JP2019082606A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】トナーが偏って滞留している状態にあるかを判定できるようにする。【解決手段】トナーモータ62を正回転させ、トナーTをトナー供給口63に向かう第1の方向に搬送させた後で、第1の閾値よりも大きな負荷トルクが検出された場合に、一定時間が経過するまでの間、トナーTの搬送を継続する。一定時間が経過した後の負荷トルクが、第1の閾値以下に設定された第2の閾値を越えている場合には、過負荷状態であると判定する。【選択図】図11
Description
本発明は、画像形成装置に関するものである。
従来より、現像装置に補給するためのトナーを収納するとともに、このトナーを攪拌及び搬送する攪拌搬送部材を収容してなる収納容器を備えた画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、画像形成装置では、トナーを収納するトナーコンテナーの輸送時に、トナーコンテナーの片側を下にしてトナーコンテナーを立てた状態でトナーコンテナーに振動が加わったり、長時間放置されると、トナーコンテナーの片側にトナーが偏って凝縮することがある。そして、トナーが凝縮した状態では、トナーを攪拌搬送するスクリューが、凝縮したトナーによる抵抗を受けて、スクリューを回転駆動するモーターの負荷トルクが増大して過負荷状態となることがある。そのため、このようなトナーの偏りを把握する必要がある。
特許文献1には、トナー貯留部の一端部に存在するトナーの量を検出するトナーセンサーと、トナー貯留部の他端部に収納されているトナーの量に応じて出力が変化するRFIDリーダーライターとを備えた構成が開示されている。そして、トナーセンサー及びRFIDリーダーライターから得られるそれらの検出結果に基づいて、トナー貯留部の一端部又は他端部においてトナーが偏って滞留している状態にあるか否かを判定するようにしている。
しかしながら、特許文献1の発明では、トナーの偏った滞留を判定するためのトナーセンサ及びRFIDリーダーライターが別途必要であるため、部品点数が増加し、コストアップに繋がるという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、トナーの偏りを検知するためのセンサを別途設けることなく、トナーが偏って滞留している状態にあるかを判定できるようにすることにある。
本発明は、トナーが収容されたトナーカートリッジが着脱可能に取り付けられ、該トナーカートリッジのトナー供給口から供給されたトナーを用いて記録媒体に画像を形成する画像形成装置を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、第1の発明は、前記トナーカートリッジ内に回転可能に配設され、トナーを攪拌しながら前記トナー供給口に向けて搬送するトナー搬送部と、
前記トナー搬送部を回転駆動する駆動部と、
前記駆動部を駆動する際の負荷トルクを検出する負荷トルク検出部と、
前記駆動部の動作を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、第1の方向にトナーを搬送するように前記駆動部を駆動させた後で、第1の閾値よりも大きな負荷トルクが検出された場合に、所定時間が経過するまで該駆動部の駆動を継続する一方、所定時間が経過した後の負荷トルクが第1の閾値以下の第2の閾値よりも大きい場合に、過負荷状態であると判定することを特徴とするものである。
前記トナー搬送部を回転駆動する駆動部と、
前記駆動部を駆動する際の負荷トルクを検出する負荷トルク検出部と、
前記駆動部の動作を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、第1の方向にトナーを搬送するように前記駆動部を駆動させた後で、第1の閾値よりも大きな負荷トルクが検出された場合に、所定時間が経過するまで該駆動部の駆動を継続する一方、所定時間が経過した後の負荷トルクが第1の閾値以下の第2の閾値よりも大きい場合に、過負荷状態であると判定することを特徴とするものである。
第1の発明では、第1の方向にトナーを搬送させた後で第1の閾値よりも大きな負荷トルクが検出された場合に、所定時間が経過するまで駆動部の駆動を継続するようにしている。そして、所定時間が経過した後の負荷トルクの値に基づいて、過負荷状態であるかを判定するようにしている。
