JP2019090691A - センサ計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】SAWセンサの遅延検出範囲を拡張し、かつ感度の悪化を防止する。【解決手段】SAWセンサ素子11の出力信号と基準信号の位相差を計測する位相比較器21と、発生信号の周波数可変な発振器26と、SAWセンサ素子と基準信号間の遅延差を変更可能な遅延器25と、発振器の発振周波数を制御し、かつSAWセンサ素子の出力信号と基準信号の位相差が一定になるように遅延器の遅延量を調整して、遅延器の遅延量からSAWセンサの伝播遅延量を求めて、検出対象の物理量を算出する制御部23を備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、センサ計測装置に係り、更に詳しくは弾性表面波センサを使用した計測装置に関する。
弾性表面波センサ(SAWセンサ)は液体センサや温度センサなど様々な物理量の検出センサとして知られている。SAWセンサは、検出対象の物理量の変化によって弾性表面波が伝播する遅延時間が変化し、その遅延時間の変化を検出することで対象となる物理量の変化を検出する。遅延量の検出方法として、基準信号との位相差を位相検出器で検出する方法が知られている。この方法は、TDC(Time to Digital Converter)を使用する方法に比べて小面積で回路に実装できる。しかし、位相検出器は周波数の一周期を越える遅延時間は区別ができないため、伝播信号の周波数、つまり周期で測定できる遅延時間の範囲が限定されてしまう。そこで、遅延時間の測定範囲を拡張するために、周波数を変更した時の位相差を計測する技術が提案されている(特許文献1)。
特開2014−20841公報
発明者らの検討によれば、従来のSAWセンサは、遅延の検出範囲の拡張に伴い感度が悪化することがわかった。然るに、特許文献1にはSAWセンサの遅延の検出範囲の拡張に伴う感度の悪化に対する解決手段については言及されていない。
そこで、本発明の目的は、SAWセンサの遅延検出範囲を拡張し、かつ感度の悪化を防止できるセンサ計測装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る好ましい例では、検出対象の物理量の変化によって信号の伝播遅延量が変化するSAWセンサと、基準信号に対する前記SAWセンサの出力信号の位相差を検出する位相比較器と、前記SAWセンサの入力信号及び前記基準信号を生成する、発振周波数が可変な発振器と、前記SAWセンサの入力信号と前記基準信号間の遅延差を調整可能な遅延器と、前記発振器の発振周波数を制御し、かつ前記SAWセンサの出力信号と前記基準信号の位相差が一定になるように前記遅延器の遅延量を制御して、前記遅延器の遅延量から前記SAWセンサの伝播遅延量を求め、検出対象の物理量を算出する制御部と、を有するセンサ計測装置、として構成される。
本発明によれば、センサ計測装置のSAWセンサの遅延検出範囲を拡張し、かつ感度の悪化を防止できる。
実施例1による弾性表面波センサ計測装置のブロック図。 実施例1による弾性表面波センサ計測装置の処理動作を示すフローチャート図。 実施例1の弾性表面波センサ計測装置の波形図。 実施例1の弾性表面波センサ計測装置の波形図。 実施例1の弾性表面波センサ計測装置の波形図。 実施例1の弾性表面波センサ計測装置の波形図。 実施例2による位相比較器21の回路の一例を示す図。 実施例2の位相比較器21の出力例を示す図。 実施例2の弾性表面波センサ計測装置の処理動作を示すフローチャート図。 実施例3による弾性表面波センサ計測装置のブロック図。 実施例4による弾性表面波センサ計測装置のブロック図。 実施例5による弾性表面波センサ計測装置のブロック図。 実施例6によるによる弾性表面波センサ計測装置のブロック図。
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施例について説明する。
