小さいほど、すなわち目標値の修正量が小さいほど小さくなる。
第1ペナルティ関数Spresは、過給圧に関する制約条件の充足度を表し、下記式(2)によって定義される。
ここで、x1(k)は過給圧の将来予測値であり、x1Limは予め定められた過給圧の上限値であり、p1は予め定められた重み係数である。また、kは離散時間ステップであり、Nhは予測ステップ数(予測ホライズン)である。第1ペナルティ関数Spresは、過給圧の将来予測値x1(k)が上限値x1Limを超えた場合に超過量がペナルティとして目的関数J1(w)に加算されるように構成されている。このため、目的関数J1(w)の値は、過給圧の将来予測値x1(k)が上限値x1Limを超える量が小さいほど小さくなる。なお、過給圧が制約条件を有しない場合、第1ペナルティ関数Spresは目的関数J1(w)から省略される。
第2ペナルティ関数SEGRは、EGR率に関する制約条件の充足度を表し、下記式(3)によって定義される。
ここで、x2(k)はEGR率の将来予測値であり、x2Limは予め定められたEGR率の上限値であり、p2は予め定められた重み係数である。また、kは離散時間ステップであり、Nhは予測ステップ数(予測ホライズン)である。第2ペナルティ関数SEGRは、EGR率の将来予測値x2(k)が上限値x2Limを超えた場合に超過量がペナルティとして目的関数J1(w)に加算されるように構成されている。このため、目的関数J1(w)の値は、EGR率の将来予測値x2(k)が上限値x2Limを超える量が小さいほど小さくなる。なお、EGR率が制約条件を有しない場合、第2ペナルティ関数SEGRは目的関数J1(w)から省略される。
リファレンスガバナ94は内燃機関1のモデルを用いて過給圧の将来予測値x1(k)及びEGR率の将来予測値x2(k)を算出する。リファレンスガバナ94は、例えば、過給圧の将来予測値x1(k)を下記式(4)によって算出する。
x1(k+1)=f1(x1(k),w,d)…(4)
f1は、過給圧の将来予測値x1(k)を算出するために用いられるモデル関数である。最初に、算出時点の過給圧であるx1(0)を用いて、算出時点から1ステップ先の過給圧の予測値x1(1)が算出される。算出時点の過給圧であるx1(0)は圧力センサ51によって検出される。その後、算出時点からNhステップ先の過給圧の予測値x1(Nh)まで過給圧の将来予測値x1(k)が順次算出され、合計Nh個の過給圧の将来予測値が算出される。なお、1ステップに相当する時間に予測ステップ数Nhを乗じた値が予測期間になる。
x1(k+1)=f1(x1(k),w,d)…(4)
f1は、過給圧の将来予測値x1(k)を算出するために用いられるモデル関数である。最初に、算出時点の過給圧であるx1(0)を用いて、算出時点から1ステップ先の過給圧の予測値x1(1)が算出される。算出時点の過給圧であるx1(0)は圧力センサ51によって検出される。その後、算出時点からNhステップ先の過給圧の予測値x1(Nh)まで過給圧の将来予測値x1(k)が順次算出され、合計Nh個の過給圧の将来予測値が算出される。なお、1ステップに相当する時間に予測ステップ数Nhを乗じた値が予測期間になる。
また、リファレンスガバナ94は、例えば、EGR率の将来予測値x2(k)を下記式(5)によって算出する。
x2(k+1)=f2(x2(k),w,d)…(5)
f2は、EGR率の将来予測値x2(k)を算出するために用いられるモデル関数である。最初に、算出時点のEGR率であるx2(0)を用いて、算出時点から1ステップ先のEGR率の予測値x2(1)が算出される。算出時点のEGR率であるx2(0)は、EGR弁63の開度等に基づいて公知の手法によって推定される。その後、算出時点からNhステップ先のEGR率の予測値x2(Nh)までEGR率の将来予測値x2(k)が順次算出され、合計Nh個のEGR率の将来予測値が算出される。なお、1ステップに相当する時間に予測ステップ数Nhを乗じた値が予測期間になる。
x2(k+1)=f2(x2(k),w,d)…(5)
f2は、EGR率の将来予測値x2(k)を算出するために用いられるモデル関数である。最初に、算出時点のEGR率であるx2(0)を用いて、算出時点から1ステップ先のEGR率の予測値x2(1)が算出される。算出時点のEGR率であるx2(0)は、EGR弁63の開度等に基づいて公知の手法によって推定される。その後、算出時点からNhステップ先のEGR率の予測値x2(Nh)までEGR率の将来予測値x2(k)が順次算出され、合計Nh個のEGR率の将来予測値が算出される。なお、1ステップに相当する時間に予測ステップ数Nhを乗じた値が予測期間になる。
リファレンスガバナ94は、目的関数J1(w)の値が小さくなるように仮目標値rを修正して目標値wfを導出する。具体的には、リファレンスガバナ94は、勾配法、二分探索法等の公知の方法によって目的関数J1(w)の値が小さくなるように修正目標値wを更新し、最終的な修正目標値wを目標値wfに設定する。修正目標値wの初期値は例えば仮目標値rである。
