発明の詳細な説明
本開示は、EPAS1関連疾患(例えば、EPAS1の突然変異ならびに/または発現、レベルおよび/もしくは活性の変化と関連のある疾患、EPAS1を必要とする疾患、EPAS1によって発現、過剰発現もしくは過剰活性が直接的もしくは間接的に影響される因子による影響を受ける疾患、ならびに/またはEPAS1の発現、レベルおよび/もしくは活性をモジュレートすることによって治療しうる疾患)の治療に有用である、EPAS1の標的化および阻害のための、EPAS1に対するRNAi剤を範囲に含む。そのようなEPAS1関連疾患には、以下のものが含まれる:癌、転移、星細胞腫、膀胱癌、乳癌、軟骨肉腫、結腸直腸癌、胃癌、神経膠芽細胞腫、頭頸部扁平上皮癌、肝細胞癌、肺腺癌、神経芽腫、非小細胞肺癌、黒色腫、多発性骨髄腫、卵巣癌、直腸癌、腎癌、腎明細胞癌(ならびにこの癌および他の癌の転移)、歯肉炎、乾癬、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス、子癇前症、炎症、慢性炎症、血管新生性疾患、および関節リウマチ。本開示はまた、EPAS1の発現、過剰発現もしくは過剰活性によって少なくとも部分的に媒介されるか、またはEPAS1を必要とする病的状態を有するヒト対象を治療する方法であって、EPAS1に対するRNAi剤の治療的有効量を対象に投与する段階を含む方法も提供する。
本開示のさまざまな局面には、以下のものが含まれる。
本明細書に記載されるRNAi剤のアンチセンス鎖を含むRNAi剤
1つの局面において、本開示の1つの局面は、アンチセンス鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここでアンチセンス鎖は、本明細書において提供される任意の配列(例えば、表1〜5のうち任意の1つまたは複数などにおけるもの)から選択される、EPAS1に対するRNAi剤のアンチセンス鎖との違いが0、1、2または3ヌクレオチドである少なくとも15個の連続したヌクレオチド(nt)を含む。もう1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖は、本明細書において提供される任意の配列によるEPAS1に対するRNAi剤の第一鎖との違いが0、1、2または3ヌクレオチドである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む。もう1つの局面において、本開示は、センス鎖およびアンチセンス鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここでセンス鎖は、すぐ上に列記したEPAS1に対するRNAi剤のセンス鎖との違いが0、1、2または3ヌクレオチドである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、アンチセンス鎖はそのアンチセンス鎖との違いが0、1、2または3ヌクレオチドである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む。もう1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列は、本明細書において提供される任意の配列の第一鎖の配列を含む。もう1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列は、本明細書において提供される任意の配列の第一鎖の配列である。さまざまな局面において、第一鎖および第二鎖は、本明細書に開示される任意のRNAi剤の、それぞれアンチセンス鎖およびセンス鎖を含む。さまざまな局面において、第一鎖および第二鎖は、本明細書に開示される任意のRNAi剤の、それぞれセンス鎖およびアンチセンス鎖である。
具体的な二重鎖には、表1に列記された非改変(例えば、「一般的」)変異体および例示的改変変異体が含まれる;これらのRNAi剤に関するそのほかの配列およびデータは以後の表に提示されている。記載された例示的改変のほかに、提供されるヌクレオチド配列を用いて、他の改変変異体を作製することもできる。さまざまな局面において、第一鎖および/または第二鎖は、改変されているかまたは改変されていない。
表
表1には、EPAS1 RNAi剤の名称(ヒトEPAS1遺伝子配列NM 001430におけるそれらの位置に由来する)が、DNA配列、非改変配列、および例示的改変配列(A51 S26およびA85 S26の例示的改変配列の両方を伴う)を表すSEQ ID NOとともに提供されている。これらの表には、センス配列およびアンチセンス(AS)配列の両方が提示されている。
表2は、DNA配列を提供している。
表3は、RNAi剤の非改変配列を提供している。
表4は、特定のRNAi剤配列(ヒトに由来する)が、マウス(Muまたはmm)、ラット(Raまたはrn)およびアカゲザル[mmuまたはMacaca mulatta]由来のものにも対応するか否かを指し示している。
表5(表5A〜5Eを含む)は、例示的な改変RNAi剤配列を列記している。
表6〜8は、さまざまなEPAS1 RNAi剤のインビトロおよびインビボでの有効性を示している。
表9は、これらのEPAS1 RNAi剤の重なり合う群を示している。
(表1)さまざまなEPAS1 RNAi剤に関するSEQ ID NO
提示されているのは、DNA配列、非改変配列および例示的改変配列(A51 S26およびA85 S26の例示的改変配列の両方を伴う)を表すSEQ ID NOである。
EPAS1 RNAi剤のそのほかの改変変異体は、表5C〜5Eに示されている。
表1はしたがって、非改変および例示的改変EPAS1 RNAi剤のセンス鎖およびアンチセンス鎖のSEQ ID NO識別子を提示している。例えば、この表において、RNAi剤842の非改変センス配列およびアンチセンス配列は、それぞれSEQ ID NO:39および58によって表されている。このRNAi剤の改変変異体は、SEQ ID NO:145および126によって表されている;別の例示的改変変異体は、SEQ ID NO:77および96によって表されている。また、名称(例えば、842)が、ヒトEPAS1遺伝子配列NM 001430における位置番号に由来することにも留意されたい。これらの名称は時に、「EPAS1」または「EPAS1_」を接頭辞として有する(例えば、「EPAS1 842」またはEPAS1_842」)。また、接頭辞「AD」は、時折、「ND」によって置き換えられる。RNAi剤の名称はまた、時に、.1などの接尾辞を有する。これは特定の変異体を指し示す。したがって、「842」および「EPAS1_842」などはすべて、同じ配列のRNAi剤を指し示すが、それらは改変の点では異なる可能性がある。
表5の中の配列において、小文字(例えば、c、u)は改変ヌクレオチドを指し示し、一方、大文字(例えば、C、U、A、G)は非改変ヌクレオチドを指し示す。この表には、配列のそれぞれの例示的な改変バージョンが示されている。しかし、本開示はまた、これらの配列の非改変バージョン、および追加的または代替的な改変を含む他のバージョンも想定しており、範囲に含む。
表の中の配列において、改変または非改変変異体は、任意で、配列「TT」、「dTdT」、「dTsdT」または「UU」を、3'末端にある一本鎖オーバーハングとしてさらに含むことができ、これらは本明細書において末端ジヌクレオチドまたは3'末端ジヌクレオチドとも呼ばれる。dTは2'-デオキシ-チミジン-5'-リン酸であり、sdTは2'-デオキシチミジン5'-ホスホロチオエートである。開示される配列において、末端ジヌクレオチド「UU」はUUまたは2'-OMe-U 2'-OMe-Uであり、末端TTおよび末端UUが逆方向/逆の向きにあってもよい。末端ジヌクレオチド(例えば、UU)は、EPAS1標的配列の一部ではないが、siRNAの末端をヌクレアーゼから保護するためにオーバーハングとして一般的に配置されるジチミジンジヌクレオチドの改変変異体である(例えば、Elbashir et al. 2001 Nature 411: 494-498;Elbashir et al. 2001 EMBO J. 20: 6877-6888;およびKraynack et al. 2006 RNA 12:163-176)。末端ジヌクレオチドは、これらの参考文献により、ヌクレアーゼ耐性を強化させるものの、標的認識には寄与しないことが知られている。したがって、本開示はまた、本明細書に開示される任意の改変変異体または任意の非改変変異体であって、改変変異体が、逆位/逆の向きにあるかまたは二重鎖におけるEPAS1特異的配列と同じ5'から3'への向きにあってもよい末端TT、dTdT、sdT、dTsdT、sdTsdT、sdTdTなどを含む変異体も範囲に含む。加えて、「RNAi剤配列のEPAS1部分」などを指して本明細書で用いられる用語は、EPAS1に由来するRNAi剤の配列の部分を指し示す(したがって、「RNAi剤配列のEPAS1部分」は、例えば、末端dTdT、TT、UU、U(2'-OMe)dT、U(2'-OMe)U(2'-OMe)、T(2'-OMe)T(2'-OMe)、T(2'-OMe)dTなどを含まないが、EPAS1遺伝子配列またはmRNA配列の一部分と対応するかまたはそれに対して相補的であるRNAi剤の部分を含む)。1つの局面において、組成物は第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含み、ここで第一鎖の配列および第二鎖の配列は、3'末端ジヌクレオチド(3'末端に2ntを含む一本鎖オーバーハング)をさらに含む、本明細書に提供される任意のRNAi剤の、それぞれ第一鎖および第二鎖の配列である。1つの局面において、組成物は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含み、ここで第一鎖の配列および第二鎖の配列は、TT、UU、U(2'-OMe)dT、U(2'-OMe)U(2'-OMe)、T(2'-OMe)T(2'-OMe)、T(2'-OMe)dT、dTdT、sdT、dTsdT、sdTsdTおよびsdTdTから選択される3'末端ジヌクレオチドをさらに含む、本明細書に提供される任意のRNAi剤の、それぞれ第一鎖および第二鎖の配列である。1つの局面において、組成物は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含み、ここで第一鎖の配列および第二鎖の配列は、3'末端UUジヌクレオチドをさらに含む、本明細書に提供される任意のRNAi剤の、それぞれ第一鎖および第二鎖の配列である。
任意の改変変異体または非改変変異体に対して、当技術分野において公知であるように、末端をヌクレアーゼ分解から安定化するために、3'末端キャップを末端ジヌクレオチドの代わりに、または末端ジヌクレオチドに加えて用いることができるが、ただし3'末端キャップがRNAi剤を安定化すること(例えば、ヌクレアーゼに対して)およびsiRNA活性に過度に干渉しないことが可能であることを条件とする。したがって、本開示はまた、改変変異体が末端3'末端キャップをさらに含む、本明細書に開示される任意の改変変異体または任意の非改変変異体を範囲に含む。
本明細書に記載のRNAi剤のアンチセンス鎖を含むRNAi剤
1つの特定の具体的な局面において、本開示は、アンチセンス鎖を含むRNAi剤を含む組成物であって、アンチセンス鎖が、上記に提供され、表1に列記された通りの具体的な二重鎖におけるアンチセンス鎖から選択される、EPAS1に対するRNAi剤との違いが0、1、2または3ヌクレオチドである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む組成物に関する。
この局面のさまざまな特定の具体的な局面を、以下に説明する。
1つの局面において、組成物は、EPAS1に対する第2のRNAi剤をさらに含む。さまざまな局面において、第2のRNAi剤は、第1のものから物理的に分かれているか、またはこの2つが物理的に接続されている(例えば、共有結合性に連結されているか、または他の様式でコンジュゲートされている)。
1つの局面において、組成物は第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含み、ここで第一鎖の配列および第二鎖の配列は、本明細書に提供される任意のRNAi剤の、それぞれ第一鎖および第二鎖の配列である。1つの局面において、組成物は第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含み、ここで第一鎖の配列および第二鎖の配列は、一方または両方の鎖に約6〜20個のさらなるヌクレオチド(例えば、約6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20nt)をさらに含む、本明細書に提供される任意のRNAi剤の、それぞれ第一鎖および第二鎖の配列である。1つの局面において、組成物は第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含み、ここで第一鎖の配列および第二鎖の配列は、3'末端ジヌクレオチドをさらに含む、本明細書に提供される任意のRNAi剤の、それぞれ第一鎖および第二鎖の配列である。1つの局面において、組成物は第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含み、ここで第一鎖の配列および第二鎖の配列は、TT、UU、U(2'-OMe)dT、U(2'-OMe)U(2'-OMe)、T(2'-OMe)T(2'-OMe)、T(2'-OMe)dT、dTdT、sdT、dTsdT、sdTsdTおよびsdTdTから選択される3'末端ジヌクレオチドをさらに含む、本明細書に提供される任意のRNAi剤の、それぞれ第一鎖および第二鎖の配列である。1つの局面において、組成物は第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含み、ここで第一鎖の配列および第二鎖の配列は、3'末端UUジヌクレオチドをさらに含む、本明細書に提供される任意のRNAi剤の、それぞれ第一鎖および第二鎖の配列である。さまざまな局面において、第一鎖および第二鎖は、本明細書中の表に列記されている、それぞれセンス鎖およびアンチセンス鎖である。さまざまな局面において、第一鎖および第二鎖は、本明細書中の表に列記されている、それぞれアンチセンス鎖およびセンス鎖である。
1つの局面において、センス鎖は、約30個またはそれ未満のヌクレオチド(nt)の長さである。
1つの局面において、アンチセンス鎖は、約30個またはそれ未満のヌクレオチドの長さである。
1つの局面において、アンチセンス鎖はセンス鎖と二重鎖領域を形成し、二重鎖領域は約15〜30ヌクレオチド対の長さである。
1つの局面において、アンチセンス鎖は、約19〜約23ヌクレオチドの長さを含む、約15〜約30ヌクレオチドの長さである。1つの局面において、アンチセンス鎖は少なくとも、約15ヌクレオチド、約16ヌクレオチド、約17ヌクレオチド、約18ヌクレオチド、約19ヌクレオチド、約20ヌクレオチド、約21ヌクレオチド、約22ヌクレオチド、約23ヌクレオチド、約24ヌクレオチド、約25ヌクレオチド、約26ヌクレオチド、約27ヌクレオチド、約28ヌクレオチド、約29ヌクレオチドおよび30ヌクレオチドから選択される長さを有する。
1つの局面において、RNAi剤は、生物試料または環境(例えば、細胞質、間質液、血清、または肺もしくは腸の洗浄液)における安定性の増大をRNAi剤が有するようにさせる改変を含む。
1つの局面において、RNAi剤は、少なくとも1つの糖骨格改変(例えば、ホスホロチオエート結合)または少なくとも1つの2'-改変ヌクレオチドを含む。
1つの局面において、RNAi剤は以下のものを含む:ウリジンが2'-改変ヌクレオチドである少なくとも1つの5'-ウリジン-アデニン-3'(5'-ua-3')ジヌクレオチド;5'-ウリジンが2'-改変ヌクレオチドである少なくとも1つの5'-ウリジン-グアニン-3'(5'-ug-3')ジヌクレオチド;5'-シチジンが2'-改変ヌクレオチドである少なくとも1つの5'-シチジン-アデニン-3'(5'-ca-3')ジヌクレオチド;または5'-ウリジンが2'-改変ヌクレオチドである少なくとも1つの5'-ウリジン-ウリジン-3'(5'-uu-3')ジヌクレオチド。これらのジヌクレオチドモチーフは、血清ヌクレアーゼ分解(例えば、RNアーゼA)を特に受けやすい。モチーフ中の第1のピリミジンヌクレオチドの2'位置での化学的改変は、そのような切断を防止するかまたは減速させる。この改変方法は、「エンドライト(endo light)」という用語でも知られている。
1つの局面において、RNAi剤は、2'-デオキシ、2'-デオキシ-2'-フルオロ、2'-O-メチル(2'-OMeまたは2'OMe)、2'-O-メトキシエチル(2'-O-MOE)、2'-O-アミノプロピル(2'-O-AP)、2'-O-ジメチルアミノエチル(2'-O-DMAOE)、2'-O-ジメチルアミノプロピル(2'-O-DMAP)、2'-O-ジメチルアミノエチルオキシエチル(2'-O-DMAEOE)、および2'-O-N-メチルアセトアミド(2'-O-NMA)からなる群より選択される2'-改変を含む。1つの局面において、ピリミジン(ウリジンおよびシチジン)はすべて、2' O-メチル改変ヌクレオシドである。
もう1つの局面において、RNAi剤は、以下のものからなる群より選択される2'-改変を含む。
1つの局面において、RNAi剤は、少なくとも1つの平滑末端を含む。
1つの局面において、RNAi剤は、対合していない1nt〜4ntを有するオーバーハングを含む。
1つの局面において、RNAi剤は、RNAi剤のアンチセンス鎖の3'末端にオーバーハングを含む。
1つの局面において、RNAi剤は、1つまたは複数の診断用化合物、レポーター基、架橋剤、ヌクレアーゼ耐性を付与するモイエティー、天然または特異な核酸塩基、親油性分子、コレステロール、脂質、レクチン、ステロイド、ウバオール(uvaol)、ヘコゲニン(hecigenin)、ジオスゲニン、テルペン、トリテルペン、サルササポゲニン、フリーデリン(Friedelin)、エピフリーデラノール誘導体化リトコール酸、ビタミン、糖質、デキストラン、プルラン、キチン、キトサン、合成糖質、オリゴラクテート15mer、天然ポリマー、低分子量もしくは中間分子量ポリマー、イヌリン、シクロデキストリン、ヒアルロン酸、タンパク質、タンパク質結合剤、インテグリン標的指向性分子、ポリカチオン性物質、ペプチド、ポリアミン、ペプチド模倣物、および/またはトランスフェリンと連結されている。
1つの局面において、RNAi剤は、ヌードマウスの786-O腫瘍において、EPAS1の発現を少なくとも約50%阻害することができる。
1つの局面において、RNAi剤は、10nMの濃度で、インビトロでの786-O細胞におけるEPAS1の発現を少なくとも約70%阻害することができる。
1つの局面において、RNAi剤は、10nMの濃度で、インビトロでの786-O細胞におけるEPAS1の発現を少なくとも約75%阻害することができる。
1つの局面において、RNAi剤は、10nMの濃度で、インビトロでの786-O細胞におけるEPAS1の発現を少なくとも約80%阻害することができる。
1つの局面において、RNAi剤は、10nMの濃度で、インビトロでの786-O細胞におけるEPAS1の発現を少なくとも約90%阻害することができる。
1つの局面において、RNAi剤は、10nMの濃度で、インビトロでの786-O細胞におけるEPAS1の発現を少なくとも約95%阻害することができる。
1つの局面において、RNAi剤は、10nMの濃度で、インビトロでの786-O細胞におけるEPAS1の発現を少なくとも約99%阻害することができる。
1つの局面において、RNAiは、インビトロでの786-O細胞において、約0.1nM nMを上回らないEC50を有する。EC50は、遺伝子発現を50%減少させるために有効な濃度のことである。
1つの局面において、RNAiは、インビトロでの786-O細胞において、約0.01nM nMを上回らないEC50を有する。
1つの局面において、インビトロでの786-O細胞において、約0.001nM nMを上回らないEC50を有する。
本明細書に記載のRNAiのセンス鎖およびアンチセンス鎖を含むRNAi剤
1つの特定の具体的な局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物であって、第一鎖および/または第二鎖の配列が、本明細書において提供され、例えば本明細書中のいずれかの表に列記されている具体的な二重鎖から選択されるEPAS1に対するRNAi剤の第一鎖および/または第二鎖の配列との違いが0、1、2または3ヌクレオチドである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む組成物に関する。1つの特定の具体的な局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物であって、第一鎖および/または第二鎖の配列が、本明細書において提供され、例えば本明細書中のいずれかの表に列記されている具体的な二重鎖から選択されるEPAS1に対するRNAi剤の第一鎖および/または第二鎖の配列からの少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む組成物に関する。1つの特定の具体的な局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物であって、第一鎖および/または第二鎖の配列が、本明細書において提供され、例えば本明細書中のいずれかの表に列記されている具体的な二重鎖から選択されるEPAS1に対するRNAi剤の第一鎖および/または第二鎖の配列からの、少なくとも19個の連続したヌクレオチド(例えば、nt 1〜19、nt 2〜20、nt 3〜21など)を含む組成物に関する。
1つの特定の具体的な局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物であって、第一鎖および/または第二鎖の配列が、本明細書において提供され、例えば本明細書中のいずれかの表に列記されている具体的な二重鎖から選択されるEPAS1に対するRNAi剤の、それぞれ第一鎖および/または第二鎖の配列を含む組成物に関する。
1つの特定の具体的な局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物であって、第一鎖および/または第二鎖の配列が、本明細書において提供され、例えば本明細書中のいずれかの表に列記されている具体的な二重鎖から選択されるEPAS1に対するRNAi剤の、それぞれ第一鎖および/または第二鎖の配列である組成物に関する。
1つの特定の具体的な局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物であって、第一鎖および/または第二鎖の配列が、本明細書において提供され、例えば本明細書中のいずれかの表に列記されている具体的な二重鎖から選択されるEPAS1に対するRNAi剤の、それぞれ第一鎖および/または第二鎖の配列であり、第一鎖および/または第二鎖の配列が末端ジヌクレオチドをさらに含む組成物に関する。
1つの特定の具体的な局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物であって、第一鎖および/または第二鎖の配列が、本明細書において提供され、例えば本明細書中のいずれかの表に列記されている具体的な二重鎖から選択されるEPAS1に対するRNAi剤の、それぞれ第一鎖および/または第二鎖の配列であり、第一鎖および/または第二鎖の配列が末端UUジヌクレオチドをさらに含む組成物に関する。
1つの特定の具体的な局面において、本開示は、センス鎖およびアンチセンス鎖を含むRNAi剤を含む組成物であって、センス鎖およびアンチセンス鎖が、上記に提供され、表1に列記された通りの具体的な二重鎖から選択されるEPAS1に対するRNAi剤の、それぞれセンス鎖およびアンチセンス鎖との違いが0、1、2または3ヌクレオチドである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む組成物に関する。1つの特定の具体的な局面において、本開示は、センス鎖およびアンチセンス鎖を含むRNAi剤を含む組成物であって、センス鎖およびアンチセンス鎖が、上記に提供され、表1に列記された通りの具体的な二重鎖から選択されるEPAS1に対するRNAi剤の、それぞれセンス鎖およびアンチセンス鎖からの少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む組成物に関する。1つの特定の具体的な局面において、本開示は、センス鎖およびアンチセンス鎖を含むRNAi剤を含む組成物であって、センス鎖およびアンチセンス鎖が、上記に提供され、表1に列記された通りの具体的な二重鎖から選択されるEPAS1に対するRNAi剤の、それぞれセンス鎖およびアンチセンス鎖からの少なくとも19個の連続したヌクレオチド(例えば、nt 1〜19、nt 2〜20またはnt 3〜21)を含む組成物に関する。
この局面のさまざまな特定の具体的な局面を、以下に説明する。
1つの局面において、組成物は、EPAS1に対する第2のRNAi剤を含む。さまざまな局面において、第2のRNAi剤は、第1のものから物理的に分かれているか、またはこの2つが物理的に接続されている(例えば、共有結合性に連結されているか、または他の様式でコンジュゲートされている)。いくつかの局面において、第1および第2のRNAi剤は、同じ組成物の中で(例えば、両方が同じ脂質ナノ粒子中で)組み合わされる。
1つの局面において、アンチセンス鎖は約30個またはそれ未満のヌクレオチドの長さである。
1つの局面において、センス鎖およびアンチセンス鎖は、約15〜約30ヌクレオチド対の長さである二重鎖領域を形成する。
1つの局面において、アンチセンス鎖は、約18〜約23ntの長さを含み、かつ約19〜約21ntの長さおよび約19〜約23ntの長さを含む、約15〜約36ntの長さである。1つの局面において、アンチセンス鎖は、少なくとも、約15nt、約16nt、約17nt、約18nt、約19nt、約20nt、約21nt、約22nt、約23nt、約24nt、約25nt、約26nt、約27nt、約28nt、約29ntおよび約30ntから選択される長さを有する。
1つの局面において、RNAi剤は、生物試料または環境における安定性の増大をRNAi剤が有するようにさせる改変を含む。
1つの局面において、RNAi剤は、改変された糖骨格、例えばホスホロチオエート結合などを含むか、または2'-改変ヌクレオチドを含む。
1つの局面において、RNAi剤は以下のものを含む:ウリジンが2'-改変ヌクレオチドである少なくとも1つの5'-ウリジン-アデニン-3'(5'-ua-3')ジヌクレオチド;5'-ウリジンが2'-改変ヌクレオチドである少なくとも1つの5'-ウリジン-グアニン-3'(5'-ug-3')ジヌクレオチド;5'-シチジンが2'-改変ヌクレオチドである少なくとも1つの5'-シチジン-アデニン-3'(5'-ca-3')ジヌクレオチド;または5'-ウリジンが2'-改変ヌクレオチドである少なくとも1つの5'-ウリジン-ウリジン-3'(5'-uu-3')ジヌクレオチド。
1つの局面において、RNAi剤は、以下のものからなる群より選択される2'-改変を含む:2'-デオキシ、2'-デオキシ-2'-フルオロ、2'-O-メチル、2'-O-メトキシエチル(2'-O-MOE)、2'-O-アミノプロピル(2'-O-AP)、2'-O-ジメチルアミノエチル(2'-O-DMAOE)、2'-O-ジメチルアミノプロピル(2'-O-DMAP)、2'-O-ジメチルアミノエチルオキシエチル(2'-O-DMAEOE)、および2'-O-N-メチルアセトアミド(2'-O-NMA)。1つの局面において、ピリミジン(ウリジンおよびシチジン)はすべて、2'O-メチル改変ヌクレオシドである。
1つの局面において、RNAi剤は、少なくとも1つの平滑末端を含む。
1つの局面において、RNAi剤は、対合していない1nt〜4ntを有するオーバーハングを含む。
1つの局面において、RNAi剤は、RNAi剤のアンチセンス鎖の3'末端にオーバーハングを含む。
1つの局面において、RNAi剤は、1つまたは複数の診断用化合物、レポーター基、架橋剤、ヌクレアーゼ耐性を付与するモイエティー、天然または特異な核酸塩基、親油性分子、コレステロール、脂質、レクチン、ステロイド、ウバオール、ヘコゲニン、ジオスゲニン、テルペン、トリテルペン、サルササポゲニン、フリーデリン、エピフリーデラノール誘導体化リトコール酸、ビタミン、糖質、デキストラン、プルラン、キチン、キトサン、合成糖質、オリゴラクテート15mer、天然ポリマー、低分子量もしくは中間分子量ポリマー、イヌリン、シクロデキストリン、ヒアルロン酸、タンパク質、タンパク質結合剤、インテグリン標的指向性分子、ポリカチオン性物質、ペプチド、ポリアミン、ペプチド模倣物、および/またはトランスフェリンと連結されている。
1つの局面において、RNAi剤は、ヌードマウスの786-O腫瘍において、EPAS1の発現を少なくとも約50%阻害することができる。
1つの局面において、RNAi剤は、10nMの濃度で、インビトロでの786-O細胞におけるEPAS1の発現を少なくとも約75%阻害することができる。
1つの局面において、RNAi剤は、10nMの濃度で、インビトロでの786-O細胞におけるEPAS1の発現を少なくとも約80%阻害することができる。
1つの局面において、RNAi剤は、10nMの濃度で、インビトロでの786-O細胞におけるEPAS1の発現を少なくとも約90%阻害することができる。
1つの局面において、RNAi剤は、10nMの濃度で、インビトロでの786-O細胞におけるEPAS1の発現を少なくとも約95%阻害することができる。
1つの局面において、RNAi剤は、10nMの濃度で、インビトロでの786-O細胞におけるEPAS1の発現を少なくとも約99%阻害することができる。
1つの局面において、RNAiは、インビトロでの786-O細胞において、約0.1nMを上回らないEC50を有する。
1つの局面において、RNAiは、インビトロでの786-O細胞において、約0.01nMを上回らないEC50を有する。
1つの局面において、RNAiは、インビトロでの786-O細胞において、約0.001nMを上回らないEC50を有する。
本明細書に記載のRNAi剤を含む組成物を用いる治療の方法
1つの特定の具体的な局面において、本開示は、個体におけるEPAS1関連疾患を治療する方法であって、個体に対してアンチセンス鎖を含むRNAi剤を含む組成物の治療的有効量を投与する段階を含み、アンチセンス鎖が、上記に提供され、表1に列記された通りの具体的な二重鎖から選択されるEPAS1に対するRNAi剤のアンチセンス鎖との違いが0、1、2または3ヌクレオチドである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む方法に関する。1つの局面において、EPAS1に対するRNAi剤は、センス鎖と二重鎖を形成したアンチセンス鎖を含み、ここでセンス鎖およびアンチセンス鎖は、表1〜5のいずれかに提供される配列の1つまたは複数から選択される。
この局面のさまざまな特定の具体的な局面を、以下に説明する。相互排他的でない、本明細書に開示される任意の局面を組み合わせることができる。
1つの局面において、本開示は、組成物が、センス鎖をさらに含むRNAi剤を含み、センス鎖が、本明細書において提供され、例えば本明細書中のいずれかの表に列記されている具体的な二重鎖から選択されるEPAS1に対するRNAi剤のセンス鎖との違いが0、1、2または3ヌクレオチドである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む、そのような方法に関する。
本方法の1つの局面において、RNAi剤は、少なくともアンチセンス鎖を含み、かつ/またはセンス鎖およびアンチセンス鎖を含み、センス鎖および/またはアンチセンス鎖の配列は、本明細書において提供され、例えば表1に列記されている具体的な二重鎖から選択されるEPAS1に対するRNAi剤のセンス鎖および/またはアンチセンス鎖の配列であり、組成物は薬学的に有効な製剤をさらに含む。
本方法の1つの局面において、RNAi剤は、少なくともアンチセンス鎖を含み、かつ/またはセンス鎖およびアンチセンス鎖を含み、センス鎖および/またはアンチセンス鎖の配列は、本明細書において提供され、例えば表1に列記されている具体的な二重鎖から選択されるEPAS1に対するRNAi剤のセンス鎖および/またはアンチセンス鎖の配列を含み、組成物は薬学的に有効な製剤をさらに含む。
1つの局面において、EPAS1関連疾患は、癌、転移、星細胞腫、膀胱癌、乳癌、軟骨肉腫、結腸直腸癌、胃癌、神経膠芽細胞腫、頭頸部扁平上皮癌、肝細胞癌、肺腺癌、神経芽腫、非小細胞肺癌、黒色腫、多発性骨髄腫、卵巣癌、直腸癌、腎癌、腎明細胞癌(ならびにこの癌および他の癌の転移)、歯肉炎、乾癬、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス、子癇前症、炎症、慢性炎症、血管新生性疾患、および関節リウマチである。
1つの局面において、EPAS1関連疾患は癌である。
1つの局面において、本方法は、さらなる治療を投与する段階をさらに含む。
1つの局面において、さらなる治療は、方法(または手順)である。1つの局面において、さらなる治療は、治療的有効量の組成物である。
1つの局面において、さらなる治療およびRNAi剤は、任意の順序で投与することもでき、または同時に投与することもできる。
1つの局面において、本方法は、癌、転移、星細胞腫、膀胱癌、乳癌、軟骨肉腫、結腸直腸癌、胃癌、神経膠芽細胞腫、頭頸部扁平上皮癌、肝細胞癌、肺腺癌、神経芽腫、非小細胞肺癌、黒色腫、多発性骨髄腫、卵巣癌、直腸癌、腎癌、腎明細胞癌(ならびにこの癌および他の癌の転移)、歯肉炎、乾癬、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス、子癇前症、炎症、慢性炎症、血管新生性疾患、および関節リウマチに対するさらなる治療を投与する段階をさらに含む。
1つの局面において、本方法は、さらなる治療を投与する段階をさらに含む。EPAS1に対するRNAi剤は、疾患に対して適切である、本明細書に開示される任意のさらなる治療とともに、任意で、EPAS1に対する1つまたは複数のさらなるRNAi剤とさらに組み合わせて用いることができる。
任意のさらなる治療への言及が、活性物質のいずれかの薬学的に許容される塩も含むことを意味することは理解されるであろう。構成要素(a)および/または(b)を含む活性物質が、例えば、少なくとも1つの塩基中心を有する場合、それらは酸付加塩を形成することができる。また、対応する酸付加塩を、所望であれば、さらに存在する塩基中心を有して形成することもできる。酸性基、例えばCOOHを有する活性物質は、塩基と塩を形成することができる。構成要素(a)および/または(b)またはそれらの薬学的に許容される塩を含む活性物質は、水和物の形態で用いてもよく、または結晶化のために用いられる他の溶媒を含んでもよい。
1つの局面において、組成物は、EPAS1に対する第2のRNAi剤を含む。さまざまな局面において、第2のRNAi剤は、第1のものから物理的に分かれているか、またはこの2つが物理的に接続されている(例えば、共有結合性に連結されているか、または他の様式でコンジュゲートされている)。いくつかの局面において、第1および第2のRNAi剤は、同じ組成物の中で(例えば、両方が同じ脂質ナノ粒子中で)組み合わされる。
本明細書に記載のRNAi剤を含むRNAiを用いてEPAS1の発現を阻害する方法
