JP2019094469A - 難燃性ウレタン樹脂組成物及びその難燃性ポリウレタン成形体 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃焼実験(CCM)における総発熱量、最大発熱速度及び質量減少を特定の基準以下である成形体を得る難燃性ポリウレタン樹脂組成物を提供する。【解決手段】ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物、及び添加剤を含み、前記ポリイソシアネート化合物と前記ポリオール化合物の合計100重量部に対して、前記添加剤が、赤リン20〜45重量部、金属水酸化物4〜20重量部、シリコーン系難燃剤3〜20重量部及び針状無機フィラー1.5〜6.0重量部を含有する難燃性ウレタン樹脂組成物、及び該難燃性ウレタン樹脂組成物を成形してなる難燃性ポリウレタン成形体。【選択図】なし
Description
本発明は、難燃性ウレタン樹脂組成物及びその難燃性ポリウレタン成形体に関する。
硬質ポリウレタンフォームは金属サンドイッチパネルなどの断熱構造材の芯材や、住宅、マンション、商業施設等各種施設の断熱材に用いられている。しかしながら、有機系の材料であり、現場施工中の溶接火花の着火による火災や、火災による建築物の延焼を防止する為に、より高い難燃性が要求されている。
硬質ポリウレタンフォームにおいて、難燃剤として赤リンを初めとする無機系の難燃剤を含む難燃性ポリウレタンフォームが注目されてきている。
例えば、特許文献1は、赤リンをはじめとし、臭素やホウ素、リン酸塩等を含有した各種難燃剤を配合する事を特徴とした耐火性ウレタン樹脂組成物及びその組成物からなる成形体について記載している。特許文献2は、赤リンと針状フィラーを配合する事を特徴とした耐火性ウレタン樹脂組成物及びその組成物からなる成形体について記載している。特許文献3は、赤リンと水分放出物質を配合する事を特徴とした耐火性ウレタン樹脂組成物及びその組成物からなる成形体について記載している。
しかしながら、上記記載の方法を採用しても、ISO−5660−1に準拠したコーンカロリーメーター試験における最大発熱速度および質量減少量が高く、総発熱量が特定の基準以下である、難燃性ウレタン樹脂組成物を成形してなる難燃性ポリウレタン成形体を得ることができなかった。
そこで、本発明では、燃焼時における最大発熱速度及び質量の減少のより少ない成形体を得る難燃性ウレタン樹脂組成物、及び該組成物からなる成形体を提供することを目的とするものである。
そこで、本発明では、燃焼時における最大発熱速度及び質量の減少のより少ない成形体を得る難燃性ウレタン樹脂組成物、及び該組成物からなる成形体を提供することを目的とするものである。
本発明者等は上記実情に鑑み、鋭意検討した結果、難燃性ポリウレタンフォームに含まれる添加剤を赤リン、金属水酸化物及びシリコーン系難燃剤を特定量配合し、かつ針状無機フィラーを特定量配合することにより本発明の目的が達成されることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の要旨は、以下に存する。
即ち、本発明の要旨は、以下に存する。
[1]ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物、添加剤を含み、前記ポリイソシアネート化合物と前記ポリオール化合物の合計100重量部に対して、前記添加剤が、赤リン20〜45重量部、金属水酸化物4〜20重量部、シリコーン系難燃剤3〜20重量部、及び針状無機フィラー1.5〜6.0重量部を含有することを特徴とする難燃性ウレタン樹脂組成物。
[2]前記針状無機フィラーは、分子中に水分子を2つ以上含む無機金属水和物である、[1]に記載の難燃性ウレタン樹脂組成物。
[3]イソシアネートインデックスの範囲が250〜600の範囲である、[1]又は[2]に記載の難燃性ウレタン樹脂組成物。
[4]前記難燃性ウレタン樹脂組成物は、更に三量化触媒、発泡剤及び整泡剤を含む、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の難燃性ウレタン樹脂組成物。
[5][1]〜[4]のいずれか一項に記載の難燃性ウレタン樹脂組成物を成形してなる難燃性ポリウレタン成形体。
[2]前記針状無機フィラーは、分子中に水分子を2つ以上含む無機金属水和物である、[1]に記載の難燃性ウレタン樹脂組成物。
[3]イソシアネートインデックスの範囲が250〜600の範囲である、[1]又は[2]に記載の難燃性ウレタン樹脂組成物。
[4]前記難燃性ウレタン樹脂組成物は、更に三量化触媒、発泡剤及び整泡剤を含む、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の難燃性ウレタン樹脂組成物。
[5][1]〜[4]のいずれか一項に記載の難燃性ウレタン樹脂組成物を成形してなる難燃性ポリウレタン成形体。
本発明によれば、難燃性が高く、かつ質量減少の少ない難燃性ウレタン樹脂組成物を成形してなる難燃性ポリウレタン成形体を得ることができる。
以下、本発明に係る難燃性ウレタン組成物について説明する。
本発明の難燃性ウレタン樹脂組成物は、ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物、及び添加剤を含み、前記ポリイソシアネート化合物と前記ポリオール化合物の合計(以下、ウレタン樹脂と記載される場合もある)100重量部に対して、前記添加剤が赤リン20〜45重量部と、金属水酸化物4〜20重量部、シリコーン系難燃剤3〜20重量部、及び針状無機フィラー1.5〜6.0重量部を含有する。必要に応じて、更に三量化触媒、発泡剤及び整泡剤を含んでもよい。
