JP2019094518A - 洗浄装置及びこれを備えためっき装置 - Google Patents

洗浄装置及びこれを備えためっき装置 Download PDF

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一仁 辻
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Abstract

【課題】めっき装置における処理と同時に、基板のめっき不良の検査を行う。【解決手段】めっきされた基板を洗浄する洗浄装置が提供される。この洗浄装置は、基板を浸漬するための処理液を収容するように構成される洗浄槽と、洗浄槽内に浸漬された基板に超音波を照射するように構成される超音波照射部と、基板から反射した超音波又は基板を透過した超音波を受信するように構成される超音波受信部と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、洗浄装置及びこれを備えためっき装置に関する。
従来、半導体ウェハ等の表面に設けられた微細な配線用溝、ホール、又はレジスト開口部に配線を形成したり、半導体ウェハ等の表面にパッケージの電極等と電気的に接続するバンプ(突起状電極)を形成したりすることが行われている。この配線及びバンプを形成する方法として、例えば、電解めっき法、蒸着法、印刷法、ボールバンプ法等が知られているが、半導体チップのI/O数の増加、細ピッチ化に伴い、微細化が可能で性能が比較的安定している電解めっき法が多く用いられるようになってきている。
電解めっき法において、レジスト開口部内に気泡が残っていると、気泡部分にはめっきされず、ボイド等のめっき不良が発生する。特に、バンプ等のアスペクト比の高いレジスト開口部には気泡が残りやすく、めっき不良が発生しやすい。基板のシード層とめっき膜との界面に部分的に剥離が生じることもあり得る。
従来、めっきされた材料のボイド等のミクロ欠陥を検出するための超音波検査装置が知られている(特許文献1参照)。
特開平6−273392号公報
特許文献1に開示された超音波検査装置を使用して基板のめっき不良を検査する場合、めっき装置とは別に超音波検査装置を用意する必要がある。このため、超音波検査装置のための設置場所が工場内に必要になる。また、めっき装置から超音波検査装置に基板を搬送する必要があるので、実際の検査時間に加えて、基板の搬送に時間を要し、処理全体のスループットが低下する虞がある。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、めっき装置における処理と同時に、基板のめっき不良の検査を行うことである。
本発明の一形態によれば、めっきされた基板を洗浄する洗浄装置が提供される。この洗浄装置は、前記基板を浸漬するための処理液を収容するように構成される洗浄槽と、前記洗浄槽内に浸漬された前記基板に超音波を照射するように構成される超音波照射部と、前記基板から反射した超音波又は前記基板を透過した超音波を受信するように構成される超音波受信部と、を有する。
本実施形態に係るめっき装置の全体配置図である。 図1に示した基板ホルダの斜視図である。 本実施形態に係る第2洗浄装置の概略側断面図である。 他の実施形態に係る第2洗浄装置の概略側断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下で説明する図面において、同一の又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。図1は、本実施形態に係るめっき装置の全体配置図である。図1に示すように、このめっき装置は、2台のカセットテーブル102と、基板のオリフラ(オリエンテーションフラット)やノッチなどの位置を所定の方向に合わせるアライナ104と、めっき処理後の基板を高速回転させて乾燥させるスピンリンスドライヤ106とを有する。カセットテーブル102は、半導体ウェハ等の基板を収納したカセット100を搭載する。スピンリンスドライヤ106の近くには、基板ホルダ30を載置して基板の着脱を行う基板着脱部120が設けられている。これらのユニット100,104,106,120の中央には、これらのユニット間で基板を搬送する搬送用ロボットからなる基板搬送装置122が配置されている。
