JP2019082937A - 候補地評価システムおよび候補地評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】候補地の評価を容易に行うことができる候補地評価システムを提供する。【解決手段】候補地評価システム1は、任意の地域を示す第1地図と、任意の地域における所定の業種の既存施設の位置を示す位置情報とを用いて機械学習されたモデルであって、所定の業種の施設の開設の候補地を評価するための候補地評価モデルと、候補地の評価の対象とされる対象地域を示す第2地図とに基づいて、対象地域における候補地の適合性を評価する評価部20と、評価結果を出力する出力部30と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、施設の開設の候補地を評価する候補地評価システムおよび候補地評価方法に関する。
従来、店舗の出店に当たり、広範な地域の中から出店の候補地を事前に評価する技術が開示されている(例えば、特許文献1および特許文献2)。特許文献1に開示された方法では、過去に出店された店舗の実績や、統計データ等の調査データから候補地の評価のためのモデルを構築し、候補地を評価する。また、特許文献2に開示された装置は、居住地と競合店とを結ぶ導線と競合店の来客数とを用いて候補地を評価する。
特開2008−65607号公報 特許第5785973号公報
しかしながら、過去に出店された店舗の実績や、競合店の来客数といった情報は、そもそも入手が困難な情報であるため、上記従来の技術では、施設の開設の候補地の評価を行うことが難しいという問題がある。
そこで、本開示は、上記の問題を解決するためになされたもので、候補地の評価を容易に行うことができる候補地評価システム等を提供することを目的とするものである。
本開示の一態様に係る候補地評価システムは、任意の地域を示す第1地図と、前記任意の地域における所定の業種の既存施設の位置を示す位置情報とを用いて機械学習されたモデルであって、前記所定の業種の施設の開設の候補地を評価するための候補地評価モデルと、候補地の評価の対象とされる対象地域を示す第2地図とに基づいて、前記対象地域における候補地の適合性を評価する評価部と、評価結果を出力する出力部と、を備える。
なお、これらの包括的または具体的な側面は、システム、装置、方法、記録媒体、または、コンピュータプログラムで実現されてもよく、システム、装置、方法、記録媒体、および、コンピュータプログラムの任意な組み合わせで実現されてもよい。
本開示に係る候補地評価システム等によれば、候補地の評価を容易に行うことができる。
図1は、実施の形態に係る候補地評価システムの一例を示す構成図である。 図2は、位置情報の一例を示す図である。 図3は、実施の形態に係る候補地評価システムの動作の一例を示すフローチャートである。 図4は、第1地図の一例を示す図である。 図5は、第3地図の一例を示す図である。 図6は、第2地図の一例を示す図である。 図7は、評価結果の一例を示す図である。 図8は、第1地図に含まれる情報の一例を示す図である。 図9は、第1地図に含まれる情報の他の一例を示す図である。 図10は、評価結果の他の一例を示す図である。 図11は、評価結果の他の一例を示す図である。 図12は、評価結果の他の一例を示す図である。
本開示の候補地評価システムは、任意の地域を示す第1地図と、前記任意の地域における所定の業種の既存施設の位置を示す位置情報とを用いて機械学習されたモデルであって、前記所定の業種の施設の開設の候補地を評価するための候補地評価モデルと、候補地の評価の対象とされる対象地域を示す第2地図とに基づいて、前記対象地域における候補地の適合性を評価する評価部と、評価結果を出力する出力部と、を備える。
任意の地域を示す第1地図は、例えば、一定の地域の形状等を縮尺して平面に描いた図であり、このような地図は、広く一般に普及しているため、入手が容易となっている。また、所定の業種の既存施設の位置を示す位置情報も、インターネット等で検索することで、入手が容易となっている。よって、機械学習にこれらの入手が容易な情報が用いられるため、施設の開設の候補地の評価を容易に行うことができる。
また、前記候補地評価システムは、さらに、前記候補地評価モデルを生成する生成部を備えていてもよい。
これによれば、第1地図および位置情報は、低コストで入手可能であるため、候補地評価モデルを低コストで生成でき、ひいては、候補地評価システムを低コストで実現できる。
また、前記位置情報は、前記任意の地域における第3地図上に示される情報であってもよい。
