JP2019089694A - 金属酸窒化物粉末および金属酸窒化物焼成体 - Google Patents

金属酸窒化物粉末および金属酸窒化物焼成体 Download PDF

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Abstract

【課題】特定の方向に電子の移動経路が適度に切断された構造を有する金属酸窒化物粉末を提供すること。【解決手段】ペロブスカイト構造を有し、組成式Sr1+xTaO2+xNで表される金属酸窒化物粒子を複数含む金属酸窒化物粉末であって、xが0より大きく0.31以下であり、金属酸窒化物粒子は、空間群I4/mcmに属する第1構造と、空間群I4/mmmに属する構造を当該構造のc軸に垂直な面で等分した構造である第2構造と、を有し、第1構造と第2構造との境界において、第1構造および第2構造のc軸が共有され、c軸方向において、第1構造と第2構造とが結合しており、第2構造を構成するc軸に垂直な層のうち、少なくとも1つの層が窒素を含まない層である金属酸窒化物粉末である。当該金属酸窒化物粉末を焼成することにより上記第1構造および第2構造が維持された金属酸窒化物焼成体が得られる。【選択図】図8

Description

本発明は、金属酸窒化物粉末および金属酸窒化物焼成体に関する。
デジタル機器の高性能化に伴い、誘電特性を利用する電子部品を構成する誘電体には、高いキュリー温度(Tc)を示し、かつ高誘電率を有することが求められている。しかしながら、これらは同時に達成することは難しい。たとえば、優れた誘電特性を示すチタン酸バリウムは、その高い誘電率を発現するために、構造相転移を利用しているため、Tcは低い。
SrTaONに代表されるペロブスカイト構造を有する金属酸窒化物は、その結晶構造に起因して高いTcを示す。また、このような金属酸窒化物は、構造相転移を利用して誘電特性を高めている訳ではないので、高いTcと高誘電率とを両立できると言われているが、実用化はされていない。金属酸窒化物を製造するために、金属酸化物に窒素(N)を導入すると、窒素(N)サイトおよび酸素(O)サイトの空孔が生じやすい。その結果、得られる金属酸窒化物の絶縁性が低下するので、バルク状の絶縁体すなわち誘電体を作製することが困難であるためである。
たとえば、特許文献1には、ペロブスカイト構造を有する金属酸窒化物ABONの粉末を作製する方法が記載されている。しかしながら、特許文献1には、粉末を所定形状に成形して成形体を得ることは記載されているものの、その成形体を焼成することは何ら開示されていない。
特開2013−1625号公報
本発明者らは、NおよびOの欠陥が少なくなるように熱処理条件を調整してABONを作製したが、依然として、電圧印加時の絶縁性を示す絶縁抵抗(IR)の低いABONしか得られなかった。
そこで、本発明者らは、ABONにおいて、Aサイト原子がSrであり、Bサイト原子がTaであるSrTaONに対して、第一原理計算に基づく電子状態の計算を行った。SrTaONの結晶構造を図1に示す。図1に示すように、SrTaON10は、酸素原子11と窒素原子12とから構成される八面体15の中心にタンタル原子13が位置しており、八面体15の間隙にストロンチウム原子14が充填されている構造を有している。電子状態の計算結果から、結晶構造における電子の存在確率を電子雲として描画した。得られた電子雲の分布を図2に示す。図2より、本発明者らは、TaとNとの間において電子雲がつながりやすいことに着目した。
電子雲は、電子が存在する確率を示しているので、TaとNとの間において電子雲がつながっているということは、TaとNとの結合に比較的多くの電子が存在する傾向にあることを示唆している。そのため、SrTaONに電圧を印加すると、TaとNとの結合間を通じて電子が移動しやすい、すなわち、電流が流れやすい。このようなTaとNとの結合間における電子の移動経路の存在が、絶縁性の低下に寄与していると考えられる。
絶縁抵抗を向上させるには、上記のような電子の移動経路をなるべく減らすことが有効である。しかしながら、ABONにおいて、陰イオンのサイトは酸素および窒素のどちらも占有することができるため、上記のような金属と窒素との結合(電子の移動経路)は無指向的(無秩序)に存在している。そのため、このような電子経路を減らすには、ABONにおける窒素を減らすという手法を採用せざるを得ない。
