JP2019090596A - 凍結乾燥生成物の製造方法、及び、凍結乾燥用袋、並びに、凍結乾燥装置 - Google Patents

凍結乾燥生成物の製造方法、及び、凍結乾燥用袋、並びに、凍結乾燥装置 Download PDF

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Abstract

【課題】品質が安定した凍結乾燥生成物を効率よく製造することが可能な凍結乾燥生成物の製造方法、及び、凍結乾燥用袋、並びに、凍結乾燥装置を提供する。【解決手段】凍結乾燥生成物の製造方法は、液体を密封状態に保持することが可能に構成された袋体10と、袋体の内部に被処理物を無菌的に供給するための無菌ポート20とを有する凍結乾燥用袋100を用意する工程と、被処理物を、無菌ポートを介して凍結乾燥用袋に供給する工程と、被処理物を凍結乾燥処理する工程と、を含む。袋体は、少なくとも一部が、液体及び菌不透過性の多孔質シート16によって構成されており、被処理物を凍結乾燥処理する工程では、被処理物の水分を気体へと昇華させるとともに、気体を、多孔質シートを通して袋体から排出させる。【選択図】図1

Description

本発明は、被処理物を凍結乾燥して凍結乾燥生成物を製造する方法、及び、被処理物を凍結乾燥するために用いられる袋、並びに、被処理物を凍結乾燥するための装置に関する。
医療や食品の分野を中心に、細胞や微生物などを利用する技術が広がっている。この技術では、培養液中で細胞や微生物などを培養しながら目的とする物質が生成されることが多く、通常、培養の目的物は培養液中に分散した状態で得られる。このような、目的物が分散した液体から水分を除去する技術として、凍結乾燥処理が知られており、その手順や容器、装置などについて、種々の技術が提案されている。
特開2000−238854号公報
凍結乾燥処理を行うためには、被処理物を、凍結乾燥用の容器に移送する必要がある。特許文献1にはこの移送工程を無菌環境下で行う技術が開示されているが、一般環境下で移送工程を行うことができれば、凍結乾燥生成物を効率よく製造することができる。
また、凍結乾燥処理は、被処理物の体積と外形(表面積)との関係によって効率が変化する。効率よく凍結乾燥処理が進むように被処理物の外形を規制することができれば、凍結乾燥生成物の製造効率を向上させることができるとともに、生成物の品質を安定させることができる。
本発明の目的は、品質が安定した凍結乾燥生成物を効率よく製造することが可能な凍結乾燥生成物の製造方法、及び、凍結乾燥用袋、並びに、凍結乾燥装置を提供することにある。
(1)本発明に係る凍結乾燥生成物の製造方法は、
被処理物を凍結乾燥させて凍結乾燥生成物を製造する方法であって、
液体を密封状態に保持することが可能に構成された袋体と、前記袋体の内部に前記被処理物を無菌的に供給するための無菌ポートとを有する凍結乾燥用袋を用意する工程と、
前記被処理物を、前記無菌ポートを介して前記凍結乾燥用袋に供給する工程と、
前記被処理物を凍結乾燥処理する工程と、
を含み、
前記袋体は、少なくとも一部が、液体及び菌不透過性の多孔質シートによって構成されており、
前記被処理物を凍結乾燥処理する工程では、前記被処理物の水分を気体へと昇華させるとともに、前記気体を、前記多孔質シートを通して前記袋体から排出させる。
これによると、一般環境下でも無菌的に被処理物を供給することが可能な凍結乾燥用袋を実現することができる。また、凍結乾燥の容器を袋状にし、かつ、その面から水分を排出させることができるため、排出面の面積を広くすることができ、効率よく凍結乾燥処理を行うことが可能になる。
(2)この凍結乾燥生成物の製造方法において、
前記被処理物を供給する工程は、前記袋体のサイズ情報と前記被処理物の種類情報とに基づいて、前記被処理物の厚みが所望の値になるように、前記被処理物の量を調整する工程を含んでいてもよい。
これによると、被処理物の種類に応じて、一定の条件で凍結乾燥処理を実施することができ、品質の安定した凍結乾燥生成物を製造することができる。
(3)この凍結乾燥生成物の製造方法において、
前記凍結乾燥用袋を用意する工程は、前記被処理物の種類及び処理量情報に基づいて、前記被処理物を供給したときに、前記被処理物の厚みが所望の値になるように、前記凍結乾燥用袋を選定する工程を含んでもよい。