つまり、第1の方向にトナーを搬送しているときに、第1の閾値よりも大きな負荷トルクが検出された後もトナーの搬送を継続して、第1の閾値以下の第2の閾値よりも負荷トルクが小さくなった場合には、トナーカートリッジ内における第1の方向の上流側端部に偏って滞留していたトナーが、トナー搬送部によって均一化されて過負荷状態が解消されたと判断することができる。
一方、トナーの搬送を継続しても、第2の閾値よりも負荷トルクが大きい場合には、トナーカートリッジ内における第1の方向の下流側端部に最初からトナーが偏って滞留しており、トナーの搬送を継続したことでさらに押し込まれてしまい、過負荷状態にあると判断することができる。
このように、駆動部を駆動する際の負荷トルクに基づいてトナーの偏りを判断することができるので、トナーの偏りを検知するための特別なセンサが必要無く、コストダウンを図ることができる。
第2の発明は、第1の発明において、
前記制御部は、前記過負荷状態であると判定した場合に、前記第1の方向とは逆向きの第2の方向にトナーを搬送するように前記駆動部を駆動させることを特徴とするものである。
前記制御部は、前記過負荷状態であると判定した場合に、前記第1の方向とは逆向きの第2の方向にトナーを搬送するように前記駆動部を駆動させることを特徴とするものである。
第2の発明では、過負荷状態であると判定された場合に、第1の方向とは逆向きの第2の方向にトナーを搬送させるようにしている。つまり、第1の方向の下流側端部にトナーが偏って滞留している場合には、第2の方向にトナーを搬送することで、トナーが均一化されて過負荷状態を解消することができる。
第3の発明は、第2の発明において、
前記第2の方向へのトナーの搬送が行われてから所定時間が経過した後でも、前記過負荷状態が解消されない場合に、所定の報知動作を行う報知部を備えたことを特徴とするものである。
前記第2の方向へのトナーの搬送が行われてから所定時間が経過した後でも、前記過負荷状態が解消されない場合に、所定の報知動作を行う報知部を備えたことを特徴とするものである。
第3の発明では、第1の方向及び第2の方向へのトナーの搬送を行っても、過負荷状態が解消されない場合には、装置側に不具合が生じている可能性があるので、所定の報知動作を行ってユーザーに通知するようにしている。
ここで、不具合の原因としては、例えば、トナーカートリッジ内でトナーが凝縮してしまいトナーが攪拌され難くなっていることが考えられる。この場合には、ユーザーに対して、トナーカートリッジを振ってトナーの偏りを解消するように促すメッセージを表示部などに表示すればよい。
また、駆動部やトナー搬送部の破損によって、過負荷状態となっていることも考えられるので、この場合には、ユーザーに対して、装置のメンテナンスが必要である旨のメッセージを表示部などに表示すればよい。
第4の発明は、第1乃至第3の発明のうち何れか1つにおいて、
前記制御部は、前記トナーカートリッジが交換されたときにのみ、前記駆動部の過負荷状態の判定を行うことを特徴とするものである。
前記制御部は、前記トナーカートリッジが交換されたときにのみ、前記駆動部の過負荷状態の判定を行うことを特徴とするものである。
第4の発明では、過負荷状態の判定をトナーカートリッジの交換時にのみ行うことで、画像形成処理を速やかに開始することができる。
つまり、トナーカートリッジ内でトナーが偏って滞留する要因としては、トナーカートリッジの輸送時や保管時に、トナーカートリッジの片側を立てた状態で長時間放置したことが考えられる。そのため、トナーカートリッジの交換時に過負荷状態の判定をしておけば、その後、トナーが偏って滞留する要因は生じないため、過負荷状態の判定を改めて行う必要はない。
本発明によれば、トナーの偏りを検知するためのセンサを別途設けることなく、トナーが偏って滞留している状態にあるかを判定することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。また、以下に説明する各実施形態、変形例、その他の例等の各構成は、本発明を実施可能な範囲において互いに組み合わせてもよい。
〈画像形成装置の全体構成〉
図1に示すように、画像形成装置1は、マゼンタ、イエロー、シアン、ブラックの各色のトナーカートリッジ60を用いてカラー画像を形成する装置である。画像形成装置1は、記録媒体としての用紙Pに画像を形成する。