基板着脱部120は、レール150に沿って横方向にスライド自在な平板状の載置プレート152を備えている。2個の基板ホルダ30は、この載置プレート152に水平状態で並列に載置され、一方の基板ホルダ30と基板搬送装置122との間で基板の受渡しが行われる。その後、載置プレート152が横方向にスライドされ、他方の基板ホルダ30と基板搬送装置122との間で基板の受渡しが行われる。
めっき装置は、さらに、ストッカ124と、プリウェット槽126と、プリソーク槽128と、第1洗浄装置130と、ブロー槽132と、第2洗浄装置40と、めっき槽110と、を有する。ストッカ124では、基板ホルダ30の保管及び一時仮置きが行われる。プリウェット槽126では、基板に親水処理が行われる。プリソーク槽128では、基板の表面に形成したシード層等の導電層の表面の酸化膜がエッチング除去される。第1洗浄装置130では、プリソーク後の基板が基板ホルダ30と共に洗浄液(純水等)で洗浄される。ブロー槽132では、洗浄後の基板の液切りが行われる。第2洗浄装置40では、めっき後の基板が基板ホルダ30と共に洗浄液で洗浄される。基板着脱部120、ストッカ124、プリウェット槽126、プリソーク槽128、第1洗浄装置130、ブロー槽132、第2洗浄装置40、及びめっき槽110は、この順に配置されている。
このめっき槽110は、例えば、オーバーフロー槽136の内部に複数のめっきセル114を収納して構成されている。各めっきセル114は、内部に1つの基板を収納し、内部に保持しためっき液中に基板を浸漬させて基板表面に銅めっき等のめっきを施すように構成される。
めっき装置は、これらの各機器の側方に位置して、これらの各機器の間で基板ホルダ30を基板とともに搬送する、例えばリニアモータ方式を採用した基板ホルダ搬送装置140を有する。この基板ホルダ搬送装置140は、第1トランスポータ142と、第2トランスポータ144を有している。第1トランスポータ142は、基板着脱部120、ストッカ124、プリウェット槽126、プリソーク槽128、第1洗浄装置130、及びブロー槽132との間で基板を搬送するように構成される。第2トランスポータ144は、第1洗浄装置130、第2洗浄装置40、ブロー槽132、及びめっき槽110との間で基板を搬送するように構成される。めっき装置は、第2トランスポータ144を備えることなく、第1トランスポータ142のみを備えるようにしてもよい。
オーバーフロー槽136の両側には、各めっきセル114の内部に位置してめっきセル114内のめっき液を撹拌する掻き混ぜ棒としてのパドルを駆動する、パドル駆動部160及びパドル従動部162が配置されている。

めっき装置は、上述しためっき装置の各部の動作を制御するように構成された制御部145を有する。制御部145は、例えば、めっきプロセスをめっき装置に実行させる所定のプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体と、記録媒体のプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等を有する。制御部145は、例えば、第2洗浄装置40における後述する洗浄処理、基板着脱部120の着脱動作制御、基板搬送装置122の搬送制御、基板ホルダ搬送装置140の搬送制御、並びにめっき槽110におけるめっき電流及びめっき時間の制御等を行うことができる。なお、制御部145が有する記録媒体としては、フレキシブルディスク、ハードディスク、メモリストレージ等の磁気的媒体、CD、DVD等の光学的媒体、MO、MD等の磁気光学的媒体等、任意の記録手段を採用することができる。
このめっき装置による一連のめっき処理の一例を説明する。まず、カセットテーブル102に搭載したカセット100から、基板搬送装置122で基板を1つ取出し、アライナ104に基板を搬送する。アライナ104は、オリフラやノッチなどの位置を所定の方向に合わせる。このアライナ104で方向を合わせた基板を基板搬送装置122で基板着脱部120まで搬送する。
基板着脱部120においては、ストッカ124内に収容されていた基板ホルダ30を基板ホルダ搬送装置140の第1トランスポータ142で2基同時に把持して、基板着脱部120まで搬送する。そして、2基の基板ホルダ30を基板着脱部120の載置プレート152の上に同時に水平に載置する。この状態で、それぞれの基板ホルダ30に基板搬送装置122が基板を搬送し、搬送した基板を基板ホルダ30で保持する。
次に、基板を保持した基板ホルダ30を基板ホルダ搬送装置140の第1トランスポータ142で2基同時に把持し、プリウェット槽126に搬送する。次に、プリウェット槽126で処理された基板を保持した基板ホルダ30を、第1トランスポータ142でプリソーク槽128に搬送し、プリソーク槽128で基板上の酸化膜をエッチングする。続いて、この基板を保持した基板ホルダ30を、第1洗浄装置130に搬送し、この第1洗浄装置130に収納された純水で基板の表面を水洗する。