これによると、被処理物の種類に応じて、一定の条件で凍結乾燥処理を実施することができ、品質の安定した凍結乾燥生成物を製造することができる。
(4)この凍結乾燥生成物の製造方法において、
前記被処理物を凍結乾燥処理する工程は、前記多孔質シートを介して、前記被処理物に昇華熱を供給する工程を含んでもよい。
これによると、多孔質シートに近い領域から被処理物を昇華させることができるため、昇華した水分が直ちに排出され、効率よく凍結乾燥処理を行うことができる。
(5)本発明に係る凍結乾燥用袋は、
内部に収容された被処理物を凍結乾燥させるための凍結乾燥用袋であって、
液体を密封状態に保持することが可能に構成された袋体と、
前記袋体の内部に、前記被処理物を無菌的に供給するための無菌ポートと、
を有し、
前記袋体の少なくとも一部が、液体及び菌不透過性の多孔質シートによって構成されており、
凍結乾燥工程で気体に昇華した前記被処理物の水分が前記多孔質シートを通じて前記袋体から排出される。
これによると、一般環境下でも無菌的に被処理物を供給することが可能な凍結乾燥用袋を実現することができる。また、凍結乾燥の容器を袋状にし、かつ、その面から水分を排出させることができるため、効率よく凍結乾燥処理を行うことが可能になる。
(6)この凍結乾燥用袋において、
前記袋体の内部に液体を無菌的に供給する第2の無菌ポートをさらに有していてもよい。
(7)この凍結乾燥用袋において、
前記無菌ポートは、前記多孔質シートによって構成された領域を避けて配置されていてもよい。
(8)本発明に係る凍結乾燥装置は、上記凍結乾燥用袋に収容された前記被処理物を凍結乾燥するための装置である。
(9)この凍結乾燥装置において、
前記被処理物を凍結乾燥させるための凍結乾燥室と、
前記凍結乾燥室を減圧する減圧機構と、
前記被処理物に昇華熱を付与する加熱機構と、
を有し、
前記加熱機構は、前記多孔質シートを介して、前記被処理物に昇華熱を付与してもよい。
本実施の形態に係る凍結乾燥用袋を示す図 本実施の形態に係る凍結乾燥生成物の製造方法を示す図 本実施の形態に係る凍結乾燥生成物の製造方法を示す図 本実施の形態に係る凍結乾燥生成物の製造方法を示す図 本実施の形態に係る凍結乾燥装置を示す図 変形例に係る凍結乾燥用袋を示す図
以下、本発明を適用した実施の形態について図面を参照して説明する。ただし、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。すなわち、以下の実施の形態で説明するすべての構成が本発明にとって必須であるとは限らない。また、本発明は、以下の内容を自由に組み合わせたものを含む。
はじめに、図1(A)及び図1(B)を参照して、本発明の実施の形態に係る凍結乾燥用袋100について説明する。なお、図1(A)は凍結乾燥用袋100の斜視図であり、図1(B)は、凍結乾燥用袋100の断面図である。
凍結乾燥用袋100は、その内部に収容された被処理物1を凍結乾燥させて凍結乾燥生成物2を製造するのに用いられる袋である。すなわち、被処理物1は、凍結乾燥用袋100内で凍結乾燥され、凍結乾燥用袋100内で生成物2が製造される。以下、凍結乾燥用袋100について説明する。
凍結乾燥用袋100は、袋体10を有する。袋体10は、内部で液体を密封状態に保持することが可能に構成された部材である。本実施の形態では、袋体10は、図1(A)及び図1(B)に示すように、相対向する第1の面12と第2の面14を有する。第1及び第2の面12,14は相対向する面で、その外周が接合されている。これにより、袋体10が、内部で液体を密封状態に保持することが可能になる。
本実施の形態では、袋体10(第1の面12)の一部が多孔質シート16によって構成されている。多孔質シート16は、液体及び菌を透過させないように構成されたシート状の部材である。また、多孔質シート16は、気体が通過することができるように構成されている。シートの気孔率と厚みを調整するとともに、シートを疎水性の材料で構成することにより、気体が透過するにもかかわらず、液体及び菌が透過しないシートを実現することができる。
多孔質シート16として、疎水性の繊維状樹脂材料(例えばポリオレフィン系の樹脂材料)を積層して作られた不織布を適用してもよい。このようなシートの一例としては、デュポン社のタイベック(登録商標)を挙げることができる。ただし、これ以外の多孔質シートを適用することも可能である。