ところが、ABONが発現する高い誘電特性は、ABOにおけるOの一部を、Oよりも共有結合性の強いNで置換することにより生じる分極に起因している。したがって、ABONにおける窒素を減らすという手法は、絶縁抵抗の向上には有効であるが、誘電特性(たとえば、誘電率)の低下を招いてしまうという問題がある。また、ABONにおける窒素を減らしすぎると、ABONがペロブスカイト構造を維持できなくなるという問題もある。
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、特定の方向に電子の移動経路が適度に切断された構造を有する金属酸窒化物粉末を提供することを目的とする。
本発明者らは、金属と窒素との結合間に形成されやすい電子の移動経路の一部に指向性を与える、すなわち、電子の移動経路の一部を特定の方向において切断することにより、電子の移動を特定の方向において阻害することができることを見出した。その結果、上記の特定の方向に向かって電子が移動するには、電子の移動経路が切断されていない箇所を通る必要がある。このようにすることにより、電子の迂回距離が長くなり、絶縁抵抗が向上するのではないかとの考えに至った。
上記目的を達成するため、本発明の第1の態様は、
[1]ペロブスカイト構造を有し、組成式Sr1+xTaO2+xNで表される金属酸窒化物粒子を複数含む金属酸窒化物粉末であって、
xが0より大きく0.31以下であり、
金属酸窒化物粒子は、空間群I4/mcmに属する第1構造と、空間群I4/mmmに属する構造を当該構造のc軸に垂直な面で等分した構造である第2構造と、を有し、
第1構造と第2構造との境界において、第1構造のc軸と第2構造のc軸とが共有され、c軸方向において、第1構造と第2構造とが結合しており、
第2構造を構成するc軸に垂直な層のうち、少なくとも1つの層が窒素を含まない層であることを特徴とする金属酸窒化物粉末である。
[2]第1構造のc軸および第2構造のc軸に平行な方向に沿って、第2構造が点在していることを特徴とする[1]に記載の金属酸窒化物粉末である。
本発明の第2の態様は、
[3]ペロブスカイト構造を有し、組成式Sr1+xTaO2+xNで表される金属酸窒化物結晶粒子を複数含む金属酸窒化物焼成体であって、
xが0より大きく0.31以下であり、
金属酸窒化物結晶粒子は、空間群I4/mcmに属する第1構造と、空間群I4/mmmに属する構造において当該構造のc軸に垂直な面で等分した構造である第2構造と、を有し、
第1構造と第2構造との境界において、第1構造のc軸と第2構造のc軸とが共有され、c軸方向において、第1構造と第2構造とが結合しており、
第2構造を構成するc軸に垂直な層のうち、少なくとも1つの層が窒素を含まない層であることを特徴とする金属酸窒化物焼成体である。
[4]第1構造のc軸および第2構造のc軸に平行な方向に沿って、第2構造が点在していることを特徴とする[3]に記載の金属酸窒化物焼成体である。
本発明によれば、特定の方向に電子の移動経路が適度に切断された構造を有する金属酸窒化物粉末を提供することができる。
図1は、SrTaONの結晶構造を示す斜視図である。 図2は、第一原理計算に基づく計算結果から得られるSrTaONの電子雲の分布を示す模式図である。 図3Aは、SrTaONにおいて、Nがcis配置であるTaO八面体を示す模式図である。 図3Bは、SrTaONにおいて、Nがtrans配置であるTaO八面体を示す模式図である。 図4は、SrTaONの結晶構造を示す斜視図である。 図5は、第一原理計算に基づく計算結果から得られるSrTaONの電子雲の分布を示す模式図である。 図6は、本発明の実施例のTEM写真である。 図7は、図6において、第1構造を示す拡大図である。 図8は、図6において、第2構造を示す拡大図である。 図9は、本発明の比較例のTEM写真である。 図10は、図9において、SrTaONの結晶構造を示す拡大図である。
以下、本発明を、具体的な実施形態に基づき、以下の順序で詳細に説明する。
