JP2019091540A - リチウムイオン蓄電デバイスの製造方法およびリチウムイオン蓄電デバイス - Google Patents
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Abstract
Description
〔1〕正極と負極とが積層されて成る積層体、積層体の積層方向の少なくとも一方側に配置されるリチウムイオン供給源、および電解液が密封され、密封状態において、リチウムイオン供給源から供給されるリチウムイオンを正極群または負極群にドープする工程を含むリチウムイオン蓄電デバイスの製造方法であって、
リチウムイオンのドープの対象とされた電極群において、リチウムイオン供給源から最も離間した位置に配置される電極を含む1または複数の電極に、導体片をそれぞれ電気的に接続する接続工程と、
各導体片を、互いに接触しないようにリチウムイオン蓄電デバイスの外部に露出させて、積層体、リチウムイオン供給源および電解液を密封する密封工程と、
各導体片を介して、該導体片が接続された各電極の開回路電圧を測定し、各測定電圧に基づいてドープの完了を判定する判定工程とを含むことを特徴とするリチウムイオン蓄電デバイスの製造方法、
〔2〕リチウムイオン供給源に導体片を接続する工程をさらに含み、
前記密封工程では、リチウムイオン供給源に接続された導体片を、前記各導体片に接触しないようにリチウムイオン蓄電デバイスの外部に露出させて、積層体、リチウムイオン供給源および電解液を密封し、
前記判定工程では、リチウムイオン供給源に接続された導体片を用いて、リチウムイオン供給源を参照電極として、導体片が接続された各電極の開回路電圧を測定することを特徴とする〔1〕に記載の製造方法、
〔3〕正極と負極とが積層されて成る積層体、積層体の積層方向の少なくとも一方側に配置されるリチウムイオン供給源、および電解液が密封され、密封状態において、リチウムイオン供給源から供給されるリチウムイオンを正極群または負極群にドープする工程を含むリチウムイオン蓄電デバイスの製造方法であって、
リチウムイオンのドープの対象とされた電極群において、リチウムイオン供給源から最も離間した位置に配置される電極を含む1または複数の電極における集電体の一部を、互いに接触しないようにリチウムイオン蓄電デバイスの外部に露出させて、積層体、リチウムイオン供給源および電解液を密封する密封工程と、
集電体の一部が露出された各電極の開回路電圧を測定し、各測定電圧に基づいてドープの完了を判定する判定工程とを含むことを特徴とするリチウムイオン蓄電デバイスの製造方法、
〔4〕前記密封工程では、リチウムイオン供給源における集電体の一部を、前記1または複数の電極における前記集電体の一部に接触しないようにリチウムイオン蓄電デバイスの外部に露出させて、積層体、リチウムイオン供給源および電解液を密封し、
前記判定工程では、リチウムイオン供給源における前記集電体の一部を用いて、リチウムイオン供給源を参照電極として、集電体の一部が露出された各電極の開回路電圧を測定することを特徴とする〔3〕に記載の製造方法、
〔5〕前記判定工程において、開回路電圧の測定を開始してから予め定める時間が経過した後の電圧を測定電圧とすることを特徴とする、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の製造方法、
〔6〕各正極および各負極に、それぞれ積層方向に貫通する透孔が形成されていることを特徴とする、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の製造方法、
〔7〕各正極および各負極に形成された透孔の開孔径が0.05mm以上であり、開孔率が1.0%以上であることを特徴とする、〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の製造方法、
〔8〕各正極に形成された透孔の位置と各負極に形成された透孔の位置とが一致するように、正極および負極が積層されていることを特徴とする、〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の製造方法、
〔9〕正極に使用される活物質が、元素分析による硫黄の総含有量が50質量%以上の硫黄系活物質である、〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の製造方法、
〔10〕正極に使用される活物質が、ラマンスペクトルにおいて、ラマンシフトの500cm-1付近、1250cm-1付近、および1450cm-1付近にピークを有する炭素硫黄構造体を含む、〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載の製造方法、
