《第1実施形態》
図1〜図11は本発明の第1実施形態に係る変形玩具100に関する図である。この変形玩具100は第1形態(カブトムシ形態、図2を参照)と当該第1形態とは異なる第2形態(人型形態、図1を参照)とに可逆的に変形可能であり、一部を除き、ポリプロピレンやABS樹脂等の合成樹脂から形成されている。本実施形態及びその他の実施形態において、第1形態を虫の名称を用いた形態として記載しているが、虫の形態に限定されるものではなく、人型形態を除く生物型形態とすることも可能である。
まず、図1〜図3を用いて、変形玩具100の構成について説明する。この説明では、便宜上、図1(A)の手前側を前、奥側を後、左側を右、右側を左、上側を上、下側を下と表記し、他の図についてもこれらに準じて向きを表記する。
変形玩具100は、変形誘発用の物品10(図4を参照)が接触可能な接触部(磁性部材123b、図3を参照)を有しており、接触部(磁性部材123b)への物品10の接触を契機として第1形態から第2形態に変形可能に構成されている。ここで、「変形誘発用の物品」とは、物品10の変形玩具100への接触に起因し、変形玩具100の変形が実行される物品であることを意味している。これに関しては、その他の実施形態においても同様である。
変形玩具100は、第1構成部110と、第1構成部110に変位可能に設けられた第2構成部120とを備えている。第1構成部110は、脚部111と、脚部111に設けられた下側胴部112と、下側胴部112に設けられた操作部113とを有している。第2構成部120は、回転変位可能に下側胴部112に設けられた上側胴部121と、回転変位可能に上側胴部121に設けられた頭部122と、回転変位可能に上側胴部121に設けられた顔面部123と、上側胴部121に設けられた1対の腕部124と、頭部122に設けられた第1角部125および第2角部126と、上側胴部121に設けられた羽部127とを有している。第1角部125および第2角部126はカブトムシに対応した形象部である。
すなわち、変形玩具100の第2構成部120は第1構成部110に対する回転変位が可能となるよう設けられており、下側胴部112の上面と上側胴部121の下面は相互接触によって第2構成部120の回転変位を規制する規制部(符号省略)となっている。後に詳述するが、変形玩具100は、変形制御機構(符号省略、操作部113を含む)を有し、変形制御機構は、接触部(磁性部材123b)に物品10が接触していないことを条件に第1構成部110が第2構成部120を第1形態で保持可能に制御し、かつ、接触部(磁性部材123b)に物品10が接触したことを条件に第1構成部110による第2構成部120の保持を解除可能に制御する。ちなみに、変形玩具100は、変形玩具100の第2構成部120における上側胴部121の回転変位と、頭部122の回転変位と、顔面部123の回転変位とを生じさせる弾性部材を動力源として有し、これらの弾性部材は、いずれも捻りバネ等の弾性部材である。
第1構成部110の構成を図3を用いて詳述すると、脚部111は上から見て略U字状を成しており、下側胴部112は略直方体状を成している。下側胴部112の上部前側の左右両側には左または右から見て略1/4円状の溝部112a(図中の符号の記載を省略)が設けられ、上部前側の中央には左または右から見て略3/4円状の軸部112bが設けられている。
操作部113は、左または右から見て略L字状を成しており、下側の端部を下側胴部112の孔112cから前方に突出し、他の部分は下側胴部112内に収納されている。また、操作部113は、下側胴部112に設けられたピン113aとの協働によって直線案内を行う長孔113bを有しており、圧縮バネ113cによって前方に付勢されている。さらに、操作部113は、上側の端部が係合部113dとなっている。すなわち、操作部113の突出部分を押圧することにより、操作部113全体を圧縮バネ113cの付勢力に抗して後方に移動できるようになっている。
第2構成部120の構成を図3を用いて詳述すると、上側胴部121の下部前側の左右両側には略3/4円状の軸部121aが設けられ、後部上側の中央には縦長の凸部121bが設けられている。また、両軸部121aの中心にはシャフト121cが設けられており、シャフト121cの中央には外周面に被係合部121d1を有する略円柱状のカム部121dが設けられている。両軸部121aは下側胴部112の溝部112aそれぞれに回転可能に配置されており、シャフト121cは下側胴部112の軸部112bの中心を通るように位置し、カム部121dの左右位置は操作部113の係合部113と左右位置と整合している。すなわち、上側胴部122は、シャフト121cの軸線を中心(図1(D)のRS11を参照)として前後方向に回転できるようになっている。図示を省略したが、上側胴部121は、シャフト121cの周囲に設けた捻りバネ等の弾性部材によって、図3において時計回り方向に付勢されている。さらに、上側胴部121の上部の左右両側には、略円筒状の腕取付部121dが設けられている。