1つの特定の具体的な局面において、本開示は、個体におけるEPAS1の発現を阻害する方法であって、個体に対して本開示のRNAi剤を含む組成物の治療的有効量を投与する段階を含む方法に関する。1つの局面において、RNAiはセンス鎖およびアンチセンス鎖を含み、アンチセンス鎖は、上記に提供され、表1に列記された通りの具体的な二重鎖から選択されるEPAS1に対するRNAi剤のアンチセンス鎖との違いが0、1、2または3ヌクレオチドである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む。
本方法の1つの局面において、RNAi剤は、少なくともアンチセンス鎖を含み、かつ/またはセンス鎖およびアンチセンス鎖を含み、センス鎖および/またはアンチセンス鎖の配列は、本明細書において提供され、例えば表1に列記されている具体的な二重鎖から選択されるEPAS1に対するRNAi剤のセンス鎖および/またはアンチセンス鎖の配列であり、組成物は薬学的に有効な製剤中にある。
本方法の1つの局面において、RNAi剤は、少なくともアンチセンス鎖を含み、かつ/またはセンス鎖およびアンチセンス鎖を含み、センス鎖および/またはアンチセンス鎖の配列は、本明細書において提供され、例えば表1に列記されている具体的な二重鎖から選択されるEPAS1に対するRNAi剤のセンス鎖および/またはアンチセンス鎖の配列を含み、組成物は薬学的に有効な製剤中にある。
この局面のさまざまな特定の具体的な局面を、以下に説明する。
1つの局面において、個体は、EPAS1関連疾患に罹患しているか、または罹患しやすい。
1つの局面において、EPAS1関連疾患は、癌、転移、星細胞腫、膀胱癌、乳癌、軟骨肉腫、結腸直腸癌、胃癌、神経膠芽細胞腫、頭頸部扁平上皮癌、肝細胞癌、肺腺癌、神経芽腫、非小細胞肺癌、黒色腫、多発性骨髄腫、卵巣癌、直腸癌、腎癌、腎明細胞癌(ならびにこの癌および他の癌の転移)、歯肉炎、乾癬、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス、子癇前症、炎症、慢性炎症、血管新生性疾患、および関節リウマチである。
1つの局面において、EPAS1関連疾患は癌である。
1つの局面において、本方法は、さらなる治療を投与する段階をさらに含む。
1つの局面において、さらなる治療およびRNAi剤は、任意の順序で投与することもでき、または同時に投与することもできる。
1つの局面において、本方法は、癌、転移、星細胞腫、膀胱癌、乳癌、軟骨肉腫、結腸直腸癌、胃癌、神経膠芽細胞腫、頭頸部扁平上皮癌、肝細胞癌、肺腺癌、神経芽腫、非小細胞肺癌、黒色腫、多発性骨髄腫、卵巣癌、直腸癌、腎癌、腎明細胞癌(ならびにこの癌および他の癌の転移)、歯肉炎、乾癬、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス、子癇前症、炎症、慢性炎症、血管新生性疾患、および関節リウマチに対するさらなる治療を投与する段階をさらに含む。
1つの局面において、組成物は、EPAS1に対する第2のRNAi剤を含む。さまざまな局面において、第2のRNAi剤は、第1のものから物理的に分かれているか、またはこの2つが物理的に接続されている(例えば、共有結合性に連結されているか、または他の様式でコンジュゲートされている)。いくつかの局面において、第1および第2のRNAi剤は、同じ組成物の中で(例えば、両方が同じ脂質ナノ粒子中で)組み合わされる。
1つの局面において、本方法は、本明細書において提供され、例えば本明細書中のいずれかの表に列記されている具体的な二重鎖から選択されるEPAS1に対するRNAi剤のアンチセンス鎖との違いが0、1、2または3ヌクレオチドである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む、さらなるRNAi剤を投与する段階をさらに含む。
EPAS1に対するRNAi剤の薬学的組成物
1つの特定の具体的な局面において、本開示は、本開示のRNAi剤を含む組成物に関する。1つの局面において、RNAi剤は、少なくともアンチセンス鎖を含み、かつ/またはセンス鎖およびアンチセンス鎖を含み、アンチセンス鎖は、本明細書において提供され、例えば表1に列記されている具体的な二重鎖から選択されるEPAS1に対するRNAi剤のアンチセンス鎖との違いが0、1、2または3ヌクレオチドである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、組成物は薬学的に有効な製剤中にある。
1つの局面において、RNAi剤は、少なくともアンチセンス鎖を含み、かつ/またはセンス鎖およびアンチセンス鎖を含み、センス鎖および/またはアンチセンス鎖の配列は、本明細書において提供され、例えば表1に列記されている具体的な二重鎖から選択されるEPAS1に対するRNAi剤のセンス鎖および/またはアンチセンス鎖の配列であり、組成物は薬学的に有効な製剤中にある。
1つの局面において、RNAi剤は、少なくともアンチセンス鎖を含み、かつ/またはセンス鎖およびアンチセンス鎖を含み、センス鎖および/またはアンチセンス鎖の配列は、本明細書において提供され、例えば表1に列記されている具体的な二重鎖から選択されるEPAS1に対するRNAi剤のセンス鎖および/またはアンチセンス鎖の配列を含み、組成物は薬学的に有効な製剤中にある。
1つの局面において、本開示は、EPAS1関連疾患の治療のための医薬の製造におけるRNAi剤の使用に関し、ここでRNAi剤はセンス鎖およびアンチセンス鎖を含み、アンチセンス鎖は、本明細書において提供され、例えば本明細書中のいずれかの表に列記されている具体的な二重鎖から選択されるEPAS1に対するRNAi剤のアンチセンス鎖との違いが0、1、2または3ヌクレオチドである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む。
開示される配列からのミスマッチを含む、EPAS1に対するRNAi剤の具体的な局面
EPAS1に対するRNAi剤のさまざまな具体的な局面が、本明細書に開示される。本開示は、表1〜5に提供される例示的な改変変異体、ならびに対応する非改変配列および他の改変変異体を範囲に含む。本開示の具体的な局面は、表1に列記されているRNAi剤、ならびにそれらの改変変異体または非改変変異体のいずれかとの違いが0、1、2または3nt(ヌクレオチド)またはbp[塩基対](例えば、0、1、2または3個のミスマッチを有する)である配列を含むRNAi剤を含む。以下にさらに詳細に説明するように、ミスマッチは、本明細書において、2つの配列を最大限に整列させて比較した場合の、塩基配列(例えば、Gの代わりにAなど)または長さの違いと定義される。加えて、以下にさらに詳細に説明するように、「非改変変異体」は、塩基配列は同一であるが、どの塩基も改変されていない変異体である;これには例えば、野生型EPAS1 mRNAまたは遺伝子の対応する部分と同一な配列が含まれる。「改変変異体」は、ヌクレオチド、糖、リン酸または骨格に対する1つまたは複数の改変(または1つもしくは複数のより少数のもしくは異なる改変)、および/または1つもしくは複数のモイエティーの付加を含むが、塩基配列に対する変化、置換、付加および欠失は有しない。特定の配列およびその改変変異体または非改変変異体は、それらの間に0個のミスマッチを有する。
1つの特定の局面において、本開示は、センス鎖およびアンチセンス鎖を含むRNAi剤を含み、センス鎖および/またはアンチセンス鎖は、表1〜5に列記されているRNAi剤、およびそれらの改変変異体または非改変変異体のいずれかのセンス鎖および/またはアンチセンス鎖の配列との違いが0、1、2または3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む。
もう1つの特定の局面において、RNAi剤は、表1〜5に列記されているRNAi剤、およびそれらの改変変異体または非改変変異体のいずれかのセンス鎖との違いが0、1、2または3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含むセンス鎖を含む。
その他の局面
本開示のさまざまな特定の具体的な局面を、以下に説明する。相互排他的でない、本明細書に開示される任意の局面を組み合わせることができる。
1つの局面において、本開示は、個体におけるEPAS1関連疾患を治療する方法であって、個体に対して、特許請求の範囲のいずれかによる組成物の治療的有効量を投与する段階を含む方法に用いるための、上記の局面のいずれかによる組成物に関する。
この局面のさまざまな特定の具体的な局面を、以下に説明する。
1つの局面において、本開示は、個体におけるEPAS1の発現を阻害する方法であって、個体に対して、上記の局面のいずれかによる組成物の治療的有効量を投与する段階を含む方法に用いるための、上記の局面のいずれかによる組成物に関する。
本開示の1つの局面は、EPAS1関連疾患の治療のための医薬の製造における、上記の局面のいずれかによる組成物の使用である。
1つの局面において、EPAS1関連疾患は、癌、転移、星細胞腫、膀胱癌、乳癌、軟骨肉腫、結腸直腸癌、胃癌、神経膠芽細胞腫、頭頸部扁平上皮癌、肝細胞癌、肺腺癌、神経芽腫、非小細胞肺癌、黒色腫、多発性骨髄腫、卵巣癌、直腸癌、腎癌、腎明細胞癌(ならびにこの癌および他の癌の転移)、歯肉炎、乾癬、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス、子癇前症、炎症、慢性炎症、血管新生性疾患、および関節リウマチから選択される。
1つの局面において、本開示は、EPAS1関連疾患の治療に用いるための、上記の局面のいずれかの組成物に関する。
1つの局面において、EPAS1関連疾患は癌である。
1つの局面において、本開示は、細胞におけるEPAS1の発現を阻害する方法であって、アンチセンス鎖を含むRNAi剤を含む組成物を細胞内に導入する段階を含み、アンチセンス鎖が、本明細書に開示されるEPAS1 siRNAから選択されるEPAS1に対するRNAi剤のアンチセンス鎖との違いが0、1、2または3ヌクレオチドである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む方法に関する。
1つの局面において、本開示は、細胞におけるEPAS1の発現を阻害する方法であって、センス鎖およびアンチセンス鎖を含むRNAi剤を含む組成物を細胞内に導入する段階を含み、アンチセンス鎖が、本明細書に開示されるEPAS1 siRNAから選択されるEPAS1に対するRNAi剤のアンチセンス鎖との違いが0、1、2または3ヌクレオチドである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、センス鎖が、本明細書に開示されるEPAS1 siRNAから選択されるEPAS1に対するRNAi剤のセンス鎖との違いが0、1、2または3ヌクレオチドである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む、方法に関する。
定義
便宜のために、本明細書、実施例および添付の特許請求の範囲において用いられる、ある特定の用語および語句の意味を、以下に提供する。本明細書の他の部分における用語の使用法と、この項におけるその定義との間に明らかな矛盾がある場合には、この項における定義が優先されるものとする。
EPAS1
「EPAS1」とは、内皮PASドメインタンパク質1としても知られ、EPAS-1、HIF-2α;Hif2α;HIF2;HLF;MOP2;ECYT4;HIF2A;PASD2;bHLHe73;HGNC:3374;遺伝子ID:2034としても知られる、遺伝子またはタンパク質のことを意味する。いくつかの参考文献は、この遺伝子をHIF-2aと、対応するタンパク質をEPAS1と名づけていることに留意されたい(例えば、van Patot et al. 2011 High Alt. Med. Biol. 12: 157-167);他の文書では、同じ用語を遺伝子およびタンパク質の両方を指して用いている。Ema et al. 1997 Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94: 4273-4278;Flamme et al. 1997 Mech. Dev. 63: 51-60;and Hogenesch et al. 1997 J. Biol. Chem. 272: 8581-8593を参照。文献中に、例えば、van Patot et al. 2011 High Alt. Med. Biol. 12: 157-67;Ke et al. Zhonghua Yi Xue Yi Chuan Xue Za Zhi. 2011 Oct;28(5):583-8;PMID: 21983741に記載されているように、EPAS1のさまざまな多型が知られている。
この遺伝子は、酸素レベルが低下した時に誘導される、酸素によって調節される遺伝子の誘導に関与する転写因子をコードする。
EPAS1は、HIFファミリーのメンバーである。低酸素誘導因子(HIF)は、細胞環境における利用可能な酸素の変化、特に酸素の減少または低酸素症に応答する転写因子である。Smith et al. 2008 Br. J. Haematol. 141: 325-34を参照。
酸素呼吸種のすべてではないもののほとんどは、αサブユニットおよびβサブユニットで構成されるヘテロ二量体であり、このうち後者が構成性に発現される芳香族炭化水素受容体核輸送体(ARNT)である、高度に保存された転写複合体HIF-1を発現する。Wang et al. 1995 Proc. Natl. Acad. Sci. USA 92: 5510-14;Jiang et al. 1996 J. Biol. Chem. 271: 17771-8。
HIFファミリーのメンバーには、最も特徴づけられている2つのHIFαサブユニットである、Hif1αおよびEPAS1(Hif 2α)の両方が含まれる。これらの2つの遺伝子は非常に類似していて、多くの同じ標的と結合してそれらを媒介するが、それらは機能の点では時間的にも空間的にも異なる。HIF1αはインターロイキン-8(IL-8)の発現を減弱させるものの、EPAS1の過剰発現はIL-8の発現を増大させる(Florczyk et al. 2011 Free Radic. Biol. Med. 51: 1882-92)。
EPAS1(Hif2α)は、酸素レベルが低下した時(低酸素症)に誘導される、酸素によって調節される遺伝子の誘導に関与する転写因子の半数をコードする。コードされるタンパク質は、塩基性ヘリックス-ループ-ヘリックスドメイン、タンパク質二量体化ドメイン、ならびに酸素レベルに応答するシグナル伝達経路におけるタンパク質に認められるドメインを含む。EPAS1は、胚心臓の発生に関与し、臍帯における血管の壁の内層をなす内皮細胞において発現される。これは、カテコールアミン恒常性および初期胚発生時における心不全に対する保護の維持に必須である。カテコールアミンには、エピネフリンおよびノルエピネフリンなどのタンパク質が含まれる。これは、損傷を受けやすい胚心臓および成体心臓の両方が自らを過度に働かせず、心不全を誘導しないように恒常性状態を維持するためのカテコールアミンの産生のために重要である。胚におけるカテコールアミン産生は、胚心拍数を増加させることによる心拍出量の制御に関係している。
この遺伝子における突然変異は、家族性赤血球増加症4型、肺高血圧症および慢性高山病とも関連している。この遺伝子のある種の変異体が、高地で生活する人々に防御を与えているという証拠もある。EPAS1は、高地において短期的な適応応答として有用である。しかし、EPAS1はまた、死亡および生殖能力の抑制につながりうる慢性高山病につながる、赤血球の過剰生成も引き起こすことがある。その発現を増大させるいくつかの突然変異は、高山病に類似した症状を伴う、低高度での高血圧および脳卒中の増加と関連している。高地で永続的に生活する人々は、過剰な赤血球生成による適合の結果を減少させるためにEPAS1の選択を経験している可能性がある。
EPAS1関連疾患
EPAS1に対するsiRNAは、EPAS1関連疾患を治療するために用いることができる。「EPAS1関連疾患」とは、EPAS1、ならびに/または野生型および/もしくは突然変異型EPAS1の突然変異および/もしくは過剰発現、ならびに/または疾患進行がEPAS1、ならびに/または野生型および/もしくは突然変異型EPAS1の突然変異および/もしくは過剰発現の存在によって強化されるか、または予後が悪化する疾患と関連している、任意の疾患のことである。EPAS1関連疾患の非限定的な例には、癌、転移、星細胞腫、膀胱癌、乳癌、軟骨肉腫、結腸直腸癌、胃癌、神経膠芽細胞腫、頭頸部扁平上皮癌、肝細胞癌、肺腺癌、神経芽腫、非小細胞肺癌、黒色腫、多発性骨髄腫、卵巣癌、直腸癌、腎癌、腎明細胞癌(ならびにこの癌および他の癌の転移)、歯肉炎、乾癬、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス、子癇前症、炎症、慢性炎症、血管新生性疾患、および関節リウマチが含まれる。Bangoura et al. 2004 World J. Gastroenterol. 10: 525;Cleven et al. 2007 Analyt. Cell. Path. 29: 229-240;Covello et al. 2006 Genes Dev. 20: 557-570;Florczyk et al. 2011 Free Radic. Biol. Med. 51: 1882-92;Giatromanolaki et al. 2003 Melanoma Res. 13: 493-501;Giatromanolaki et al. 2006 App. Imm. Mol. Morph. 14: 78-82;Giatromanolaki et al. 2012 Clin. Exp. Metastasis 29: 11-7;Griffiths et al. 2008 Br. J. Cancer 98: 965-973;Guo et al. J. Kanazawa Med. U. 31: 10-16;Holmquist-Mengelbier et al. 2006 Cancer Cell 10: 413-23;Ioachim et al. 2006 Urol. Int. 77: 255-263;Koh et al. 2011 cancer Res. 71: 4015-4027;Maynard et al. 2007 Cell. Mol. Life Sci. 64: 2170-2180;Mutter et al. 2008 Microvasc. Res. 75: 1-8;Nesbit et al. 1999 Oncogene Mol. Cell 3: 565-577;Osada et al. 2007 Human Pathol. 38: 1310-1320;Pelegaris et al. 2002 Nat. Re. Cancer 2: 764-776;Rasheed et al. 2009 Br. J. Cancer 100: 1666-1673;Tian et al. 1998 Genes Dev. 12:3320-3324;Veeranna et al. 2012 J. Virol. 86: 1097-708;Xu et al. 2012 Oncogene 31: 1065-72を参照。
正常酸素状態におけるHIF誘導は、慢性炎症の要素を伴う疾患状況では重篤な結果となる可能性が高い。また、慢性炎症が永続的に継続しうること、およびそれが異常に活性な転写因子の結果として微小環境を歪めることも示されている。その結果として、増殖因子、ケモカイン、サイトカインおよびROSバランスの変化が細胞環境内で起こり、それはひいては癌および転移のデノボ発生のために必要な増殖および生存の機軸を与える。最近発表された研究の結果は、NF-κBおよびHIF-1が調節不全となる、関節リウマチおよび癌を含むいくつかの病態にとって数多くの意味を有する。このため、これらの2つの重要な転写因子、NF-κBとHIFとの間の相互干渉を解明することにより、医薬品開発のプロセスは大きく向上すると考えられる。
HIF活性は、癌腫瘍の成長のために必要な血管新生に関与しており、そのため、フェネチルイソチオシアネート(PEITC)などのHIF阻害薬を抗癌効果のために用いることができる。腫瘍進行におけるEPAS1の役割の少なくとも一部は、さまざまな遺伝子のEPAS1媒介性アップレギュレーションにあるとされている。例えば、EPAS1はブドウ膜黒色腫の進行に重要な役割を果たすが、これはおそらくオートクリンループVEGF-pVEGFR2/KDRを促進し、かつLDHAの発現を強化して、それによって増殖を優位にすることによると考えられる;Giatromanolaki et al. 2012 Clin. Exp. Metastasis 29: 11-7を参照。
EPAS1はまた、これらの因子の発現にも関与するか、またはそれをアップレギュレートする:c-Myc(細胞増殖、形質転換、新形成および腫瘍形成を助長し、かつほとんどの癌で高度に発現される;Pelegaris et al. 2002 Nat. Re. Cancer 2: 764-776;Nesbit et al. 1999 Oncogene Mol. Cell 3: 565-577;Florczyk et al. 2011 Free Radic. Biol. Med. 51: 1882-92を参照);インターロイキン8(歯肉炎および乾癬などにおける炎症誘発性メディエーター);SP-1(IL-8調節に関与する転写因子であり、かつc-Mycのコアクチベーターでもある;Florczyk et al. 2011 Free Radic. Biol. Med. 51: 1882-92を参照);LDH5(腫瘍壊死および腫瘍サイズ増大と関連性がある;Giatromanolaki et al. 2012 Clin. Exp. Metastasis 29: 11-7を参照);およびLANA(潜伏期関連核抗原、これはカポジ肉腫関連ヘルペスウイルスと関連している;Veeranna et al. 2012 J. Virol. 86: 1097-708を参照)。c-Mycと協同的に働くことに加えて、EPAS1はEGFRおよびKRASとも協同的に働く;Holmquist-Mengelbier et al. 2006 Cancer Cell 10: 413-23;およびKoh et al. 2011 Cancer Res. 71: 4015-4027を参照。このため、c-Myc、EGFRおよびKRASの過剰発現および/または過剰活性と関係のあるあらゆる疾患は、EPAS1関連疾患であると見なすことができる。加えて、HIF(低酸素誘導因子)活性は、癌腫瘍の成長のために必要な血管新生(angiogensis)にも関与する。
腎明細胞癌(RCC)(ccRCC)およびその転移を、EPAS1 RNAi剤によって標的化することには根拠がある。第1に、ccRCC細胞の90%はVHL腫瘍抑制因子を発現しない。第2に、VHL腫瘍抑制因子の非存在下では、Hif転写因子は構成性に活性化される。第3に、発表されている諸研究によれば、Hif-2の発現はRCC異種移植片の成長のために必要かつ十分である。構成性Hif-2 shRNAのノックダウンにより、786-O細胞異種移植片の成長は阻止される。誘導性Hif-2 shRNAのノックダウンにより、Hif-2が786-O異種移植片の維持に必要であることが実証されている。Tian et al. 1998 Genes Dev. 12:3320-3324;Veeranna et al. 2012 J. Virol. 86: 1097-708;およびXu et al. 2012 Oncogene 31: 1065-72;Zimmer et al. 2004. Molecular Cancer Research 2:89-95;Kondo et al. 2002. Cancer Cell 1:237-246;およびKondo et al. 2003. PLoS Biology 1:439-444も参照のこと。
したがって、本開示は、EPAS1 RNAi剤、およびEPAS1関連疾患に対するその使用を範囲に含む。
さまざまな種におけるEPAS1遺伝子配列
ヒトEPAS1遺伝子の配列は決定されている。Ema et al. 1997 Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94: 4273-4278;Flamme et al. 1997 Mech. Dev. 63: 51-60;およびHogenesch et al. 1997 J. Biol. Chem. 272: 8581-8593。文献中、例えば、van Patot et al. 2011 High Alt. Med. Biol. 12: 157-67;Ke et al. Zhonghua Yi Xue Yi Chuan Xue Za Zhi. 2011 Oct;28(5):583-8;PMID: 21983741に記載されているように、EPAS1のさまざまな多型が知られている。
カニクイザル(「Cyno」、またはMacaca fascicularis)のEPAS1配列(SEQ ID NO:125)を以下に提示する:カニクイザル_腎臓_NM_001430 EPAS1、内皮PASドメインタンパク質1コンセンサス--標的の長さ=5186、コンセンサス長=4636、9コンティグ(最長は2117)104ミスマッチ、1352リード、カバレッジ:最大=84、平均=18.499;コンセンサスの一貫性=99.31%、標的/コンセンサスの保存 97.76%
Nは、配列決定実験においてその位置でヌクレオチドが決定されなかったことを指し示している。
1つの局面において、本開示のEPAS1 RNAi剤は、ヒト、マウスおよびカニクイザルのEPAS1遺伝子において同一である配列を含む。この配列同一性は、ヒト試験の前に動物試験を行うことを容易にする。
1つの局面において、EPAS1 RNAi剤は、他のいずれの遺伝子のものとも合致しない配列を含む。1つの局面において、EPAS1 RNAi剤は、他のすべての公知の非EPAS1遺伝子との違いが少なくとも0、1、2または3ヌクレオチドである配列を含む。
1つの局面において、EPAS1 RNAi剤は、本明細書に開示されるいずれかのRNAi剤のものと同一な配列を含む。
さまざまなEPAS1関連疾患の治療に用いるためのEPAS1 RNAi剤
1つの局面において、本開示のEPAS1 RNAi剤は、本明細書に開示される配列を含み、それを必要とする患者(例えば、本明細書に開示されるかまたは文献で知られているEPAS1関連疾患に罹患した患者)に投与される。1つの局面において、本開示のEPAS1 RNAi剤は、それを必要とする患者に対して、その疾患に対して適切である1つまたは複数のさらなる薬学的物質とともに投与される。例えば、EPAS1関連疾患に罹患した患者に対して、1つまたは複数のEPAS1 RNAi剤の薬理学的有効量を、本明細書に列記されたあらゆるEPAS1関連疾患治療、および/または当技術分野において公知である他のあらゆるEPAS1関連疾患治療のうち1つもしくは複数の薬理学的有効量とともに投与することができる。
EPAS1関連疾患に罹患した患者に対して、1つまたは複数のEPAS1に対するRNAi剤、および1つまたは複数のさらなるEPAS1関連疾患治療を投与することができる。このさらなる治療は、本明細書中に列記されたあらゆる疾患治療、および/または当技術分野において公知であるあらゆる抗EPAS1関連疾患治療のリストから選択することができる。
患者に対して、EPAS1に対する複数のRNAi剤を投与することもできる。
EPAS1関連疾患の場合には、RNAi剤およびさらなる疾患治療を、任意の順序で、同時もしくは逐次的に、または時間をかけて多回投与として、投与することができる。RNAi剤およびさらなる治療の投与は、例えば、同時、同時並行的、別々または逐次的であってよい。
同時投与は、例えば、2つもしくはそれを上回る活性成分を伴う1つの固定された組み合わせの形態で、または別々に製剤化された2つもしくはそれを上回る活性成分を同時に投与することによって行うことができる。逐次的使用(投与)は、好ましくは、組み合わせの1つの(またはそれを上回る)構成要素を1つの時点で、他の構成要素を異なる時点で、すなわち長期的に時差をつけた様式で投与し、好ましくはその組み合わせが個々の化合物を独立に投与した場合を上回る有効性を示すように(特に相乗作用を示すように)投与することを意味する。別々の使用(投与)は、好ましくは、互いに独立した組み合わせの構成要素を異なる時点で投与することを意味し、好ましくは、構成要素(a)および(b)を、両方の化合物の測定可能な血中レベルの重なり合いが、重なり合う様式で(同じ時間に)存在しないように投与することを意味する。
また、好ましくは、組み合わせ構成要素の薬物が、組み合わせ構成要素の薬物をそれらの治療有効性に対する相互作用が認められないほど長い時間間隔で独立に用いた場合に認められる効果を上回る連合治療効果、特に好ましくは相乗効果を示すような、逐次的投与、別々の投与および同時投与のうち2つまたはそれを上回る組み合わせも可能である。
「進行の遅延」という用語は、本明細書で用いる場合、治療しようとする疾患の最初の症状発現または再発の前段階または初期にある患者に対する組み合わせの投与を意味し、ここで患者は、例えば、対応する疾患の前形態(pre-form)と診断されているか、または患者は、例えば、医学的治療中の状態、もしくは対応する疾患が発症する可能性が高い、事故に起因する状態にある。
「連合的な治療活性がある」または「連合治療効果」とは、化合物を、それらが好ましくは、治療しようとする温血動物、特にヒトにおいて、(好ましくは相乗的)相互作用(連合治療効果)を依然として示すような時間間隔で、別々に(長期的に時差をつけた様式、特に順序特異的な様式で)投与してもよいことを意味する。これがそうであるかは、中でも、血中レベルを追跡して、両方の化合物が、治療しようとするヒトの血液中に少なくともある特定の時間間隔にわたって存在することを示すことによって決定することができる。
そのほかの定義
便宜のために、本明細書、実施例および添付の特許請求の範囲において用いられる、ある特定の用語および語句の意味を、以下に提供する。本明細書の他の部分における用語の使用法と、この項におけるその定義との間に明らかな矛盾がある場合には、この項における定義が優先されるものとする。
本開示を通じて用いられる、「1つの(a)」および「1つの(an)」などの冠詞は、冠詞の1つまたは複数の(少なくとも1つの)文法的目的語のことを指す。
RNAi剤
1つの局面において、本開示は、少なくともEPAS1核酸(もしくはその一部)に対して相補的なアンチセンス核酸配列を含む、EPAS1 RNAi剤もしくは他の組成物に関し、または以下に定義するRNAiとして機能しうるアンチセンス核酸を含むshRNAもしくは組成物をコードする組換え発現ベクターに関する。本明細書で用いる場合、「アンチセンス」核酸は、EPAS1タンパク質をコードする「センス」核酸に対して相補的な(例えば、二本鎖DNAのコード鎖に対して相補的な、mRNAに対して相補的な、またはEPAS1遺伝子もしくは核酸のコード鎖に対して相補的な)ヌクレオチド配列を含む。
RNAi剤には、非限定的な例として、siRNA(低分子干渉RNA)、dsRNA(二本鎖RNA)、shRNA(低分子ヘアピンRNA)およびmiRNA(マイクロRNA)が含まれる。RNAi剤にはまた、さらなる非限定的な例として、ロックド核酸(LNA)、モルホリノ、UNA、トレオース核酸(TNA)、またはグリコール核酸(GNA)、ペプチド核酸(PNA)およびFANAも含まれる。RNAi剤にはまた、1つまたは複数の鎖が、RNA、DNA、LNA、モルホリノ、UNA(アンロックド核酸)、TNA、GNA、および/またはFANAなどの混合物である分子も含まれる。非限定的な例として、RNAi剤の一方または両方の鎖が、例えば、1つまたは複数のRNAヌクレオチドがDNA、LNA、モルホリノ、UNA(アンロックド核酸)、TNA、GNA、および/またはFANAなどによって置き換えられている点を除いて、RNAであってもよいと考えられる。さまざまな局面において、RNAi剤の一方または両方の鎖はニック入りであってよく、両方の鎖が同じであってもよく、または一方(例えば、パッセンジャー鎖)がもう一方よりも短くてもよい。
さまざまな局面において、本開示は、本明細書に開示されるRNA配列および/または本明細書に開示される任意のDNA配列に対応するRNA配列(例えば、DNAヌクレオチドが対応するRNAヌクレオチドによって置き換えられる、例えば、DNA中のTがRNA中のUによって置き換えられる、および糖-リン酸骨格におけるデオキシリボースの代わりにリボースを有する)を含むあらゆるRNAi剤に関する。
本開示のRNAi剤は、EPAS1 mRNAを標的とする(例えば、それと結合する、アニールする、ハイブリダイズする、など)。EPAS1に対して特異的なRNAi剤の使用は、EPAS1の活性、レベルおよび/または発現の低下、例えば、標的遺伝子または標的配列の「ノックダウン」(KD)または「ノックアウト」をもたらす。1つの局面において、EPAS1の過剰発現または過剰活性によって特徴づけられる疾患状態の場合に、EPAS1に対するRNAi剤の投与は、より正常なまたは治療的なレベルのEPAS1活性または発現が得られるのに十分な程度にEPAS1標的をノックダウンさせる。EPAS1-/-マウスは、多臓器病変、生化学的異常および遺伝子発現の変化を示している;Scortegagna et al. Nat. Genet. 35: 331-340を参照。このことからみて、正常組織におけるEPAS1の発現がわずかであることが有益な可能性がある。本開示のさまざまな局面において、患者または個体は、EPAS1が過度に高いレベルであることによって特徴づけられる疾患状態を有し、RNAi剤は正常レベルに回復させることができる。本開示の1つの局面において、EPAS1の全身でのレベルは、1つの領域(例えば、EPAS1関連疾患に罹患した領域)におけるEPAS1レベルが正常EPAS1レベルよりも低く、疾患に罹患していない身体領域が正常EPAS1レベルに近いようにモジュレートされている。本開示の1つの局面において、RNAi剤は、罹患領域の外側のEPAS1のレベルができるだけ正常近くに維持されるように、局所的に(例えば、腫瘍などの疾患部位に対して)送達される。もう1つの局面において、体内のEPAS1のレベルを、疾患状態を改善するのに十分な程度に低い(例えば、腫瘍成長を抑止するのに十分な程度に低い)が、臓器病変が生じるほどには低くないようにモジュレートすることができる。
1つの局面において、RNAiは一本鎖を含む。この一本鎖RNAi剤であるオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドは、Sioud 2005 J. Mol. Biol. 348: 1079-1090およびその中の参考文献によって記載されているように、センス鎖またはアンチセンス鎖を含む。したがって、本開示は、本明細書に記載のRNAi剤のセンス鎖またはアンチセンス鎖のいずれかを含む一本鎖を有するRNAi剤を範囲に含む。本開示はまた、一本鎖を含むRNAi剤であって、一本鎖が本明細書に開示される任意のRNAi剤のアンチセンス鎖およびセンス鎖の両方を含み、例えば、鎖が連続している、ループによって接続されている、または他の様式で連結されている、RNAi剤も範囲に含む。そのような分子の例には、センス配列とアンチセンス配列との間にヘアピンを有するもの(例えば、shRNA)が含まれる。