図1に示すように、画像形成装置1は、マゼンタ、イエロー、シアン、ブラックの各色のトナーカートリッジ60を用いてカラー画像を形成する装置である。画像形成装置1は、記録媒体としての用紙Pに画像を形成する。
より詳細には、画像形成装置1は、用紙Pを搬送する記録媒体搬送ユニット10と、静電潜像を現像する現像装置20と、トナー像を用紙Pに二次転写する転写ユニット30と、周面に画像が形成される静電潜像担持体である感光体ドラム40と、トナー像を用紙Pに定着させる定着ユニット50とを備えている。
記録媒体搬送ユニット10は、画像が形成される用紙Pを搬送経路R1上で搬送する。用紙Pは、カセットKに積層されて収容され、給紙ローラによりピックアップされて搬送される。記録媒体搬送ユニット10は、用紙Pに転写されるトナー像が二次転写領域R2に到達するタイミングで、搬送経路R1を介して二次転写領域R2に用紙Pを到達させる。
現像装置20は、色ごとに4個設けられている。各現像装置20は、トナーを感光体ドラム40に担持させる現像ローラ21を備えている。現像装置20では、トナーとキャリアを所望の混合比になるように調整される。現像装置20では、トナーが均一に分散され、最適な帯電量を付与した現像剤が調整される。この現像剤を現像ローラ21に担持させる。現像ローラ21の回転により現像剤が感光体ドラム40と対向する領域まで搬送されると、現像ローラ21に担持された現像剤のうちのトナーが感光体ドラム40の周面上に形成された静電潜像に移動し、静電潜像が現像される。
転写ユニット30は、現像装置20で形成されたトナー像を用紙Pに二次転写する二次転写領域R2に搬送する。転写ユニット30は、転写ベルト31と、転写ベルト31を懸架する懸架ローラ31a,31b,31c,31dと、感光体ドラム40と共に転写ベルト31を挟持する一次転写ローラ32と、懸架ローラ31dと共に転写ベルト31を挟持する二次転写ローラ33とを備えている。
転写ベルト31は、懸架ローラ31a,31b,31c,31dにより循環移動する無端状のベルトである。一次転写ローラ32は、転写ベルト31の内周側から感光体ドラム40を押圧するように設けられる。二次転写ローラ33は、転写ベルト31の外周側から懸架ローラ31dを押圧するように設けられる。
感光体ドラム40は、色ごとに4個設けられている。各感光体ドラム40は、転写ベルト31の移動方向に沿って設けられている。感光体ドラム40の周上には、現像装置20と、帯電ローラ41と、露光ユニット42と、クリーニングユニット43とが設けられている。
帯電ローラ41は、感光体ドラム40の表面を所定の電位に均一に帯電させる帯電手段である。帯電ローラ41は、感光体ドラム40の回転に追従して動く。露光ユニット42は、帯電ローラ41によって帯電した感光体ドラム40の表面を、用紙Pに形成する画に応じて露光する。これにより、感光体ドラム40の表面のうち露光ユニット42により露光された部分の電位が変化し、静電潜像が形成される。4個の現像装置20は、それぞれの現像装置20に対向して設けられたトナーカートリッジ60から供給されたトナーによって感光体ドラム40に形成された静電潜像を現像し、トナー像を生成する。各トナーカートリッジ60内には、それぞれ、マゼンタ、イエロー、シアン及びブラックのトナーが充填されている。クリーニングユニット43は、感光体ドラム40上に形成されたトナー像が転写ベルト31に一次転写された後に感光体ドラム40上に残存するトナーを回収する。
定着ユニット50は、転写ベルト31から用紙Pへ二次転写されたトナー像を用紙Pに付着させ、定着させる。定着ユニット50は、用紙Pを加熱する加熱ローラ51と、加熱ローラ51を押圧する加圧ローラ52と、を備えている。加熱ローラ51及び加圧ローラ52は円筒状に形成されており、加熱ローラ51は内部にハロゲンランプ等の熱源を備えている。加熱ローラ51と加圧ローラ52との間には接触領域である定着ニップ部が設けられ、定着ニップ部に用紙Pを通過させることにより、トナー像を用紙Pに溶融定着させる。トナー像が用紙Pへ二次転写された後、転写ベルト31に残存するトナーは、ベルトクリーニング装置によって回収される。
また、画像形成装置1には、定着ユニット50によりトナー像が定着された用紙Pを装置外部へ排出するための排出ローラ53,54が設けられている。
〈印刷動作〉
