JP2019088345A - 放射線撮影システム - Google Patents
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Abstract
【課題】放射線撮影装置で生成する画像のS/Nの低下を抑制できる放射線撮影システムを提供する。
【解決手段】撮影対象物である患者Pに向けて放射線111を発生させる放射線発生装置110と、患者Pを間に挟んで放射線発生装置110と対向する位置に配置され、入射した放射線111を電気信号に変換して撮影に係る画像を生成する放射線撮影装置130と、患者Pと放射線撮影装置130との間に配置され、患者Pを載置可能に構成された天板120を備える。そして、天板120を、患者Pを保持するための部材であって、放射線111が所定のエネルギーのときに放射線111の透過率が90%以上である保持部材121を含み構成する。
【選択図】図1
【解決手段】撮影対象物である患者Pに向けて放射線111を発生させる放射線発生装置110と、患者Pを間に挟んで放射線発生装置110と対向する位置に配置され、入射した放射線111を電気信号に変換して撮影に係る画像を生成する放射線撮影装置130と、患者Pと放射線撮影装置130との間に配置され、患者Pを載置可能に構成された天板120を備える。そして、天板120を、患者Pを保持するための部材であって、放射線111が所定のエネルギーのときに放射線111の透過率が90%以上である保持部材121を含み構成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、放射線を用いて撮影対象物を撮影する放射線撮影システムに関するものであり、特に、医用画像の診断やその他の放射線画像の分析などに用いて好適なものである。
現在、医療現場においては、X線等の放射線を用いた放射線撮影として、全脊椎や全下肢などの長尺撮影のニーズが高まっている。この長尺撮影について、図7を用いて説明する。
図7は、長尺撮影を行う放射線撮影システムの概略構成の一例を示す図である。
図7(a)及び図7(b)には、放射線発生装置710から撮影対象物である患者Pに向けて放射線711を発生させ、入射した放射線711を放射線撮影装置で検出するシステムが示されている。具体的に、図7(a)には、患者Pの体軸方向Aに沿って放射線撮影装置720を移動させながら放射線発生装置710から放射線711を曝射し、放射線撮影装置720で得られた画像を画像処理によってつなぎ合わせて長尺撮影を行うシステムが示されている。また、図7(b)には、放射線を検出する複数のセンサパネルを患者Pの体軸方向Aに沿って配置し形成した射線撮影装置730を用いて、放射線発生装置710から放射線711の一度の曝射で長尺撮影を行うシステムが示されている。この図7(a)及び図7(b)のいずれのシステムにおいても、患者Pと放射線撮影装置720,730との間に天板を設けることにより、撮影手順の簡略化が可能なタイプ(例えば、図8に示す患者Pを臥位状態で撮影する臥位撮影)がある。
図7(a)及び図7(b)には、放射線発生装置710から撮影対象物である患者Pに向けて放射線711を発生させ、入射した放射線711を放射線撮影装置で検出するシステムが示されている。具体的に、図7(a)には、患者Pの体軸方向Aに沿って放射線撮影装置720を移動させながら放射線発生装置710から放射線711を曝射し、放射線撮影装置720で得られた画像を画像処理によってつなぎ合わせて長尺撮影を行うシステムが示されている。また、図7(b)には、放射線を検出する複数のセンサパネルを患者Pの体軸方向Aに沿って配置し形成した射線撮影装置730を用いて、放射線発生装置710から放射線711の一度の曝射で長尺撮影を行うシステムが示されている。この図7(a)及び図7(b)のいずれのシステムにおいても、患者Pと放射線撮影装置720,730との間に天板を設けることにより、撮影手順の簡略化が可能なタイプ(例えば、図8に示す患者Pを臥位状態で撮影する臥位撮影)がある。
図8は、臥位撮影を行う放射線撮影システムの概略構成の一例を示す図である。この図8には、臥位状態の患者Pの体軸方向をX方向とし、鉛直方向をZ方向とし、X方向及びZ方向と直交する方向をY方向としたXYZ座標系を示している。
