JP2019089089A - 熱間プレス用の金型装置、及び、熱間プレス成形品の製造方法 - Google Patents

熱間プレス用の金型装置、及び、熱間プレス成形品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】材料の歩留まりを高めることができ、プレス成形品を得るのに必要なトリム加工に要する時間(工数)を削減することができる熱間プレス用の金型装置を提供する。【解決手段】熱間プレス用の金型装置は、所定温度以上に加熱することで軟質化された材料をプレス加工するための熱間プレス用の金型装置であって、材料のプレス加工が可能な一対の成形金型と、一対の成形金型の一方が配置され、材料が供給される下型と、下型に配置され、下型に供給された材料を下型の所定の位置に受け入れ可能な固定ゲージと、固定ゲージと材料を挟んで対向するように下型に配置され、材料を固定ゲージに押し当てることが可能な可動ゲージと、を備える。【選択図】 図4

Description

本開示は、熱間プレス用の金型装置、及び、熱間プレス成形品の製造方法に関する。
高張力鋼板を冷間でプレス加工して車体構造部品を製造する方法(冷間プレス成形品の製造方法)では、使用する鋼板が高強度になるほどプレス加工時に発生した応力が金型から外れる際に開放され、弾性変形する現象(スプリングバック)が起こり、寸法精度不良が生じる問題があった。
このような問題を解決し、さらに強度の高い部品を製造するための技術として、ホットスタンプと称される熱間プレスが知られている。ホットスタンプは、鋼板を約900°Cに加熱して軟質化させた状態でプレス加工を行い、同時に金型との接触に伴う冷却効果(接触冷却)により焼き入れを行うことで、1500MPa級の引っ張り強さと良好な部品の寸法精度を実現することが知られている。
特許文献1には、金型に設けられている位置決めピンと、加熱した材料に設けられている位置決め穴とを係合させることで、材料を位置決めして金型に設置する位置決め設置工程と、位置決め設置工程で材料を位置決めして金型に設置した後、金型を用いて材料をプレス成形し、このプレス成形するときに、材料における位置決め穴の周辺部位を張り出して成型することで位置決め穴を拡張するプレス・穴拡張工程と、を有する熱間プレス製品の成型方法が開示されている。
特開2014−4625号公報
特許文献1が開示する熱間プレス製品の成型方法では、金型に設けられている位置決めピンに加熱した材料に設けられている位置決め穴を係合させるので、熱間プレスの際に加熱された材料が金型に引っ張られて位置決め穴が変形したり、熱間プレスの際に加熱された材料が位置決めピンに食いついたりすることがある。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、熱間プレスの際に位置決め穴が変形したり、加熱された材料が位置決めピンが食い付いたりすることなく、材料の歩留まりを高めることができ、プレス成形品を得るのに必要なトリム加工に要する時間(工数)を削減することができる熱間プレス用の金型装置及び熱間プレス成形品の製造方法を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る熱間プレス用の金型装置は、所定温度以上に加熱することで軟質化された材料をプレス加工するための熱間プレス用の金型装置であって、前記材料のプレス加工が可能な一対の成形金型と、前記一対の成形金型の一方が配置され、前記材料が供給される下型と、前記下型に配置され、前記下型に供給された前記材料を前記下型の所定の位置に受け入れ可能な固定ゲージと、前記固定ゲージと前記成形金型の一方を挟んで対向するように前記下型に配置され、前記材料を前記固定ゲージに押し当てることが可能な可動ゲージと、を備える。
