JP2019090330A - エンジンの吸気圧力推定装置 - Google Patents

エンジンの吸気圧力推定装置 Download PDF

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Toshiyuki Miyata
敏行 宮田
戸田 仁司
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Abstract

【課題】エンジンの吸気通路内での空気の挙動を現実に即して推定処理に反映させた上で、スロットル上流部内での空気量の変化量に基づき高い精度でスロットル上流圧を推定できるエンジンの吸気圧力推定装置を提供する。【解決手段】コンプレッサ7aからスロットル弁9までのスロットル上流部10内に発生したスロットル上流圧PTHUをスロットル上流圧センサ11で検出する。センサ11が故障した場合には、スロットル上流部10内に導入される導入空気量QAFSをAFS22により検出し、スロットル弁9を経てスロットル上流部10から吸気マニホールド5へと流通するスロットル通過空気量QTHを算出し、エアバイパス通路12を経てスロットル上流部10からコンプレッサ7aの上流側の吸気管6へと戻されるエアバイパス通過空気量QABVを算出する。これらのスロットル上流部10に流入及び流出する空気量からスロットル上流圧PTHUを推定する。【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの吸気圧力推定装置に関する。
エンジンの吸気通路を流通する空気量は種々のエンジン制御に利用されており、例えば、スロットル弁を経て筒内に吸入される吸入空気量は燃料噴射量の算出処理に用いられている。筒内への吸入空気量は直接的に検出できず、また吸気通路内での吸気の圧力変化に起因して、エアフローセンサにより検出される吸気通路内への導入空気量に対して常に一致するものでもない。
このため、例えば過給型エンジンを対象とした特許文献1に記載の技術では、ターボチャージャのコンプレッサから下流側のスロットル弁までの吸気通路の領域をスロットル上流部とし、このスロットル上流部内での空気量(空気質量)の変化量に基づき、エアフローセンサにより検出された導入空気量を補正して筒内への吸入空気量を推定している。
一方、過給型エンジンにおいてスロットル上流部内にはターボチャージャによる過給圧が発生するため、この過給圧をスロットル上流圧としてスロットル上流圧センサにより検出し、ウエストゲートによる過給圧制御に用いている。
スロットル上流圧センサが故障した場合には的確な過給圧制御が望めなくなり、また吸気通路にスロットル上流圧センサを設置することなく、推定処理によりスロットル上流圧を求めて過給圧制御に適用したいという要望もある。これらの場合には、特許文献1に記載の技術を応用して、スロットル上流部内での空気量の変化量に基づきスロットル上流圧を推定することが考えられる。
特開2016−70103号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では吸気通路内での空気の挙動を現実に即して捉えていない面があった。
即ち、過給型エンジンでは、スロットルオフでスロットル上流部内が圧力上昇したときにコンプレッサの回転が妨げられる現象が生じるため、その対策として、コンプレッサの上流側の吸気通路とスロットル上流部とがエアバイパス弁を備えたエアバイパス通路により接続されている。エアバイパス弁は、スロットル弁の上流圧と下流圧との差圧の増加に応じて開側に調整され、スロットル上流部内の空気をエアバイパス通路を経てコンプレッサの上流側の吸気通路へと戻して圧力上昇を抑制している。
このようなエアバイパス通路を経て上流側に戻される空気量(後述するエアバイパス通過空気量)について、特許文献1の技術では考慮されていない。このため、戻される空気量の分だけスロットル上流部内の空気量が減少することから、スロットル上流部内での空気量の変化量を正確に推定できず、必然的に、空気量の変化量に基づくスロットル上流圧に関しても十分な精度で推定できないという問題があった。