さまざまな局面において、一方または両方の鎖は、少なくとも1つのヌクレオチドサブユニットが、任意の所与の配列において隣接ヌクレオチドサブユニットと共有結合性に連結されていないように、リン酸骨格中に1つまたは複数のニック、すなわち、切れ目または結合欠損部を含む。いくつかの局面において、パッセンジャー鎖はニック入りである(例えば、WO 2007/107162号を参照)。さまざまな局面において、一方または両方の鎖は、1つまたは複数のギャップを含み、例えば、この場合、少なくとも1つのヌクレオチドサブユニット全体が開示される配列に存在しない。センス配列またはアンチセンス配列がギャップを含む場合、その鎖は2つの別々なオリゴヌクレオチドを含むと想定される。
特に有用なsiRNAには、以下の特質の1つまたは複数を有するEPAS1 mRNAの領域と特異的に結合しうるものが含まれる:EPAS1のコードセグメントにおいて結合する;5'非翻訳領域とコードセグメントの開始部との接合部またはその付近で結合する;mRNAの翻訳開始部位または付近で結合する;エクソンとイントロンの接合部で、接合部を横切って、または付近で結合するう;他の遺伝子のmRNAまたは転写物とはほとんどまたは全く結合しない(「オフターゲット効果」がほとんどまたは全くない);二本鎖でもステム領域でもない1つまたは複数の領域、例えば、ループまたは一本鎖部分にあるものの中および付近でEPAS1 mRNAと結合する;免疫原性をほとんどまたは全く誘発しない;保存された配列の存在により、さまざまな実験動物を用いる試験が容易になるため、さまざまな動物種(ヒト、マウス、ラット、カニクイザルなど)の間で保存されているEPAS1 mRNA配列のセグメントで結合する;mRNAの二本鎖領域と結合する;ATリッチ領域(例えば、少なくとも約50、51、52、53、54、55、56、57、58、59または60% ATリッチ)と結合する;ならびに/または、siRNA活性を低下させることが知られているかもしくはその疑いのある特定の配列、例えば、siRNAの二本鎖部分の分離を低下させることのある5'末端でのGG配列の存在を欠く。1つの局面において、EPAS1に対して特異的なRNAi剤は、これらの特質の任意の1つまたは複数を有する二本鎖RNAであってよい。
「二本鎖RNA」または「dsRNA」という用語は、本明細書で用いる場合、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤;例えば、標的RNAに対して「センス」および「アンチセンス」の向きを有すると称されるであろう、2つの逆平行で実質的に相補的な核酸鎖を含むハイブリダイズした二重鎖領域を(すなわち、第一鎖および第二鎖からのヌクレオチド塩基が対合する領域)を有するRNA分子または分子の複合体を含む組成物のことを指す。アンチセンス鎖は、mRNA標的に対して「ガイド」鎖とも呼ばれ、センス鎖は「パッセンジャー」または「アンチガイド」鎖とも呼ばれる。パッセンジャー鎖は、以下のもののうち少なくとも1つまたは複数を含みうる:他の鎖と比較して1つまたは複数の余分なヌクレオチド(例えば、バルジまたは1ntループ)、および/または他の鎖と比較したニック、ギャップ、ミスマッチなど。さまざまな局面において、RNAi剤は第一鎖および第二鎖を含む。さまざまな局面において、本明細書で用いる場合および文脈によって明らかである場合、本明細書のいずれかに列記されているように、第一鎖に言及する用語はセンス鎖を指し、第二鎖はアンチセンス鎖のことを指す。他の局面において、本明細書で用いる場合および文脈によって明らかである場合、本明細書中のいずれかの表に列記されているように、第一鎖はアンチセンス鎖のことを指し、第二鎖はセンス鎖のことを指す。
二重鎖領域は、RISC経路を通しての所望の標的RNAの特異的分解を可能にする任意の長さであってよいが、典型的は9〜36塩基対(「bp」)の長さ、例えば、15〜30bpの長さの範囲にわたる。9〜36bpの間の二重鎖を考慮すると、二重鎖は、この範囲内にある任意の長さ、例えば、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、または36bp、および、15〜30bp、15〜26bp、15〜23bp、15〜22bp、15〜21bp、15〜20bp、15〜19bp、15〜18bp、15〜17bp、18〜30bp、18〜26bp、18〜23bp、18〜22bp、18〜21bp、18〜20bp、19〜30bp、19〜26bp、19〜23bp、19〜22bp、19〜21bp、19〜20bp、19bp、20〜30bp、20〜26bp、20〜25bp、20〜24bp、20〜23bp、20〜22bp、20〜21bp、20塩基対、21〜30bp、21〜26bp、21〜25bp、21〜24bp、21〜23bp、21〜22bp、21bp、22bp、または23bpを非限定的に含む、それらの間の任意の部分範囲であってよい。ダイサーおよび類似の酵素によるプロセシングによって細胞内で生成されるdsRNAは、一般に約19〜約22bpの長さの範囲にあるが、人工的dsRNAの鎖はそれよりも短くてもよく、または長くてもよい。一方または両方の鎖が16または15ntと短いsiRNAでも、依然としてRNA干渉活性が実証される。Chu and Rana 2008 RNA 14: 1714-1719。dsRNAの二重鎖領域の一方の鎖は、標的RNAの領域に対して実質的に相補的な配列を含む。二重鎖構造を形成する2つの鎖は、少なくとも1つの自己相補的な二重鎖領域を有する単一のRNA分子に由来してもよく、またはハイブリダイズして二重鎖を形成する2つもしくはそれを上回る別々RNA分子から形成されてもよい。二重鎖領域が単一分子の2つの自己相補的な領域から形成される場合、分子は、一方の鎖の3'末端と二重鎖構造を形成する各々の他の鎖の5'末端との間に、ヌクレオチドの一本鎖によって隔てられた二重鎖領域を有しうる(本明細書において「ヘアピンループ」と称され、例えば、shRNA構築物に認められるものなど)。ヘアピンループは少なくとも1つの非対合ヌクレオチドを含みうる;いくつかの局面において、ヘアピンループは、少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも20個、少なくとも23個またはそれを上回る非対合ヌクレオチドを含みうる。dsRNAの2つの実質的に相補的な鎖が別々のRNA分子に含まれる場合、そのような分子は、その必要はないものの、共有結合性に接続されうる。2つの鎖がヘアピンループによって共有結合性に接続されている場合、構築物は一般に、本明細書および当技術分野において「shRNA」と称される。2つの鎖がヘアピンループ以外の手段によって共有結合性に接続されている場合、接続構造は「リンカー」と称される。
開示される配列からのミスマッチを含む、EPAS1に対するRNAi剤
EPAS1に対するRNAi剤のさまざまな具体的な局面が、本明細書に開示される;例示的な配列は表に提供されている。本開示の具体的な局面は、表1〜5に列記されているRNAi剤、およびそれらの改変変異体または非改変変異体のいずれかとの違いが0、1、2または3nt(ヌクレオチド)またはbp[塩基対](例えば、0、1、2または3個のミスマッチを有する)である配列を含むRNAi剤を含む。
ミスマッチは、本明細書において、2つの配列を最大限に整列させて比較した場合の、塩基配列または長さの違いと定義される。ミスマッチは、一方の配列の塩基がもう一方の配列の塩基と合致しない位置として定義される。したがって、ミスマッチは、例えば、一方の配列中のある位置が特定の塩基(例えば、A)を有し、もう一方の配列上の対応する位置が異なる塩基(例えば、G)を有する場合にカウントされる。例えば、T、C、GまたはUによるAの置換はミスマッチを構成すると考えられる。T、A、CまたはUによるGの置換もミスマッチを構成すると考えられる。また、T、G、AまたはUによるCの置換もミスマッチを構成すると考えられる。A、CまたはGによるUの置換はミスマッチを構成すると考えられる。しかし、ある所与の鎖に対して、UをTによって置き換えることができるが(RNA、または好ましくはDNA、例えば、2'-デオキシ-チミジンとして);TによるUの置き換えは本明細書で用いるミスマッチではなく、これはUまたはTがいずれも逆鎖上のAと対合しうるためであることにも留意されたい。RNAi剤はしたがって、1つまたは複数のDNA塩基、例えば、Tを含みうる。場合によっては、RNAi剤の1つまたは複数の部分において、RNAの代わりにDNAを用いて(例えば、シード領域において)、DNA-RNAハイブリッドを形成さえることができる。例えば、Yamato et al. 2011 cancer Gene Ther. 18: 587-597を参照。塩基対合が起こった場合に、RNAi剤のDNA部分と対応する標的mRNAとの間(例えば、DNA部分におけるA、G、CまたはTと、mRNAにおけるそれぞれ対応するU、C、GまたはAとの間)にミスマッチはカウントされない。
ミスマッチはまた、例えば、一方の配列における位置が塩基(例えば、A)を有し、もう一方の配列上の対応する位置が塩基を有しない場合(例えば、その位置が、リン酸-糖骨格を含むが塩基は含まない脱塩基ヌクレオチドである場合)にもカウントされる。いずれかの配列(またはセンス鎖もしくはアンチセンス鎖)における一本鎖ニックは、ミスマッチとしてカウントされない。したがって、非限定的な例として、一方の配列が配列AGを含むが、もう一方の配列がAとGとの間に一本鎖ニックを有する配列AGを含むならば、ミスマッチは全くカウントされないと考えられる。また、糖またはリン酸におけるヌクレオチド改変もミスマッチとは見なされない。したがって、一方の配列がCを含み、もう一方の配列が改変C(例えば、2'-改変)を同じ位置に含むならば、ミスマッチは全くカウントされないと考えられる。
したがって、改変が、塩基を改変することなくRNAi剤の糖、リン酸または骨格に対して加えられた場合には、ミスマッチは全くカウントされない。したがって、RNAとして
の配列を有する鎖は、PNAとして;またはモルホリノ;またはLNA;またはTNA;またはGNA;またはFANA;またはRNAおよびDNA、TNA、GNA、FANA、モルホリノ、UNA、LNA、および/もしくはPNAの混合物もしくはキメラなどとして同じ配列を有する別の鎖からのミスマッチを0個しか有しないと考えられる。
また、表におけるRNAi剤の配列は、表5に詳細に示されているように、改変を含む配列を含むことにも留意されたい。dTdT(2'-デオキシ-チミジン-5'-リン酸および2'-デオキシ-チミジン-5'-リン酸)、または場合によってはTTもしくはUUを、一方または両方の3'末端に対して末端ジヌクレオチドキャップまたは延長として加えることができるが、このキャップまたは延長はミスマッチの総数の計算には含まれず、標的配列の一部とは見なされないことにも留意されたい。これは、末端ジヌクレオチドが末端をヌクレアーゼ分解から保護するものの、標的特異性には寄与しないためである(Elbashir et al. 2001 Nature 411: 494-498;Elbashir et al. 2001 EMBO J. 20: 6877-6888;およびKraynack et al. 2006 RNA 12: 163-176)。
加えて、表5におけるように、改変変異体は、対応する非改変配列からの1つまたは複数の改変も有しうる。この場合に、小文字「c」は2'-O-メチルシチジン-5'-リン酸を表し、小文字「u」は2'-O-メチルウリジン-5'-リン酸を表す。大文字「A」、「C」、「G」および「U」は、それぞれ非改変のアデノシン-5'-リン酸、シチジン-5'-リン酸、グアノシン-5'-リン酸、およびウリジン-5'-リン酸を表す。さまざまな改変を図1に示している。例えば、非改変Cの改変cへの置換は、配列間の0、1、2または3個のミスマッチの番号付けにおいて、ミスマッチとはカウントされない。この命名法は、表1〜6の中のすべての配列に対して用いられる。したがって、(a)被験配列と別のRNAi剤のものとの間、および(b)同じ被験配列とEPAS1遺伝子由来の対応する非改変配列との間、および(c)同じ塩基配列を有する改変配列と異なるように改変された配列との間には、同数のミスマッチが算定されると考えられる。
1つの特定の局面において、本開示は、表1〜6に列記されたRNAi剤、およびそれらの改変変異体または非改変変異体のいずれかのアンチセンス鎖の配列との違いが0、1、2または3ntである少なくとも15〜19個の連続したヌクレオチドを含むアンチセンス鎖を含むRNAi剤を含む。
本開示は、開示される配列の「改変変異体または非改変変異体」を含む。
特定の配列の「非改変変異体」は、いかなる改変も有しない、EPAS1の対応する部分のことである。例示的な改変配列は表3に列記されている。表の配列の「非改変変異体」は、塩基改変も末端dTdTも有しない同一の配列を有する。ある所与の配列とその「非改変変異体」との違いは0ntである(かつミスマッチを全く有しない)。
特定の配列の「改変変異体」は、骨格、糖、リン酸もしくは塩基に対する1つもしくは複数の(または1つもしくはより少数の)改変、および/または末端ジヌクレオチド(例えば、TT、dTdT、TsTまたはUU)の付加を含むが、いかなる塩基置換(例えば、CからGへの、またはGからAへの)も有しない;このため、ある所与の配列とその改変変異体との違いは0ntである(かつミスマッチを全く有しない)。もう1つの例として、RNAとしての所与の配列およびPNAとしての同じ配列は、互いに改変変異体であり、違いは0ntである(かつミスマッチを全く有しない)。同様に、ロックド核酸(LNA)、モルホリノ、UNA(アンロックド核酸)、トレオース核酸(TNA)またはグリコール核酸(GNA)としての同じ配列(塩基置換を全く有しない)も、0個のミスマッチを有する改変変異体であると考えられる。加えて、同じ配列を、RNA、DNA、LNA、モルホリノ、TNA、GNA、および/またはFANAなどの混合物である鎖に用いることもできると考えられる。非限定的な例として、一方または両方の鎖が、例えば、1つまたは複数のヌクレオチドがDNA、LNA、モルホリノ、UNA,TNA、GNA、および/またはFANAなどによって置き換えられている点を除いて、RNAであってもよいと考えられる。
以下に詳述するように、所与の位置にある単一のヌクレオチドを、同じヌクレオチドの改変バージョンに置換することによって、改変変異体(ミスマッチが0個である)が生成されると考えられる。
もう1つの特定の局面において、RNAi剤は、表に列記されたRNAi剤、およびそれらの改変変異体または非改変変異体ののいずれかのセンス鎖との違いが0、1、2または3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含むセンス鎖を含む。
本開示のEPAS1に対するRNAi剤を、RNA干渉に用いることができる。
RNAi剤の改変
本開示は、表に開示されたものなどの非改変RNAi剤および例示的な改変RNAi剤を範囲に含む。
本開示は、開示されるRNAi剤(例えば、改変変異体)の任意の他の改変をさらに範囲に含む。
例えば、本開示は、所与の位置に、単一ヌクレオチドの同じヌクレオチドの改変バージョンによる置換を有するRNAi剤を範囲に含む。すなわち、ヌクレオチド(A、G、CまたはU)を、対応する5-フルオロウラシル、5-ブロモウラシル、5-クロロウラシル、5-ヨードウラシル、ヒポキサンチン、キサンチン、4-アセチルシトシン、5-(カルボキシヒドロキシルメチル)ウラシル、5-カルボキシメチルアミノメチル-2-チオウリジン、5-カルボキシメチルアミノメチルウラシル、ジヒドロウラシル、β-D-ガラクトシルキュエオシン、イノシン、N6-イソペンテニルアデニン、1-メチルグアニン、1-メチルイノシン、2,2-ジメチルグアニン、2-メチルアデニン、2-メチルグアニン、3-メチルシトシン、5-メチルシトシン、N6-アデニン、7-メチルグアニン、5-メチルアミノメチルウラシル、5-メトキシアミノメチル-2-チオウラシル、β-D-マンノシルキュエオシン、5'-メトキシカルボキシメチルウラシル、5-メトキシウラシル、2-メチルチオ-N6-イソペンテニルアデニン、ウラシル-5-オキシ酢酸(v)、ワイブトキソシン、プソイドウラシル、キュエオシン、2-チオシトシン、5-メチル-2-チオウラシル、2-チオウラシル、4-チオウラシル、5-メチルウラシル、ウラシル-5-オキシ酢酸メチルエステル、ウラシル-5-オキシ酢酸(v)、5-メチル-2-チオウラシル、3-(3-アミノ-3-N-2-カルボキシプロピル)ウラシル、(acp3)w、または2,6-ジアミノプリンによって置き換えることができる。
そのほかの改変変異体には、RNAi剤に対する任意の他のモイエティー(例えば、放射性標識または他のタグもしくは結合体)の付加が含まれる;ただし、塩基配列が同一であり、他のモイエティーの付加によって「改変変異体」(ミスマッチを全く有しない)が生成されることを条件とする。
改変のさまざまなセットを用いることができる。これらには、本明細書に開示されるさまざまなスクリーニングに用いられる以下の形式が含まれる。
そのような改変セットの2つには、A51 S26およびA85S26が含まれる;これらの改変セットを有するEPAS1 RNAi剤は、表5に提示されている。
A51S53
ガイド鎖:位置1、2および14を除くすべてのUおよびCが2'-OMeである。
センス鎖:すべてのUが2'-OMe-Uとなっている。
A85S26(「新規」)
ガイド鎖:位置1、2および14を除くすべてのUが2'-OMeである。
センス鎖:すべてのCおよびUが改変されている(2'-OMe)。
しかし、本明細書に開示されるEPAS1 RNAi剤配列の他の改変を調製することもできると考えられる。これらには、非限定的な例として、以下のものが含まれる。
A51 S26
A51:ガイド鎖では、位置1、2および14を除き、すべてのUが2'-OMe-Uとなっており、かつすべてのCが2'-OMe-Cとなっている;3'オーバーハングは2'-OMe-U 2'-OMe-Uとなっている。
S26:センス鎖では、すべてのUが2'-OMe-Uとなっており、かつすべてのCが2'-OMe-Cとなっている;3'オーバーハングは2'-OMe-U 2'-OMe-Uとなっている。
A22S26
A22は、すべてのUAが2'-OMe-U Aとなっており、かつすべてのCAが2'-OMe-C Aとなっていることを指し示している。
S26は、すべてのUが2'-OMe-Uとなっており、かつすべてのCが2'-OMe-Cとなっていることを指し示している。
3'オーバーハングすべて2'-OMe-U 2'-OMe-Uとなっている。
これらの改変および改変に関するパターン(例えば、形式)に加えて、提供される配列の他の改変または改変セットを、核酸改変の一般的な知識を用いて作製することもできる。本開示のEPAS1に対するRNAi剤のこれらのさまざまな局面を、RNA干渉に用いることができる。
RNA干渉
RNA干渉(RNAi)とは、二本鎖RNA(dsRNA)と同じ配列を含むメッセンジャーRNA(mRNA)を分解するためにdsRNAを用いる、転写後の標的化遺伝子サイレンシング手法である。RNAiのプロセスは、リボヌクレアーゼIII(ダイサー)が、より長いdsRNAを、siRNAと呼ばれるより短い断片へと切断する時に起こる。ダイサーによって生成されるsiRNA(低分子干渉RNA)は、典型的には約21〜23ヌクレオチド長であり、約19塩基対の二重鎖を含む(しかし、人工的siRNAまたはRNAi剤は、より短くてもまたはより長くてもよく、かつ/または平滑末端であってもよく、かつ/または1つもしくは複数のエンドキャップを含む)。より小さなRNAセグメントが、続いて標的mRNAの分解を媒介する。ダイサーはまた、翻訳制御に関与するとされる保存された構造の前駆体RNAからの21および22ヌクレオチドの小分子RNA(stRNA)の切り出しにも関与するとされる。Hutvagner et al. 2001 Science 293: 834。RNAi応答は、RNAi剤のアンチセンス鎖に対して相補的な一本鎖mRNAの切断を媒介する、RNA誘導サイレンシング複合体(RISC)と一般的に呼ばれるエンドヌクレアーゼ複合体も特徴とする。標的RNAの切断は、siRNA二重鎖のアンチセンス鎖に対して相補的な領域の中ほどで生じる。
1つの局面において、RNA干渉性薬剤は、標的RNA配列と相互作用して標的RNAの切断を導く一本鎖RNAを含む。理論に拘束されることは望まないが、本開示は、ダイサーとして知られるIII型エンドヌクレアーゼによってsiRNAへと分解される、植物および無脊椎動物細胞に導入される長い二本鎖RNAを想定している。Sharp et al. 2001 Genes Dev. 15:485。リボヌクレアーゼ-III様酵素の1つであるダイサーは、dsRNAを、特徴的な2塩基の3'オーバーハングを有する19〜23塩基対の低分子干渉RNAにプロセシングする。Bernstein, et al. 2001 Nature 409:363。siRNAは続いて、RNA誘導サイレンシング複合体(RISC)の中に組み入れられ、そこで1つまたは複数のヘリカーゼがsiRNA二重鎖を解きほぐし、今や対合していないsiRNA鎖の1つが、標的認識を手引きする「ガイド」鎖として作用する。Nykanen, et al. 2001 Cell 107:309。アンチセンスガイド鎖と適切な標的mRNAとの結合により、RISC内の1つまたは複数のエンドヌクレアーゼが標的を切断してサイレンシングを誘導する。Elbashir, et al. 2001 Genes Dev. 15:188。したがって、1つの局面において、本開示は、RISC複合体の形成を促進して標的遺伝子のサイレンシングを生じさせる、一本鎖RNAに関する。
RNAi合成のためのキットは、例えば、New England BiolabsおよびAmbionから販売されている。
適したRNAi剤は、当技術分野において公知であるかまたは当業者が想像しうる任意のプロセスによって選択することができる。例えば、選択基準は、以下の段階の1つまたは複数を含むことができる:EPAS1遺伝子配列の初期解析、およびRNAi剤の設計;この設計は、種間(ヒト、カニクイザル、マウスなど)にわたる配列類似性および他の(非EPAS1)遺伝子との非類似性を考慮に入れることができる;インビトロでのRNAi剤のスクリーニング(例えば、RKO細胞において10nMで);RKO細胞におけるEC50の決定;生存のためにEPAS1を必要としない非感受性細胞、または生存のためにEPAS1を必要とする感受性細胞を含む、RNAi剤で処理した細胞の生存度の決定;例えば、免疫刺激配列があまり望まれない、免疫原性を推定するためのTNF-αのレベルの試験のためにヒトPBMC(末梢血単核細胞)を用いる試験;免疫刺激配列があまり望まれない、新鮮ヒト血液をRNAi剤で処理してサイトカイン/ケモカインレベル[例えば、TNF-α(腫瘍壊死因子-α)および/またはMCP1(単球走化性タンパク質1)]を決定する、ヒト全血アッセイにおける試験;被験動物において皮下腫瘍を用いるインビボでの遺伝子ノックダウンの決定;例えば、薬力学的(PD)マーカー、例えば発現がEPAS1によって影響される他の因子を用いるEPAS1標的遺伝子モジュレーション分析、ここでEPAS1ノックダウンはそのような構成要素の存在量の用量依存的減少につながる;ならびにRNAi剤の特定の改変の最適化。
本明細書に記載のdsRNA分子(RNAi剤)は、このように、EPAS1のRNA干渉において有用である。
RNAi剤の特徴:センス鎖、アンチセンス鎖および(任意での)オーバーハング
さまざまな局面において、RNAi剤は、第一鎖および第二鎖、例えばセンス鎖およびアンチセンス鎖(またはアンチセンス鎖およびセンス鎖)を含み、任意で、いずれかまたは両方の鎖のいずれかまたは両方の末端は、非対合ヌクレオチド(本明細書において「オーバーハング」と称する)を含む。
「アンチセンス鎖」という用語は、標的配列に対して実質的に相補的な領域を含むRNAi剤の鎖のことを指す。本明細書で用いる場合、「相補性の領域」という用語は、本明細書において定義するように、配列、例えば標的配列に対して実質的に相補的な、アンチセンス鎖上の領域のことを指す。相補性の領域が標的配列に対して完全に相補的でない場合には、ミスマッチが分子の内部領域または末端領域に存在することがある。一般に、最も許容されるミスマッチは、末端領域、例えば、5'および/または3'末端の5、4、3または2ヌクレオチド以内にある。
「センス鎖」という用語は、本明細書で用いる場合、本明細書において定義される用語であるアンチセンス鎖の領域に対して実質的に相補的な領域を含む、RNAi剤の鎖のことを指す。
遺伝子の配列は個体ごとに差異があり、特にコードセグメント内のゆらぎ位置、または非翻訳領域においてそうである;個体はまた、コード配列においても互いに異なることがあり、その結果、mRNAにおけるさらなる違いがもたらされる。RNAi剤のセンス鎖およびアンチセンス鎖の配列は、このため、必要であるならば、および必要な場合には、個々の患者のものに対応するように設計することができる。また、免疫原性、望ましくないmRNAとの結合(例えば、「オフターゲット効果」)を低下させるため、または血液中での安定性を高めるために、RNAi剤を配列の点で改変することもできる。これらの配列変異体は、RNAi剤の塩基の、または5'もしくは3'もしくは他のエンドキャップの化学的改変から独立している。
RNAi剤はまた、0、1または2オーバーハングのオーバーハングを有することもできる;0ntオーバーハングの場合、それらは平滑末端である。RNAi剤はこのため、0、1または2個の平滑末端を有しうる。「平滑末端RNAi剤」において、両方の鎖は塩基対で終結する;このため、平滑末端分子は3'または5'のいずれかの一本鎖ヌクレオチドオーバーハングを欠いている。
RNAi剤は、オーバーハング、平滑末端、ならびに/または5'および3'末端キャップを含みうる。
本明細書で用いる場合、「オーバーハング」または「ヌクレオチドオーバーハング」という用語は、RNAi剤の二重鎖構造の2つの鎖の少なくとも1つの末端から突出している、少なくとも1つの非対合ヌクレオチドのことを指す。例えば、dsRNAの一方の鎖の3'末端が他の鎖の5'末端を越えて伸びるか、またはその逆である場合に、これはヌクレオチドオーバーハングを形成し、例えば、非対合ヌクレオチドがオーバーハングを形成する。dsRNAは、少なくとも1ヌクレオチドのオーバーハングを含みうる;または、オーバーハングは、少なくとも2ヌクレオチド、少なくとも3ヌクレオチド、少なくとも4ヌクレオチド、少なくとも5ヌクレオチドまたはそれを上回るものを含むことができる。オーバーハングは、デオキシヌクレオチド/ヌクレオシドを含むヌクレオチド/ヌクレオシド類似体を含むか、またはそれらからなることができる。オーバーハングは、センス鎖、アンチセンス鎖またはそれらの任意の組み合わせの上にあってよい。さらに、オーバーハングのヌクレオチドは、dsRNAのアンチセンス鎖またはセンス鎖のいずれかの5'末端、3'末端または両方の末端に存在することができる。RNAi剤はまた、任意でキャップを含むこともできる。「キャップ」などの用語は、二本鎖ヌクレオチド二重鎖の末端に結びついた化学的モイエティーを含むが、本明細書ではヌクレオチドまたはヌクレオシドである化学的モイエティーは除外して用いられる。「3'キャップ」は、ヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの3'末端に結びつき、例えば、血清または腸液中のものなどのヌクレアーゼによる分解から分子を保護する。非ヌクレオチド性3'キャップは、ヌクレオチドではなく、平滑末端RNAi剤の末端でTTまたはUUジヌクレオチドを置き換えることができる。1つの局面において、非ヌクレオチド性3'末端キャップは、例えば、WO 2005/021749号およびWO 2007/128477号;ならびに米国特許第8,097,716号;米国特許第8,084,600号;および米国特許第8,344,128号に開示されている通りである。「5'キャップ」は、ヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの5'末端に結びついている。キャップは、RNAi活性と干渉(または過度に干渉)すべきではない。
本開示はしたがって、EPAS1に対して特異的なRNAi剤を想定している。RNAi剤中にアンチセンス鎖(これは連続していてもよく、またはリンカーもしくはループを介して接続されてもよい)を含む。1つのより具体的な局面において、RNAi剤はアンチセンス鎖およびセンス鎖を含み、それらが一緒になることで二本鎖領域または相補的領域を含む。1つの局面において、それはまた、任意で、1つもしくは2つのオーバーハングおよび/または1つもしくは2つのキャップも含みうる。RNAi剤は、標的遺伝子であるEPAS1のRNA干渉を誘導するために用いられる。
標的および相補的配列
本開示のRNAi剤は、EPAS1をコードするmRNAを標的とする(例えば、それと特異的に結合する、アニールする、など)。EPAS1に対して特異的なRNAi剤の使用は、EPAS1の活性、レベルおよび/または発現の低下をもたらす。特に1つの局面において、EPAS1の過剰発現または過剰活性によって特徴づけられる疾患状態の場合に、EPAS1に対するRNAi剤の投与は、EPAS1の活性または発現の正常レベルを回復させるのに十分な程度にEPAS1遺伝子をノックダウンさせる。
1つの局面において、RNAiの第一鎖または第二鎖は、標的核酸であるEPAS1のものに対して相補的な配列を含む。
本明細書で用いる場合、「配列を含む鎖」という用語は、標準的なヌクレオチド命名法を用いて言及される配列によって記載されるヌクレオチドの連鎖を含むオリゴヌクレオチドのことを指す。
本明細書で用いる場合、「標的配列」または「標的遺伝子」とは、一次転写産物のRNAプロセシングの産物であるmRNAを含む遺伝子、例えばEPAS1遺伝子の転写時に形成されるmRNA分子のヌクレオチド配列の連続した部分のことを指す。配列の標的部分は、少なくとも、その部位またはその付近でのRNAiにより指定される切断のための基質として働くのに十分な程度に長いと考えられる。例えば、標的配列は一般に、それらの間のすべての部分範囲を含め、9〜36ヌクレオチド(「nt」)の長さ、例えば15〜30ntの長さである。非限定的な例として、標的配列は、15〜30nt、15〜26nt、15〜23nt、15〜22nt、15〜21nt、15〜20nt、15〜19nt、15〜18nt、15〜17nt、18〜30nt、18〜26nt、18〜23nt、18〜22nt、18〜21nt、18〜20nt、19〜30nt、19〜26nt、19〜23nt、19〜22nt、19〜21nt、19〜20nt、19nt、20〜30nt、20〜26nt、20〜25nt、20〜24nt、20〜23nt、20〜22nt、20〜21nt、20nt、21〜30nt、21〜26nt、21〜25nt、21〜24nt、21〜23nt、または21〜22nt、21nt、22nt、または23ntであってよい。RNAiのセンス鎖およびアンチセンス鎖は、標的核酸であるEPAS1のものに対して相補的な配列を含む。
本明細書で用いる場合、別に指示する場合を除き、「相補的な」という用語は、第1のヌクレオチド配列を含むオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドが、ある特定の条件下で、第2のヌクレオチド配列を含むオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドとハイブリダイズして二重鎖構造を形成する能力のことを指す。そのような条件は、例えば、ストリンジェントであってよく、例えば、400mM NaCl、40mM PIPES pH 6.4、1mM EDTA、50℃または70℃で12〜16時間、およびその後の洗浄であってよい。生物体の内部で遭遇しうるような生理的に妥当な条件などの、他の条件を適用することもできる。当業者は、ハイブリダイズしたヌクレオチドの最終的な用途に応じて、2つの配列の相補性の試験のために最も適切な条件のセットを決定することができるであろう。
RNAi剤、例えば、本明細書に記載のdsRNA相補的配列における相補的配列には、第2のヌクレオチド配列を含むオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドと、一方または両方のヌクレオチド配列の全長にわたって塩基対合した、第1のヌクレオチド配列を含むオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドが含まれる。そのような配列は、本明細書において、互いに対して「完全に相補的な」と称することができる。しかし、本明細書において、第1の配列が第2の配列に対して「実質的に相補的な」と称される場合、2つの配列は完全に相補的であってもよく、またはそれらが、それらの最終的な用途、例えばRISC経路を介する遺伝子発現の阻害にとって最も妥当な条件下でハイブリダイズする能力を保ちながら、最大30塩基対の二重鎖のためのハイブリダイゼーション時に、1つまたは複数の、しかし一般には5、4、3または2つを上回らないミスマッチ塩基対を形成してもよい。しかし、2つのオリゴヌクレオチドが、ハイブリダイゼーション時に1つまたは複数の一本鎖オーバーハングを形成するように設計される場合、そのようなオーバーハングは相補性の決定に関してミスマッチと見なされるべきではない。例えば、21ヌクレオチドの長さである1つのオリゴヌクレオチドおよび23ヌクレオチドの長さであるもう1つのオリゴヌクレオチドを含むdsRNAであって、より長いオリゴヌクレオチドがより短いオリゴヌクレオチドに対して完全に相補的である21ヌクレオチドの配列を含むdsRNAは、本明細書に記載の目的にとって「完全に相補的な」とまだ称してもよい。「オーバーハング」という用語は、上記のように、二本鎖ヌクレオチド二重鎖の3'または5'末端にある非対合ヌクレオチドを述べている。1つの局面において、オーバーハングは1〜4ntの長さであり、3'末端にある。
「相補的」配列は、本明細書で用いる場合、ハイブリダイズするそれらの能力に関する上記の要件が満たされる限り、非ワトソン-クリック塩基対および/または非天然の改変ヌクレオチドから形成される塩基対を含んでもよく、または完全にそれらから形成されてもよい。そのような非ワトソン-クリック塩基対には、ゆらぎ(Wobble)またはフーグスティーン(Hoogstein)塩基対合が非限定的に含まれる。本明細書における「相補的な」、「完全に相補的な」および「実質的に相補的な」という用語は、それらの使用の文脈から理解されるように、dsRNAのセンス鎖とアンチセンス鎖との間、またはRNAi剤のアンチセンス鎖と標的配列との塩基マッチングに関してさらに用いてもよい。本明細書で用いる場合、メッセンジャーRNA(mRNA)の「少なくとも一部に対して実質的に相補的な」ポリヌクレオチドとは、関心対象のmRNA(例えば、EPAS1をコードするmRNA)の連続した部分に対して実質的に相補的なポリヌクレオチドのことを指す。例えば、ポリヌクレオチドは、その配列がEPAS1をコードするmRNAの非中断部分に対して実質的に相補的であるならば、EPAS1 mRNAの少なくとも一部に対して相補的である。
したがって、本開示のRNAi剤は、標的EPAS1における標的配列に対して相補的(complimentary)または実質的に相補的であり、センス鎖およびアンチセンス鎖(これは連続していてもよく、またはリンカーもしくはループを介して接続されてもよい)を含む二本鎖であり、ここで二本鎖領域は9〜36bpの長さ(特に、例えば、19〜22bpまたは19〜23bpの長さ)であってよく、さらに任意で3'または5'オーバーハングを含んでもよく、RNAi剤は3'キャップをさらに含んでもよい。RNAi剤は、RNA干渉、EPAS1のレベル、発現および/もしくは活性のダウンレギュレーションもしくは阻害、ならびに/またはEPAS1および/もしくはEPAS1活性もしくはEPAS1と関係のある他の生物学的機能のほぼ正常なレベルの確立もしくは再確立を媒介する。