頭部122は左または右から見て略球状を成しており、前部から下部に及ぶ切欠部122aが設けられ、左右両側には左および右から見て円形の孔122bが設けられ、後部には縦長の溝部122bが設けられている。両孔121cには上側胴部121の腕取付部121cそれぞれが回転可能に挿入されており、溝部122bには上側胴部121の凸部121bが移動可能に挿入されている。すなわち、頭部122は、上側胴部121の腕取付部121cの軸線を中心(図1(D)のRS12を参照)として前後方向に回転できるようになっている。図示を省略したが、頭部122は、孔121cの周囲に設けた捻りバネ等の弾性部材によって、図3において反時計回り方向に付勢されている。
顔面部123は縦断面が略L字状を成しており、下部後側の中央に腕部123aが設けられ、内側にステンレス等の強磁性材料から成る円盤状の磁性部材123bが設けられている。腕部123aの後部には外周面に被係合部123a2を有する略円柱状のカム部123a1が設けられており、カム部123a1の中心にはシャフト123cが設けられており、シャフト部123cの両端は上側胴部121に回転可能に支持されている。ちなみに、顔面部123を前から見たときの左右方向寸法と上下方向寸法は、頭部122の切欠部122aの前部から下部一部を閉塞できる寸法となっている。すなわち、顔面部123は、シャフト123cの軸線を中心(図1(D)のRS13を参照)として前後方向に回転できるようになっている。図示を省略したが、顔面部123は、シャフト123cの周囲に設けた捻りバネ等の弾性部材によって、図3において時計回り方向に付勢されている。つまり、顔面部123は、頭部122の切欠部122aの前部および下部一部を閉塞した状態において物品10を収容可能な収容部SP10をその内側に形成する。つまり、顔面部123は、物品10の収容部SP10への収容状態において、収容部SP10を閉塞可能な被覆部と言うことができる。さらに、カム部123a1の後側(上側胴部121の内側)には、被係合部123a2との係合を可能とした板バネ123dが設けられている。
各腕部124は、上腕部と前腕部と手部と3個の連結杆とから成り(いずれも符号省略)、上腕部の上側の連結杆の端部を各腕取付部121dに取り付けられている。上腕部は腕取付部121dに対して3次元的に動かせるようになっており、前腕部は上腕部に対して3次元的に動かせるようになっており、手部は前腕部に対して3次元的に動かせるようになっている。
次に、図4を用いて、変形誘発用の物品10について説明する。この説明では、便宜上、図4(A)の手前側を前、奥側を後、左側を右、右側を左、上側を上、下側を下と表記し、他の図についてもこれらに準じて向きを表記する。
物品10は、胴部11および頭部12を有する人型形態となっており、頭部12には変形玩具100の第1形態(カブトムシ形態、図2を参照)に対応した形象部分12aが設けられている。すなわち、物品10は、変形玩具100の第1形態に対応した外観を有している。図4(A)には形象部分12aの他、目、口、腕および脚等を非立体的に付したものを示したが、これらは立体的に構成されていてもよい。また、胴部11の下部には、高磁力のネオジム磁石やサマリウムコバルト磁石等から成り、例えば円柱状の永久磁石13が内蔵されている。
次に、図5〜図9を用いて、変形玩具100の変形に係る動作(遊戯方法)について説明する。この説明では、図5の左側を前、右側を後、奥側を右、手前側を左、上側を上、下側を下と表記し、他の図についてもこれらに準じて向きを表記する。
変形玩具100を第2形態(人型形態、図1を参照)から第1形態(カブトムシ形態、図2を参照)に変形させるときには、変形玩具100の脚部111を卓上等の比較的平坦な面FS上に置き、図5に示したように、頭部122を弾性部材の付勢力に抗して時計回り方向に回転させる。図示を省略したが、頭部122と上側胴部121との間には顔面部123と同様のカム部および板バネが設けられているため、頭部122は時計回り方向に略90度回転させたところで停止する。
続いて、図6に示したように、顔面部123を弾性部材の付勢力に抗して反時計回り方向に回転させる。顔面部123を反時計回り方向に回転させるとカム部123a1の被係合部123a2に板バネ123dの先端が係合するため、顔面部123は反時計回り方向に略45度回転させたところで停止する。
続いて、図7に示したように、上側胴部121を弾性部材の付勢力に抗して反時計回り方向に回転させる。図7には示していないが、上側胴部121を反時計回り方向に回転させるときには各腕部124を第1形態(カブトムシ形態、図2を参照)に見合うように予め動かしておく。上側胴部121を反時計回り方向に回転させるとカム部121dの被係合部121d1に操作部113の係合部113dが係合するため、上側胴部121は反時計回り方向に略90度回転させたところで停止する。以上で変形玩具100が第2形態(人型形態、図1を参照)から第1形態(カブトムシ形態、図2を参照)に変形する。第1形態の高さは第2形態の高さよりも小さくなる。