1.金属酸窒化物粉末
1.1 第1構造
1.2 第2構造
1.3 金属酸窒化物の組成
2.金属酸窒化物焼成体
3.金属酸窒化物粉末の製造方法
4.金属酸窒化物焼成体の製造方法
5.本実施形態における効果
(1.金属酸窒化物粉末)
本実施形態に係る金属酸窒化物粉末は、複数の金属酸窒化物粒子を有する。本実施形態では、金属酸窒化物を構成する金属は、ストロンチウム(Sr)およびタンタル(Ta)である。金属酸窒化物粉末の平均粒径は特に制限されないが、たとえば、0.05〜5μm程度である。また、金属酸窒化物粒子は、1つの結晶粒から構成されていてもよいし、複数の結晶粒から構成されていてもよい。
結晶粒は、所定の結晶構造を有する第1構造と第2構造とを有する。本実施形態では、結晶粒は、主として、第1構造からなる相から構成されており、この第1構造中に第2構造が第1構造と結合した状態で存在している。
(1.1 第1構造)
本実施形態では、第1構造は、空間群I4/mcmに属しており、ペロブスカイト構造を有するSrTaONから構成される。図1に示すように、ペロブスカイト構造においては、陰イオン(11,12)が6つの頂点を占め、中心にBサイト原子13であるTaが存在する八面体15が頂点を互いに共有して3次元ネットワークを構成しており、このネットワークの間隙にAサイト原子14であるSrが配置されている。陰イオンは、OとNとの組成比に応じて配分されており、SrTaONの場合、当該八面体はTaO八面体である。すなわち、TaO八面体において、陰イオンが占める6つの頂点のうち、2つの頂点をNが占める。
このとき、TaO八面体では、図3Aに示すように、2個の窒素(N)12が互いに隣り合う配置(cis配置)と、図3Bに示すように、2個の窒素(N)12が互いに隣り合わない配置(trans配置)と、がある。通常、cis配置の方がエネルギー的に安定であるため、粉末全体としては、trans配置であるTaO八面体はほとんど存在せず、cis配置であるTaO八面体が優位である。したがって、本実施形態においても、TaO八面体におけるNの配置はcis配置が優位である。
Nがcis配置であるTaO八面体が頂点を共有して連なる場合、TaとOとの結合長さと、TaとNとの結合長さとの違いに起因して、TaO八面体が軸から傾いた状態でネットワークを構成する。このような傾きが生じることにより、局所的な分極が生じると考えられ、この分極に起因して、SrTaONは優れた誘電特性を有している。
しかしながら、第一原理計算に基づく図2に示すSrTaONの電子雲の分布から明らかなように、電子の移動経路となり得るTaとNとの結合(Ta−N鎖)が各方向に存在する。その結果、バルク状のSrTaONに高い電圧を印加した場合、Ta−N鎖同士が3次元的に導通して、電流が流れやすくなり、良好な絶縁性(絶縁抵抗)が得られなくなる。誘電特性は、良好な絶縁性が得られていること(誘電体であること)を前提とする特性なので、絶縁性が低い材料はそもそも誘電体であるとは言えず、優れた誘電特性を発揮することができない。そこで、本実施形態では、良好な絶縁性を得るために、第1構造に、以下で説明する第2構造を導入する。
(1.2 第2構造)
金属酸窒化物粉末を構成する金属酸窒化物粒子において、第2構造は、第1構造中に整合するよう組み込まれて存在している。第2構造は、空間群I4/mmmに属する構造を当該構造のc軸に垂直な面で等分した構造である。本実施形態では、このような第2構造20は、図4に示すように、KNiF型構造を有するSrTaON25の結晶構造を、c軸に垂直な面50で等分した構造に相当する。逆に言えば、KNiF型構造を有するSrTaONの結晶構造は、空間群I4/mmmに属する。
図4に示すように、SrTaONの結晶構造においては、ペロブスカイト構造を有するSrTaON21と、岩塩型構造を有するSrO22と、がc軸方向に積層された構成を有している。したがって、第2構造20も、ペロブスカイト構造を有するSrTaON21と、岩塩型構造を有するSrO22と、がc軸方向に積層された構成を有している。換言すれば、第2構造は、SrTaONに対して、SrおよびOが過剰に含まれる構成を有している。