水洗が終了した基板を保持した基板ホルダ30は、第2トランスポータ144により、第1洗浄装置130からめっき槽110に搬送され、めっき液を満たしためっきセル114に収納される。第2トランスポータ144は、上記の手順を順次繰り返し行って、基板を保持した基板ホルダ30を順次めっき槽110の各々のめっきセル114に収納する。
各々のめっきセル114では、めっきセル114内のアノード(図示せず)と基板との間にめっき電圧を印加し、同時にパドル駆動部160及びパドル従動部162によりパドルを基板の表面と平行に往復移動させることで、基板の表面にめっきを行う。
めっきが終了した後、めっき後の基板を保持した基板ホルダ30を第2トランスポータ144で2基同時に把持し、第2洗浄装置40まで搬送し、第2洗浄装置40に収容された純水(洗浄液の一例に相当する)に浸漬させて基板の表面を純水洗浄する。次に、基板ホルダ30を、第2トランスポータ144によってブロー槽132に搬送し、エアーの吹き付け等によって基板ホルダ30に付着した水滴を除去する。その後、基板ホルダ30を、第1トランスポータ142によって基板着脱部120に搬送する。
基板着脱部120では、基板搬送装置122によって基板ホルダ30から処理後の基板が取り出され、スピンリンスドライヤ106に搬送される。スピンリンスドライヤ106は、高速回転によってめっき処理後の基板を高速回転させて乾燥させる。乾燥した基板は、基板搬送装置122によりカセット100に戻される。
次に、図1に示した基板ホルダ30の詳細について説明する。図2は、図1に示した基板ホルダ30の斜視図である。基板ホルダ30は、図2に示すように、例えば塩化ビニル製で矩形平板状の第1保持部材35と、この第1保持部材35にヒンジ33を介して開閉自在に取付けられた第2保持部材36とを有している。基板ホルダ30の第1保持部材35の略中央部には、基板を保持するための保持面38が設けられている。また、第1保持部材35の保持面38の外周には、保持面38の周囲に沿って、内方に突出する突出部を有する逆L字状のクランパ37が等間隔に設けられている。
基板ホルダ30の第1保持部材35の端部には、基板ホルダ30を搬送したり吊下げ支持したりする際の支持部となる一対の略T字状のハンド39が連結されている。図1に示したストッカ124内において、ストッカ124の周壁上面にハンド39を引っ掛けることで、基板ホルダ30が垂直に吊下げ支持される。また、この吊下げ支持された基板ホルダ30のハンド39を第1トランスポータ142又は第2トランスポータ144で把持して基板ホルダ30が搬送される。なお、プリウェット槽126の前処理槽、プリソーク槽128、第1洗浄装置130、第2洗浄装置40、ブロー槽132、及びめっき槽110内においても、基板ホルダ30は、ハンド39を介してそれらの周壁に吊下げ支持される。
また、ハンド39には、外部の電源に接続するための図示しない外部接点が設けられている。この外部接点は、複数の配線を介して保持面38の外周に設けられた複数の中継接点(図示せず)と電気的に接続されている。
第2保持部材36は、ヒンジ33に固定された基部31と、基部31に固定されたリング状のシールホルダ32とを備えている。第2保持部材36のシールホルダ32には、シールホルダ32を第1保持部材35に押し付けて固定するための押えリング34が回転自在に装着されている。押えリング34は、その外周部において外方に突出する複数の突条部34aを有している。突条部34aの上面とクランパ37の内方突出部の下面は、回転方向に沿って互いに逆方向に傾斜するテーパ面を有する。
基板を保持するときは、まず、第2保持部材36を開いた状態で第1保持部材35の保持面38に基板を載置し、第2保持部材36を閉じて第1保持部材35と第2保持部材36とで基板を挟み込む。続いて、押えリング34を時計回りに回転させて、押えリング34の突条部34aをクランパ37の内方突出部の内部(下側)に滑り込ませる。これにより、押えリング34とクランパ37にそれぞれ設けられたテーパ面を介して、第1保持部材35と第2保持部材36とが互いに締付けられてロックされ、基板が保持される。保持された基板の被めっき面は、外部に露出される。基板の保持を解除するときは、第1保持部材35と第2保持部材36とがロックされた状態において、押えリング34を反時計回りに回転させる。これにより、押えリング34の突条部34aが逆L字状のクランパ37から外されて、基板の保持が解除される。