以下の実施例による弾性表面波センサ計測装置は、例えば自動車の排ガス中の微粒粒子(PM)を計測するPMセンサを用いた例である。
図1は、弾性表面波センサ計測装置の一例を示すブロック図である。
弾性表面波センサ計測装置は、SAWセンサ1と、センサ制御回路2を備えて構成される。弾性表面波センサ計測装置の出力は、ECU(Electronic Control Unit)3に提供されて、エンジンやその他電子機器などの制御に使用される。
SAWセンサ1は、PMがセンシング部に付着することで伝播信号の遅延量が変化するSAWセンサ素子(以下単にセンサ素子という)11と、PMの付着によって伝播信号の遅延量が変化せず温度や製造ばらつきの影響をキャンセルするためのSAWリファレンス素子(以下単にリファレンス素子という)12と、センサ素子11をリフレッシュするためにセンサ素子11の表面に付着したPMを燃焼するヒータ40と、を備える。
センサ制御回路2は、センサ素子11の出力信号13とリファレンス素子12の出力信号15の位相差を比較する位相比較器21と、位相比較器21の出力電圧信号27をデジタル値に変換するアナログデジタルコンバータ(ADC)22と、ADC22の出力信号28のデータ演算や他の回路(例えば電圧生成回路39等)の制御処理を行うマイクロコントロールユニット(MCU:Micro Control Unit)23と、MCU23からの出力信号29及びその入力信号30、及びECU3への出力信号37及びその入力信号38の変換を行う入出力回路(I/O)24と、センサ素子11への入力信号18を生成する発振器(OSC)26と、センサ素子11への入力信号18とリファレンス素子12への入力信号19に所望の遅延量を設定できる遅延器(DELAY)25と、MCU23からの制御信号41によってヒータ40への印加電圧を発生させる電圧生成回路(VGEN)39を有する。MCU23は、発振器26の発振周波数を設定する制御信号31、遅延器25の遅延量を設定する制御信号32、電圧生成回39を制御する制御信号41、を出力する。また、14はセンサ素子11からのGND(接地)出力信号、16はリファレンス素子12からのGND出力信号、17はセンサ素子11及びリファレンス素子12へのGND入力信号である。
MCU23は、発振器26の発振周波数を制御し、かつセンサ素子11の出力信号と基準信号の位相差が一定になるように遅延器25の遅延量を制御する。そして、遅延器25の遅延量からセンサ素子11の伝播遅延量とリファレンス素子12の伝播遅延量の差分を求め、検出対象の物理量(PM濃度)を算出する。なお、MCU23の処理動作については、フローチャートを参照して詳細に後述する。ここで、MCU23は、マイクロプログラムを実行することで所定の機能や動作を実現するものであり、演算処理部或いは単に処理部、或いは制御部と称してもよい(特許請求の範囲では制御部と称している)。
図2は、MCU23による処理動作を示す。
MCU23は各周波数の位相差及び、位相差の差分が0度になるように制御する。
まず、発振器26の周波数をf1に設定し(S201)、センサ素子11とリファレンス素子12の出力信号の位相差Δφ1を計測する(S202)。次に発振器26の周波数をf2に設定して(S203)、センサ素子11とリファレンス素子12の出力信号Δφ2を計測する(S204)。次に、Δφ1とΔφ2の位相差Δφ1−Δφ2を計算する(S205)。
ここで、Δφ1とΔφ2の出力のどちらかが360度から0度に変化すると、360度のずれが生じるので、Δφ1−Δφ2の値を補正する必要がある。SAWセンサの遅延量がΔφ1−Δφ2が−180度から180度の範囲までで使用すると決めていれば(S206)、Δφ1−Δφ2>180度の場合は360度を引き(S221,S222)、Δφ1−Δφ2<180度の場合は360度を足せば(S223)、所望の補正が可能になる。位相差の差分Δφ1−Δφ2を補正した値Δφ12を求めて(S207、S222、S223)、Δφ12が0以上の場合(S208:YES)、遅延器25の遅延量を増加させ(S209)、Δφ12が0より小さい場合は(S208:NO)、遅延器25の遅延量を削減する(S231)。