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、エンジンの吸気通路内での空気の挙動を現実に即して推定処理に反映させた上で、スロットル上流部内での空気量の変化量に基づき高い精度でスロットル上流圧を推定することができるエンジンの吸気圧力推定装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明のエンジンの吸気圧力推定装置は、吸気通路に過給機が設けられると共に、該吸気通路の前記過給機の下流側にスロットル弁が設けられて、前記過給機から前記スロットル弁までの前記吸気通路の領域がスロットル上流部とされ、前記過給機の上流側の前記吸気通路と前記スロットル上流部とがエアバイパス通路により接続されて、該エアバイパス通路に開度調整可能なエアバイパス弁が介装されたエンジンにおいて、前記過給機を経て前記スロットル上流部に導入される導入空気量を検出する導入空気量検出手段と、前記スロットル弁を経て前記スロットル上流部から前記吸気通路の下流側へと流通するスロットル通過空気量を算出するスロットル通過空気量算出手段と、前記エアバイパス通路を経て前記スロットル上流部から前記過給機の上流側の前記吸気通路へと戻されるエアバイパス通過空気量を算出するエアバイパス通過空気量算出手段と、前記導入空気量検出手段により検出された導入空気量、前記スロットル通過空気量算出手段により算出されたスロットル通過空気量、及び前記エアバイパス通過空気量算出手段により算出されたエアバイパス通過空気量に基づき、前記スロットル上流部内の圧力をスロットル上流圧として推定するスロットル上流圧推定手段とを備えたことを特徴とする(請求項1)。
このように構成したエンジンの吸気圧力推定装置によれば、過給機を経てスロットル上流部に導入される導入空気量、スロットル弁を経てスロットル上流部から下流側へと流通するスロットル通過空気量、及びエアバイパス通路を経てスロットル上流部から過給機の上流側の吸気通路へと戻されるエアバイパス通過空気量に基づき、スロットル上流圧が推定される。このように、スロットル上流部への空気の流入及び流出が現実に即して推定処理に反映されるため、高い精度でスロットル上流圧を推定可能となる。
その他の態様として、前記スロットル上流圧推定手段が、前記導入空気量検出手段により検出された導入空気量から前記スロットル通過空気量算出手段により算出されたスロットル通過空気量及び前記エアバイパス通過空気量算出手段により算出されたエアバイパス通過空気量を減算し、減算後の導入空気量と前記スロットル上流部の容積とに基づき前記スロットル上流圧を推定することが好ましい(請求項2)。
この態様によれば、スロットル上流部に流入する導入空気量から、スロットル上流部から流出するスロットル通過空気量及びエアバイパス通過空気量が減算され、減算後の導入空気量とスロットル上流部の容積とに基づきスロットル上流圧が推定される。
その他の態様として、前記スロットル通過空気量算出手段が、前記スロットル弁の開度に基づき開口面積を算出すると共に、前記吸気通路内の前記スロットル弁の上流圧と下流圧との圧力比を算出し、前記スロットル弁の開口面積、及び前記スロットル弁の上流圧と下流圧との圧力比から前記スロットル通過空気量を算出することが好ましい(請求項3)。
この態様によれば、スロットル弁の開度に基づき開口面積が算出されると共に、スロットル弁の上流圧と下流圧との圧力比が算出され、これらの開口面積及び圧力比からスロットル通過空気量が算出される。
その他の態様として、前記エアバイパス弁が、前記吸気通路内の前記スロットル弁の上流圧と下流圧との差圧に応じて開度調整され、前記エアバイパス通過空気量算出手段が、前記スロットル弁の上流圧と下流圧との差圧に基づき前記エアバイパス弁の開口面積を算出すると共に、前記エアバイパス通路内の前記エアバイパス弁の上流圧と下流圧との圧力比を算出し、前記エアバイパス弁の開口面積、及び前記エアバイパス弁の上流圧と下流圧との圧力比から前記エアバイパス通過空気量を算出することが好ましい(請求項4)。
この態様によれば、スロットル弁の上流圧と下流圧との差圧に基づきエアバイパス弁の開口面積が算出されると共に、エアバイパス弁の上流圧と下流圧との圧力比が算出され、これらの開口面積及び圧力比からエアバイパス通過空気量が算出される。
その他の態様として、前記スロットル通過空気量算出手段が、前記スロットル上流圧推定手段により推定された前記スロットル上流圧の前回値を前記スロットル弁の上流圧とし、前記スロットル弁の下流側の前記吸気通路内の圧力として検出されたインマニ圧を前記スロットル弁の下流圧として、前記スロットル弁の上流圧と下流圧との圧力比を算出することが好ましい(請求項5)。
この態様によれば、推定されたスロットル上流圧の前回値と実測値のインマニ圧とに基づき圧力比が算出される。