次に、画像形成装置1の印刷動作について説明する。画像形成装置1に被記録画像の画像信号が入力されると、画像形成装置1は、給紙ローラを回転させて、カセットKに積層された用紙Pをピックアップして搬送する。そして、受信した画像信号に基づいて、帯電ローラ41により感光体ドラム40の表面を所定の電位に均一に帯電させる(帯電工程)。その後、露光ユニット42により感光体ドラム40の表面にレーザ光を照射して静電潜像を形成する(露光工程)。
次に、画像形成装置1の印刷動作について説明する。画像形成装置1に被記録画像の画像信号が入力されると、画像形成装置1は、給紙ローラを回転させて、カセットKに積層された用紙Pをピックアップして搬送する。そして、受信した画像信号に基づいて、帯電ローラ41により感光体ドラム40の表面を所定の電位に均一に帯電させる(帯電工程)。その後、露光ユニット42により感光体ドラム40の表面にレーザ光を照射して静電潜像を形成する(露光工程)。
現像装置20では、静電潜像が現像されてトナー像が形成される(現像工程)。こうして形成されたトナー像は、感光体ドラム40と転写ベルト31とが対向する領域において、感光体ドラム40から転写ベルト31へ一次転写される(転写工程)。転写ベルト31には、4個の感光体ドラム40上に形成されたトナー像が順次積層されて、1つの積層トナー像が形成される。そして、積層トナー像は、懸架ローラ31dと二次転写ローラ33とが対向する二次転写領域R2において、記録媒体搬送ユニット10から搬送された用紙Pに二次転写される。
積層トナー像が二次転写された用紙Pは、定着ユニット50へ搬送される。用紙Pを加熱ローラ51と加圧ローラ52との間で熱及び圧力を加えながら通過させることにより、積層トナー像を用紙Pへ溶融定着させる(定着工程)。その後、用紙Pは、排出ローラ53,54によって画像形成装置1の外部へ排出される。
〈トナーカートリッジの構成〉
トナーカートリッジ60は、画像形成装置1に設けられた図示しないカートリッジ装着部に着脱可能に取り付けられている。トナーカートリッジ60内には、トナー搬送オーガー61(トナー搬送部)が配設されており、トナー搬送オーガー61の回転駆動に伴ってトナーTが搬送されるようになっている(図3参照)。
トナーカートリッジ60は、画像形成装置1に設けられた図示しないカートリッジ装着部に着脱可能に取り付けられている。トナーカートリッジ60内には、トナー搬送オーガー61(トナー搬送部)が配設されており、トナー搬送オーガー61の回転駆動に伴ってトナーTが搬送されるようになっている(図3参照)。
図2に示すように、画像形成装置1は、トナー搬送オーガー61を回転駆動させるトナーモータ62(駆動部)と、トナーモータ62を駆動する際の負荷トルクを検出するトルクセンサ65(負荷トルク検出部)と、トナーモータ62の動作を制御する制御部70とを備えている。
制御部70には、トナーカートリッジ有無センサ71と、記憶部72と、時間計測部73と、表示部74とが接続されている。トナーカートリッジ有無センサ71は、トナーカートリッジ60がカートリッジ装着部に取り付けられているかを検出する。
記憶部72は、トルクセンサ65で検出された負荷トルクの値を記憶する。時間計測部73は、トナーモータ62の駆動時間を計測する。表示部74は、ユーザーに対して所定のメッセージを報知する。
トナーモータ62と制御部70との間には、駆動回路75が接続されている。駆動回路75は、制御部70から出力されたトナーモータ62のオンオフを制御する信号やトナーモータ62の回転方向を制御する信号を受信して、トナーモータ62を駆動させる。
トナーモータ62には、トルクセンサ65が接続されている。トルクセンサ65は、トナーモータ62に入力される電流値を検出する電流検出部66と、ローパスフィルタ67(LPF)と、A/Dコンバータ68とで構成されている。つまり、トナーモータ62の負荷トルクが大きくなると、トルクセンサ65で検出される電流値が大きくなり、トナーモータ62の負荷トルクが小さくなると、トルクセンサ65で検出される電流値が小さくなる。
図3に示すように、トナーカートリッジ60の一端部(図3の左端部)には、トナー供給口63が形成されている。トナー供給口63は、画像形成装置1内に鉛直姿勢で設置された図示しない供給パイプに接続されている。トナー供給口63から自重により落下したトナーは、供給パイプを介して現像装置20に供給されるようになっている。