本実施の形態では、袋体10の多孔質シート16以外の領域17は、気体及び液体を(ほぼ)透過させないように構成されている。第2の面14は、例えばポリエチレンの透明シートで実現することができる。
ただし本発明はこれに限られるものではなく、袋体10のすべてを、多孔質シートによって構成することも可能である(図示せず)。
凍結乾燥用袋100は、図1(A)及び図1(B)に示すように、シール部18を有する。シール部18は、第1及び第2の面12,14が接合された領域である。本実施の形態では、図1(A)に示すように、シール部18は、袋体10(第1及び第2の面12,14)の周縁を囲むように構成されている。これにより、図1(B)に示すように、第1及び第2の面12,14とシール部18とによって囲まれた密閉空間Sが形成され、凍結乾燥用袋100内に、被処理物1を液体のまま収容することが可能になる。なお、シール部18は、例えば、第1及び第2の面12,14を熱溶着や超音波溶着することによって形成することができる。
本実施の形態では、凍結乾燥用袋100(袋体10)は、変形可能な構成となっていて、空間Sに供給される被処理物1の量が多くなるほど、その高さが高くなる。このことから、凍結乾燥用袋100では、被処理物1の供給量を調整することによって、空間Sの高さを調整することが可能になる。
凍結乾燥用袋100は、図1(A)に示すように、無菌ポート20を有する。無菌ポート20は、凍結乾燥用袋100(袋体10)の内部に、無菌的に、被処理物1を供給することを可能にする部材である。無菌ポート20は、ノズル22を有する。ノズル22は、凍結乾燥用袋100の第1の面12に取り付けられている。また、無菌ポート20は、ノズル22に接続されたチューブ24を有し、チューブ24の先端には無菌コネクタ26が取り付けられている。無菌コネクタ26は、対となる無菌コネクタ28と協働して(図3(A)参照)、一般環境下であっても、それぞれの接続先を無菌的につなぐことを可能にする部材である。これにより、一般環境下であっても、凍結乾燥用袋100の内部(空間S)に、無菌的に、被処理物1を供給することが可能になる。
なお、本実施の形態では、凍結乾燥用袋100には、第1の面12の多孔質シート16を避けた領域17に、無菌ポート20が取り付けられている。多孔質シート16を避けることで、無菌ポート20と袋体10との境界からの被処理物1の流出リスクを低減することができる。ただし、無菌ポート20を、多孔質シート16に取り付けることも可能である。また、本実施の形態では、凍結乾燥用袋100には2個の無菌ポート20が取り付けられており、一方は被処理物1を供給するため、他方は製造された凍結乾燥生成物2を湿潤させる液体を供給するために利用することができる。
ただし、無菌ポート20を取り付ける位置や取り付け数量は、工程に合わせて適宜設定することができる。
次に、本実施の形態に係る凍結乾燥生成物2の製造方法について説明する。凍結乾燥生成物2の製造方法は、凍結乾燥用袋100を用意する工程を含む(ステップS10)。凍結乾燥用袋100は、液体及び菌不透過製の多孔質シートと、ポリエチレンの透明シートとを重ね合わせ、周縁部を接合することによって形成することができる。周縁部を接合する工程は、例えば熱溶着・超音波溶着・接着など、目的に合わせた方法を適用することができる。
なお、凍結乾燥用袋100は、滅菌された状態で用意することが好ましい。多孔質シートと透明シートとを接合して製袋した後、ガンマ線を照射することによって、滅菌された凍結乾燥用袋100を用意することができる。
凍結乾燥用袋100を用意する工程は、予め用意されている、サイズの異なる複数の袋の中から一つの凍結乾燥用袋100を選択することによって実現してもよい。このとき、一つの凍結乾燥用袋100での処理量に関する情報と、被処理物1の種類に関する情報とに基づいて、空間Sの高さ(被処理物1の厚み)が所望の値(凍結乾燥処理に適した値)になるように、凍結乾燥用袋100を選択することも可能である。これによると、被処理物1の種類ごとに、一定の条件で凍結乾燥処理を行うことができ、凍結乾燥生成物2の品質を安定させることができるとともに、凍結乾燥処理の効率を高めることができる。
