JP2019093468A - ビトリファイド砥石とその砥石の調質方法 - Google Patents

ビトリファイド砥石とその砥石の調質方法 Download PDF

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Abstract

【課題】目詰まりが起こり難くて良好な切れ味が維持され、さらに、低い温度での処理が可能であり、環境に優しく、耐候性、耐薬品性、耐水性、耐熱性、耐久性に優れるビトリファイド砥石とその砥石の調質方法を提供する。【解決手段】切削性を有する硬質砥粒2と、被削材に対する化学反応性を有し、かつ、切削性を有しない軟質砥粒3とからなる混合砥粒を、ビトリファイドボンド4で結合させたビトリファイド砥石を、組織中の初期気孔6を包囲した面がガラス層5に覆われ、そのガラス層に気孔7が残存しているものにした。【選択図】図3

Description

この発明は、切削性を有する硬質砥粒と、被削材に対する化学反応性を有し、かつ、切削性を有しない軟質砥粒とからなる混合砥粒をビトリファイドボンドを用いて結合させたビトリファイド砥石と、その砥石の気孔率を調整し、なおかつ、砥石強度を過度の砥石硬度上昇と切れ味低下を抑えて高めるビトリファイド砥石の調質方法に関する。
切削性を有する硬質砥粒として、ダイヤモンドや立方晶型窒化硼素(以下CBNと表記)を用いたビトリファイド砥石は、高精度、高能率加工が可能なことから、超仕上げ加工、ラップ盤加工、研削盤加工などに多用されている。
このビトリファイド砥石は、内部に多くの気孔を保有しており、その気孔の存在により、優れた切れ味を発揮する。
ビトリファイド砥石の気孔は、通常、砥石体積の30%〜65%を占める。その気孔があることで、被削材を加工する際に切れ刃として働く、気孔周辺の硬質砥粒のエッジが被削材に食い込みやすくなるエッジ効果を期待でき、さらに、切屑の排出性も良くなって安定した切れ味の持続を図ることが可能になる。
ところが、気孔の多い砥石は、加工が面接触で行われることが多い超仕上げ加工では特に、被削材から削り出される切屑が良好に排出されずに気孔に入り込んで詰まって行く傾向がある。
その気孔に切屑が過剰に入り込むと、砥石は目詰まりし、それが切屑の溶着を引き起こす。そして、生成された溶着物に砥粒のエッジ(切れ刃)が埋もれて切れ味が低下する。
また、溶着部は部分的に突出していることからその溶着部に高圧力が掛かり、局部的な高圧力の印加により砥石の組織が破壊されて溶着した金属片などが脱落し易くなる。
砥石が多くの気孔を有することは、少ない結合剤量で砥粒を支持していることを意味し、砥粒の保持力が低くなる。その砥粒の保持力が低い砥石は特に、溶着物の脱落が引き金になって砥粒も脱落し易くなるため、異常摩耗(砥石損耗)が進行し、砥面が荒れ、仕上げ面粗さの悪化を招く。
研削加工においても超仕上げ加工と同様の現象が起こり、砥石の異常摩耗や仕上げ面粗さの悪化を招く。最近の研削加工では、高精度化の要望が強まり、使用する砥石の砥粒が細粒化する傾向が強い。
また、同時に、加工の高能率化も要求され、微粒砥粒砥石による高精度加工という厳しい要望に応えることが不可避の課題となってきている。
ここで、超仕上げ加工では、目詰まりの防止と安定した切れ味の持続を図る目的で砥石に硫黄やワックスを含浸させることが行われている。
また、結合剤にガラスを含めたり、ガラス質結合剤で砥粒を結合させる技術も、下記特許文献1、2などによって提案されており、これは、ガラスを含まないビトリファイドボンドを使用した砥石に比べて砥粒の保持力や結合強度を向上させることができる。
なお、下記特許文献3には、切れ味と面粗さの向上が特徴の硬質砥粒と軟質砥粒からなる混合砥粒を用いたビトリファイド砥石が示されている。
特開平9−132771号公報 特開2014−4674号公報 特許第523383号公報
上述した従来技術のうち、砥石に硫黄を含浸させる方法によれば、砥石の目詰まりが防止される。また、硫黄による補強がなされるため、砥石の耐摩耗性も向上する。さらに、耐摩耗性が向上することで異常摩耗が抑制されて仕上げ面粗さも良くなる。
しかしながら、環境への配慮(臭気や設備の腐食防止)や加工物への油染みの問題から、最近は硫黄の使用を拒む傾向が高まってきている。
また、ワックスの含浸処理は、硫黄の含浸に比べて砥石の補強効果およびそれによる耐摩耗性の改善効果はやや劣るが、臭いや油染みの問題がないことから最近多用されだしている。
しかしながら、このワックスの含浸処理も、以下の問題を有している。即ち、環境面、防災面から最近では使用する加工液が油性クーラントから水溶性クーラントに置き換わる傾向があるが、その水溶性クーラントを使用する際に、ワックス含浸処理砥石を用いると、クーラントを弾いて砥石の内部や被削材の中心部までクーラントが行き渡らなくなり、それが原因で目詰まりが助長され、砥石性能の著しい低下を招く。
超仕上げ加工も研削加工も鏡面仕上げを要求されるケースが増えている。それに伴い、サブミクロンの粒径の砥粒を用いた砥石が使われだした近年は、毛管現象を利用して気孔に硫黄などを含浸させる方法は、粘度面での制約により実施すること自体が困難になりつつある。
一方、ガラス質結合剤やガラスを含む結合剤で砥粒を結合させた砥石は、ダイヤモンドやCBNの硬質砥粒がガラスに被覆されて切れ味の低下を招いたり、ガラス被覆砥粒を事前に形成する工程が増えたりする不具合がある。
また、砥石の硬度が過大になって酸化セリウム、シリカ、硫酸バリウム、酸化ジルコニウムなどの軟質砥粒を含ませる砥石の利点(切れ味の向上や低押しつけ圧での効率的な加工)が失われ易くなる。
なお、ラップ盤加工の固定砥粒砥石化は、開発途上の新しい加工分野であるが、当該分野では、被削材に対する砥石の押しつけ圧が、例えば、0.01MPaと言った従来の1/100程度の極低圧での加工が要求されるため、砥石は、従来よりも大幅に軟目設定されたものが必要である。