トナーカートリッジ60内には、トナー搬送オーガー61が配設されている。トナー搬送オーガー61は、トナーカートリッジ60内を長手方向に延びる螺旋状のコイルで構成され、トナーカートリッジ60内で回転可能に設けられている。トナー搬送オーガー61は、トナーカートリッジ60に収容されたトナーTをトナー供給口63まで攪拌しながら搬送したり、トナーカートリッジ60内のトナーTの偏りを均一化させるものである。
トナー搬送オーガー61の他端部(図3で右端部)は、トナーカートリッジ60の外部に突出している。トナー搬送オーガー61の他端部には、オーガー側ギア61aが取り付けられている。
トナーカートリッジ60の他端部(図3で右端部)には、トナーモータ62が配設されている。トナーモータ62には、オーガー側ギア61aに噛み合うモータ側ギア62aが設けられている。
トナーモータ62の回転駆動力は、モータ側ギア62a及びオーガー側ギア61aを介してトナー搬送オーガー61に伝達される。トナー搬送オーガー61は、トナーモータ62を正回転させることで、トナー供給口63に向かう第1の方向にトナーTを搬送するように回転する。また、トナー搬送オーガー61は、トナーモータ62を逆回転させることで、トナー供給口63とは反対側に向かう第2の方向にトナーTを搬送するように回転する。
ここで、トナーカートリッジ60は、その保管状態によって、トナーカートリッジ60内のトナーTの分布が異なったものとなる。例えば、トナーカートリッジ60が水平姿勢で保管されていた場合には、トナーTは、図3に示すように、トナーカートリッジ60内で略同じ高さに均一化された状態で分布することとなる。
図4に示すように、図3のトナーTの分布状態のときに、トナー搬送オーガー61を回転させ、トナーTをトナー供給口63に向かって搬送させる際のトナーモータ62の負荷トルクは、多少の変動はあるものの、トルク上限である第1の閾値を越えることはなく、第1の閾値以下の第2の閾値よりも小さな正常範囲内で推移することとなる。
また、トナーカートリッジ60が、トナー供給口63を上側にして垂直姿勢で保管されていた場合には、トナーTは、図5に示すように、トナーカートリッジ60内でトナー供給口63とは反対側の端部に偏った状態で分布することとなる。
図6に示すように、図5のトナーTの分布状態のときに、トナー搬送オーガー61を回転させ、トナーTをトナー供給口63に向かって搬送させる際のトナーモータ62の負荷トルクは、トナーモータ62の駆動直後には、負荷トルクが第1の閾値を超えている。ところが、トナーモータ62の駆動を継続していくうちに、負荷トルクが徐々に小さくなり、所定時間が経過した後では、負荷トルクが第2の閾値よりも小さな正常範囲内となっている。
これは、トナーカートリッジ60内において、トナー供給口63側の空間があいていることから、トナー供給口63に向かってトナーTを搬送すると、凝縮されたトナーTが攪拌されることで崩されていき、それに伴って負荷トルクが軽減されるからである。
また、トナーカートリッジ60が、トナー供給口63を下側にして垂直姿勢で保管されていた場合には、トナーTは、図7に示すように、トナーカートリッジ60内でトナー供給口63側の端部に偏った状態で分布することとなる。
図8に示すように、図7のトナーTの分布状態のときに、トナー搬送オーガー61を回転させ、トナーTをトナー供給口63に向かって搬送させる際の負荷トルクは、トナーモータ62の駆動直後には、負荷トルクが第1の閾値を超えてしまい、トナーモータ62の駆動を継続しても、負荷トルクが軽減することはない。
これは、トナーカートリッジ60内において、トナー供給口63付近にトナーTが凝縮しており、トナー供給口63からトナーTが自重で落下するよりも、トナーTの搬送速度が速くなり、トナー供給口63側の端部にトナーTを押し込む方向に力が働くため、負荷トルクが大きくなるからである。
また、図9に示すように、トナーカートリッジ60内でトナー供給口63側の端部にトナーTが偏った状態で分布しているときに、トナーモータ62を逆回転、つまり、トナー供給口63側の端部からトナーモータ62側の端部に向かってトナーTを搬送すると、トナーモータ62の負荷トルクは、図10に示すように、トナーモータ62の駆動直後には、負荷トルクが第1の閾値を超えている。ところが、トナーモータ62の駆動を継続していくうちに、負荷トルクが徐々に小さくなり、所定時間が経過した後では、負荷トルクが第2の閾値よりも小さな正常範囲内となっている。