上記の、遅延器25の遅延量の増減により、Δφ12及び、Δφ1、Δφ2が閾値Pth12、Pth1、Pth2以下の範囲に収まれば(S210:YES)、フィードバックが安定したと判断する。そして、MCU23は、遅延器25の遅延の遅延量つまり遅延の設定値からセンサ素子11の遅延量を計算し、センサ素子11の遅延量からPMの付着量を計算する(S211)。PMの付着量の時間変化から排気ガス中のPM濃度を計算しECU3に出力する。
その後、MCU23は、遅延器25の遅延量が規定値を超えているかを判断する(S212)。判断の結果、遅延量が規定値を超えていなければ(S212:NO)、最初に戻る。一方、遅延量が規定値を超えていれば(S212:YES)、ヒータ40でセンサ素子11を加熱してセンサ素子11の表面に付着しているPMを燃焼させて(S213)、PMの付着していない状態にリフレッシュする。その後、遅延器25の遅延量を0にリセットして(S214)、最初に戻る。
図3A〜3Dは、センサ素子11とリファレンス素子12の遅延差を100ns、周波数f1を100MHz、f2を101MHzとした場合の遅延器の遅延量と位相差と位相差の差分の関係を示した波形図である。横軸は時間軸であるが、制御のフィードバック時間に依存する値であり、絶対値は重要でない。図3Aは周波数が100MHzの場合のセンサ素子11とリファレンス素子12の出力信号の位相差Δφ1と101MHzの場合の位相差Δφ2の時間変化を示す。図3BはΔφ1とΔφ2の差分の時間変化を示す。図3CはΔφ1とΔφ2の位相周りを補正した補正値Δφ12を示す。図3Dは遅延器25の遅延量の変化を示す。
遅延器の遅延量がセンサ素子11とリファレンス素子12の遅延差100nsと等しくなった時に図3Cの位相差の差分の補正値は0になる。また、遅延量の増加に伴い、図3Aの位相差は360度以上何度も回転しているが、図3Cの位相差の差分の補正値は−180度から180度の間に収まっている。図3Cの位相差の差分が正の場合は遅延器の遅延量を増加、負の場合は遅延器の遅延量を減少するようにフィードバックをかければ、遅延器の遅延量は位相差の差分が0になる点に安定する。また、位相差の差分が0なので、遅延器の遅延量がSAWセンサ素子とSAWリファレンス素子の遅延差に等しい。
このように周波数を変更したときの位相差の差分を計測することで、遅延の測定範囲の拡張ができる。また、遅延器にフィードバック制御をかけてその度に遅延器の遅延量を可変制御してPM付着量を算出するので、感度の悪化を防ぐことができる。
実施例2に係る位相比較器21の回路構成の一例を図4に示す。
位相比較器21は主に、コンパレータ43と、コンパレータ44と、XOR(排他的ORゲート)45と、ローパスフィルタ46により構成される。
位相比較器21の動作を説明する。まず、センサ素子11の出力信号13とリファレンス素子12の出力信号15をコンパレータ43、44でロウレベルからハイレベルまで振幅するデジタル信号に変換する。コンパレータの比較基準信号47は入力信号13及び15の振幅の中心値に設定される。コンパレータ43、44でデジタル信号に変換された信号48と49はXOR45に入力される。XOR45の出力信号50は、XOR45の入力信号48と49の位相のずれに比例した幅のパルス信号を出力する。このパルス信号をローパスフィルタ46でDC電圧に変換すれば、1周期に対するパルス幅の比が、電圧比に換算される。
位相差とローパスフィルタの出力信号27の出力電圧の関係を図5に示す。図5のグラフでは、ロウレベルが0V,ハイレベルが5Vの場合を示している。位相のずれが0度の時、XOR45の入力信号48と49の組み合わせは常にロウとロウ、もしくはハイとハイになり、XOR45の出力は常にロウになる。位相差が180度の時は、入力信号48と49の組み合わせは常にハイとロウ、もしくはロウとハイになり、XOR45の出力はハイで最大となり、位相差が360度になると0度と同じくロウレベルとなる。図5のグラフにおいて、0度と、180度と、360度の付近で位相差に対する電圧変化の傾きが減少していることが分かる。
