JP2019088386A - 乗物用シート - Google Patents

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Akihiro Suzuki
章弘 鈴木
武司 下里
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Abstract

【課題】硬軟2層構造のパッド体を備えた乗物シートにおいて、パッド体を被覆するカバー材を作業性良くかつ弛みなく取付けることができる乗物用シートを提供する。【解決手段】クッションパッド10が、表層パッド11と、表層パッド11より硬質かつ低密度の裏層パッド12と、を備える。裏層パッド12の裏面の外周縁部にはクッションカバー20の端末部に取付けられた板状部材21が挿入支持される凹部12b1が形成されている。板状部材21は、一端がクッションカバー20の端末部に固定され、他端との間に拡開部21aが設けられている。凹部12b1は、板状部材21を挿入可能な開口部12b17と、挿入された板状部材21を裏面の面内方向への相対移動を許容する収容部Sと、収容部Sに収容された板状部材21の拡開部21aの下端部に当接して板状部材21が開口部12b17側に移動することを阻止する突起部12cと、を有する。【選択図】図9

Description

本発明は、乗物用シートに関する。
従来からクッション材として2層構造のパッド体を使用し、その上を表皮材としてのカバー材で被覆して形成された乗物用シートが知られている。下記特許文献1には、ポリウレタン樹脂の発泡体である表層パッドの着座面と反対側にAS樹脂(アクリロニトリル、スチレンのコポリマー)の発泡体である裏層パッドが一体成形されたパッド体が使用された乗物用シートが開示されている。着座面側から見たとき、裏層パッドの裏面側の外周縁部には所定の幅長さを有し裏面側から着座面側に向けて延びて配設された凹部が複数形成されている。凹部には、カバー材の端末に設けられたクリップが挿入されて係止されている。これによって、カバー材はパッド体を覆った状態で保持されている。
特開2010−125138号公報
上記特許文献1に記載される乗物用シートにおいては、カバー材の端末に設けられたクリップは硬質の樹脂によって形成され先端に爪を有する立体形状をしている。カバー材の端末に縫製により取付ける作業性が悪いとともに、クリップを繰り返し凹部に対して出し入れすると、裏層パッドの凹部の外周壁面部分が爪によって削られ連結力が低下するという問題があった。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものである。クッション材として硬軟2層構造のパッド体を備えた乗物シートにおいて、パッド体を被覆するカバー材を作業性良くかつ弛みなく取付けることができる乗物用シートを提供することを課題とする。
本発明の第1発明は、乗物用シートであって、クッション材であるパッド体と、該パッド体を被覆する表皮材であるカバーと、を有し、前記パッド体は、着座面の側の表層パッドと、該表層パッドの前記着座面の反対側に層状に一体化される前記表層パッドより硬質かつ低密度な裏層パッドと、を有し、該裏層パッドを前記着座面に対し垂直な方向から見たとき、前記裏層パッドの前記着座面の反対側の面の外周縁部において前記カバーの端末部に取付けられた係合部材が挿入されて支持される前記着座面の方向に延びる凹部が形成されており、前記係合部材は一端が前記カバーの端末部に固定された板状部材で前記一端と他端との間に前記カバーの端末部に沿って幅が広まった拡開部又は貫通孔を有し、前記凹部は、前記係合部材を前記他端の側から挿入可能な開口部と、該開口部から挿入された前記係合部材を前記裏層パッドの前記着座面の反対側の面内方向における相対移動が許容された状態で収容する収容部と、該収容部に収容されている前記係合部材の前記拡開部又は前記貫通孔の周縁部に当接して前記係合部材が前記開口部の側に移動することを阻止する阻止部とを有することを特徴とする。
第1発明によれば、カバーはパッド体に対しパッド体を被覆した状態でその端末部に取付けられた係合部材を裏層パッドの凹部に開口部から挿入して収容部において着座面の反対側の面内方向に相対移動させることで拡開部又は貫通孔の周縁部を阻止部に当接させて取付けることができる。この取付け構造は、係合部材を裏層パッドの凹部に開口部から挿入して拡開部又は貫通孔の周縁部を阻止部に係合させればよいのでカバーをパッド体に作業性良く取付けることができる。また、係合部材の裏層パッドに対する係脱を繰り返しても係合部材によって裏層パッドを削り減らされることが少ないのでカバーはパッド体に対し弛みなく取付けることができる。
