JP2019082550A - 反射シート、及び、それを用いてなるバックライト - Google Patents

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Abstract

【課題】反射材としてオレフィン系の樹脂フィルムを用いたものでありながら、小型の携帯型情報処理端末に搭載可能な薄型のバックライトを構成することができて、尚且つ、波長分散性も良好な反射シートを提供することを目的とする。【解決手段】ポリエステル系樹脂をベース樹脂としてなる基板層11と、基板層11の片面に形成されている銀蒸着膜12と、銀蒸着膜12上に形成されている接合層13と、接合層13を介して銀蒸着膜12上に積層されている白色樹脂層14と、を備え、白色樹脂層14は、オレフィン系樹脂をベース樹脂とし、無機フィラーを含有する樹脂フィルムであり、基板層11から白色樹脂層14までの総厚さが90μm以下である、反射シート1とする。【選択図】図2

Description

本発明は、バックライト用の反射シート、及び、それを用いてなるバックライト、詳しくは、スマートフォンやタブレット型コンピュータ等の小型の携帯型情報処理端末に搭載されるエッジライト方式のバックライトを構成する反射材として、特に好ましく用いることができる反射シートに関する。
近年、スマートフォンやタブレット型コンピュータ等の小型の携帯型情報処理端末の普及が急速に進んでいる。これらの携帯型情報処理端末における情報表示装置としては、軽量、薄型、低消費電力という特徴を備える液晶表示装置が多用されている。
そして、この液晶表示装置において液晶表示パネルの背後から照明光を当てるための面光源として用いられるバックライトは、光源の配置箇所によりエッジライト方式と直下型方式とに大別される。両方式のうち、特に薄型化や軽量化の点では、液晶表示パネルに対向配置されている導光板の側方から光を入光させて面光源を構成するエッジライト方式がより有利である。よって、特に小型の携帯型情報処理端末においては、面光源として、エッジライト方式のバックライトが多く用いられている(特許文献1参照)。
エッジライト方式のバックライトにおいては、点光源からの光を面状光に変換するための導光板が設置されるが、通常、これに加えて、導光板の光射出面の反対側(液晶パネル配置側と反対側)である背面側に、こちらの側に漏れる光を反射してバックライトの輝度や光の均一性を向上させるために反射シートが配置される。
従来、このエッジライト方式のバックライトに配置される反射シートとしては、耐熱性に優れるポリエチレンテレフタレート(PET)からなる空洞層を含む白色PETフィルム(特許文献2参照)が広く普及していた。しかし、PETは、例えば、汎用的なオレフィン系樹脂と比較して、加水分解による耐水・耐湿性の低下のリスクが高く、又、熱成形性に劣り生産性の面では改善の余地があることから、バックライトの反射材を耐湿性に優れるオレフィン系の樹脂で形成するという潜在的需要が高まっていた。
ところが、一方で、オレフィン系樹脂は、PETと比較して剛性に劣るため、バックライトを構成する他の部材への取付け作業時の作業性が悪く、又、耐熱性も不十分であるため、オレフィン系樹脂のみで、バックライト用の反射シートを構成することもできなかった。
以上の問題を解決すべく、耐熱性に優れ、適度な剛性を有するPETからなる基板層の表面に、耐湿性に優れるオレフィン系樹脂をベース樹脂とする白色樹脂フィルムからなる反射層を積層した反射材が開発されるに至っている(特許文献3、4参照)。
ここで、上述のようなスマートフォン等の最終製品側からの薄型化の要求に応えるため、これに搭載するバックライト用の反射シートにも当然にその厚さについて厳しい制約がある。例えば、スマートフォン用のバックライトにおいて要求される標準的な要求として、これに用いる反射シートの厚さを90μm以下程度に抑えなくてはならないのが一般的な要求水準である。ところが、このような厚さ範囲の制約の下においては、特許文献3、4に記載されているようなオレフィン系樹脂を主たる反射層とする反射材は、波長毎の光反射性のばらつきが顕在化して、バックライトの反射材としての光波長分散性が不十分となる場合があることが、新たな課題として認識されるに至った。
特開2013−201031号公報 特開2008−309975号公報 特開2017−126620号公報 特開2017−126621号公報
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであり、反射材としてオレフィン系の樹脂フィルムを用いたものでありながら、小型の携帯型情報処理端末に搭載可能な薄型のバックライトを構成することができて、尚且つ、波長分散性も良好な反射シートを提供することを目的とする。
本発明者らは、耐熱性に優れるポリエステル系の基板層上にオレフィン系の白色樹脂層が配置されている上述の反射材を、基板層上に更に金属蒸着膜が形成されている層構成とすることにより、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的に本発明は以下のものを提供する。