第2構造は、第1構造を構成するSrTaONを含んでおり、その格子定数は若干異なるものの、第1構造と共通の構造であるSrTaONを介することで第1構造と整合しやすい。特に、c軸方向において、第1構造中のTaO八面体と、第2構造中のTaO八面体とが頂点を共有して結合しやすい。換言すれば、第1構造と第2構造との境界では、第1構造と、第2構造とは、c軸を共有して(c軸方向に)結合している。
図4に示すように、c軸に垂直な面において、第2構造20はSrとOとから構成される層22(SrO層)を有している。この層は、Nを含まない層である。第1構造中において、第1構造と第2構造とがc軸方向に結合して存在する場合、SrO層はTaO八面体とTaO八面体との間に存在している。すなわち、第2構造が有するSrO層は、Ta−N鎖を含むTaO八面体同士の頂点共有(結合)を阻害するように配置されている。
ここで、KNiF型構造を有するSrTaONに対して、第一原理計算に基づく電子状態の計算を行い、結晶構造中の電子の存在確率を電子雲として描画した。得られた電子雲の分布を図5に示す。図5から明らかなように、SrO層が存在する面(a軸およびb軸から構成される面に平行な面)と、SrO層のc軸方向(図5では上下方向)に存在するSrTaON中のTa−N鎖と、の間には、電子の移動経路となるような電子雲の重なりが存在しない。換言すれば、c軸方向において、電子の移動経路となり得るTa−N鎖が、SrO層により切断されている。
したがって、第2構造中のSrO層により、3次元的に連なってきたTa−N鎖がc軸方向に垂直な面で局所的に切断される。そのため、Ta−N鎖が再びc軸方向に連なって、電子の移動経路を形成するには、SrO層を迂回する必要がある。電子の移動を迂回させることができれば、電子の移動距離が長くなり、その結果、金属酸窒化物の絶縁抵抗を向上させることができる。
以上より、第1構造において、第2構造が、第1構造とc軸を共有するように結合して存在することにより、電圧印加時の絶縁性(絶縁抵抗)が向上する。しかも、誘電特性を担うTa−N鎖を減らす(N量を減らす)のではなく、c軸方向におけるTa−N鎖を局所的に切断しているだけなので、誘電特性を比較的良好に維持しつつ、絶縁抵抗を向上させることができる。
本実施形態では、第1構造のc軸および第2構造のc軸に平行な方向に沿って、第2構造が点在していることが好ましい。複数の第2構造が局所的に存在しているよりも、第2構造が第1構造中に点在している方が、Ta−N鎖の切断が第1構造の全体に渡って生じるため、第1構造の全体において電子の移動距離が長くすることができる。その結果、絶縁抵抗が効率よく向上する。
本実施形態に係る金属酸窒化物粉末に対してX線回折測定を行うと、第1構造に帰属する回折ピークが観察され、第2構造に帰属する回折ピークは存在しない、または、非常に小さい。すなわち、第2構造は、第1構造とは異なる相として存在していない、または、存在していてもその量は非常に少ない。
また、第1構造に帰属する回折ピークから算出される第1構造(I4/mcm)のa軸の格子定数LC1aは、第2構造が存在せず第1構造(I4/mcm)のみを有する金属酸窒化物粉末のX線回折により観察される回折ピークから算出される第1構造のa軸の格子定数LCよりも大きい。このことは、本実施形態に係る金属酸窒化物粉末では、第2構造が第1構造とは異なる相として存在しているのではなく、第1構造中に第2構造が存在することにより、第1構造の格子定数が大きくなっていることを示す。なお、第1構造中に第2構造が存在することにより、a軸の格子定数およびc軸の格子定数のどちらも大きくなる。
具体的には、格子定数LCに対する格子定数LC1aの比であるLC1a/LCは1.0005以上であることが好ましく、1.0010以上であることがより好ましい。LC1a/LCの上限については、第1構造中に第2構造が組み込まれた構造が維持できる限りにおいて制限されない。本発明者らは、LC1a/LCが、1.0035までの範囲において連続的に変化することを確認している。