しかしながら、軟目の砥石は、ワーク(被加工物)の種類、加工条件および機械剛性の相違によって砥石損耗量が大きく変動し、耐久性の確保が難しい。
高加工精度を要求される昨今、砥石的には、超微粒領域の砥粒を用いた砥石へ移行せざるを得ない傾向がある。その超微粒領域の砥粒を用いたビトリファイド砥石は、面接触での加工の場合、気孔をそのまま残存させると目詰まりの問題が発生して好ましくない。
このため、目詰まりが起こり難くて良好な切れ味が維持され、さらに、低い温度での処理が可能であり、環境に優しく、耐候性、耐薬品性、耐水性、耐熱性、耐久性に優れるビトリファイド砥石が望まれている。
この発明は、上記の要望に応えたビトリファイド砥石と、その要望を満たすためのビトリファイド砥石の調質方法を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するため、この発明は、下記のビトリファイド砥石を提供する。そのビトリファイド砥石は、切削性を有する硬質砥粒と、被削材に対する化学反応性を有し、かつ、切削性を有しない軟質砥粒とからなる混合砥粒を、低融点・低収縮性のビトリファイドボンドで結合させたポーラス組織の焼成体のビトリファイド砥石であって、組織中の初期気孔を包囲した面がガラス層に覆われ、そのガラス層を除いた前記初期気孔の砥石に対する体積比での占有率が30%〜65%であり、前記ガラス層は前記初期気孔の体積の25%〜70%を占め、そのガラス層に気孔が残存しているものである。
ここで言う「初期気孔」は、ガラス層を形成する前の気孔である。ガラス層の形成によって一部がそのガラス層に埋められるその気孔を、最終的に残される気孔との混同を避けるために、この発明では「初期気孔」と称する。
このビトリファイド砥石は、前記硬質砥粒が、単独のダイヤモンド砥粒、CBN砥粒又はダイヤモンド砥粒とCBN砥粒の組み合わせ物であり、前記軟質砥粒は、酸化セリウム、シリカ、硫酸バリウム、酸化ジルコニウムのいずれかであるものや、前記硬質砥粒と軟質砥粒の各々の粒径が100μm〜0.1μmの範囲にあるものが好ましい。
硬質砥粒と軟質砥粒の含有割合は、硬質砥粒50〜90Vol%に対して軟質砥粒10〜50Vol%が適当である。
前記混合砥粒には、硬質砥粒と軟質砥粒を予め結合させた混合砥粒が含まれていてもよく、用途次第では、最終的に残る気孔の内部にワックスが含浸されていてもよい。
この発明は、切削性を有する硬質砥粒と、被削材に対する化学反応性を有し、かつ、切削性を有しない軟質砥粒とからなる混合砥粒と、低融点・低収縮性のビトリファイドボンドとを混練した後に成形・焼成してポーラス組織のビトリファイド砥石を形成し、次いで、そのビトリファイド砥石の組織中の初期気孔に液体ガラスを含浸させ、その液体ガラスに含まれた液体を蒸発させて前記初期気孔を包囲した面に、気孔を有するガラス層を形成するビトリファイド砥石の調質方法も併せて提供する。
砥石の焼成は、900℃以下の温度で行う。
この調質方法において使用する液体ガラスは、テトラエトキシシラン(TEOS)と称される、アンモニウムイオンとハロゲンイオンを含有したケイ酸アルカリを主体とするケイ酸アルカリ水溶液である。この液体ガラス中の液体は、自然放置によって蒸発させることができる。
この液体ガラスは、原液であってもよいし、揮発性希釈液で希釈したものであってもよい。使用する揮発性希釈液は、イソプロピルアルコールなどでよい。
この発明のビトリファイド砥石は、切削性を有する硬質砥粒と、被削材に対する化学反応性を有し、かつ、切削性を有しない低融点・低収縮性の軟質砥粒とからなる混合砥粒をビトリファイドボンドで結合させたポーラス組織の焼成体をベースにしてその焼成体の組織中の初期気孔の内面をガラス層で覆ったものになっている。
ベースの焼成体が有する初期気孔、すなわち、前記ガラス層を除いた初期気孔の砥石に対する体積比での占有率は30%〜65%であり、その初期気孔の体積の25%〜70%をガラス層が占めている。そのために、最終的に残存する気孔の体積が減少し、気孔への切屑の入り込みが難しくなって目詰まりが抑制される。
また、ガラス層を設けた後も、ガラス層を設ける前の初期気孔の体積の75%〜30%が気孔として内部に残存しているためビトリファイド砥石の特性が維持され、低押しつけ圧の加工でも硬質砥粒のエッジ効果が発揮されて良好な切れ味が維持される。
さらに、追設されたガラス層によってベースの焼成体が補強され、砥石の強度が高まって耐久性も確保される。ガラス層は、ベースの焼成体の初期気孔を包囲した面を覆っており、そのガラス層の内側には軟質砥粒やビトリファイドボンドが存在するため、砥石の強度は必要以上に高まることがなく、ワックス含浸処理時の強度に近いものになる。
このほか、ガラスは、環境を悪化させる要素ではなく、化学的にも安定した素材であるため、砥石の耐候性、耐薬品性、耐水性、耐熱性、耐久性も向上する。
この発明の方法によれば、従来と同じ方法でビトリファイド砥石を製造し、そのビトリファイド砥石に液体ガラスを含浸させ、その液体ガラスに含まれた液体を自然放置するなどして蒸発させるだけでよい。液体ガラスの含浸と蒸発は、常温下で行え、低い温度での処理の要求を満たせる。
また、固化したガラスが砥石の強度を高め、さらに、軟質砥粒や砥粒を結合させているビトリファイドボンドを覆って保護する。そのため、補強の目的や砥石の耐候性、耐薬品性、耐水性、耐熱性などの要求も満たされる。
なお、前記液体ガラスとして、揮発性希釈液で希釈したものを使用すれば、揮発性希釈液の添加量を変えることで液体ガラスの濃度を変化させて前記気孔の砥石に占める割合を調整することができる。
この発明のビトリファイド砥石のガラス層形成前(焼成体)の組織の断面の模式図である。 図1の焼成体の組織の初期気孔に液体ガラスを含浸させた状態の断面の模式図である。 この発明のビトリファイド砥石のガラス層形成後の組織の断面の模式図である。 超仕上げ砥石による玉軸受内輪の軌道面の加工法を示す断面図である。 超仕上げ砥石によるころ軸受外輪の軌道面の加工法を示す断面図である。 超仕上げ砥石によるインフィード加工法の一例を示す断面図である。 超仕上げ砥石によるスルーフィード加工法の一例を示す断面図である。 ラップ盤加工の加工法を示す側面図である。 研削盤加工の加工法を示す斜視図である。 研削盤用砥石の一例を示す斜視図である。