(1) ポリエステル系樹脂をベース樹脂としてなる基板層と、前記基板層の片面に形成されている銀蒸着膜と、前記銀蒸着膜上に形成されている接合層と、前記接合層を介して前記銀蒸着膜上に積層されている白色樹脂層と、を備え、前記白色樹脂層は、オレフィン系樹脂をベース樹脂とし、無機フィラーを含有する樹脂フィルムであり、前記基板層から前記白色樹層までの総厚さが90μm以下である、反射シート。
(2) 前記白色樹脂層が、前記無機フィラーとして酸化チタンを20質量%以上60質量%以下含有する無延伸樹脂フィルムにより構成されている、(1)に記載の反射シート。
(3) 前記無延伸樹脂フィルムのベース樹脂が、密度0.93g/cm以上0.97g/cm以下の高密度ポリエチレンである、(2)に記載の反射シート。
(4) 前記白色樹脂層が、空孔率25%以上80%以下の多孔質の延伸樹脂フィルムにより構成されている(1)に記載の反射シート。
(5) 前記延伸樹脂フィルムのベース樹脂が、ポリプロピレンである、(4)に記載の反射シート。
(6) 前記白色樹脂層に、NOR型のヒンダードアミン系安定剤が0.20質量%以上0.40質量%以下含有されている、(1)から(5)のいずれかに記載の反射シート。
(7) 前記白色樹脂層上に透明保護層が更に積層されていて、該透明保護層が、前記基板層のベース樹脂であるポリエステル系樹脂と同種の樹脂をベース樹脂とする透明樹脂フィルムであり、前記基板層から前記透明保護層までの総厚さが90μm以下である、(1)から(6)のいずれかに記載の反射シート。
(8) 前記基板層と前記銀蒸着膜の厚さの合計が15μm以下であり、前記白色樹脂層の厚さが70μm以下である、(1)から(7)のいずれかに記載の反射シート。
(9) 導光板の側方に光源が配置されてなるエッジライト方式のバックライトであって、前記導光板の非出光面側に(1)から(8)のいずれかに記載の反射シートが配置されている、バックライト。
(10) (9)のバックライトを搭載してなる情報処理端末。
本発明によれば、反射材として、オレフィン系の樹脂フィルムを用いたものでありながら、小型の携帯型情報処理端末に搭載可能な薄型のバックライトを構成することができて、尚且つ、波長分散性も良好な反射シートを提供することができる。
本発明の反射シートを備えるエッジライト方式のバックライトを用いてなる液晶表示モジュールの層構成を模式的に示す図面である。 本発明の反射シートの層構成を模式的に示す図面である。 本発明の反射シートの他の実施形態における層構成を模式的に示す図面である。 本発明の反射シートの更なる他の実施形態における層構成を模式的に示す図面である。
以下、先ずは、本発明の反射シート用いて構成することができるエッジライト方式のバックライト、及び、当該バックライトを用いて構成される液晶表示モジュールの基本構成について説明する。本発明の反射シートの詳細については追って詳述する。本発明は、以下の実施形態に限定されず、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<エッジライト方式のバックライト及び液晶表示モジュール>
図1は、本発明の反射シート1を用いて構成することができるエッジライト方式のバックライト20と、バックライト20を用いて構成される液晶表示モジュール100の基本構成を模式的に示したものである。図1に示す通り、バックライト20においては、導光板2と反射シート1とが積層或いは対向配置されてなる光学モジュール10の側方にLED素子等の光源3が配置されている。又、液晶表示モジュール100においては、このバックライト20の導光板2の光出射面となる側の面の上方に液晶パネル4が配置されている。これらのバックライト20及び液晶表示モジュール100は、いずれも、スマートフォン等の小型の携帯型情報処理端末に好適に搭載可能な光学部材である。
反射シート1は、片面に銀蒸着膜12が形成されている基板層11と、白色樹脂層14とが、ドライラミネーション又はその他の接合手段によって接合されてなる多層構成の反射材である。この反射シート1は、図1に示すバックライト20における導光板2の下面、即ち、導光板2の光出射面と反対側の面(背面)側に対向配置される。そして、この反射シート1は、導光板2の背面に向かう光を反射させて、再び導光板2内に入射させる。
導光板2は、略四角形状の平板形状をなしており、光出射面となり液晶パネル4と対向する面となる上面と、その反対側の面である下面と、これらの上面と下面との周縁とを連結する4つの側面を有している。そして、4つの側面の1つである導光板の片側端面が、光入射面となる。又、導光板2は、マトリックス(母材)である透明樹脂と、当該樹脂内に分散された状態で存在する蛍光体微粒子を有して構成される。マトリックス(母材)である透明樹脂としては、透明性に優れて光透過性の良いポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の材料を用いることができる。