本発明の第2発明は、上記第1発明において、前記係合部材には前記拡開部が形成されており、前記拡開部は中央部から両側に向かって突出して形成された突出部を有し、前記阻止部はそれぞれの前記突出部に対応して設けられていることを特徴とする。
第2発明によれば、中央部から両側に向かって突出して形成された突出部が、それぞれ、阻止部に当接して取付けられているので係合部材を裏層パッドの凹部にバランスよく取付けられ、カバーをパッド体に対しより弛みなく取付けることができる。
本発明の第3発明は、上記第1発明又は上記第2発明において、前記阻止部は、前記裏層パッドの前記凹部が形成された部位における前記着座面に対し垂直な方向における長さの中央より前記着座面の反対側の面に近い部位に形成されていることを特徴とする。
第3発明によれば、係合部材を裏層パッドの凹部に開口部から挿入して拡開部又は貫通孔の周縁部を阻止部に係合させやすく、カバーをパッド体により作業性良く取付けることができる。
本発明の一実施形態にかかる自動車用シートの斜視図である。 上記実施形態にかかるシートクッションの斜視図である。 上記実施形態にかかるシートクッションの平面図である。 上記実施形態にかかるシートクッションのクッションパッドの分解斜視図である。 上記実施形態にかかるシートクッションの裏層パッドを裏面から見た斜視図である。 図5のVI−VI線で切断して示す断面図である。表層パッドと表皮材を二点鎖線で示している。 図5のVII−VII線で切断して示す断面図である。表層パッドとクッションカバーを二点鎖線で示している。 図5のVIII−VIII線で切断して示す断面図である。表層パッドとクッションカバーを二点鎖線で示している。 図5のIX−IX線で切断して示す断面図である。表層パッドとクッションカバーを二点鎖線で示している。 図5のX−X線で切断して示す断面図である。表層パッドとクッションカバーを二点鎖線で示している。 図5のXI−XI線で切断して示す断面図である。表層パッドとクッションカバーを二点鎖線で示している。 クッションカバーの端末に板状部材が取付けられた状態を示す斜視図である。 他の実施形態に係るクッションカバーの端末に板状部材が取付けられた状態を示す斜視図である。
図1〜図12に本発明の一実施形態である自動車用シート1を示す。各図中、矢印により自動車用シート1が自動車のフロアFに取付けられた時の自動車及び自動車用シート1の各方向を示す。以下の説明において、方向に関する記述は、この方向を基準として行うものとする。
図1に示すように、自動車用シート1は、3人掛けベンチシートであり、車室の幅と略同じ左右方向長さを有している。自動車用シート1は、着座乗員の臀部及び大腿部を支持するシートクッション2と、着座乗員の背部を支持するシートバック3と、を備えている。シートクッション2とシートバック3は、シートクッション2の後端部に対してシートバック3の下端部が当接されるとともに、シートクッション2に対してシートバック3が立設された状態でフロアFに対して取付けられて自動車用シート1が構成されている。シートバック3は、通常のもので、ポリウレタン樹脂の発泡体であるバックパッドを表皮材であるバックカバーで被覆した構造とされている。シートクッション2の上側の面及びシートバック3の前側の面が、着座乗員の身体が当接する着座面である。ここで、自動車用シート1が、特許請求の範囲の「乗物用シート」に相当する。
図2及び図3に示すように、シートクッション2は、左右一対の左右座席部2Sと、左右座席部2Sの間に配置される中央座席部2Cと、を有している。また、シートクッション2は、クッション材であるクッションパッド10と、クッションパッド10の着座乗員側の表面を覆う表皮材であるクッションカバー20と、を有している。ここで、クッションパッド10とクッションカバー20が、それぞれ、特許請求の範囲の「パッド体」と「カバー」に相当する。
