JP2019086087A - 可撓性外歯歯車および波動歯車装置 - Google Patents

可撓性外歯歯車および波動歯車装置 Download PDF

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Abstract

【課題】可撓性外歯歯車を、容易に製造できる技術を提供する。【解決手段】可撓性外歯歯車20は、外周面に外歯21を有する。外歯は、円環状の剛性内歯歯車の内歯に対して部分的に噛み合う。可撓性外歯歯車は、非真円カムの回転に伴って押されることにより、内歯と外歯との噛み合い位置をその周方向に移動させながら、剛性内歯歯車に対して相対回転する。可撓性外歯歯車は、第1部27と第2部28とを有する。第1部は、外歯が形成される筒状の可撓性薄肉部25を含む。第2部は、外歯の回転中心軸に対して垂直な方向に広がる平板部26を含む。第2部は、第1部に対して接合されることで、第1部と一体化される。【選択図】図3

Description

本発明は、可撓性外歯歯車および波動歯車装置に関する。
従来、可撓性外歯歯車を備える波動歯車装置が知られている。この種の波動歯車装置は、主に減速機として用いられる。従来の波動歯車装置については、例えば、特開2011−196423号公報に開示されている。この特開2011−196423号公報に開示された波動歯車装置は、内歯が形成された剛性内歯歯車と、外歯が形成された可撓性外歯歯車と、可撓性外歯歯車を半径方向に撓ませて外歯を内歯に噛み合せるとともに、噛み合わせ位置を円周方向に移動させることにより剛性内歯歯車および可撓性外歯歯車の間に相対回転運動を発生させる波動発生器と、を備えている。
また、特開2011−196423号公報に記載の可撓性外歯歯車は、胴部と円板部とを備える。胴部は、その外周面に外歯が形成される。円板部は、外歯の回転中心軸に対して垂直な平面をなす。この円板部の中央に、前記相対回転運動を外部に取り出すための出力軸が固定される。
特開2011−196423号公報
このような構成の可撓性外歯歯車において、胴部は、波動発生器が駆動されることにより楕円状の撓み変形を繰り返す部分なので、撓み変形し易い薄肉状に形成される。一方、円板部は、出力軸を固定する部分なので、剛性の高い厚肉状に形成される。
可撓性外歯歯車は、一般的には、鍛造により胴部と円板部とが一体的に形成される。しかしながら、鍛造では、肉厚の異なる複数の部位を有する部材を、精度よく製造することが困難である。このため、鍛造加工後に、各部の撓み性、剛性等の特性を好適化するために、切削加工により、可撓性外歯歯車を仕上げることが必要であった。
特開2011−196423号公報では、可撓性外歯歯車の耐久性を向上させるために、胴部と円板部とを別体として、互いに係合している。しかしながら、胴部と円板部とを別体とすると、波動歯車装置を、局所的ながたつきを抑えて精度よく駆動させることが困難と考えられる。
本発明の目的は、各部の必要な特性を満たす可撓性外歯歯車を、容易に製造できる技術を提供することである。
本発明の可撓性外歯歯車は、円環状の剛性内歯歯車の内歯に対して部分的に噛み合う外歯をその外周面に有し、その内周面が非真円カムの回転に伴って押されることにより、前記内歯と前記外歯との噛み合い位置をその周方向に移動させながら、前記剛性内歯歯車に対して相対回転する。この可撓性外歯歯車は、第1部と第2部とを少なくとも有する。前記第1部は、前記外歯が形成される筒状の可撓性薄肉部を含む。前記第2部は、前記外歯の回転中心軸に対して垂直な方向に広がる平板部を含む。前記第2部は、前記第1部に対して接合されることで当該第1部と一体化される。
本発明の観点によれば、各部の必要な特性を満たす可撓性外歯歯車を、容易に製造できる。
図1は、第1実施形態に係る波動歯車装置の縦断面図である。 図2は、第1実施形態に係る波動歯車装置の横断面図である。 図3は、第1実施形態に係る可撓性外歯歯車の縦断面図である。 図4は、第1実施形態に係る可撓性外歯歯車の分解縦断面図である。 図5は、可撓性外歯歯車の製造手順を示すフローチャートである。 図6は、第1実施形態の変形例1に係る可撓性外歯歯車の縦断面図である。 図7は、第1実施形態の変形例2に係る可撓性外歯歯車の縦断面図である。 図8は、第1実施形態の変形例3に係る可撓性外歯歯車の縦断面図である。 図9は、第1実施形態の変形例4に係る可撓性外歯歯車の縦断面図である。 図10は、第2実施形態に係る可撓性外歯歯車の縦断面図である。 図11は、第2実施形態の変形例に係る可撓性外歯歯車の縦断面図である。