上記(1)の構成によれば、下型に配置された固定ゲージが下型に供給された材料を下型の所定の位置に受け入れ、固定ゲージと金型を挟んで対向するように下型に配置された可動ゲージが固定ゲージに材料を押し当てるので、所定温度以上に加熱することで軟質化された材料が温度低下により縮小しても固定ゲージを基準に位置決めすることができる。これにより、熱間プレスされた材料の可動ゲージ側をトリム加工するだけでプレス成形品を得ることができる。したがって、熱間プレスされた材料の固定ゲージ側をトリム加工する必要がなく、材料の歩留まりを高めることができる。また、熱間プレスされた材料の固定ゲージ側をトリム加工する必要がないので、プレス成形品を得るのに必要なトリム加工に要する時間(工数)を削減することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、前記可動ゲージは、前記固定ゲージとともに前記材料を受け入れるゲージ本体と、前記ゲージ本体に進退可能に取り付けられた可動ブロックと、前記可動ブロックを所定値以下の力で進出させるアクチュエータと、を含む。
上記(2)の構成によれば、ゲージ本体が固定ゲージとともに材料を受け入れ、ゲージ本体に進退可能に取り付けられた可動ブロックを所定値以下の力で進出させるので、軟質化された材料の変形を防止することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)の構成において、前記ゲージ本体は、前記材料を受け入れる第1の傾斜面を有し、前記可動ブロックは、前記第1の傾斜面よりも傾斜が緩やかな第2の傾斜面を有する。
上記(3)の構成によれば、可動ブロックが有する第2の傾斜面がゲージ本体が有する第1の傾斜面よりも緩やかな傾斜面を有するので、可動ブロックが待避位置まで戻らなくても、ゲージ本体が有する第1の傾斜面と可動ブロックが有する第2の傾斜面とによって稜線が形成されることはなく、材料が引っかかるのを防止することができる。
(4)本発明の少なくとも一実施形態に係る熱間プレス成形品の製造方法は、一対の成形金型によって所定温度以上に加熱することで軟質化された材料をプレス加工した後に、前記一対の成形金型との接触に伴う冷却により焼き入れを行う熱間プレス成形品の製造方法であって、前記一対の成形金型の一方が配置された下型に前記材料を供給する材料供給工程と、前記材料供給工程において供給された前記材料を前記下型に配置された固定ゲージによって前記下型の所定位置に受け入れる材料受け入れ工程と、前記材料受け入れ工程において受け入れられた前記材料を前記下型に配置された可動ゲージによって前記固定ゲージに押し当てる材料位置決め工程と、を含む。
上記(4)の方法によれば、材料を下型に配置された固定ゲージによって下型の所定位置に受け入れ、受け入れられた材料を下型に配置された可動ゲージによって固定ゲージに押し当てる。これにより、所定温度以上に加熱することで軟質化された材料が温度低下により縮小しても固定ゲージを基準に位置決めすることができる。この結果、熱間プレスされた材料の可動ゲージ側をトリム加工するだけでプレス成形品を得ることができる。したがって、熱間プレスされた材料の固定ゲージ側をトリム加工する必要がなく、材料の歩留まりを高めることができる。また、熱間プレスされた材料の固定ゲージ側をトリム加工する必要がないので、プレス成形品を得るのに必要なトリム加工に要する時間(工数)を削減することができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、材料の歩留まりを高めることができ、プレス成形品を得るのに必要なトリム加工に要する時間(工数)を削減することができる。
本発明の一実施形態に係る熱間プレス用の金型装置を示す斜視図である。 図1に示した金型装置の詳細を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る金型装置を簡略化した正面図である。 図3に示した金型装置の平面図である。 図2に示した可動ゲージを示す斜視図である。 図5に示した可動ゲージの正面図である。 図5に示した可動ゲージの平面図である。 図5に示した可動ゲージの右側面図である。 図5に示した可動ゲージの左側面図である。 本発明の一実施形態に係る熱間プレス成形品の製造方法を示すフローチャートである。 図10に示した材料受け入れ工程及び材料位置決め工程を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