これによれば、任意の地域において既存施設の位置が示されていない第1地図と、当該任意の地域において既存施設の位置が示された第3地図とのペア画像によって機械学習がなされるため、地図同士の比較によって機械学習を効率的に行うことができる。
また、前記第1地図および前記第2地図には、地理情報システム(GIS:Geographic Information System)から取得される地理情報が含まれていてもよい。
これによれば、例えばGISから取得される、土地、施設、道路等に関する地理情報も用いて機械学習がなされるため、機械学習時に用いられる情報が増えて機械学習の精度が高まり、候補地の評価の精度を高めることができる。
また、前記第1地図および前記第2地図には、交通量、混雑度、道路区分、高度、施設の業種、施設名、および、土地区分の少なくとも1つの情報が含まれていてもよい。
これによれば、施設への集客を妨げる要因、または、施設への集客を見込める要因等を考慮して機械学習がなされるため、候補地の評価の精度を高めることができる。
また、前記出力部は、前記評価結果として、前記対象地域において適合性が一定以上の候補地が示された地図を出力してもよい。
これによれば、優良な候補地が視覚的に一目瞭然となる。
また、前記出力部は、前記評価結果として、前記対象地域において位置ごとの適合性が示されたヒートマップを出力してもよい。
これによれば、候補地として有望な地点を網羅的に把握できる。
また、前記出力部は、前記評価結果として、前記対象地域における一地点での適合性を出力してもよい。
これによれば、ある特定の一地点を指定して、当該一地点における候補地の適合性を把握できる。
また、前記既存施設には、前記任意の地域に過去に存在し、現在は存在しない施設が含まれていてもよい。
これによれば、候補地としてふさわしくない場所を機械学習させることができるため、候補地の評価の精度を高めることができる。
また、本開示の候補地評価方法は、コンピュータを用いて、任意の地域を示す第1地図と、前記任意の地域における所定の業種の既存施設の位置を示す位置情報とを用いて機械学習されたモデルであって、前記所定の業種の施設の開設の候補地を評価するための候補地評価モデルを生成し、前記候補地の評価の対象とされる対象地域を示す第2地図と前記候補地評価モデルとに基づいて、前記対象地域における候補地の適合性を評価し、評価結果を出力する。
これによれば、候補地の評価を容易に行うことができる候補地評価方法を提供することができる。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態)
以下、図1から図12を用いて実施の形態について説明する。
図1は、実施の形態に係る候補地評価システム1の一例を示す構成図である。図1には、候補地評価システム1の他に、候補地評価システム1と通信可能な第1サーバ100、第2サーバ200および端末300も示している。
第1サーバ100は、プロセッサ(マイクロプロセッサ)、メモリ、通信インタフェース(通信回路等)等を含むコンピュータである。第1サーバ100には、所定の業種の既存施設の位置を示す位置情報が記憶されており、インターネット等を介して第1サーバ100と接続された機器は、第1サーバ100から位置情報を取得できる。所定の業種とは、小売業、教育・学習支援業、医療業、サービス業等、特に限定されない。位置情報は、例えば、既存施設の緯度経度である。図2は、位置情報の一例を示す図である。図2には、所定の業種の既存施設の一例として、既存の小売店舗の緯度経度を示している。第1サーバ100は、例えば、インターネット等のネットワークを介して、候補地評価システム1と通信可能であり、候補地評価システム1は、当該位置情報を第1サーバ100から取得する。
第2サーバ200は、プロセッサ(マイクロプロセッサ)、メモリ、通信インタフェース(通信回路等)等を含むコンピュータであり、例えば、地理情報システム(GIS)である。インターネット等を介して第2サーバ200と接続された機器は、第2サーバ200から地理情報を取得できる。GISとは、地理情報を総合的に管理・加工し、視覚的に表示することを可能とする技術である。地理情報は、空間上の特定の地点または区域の位置を示す情報とそれに関連付けられた様々な事象に関する情報とを含む。例えば、地理情報は、社会経済活動等の特定のテーマについての状況を表現する情報であり、具体的には、都市計画図、地形図、地名情報、統計情報、航空写真、衛星画像等である。第2サーバ200は、例えば、インターネット等のネットワークを介して、候補地評価システム1と通信可能であり、候補地評価システム1は、当該地理情報を第2サーバ200から取得する。