変形玩具100を第1形態(カブトムシ形態、図2を参照)から第2形態(人型形態、図1を参照)に変形させるときには、図8に示したように、顔面部123の前方に永久磁石13が磁性部材123bと向き合うように物品10を面FS上に置き、第1形態の変形玩具100を物品10に向かって勢いよく移動させる。すなわち、面FSが滑りがよい面である場合には、第1形態の変形玩具100を手で強く押して面FS上を滑らせることによってこの操作を行う。面FSが滑りがよい面でない場合もあり得るため、このような場合を想定して、脚部111の下面に予め走行用車輪を複数個設けておくことが望ましい。
前記の移動によって第1形態の変形玩具100の顔面部123内に物品10が乗り上がり、かつ、物品10が永久磁石13の磁力によって磁性部材123bに当接して吸着されると、このときの勢いによって顔面部123が図9において反時計回り方向に回転するとともに、この回転に基づいて顔面部123の外面によって操作部113の突出部分が後方に押圧される。
操作部113の突出部分が後方に押圧されると、操作部113全体が後方に移動し、この後方移動によって操作部113の係合部113dのカム部121dの被係合部121d1への係合が解除される。すなわち、上側胴部121が弾性部材の付勢力によって時計回り方向に回転して復帰する。また、上側胴部121の復帰に伴う衝撃および慣性により、顔面部123の係合が解除されて当該顔面部123が弾性部材の付勢力によって時計回り方向に回転して復帰するとともに、頭部122の係合も解除されて当該頭部122が弾性部材の付勢力によって反時計回り方向に回転して復帰する(図3を参照)。この復帰過程では、顔面部123内に入り込んだ物品10は永久磁石13の磁力によって磁性部材123bに吸着された状態を維持するため、図3に示したように、物品10は縦向き姿勢で収容部SP10に収容される。すなわち、物品10は、面FS上に置かれた横向き姿勢の初期状態から姿勢が変化し、変形後の収容部SP10への収容状態においては縦向き姿勢になる。収容部SP10に収容された物品10は顔面部123および頭部122によって覆い隠され、外部から見えないようにすることもできる。また、顔面部123または頭部122の部材の一部を透明部材で構成する、または、顔面部123及び頭部122の少なくとも一方に開口部を形成することで、収容部SP10に物品10が収容されても、物品10の一部が外部から見えるようにすることも可能である。以上で変形玩具100が第1形態(カブトムシ形態、図2を参照)から第2形態(人型形態、図1を参照)に変形する。第2形態の高さは第1形態の高さよりも大きくなる。
次に、変形玩具100によって得られる主たる作用効果について説明する。
変形玩具100における第1形態(カブトムシ形態、図2を参照)から第2形態(人型形態、図1を参照)への変形を、変形誘発用の物品10を使用して行えるため、変形に際して楽しさおよび面白さを遊戯者に提供することができる。また、例えば物品10を操縦者、変形玩具100を操縦者が操縦するロボットのようなキャラクタとして設定した場合には、変形後に変形に用いられた物品10が収容部SP10に収容された状態が、操縦者がロボットに乗り組む様子として演出されることにより、遊戯者に大きな興趣性を感じさせることが可能となる。
また、変形玩具100と変形誘発用の物品10とのセットを遊戯者に提供すれば、変形玩具100と物品10を別々に用意する面倒を解消することができるとともに、セット入手後に前記の楽しさおよび面白さを遊戯者に直ぐさま提供することができる。
次に、前記同様の作用効果が得られる変形玩具100の変形例について説明する。
〈変形例1〉形象部としての羽部127を、図10に示したような開閉式の羽部127-1とすれば、羽部127-1の開閉に基づく楽しさおよび面白さを遊戯者に提供することができる。また、この羽部127-1を弾性部材を用いて開く方向に付勢し、かつ、係合によって閉じた状態に維持する構成とし、この係合を上側胴部121の復帰に伴って解除できるようにすれば、変形玩具100が第1形態(カブトムシ形態、図2を参照)から第2形態(人型形態、図1を参照)に変形するタイミングで羽部127-1が閉じた状態から開いた状態に変化させて、当該変化に基づく楽しさおよび面白さを付加することができる。
〈変形例2〉変形玩具100の第2構成部120、例えば、図11に示したような羽部127に、磁性部材123bと同様の磁性部材を内蔵した載置部127bを設けてもよい。このようにすれば、変形玩具100が第1形態(カブトムシ形態、図2を参照)にあるときや第2形態(人型形態、図1を参照)にあるときに、物品10を載置部127bに任意に載置することができ、当該載置に基づく楽しさおよび面白さを付加することができる。
〈変形例3〉物品10と連動する変形制御機構は、同様の動作が得られるものであれば図3に示した機構以外の機構を採用してもよい。また、顔面部123の係合と頭部124の係合、ならびに、前記変形例1の羽部127aの係合を上側胴部121の回転変位に伴って解除するものを例示したが、上側胴部121の回転変位を利用して各々の係合を機械的に解除する構成としてもよい。
《第2実施形態》
図12〜図19は本発明の第2実施形態に係る変形玩具200に関する図である。この変形玩具200は第1形態(クワガタムシ形態、図13を参照)と当該第1形態とは異なる第2形態(人型形態、図12を参照)とに可逆的に変形可能であり、一部を除き、ポリプロピレンやABS樹脂等の合成樹脂から形成されている。