また例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る熱間プレス用の金型装置1の下型4を示す斜視図であり、図2は、図1に示した金型装置1の下型4の詳細を示す斜視図である。図3は、本発明の一実施形態に係る金型装置1を簡略化した正面図である。図4は、図3に示した金型装置1を構成する下型4を示す平面図である。
図1から図4に示すように、本発明の一実施形態に係る熱間プレス用の金型装置1(以下「金型装置1」という)は、所定温度以上に軟質化された材料MT(図3及び図4参照)をプレス加工するためのものである。金型装置1がプレス加工する材料MTは、プレス加工した材料MTを僅かにトリムするだけで熱間プレス成形品PDを得られる大きさ及び形状に設定される。したがって、例えば、プレス加工する材料MTは、熱間プレス成形品PDを展開した大きさ及び形状に僅かなトリム領域を付した大きさ及び形状の材料で構成される。
また、金型装置1がプレス加工する材料MTは、例えば、鋼板であり、所定温度はAC3変態点である。AC3変態点は、鋼がフェライトからオーステナイトへの変態が完了する温度であり、AC3変態点は、例えば、900°Cであり、鋼板が900°C以上に加熱されると、鋼板はフェライトからオーステナイトへの変態が完了し、軟質化される。
図1及び図2には、一対の成形金型の一方2、下型4、固定ゲージ6及び可動ゲージ7を示すが、金型装置1は、一対の成形金型2,3(図3参照)、下型4、上型5(図3参照)、固定ゲージ6及び可動ゲージ7を備えている。
図3及び図4に示すように、一対の成形金型2,3は、所定温度以上に加熱することで軟質化された材料MTのプレス加工が可能である。一対の成形金型2,3は、例えば、凸型に形成された成形金型(凸型)2と、凹型に形成された成形金型(凹型)3とにより構成される。
下型4は、一対の成形金型2,3の一方2が配置され、所定温度以上に加熱することで軟質化された材料MTが供給される。下型4は、例えば図1に示すように、平面視矩形であって、一対の成形金型2,3のうち凸型に形成された成形金型(凸型)2が所定の位置に設置される。また、下型4は、例えば図1に示すように、その四隅にそれぞれ直方体形状の柱41が設けられ、その四隅に設けられた柱41のうち対角に位置する柱41にはガイドポスト(図示せず)を受け入れるガイド穴411が設けられている。
図3に示すように、上型5は、一対の成形金型の他方3が配置される。上型5は、例えば、下型4と同様に平面視矩形であって、下型4と略同一の大きさを有し、一対の成形金型2,3のうち凹型に形成された成形金型(凹型)3が所定の位置に設置される。また、上型5は、例えば、その四隅にそれぞれ直方体形状の柱(図示せず)が設けられ、その四隅に設けられた柱のうち対角に位置する柱(下型4のガイド穴411が設けられた柱41に対向する柱)にはガイドポスト(図示せず)が設けられている。
これにより、上型5に設けられたガイドポストは下型4に設けられたガイド穴411にガイドされ、上型5は下型4に対して昇降可能となり、下型4に設置された成形金型(凸型)2と上型に設置された成形金型(凹型)3とによって材料MTのプレス加工が可能となる(図3及び図4参照)。
図1から図4に示すように、固定ゲージ6は、下型4に配置され、下型4に供給された材料MTを下型4の所定の位置に受け入れ可能である。固定ゲージ6は、下型4に供給された材料MTを下型4の所定の位置に受け入れることにより、材料MTの大まかな位置決めが可能である。固定ゲージ6は、材料MTの大まかな位置決めをするのに十分な数が用意され、材料MTの大まかな位置決めに好適な位置に配置される。固定ゲージ6の数及び大きさは、材料MTの大きさ及び形状に合わせて設定され、図1から図4に示す例では、三つの異なる大きさの固定ゲージ6A,6B,6Cが配置される。
例えば、図4に示すように、材料MTが略台形形状である場合に、三つの異なる大きさの固定ゲージ6A,6B,6Cは材料MTの外形をなす隣り合う2辺に沿って配置される。
図2から図4に示すように、固定ゲージ6は、大きさにかかわらず、規制面61及び受入面62を有している。規制面61は、下型4の所定の位置に受け入れた材料MTの移動を規制するための面であり、鉛直方向に沿って設けられている。受入面62は、下型4に供給された材料MTを下型4の所定の位置に受け入れ易くするための面であり、規制面61に連続し、規制面61から外側斜め上方に傾斜するように設けられている。