これは、XOR45の出力信号がハイからロウもしくはロウからハイに遷移する遷移時間よりパルス幅が短くなり、パルスがロウレベルからハイレベルに完全に達さなくなること、XOR回路45の応答時間の影響が見えることによる。このような特性を持つ位相比較器21で位相差が常に0度になる制御をかけると、位相器の感度が悪い箇所を常に使用することになる。一方、位相比較器の感度の悪い箇所の使用を避けるのであれば、収束点の位相差を0度以外に設定すればよい。図5のグラフの特性の位相比較器21であれば、0度や180度360度を避けて、位相差が90度で一定になるように制御をかければよい。
図6は、MCU23による処理動作を示す。
MCU23は、まず、発振器26の周波数をf1(Hz)に設定し(S601)、センサ素子11とリファレンス素子12の位相差Δφ1を測定する(S602)。次に、Δφ1の90度に対する差分(即ち(Δφ1−90度)の絶対値)が誤差Pth1'以下に近づくまで遅延器25の遅延量を増加する(S603,S621)。
そして、MCU23は、Δφ1の90度に対する差分が誤差Pth1'以下になったと判断したら(S603:YES)、発振器26の周波数をf2に設定して(S604)、センサ素子11とリファレンス素子12の位相差Δφ2を計測する(S605)。そして、Δφ1とΔφ2の差分Δφ12を計算する(S606)。
実施例2では、Δφ12が±90度の範囲までしか変化しない遅延量を想定しており、Δφ1を90度に調整してからΔφ2を測定しているので、Δφ1とΔφ2の出力のどちらかが360度から0度に変化すること(位相回り)は起きないので、実施例1で行ったΔφ12に360度を足したり引いたりする補正は行っていない。そこで、Δφ12の絶対値が規定値Pth12’より小さいかを判断する(S607)。その判断の結果、Δφ12の絶対値が規定値Pth12’より小さい場合は、遅延器25の遅延量から周波数f1の位相90度に相当する遅延量を引いた遅延量がセンサ素子11とリファレンス素子12の遅延差となり、この遅延差からPMの付着量を計算する(S608)。
一方、Δφ12が規定値Pth12’より大きい場合は(S607:NO)、Δφ12が正の場合(S622:NO)は遅延器25の遅延量を削減し(S624)、負の場合(S622:YES)は増加させる(S623)。規定値Pth12’はセンサ素子11とリファレンス素子12の遅延差が周波数f1の一周期分以下となる値である。その後S602に戻り、周波数を変更した位相差の差分Δφ12が規定値Pth12’より小さくなるまで遅延器の調整を繰り返す。そして、Δφ12の絶対値が規定値Pth12’より小さくなると(S607:YES)、遅延器25の遅延量から周波数f1の位相差90度分の遅延量を引いた遅延量がセンサ素子11とリファレンス素子12の遅延差となるので、この遅延差からPMの付着量を計算する(S608)。Δφ12の絶対値がPth12’より大きい時の遅延の調整量dp12とdm12は、f1の周波数で90度の位相差に調整する時に一周期ずれた点、つまり90度+360度もしくは90度−360度に収束可能な遅延量である。
その後、MCU23は、遅延器25の遅延量が規定値を超えているかを判断する(S609)。判断の結果、遅延量が規定値を超えていなければ(S609:NO)、最初に戻る。一方、遅延量が規定値を超えていれば(S609:YES)、ヒータ40でセンサ素子11を加熱してセンサ素子11の表面に付着しているPMを燃焼させて(S610)、PMの付着していない状態にリフレッシュする。その後、遅延器25の遅延量を0にリセットして(S214)、最初に戻る。
実施例2によれば、位相比較器21が位相差による感度差を持っている場合でも、感度の良い位相差になるようにフィードバックをかけて精度良くSAWセンサの遅延量の変化を測定することができる。なお、実施例2では位相比較器21としてXOR45を使用した位相比較器を例として挙げたが、XORに限らず、方式の異なる他の位相比較器を用いても実現可能である。