まず、図12〜図14を用いて、変形玩具200の構成について説明する。この説明では、便宜上、図12(A)の手前側を前、奥側を後、左側を右、右側を左、上側を上、下側を下と表記し、他の図についてもこれらに準じて向きを表記する。
変形玩具200は、変形誘発用の物品20(図15を参照)が接触可能な接触部(収容部SP2の底部、図14を参照)を有しており、接触部(収容部SP20の底部)への物品20の接触を契機として第1形態から第2形態に変形可能に構成されている。
変形玩具200は、第1構成部210と、第1構成部210に変位可能に設けられた第2構成部220とを備えている。第1構成部210は、脚部211と、脚部211に設けられた下側胴部212とを有している。第2構成部220は、回転変位可能に下側胴部212に設けられた上側胴部221と、上側胴部221に設けられた頭部222と、頭部222に設けられた1対の腕部223と、頭部222に設けられた顎状の装飾部224と、上側胴部221または後記胸部226に回転変位可能に設けられた羽部225と、上側胴部221に設けられた胸部226と、胸部226に回転変位可能に設けられた左右一対の顎部227とを有している。顎状の装飾部224と左右一対の顎部227はクワガタムシに対応した形象部である。
すなわち、変形玩具200の第2構成部220は第1構成部210に対する回転変位が可能となるように設けられており、下側胴部212の上面と上側胴部221の下面は相互接触によって第2構成部220の回転変位を規制する規制部(符号省略)となっている。後に詳述するが、変形玩具200は、変形制御機構(符号省略、操作部228f)を有し、変形制御機構は、接触部(収容部SP20の底部)に物品20が接触していないことを条件に第1構成部210が第2構成部220を第1形態で保持可能に制御し、かつ、接触部(収容部SP20の底部)に物品20が接触したことを条件に第1構成部210による第2構成部220の保持を解除可能に制御する。ちなみに、変形玩具200は、変形玩具200の第2構成部220における上側胴部221の回転変位と、羽部225の回転変位とを生じさせる弾性部材を動力源として有し、これらの弾性部材は、いずれも捻りバネ等の弾性部材である。
第1構成部210の構成を図14を用いて詳述すると、脚部211は上から見て略U字状を成しており、下側胴部212は略4角錐台状を成している。下側胴部212の上部前側の左右両側には左または右から見て略1/4円状の溝部212a(図中の符号の記載を省略)が設けられ、上部前側の中央には左または右から見て略1/2円状の軸部212bが設けられている。また、軸部212bの外周面には被係合部212b1が設けられており、軸部212bの中心にはシャフト212cが設けられている。
第2構成部220の構成を図14を用いて詳述すると、上側胴部221の下部前側の左右両側には略1/2円状の軸部221aが設けられており、両軸部221aはシャフト212cの左右両側の突出部分に回転可能に支持されている。すなわち、上側胴部221は、シャフト212cの軸線を中心(図12(D)のRS21を参照)として前後方向に回転できるようになっている。図示を省略したが、上側胴部221は、シャフト212cの周囲に設けた捻りバネ等の弾性部材によって、図14において時計回り方向に付勢されている。
頭部222の左右両側には、略円筒状の腕取付部222aが設けられている。各腕部223は、上腕部と前腕部と手部と3個の連結杆とから成り(いずれも符号省略)、上腕部の上側の連結杆の端部を各腕取付部222aに取り付けられている。上腕部は腕取付部221dに対して3次元的に動かせるようになっており、前腕部は上腕部に対して3次元的に動かせるようになっており、手部は前腕部に対して3次元的に動かせるようになっている。また、頭部222の後部には、物品20を収容可能な収容部SP20が設けられている。
羽部225は、頭部222の後側に位置し、図示省略のシャフトの軸線を中心(図12(D)のRS22を参照)として前後方向に回転できるようになっている。図示を省略したが、羽部225は、シャフトの周囲に設けた捻りバネ等の弾性部材によって、図14において反時計回り方向に付勢されている。つまり、羽部225は、物品20の収容部SP20への収容状態において、収容部SP20を閉塞可能な被覆部と言うことができる。
胸部226左右両側には、各顎部227の端部に設けたピン227aを回転可能に支持する孔付きの支持部226が設けられている。すなわち、各顎部227は図12(C)に示した位置から2点鎖線で示した位置まで動かすことができる。各顎部227を図12(C)に2点鎖線で示した位置に動かした場合には、各顎部227の先端部が前から見えるようになるため、第2形態において装飾的な役目を果たすことになる。