端末300は、プロセッサ(マイクロプロセッサ)、メモリ、通信インタフェース(通信回路等)、ユーザインタフェース(ディスプレイ、キーボード、タッチパネル等)等を含むコンピュータであり、例えば、PC(Personal Computer)またはスマートフォン、タブレット等の携帯端末である。端末300は、例えば、インターネット等のネットワークを介して、候補地評価システム1と通信可能である。ユーザは、端末300を用いて、評価範囲情報を候補地評価システム1へ送信することで、候補地の評価を行う(候補地評価システム1に候補地の評価を行わせる)。評価範囲情報については、後述する。
候補地評価システム1は、施設の開設の候補地を評価するためのシステムである。施設とは、コンビニ、スーパー等の小売業の店舗、学校、病院、飲食店、宿泊施設、サービス業を行う店舗、レジャー施設等であり、特に限定されない。また、店舗の出店、学校の開校、病院の開院等をまとめて施設の開設と呼んでいる。候補地評価システム1は、機能構成要素として生成部10、評価部20、出力部30、第1取得部40および第2取得部50を備える。また、図示していないが、候補地評価システム1は、記憶部を備える。
候補地評価システム1は、プロセッサ(マイクロプロセッサ)、メモリ(記憶部)、通信インタフェース(通信回路等)等を含むコンピュータである。候補地評価システム1は、インターネット等のネットワークを介して利用され得るサーバ、いわゆるクラウドサーバにより実現され得る。メモリは、ROM、RAM等であり、プロセッサにより実行される制御プログラム(コンピュータプログラム)を記憶することができる。例えばプロセッサが、制御プログラム(コンピュータプログラム)に従って動作することにより、候補地評価システム1は、生成部10、評価部20、出力部30、第1取得部40および第2取得部50を実現することになる。
候補地評価システム1は、例えば、1つのサーバによって実現されるが、複数のサーバによって実現されてもよく、この場合、各機能構成要素は複数のサーバに分散配置されていてもよい。つまり、一例として、複数のサーバのうちの一のサーバによって生成部10、評価部20および出力部30が実現され、他のサーバによって第1取得部40および第2取得部50が実現されてもよい。分散配置のされ方は、これに限らず特に限定されない。
第1取得部40は、第1サーバ100から位置情報(緯度経度)を取得し、第2サーバ200から地理情報を取得する。第1取得部40は、第2サーバ200から地理情報として、具体的には任意の地域の地形図を取得する。当該地形図は、当該任意の地域の形状等を縮尺して平面に描いた第1地図であり、第1地図には、例えば、当該任意の地域における道路、鉄道、河川、建物の平面形状等の骨格地物が表される。そして、第1取得部40は、第1地図上に、第1サーバ100から取得した位置情報(当該任意の地域における既存施設の位置)をプロットすることで、第3地図を取得する。このように、本実施の形態では、位置情報は、任意の地域における第3地図上に示される情報である。例えば、第1取得部40は、第2サーバ200から、地形図における各位置の緯度経度も取得することで、緯度経度で表される既存施設の位置を地形図(第1地図)上にプロットできる。このようにして、第1取得部40は、同じ地域における第1地図と第3地図とのペア画像を複数用意する。具体的には、ある任意の地域における第1地図と第3地図との第1ペア画像、他の任意の地域における第1地図と第3地図との第2ペア画像、・・・といったように、第1取得部40は、それぞれ地域が異なるペア画像を用意する。
なお、候補地評価システム1は、第1取得部40を備えていなくてもよい。例えば、候補地評価システム1が備える記憶部(図示せず)に、予め第1地図と第3地図とのペア画像が複数記憶されていてもよい。また、候補地評価システム1は、第1サーバ100および第2サーバ200を備えるシステムであってもよい。
第2取得部50は、第2サーバ200から地理情報を取得し、端末300から評価範囲情報を取得する。評価範囲情報とは、例えば、「緯度経度{35.1、142.0}を中心に300m四方のエリア」といったように、ある地点(緯度経度)と当該地点からの大きさとによって、候補地の評価の対象とする対象地域を指定するための情報である。例えば、ユーザは、端末300のユーザインタフェース(例えばキーボード)に評価範囲情報を入力することで、当該評価範囲情報が候補地評価システム1に送信され、第2取得部50は、受信した当該評価範囲情報に対応する対象地域を示す地形図を第2サーバ200から取得する。当該地形図は、候補地の評価の対象とされる対象地域を示す第2地図であり、第2地図には、例えば、当該対象地域における道路、鉄道、河川、建物の平面形状等の骨格地物が表される。