次に、図1に示した第2洗浄装置40(洗浄装置の一例に相当する)の詳細について説明する。上述したように、レジスト開口部を有する基板にめっきをするとき、レジスト開口部内に気泡が残留した場合等にはボイド等のめっき不良が発生する。基板のシード層とめっき膜との界面に部分的に剥離が生じることもあり得る。そこで、本実施形態の第2洗浄装置40では、基板の洗浄を行いながら基板のめっき不良の検査を行う。
図3は、本実施形態に係る第2洗浄装置40の概略側断面図である。図示のように、第2洗浄装置40は、内槽41と、外槽42と、超音波装置60と、を有する。内槽41は、基板を保持した基板ホルダ30を鉛直に収容するように構成される。また、内槽41に収容された基板ホルダ30は、純水等の洗浄液に浸漬される。外槽42は、内槽41と隣
接して配置され、内槽41から溢れた洗浄液を受けるように構成される。超音波装置60は、内槽41に収容された基板ホルダ30の基板と対向して内槽41内に配置される。なお、本実施形態において、内槽41内に収容される洗浄液は純水であるが、これに限らず、任意の洗浄液を使用することができる。本実施形態においては、内槽41と外槽42は、基板を浸漬するための洗浄液を収容する洗浄槽を構成する。しかしながら、これに限らず、内槽41のみから洗浄槽を構成してもよい。
超音波装置60は、内槽41に収容された基板に対して超音波を照射するように構成される。具体的には、超音波装置60は、超音波を基板に照射する超音波照射部62を有する。超音波照射部62は、例えば電気信号を超音波に変換するトランスデューサと、超音波を照射するレンズ等の振動子を含む。超音波照射部62は、所定の周波数の超音波を照射することができ、超音波照射部62から超音波の周波数は可変である。また、本実施形態では、超音波装置60は、基板から反射した超音波を受信するように構成される超音波受信部64を有する。超音波受信部64は、例えば超音波を受信する振動子と、受信した超音波を電気信号に変換するトランスデューサと、電気信号を増幅する増幅器等を含む。
さらに、第2洗浄装置40は、超音波装置60を制御する制御部66を有する。制御部66は、例えば、超音波照射部62から照射される超音波の周波数を制御するように構成される。また、制御部66は、例えば、超音波受信部64が受信した超音波に基づいて、受信した超音波をグラフ化し、そのデータを図示しない記憶装置に記憶するように構成される。
超音波装置60は、図示しない駆動機構により、基板の被処理面に沿って走査するように構成される。これにより、基板の被処理面全域において、超音波装置60により超音波を照射し、反射した超音波を受信することができる。なお、これに限らず、超音波装置60を基板の被処理面のほぼ全域に対向するように配置する場合は、超音波装置60を固定してもよい。また、超音波装置60は、図示しない駆動機構により、基板に対して近づく方向及び離れる方向(図3中左右方向)に移動可能に構成されていてもよい。これにより、基板と超音波装置60との距離を、検査に適するよう調整することができる。
第2洗浄装置40はさらに、外槽42から洗浄液を排出する排出口51と、内槽41に清浄な洗浄液を供給する供給口52とを有する。供給口52から正常な洗浄液を内槽41に供給することで、内槽41内の洗浄液は外槽42にオーバーフローする。外槽42に流れ込んだ洗浄液は、排出口51を介して第2洗浄装置40の外部に排出される。これにより、内槽41内の洗浄液の清浄性を保つことができる。
次に、第2洗浄装置40で基板を洗浄するプロセスについて説明する。まず、図1に示しためっき槽110で基板にめっきが行われた後、基板ホルダ搬送装置140の第2トランスポータ144が、基板ホルダ30に保持された基板をめっき槽110から取り出して、第2洗浄装置40に搬送する。基板ホルダ30に保持された基板は、第2洗浄装置40の内槽41内の洗浄液に浸漬される。本実施形態では、基板は内槽41内の鉛直方向に収容される。
基板は、内槽41内の洗浄液に浸漬されることで、基板ホルダ30及び基板の表面に付着しためっき液が洗い流される。本実施形態では、この洗浄の間に、基板の欠陥を検査するために、超音波装置60の超音波照射部62が基板に超音波を照射する。超音波照射部62は、基板の欠陥を検査するときには、例えば、10MHz以上300MHz以下の超音波を照射するように構成される。また、本実施形態では、超音波装置60が基板表面に沿って、基板を走査することで、基板のほぼ全域に渡って超音波検査を行う。なお、本実施形態では、超音波照射部62は基板の任意の複数箇所に超音波を照射するように構成さ