図8(a)及び図8(b)には、放射線発生装置810から臥位状態の患者Pに向けて放射線811を発生させ、入射した放射線811を放射線撮影装置820で検出するシステムが示されている。即ち、図8(a)及び図8(b)には、患者Pと放射線撮影装置820との間に天板を設けないシステムが示されている。この図8(a)及び図8(b)に示すように、天板を設けないシステムで臥位撮影を行った場合、患者Pは、放射線撮影装置820の上に横になる必要がある上、一般的に放射線撮影装置820は患者Pの身長よりも短いため、足置き台830などを用意する必要がある。このように、天板を設けないシステムの場合、臥位撮影時には足置き台830を用意する手間が発生してしまう。
これに対して、図8(c)及び図8(d)には、患者Pと放射線撮影装置820との間に天板840を設けたシステムが示されている。この図8(c)及び図8(d)に示すように、天板840を設けたシステムの場合、天板840が患者Pの身長よりも長ければ、図8(a)及び図8(b)に示す足置き台830を用意する必要がない。そして、この図8(c)及び図8(d)に示すシステムでは、関心領域に放射線撮影装置820を電動で移動させればよいので、撮影の簡略化を行うことができる。このような天板を設けた放射線撮影システムとしては、例えば特許文献1〜4に記載のシステムが挙げられる。
例えば、図8(c)及び図8(d)に示すように、患者Pと放射線撮影装置820との間に天板840を配置した場合、天板840が入射した放射線811を吸収するため、放射線撮影装置820で生成する画像のS/Nが低下するという問題が生じる。また、例えば、画像のS/Nの低下分を補うため、放射線発生装置810から照射する放射線811の照射線量を増やすと、患者Pの曝射線量が増大するという問題が生じる。
このような問題に関して、特許文献1〜4においては、例えば天板の材料や構成等において言及がなく、何ら考慮されていない。一般的には、天板の材料として、アクリル等の材料が用いられる。例えば、患者と放射線撮影装置との間に設ける天板の材料としてアクリルを用いた場合、必要な強度を得るために厚みを厚くする必要があり、その分、放射線の吸収が大きくなり、その結果、上述した画像のS/Nが低下するという問題が生じてしまう。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、放射線撮影装置で生成する画像のS/Nの低下を抑制できる放射線撮影システムを提供することを目的とする。
本発明の放射線撮影システムは、放射線を用いて撮影対象物を撮影する放射線撮影システムであって、前記撮影対象物に向けて前記放射線を発生させる放射線発生装置と、前記撮影対象物を間に挟んで前記放射線発生装置と対向する位置に配置され、入射した前記放射線を電気信号に変換して前記撮影に係る画像を生成する放射線撮影装置と、前記撮影対象物と前記放射線撮影装置との間に配置され、前記撮影対象物を載置可能に構成された天板と、を有し、前記天板は、前記撮影対象物を保持するための部材であって、前記放射線が所定のエネルギーのときに前記放射線の透過率が90%以上である保持部材を含み構成されている。
本発明によれば、放射線撮影装置で生成する画像のS/Nの低下を抑制することができる。
以下に、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(実施形態)について説明する。なお、本発明において、放射線は、X線に限らず、α線やβ線、γ線を含むものとして定義される。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る放射線撮影システム100−1の概略構成の一例を示す図である。図1(a)に示すように、放射線撮影システム100−1は、放射線発生装置110、天板120、放射線撮影装置130、制御・処理装置140、入力装置150、及び、表示装置160を有して構成されている。この放射線撮影システム100−1は、放射線111を用いて撮影対象物の一例である患者Pを撮影する撮影システムである。
放射線発生装置110は、制御・処理装置140の制御に基づいて、患者Pに向けて放射線111を発生させる構成部である。
放射線撮影装置130は、患者Pを間に挟んで放射線発生装置110と対向する位置に配置されており、制御・処理装置140の制御に基づいて、入射した放射線111を電気信号に変換して撮影に係る画像を生成する構成部である。本実施形態においては、放射線撮影装置130は、例えば、放射線111を電気信号に変換する変換素子がアレイ状に設けられたセンサパネルを複数備えて形成されている。この際、変換素子は、蛍光体と光電変換素子とを含み構成することができる。この変換素子の場合、入射した放射線111を蛍光体で可視光に変換し、当該可視光を光電変換素子で電気信号に変換する形態を採る。ここで、蛍光体の材料としては、大きく分けて粒子状と柱状との2種類がある。