したがって、本開示のRNAi剤は、標的EPAS1における標的配列に対して相補的または実質的に相補的であり、センス鎖およびアンチセンス鎖(これは連続していてもよく、またはリンカーもしくはループを介して接続されてもよい)を含む二本鎖であり、ここで二本鎖領域は9〜36bpの長さ(特に、例えば、19〜22bpまたは19〜23bpの長さ)であってよく、さらに任意で3'または5'オーバーハングを含んでもよく、RNAi剤は3'キャップをさらに含んでもよい。RNAi剤は、RNA干渉、EPAS1のレベル、発現および/もしくは活性のダウンレギュレーションもしくは阻害、ならびに/または、EPAS1活性もしくは発現のほぼ正常なレベルの確立もしくは再確立を媒介する。
「二本鎖RNA」または「dsRNA」という用語は、本明細書で用いる場合、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤;例えば、標的RNAに対して「センス」および「アンチセンス」の向きを有すると称されるであろう、2つの逆平行で実質的に相補的な核酸鎖を含むハイブリダイズした二重鎖領域を有するRNA分子または分子の複合体を含む組成物のことを指す。アンチセンス鎖は、mRNA標的に対して「ガイド」鎖とも呼ばれ、センス鎖は「パッセンジャー」または「アンチガイド」鎖とも呼ばれる。本明細書で用いる場合、文脈に応じて、「第一」鎖はガイド鎖またはアンチセンス鎖であってよく、「第二」鎖はパッセンジャー鎖またはセンス鎖であってよい。また、本明細書で用いる場合、同じく文脈に応じて、「第一」鎖がパッセンジャー鎖またはセンス鎖であってもよく、「第二」鎖がガイドまたはアンチセンスであってもよい。パッセンジャー鎖は、以下のもののうち少なくとも1つまたは複数を含みうる:他の鎖と比較して1つまたは複数の余分なヌクレオチド(例えば、バルジまたは1ntループ)、他の鎖と比較したニック、ギャップなど。さまざまな局面において、第一鎖はセンス鎖であり、第二鎖はアンチセンス鎖である。他の局面において、第一鎖はアンチセンス鎖であり、第二鎖はセンス鎖である。
二重鎖領域は、RISC複合体への装入、およびRISC経路を通しての所望の標的RNAのその後の特異的分解を可能にする任意の長さであってよいが、典型的は9〜36塩基対(「bp」)の長さ、例えば、15〜30bpの長さの範囲にわたると考えられる。9〜36bpの間の二重鎖を考慮すると、二重鎖は、この範囲内にある任意の長さ、例えば、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、または36bp、および、15〜30bp、15〜26bp、15〜23bp、15〜22bp、15〜21bp、15〜20bp、15〜19bp、15〜18bp、15〜17bp、18〜30bp、18〜26bp、18〜23bp、18〜22bp、18〜21bp、18〜20bp、19〜30bp、19〜26bp、19〜23bp、19〜22bp、19〜21bp、19〜20bp、19bp、20〜30bp、20〜26bp、20〜25bp、20〜24bp、20〜23bp、20〜22bp、20〜21bp、20塩基対、21〜30bp、21〜26bp、21〜25bp、21〜24bp、21〜23bp、21〜22bp、21bp、22bp、または23bpを非限定的に含む、それらの間の任意の部分範囲であってよい。
ダイサーおよび類似の酵素によるプロセシングによって細胞内で生成されるdsRNAは、一般に約19〜約22bpの長さの範囲にあるが、当技術分野において公知の任意の方法によって人工的RNAi剤を合成または作製することもできる。dsRNAの二重鎖領域の一方の鎖は、標的RNAの領域に対して実質的に相補的な配列を含む。二重鎖構造を形成する2つの鎖は、少なくとも1つの自己相補的な二重鎖領域を有する単一のRNA分子に由来してもよく、またはハイブリダイズして二重鎖を形成する2つもしくはそれを上回る別々RNA分子から形成されてもよい。二重鎖領域が単一分子の2つの自己相補的な領域から形成される場合、分子は、一方の鎖の3'末端と二重鎖構造を形成する各々の他の鎖の5'末端との間に、ヌクレオチドの一本鎖によって隔てられた二重鎖領域を有しうる(本明細書において「ヘアピンループ」と称され、例えば、shRNA構築物に認められるものなど)。ヘアピンループは少なくとも1つの非対合ヌクレオチドを含みうる;いくつかの局面において、ヘアピンループは、少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも20個、少なくとも23個またはそれを上回る非対合ヌクレオチドを含みうる。dsRNAの2つの実質的に相補的な鎖が別々のRNA分子に含まれる場合、そのような分子は、その必要はないものの、共有結合性に接続されうる。2つの鎖がヘアピンループによって共有結合性に接続されている場合、構築物は一般に、本明細書および当技術分野において「shRNA」と称される。2つの鎖がヘアピンループ以外の手段によって共有結合性に接続されている場合、接続構造は「リンカー」と称される。「siRNA」という用語は、本明細書において、上記のようなdsRNAを指すためにも用いられる。
EPAS1のレベル、発現および/または活性を低下させるかまたは正常化するRNAi剤
EPAS1を標的化するためのRNAi剤には、本明細書に提供されるEPAS1配列と結合して、RNAi機構を通してEPAS1を減少させるように働くものが含まれる。EPAS1に対する例示的なRNAi剤(例えば、siRNA)は、例えば、表1に提供されている。
当技術分野において公知の任意の方法を用いて、EPAS1 RNAi剤によって誘導される、EPAS1の活性、レベル、および/または発現の変化を測定することができる。測定を、RNAi剤の投与の前、投与中および投与後という複数の時点に行って、RNAi剤の効果を決定することができる。
本開示のRNAi剤は、ほぼ正常レベルのEPAS1の活性または発現が回復するように、EPAS1をサイレンシングし、その発現を阻害し、その発現をダウンレギュレートし、かつ/またはその発現を抑制する。
加えて、さまざまな局面において、疾患状態および生物学的状況に応じて、望まれる治療成績に依存して、本開示のRNAi剤を用いて、EPAS1の発現、活性のレベル、および/または正常レベル未満であるかもしくは正常レベルを上回るレベルを確立することも許容される。
当技術分野において公知の任意の方法を用いて、EPAS1 siRNAによって誘導される、EPAS1の活性、レベルおよび/または発現変化を測定することができる。測定を、siRNAの投与の前、投与中および投与後という複数の時点に行って、siRNAの効果を決定することができる。
「サイレンシングする」、「の発現を阻害する」、「の発現をダウンレギュレートする」などの用語は、それらがEPAS1遺伝子に言及している限り、本明細書において、第1の細胞または細胞群と実質的に同一であるがそのように処理されていない第2の細胞または細胞群(対照細胞)と比較して、EPAS1遺伝子が転写され、かつEPAS1遺伝子の発現が阻害されるように処理された第1の細胞または細胞群から単離されるかまたはその中で検出されうるEPAS1 mRNAの量の減少によって明らかになるような、EPAS1遺伝子の発現の少なくとも部分的な抑制のことを指す。阻害の度合いは、通常、
によって表される。
または、阻害の度合いを、EPAS1遺伝子発現と機能的な結びつきのあるパラメーター、例えば、EPAS1遺伝子によってコードされるタンパク質の量、発現がEPAS1に依存するタンパク質の発現の変化などによって示すこともできる。原則的に、EPAS1遺伝子サイレンシングは、EPAS1を構成性にまたはゲノム工学によって発現する任意の細胞において、任意の適切なアッセイによって決定することができる。しかし、所与のRNAi剤がEPAS1の発現をある度合いで阻害し、それ故に本開示の範囲に含まれるか否かを判定するために参照または対照が必要な場合には、以下の実施例に提供されるアッセイが、そのような参照として役立つであろう。
例えば、場合によっては、EPAS1の発現は、本開示の特徴であるRNAi剤の投与によって、少なくとも約10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、または50%抑制される。いくつかの局面において、EPAS1は、本開示の特徴であるRNAi剤の投与によって、少なくとも約60%、70%、または80%抑制される。いくつかの局面において、本明細書に記載するように、EPAS1は、RNAi剤の投与によって、少なくとも約85%、90%、または95%またはそれを上回って抑制される。1つの局面において、EPAS1抑制の度合いは、非処理細胞と比較した、処理細胞における完全長EPAS1 mRNAの喪失によって決定される。1つの局面において、EPAS1抑制の度合いは、増殖活性の喪失および/または細胞死をモニターする表現型アッセイによって決定される。その他の局面は、実施例において提供される通りである。
適したRNAi剤は、当技術分野において公知であるかまたは当業者が想像しうる任意のプロセスによって選択することができる。例えば、選択基準は、以下の段階の1つまたは複数を含むことができる:EPAS1遺伝子配列の初期解析、およびRNAi剤の設計;この設計は、種間(ヒト、カニクイザル、マウスなど)にわたる配列類似性および他の(非EPAS1)遺伝子との非類似性を考慮に入れることができる;インビトロでのRNAi剤のスクリーニング(例えば、786-O細胞において10nMおよび1nMで);786-O細胞において10nMおよび1nMで高度のノックダウンを伴ったRNAi剤の選択;786-O細胞におけるEC50の決定;RCC細胞株(786-O細胞)におけるEC50の確認;対照siRNAに比して細胞増殖に対する効果が欠如していることの分析;786-O細胞における、対照UB6-luc(ルシフェラーゼ)レポーター遺伝子ではなく、HRE-luc(ルシフェラーゼ)レポーター遺伝子の発現の減少;Hif-1、Hif-2およびARNTのレベルを測定するためのウエスタンブロット;例えば、免疫刺激配列があまり望まれない、免疫原性を推定するためのTNF-αのレベルの試験のためにヒトPBMC(末梢血単核細胞)を用いる試験;免疫刺激配列があまり望まれない、新鮮ヒト血液をRNAi剤で処理してサイトカイン/ケモカインレベル[例えば、TNF-α(腫瘍壊死因子-α)および/またはMCP1(単球走化性タンパク質1)]を決定する、ヒト全血アッセイにおける試験;被験動物において皮下腫瘍を用いるインビボでの遺伝子ノックダウンの決定;例えば、薬力学的(PD)マーカー、例えばEGLN3、SLC2A1およびVEGFを用いるEPAS1標的遺伝子モジュレーション分析、ここでEPAS1ノックダウンは細胞におけるEGLN3、SLC2A1およびVEGFの用量依存的減少につながる;ならびにRNAi剤の特定の改変の最適化。適宜、EPAS1レベルを低下させることができる、またはEPAS1関連疾患の症状を軽減することができるRNAi剤を同定するために、上記に列記したものの代わりに他の細胞株を用いることができる。
EPAS1またはEPAS1関連疾患の症状の文脈において、「より低い」とは、そのようなレベルの統計的に有意な低下を意味する。低下は、例えば、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%またはそれを上回りうる。特定の疾患、または特定の疾患に罹患している個体について、EPAS1のレベルまたは発現が上昇している場合、本開示のEPAS1 RNAi剤による治療は、特に、EPAS1のレベルまたは発現を、そのような障害のない個体に関して正常の範囲内にあると文献で考えられているレベルに、または疾患の症状を軽減もしくは改善するレベルに低下させることができる。EPAS1のレベルまたは発現は、mRNA(例えば、ノーザンブロットまたはPCRを介して)、またはタンパク質(例えば、ウエスタンブロット)の評価によって測定することができる。EPAS1発現に対するRNAi剤の効果は、EPAS1遺伝子の転写速度(例えば、ノーザンブロット;または逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応もしくはリアルタイムポリメラーゼ連鎖反応を介して)を測定することによって決定することができる。
本明細書で用いる場合、「ダウンレギュレートする」とは、活性(すなわち、完全阻害)および/または発現の完全な阻止を含む、EPAS1の生物学的活性および/または発現のあらゆる統計的に有意な低下のことを指す。例えば、「ダウンレギュレーション」は、EPAS1のレベル、活性および/または発現の少なくとも約10、20、30、40、50、60、70、80、90または100%の低下を指すことができる。
本明細書で用いる場合、EPAS1を「阻害する」または「阻害すること」という用語は、活性および/または発現の完全な阻止を含む、EPAS1の生物学的レベル、活性および/または発現のあらゆる統計的に有意な低下のことを指す。例えば、「阻害」は、EPAS1のレベル、活性および/または発現の少なくとも約10、20、30、40、50、60、70、80、90または100%の低下を指すことができる。本明細書で用いる場合、「阻害する」という用語は、同様に、任意の他の生物学的薬剤または組成物に言及しての、レベル、活性および/または発現の有意な低下のことも指す。
「レベル」とは、EPAS1 RNAi剤が、EPAS1のレベル、例えば、EPAS1 mRNAのレベルまたはEPAS1タンパク質のレベル、またはEPAS1の活性のレベルを変化させうることを意味する。
いくつかの疾患には、本明細書に開示されるかまたは文献で知られているあらゆるEPAS1関連疾患が含まれる。特に1つの局面において、EPAS1の過剰発現および/または過剰活性によって特徴づけられる疾患の場合に、EPAS1に対するRNAi剤の投与は、EPAS1のレベル、発現および/または活性を低下させる。したがって、さまざまな局面において、EPAS1に対するRNAi剤の投与は、特に、EPAS1の活性、発現および/またはレベルを、正常なまたはほぼ正常なレベルに確立させるかまたは再確立させる。
レベル、発現および/または活性に関して「正常」または「ほぼ正常」とは、健常な細胞、組織または臓器におけるEPAS1のレベル、発現または活性の、少なくとも約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、および/もしくは約100%であること;ならびに/または約100%を上回らない、約120%を上回らない、約130%を上回らない、約140%を上回らない、もしくは約150%を上回らないことを意味する。これは、例えば、Gambling et al. 2 Kidney Intl. 65: 1774-1781に記載されているように、例えば、肺または腎臓のホモジネートを用いて測定することができる。特に1つの局面において、適切なEPAS1 RNAi剤の適切な量の投与は、EPAS1のレベル、活性および/または発現を、健常な細胞、組織または臓器のものの約50%〜約150%、より詳細には約60%〜約140%、より詳細には約70%〜約130%、より詳細には約80%〜約120%、より詳細には約90%〜約110%、および最も詳細には約100%に回復させる。EPAS1関連疾患を有する患者に対するEPAS1 RNAiの投与は、特に、EPAS1 mRNAもしくはタンパク質レベルの直接測定または間接的決定によって決定されるように、EPAS1のレベル、活性、および/または発現、ならびにNa+再吸収のレベルをほぼ正常なレベルに回復させる。加えて、EPAS1関連経路におけるあらゆる他の摂動を考慮に入れて、EPAS1 RNAi剤の投与後のEPAS1のレベル、発現および/または活性の好ましい目標量を算出することもできる。例えば、EPAS1関連経路における別の因子が過剰発現または過少発現される場合、EPAS1のレベル、発現または活性をモジュレートして、より正常な状態を達成することができる。
加えて、さまざまな局面において、疾患状態および生物学的状況に応じて、本開示のRNAi剤を用いて、EPAS1の発現、活性のレベル、および/または正常レベル未満であるかもしくは正常レベルを上回るレベルを確立することも許容される。
RNAi剤の種類およびその改変
細胞における特定のタンパク質の発現をダウンモジュレートするための、アンチセンス核酸を含むRNAi剤または組成物の使用は、当技術分野において周知である。RNAi剤は、別の核酸のコード鎖(例えば、mRNA)に対して相補的な配列を含み、それと水素結合することができる。したがって、さまざまな局面において、本開示のRNAi剤は、例えば、表のいずれかに提示されている任意の配列を標的とする(例えば、それと相補的である、ハイブリダイズまたは水素結合を行うことができる、など)、あらゆるRNAi剤を範囲に含む。
機能的なガイド鎖がひとたび同定されれば、ガイド鎖および/またはパッセンジャー鎖に対して多くの変更を加えることができる。例えば、RNAi剤が、内部に、または一方もしくは両方の末端に改変を有してもよい。末端での改変は、RNAi剤を安定化するのに役立ち、それを血液中のヌクレアーゼによる分解から保護する。RNAi剤を、任意で、遺伝子のスプライス部位の付近にあるかまたはそこにあることが知られているかまたは予測される、EPAS1 mRNAの領域に向かわせることができる。
RNAi剤は、当技術分野において公知の手順を用いる化学合成および酵素ライゲーション反応を用いて構築することができる。例えば、RNAi剤は、天然のヌクレオチド、またはオフターゲット効果を減少させ、かつ/または分子の生物学的安定性を高めるかもしくはアンチセンス核酸とセンス核酸との間に形成される二重鎖の物理的安定性を高めるように設計されたさまざまな改変ヌクレオチドを用いて化学的に合成することができ、例えば、ホスホロチオエート誘導体およびアクリジン置換ヌクレオチドを用いることができる。
「G」、「C」、「A」、「T」および「U」はそれぞれ一般に、それぞれ塩基としてグアニン、シトシン、アデニン、チミジンおよびウラシルを含むヌクレオチドを表す。しかし、「リボヌクレオチド」、「デオキシヌクレオチド」または「ヌクレオチド」という用語は、改変ヌクレオチドまたは代用置き換えモイエティーのことを指すこともできる。当業者は、グアニン、シトシン、アデニンおよびウラシルを、そのような置き換えモイエティーを有するヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの塩基対合特性を実質的に変更することなく、他のモイエティーに置き換えうることを十分に認識している。例えば、非限定的ではあるが、塩基としてイノシンを含むヌクレオチドは、アデニン、シトシンまたはウラシルを含むヌクレオチドと塩基対合を行うことができる。したがって、ウラシル、グアニンまたはアデニンを含むヌクレオチドは、本開示の特徴であるdsRNAのヌクレオチド配列において、例えばイノシンを含むヌクレオチドによって置き換えることができる。別の例では、オリゴヌクレオチド中のいずれかの場所にあるアデニンおよびシトシンを、それぞれグアニンおよびウラシルによって置き換えて、標的mRNAとのゆらぎ塩基対を形成させることができる。そのような置き換えモイエティーを含む配列は、本開示の特徴である組成物および方法のために好適である。
当業者は、「RNA分子」または「リボ核酸分子」という用語が、自然界で発現されるかまたは見いだされる(すなわち天然の)RNA分子だけでなく、本明細書に記載されるかまたは当技術分野において公知である1つまたは複数のリボヌクレオチド/リボヌクレオシド類似体または誘導体を含む、RNAの非天然の類似体および誘導体も範囲に含むことを認識しているであろう。RNAは、例えば本明細書において以下に説明するように、核酸塩基構造またはリボース-リン酸骨格構造の点で改変することができる。しかし、リボヌクレオシド類似体または誘導体を含む分子は、二重鎖を形成する能力を保たなければならない。非限定的な例として、RNAi剤のいずれかまたは両方の鎖は、2'-O-メチル改変ヌクレオチド、5'ホスホロチオエート基を含むヌクレオシド、コレステリル誘導体もしくはドデカン酸ビスデシルアミド基と連結された末端ヌクレオシド、ロックドヌクレオシド、塩基脱落ヌクレオシド、2'-デオキシ-2'-フルオロ改変ヌクレオシド、2'-アミノ改変ヌクレオシド、2'-アルキル改変ヌクレオシド、モルホリノヌクレオシド、アンロックドリボヌクレオチド(例えば、WO 2008/147824号に記載されているような非環状ヌクレオチド単量体)、ホスホロアミデートもしくはヌクレオシドを含む非天然塩基、またはそれらの任意の組み合わせを非限定的に含む、少なくとも1つの改変リボヌクレオシドを含むことができる。または、RNA分子が、少なくとも2個の改変リボヌクレオシド、少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも15個、少なくとも20個またはそれを上回り、dsRNA分子の全長までを含むこともできる。改変は、RNA分子中のそのような複数の改変リボヌクレオシドのそれぞれについて同じである必要はない。1つの局面において、本明細書に記載の方法および組成物において用いることが想定される改変RNAは、求められる二重鎖構造を形成する能力を有し、RISC経路を介して標的RNAの特異的分解を許容または媒介するペプチド核酸(PNA)である。加えて、RNAi剤は、RNA、またはRNA、DNA、LNA、モルホリノ、UNA、TNA、GNA、および/もしくはFANA、改変RNAなどの混合物である、1つまたは2つの鎖を含みうる。非限定的な例として、一方または両方の鎖は、例えば、1つまたは複数のヌクレオチドが、DNA、LNA、モルホリノ、UNA、TNA、GNA、および/もしくはFANA、ならびに/または改変RNA(例えば、本明細書に開示されるかまたは当技術分野において公知である任意の改変RNA、例えば2'-F、2'-OMe、2'-MOE RNAなどを非限定的に含む2'改変RNAなど)によって置き換えられている点を除いて、RNAでありうると考えられる。
RNAi剤を作製するために用いうる改変ヌクレオチドの例には、5-フルオロウラシル、5-ブロモウラシル、5-クロロウラシル、5-ヨードウラシル、ヒポキサンチン、キサンチン、4-アセチルシトシン、5-(カルボキシヒドロキシルメチル)ウラシル、5-カルボキシメチルアミノメチル-2-チオウリジン、5-カルボキシメチルアミノメチルウラシル、ジヒドロウラシル、β-D-ガラクトシルキュエオシン、イノシン、N6-イソペンテニルアデニン、1-メチルグアニン、1-メチルイノシン、2,2-ジメチルグアニン、2-メチルアデニン、2-メチルグアニン、3-メチルシトシン、5-メチルシトシン、N6-アデニン、7-メチルグアニン、5-メチルアミノメチルウラシル、5-メトキシアミノメチル-2-チオウラシル、β-D-マンノシルキュエオシン、5'-メトキシカルボキシメチルウラシル、5-メトキシウラシル、2-メチルチオ-N6-イソペンテニルアデニン、ウラシル-5-オキシ酢酸(v)、ワイブトキソシン、プソイドウラシル、キュエオシン、2-チオシトシン、5-メチル-2-チオウラシル、2-チオウラシル、4-チオウラシル、5-メチルウラシル,ウラシル-5-オキシ酢酸メチルエステル、ウラシル-5-オキシ酢酸(v)、5-メチル-2-チオウラシル、3-(3-アミノ-3-N-2-カルボキシプロピル)ウラシル、(acp3)w、および2,6-ジアミノプリンが含まれる。これらおよび他の例示的な改変は、本明細書中の図1、およびUsman et al. 1992 TIBS 17:34;Usman et al. 1994 Nucl. Acids Symp. Ser. 31: 163;Burgin et al. 1996 Biochem. 35: 14090に示されている。
本明細書に開示される配列の「改変変異体」には、同じ配列を含むが、塩基、糖、リン酸または骨格の改変(しかし、塩基置換、例えばGをAに、またはUをCにする置換ではない)を有する任意の変異体が含まれる。したがって、改変変異体は、上記の任意の改変ヌクレオチドを含むことができる(例えば、5-フルオロウラシル、5-ブロモウラシル、5-クロロウラシル、5-ヨードウラシル、ヒポキサンチン、キサンチン、4-アセチルシトシン、5-(カルボキシヒドロキシルメチル)ウラシルなど)。塩基が対応する改変塩基によって置き換えられている場合(例えば、Aが改変Aに)、これらの改変ヌクレオチドは、ミスマッチも塩基の違いも構成しない。したがって、特定の位置にUを有する所与の配列と、同じ配列に5-フルオロウラシル、5-ブロモウラシル、5-クロロウラシルまたは5-ヨードウラシルを含む改変変異体との違いは0ntであると考えられる(またはミスマッチを有しない)。しかし、特定の位置にCを有する所与の配列と、5-フルオロウラシルを有する別の配列(2つの配列はそれ以外は同一である)との違いは1nt(1ミスマッチ)であると考えられる。
2ヌクレオチドの3'オーバーハングを有する21merのsiRNA二重鎖の3'末端ヌクレオチド突出セグメントをデオキシリボヌクレオチドによって置き換えることは、RNAi活性に対して有害な影響を及ぼさない。siRNAの各末端の最大4ヌクレオチドまでをデオキシリボヌクレオチドによって置き換えることは十分に許容されているが、デオキシリボヌクレオチドによる完全な置換は、RNAi活性の消失をもたらす。国際PCT公報第WO 00/44914号、およびBeach et al. 国際PCT公報第WO 01/68836号は、siRNAが、窒素または硫黄ヘテロ原子の少なくとも一方を含むようにリン酸-糖骨格またはヌクレオシドのいずれかに対する改変を含んでもよいことを予備的に示唆する。Kreutzer et al. カナダ特許出願第2,359,180号も、二本鎖RNA依存性プロテインキナーゼPKRの活性化に対抗するためにdsRNA構築物において用いるためのある種の化学的改変、具体的には2'-アミノまたは2'-O-メチルヌクレオチド、および2'-Oまたは4'-Cメチレン架橋を含むヌクレオチドを記載している。さらなる3'末端ヌクレオチドオーバーハングには、dT(デオキシチミジン(deoxythimidine))、2'-O,4'-C-エチレンチミジン(eT)、および2-ヒドロキシエチルリン酸(hp)が含まれる。4-チオウラシル置換および5-ブロモウラシル置換も作製することができる。Parrish et al. 2000 Molecular Cell 6: 1077-1087。
当業者は、当技術分野において公知の任意の従来の方法を用いて、所望に応じて、siRNAを合成および改変しうることを理解しているであろう(Henschel et al. 2004 DEQOR: a web-based tool for the design and quality control of siRNAs. Nucleic Acids Research 32 (Web Server Issue): W113-W120を参照)。加えて、RNAi剤がshRNAである場合には、shRNA発現構築物/ベクターのために有用な種々の調節配列(例えば、構成性もしくは誘導性プロモーター、組織特異的プロモーター、またはそれらの機能的断片など)が存在することは、当業者に明らかであろう。
核酸分子に導入して、それらのヌクレアーゼ安定性および有効性を著しく強化することができる糖、塩基、リン酸および骨格改変について記載しているいくつかの例が、当技術分野に存在する。例えば、ヌクレアーゼ耐性基による改変、例えば、2'-アミノ、2'-C-アリル、2'-フルオロ、2'-O-メチル、2'-O-アリル、2'-H、ヌクレオチド塩基改変によって、安定性を強化し、かつ/または生物活性を強化するために、オリゴヌクレオチドを改変する(概説については、Usman and Cedergren 1992 TIBS. 17: 34;Usman et al. 1994 Nucleic Acids Symp. Ser. 31: 163;Burgin et al. 1996 Biochemistry 35: 14090を参照)。核酸分子の糖改変は、当技術分野において詳細に記載されている。
さまざまな局面において、RNAi剤は、以下のものからなる群より選択される2'-改変を含む:2'-デオキシ、2'-デオキシ-2'-フルオロ、2'-O-メチル、2'-O-メトキシエチル(2'-O-MOE)、2'-O-アミノプロピル(2'-O-AP)、2'-O-ジメチルアミノエチル(2'-O-DMAOE)、2'-O-ジメチルアミノプロピル(2'-O-DMAP)、2'-O-ジメチルアミノエチルオキシエチル(2'-O-DMAEOE)、および2'-O-N-メチルアセトアミド(2'-O-NMA)。
RNAi剤のさらなる改変および結合体化が記載されている。Soutschek et al. 2004 Nature 432: 173-178は、ピロリジンリンカーによる、siRNA分子のセンス鎖の3'端に対するコレステロールの結合体化と、それによる共有結合性で非可逆的な結合体の作製とを提示している。インビボでの薬物動態保持時間および効率を改善するために、RNAi剤の化学的改変(他の分子との結合体化を含む)を行うこともできる。
さまざまな局面において、EPAS1に対するRNAi剤は、ウリジンが2'-改変ヌクレオチドである少なくとも1つの5'-ウリジン-アデニン-3'(5'-ua-3')ジヌクレオチド;5'-ウリジンが2'-改変ヌクレオチドである少なくとも1つの5'-ウリジン-グアニン'(5'-ug-3')ジヌクレオチド;5'-シチジンが2'-改変ヌクレオチドである少なくとも1つの5'-シチジン-アデニン-3'(5'-ca-3')ジヌクレオチド;または5'-ウリジンが2'-改変ヌクレオチドである少なくとも1つの5'-ウリジン-ウリジン-3'(5'-uu-3')ジヌクレオチドを含む。ある局面において、RNAi剤は非天然核酸塩基を含むことができ、ここで非天然核酸塩基は、ジフルオロトリル、ニトロインドリル、ニトロピロリル、またはニトロイミダゾリルである。1つの特定の局面において、非天然核酸塩基はジフルオロトリルである。ある局面においては、2つのオリゴヌクレオチド鎖のうち一方のみが非天然核酸塩基を含む。ある局面においては、オリゴヌクレオチド鎖の両方が非天然核酸塩基を含む。
もう1つの局面において、RNAiはギャップを含むか、または脱塩基ヌクレオチドを含むミスマッチを含む。
もう1つの局面において、RNAi剤は一本鎖ニック(例えば、骨格中の切れ目または結合欠損部)を有する。さまざまな局面において、一本鎖ニックは、センス鎖もしくはアンチセンス鎖のいずれかまたは両方にあってよい。
このニックは、例えばセンス鎖にあって、低分子内部セグメント化干渉RNA、またはsisiRNAを産生することができ、これは、ニックを有しない対応するRNAi剤よりもオフターゲット効果が小さい可能性がある。例えば、Wengels and Kjemsに対するWO 2007/107162号を参照のこと。
アンチセンス核酸またはRNAi剤は、ロックド核酸(LNA)、モルホリノ、ペプチド核酸(PNA)、トレオース核酸(TNA)もしくはグリコール核酸(GNA)もしくはFANAなどの代替骨格を有することもでき、かつ/またはそれを標識することもできる。(例えば、放射標識するか、または他の様式でタグ標識する)。FANAは、Dowler et al. 2006 Nucl. Acids Res. 34: 1669-1675に記載されている。
一方または両方の鎖が、代替骨格を含むことができる。
さらにもう1つの局面において、本開示の方法によって使用されるRNAi剤は、α-アノマー核酸分子を含むことができる。α-アノマー核酸分子は、相補的RNAと特異的二本鎖ハイブリッドを形成し、ここでは通常のβユニットとは反対に、鎖は互いに平行に走る。Gaultier et al. 1987 Nucleic Acids. Res. 15: 6625-6641。
また、アンチセンス核酸分子は、2'-o-メチルリボヌクレオチド(Inoue et al. 1987 Nucleic Acids Res. 15: 6131-6148)またはキメラRNA-DNA類似体(Inoue et al. 1987 FEBS Lett. 215: 327-330)を含むこともできる。
その他の改変および/またはその他の変化を、RNAi剤に対して加えることができる。RNAi剤の一部分が二本鎖DNAであり、別の一部分が二本鎖RNAであって、DNA-RNAキメラを形成してもよい(例えば、Yamato et al. 2011. Cancer Gene Ther. 18: 587-597を参照)。ガイド鎖とパッセンジャー鎖との間にミスマッチを導入することもできるが、いくつかの位置は他の位置よりも好適な場合がある(例えば、Khvorovaに対する米国特許出願第2009/0209626号を参照)。また、ガイド鎖を19ntまたはそれよりも長く保った上で、パッセンジャー鎖を15または16ntの短さまで短縮することもできる(例えば、Sun et al. 2008 Nature Biotech. 26: 1379-1382;およびChu and Rana 2008 RNA 14: 1714-1719)。これは、RNA誘導サイレンシング複合体(RISC)へのガイド鎖の組み入れを増加させ、かつパッセンジャー鎖の組み入れを減少させて、オフターゲット効果を低下させることができる。場合によっては、パッセンジャー鎖は、ガイド鎖よりも改変(例えば、一本鎖ニッキング、ヌクレオチド改変、および短縮)を受けやすい。
機能的なガイド鎖がひとたび同定されれば、これらの改変およびその他の改変を加えることができる。
RNAi剤の薬学的組成物
本明細書で用いる場合、「薬学的組成物」は、1つまたは複数のEPAS1 RNAi剤の薬学的有効量、薬学的に許容される担体、および任意で、RNAi剤と相乗的に働くさらなる疾患治療を含む。本明細書で用いる場合、「薬理学的有効量」、「治療的有効量」または単に「有効量」は、意図する薬理学的、治療的または予防的な結果を生じさせるために有効な、RNAi剤の量のことを指す。例えば、ある所与の臨床的治療が、疾患または障害と関連する測定可能なパラメーターの少なくとも10%の低下がある場合に有効であると見なされるならば、その疾患または障害の治療のための薬物の治療的有効量は、そのパラメーターの少なくとも10%の低下を生じさせるために必要な量である。この局面において、EPAS1を標的とするRNAi剤の治療的有効量は、EPAS1タンパク質のレベルを少なくとも10%低下させることができる。さらなる局面において、ある所与の臨床的治療は、疾患または障害と関連する測定可能なパラメーターの少なくとも15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90または95%の低下がある場合に有効であると見なされれ、その疾患または障害の治療のための薬物の治療的有効量は、そのパラメーターのそれぞれ少なくとも15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90または95%の低下をもたらすために必要な量である。
「薬学的に許容される担体」という用語は、治療薬の投与のための担体のことを指す。そのような担体には、脂質ナノ粒子、食塩水、緩衝食塩水、デキストロース、水、グリセロール、エタノール、およびそれらの組み合わせが含まれる。この用語から、細胞培養培地は特に除外される。当技術分野において公知の任意の適切な薬学的担体を、本明細書に開示されるRNAi剤とともに用いることができる。
EPAS1に対するRNAi剤を含む薬学的組成物