その他の態様として、前記エアバイパス通過空気量算出手段が、前記スロットル上流圧推定手段により推定された前記スロットル上流圧の前回値を前記エアバイパス弁の上流圧とし、前記過給機の上流側の前記吸気通路内の圧力として検出された大気圧を前記エアバイパス弁の下流圧として、前記エアバイパス弁の上流圧と下流圧との圧力比を算出することが好ましい(請求項6)。
この態様によれば、推定されたスロットル上流圧の前回値と実測値の大気圧とに基づき圧力比が算出される。
本発明のエンジンの吸気圧力推定装置によれば、エンジンの吸気通路内での空気の挙動を現実に即して推定処理に反映させた上で、スロットル上流部内での空気量の変化量に基づき高い精度でスロットル上流圧を推定することができる。
本発明の吸気圧力推定装置が適用されたエンジンを示す全体構成図である。 エアバイパス弁を模式的に示した説明図である。 ECUが実行するスロットル上流圧推定ルーチンを示すフローチャートである。 スロットル弁を模式的に示した説明図である。
以下、本発明を具体化したエンジンの吸気圧力推定装置の一実施形態を説明する。
図1は本発明の吸気圧力推定装置が適用されたエンジンを示す全体構成図である。同図では多気筒エンジンの一つの気筒を示しており、エンジンは走行用動力源として図示しない車両に搭載されている。
エンジン1の各気筒のシリンダ2内にはピストン3が配設され、図示しないクランク軸の回転に応じて各ピストン3がシリンダ2内で摺動する。図示はしないが、クランク軸の回転は吸気及び排気カムシャフトに伝達され、各カムシャフトの回転に応じて所定タイミングで吸気弁が吸気ポート4を開閉し、排気弁が排気ポートを開閉する。
各気筒の吸気ポート4には吸気マニホールド5を介して共通の吸気管6の下流端が接続され、吸気管6には吸気上流側より、図示しないエアクリーナ、ターボチャージャ7のコンプレッサ7a、インタクーラ8、スロットル弁9が設けられている。ターボチャージャ7には、過給圧を制御するための図示しないウエストゲートが備えられている。
また図示はしないが、各気筒の排気ポートには排気マニホールドを介して排気通路の上流端が接続され、排気通路にはターボチャージャ7のタービン、触媒装置及び図示しない消音器が設けられている。
吸気マニホールド5には各気筒に対応して図示しないインジェクタが設けられ、燃料ポンプから供給される燃料が各インジェクタの開弁に伴って吸気ポート内に噴射される。また、エンジン1の各気筒には筒内に臨むように図示しない点火プラグが配設され、イグナイタの駆動により各点火プラグが点火される。
エンジン1の運転中には、エアクリーナから吸気管6内に導入された吸気がターボチャージャ7のコンプレッサ7aにより加圧され、インタクーラ8により冷却された後にスロットル弁9により流量調整される。さらに吸気は吸気マニホールド5により各気筒に分配され、インジェクタから噴射された燃料と混合しながら吸気弁の開弁に伴ってエンジン1の筒内に導入される。筒内で混合気は点火プラグにより点火されて燃焼し、発生した燃焼圧によりピストン3を介してクランク軸が回転駆動される。
各気筒の筒内で燃焼後の排ガスは排気弁の開弁に伴い排気ポートに排出されて排気マニホールドにより集合され、排気通路に案内されてターボチャージャ7のタービンを駆動し、その後に触媒装置及び消音器を経て外部に排出される。
ターボチャージャ7による過給圧(以下、スロットル上流圧PTHUと称する)は、コンプレッサ7aからインタクーラ8を経て下流側のスロットル弁9に至るまでの吸気管6の領域に発生する。この領域を図1にハッチングで示すと共に、以下の説明ではスロットル上流部10と称する。本実施形態では、吸気マニホールド5、吸気管6及びインタクーラ8及びスロットル上流部10により本発明の吸気通路が構成されている。
スロットル上流圧PTHUはスロットル上流部10に設けられたスロットル上流圧センサ11により検出され、このスロットル上流圧PTHUに基づき、後述するECU21がウエストゲートによる過給圧制御を実行する。
図2はエアバイパス弁を模式的に示した説明図である。
コンプレッサ7aの上流側の吸気管6とスロットル上流部10とはエアバイパス通路12により接続され、エアバイパス通路12にはエアバイパス弁13(以下、ABVと称する)が介装されている。エアバイパス通路12は直角に屈曲形成され、屈曲箇所には吸気マニホールド5内と連通するインマニ圧力室14が画成され、このインマニ圧力室14内とエアバイパス通路12内とはABV13のダイヤフラム15により区画されている。