液晶表示モジュール100若しくはエッジライト方式のバックライト20においては、導光板2と液晶パネル4との間に、更に各種のプリズムシートや偏光反射シート等のその他各種の光学シート(いずれも図示せず)が適宜配置される。
LED素子等を用いて構成される光源3は、上述した導光板2の光入射面、即ち片側端面に光を入射可能な位置に配置されることにより、エッジライト方式のバックライト20を構成する。
<反射シート>
[全体構成]
本発明の反射シート1は、図2に示すように、多層構成の光反射性シートである。具体的には、ポリエステル系樹脂をベース樹脂としてなる基板層11、基板層11の片面に形成されている銀蒸着膜12、接合層13、オレフィン系樹脂をベース樹脂とし無機フィラーを含有する白色樹脂層14を含んで構成される。そして、反射シート1において、白色樹脂層14は、接合層13を介して、銀蒸着膜12に接合されている。
又、この反射シート1は、スマートフォン等の小型の携帯型情報処理端末への使用を想定し、基板層11から白色樹脂層までの総厚さが90μm以下となるように構成されている。ここで、本明細書における反射シートの総厚さとは、反射シートの反射機能に直接寄与する層の厚さ及びそれらを一体化するために必要な層の厚さのことを言うものとし、図2の反射シート1における基板層11から銀蒸着膜12及び接合層13を経て白色樹脂層14までの厚さのことを言うものとする。
尚、本発明の反射シートは、図3に示す通り、白色樹脂層14が光学粘着材(OCA)で形成される粘着層13Aを介して銀蒸着膜12に接合されている構成の反射シート(反射シート1A)とすることもできる。この反射シート1Aにおいても、基板層11から白色樹脂層14までの総厚さは、上述の通り、90μm以下となるように構成される。
以上の通り、反射シート1は、その総厚さを90μm以下とする。総厚さをこの範囲内に抑えることにより、反射シート1は、例えば、その厚さが7mm程度であることが要求されるスマートフォン等の小型の携帯型情報処理端末等の液晶表示装置内に組込まれるバックライト用の反射シートとして好ましく用いることができる。
尚、本発明の反射シートは、図4に示す通り、白色樹脂層14上にポリエステル系樹脂等をベース樹脂とする透明保護層15が更に積層されている構成の反射シート(反射シート1B)とすることもできる。透明保護層15は、厚さ10〜15μm程度であり、全光線の透過率が少なくとも88%以上、好ましくは92%以上の透明性を有し、反射シートの反射性能には実質的な影響を与えない透明な耐候層である。透明保護層15は、反射シートの反射機能に直接寄与する層ではないが、この反射シート1Bにおいても、基板層11から透明保護層15までの反射シート全体としての厚さが、90μm以下であることが好ましい。透明保護層15がPETをベース樹脂とする場合、例えば、エステル系接着剤等公知の透明性を有する接着剤等によってポリエチレン系樹脂をベース樹脂とする白色樹脂層14に接合することができる。
上記構成の反射シート1は、総厚さが90μmを超えないという制約の中で、オレフィン系樹脂をベース樹脂とする白色樹脂層14を主な反射材として用いたものである。反射シート1は、そのような制約の下で、銀蒸着膜12を、白色樹脂層14の直下に更に配置する構成した。これにより、反射シート1においては、白色樹脂層14単独での波長分散性の不足が極薄の銀蒸着膜12によって補われて、上述の厚さに係る厳しい制約の中で、バックライト用の反射シートに求められる光学特性上の要求に高い水準で応えることが可能とされている。
[白色樹脂層]
白色樹脂層14は、ポリエチレン系樹脂、又は、ポリプロピレン系樹脂等のオレフィン系樹脂をベース樹脂とし、炭酸カルシウムや酸化チタン等の無機フィラーを含有する。
白色樹脂層14のベース樹脂として好ましく用いることができるポリエチレン系の樹脂としては、密度0.93g/cm以上0.97g/cm以上、融点120℃以上140℃以下の高密度ポリエチレン(HDPE)を挙げることができる。又、白色樹脂層14のベース樹脂として好ましく用いることができるポリプロピレン系樹脂としては、プロピレン単独重合体や、主成分であるプロピレンと、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン,4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィンとの共重合体を挙げることができる。又、これらの共重合体は2元系でも3元系でも4元系でもよく、又、ランダム共重合体でもブロック共重合体でもよい。
白色樹脂層14に含有させる無機フィラーとしては、酸化チタン、炭酸カルシウム、焼成クレー、タルク、硫酸バリウム、硫酸アルミニウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、珪藻土等を、目的に応じて適宜用いることができる。