粒子状の蛍光体としては、例えば、テルビウム(Tb)が微量添加された酸硫化ガドリニウム(Gd2O2S:Tb)が用いられ得る。また、柱状の蛍光体としては、例えば、CsI:Tl,CsI:Na,CsBr:Tl,NaI:Tl,LiI:Eu,KI:Tl等が用いられ、蒸着などによって形成される。また、光電変換素子の種類としては、例えば、結晶シリコンを用いたCMOSセンサ、非結晶シリコンを用いたPIN型センサやMIS型センサなどが挙げられる。なお、ここでは可視光について説明を行ったが、赤外光であってもよい。また、ここでは、変換素子として、蛍光体と光電変換素子とを含み構成されるものを説明したが、例えば蛍光体を構成せずに放射線111を電気信号に直接変換する変換素子を適用することも可能である。
天板120は、患者Pと放射線撮影装置130との間に配置され、患者Pを載置可能に構成された構成部である。
制御・処理装置140は、例えば入力装置150から入力された入力情報に基づいて、放射線撮影システム100−1の各構成部を制御して放射線撮影システム100−1の動作を統括的に制御するとともに、各種の処理を行う。また、制御・処理装置140は、放射線撮影装置130で生成された画像に対して所定の画像処理を行った後に、これを表示装置160に表示させる制御も行う。
入力装置150は、例えば、ユーザにより操作入力された入力情報を制御・処理装置140に入力する構成部である。
表示装置160は、制御・処理装置140の制御に基づいて、各種の情報や各種のデータ等を表示する構成部である。
図1(b)は、図1(a)に示す放射線撮影システム100−1をX方向について患者Pの頭部側から見た図である。この図1(b)では、図1(a)に示す制御・処理装置140、入力装置150及び表示装置160の記載は省略している。
図1(a)及び図1(b)では、まず、放射線発生装置110から天板120に載置された患者Pに向けて放射線111が曝射される。そして、患者Pを透過した放射線111は、天板120を透過して、放射線撮影装置130に到達する。そして、放射線撮影装置130では、入射した放射線111を電気信号に変換して撮影に係る画像を生成する。
次に、図1(c)及び図1(d)を用いて、天板120の詳細な説明を行う。
図1(c)は、図1(b)に示すA−A'断面における天板120の概略構成の一例を示す図である。第1の実施形態における天板120は、図1(c)に示すように、保持部材121、フレーム122、及び、縫合用の糸123を含み構成されている。また、図1(d)は、図1(c)に示す天板120をZ方向について上側から見た図である。
図1(c)は、図1(b)に示すA−A'断面における天板120の概略構成の一例を示す図である。第1の実施形態における天板120は、図1(c)に示すように、保持部材121、フレーム122、及び、縫合用の糸123を含み構成されている。また、図1(d)は、図1(c)に示す天板120をZ方向について上側から見た図である。
保持部材121は、撮影対象物の一例である患者Pを載置した際に患者Pを保持するための部材である。フレーム122は、保持部材121を支える部材である。図1(c)及び図1(d)に示す例では、保持部材121は、縫合用の糸123を用いた縫合によってフレーム122に固定されている。保持部材121は、患者Pが載置された場合にも十分な強度及び柔軟性を有し、また、高い放射線透過率を有する部材が用いられる。この保持部材121の材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル、カーボン、セルロース、ポリエステルが適用可能である。この際、保持部材121としてカーボンを用いる場合には、炭素繊維シートとして形成することが好適である。また、フレーム122は、例えばアルミニウムなどの金属で形成することが好適である。この際、軽量化のために、フレーム122を中抜きの構造としてもよい。
図1(c)及び図1(d)に示す例では、保持部材121をフレーム122に固定する際に、縫合用の糸123を使用した。この縫合用の糸123は、例えばセルロースを主成分とする一般的な縫合用の糸を使用可能である。また、この縫合用の糸123は、一部を切断することで除去することが可能である。このように、縫合用の糸123は、除去可能であるため、例えば保持部材121が汚れなどで損傷してしまった場合には、縫合用の糸123を除去し、新たな保持部材121に交換可能である。したがって、保持部材121が汚れなどで損傷してしまった場合でも、天板120を全て取り換える必要がないため、ランニングコストを安く抑えることが可能となる。
次に、本実施形態の保持部材121に要求される放射線透過率について説明する。