ところで、第1タービン6b及び第2タービン7bの回転数は上限値を有する。作動される過給機(以下、「作動過給機」と称する。)の数が減らされると、すなわち過給モードが第2過給モードから第1過給モードに変更されると、第1タービン6bに流入する排気ガスの量が増えるため、第1タービン6bの回転数が上昇する。このため、上記のように作動過給機の数が減らされた後の状態を考慮せずに過給圧の目標値が設定されると、作動過給機の数が減らされた後に、第1タービン6bのタービン回転数が上限値に達するおそれがある。
また、第1タービン6bの回転数が上限値に達しないように、第1タービン6bの回転数が十分に低下してから作動過給機の数を減らすことが考えられる。しかしながら、第1タービン6bの回転数が十分に低下した状態で過給圧の増大が再び要求されると、第1タービン6bの回転数の上昇に時間がかかり、ターボラグが生じる。
そこで、本実施形態では、リファレンスガバナ94は、作動過給機の数が減らされる前に、第1タービン6bの回転数に関する制約条件の充足度を考慮して定められた目的関数の値が小さくなるように、作動過給機の数が減らされた後の過給圧及びEGR率の目標値を導出する。この場合、制約を有する状態量yに第1タービン6bの回転数が加えられ、目的関数J2(w)は下記式(6)によって定義される。
J2(w)=||r−w||2+Spres+SEGR+SNt…(6)
J2(w)=||r−w||2+Spres+SEGR+SNt…(6)
目的関数J2(w)は、修正項(式(6)の右辺第一項)、第1ペナルティ関数Spres(式(6)の右辺第二項)、第2ペナルティ関数SEGR(式(6)の右辺第三項)及び第3ペナルティ関数SNt(式(6)の右辺第四項)を含む。修正項、第1ペナルティ関数Spres及び第2ペナルティ関数SEGRは、上記式(1)に関して上述したとおりである。なお、過給圧が制約条件を有しない場合には第1ペナルティ関数Spresは目的関数J2(w)から省略され、EGR率が制約条件を有しない場合には第2ペナルティ関数SEGRは目的関数J2(w)から省略される。
第3ペナルティ関数SNtは、第1タービン6bの回転数に関する制約条件の充足度を表し、下記式(7)によって定義される。
ここで、Nt(k)は第1タービン6bの回転数の将来予測値であり、NtLimは予め定められた第1タービン6bの回転数の上限値であり、p3は予め定められた重み係数である。また、kは離散時間ステップであり、Nhは予測ステップ数(予測ホライズン)である。第3ペナルティ関数SNtは、第1タービン6bの回転数の将来予測値Nt(k)が上限値NtLimを超えた場合に超過量がペナルティとして目的関数J2(w)に加算されるように構成されている。このため、目的関数J2(w)の値は、第1タービン6bの回転数の将来予測値Nt(k)が上限値NtLimを超える量が小さいほど小さくなる。
リファレンスガバナ94は内燃機関1のモデルを用いて第1タービン6bの回転数の将来予測値Nt(k)を算出する。リファレンスガバナ94は、例えば、第1タービン6bの回転数の将来予測値Nt(k)を下記式(8)によって算出する。
Nt(k+1)=ANt(k)+Bw1+Cw2+DQe…(8)
A、B、C及びDは予め定められた係数である。w1は過給圧の修正目標値であり、w2はEGR率の修正目標値であり、Qeは燃料噴射量である。燃料噴射量は、負荷センサ71によって検出される機関負荷等に基づいてECU80によって決定される。なお、上記式(8)では、過給モードが第2過給モードから第1過給モードに変更された後の第1タービン6bの回転数の将来予測値が算出される。
Nt(k+1)=ANt(k)+Bw1+Cw2+DQe…(8)
A、B、C及びDは予め定められた係数である。w1は過給圧の修正目標値であり、w2はEGR率の修正目標値であり、Qeは燃料噴射量である。燃料噴射量は、負荷センサ71によって検出される機関負荷等に基づいてECU80によって決定される。なお、上記式(8)では、過給モードが第2過給モードから第1過給モードに変更された後の第1タービン6bの回転数の将来予測値が算出される。
最初に、算出時点の第1タービン6bの回転数であるNt(0)を用いて、算出時点から1ステップ先の過給圧の予測値Nt(1)が算出される。算出時点の第1タービン6bの回転数であるNt(0)はタービン回転数センサ40によって検出される。その後、算出時点からNhステップ先の第1タービン6bの回転数Nt(Nh)まで第1タービン6bの回転数の将来予測値Nt(k)が順次算出され、合計Nh個の第1タービン6bの回転数の将来予測値が算出される。なお、1ステップに相当する時間に予測ステップ数Nhを乗じた値が予測期間になる。