これは、トナーカートリッジ60内において、トナーモータ62側の空間があいていることから、トナーモータ62側に向かってトナーTを搬送すると、凝縮されたトナーTが攪拌されることで崩されていき、それに伴って負荷トルクが軽減されるからである。
〈トナーの偏り判定について〉
以下、トナーの偏り判定について説明する。図11に示すように、まず、ステップS101において、トナーカートリッジ60の交換が行われたかを判定する。ステップS101での判定が「YES」の場合には、ステップS102に分岐する。ステップS101での判定が「NO」の場合には、トナーTの偏り状態が急激に変動することはないため、処理を終了する。
以下、トナーの偏り判定について説明する。図11に示すように、まず、ステップS101において、トナーカートリッジ60の交換が行われたかを判定する。ステップS101での判定が「YES」の場合には、ステップS102に分岐する。ステップS101での判定が「NO」の場合には、トナーTの偏り状態が急激に変動することはないため、処理を終了する。
ステップS102では、トナーモータ62を正回転させることで、トナーTをトナー供給口63に向かう第1の方向に搬送させ、ステップS103に進む。
ステップS103では、一定時間が経過するまでの間、トナーTの搬送を継続して、ステップS104に進む。
ステップS104では、一定時間が経過した後で、トナーモータ62の負荷トルクを取得し、ステップS105に進む。このように、一定時間が経過した後で負荷トルクを取得するのは、起動時の突入電流による誤検出を避けるためである。
ステップS105では、負荷トルクが、トルク上限である第1の閾値を越えているかを判定する。ステップS105での判定が「YES」の場合には、ステップS106に分岐する。ステップS105での判定が「NO」の場合には、負荷トルクが正常であると判断し、ステップS111に分岐し、ステップS111においてトナーモータ62の駆動を停止して、処理を終了する。
ステップS106では、一定時間が経過するまでの間、トナーTの搬送を継続して、ステップS107に進む。
ステップS107では、一定時間が経過した後で、トナーモータ62の負荷トルクを取得し、ステップS108に進む。
ステップS108では、負荷トルクが正常範囲であるか、つまり、第1の閾値以下に設定された第2の閾値よりも小さくなったかを判定する。ステップS108での判定が「YES」の場合には、負荷トルクが正常範囲内に戻ったと判断して、ステップS111に分岐し、ステップS111においてトナーモータ62の駆動を停止して、処理を終了する。ステップS108での判定が「NO」の場合には、ステップS109に分岐する。
ステップS109では、ステップS106からステップS108までの処理を所定回数繰り返したかを判定する。ステップS109での判定が「YES」の場合には、ステップS110に分岐する。ステップS109での判定が「NO」の場合には、ステップS106に戻り、ステップS106からステップS108までの処理を繰り返す。
ステップS110では、トナーモータ62が過負荷状態であると判断して、トナーモータ62の駆動を停止して、図12に示すステップ201に進む。
図12に示すように、ステップS201では、トナーモータ62を逆回転させることで、トナーTをトナー供給口63とは反対側の端部に向かう第2の方向に搬送させ、ステップS202に進む。つまり、負荷トルクが正常範囲内に入らない場合には、トナー供給口63側の端部にトナーの偏りがあると判断できるため、トナーTの偏りを均一化させるために、トナーモータ62を逆回転させるようにしている。
ステップS202では、一定時間が経過するまでの間、トナーTの搬送を継続して、ステップS203に進む。
ステップS203では、一定時間が経過した後で、トナーモータ62の負荷トルクを取得し、ステップS204に進む。このように、一定時間が経過した後で負荷トルクを取得するのは、起動時の突入電流による誤検出を避けるためである。
ステップS204では、負荷トルクが、トルク上限である第1の閾値を越えているかを判定する。ステップS204での判定が「YES」の場合には、ステップS205に分岐する。ステップS204での判定が「NO」の場合には、負荷トルクが正常であると判断し、ステップS211に分岐し、ステップS211においてトナーモータ62の駆動を停止して、処理を終了する。