エアバイパス通路12内において、ダイヤフラム15にはロッド16を介してABV13の弁体17が連結され、弁体17のシール部17aがエアバイパス通路12内に形成されたシール面12aと相対向している。ダイヤフラム15は、スロットル上流圧PTHU(本発明のスロットル弁の上流圧に相当)と吸気マニホールド5内のインマニ圧Pim(本発明のスロットル弁の下流圧に相当)との差圧(=スロットル上流圧PTHU−インマニ圧Pim)に応じて撓み、これにより差圧の増加に応じてABV13の開度が開側に調整され、シール部17aとシール面12aとの間に形成される開口面積が増加する。
エンジン1の運転中において、スロットルオフによりスロットル上流部10内が圧力上昇するとABV13の開度が増加する。ABV13の前後にはスロットル上流圧PTHUと大気圧Paとの差圧(スロットル上流圧PTHU>大気圧Pa)が作用しているため、スロットル上流部10内の空気がエアバイパス通路12を経てコンプレッサ7aの上流側の吸気管6へと戻される。このためスロットル上流部10内の圧力上昇が抑制され、圧力上昇によりコンプレッサ7aの回転が妨げられる現象が防止される。
一方、車室内には、図示しない入出力装置,多数の制御プログラムを内蔵した記憶装置(ROM,RAM,BURAMなど),中央処理装置(CPU),タイマカウンタなどを備えたECU(エンジン制御ユニット)21が設置されており、エンジン1の総合的な制御を行う。
ECU21の入力側には、上記したスロットル上流圧センサ11、コンプレッサ7aを経てスロットル上流部10に導入される空気量(以下、導入空気量QAFSと称する)を検出するエアフローセンサ22(本発明の導入空気量検出手段に相当し、以下、AFSと称する)、スロットル弁9の開度θthを検出するスロットルポジションセンサ23、インマニ圧Pimを検出するインマニ圧センサ24、大気圧Paを検出する大気圧センサ25等の各種センサ類が接続されており、これらセンサ類からの検出情報が入力される。
また、ECU21の出力側には、上記したインジェクタ、イグナイタ、ウエストゲート、スロットル弁9を開閉駆動する図示しないスロットルアクチュエータ等の各種デバイス類が接続されている。
ECU21は、各種センサ類からの検出情報及び予め設定された制御マップ等に基づき燃料噴射量、燃料噴射時期、スロットル開度、吸排気の開時期及び閉時期等の目標値を算出し、それらの目標値に基づき各種デバイス類を駆動制御する。
またECU21は、スロットル上流圧センサ11により検出されたスロットル上流圧PTHUに基づき、ターボチャージャ7の過給圧制御としてウエストゲートの開度を制御する。
ところで、スロットル上流圧PTHUを検出するスロットル上流圧センサ11が故障すると、ターボチャージャ7の過給圧制御を継続不能に陥ってしまうため、故障時には実測値のスロットル上流圧PTHUに代えて、特許文献1に記載の技術を応用してスロットル上流圧PTHUを推定することが考えられる。しかし、[発明が解決しようとする課題]で述べたように、特許文献1の技術ではエアバイパス通路を経て上流側に戻される空気量を考慮していないため、スロットル上流圧PTHUを正確に推定できないという問題があった。
そこで本実施形態では、エアバイパス通路12を経てスロットル上流部10からコンプレッサ7aの上流側の吸気管6へと戻される空気量(以下、エアバイパス通過空気量QABVと称する)を算出し、このエアバイパス通過空気量QABVを考慮してスロットル上流圧PTHUを推定しており、以下、ECU21により実行される推定処理について説明する。
図4はスロットル弁9を模式的に示した説明図であり、スロットル弁9の上流側はスロットル上流部10であり、下流側は吸気マニホールド5である。このため、スロットル弁9の前後にはスロットル上流圧PTHUとインマニ圧Pimとの差圧(PTHU>Pim)が作用しており、スロットルアクチュエータの駆動によりスロットル弁9が開閉されて開口面積が調整される。
図1に示すようにECU21は、スロットル弁9を経てスロットル上流部10から吸気マニホールド5側へと流通する空気量(以下、スロットル通過空気量QTHと称する)を算出するスロットル通過空気量算出手段31を具備する。
詳しくはスロットル通過空気量算出手段31は、スロットルポジションセンサ23により検出された開度θthに基づき、スロットル弁9の開口面積(スロットル上流部10と吸気マニホールドとの連通面積)を算出する。また、インマニ圧センサ24により検出されたインマニ圧Pim(本発明のスロットル弁の下流圧に相当)と、以下に述べるスロットル上流圧推定ルーチンにより推定されたスロットル上流圧PTHUの前回値(本発明のスロットル弁の上流圧に相当)との圧力比を算出し、圧力比に基づきスロットル弁9を通過する空気の流速を算出する。そして、開口面積と流速とに基づきスロットル通過空気量QTHを算出する。