以下、本願の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本願では、波動歯車装置の中心軸と平行な方向を「軸方向」、波動歯車装置の中心軸に直交する方向を「径方向」、波動歯車装置の中心軸を中心とする円弧に沿う方向を「周方向」、とそれぞれ称する。
また、本願において「平行な方向」とは、略平行な方向も含む。また、本願において「直交する方向」とは、略直交する方向も含む。
<1.第1実施形態>
<1−1.波動歯車装置の構成>
以下では、図1および図2を参照して、本発明の第1実施形態に係る波動歯車装置100の構成について説明する。図1は、第1実施形態に係る波動歯車装置100の縦断面図である。図2は、図1のII−II位置から見たときの波動歯車装置100の横断面図である。
本実施形態の波動歯車装置100は、後述する剛性内歯歯車10と可撓性外歯歯車20との差動を利用して、入力された回転運動を変速する装置である。波動歯車装置100は、例えば、小型ロボットの関節に組み込まれ、モータから得られる動力を減速する減速機として用いられる。
図1および図2に示すように、波動歯車装置100は、剛性内歯歯車10と、可撓性外歯歯車20と、波動発生器30と、を備えている。
剛性内歯歯車10は、回転中心軸Cを中心とする円環状の部材である。剛性内歯歯車10の剛性は、後述する可撓性薄肉部25の剛性よりも、はるかに高い。したがって、剛性内歯歯車10は、実質的に剛体とみなすことができる。剛性内歯歯車10は、内周面に複数の内歯を有する。複数の内歯11は、周方向に沿って、一定のピッチで配列される。剛性内歯歯車10は、波動歯車装置100が搭載される装置の枠体に固定される。
可撓性外歯歯車20は、可撓性薄肉部25と平板部26とを有する部材である。可撓性薄肉部25は、半径方向に撓み可能な円筒状の部分である。平板部26は、可撓性薄肉部25よりも撓み難い平板状の部分である。図1および図2に示すように、可撓性外歯歯車20は、剛性内歯歯車10の内側に配置される。可撓性薄肉部25は、外周面に複数の外歯21を有する。複数の外歯21は、周方向に沿って、一定のピッチで配列される。上述の剛性内歯歯車10が有する内歯11の数と、可撓性外歯歯車20が有する外歯21の数とは、僅かに相違する。平板部26の中央には、減速後の動力を取り出すための出力軸(図示省略)が固定される。
波動発生器30は、可撓性外歯歯車20を撓み変形させるための機構である。波動発生器30は、非真円カム31と、波動ベアリング33と、を有する。
本実施形態の非真円カム31は、楕円形のカムプロフィールを有する。図1及び図2に示すように、非真円カム31は、可撓性外歯歯車20の可撓性薄肉部25の径方向内側に配置される。非真円カム31の中央には、入力軸(図示省略)が相対回転不能に固定される。入力軸および非真円カム31は、外部のモータ(図示省略)から得られる動力によって、減速前の回転数で回転する。
波動ベアリング33は、内輪331と、複数のボール332と、弾性変形可能な外輪333と、を有する。内輪331は、非真円カム31の外周面に固定される。外輪333は、可撓性外歯歯車20の可撓性薄肉部25の内周面に固定される。複数のボール332は、内輪331と外輪333との間に介在し、周方向に沿って配列される。外輪333は、回転される非真円カム31のカムプロフィールを反映するように、内輪331およびボール332を介して弾性変形(撓み変形)する。
このような構成の波動歯車装置100において、上記の入力軸に動力が供給されると、入力軸および非真円カム31が一体的に回転する。また、非真円カム31の回転に伴って、波動ベアリング33を介して、可撓性外歯歯車20の可撓性薄肉部25の内周面が押されることにより、可撓性薄肉部25が楕円状に撓み変形する。これにより、図2のように、可撓性薄肉部25がなす楕円の長軸の両端の2箇所で、外歯21と内歯11とが噛み合う。この際、前記楕円の前記2箇所以外の位相位置では、外歯21と内歯11とは噛み合わない。