以下、添付図面の図1〜図10に基づいて、この発明のビトリファイド砥石と、その砥石の調質方法の実施の形態を説明する。
この発明のビトリファイド砥石の組織のイメージ図を図1に示す。この図1に示すように、ビトリファイド砥石1は、切削性を有する硬質砥粒2と、被削材に対する化学反応性を有し、かつ、切削性を有しない軟質砥粒3と、これらの砥粒を結合させるビトリファイドボンド4と、初期気孔(気孔部)6とからなる。
硬質砥粒2は、粒径が100μm〜0.1μmの範囲にあるダイヤモンド砥粒やCBN砥粒が用いられ、軟質砥粒3は、これも粒径が100μm〜0.1μmの範囲にある酸化セリウム、シリカ、硫酸バリウム、酸化ジルコニウムなどが用いられる。
また、ビトリファイドボンド4は、融点および熱分解温度が900℃以下の低融点・低収縮性のものが用いられる。その低融点・低収縮性ビトリファイドボンド4は、例えば、炭酸亜鉛又は炭酸マグネシウムの反応焼結剤とフッ化リチウムを含有したものがある。
前記硬質砥粒2と軟質砥粒3は、硬質砥粒50〜90Vol%に対して軟質砥粒10〜50Vol%の割合で混合されて、その混合砥粒にビトリファイドボンド4を添加した材料が混練後に必要な形状に成形される。
そして、得られた成形体が900℃以下の温度で焼成され、これにより、硬質砥粒2と軟質砥粒3がビトリファイドボンド4によって結合された図2に示す断面をもったポーラス組織のベースになる焼成体1A(ガラス層を設ける前のビトリファイド砥石)が得られる。
そのベースになる焼成体1Aは、多数の初期気孔(ガラスによって一部が埋められる気孔)6を有する。その初期気孔6は、焼成体1Aの全体に対する体積比での占有率が30%〜65%になっている。
その焼成体1Aをベースにして、当該焼成体1Aの初期気孔6を囲んだ面を、図3に示すように、ガラス層5で覆う。そのガラス層5は、焼成体1Aの初期気孔6に液体ガラス5Aを含浸させ、その液体ガラス5A中の液体(メタノール又はエタノールと水分)を蒸発させて形成する。
液体ガラス5Aは、液体が蒸発すると、初期気孔6を包囲した面を覆う固体のガラス層5が形成され、初期気孔6を包囲した面の内側にガラス層に占有されない箇所として、図3に示した気孔(最終的に残る気孔)7が形成される。その気孔7は、初期気孔6の体積の25%〜70%をガラス層5が占めるので、初期気孔6の体積の75%〜30%を占めるものになる。
液体ガラスは、原液のままでも、含まれた液体(メタノールまたはエタノールと水)が常温下での放置などによって蒸発すると体積が減少する。そのため、揮発性希釈液を用いなくても気孔7が形成される。
ただし、原液にイソプロピルアルコールなどの揮発性希釈液を加えると、その揮発性希釈液の添加量を変えることで液体ガラスの濃度を変化させて砥石に占める気孔7の割合(残存量)を調整することができる。
気孔7の量が多くなるにつれてガラス層による砥石の補強効果は薄れるが、低押しつけ圧による加工での切れ味は向上する。従って、気孔の残存量の調整は、砥石の性能を用途に応じたものにする上で重要であり、その調整が必要であれば、揮発性希釈液を添加する。
図4〜図7は、超仕上げ用のビトリファイド砥石1を用いた加工形態の具体例を表している。超仕上げ用のビトリファイド砥石1は、図4に示す、玉軸受内輪10の軌道面10aの仕上げ、図5に示す、ころ軸受外輪11の軌道面11aの仕上げ、図6に示す、軸受用ころなどのワークの軸体12のインフィード加工による外形面12aの仕上げ、図7に示す、ワークの軸体12のスルーフィード加工による外形面12aの仕上げなどに好適に利用することができる。
図4の加工は、超仕上げ用のビトリファイド砥石(以下では単に砥石と言う)1をシリンダアクチュエータなどの押圧具で回転する玉軸受内輪10の軌道面(円弧溝)10aに低圧で押し付け、その砥石1を所定角度範囲で揺動させることで軌道面10aの全域を精密研磨する。
図5の加工は、砥石1を回転するころ軸受外輪11の軌道面11aに低圧で押し付け、その砥石1を軸方向に往復摺動させることで軌道面11aの全域を精密研磨する。
図6の加工は、ターニングロール13で支えて定位置で回転させる軸体12の外形面12aに砥石1を低圧で押しつけ、その砥石1を軸体12の軸方向に往復動させることで軸体12の外形面12aの全域を精密研磨する。
また、図7の加工は、一定間隔を保って配置された2個の回転する調整車14間にワークの軸体12を連続的に流し、その軸体12に往復運動する砥石1を押し付けて軸体12の外形面12aの全域を精密研磨する。
ビトリファイド砥石の気孔(初期気孔)に対する液体ガラス含浸処理の有効性と効果の確認試験を行った。
試験は、超仕上げ加工とラップ盤加工と、研削盤加工を選択し、それぞれの加工に対し、適用する砥石を選択し、その砥石に濃度100%、80%、60%、40%の液体ガラスを含浸させ、ワックス含浸処理品を比較対象にして砥石の硬度、強度の違い、加工性能の違いを調べた。その超仕上げ加工での加工性能の相違の比較を以下の方法で行った。
−超仕上げ加工−
この超仕上げ加工では、加工対象のワークとして最も多用されている高炭素クロム軸受鋼(SUJ−2)で形成された玉軸受内輪の軌道面の超仕上げ加工を行った。その加工は図4の方法で行われる。
この方法では、鋼に対して有効なCBN砥粒を採用した砥石(ビトリファイド砥石)を使用した。
加工方式は、目標の加工面粗さの程度によって、高精度が要求される二段加工(粗加工砥石での加工+仕上げ加工砥石での加工)方式と、比較的ラフな加工面粗さでよい一段加工(1品種の砥石で目標の取り代と加工面粗さを確保する)方式の2通りがあり、3種類の粒度の砥石が必要である。参考として、一段加工用には、ダイヤモンド砥粒を用いた砥石も使用した。