第2構成部材220の内部には、変形制御機構の一部を構成する可動レバー228が設けられている。可動レバー228は、左又は右から見て略L字状を成しており、上側胴部221に設けられたピン228aとの協働によって直線案内を行う長孔228bを有しており、圧縮バネ228cによって下方に付勢されている。また、可動レバー228は、下部後側の端部が係合部228dとなっている。さらに、可動レバー228は、操作部228fの移動を案内する斜行した孔22fを上部に有している。孔22fには、ステンレス等の強磁性材料から成る円盤状の磁性部材228gが後面に設けられた操作部228fが移動可能に挿入されており、操作部228fは引張バネ228hによって前方に付勢されている。すなわち、操作部228fの磁性部材228gは、収容部SP20の底部に間隔をおいて向き合っている。
次に、図15を用いて、変形誘発用の物品20について説明する。この説明では、便宜上、図15(A)の手前側を前、奥側を後、左側を右、右側を左、上側を上、下側を下と表記し、他の図についてもこれらに準じて向きを表記する。
物品20は、胴部21および頭部22を有する人型形態となっており、頭部22には変形玩具200の第1形態(クワガタムシ形態、図13を参照)に対応した形象部分22aが設けられている。すなわち、物品20は、変形玩具200の第1形態に対応した外観を有している。図15(A)には形象部分22aの他、目、口、腕および脚等を非立体的に付したものを示したが、これらは立体的に構成されていてもよい。また、胴部21の下部には、高磁力のネオジム磁石やサマリウムコバルト磁石等から成る円柱状の永久磁石23が内蔵されている。
次に、図16および図17を用いて、変形玩具200の変形に係る動作(遊戯方法)について説明する。この説明では、図16の左側を前、右側を後、奥側を右、手前側を左、上側を上、下側を下と表記し、他の図についてもこれらに準じて向きを表記する。
変形玩具200を第2形態(人型形態、図12を参照)から第1形態(クワガタムシ形態、図13を参照)に変形させるときには、変形玩具200の脚部211を卓上等の比較的平坦な面FS上に置き、図16に示したように、第2構成部220を弾性部材の付勢力に抗して時計回り方向に回転させる。図16には示していないが、第2構成部220を反時計回り方向に回転させるときには各腕部223を第1形態(クワガタムシ形態、図13を参照)に見合うように予め動かしておく。第2構成部220を反時計回り方向に回転させると軸部212bの被係合部212b1に可動レバー228の係合部228dが係合するため、第2構成部220は反時計回り方向に略90度回転させたところで停止する。以上で変形玩具200が第2形態(人型形態、図12を参照)から第1形態(クワガタムシ形態、図13を参照)に変形する。第1形態の高さは第2形態の高さよりも小さくなる。
変形玩具200を第1形態(クワガタムシ形態、図13を参照)から第2形態(人型形態、図12を参照)に変形させるときには、図17に示したように、収容部SP20を覆う羽部225を開けて収容部SP20を露出させてから収容部SP20に物品20を挿入する。この挿入によって物品20が収容部SP20の底部に当接すると、永久磁石23の磁力によって磁性部材228eおよび操作部228fが引き寄せられて上方に移動し、この上方移動によって可動レバー228が前方に移動し、この前方移動によって可動レバー228の係合部228aの軸部212bの被係合部212b1への係合が解除される。すなわち、第2構成部220が弾性部材の付勢力によって時計回り方向に回転して復帰する(図14を参照)。この復帰過程では、収容部SP20に挿入された物品20は永久磁石23の磁力によって磁性部材228gに引き寄せられた状態を維持するため、図14に示したように、収容部SP20内の物品20は横向き姿勢となる。すなわち、物品20は、収容部SP20の底部に当接させる際の縦向き姿勢の初期状態から変化し、変形後の収容部SP20への収容状態においては横向き姿勢になる。収容部SP20に収容された物品20は羽部225によって覆い隠され、外部から見えないようにすることもできる。羽部225に開口部を形成する、または、羽部225の部材の一部を透明部材にすることで、収容部SP20に物品20が収容されても、物品20の一部が外部から見えるようにすることも可能である。以上で変形玩具200が第1形態(クワガタムシ形態、図13を参照)から第2形態(人型形態、図12を参照)に変形する。第2形態の高さは第1形態の高さよりも大きくなる。
次に、変形玩具200によって得られる主たる作用効果について説明する。
変形玩具200における第1形態(クワガタムシ形態、図13を参照)から第2形態(人型形態、図12を参照)への変形を、変形誘発用の物品20を使用して行えるため、変形に際して楽しさおよび面白さを遊戯者に提供することができる。また、例えば物品20を操縦者、変形玩具200を操縦者が操縦するロボットのようなキャラクタとして設定した場合には、変形後に変形に用いられた物品20が収容部SP20に収容された状態が、操縦者がロボットに乗り組む様子として演出されることにより、遊戯者に大きな興趣性を感じさせることが可能となる。
また、変形玩具200と変形誘発用の物品20とのセットを遊戯者に提供すれば、変形玩具200と物品20を別々に用意する面倒を解消することができるとともに、セット入手後に前記の楽しさおよび面白さを遊戯者に直ぐさま提供することができる。