非真円カム31が回転すると、前記楕円の長軸の位置が周方向に移動するので、外歯21と内歯11との噛み合い位置も周方向に移動する。ここで、上述のように、剛性内歯歯車10の内歯11の数と、可撓性外歯歯車20の外歯21の数とは、僅かに相違する。このため、非真円カム31の1回転ごとに、内歯11と外歯21との噛み合い位置が僅かに変化する。その結果、剛性内歯歯車10に対して可撓性外歯歯車20および出力軸が、減速された回転数で回転する。
<1−2.可撓性外歯歯車の構成>
次に、可撓性外歯歯車20の構成について、図3および図4を参照してより具体的に説明する。図3は、第1実施形態に係る可撓性外歯歯車20の縦断面図である。図4は、図3の可撓性外歯歯車20を構成する第1部27および第2部28を説明するための分解縦断面図である。
図3および図4に示すように、本実施形態の可撓性外歯歯車20は、可撓性薄肉部25、平板部26、および筒状腕部29を有する。
可撓性薄肉部25は、径方向に撓み変形可能な筒状の部分である。可撓性薄肉部25の径方向の厚みは、平板部26の軸方向の厚みよりも薄い。複数の外歯21は、可撓性薄肉部25の外周面に形成される。平板部26は、可撓性薄肉部25よりも剛性の高い円板形状の部分である。平板部26は、回転中心軸C(図1参照)に対して垂直に広がる。また、平板部26は、可撓性薄肉部25に対し、径方向内側に向かって広がる。
筒状腕部29は、可撓性薄肉部25の軸方向の一端部と平板部26の外周部とを繋ぐ、円筒状の部分である。筒状腕部29の径方向の厚みは、平板部26の軸方向の厚みよりも薄い。可撓性薄肉部25と平板部26との間に筒状腕部29を設けることで、可撓性薄肉部25が楕円状の撓み変形を繰り返しても、可撓性外歯歯車20に掛かる応力の分布が局所的に集中してしまうことを緩和できる。筒状腕部29の軸方向中途部は、非真円カム31を回転させたときに掛かる応力の分布が相対的に少ない領域となる。図3及び図4に示すように、筒状腕部29は、第1部27と第2部28とに跨って形成される。
図4に示すように、可撓性外歯歯車20は、第1部27と第2部28とを接合することにより形成される。可撓性薄肉部25と、筒状腕部29の一部とは、第1部27に含まれる。平板部26と、筒状腕部29の前記一部以外の部分は、第2部28に含まれる。
接合前の第1部27は、接合面27Aを有する。接合面27Aは、第1部27の軸方向の両端部のうち、可撓性薄肉部25とは反対側の端部である。また、接合前の第2部28は、接合面28Aを有する。接合面28Aは、第2部28の両端部のうち、平板部26とは反対側の端部に位置する。これらの接合面27A,28Aは、第1部27と第2部28とを接合するときに、互いに接触する平坦な面である。
<1−3.可撓性外歯歯車の製造工程>
次に、可撓性外歯歯車20の製造工程について、図5を参照して詳細に説明する。図5は、可撓性外歯歯車20の製造手順を示すフローチャートである。
可撓性外歯歯車20を製造するときには、まず、可撓性外歯歯車20の一部である第1部27が、鍛造加工により製造される(ステップS1)。より詳細には、第1部27は、鍛造によって大まかな形状に加工された後、切削により細部の加工がされる。加えて、接合面27Aが研磨されて、鏡面に磨き上げられる。
ステップS1と同時に、またはこれと前後して、可撓性外歯歯車20の他の一部である第2部28が、鍛造加工により製造される(ステップS2)。より詳細には、第2部28は、鍛造によって大まかな形状に加工された後、切削により細部の加工がされる。加えて、接合面28Aが研磨されて、鏡面に磨き上げられる。
続いて、第1部27の接合面27Aと、第2部28の接合面28Aと、が突き合わされて、拡散接合される(ステップS3)。詳述すると、接合面27A,28Aを突き合わせて、その合わせ面を電極の間に挟んだ状態で、第1部27と第2部28とを互いに押圧しながら、電極間に交流電流を供給する。すると、第1部27の材料と、第2部28の材料とが、通電により自己発熱するとともに、合わせ面が接触抵抗により発熱する。これにより、第1部27と第2部28との接合部23(図3を参照)に分子の移動が生じ、第1部27の分子と、第2部28の分子と、が入り混じる。その結果、第1部27と第2部28とが高強度で接合される。すなわち、拡散接合により、第1部27と第2部28とが、接合部23において接合されて一体化する。