れる。しかしながら、これに限らず、超音波照射部62は、基板のほぼ全面に超音波を照射するように構成されていてもよい。
超音波は、空気中では減衰し易く、液体中又は固体中では伝播し易い。基板にボイドがある場合、又はめっき膜が基板のシード層から部分的に剥離した場合等、基板に欠陥があるには、基板の内部に空気が存在する。したがって、基板に欠陥がある場合には、基板に欠陥が無い場合に比べて、超音波受信部64は減衰した超音波を受信することになる。基板に欠陥があるか否かは、例えば、制御部66が、超音波受信部64が受信した超音波の波形に基づいて判定してもよい。或いは、例えば、制御部66が、超音波受信部64が受信した超音波の波形を図示しない表示装置に表示させることで、使用者が波形を目視することにより欠陥の有無を判定してもよい。
また、本実施形態では、超音波装置60は、基板の欠陥を検査するための第1超音波と、基板の表面の洗浄を促進するための第2超音波を照射するように構成されていてもよい。第1超音波の周波数は、第2超音波の周波数より高くなるように、制御部66により設定される。具体的には、超音波装置60は、上述したように基板に欠陥があるか否かを検査するために例えば、10MHz以上300MHz以下の第1超音波を照射する。さらに、超音波装置60は、基板の表面の洗浄を促進するために、例えば40kHZ以上3MHz以下の第2超音波を照射する。
超音波装置60が第1超音波と第2超音波を照射する場合の基板の洗浄プロセスについて説明する。めっき後の基板を第2洗浄装置40の内槽41の洗浄液に浸漬すると、まず、超音波装置60の超音波照射部62は、基板の欠陥を検査するための第1超音波を基板に照射する。これにより、第2洗浄装置の洗浄液による洗浄と同時に、基板表面の欠陥の有無を検査することができる。続いて、基板表面の欠陥の有無の検査が終了した後、超音波照射部62は、基板の表面の洗浄を促進する第2超音波を照射する。これにより、基板表面のパーティクル又は気泡等を効率的に除去することができ、第2洗浄装置40の洗浄時間を短縮することができる。
次に、第2洗浄装置40の他の実施形態について説明する。図4は、他の実施形態に係る第2洗浄装置40の概略側断面図である。図4に示す第2洗浄装置40は、図3に示した第2洗浄装置40と比べて、超音波装置の構成が異なる。即ち、図4に示す第2洗浄装置40は、超音波装置60に代えて、超音波装置70及び超音波装置80を有する。超音波装置70及び超音波装置80は、基板ホルダ30を挟むように配置される。
超音波装置70は、超音波を基板に照射する超音波照射部72を備える。超音波照射部72は、例えば電気信号を超音波に変換するトランスデューサと、超音波を照射するレンズ等の振動子を含む。超音波照射部72が照射する超音波の周波数は可変である。また、第2洗浄装置は、超音波装置70を制御する制御部74を有する。制御部74は、例えば、超音波照射部72から照射される超音波の周波数を制御するように構成される。
超音波装置70は、図示しない駆動機構により、基板の被処理面に沿って走査するように構成される。なお、これに限らず、超音波装置70を基板の被処理面のほぼ全域に対向するように配置する場合は、超音波装置70を固定してもよい。また、超音波装置70は、図示しない駆動機構により、基板に対して近づく方向及び離れる方向(図4中左右方向)に移動可能に構成されていてもよい。
超音波装置80は、基板及び基板ホルダ30を透過した超音波を受信するように構成される超音波受信部82を備える。超音波受信部82は、例えば超音波を受信する振動子と、受信した超音波を電気信号に変換するトランスデューサと、電気信号を増幅する増幅器
等を含む。また、第2洗浄装置は、超音波装置80を制御する制御部84を有する。制御部84は、例えば、超音波受信部82が受信した超音波に基づいて、受信した超音波をグラフ化し、そのデータを図示しない記憶装置に記憶するように構成される。