次に、生成部10、評価部20および出力部30について、図3等を用いながら説明する。
図3は、実施の形態に係る候補地評価システム1の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、生成部10は、任意の地域を示す第1地図と、任意の地域における所定の業種の既存施設の位置を示す位置情報とを用いて機械学習されたモデルであって、所定の業種の施設の開設の候補地を評価するための候補地評価モデルを生成する(ステップS11)。本実施の形態では、生成部10は、第1地図と第3地図(位置情報)とを用いて機械学習された候補地評価モデルを生成する。生成部10は、機械学習の手法として、深層学習(Deep Learning)により候補地評価モデルを生成する。
例えば、生成部10は、様々な地域についての、所定の業種の既存施設の位置が示されていない第1地図と、当該既存施設の位置が示された第3地図との複数のペア画像によって、所定の業種の施設がどのような場所に存在しやすいかを学習していく。これについて、図4および図5を用いて説明する。
図4は、第1地図の一例を示す図である。図5は、第3地図の一例を示す図である。図4および図5に示される地図は、それぞれ同じ地域におけるペア画像の一例である。第3地図は、第1地図に対して既存施設の位置がプロットされた地図となっており、いわゆる正解ラベル(既存施設の位置)が付された教師データとなる。生成部10は、図4および図5に示されるような、様々な地域についてのペア画像を用いて学習していくことで、例えば、駅の近く、角地、交差点付近等に所定の業種の施設が存在しやすいことを学習する。このようにして機械学習された候補地評価モデルを用いることで、未知の地域の地図(例えば第2地図)に対して、所定の業種の施設の候補地をプロットできるようになる。なお、機械学習の手法としては、深層学習に限らず、その他の手法が用いられてもよい。
なお、機械学習は、第1地図と位置情報(既存施設の位置:例えば緯度経度)とで行われてもよい。つまり、第3地図の代わりに位置情報が生成部10へ入力されてもよい。この場合、図2に示されるような緯度経度のリストと第1地図とのペアにより機械学習が行われる。なお、第1地図および位置情報を用いて機械学習が行われる場合と、第1地図および第3地図を用いて機械学習が行われる場合とで、生成される候補地評価モデルに大きな差は現れない。第3地図は、第1地図に位置情報を付加した情報であり、上記それぞれの場合で使用される情報に大きな差がないためである。
次に、評価部20は、候補地の評価の対象とされる対象地域を示す第2地図と候補地評価モデルとに基づいて、当該対象地域における候補地の適合性を評価する(ステップS12)。図6は、第2地図の一例を示す図であり、例えば、これまで生成部10が学習に用いた地域とは異なり、ユーザによる候補地の評価の対象とされる対象地域であって、未知の地域を示す地図である。なお、第2地図に示される地域(対象地域)には、これまでの学習に用いられた地域が含まれていてもよい。
そして、出力部30は、評価結果を出力する(ステップS13)。具体的には、出力部30は、評価結果として、対象地域において適合性が一定以上の候補地が示された地図を端末300へ出力する。
図7は、評価結果の一例を示す図である。図7に示されるように、評価結果には、対象地域において適合性が一定以上の候補地が示された地図が含まれる。当該地図は、第2地図上に所定の業種の施設の、適合性が一定以上の候補地がプロットされた地図となる。候補地評価モデルにおける学習結果から、評価部20は、上述したように、駅の近く、角地、交差点付近等が優良な候補地であると評価している。図7に示される評価結果(地図)は、例えば、端末300のユーザインタフェース(例えばディスプレイ)に表示されることで、ユーザは、施設を開設するのに優良な場所を選定することができる。
以上説明したように、任意の地域を示す第1地図は、一定の地域の形状等を縮尺して平面に描いた図であり、このような地図は、広く一般に普及しているため、入手が容易となっている。また、所定の業種の既存施設の位置を示す位置情報も、インターネット等で検索することで、入手が容易となっている。よって、機械学習にこれらの入手が容易な情報が用いられるため、施設の開設の候補地の評価を容易に行うことができる。さらに、これらの情報は低コストで入手可能であるため、候補地評価モデルを低コストで生成でき、ひいては、候補地評価システム1を低コストで実現できる。また、機械学習に基づいた候補地評価モデルにより、候補地の評価が行われるため、人が主観的に判断して候補地を評価するよりも候補地の評価の精度を高めることができる。具体的には、候補地が機械的に評価されるため、人が主観的に判断する場合と比べ、適合性が高い候補地を漏れなく出力できる。