図2から図4に示すように、例えば、固定ゲージ6は、ゲージ部63、取付部64及び支持部65を有している。
ゲージ部63は、上述した規制面61及び受入面62を有する。ゲージ部63は、例えば、均一な厚みを有する板状体を折り曲げることで構成され、その前面が上述した規制面61を構成し、規制面61に連続し、規制面61から後方(外側)に向けて漸次高くなる傾斜面が上述した受入面62を構成する。
取付部64は、固定ゲージ6を下型4に設置するための部分であり、例えば、均一な厚みを有する板状体で構成され、その両側に一対の取付穴を有している。一対の取付穴は、固定ゲージ6を下型4に設置するためのボルトBT1が挿通可能であって、例えば、固定ゲージ6の設置位置を調整可能とするために所定の長さを有する長穴で構成されている。
支持部65は、ゲージ部63を支持するための部分であり、例えば、均一な厚みを有する板状体で構成され、ゲージ部63と取付部64との間に設けられている。これにより、取付穴は、支持部65を挟んで取付部64の両側に位置する。
可動ゲージ7は、固定ゲージ6と成形金型(凸型)2を挟んで対向するように下型4に配置され、材料MTを固定ゲージ6に押し当てることが可能である。可動ゲージ7は、下型4に受け入れた材料MTを固定ゲージ6に押し当てることにより、所定温度以上に加熱することで軟質化された材料MTが温度低下により縮小しても正確に位置決めすることが可能である。可動ゲージ7は、材料MTの正確な位置決めをするのに十分な数が用意され、材料MTの正確な位置決めに好適な位置に配置される。可動ゲージ7の数及び大きさは、材料MTの大きさ及び形状に合わせて設定され、図1から図4に示す例では、三つの異なる大きさの可動ゲージ7A,7B,7Cが三つの異なる大きさの固定ゲージ6A,6B,6Cと成形金型(凸型)2を挟んで対向するように下型4に配置されている。
例えば、図4に示すように、材料MTが略台形形状である場合に、三つの異なる大きさの可動ゲージ7A,7B,7Cは、固定ゲージ6A,6B,6Cが配置された隣り合う2辺に対向する2辺に沿って配置される。
図5は、図2に示した可動ゲージ7を示す斜視図である。図6は、図5に示した可動ゲージ7の正面図であり、図7は、図5に示した可動ゲージ7の平面図である。また、図8は、図5に示した可動ゲージ7の右側面図であり、図9は、図5に示した可動ゲージ7の左側面図である。
図5から図9に示すように、可動ゲージ7は、ゲージ本体71、可動ブロック72及びアクチュエータ73を含んでいる。
ゲージ本体71は、大きさにかかわらず、規制面711及び受入面712を有している。規制面711は、下型4の所定の位置に受け入れた材料MTを規制するための面であり、ゲージ本体71の前面に鉛直方向に沿って設けられている。受入面712は、下型4に供給された材料MTを下型4の所定の位置に受け入れ易くするための面であり、規制面711に連続し、規制面711から外側斜め上方に傾斜するように設けられている。
図5から図9に示すように、例えば、ゲージ本体71は、ゲージ部713及び取付部714を有している。ゲージ部713は、上述した規制面711及び受入面712を有する。
ゲージ部713は、例えば、均一な厚みを有する板状体で構成され、その前面が上述した規制面711を構成し、規制面711に連続し、規制面711から後方(外側)に向けて漸次高くなる傾斜面(第1の傾斜面)が上述した受入面712を構成する。
また、ゲージ部713は、ガイド部715を有してもよい。ガイド部715は、ゲージ部713が有する受入面712を拡幅するためのものであり、例えば、均一な厚みを有する板状体で構成され、その上面(傾斜面)がゲージ部713の受入面712と面一となるように、ゲージ部713に接合されている。
図9に示すように、また、ゲージ部713は、可動ブロック72を進退可能に取り付けるためのガイド穴716を有している。ガイド穴716は、水平方向に沿って延びる一対の長穴で構成され、可動ブロック72を取り付けるための段付ボルトDBの軸部が挿通可能である。