第2構造が、第1構造中に導入されているか否かは、たとえば、金属酸窒化物粉末を構成する金属酸窒化物粒子をTEMにより観察して確認することができる。具体的には、金属酸窒化物粒子の粒子径が透過観察できる程度に小さい場合には、所定の溶媒、たとえばエタノール中に金属酸窒化物粒子を分散させた分散液を観察グリッドに滴下して観察することができる。また、金属酸窒化物粒子の粒子径が大きく、そのままでは透過観察できない場合には、金属酸窒化物粒子を樹脂に包埋して硬化させることにより得られる樹脂包埋試料をFIB(集束イオンビーム)加工装置で剥片化した試料として観察することができる。
(1.3 金属酸窒化物の組成)
本実施形態に係る金属酸窒化物の組成は、組成式Sr1+xTaO2+xNで表され、組成式中のxが0より大きく0.31以下であることが好ましい。組成式から明らかなように、当該金属酸窒化物は、SrTaONに対して、SrおよびOが過剰な組成を有している。この過剰なSrおよびOが、SrO層を含む第2構造の形成を促進する。xが大きすぎると、誘電特性を担うTa−N鎖が過剰に切断される傾向にある、あるいは、KNiF型構造を有するSrTaONが、SrTaONから構成される相とは異なる相として析出する傾向にあるので好ましくない。
本実施形態では、xは0.01以上であることがより好ましく、0.05以上であることがさらに好ましい。一方、xは0.30以下であることがより好ましく、0.25以下であることがさらに好ましい。
(2.金属酸窒化物焼成体)
本実施形態に係る金属酸窒化物焼成体は、金属酸窒化物粉末を成形および焼成することにより得られる誘電体である。当該金属酸窒化物焼成体においては、複数の金属酸窒化物結晶粒子が結晶粒界を介して互いに結合している。
本実施形態では、金属酸窒化物焼成体は、上記の(1)で説明した金属酸窒化物粉末を成形および焼成して得られる焼成体であることが好ましい。
金属酸窒化物焼成体を構成する金属酸窒化物結晶粒子は、上述した金属酸窒化物粒子と同様に、所定の結晶構造を有する第1構造と第2構造とを有する。第1構造および第2構造の説明については、(1)での説明と重複するので省略する。
(3.金属酸窒化物粉末の製造方法)
次に、上記の金属酸窒化物粉末の製造方法について説明する。以下では、組成式Sr1+xTaO2+xNで表される組成を有する金属酸窒化物粉末を製造する場合について説明する。金属酸窒化物粉末を製造する方法は特に限定されない。例えば、固相反応法を用いて製造することができる。
次に、固相反応法を用いて、金属酸窒化物粉末を製造する方法について説明する。固相反応法では、まず、原料としてSrCO粉末およびTa粉末を、SrとTaとの比が、モル比で、Sr:Ta=1+x:1となるように秤量する。秤量したSrCO粉末およびTa粉末を6〜10時間おきに粉砕しながら12〜40時間、1000〜1200℃で加熱することで酸化物前駆体を得ることができる。なお、加熱時の雰囲気は特に限定されないが、たとえば空気中とすることができる。
次に、得られた酸化物前駆体に対して窒化処理を行うことで組成式Sr1+xTaO2+xNで表される組成を有する金属酸窒化物粉末を得ることができる。窒化処理は、たとえばロータリーキルン炉を用いることができるが、その他の炉を用いてもよい。ロータリーキルン炉を用いる場合には、窒化処理の条件として、NHの供給速度を40〜200ml/minとし、加熱温度を900〜1000℃とし、10〜20時間おきに粉砕しながら加熱時間を80〜120時間とすればよい。
窒化処理では、酸化物前駆体に窒素が導入されて酸窒化物が形成されるとともに、SrTaONにおいて、SrおよびOが過剰に存在する領域が形成され、TaO八面体の頂点同士の結合を切断するようにSrO層として挿入される。その結果、上記の第1構造中に、上記の第2構造が組み込まれた金属酸窒化物粒子から構成される金属酸窒化物粉末を得ることができる。
(4.金属酸窒化物焼成体の製造方法)
次に、上記の金属酸窒化物焼成体の製造方法について説明する。本実施形態では、上記の金属酸窒化物粉末の製造方法により製造される金属酸窒化物粉末を用いて、金属酸窒化物焼成体を製造する。
上記で得られる組成式Sr1+xTaO2+xNで表される組成を有する金属酸窒化物粉末を成形して、成形体を得る。成形方法としては特に制限されず、乾式成形であってもよいし、湿式成形であってもよい。乾式成形としては、たとえば、プレス成形、CIP成形等が例示される。CIP成形により成形する場合、成形圧力は、たとえば100〜200MPaとすればよい。