リファレンスガバナ94は、目的関数J2(w)の値が小さくなるように仮目標値rを修正して、作動過給機の数が減らされた後の過給圧及びEGR率の目標値(以下、「減少後目標値」と称する)を導出する。具体的には、リファレンスガバナ94は、勾配法、二分探索法等の公知の方法によって目的関数J2(w)の値が小さくなるように修正目標値wを更新し、最終的な修正目標値wを減少後目標値に設定する。修正目標値wの初期値は例えば仮目標値rである。
上記式(7)から分かるように、リファレンスガバナ94は、作動過給機の数が減らされた後の所定の予測期間における第1タービン6bの回転数の将来予測値を用いて目的関数J2(w)の値を算出し、目的関数J2(w)の値が小さくなるように減少後目標値を導出する。このため、作動過給機の数を減らすときに過給圧及びEGR率の目標値を減少後目標値に変更した場合、第1タービン6bの回転数に関する制約条件の充足度が高くなる。
しかしながら、リファレンスガバナ94によって減少後目標値が導出されたとしても、減少後目標値に対応する第1タービン6bの回転数の将来予測値の少なくとも一部が上限値を超える場合がある。すなわち、修正目標値wが減少後目標値であるときの第3ペナルティ関数SNtの値がゼロよりも大きい場合がある。例えば、作動過給機の数の減少が要求されたときに第1タービン6bの回転数が高い場合には、減少後目標値に対応する第1タービン6bの回転数の将来予測値の少なくとも一部が上限値を超える可能性が高い。
このため、過給機数変更部は、リファレンスガバナ94によって導出された減少後目標値に対応する第1タービン6bの回転数の将来予測値が予測期間において制約条件を充足する場合に、作動過給機の数を減らす。言い換えれば、過給機数変更部は、修正目標値wが減少後目標値であるときの第3ペナルティ関数SNtの値がゼロである場合に、作動過給機の数を減らす。このことによって、作動過給機の数が減らされた後に第1タービン6bの回転数が制約条件を充足することを確実なものとすることができる。
<タイムチャートを用いた制御の説明>
以下、図5を参照して、本実施形態において作動過給機の数を減少させるときの制御について説明する。図5は、本実施形態における制御によって作動過給機の数を減少させるときの作動過給機数の減少要求の有無、第1タービン6bの回転数の将来予測値の制約条件の充足の有無、過給モードの種類、過給圧の目標値及び第1タービンの回転数のタイムチャートである。
以下、図5を参照して、本実施形態において作動過給機の数を減少させるときの制御について説明する。図5は、本実施形態における制御によって作動過給機の数を減少させるときの作動過給機数の減少要求の有無、第1タービン6bの回転数の将来予測値の制約条件の充足の有無、過給モードの種類、過給圧の目標値及び第1タービンの回転数のタイムチャートである。
図示した例では、時刻t0において過給モードが第2過給モードに設定されている。したがって、第1ターボチャージャ6及び第2ターボチャージャ7の両方が作動されている。また、時刻t0において、作動過給機数の減少、すなわち第2過給モードから第1過給モードへの過給モードの切替は要求されていない。
過給モードが第2過給モードに設定されているとき、予め、リファレンスガバナ94によって目的関数J2(w)の値が小さくなるように減少後目標値が導出される。また、導出された減少後目標値に対応する第1タービン6bの回転数の将来予測値が予測期間において制約条件を充足するか否かが判定される。修正目標値wが減少後目標値であるときの第3ペナルティ関数SNtの値がゼロである場合には、制約条件が充足されていると判定され、修正目標値wが減少後目標値であるときの第3ペナルティ関数SNtの値がゼロよりも大きい場合には、制約条件が充足されていないと判定される。この例では、時刻t0において、制約条件は充足されていない。
時刻t0の後、内燃機関1の運転状態に応じて過給圧の目標値が徐々に低下し、時刻t1において、作動過給機数の減少が要求される。しかしながら、時刻t1において制約条件は充足されていない。すなわち、時刻t1において過給モードを第1過給モードに変更すると共に過給圧及びEGR率の目標値を減少後目標値に変更した場合、第1タービン6bの回転数が上限値NtLimを超えることが予想される。このため、時刻t1では、過給モードは第2過給モードに維持される。
時刻t1の後、時刻t2において、制約条件が充足される。このため、時刻t2において、過給モードが第1過給モードに変更される。具体的には、吸気制御弁41及び排気制御弁44の開度が全閉にされ、吸気バイパス弁43の開度が全開にされる。この結果、第1過給モードでは、第1ターボチャージャ6のみが作動される。また、時刻t2において、過給圧及びEGR率の目標値が減少後目標値に変更される。
時刻t2の後、作動過給機の数が減らされた結果、第1タービン6bの回転数が上昇する。しかしながら、過給圧及びEGR率の目標値を減少後目標値に変更したことによって、第1タービン6bの回転数は上限値NtLimに達しない。したがって、本実施形態では、過給機のタービン回転数の制約条件を充足することができる。