また、任意の地域において既存施設の位置が示されていない第1地図と、当該任意の地域において既存施設の位置が示された第3地図とのペア画像によって機械学習がなされるため、地図同士の比較によって機械学習を効率的に行うことができる。
また、GISから取得される、土地、施設、道路等に関する地理情報も用いて機械学習がなされるため、機械学習時に用いられる情報が増えて機械学習の精度が高まり、候補地の評価の精度を高めることができる。
また、評価された候補地が地図上に示されるため、優良な候補地が視覚的に一目瞭然となる。
なお、候補地評価システム1は、候補地評価モデルを生成する生成部10を備えていなくてもよい。この場合、例えば、候補地評価システム1が備える記憶部(図示せず)に、候補地評価システム1外で生成された候補地評価モデルが予め記憶されていてもよく、評価部20は、当該記憶部から候補地評価モデルを取得することで、候補地の評価を行ってもよい。
また、第1地図および第2地図には、交通量、混雑度、道路区分、高度、施設の業種、施設名、および、土地区分の少なくとも1つの情報が含まれていてもよい。これらの情報は、例えば、GISから取得することができる。
図8は、第1地図に含まれる情報の一例を示す図である。例えば、図8に示されるように、第1地図には、道路の交通量を示す情報が含まれていてもよい。例えば、図8中のA、Bで示される箇所は、第1地図における道路上で色(例えば赤等)が付されており、色が濃いほど交通量が多いことを示す。
道路の交通量を示す情報が含まれる第1地図と、所定の業種の既存施設の位置が示された第3地図とのペア画像を用いることで、所定の業種の既存施設の位置と交通量との関係も考慮して機械学習を行うことができる。そして、道路の交通量を示す情報が含まれる第2地図と、所定の業種の施設の位置および交通量の関係についても学習された候補地評価モデルとを用いて、交通量との関係も考慮した候補地を評価できる。例えば、交通量が多い道路付近に所定の業種の施設が存在しやすいといったように学習することができ、集客向上を見込める位置である交通量が多い位置も考慮して候補地を評価できる。
図9は、第1地図に含まれる情報の他の一例を示す図である。例えば、図9に示されるように、第1地図には、人の混雑度を示す情報が含まれていてもよい。例えば、図9中のA1からA4で示される領域のそれぞれは、人の混雑度に応じて色分け(例えば混雑度低が青、混雑度中が黄、混雑度高が赤)されており、A4、A3、A2、A1と混雑度が高くなっていくことを示している。
人の混雑度を示す情報が含まれる第1地図と、所定の業種の既存施設の位置が示された第3地図とのペア画像を用いることで、所定の業種の既存施設の位置と人の混雑度との関係も考慮して機械学習を行うことができる。そして、人の混雑度を示す情報が含まれる第2地図と、所定の業種の施設の位置および混雑度の関係についても学習された候補地評価モデルとを用いて、混雑度との関係も考慮した候補地を評価できる。例えば、混雑度が高い地域付近には所定の業種の施設が存在しやすいといったように学習することができ、集客向上を見込める位置である混雑度が高い位置も考慮して候補地を評価できる。
また、第1地図には、一方通行等の道路区分を示す情報が含まれていてもよい。一方通行等の道路区分を示す情報が含まれる第1地図と、所定の業種の既存施設の位置が示された第3地図とのペア画像を用いることで、所定の業種の既存施設の位置と道路区分との関係も考慮して機械学習を行うことができる。そして、道路区分を示す情報が含まれる第2地図と、所定の業種の施設の位置および道路区分の関係についても学習された候補地評価モデルとを用いて、道路区分との関係も考慮した候補地を評価できる。例えば、道路区分が一方通行の道路付近には所定の業種の施設が存在しやすいといったように学習することができ、集客向上を見込める一方通行の道路付近の位置も考慮して候補地を評価できる。
また、第1地図には、高度を示す情報が含まれていてもよい。高度を示す情報が含まれる第1地図と、所定の業種の既存施設の位置が示された第3地図とのペア画像を用いることで、所定の業種の既存施設の位置と高度との関係も考慮して機械学習を行うことができる。そして、高度を示す情報が含まれる第2地図と、所定の業種の施設の位置および高度の関係についても学習された候補地評価モデルとを用いて、高度との関係も考慮した候補地を評価できる。例えば、高度が高くなっている(例えば上り坂の先である)位置付近には所定の業種の施設が存在しにくいといったように学習することができ、集客を妨げる位置である高度が高い位置も考慮して候補地を評価できる。