EPAS1に対するRNAi剤を含む薬学的組成物のさらなる構成要素は、送達、安定性、有効性、または免疫原性の低下を補助することが想定される。
リポソームは、薬物送達(例えば、化学療法薬の送達)のために、以前から用いられている。リポソーム(例えば、カチオン性リポソーム)は、PCT公報第WO 02/100435A1号、WO 03/015757A1号、WO04029213A2号;およびWO/2011/076807号;米国特許第5,962,016号;第5,030,453号;および第6,680,068号;ならびに米国特許出願第2004/0208921号に記載されている。リポソームを作製するプロセスも、WO04/002453A1号に記載されている。さらに、中性脂質は、カチオン性リポソーム(例えば、Farhood et al. 1995)、ならびにPEG化脂質に組み入れられている。
カチオン性リポソームは、さまざまな細胞型にRNAi剤を送達するために用いられている(Sioud and Sorensen 2003;U.S. Patent Application 2004/0204377;Duxbury et al, 2004;Donze and Picard, 2002)。
中性リポソームの使用は、Miller et al. 1998、および米国特許出願第2003/0012812号に開示されている。
本明細書で用いる場合、「SNALP」という用語は、安定な核酸-脂質粒子のことを指す。SNALPは、iRNA、またはiRNAが転写されるプラスミドなどの核酸を含む縮小された水性内部をコーティングする脂質の小胞を表している。SNALPは、例えば米国特許出願公開第20060240093号、第20070135372号、および国際出願第WO 2009082817号に記載されている。
脂質ベース、アミンベースおよびポリマーベースの手法を用いる化学的トランスフェクションは、Ambion Inc., Austin, Tex.;およびNovagen, EMD Biosciences, Inc, an Affiliate of Merck KGaA, Darmstadt, Germany)からの製品;Ovcharenko D (2003) "Efficient delivery of siRNAs to human primary cells." Ambion TechNotes 10 (5): 15-16)において開示されている。さらに、Song et al.(Nat Med. published online (Feb 1 0, 2003) doi: 10.1038/nm828)および他の者[Caplen et al. 2001 Proc. Natl. Acad. Sci. (USA), 98: 9742-9747;およびMcCaffrey et al. Nature 414: 34-39]は、哺乳動物の循環系へのsiRNAの注射によって、肝細胞が効率的にトランスフェクトされうることを開示している。
細胞特異的なRNAi剤送達のために、種々の分子が用いられている。例えば、WO/2011/076807を参照。例えば、siRNAを送達するために、プロタミンの核酸凝縮特性が特異的抗体と組み合わされている。Song et al. 2005 Nat Biotech. 23: 709-717。自己集合性のPEG化ポリカチオンポリエチレンイミン(PEI)も、siRNAを凝縮および保護するために用いられている。Schiffelers et al. 2004 Nucl. Acids Res. 32: e149, 141-110。
本開示のRNAi剤を、例えば、脂質ナノ粒子(LNP);中性リポソーム(NL);ポリマー性ナノ粒子;二本鎖RNA結合モチーフ(dsRBM)を介して;もしくはRNAi剤の改変(例えば、dsRNAとの共有結合的接着)を介して、または核酸を含むRNAi剤の送達のための当技術分野において公知の任意の方法によって送達することができる。
脂質ナノ粒子(LNP)は、自己集合性カチオン性脂質ベースの系である。これらは、例えば、中性脂質(リポソーム基材);カチオン性脂質(siRNAの装入のため);コレステロール(リポソームを安定化するため);およびPEG-脂質(製剤の安定化、電荷の遮蔽、および血流中での循環の延長のため)を含むことができる。
カチオン性脂質は、例えば、頭部基、リンカー、尾部およびコレステロール尾部を含むことができる。LNPは、例えば、腫瘍への優れた送達性、血液中での循環の延長、粒子の小ささ(例えば、100nm未満)、および腫瘍微小環境(pHが低く、低酸素性である)における安定性を有することができる。
中性リポソーム(NL)は、非カチオン性脂質ベースの粒子である。
ポリマーナノ粒子は、自己集合性ポリマーベースの粒子である。
二本鎖RNA結合モチーフ(dsRBM)は、自己集合性RNA結合タンパク質であり、改変を必要とすると考えられる。
中性脂質;カチオン性脂質;コレステロール;およびPEG-脂質を含む脂質ナノ粒子(LNP)中のEPAS1 RNAi剤組成物
脂質ナノ粒子(LNP)は、自己集合性カチオン性脂質ベースの系である。これらは、例えば、中性脂質(リポソーム基材);カチオン性脂質(siRNAの装入のため);コレステロール(リポソームを安定化するため);およびPEG-脂質(製剤の安定化、電荷の遮蔽、および血流中での循環の延長のため)を含むことができる。
中性脂質
中性脂質は、例えば、リポソーム基材である。
カチオン性脂質
カチオン性脂質は、例えば、siRNAの装入を目的とする。
コレステロール
コレステロールは、例えば、リポソームを安定化することを目的とする。
PEG-脂質(製剤の安定化、電荷の遮蔽、および血流中での循環の延長のため)
PEG-脂質は、例えば、製剤の安定化、電荷の遮蔽、および血流中での循環の延長を目的とする。
1つの具体的な製剤、ならびに中性脂質;カチオン性脂質;コレステロール;およびPEG-脂質の比
1つの局面において、製剤は以下のものを含む:
1つの局面において、製剤は、本明細書に開示されるいずれかの配列またはその任意の部分(例えば、0、1、2または3個のミスマッチを有する、15個またはそれを上回る連続したnt)を含むRNAi剤であって、任意で、任意の長さ、改変、末端ジヌクレオチド、エンドキャップ、RNAi剤の組み合わせ、EPAS1 RNAi剤および別の薬剤を伴う併用療法、他の構成要素との結合体化、送達のための組成物もしくは方法もしくは手法、ならびに/または疾患治療(これらはいずれも本明細書に記載されているかまたは当技術分野において公知である)を伴い、化合物1、コレステロール、DSPC、および/またはPEG-脂質のうち1つまたは複数をさらに含む、RNAi剤を含む。1つの局面において、製剤は、45%の化合物1(カチオン性脂質)、44%(コレステロール)、9%(DSPC)および2%(PEG-脂質)である‐いずれもモル比。これらは当技術分野において公知である、かつ/または3/8/13に提出された米国特許出願第61/774759号に記載されている。1つの局面において、本開示は、45%の化合物1(カチオン性脂質)、44%(コレステロール)、9%(DSPC)および2%(PEG-脂質)[いずれもモル比]ならびにRNAi剤5049の配列のRNAi剤を含む組成物に関する。1つの局面において、本開示は、45%の化合物1(カチオン性脂質)、44%(コレステロール)、9%(DSPC)および2%(PEG-脂質)[いずれもモル比]ならびにRNAi剤3875の配列のRNAi剤を含む組成物に関する。1つの局面において、本開示は、45%の化合物1(カチオン性脂質)、44%(コレステロール)、9%(DSPC)および2%(PEG-脂質)[いずれもモル比]ならびに第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:300の配列であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:301の配列であるかもしくはそれを含む。
1つの局面において、本開示は、45%の化合物1(カチオン性脂質)、44%(コレステロール)、9%(DSPC)および2%(PEG-脂質)[いずれもモル比]ならびに第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:302の配列であるかまたはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列であるかもしくはそれを含む。1つの局面において、本開示は、45%の化合物1(カチオン性脂質)、44%(コレステロール)、9%(DSPC)および2%(PEG-脂質)[いずれもモル比]ならびに第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:304の配列であるかまたはそれを含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むaRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列もしくはSEQ ID NO:303のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:304の配列もしくはSEQ ID NO:304のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されていない。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列もしくはSEQ ID NO:303のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:304の配列もしくはSEQ ID NO:304のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約10%のカチオン性脂質[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列もしくはSEQ ID NO:303のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:304の配列もしくはSEQ ID NO:304のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約20%のカチオン性脂質[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列もしくはSEQ ID NO:303のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:304の配列もしくはSEQ ID NO:304のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約30%のカチオン性脂質[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列もしくはSEQ ID NO:303のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:304の配列もしくはSEQ ID NO:304のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約40%のカチオン性脂質[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列もしくはSEQ ID NO:303のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:304の配列もしくはSEQ ID NO:304のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約45%のカチオン性脂質[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列もしくはSEQ ID NO:303のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:304の配列もしくはSEQ ID NO:304のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約10%の化合物1(カチオン性脂質)[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列もしくはSEQ ID NO:303のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:304の配列もしくはSEQ ID NO:304のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約20%の化合物1(カチオン性脂質)[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列もしくはSEQ ID NO:303のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:304の配列もしくはSEQ ID NO:304のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約30%の化合物1(カチオン性脂質)[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列もしくはSEQ ID NO:303のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:304の配列もしくはSEQ ID NO:304のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約40%の化合物1(カチオン性脂質)[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列もしくはSEQ ID NO:303のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:304の配列もしくはSEQ ID NO:304のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約45%の化合物1(カチオン性脂質)[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列もしくはSEQ ID NO:303のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:304の配列もしくはSEQ ID NO:304のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約10%のコレステロール[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列もしくはSEQ ID NO:303のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:304の配列もしくはSEQ ID NO:304のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約20%のコレステロール[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列もしくはSEQ ID NO:303のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:304の配列もしくはSEQ ID NO:304のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約30%のコレステロール[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列もしくはSEQ ID NO:303のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:304の配列もしくはSEQ ID NO:304のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約40%のコレステロール[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列もしくはSEQ ID NO:303のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:304の配列もしくはSEQ ID NO:304のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約44%のコレステロール[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列もしくはSEQ ID NO:303のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:304の配列もしくはSEQ ID NO:304のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約1%のDSPC[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列もしくはSEQ ID NO:303のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:304の配列もしくはSEQ ID NO:304のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約2%のDSPC[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列もしくはSEQ ID NO:303のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:304の配列もしくはSEQ ID NO:304のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約5%のDSPC[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列もしくはSEQ ID NO:303のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:304の配列もしくはSEQ ID NO:304のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約7.5%のDSPC[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列もしくはSEQ ID NO:303のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:304の配列もしくはSEQ ID NO:304のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約9%のDSPC[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列もしくはSEQ ID NO:303のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:304の配列もしくはSEQ ID NO:304のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約1%のPEG[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列もしくはSEQ ID NO:303のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:304の配列もしくはSEQ ID NO:304のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約2%のPEG[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列もしくはSEQ ID NO:303のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:304の配列もしくはSEQ ID NO:304のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約1%のcDSA-PEG[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:303の配列もしくはSEQ ID NO:303のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:304の配列もしくはSEQ ID NO:304のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約2%のcDSA-PEG[モル比]をさらに含む。
本開示の様々な他の局面において、要素(化合物1、カチオン性脂質、コレステロール、DSPC、PEGなど)の上記の量はいずれも、それらが互いに排他的でないという条件で、混ぜ合わせるか、または組み合わせることができる。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:300の配列もしくはSEQ ID NO:300のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:301の配列もしくはSEQ ID NO:301のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されていない。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:300の配列もしくはSEQ ID NO:300のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:301の配列もしくはSEQ ID NO:301のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約10%のカチオン性脂質[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:300の配列もしくはSEQ ID NO:300のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:301の配列もしくはSEQ ID NO:301のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約20%のカチオン性脂質[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:300の配列もしくはSEQ ID NO:300のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:301の配列もしくはSEQ ID NO:301のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約30%のカチオン性脂質[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:300の配列もしくはSEQ ID NO:300のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:301の配列もしくはSEQ ID NO:301のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約40%のカチオン性脂質[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:300の配列もしくはSEQ ID NO:300のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:301の配列もしくはSEQ ID NO:301のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約45%のカチオン性脂質[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:300の配列もしくはSEQ ID NO:300のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:301の配列もしくはSEQ ID NO:301のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約10%の化合物1(カチオン性脂質)[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:300の配列もしくはSEQ ID NO:300のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:301の配列もしくはSEQ ID NO:301のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約20%の化合物1(カチオン性脂質)[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:300の配列もしくはSEQ ID NO:300のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:301の配列もしくはSEQ ID NO:301のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約30%の化合物1(カチオン性脂質)[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:300の配列もしくはSEQ ID NO:300のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:301の配列もしくはSEQ ID NO:301のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約40%の化合物1(カチオン性脂質)[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:300の配列もしくはSEQ ID NO:300のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:301の配列もしくはSEQ ID NO:301のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約45%の化合物1(カチオン性脂質)[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:300の配列もしくはSEQ ID NO:300のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:301の配列もしくはSEQ ID NO:301のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約10%のコレステロール[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:300の配列もしくはSEQ ID NO:300のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:301の配列もしくはSEQ ID NO:301のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約20%のコレステロール[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:300の配列もしくはSEQ ID NO:300のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:301の配列もしくはSEQ ID NO:301のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約30%のコレステロール[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:300の配列もしくはSEQ ID NO:300のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:301の配列もしくはSEQ ID NO:301のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約40%のコレステロール[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:300の配列もしくはSEQ ID NO:300のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:301の配列もしくはSEQ ID NO:301のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約44%のコレステロール[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:300の配列もしくはSEQ ID NO:300のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:301の配列もしくはSEQ ID NO:301のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約1%のDSPC[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:300の配列もしくはSEQ ID NO:300のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:301の配列もしくはSEQ ID NO:301のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約2%のDSPC[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:300の配列もしくはSEQ ID NO:300のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:301の配列もしくはSEQ ID NO:301のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約5%のDSPC[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:300の配列もしくはSEQ ID NO:300のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:301の配列もしくはSEQ ID NO:301のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約7.5%のDSPC[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:300の配列もしくはSEQ ID NO:300のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:301の配列もしくはSEQ ID NO:301のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約9%のDSPC[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:300の配列もしくはSEQ ID NO:300のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:301の配列もしくはSEQ ID NO:301のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約1%のPEG[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:300の配列もしくはSEQ ID NO:300のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:301の配列もしくはSEQ ID NO:301のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約2%のPEG[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:300の配列もしくはSEQ ID NO:300のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:301の配列もしくはSEQ ID NO:301のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約1%のcDSA-PEG[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:300の配列もしくはSEQ ID NO:300のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:301の配列もしくはSEQ ID NO:301のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約2%のcDSA-PEG[モル比]をさらに含む。