また、本実施形態では、作動過給機の数が減らされるときの目標値が制約条件を考慮してリファレンスガバナ94によって修正されるため、作動過給機の数が減らされた後の第1タービン6bの回転数の上昇量を抑制することができる。このため、作動過給機の数を減らすタイミングが遅れることを抑制することができる。この結果、作動過給機の数を減らすまでの過給機のタービン回転数の低下量を少なくすることができ、過給圧の増大が再び要求されたときにターボラグが生じることを抑制することができる。
なお、作動過給機の数が減らされる前の過給圧及びEGR率の目標値は、上記式(1)の目的関数J1(w)の値が小さくなるようにリファレンスガバナ94によって導出される。しかしながら、作動過給機の数が減らされる前の過給圧及びEGR率の目標値は、リファレンスガバナ94を用いることなく仮目標値rに設定されてもよい。作動過給機の数が減らされてから所定時間経過後の過給圧及びEGR率の目標値も同様である。
<過給モード変更処理>
以下、図6のフローチャートを参照して、上述した制御について詳細に説明する。図6は、本実施形態における過給モード変更処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンは、過給モードを第2過給モードから第1過給モードに変更するためにECU70によって所定の実行間隔で実行される。
以下、図6のフローチャートを参照して、上述した制御について詳細に説明する。図6は、本実施形態における過給モード変更処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンは、過給モードを第2過給モードから第1過給モードに変更するためにECU70によって所定の実行間隔で実行される。
最初に、ステップS101において、過給モードが第2過給モードであるか否かが判定される。過給モードが第1過給モードであると判定された場合、本制御ルーチンは終了する。一方、過給モードが第2過給モードであると判定された場合、本制御ルーチンはステップS102に進む。ステップS102では、目標値マップ95によって外生入力d(本実施形態では、機関回転数及び燃料噴射量)に基づいて仮目標値rが算出される。
次いで、ステップS103において、目的関数J2(w)が小さくなるように仮目標値rから減少後目標値wfarが導出される。次いで、ステップS104において、減少後目標値wfarに対応する第1タービン6bの回転数の将来予測値が所定の予測期間において制約条件を充足するか否かが判定される。修正目標値wが減少後目標値wfarであるときの第3ペナルティ関数SNtの値がゼロであるときには、制約条件を充足すると判定され、修正目標値wが減少後目標値wfarであるときの第3ペナルティ関数SNtの値がゼロよりも大きいときには、制約条件を充足しないと判定される。
ステップS104において制約条件を充足すると判定された場合、本制御ルーチンはステップS105に進む。ステップS105では、作動過給機数の減少要求があるか否かが判定される。作動過給機数の減少要求は、例えば、作動過給機の数が減らされる前の過給圧の目標値が所定値以下になったときに生じる。
ステップS105において作動過給機数の減少要求があると判定された場合、本制御ルーチンはステップS106に進む。ステップS106では、過給モードが第2過給モードから第1過給モードに変更される。すなわち、作動過給機の数が減らされる。
一方、ステップS104において制約条件を充足しないと判定された場合、又はステップS105において作動過給機数の減少要求がないと判定された場合、本制御ルーチンはステップS107に進む。ステップS107では、過給モードが第2過給モードに維持される。すなわち、作動過給機の数が変更されない。ステップS107の後、本制御ルーチンは終了する。
本制御ルーチンでは、リファレンスガバナ94は、過給モードが第2過給モードであるとき、すなわち作動過給機の数が複数であるときに減少後目標値を導出する。しかしながら、リファレンスガバナ94は、作動過給機数の減少要求があるときに減少後目標値を導出してもよい。この場合、ステップS105が省略され、ステップS101において作動過給機数の減少要求があるか否かが判定される。
以上、本発明に係る好適な実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載内で様々な修正及び変更を施すことができる。例えば、内燃機関1はガソリンエンジンであってもよい。
また、内燃機関1は、二つの過給機(第1ターボチャージャ6及び第2ターボチャージャ7)が吸気通路及び排気通路に並列に配置されたパラレルツインターボシステムを備える。しかしながら、内燃機関1は、二つの過給機が吸気通路及び排気通路に直列に配置されたシリーズツインターボシステムを備えていてもよい。