図2〜図4に示すように、クッションパッド10は、着座面側である表側に配置される表層パッド11と、表層パッド11の着座乗員と反対側である裏側に配置された裏層パッド12と、を有する。表層パッド11は、ポリウレタン樹脂を発泡成形したウレタン発泡体から形成されており、その密度は例えば0.045±0.005g/cm3程度に設定されている。表層パッド11は、クッションパッド10の着座面側の全面を占める形状及び面積を有する表面部11aと、着座面と反対側の面を形成する裏面部11bと、を有する。表層パッド11は、図6に示すように、左右座席部2Sの着座乗員の臀部を支持する部分である臀部支持部11cが、左右座席部2Sの着座乗員の大腿部を支持する部分である大腿部支持部11dより肉厚に形成されている。これは、座圧の高い臀部支持部11cにおいて座圧の低い大腿部支持部11dより着座乗員の身体を弾性支持して座り心地をよくするためのものである。また、表層パッド11は、図7に示すように、中央座席部2Cの臀部支持部11eと大腿部支持部11fは、左右座席部2Sの臀部支持部11cと大腿部支持部11dより若干肉厚に形成されている。表層パッド11の表面部11aには、図4に示すように、左右座席部2Sの左右において前後方向に延びる一対の縦溝11a1と、一対の縦溝11a1間を後端部と前後方向略中央部でつなぐ2本の横溝11a2が形成されている。中央座席部2Cの左右においても前後方向に延びる一対の縦溝11a1が形成されている。縦溝11a1と横溝11a2は、横断面が上方に開口した略U字状に形成されている。
図4〜図7に示すように、裏層パッド12は、ポリプロピレンやポリエチレン等のオレフィン系樹脂のビーズ発泡成形体であり、その密度は0.03g/cm3程度に設定されている。裏層パッド12は、表層パッド11より密度が小さく、弾性率が高い硬質なものとして形成されている。裏層パッド12の体積は、クッションパッド10全体体積の1/3程度とされている。
図4〜図7に示すように、裏層パッド12は、表層パッド11の裏面部11bの一部に当接する表側部12aと、着座面と反対側の面を形成する裏側部12bと、を有する。裏層パッド12には、左右座席部2Sに対応する部分において上面視でシート幅方向中央側に開口した略U字状の孔12fが設けられている。また、裏層パッド12には、中央座席部2Cの前後方向略中央部において上面視で略矩形状の孔12gが設けられている。これによって、裏層パッド12に対して表層パッド11を一体発泡成形した際、裏層パッド12の孔12f及び孔12gには表層パッド11の一部が侵入して成形硬化され表層パッド11の裏面部11bの一部である露出裏面部11b1が形成される。露出裏面部11b1は、裏層パッド12の裏側部12bとともにクッションパッド10の裏側を形成する。裏層パッド12の表側部12aは、表層パッド11の裏面部11bの露出裏面部11b1以外の部分である接合裏面部11b2に対し表層パッド11の一体発泡成形時に接合される。図7に示すように、表層パッド11の裏面部11bや裏層パッド12の裏側部12bには、必要に応じて所定位置に使用材料を節約するための肉盗み穴11gや肉盗み穴12eを設けていてもよい。
図3〜図7に示すように、裏層パッド12の前後左右の外周縁部の内側には鉄ワイヤ製のフレーム13がインサートされている。フレーム13は、上面視で後方が開口した略U字状の主フレーム13aと、主フレーム13aの開口部側間に配置される後フレーム13bと、を有する。図3及び図4に示すように、主フレーム13aは、裏層パッド12の前側外周縁部に沿って略左右方向に延びる前フレーム部13a1と、裏層パッド12の左右側外周縁部に沿って略前後方向に延びる一対の左右フレーム部13a2と、を有する。
前フレーム部13a1には、クッションパッド10をフロアFに係止するための左右一対の前係止フレーム14が溶接で連結されている。前係止フレーム14は、図5に示すように、裏側部12bと平行に延びるプレート部14aと、プレート部14aに対して溶接で連結されたU字状のワイヤが折り曲げ加工されたワイヤ部14bと、を備えている。フロアFに設けられた取付穴(図示せず)にワイヤ部14bが挿入されることによりフロアFに係止される。一対の左右フレーム部13a2は、それぞれ、裏層パッド12の左右側外周縁部に沿って上面視でシート幅方向外側に向けて湾曲するように曲げ加工されて形成されている。