白色樹脂層14には、必要に応じて更に他の添加物を含有させることができる。その他の添加物とは、例えば、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、等である。特に、光安定剤としては、長期に亘って安定的に耐光性能を発揮することが可能なNOR型ヒンダードアミン系光安定剤用いることが好ましい。このNOR型のヒンダードアミン系安定剤を白色樹脂層中に0.20質量%以上0.40質量%以下の割合で含有させることにより、反射シートの耐久性、長期使用における信頼性を著しく向上させることができる。
白色樹脂層14の厚さについては、反射シート1の総厚さを90μm以下に保持することができる範囲で形成すればよいが、そのための目安として、以下に説明する第1及び第2の実施形態を含め、いずれの場合も70μm以下であることが好ましい。
(白色樹脂層の第1の形態)
白色樹脂層14は、第1の形態として、無機フィラーとしては酸化チタン等の白色顔料を含有する樹脂組成物を無延伸成形してなる白色の樹脂フィルムによって構成することができる。この場合、この無延伸フィルムのベース樹脂としては上記の高密度ポリエチレン(HDPE)を用いることが好ましい。又、この場合、無機フィラーとしては、主として酸化チタンを用いることが好ましい。
白色樹脂層14中に主たる無機フィラーとして含有させる酸化チタンの同層の樹脂成分に対する含有量は、20質量%以上45質量%以下であることが好ましく、25質量%以上35質量%以下であることがより好ましい。20質量%以上であれば必要な反射性が確保されるという点において好ましく、45質量%以下であれば、より良く分散されるという点において好ましい。尚、この場合、白色樹脂層14中に、例えば、炭酸カルシウム等、他の無機フィラーが、補助的に含まれていてもよいが、無機フィラーの合計含有量が45質量%を超えないことが好ましい。
白色樹脂層14を構成する白色の無延伸成形樹脂フィルムは、上記のベース樹脂に、上記の白色顔料を添加し、更に、必要に応じて、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、その他の添加剤の1種ないし2種以上を任意に添加し十分に混練した樹脂組成物を、押し出し法、Tダイ法、キャスト成形法、インフレーション法、その他等のフィルム成形法によりフィルム状に成形することにより形成することができる。
白色樹脂層14を、高密度ポリエチレン(HDPE)をベース樹脂とする白色の無延伸樹脂フィルムで構成することにより、反射シート1に、極めて良好なハンドリング性及びカール変形や折れに対する高い機械的強度を備えさせることができる。
(白色樹脂層の第2の形態)
白色樹脂層14は、上記とは異なる他の形態として、無機フィラーとして炭酸カルシウム等を含有する樹脂組成物を延伸成形してなる多孔質の延伸樹脂フィルムによって構成することもできる。この延伸樹脂フィルムの空孔率は、25%以上80%以下であることが好ましく、35%以上60%以下とすることがより好ましい。この場合、延伸フィルムのベース樹脂としてはポリプロピレン(PP)を用いることが好ましい。白色樹脂層14を、ポリプロピレンをベース樹脂とする多孔質の延伸樹脂フィルムで構成することにより、反射シート1に、良好な耐熱性や、より高い光学反射性能を備えさせることができる。
白色樹脂層14を多孔質の延伸樹脂フィルムで構成する場合、同フィルム中に発生させる空孔サイズの調整のため、ベース樹脂中に添加する無機フィラーの平均粒径は、0.05μm以上2.0μm以下であることが好ましく、0.1μm以上1.5μm以下の範囲であることがより好ましい。このような無機フィラーとして炭酸カルシウムを好ましく用いることができる。
この第2の形態において、白色樹脂層14に主たる無機フィラーとして含有させる炭酸カルシウムの同層の樹脂成分に対する含有量は、20質量%以上50質量%以下であることが好ましく、25質量%以上35質量%以下であることがより好ましい。20質量%以上であれば必要な反射性が確保されるという点において好ましく、50質量%以下であれば、より良く分散されるという点において好ましい。尚、この場合、白色樹脂層14中に例えば、二酸化チタン等、他の無機フィラーが、補助的に含まれていてもよいが、無機フィラーの合計含有量が50質量%を超えないことが好ましい。
白色樹脂層14を多孔質の延伸樹脂フィルムで構成する場合、白色樹脂層14の単位体積あたりの空孔の量は、「空孔率」として表記され、下記の式(1)にしたがって計算される値を意味する。白色樹脂層14の空孔率は、好ましくは25%以上80%以下の範囲とし、より好ましくは30以上58%以下とする。空孔率が25%以上80%以下の範囲内であれば、反射シート1に、好ましい反射率と波長分散性を備えさせることができる。下記の式(1)中、d1は白色樹脂層14の真密度を表し、d0は白色樹脂層14の密度(JIS−P−8118)を表す。白色樹脂層14の真密度d1は、延伸前の樹脂組成が多量の空気を含むものでない限り、その密度と等しい。