次に、前記同様の作用効果が得られる変形玩具200の変形例について説明する。
〈変形例1〉形象部としての顎部227を、図18に示したように、弾性部材を用いて上向きに付勢し、かつ、係合によって下向き状態に維持するような顎部227-1の構成とし、この係合を第2構成部220の復帰に伴って解除できるようにすれば、変形玩具200が第1形態(クワガタムシ形態、図13を参照)から第2形態(人型形態、図12を参照)に変形するタイミングで顎部227を下向き状態から上向き状態に変化させて、当該変化に基づく楽しさおよび面白さを付加することができる。
〈変形例2〉変形玩具200の第2構成部220、例えば、図19に示したような胸部226に、磁性部材123bと同様の磁性部材を内蔵した載置部226bを設けてもよい。このようにすれば、変形玩具200が第1形態(クワガタムシ形態、図13を参照)にあるときや第2形態(人型形態、図12を参照)にあるときに、物品20を載置部226bに任意に載置することができ、当該載置に基づく楽しさおよび面白さを付加することができる。
〈変形例3〉物品20と連動する変形制御機構は、同様の動作が得られるものであれば図14に示した機構以外の機構を採用してもよい。また、前記変形例1の顎部227-1の係合を第2構成部220の回転変位に伴って解除するものを例示したが、第2構成部220の回転変位を利用して係合を機械的に解除する構成としてもよい。
《第3実施形態》
図20〜図27は本発明の第3実施形態に係る変形玩具300に関する図である。この変形玩具300は第1形態(ハチ形態、図21を参照)と当該第1形態とは異なる第2形態(人型形態、図20を参照)とに可逆的に変形可能であり、一部を除き、ポリプロピレンやABS樹脂等の合成樹脂から形成されている。
まず、図20〜図24を用いて、変形玩具300の構成について説明する。この説明では、便宜上、図20(A)の手前側を前、奥側を後、左側を右、右側を左、上側を上、下側を下と表記し、他の図についてもこれらに準じて向きを表記する。
変形玩具300は、変形誘発用の物品30(図25を参照)が接触可能な接触部(操作部323、図24を参照)を有しており、接触部(操作部323)への物品30の接触を契機として第1形態から第2形態に変形可能に構成されている。
変形玩具300は、第1構成部310と、第1構成部310に変位可能に設けられた第2構成部320とを備えている。第1構成部310は、脚部311と、脚部311に設けられた胴部312と、胴部312の右側に設けられた第1腕部313と、胴部312の左に設けられた第2腕部314と、第1腕部313に設けられた載置部315と、載置部315に回転変位可能に設けられた1対の羽部316とを有している。第2構成部320は、直線変位可能に胴部312に設けられた顔面部321と、回転変位可能に顔面部321に設けられた頭部322とを有している。第1腕部313と第2腕部314はハチに対応した形象部(ハチの頭と腹)であり、第1腕部313に設けられた触角部313aもハチに対応した形象部(触角)であり、第2腕部314に設けられた針部314aもハチに対応した形象部(針)である。
すなわち、変形玩具300の第2構成部320は第1構成部310に対する直線変位が可能となるように設けられており、胴部312の一部(隔壁部312c、図24を参照)と顔面部321の一部(係合部321e1)は相互接触によって第2構成部320の直線変位を規制する規制部(符号省略)となっている。後に詳述するが、変形玩具300は、変形制御機構(符号省略、操作部323を含む)を有し、変形制御機構は、接触部(操作部323)に物品30が接触していないことを条件に第1構成部310が第2構成部320を第1形態で保持可能に制御し、かつ、接触部(操作部323)に物品30が接触したことを条件に第1構成部310による前記第2構成部120の保持を解除可能に制御する。ちなみに、変形玩具300は、変形玩具300の第1構成部310における第1腕部313の回転変位の動力源と、第2腕部314の回転変位と、羽部316の回転変位とを生じさせる弾性部材を動力源として有し、これらの弾性部材は、いずれも捻りバネ等の弾性部材であり、第2構成部320における顔面部321の直線変位と、頭部322の回転変位とを生じさせる弾性部材は、いずれも圧縮バネや捻りバネ等の弾性部材である。
第1構成部310の構成を図21〜図24を用いて詳述すると、脚部311は上から見て略十字状を成しており、胴部312は略4角筒状を成している。胴部312の上部の左右両側には左または右から見て略矩形状の縦長孔312aが設けられ、各縦長孔312aにはシャフト312bが設けられ、胴部312の内部には隔壁部312cが設けられている。
第1腕部313の端部には、前から見て略3/4円状のカム部313bが設けられ、カム部313bの周面には突起313b1が設けられている。カム部313bは胴部312の右側の縦長孔312aに挿入された部分をシャフト312bに回転可能に支持され、上下方向に回転できるようになっている。図示を省略したが、第1腕部313は、シャフト312bの周囲に設けた捻りバネ等の弾性部材によって、図24において反時計回り方向に付勢されている。