図3〜図5に示すように、後フレーム13bは、上面視で左右端部側が裏層パッド12の後側外周縁部に沿うとともに左右方向中央部が孔12gの後端側外周縁部に沿って左右方向に延びるような形状に形成されている。後フレーム13bの左右端部は、一対の左右フレーム部13a2の後端部に対して溶接で連結されている。これによって、フレーム13は、上面視で枠状に形成されている。後フレーム13bの左右端部側には、それぞれ、シートバック3を係止するための後係止フレーム15が溶接で連結されている。後係止フレーム15は、U字状のワイヤが折り曲げ加工されて形成されている。そして、裏層パッド12にフレーム13がインサートされたとき、前係止フレーム14のワイヤ部14bと後係止フレーム15を除くその他の部分は、裏層パッド12の中に配置される。なお、フレーム13の裏層パッド12へのインサートは、裏層パッド12をビーズ発泡成形する際に、型内の所定位置にフレーム13を配置して一体発泡成形することによって行われる。
図5に示すように、裏層パッド12の裏側部12bの外周縁部には、複数の凹部12b1が設けられている。複数の凹部12b1は、それぞれ、実質的に同一構造で裏側部12bに平行に延びる長さが異なるだけなので代表として図8〜図11にその断面を示す裏側部12bの右側端部の凹部12b1について説明する。図8に示すように、凹部12b1は、長手方向を前後方向とする略直方体形状の空洞の一部に略直方体状の突起部12cが外周壁面から突出して2つ設けられた形状をしている。具体的には、凹部12b1は、フロアFに垂直で左右方向に延びる面で切った断面においては、図8及び図9に示すように、左側(シート幅方向内側)に位置する内壁12b12と、右側(シート幅方向外側)に位置する外壁12b13と、内壁12b12と外壁12b13の上端部同士を連結する上壁12b14と、に囲まれている。また、凹部12b1は、フロアFに垂直で前後方向に延びる面で切った断面においては、図10及び図11に示すように、前側に位置する前壁12b15と、後側に位置する後壁12b16と、前壁12b15と後壁12b16の上端部同士を連結する上壁12b14と、に囲まれている。内壁12b12と外壁12b13は対向して平行に延び、前壁12b15と後壁12b16も対向して平行に延びている。すなわち、凹部12b1は、内壁12b12、外壁12b13、前壁12b15、後壁12b16、上壁12b14によって囲まれ下方に開口部12b17を有する略直方体形状の凹みとして形成されている。
図8〜図11に示すように、凹部12b1の外壁12b13からは内壁12b12方向に向かって突出する突起部12cが2つ設けられている。具体的には、突起部12cは、外壁12b13と前壁12b15が交わるコーナ部に設けられる前突起部12c1と、外壁12b13と後壁12b16が交わるコーナ部に設けられる後突起部12c2と、で構成される。前突起部12c1と後突起部12c2とは、外壁12b13の前後方向中央部において外壁12b13に垂直に左右方向に延びる面に関して対称形状なので、代表として後突起部12c2について説明し、前突起部12c1は後突起部12c2に対応する符号をつけて説明を省略する。図9及び図11に示すように、後突起部12c2は、対向して左右方向に延びる上壁部12c21及び下壁部12c22と、上壁部12c21と下壁部12c22の左端部同士を連結する外壁部12c23と、上壁部12c21と下壁部12c22の前端部同士を連結する前壁部12c24と、を有する。上壁部12c21と下壁部12c22の右端部同士は外壁12b13に連結され、上壁部12c21と下壁部12c22の後端部同士は後壁12b16に連結されている。上壁部12c21と下壁部12c22の左右方向の長さは、後壁12b16の左右方向の長さの1/2程度であり、上壁部12c21と下壁部12c22の前後方向の長さは、外壁12b13の前後方向の長さの1/4程度である。そして、後突起部12c2は、外壁12b13と後壁12b16で形成されるコーナ部の上下方向ほぼ中央部より下側に形成されている。内壁12b12、外壁12b13、前壁12b15、後壁12b16、上壁12b14によって囲まれる空間から、突起部12cを除いた空間が収容部Sである。ここで、突起部12c、前突起部12c1、後突起部12c2が、それぞれ、特許請求の範囲の「阻止部」に相当する。