〔11〕正極と負極とが積層されて成る積層体、および積層体の積層方向の少なくとも一方側に配置されるリチウムイオン供給源を備えるリチウムイオン蓄電デバイスであって、リチウムイオン供給源から最も離間した位置に配置される電極を含む1または複数の電極に導体片が接続され、各導体片は、互いに接触しないようにリチウムイオン蓄電デバイスの外部に露出していることを特徴とするリチウムイオン蓄電デバイス、
〔12〕正極と負極とが積層されて成る積層体、および積層体の積層方向の少なくとも一方側に配置されるリチウムイオン供給源を備えるリチウムイオン蓄電デバイスであって、
リチウムイオン供給源から最も離間した位置に配置される電極を含む1または複数の電極における集電体の一部が、互いに接触しないようにリチウムイオン蓄電デバイスの外部に露出していることを特徴とするリチウムイオン蓄電デバイス、
に関する。
本実施形態に係る正極および負極は、一般的なリチウムイオン蓄電デバイスと同様の構造とすることができる。例えば、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池用電極は、活物質、導電助剤、バインダ、および溶媒を混合した電極材料を集電体に塗布することにより作製することができる。
集電体としては、リチウムイオン二次電池用の電極として一般に用いられるものを使用することができる。集電体の具体例としては、例えば、アルミニウム箔、アルミニウムメッシュ、パンチングアルミニウムシート、アルミニウムエキスパンドシート等のアルミニウム系集電体;ステンレススチール箔、ステンレススチールメッシュ、パンチングステンレススチールシート、ステンレススチールエキスパンドシート等のステンレス系集電体;発泡ニッケル、ニッケル不織布等のニッケル系集電体;銅箔、銅メッシュ、パンチング銅シート、銅エキスパンドシート等の銅系集電体;チタン箔、チタンメッシュ等のチタン系集電体;カーボン不織布、カーボン織布等の炭素系集電体が挙げられる。なかでも、機械的強度、導電性、質量密度、コスト等の観点から、アルミニウム系集電体が好ましい。また、黒鉛化度の高いカーボンからなるカーボン不織布および/またはカーボン織布製の集電体は、水素を含まず、また硫黄との反応性が低いため、硫黄系活物質用の集電体として好適である。黒鉛化度の高い炭素繊維の原料としては、カーボン繊維の材料となる各種のピッチ(すなわち、石油、石炭、コールタールなどの副生成物)やポリアクリロニトリル繊維(PAN)等が挙げられる。
正極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵および放出し得る化合物であれば特に限定されない。正極活物質の具体例としては、例えば、リチウムマンガン系複合酸化物、リチウムコバルト系複合酸化物、リチウムニッケル系複合酸化物などのリチウムと遷移金属との金属複合酸化物や、硫黄系活物質等が挙げられるが、コスト、安全性および高容量の観点から、硫黄系活物質が好適に用いられる。
導電助剤としては、例えば、気相法炭素繊維(Vapor Grown Carbon Fiber:VGCF)、炭素粉末、カーボンブラック(CB)、アセチレンブラック(AB)、ケッチェンブラック(KB)、グラファイト、グラフェン、カーボンチューブ等の炭素系導電助剤;アルミニウムやチタン等の正極電位において安定な金属の微粉末等が挙げられ、これらのうち一種を用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。容量密度および入出力特性の観点からは、炭素系導電助剤が好ましく、さらに導電性およびコストの観点から、アセチレンブラック(AB)またはケッチェンブラック(KB)がより好ましい。
バインダとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアクリロニトリル(PAN)、変性ポリフェニレンオキシド(PPO)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルアルコール(PVA)、アクリル樹脂等が挙げられる。環境および人体への負荷低減の観点からは、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルアルコール(PVA)、アクリル樹脂等の水性バインダが好ましい。これらのバインダは単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて使用してもよい。
溶剤としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアルデヒド、アルコール、水等から選ばれる一種または二種以上が挙げられる。環境および人体への負荷低減の観点からは、水が好ましい。