赤リン、金属水酸化物、シリコーン系難燃剤及び針状無機フィラーを添加剤としてそれぞれ単独で使用した場合には難燃性ウレタン樹脂組成物の十分な難燃性を示すことができず、赤リン、金属水酸化物、シリコーン系難燃剤及び針状無機フィラーとを上記の割合で組み合わせたときに、それぞれを単独で用いた場合よりも少量でも十分な難燃性の相乗効果を奏する。この相乗効果の理論については必ずしも明確ではなく、また発明を限定することは意図しないが、燃焼時、赤リンによる炭化層の生成が、金属水酸化物からの水分解離による発熱温度低下によって緩やかに行われる事と、シリコーン系難燃剤が燃焼、溶融した後、繊維状フィラーを担持材として同難燃剤から生成されるシリカ成分が網目状に炭化層内に残存する事によって炭化層が補強され、高い難燃性が発現すると考えられる。
<ポリイソシアネート化合物>
本発明のポリイソシアネート化合物としては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられる。なかでも好ましくは、芳香族ポリイソシアネートである。
赤リン、金属水酸化物、シリコーン系難燃剤及び針状無機フィラーを添加剤としてそれぞれ単独で使用した場合には難燃性ウレタン樹脂組成物の十分な難燃性を示すことができず、赤リン、金属水酸化物、シリコーン系難燃剤及び針状無機フィラーとを上記の割合で組み合わせたときに、それぞれを単独で用いた場合よりも少量でも十分な難燃性の相乗効果を奏する。この相乗効果の理論については必ずしも明確ではなく、また発明を限定することは意図しないが、燃焼時、赤リンによる炭化層の生成が、金属水酸化物からの水分解離による発熱温度低下によって緩やかに行われる事と、シリコーン系難燃剤が燃焼、溶融した後、繊維状フィラーを担持材として同難燃剤から生成されるシリカ成分が網目状に炭化層内に残存する事によって炭化層が補強され、高い難燃性が発現すると考えられる。
<ポリイソシアネート化合物>
本発明のポリイソシアネート化合物としては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられる。なかでも好ましくは、芳香族ポリイソシアネートである。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジメチルジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、及びポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート等が挙げられる。
ポリイソシアネート化合物は一種もしくは二種以上を使用することができる。ウレタン樹脂の主剤は、使い易いこと、入手し易いこと等の理由から、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジメチルジフェニルメタンジイソシアネート、及びトリフェニルメタントリイソシアネート等のフェニル基を有するポリイソシアネートがより好ましく、特に好ましくはジフェニルメタンジイソシアネートである。
<ポリオール化合物>
本発明のポリオール化合物としては、例えばポリラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール、芳香族ポリオール、脂環族ポリオール、脂肪族ポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール、ポリエーテルポリオール等が挙げられる。なかでも好ましくは、燃焼した際の総発熱量の低減効果が大きい点で、ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールである。
<ポリオール化合物>
本発明のポリオール化合物としては、例えばポリラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール、芳香族ポリオール、脂環族ポリオール、脂肪族ポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール、ポリエーテルポリオール等が挙げられる。なかでも好ましくは、燃焼した際の総発熱量の低減効果が大きい点で、ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールである。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、多塩基酸と多価アルコールとを脱水縮合して得られる重合体、ε−カプロラクトン、α−メチル−ε−カプロラクトン等のラクトンを開環重合して得られる重合体、ヒドロキシカルボン酸と上記多価アルコール等との縮合物が挙げられる。
ここで多塩基酸としては、具体的には、例えば、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸等が挙げられる。また多価アルコールとしては、具体的には、例えば、ビスフェノールA、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサングリコール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
またヒドロキシカルボン酸としては、具体的には、例えば、ひまし油、ひまし油とエチレングリコールの反応生成物等が挙げられる。
なかでもポリエステルポリオールとして好ましくは、テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸由来の物が好ましく、特に難燃性に優れているという点でテレフタル酸由来のものが好ましい。
その中でも分子量200〜800のポリエステルポリオールを用いることがより好ましく、分子量300〜500のポリエステルポリオールを用いることがさらに好ましい。
ポリエーテルポリオ−ルとしては、例えば、活性水素を2個以上有する低分子量活性水素化合物等の少なくとも一種の存在下に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン等のアルキレンオキサイドの少なくとも1種を開環重合させて得られる重合体が挙げられる。