第2腕部314の端部には、前から見て略3/4円状のカム部314bが設けられ、カム部314bの周面には突起314b1が設けられている。カム部314bは胴部312の左側の縦長孔312aに挿入された部分をシャフト312bに回転可能に支持され、上下方向に回転できるようになっている。図示を省略したが、第2腕部314は、シャフト312bの周囲に設けた捻りバネ等の弾性部材によって、図24において時計回り方向に付勢されている。
載置部315の後部には、上から見て略1/3円状の切欠部315aが設けられている。また、載置部315の内部には、下面に2個の係合凹部315b1を有する略円柱状の可動盤315bが設けられており、可動盤315bの上面にはステンレス等の強磁性材料から成る磁性部材315cが設けられている。この可動盤315bは、圧縮バネ315dによって下方に付勢されている。
各羽部316の端部には、第1腕部313に設けられた孔313cに挿入された軸部316aが設けられており、端部の上面には、可動盤315bの係合凹部315b1に係合可能な係合凸部316bが設けられている。図示を省略したが、各羽部316は、軸部316aの周囲に設けた捻りバネ等の弾性部材によって、各々が開く方向に付勢されている。すなわち、各羽部316は、軸部316aを中心として前後方向に回転できるようになっており、各々の係合凸部316bが可動盤315bの係合凹部315b1それぞれに係合している状態では図21に示したように各羽部316は閉じた状態を維持し、一方、各々の係合凸部316bが可動盤315bの係合凹部315b1それぞれに係合していない状態では図22に示したように各羽部316は開いた状態となる。この開いた状態における各羽部316の最大開放角度は、載置部315の切欠部315aの各端との当接によって規制されるようになっている。
第2構成部320の構成を図24を用いて詳述すると、顔面部321は略四角筒状を成している。顔面部321の上部には、物品30を収容可能な収容部SP30が設けられている。また、顔面部321の左右両側には軸部321aが設けられ、収容部SP30の底部の中央には孔321bが設けられ、その周囲にはステンレス等の強磁性材料から成るリング状の磁性部材315cが設けられている。さらに、顔面部321の左右両側には、略半球状の突起321dが設けられいる。さらに、顔面部321の下部には左右2本のガイド杆321eが設けられており、各ガイド杆321eの下端内側には係合部321eが設けられている。顔面部321の収容部SP30の底部と胴部312の隔壁部312cとの間には圧縮バネ321fが設けられており、顔面部321はこの圧縮バネ321fによって上方に付勢されている。さらに、各ガイド杆321eの内側には、胴部312に設けられたシャフト(符号省略)によって回転可能に支持されたリンク状の被係合部321gが各ガイド杆321eに対応して設けられている。図示を省略したが、各被係合部321gは図24に示した係合位置を確保するために、シャフトの周囲に設けた捻りバネ等の弾性部材によって付勢されている。
第2構成部320の顔面部321の内部には、変形制御機構の一部を構成する操作部323が設けられている。この操作部323は棒状であり、略円錐台状の係合部323aをその下端に有している。操作部323は棒状部分を収容部SP30の底部の孔321bに挿入されていて、上端部を孔321bから上方に突出し、係合部323aを各被係合部321gの内側端部に接触している。
頭部322は、収容部SP30を閉塞可能な形を成していて、左右両側に設けられた脚部322aを顔面部321の軸部321aそれぞれに回転可能に支持されている。図示を省略したが、頭部322は軸部321aそれぞれの周囲に設けた捻りバネ等の弾性部材によって後方(図24の右から見て反時計回り方向)に付勢されている。また、頭部322と顔面部321との間には、頭部322を開放状態で維持するための凹凸嵌合等による係合手段が設けられている。
次に、図25を用いて、変形誘発用の物品30について説明する。この説明では、便宜上、図25(A)の手前側を前、奥側を後、左側を右、右側を左、上側を上、下側を下と表記し、他の図についてもこれらに準じて向きを表記する。
物品30は、胴部31および頭部32を有する人型形態となっており、頭部32には変形玩具300の第1形態(ハチ形態、図21を参照)に対応した形象部分32aが設けられている。すなわち、物品30は、変形玩具300の第1形態に対応した外観を有している。図25(A)には形象部分22aの他、目、口、腕および脚等を非立体的に付したものを示したが、これらは立体的に構成されていてもよい。また、胴部31の下部には、高磁力のネオジム磁石やサマリウムコバルト磁石等から成る円柱状の永久磁石13が内蔵されている。
次に、図26および図27を用いて、変形玩具300の変形に係る動作(遊戯方法)について説明する。この説明では、図27(A)の手前側を前、奥側を後、左側を右、右側を左、上側を上、下側を下と表記し、他の図についてもこれらに準じて向きを表記する。