図12に示すように、クッションカバー20の端末部において裏層パッド12の凹部12b1に対応する部分には、樹脂製の板状部材21が縫製により取付けられている。板状部材21は、広幅の拡開部21aと、拡開部21aと同じ幅の取付部21bと、拡開部21aと取付部21bとをその中央部で連結する狭幅の連結部21cと、を有する。取付部21bが、クッションカバー20の端末部に対し縫製線21b1で縫製されることにより板状部材21がクッションカバー20に取付けられている。板状部材21は、面に垂直な方向から見たとき略横向きのH字状に形成されている。拡開部21aの前後方向の長さは、凹部12b1の前壁12b15と後壁12b16との間の間隔より若干短く形成されている。連結部21cの前後方向の長さは、前突起部12c1の後壁部12c14と後突起部12c2の前壁部12c24との間の間隔より若干短く形成されている。連結部21cの上下方向の長さは、前突起部12c1の上壁部12c11と下壁部12c12との間隔及び後突起部12c2の上壁部12c21と下壁部12c22との間隔より若干長く形成されている。拡開部21aにおいて、連結部21cより前後方向に突出した部分が前後一対の突出部21a1である。ここで、板状部材21が、特許請求の範囲の「係合部材」に相当する。
図8〜図12を参照して、クッションカバー20の端末部に取付けられた板状部材21が、凹部12b1の突起部12cに係止されて取付けられる手順について説明する。まず、板状部材21を拡開部21a側から凹部12b1の収容部Sの中に開口部12b17を通して挿入していく。そして、収容部Sの中に板状部材21の拡開部21aと連結部21cが挿入された状態で、板状部材21を右方向に(シート幅方向の外側方向に)移動させて、連結部21cを、前突起部12c1の後壁部12c14と後突起部12c2の前壁部12c24との間に通す。すると、拡開部21aの前後一対の突出部21a1がそれぞれ前突起部12c1の上側と後突起部12c2の上側に配置される。この状態で、板状部材21から手を離すと、クッションカバー20の張力により突出部21a1の下側の部分である下端部21a2がそれぞれ前突起部12c1の上壁部12c11と後突起部12c2の上壁部12c21に当接して板状部材21が裏層パッド12に対し係止される。これによって、クッションカバー20の端末部は板状部材21によって引っ張られた状態で裏層パッド12の裏側部12bに取付けられる。
以上のように構成される上記実施形態は、以下のような作用効果を奏する。クッションカバー20は、クッションパッド10に対しクッションパッド10を被覆した状態でその端末部に取付けられた板状部材21が裏層パッド12の凹部12b1中の突起部12cに係止されて係止されて取付けられる。この係止は、凹部12b1の収容部Sの中に板状部材21が挿入された状態で、板状部材21を右方向に(シート幅方向の外側方向に)移動させることにより、拡開部21aの前後一対の突出部21a1をそれぞれ前突起部12c1の上側と後突起部12c2の上側に当接させることにより行われる。この取付け構造は、板状部材21を裏層パッド12の凹部12b1に挿入して前突起部12c1と後突起部12c2に係合させればよいのでクッションカバー20をクッションパッド10に作業性良く取付けることができる。また、板状部材21の裏層パッド12に対する係脱を繰り返しても板状部材21によって裏層パッド12を削り減らされることが少ないのでクッションカバー20はクッションパッド10に対し弛みなく取付けることができる。
また、板状部材21には拡開部21aが形成されており、拡開部21aは前後一対の突出部21a1を有し、そのそれぞれが前突起部12c1と後突起部12c2に対応して設けられている。これによって、板状部材21を裏層パッド12の凹部12b1内の突起部12cにバランスよく取付けられ、クッションカバー20をクッションパッド10に対してより弛みなく取付けることができる。
さらに、突起部12cは、凹部12b1内において外壁12b13の上下方向ほぼ中央部より下側の着座面の反対側の面に近い部位に形成されている。これによって、板状部材21を裏層パッド12の凹部12b1に開口部12b17から挿入して拡開部21aの前後一対の突出部21a1を突起部12cに係合させやすく、クッションカバー20をクッションパッド10により作業性良く取付けることができる。