図2は、図1に示す保持部材121に要求される放射線透過率を説明するための特性図である。この図2の特性は、図1(a)及び図1(b)に示す放射線撮影システム100−1において患者Pを天板120に載置せずに放射線発生装置110から天板120に向けて放射線111を照射した際に、その放射線111のフォトンのエネルギー[keV]を横軸にとり、天板120を構成する保持部材121の放射線透過率[%]を縦軸にとった特性を示している。この際、図2では、放射線111としてX線を用いたX線透過率の特性を示している。また、図2では、保持部材121として、本発明に含まれる材料であるポリ塩化ビニル(1mm)及びカーボン(3mm)を用いた場合のX線透過率と、比較例の材料としてアクリル(10mm)を用いた場合のX線透過率の特性を示している。
図2は、図1に示す保持部材121に要求される放射線透過率を説明するための特性図である。この図2の特性は、図1(a)及び図1(b)に示す放射線撮影システム100−1において患者Pを天板120に載置せずに放射線発生装置110から天板120に向けて放射線111を照射した際に、その放射線111のフォトンのエネルギー[keV]を横軸にとり、天板120を構成する保持部材121の放射線透過率[%]を縦軸にとった特性を示している。この際、図2では、放射線111としてX線を用いたX線透過率の特性を示している。また、図2では、保持部材121として、本発明に含まれる材料であるポリ塩化ビニル(1mm)及びカーボン(3mm)を用いた場合のX線透過率と、比較例の材料としてアクリル(10mm)を用いた場合のX線透過率の特性を示している。
また、図2に示す特性の評価には、IEC(国際電気標準会議)62220−1,61267で規定される標準の放射線条件RQA5(70kV,アルミフィルター21mm)を用いる。この線質において、X線(放射線111)のフォトン数がピークになる所定のエネルギー(例えば、図2と同様に横軸にX線のフォトンのエネルギーをとり、縦軸にX線のフォトン数をとったときに、縦軸に示すX線のフォトン数が最大となる横軸に示すエネルギー)である50keVにおいて、上述したポリ塩化ビニル(1mm)、カーボン(3mm)及びアクリル(10mm)の3つの材料のX線透過率の評価を行う。この50keVの場合、上述したように一般的に用いられる比較例のアクリル(10mm)ではX線透過率が約78%であるのに対して、本発明に含まれるポリ塩化ビニル(1mm)ではX線透過率が約94%、本発明に含まれるカーボン(3mm)ではX線透過率が約91%という高いX線透過率を有することが確認された。また、本発明者は、本発明に含まれる保持部材121の材料であるセルロースとポリエステルについても、図2に示すポリ塩化ビニルやカーボンと同等のX線透過率を有するとの知見を得ている。この図2の評価結果及び知見から、本発明者は、本発明に係る保持部材121として、入射する放射線111のフォトン数がピークになる所定のエネルギー(図2では50keV)のときに放射線111の透過率が90%以上である部材を適用し、放射線撮影装置130で生成する画像のS/Nの低下を抑制することとした。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。以下に記載する第2の実施形態の説明では、上述した第1の実施形態と共通する事項については説明を省略し、上述した第1の実施形態と異なる事項について説明を行う。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。以下に記載する第2の実施形態の説明では、上述した第1の実施形態と共通する事項については説明を省略し、上述した第1の実施形態と異なる事項について説明を行う。
図3は、本発明の第2の実施形態に係る放射線撮影システム100−2の概略構成の一例を示す図である。この図3において、図1に示す構成と同様の構成については同じ符号を付しており、その詳細な説明は省略する。図3(a)に示すように、放射線撮影システム100−2は、放射線発生装置110、天板120、放射線撮影装置130、制御・処理装置140、入力装置150、及び、表示装置160を有して構成されている。
図3(b)は、図3(a)に示す放射線撮影システム100−2をX方向について患者Pの頭部側から見た図である。この図3(b)では、図3(a)に示す制御・処理装置140、入力装置150及び表示装置160の記載は省略している。また、図3(c)は、図3(b)に示すB−B'断面における天板120の概略構成の一例を示す図である。第2の実施形態における天板120は、図3(c)に示すように、保持部材121、フレーム122、及び、熱圧着部124を含み構成されている。また、図3(d)は、図3(c)に示す天板120をZ方向について上側から見た図である。