図5及び図7に示すように、取付部714は、ゲージ本体71を下型4に設置するための部分であり、一対の取付穴717を有している。一対の取付穴717は、ゲージ部713を挟んで一方側と他方側とに設けられている。一対の取付穴717は、ゲージ本体71を下型4に設置するためのボルトBT2(図2から図5参照)が挿通可能であって、例えば、ゲージ本体71の設置位置を調整可能とするために所定の長さを有する長穴で構成されている。
上述したように、可動ブロック72は、所定温度以上に加熱することで軟質化された材料MTを固定ゲージ6に押し当てるためのものであり、図5から図8に示すように、ゲージ本体71に進退可能に取り付けられている。可動ブロック72は、上下方向に長い直方体形状のブロック(塊)であり、例えば、鋼材により構成されている。可動ブロック72は、ゲージ本体71のゲージ部713が有するガイド穴716を挿通する段付ボルトDBのねじ部がねじ込まれ、ゲージ本体71に対して進退可能に取り付けられている。
図5から図8に示すように、可動ブロック72は、押圧面721と受入面722とを有している。
押圧面721は、下型4の所定の位置に受け入れた材料MTを押圧するための面であり、可動ブロック72の前面に鉛直方向に沿って設けられている。受入面722は、材料MTが可動ブロック72の上に載らないようにするためのものであり、可動ブロック72が待避位置に位置する場合にゲージ本体71が有する受入面712よりも低い位置に位置するように設けられている。
図5から図8に示すように、受入面722は、押圧面721に連続し、押圧面721から後方(外側)に向けて漸次高くなる傾斜面(第2の傾斜面)で構成されている。図8に示すように、受入面722は、好ましくは、ゲージ本体71の規制面711の上端と略同じ高さから後方(外側)に向けてゲージ本体71の受入面712よりも緩やかな傾斜面で構成されている(受入面(第1の傾斜面)712の傾斜角をα、受入面(第2の傾斜面)の傾斜角をβとすると、α>β)。
このように、可動ブロック72が有する受入面(第2の傾斜面)722がゲージ本体71の規制面711の上端と略同じ高さから後方に向けてゲージ本体71の受入面(第1の傾斜面)712よりも緩やかな傾斜面で構成することにより、可動ブロック72が待避位置まで戻らなくても、ゲージ本体71の受入面712と可動ブロック72の受入面722とによって稜線が形成されることはなく、材料MTが可動ブロック72の押圧面721と反対側の面の上部に引っかかるのを防止することができる。
アクチュエータ73は、所定値以下の力で可動ブロック72を進出させることが可能である。所定値以下の力は、軟質化された材料MTを可動ブロック72が押圧しても材料MTが変形しない程度の力である。
図5〜図8に示すように、アクチュエータ73は、例えば、エアシリンダである。エアシリンダは、金型装置1が用いられる工場の空気圧とエアシリンダの内径によって押圧力が決定される。
上述した本発明の一実施形態に係る金型装置1によれば、下型4に配置された固定ゲージ6が下型4に供給された材料MTを下型4の所定の位置に受け入れ、固定ゲージ6と成形金型の一方(凸型)2を挟んで対向するように下型4に配置された可動ゲージ7が固定ゲージ6に材料MTを押し当てるので、所定温度以上に加熱することで軟質化された材料MTが温度低下により縮小しても固定ゲージ6を基準に位置決めすることができる。これにより、熱間プレスされた材料MTの可動ゲージ7側をトリム加工するだけでプレス成形品PDを得ることができる。したがって、熱間プレスされた材料MTの固定ゲージ6側をトリム加工する必要がなく、材料MTの歩留まりを高めることができる。また、熱間プレスされた材料の固定ゲージ6側をトリム加工する必要がないので、プレス成形品PDを得るのに必要なトリム加工に要する時間(工数)を削減することができる。
図10は、本発明の一実施形態に係る熱間プレス成形品PDの製造方法の手順を示すフローチャートである。図11は、図10に示した材料受け入れ工程(ステップS3)及び材料位置決め工程(ステップS4)を説明するための図である。
本発明の一実施形態に係る熱間プレス成形品PDの製造方法は、一対の成形金型に2,3によって所定温度以上に加熱することで軟質化された材料MTをプレス加工した後に、一対の成形金型2,3との接触に伴う冷却(接触冷却)による焼き入れが強化される熱間プレス成形品PDの製造方法である。