リチウムイオン二次電池の負極を構成する負極材料としては、例えば、金属リチウム、黒鉛などの炭素系材料、シリコン薄膜、SiOなどのシリコン系材料、銅−スズやコバルト−スズ等のスズ合金系材料等の公知の負極材料が挙げられる。負極材料としてリチウムを含まない材料、例えば、炭素系材料、シリコン系材料、合金系材料等を用いた場合には、デンドライトの発生による正負極間の短絡を生じにくくでき、リチウムイオン二次電池の長寿命化を図ることができる。なかでも、高容量の負極材料であるシリコン系材料が好ましく、電極厚さを小さくでき、体積当りの容量の点で有利となる薄膜シリコンがより好ましい。
リチウムイオン供給体としては、単体のリチウム金属(Li)や、リチウム−アルミニウム合金のようなリチウム合金化合物、リチウム化合物等を使用することができる。リチウム化合物の具体例としては、例えば、LiFeO2、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、Li5FeO4、Li2MnO3、LiFePO4、LiV2O4等が挙げられる。
リチウムイオン二次電池を構成する電解質としては、イオン伝導性を有する液体または固体であればよく、公知のリチウムイオン二次電池に用いられる電解質と同様のものが使用できるが、電池の出力特性が高いという観点から、有機溶媒に支持電解質であるアルカリ金属塩を溶解させたものを使用することが好ましい。
セパレータは、正極と負極との間に介在して両極間のイオンの移動を許容するとともに、当該正極と負極との内部短絡を防止するために機能する。リチウムイオン二次電池が密閉型であれば、セパレータには電解液を保持する機能も求められる。
ドーピング工程では、電池構造体の端部の電極とリチウムイオン供給体15を短絡させ、活物質にリチウムイオンをドーピングしてもよい。あるいは、正極13または負極14とリチウムイオン供給体15との間に電圧を印加して、リチウムイオンをドーピングしてもよい。なお、ドーピングの対象電極は、正極13および負極14のいずれであっても良い。
<硫黄系活物質の製造>
(原料化合物の調製)
ジエン系ゴムとしては、ハイシスブタジエンゴム〔宇部興産(株)製のUBEPOL(登録商標)BR150L、シス1,4結合含量98質量%〕を用い、導電性炭素材料としては、デンカ(株)製のデンカブラックを用い、硫黄としては、鶴見化学工業(株)製の沈降硫黄を用い、加硫促進剤としては、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛〔大内新興化学工業(株)製のノクセラー(登録商標)EZ〕を用いた。
原料化合物2の熱処理には、図1に示す反応装置1を用いた。反応装置1は、原料化合物2を収容して熱処理するための、有底筒状をなす石英ガラス製の、外径60mm、内径50mm、高さ300mmの反応容器3、当該反応容器3の上部開口を閉じるシリコーン製の蓋4、当該蓋4を貫通する1本のアルミナ保護管5((株)ニッカトー製の「アルミナSSA−S」、外径4mm、内径2mm、長さ250mm)、ガラス導入管6およびガス排出管7(いずれも、(株)ニッカトー製の「アルミナSSA−S」、外径6mm、内径4mm、長さ150mm)、並びに反応容器3を底部側から加熱する電気炉8(ルツボ炉、開口幅φ80mm、加熱高さ100mm)を備えている。
原料化合物2を反応容器3の底に収容した状態で、ガスの供給系から80mL/分の流量でアルゴンガスを継続的に供給しながら、供給開始30分後に電気炉8による加熱を開始した。昇温速度は150℃/時で実施した。そして、原料化合物の温度が450℃に達した時点で、450℃を維持しながら2時間熱処理をした。次いでArガスの流量を調整しながら、アルゴンガス雰囲気下、反応生成物の温度を25℃まで自然冷却させたのち、該反応生成物を反応容器3から取り出した。
反応生成物を乳鉢で粉砕し、粉砕物2gをガラスチューブオーブンに収容して、真空吸引しながら250℃で3時間加熱して、未反応硫黄が除去された(または、微量の未反応硫黄しか含まない)硫黄系活物質を得た。昇温速度は10℃/分とした。
得られた硫黄系活物質について、ナノフォトン(株)製のレーザーラマン顕微鏡RAMAN−11を用いて励起波長λ=532nm、グレーチング:600gr/mm、分解能:2cm-1の条件でラマンスペクトル分析をした(図2)。なお、図2において縦軸は相対強度、横軸はラマンシフト(cm-1)を示す。得られた硫黄系活物質は、ラマンシフトの500cm-1付近、1250cm-1付近、1450cm-1付近、および1940cm-1付近にピークが存在しており、この結果は、先の多量の硫黄が取り込まれて水素が減少しているという元素分析結果ともよく一致していることが確認された。