またECU21は、エアバイパス通路12を経てスロットル上流部10からコンプレッサ7aの上流側の吸気管6へと戻されるエアバイパス通過空気量QABVを算出するエアバイパス通過空気量算出手段32を具備する。
詳しくはエアバイパス通過空気量算出手段32は、インマニ圧Pimとスロットル上流圧PTHUの前回値との差圧(本発明のスロットル弁の上流圧と下流圧との差圧に相当)に基づきABV13の開口面積(スロットル上流部10とコンプレッサ7aの上流側の吸気管6との連通面積)を算出する。また、大気圧センサ25により検出された大気圧Pa(本発明のエアバイパス弁の下流圧に相当)とスロットル上流圧PTHUの前回値(本発明のエアバイパス弁の上流圧に相当)との圧力比を算出し、圧力比に基づきABV13を通過する空気の流速を算出する。そして、開口面積と流速とに基づきエアバイパス通過空気量QABVを算出する。
またECU21は、導入空気量QAFS、スロットル通過空気量QTH及びエアバイパス通過空気量QABVに基づき、スロットル上流部圧PTHUを推定するスロットル上流圧推定手段33を具備する。
詳しくはスロットル上流圧推定手段33は、エアフローセンサ22により検出された導入空気量QAFSから、スロットル通過空気量算出手段31により算出されたスロットル通過空気量QTH、及びエアバイパス通過空気量算出手段32により算出されたエアバイパス通過空気量QABVを減算し、演算周期の間に生じたスロットル上流部10内の空気量の変化量を算出する。そして、算出した変化量とスロットル上流部10の容積とに基づき、演算周期の間のスロットル上流部10内の圧力変化量を算出し、前回の演算周期で算出したスロットル上流圧PTHU(前回値)に圧力変化量を加算して今回値とする。
図3はECU21が実行するスロットル上流圧推定ルーチンを示すフローチャートである。例えばECU21は、エンジン1の運転中に所定周期でスロットル上流圧センサ11の故障の有無を判定し、故障判定を下した場合に当該ルーチンを開始する。
まず、ステップS1でAFS22により検出された導入空気量QAFSを取り込み、ステップS2でスロットル通過空気量QTHを算出する(スロットル通過空気量算出手段)。続くステップS3では、エアバイパス通過空気量QABVを算出し(エアバイパス通過空気量算出手段)、ステップS4で導入空気量QAFS、スロットル通過空気量QTH及びエアバイパス通過空気量QABVに基づき、スロットル上流圧PTHUを推定し(スロットル上流圧推定手段)、その後にルーチンを終了する。
スロットル上流圧センサ11の故障判定を下した以降には、このように図3のルーチンから逐次推定されるスロットル上流圧PTHUに基づきターボチャージャ7の過給圧制御が実行され、問題なくエンジン1の運転が継続される。
そして、以上のように本実施形態では、エアバイパス通路12を経て上流側に戻されるエアバイパス通過空気量QABVを推定し、このエアバイパス通過空気量QABVを考慮してスロットル上流圧PTHUを推定している。即ち、エンジン1の吸気通路内での空気の挙動、より具体的には、スロットル上流部10への空気の流入(導入空気量QAFS)、及びスロットル上流部10からの空気の流出(スロットル通過空気量QTH、エアバイパス通過空気量QABV)を現実に即して推定処理に反映させた上で、スロットル上流部10内での空気量の変化量に基づきスロットル上流圧PTHUを推定しているため、高い推定精度を実現することができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、ターボチャージャ7を備えたエンジン1に具体化したが、これに限るものではない。例えば、機械式過給機であるスーパーチャージャを備えたエンジンに適用しても、実施形態と同様の作用効果が得られる。
また上記実施形態では、スロットル上流圧センサ11の故障時に実測値に代えて推定したスロットル上流圧PTHUをターボチャージャ7の過給圧制御に適用したが、これに限るものではない。例えば、スロットル上流部10にスロットル上流圧センサ11を設置せず、常に推定処理によりスロットル上流圧PTHUを求めて過給圧制御に適用してもよい。
1 エンジン
5 吸気マニホールド(吸気通路)
6 吸気管(吸気通路)
7 ターボチャージャ(過給機)
8 インタクーラ(吸気通路)
9 スロットル弁
10 スロットル上流部(吸気通路)