ワークの加工は、ISO規格の#6203の玉軸受内輪を4300rpmの高速で回転させ、砥石ホルダに挿入した砥石を玉軸受内輪の軌道面にエアーシリンダで押し当て、その砥石を18°の揺動角(=図4の2β)を持って800cpmの高速で揺動させ、10秒以内の短時間で要求される軌道面形状と軌道面の面粗さを確保する方法で行った。
要求される加工面粗さを確保するため、加工終了の2秒前に仕上げの条件として、砥石の揺動数を120cpmに減少させた。
二段加工の粗加工では、φ6〜8μm程度の取り代と0.03〜0.05μmRa程度の加工面粗さが要求される。また、その二段加工の仕上げ加工では、φ2〜3μm程度の取り代と0.01〜0.015μmRa程度の加工面粗さが要求される。
また、一段加工では、φ7〜9μm程度の取り代と0.02〜0.03μmRa程度の加工面粗さが要求され、さらに、いずれの加工方法に於いても砥石損耗量は1μm/1ヶ以内が要求される。
そこで、1)粗加工用、2)中仕上げ用(一段加工用)、3)仕上げ用の3種類の砥石について、各々に用いる砥粒の粒度(粗粒、中間的粒径の中位粒、および微粒)を選択し、砥石硬度も、切れ味重視の軟目砥石、標準的な硬度を有する中位砥石、寿命重視の硬目砥石の3種類を準備してそれぞれの砥石の評価を行った。また、一段加工につては、ダイヤモンド砥粒を有する砥石との比較も行った。
この試験で、使用する砥粒の粒度を粗粒、中位粒、微粒の3パターンに分け、砥石硬度も、硬目、中位、軟目の3パターンに分けたのは、使用する砥粒の粒径や砥石の硬さが変われば砥石の初期気孔(ガラス層を設ける前の気孔)の大きさや砥石の全体に占める初期気孔の量(気孔率)も変動し、その初期気孔に液体ガラスを含浸させてガラス層を作り出す砥石については、ガラス層の設置効果が変わってくると推察できるので、その設置効果の違いを確認するためである。
粗加工には、平均砥粒径7μm(2000番メッシュ)の砥石を選定した。また、一段加工(中仕上げ加工)には、平均砥粒径2.5μm(4000番メッシュ)の砥石を選定し、仕上げ加工には、平均砥粒径1μm(8000番メッシュ)の砥石を選定して鏡面仕上げを行った。
砥石を構成する砥粒は、前記特許文献3に記載された、切れ味と面粗さの向上が特徴の硬質砥粒と軟質砥粒からなる混合砥粒を用いた。鉄系材料(軸受鋼など)を加工する砥石に含ませる軟質砥粒は、酸化セリウム(CeO)とした。
試験に用いた砥石の種別、硬質砥粒の種類、砥粒径、硬質砥粒と軟質砥粒の含有率、砥石硬度、砥石強度を表1にまとめる。また、使用した結合剤の種類と含有量を表2に示す。
Figure 2019093468
・砥石のRL硬度は、ロックウェルスーパーフィシャル硬さ試験機を使用して直径3.175mmの鋼球の圧子を、基準荷重29.4N、試験荷重196Nで砥石に押し付けて測定した。
・砥石強度は、島津製作所製オートグラフAG−Xを用いて、2点支持、スパン距離30mm地点での1点荷重印可によって測定した。
Figure 2019093468
比較試験
超仕上げ加工での粗加工には、表1の区分IのA〜Cの3種類の砥石を用いた。また、超仕上げ加工での一段加工(又は中仕上げ)には、表1の区分IIのD〜Fの3種類の砥石を用いた。一段加工には、比較のために、ダイヤモンド砥粒を使った表1の区分IIIのG〜Iの3種類の砥石も用いた。
さらに、仕上げ加工には、鏡面仕上げを行うために、表1の区分IVのJ〜Lの3種類の砥石を用いた。
なお、砥石に含ませた砥粒は、硬質砥粒単独ではなく、軟質砥粒を加えた混合砥粒である。例示のケースでは、軸受鋼で形成された玉軸受内輪の軌道面を加工する。このような鉄系材料の加工では、軟質砥粒として酸化セリウム(CeO)を用いる。表1の軟質砥粒は、その酸化セリウムである。
表1の12種類の砥石に対し、i)ガラス層の追設無し、ii)ワックスの含浸処理、iii)ガラス層の追設の各処理を施した。
ワックスの含浸処理では、天然のワックスの中で最も硬くて高融点であるカルナバワックスを使用した。
また、ガラス層の追設は、砥石の気孔に液体ガラスを毛管現象を利用して含浸させ、含浸後の砥石を6日間自然乾燥させて液体ガラス中の液体を蒸発させて気孔を囲む面にガラス層を形成する方法で行った。
砥石の気孔に含浸させる液体ガラスは、希釈していない濃度100%の原液を1回含浸したものと2回含浸したもの、及び原液をイソプロピルアルコールで80%濃度、60%濃度、40%濃度にそれぞれに薄めたものを使用した。
原液の液体ガラスは、ガラス成分を約57%含む固形物が体積の約70%を占めており、残りは、メチルアルコール又はエチルアルコールと水分である。従って、原液の液体ガラスを使用しても、1回含浸では初期気孔の約30%が気孔として調質処理を施した砥石に残る。
原液の2回含浸は、1回目の含浸・乾燥後に2回目の含浸・乾燥を行った。その結果、砥石の最終的な気孔率は6〜7.5%まで低下したが、初期気孔が完全に埋め尽くされることはなかった。
3回目の液体ガラス含浸も試みたが、3回目には毛管現象を利用した液体ガラスの吸入はできなかった。これは、2回目の含浸により、連続気孔が独立気孔に変化したからであると思われる。
液体ガラス2回含浸後の砥石は、液体ガラス1回含浸品に比べてRL硬度が5〜17(表3の実施例No.C3とNo.C4の差が5、実施例No.A3とNo.A4の差が17)硬くなったが、抗折力で評価した砥石強度は1回含浸品とさほど変わっていない。
その気孔を保持することによってエッジ効果が発揮されて切れ味の低下が抑制され、さらに、初期気孔に充填されたガラス成分により、耐摩耗性の向上が図られる。
また、追設されたガラス層によって最終的に残る気孔の開口が狭められるため、気孔に対して切屑が入り込み難くなり、そのために砥石の目詰まりが抑制され、このことも、切れ味の低下の抑制に寄与する。