空孔率(%)=(1−d1/d0)×100・・・(1)
白色樹脂層14を多孔質の延伸樹脂フィルムで構成する場合、当該白色樹脂層14は、その表面近傍に形成される空孔により、表面に多数の微細な凹凸が形成されている。当該凹凸は拡散反射に寄与するものである。又、拡散反射に寄与しうるそのような表面状態は光沢度として把握することができる。白色樹脂層14の光沢度、は、下記方法で測定される光沢度が100以下であることが好ましく、60以下であることがより好ましい。光沢度が100以下であれば、所望の拡散反射率が得られやすい傾向がある。尚、白色樹脂層14の光沢度とは、当該層を構成する多孔質の樹脂フィルムの光沢度と等しいものとする。
光沢度:堀場製作所 高光沢グロスチェッカ IG−410にて、測定角60度で測定。
白色樹脂層14を多孔質の延伸樹脂フィルムで構成する場合、当該白色樹脂層14を構成する上記のベース樹脂に、上記の無機フィラーを添加し、更に、必要に応じて、その他の添加剤の1種ないし2種以上を任意に添加し十分に混練した樹脂組成物を、一般的な押出成形に、1軸延伸や2軸延伸を組み合わせた成形方法による得ることができる。1軸延伸や2軸延伸の具体的な成形方法の例としては、スクリュー型押出機を接続した単層又は多層のTダイやIダイを使用して、溶融樹脂をフィルム状に押し出した後、ロール群の周速差を利用した縦延伸で1軸延伸する方法、更にこの後にテンターオーブンを使用した横延伸を組み合わせた逐次2軸延伸方法や、テンターオーブンとリニアモーターの組み合わせによる同時2軸延伸方法、スクリュー型押出機に接続された単層又は多層のダイを使用して溶融樹脂を筒状に押し出した後、空気を吹き込むインフレーション成形方法等が挙げられる。延伸温度は材料とするベース樹脂の融点より2℃以上60℃以下程度低い温度、ガラス転移点より2℃以上60℃以下程度高い温度であり、樹脂がプロピレン単独重合体(融点155℃以上167℃以下)のときは95℃以上165℃以下が好ましい。又、延伸速度は20m/分以上350m/分以下が好ましい。
[基板層]
基板層11は、反射シート1において耐熱性や、主として製造時における作業性を向上させるために一定以上の剛性を付与するために配置される層である。このような要求を満たす材料樹脂として、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、等のポリエステル系樹脂を用いることができる。中でも経済性や加工性に優れるポリエチレンテレフタレート(PET)を好ましく用いることができる。
基板層11の厚さについては、反射シート1の総厚さを90μm以下に保持することができる範囲で形成すればよい。そのための目安として、銀蒸着膜12の厚さを含む厚さ、即ち、銀蒸着膜付きのポリエステルフィルムとしてみた場合の総厚さが、15μm以下であることが好ましい。
[銀蒸着膜]
銀蒸着膜12は、ポリエステル系樹脂をベース樹脂とする基板層11の片面に形成される銀を主たる成分とする金属蒸着膜である。銀蒸着膜12は、真空蒸着・スパッタリング・イオンプレーティング法等公知の各種方法で形成することができる。又、銀蒸着膜の膜厚は800〜1500オングストロームの範囲が好ましく、この範囲で反射性能・品質安定性・コスト等を総合的に考慮して適宜調整すればよい。尚、上記の蒸着膜の形成においては、基板層11の片面に、予め、例えば、メラミン樹脂を混合した材料を用いて、0.1μm以上1μm以下の範囲の薄膜であるアンカー膜を形成しておくことが好ましい。又、銀蒸着膜12の形成後、必要に応じて蒸着膜を保護するための透明保護膜を蒸着膜上に形成してもよい。この透明保護膜は、例えば、透明で光透過率の高いアクリル/イソシアネート硬化タイプの透明樹脂等を用いることができる。
以上、反射シート1において白色樹脂層14の反射性能を補助する銀蒸着膜12について説明したが、反射シート1に銀蒸着膜12を配置するためには、予め基材層となるポリエチレンテレフタレートフィルムに上記態様で銀蒸着膜が形成されている既成の「銀蒸着PETフィルム」を用いてもよい。そのような「銀蒸着PETフィルム」の例として、例えば、「キララフレックスWX10301」(中井工業(株)製)を挙げることができる。又、上述した既成の銀蒸着PETフィルムと基本的な層構成や組成を同一としたフィルムにおいて、基材層となるポリエチレンテレフタレートフィルムの厚さのみを12μm〜15μmの範囲の厚さに設計変更した銀蒸着PETフィルムを、より好ましく用いることができる。
[接合層]
銀蒸着膜12と白色樹脂層14とを接合する接合層13は、ドライラミネーション法による接合を行う接合層(接着剤層)13(図2、図4)であってもよく、或いは、光学粘着材(OCA)で形成される接合層(粘着層)13Aであってもよい。