続いて、第1部27と第2部28とを接合したものを、さらに切削すること等により、可撓性外歯歯車20が仕上げられる(ステップS4)。これにより、可撓性外歯歯車20の各部の肉厚等が整えられる。
このような工程で可撓性外歯歯車20を製造すれば、以下のような点で有利である。すなわち、可撓性薄肉部25は、楕円状の撓み変形が繰り返される部分であるので、高いバネ性(可撓性)が要求される。一方、平板部26は、一般的に出力軸をネジ等の締結具を用いて固定する部分であるので、高い剛性や、ある程度以上の厚みが要求される。上記の製造工程によれば、このような異なる可撓性や剛性が要求される複数の部分を、個別の工程(ステップS1,S2)で製造することが可能となる。よって、第1部27と第2部28とで異なる弾性率の材料を採用したり、第1部27と第2部28とで異なる加工処理を施したりすることが容易となる。結果として、各部の特性を満たす可撓性外歯歯車20を容易に製造することができる。
拡散接合による接合は、とりわけ、第1部27と第2部28とで異なる材料を採用した場合に好適である。即ち、異種材料を接合することは、一般的には困難であることが多いが、上記の拡散接合(ダイレクト接合)を用いれば、短時間で高強度に接合することが可能となる。
第1部27および第2部28の材料には、例えば、鉄等の金属が用いられる。ただし、第1部27には、第2部28よりも弾性率の小さい(変形しやすい)材料を用いることが好ましい。このようにすれば、外歯21が形成される可撓性薄肉部25を撓みやすくする一方、出力軸が固定される平板部26の剛性を高くすることが容易にできる。
また、本実施形態の可撓性外歯歯車20では、非真円カム31を回転させたときに掛かる応力の分布が相対的に少ない領域である筒状腕部29の中途部に、接合部23が形成される。すなわち、外歯21が形成される可撓性薄肉部25からも、平板部26からも、離れた位置に、接合部23が形成される。これにより、接合部23に無理な力が掛かって可撓性外歯歯車20が第1部27と第2部28とに分裂してしまうことを防止できる。このように、可撓性外歯歯車20の可撓性薄肉部25が撓み変形を繰り返しても、応力が集中し難い部位に、接合部23を形成することで、可撓性外歯歯車20の耐久性を向上させることができる。
以上ように、本実施形態によれば、剛性を要する平板部26と、可撓性を要する可撓性薄肉部25とを併せ持つ、いわゆるカップ型の可撓性外歯歯車20を、効率よく製造することができる。
<1−4.第1実施形態の変形例1>
以下では、図6を参照して、第1実施形態の変形例1に係る可撓性外歯歯車40の構成について説明する。図6は、第1実施形態の変形例1に係る可撓性外歯歯車40の縦断面図である。なお、以下の説明においては、第1実施形態で既に説明した部材や部位と同様の部材・部位については、第1実施形態で付したのと同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図6の可撓性外歯歯車40も、第1実施形態の可撓性外歯歯車20と同様に、平板部26と可撓性薄肉部25とが、筒状腕部29によって接続された形状を有する。また、この可撓性外歯歯車40も、第1部47と第2部48とを拡散接合することにより製造される。
可撓性薄肉部25の大部分は、第1部47に含まれている。平板部26および筒状腕部29は、第2部48に含まれている。本変形例1では、第1部47と第2部48とを接合する接合部43の位置が、第1実施形態における接合部23の位置とは異なっている。本変形例1の接合部43は、筒状腕部29を軸方向に垂直な面で切ったときの断面よりも、その断面積が大きい箇所に、形成されている。
より具体的には、本変形例1に係る接合部43は、可撓性薄肉部25の上端部に設けられている。なお、本変形例1において接合部43が設けられる箇所は、可撓性薄肉部25の外歯21が形成されている箇所よりも筒状腕部29に近い箇所であればよい。例えば、図6に図示した位置よりもさらに筒状腕部29に近い位置に、接合部43が設けられていてもよい。