最終的に残る気孔の砥石の全体に占める割合は、使用する砥粒の粒度、硬さ、硬質砥粒と軟質砥粒の混合割合、および気孔に対するガラスの充填率によって変わってくる。そのため、ガラス層設置の効果も、使用する砥粒の粒度、硬さ、硬質砥粒と軟質砥粒の混合割合、および気孔に対するガラスの充填率によって変わる。
そこで、表3に示す72種類の実施例および比較例の砥石を準備した。各実施例の砥石に対する液体ガラスの含浸は、容器に対して液体ガラスを砥石厚みの半分程度の深さになるように注入し、その容器中の液体ガラスに砥石を浸漬し、砥石の初期気孔に毛管現象を利用して液体ガラスを吸入させる方法で行った。
そして、液体ガラス含浸後の砥石を6日間自然乾燥させて液体を蒸発させ、硬化したガラス層を作り出した。
原液の2回含浸は、1回目の含浸・乾燥後に2回目の含浸・・乾燥を行った。その結果、砥石の最終的な気孔率は6〜7.5%まで低下したが、初期気孔が完全に埋め尽くされることはなかった。
3回目の液体ガラス含浸も試みたが、3回目には毛管現象を利用した液体ガラスの吸入はできなかった。これは、2回目の含浸により、連続気孔が独立気孔に変化したからであると思われる。
このようにして調質を行った砥石の気孔率(砥石の全体に占める割合)、RL硬度、砥石強度を測定した。その測定結果を表3に併せて示す。RL硬度と砥石強度の測定は、表1に記載の方法で行った。表3の実施例の含浸液は、全て液体ガラスである。同表中の100%液2回は、濃度100%の液体ガラスを2回に分けて含浸させたものを示している。
Figure 2019093468
表3のデータから分かるように、砥石のRL硬度は、気孔率によって大きく左右され、100%濃度の液体ガラスを使用したものは、そのRL硬度が元の数値に比べて59〜166も高まる(硬くなる)。
液体ガラスの濃度を80%→60%→40%と薄めて行くと、20%希釈する毎にRL硬度は、表3のデータでは2〜44軟らかくなっている(No.C6とC7の差が2、No.J6とJ7の差が44)。
そのRL硬度は、砥石の品質毎に変化の傾向が異なるが、20%希釈する毎に凡そ20〜30軟目に推移していることが表3から分かる。
このRL硬度の変化の度合は、砥石の元の硬度が軟らかいほど大きく、元の硬度が硬いほど小さくなる。
砥粒の粒度による影響は少ない。ワックス含浸処理品と比較すると濃度100%の液体ガラスを用いた製品はRL硬度が圧倒的に大きく、濃度80%〜60%の間の液体ガラスを用いた製品が、ワックス含浸処理品と同程度のRL硬度を示す。
砥石の物性のもう一つの調査として砥石強度(抗折力)を測定し、調質処理による砥石強度の上昇具合を比較した。
気孔率に大きく左右されるRL硬度と異なり、砥石強度そのものを比較することで調質処理の有効性を確認することができる。
ワックス含浸処理による砥石強度の上昇は、7〜22.7MPaとなっている(No.B2が7.0、No.L2が22.7)。
液体ガラスを含浸させた調質品は、未処理品に比べて砥石強度が高まるが、その砥石強度の向上率には、No.B6、B7の122%〜No.L4の249%と大きな開きがある。これは、処理前の砥石強度が影響しているからである。なお、No.L4の砥石強度上昇は、No.L2のワックス含浸品よりも小さい。
砥粒の粒度が粗い2000番の砥石は、強度の上昇割合が総じて小さく、逆に砥粒の粒度が細かい8000番の砥石は、強度の上昇割合が大きい。中位の4000番の砥石は、強度の上昇割合も中間的な値になっている。
これは、粗粒砥粒の砥石の強度は、粗加工に耐える必要上、強く設定されているのに対し、微粒砥粒の砥石は軟目設定にする必要上、砥石強度を元々弱く設定しており、これにより、ガラスによる補強効果(強度上昇率)に違いが生じることによる。
抗折力で見た砥石強度は、ワックス含浸処理品と濃度100%の液体ガラス2回含浸品とがよく似た値を示す。含浸させる液体ガラスの濃度を80%、60%、40%と低下させていっても、強度はRL硬度のように極端な数値変化を示さず、徐々に低下する(弱くなる)傾向にある。
このことから、固化したガラスの強度自体は砥石の結合剤の強度に比べて弱く、ガラスは、気孔の残存量(完成品の気孔率)を下げて気孔に対する切屑の侵入を抑える働きをするが、砥石の強度を高める補強に関しては、大きく寄与していないことが分かる。
・性能比較試験
−玉軸受内輪の軌道面の超仕上げ加工−
玉軸受内輪の軌道面の超仕上げ加工を行った。この試験に用いたワーク(被加工物)は、型番6203番の、硬度がHRC≒60の高炭素クロム軸受鋼(SUJ−2)である。
試験には、軌道幅:5.5mm、マタギ幅:5mm、長さ35mmの寸法を有する砥石を用いた。
使用した砥石は、表3に示した区分I〜IVの砥石、すなわち、CBN硬質砥粒を用いた粗用2000番、同じくCBN硬質砥粒を用いた中仕上げ用4000番とダイヤモンドの硬質砥粒を用いた中仕上げ用4000番、及びCBN硬質砥粒を用いた仕上げ用8000番の全81品種(実施例57品種)である。
その砥石と和泉金属株式会社製の超仕上げ加工機KN−533を使用して以下の条件で加工を行って加工面粗さと砥石損耗量を調べた。
・粗加工
加工条件 ワークの周速:300m/min
砥石揺動数 :800cpm
砥石揺動角β:18°(2β=36°)
砥石加圧力(押し付け圧):1.5MPa
加工時間 :8秒
・仕上げ加工
ワークの周速:300m/min
砥石揺動数 :120cpm
砥石揺動角β:18°(2β=36°)
砥石加圧力(押し付け圧):1.5MPa
加工時間 :2秒
その加工条件を表4にまとめる。なお、2000番の砥石については、加圧力1.5MPaでは取り代が過大で砥石の損耗が激しかったので、加圧力を1.0MPaに落として加工を行った。この砥石加圧力以外の加工条件は全て同じにした。
超仕上げ加工には、加工液として油性のユシロカットSF−36を使用した。この試験の結果を表5に示す。
なお、取り代と加工面粗さ評価は、ワークの加工数を15個とし、最初の5個は捨てワークにして6個目から15個目までの10個のワークの取り代と加工面粗さを測定して得られた値の平均値を示した。