もし、一定値として調整する位相差をより180度に近づければ、Δφ12の測定範囲を±180度近くの範囲まで広げて、かつΔφ12の位相回りの補正は行わないことも可能である。
図7に、実施例3に係る弾性表面波センサ計測装置のブロック図を示す。
実施例3は実施例1に対して遅延リファレンス回路51が追加されている。遅延器25は例えばインバータなどの遅延素子を複数繋げて構成されるが、遅延リファレンス回路51は遅延器25を構成する遅延素子と同じ遅延素子で構成されたリングオシレータが用いられる。遅延リファレンス回路51は発振信号である信号55を出力して、その出力信号55はMCU23に送られる。MCU23は、遅延器25の遅延量からSAWセンサの伝播遅延量を計算するときに、遅延リファレンス回路51の遅延量で補正する。すなわち、MCU23は、遅延リファレンス回路51の一定時間内の発振数をカウントすることで、遅延リファレンス回路51の遅延量の変化を計算し、その遅延量の変化から遅延器25の温度や製造ばらつきによる遅延量の変化を補正することができる。これにより、温度や製造ばらつきの影響を低減できる。また、遅延リファレンス回路51は遅延器25の温度や製造ばらつきに対する遅延変化の比率が同じであれば良いので、遅延リファレンス回路51を構成する遅延素子の数は、遅延器25より減らすことができ、遅延リファレンス回路51の面積オーバヘッドを抑制できる。
図8に、実施例4に係る弾性表面波センサ計測装置のブロック図を示す。
実施例4は実施例3に対して電圧生成回路52が追加されている。また、実施例4では、遅延器25は電圧生成回路52の出力電圧信号54によって遅延量が変化する遅延素子を使用している。53はMCU23から電圧生成回路52へ与えられる電圧制御信号である。遅延器の遅延量は電圧制御により変更することが可能である。さらに、遅延素子の段数の切り替えにより遅延器の遅延量の変更が可能である。前者と後者を用いることで、遅延素子の段数の切り替えにより広範囲に遅延量を切り替えつつ、電圧制御によって遅延量を連続的に変化させることができるため微調整も可能になる。また、遅延量の最大値も、より少ない遅延素子の段数で増やすことができる。
実施例5は、MCU23が周波数の変更による遅延量の演算を、起動時とヒータ40によってセンサに付着したPMを燃焼した直後にのみ行う。図9に示すように、実施例5は、実施例1に対して、パワーオンリセット回路56と、位相器の位相が回った回数をカウントするためのカウンタ57が追加される。パワーオンリセット回路56は、センサ制御回路2の電源投入時に、パワーオンリセット信号58を生成する。カウンタ57は、位相比較器21の位相差が何度回ったかを記憶する記憶手段として機能する。信号60はMCU23がカウンタ57のカウント数を設定するための信号、信号59はカウンタ59がカウンタ57のカウンタ数を読み出すための信号である。
次にMCU23による処理動作について説明する。
MCU23は、電源投入時にパワーオンリセット回路56からパワーオンリセット信号58を受け取る。MCU23は、パワーオンリセット信号58を受け取った時、もしくはヒータ40によりセンサ素子11に付着したPMを燃焼させた後に(このときを状態1という)、初期動作として発振器26の周波数をf1とf2に変更し、その変更した場合の位相差の差分を求める。そして、MCU23は、その位相差の差分からセンサ素子11とリファレンス素子12の遅延差を求め、その遅延差をf1の周期の何倍かを計算する。計算された倍数はカウント数としてカウンタ57に設定される。例えば、遅延差が、f1の周期に換算して770度であれば、770度=2×360度+50度なので、カウント数は“2”になる。