ここで、図3(a)及び図3(b)に示す第2の実施形態に係る放射線撮影システム100−2は、天板120と放射線撮影装置130との間に間隙Gを設けている点で、図1に示す第1の実施形態に係る放射線撮影システム100−1と異なる。
保持部材121は、第1の実施形態で説明したように、ポリ塩化ビニル、カーボン、セルロースまたはポリエステルの材料からなるため、患者Pを載置すると撓みやすい。保持部材121が撓んで放射線撮影装置130が保持部材121に接した状態で患者Pが移動すると、保持部材121が傷むだけでなく、患者Pが放射線撮影装置130の端部などで違和感を覚える可能性がある。そのため、第2の実施形態では、天板120(保持部材121)と放射線撮影装置130との間に間隙Gを設けている。繰り返し説明すると、第2の実施形態では、天板120(保持部材121)と放射線撮影装置130との間に間隙Gを設けることで、保持部材121の摩耗と患者Pの違和感を覚えることを防ぐようにしている。
また、第2の実施形態では、図3(c)及び図3(d)に示すように、保持部材121は、熱圧着部124での熱圧着によってフレーム122に固定されている。ポリ塩化ビニル、ポリエステルなどの材料は、熱による溶接が可能である。この熱圧着部124での熱圧着によって、より強固に保持部材121をフレーム122へ接合することが可能になるため、体重の重い患者Pの撮影も可能である。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。以下に記載する第3の実施形態の説明では、上述した第1及び第2の実施形態と共通する事項については説明を省略し、上述した第1及び第2の実施形態と異なる事項について説明を行う。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。以下に記載する第3の実施形態の説明では、上述した第1及び第2の実施形態と共通する事項については説明を省略し、上述した第1及び第2の実施形態と異なる事項について説明を行う。
図4は、本発明の第3の実施形態に係る放射線撮影システム100−3の概略構成の一例を示す図である。この図4において、図1に示す構成と同様の構成については同じ符号を付しており、その詳細な説明は省略する。図4(a)に示すように、放射線撮影システム100−3は、放射線発生装置110、天板120、放射線撮影装置130、制御・処理装置140、入力装置150、表示装置160、及び、牽引装置170を有して構成されている。
図4(b)は、図4(a)に示す放射線撮影システム100−3をX方向について患者Pの頭部側から見た図である。この図4(b)では、図4(a)に示す制御・処理装置140、入力装置150及び表示装置160の記載は省略している。また、図4(c)は、図4(b)に示すC−C'断面における天板120の概略構成の一例を示す図である。第3の実施形態における天板120は、図4(c)に示すように、保持部材121、フレーム122、及び、縫合用の糸123を含み構成されている。また、図4(d)は、図4(c)に示す天板120をZ方向について上側から見た図である。
ここで、図4(a)及び図4(b)に示す第3の実施形態に係る放射線撮影システム100−3は、牽引装置170を構成している点で、図1,図3に示す第1及び第2の実施形態に係る放射線撮影システム100−1及び100−2と異なる。
牽引装置170は、撮影対象物の一例である患者Pを牽引する構成部である。本実施形態では、この牽引装置170により、例えば患者Pの頭部に装具を装着して牽引しながら撮影を行うことができる。
なお、図4(c)及び図4(d)では、第3の実施形態における天板120の概略構成として、図1(c)及び図1(d)に示す第1の実施形態における天板120の概略構成を適用する例を示したが、本発明においてはこの形態に限定されるものではない。例えば、第3の実施形態における天板120の概略構成として、図3(c)及び図3(d)に示す第2の実施形態における天板120の概略構成を適用する形態も、本発明に適用可能である。