また、砥石損耗量の評価は、15個のサンプルの合計損耗量をサンプルの個数である15で除した1個当たりの平均砥石損耗量を調べてその値の違いを見た。
Figure 2019093468
Figure 2019093468
表5の試験結果から、実施例の砥石は、比較例の砥石に比べて、取り代が小さくなっているもの、砥石損耗量が若干大きくなっているもの、加工面粗さがわずかに劣るものがいくつかみられるが、平均して砥石損耗量と加工面粗さが勝るものになっている。砥石の損耗量は耐久性の面で小さいほどよい。また、加工面粗さに優れることは、良好な切れ味が維持されていることを表す。
CBN砥石の2000番の粗用軟目品については、現用されているワックス含浸処理(No.A2)では耐摩耗性の改善がほとんどなされていない。これに対し、液体ガラスを含浸させた実施例No.A3〜No.A7については砥石損耗量が実用レベルに抑えられている。
No.B3〜No.B7の硬度中位品、No.C3〜No.C7の硬度硬目品は、良好な取り代を維持しつつ、耐摩耗性の改善が図れている。この結果から、砥粒1個に掛かる負荷の大きい粗加工用砥石については、液体ガラスの含浸処理が非常に有効であることが分かる。
中仕上げ加工や要求加工精度(仕上げ面粗さ規格)がラフなときに用いられる4000番のCBN砥石は、軟目品、中位品、硬目品とも、液体ガラス含浸処理の有効度合いが、含浸させる液体ガラスの濃度によって違っている。
軟目品に関しては、ワックス含浸処理のNo.D2は耐摩耗性の改善効果が十分でないのに対し、濃度100%の液体ガラスを含浸させた実施例No.D3、No.D4は十分な耐摩耗性が得られ、加工面粗さも大きく向上している。
含浸させる液体ガラスの濃度を下げて行くに従い、取り代は増加傾向を示すが、耐摩耗性は低下している。
硬度中位品については、ワックス処理(No.H2)でも耐摩耗性が幾分か改善されているが、濃度60%以上、特に、濃度80%以上の液体ガラスを含浸させたNo.H3、H4は、No.H2に比べて数倍の改善効果が得られている。
硬度硬目品は、ワックス処理(No.I2)でも耐摩耗性が高まる。その耐摩耗性は、濃度80%以上の液体ガラスを含浸させたNo.I3、No.I4が特に顕著であるが、液体ガラス含浸品は、耐摩耗性は大幅に改善されているが硬度がやや高まり過ぎと考えられ、取り代の低下が見られる。この硬度中位品での液体ガラスの濃度は、60%以上が有効と思われる。
濃度100%の液体ガラスを2回含浸させて気孔率を限りなく低下させた砥石による加工では、未処理品に比べて取り代は30%少なくなったが、砥石損耗量は半分以下に減少した。
この2回処理品は、粗粒領域で良好な結果が得られており、気孔の多い軟目砥石の処理に有効なことが証明される。
なお、8000番の砥石は、液体ガラスの1回含浸処理でも硬くなりすぎて切れ味が低下したので、2回の含浸処理品はより切れ味が低下することが明らかである。そのため、2回含浸処理品については、加工テストは行わなかった。
比較のためにダイヤモンド砥石の中仕上げ用についても試験を行った。その結果については、CBN砥石の中仕上げ用とほぼ同様の傾向が見られた。
なお、この試験は、ダイヤモンド砥石で鋼を加工する試みであったため、ダイヤモンドの鉄に対する親和性の影響もあって、CBN砥石に比べて取り代の低下と砥石損耗量の増加が生じた。
ただ、この試験でも耐摩耗性の増加が確認されたので、被削材(ワーク)がセラミックスなどの非鉄系材料である場合には、液体ガラス含浸の有効性を期待できる。
仕上げ用のCBN砥石に関しては、軟目品、中位品、硬目品とも、液体ガラスの含浸は、濃度の濃淡にかかわらず、砥石が硬目になりがちである。仕上げ用8000番の砥石のガラス含浸品は、比較品に比べて取り代の減少が大きく、その割りには加工面粗さの向上効果が小さい。従って、仕上げ用8000番のような超微粒砥粒を用い砥石は、軟目設定が好まれる。
各加工工程での砥石損耗量は、切れ味維持の面で1μm/1個 程度が良好とされる。また、加工能率の面からは取り代は大きいに越したことはない。これを考えると仕上げ用8000番の砥石に対する本発明の採用は、必ずしも適しているとは考えられないが、ワックス含浸処理品が敬遠される水溶性クーラントの使用に加えて耐久性も要求される場合には、8000番の砥石に対して液体ガラスを含浸する調質方法も否定されるものではない。
なお、液体ガラスの含浸は、番手の大きな砥石程、希釈率の高いものを利用するのがよい。毛管現象を利用した自然吸い込みの含浸では、高濃度の液体ガラスを用いると砥石の組織の全域に均一に液体ガラスが行きわたらない可能性がある。希釈率の高い液体ガラスを用いる場合も、含浸→液体の蒸発を数回繰り返すことによって気孔率を制御することが可能である。
−ラップ盤加工−
液体ガラスの含浸処理による2つ目の評価試験として、固定砥粒ビトリファイド砥石を用いたラップ盤加工を試した。
そのラップ盤加工は、図8に示すように、貼付プレート20で保持した加工対象のワークWを回転させながらラップ定盤21の上面にセットされたラップ盤用砥石(固定砥粒砥石)1−1に押し当て、加工面にノズル22から加工液(クーラント)を供給しながら加工を行うものである。
・性能比較試験
試験には、一段加工用として、粗用〜中仕上げ用として標準的に用いられている粒度4000番(平均の砥粒径:2.5μm)の砥石を選んで用いた。
その砥石に対して、下記1)〜3)を施した。
1)処理なし
2)ワックス含浸処理(使用ワックス:カルバナワックス)
3)液体ガラス含浸の処理
液体ガラスは、濃度100%の原液、その原液にイソプロピルアルコールを加えて濃度を80%、60%、40%のそれぞれに希釈した4種類の液を用いた。液体ガラス含浸後の砥石は、6日間自然乾燥させて液体を蒸発させ、組織内に硬化したガラス層を作り出した。
この試験に用いたラップ盤用砥石1−1の組成及びRL硬度、砥石強度と、その砥石に用いた結合剤の組成を表6と表7に示す。