また、目的関数J1(w)は下記式(9)によって定義され、目的関数J2(w)は下記式(10)によって定義されてもよい。
J1(w)=||r−w||2+Spres 2+SEGR 2…(9)
J2(w)=||r−w||2+Spres 2+SEGR 2+SNt 2…(10)
上記式(9)では各ペナルティ関数の二乗が目的関数J1(w)に加算され、上記式(10)では各ペナルティ関数の二乗が目的関数J2(w)に加算される。この場合も、過給圧が制約条件を有しない場合には第1ペナルティ関数Spresは目的関数J1(w)及び目的関数J2(w)から省略され、EGR率が制約条件を有しない場合には第2ペナルティ関数SEGRは目的関数J1(w)及び目的関数J2(w)から省略される。
J1(w)=||r−w||2+Spres 2+SEGR 2…(9)
J2(w)=||r−w||2+Spres 2+SEGR 2+SNt 2…(10)
上記式(9)では各ペナルティ関数の二乗が目的関数J1(w)に加算され、上記式(10)では各ペナルティ関数の二乗が目的関数J2(w)に加算される。この場合も、過給圧が制約条件を有しない場合には第1ペナルティ関数Spresは目的関数J1(w)及び目的関数J2(w)から省略され、EGR率が制約条件を有しない場合には第2ペナルティ関数SEGRは目的関数J1(w)及び目的関数J2(w)から省略される。
また、過給機の数は三つ以上であってもよい。この場合も、目的関数は、作動過給機の数が減らされた後も作動される過給機のタービン回転数に関する制約条件の充足度を考慮して定められる。作動過給機の数が減らされた後も作動される過給機の数が複数である場合には、目的関数は、各過給機のタービン回転数に関する制約条件の充足度を表す複数のペナルティ関数を含む。また、過給機数変更部は、減少後目標値に対応する各タービン回転数の将来予測値が予測期間において制約条件を充足する場合、すなわち修正目標値が減少後目標値であるときの上記複数のペナルティ関数の全ての値がゼロである場合に、作動過給機の数を減らす。
1 内燃機関
6 第1ターボチャージャ
7 第2ターボチャージャ
60 EGRシステム
70 電子制御ユニット(ECU)
92 フィードバックコントローラ
94 リファレンスガバナ
6 第1ターボチャージャ
7 第2ターボチャージャ
60 EGRシステム
70 電子制御ユニット(ECU)
92 フィードバックコントローラ
94 リファレンスガバナ
Claims (1)
- EGRシステム及び複数の過給機を備えた内燃機関を制御する、内燃機関の制御装置であって、
前記複数の過給機のうち作動される過給機の数を変更する過給機数変更部と、
過給圧及びEGR率が目標値に近付くように前記内燃機関の制御入力を決定するフィードバックコントローラと、
前記作動される過給機の数が減らされる前に、該作動される過給機の数が減らされた後も作動される過給機のタービン回転数に関する制約条件の充足度を考慮して定められた目的関数の値が小さくなるように、前記作動される過給機の数が減らされた後の前記目標値を導出するリファレンスガバナと
を備え、
前記リファレンスガバナは、前記作動される過給機の数が減らされた後の所定の予測期間における前記タービン回転数の将来予測値を用いて前記目的関数の値を算出し、
前記過給機数変更部は、前記リファレンスガバナによって導出された前記目標値に対応する前記タービン回転数の将来予測値が前記予測期間において前記制約条件を充足する場合に、前記作動される過給機の数を減らす、内燃機関の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017227071A JP2019094879A (ja) | 2017-11-27 | 2017-11-27 | 内燃機関の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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ID=66971197
Family Applications (1)
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JP2017227071A Pending JP2019094879A (ja) | 2017-11-27 | 2017-11-27 | 内燃機関の制御装置 |
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Country | Link |
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-
2017
- 2017-11-27 JP JP2017227071A patent/JP2019094879A/ja active Pending
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