ドライラミネーションによる接合を行うための接着剤は、光線透過性を有する公知の接着剤、例えば、ウレタン系、エステル系、これらハイブリット系の接着剤等を適宜用いることができる。これらの中でも、耐湿熱性に優れるエステル系の接着剤を好ましく用いることができる。尚、特に経済性や反射シートの総厚さの最小化を重視する場合には、反射シートの接合層13を、これらの接着剤層とすることが好ましい。
又、接合層を光学粘着材(OCA:Optical Clear Adhesive)で形成される接合層(粘着層)13Aとする場合、アクリル粘着主剤にイソシアネート系硬化剤を配合した粘着成分を用いてなる既成の粘着シートを適宜用いることができる。接合層を光学粘着材で構成する粘着層13Aとすることにより、粘着層の光吸収を低くし反射フィルム全体の反射率をより高くすることができる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜3:白色樹脂層が無延伸樹脂フィルムである反射シート]
実施例1〜3の反射シートとして、白色樹脂層が無機フィラーを含有する無延伸樹脂フィルムにより構成されているタイプの反射シートを以下の通り作成した。以下に詳細を説明する「銀蒸着PETフィルム」、「白色無延伸樹脂フィルム」を用いて、この銀蒸着PETフィルムの銀蒸着膜側の面に、下記の接合層を介して、この白色無延伸樹脂フィルムを接合したものをそれぞれの実施例の反射シートとした。各反射シートの総厚さは表1に記載の通りであった。尚、実施例3の反射シートについては、透明保護層の厚さ(12μm)も含むシート全体の厚さを表1に記載した。
(白色無延伸樹脂フィルム)
:密度0.97g/cm、融点130℃の高密度ポリエチレン(HDPE)100質量部、紫外線吸収剤として2(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.1質量部、NOR型ヒンダードアミン系光安定剤(アデカ社製、アデカスタブLA−81)(ビス(1−ウンデカンオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)カーボネート)0.4質量部、フェノール系酸化防止剤として、ペンタエリスリトールテトラキス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピネート〕0.1質量部、無機フィラー1として酸化チタン34質量部(充填率80%のPEマスターバッチ:PEの含有量8質量部)、無機フィラー2として炭酸カルシウム12質量部(重質炭酸カルシウム(充填率60%のPEマスターバッチ):PEの含有量8質量部)、を混合し、バンバリーミキサーを用いて、180℃で溶融混練した。尚、得られた混練物中に含まれるポリエチレン系樹脂の合計量は116質量部であり、同ポリエチレン系樹脂に対する、NOR型ヒンダードアミン系光安定剤の含有量は0.34質量%である。又、同ポリエチレン系樹脂に対する、無機フィラー1(酸化チタン)の含有量は29.3質量%、無機フィラー2(炭酸カルシウム)の含有量は10.3質量%、無機フィラーの合計含有量は39.6質量%である。
次に、得られた上記の混錬物を、直径12インチ×30Lコモンヘッド型ミキシングロール(回転速度:18rpm)に供給し、ロール温度165℃以上190℃以下で圧延し、厚さ62μmの白色ポリエチレンシートを製造し、これを実施例1〜3の反射シートの白色樹脂層を構成するために用いる白色無延伸樹脂フィルムとした。
(銀蒸着PETフィルム)
厚さ12μmのPETフィルムに、真空蒸着により膜厚900〜1000オングストロームの銀蒸着膜を形成した銀蒸着PETフィルムを製造し、これを、実施例1〜3、及び、後述する実施例4の反射シートにおいて基材層及び銀蒸着膜を構成するために用いる銀蒸着PETフィルムとした。
(接合層)
実施例1、3及び、後述する実施例4の反射シートにおいては、エステル系の接着剤を用いて、上記の銀蒸着PETフィルムの銀蒸着膜側の表面に上記の白色無延伸樹脂フィルム(実施例4においては後述する多孔質の延伸樹脂フィルム)を接合した。
実施例2においては、光学粘着材(OCA:Optical Clear Adhesive)として、下記の粘着シートを用いて、上記の銀蒸着PETフィルムの銀蒸着膜側の表面に上記の白色無延伸樹脂フィルムを接合した。
尚、実施例3については、白色無延伸樹脂フィルム上に透明保護層として、更に、厚さ12μmの透明なPETフィルムを、上記のエステル系の接着剤を用いて接合した。
(光学粘着材(OCA))
アクリル粘着主剤(商品名:「SKダイン1811L」(綜研化学製))にイソシアネート系硬化剤(商品名:「L−45」(綜研化学製))を配合し、PETセパレータA(商品名:「E7004」(東洋紡製)、膜厚50μm)の剥離処理面上に、乾燥後の厚みが10μmとなるように塗工し、乾燥させ、PETセパレータB(商品名:「E7006」(東洋紡製)、膜厚38μm)を、ラミネートして粘着シートを実施例2において光学粘着材として用いた。
[実施例4:白色樹脂層が多孔質の延伸樹脂フィルムである反射シート]