活性水素を2個以上有する低分子量活性水素化合物としては、例えば、ビスフェノールA、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオ−ル等のジオール類;グリセリン、トリメチロールプロパン等のトリオール類;エチレンジアミン、ブチレンジアミン等のアミン類;ソルビトール、ぺンタエリスリトール等の糖アルコール類等が挙げられる。
なかでもポリエーテルポリオ−ルとして好ましくは、プロピレングリコール、エチレンジアミン、ペンタエリスリトールにエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを開環重合させて得られるもので、特に強度を付与出来るという点からペンタエリスリトールにエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを開環重合させて得られるものが好ましい。
イソシアネートインデックスは、ポリオールの水酸基に対するポリイソシアネートのイソシアネート基の当量比を百分率で表したものであるが、その値が100を超えるということはイソシアネート基が水酸基より過剰であることを意味する。
本発明に使用するウレタン樹脂のイソシアネートインデックスの範囲は、250〜600の範囲であることが好ましく、300〜500の範囲であればより好ましい。
イソシアネートインデックス(NCOindex)は、以下の方法にて算出される。
NCOindex=イソシアネートの当量数÷(ポリオールの当量数+水の当量数)×100
ここで、
イソシアネートの当量数=ポリイソシアネートの使用部数×NCO含有率(%)÷10
0/NCOの分子量、
ポリオールの当量数=OHV×ポリオールの使用部数÷KOHの分子量、OHVはポリオールの水酸基価(mg KOH/g)、
水の当量数=水の使用部数×水のOH基の数/水の分子量
である。
なお、上記式において、使用部数の単位は質量(g)であり、NCO基の分子量は42、NCO含有率はポリイソシアネート化合物中のNCO基の割合を質量%で表したものであり、上記式の単位換算の都合上KOHの分子量は56100とし、水の分子量は18、水のOH基の数は2とする。
イソシアネートインデックス(NCOindex)は、以下の方法にて算出される。
NCOindex=イソシアネートの当量数÷(ポリオールの当量数+水の当量数)×100
ここで、
イソシアネートの当量数=ポリイソシアネートの使用部数×NCO含有率(%)÷10
0/NCOの分子量、
ポリオールの当量数=OHV×ポリオールの使用部数÷KOHの分子量、OHVはポリオールの水酸基価(mg KOH/g)、
水の当量数=水の使用部数×水のOH基の数/水の分子量
である。
なお、上記式において、使用部数の単位は質量(g)であり、NCO基の分子量は42、NCO含有率はポリイソシアネート化合物中のNCO基の割合を質量%で表したものであり、上記式の単位換算の都合上KOHの分子量は56100とし、水の分子量は18、水のOH基の数は2とする。
<三量化触媒>
本発明の三量化触媒は、ポリウレタン樹脂の主剤であるポリイソシアネートに含まれるイソシアネート基を反応させて三量化させ、イソシアヌレート環の生成を促進する。
本発明の三量化触媒は、ポリウレタン樹脂の主剤であるポリイソシアネートに含まれるイソシアネート基を反応させて三量化させ、イソシアヌレート環の生成を促進する。
イソシアヌレート環の生成を促進するために、例えば、三量化触媒として、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4−ビス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジアルキルアミノアルキル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン等の窒素含有芳香族化合物;酢酸カリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム、オクチル酸カリウム等のカルボン酸アルカリ金属塩;トリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、トリフェニルアンモニウム塩等の3級アンモニウム塩;テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム、テトラフェニルアンモニウム塩等の4級アンモニウム塩等を使用することができる。なかでも、カルボン酸アルカリ金属塩及び4級アンモニウム塩が好ましい。三量化触媒は、一種又は二種以上を使用することができる。
難燃性ウレタン組成物に使用される三量化触媒の添加量はウレタン樹脂100重量部に対して、通常0.1重量部〜10.0重量部の範囲であり、0.6重量部〜10.0重量部の範囲であることが好ましく、0.6重量部〜8.0重量部の範囲であることがより好ましく、0.6重量部〜6.0重量部の範囲であることが更に好ましく、0.6重量部〜3.0重量部の範囲であることが最も好ましい。0.1重量部以上の場合にイソシアネートの三量化が阻害される不具合が生じず、10.0重量部以下の場合は適切な発泡速度を維持することができ、取り扱性に優れている。
<発泡剤>
本発明の発泡剤は、難燃性ウレタン組成物に使用され、ウレタン樹脂の発泡を促進する。
本発明の発泡剤は、難燃性ウレタン組成物に使用され、ウレタン樹脂の発泡を促進する。