本開示の様々な他の局面において、要素(化合物1、カチオン性脂質、コレステロール、DSPC、PEGなど)の上記の量はいずれも、それらが互いに排他的でないという条件で、混ぜ合わせるか、または組み合わせることができる。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:302の配列もしくはSEQ ID NO:302のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:305の配列もしくはSEQ ID NO:305のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されていない。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:302の配列もしくはSEQ ID NO:302のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:305の配列もしくはSEQ ID NO:305のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約10%の化合物1(カチオン性脂質)[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:302の配列もしくはSEQ ID NO:302のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:305の配列もしくはSEQ ID NO:305のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約20%の化合物1(カチオン性脂質)[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:302の配列もしくはSEQ ID NO:302のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:305の配列もしくはSEQ ID NO:305のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約30%の化合物1(カチオン性脂質)[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:302の配列もしくはSEQ ID NO:302のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:305の配列もしくはSEQ ID NO:305のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約40%の化合物1(カチオン性脂質)[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:302の配列もしくはSEQ ID NO:302のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:305の配列もしくはSEQ ID NO:305のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約45%の化合物1(カチオン性脂質)[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:302の配列もしくはSEQ ID NO:302のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:305の配列もしくはSEQ ID NO:305のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約10%のカチオン性脂質[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:302の配列もしくはSEQ ID NO:302のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:305の配列もしくはSEQ ID NO:305のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約20%のカチオン性脂質[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:302の配列もしくはSEQ ID NO:302のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:305の配列もしくはSEQ ID NO:305のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約30%のカチオン性脂質[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:302の配列もしくはSEQ ID NO:302のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:305の配列もしくはSEQ ID NO:305のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約40%のカチオン性脂質[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:302の配列もしくはSEQ ID NO:302のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:305の配列もしくはSEQ ID NO:305のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約45%のカチオン性脂質[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:302の配列もしくはSEQ ID NO:302のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:305の配列もしくはSEQ ID NO:305のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約10%のコレステロール[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:302の配列もしくはSEQ ID NO:302のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:305の配列もしくはSEQ ID NO:305のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約20%のコレステロール[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:302の配列もしくはSEQ ID NO:302のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:305の配列もしくはSEQ ID NO:305のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約30%のコレステロール[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:302の配列もしくはSEQ ID NO:302のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:305の配列もしくはSEQ ID NO:305のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約40%のコレステロール[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:302の配列もしくはSEQ ID NO:302のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:305の配列もしくはSEQ ID NO:305のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約44%のコレステロール[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:302の配列もしくはSEQ ID NO:302のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:305の配列もしくはSEQ ID NO:305のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約1%のDSPC[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:302の配列もしくはSEQ ID NO:302のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:305の配列もしくはSEQ ID NO:305のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約2%のDSPC[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:302の配列もしくはSEQ ID NO:302のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:305の配列もしくはSEQ ID NO:305のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約5%のDSPC[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:302の配列もしくはSEQ ID NO:302のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:305の配列もしくはSEQ ID NO:305のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約7.5%のDSPC[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:302の配列もしくはSEQ ID NO:302のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:305の配列もしくはSEQ ID NO:305のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約9%のDSPC[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:302の配列もしくはSEQ ID NO:302のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:305の配列もしくはSEQ ID NO:305のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約1%のPEG[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:302の配列もしくはSEQ ID NO:302のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:305の配列もしくはSEQ ID NO:305のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約2%のPEG[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:302の配列もしくはSEQ ID NO:302のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:305の配列もしくはSEQ ID NO:305のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約1%のcDSA-PEG[モル比]をさらに含む。
1つの局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤を含む組成物に関し、ここで第一鎖の配列はSEQ ID NO:302の配列もしくはSEQ ID NO:302のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、かつ/または第二鎖の配列はSEQ ID NO:305の配列もしくはSEQ ID NO:305のnt 1〜19であるかもしくはそれを含み、第一鎖および/または第二鎖は改変されているか、または改変されておらず、組成物は少なくとも約2%のcDSA-PEG[モル比]をさらに含む。
構成要素(化合物1、カチオン性脂質、コレステロール、DSPC、PEGなど)の列挙した量のいずれかを、それらが相互排他的でないことを条件として、本開示のさまざまな他の局面において、混合する/合わせるか、または組み合わせることができる。
そのほかの薬学的組成物
さまざまな局面において、EPAS1に対するRNAi剤は、単剤療法として送達媒体中にパッケージングされるか、または1つもしくは複数の診断用化合物、レポーター基、架橋剤、ヌクレアーゼ耐性を付与するモイエティー、天然もしくは特異な核酸塩基、親油性分子、コレステロール、脂質、レクチン、ステロイド、ウバオール、ヘコゲニン、ジオスゲニン、テルペン、トリテルペン、サルササポゲニン、フリーデリン、エピフリーデラノール誘導体化リトコール酸、ビタミン、糖質、デキストラン、プルラン、キチン、キトサン、合成糖質、オリゴラクテート15mer、天然ポリマー、低分子量もしくは中間分子量ポリマー、イヌリン、シクロデキストリン、ヒアルロン酸、タンパク質、タンパク質結合剤、インテグリン標的指向性分子、ポリカチオン性物質、ペプチド、ポリアミン、ペプチド模倣物、および/もしくはトランスフェリンとさらに連結されてもよい。
本開示のRNAi剤は、RNAi剤の特定の投与方法のために適切なさまざまな構成要素を含む薬学的組成物中にて調製することができる。
特定の具体的な局面
1つの特定の具体的な局面において、本開示は、1つまたは複数のEPAS1 RNAi剤を含む組成物である。
さまざまな局面において、本開示は、以下のうちいずれか1つまたは複数を含む組成物を範囲に含む。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:39の配列であり、かつ第二鎖の配列がSEQ ID NO:58の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:40の配列であり、かつ第二鎖の配列がSEQ ID NO:59の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:41の配列であり、かつ第二鎖の配列がSEQ ID NO:60の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:42の配列であり、かつ第二鎖の配列がSEQ ID NO:61の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:43の配列であり、かつ第二鎖の配列がSEQ ID NO:62の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:44の配列であり、かつ第二鎖の配列がSEQ ID NO:63の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:45の配列であり、かつ第二鎖の配列がSEQ ID NO:64の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:46の配列であり、かつ第二鎖の配列がSEQ ID NO:65の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:47の配列であり、かつ第二鎖の配列がSEQ ID NO:66の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:48の配列であり、かつ第二鎖の配列がSEQ ID NO:67の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:48の配列であり、かつ第二鎖の配列がSEQ ID NO:67の配列であり、第一鎖および/または第二鎖の配列が、3'末端ジヌクレオチド、またはRNAi剤の改変変異体もしくは非改変変異体をさらに含む、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:48の配列であり、かつ第二鎖の配列がSEQ ID NO:67の配列であり、第一鎖および/または第二鎖の配列が、TT、UU、U(2'-OMe)dT、U(2'-OMe)U(2'-OMe)、T(2'-OMe)T(2'-OMe)、T(2'-OMe)dT、dTdT、sdT、dTsdT、sdTsdTおよびsdTdTから選択される3'末端ジヌクレオチド、またはRNAi剤の改変変異体もしくは非改変変異体をさらに含む、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:48の配列であり、かつ第二鎖の配列がSEQ ID NO:67の配列であり、第一鎖および/または第二鎖の配列が、3'UU末端ジヌクレオチド、またはRNAi剤の改変変異体もしくは非改変変異体をさらに含む、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:49の配列であり、かつ第二鎖の配列がSEQ ID NO:68の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:50の配列であり、かつ第二鎖の配列がSEQ ID NO:69の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:51の配列であり、かつ第二鎖の配列がSEQ ID NO:70の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:51の配列であり、かつ第二鎖の配列がSEQ ID NO:70の配列であり、第一鎖および/または第二鎖の配列が、3'末端ジヌクレオチド、またはRNAi剤の改変変異体もしくは非改変変異体をさらに含む、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:51の配列であり、かつ第二鎖の配列がSEQ ID NO:70の配列であり、第一鎖および/または第二鎖の配列が、TT、UU、U(2'-OMe)dT、U(2'-OMe)U(2'-OMe)、T(2'-OMe)T(2'-OMe)、T(2'-OMe)dT、dTdT、sdT、dTsdT、sdTsdTおよびsdTdTから選択される3'末端ジヌクレオチド、またはRNAi剤の改変変異体もしくは非改変変異体をさらに含む、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:51の配列であり、かつ第二鎖の配列がSEQ ID NO:70の配列であり、第一鎖および/または第二鎖の配列が、3'UU末端ジヌクレオチド、またはRNAi剤の改変変異体もしくは非改変変異体をさらに含む、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:52の配列であり、かつ第二鎖の配列がSEQ ID NO:71の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:53の配列であり、かつ第二鎖の配列がSEQ ID NO:72の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:54の配列であり、かつ第二鎖の配列がSEQ ID NO:73の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:55の配列であり、かつ第二鎖の配列がSEQ ID NO:74の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:56の配列であり、かつ第二鎖の配列がSEQ ID NO:75の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:57の配列であり、かつ第二鎖の配列がSEQ ID NO:76の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
本明細書において、1つの鎖の配列が列挙SEQ ID NOの配列「である」RNAiについて言及がなされた場合、その言及は、その1つの鎖の配列が列挙SEQ ID NOの配列「からなる」ことを指し示している。
さらなる特定の具体的な局面
1つの特定の具体的な局面において、本開示は、1つまたは複数のEPAS1 RNAi剤を含む組成物である。
さまざまな局面において、本開示は、以下のうちいずれか1つまたは複数を含む組成物を範囲に含む。
さらなる特定の具体的な局面
1つの特定の具体的な局面において、本開示は、1つまたは複数のEPAS1 RNAi剤を含む組成物である。
さまざまな局面において、本開示は、以下のうちいずれか1つまたは複数を含む組成物を範囲に含む。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:39の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:40の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:41の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:42の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:43の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:44の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:45の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:46の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:47の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:48の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:48の配列であり、鎖の配列が、3'末端ジヌクレオチド、またはRNAi剤の改変変異体もしくは非改変変異体をさらに含む、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:48の配列であり、鎖の配列が、TT、UU、U(2'-OMe)dT、U(2'-OMe)U(2'-OMe)、T(2'-OMe)T(2'-OMe)、T(2'-OMe)dT、dTdT、sdT、dTsdT、sdTsdTおよびsdTdTから選択される3'末端ジヌクレオチド、またはRNAi剤の改変変異体もしくは非改変変異体をさらに含む、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:48の配列であり、鎖の配列が、3'末端UUジヌクレオチド、またはRNAi剤の改変変異体もしくは非改変変異体をさらに含む、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:49の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:50の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:51の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:51の配列であり、第一鎖の配列が、3'末端ジヌクレオチド、またはRNAi剤の改変変異体もしくは非改変変異体をさらに含む、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:51の配列であり、鎖の配列が、TT、UU、U(2'-OMe)dT、U(2'-OMe)U(2'-OMe)、T(2'-OMe)T(2'-OMe)、T(2'-OMe)dT、dTdT、sdT、dTsdT、sdTsdTおよびsdTdTから選択される3'末端ジヌクレオチド、またはRNAi剤の改変変異体もしくは非改変変異体をさらに含む、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:51の配列であり、鎖の配列が、3'UU末端ジヌクレオチド、またはRNAi剤の改変変異体もしくは非改変変異体をさらに含む、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:52の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:53の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:54の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:55の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:56の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:57の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:58の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:59の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:60の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:61の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:62の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:63の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:64の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:65の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:66の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:67の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:67の配列であり、鎖の配列が、3'末端ジヌクレオチド、またはRNAi剤の改変変異体もしくは非改変変異体をさらに含む、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:67の配列であり、鎖の配列が、TT、UU、U(2'-OMe)dT、U(2'-OMe)U(2'-OMe)、T(2'-OMe)T(2'-OMe)、T(2'-OMe)dT、dTdT、sdT、dTsdT、sdTsdTおよびsdTdTから選択される3'末端ジヌクレオチド、またはRNAi剤の改変変異体もしくは非改変変異体をさらに含む、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:67の配列であり、鎖の配列が、3'末端UUジヌクレオチド、またはRNAi剤の改変変異体もしくは非改変変異体をさらに含む、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:68の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:69の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:70の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:70の配列であり、鎖の配列が、3'末端ジヌクレオチド、またはRNAi剤の改変変異体もしくは非改変変異体をさらに含む、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:70の配列であり、鎖の配列が、TT、UU、U(2'-OMe)dT、U(2'-OMe)U(2'-OMe)、T(2'-OMe)T(2'-OMe)、T(2'-OMe)dT、dTdT、sdT、dTsdT、sdTsdTおよびsdTdTから選択される3'末端ジヌクレオチド、またはRNAi剤の改変変異体もしくは非改変変異体をさらに含む、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:70の配列であり、鎖の配列が、3'末端UUジヌクレオチド、またはRNAi剤の改変変異体もしくは非改変変異体をさらに含む、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:71の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:72の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:73の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:74の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:75の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:76の配列、またはその改変変異体もしくは非改変変異体である、RNAi剤。
本明細書において、1つの鎖の配列が、列挙したSEQ ID NOの配列「である」RNAiについて言及がなされた場合、その言及は、その1つの鎖の配列が、列挙したSEQ ID NOの配列「からなる」ことを指し示している。
さらなる特定の具体的な局面
さまざまな局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、本明細書に開示される任意の1つもしくは複数のRNAi剤の第一鎖との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列が、本明細書に開示される任意の1つもしくは複数のRNAi剤の第二鎖との違いが0、1、2または3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む、RNAi剤を含む。
さまざまな局面において、本開示は、以下のうちいずれか1つまたは複数を含む組成物を範囲に含む。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:39の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列が、SEQ ID NO:58の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さがそれぞれ約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:40の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列が、SEQ ID NO:59の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さがそれぞれ約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:41の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列が、SEQ ID NO:60の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さがそれぞれ約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:42の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列が、SEQ ID NO:61の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さがそれぞれ約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:43の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列が、SEQ ID NO:62の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さがそれぞれ約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:44の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列が、SEQ ID NO:63の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さがそれぞれ約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:45の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列が、SEQ ID NO:64の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さがそれぞれ約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:46の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列が、SEQ ID NO:65の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さがそれぞれ約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:47の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列が、SEQ ID NO:66の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さがそれぞれ約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:48の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列が、SEQ ID NO:67の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さがそれぞれ約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:49の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列が、SEQ ID NO:68の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さがそれぞれ約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:50の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列が、SEQ ID NO:69の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さがそれぞれ約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:51の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列が、SEQ ID NO:70の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さがそれぞれ約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:52の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列が、SEQ ID NO:71の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さがそれぞれ約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:53の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列が、SEQ ID NO:72の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さがそれぞれ約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:54の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列が、SEQ ID NO:73の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さがそれぞれ約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:55の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列が、SEQ ID NO:74の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さがそれぞれ約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:56の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列が、SEQ ID NO:75の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さがそれぞれ約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:57の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列が、SEQ ID NO:76の配列との違いが0、1、2もしくは3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さがそれぞれ約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