この構成によれば、第1部47と第2部48との接合部43の面積が大きく確保される。したがって、第1部47と第2部48とが、より一層強固に接合される。
<1−5.第1実施形態の変形例2>
以下では、図7を参照して、第1実施形態の変形例2に係る可撓性外歯歯車50の構成について説明する。図7は、第1実施形態の変形例2に係る可撓性外歯歯車50の縦断面図である。
図7の可撓性外歯歯車50も、上述した可撓性外歯歯車20,40と同様に、平板部26と可撓性薄肉部25とが、筒状腕部29によって接続された形状を有する。また、この可撓性外歯歯車50も、第1部57と第2部58とを拡散接合することにより製造される。
可撓性薄肉部25および筒状腕部29は、第1部57に含まれている。平板部26の大部分は、第2部58に含まれている。本変形例2では、第1部57と第2部58とを接合する接合部53の位置が、第1実施形態およびその変形例1における接合部23,43の位置とは異なっている。本変形例1の接合部53は、筒状腕部29を軸方向に垂直な面で切ったときの断面よりも、その断面積が大きい箇所に、形成されている。
より具体的には、本変形例2に係る接合部53は、平板部26の底部に設けられている。なお、本変形例2において接合部53が設けられる箇所は、極力、平板部26の大部分が第2部58に含まれるような箇所に設定することが好ましい。別の言い方をすれば、平板部26のうち、なるべく筒状腕部29に近い位置に、接合部53を設けることが好ましい。
この構成によっても、第1部57と第2部58との接合部53の面積が大きく確保される。したがって、第1部57と第2部58とが、より一層強固に接続される。
<1−6.第1実施形態の変形例3>
以下では、図8を参照して、第1実施形態の変形例3に係る可撓性外歯歯車60の構成について説明する。図8は、第1実施形態の変形例3に係る可撓性外歯歯車60の縦断面図である。なお、図8中の、大きい2点鎖線で示した円の中には、小さい2点鎖線の円で囲んだ箇所の拡大図を示している。
図8の可撓性外歯歯車60も、上述した可撓性外歯歯車20,40,50と同様に、平板部26と可撓性薄肉部25とが、筒状腕部29によって接続された形状を有する。また、この可撓性外歯歯車60も、第1部67と第2部68とを拡散接合することにより製造される。
本変形例3においても、第1実施形態に係る可撓性外歯歯車20と同様に、第1部67と第2部68とを接合する接合部63が、筒状腕部29の中途部に設けられている。しかしながら、本変形例3では、接合部63が、可撓性外歯歯車60の回転中心軸Cに対して垂直な仮想平面に対して傾いている。別の言い方をすれば、接合部63を構成する面が、径方向に対して傾斜している。
この構成によれば、第1部67と第2部68との接合部63の面積が、第1実施形態の接合部23の面積よりも大きくなる。したがって、第1部67と第2部68とがより一層強固に接合される。
<1−7.第1実施形態の変形例4>
以下では、図9を参照して、第1実施形態の変形例4に係る可撓性外歯歯車70の構成について説明する。図9は、第1実施形態の変形例4に係る可撓性外歯歯車70の縦断面図である。
図9の可撓性外歯歯車70も、上述した可撓性外歯歯車20,40,50,60と同様に、平板部26と可撓性薄肉部25とが、筒状腕部29によって接続された形状を有する。また、この可撓性外歯歯車70も、第1部77と第2部78とを拡散接合することにより製造される。
可撓性薄肉部25および筒状腕部29は、第1部77に含まれている。平板部26は、第2部78に含まれている。本変形例4では、第1部77と第2部78とを接合する接合部73の位置が、第1実施形態およびその変形例1〜3における接合部23,43,53,63の位置とは異なっている。本変形例4の接合部73は、平板部26と筒状腕部29とを接続する角部に設けられている。この角部も、非真円カム31を回転させたときに掛かる応力の分布が相対的に少ない領域に相当する。
この構成によれば、非真円カム31を回転させて繰り返し可撓性薄肉部25を撓み変形させても、接合部73に無理な力が掛かりにくい。したがって、可撓性外歯歯車70の破損を防止することができる。
<2−1.第2実施形態>
以下では、図10を参照して、第2実施形態に係る可撓性外歯歯車80の構成について説明する。図10は、第2実施形態に係る可撓性外歯歯車80の縦断面図である。