凍結乾燥生成物2の製造方法は、被処理物1を、無菌ポート20を介して凍結乾燥用袋100の空間Sに供給する工程を含む(ステップS20)。この工程では、図3(A)に示すように、無菌コネクタ26に、対となる無菌コネクタ28を接続し、無菌コネクタ26,28を介して、外部から空間Sに被処理物1を供給する。これにより、図3(B)に示すように、凍結乾燥用袋100を無菌環境に置くことなく、一般環境下で、無菌的に被処理物1を空間Sに供給することができる。
なお、被処理物1を凍結乾燥用袋100に供給した後に、チューブ24を切断して無菌的に切り離すことも可能である。これにより、被処理物1を、無菌的に凍結乾燥用袋100に封入することができる。
なお、この工程は、凍結乾燥用袋100のサイズ情報と被処理物1の種類情報とに基づいて、空間Sの高さ(被処理物1の厚み)が、所望の値(凍結乾燥処理に適した高さ)になるように、被処理物1の供給量を設定する工程を含んでいてもよい。凍結乾燥用袋100は変形可能な態様で製造されるので、凍結乾燥用袋100の高さ(厚み)は、供給される被処理物1の量と、凍結乾燥用袋100のサイズ(空間Sの周長)によって決まる。このことから、凍結乾燥用袋100にあらかじめ設定された量の被処理物1を供給することにより、被処理物1を、所望の厚み(凍結乾燥処理に適した厚み)となるように規制することができるため、被処理物1を効率よく凍結乾燥処理することが可能になる。
凍結乾燥生成物2の製造方法は、被処理物1を凍結乾燥処理することによって、凍結乾燥生成物2を製造する工程を含む(ステップS30)。この工程は、図4(A)に示すように、凍結乾燥用袋100を低温環境に配置して被処理物1を凍結させる工程と、その後、凍結乾燥用袋100を減圧環境に配置して、図4(B)及び図4(C)に示すように、被処理物1の水分(氷)を気体へと昇華させる工程とを含む。なお、本発明では、昇華した気体を、第1の面12の多孔質シート16を通して空間Sから排出させる(図4(B)参照)。これにより、被処理物1が凍結乾燥処理され(被処理物1の水分が取り除かれ)、凍結乾燥生成物2が製造される。
なお、本実施の形態では、被処理物1を凍結乾燥処理する工程(被処理物1の水分を気体へと昇華させる工程)を、多孔質シート16を介して(多孔質シート16側から)、被処理物1に昇華熱を供給しながら行うことができる。これにより、昇華した水分が凍結乾燥用袋100から排出されやすくなるため、凍結乾燥工程を、効率よく行うことができる。
次に、図5を参照して、本実施の形態に係る凍結乾燥装置200について説明する。凍結乾燥装置200は、被処理物1を凍結乾燥させて凍結乾燥生成物2を製造する装置である。
凍結乾燥装置200は、凍結乾燥用袋100を収納して、内部の被処理物1を凍結乾燥させるための凍結乾燥室202を有する。また、凍結乾燥装置200は、凍結乾燥室202内を減圧する減圧機構204を有する。減圧機構204で凍結乾燥室202内を減圧することによって、凍結状態の被処理物1の水分(氷)が昇華し、その気体は、凍結乾燥用袋100の面12(多孔質シート)を介して空間Sから排出される。
本実施の形態では、凍結乾燥装置200は、加熱機構206を有する。加熱機構206は、凍結乾燥処理工程において被処理物1を加熱するための機構である。加熱機構206により、凍結乾燥用袋100(被処理物1)に昇華熱を補うことができ、凍結乾燥処理を効率よく進めることができる。なお、本実施の形態では、加熱機構206は、多孔質シート16を介して、被処理物1に昇華熱を付与するように構成されている。また、加熱機構206は、被処理物1の凍結状態が維持されるように、動作が制御される。
例えば、図5に示すように、凍結乾燥用袋100を、多孔質シート16(第1の面12)が上を向くように配置し、上方に加熱機構206(熱源)を配置させることにより、被処理物1に昇華熱を付与することが可能である。加熱機構206としては、例えば赤外線ヒーターを利用することができる。
あるいは変形例として、凍結乾燥用袋100を、多孔質シート16(第1の面12)が下を向くように配置し、支持体を加熱する事により、多孔質シート16を介して被処理物1に昇華熱を付与することも可能である。