図13に、本発明の他の実施形態が示されている。上記一実施形態との違いは、板状部材21の形状が異なるとともに、それに伴って突起部12cの取付位置が異なっている点である。上記一実施形態と共通の構造については対応する符号を付して詳細な説明を省略する。本実施形態の板状部材21Aは、板状部材21と上下方向長さ、前後方向長さ、板厚とも同一で、略矩形状に形成され、その前後方向中央部に矩形状の貫通孔21A1が設けられている。貫通孔21A1は、その上下方向長さが板状部材21の連結部21cの上下方向の長さと同一で、その左右方向長さが突出部21a1の前後方向長さと同一である。また、貫通孔21A1の上辺部の上下方向位置は、板状部材21の下端部21a2の位置と同一である。そして、裏層パッド12において、図示は省略するが板状部材21の後突起部12c2と同一形状の突起部が凹部12b1の外壁12b13の貫通孔21A1に対応する位置に設けられている。これによって、板状部材21Aは、板状部材21と同様に凹部12b1の突起部に係止して取付けられる。作用効果については、上記一実施形態と同様である。ここで、板状部材21Aが、特許請求の範囲の「係合部材」に相当する。
以上、特定の実施形態について説明したが、本発明は、それらの構成に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、次のようなものが挙げられる。
1.上記実施形態においては、自動車用シート1のシートクッション2に本発明を適用したが、シートバック3のバックパッドを表層パッドと裏層パッドの2層構造として本発明を適用することもできる。さらに、飛行機、船、電車等に搭載の乗物用シートに適用してもよい。
2.上記実施形態においては、裏層パッド12としてポリプロピレンやポリエチレン等のオレフィン系のビーズ発泡樹脂製としたが、これに限らず、スチレン系樹脂やスチレン系樹脂とオレフィン系樹脂との複合樹脂のビーズ発泡樹脂製とすることもできる。
3.上記実施形態においては、板状部材21において、拡開部21aと取付部21bとを同一の幅に形成した。しかし、これに限らず、取付部21bの幅を長くして、そこに複数の拡開部21aを配設するようにしてもよい。これは、特にクッションカバー20の上面視におけるコーナ部において有効である。
1 自動車用シート(乗物用シート)
2 シートクッション
10 クッションパッド(パッド体)
11 表層パッド
11a 表面部
11b 裏面部
12 裏層パッド
12a 表側部
12b 裏側部
12b1 凹部
12b12 内壁
12b13 外壁
12b14 上壁
12b15 前壁
12b16 後壁
12b17 開口部
12c 突起部
12c1 前突起部
12c11 上壁部
12c12 下壁部
12c14 後壁部
12c2 後突起部
12c21 上壁部
12c22 下壁部
12c23 外壁部
12c24 前壁部
20 クッションカバー
21 板状部材(係合部材)
21a 拡開部
21a1 突出部
21a2 下端部
21A 板状部材(係合部材)
21A1 貫通孔
F フロア
S 収容部

Claims (3)

  1. 乗物用シートであって、
    クッション材であるパッド体と、該パッド体を被覆する表皮材であるカバーと、を有し、
    前記パッド体は、着座面の側の表層パッドと、該表層パッドの前記着座面の反対側に層状に一体化される前記表層パッドより硬質かつ低密度な裏層パッドと、を有し、
    該裏層パッドを前記着座面に対し垂直な方向から見たとき、前記裏層パッドの前記着座面の反対側の面の外周縁部において前記カバーの端末部に取付けられた係合部材が挿入されて支持される前記着座面の方向に延びる凹部が形成されており、
    前記係合部材は一端が前記カバーの端末部に固定された板状部材で前記一端と他端との間に前記カバーの端末部に沿って幅が広まった拡開部又は貫通孔を有し、
    前記凹部は、前記係合部材を前記他端の側から挿入可能な開口部と、該開口部から挿入された前記係合部材を前記裏層パッドの前記着座面の反対側の面内方向における相対移動が許容された状態で収容する収容部と、該収容部に収容されている前記係合部材の前記拡開部又は前記貫通孔の周縁部に当接して前記係合部材が前記開口部の側に移動することを阻止する阻止部とを有する乗物用シート。
  2. 請求項1において、前記係合部材には前記拡開部が形成されており、前記拡開部は中央部から両側に向かって突出して形成された突出部を有し、前記阻止部はそれぞれの前記突出部に対応して設けられている乗物用シート。
  3. 請求項1又は請求項2において、前記阻止部は、前記裏層パッドの前記凹部が形成された部位における前記着座面に対し垂直な方向における長さの中央より前記着座面の反対側の面に近い部位に形成されている乗物用シート。

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