発泡剤の具体例としては、例えば、水;プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の低沸点の炭化水素;ジクロロエタン、プロピルクロリド、イソプロピルクロリド、ブチルクロリド、イソブチルクロリド、ペンチルクロリド、イソペンチルクロリド等の塩素化脂肪族炭化水素化合物;トリクロルモノフルオロメタン、トリクロルトリフルオロエタン等のフッ素化合物;CHF3、CH2F2、CH3F等のハイドロフルオロカーボン;ジクロロモノフルオロエタン(例えば、HCFC141b (1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン)、HCFC22 (クロロジフルオロメタン)、HCFC142b(1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン))、HFC−245fa(1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン)、HFC−365mfc(1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン) 等のハイドロクロロフルオロカーボン化合物;HFO−1233zd(トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン)、HFO−1234yf(2,3,3,3−テトラフルオロ-1-プロペン)、HFO−1234ze(トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン)等のハイドロフルオロオレフィン化合物;ジイソプロピルエーテル等のエーテル化合物、あるいはこれらの化合物の混合物等の有機系物理発泡剤;窒素ガス、酸素ガス、アルゴンガス、二酸化炭素ガス等の無機系物理発泡剤等が挙げられる。
なかでも、水及び有機系物理発泡剤が好ましく、より好ましくは、水及びハイドロフルオロオレフィン化合物である。
なかでも、水及び有機系物理発泡剤が好ましく、より好ましくは、水及びハイドロフルオロオレフィン化合物である。
発泡剤の含有量は、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.1重量部〜40重量部の範囲であることが好ましく、発泡剤は、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.1重量部〜35重量部の範囲であることがより好ましい。
発泡剤の範囲が0.1重量部以上の場合は発泡が促進され、得られる成形品の密度を低減することができ、30重量部以下の場合は、発泡体が発泡せず発泡体が形成されないことを防ぐことができる。
<整泡剤>
本発明の整泡剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレン整泡剤、オルガノポリシロキサン等のシリコーン整泡剤等の界面活性剤等が挙げられる。
本発明の整泡剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレン整泡剤、オルガノポリシロキサン等のシリコーン整泡剤等の界面活性剤等が挙げられる。
化学反応により硬化するウレタン樹脂に対する整泡剤の使用量は、使用する化学反応により硬化するウレタン樹脂により適宜設定されるが、一例を示すとすれば、例えば、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.1重量部〜10重量部の範囲であれば好ましい。
三量化触媒、発泡剤および整泡剤はそれぞれ一種もしくは二種以上を使用することができる。
<添加剤>
添加剤は、少なくとも赤リン、金属水酸化物、シリコーン系難燃剤及び針状無機フィラーを含む。
添加剤は、少なくとも赤リン、金属水酸化物、シリコーン系難燃剤及び針状無機フィラーを含む。
[赤リン]
本発明の赤リンに限定はなく、市販品を適宜選択して使用することができる。
赤リンの含有量はポリイソシアネート化合物とポリオール化合物からなるウレタン樹脂100重量部に対して赤リン20〜45重量部であり、好ましくは20〜40重量部、より好ましくは30〜35重量部である。赤リンがポリイソシアネート化合物とポリオール化合物からなるウレタン樹脂100重量部に対して20重量部より少なくなると、難燃性が損なわれる可能性があり、一方45重量部を超えると、赤リン自体が可燃性であるため、やはり難燃性が損なわれる。
本発明の赤リンに限定はなく、市販品を適宜選択して使用することができる。
赤リンの含有量はポリイソシアネート化合物とポリオール化合物からなるウレタン樹脂100重量部に対して赤リン20〜45重量部であり、好ましくは20〜40重量部、より好ましくは30〜35重量部である。赤リンがポリイソシアネート化合物とポリオール化合物からなるウレタン樹脂100重量部に対して20重量部より少なくなると、難燃性が損なわれる可能性があり、一方45重量部を超えると、赤リン自体が可燃性であるため、やはり難燃性が損なわれる。
[金属水酸化物]
本発明の金属水酸化物とは、当該物質が加熱される際、水を放出する物質であり、具体的には、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の無機金属水酸化物が好ましい。金属水酸化物は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明の金属水酸化物とは、当該物質が加熱される際、水を放出する物質であり、具体的には、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の無機金属水酸化物が好ましい。金属水酸化物は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
無機金属水酸化物のなかでも、3価金属の水酸化物およびアルカリ土類金属水酸化物、特には水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム及び水酸化カルシウムが、本発明の効果を得る上で優れており、好ましい。
金属水酸化物の含有量はポリイソシアネート化合物とポリオール化合物からなるウレタン樹脂100重量部に対して4〜20重量部であり、好ましくは5〜18重量部、より好ましくは7〜15重量部である。金属水酸化物は、難燃性ウレタン樹脂組成物に難燃性を付与するとともに、着火性および変形を防止するよう作用する。
[シリコーン系難燃剤]