図10に示すように、熱間プレス成形品PDの製造方法は、加熱工程(ステップS1)、材料供給工程(ステップS2)、材料受け入れ工程(ステップS3)、材料位置決め工程(ステップS4)、プレス加工工程(ステップS5)、冷却工程(ステップS6)及び取り出し工程(ステップS7)を含んでいる。
加熱工程(ステップS1)は、材料MTを所定温度以上に加熱する工程である。材料MTは、例えば、鋼板であり、所定温度はAC3変態点である。AC3変態点は、鋼がフェライトからオーステナイトへの変態が完了する温度であり、AC3変態点は、例えば、900°Cであり、鋼板が900°C以上に加熱されると、鋼板はフェライトからオーステナイトへの変態が完了し、軟質化される。
加熱工程(ステップS1)は、例えば、材料MTを加熱炉(図示せず)に投入することにより行われ、材料MTをAC3変態点以上に加熱した後に、材料MTが加熱炉から取り出される。
材料供給工程(ステップS2)は、一対の成形金型2,3の一方2が配置された下型4に材料MTを供給する工程である。材料供給工程(ステップS2)は、例えば、加熱炉から取り出された材料MTを成形金型(凸型)2が配置された下型4に供給することにより行われる。
材料受け入れ工程(ステップS3)は、材料供給工程(ステップS2)において供給された材料MTを下型4に配置された固定ゲージ6によって下型4の所定位置に受け入れる工程である。図11(a)に示すように、材料受け入れ工程(ステップS3)では、固定ゲージ6によって材料MTが大まかな位置に位置決めされる。
材料位置決め工程(ステップS4)は、材料受け入れ工程(ステップS3)において受け入れられた材料MTを下型4に配置された可動ゲージ7によって固定ゲージ6に押し当てる工程である。図11(b)に示すように、材料位置決め工程(ステップS4)では、所定温度以上に加熱することで軟質化された材料MTが温度低下により縮小しても、図11(c)に示すように、固定ゲージ6を基準に材料MTが位置決めされる。
プレス加工工程(ステップS5)は、材料位置決め工程(ステップS4)において位置決めされた材料をプレス加工する工程である。プレス加工工程(ステップS5)では、上型5を下型4に向けて下降させることで、所定温度以上で成形を開始する。成形を開始する所定温度は、例えば、700°C以上である。プレス加工工程(ステップS5)において成形を行い上型5を下死点で保持する間に30°C/秒以上の速度で材料MT(熱間プレス成形品PD)が冷却される。
冷却工程(ステップS6)は、上型5を下死点で保持することにより、プレス加工された材料MT(熱間プレス成形品PD)を所定温度以下まで冷却する工程である。所定温度は、例えば、マルテンサイト変態後、熱間プレス成形品PDを一対の成形金型2,3から取り出したときに熱間プレス成形品PDにひねりが生じない温度である。マルテンサイト変態が完了する温度は、例えば、200°C以下であり、熱間プレス成形品PDを一対の成形金型2,3から取り出したときに熱間プレス成形品PDにひねりが生じない温度は50°C程度である。したがって、たとえば、プレス加工工程(ステップS5)において成形を開始してから上型が下死点で保持されるまでの間に材料MT(熱間プレス成形品PD)は30°C/秒以上の速度で冷却され、熱間プレス成形品PDが50°C程度となるまで、5秒から10秒程度下死点で保持する。
取り出し工程(ステップS7)は、冷却工程(ステップS6)において冷却された熱間プレス成形品PDを成形金型2,3から取り出す工程である。取り出し工程(ステップS7)では、上型5を下型4から上昇させることで、成形金型2,3から熱間プレス成形品PDの取り出しを可能とする。
上述した本発明の一実施形態に係る熱間プレス成形品PDの製造方法によれば、材料MTを下型4に配置された固定ゲージ6によって下型4の所定位置に受け入れ、受け入れられた材料MTを下型4に配置された可動ゲージ7によって固定ゲージ6に押し当てる。これにより、所定温度以上に加熱することで軟質化された材料MTが温度低下により縮小しても固定ゲージ6を基準に位置決めすることができる。