この砥石は、含有成分を体積比で表すと、ダイヤモンド砥粒31.2%、SiO砥粒5.2%、気孔率46.3%、結合剤率17.3%である。
砥石の物性は、RL硬度(既述の方法で測定)が50、抗折力で評価した砥石強度(これも既述の方法で測定)が、33.8MPaであった。
Figure 2019093468
Figure 2019093468
ワックス含浸処理品と、液体ガラス含浸品の含浸液硬化後(完成品)の物性を表8に示す。RL硬度は、濃度100%の液体ガラス液を含浸させた実施例No.M3がワックスを含浸させた比較例No.M2に比べて18高まり、濃度60%〜40%の液体ガラスを含浸させた実施例No.M5〜No.M6の間がワックスを含浸させた比較例No.M2とほぼ同硬度となる。
抗折力で評価した砥石強度は、濃度100%〜80%の液体ガラスを含浸させた実施例No.M3、No.M4の間にワックスを含浸させた比較例No.M2の硬度がある。
Figure 2019093468
−ラップ盤加工での効果の確認−
固定砥粒砥石を使うラップ盤加工には、日本エンギス社製のTrinity-Y1片面ラップ装置 EJW-380I-1ALDを用いた。
その装置は、外形:φ380のラップ定盤21に対して、φ210mmの穴なし砥石を貼り付けた。加工対象のワークWは、次世代パワー半導体の材料として注目されている炭化ケイ素(SiC)の4インチウェハーを採用した。そのウェハーの加工面はSi面とした。
そのワークWは、ダイヤモンド砥粒(MD)の600番(平均砥粒径24μm)の砥石で前加工を行って加工面の粗さを0.47μmRaの粗さに統一した。
ラップ定盤に異なった処理を施したラップ盤用砥石(固定砥粒砥石)1−1をセットし、貼付プレート20にワークWをワックスで貼着固定し、このワークWを回転させながらこれも回転するラップ盤用砥石(固定砥粒砥石)1−1に押しつけて加工を行った。
砥石の砥粒は、表6に示した硬質砥粒と軟質砥粒からなる混合砥粒を採用し、硬質砥粒のダイヤモンド砥粒は4000番(平均砥粒径2.5μm)を用い、軟質砥粒はシリカ(SiO2、平均砥粒径3μm)を用いた。この試験での加工条件を表9にまとめる。
Figure 2019093468
−試験結果−
4インチ炭化ケイ素(Sic)ウェハーのラップ盤による加工結果を表10にまとめる。
この試験での加工性能の評価は、取り代、砥石損耗量、研削比、加工面粗さの4項目で行った。
取り代は、4000番砥石による加工の場合、通常、φ380mm径の砥石を用いる際には1μm/min(加工レート:1.0)を目標にするが、この試験では、直径がφ210mmの小径砥石を採用したので、通常の半分の0.5μm/minを目標にした。
Figure 2019093468
この試験では、ワックスを含浸した比較例No.M2は、使用したクーラントが水であったことからその水を弾いてしまってワークは全く切れなかった。
一方、濃度100%の液体ガラスを含浸させた実施例No.M3は、取り代は未処理の比較例No.M1に比べて3割近く減少したが、砥石損耗量が大幅に改善され、研削比では1.77倍にも達した。
液体ガラスの濃度を80%→60%→40%と薄くするにつれて取り代は向上するが、その一方で砥石損耗量も増加する。ただ、各濃度の液体ガラス含浸品の全てでの取り代の向上は達成されなかったが、耐摩耗性の向上は図られ、研削比については、実施例No.M3〜No.M6の全てが、未処理の比較例No.M1に比べて1.5倍以上の結果が得られた。
−研削盤加工−
液体ガラスの含浸処理による3つ目の評価試験として、縦型研削盤を用いた研削試験を行って研削盤用ビトリファイド砥石の評価を行った。
加工対象のワークには、4インチのアルミナ(Al)盤を用いた。この研削加工では、ワックスの含浸品の砥石は通常用いないので、一段硬目の砥石を設計し、取り代と砥石損耗量の関係を調べた。
−比較試験−
試験用砥石は、中仕上げ用として標準的に用いられる粒度2000番(平均砥粒径7μm)とし、砥石硬度は結合度が中位の『K』を選んだ。
その砥石に対して、下記1)〜3)を施した。
1)処理なし
2)硬度が一段硬目の結合度『L』の砥石で処理なし
3)液体ガラス含浸の処理
液体ガラスは、濃度100%の原液、その原液にイソプロピルアルコールを加えて濃度を80%、60%、40%のそれぞれに希釈した4種類の液を用いた。液体ガラス含浸後の砥石は、6日間自然乾燥させて液体を蒸発させ、組織内に硬化したガラス層を作り出した。
・砥石の比較
試験用に製作した砥石の諸元を表11に、また、その砥石に含ませた結合剤の組成を表12にそれぞれ示す。表11の基準砥石は、結合度『K』の砥石である。
Figure 2019093468
Figure 2019093468
表11に示した通り、基準砥石のNo.N1の組織は、体積比でダイヤモンド砥粒が22.0%、シリカ(SiO)が14.3%、気孔率が48.4%、結合剤率が15.3%となっている。
比較砥石のNo.N2の結合度L品は、結合剤率が19.7%で、No.N1の基準砥石よりも多くなっている。
基準砥石No.N1の物性は、RL硬度(既述の方法で測定)が12、抗折力で評価した砥石強度(これも既述の方法で測定)が、24.5MPaであった。
一段硬目の結合度Lの砥石No.N2は、RL硬度が50で基準砥石よりも38も硬く、抗折力でみた砥石強度は、37.2MPaと、基準砥石よりも12.7MPa強くなっている。
基準砥石と一段硬目の結合度Lの砥石の液体ガラス含浸処理後の物性は、表13に示す通りであった。
Figure 2019093468
−研削盤加工での効果の確認−
研削盤加工には、加工装置として、日本エンギス社製の縦型研削盤Trinity-Y EVG-250を用いた。その縦型研削盤の概要を図9に示す。
図9の縦型研削盤25は、研削盤用砥石を装着する主軸26と、加工対象のワークを保持する回転テーブル27を有する。