得られた成形体を焼成し、焼成体を得る。本実施形態では、焼成温度は1300℃以上、好ましくは1400〜1450℃とする。1000℃以上で焼成することで、成形体に含まれるNの一部が放出され、導電性を生じると考えられる。また、焼成時間は特に制限はないが、好ましくは3〜6時間である。焼成雰囲気は特に制限はないが、0.1〜0.6MPaのN雰囲気とすることが好ましい。
次に、得られる焼成体に対して、NHを含む雰囲気中でアニール処理を行う。これにより、焼成で生じた焼成体中の欠陥にNが補償され、絶縁性が向上し、本実施形態に係る金属酸窒化物焼成体(誘電体)を得ることができる。アニール処理は900〜1050℃で行うことが好ましい。また、アニール時間は5〜20時間とすることが好ましい。また、アニール雰囲気におけるNHの供給速度は40〜200ml/minとすることが好ましい。アニール温度、NHの供給速度等を適宜調整することで、欠陥が十分に低減された(絶縁抵抗が高い)金属酸窒化物焼成体を得ることができる。
なお、焼成では欠陥が生じ、アニールでは生じた欠陥が補償されるが、最終的に得られる金属酸窒化物焼成体においても、金属酸窒化物粉末を構成する金属窒化物粒子に存在する第1構造および第2構造はそのまま維持される。
得られる金属酸窒化物焼成体を用いて電子部品を製造する方法については、特に制限されず、公知の方法を用いればよい。金属酸窒化物焼成体を用いて得られる電子部品の種類に特に限定はない。たとえば、コンデンサ、サーミスタ、フィルター、ダイプレクサ、共振器、発信子、アンテナ、圧電素子、強誘電体メモリ等が挙げられる。特に、使用温度がチタン酸バリウムのキュリー温度付近となり、かつ高誘電率が求められる電子部品に好適に用いられる。
(5.本実施形態における効果)
本実施形態では、空間群I4/mcmに属する構造(第1構造)を主相とする金属酸窒化物において、空間群I4/mmmに属する構造においてc軸に垂直な面で等分した構造(第2構造)を第1構造中に組み込んでc軸を共有するように結合させている。
この第2構造は、c軸に垂直な面において、窒素を含まない層を有している。この窒素を含まない層を構成する原子間の結合の電子雲は、当該層のc軸方向に存在するBサイト原子と窒素との結合における電子雲と重ならない。したがって、窒素を含まない層と、Bサイト原子と窒素との結合との間では、電子の移動は生じない。
その結果、このような第2構造が第1構造中に導入されることにより、電圧印加時に電子の移動経路となりうるBサイト原子と窒素との結合が3次元的に連なっていても、その結合の一部をc軸方向において切断することができる。このような切断が存在することにより、電子が再びc軸方向に移動するには第2構造中の窒素を含まない層を迂回して移動するほかない。したがって、本発明者らは、第2構造が導入されていない場合に比べて、電子の移動距離を長くすることができ、金属酸窒化物の絶縁性を向上させることができるのではないかと推察している。
しかも、高い誘電特性を担うBサイト原子と窒素との結合を減らすことなく、特定の方向における電子の移動経路を阻害しているので、良好な絶縁性と高い誘電特性とを兼ね備えた金属酸窒化物を得ることができる。
また、第1構造中において、第2構造が分散して存在することにより、上記の効果を高めることができる。
また、上記の金属酸窒化物の組成範囲を上記の範囲内とすることにより、第2構造を第1構造中に存在させることが容易となる。
以下、本実施形態における特徴的な構成を付記する。
(付記1)
ペロブスカイト構造を有する金属酸窒化物粒子を複数含む金属酸窒化物粉末であって、
前記金属酸窒化物粒子は、空間群I4/mcmに属する第1構造と、空間群I4/mmmに属する構造を当該構造のc軸に垂直な面で等分した構造である第2構造と、を有し、
前記第2構造に含まれるc軸に垂直な層のうち、少なくとも1つの層が窒素を含まない層であることを特徴とする金属酸窒化物粉末。
(付記2)
ペロブスカイト構造を有する金属酸窒化物粒子を複数含む金属酸窒化物粉末であって、