また、第1地図には、施設の業種、施設名を示す情報が含まれていてもよい。施設の業種・施設名を示す情報が含まれる第1地図と、所定の業種の既存施設の位置が示された第3地図とのペア画像を用いることで、所定の業種の既存施設の位置と施設の業種・施設名との関係も考慮して機械学習を行うことができる。そして、施設の業種・施設名を示す情報が含まれる第2地図と、所定の業種の施設の位置および施設の業種・施設名の関係についても学習された候補地評価モデルとを用いて、施設の業種・施設名との関係も考慮した候補地を評価できる。例えば、所定の業種と同業種の施設付近には所定の業種の施設は開設しない方がよいといったように学習することができ、集客を妨げるライバル施設の位置も考慮して候補地を評価できる。また、例えば、駅、レジャー施設、所定の業種と異なる業種の施設等の付近には所定の業種の施設が存在しやすいといったように学習することができ、集客向上を見込める位置である他業種の施設の位置も考慮して候補地を評価できる。
また、第1地図には、河川、公園等の土地区分を示す情報が含まれていてもよい。土地区分を示す情報が含まれる第1地図と、所定の業種の既存施設の位置が示された第3地図とのペア画像を用いることで、所定の業種の既存施設の位置と土地区分との関係も考慮して機械学習を行うことができる。そして、土地区分を示す情報が含まれる第2地図と、所定の業種の施設の位置および土地区分の関係についても学習された候補地評価モデルとを用いて、土地区分との関係も考慮した候補地を評価できる。例えば、河川付近であって当該河川に架けられた橋が近くにない位置付近には所定の業種の施設が存在しにくいといったように学習することができ、集客を妨げる河川等の物理的な遮蔽物の位置も考慮して候補地を評価できる。
その他、第1地図および第2地図には、歩行者、自転車、自動車等の動線情報、交通機関の時刻表・統計情報(電車、バス等の停車頻度等)、施設の属性情報(施設で取り扱う品物等)、または、施設の周辺の統計データ(施設の周辺の駐車場の大きさ等)等の情報が含まれていてもよい。
このように、第1地図および第2地図には、交通量、混雑度、道路区分、高度、施設の業種、施設名、および、土地区分の少なくとも1つの情報が含まれていることで、施設への集客を妨げる要因、または、施設への集客を見込める要因等を考慮して機械学習がなされるため、候補地の評価の精度を高めることができる。
また、第1地図および第2地図は、航空写真であってもよい。これにより、住宅が一軒家であるかマンションであるかを判定でき、マンション付近には所定の業種の施設が存在しやすいといったように学習することができ、集客向上を見込める位置であるマンション付近の位置も考慮して候補地を評価できる。
なお、第1地図および第2地図は、それぞれ複数の地図から構成されていてもよい。また、この場合、交通量、混雑度、道路区分、高度、施設の業種、施設名、および、土地区分の少なくとも1つの情報が、上記複数の地図に分散されて含まれていてもよい。つまり、例えば、第1地図および第2地図は、平面形状等の骨格地物が表された地図、交通量が表された地図、混雑度が表された地図、・・・等の複数の地図から構成されていてもよく、上記情報が全て1つの地図に含まれていなくてもよい。このように、上記情報が複数の地図に分散された状態となっていることで、機械学習時に、同一地点における各情報が欠損しにくく機械学習の精度が高まり、適合性の評価の精度を向上できる。
また、出力部30は、評価結果として、対象地域において適合性が一定以上の候補地が示された地図を出力したが、出力する評価結果はこれに限らない。
図10から図12は、評価結果の他の一例を示す図である。
例えば、図10に示されるように、出力部30は、評価結果として、適合性が一定以上の候補地の点だけが示された地図を出力してもよい。これにより、ユーザは、端末300において、第2地図以外のユーザ好みの情報に当該候補地の点を重ねて表示させることができる。
また、例えば、図11に示されるように出力部30は、評価結果として、対象地域において位置ごとの適合性が示されたヒートマップを出力してもよい。図11では、ドットの密度が高い(黒色が濃い)ほど、適合性が高いことを示している。図7のように、適合性が一定以上の候補地が点で離散的に示される場合、当該候補地が他者の所有地等で使用できない場合があり、当該候補地から少しずれた場所の適合性を知りたいという場合があるが、図11に示されるように、ヒートマップでは、地図全体に適合性が表示されるため、優良な候補地を広く効果的に示すことができる。したがって、候補地として有望な地点を網羅的に把握できる。