得られた硫黄系活物質について、(株)島津製作所製のフーリエ変換赤外分光光度計IRAffinity−1を用いて、分解能:4cm-1、積算回数:100回、測定範囲400cm-1〜4000cm-1の条件で、拡散反射法によってFT−IRスペクトル分析をした(図3)。得られた硫黄系活物質は、FT−IRスペクトルにおいて、917cm-1付近、1042cm-1付近、1149cm-1付近、1214cm-1付近、1388cm-1付近、1415cm-1付近、および1439cm-1付近にピークが存在しており、この結果は、先の多量の硫黄が取り込まれて水素が減少しているという元素分析結果ともよく一致していることが確認された。
(正極)
硫黄系活物質、導電助剤(アセチレンブラック(電気化学工業(株)製のデンカブラック)/VGCF=4:1の混合物)、および水性アクリル樹脂を90:5:5(質量比)の割合で秤量し、容器に入れ、分散剤に水を使用して粘度調整を行いながら自転公転ミキサー((株)シンキー製のARE−250)を用いて攪拌、混合を行い、均一なスラリーを作製した。作製したスラリーを厚さ15μmのカーボンコートアルミ上に、アプリケーターを使用して塗工し、150℃で3時間乾燥させ、リチウムイオン二次電池用の正極13を作製した。
グラファイト、アセチレンブラック(電気化学工業(株)製のデンカブラック)、およびPVdFを90:5:5(質量比)の割合で秤量し、容器に入れ、分散剤に水を使用して粘度調整を行いながら自転公転ミキサー((株)シンキー製のARE−250)を用いて攪拌、混合を行い、均一なスラリーを作製した。作製したスラリーを厚さ10μmの銅箔上に、アプリケーターを使用して塗工し、150℃で3時間、乾燥機で加熱して負極14を作製した。
正極13および負極14は、所定の開孔径、開孔率でレーザー加工機にて穿孔加工した。開孔部(透孔17)の形は円、配列は角千鳥(45°千鳥)型とした。また、穿孔加工した正極13および負極14を、塗工部が50mm×50mmとなるように切り出し加工を行った。さらに、各負極14は独立して開回路電圧(OCV)が測定できるよう、タブ付けを行った。
リチウムイオン供給体15は、リチウム金属箔をステンレスメッシュ等の導電性多孔体からなる集電体に貼り付けることにより構成した。また、負極同様にタブ付けを行った。
電解液としては、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを1:1で混合した混合溶媒にLiPF6を、濃度が1.0mol/Lとなるよう溶解した非水電解質を用いた。
ドライルーム内で、上記の穿孔加工、成形した各正極13(11枚)および各負極14(12枚)を、セパレータ(Celgard社製のCelgard2400、厚さ25μmのポリプロピレン微孔質膜)を介して交互に配置し積層体を構成した。さらに、セパレータを介して、ステンレス多孔箔に金属リチウムを貼り付けたリチウムイオン供給体15を両側最外層に配置して、正極13、負極14、リチウムイオン供給体15およびセパレータからなる三極積層ユニットを作製した。この三極積層ユニットを外装体であるアルミラミネートでパッケージングし、上記電解液を注入し、蓄電デバイスを作製した。このとき、リチウムイオンのドープの対象である負極14のうち、リチウムイオン供給体15から最も離間した位置に配置される負極14を含む複数の負極14に電気的に接続されている各導体片(タブ)16、およびリチウムイオン供給体15に電気的に接続されている導体片(不図示)を、互いに接触しないようにリチウムイオン蓄電デバイスの外部に露出させた。
蓄電デバイスを組み立てた後、負極14とリチウムイオン供給体15とを短絡させることにより、10日間に渡ってリチウムイオンを負極14にドープした。その後、リチウムイオン供給体15を参照極とし、各負極14のOCV計測開始時から500秒後のOCVを測定したところ、いずれの負極14も負極電位は0.001V程度であり、いずれの負極14も均等にリチウムプリドープができていることが確認された。
2 原料化合物
3 反応容器
4 シリコーン製の蓋
5 アルミナ保護管
6 ガス導入管
7 ガス排出管
8 電気炉
9 熱電対
10 温度コントローラ
11 水酸化ナトリウム水溶液
12 トラップ槽
13 正極
14 負極
15 リチウムイオン供給体
16 導体片(タブ)
17 透孔
Claims (12)
- 正極と負極とが積層されて成る積層体、積層体の積層方向の少なくとも一方側に配置されるリチウムイオン供給源、および電解液が密封され、密封状態において、リチウムイオン供給源から供給されるリチウムイオンを正極群または負極群にドープする工程を含むリチウムイオン蓄電デバイスの製造方法であって、
リチウムイオンのドープの対象とされた電極群において、リチウムイオン供給源から最も離間した位置に配置される電極を含む1または複数の電極に、導体片をそれぞれ電気的に接続する接続工程と、