また、第3の実施形態に係る放射線撮影システム100−3として、図3(a)及び図3(b)に示す第2の実施形態に係る放射線撮影システム100−2と同様に、天板120と放射線撮影装置130との間に間隙Gを設けるようにしてもよい。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。以下に記載する第4の実施形態の説明では、上述した第1〜第3の実施形態と共通する事項については説明を省略し、上述した第1〜第3の実施形態と異なる事項について説明を行う。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。以下に記載する第4の実施形態の説明では、上述した第1〜第3の実施形態と共通する事項については説明を省略し、上述した第1〜第3の実施形態と異なる事項について説明を行う。
図5は、本発明の第4の実施形態に係る放射線撮影システム100−4の概略構成の一例を示す図である。この図5において、図1に示す構成と同様の構成については同じ符号を付しており、その詳細な説明は省略する。図5(a)に示すように、放射線撮影システム100−4は、放射線発生装置110、天板120、放射線撮影装置130、制御・処理装置140、入力装置150、表示装置160、及び、キャスター180を有して構成されている。
図5(b)は、図5(a)に示す放射線撮影システム100−4をX方向について患者Pの頭部側から見た図である。この図5(b)では、図5(a)に示す制御・処理装置140、入力装置150及び表示装置160の記載は省略している。また、図5(c)は、図5(b)に示すD−D'断面における天板120の概略構成の一例を示す図である。第4の実施形態における天板120は、図5(c)に示すように、保持部材121、フレーム122、及び、縫合用の糸123を含み構成されている。また、図5(d)は、図5(c)に示す天板120をZ方向について上側から見た図である。
ここで、図5(a)及び図5(b)に示す第4の実施形態に係る放射線撮影システム100−4は、キャスター180を構成している点で、図1,図3,図4に示す第1〜第3の実施形態に係る放射線撮影システム100−1〜100−3と異なる。
キャスター180は、図5(a)及び図5(b)に示すように、放射線撮影装置130において天板120が配置されている側の面と反対側の面に設けられている。本実施形態では、このキャスター180を設けることにより、放射線撮影装置130と床面との接触面積が減り、放射線撮影装置130を清潔に保つことができる。
なお、図5(c)及び図5(d)では、第4の実施形態における天板120の概略構成として、図1(c)及び図1(d)に示す第1の実施形態における天板120の概略構成を適用する例を示したが、本発明においてはこの形態に限定されるものではない。例えば、第4の実施形態における天板120の概略構成として、図3(c)及び図3(d)に示す第2の実施形態における天板120の概略構成を適用する形態も、本発明に適用可能である。
また、第4の実施形態に係る放射線撮影システム100−4として、図3(a)及び図3(b)に示す第2の実施形態に係る放射線撮影システム100−2と同様に、天板120と放射線撮影装置130との間に間隙Gを設けるようにしてもよい。さらに、第4の実施形態に係る放射線撮影システム100−4として、図4(a)及び図4(b)に示す第3の実施形態に係る放射線撮影システム100−3と同様に、牽引装置170を構成するようにしてもよい。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。以下に記載する第5の実施形態の説明では、上述した第1〜第4の実施形態と共通する事項については説明を省略し、上述した第1〜第4の実施形態と異なる事項について説明を行う。
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。以下に記載する第5の実施形態の説明では、上述した第1〜第4の実施形態と共通する事項については説明を省略し、上述した第1〜第4の実施形態と異なる事項について説明を行う。
具体的に、第5の実施形態は、上述した第1〜第4の実施形態に係る放射線撮影システム100−1〜100−4を、医療診断システムに適用した形態である。
図6は、本発明の第5の実施形態に係る医療診断システム10の概略構成の一例を示す図である。具体的に、図6は、図1に示す第1の実施形態に係る放射線撮影システム100−1を適用した医療診断システム10の例を示している。このため、図6において、図1に示す構成と同様の構成については同じ符号を付しており、その詳細な説明は省略する。
放射線発生装置110から出射された放射線(図6では、X線を想定している)111は、患者Pの体内を通過し、その後、天板120を透過した後に放射線撮影装置130に入射する。放射線撮影装置130では、入射した放射線111を電気信号に変換して撮影に係る画像を生成する。そして、放射線撮影装置130で生成された画像は、制御・処理装置140において所定の画像処理が施され、コントロールルームの表示装置160に表示され観察できるようになっている。