この縦型研削盤25の主軸26に、図10に示す砥石、すなわち、φ250mmのカップホイール23の端面に、9mm×5mm×6mmサイズの砥石セグメント24を52個(図の砥石はその数がテスト品よりも少ない)貼り付けた研削盤用砥石1−2を装着し、この研削盤用砥石1−2を高速回転させて回転テーブル27上にセットされたワークWに定速で切り込ませる。ワークWは、回転テーブル27により回転させている。
この研削盤加工で用いたワークは、4インチの純度99・6%のアルミナ盤である。研削盤用砥石1−2は、ダイヤモンドの硬質砥粒とシリカ(SiO)の軟質砥粒を含ませた混合砥粒砥石であり、砥粒の粒度は、2000番(平均粒径:7μm)である。
ワークのアルミナ盤は、ダイヤモンド砥粒(MD)の600番(平均砥粒径24μm)にて前加工を行い、加工面粗さを0.25μmRaに統一した。この加工での加工条件を表14に示す。また、加工結果を表15に示す。
Figure 2019093468
Figure 2019093468
−試験結果−
この試験での評価は、消費電力、取り代、砥石損耗量、研削比、加工面粗さの5項目を調べて行った。
耐摩耗性の向上を狙って砥石硬度を一段硬目に設定した比較例No.N2は、比較例No.N1に比べて砥石損耗量が約40%改善されているが、消費電力は比較例No.N1の2倍近くに上昇し、また、切れ味の低下により取り代が約30%小さくなっている。
これに対し、濃度100%の液体ガラスを含浸した実施例No.N3は、消費電力は比較例No.N1に比べて約38%増加しているが、取り代は低下しておらず、耐久性を表す砥石損耗量は半分近くに改善され、研削比が1.8倍に向上している。実施例No.N3〜No.N6の仕上げ面粗さは、比較例No.N1とさほど変わらず、有意差がない。
含浸させる液体ガラスの濃度を80%→60%→40%と薄くするにつれて消費電力は減少していくが、取り代はさほど変わらず、砥石損耗量のみが増加している。濃度40%の液体ガラスを用いた実施例No.N6は、比較例No.N1との比較では砥石損耗量の減少がわずかである。
研削加工に関しては、液体ガラスの含浸処理によるガラス層の追設は、消費電力を若干増加させる傾向にあるが、取り代にさして影響するほどではなく、砥石損耗量のデータから切れ味の持続が図られていることがわかる。
砥石の耐摩耗性は、各濃度の液体ガラス含浸品の全てが改善されているが、特に、高濃度の液体ガラスを用いたものは、その耐摩耗性の改善効果が高く、耐久性向上の有望な策であることが分かる。
なお、実施データは示していないが、この発明のビトリファイド砥石は、液体ガラスの含浸、固化後に組織内に残される気孔7に従来使用されているようなワックスを含浸させることができる。そのワックスとガラス層を併用することで、液体ガラスのみを含浸させた砥石とは若干違った特性を期待することができる。
1 ビトリファイド砥石
−1 ラップ盤用砥石
−2 研削盤用砥石
1A 焼成体(ガラス層を設ける前のビトリファイド砥石)
2 硬質砥粒
3 軟質砥粒
4 ビトリファイドボンド
5 ガラス層
5A 液体ガラス
6 初期気孔
7 気孔
10 玉軸受内輪
10a 軌道面
11 ころ軸受外輪
11a 軌道面
12 軸体
12a 外形面
13 ターニングロール
14 調整車
20 貼付プレート
21 ラップ定盤
22、28 ノズル
23 カップホイール
24 砥石セグメント
25 縦型研削盤
26 主軸
27 回転テーブル
W ワーク

Claims (9)

  1. 切削性を有する硬質砥粒と、被削材に対する化学反応性を有し、かつ、切削性を有しない軟質砥粒とからなる混合砥粒を低融点・低収縮性のビトリファイドボンドで結合させたポーラス組織の焼成体のビトリファイド砥石であって、組織中の初期気孔を包囲した面がガラス層に覆われ、そのガラス層を除いた前記初期気孔の砥石に対する体積比での占有率が30%〜65%であり、前記ガラス層は前記初期気孔の体積の25%〜70%を占め、そのガラス層に気孔が残存しているビトリファイド砥石。
  2. 前記硬質砥粒は、単独のダイヤモンド砥粒、単独の立方晶型窒化硼素砥粒又はダイヤモンド砥粒と立方晶型窒化硼素砥粒の組み合わせ物であり、前記軟質砥粒は、酸化セリウム、シリカ、硫酸バリウム、酸化ジルコニウムのいずれかであり、前記硬質砥粒の含有割合50〜90Vol%に対する前記軟質砥粒の含有割合が10〜50Vol%である請求項1に記載のビトリファイド砥石。
  3. 前記硬質砥粒と軟質砥粒の各々の粒径が100μm〜0.1μmの範囲にある請求項1又は2に記載のビトリファイド砥石。
  4. 前記混合砥粒に、硬質砥粒と軟質砥粒とからなる混合砥粒が含まれている請求項1〜3のいずれかに記載のビトリファイド砥石。
  5. 前記気孔の内部にワックスが含浸されている請求項1〜4のいずれかに記載のビトリファイド砥石。
  6. 切削性を有する硬質砥粒と、被削材に対する化学反応性を有し、かつ、切削性を有しない軟質砥粒とからなる混合砥粒と低融点・低収縮性のビトリファイドボンドを混練した後に成形・焼成してポーラス組織のビトリファイド砥石を形成し、次いで、そのビトリファイド砥石の組織中の初期気孔に液体ガラスを含浸させ、その液体ガラスに含まれた液体を蒸発させて前記初期気孔を包囲した面に、気孔を有するガラス層を形成するビトリファイド砥石の調質方法。
  7. 前記液体ガラスとして揮発性希釈液で希釈した液体ガラスを使用し、前記揮発性希釈液の添加量を変えることで液体ガラスの濃度を変化させて前記気孔の砥石に占める割合を調整する請求項6に記載のビトリファイド砥石の調質方法。
  8. 前記揮発性希釈液として、イソプロピルアルコールを用いる請求項6又は7に記載のビトリファイド砥石の調質方法。
  9. 濃度の低い液体ガラスの含浸と含浸した液体ガラスに含まれる液体の蒸発を数回繰り返して前記気孔の砥石に占める割合を調整する請求項6〜8のいずれかに記載のビトリファイド砥石の調質方法。
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