(多孔質の延伸樹脂フィルム)
プロピレン単独重合体(日本ポリケム(株)製、商品名「ノバテックPP:MA−8」、融点164℃)を65.5質量%、高密度ポリエチレン(日本ポリケム(株)製、商品名「ノバテックHD:HJ580」、融点134℃、密度0.960g/cm)を6.5質量%、及び、平均粒径が1.5μmの炭酸カルシウム粉末を28質量%よりなる樹脂組成物を、押出機を用いて無延伸シートを得た。次いで、この無延伸シートを縦方向に4倍延伸して、一軸延伸シートを得た。このシートを内層用の材料シートとした。
一方で、上記と同様の材料にて、プロピレン単独重合体を51.5質量%、高密度ポリエチレンを3.5質量%、平均粒径が1.5μmの炭酸カルシウム粉末を42質量%、平均粒径が0.8μmの酸化チタン粉末を3質量%よりなる樹脂組成物を準備し、この樹脂成分100質量部に対して、更に、紫外線吸収剤として2(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.1質量部、NOR型ヒンダードアミン系光安定剤(アデカ社製、アデカスタブLA−81)(ビス(1−ウンデカンオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)カーボネート)0.3質量部、フェノール系酸化防止剤として、ペンタエリスリトールテトラキス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピネート〕0.1質量部を配合し、別の押出機を用いて溶融混練し、上記の内層用の一軸延伸シートの表面の両側にダイより押出し、外層、内層、外層の3層構成を有する積層シートを得た。
次いで、この積層シートを横方向に7倍延伸し耳部をスリットすることにより、厚さが70μmであり、外層(15μm)、内層(40μm)、外層(15μm)の層構成を有し、微細な空隙を含有する樹脂シートとし、これを実施例4の反射シートの白色樹脂層を構成するために用いる多孔質の延伸樹脂フィルムとした。尚、上述の定義及び測定方法による、この延伸樹脂フィルムの空孔率は55%であった。
(銀蒸着PETフィルム)
実施例1〜3で用いた銀蒸着PETフィルムを、実施例4の反射シートにおいても基材層及び銀蒸着膜を構成するために用いた。
(接合層)
実施例4は、実施例1、3同様、エステル系の接着剤を用いて、上記の銀蒸着PETフィルムの銀蒸着膜側の表面に上記の多孔質の延伸樹脂フィルムを接合した。
[比較例1]
実施例1〜3の反射シートの作成に用いた高密度ポリエチレンをベース樹脂とした白色無延伸樹脂フィルムを、上記の銀蒸着PETフィルムは接合せずに、そのまま比較例1の反射シートとした。
[比較例2]
実施例4の反射シートの作成に用いたポリプロピレンをベース樹脂とした多孔質の延伸樹脂フィルムを、上記の銀蒸着PETフィルムは接合せずに、そのまま比較例2の反射シートとした。
[参考例]
実施例4及び比較例2の反射シートの作成に用いたポリプロピレンをベース樹脂とした多孔質の延伸樹脂フィルムと同材料からなり同一の製造方法で製造した多孔質の延伸樹脂フィルムであって、空孔率も上記フィルムと同一の55%であり、上記フィルムとは、厚さのみが異なる多孔質の延伸樹脂フィルム(総厚さ145μm、外層15μm、内層115μm、外層15μm)を、参考例に用いる多孔質の延伸樹脂フィルムとした。そして、このフィルムに、上記の銀蒸着PETフィルムは接合せずに、そのまま参考例の反射シートとした。
<評価例1:反射性>
実施例、比較例、及び参考例の各反射シートの反射性を以下の試験方法及び評価基準により測定評価した。
[反射性試験]
450nm、550nm、650nmの各波長における実施例及び比較例の反射シートの光線反射率を測定した。尚、絶対反射率の厳密な測定は困難であるため、通常比較標準試料との相対反射率を評価の基準とする反射率とした。比較標準試料としては、硫酸バリウムを使用し、分光光度計(例えば、日本分光株式会社 V−670DS)に積分球付属装置(例えば、積分球ユニットISN−723)を取り付け、硫酸バリウムを標準板とし、標準板を100%とした相対反射率を、各波長における光線反射率の値とした。
更に、上記の光線反射率について、450nm、550nm、650nmの3波長における平均値(以下「平均反射率」とも言う)、波長650nmにおける光線反射率の値の、波長550nmにおける同値に対する比(%)(以下、「反射率比1」とも言う)、及び、波長650nmにおける光線反射率の値の、波長450nmにおける同値に対する比(%)(以下「反射率比2」とも言う)を、それぞれ算出した(この値については、小数点以下を四捨五入した数値を評価値とした)。反射率比1及び反射率比2の算出は、いずれも、各反射シートの波長分散性を評価することを目的とするものである。各結果は表1に示す通りである。尚、評価基準は以下の通りとし、評価結果を併せて表1に示す。
A: 平均反射率が98.0%以上であり、尚且つ、反射率比1及び反射率比2が、いずれも100%以上。