本実施形態に係る可撓性外歯歯車80は、第1実施形態と同様の剛性内歯歯車10および波動発生器30と組み合わされて、波動歯車装置100を構成する。本実施形態の可撓性外歯歯車80は、平板部86と、可撓性薄肉部25とが、筒状腕部89によって接続された形状を有する。また、可撓性外歯歯車80は、第1部87と第2部88とを接合することにより製造される。
本実施形態の可撓性外歯歯車80は、平板部86が、外歯21を有する可撓性薄肉部25に対して、径方向外側に向かって広がっている点で、第1実施形態およびその変形例と相違する。平板部86は、円環状である。平板部86には、可撓性外歯歯車80の剛性内歯歯車10に対する相対回転運動を外部に取り出すための出力軸が固定される。そのため、平板部86は、剛性の高い厚肉状に形成される。具体的には、平板部86の軸方向の厚みは、可撓性薄肉部25の径方向の厚みよりも厚い。
筒状腕部89は、可撓性薄肉部25の軸方向の一端部と平板部86の内周部とを繋ぐ、円環状の部分である。筒状腕部29の、可撓性薄肉部25に接続される端部とは反対側の端部は、径方向外側に向かってフランジ状に広がる。筒状腕部89の径方向または軸方向の厚みは、平板部86の軸方向の厚みよりも薄い。
本実施形態では、可撓性薄肉部25および筒状腕部89は、第1部87に含まれている。平板部86は、第2部88に含まれている。可撓性外歯歯車80は、第1部87と第2部88とを接合部83で拡散接合することにより得られる。より具体的には、接合部83は、筒状腕部89の前記フランジ状の部分の外周部と、平板部86の内周部と、の間に位置する。
この構成によれば、平板部86の内周部の全周に亘って、第1部87と第2部88との接合面(合わせ面)が確保される。このため、接合部83の面積を広くとることができる。よって、第1部87と第2部88とを強固に接合できる。
このように、本実施形態によれば、剛性を要する平板部86と、可撓性を要する可撓性薄肉部25とを併せ持つ、いわゆるシルクハット型の可撓性外歯歯車80を、効率よく製造できる。
<2−2.第2実施形態の変形例>
以下では、図11を参照して、第2実施形態の変形例に係る可撓性外歯歯車90の構成について説明する。図11は、第2実施形態の変形例に係る可撓性外歯歯車90の縦断面図である。
図11の可撓性外歯歯車90も、上述した可撓性外歯歯車80と同様に、可撓性薄肉部25と、平板部86とが、筒状腕部89によって接続された形状を有する。また、この可撓性外歯歯車90も、第1部97と第2部98とを拡散接合することにより製造される。
可撓性薄肉部25および筒状腕部89は、第1部97に含まれている。平板部86の大部分、より具体的には平板部86の底部を除く部分は、第2部98に含まれている。本変形例では、第1部97と第2部98とを接合する接合部93の位置が、第2実施形態における接合部83の位置とは異なっている。本変形例の接合部93は、平板部86の底部付近に、円環状に設けられている。これにより、第1部97と第2部98との接合面(合わせ面)の面積が、第2実施形態よりも大きくなる。
このように、本変形例によっても、剛性を要する平板部86と、可撓性を要する可撓性薄肉部25とを併せ持つ、いわゆるシルクハット型の可撓性外歯歯車90を、効率よく製造できる。また、第2実施形態の接合部83と比べて、その接合部93の面積を大きく確保できる。このため、第1部97と第2部98とをより一層強固に接合できる。
<3.その他の変形例>
以上、本発明の例示的な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
上記の実施形態では、可撓性外歯歯車は、第1部と第2部とを接合することにより製造されていた。しかしながら、可撓性外歯歯車は、第1部および第2部を含む3つ以上の部材を接合することにより、製造されてもよい。
また、上記の実施形態では、第1部と第2部とに、弾性率の異なる材料を用いることを説明した。しかしながら、第1部と第2部とに、弾性率以外の特性が異なる材料を用いてもよい。例えば、第1部と第2部とに、バネ性、圧力耐性、繰り返し荷重に対する耐性、または硬度が異なる材料を用いてもよい。また、第1部と第2部とに、同一の材料を用いてもよい。