前記金属酸窒化物粒子は、空間群I4/mcmに属する第1構造と、空間群I4/mmmに属する構造を当該構造のc軸に垂直な面で等分した構造である第2構造と、を有し、
前記ペロブスカイト構造に帰属する回折ピークから算出されるa軸の格子定数が、第1構造のみからなるペロブスカイト構造に帰属する回折ピークから算出されるa軸の格子定数よりも大きいことを特徴とする金属酸窒化物粉末。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の範囲内において種々の態様で改変しても良い。
以下、実施例において、本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜3、比較例1〜7)
本実施例では、組成式Sr1+xTaO2+xNで表される金属酸窒化物粉末を、固相反応法を用いて以下のように製造した。まず、原料粉末として、炭酸ストロンチウム(SrCO)粉末および酸化タンタル(Ta)粉末を準備し、組成式Sr1+xTaO2+xNにおけるxが表1に示す値になるように秤量した。
秤量したSrCO粉末およびTa粉末をエタノールで湿式混合し、1200℃−10時間の条件で仮焼きを空気中で2回行い、SrおよびTaを有する酸化物前駆体を得た。比較例1に係る試料については、1100℃−10時間の条件で仮焼きを空気中で1回行い、SrおよびTaを有する酸化物の前駆体を得た。
次に、得られた酸化物の前駆体に対して窒化処理を2回行い、組成式Sr1+xTaO2+xNで表される金属酸窒化物粉末を得た。窒化処理では、NHの供給速度を100ml/minとし、加熱温度を1000℃とし、加熱時間を20時間とした。
得られた金属酸窒化物粉末について、X線回折測定およびTEM観察を、下記に示す方法によって行った。
(X線回折測定)
XRD測定は、X線源としてCu−Kα線を用いたX線回折装置を用いた。測定により得られたX線回折ピークから結晶構造を同定し、そのa軸長さを算出した。また、同定された結晶構造が属する空間群を求めた。結果を表1に示す。
(TEM観察)
TEM観察は、得られた金属酸窒化物粉末を樹脂に包埋して硬化させることにより得られる樹脂包埋試料をFIB(集束イオンビーム)加工装置で剥片化して得られる試料に対して行い、第1構造中に、第1構造と第2構造とがc軸方向に結合している共存構造が観察されるか否かを評価した。結果を表1に示す。また、実施例1に係る金属酸窒化物粉末に含まれる金属酸窒化物粒子について、観察写真を図6に示す。また、図6において、第1構造を示す部分の拡大図を図7に示し、第2構造を示す部分の拡大図を図8に示す。さらに、比較例1に係る金属酸窒化物粉末に含まれる金属酸窒化物粒子について、観察写真を図9に示す。
Figure 2019089694
図6は、c軸を含む面における格子像であり、格子点を占める金属(SrおよびTa)が点として観察されている。なお、窒素原子および酸素原子は観察されない。格子像では、Srよりも重い元素であるTaが明るく写っており、SrはTaよりも暗く写っている。
図6の大部分は、暗い点(Sr)からなる列(c軸に垂直な面)と、明るい点(Ta)からなる列(c軸に垂直な面)と、が交互に積層された格子状領域となっていることが確認できた。図7に示すように、図1に示す結晶構造を[100]方向(a軸方向)から見ると、Srからなる列とTaからなる列とは交互に積層され、かつSrとTaとがc軸方向に並んでいる。したがって、図6の大部分を占めるSrとTaとが交互に積層された構成は、図1に示す結晶構造を[100]方向(a軸方向)から見た構成に対応している。すなわち、図7に示す構成は、第1構造であることが確認できた。
一方、図6において、矢印で示す部分は、その周辺部分とは異なり、c軸と垂直な方向に所定の長さを有し、暗い点(Sr)から構成される部分が、c軸方向に2層積層された部分であることが確認できた。図8に示すように、図4に示す結晶構造を[110]方向(a軸およびb軸の両方に対して45°傾いた方向)から見ると、Srからなる列が2層とTaからなる列とが積層され、かつSrとTaとがc軸方向に並んでいる。したがって、当該部分は、図8に示すように、第2構造におけるSrO層に該当する。この2層積層されたSrO層が図6および図8において確認できるということは、SrO層が観察面の最表面においてのみならず、観察試料の奥行き方向に対して2層積層されたSrO層が形成されていることを示している。