12 エアバイパス通路
13 エアバイパス弁
21 ECU
22 エアフローセンサ(導入空気量検出手段)
31 スロットル通過空気量算出手段
32 エアバイパス通過空気量算出手段
33 スロットル上流圧推定手段

Claims (6)

  1. 吸気通路に過給機が設けられると共に、該吸気通路の前記過給機の下流側にスロットル弁が設けられて、前記過給機から前記スロットル弁までの前記吸気通路の領域がスロットル上流部とされ、前記過給機の上流側の前記吸気通路と前記スロットル上流部とがエアバイパス通路により接続されて、該エアバイパス通路に開度調整可能なエアバイパス弁が介装されたエンジンにおいて、
    前記過給機を経て前記スロットル上流部に導入される導入空気量を検出する導入空気量検出手段と、
    前記スロットル弁を経て前記スロットル上流部から前記吸気通路の下流側へと流通するスロットル通過空気量を算出するスロットル通過空気量算出手段と、
    前記エアバイパス通路を経て前記スロットル上流部から前記過給機の上流側の前記吸気通路へと戻されるエアバイパス通過空気量を算出するエアバイパス通過空気量算出手段と、
    前記導入空気量検出手段により検出された導入空気量、前記スロットル通過空気量算出手段により算出されたスロットル通過空気量、及び前記エアバイパス通過空気量算出手段により算出されたエアバイパス通過空気量に基づき、前記スロットル上流部内の圧力をスロットル上流圧として推定するスロットル上流圧推定手段と
    を備えたことを特徴とするエンジンの吸気圧力推定装置。
  2. 前記スロットル上流圧推定手段は、前記導入空気量検出手段により検出された導入空気量から前記スロットル通過空気量算出手段により算出されたスロットル通過空気量及び前記エアバイパス通過空気量算出手段により算出されたエアバイパス通過空気量を減算し、減算後の導入空気量と前記スロットル上流部の容積とに基づき前記スロットル上流圧を推定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のエンジンの吸気圧力推定装置。
  3. 前記スロットル通過空気量算出手段は、前記スロットル弁の開度に基づき開口面積を算出すると共に、前記吸気通路内の前記スロットル弁の上流圧と下流圧との圧力比を算出し、前記スロットル弁の開口面積、及び前記スロットル弁の上流圧と下流圧との圧力比から前記スロットル通過空気量を算出する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンの吸気圧力推定装置。
  4. 前記エアバイパス弁は、前記吸気通路内の前記スロットル弁の上流圧と下流圧との差圧に応じて開度調整され、
    前記エアバイパス通過空気量算出手段は、前記スロットル弁の上流圧と下流圧との差圧に基づき前記エアバイパス弁の開口面積を算出すると共に、前記エアバイパス通路内の前記エアバイパス弁の上流圧と下流圧との圧力比を算出し、前記エアバイパス弁の開口面積、及び前記エアバイパス弁の上流圧と下流圧との圧力比から前記エアバイパス通過空気量を算出する
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のエンジンの吸気圧力推定装置。
  5. 前記スロットル通過空気量算出手段は、前記スロットル上流圧推定手段により推定された前記スロットル上流圧の前回値を前記スロットル弁の上流圧とし、前記スロットル弁の下流側の前記吸気通路内の圧力として検出されたインマニ圧を前記スロットル弁の下流圧として、前記スロットル弁の上流圧と下流圧との圧力比を算出する
    ことを特徴とする請求項3に記載のエンジンの吸気圧力推定装置。
  6. 前記エアバイパス通過空気量算出手段は、前記スロットル上流圧推定手段により推定された前記スロットル上流圧の前回値を前記エアバイパス弁の上流圧とし、前記過給機の上流側の前記吸気通路内の圧力として検出された大気圧を前記エアバイパス弁の下流圧として、前記エアバイパス弁の上流圧と下流圧との圧力比を算出する
    ことを特徴とする請求項4に記載のエンジンの吸気圧力推定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113202641A (zh) * 2021-05-07 2021-08-03 潍柴动力股份有限公司 基于节气门前压力的发动机控制方法及其控制器和车辆

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