本実施の形態では、凍結乾燥装置200は、凍結機構210を有する。凍結機構210は、凍結乾燥用袋100内部の被処理物1を凍結(乾燥処理前の予備凍結)させるための機構である。本実施の形態では、凍結機構210は、凍結乾燥室202の温度を下げて、被処理物1を凍結させるように構成されている。ただし、本発明はこれに限られるものではなく、凍結乾燥室202とは別の凍結室で被処理物1を凍結させるように構成することも可能である。
凍結乾燥装置200は、制御部220を有する。制御部220は、凍結乾燥装置200の動作を制御する役割を果たす。具体的には、制御部220は、凍結乾燥室202の気圧の設定値と、センサ208で検出された凍結乾燥室202の気圧の実測値とに基づいて、減圧機構204の動作を制御する。これにより、凍結乾燥室202内の気圧を、設定値に維持することが可能になる。また、制御部220は、加熱機構206や、凍結機構210の動作を制御するように構成することも可能である。被処理物1の温度を計測する温度センサや、凍結乾燥室202の庫内温度を計測する温度センサからの温度データに基づいて、加熱機構206及び凍結機構210の動作を制御することにより、凍結乾燥処理の品質及び効率を高めることができる。
なお、本実施の形態では、制御部220は、凍結乾燥用袋100のサイズ情報と、供給される被処理物1の量、及び、種類に関する情報に基づいて、凍結乾燥室202の気圧や被処理物1の凍結温度を選定するように構成することも可能である。これによれば、一定の条件で凍結乾燥処理を行うことができるため、凍結乾燥処理を効率よく行うことができるとともに、凍結乾燥生成物2の品質を安定させることができる。
以下、本実施の形態が奏する作用効果について説明する。
本実施の形態では、被処理物1を、凍結乾燥用袋100に入れて凍結乾燥処理を行い、凍結乾燥生成物2を製造する。ここで、本実施の形態では、凍結乾燥用袋100は、面の一部が多孔質シートになっているため、凍結乾燥用袋100の面から気体を放出させることができる。そのため、気体放出領域の面積を大きくすることができ、乾燥処理を効率よく行うことができる。また、袋状の容器を使うことで、被処理物1の分布面積を広くすることができ、被処理物1の厚みを小さくすることができるため、凍結処理の効率を高めることができる。また、被処理物1の量や種類に応じて凍結乾燥用袋100を選定することにより、あるいは、凍結乾燥用袋100のサイズや被処理物1の種類に応じて被処理物1の量を調整することにより、被処理物1の厚みを所望の値に規制することができる。これにより、バッチ間での凍結乾燥の条件を整えることができるため、凍結乾燥処理の品質を安定させることができ、凍結乾燥生成物2の品質を安定させることができる。
また、本実施の形態では、凍結乾燥用袋100には無菌ポート20が接続されている。これにより、一般環境下であっても、無菌的に凍結乾燥用袋100に被処理物1を供給することが可能になる。
また、本実施の形態では、多孔質シート16を介して、被処理物1に昇華熱を付与する。これによると、被処理物1のうち、多孔質シート16に近い領域に昇華熱が付与され、多孔質シート16に近い領域から昇華が起こる。昇華した気体は多孔質シート16を介して排出されるため、凍結乾燥処理の効率を高めることができる。そして、上記の通り、本実施の形態では、多孔質シート16の面積を広くすることができるため、昇華熱も広範囲に付与することが可能になり、凍結乾燥処理を効率よく行うことができる。
さらに、本実施の形態では、凍結乾燥生成物2の保管・管理が容易になる。すなわち、凍結乾燥処理は、溶液から水分を除去する処理であるところ、処理の前後で対象物の体積が大きく変化する。本実施の形態では、凍結乾燥処理を袋状の容器で実施し、かつ、容器の内部の空気を排出させることができるため、凍結乾燥処理後には凍結乾燥用袋100の外形を小さくすることができる。そのため、凍結乾燥生成物2を別の容器などに移さなくても、凍結乾燥生成物2の保管・管理が容易になる。すなわち、本実施の形態によれば、凍結乾燥生成物2の保管・管理が容易な凍結乾燥用袋100(凍結乾燥生成物2の保管容器)を提供することができる。
次に、図6を参照して、本実施の形態の変形例に係る凍結乾燥用袋101について説明する。凍結乾燥用袋101は、第1の面32と、第2の面34とを有する。そして、凍結乾燥用袋101では、第1の面32の全面が、多孔質シートによって構成されている。