本発明の一実施形態に係る熱間プレス成形品PDの製造方法は、さらに、材料準備工程(図示せず)を含んでいる。材料準備工程は、熱間プレス成形品を展開したプレス加工前の大きさ及形状の材料を準備する工程である。材料準備工程では、取り出し工程(ステップS7)において取り出された熱間プレスされた材料MTが所望の寸法となるように適宜修正を加えて材料の大きさ及び形状が決定される。そして、材料準備工程で準備された材料MTは、加熱工程(ステップS1)、材料供給工程(ステップS2)、材料受け入れ工程(ステップS3)、材料位置決め工程(ステップS4)、プレス加工工程(ステップS5)、冷却工程(ステップS6)及び取り出し工程(ステップS7)を経て熱間プレスされた材料MTとなる。
上述した一実施形態に係る熱間プレス成形品PDの製造方法は、下型4に配置された固定ゲージ6が下型4に供給された材料MTを下型4の所定の位置に受け入れ、固定ゲージ6と成形金型の一方(凸型)2を挟んで対向するように下型4に配置された可動ゲージ7が固定ゲージ6に材料MTを押し当てるので、所定温度以上に加熱することで軟質化された材料MTが温度低下により縮小しても固定ゲージ6を基準に位置決めすることができる。これにより、熱間プレスされた材料MTの可動ゲージ7側をトリム加工するだけでプレス成形品PDを得ることができる。したがって、熱間プレスされた材料MTの固定ゲージ6側をトリム加工する必要がなく、材料MTの歩留まりを高めることができる。また、熱間プレスされた材料の固定ゲージ6側をトリム加工する必要がないので、プレス成形品PDを得るのに必要なトリム加工に要する時間(工数)を削減することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
1 金型装置
2 成形金型(凸型)
4 下型
6,6A,6B,6C 固定ゲージ
61 規制面
62 受入面
63 ゲージ部
64 取付部
641 取付穴
65 支持部
7,7A,7B,7C 可動ゲージ
71 ゲージ本体
711 規制面
712 受入面
713 ゲージ部
714 取付部
715 ガイド部
716 ガイド穴
72 可動ブロック
721 押圧面
722 受入面
73 アクチュエータ(エアシリンダ)
DB 段付ボルト
MT 材料
PD 熱間プレス成形品

Claims (4)

  1. 所定温度以上に加熱することで軟質化された材料をプレス加工するための熱間プレス用の金型装置であって、
    前記材料のプレス加工が可能な一対の成形金型と、
    前記一対の成形金型の一方が配置され、前記材料が供給される下型と、
    前記下型に配置され、前記下型に供給された前記材料を前記下型の所定の位置に受け入れ可能な固定ゲージと、
    前記固定ゲージと前記成形金型の一方を挟んで対向するように前記下型に配置され、前記材料を前記固定ゲージに押し当てることが可能な可動ゲージと、
    を備えることを特徴とする熱間プレス用の金型装置。
  2. 前記可動ゲージは、
    前記固定ゲージとともに前記材料を受け入れるゲージ本体と、
    前記ゲージ本体に進退可能に取り付けられた可動ブロックと、
    前記可動ブロックを所定値以下の力で進出させるアクチュエータと、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の熱間プレス用の金型装置。
  3. 前記ゲージ本体は、前記材料を受け入れる第1の傾斜面を有し、
    前記可動ブロックは、前記第1の傾斜面よりも傾斜が緩やかな第2の傾斜面を有すること、
    を特徴とする請求項2に記載の熱間プレス用の金型装置。
  4. 一対の成形金型によって所定温度以上に加熱することで軟質化された材料をプレス加工した後に、前記一対の成形金型との接触に伴う冷却により焼き入れを行う熱間プレス成形品の製造方法であって、
    前記一対の成形金型の一方が配置された下型に前記材料を供給する材料供給工程と、
    前記材料供給工程において供給された前記材料を前記下型に配置された固定ゲージによって前記下型の所定位置に受け入れる材料受け入れ工程と、
    前記材料受け入れ工程において受け入れられた前記材料を前記下型に配置された可動ゲージによって前記固定ゲージに押し当てる材料位置決め工程と、
    を含むことを特徴とする熱間プレス成形品の製造方法。
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