変形玩具200を第1形態(ハチ形態、図21を参照)から第2形態(人型形態、図20を参照)からに変形させるときには、変形玩具200の脚部211を卓上等の比較的平坦な面上に置き、図26(A)に示したように、載置部315に物品30を載置する。載置部315に物品30が載置されると、永久磁石33の磁力によって磁性部材315cおよび可動盤315bが引き寄せられて上方に移動し、この上方移動によって可動盤315bの各係合凹部315b1が各羽部316の係合凸部316bそれぞれから離れて係合が解除されて、図26(B)に示したように各羽部316が弾性部材の付勢力によって開く。すなわち、各羽部316が閉じた状態から開いた状態に変化して、図22に示したように顔面部321の上端が露出して収容部SP30が見えるようになる。
続いて、図27(A)に示したように、収容部SP30に物品30を挿入する。挿入された物品30は永久磁石33の磁力によって磁性部材321cに引き寄せられるため、この引き寄せによって操作部323の突出部分が物品30によって下方に押圧される。操作部323の突出部分が押圧されると当該操作部323の係合部323aが下方に移動し、この下方移動によって各被係合部321gの内側端部が下方に押圧されて回転し、各ガイド杆321eの係合部321e1への係合が解除される。
各ガイド杆321eの係合部321e1の係合が解除されると、図27(B)に示したように、顔面部321が上方に移動し、各ガイド杆321eの係合部321e1が隔壁部312に引っかかったところで上方移動が停止する。すなわち、顔面部321の上部が胴部312の上端から上方に突出して、図20に示したように外部から見えるようになる。
また、顔面部321が上方に移動すると、図27(B)に示したように、各突起321dの上方に移動して第1腕部313の突起313b1と第2腕部314の突起314b1から離反するため、この離反によって第1腕部313が弾性部材の付勢力によって反時計回り方向に回転し、かつ、第2腕部314が弾性部材の付勢力によって時計回り方向に回転する。
さらに、顔面部321が上方に移動すると、図27(B)に示したように、この上方移動に伴う衝撃および慣性により、頭部322の係合が解除されて弾性部材の付勢力によって回転し、当該頭部322が顔面部321の上端を覆う。つまり、頭部322は、物品30の収容部SP30への収容状態において、収容部SP30を閉塞可能な被覆部と言うことができる。収容部SP30に収容された物品30は頭部322によって覆い隠され、外部から見えないようすることもできる。また、顔面部321および頭部322の少なくとも一部を透明部材で構成する、または、顔面部321および頭部322の少なくともいずれか一方に開口部を形成することで、収容部SP30に物品30が収容されても、物品30の一部が外部から見えるようにすることも可能である。以上で変形玩具300が第1形態(ハチ形態、図21を参照)から第2形態(人型形態、図20を参照)に変形する。第2形態の高さは第1形態の高さよりも大きくなる。
変形玩具200を第2形態(人型形態、図20を参照)から第1形態(ハチ形態、図21を参照)に変形させるときには、頭部322を開いて係合させ、収容部SP30から物品30を取り出す。続いて、顔面部322を下方に移動させて、各ガイド杆321eの係合部321eを被係合部321gそれぞれに係合させる(図24を参照)。顔面部322を下方に移動させると、各突起321dによって第1腕部313の突起313b1と第2腕部314の突起314b1がそれぞれ下方に押圧されて、第1腕部313と第2腕部314が復帰する(図21(B)を参照)。続いて、開いた状態にある各羽部316を閉じた状態に復帰させる(図21(A)を参照)。以上で変形玩具300が第2形態(人型形態、図20を参照)から第1形態(ハチ形態、図21を参照)に変形する。第1形態の高さは第2形態の高さよりも小さくなる。
次に、変形玩具300によって得られる主たる作用効果について説明する。
変形玩具300における第1形態(ハチ形態、図21を参照)から第2形態(人型形態、図20を参照)への変形を、変形誘発用の物品30を使用して行えるため、変形に際して楽しさおよび面白さを遊戯者に提供することができる。また、例えば物品30を操縦者、変形玩具300を操縦者が操縦するロボットのようなキャラクタとして設定した場合には、変形後に変形に用いられた物品30が収容部SP30に収容された状態が、操縦者がロボットに乗り組む様子として演出されることにより、遊戯者に大きな興趣性を感じさせることが可能となる。
また、変形玩具300と変形誘発用の物品30とのセットを遊戯者に提供すれば、変形玩具300と物品10を別々に用意する面倒を解消することができるとともに、セット入手後に前記の楽しさおよび面白さを遊戯者に直ぐさま提供することができる。
次に、前記同様の作用効果が得られる変形玩具100の変形例について説明する。
〈変形例1〉物品30と連動する変形制御機構は、同様の動作が得られるものであれば図24に示した機構以外の機構を採用してもよく、物品30と連動する羽部開放機構も、同様の動作が得られるものであれば図23に示した機構以外の機構を採用してもよい。または、顔面部322の係合を顔面部320の直線変位に伴って解除するものを例示したが、顔面部320の直線変位を利用して係合を機械的に解除する構成としてもよい。