初期動作の完了後(このときを状態2という)、MCU23は、周波数をf1に固定(一定値に)して、センサ素子11とリファレンス素子12の位相差を検出する。位相差が、位相比較器21の感度の悪い箇所であれば遅延器25でf1の周期の90度分だけ遅延をずらし、位相比較器21の感度のよい範囲を使用するようにする。位相比較器21の位相が360度回るたびに、カウンタ57のカウント数に反映させていく。MCU23は、カウンタ57のカウント数と位相比較器21の位相差を基にセンサ素子11とリファレンス素子12の遅延差の絶対値を求めて、センサ素子11のPM付着量を計算する。MCU23はセンサ素子11のPM付着量の時間変化からPM濃度を求めて、最終的にECU3に出力することができる。
なお、図9に示す例では、ハードウェア回路としてパワーオンリセット回路56とカウンタ57が追加されているが、これらの機能はMCU23によるプログラムの実行による機能として実現することも可能である。
実施例5によれば、通常動作時の周波数変更の制御を省くことで、応答性の向上及びMCUの制御負荷の低減が可能になる。MCUの制御負荷の低減は低電力化になる。また、MCUをカスタムICで実装する場合には小面積化、ディスクリートのMCUを使用する場合はより低性能な低価格の製品を選択することができ、低コスト化になる。
図10に示すように、実施例6は、実施例1に対して電源を遮断してもデータが消えない不揮発性メモリ61が記憶手段として追加される。また、発振器26の周波数を変更するための制御信号31(実施例1)が削除されている。不揮発性メモリ61は、使用開始時もしくはヒータ40によるセンサ素子11に付着したPMの燃焼後からの位相比較器21の位相が360度以上回った回数を記憶する。MCU23は、位相比較器21が検出する位相差と不揮発メモリ61に記憶された値からセンサ素子11とリファレンス素子12の遅延差の絶対値を計算する。これにより、周波数変更の制御が不要になり、センサの応答性の高速化及び、回路の簡単化による低コスト化が可能になる。また、ヒータ40によるセンサ素子11に付着したPMを燃焼した直後の位相差を記録しておき、その後の遅延差を求める際にオフセットとして差し引くことで、ヒータ40によるPMの燃焼が不完全だった場合やPM燃焼後の付着物による誤差の増加を防止できる。
以上のように、本発明の幾つかの好ましい実施例によれば、SAWセンサの遅延検出範囲の拡張を図りつつ高感度にPM計測することが可能となる。これにより、センサ計測装置を小規模な回路、低コストで実現することができる。
1:SAWセンサ
2:センサ制御回路
3:ECU
11:SAWセンサ素子
12:SAWリファレンス素子
21:位相比較器
22:ADC
23:MCU
24:入出力回路
25:遅延器
26:発振器
39:電圧生成回路
40:ヒータ
41:制御信号
42:印加電圧

Claims (12)

  1. 検出対象の物理量の変化によって信号の伝播遅延量が変化するSAWセンサと、
    基準信号に対する前記SAWセンサの出力信号の位相差を検出する位相比較器と、
    前記SAWセンサの入力信号及び前記基準信号を生成する、発振周波数が可変な発振器と、
    前記SAWセンサの入力信号と前記基準信号間の遅延差を調整可能な遅延器と、
    前記発振器の発振周波数を制御し、かつ前記SAWセンサの出力信号と前記基準信号の位相差が一定になるように前記遅延器の遅延量を制御して、前記遅延器の遅延量から前記SAWセンサの伝播遅延量を求め、検出対象の物理量を算出する制御部と、
    を有することを特徴とするセンサ計測装置。
  2. 前記SAWセンサは、検出対象の物理量の変化によって信号の伝播遅延量が変化するSAWセンサ素子と、前記センサ素子と同じ特性を有し、検出対象の物理量を検知しないSAWリファレンス素子を有し、
    前記遅延器の出力は前記SAWリファレンス素子に与えられ、
    前記SAWリファレンス素子の出力は前記位相記比較器に与えられて、前記位相比較器において前記SAWセンサ素子の出力信号との位相差を検出する前記基準信号として使用される、請求項1のセンサ計測装置。