B: 平均反射率が98.0%以上であり、尚且つ、反射率比1及び反射率比2が、いずれも99%以上100%未満。
C: 光線反射率が98.0%未満であるか、又は、反射率比1及び反射率比2の、いずれかが99%未満(但し、反射率比1及び反射率比2は、いずれも95%以上)
D: 光線反射率が98.0%未満であるか、又は、反射率比1及び反射率比2の、いずれかが95%未満
<評価例2:作業性>
実施例、比較例の各反射シートについて、幅20mm、長さ120mmの試験片を準備し、先端100mmが張り出すように水平な定盤上に固定し、定盤面からの先端部のたわみ量を評価することにより反射材の「コシ」を調べ、これを作業性の評価の指標とした。評価基準は以下の通りとし、評価結果は表1に示す。
A:30mm以下
B:30mmより大きく35mm以下
C:35mmより大きい
<評価例3:カール変形抑制>
実施例、比較例の各反射シートについて、縦100mm、横100mmの試験片を準備し、90℃のオーブンに30分投入し、常温まで冷ます。その後、水平な定盤上に置き、定盤面からの浮きの高さ「ソリ量」として測定し、これをカール変形抑制の評価の指標とした。評価基準は以下の通りとし、評価結果は表1に示す。
A: 20mm以下
B: 20mmより大きく、25mm以下
C: 25mmより大きい
Figure 2019082550
表1より、先ず、参考例と比較例2との反射性試験の結果の差異から、反射材としてオレフィン系の樹脂フィルムを用いた反射シートは、総厚さに制約がなければ、十分に優れた光学特性を備えうるものではあるが、小型の携帯型情報処理端末への搭載を想定した場合の厳しい厚さの制約の下では、必要な反射性及び波長分散性を保持することが困難となることが分かる。
これに対し、同じく表1より、本発明の反射シート(実施例1〜4)は、反射材としてオレフィン系の樹脂フィルムを用いたものでありながら、小型の携帯型情報処理端末に搭載可能な薄型のバックライトを構成することができて、尚且つ、反射性及び波長分散性についても良好な反射シートであることが分かる。又、製造時の作業性が優れていることも確認された。
1、1A、1B 反射シート
11 基板層
12 銀蒸着膜
13、13A 接合層
14 白色樹脂層
2 導光板
3 光源
4 液晶パネル
10 光学モジュール
20 バックライト
100 液晶表示モジュール

Claims (10)

  1. ポリエステル系樹脂をベース樹脂としてなる基板層と、
    前記基板層の片面に形成されている銀蒸着膜と、
    前記銀蒸着膜上に形成されている接合層と、
    前記接合層を介して前記銀蒸着膜上に積層されている白色樹脂層と、を備え、
    前記白色樹脂層は、オレフィン系樹脂をベース樹脂とし、無機フィラーを含有する樹脂フィルムであり、
    前記基板層から前記白色樹脂層までの総厚さが90μm以下である、反射シート。
  2. 前記白色樹脂層が、前記無機フィラーとして酸化チタンを20質量%以上45質量%以下含有する無延伸樹脂フィルムにより構成されている、請求項1に記載の反射シート。
  3. 前記無延伸樹脂フィルムのベース樹脂が、密度0.93g/cm以上0.97g/cm以下の高密度ポリエチレンである、請求項2に記載の反射シート。
  4. 前記白色樹脂層が、空孔率25%以上80%以下の多孔質の延伸樹脂フィルムにより構成されている請求項1に記載の反射シート。
  5. 前記延伸樹脂フィルムのベース樹脂が、ポリプロピレンである、請求項4に記載の反射シート。
  6. 前記白色樹脂層に、NOR型のヒンダードアミン系安定剤が0.20質量%以上0.40質量%以下含有されている、請求項1から5のいずれかに記載の反射シート。
  7. 前記白色樹脂層上に透明保護層が更に積層されていて、
    該透明保護層が、前記基板層のベース樹脂であるポリエステル系樹脂と同種の樹脂をベース樹脂とする透明樹脂フィルムであり、
    前記基板層から前記透明保護層までの総厚さが90μm以下である、請求項1から6のいずれかに記載の反射シート。
  8. 前記基板層と前記銀蒸着膜の厚さの合計が15μm以下であり、前記白色樹脂層の厚さが70μm以下である、請求項1から7のいずれかに記載の反射シート。
  9. 導光板の側方に光源が配置されてなるエッジライト方式のバックライトであって、
    前記導光板の光射出面側とは反対側に請求項1から8のいずれかに記載の反射シートが配置されている、バックライト。
  10. 請求項9のバックライトを搭載してなる情報処理端末。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102350676B1 (ko) * 2021-06-14 2022-01-14 주식회사 크라텍 미러필름이 장착된 주방가구

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