また、例えば、図12に示されるように、出力部30は、評価結果として、対象地域における一地点での適合性を出力してもよい。当該一地点が、図12に示される手のアイコンの指先の場合、評価結果として、当該一地点での適合性(適合確率)が出力される。当該一地点は、例えば、地図画像の1つのピクセルに対応し、ピクセルごとに適合確率の出力が可能となっている。なお、適合性は、図12に示されるようにパーセンテージで出力されなくてもよく、例えば、Aランク、Bランク等のように出力されてもよい。このような評価結果が出力される場合には、例えば、すでに売りに出されている土地があり、当該土地の適合性を知りたい場合に有効となる。このように、特定の地点を指定して候補地としての適合性を精査でき、特に気になる土地がある場合には、直接的に当該土地の適合度合いを知ることができる。
また、例えば、任意の地域として、所定の業種の既存施設が存在していない地域における第1地図と第3地図とのペア画像によって機械学習がなされてもよい。この場合、所定の業種の施設が存在しにくい場所を積極的に学習させることができるため、好ましくない場所への開設を回避することができる。
また、既存施設には、任意の地域に過去に存在し、現在は存在しない施設が含まれていてもよい。当該施設の位置は、当該施設が、開設後に、近隣に競合店が出店されたり、近隣の集客力のある施設(例えばガソリンスタンド等)が閉鎖したり、近隣の人口が減ったり、アルバイトが集まらないといった要因により、閉鎖した位置である。位置情報には、このように、施設の開設に適さなくなった負例が含まれていてもよい。これにより、閉鎖した施設の位置を学習させることができ、好ましくない場所への開設を回避することができる。
(その他の実施の形態)
以上、本開示の候補地評価システム1について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、上記実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したもの、および、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本開示の範囲内に含まれる。
例えば、本開示は、候補地評価システム1として実現できるだけでなく、候補地評価システム1を構成する各構成要素が行うステップ(処理)を含む方法として実現できる。
具体的には、図3に示されるように、候補地評価方法は、コンピュータを用いて、任意の地域を示す第1地図と、任意の地域における所定の業種の既存施設の位置を示す位置情報とを用いて機械学習されたモデルであって、所定の業種の施設の開設の候補地を評価するための候補地評価モデルを生成し(ステップS11)、候補地の評価の対象とされる対象地域を示す第2地図と候補地評価モデルとに基づいて、対象地域における候補地の適合性を評価し(ステップS12)、評価結果を出力する(ステップS13)。
また、例えば、それらのステップは、コンピュータ(コンピュータシステム)によって実行されてもよい。そして、本開示は、それらの方法に含まれるステップを、コンピュータに実行させるためのプログラムとして実現できる。さらに、本開示は、そのプログラムを記録したCD−ROM等である非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現できる。
例えば、本開示が、プログラム(ソフトウェア)で実現される場合には、コンピュータのCPU、メモリおよび入出力回路等のハードウェア資源を利用してプログラムが実行されることによって、各ステップが実行される。つまり、CPUがデータをメモリまたは入出力回路等から取得して演算したり、演算結果をメモリまたは入出力回路等に出力したりすることによって、各ステップが実行される。
また、上記実施の形態の候補地評価システム1に含まれる複数の構成要素は、それぞれ、専用または汎用の回路として実現されてもよい。これらの構成要素は、1つの回路として実現されてもよいし、複数の回路として実現されてもよい。
また、上記実施の形態の候補地評価システム1に含まれる複数の構成要素は、集積回路(IC:Integrated Circuit)であるLSI(Large Scale Integration)として実現されてもよい。これらの構成要素は、個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。LSIは、集積度の違いにより、システムLSI、スーパーLSIまたはウルトラLSIと呼称される場合がある。