本発明のシリコーン系難燃剤とは、(ポリ)オルガノシロキサンを有する難燃剤を指す。シリコーン系難燃剤は、(ポリ)オルガノシロキサンを有する難燃剤であれば特段の制限はないが、分子末端や主鎖に、エポキシ基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、及びエーテル基などの置換基を有する変性(ポリ)オルガノシロキサンを有する難燃剤が好ましく、より好ましくは変性(ポリ)オルガノシロキサンで被覆されたシリカ粒子を有する難燃剤であることが樹脂材料への添加や取扱いが容易である点で好ましい。難燃性ウレタン樹脂組成物への分散のしやすさから、変性(ポリ)オルガノシロキサンで被覆されたシリカ粒子の体積平均粒子径は5〜250μmの範囲にあり、嵩比重が0.1〜0.7の範囲にあることが好ましい。
例えば、市販されているものとして、例えば、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)の商品名Siパウダー「DC4−7051」、「DC4−7081」、「DC4−7105」、「DC1−9641」などが使用できる。
シリコーン系難燃剤の含有量は通常、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物からなるウレタン樹脂100重量部に対して3〜20重量部であり、好ましくは4〜18重量部、より好ましくは5〜15重量部あである。シリコーン系難燃剤は、他の難燃剤との相乗効果により加熱時のウレタン樹脂組成物の着火および変形を抑制するよう作用する。
本発明のシリコーン系難燃剤とは、(ポリ)オルガノシロキサンを有する難燃剤を指す。シリコーン系難燃剤は、(ポリ)オルガノシロキサンを有する難燃剤であれば特段の制限はないが、分子末端や主鎖に、エポキシ基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、及びエーテル基などの置換基を有する変性(ポリ)オルガノシロキサンを有する難燃剤が好ましく、より好ましくは変性(ポリ)オルガノシロキサンで被覆されたシリカ粒子を有する難燃剤であることが樹脂材料への添加や取扱いが容易である点で好ましい。難燃性ウレタン樹脂組成物への分散のしやすさから、変性(ポリ)オルガノシロキサンで被覆されたシリカ粒子の体積平均粒子径は5〜250μmの範囲にあり、嵩比重が0.1〜0.7の範囲にあることが好ましい。
例えば、市販されているものとして、例えば、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)の商品名Siパウダー「DC4−7051」、「DC4−7081」、「DC4−7105」、「DC1−9641」などが使用できる。
シリコーン系難燃剤の含有量は通常、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物からなるウレタン樹脂100重量部に対して3〜20重量部であり、好ましくは4〜18重量部、より好ましくは5〜15重量部あである。シリコーン系難燃剤は、他の難燃剤との相乗効果により加熱時のウレタン樹脂組成物の着火および変形を抑制するよう作用する。
また、難燃性ウレタン樹脂組成物における赤リンと金属水酸化物の重量比は5:1〜2:1、好ましくは4:1〜3:1である。この範囲では難燃性ウレタン樹脂組成物は優れた難燃性を示す。
難燃性ウレタン樹脂組成物における赤リンとシリコーン系難燃剤の重量比は10:1〜2:1、好ましくは10:1〜4:1である。この範囲では難燃性ウレタン樹脂組成物は優れた難燃性を示す。
難燃性ウレタン樹脂組成物における赤リンとシリコーン系難燃剤の重量比は10:1〜2:1、好ましくは10:1〜4:1である。この範囲では難燃性ウレタン樹脂組成物は優れた難燃性を示す。
[針状無機フィラー]
次に、本発明の針状無機フィラーについて説明する。
次に、本発明の針状無機フィラーについて説明する。
本発明の針状無機フィラーは、収縮及び/又は変形を防止する。本明細書で「収縮」とは、長さ方向の長さ、幅方向の長さ、及び厚み方向の長さを含む、長さの変化を指し、「変形」とは、反りや亀裂等の形状の変化を指す。
ここで、針状とは、長径が短径の3倍以上をしたものをいい、所謂針形状だけでなく、円柱形状のものや板形状のものも含む。
ここで、針状とは、長径が短径の3倍以上をしたものをいい、所謂針形状だけでなく、円柱形状のものや板形状のものも含む。
針状無機フィラーとしては、カルシウム系ウィスカー、硼酸アルミニウム、ウォラストナイト(珪灰石)、ゾノトライト、ドーソナイト、エレスタダイト、ベーマイト、棒状ヒドロキシアパタイト、チタン酸カリウムウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、マグネシウム系ウィスカー、珪素系ウィスカー、針状アルミナ、針状セラミック、アスベスト、針状炭酸カルシウム、石膏繊維、ガラス繊維、アスベスト繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、炭素繊維(カーボンナノチューブ等の繊維状、針状またはフラーレン等の球状のニューカーボンを含む)、グラファイト繊維、窒化硼素繊維、硼素繊維、金属繊維等が例示される。
なかでも、分子中に水分子を2つ以上含む無機金属水和物からなる針状無機フィラーが、難燃剤としての機能を併せ持つという点で好ましい。分子中に水分子を2つ以上含む無機金属水和物のなかでも、好ましくは、硫酸カルシウム等のカルシウム系ウィスカー;塩基性硫酸マグネシウム等のマグネシウム系ウィスカー;及びトバモライト、セピオライト及びパリゴルスカイト等の珪素系ウィスカーである。
なかでも、分子中に水分子を2つ以上含む無機金属水和物からなる針状無機フィラーが、難燃剤としての機能を併せ持つという点で好ましい。分子中に水分子を2つ以上含む無機金属水和物のなかでも、好ましくは、硫酸カルシウム等のカルシウム系ウィスカー;塩基性硫酸マグネシウム等のマグネシウム系ウィスカー;及びトバモライト、セピオライト及びパリゴルスカイト等の珪素系ウィスカーである。