各導体片を、互いに接触しないようにリチウムイオン蓄電デバイスの外部に露出させて、積層体、リチウムイオン供給源および電解液を密封する密封工程と、
各導体片を介して、該導体片が接続された各電極の開回路電圧を測定し、各測定電圧に基づいてドープの完了を判定する判定工程とを含むことを特徴とするリチウムイオン蓄電デバイスの製造方法。 - リチウムイオン供給源に導体片を接続する工程をさらに含み、
前記密封工程では、リチウムイオン供給源に接続された導体片を、前記各導体片に接触しないようにリチウムイオン蓄電デバイスの外部に露出させて、積層体、リチウムイオン供給源および電解液を密封し、
前記判定工程では、リチウムイオン供給源に接続された導体片を用いて、リチウムイオン供給源を参照電極として、導体片が接続された各電極の開回路電圧を測定することを特徴とする請求項1に記載の製造方法。 - 正極と負極とが積層されて成る積層体、積層体の積層方向の少なくとも一方側に配置されるリチウムイオン供給源、および電解液が密封され、密封状態において、リチウムイオン供給源から供給されるリチウムイオンを正極群または負極群にドープする工程を含むリチウムイオン蓄電デバイスの製造方法であって、
リチウムイオンのドープの対象とされた電極群において、リチウムイオン供給源から最も離間した位置に配置される電極を含む1または複数の電極における集電体の一部を、互いに接触しないようにリチウムイオン蓄電デバイスの外部に露出させて、積層体、リチウムイオン供給源および電解液を密封する密封工程と、
集電体の一部が露出された各電極の開回路電圧を測定し、各測定電圧に基づいてドープの完了を判定する判定工程とを含むことを特徴とするリチウムイオン蓄電デバイスの製造方法。 - 前記密封工程では、リチウムイオン供給源における集電体の一部を、前記1または複数の電極における前記集電体の一部に接触しないようにリチウムイオン蓄電デバイスの外部に露出させて、積層体、リチウムイオン供給源および電解液を密封し、
前記判定工程では、リチウムイオン供給源における前記集電体の一部を用いて、リチウムイオン供給源を参照電極として、集電体の一部が露出された各電極の開回路電圧を測定することを特徴とする請求項3に記載の製造方法。 - 前記判定工程において、開回路電圧の測定を開始してから予め定める時間が経過した後の電圧を測定電圧とすることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の製造方法。
- 正極および負極に、それぞれ積層方向に貫通する透孔が形成されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法。
- 各正極および各負極に形成された透孔の開孔径が0.05mm以上であり、開孔率が1.0%以上であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法。
- 各正極に形成された透孔の位置と各負極に形成された透孔の位置とが一致するように、正極および負極が積層されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の製造方法。
- 正極に使用される活物質が、元素分析による硫黄の総含有量が50質量%以上の硫黄系活物質である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の製造方法。
- 正極に使用される活物質が、ラマンスペクトルにおいて、ラマンシフトの500cm-1付近、1250cm-1付近、および1450cm-1付近にピークを有する炭素硫黄構造体を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の製造方法。
- 正極と負極とが積層されて成る積層体、および積層体の積層方向の少なくとも一方側に配置されるリチウムイオン供給源を備えるリチウムイオン蓄電デバイスであって、
リチウムイオン供給源から最も離間した位置に配置される電極を含む1または複数の電極に導体片が接続され、
各導体片は、互いに接触しないようにリチウムイオン蓄電デバイスの外部に露出していることを特徴とするリチウムイオン蓄電デバイス。 - 正極と負極とが積層されて成る積層体、および積層体の積層方向の少なくとも一方側に配置されるリチウムイオン供給源を備えるリチウムイオン蓄電デバイスであって、
リチウムイオン供給源から最も離間した位置に配置される電極を含む1または複数の電極における集電体の一部が、互いに接触しないようにリチウムイオン蓄電デバイスの外部に露出していることを特徴とするリチウムイオン蓄電デバイス。
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