  3. 前記SAWセンサは、気体中に含まれる固体微粒子(PM)がセンシング部に付着することで信号の伝播遅延量が変化するSAWセンサ素子を有する、請求項1のセンサ計測装置。
  4. 前記SAWセンサ素子のセンシング部に付着するPMを燃焼させるためのヒータと、
    前記ヒータの印加電圧を生成する電圧生成回路を更に有し、
    前記制御部は、前記SAWセンサ素子の信号の遅延量を基にPMの付着量が規定値に達した場合、前記ヒータを加熱して前記SAWセンサ素子のセンシング部に付着したPMを燃焼するように前記電圧生成回路を制御する、請求項3のセンサ計測装置。
  5. 前記制御部は、前記位相差を0度として、前記一定となるように制御する、請求項1のセンサ計測装置。
  6. 前記制御部は、前記位相比較器の感度が位相差によって一定でない場合に、前記位相比較器の感度が良い位相差で一定となるように制御する、請求項1のセンサ計測装置。
  7. 前記遅延器と遅延量の絶対値が異なり特性が同じである遅延リファレンス回路を有し、
    前記制御部は、前記遅延器の遅延量から前記SAWセンサの伝播遅延量を計算するときに、前記遅延リファレンス回路の遅延量を用いて補正する、請求項1のセンサ計測装置。
  8. 前記遅延器の遅延量は、遅延段の段数の変更及び印加電圧によって変更可能であり、該遅延量を連続的に変化させて微調整を可能とする、請求項7のセンサ計測装置。
  9. 前記遅延リファレンス回路はリングオシレータであり、
    前記制御部は、前記リングオシレータの一定時間内のカウント数をカウントすることで、前記遅延器の遅延量の絶対値を把握し、前記SAWセンサの伝播遅延量の計算に用いる、請求項7のセンサ計測装置。
  10. 前記SAWセンサに付着したPMを燃焼させるヒータと、
    センサ計測装置の電源が投入された時に制御信号を生成するパワーオンリセット回路と、
    前記位相比較器の位相差が回った回数を記憶する記憶手段と、を有し、
    前記制御部は、
    電源投入時もしくは前記ヒータによる前記SAWセンサに付着したPMの燃焼後に(状態1)、前記発振器の周波数を変更し、周波数を変更したときの位相差の差分から前記SAWセンサの信号伝播遅延を初期遅延として計算し、前記状態1以外の時(状態2)に周波数を一定にして、前記位相比較器を用いて前記SAWセンサと前記基準信号の位相差を計測し、位相差が360度回った回数を前記記憶手段に記憶しておき、前記初期遅延と前記位相差が360度回った回数と現在の位相差から、前記SAWセンサの信号伝播遅延を計算する、
    ことを特徴とする請求項1のセンサ計測装置。
  11. 前記SAWセンサに付着したPMを燃焼させるヒータと、
    前記位相比較器の位相差が回った回数を記憶する記憶手段と、を有し、
    前記ヒータによる前記SAWセンサに付着したPMの燃焼後の前記SAWセンサの位相差を前記記憶手段に初期値として記憶しておき、および位相差が360度回った回数を前記記憶手段に記憶しておき、
    前記制御部は、現在の位相差と、前記記憶手段に記憶された前記初期値および位相差が360度回った回数を基に、前記SAWセンサの信号伝播遅延を計算し、
    前記記憶手段は電源が供給されなくても記憶を失わない記憶手段である、
    ことを特徴とする請求項1のセンサ計測装置。
  12. 検出対象の物理量の変化によって信号の伝播遅延量が変化するSAWセンサと、
    基準信号に対する前記SAWセンサの出力信号の位相差を検出する位相比較器と、
    前記SAWセンサの入力信号及び前記基準信号を生成する、発振周波数が可変な発振器と、
    前記SAWセンサの入力信号と前記基準信号間の遅延差を調整可能な遅延器と、
    該SAWセンサの入力信号の周波数の変更の前後での位相差が所望の値になるように遅延器の遅延量にフィードバック制御を行う制御部と、
    を有することを特徴とするセンサ計測装置。
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