さらなる特定の具体的な局面
さまざまな局面において、本開示は、第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、本明細書に開示される任意の1つもしくは複数のRNAi剤の第一鎖の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列が、本明細書に開示される任意の1つもしくは複数のRNAi剤の第二鎖の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む、RNAi剤を含む。
さまざまな局面において、本開示は、以下のうちいずれか1つまたは複数を含む組成物を範囲に含む。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:39の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:58の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:40の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:59の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:41の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:60の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:42の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:61の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:43の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:62の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:44の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:63の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:45の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:64の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:46の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:65の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:47の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:66の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:48の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:67の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:49の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:68の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:50の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:69の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:51の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:70の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:52の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:71の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:53の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:72の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:54の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:73の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:55の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:74の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:56の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:75の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列が、SEQ ID NO:57の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:76の配列の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
さらなる特定の具体的な局面
1つの特定の具体的な局面において、本開示は、1つまたは複数のEPAS1 RNAi剤を含む組成物である。
さまざまな局面において、本開示は、以下のうちいずれか1つまたは複数を含む組成物を範囲に含む。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:39の配列を含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:58の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:40の配列を含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:59の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:41の配列を含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:60の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:42の配列を含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:61の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:43の配列を含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:62の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:44の配列を含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:63の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:45の配列を含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:64の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:46の配列を含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:65の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:47の配列を含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:66の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:48の配列を含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:67の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:49の配列を含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:68の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:50の配列を含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:69の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:51の配列を含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:70の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:52の配列を含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:71の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:53の配列を含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:72の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:54の配列を含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:73の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:55の配列を含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:74の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:56の配列を含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:75の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:57の配列を含み、かつ/または第二鎖の配列がSEQ ID NO:76の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
さらなる特定の具体的な局面
1つの特定の具体的な局面において、本開示は、1つまたは複数のEPAS1 RNAi剤を含む組成物である。
さまざまな局面において、本開示は、以下のうちいずれか1つまたは複数を含む組成物を範囲に含む。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:39の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:40の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:41の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:42の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:43の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:44の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:45の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:46の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:47の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:48の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:49の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:50の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:51の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:52の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:53の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:54の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:55の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:56の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:57の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:58の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:59の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:60の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:61の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:62の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:63の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:64の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:65の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:66の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:67の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:68の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:69の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:70の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:71の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:72の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:73の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:74の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:75の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
第一鎖および第二鎖を含むRNAi剤であって、第一鎖の配列がSEQ ID NO:76の配列を含み、第一鎖および第二鎖の長さが約30ntを上回らないRNAi剤、またはその改変変異体もしくは非改変変異体。
さらなる特定の局面
さまざまな局面において、本開示は、センス鎖およびアンチセンス鎖を含むRNAi剤であって、アンチセンス鎖が、本明細書に開示される任意のRNAi剤またはその改変変異体もしくは非改変変異体のアンチセンス鎖との違いが0、1、2または3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、アンチセンス鎖が任意で、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10またはそれを上回るnt(またはその任意の範囲、例えば、0〜1、1〜2、1〜3、1〜4ntなど)をさらに含む、RNAi剤を含む。
したがって、さまざまな局面において、本開示は、センス鎖およびアンチセンス鎖を含むRNAi剤であって、アンチセンス鎖が、以下のいずれかのアンチセンス鎖:
SEQ ID NO:40および59;SEQ ID NO:41および60;SEQ ID NO:42および61;SEQ ID NO:43および62;SEQ ID NO:44および63;SEQ ID NO:45および64;SEQ ID NO:46および65;SEQ ID NO:47および66;SEQ ID NO:48および67;SEQ ID NO:49および68;SEQ ID NO:50および69;SEQ ID NO:51および70;SEQ ID NO:52および71;SEQ ID NO:53および72;SEQ ID NO:54および73;SEQ ID NO:55および74;SEQ ID NO:56および75;またはSEQ ID NO:57および76、またはその改変変異体もしくは非改変変異体との違いが0、1、2または3ntである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、アンチセンス鎖が任意で、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10またはそれを上回るnt(またはその任意の範囲、例えば、0〜1、1〜2、1〜3、1〜4ntなど)をさらに含む、RNAi剤を含む。
1つの局面において、本開示は、本明細書に列記されるいずれか1つまたは複数のRNAi剤を含む。
さらなる特定の具体的な局面
他の特定の具体的な局面は、これらのRNAi剤の1つ、2つ、3つ、4つまたはそれを上回って含む組成物を含む。もう1つの局面は、任意の単一のRNAi剤を、それと重なり合う任意の他のRNAi剤とともに含む組成物である。もう1つの局面は、重なり合わず、それ故にRNA分子の異なる部分を標的とする、2つ、3つ、4つまたはそれを上回るEPAS1 RNAi剤を含む。2つまたはそれを上回るRNAi剤を用いる場合には、それらを同時または逐次的に投与することができる。
もう1つの特定の具体的な局面は、RNAi剤であって、列記されたRNAi剤のいずれかのセンス鎖と(配列が同一な)少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含むセンス鎖、および同じRNAi剤のアンチセンス鎖と(配列が同一な)少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含むアンチセンス鎖を含む、RNAi剤を含む。もう1つの局面において、組成物は、1つ、2つ、3つ、4つまたはそれを上回る、そのようなRNAi剤を含む。
1つの局面において、組成物は、本明細書に記載のRNAi剤のアンチセンス鎖との違いが0、1、2または3個のミスマッチである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含むアンチセンス鎖を含むRNAi剤を含む。
1つの局面において、組成物は、本明細書に記載のRNAi剤のアンチセンス鎖との違いが0、1、2または3個のミスマッチである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含むアンチセンス鎖を含むRNAi剤を含む。
もう1つの局面において、組成物は、列記されたRNAi剤のうち1つのセンス鎖との違いが0、1、2または3個のミスマッチである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含むセンス鎖、および同じRNAi剤のアンチセンス鎖との違いが0、1、2または3個のミスマッチである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含むアンチセンス鎖を含むRNAi剤を含む。
「ミスマッチ」は、本明細書において、2つの配列を最大限に整列させて比較した場合の、塩基配列または長さの違いと定義される。1つの非限定的な例として、ミスマッチは、一方の配列における特定の位置にある塩基と、もう一方の配列における対応する位置にある塩基との間(例えば、所与のRNAi剤および本明細書に列記されたRNAi剤の配列間)に違いが存在する時に算定される。したがって、ミスマッチは、例えば、一方の配列における位置が特定の塩基(例えば、A)を有し、もう一方の配列における対応する位置が異なる塩基(例えば、G、CまたはU)を有する時に算定される。ミスマッチはまた、例えば、一方の配列における位置が塩基(例えば、A)を有し、もう一方の配列における対応する位置が塩基を有しない(例えば、その位置が、リン酸-糖骨格を含むものの塩基は有しない脱塩基ヌクレオチドである)時に算定される。いずれかの配列(またはセンスもしくはアンチセンス鎖)における一本鎖ニックは、ミスマッチとして算定されない。したがって、1つの非限定的な例として、一方の配列が配列A-Gを含むが、もう一方の配列がAとGとの間に一本鎖ニックを有する配列A-Gを含む時には、ミスマッチは算定されないと考えられる。塩基改変もミスマッチとは見なされない。一方の配列がCを含み、もう一方の配列が同じ位置に改変C(例えば、2'-改変を有する)を含む場合には、ミスマッチは算定されない。したがって、塩基の置き換えまたは変更以外のヌクレオチドの改変は、ミスマッチを構成しない。例えば、Aであるヌクレオチドと、5'改変(例えば、図1に図示されているもの)および/または2'-改変を有するAであるヌクレオチドとの間にはミスマッチは生じないと考えられる。ミスマッチ(塩基の置き換え)の重要な特徴は、逆鎖上の対応する塩基と塩基対合を行えないことであると考えられる。加えて、ミスマッチの数を算定する時には、「UU」または「dTdT」などの末端オーバーハングは算定されず、「15個の連続したヌクレオチド」を算定する時にも、末端「UU」および「dTdT」オーバーハングは含まれない。
これらの局面において、ミスマッチは、一方の配列の塩基がもう一方の配列の塩基と合致しない位置として定義される。
もう1つの局面において、組成物は、1つ、2つ、3つ、4つまたはそれを上回る、そのようなRNAi剤を含む。
もう1つの局面において、組成物は、列記されたRNAi剤のうち1つのセンス鎖との違いが0、1、2または3個のミスマッチである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含むセンス鎖、および同じRNAi剤のアンチセンス鎖との違いが0、1、2または3個のミスマッチである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含むアンチセンス鎖を含むRNAi剤を含む。
EPAS1 siRNAの重なり合う群
さまざまな局面において、本開示は、重なり合う配列を有するRNAi剤の群に関する。すなわち、本開示は、RNAi剤の群であって、群の中の各RNAi剤が、同じ群の中のRNAi剤と、少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19個またはそれを上回るヌクレオチドで互いに重なり合う群を範囲に含む。特に、1つの局面において、重なり合いは、少なくとも12ntである。群の各メンバーが同じ群の他のメンバーと少なくとも12ntで互いに重なり合う、重なり合う配列の群を、表9(実施例6)に示している。センス鎖の重なり合いの一部分およびアンチセンス鎖の重なり合いの一部分が提示されている。すなわち、例えば、3304および3310は、センス鎖における
の配列、およびアンチセンス鎖における
の配列という共通の技術的特徴を有する。当然ながら、さまざまなグループ分けは、重なり合うsiRNAの異なるメンバーを含み、その群の中の任意の2つのsiRNAが重なり合うことに留意されたい。すなわち、5057、5058および5059はすべてが互いに重なり合うが、このことはその群の中の任意の2つ(5057および5059;または5058および5059;または5058および5059)が、センス鎖および/またはアンチセンス鎖の配列の重なり合う部分という共通の技術的特徴を有することを意味する。本開示はしたがって、重なり合うsiRNAの任意の対またはグループ分けを範囲に含み、ここで対は、表9に記載されているように、共通の技術的特徴、すなわち、重なり合うセンス鎖および/またはアンチセンス鎖の部分を有する。
本開示はしたがって、重なり合うRNAi剤の群、例えば(1)5057および5059;または5058および5059;または5058および5059(または重なり合うRNAi剤の任意の他の対もしくは群)の配列を含むRNAi剤;(2)5057および5059;または5058および5059;または5058および5059(または重なり合うRNAi剤の任意の他の対もしくは群)の配列からなるRNAi剤;(3)5057および5059;または5058および5059;または5058および5059(または重なり合うRNAi剤の任意の他の対もしくは群)の配列を含むRNAi剤;(4)5057および5059;または5058および5059;または5058および5059(または重なり合うRNAi剤の任意の他の対もしくは群)の配列を含むセンス鎖および/またはアンチセンス鎖を含むRNAi剤;(5)5057および5059;または5058および5059;または5058および5059(または重なり合うRNAi剤の任意の他の対もしくは群)の配列に対して0〜3個のミスマッチを有する15個の連続したntを含むセンス鎖および/またはアンチセンス鎖を含むRNAi剤;(6)5057および5059;または5058および5059;または5058および5059(または重なり合うRNAi剤の任意の他の対もしくは群)の配列に対して0〜3個のミスマッチを有する15個の連続したntを含むセンス鎖を含むRNAi剤;(7)5057および5059;または5058および5059;または5058および5059(または重なり合うRNAi剤の任意の他の対もしくは群)の配列に対して0〜3個のミスマッチを有する15個の連続したntを含むアンチセンス鎖を含むRNAi剤;などを含む、さまざまな局面を範囲に含む。本開示はまた、表9に記載されたRNAi剤の重なり合う群のすべてを反映する類似の局面も範囲に含む。
RNAi剤の変異体(例えば、異なる改変、キャップなどを含む)は、本明細書において、例えば表において開示されている。さまざまなRNAi剤の非改変変異体および例示的な改変変異体が提供される。本開示はしたがって、重なり合う改変および/または非改変RNAi剤の群を範囲に含む。より多くの局面が本明細書において提供され、本開示の各RNAi剤の範囲に含まれる。
実施例1.バイオインフォマティクス
EPAS1に対する数百種のRNAi剤(siRNA)を、いくつかの基準に基づいて選択した。基準のいくつか(このすべてが、選択されたすべての配列によって満たされたわけではなかった)には、以下のものが含まれる:ヒト/カニクイザルの交差反応性;BioPred;siRNAがnt1にUまたはAを有する(しかし、2802および3739はCで始まる);siRNAから、AS鎖に対する公知のヒトマイクロRNAに対する公知のシードマッチを除外する;および、配列から、4回またはそれを上回る反復配列を除外する。
試験した中で最も有効なRNAi剤の選択を本明細書に開示しており、それらの配列が表に提示されている。以下の表2および3は、RNAi剤のDNA配列、および非改変RNA配列を提示している。
「開始」という語句は、転写物上のオリゴヌクレオチド(例えば、19mer)の出発位置を表している。これは、転写物の開始部を基準とするヌクレオチド座標にて測定した。
これらの配列はすべて、ヒト(Homo sapiens)配列である。
上述したように、EPAS1 RNAi剤に関する選択基準の1つは、ヒト配列とカニクイザル配列との間の交差反応性とした。配列が交差反応性であれば、同じ配列の同一のRNAi剤を、カニクイザルおよびヒトでの実験の両方に用いうると考えられる。
表4は、さまざまなEPAS1 RNAi剤の、マウス(Mu)、ラット(Ra)およびアカゲザル[mmuまたはMacaca mulatta内皮PASドメインタンパク質1、転写物変異体3(EPAS1)、mRNA]での交差反応性を示している。
試験した二重鎖はすべて、ヒト(「hs」)配列を有するが、これらのいくつかに関しては、配列は、対応するマウス(Muまたはmm、第2列)、ラット(Raまたはrrn、第3列)またはアカゲザル(mmuまたはMacaca mulatta、第4列)の配列のものとも合致した。適切な列および行における「Y」は、この配列がヒトと表記の動物との間で合致することを指し示している。ヒトと被験動物との間での配列の合致があれば、同じ配列を動物およびヒトの試験の両方に用いることが可能になる。
表3における二重鎖の改変は、当業者によって容易に考案されるであろう。これらの二重鎖の例および非限定的な改変を考案した。これらは表3に列記されている。そのほかの改変も想定している。
表5に列記された改変変異体に対して、エンドヌクレアーゼに対して感受性があると予想される部位に、いくつかの改変を配置した。活性を保持しながらsiRNAに対する免疫応答を消失させるために、いくつかの改変を設計した。全体として、センス鎖は高度に改変され、アンチセンス鎖は軽度に改変された。いくつかの改変は複数の目的に役立っている。表3は、これらの改変を有するように調製したRNAi剤を列記している。加えて、末端ジヌクレオチドdTdTの付加による改変も提供されている。
表5(表5A〜5Eを含む)は、RNAi剤配列の改変変異体の種々のセットを列記している。
(表5)EPAS1 RNAi剤(例示的な改変変異体)
(表5A)EPAS1 RNAi剤(例示的な改変変異体)
表5Aは、A51 S26改変を有する例示的な改変変異体を列記している。
A51:ガイド鎖においては、位置1、2および14を除き、すべてのUが2'-OMe-Uとなっており、かつすべてのCが2'-OMe-Cとなっている;3'オーバーハングは2'-OMe-U 2'-OMe-Uとなっている。
S26:センス鎖において、すべてのUが2'-OMe-Uとなっており、かつすべてのCが2'-OMe-Cとなっている;3'オーバーハングは2'-OMe-U 2'-OMe-Uとなっている。
「G」、「C」、「A」、「T」および「U」のそれぞれは、それぞれ、塩基としてのグアニン、シトシン、アデニン、チミジンおよびウラシルのことを一般に表している。
図1は、EPAS1 RNAi剤の改変変異体において用いられてきたか、または用いることができる、さまざまな例示的な改変ヌクレオチド:U002、U003、U004、U005、C004、C005、A004、A005、G005およびG004を図示しており、これらは本明細書に開示されるRNAi剤において用いることができる。U002は、DNAである2'-デオキシ-チミジンを指し示している。U003は、2'-デオキシウリジンを指し示している。U004は、2'-O-メチル改変を有するウリジン(「U」)塩基を有するヌクレオチドを指し示している。U005は、2'-O-メトキシエチル改変を有するU塩基を指し示している。C004は、2'-O-メチル改変を有するシトシン(「C」)塩基を指し示している。C005は、2'-O-メトキシエチル改変を有するC塩基を指し示している。A004は、2'-O-メチル改変を有するアデノシン(「A」)塩基を指し示している。A005は、2'-O-メトキシエチル改変を有するA塩基を指し示している。G005は、2'-O-メチル改変を有するグアノシン(「G」)塩基を指し示している。G004は、2'O-メチル改変を有するG塩基を指し示している。
「p」はリン酸を表す。
(表5B)EPAS1 RNAi剤(例示的な改変変異体)
表5Bは、A85 S26改変を有する例示的な改変変異体を列記している。
A85:ガイド鎖においては、位置1、2および14を除き、すべてのUが2'-OMe-Uとなっている;3'オーバーハングは2'-OMe-U 2'-OMe-Uとなっている。
S26:センス鎖においては、すべてのUが2'-OMe-Uとなっており、かつすべてのCが2'-OMe-Cとなっている;3'オーバーハングは2'-OMe-U 2'-OMe-Uとなっている。
この表に列記されている二重鎖において、ニックネームはヒトまたは「hs」という用語を含み、これは配列の源を指し示している。位置も表記されている。また、改変スキーム(例えば、「A85 S26」)も表記されている。この改変スキームは以下の通りである。
A85:ガイド鎖においては、位置1、2および14を除き、すべてのUが2'-OMe-Uとなっている;3'オーバーハングは2'-OMe-U 2'-OMe-Uとなっている。