また、集積回路はLSIに限られず、専用回路または汎用プロセッサで実現されてもよい。プログラム可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、または、LSI内部の回路セルの接続および設定が再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサが、利用されてもよい。
さらに、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて、候補地評価システム1に含まれる各構成要素の集積回路化が行われてもよい。
その他、実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素および機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
本開示の一態様は、例えば、施設の開設(店舗等の出店等)に当たり広範な地域の中から優良な場所を選定するためのサービス等に利用できる。
1 候補地評価システム
10 生成部
20 評価部
30 出力部
40 第1取得部
50 第2取得部
100 第1サーバ
200 第2サーバ(GIS)
300 端末

Claims (10)

  1. 任意の地域を示す第1地図と、前記任意の地域における所定の業種の既存施設の位置を示す位置情報とを用いて機械学習されたモデルであって、前記所定の業種の施設の開設の候補地を評価するための候補地評価モデルと、候補地の評価の対象とされる対象地域を示す第2地図とに基づいて、前記対象地域における候補地の適合性を評価する評価部と、
    評価結果を出力する出力部と、を備える、
    候補地評価システム。
  2. 前記候補地評価システムは、さらに、前記候補地評価モデルを生成する生成部を備える、
    請求項1に記載の候補地評価システム。
  3. 前記位置情報は、前記任意の地域における第3地図上に示される情報である、
    請求項1または2に記載の候補地評価システム。
  4. 前記第1地図および前記第2地図には、地理情報システム(GIS:Geographic Information System)から取得される地理情報が含まれる、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の候補地評価システム。
  5. 前記第1地図および前記第2地図には、交通量、混雑度、道路区分、高度、施設の業種、施設名、および、土地区分の少なくとも1つの情報が含まれる、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の候補地評価システム。
  6. 前記出力部は、前記評価結果として、前記対象地域において適合性が一定以上の候補地が示された地図を出力する、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の候補地評価システム。
  7. 前記出力部は、前記評価結果として、前記対象地域において位置ごとの適合性が示されたヒートマップを出力する、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の候補地評価システム。
  8. 前記出力部は、前記評価結果として、前記対象地域における一地点での適合性を出力する、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の候補地評価システム。
  9. 前記既存施設には、前記任意の地域に過去に存在し、現在は存在しない施設が含まれる、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の候補地評価システム。
  10. コンピュータを用いて、
    任意の地域を示す第1地図と、前記任意の地域における所定の業種の既存施設の位置を示す位置情報とを用いて機械学習されたモデルであって、前記所定の業種の施設の開設の候補地を評価するための候補地評価モデルを生成し、
    前記候補地の評価の対象とされる対象地域を示す第2地図と前記候補地評価モデルとに基づいて、前記対象地域における候補地の適合性を評価し、
    評価結果を出力する、
    候補地評価方法。
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