したがって、図6〜8より、Sr1.2TaO2.2Nの組成を有する金属酸窒化物(実施例1)の主たる構造は第1構造であることが確認できた。また、第1構造中に、第1構造とは異なる部分が存在し、当該部分は、Srを含む層(SrO層)が2層積層された部分を含む第2構造であることが確認できた。
これに対し、図9は、図6と同様に、c軸を含む面における格子像であり、格子点を占めるSr(暗い点)およびTa(明るい点)が観察されている。図9より、Srからなる列が2層と、Taからなる列と、が交互に積層された領域となっていることが確認できた。図10に示すように、図4に示す結晶構造を[110]方向(a軸およびb軸の両方に対して45°傾いた方向)から見ると、Srからなる列が2層とTaからなる列とが積層され、かつ2個のSrとTaとがc軸方向に並んでいる。したがって、SrTaONの組成を有する金属酸窒化物(比較例1)は、KNiF型構造を有しており、2層のSrを含む層(SrO層)と、SrTaONのペロブスカイト構造とが交互に積層されていることが確認できた。すなわち、比較例1に係る試料は、第1構造を含まないことが確認できた。SrTaONの誘電特性は、SrTaONの誘電特性よりも低いため、絶縁性は良好であるものの、高い誘電特性は得られない。
また、比較例3および4に係る試料は、主たる構造が第1構造であるものの、SrおよびOが多すぎるため、c軸方向におけるTa−N鎖が過剰に切断されてしまうことが確認できた。Ta−N鎖が過剰に切断されると誘電特性は低下する傾向にある。
また、表1より、第2構造が存在する実施例1のペロブスカイト構造(I4/mcm)のa軸長さは、第2構造が存在しない比較例2のペロブスカイト構造(I4/mcm)のa軸長さよりも長くなっていることが確認できた。
10… 第1構造
11… 酸素
12… 窒素
13… タンタル(Bサイト原子)
14… ストロンチウム(Aサイト原子)
15… 八面体
20… 第2構造
21… SrTaO
22… SrO
25… Sr1+xTaO2+x

Claims (4)

  1. ペロブスカイト構造を有し、組成式Sr1+xTaO2+xNで表される金属酸窒化物粒子を複数含む金属酸窒化物粉末であって、
    前記xが0より大きく0.31以下であり、
    前記金属酸窒化物粒子は、空間群I4/mcmに属する第1構造と、空間群I4/mmmに属する構造を当該構造のc軸に垂直な面で等分した構造である第2構造と、を有し、
    前記第1構造と前記第2構造との境界において、前記第1構造のc軸と前記第2構造のc軸とが共有され、c軸方向において、前記第1構造と前記第2構造とが結合しており、
    前記第2構造を構成するc軸に垂直な層のうち、少なくとも1つの層が窒素を含まない層であることを特徴とする金属酸窒化物粉末。
  2. 前記第1構造のc軸および前記第2構造のc軸に平行な方向に沿って、前記第2構造が点在していることを特徴とする請求項1に記載の金属酸窒化物粉末。
  3. ペロブスカイト構造を有し、組成式Sr1+xTaO2+xNで表される金属酸窒化物結晶粒子を複数含む金属酸窒化物焼成体であって、
    前記xが0より大きく0.31以下であり、
    前記金属酸窒化物結晶粒子は、空間群I4/mcmに属する第1構造と、空間群I4/mmmに属する構造において当該構造のc軸に垂直な面で等分した構造である第2構造と、を有し、
    前記第1構造と前記第2構造との境界において、前記第1構造のc軸と前記第2構造のc軸とが共有され、c軸方向において、前記第1構造と前記第2構造とが結合しており、
    前記第2構造を構成するc軸に垂直な層のうち、少なくとも1つの層が窒素を含まない層であることを特徴とする金属酸窒化物焼成体。
  4. 前記第1構造のc軸および前記第2構造のc軸に平行な方向に沿って、前記第2構造が点在していることを特徴とする請求項3に記載の金属酸窒化物焼成体。
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