S26:センス鎖においては、すべてのUが2'-OMe-Uとなっており、かつすべてのCが2'-OMe-Cとなっている;3'オーバーハングは2'-OMe-U 2'-OMe-Uとなっている。
加えて、ニックネームにおいて、下線(「_」)およびスペース(「 」)は重要でない。「004」と名づけられた改変も、図1に図示されている。
二重鎖は、実施例2に記載した通りに調製した。
EPAS1配列のそのほかの例示的な改変変異体が、以下の表5C〜5Eに示されている。
(表5C)EPAS1 RNAi剤(例示的な改変変異体)
表5Cは、A51 S53改変を有する、そのほかの改変変異体を提示している。位置(「Pos.」)が提供されており、二重鎖の名称ならびに例示的な改変センス配列およびアンチセンス配列の配列も同様である。004(2'-OMe)および他の用語は、本明細書中の他所および図1において定義されている。
(表5D)EPAS1 RNAi剤(例示的な改変変異体)
表5Dは、19mer改変配列として示されている、例示的な改変EPAS1 RNAi剤を提示している。表5Eは、21mer配列(ジヌクレオチドオーバーハングを含む)としての関連配列を示している。
(表5E)EPAS1 RNAi剤(例示的な改変変異体)
表5Eは、21mer改変配列(ジヌクレオチドオーバーハングを含む)として示されている、例示的な改変EPAS1 RNAi剤を提示している。表5Dは、21mer配列としての関連配列を示している。
そのほかの改変配列
以下は、EPAS1 RNAi剤配列の列記された改変変異体である。
EPAS1 RNAi剤5049の改変変異体[ガイド鎖における位置4、9、10、12、13、15、17および18(5'から3'へと算定)、ならびにセンス鎖における6、12〜14、17および20〜21(5'から3'へと算定)の影つきヌクレオチドは、2'-OMeである]が上記に提示されており、ここでガイド(アンチセンス)鎖はSEQ ID NO:300であり、センス鎖はSEQ ID NO:301である。
EPAS1 RNAi剤3875の改変変異体[ガイド鎖における位置5、12、13および20〜21(5'から3'へと算定)、ならびにセンス鎖における位置1、5〜6、10、12〜14、16〜17および19〜21(5'から3'へと算定)の影つきヌクレオチドは、2'-OMeである]が上記に提示されており、ここでガイド(アンチセンス)鎖はSEQ ID NO:302であり、センス鎖はSEQ ID NO:305である。
EPAS1 RNAi剤5049の改変変異体[ガイド鎖における位置4、9〜10、12〜13、15および17〜18(5'から3'へと算定)、ならびにセンス鎖における位置6、12〜14および17(5'から3'へと算定)の影つきヌクレオチドは、2'-OMeである]が上記に提示されており、ここでガイド(アンチセンス)鎖はSEQ ID NO:303であり、センス鎖はSEQ ID NO:304である。
小文字のnt(例えば、「u」および「c」)は、2'-OMeである。本明細書に表示された配列(例えば、SEQ ID NO:303もしくはnt 1〜19、またはSEQ ID NO:303)は、改変変異体または非改変変異体の両方を表していることが理解されるべきである。本明細書に開示されるEPAS1 RNAi剤配列のそのほかの改変変異体は、当業者によって容易に作製されうる。
実施例2.siRNAの調製
小規模合成を用いて、EPAS1 siRNAを調製した;中規模および大規模の合成も、これらのsiRNAをより多くの数量で調製するために用いることができる。
初期スクリーニングのための小規模合成および精製方法(1μmoleのスケール)。
小規模合成を用いて、siRNAを作製する。
EPAS1配列を、MerMade 192合成機(BioAutomation, Piano, Tex.)にて、1μmolのスケールで合成する。
いくつかの実験においては、リスト中のすべての配列に対して、「エンドライト(endolight)」化学法を、以下に詳述する通りに適用した:センス鎖におけるピリミジン(シトシンおよびウリジン)はすべて、2'-O-メチル塩基(2'O-メチルCおよび2'-O-メチルU)を含む。アンチセンス鎖において、リボAヌクレオシドに(5'位置の向きに)隣接するピリミジンは、それらの対応する2-O-メチルヌクレオシドによって置き換えられている。
いくつかの実験においては、センス配列およびアンチセンス配列の両方の3'末端に、2塩基のdTdT延長部を導入する。
配列ファイルを、MerMade 192合成ソフトウェアへの投入のための互換性を持たせるために、テキストファイルに変換する。
合成、切断および脱保護:
EPAS1配列の合成には、ホスホルアミダイト化学法を用いる固体担持オリゴヌクレオチド合成を用いることができる。
上記の配列の合成を、96ウェルプレート中にて1μMスケールで行う。リボおよび2-O-メチルホスホルアミダイト溶液を0.1Mの濃度で調製し、エチルチオテトラゾール(アセトニトリル中にて0.6M)を活性剤として用いる。脱ブロック溶液、酸化剤溶液およびキャッピング溶液を、標準的なプロセスに従って調製する。
第1の段階でメチルアミン溶液(水性溶液およびエタノール溶液の3:1混合物)を用い、第2の段階でフッ化物試薬を用いて、合成された配列を96ウェルプレート中にて切断して脱保護する。粗製配列を、アセトン:エタノール(80:20)混合液を用いて沈殿させ、ペレットを0.02M酢酸ナトリウム緩衝液中に再懸濁させる。各配列による試料を、実体を確認するためのLC-MS、定量化のためのUV、および、純度を決定するための、選択された試料セットのIEXクロマトグラフィーによって分析した。
精製および脱塩:
EPAS1のタイル化(tiled)配列を、Source 15Qカラムを用いて、AKTA explorer精製システムにて精製する。精製中は65Cのカラム温度を維持する。試料注入および収集は、96ウェル(1.8mLの深ウェル)プレート中にて行う。完全長配列に対応する単一のピークを、溶出液から収集する。精製された配列を、AKTA精製装置を用いて、Sephadex G25カラムにて脱塩する。脱塩されたEPAS1配列の濃度を波長260nmでの吸光度を用いて計算し、イオン交換クロマトグラフィーによって純度を測定する。
アニーリング:
精製され、脱塩されたセンスおよびアンチセンス一本鎖を等モル量で混合し、アニーリングさせてEPAS1二重鎖を形成させる。二重鎖を1×PBS緩衝液中に濃度10uMで調製し、キャピラリーゲル電気泳動によって純度に関して試験する。
中規模合成および精製(1〜50μmol)
中規模合成を用いてsiRNAを作製することもできる。
1〜50μmolのスケールにある一本鎖RNAを、ABI DNA/RNA Synthesizer 394(Applied Biosystems)、および固体支持体としてPrime Synthesis(Aston, PA)から購入した制御多孔ガラス(controlled pore glass)(CPG, 500Å, 80〜100μmol/gを投入)を用いる固相合成によって調製する。より大規模なスケールのためには、Glen Research Corp.によるエンプティ合成カラム(10μmol)、ならびに多量のアミダイト(80mL)および試薬ボトル(450mL)を用いる。RNA、および2'-O-メチルヌクレオチドを含むRNAは、対応するホスホルアミダイトおよび2'-O-メチルホスホルアミダイトをそれぞれ使用する固相合成によって生成させる(ChemGenes, Wilmington, MA)。これらの構成単位を、Current Protocols in Nucleic Acid Chemistry, Beaucage, S.L. et al. (Edrs.), John Wiley & Sons, Inc., New York, NY, USAに記載されたような標準的なヌクレオシドホスホルアミダイト化学法を用いて、オリゴリボヌクレオチド鎖の配列内の選択された部位に組み入れる。ピリミジン中にある0.1M DDTT(AM Chemicals, Oceanside, CA)の溶液を用いて、ホスホロチオエート結合を導入する。そのほかの補助試薬は、Glen Research Corp.(Sterling, VA)から入手する。
イオン交換HPLCによる粗製オリゴリボヌクレオチドの脱保護および精製は、確立された手順に従って実施する。収量および濃度を、260nmの波長で分光測定によって決定する。二本鎖RNAは、アニーリング緩衝液(典型的にはリン酸緩衝液溶液、PBS, Ambion, Applied Biosystems, Austin, TX)中にある相補鎖の所望の濃度の等モル溶液を混合することによって生成させる。続いて、この混合物を85〜90℃の水浴中で5分間加熱し、3〜4時間の期間をかけて室温まで冷却させる。RNA二重鎖は使用時まで-20℃で貯蔵する。
実施例3
実施例3A.インビトロスクリーニングのための方法
細胞培養およびトランスフェクション
いくつかの実験においては、786-O細胞を、10% FBS、ストレプトマイシンおよびグルタミンを加えたDMEM中で、5% CO2の雰囲気下で37℃にて、ほぼ集密化するまで増殖させ、その後にトリプシン処理によってフラスコから遊離させる。384ウェルプレート中にて、1ウェル当たり15μLのOpti-MEM/siRNA二重鎖を77.5ulのOpti-MEM+2.5μLのLipofectamine RNAiMax(Invitrogen, Carlsbad CA. カタログ番号13778-150)に添加し、室温で20分間インキュベートすることによって、逆トランスフェクションを実施する。この複合体の15ulを別の384ウェルプレートに移す。続いて、2.0×103個の786-O細胞を加える。細胞を48時間インキュベートし、その後にBright-Gloを各ウェルに添加する。一点実験には、EPAS1 siRNAのそれぞれについて、786-O細胞に対して二重鎖を最終濃度6.5nMで用いる。6.5nMスクリーニングにおいて強固なサイレンシングを示したsiRNAのサブセットを、それらのIC50を決定するために、10nM〜0.0006nMの範囲の濃度でアッセイする。
数百種のEPAS1二重鎖を試験した(表6および非提示データ)。これらにより、不良なものから優れたものまでの広範囲にわたるRNAi活性が実証された。19種のEPAS1 RNAi剤のサブセットを、以下の表6に示している。さらなる試験を、本明細書に列記したEPAS1 RNAi剤の他の改変変異体を用いて行った(データは提示せず)。
表6.EPAS1 RNAi剤によって媒介されるKD(遺伝子ノックダウン)
表6において用いたEPAS1 RNAi剤は、表5Cに示されている改変変異体である。
786-O細胞における30nM、15nMおよび7.5nMでの残留遺伝子活性およびSD(標準偏差)、ならびにHeLa細胞における6nMでの残留活性およびSDを提示している。数値は残留遺伝子活性を指し示している;すなわち、842に関して、列2は、786-O細胞において30nMで、残留EPAS1遺伝子活性が16.8%であること(対照と比較して)、または遺伝子ノックダウン(遺伝子活性の低下)が83.2%であったことを指し示している。
(表6)EPAS1 RNAi剤によって媒介されるKD(遺伝子ノックダウン)
実施例4.786-O細胞におけるEPAS1 RNAi剤のEC50(IC50)データ(レポーターアッセイ)
設計し、構築してスクリーニングした数百種のEPAS1二重鎖のうち(実施例3および非提示データ)、19種の有効なEPAS1 RNAi剤のサブセットを、EC50の決定を含むさらなる試験用に選択した。
このスクリーニングの目的は、EC50(effective concentration 50;すなわち、ルシフェラーゼシグナルを50%低下させることができるRNAi剤の最小投与量)を決定することであった。IC50(阻害濃度)は、本明細書においてEC50と互換的に用いられる。
例えば、KD(遺伝子ノックダウン)が80%超であることを含む、選択のためのいくつかの基準を用いたが、場合によっては、特定のEPAS1 RNAi剤が、評価した基準のすべては満たさないことがあった。786-O HRE細胞を、HRE-LUCレポーター遺伝子を用いて構築した。これらの細胞において、Luciferase(LUC)レポーター遺伝子はHif応答エレメント(HRE)の制御下にある。
加えて、RNAi剤を、HRE-luc PESTを低下させるがUB6-luc Pestには影響を及ぼさない能力に関しても試験した。好首尾なsiRNA候補は、オンターゲットHRE-luc PESTアッセイとオフターゲットUB6-luc PESTアッセイとの間で、100倍を上回るIC-50ウィンドウを有していた。このことは、これらのsiRNA配列が、786-O細胞株における細胞増殖、転写および翻訳に対するオフターゲット効果を引き起こさないことを指し示している。
IC50を決定するために、10nM〜0.0006nMの間の8種の濃度を含む系列希釈を用いた。Lipofectamine RNAiMax(Zhao et al. 2008 Mol. Biotech. 40: 19-26)を用いて、siRNA二重鎖を細胞内にトランスフェクトした。
(表7A)EPAS1 RNAi剤に関するIC50データ
表7Aは、さまざまなEPAS1二重鎖のEC50(またはIC50)を示している。例えば、この表の最初の行には、改変セットA85 S26を有する842が、1つのアッセイにおいて、3日後に0.093nMというIC50を実証している。
(表7B)EPAS1 RNAi剤に関するIC50データ
表7Bは、A51 S53改変セットを有するEPAS1 RNAi剤を用いたIC50データを示している。列2および3において、RNAi剤を2種のLNP製剤(AおよびBと名づけた脂質ナノ粒子製剤)のいずれかとともに送達し、列4では裸のRNAi剤を用いた。
好首尾なsiRNA候補は、オンターゲットHRE-luc PESTアッセイとオフターゲットUB6-luc PESTアッセイとの間で100倍を上回るIC-50ウィンドウを有していた。このことは、これらのsiRNA配列が、786-O細胞株における細胞増殖、転写または翻訳に対してオフターゲット効果を引き起こさないことを指し示している。
実施例5.EPAS1 RNAi剤のインビボデータ
ヌードマウスにおける786-O腫瘍モデルに対するEPAS1 RNAi剤
脂質ナノ粒子中にあるさまざまなEPAS1 RNAi剤の有効性を、ヌードマウスにおける786-O腎明細胞癌(CCRCC)腫瘍に対してインビボで試験した。以下の表8における数値はノックダウンを示している;例えば、「0.38」は対照の38%であることを指し示している。
(表8)ヌードマウスにおける786-O腫瘍に対するEPAS1 RNAi剤の有効性
これらの実験のいくつかは、腫瘍体積の減少を、特に後期(実験終了に向かう側)において示している。
別のインビボ試験実験において、EPAS1 RNAi剤5049、3875および3735をヌードマウスにおける786-O腫瘍に対して試験している。
5049は0.17(残留遺伝子活性17%、または遺伝子ノックダウン83%)を呈する。
3875は0.24(残留遺伝子活性24%、または遺伝子ノックダウン76%)を呈する。
3735は0.24(残留遺伝子活性24%、または遺伝子ノックダウン76%)を呈する。
実施例6.重なり合うRNAi剤
上記に列記したsiRNAのいくつかは、配列が互いに重なり合う。以下の表は、RNAi剤の群を集計したものを提示しており、1つの群の各メンバーは同じ群のメンバーと少なくとも12nt、互いに重なり合う。センス鎖の重なり合いの12nt部分、およびアンチセンス鎖の重なり合いの12nt部分が提示されているが、場合によっては、重なり合う部分は12ntよりも長い。すなわち、例えば、3304および3310は、センス鎖における
およびアンチセンス鎖における
という共通の技術的特徴を有する。当然ながら、さまざまなグループ分けは、重なり合うsiRNAの異なるメンバーを含み、その群の中の任意の2つのsiRNAが重なり合うことに留意されたい。すなわち、5057、5058および5059はすべてが互いに重なり合うが、このことはその群の中の任意の2つ(5057および5059;または5058および5059;または5058および5059)が、センス鎖および/またはアンチセンス鎖の配列の重なり合う部分という共通の技術的特徴を有することを意味する。本開示はしたがって、重なり合うsiRNAの任意の対またはグループ分けを範囲に含み、ここで対は、表9に記載されているように、共通の技術的特徴、すなわち、重なり合うセンス鎖および/またはアンチセンス鎖の部分を有する。
したがって、さまざまな局面において、本開示は、3304および3310;3735および3739;4153および4157;5057および5059;または5058および5059;または5058および5059;または5144および5149のいずれかのグループ分け;ならびにそれらの改変体および変異体;ならびにそれらの任意の重なり合う対または群を含むかもしくはそれらからなる;またはそのセンス鎖もしくはアンチセンス鎖を含む;またはそれらのセンス鎖および/もしくはアンチセンス鎖との違いが0、1、2もしくは3個のミスマッチである15個の連続したntを含むセンス鎖および/もしくはアンチセンス鎖を含む、重なり合うRNAi剤の群に関する。
態様
1. センス鎖およびアンチセンス鎖を含むRNAi剤を含む組成物であって、アンチセンス鎖が、表1〜5のいずれかに提供されるEPAS1に対するRNAi剤のアンチセンス鎖との違いが0、1、2または3ヌクレオチドである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む、組成物。
2. EPAS1に対する第2のRNAi剤をさらに含む、態様1の組成物。
3. アンチセンス鎖が約30個またはそれ未満のヌクレオチドの長さである、態様1の組成物。
4. センス鎖およびアンチセンス鎖が、約15〜約30ヌクレオチド対の長さである二重鎖領域を形成する、態様1の組成物。
5. アンチセンス鎖およびセンス鎖がいずれも約19〜約23ヌクレオチド長である、態様1の組成物。
6.RNAi剤が、生物試料または環境における安定性の増大をRNAi剤が有するようにさせる改変を含む、態様1の組成物。
7.RNAi剤が、ホスホロチオエート結合を含む改変された糖骨格、または2'-改変ヌクレオチドを含む、態様1の組成物。
8.RNAi剤が、ウリジンが2'-改変ヌクレオチドである少なくとも1つの5'-ウリジン-アデニン-3'(5'-ua-3')ジヌクレオチド;5'-ウリジンが2'-改変ヌクレオチドである少なくとも1つの5'-ウリジン-グアニン-3'(5'-ug-3')ジヌクレオチド;5'-シチジンが2'-改変ヌクレオチドである少なくとも1つの5'-シチジン-アデニン-3'(5'-ca-3')ジヌクレオチド;または5'-ウリジンが2'-改変ヌクレオチドである少なくとも1つの5'-ウリジン-ウリジン-3'(5'-uu-3')ジヌクレオチドを含む、態様1の組成物。
9.RNAi剤が、2'-デオキシ、2'-デオキシ-2'-フルオロ、2'-O-メチル、2'-O-メトキシエチル(2'-O-MOE)、2'-O-アミノプロピル(2'-O-AP)、2'-O-ジメチルアミノエチル(2'-O-DMAOE)、2'-O-ジメチルアミノプロピル(2'-O-DMAP)、2'-O-ジメチルアミノエチルオキシエチル(2'-O-DMAEOE)、および2'-O-N-メチルアセトアミド(2'-O-NMA)からなる群より選択される2'-改変を含む、態様1の組成物。
10.RNAi剤が平滑末端を含む、態様1の組成物。
11.RNAi剤が、対合していない1〜4個のヌクレオチドを有するオーバーハングを含む、態様1の組成物。
12.RNAi剤が、RNAi剤のアンチセンス鎖の3'末端にオーバーハングを含む、態様1の組成物。
13.RNAi剤が、1つまたは複数の診断用化合物、レポーター基、架橋剤、ヌクレアーゼ耐性を付与するモイエティー、天然または特異な核酸塩基、親油性分子、コレステロール、脂質、レクチン、ステロイド、ウバオール(uvaol)、ヘコゲニン、ジオスゲニン、テルペン、トリテルペン、サルササポゲニン、フリーデリン(Friedelin)、エピフリーデラノール誘導体化リトコール酸、ビタミン、糖質、デキストラン、プルラン、キチン、キトサン、合成糖質、オリゴラクテート15mer、天然ポリマー、低分子量もしくは中間分子量ポリマー、イヌリン、シクロデキストリン、ヒアルロン酸、タンパク質、タンパク質結合剤、インテグリン標的指向性分子、ポリカチオン性物質、ペプチド、ポリアミン、ペプチド模倣物、および/またはトランスフェリンと連結されている、態様1の組成物。
14.RNAi剤が、ヌードマウスの786-O腫瘍において、EPAS1の発現を少なくとも約50%阻害することができる、態様1の組成物。
15.RNAi剤が、10nMの濃度で、インビトロでの786-O細胞におけるEPAS1の発現を少なくとも約70%阻害することができる、態様1の組成物。
16.RNAi剤が、10nMの濃度で、インビトロでの786-O細胞におけるEPAS1の発現を少なくとも約80%阻害することができる、態様1の組成物。
17.RNAi剤が、10nMの濃度で、インビトロでの786-O細胞におけるEPAS1の発現を少なくとも約90%阻害することができる、態様1の組成物。
18.RNAiが約0.1nMを上回らないEC50を有する、態様1の組成物。
19.RNAiが約0.01nMを上回らないEC50を有する、態様1の組成物。
20.RNAiが約0.001nMを上回らないEC50を有する、態様1の組成物。
21.センス鎖およびアンチセンス鎖を含むRNAi剤を含む組成物であって、センス鎖およびアンチセンス鎖が、表1〜5のいずれかに提供されるEPAS1に対するRNAi剤の、それぞれセンス鎖およびアンチセンス鎖との違いが0、1、2または3ヌクレオチドである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む組成物。
22.EPAS1に対する第2のRNAi剤を含む、態様21の組成物。
23.アンチセンス鎖が30個またはそれ未満のヌクレオチドの長さである、態様21の組成物。
24.センス鎖およびアンチセンス鎖が、15〜30ヌクレオチド対の長さである二重鎖領域を形成する、態様21の組成物。
25.アンチセンス鎖およびセンス鎖がいずれも19〜23ヌクレオチドの長さである、態様21の組成物。
26.RNAi剤が、生物試料または環境における安定性の増大をRNAi剤が有するようにさせる改変を含む、態様21の組成物。
27.RNAi剤が、ホスホロチオエート結合を含む改変された糖骨格、または2'-改変ヌクレオチドを含む、態様21の組成物。
28.RNAi剤が、ウリジンが2'-改変ヌクレオチドである少なくとも1つの5'-ウリジン-アデニン-3'(5'-ua-3')ジヌクレオチド;5'-ウリジンが2'-改変ヌクレオチドである少なくとも1つの5'-ウリジン-グアニン-3'(5'-ug-3')ジヌクレオチド;5'-シチジンが2'-改変ヌクレオチドである少なくとも1つの5'-シチジン-アデニン-3'(5'-ca-3')ジヌクレオチド;または5'-ウリジンが2'-改変ヌクレオチドである少なくとも1つの5'-ウリジン-ウリジン-3'(5'-uu-3')ジヌクレオチドを含む、態様21の組成物。
29.RNAi剤が、2'-デオキシ、2'-デオキシ-2'-フルオロ、2'-O-メチル、2'-O-メトキシエチル(2'-O-MOE)、2'-O-アミノプロピル(2'-O-AP)、2'-O-ジメチルアミノエチル(2'-O-DMAOE)、2'-O-ジメチルアミノプロピル(2'-O-DMAP)、2'-O-ジメチルアミノエチルオキシエチル(2'-O-DMAEOE)、および2'-O-N-メチルアセトアミド(2'-O-NMA)からなる群より選択される2'-改変を含む、態様21の組成物。
30.RNAi剤が平滑末端を含む、態様21の組成物。
31.RNAi剤が、対合していない1〜4個のヌクレオチドを有するオーバーハングを含む、態様21の組成物。
32.RNAi剤が、RNAi剤のアンチセンス鎖の3'末端にオーバーハングを含む、態様21の組成物。
33.RNAi剤が、1つまたは複数の診断用化合物、レポーター基、架橋剤、ヌクレアーゼ耐性を付与するモイエティー、天然または特異な核酸塩基、親油性分子、コレステロール、脂質、レクチン、ステロイド、ウバオール、ヘコゲニン、ジオスゲニン、テルペン、トリテルペン、サルササポゲニン、フリーデリン、エピフリーデラノール誘導体化リトコール酸、ビタミン、糖質、デキストラン、プルラン、キチン、キトサン、合成糖質、オリゴラクテート15mer、天然ポリマー、低分子量もしくは中間分子量ポリマー、イヌリン、シクロデキストリン、ヒアルロン酸、タンパク質、タンパク質結合剤、インテグリン標的指向性分子、ポリカチオン性物質、ペプチド、ポリアミン、ペプチド模倣物、および/またはトランスフェリンと連結されている、態様21の組成物。
34.RNAi剤が、ヌードマウスの786-O腫瘍において、EPAS1の発現を少なくとも約50%阻害することができる、態様21の組成物。
35.RNAi剤が、10nMの濃度で、インビトロでの786-O細胞におけるEPAS1の発現を少なくとも約70%阻害することができる、態様21の組成物。
36.RNAi剤が、10nMの濃度で、インビトロでの786-O細胞におけるEPAS1の発現を少なくとも約80%阻害することができる、態様21の組成物。
37.RNAi剤が、10nMの濃度で、インビトロでの786-O細胞におけるEPAS1の発現を少なくとも約90%阻害することができる、態様21の組成物。
38.RNAiが約0.1nMを上回らないEC50を有する、態様1の組成物。
39.RNAiが約0.01nMを上回らないEC50を有する、態様1の組成物。
40.RNAiが約0.001nMを上回らないEC50を有する、態様1の組成物。
41.個体におけるEPAS1関連疾患を治療する方法であって、個体に対してアンチセンス鎖を含むRNAi剤を含む組成物の治療的有効量を投与する段階を含み、アンチセンス鎖が、表1〜5のいずれかに提供されるEPAS1に対するRNAi剤との違いが0、1、2または3ヌクレオチドである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む方法。
42.EPAS1関連疾患が、癌、転移、星細胞腫、膀胱癌、乳癌、軟骨肉腫、結腸直腸癌、胃癌、神経膠芽細胞腫、頭頸部扁平上皮癌、肝細胞癌、肺腺癌、神経芽腫、非小細胞肺癌、黒色腫、多発性骨髄腫、卵巣癌、直腸癌、腎癌、腎明細胞癌(ならびにこの癌および他の癌の転移)、歯肉炎、乾癬、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス、子癇前症、炎症、慢性炎症、血管新生性疾患、または関節リウマチである、態様41の方法。
43.EPAS1関連疾患が癌である、態様41の方法。
44.さらなる治療を投与する段階をさらに含む、態様41の方法。
45.RNAi剤を含む組成物およびさらなる治療の投与が、同時、同時並行的、別々または逐次的である、態様44の方法。
46.EPAS1関連疾患が、癌、転移、星細胞腫、膀胱癌、乳癌、軟骨肉腫、結腸直腸癌、胃癌、神経膠芽細胞腫、頭頸部扁平上皮癌、肝細胞癌、肺腺癌、神経芽腫、非小細胞肺癌、黒色腫、多発性骨髄腫、卵巣癌、直腸癌、腎癌、腎明細胞癌(ならびにこの癌および他の癌の転移)、歯肉炎、乾癬、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス、子癇前症、炎症、慢性炎症、血管新生性疾患、または関節リウマチである、態様41の方法。
47.EPAS1関連疾患が癌である、態様41の方法。
48.さらなる治療を投与する段階をさらに含む、態様41の方法。
49.RNAi剤を含む組成物およびさらなる治療の投与が、同時、同時並行的、別々または逐次的である、態様41の方法。
50.EPAS1関連疾患が、癌、転移、星細胞腫、膀胱癌、乳癌、軟骨肉腫、結腸直腸癌、胃癌、神経膠芽細胞腫、頭頸部扁平上皮癌、肝細胞癌、肺腺癌、神経芽腫、非小細胞肺癌、黒色腫、多発性骨髄腫、卵巣癌、直腸癌、腎癌、腎明細胞癌(ならびにこの癌および他の癌の転移)、歯肉炎、乾癬、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス、子癇前症、炎症、慢性炎症、血管新生性疾患、または関節リウマチである、態様41の方法。
51.EPAS1関連疾患が癌である、態様41の方法。
52.組成物が、EPAS1に対する第2のRNAi剤を含む、態様41の方法。
53. 個体におけるEPAS1の発現を阻害する方法であって、センス鎖およびアンチセンス鎖を含むRNAi剤を含む組成物の治療的有効量を個体に投与する段階を含み、アンチセンス鎖が、表1〜5のいずれかに提供されるEPAS1に対するRNAi剤のアンチセンス鎖との違いが0、1、2または3ヌクレオチドである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む、方法。
54. 個体がEPAS1関連疾患に罹患しているか、または罹患しやすい、態様53の方法。
55. EPAS1関連疾患が、癌、転移、星細胞腫、膀胱癌、乳癌、軟骨肉腫、結腸直腸癌、胃癌、神経膠芽細胞腫、頭頸部扁平上皮癌、肝細胞癌、肺腺癌、神経芽腫、非小細胞肺癌、黒色腫、多発性骨髄腫、卵巣癌、直腸癌、腎癌、腎明細胞癌(ならびにこの癌および他の癌の転移)、歯肉炎、乾癬、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス、子癇前症(preemclampsia)、炎症、慢性炎症、血管新生性疾患、または関節リウマチである、態様53の方法。
56. EPAS1関連疾患が癌である、態様53の方法。
57. さらなる疾患治療を投与する段階をさらに含む、態様53の方法。
58. さらなる疾患治療を投与する段階をさらに含み、RNAi剤を含む組成物およびさらなる疾患治療の投与が、同時、同時並行的、別々または逐次的である、態様53の方法。
59. EPAS1関連疾患が、癌、転移、星細胞腫、膀胱癌、乳癌、軟骨肉腫、結腸直腸癌、胃癌、神経膠芽細胞腫、頭頸部扁平上皮癌、肝細胞癌、肺腺癌、神経芽腫、非小細胞肺癌、黒色腫、多発性骨髄腫、卵巣癌、直腸癌、腎癌、腎明細胞癌(ならびにこの癌および他の癌の転移)、歯肉炎、乾癬、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス、子癇前症、炎症、慢性炎症、血管新生性疾患、または関節リウマチである、態様53の方法。
60. EPAS1関連疾患が癌である、態様53の方法。
61. さらなる疾患治療を投与する段階をさらに含む、態様53の方法。
62. さらなる疾患治療を投与する段階をさらに含み、RNAi剤を含む組成物およびさらなる疾患治療の投与が、同時、同時並行的、別々または逐次的である、態様53の方法。
63. EPAS1関連疾患が、癌、転移、星細胞腫、膀胱癌、乳癌、軟骨肉腫、結腸直腸癌、胃癌、神経膠芽細胞腫、頭頸部扁平上皮癌、肝細胞癌、肺腺癌、神経芽腫、非小細胞肺癌、黒色腫、多発性骨髄腫、卵巣癌、直腸癌、腎癌、腎明細胞癌(ならびにこの癌および他の癌の転移)、歯肉炎、乾癬、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス、子癇前症、炎症、慢性炎症、血管新生性疾患、または関節リウマチである、態様53の方法。
64. EPAS1関連疾患が癌である、態様53の方法。
65. 組成物が、EPAS1に対する第2のRNAi剤をさらに含む、態様53の方法。
66. 態様1または態様21の組成物の治療的有効量を個体に投与する段階を含む、個体におけるEPAS1関連疾患を治療する方法に用いるための、態様1または態様21の組成物。
67. 態様1または態様21の組成物の治療的有効量を個体に投与する段階を含む、個体におけるEPAS1の発現を阻害するための方法に用いるための、態様1または態様21の組成物。
68. EPAS1関連疾患の治療のための医薬の製造における、態様1または態様21の組成物の使用。
69. EPAS1関連疾患が、癌、転移、星細胞腫、膀胱癌、乳癌、軟骨肉腫、結腸直腸癌、胃癌、神経膠芽細胞腫、頭頸部扁平上皮癌、肝細胞癌、肺腺癌、神経芽腫、非小細胞肺癌、黒色腫、多発性骨髄腫、卵巣癌、直腸癌、腎癌、腎明細胞癌(ならびにこの癌および他の癌の転移)、歯肉炎、乾癬、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス、子癇前症、炎症、慢性炎症、血管新生性疾患、または関節リウマチである、態様68の使用。
70. EPAS1関連疾患の治療に用いるための、態様1または態様21の組成物。
71. EPAS1関連疾患が癌である、態様70の使用。
72.細胞におけるEPAS1の発現を阻害する方法であって、センス鎖およびアンチセンス鎖を含むRNAi剤を含む組成物を細胞内に導入する段階を含み、アンチセンス鎖が、表1〜5に提供されるEPAS1に対するRNAi剤のアンチセンス鎖との違いが0、1、2または3ヌクレオチドである少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む方法。
73.ピリミジンがすべて、2' O-メチル-改変ヌクレオシドである、態様1の方法。
74.ピリミジンがすべて、2' O-メチル-改変ヌクレオシドである、態様21の方法。
別様に定義する場合を除き、本明細書において用いられる技術的および科学的な用語は、本開示が属する分野に精通している専門家によって通常理解されるのと同じ意味を有する。
別様に指定する場合を除き、当業者には明らかであるように、詳細に具体的には記載されていないすべての方法、段階、手法および操作を、それ自体が公知である様式で行いうるか、またはそれらが行われている。例えば、本明細書において言及されている標準的な手引き書および一般的な背景技術、ならびに本明細書に引用されているさらなる文献も参照されたい。別様に指定する場合を除き、本明細書において引用されているそれぞれの文献は、その全体が参照により組み入れられる。
本発明に関する特許請求の範囲は、非限定的であり、以下に提供される。
また、特許請求の範囲が特定のSEQ ID NOを引用している場合、特許請求される引用された配列の分子は、特許請求の範囲で別様に引用されていない限り、改変されていない分子、または任意の公知の改変によって改変された分子(例えば、2'-改変、末端ジヌクレオチド、3'末端キャップなどを有するか、または有しない)を範囲に含むことに留意されたい。特定の態様および特許請求の範囲を、本明細書において詳細に説明してきたが、これは説明の目的のための一例として行われたのに過ぎず、添付の特許請求の範囲も、対応するあらゆる将来の用途に関する特許請求の範囲の対象の範囲も限定することは意図していない。特に、さまざまな置換、変更および改変を、特許請求の範囲によって定義される本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、本開示に対して施すことができると本発明者らは想定している。核酸出発物質、関心対象のクローン、またはライブラリーの種類の選択は、本明細書に記載される諸局面の知識を有する当業者にとっては慣行的な事柄であると考えられる。その他の局面、利点および改変は、以下の特許請求の範囲内にあると考えられる。当業者は、慣行的な範囲を越えない実験を用いて、本明細書に記載された本発明の具体的な局面の多数の同等物を認識するか、または確かめることができるであろう。そのような同等物は、以下の特許請求の範囲に含まれるものとする。後に出願された対応する出願における特許請求の範囲の補正は、さまざまな国の特許法による限定のためであって、特許請求の範囲の対象を放棄すると解釈されるべきではない。