また、図6に示す医療診断システム10では、制御・処理装置140において所定の画像処理が施された画像を、電話回線等の通信回線200を介して遠隔地へ転送することができるようになっている。例えば、別の場所のドクタールームなどに画像を転送して、当該ドクタールームに設置されている表示装置310に画像を表示することや、光ディスク等の記録装置に保存することができ、遠隔地の医師が画像の診断を行うことも可能である。また記録装置となるフィルムプロセッサ320により記録媒体となるフィルム330に記録することもできる。
なお、図6では、図1に示す第1の実施形態に係る放射線撮影システム100−1を適用した医療診断システム10の例を示したが、本発明においてはこの形態に限定されるものではない。例えば、第5の実施形態に係る医療診断システム10に、図3〜図5に示す第2〜第4の実施形態に係る放射線撮影システム100−2〜100−4を適用した形態も、本発明に含まれる。
なお、上述した本発明の実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
100:放射線撮影システム、110:放射線発生装置、111:放射線、120:天板、121:保持部材、122:フレーム、123:縫合用の糸、130:放射線撮影装置、140:制御・処理装置、150:入力装置、160:表示装置
Claims (12)
- 放射線を用いて撮影対象物を撮影する放射線撮影システムであって、
前記撮影対象物に向けて前記放射線を発生させる放射線発生装置と、
前記撮影対象物を間に挟んで前記放射線発生装置と対向する位置に配置され、入射した前記放射線を電気信号に変換して前記撮影に係る画像を生成する放射線撮影装置と、
前記撮影対象物と前記放射線撮影装置との間に配置され、前記撮影対象物を載置可能に構成された天板と、
を有し、
前記天板は、前記撮影対象物を保持するための部材であって、前記放射線が所定のエネルギーのときに前記放射線の透過率が90%以上である保持部材を含み構成されていることを特徴とする放射線撮影システム。 - 前記保持部材は、ポリ塩化ビニル、カーボン、セルロースまたはポリエステルの材料で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影システム。
- 前記保持部材は、交換可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の放射線撮影システム。
- 前記所定のエネルギーは、前記放射線のフォトン数がピークになるエネルギーであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の放射線撮影システム。
- 前記天板は、前記保持部材を支えるフレームを更に含み構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の放射線撮影システム。
- 前記保持部材は、縫合または熱圧着によって前記フレームに固定されていることを特徴とする請求項5に記載の放射線撮影システム。
- 前記フレームは、金属で形成されていることを特徴とする請求項5または6に記載の放射線撮影システム。
- 前記天板と前記放射線撮影装置との間には、間隙が設けられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の放射線撮影システム。
- 前記撮影対象物を牽引する牽引装置を更に有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の放射線撮影システム。
- 前記放射線撮影装置において前記天板が配置されている側の面と反対側の面に、キャスターを更に有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の放射線撮影システム。
- 前記放射線撮影装置で生成された前記画像を処理する処理装置を更に有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の放射線撮影システム。
- 前記放射線撮影装置は、前記放射線を前記電気信号に変換する変換素子がアレイ状に設けられたセンサパネルを複数備えて形成されていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の放射線撮影システム。
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