針状無機フィラーの添加量は、ウレタン樹脂100重量部に対して、1.5〜6.0重量部の範囲であり、1.7重量部〜5.0重量部の範囲であることが好ましく、1.9重量部〜4.0重量部の範囲であることが更に好ましく、2.1〜2.9重量部の範囲であることが特に好ましい。
また、添加剤はリン酸エステルを含んでいてもよい。
リン酸エステルとしては特に限定されないが、モノリン酸エステル、縮合リン酸エステル等を使用することが好ましい。リン酸エステルは一種もしくは二種以上を使用することができる。リン酸エステルの含有量は通常、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物からなるウレタン樹脂100重量部に対して2〜25重量部であり、好ましくは5〜20重量部、より好ましくは10〜18重量部である。
また、添加剤はリン酸エステルを含んでいてもよい。
リン酸エステルとしては特に限定されないが、モノリン酸エステル、縮合リン酸エステル等を使用することが好ましい。リン酸エステルは一種もしくは二種以上を使用することができる。リン酸エステルの含有量は通常、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物からなるウレタン樹脂100重量部に対して2〜25重量部であり、好ましくは5〜20重量部、より好ましくは10〜18重量部である。
添加剤はさらに、リン酸塩含有難燃剤、ホウ素含有難燃剤、及び臭素含有難燃剤から選ばれる少なくとも1つを含んでいてもよい。
<その他の成分>
難燃性ウレタン組成物は、それぞれ本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて、上記の三量化触媒以外の触媒、無機充填材、フェノール系、アミン系、イオウ系等の酸化防止剤、熱安定剤、金属害防止剤、帯電防止剤、安定剤、架橋剤、滑剤、軟化剤、顔料、粘着付与樹脂等の補助成分、ポリブテン、石油樹脂等の粘着付与剤を含むことができる。
難燃性ウレタン組成物は、それぞれ本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて、上記の三量化触媒以外の触媒、無機充填材、フェノール系、アミン系、イオウ系等の酸化防止剤、熱安定剤、金属害防止剤、帯電防止剤、安定剤、架橋剤、滑剤、軟化剤、顔料、粘着付与樹脂等の補助成分、ポリブテン、石油樹脂等の粘着付与剤を含むことができる。
<難燃性ウレタン樹脂組成物および難燃性ポリウレタン成形体>
上記の成分は混合されて難燃性ウレタン樹脂組成物は反応して硬化するため、その粘度は時間の経過と共に変化する。そこで難燃性ウレタン樹脂組成物を使用する前は、難燃性ウレタン樹脂組成物を二以上に分割して、難燃性ウレタン樹脂組成物が反応して硬化することを防止しておく。そして難燃性ウレタン樹脂組成物を使用する際に、二以上に分割しておいた難燃性ウレタン樹脂組成物を一つにまとめることにより、難燃性ウレタン樹脂組成物が得られる。
上記の成分は混合されて難燃性ウレタン樹脂組成物は反応して硬化するため、その粘度は時間の経過と共に変化する。そこで難燃性ウレタン樹脂組成物を使用する前は、難燃性ウレタン樹脂組成物を二以上に分割して、難燃性ウレタン樹脂組成物が反応して硬化することを防止しておく。そして難燃性ウレタン樹脂組成物を使用する際に、二以上に分割しておいた難燃性ウレタン樹脂組成物を一つにまとめることにより、難燃性ウレタン樹脂組成物が得られる。
なお、難燃性ウレタン樹脂組成物を二以上に分割するときは、二以上に分割された難燃性ウレタン樹脂組成物のそれぞれの成分単独は硬化が始まらず、難燃性ウレタン樹脂組成物のそれぞれの成分を混合した後に硬化反応が始まるようにそれぞれの成分を分割すればよい。
次に本発明の難燃性ウレタン樹脂組成物の製造方法について説明する。前記難燃性ウレタン樹脂組成物の製造方法に特に限定はないが、例えば、前記難燃性ウレタン樹脂組成物の各成分を混合する方法、前記難燃性ウレタン樹脂組成物を有機溶媒に懸濁させたり、加温して溶融させたりして塗料状とする方法、溶媒に分散してスラリーを調製する等の方法、また前記難燃性ウレタン樹脂組成物に含まれる反応硬化性樹脂成分に常温(25℃)において固体である成分が含まれる場合には、前記難燃性ウレタン樹脂組成物を加熱下に溶融させる等の方法により前記難燃性ウレタン樹脂組成物を得ることができる。
前記難燃性ウレタン樹脂組成物は、前記難燃性ウレタン樹脂組成物の各成分をバンバリーミキサー、ニーダーミキサー、混練ロール、ライカイ機、プラネタリーミキサー、ディスパー等公知の装置を用いて混練することにより得ることができる。
また、ウレタン樹脂の主剤と硬化剤とをそれぞれ別々に充填材等と共に混練しておき、注入直前にスタティックミキサー、ダイナミックミキサー等で混練して得ることもできる。
さらに三量化触媒を除く前記難燃性ウレタン樹脂組成物の成分と、三量化触媒とを注入直前に同様に混練して得ることもできる。
以上説明した方法により、難燃性ウレタン樹脂組成物を得ることができる。
次に、本発明の難燃性ウレタン樹脂組成物の成形方法について説明する。
難燃性ウレタン樹脂組成物のそれぞれの成分を混合すると反応が始まり時間の経過と共に粘度が上昇し、流動性を失う。例えば難燃性ウレタン樹脂組成物を金型、枠材等の容器へ注入して、熱を加えたり、圧力を加えたりすることにより硬化させることにより、難燃性ウレタン樹脂組成物を成形してなる難燃性ポリウレタン成形体を得ることができる。
難燃性ウレタン樹脂組成物を成形してなる難燃性ポリウレタン成形体は、ポリイソシアヌレート発泡成形体であり、耐火性及び断熱性の両方に優れている。また、ポリイソシアヌレート発泡成形体が有する発泡ポリウレタン断熱層は独立気泡型であるため、防水性や気密性にも優れている。