また、上記の実施形態では、第1部は、鍛造により製造されていた。しかしながら、第1部は、プレス加工等の他の工法により製造されてもよい。また、上記の実施形態では、第2部は、鍛造により製造されていた。しかしながら、第2部は、プレス加工等の他の工法により製造されてもよい。
また、上記の実施形態で示した可撓性外歯歯車の製造工程において、各工程の順序を一部入れ替えたり、或いは他の工程がさらに追加されたりしてもよい。
上記の実施形態では、可撓性外歯歯車に対し、「縦」、「横」、「底」等の方向性を付して説明したが、これらは、波動歯車装置の使用時の向きを限定するものではない。
また、波動歯車装置の細部の形状等については、本願の各図に示されたものと異なっていてもよい。また、上記の実施形態または変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
本願は、可撓性外歯歯車および波動歯車装置に利用できる。
10 剛性内歯歯車
11 内歯
20,40,50,60,70,80,90 可撓性外歯歯車
21 外歯
23,43,53,63,73,83,93 接合部
25 可撓性薄肉部
26,86 平板部
27,47,57,67,77,87,97 第1部
27A 接合面
28,48,58,68,78,88,98 第2部
28A 接合面
29,89 筒状腕部
30 波動発生器
31 非真円カム
33 波動ベアリング
100 :波動歯車装置

Claims (11)

  1. 円環状の剛性内歯歯車の内歯に対して部分的に噛み合う外歯をその外周面に有し、その内周面が非真円カムの回転に伴って押されることにより、前記内歯と前記外歯との噛み合い位置をその周方向に移動させながら、前記剛性内歯歯車に対して相対回転する、可撓性外歯歯車であって、
    前記外歯が形成される筒状の可撓性薄肉部を含む第1部と、
    前記外歯の回転中心軸に対して垂直な方向に広がる平板部を含み、前記第1部に対して接合されることで当該第1部と一体化される第2部と、
    を少なくとも有する可撓性外歯歯車。
  2. 請求項1に記載の可撓性外歯歯車であって、
    前記第1部と前記第2部との間に、拡散接合された接合部を有する可撓性外歯歯車。
  3. 請求項2に記載の可撓性外歯歯車であって、
    前記非真円カムを回転させたときに掛かる応力の分布が相対的に少ない領域に、前記接合部が形成される可撓性外歯歯車。
  4. 請求項3に記載の可撓性外歯歯車であって、
    前記外歯が形成される前記可撓性薄肉部からも、前記平板部からも、離れた位置に、前記接合部が形成される可撓性外歯歯車。
  5. 請求項4に記載の可撓性外歯歯車であって、
    前記外歯と前記平板部との間において軸方向に延びる筒状腕部を有し、
    前記筒状腕部に前記接合部が形成される可撓性外歯歯車。
  6. 請求項2から請求項4までの何れか1項に記載の可撓性外歯歯車であって、
    前記外歯と前記平板部との間において軸方向に延びる筒状腕部を有し、
    前記筒状腕部よりも断面積の大きい箇所に、前記接合部が形成される可撓性外歯歯車。
  7. 請求項2から請求項6までの何れか1項に記載の可撓性外歯歯車であって、
    前記接合部が、前記回転中心軸に対して垂直な仮想平面に対して傾いている可撓性外歯歯車。
  8. 請求項1から請求項7までの何れか1項に記載の可撓性外歯歯車であって、
    前記第1部をなす材料の弾性率は、前記第2部をなす材料の弾性率よりも小さい、可撓性外歯歯車。
  9. 請求項1から請求項8までの何れか1項に記載の可撓性外歯歯車であって、
    前記平板部は、前記外歯が形成される前記筒状の部分に対し、径方向内側に向かって広がる可撓性外歯歯車。
  10. 請求項1から請求項8までの何れか1項に記載の可撓性外歯歯車であって、
    前記平板部は、前記外歯が形成される前記筒状の部分に対し、径方向外側に向かって広がる可撓性外歯歯車。
  11. 請求項1から請求項10までの何れか1項に記載の可撓性外歯歯車と、
    前記剛性内歯歯車と、
    前記非真円カムを含む波動発生器と、
    を備える波動歯車装置。
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