ステップS205では、一定時間が経過するまでの間、トナーの搬送を継続して、ステップS206に進む。
ステップS206では、一定時間が経過した後で、トナーモータ62の負荷トルクを取得し、ステップS207に進む。
ステップS207では、負荷トルクが正常範囲であるか、つまり、第1の閾値以下に設定された第2の閾値よりも小さくなったかを判定する。ステップS207での判定が「YES」の場合には、負荷トルクが正常範囲内に戻ったと判断して、ステップS211に分岐し、ステップS211においてトナーモータ62の駆動を停止して、処理を終了する。ステップS207での判定が「NO」の場合には、ステップS208に分岐する。
ステップS208では、ステップS205からステップS207までの処理を所定回数繰り返したかを判定する。ステップS208での判定が「YES」の場合には、ステップS209に分岐する。ステップS208での判定が「NO」の場合には、ステップS205に戻り、ステップS205からステップS207までの処理を繰り返す。
ステップS209では、トナーモータ62が過負荷状態であると判断して、トナーモータ62の駆動を停止して、ステップ210に進む。
ステップS210では、トナーカートリッジ60に異常があることをユーザーに報知して、処理を終了する。ユーザーへの報知は、例えば、トナーカートリッジ60を振ってトナーTの偏りを解消するように促すメッセージを表示部74に表示すればよい。
以上説明したように、本発明は、トナーが偏って滞留している状態にあるかを判定することができるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
1 画像形成装置
60 トナーカートリッジ
61 トナー搬送オーガー(トナー搬送部)
62 トナーモータ(駆動部)
63 トナー供給口
65 トルクセンサ(負荷トルク検出部)
70 制御部
74 表示部(報知部)
P 用紙(記録媒体)
T トナー
60 トナーカートリッジ
61 トナー搬送オーガー(トナー搬送部)
62 トナーモータ(駆動部)
63 トナー供給口
65 トルクセンサ(負荷トルク検出部)
70 制御部
74 表示部(報知部)
P 用紙(記録媒体)
T トナー
Claims (4)
- トナーが収容されたトナーカートリッジが着脱可能に取り付けられ、該トナーカートリッジのトナー供給口から供給されたトナーを用いて記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
前記トナーカートリッジ内に回転可能に配設され、トナーを攪拌しながら前記トナー供給口に向けて搬送するトナー搬送部と、
前記トナー搬送部を回転駆動する駆動部と、
前記駆動部を駆動する際の負荷トルクを検出する負荷トルク検出部と、
前記駆動部の動作を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、第1の方向にトナーを搬送するように前記駆動部を駆動させた後で、第1の閾値よりも大きな負荷トルクが検出された場合に、所定時間が経過するまで該駆動部の駆動を継続する一方、所定時間が経過した後の負荷トルクが第1の閾値以下の第2の閾値よりも大きい場合に、過負荷状態であると判定することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1において、
前記制御部は、前記過負荷状態であると判定した場合に、前記第1の方向とは逆向きの第2の方向にトナーを搬送するように前記駆動部を駆動させることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2において、
前記第2の方向へのトナーの搬送が行われてから所定時間が経過した後でも、前記過負荷状態が解消されない場合に、所定の報知動作を行う報知部を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至3のうち何れか1つにおいて、
前記制御部は、前記トナーカートリッジが交換されたときにのみ、前記駆動部の過負荷状態の判定を行うことを特徴とする画像形成装置。
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