難燃性ウレタン樹脂組成物を成形してなる難燃性ポリウレタン成形体は、比重が0.03〜0.13の範囲であることが取り扱いやすいことから好ましく、0.04〜0.10の範囲であることが好ましく、0.04〜0.07の範囲であることがさらに好ましく、0.04〜0.06の範囲であることが最も好ましい。
次に本発明の難燃性ウレタン樹脂組成物の応用例について説明する。
難燃性ウレタン樹脂組成物を、建築物、家具、自動車、電車、船等の構造物に吹き付けることにより、構造物の表面に難燃性ウレタン樹脂組成物からなる発泡体層を形成することができる。
次に本発明の難燃性ウレタン樹脂組成物を成形してなる難燃性ポリウレタン成形体について実施する耐火試験について説明する。
難燃性ウレタン樹脂組成物を成形してなる難燃性ポリウレタン成形体を縦100mm、横100mmおよび厚み50mmに切断して、コーンカロリーメーター試験用サンプルを準備する。
コーンカロリーメーター試験用サンプル用いて、ISO−5660の試験方法に準拠して、輻射熱強度50kW/m2にて20分間加熱したときのコーンカロリーメーター試験による総発熱量(MJ/m2)、最大発熱速度(kW/m2)及び質量減少量(g)を測定することができる。前記試験による総発熱量(MJ/m2)が7.2以下であることが好ましい。また、前記試験による最大発熱速度(kW/m2)が36より小さいことが好ましく、32より小さいことがより好ましく、28より小さいことが特に好ましい。さらに、前記試験の質量減少量が7gより小さいことが好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
(難燃性ウレタン樹脂組成物を成形してなる難燃性ポリウレタン成形体の製造及びその性能評価)
1.難燃性ウレタン樹脂組成物を成形してなる難燃性ポリウレタン成形体の製造
表1に示した配合により、実施例1〜3及び比較例1〜7に係る難燃性ウレタン樹脂組成物をそれぞれ準備した。表中の各成分の詳細は次の通りである。
1.ポリオール化合物
p−フタル酸ポリエステルポリオール(川崎化成工業社製、製品名:マキシモー
ルRFK−505、水酸基価=250mgKOH/g)
臭素系ポリエステルポリオール(ソルベイ社製、製品名:IXOL B251、水酸基価=330mgKOH/g)
2.イソシアネート化合物 (以下、「ポリイソシアネート」という)
MDI(日本ポリウレタン工業社製、製品名:ミリオネートMR−200)粘度:204mPa・s、NCO含有量=31.7%
3.三量化触媒
4級アンモニウム塩類(東ソー社製、製品名:TOYOCAT TRX)
カルボン酸アルカリ金属塩(オクチル酸カリウム、エボニックデグサ社製、製品名:DABCO K−15)
4.整泡剤
シリコーン系整泡剤(東レ・ダウ社製、製品名:SH193)
5.発泡剤
水
HFO−1233zd(E)(ハネウェル社製、製品名:Solstice LBA)
6.添加剤
(6−1)リン酸エステル (巴工業社製、製品名:TCPP)
(6−2)赤リン(燐化学工業社製、製品名:ノーバエクセル140F)
(6−3)水酸化アルミニウム(アルモリックス社製、製品名:B303)
(6−4)シリコーン系難燃剤(東レ・ダウ社製、製品名:DC4−7081)
(6−5)ホウ素系難燃剤(Borax社製、製品名:Firebreak ZB)
(6−6)汎用シリカ(日本アエロジル社製、製品名:AEROJIL200)
(6−7)リン酸塩難燃剤(太洋化学工業社製、製品名:リン酸2水素アンモニウム)
(6−8)アンチモン(日本精鉱社製、製品名:PATOX−M)
(6−9)針状無機フィラー(塩基性硫酸マグネシウム水和物(MgSO4・5Mg(OH)2・3H2O) 、宇部マテリアルズ社製、製品名:モスハイジ)
1.難燃性ウレタン樹脂組成物を成形してなる難燃性ポリウレタン成形体の製造
表1に示した配合により、実施例1〜3及び比較例1〜7に係る難燃性ウレタン樹脂組成物をそれぞれ準備した。表中の各成分の詳細は次の通りである。
1.ポリオール化合物
p−フタル酸ポリエステルポリオール(川崎化成工業社製、製品名:マキシモー
ルRFK−505、水酸基価=250mgKOH/g)
臭素系ポリエステルポリオール(ソルベイ社製、製品名:IXOL B251、水酸基価=330mgKOH/g)
2.イソシアネート化合物 (以下、「ポリイソシアネート」という)
MDI(日本ポリウレタン工業社製、製品名:ミリオネートMR−200)粘度:204mPa・s、NCO含有量=31.7%
3.三量化触媒
4級アンモニウム塩類(東ソー社製、製品名:TOYOCAT TRX)
カルボン酸アルカリ金属塩(オクチル酸カリウム、エボニックデグサ社製、製品名:DABCO K−15)
4.整泡剤
シリコーン系整泡剤(東レ・ダウ社製、製品名:SH193)
5.発泡剤
水
HFO−1233zd(E)(ハネウェル社製、製品名:Solstice LBA)
6.添加剤
(6−1)リン酸エステル (巴工業社製、製品名:TCPP)
(6−2)赤リン(燐化学工業社製、製品名:ノーバエクセル140F)
(6−3)水酸化アルミニウム(アルモリックス社製、製品名:B303)
(6−4)シリコーン系難燃剤(東レ・ダウ社製、製品名:DC4−7081)
(6−5)ホウ素系難燃剤(Borax社製、製品名:Firebreak ZB)
(6−6)汎用シリカ(日本アエロジル社製、製品名:AEROJIL200)
(6−7)リン酸塩難燃剤(太洋化学工業社製、製品名:リン酸2水素アンモニウム)
(6−8)アンチモン(日本精鉱社製、製品名:PATOX−M)
(6−9)針状無機フィラー(塩基性硫酸マグネシウム水和物(MgSO4・5Mg(OH)2・3H2O) 、宇部マテリアルズ社製、製品名:モスハイジ)
実施例1〜3及び比較例1〜7の難燃性ウレタン樹脂組成物はポリイソシアネート化合物及びポリオール化合物を下記の表1に記載の配合量をそれぞれ秤量した。
ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物の合計(ウレタン樹脂)100重量部に対して、三量化触媒1.1重量部(4級アンモニウム塩類0.5重量部及びカルボン酸アルカリ金属塩0.6重量部)、整泡剤2.9重量部を、発泡剤及び添加剤について下記の表1に記載の配合量をそれぞれ秤量した。
ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物の合計(ウレタン樹脂)100重量部に対して、三量化触媒1.1重量部(4級アンモニウム塩類0.5重量部及びカルボン酸アルカリ金属塩0.6重量部)、整泡剤2.9重量部を、発泡剤及び添加剤について下記の表1に記載の配合量をそれぞれ秤量した。
1000mLポリプロピレンビーカーに、秤量したポリオール化合物、三量化触媒、整泡剤及び添加剤を添加しながら、パレットナイフを用いて混練、攪拌した。攪拌後の混練物に対して発泡剤を加え、攪拌した後、ポリイソシアネート化合物を加えハンドミキサーで約10秒間攪拌し、難燃性ウレタン樹脂組成物を得た。得られた難燃性ウレタン樹脂組成物は時間の経過と共に流動性を失い、実施例1〜3及び比較例1〜7の難燃性ウレタン樹脂組成物を成形してなる難燃性ポリウレタン成形体を得た。
2.難燃性ポリウレタン成形体の評価
(総発熱量、最大発熱速度及び質量の測定)
硬化物から100mm×100mm×50mm(長さ方向×幅方向×厚み方向)になるようにコーンカロリーメーター試験用サンプルを切り出し、ISO−5660に準拠し、輻射熱強度50kW/m2にて20分間加熱した。結果を表1に示す。
(総発熱量、最大発熱速度及び質量の測定)
硬化物から100mm×100mm×50mm(長さ方向×幅方向×厚み方向)になるようにコーンカロリーメーター試験用サンプルを切り出し、ISO−5660に準拠し、輻射熱強度50kW/m2にて20分間加熱した。結果を表1に示す。
(考察)
表1の結果から、赤リン、水酸化アルミニウムに汎用シリカ、ホウ素系難燃剤、リン酸塩、臭素系難燃剤又は針状無機フィラーのみを添加した難燃性ウレタン樹脂組成物を成形してなる難燃性ポリウレタン成形体(比較例1〜7)は、総発熱量の基準(7.2 MJ/m2)以下)を一部満たすものは有ったが、最大発熱速度と質量減少量が高い結果となった。
一方で、赤リン、水酸化アルミニウム、シリコーン系難燃剤及び針状無機フィラーを添加した難燃性ウレタン樹脂組成物(実施例1〜3)を成形してなる難燃性ポリウレタン成形体は、総発熱量が抑制され、かつ最大発熱速度と質量減少量が顕著に低減している事が認められ、赤リン、水酸化アルミニウム、シリコーン系難燃剤及び針状無機フィラーとの相乗効果により、より高い難燃性を示していることが判る。
表1の結果から、赤リン、水酸化アルミニウムに汎用シリカ、ホウ素系難燃剤、リン酸塩、臭素系難燃剤又は針状無機フィラーのみを添加した難燃性ウレタン樹脂組成物を成形してなる難燃性ポリウレタン成形体(比較例1〜7)は、総発熱量の基準(7.2 MJ/m2)以下)を一部満たすものは有ったが、最大発熱速度と質量減少量が高い結果となった。
一方で、赤リン、水酸化アルミニウム、シリコーン系難燃剤及び針状無機フィラーを添加した難燃性ウレタン樹脂組成物(実施例1〜3)を成形してなる難燃性ポリウレタン成形体は、総発熱量が抑制され、かつ最大発熱速度と質量減少量が顕著に低減している事が認められ、赤リン、水酸化アルミニウム、シリコーン系難燃剤及び針状無機フィラーとの相乗効果により、より高い難燃性を示していることが判る。
Claims (5)
- ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物、及び添加剤を含み、前記ポリイソシアネート化合物と前記ポリオール化合物の合計100重量部に対して、前記添加剤が、赤リン20〜45重量部、金属水酸化物4〜20重量部、シリコーン系難燃剤3〜20重量部、及び針状無機フィラー1.5〜6.0重量部を含有することを特徴とする難燃性ウレタン樹脂組成物。
- 前記針状無機フィラーは、分子中に水分子を2つ以上含む無機金属水和物である請求項1に記載の難燃性ウレタン樹脂組成物。
- イソシアネートインデックスの範囲が250〜600の範囲である、請求項1又は2に記載の難燃性ウレタン樹脂組成物。
- 前記難燃性ウレタン樹脂組成物は、更に三量化触媒、発泡剤及び整泡剤を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の難燃性ウレタン樹脂組成物。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の難燃性ウレタン樹脂組成物を成形してなる難燃性ポリウレタン成形体。
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CN113861664A (zh) * | 2021-10-20 | 2021-12-31 | 荣威达光电(东莞)有限公司 | 一种耐磨阻燃tpu材料及其制备方法 |
WO2022106493A1 (en) * | 2020-11-19 | 2022-05-27 | Basf Se | Flame-retardant polyurethane foam system |
WO2023139635A1 (ja) * | 2022-01-18 | 2023-07-27 | 株式会社日本アクア | ウレタン樹脂組成物 |
-
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- 2017-11-28 JP JP2017227459A patent/JP2019094469A/ja active Pending
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WO2022106493A1 (en) * | 2020-11-19 | 2022-05-27 | Basf Se | Flame-retardant polyurethane foam system |
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