これによると、昇華した気体を、第1の面32の全面から排出させることができる。このことから、凍結乾燥処理の効率をより高めることができる。
なお、ここまで凍結乾燥用袋として2枚のシートで二次元的に構成された袋体を例にあげて説明したが、本発明がこれに限られるものではない。特に図示しないが、凍結乾燥用袋として、マチのある立体構造の袋体(三次元的に構成された袋体)を利用することも可能である。
1…被処理物、 2…凍結乾燥生成物、 10…袋体、 12…第1の面、 14…第2の面、 16…多孔質シート、 17…領域、 18…シール部、 20…無菌ポート、 22…ノズル、 24…チューブ、 26…無菌コネクタ、 28…無菌コネクタ、 32…第1の面、 34…第2の面、 100…凍結乾燥用袋、 101…凍結乾燥用袋、 200…凍結乾燥装置、 202…凍結乾燥室、 204…減圧機構、 206…加熱機構、 208…センサ、 210…凍結機構、 220…制御部

Claims (9)

  1. 被処理物を凍結乾燥させて凍結乾燥生成物を製造する方法であって、
    液体を密封状態に保持することが可能に構成された袋体と、前記袋体の内部に前記被処理物を無菌的に供給するための無菌ポートとを有する凍結乾燥用袋を用意する工程と、
    前記被処理物を、前記無菌ポートを介して前記凍結乾燥用袋に供給する工程と、
    前記被処理物を凍結乾燥処理する工程と、
    を含み、
    前記袋体は、少なくとも一部が、液体及び菌不透過性の多孔質シートによって構成されており、
    前記被処理物を凍結乾燥処理する工程では、前記被処理物の水分を気体へと昇華させるとともに、前記気体を、前記多孔質シートを通して前記袋体から排出させる凍結乾燥生成物の製造方法。
  2. 請求項1に記載の凍結乾燥生成物の製造方法において、
    前記被処理物を供給する工程は、前記袋体のサイズ情報と前記被処理物の種類情報とに基づいて、前記被処理物の厚みが所望の値になるように、前記被処理物の量を調整する工程を含む凍結乾燥生成物の製造方法。
  3. 請求項1に記載の凍結乾燥生成物の製造方法において、
    前記凍結乾燥用袋を用意する工程は、前記被処理物の種類及び処理量情報に基づいて、前記被処理物を供給したときに、前記被処理物の厚みが所望の値になるように、前記凍結乾燥用袋を選定する工程を含む凍結乾燥生成物の製造方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の凍結乾燥生成物の製造方法において、
    前記被処理物を凍結乾燥処理する工程は、前記多孔質シートを介して、前記被処理物に昇華熱を供給する工程を含む凍結乾燥生成物の製造方法。
  5. 内部に収容された被処理物を凍結乾燥させるための凍結乾燥用袋であって、
    液体を密封状態に保持することが可能に構成された袋体と、
    前記袋体の内部に、前記被処理物を無菌的に供給するための無菌ポートと、
    を有し、
    前記袋体の少なくとも一部が、液体及び菌不透過性の多孔質シートによって構成されており、
    凍結乾燥工程で気体に昇華した前記被処理物の水分が前記多孔質シートを通じて前記袋体から排出される凍結乾燥用袋。
  6. 請求項5に記載の凍結乾燥用袋において、
    前記袋体の内部に液体を無菌的に供給する第2の無菌ポートをさらに有する凍結乾燥用袋。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の凍結乾燥用袋において、
    前記無菌ポートは、前記多孔質シートによって構成された領域を避けて配置されている凍結乾燥用袋。
  8. 請求項5から請求項7のいずれかに記載の凍結乾燥用袋に収容された前記被処理物を凍結乾燥するための凍結乾燥装置。
  9. 請求項8に記載の凍結乾燥装置において、
    前記被処理物を凍結乾燥させるための凍結乾燥室と、
    前記凍結乾燥室を減圧する減圧機構と、
    前記被処理物に昇華熱を付与する加熱機構と、
    を有し、
    前記加熱機構は、前記多孔質シートを介して、前記被処理物に昇華熱を付与する凍結乾燥装置。
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