第2洗浄装置40では、超音波装置70の超音波照射部72が基板に超音波を照射し、基板及び基板ホルダ30を透過した超音波を超音波装置80の超音波受信部82が受信するように構成される。他の構成は、図3に示した第2洗浄装置40と同様である。このように、第2洗浄装置40は、基板から反射した超音波に基づいて基板の欠陥を検査してもよいし、基板を透過した超音波に基づいて基板の欠陥を検査してもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上述した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲及び明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、又は省略が可能である。例えば、以上の説明では、めっき装置の一例として電解めっき装置を用いたが、これに限らず、洗浄を行う無電解めっき装置にも本発明を適用することができる。
以下に本明細書が開示する形態のいくつかを記載する。
第1形態によれば、めっきされた基板を洗浄する洗浄装置が提供される。この洗浄装置は、前記基板を浸漬するための洗浄液を収容するように構成される洗浄槽と、前記洗浄槽内に浸漬された前記基板に超音波を照射するように構成される超音波照射部と、前記基板から反射した超音波又は前記基板を透過した超音波を受信するように構成される超音波受信部と、を有する。
第1形態によれば、洗浄装置において、超音波を基板に照射して基板の欠陥を検査することができる。これにより、洗浄と同時に基板の欠陥を検査することができる。また、基板の欠陥を検査する検査装置を別途用意する必要が無いので、洗浄装置と検査装置を別々で配置する場合に比べて、フットプリントを縮小することができる。さらに、洗浄装置と検査装置との間で基板の搬送が不要であるので、処理全体のスループットの低下を防止することができる。
第2形態によれば、第1形態の洗浄装置において、前記超音波照射部及び前記超音波受信部は、前記基板の表面に沿って走査するように構成される。
第2形態によれば、複数の超音波照射部を設けなくても、基板の広い領域において検査を行うことができる。
第3形態によれば、第1形態又は第2形態の洗浄装置において、前記超音波照射部又は前記超音波受信部は、前記基板に近づく方向及び離れる方向に移動可能に構成される。
第3形態によれば、基板と超音波照射部又は超音波受信部との距離を、検査に適するよう調整することができる。
第4形態によれば、第1形態から第3形態のいずれかの洗浄装置において、前記超音波照射部は、前記基板の欠陥を検査するための第1超音波と、前記基板の表面を洗浄するための第2超音波を照射するように構成され、前記第1超音波の周波数は、前記第2超音波の周波数よりも高い。
第4形態によれば、第1超音波を基板に照射することにより、洗浄液による洗浄と同時に、基板表面の欠陥の有無を検査することができる。これに加えて、第2超音波を基板に照射することにより、洗浄装置の洗浄時間を短縮することができる。
第5形態によれば、第1形態から第4形態のいずれかの洗浄装置と、前記基板にめっきを行うめっき槽と、を有する、めっき装置が提供される。
40…第2洗浄装置
41…内槽
42…外槽
60,70,80…超音波装置
62,72…超音波照射部
64,82…超音波受信部
66,74,84…制御部

Claims (5)

  1. めっきされた基板を洗浄する洗浄装置であって、
    前記基板を浸漬するための洗浄液を収容するように構成される洗浄槽と、
    前記洗浄槽内に浸漬された前記基板に超音波を照射するように構成される超音波照射部と、
    前記基板から反射した超音波又は前記基板を透過した超音波を受信するように構成される超音波受信部と、を有する洗浄装置。
  2. 請求項1に記載された洗浄装置において、
    前記超音波照射部及び前記超音波受信部は、前記基板の表面に沿って走査するように構成される、洗浄装置。
  3. 請求項1又は2に記載された洗浄装置において、
    前記超音波照射部又は前記超音波受信部は、前記基板に近づく方向及び離れる方向に移動可能に構成される、洗浄装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載された洗浄装置において、
    前記超音波照射部は、前記基板の欠陥を検査するための第1超音波と、前記基板の表面を洗浄するための第2超音波を照射するように構成され、
    前記第1超音波の周波数は、前記第2超音波の周波数よりも高い、洗浄装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載された洗浄装置と、
    前記基板にめっきを行うめっき槽と、を有する、めっき装置。
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