JP2019079694A - サージ防護素子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 放電開始電圧の安定化を図ることができ、さらに作製時にイオン源材料の膨れを抑制可能なサージ防護素子及びその製造方法を提供すること。【解決手段】 絶縁性管2と、絶縁性管の両端開口部を閉塞して内部に放電制御ガスを封止する一対の封止電極3とを備え、一対の封止電極が、内方に突出し互いに対向した一対の突出電極部5を有し、一対の突出電極部の対向面に、その中央部を囲んだ環状溝6が形成され、環状溝が、溝幅が他の部分よりも広い複数の幅広部6aを周方向に等間隔で有し、幅広部内に、封止電極の材料よりも電子放出特性の高い材料で形成された放電活性層7が設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、落雷等で発生するサージから様々な機器を保護し、事故を未然に防ぐことにに使用するサージ防護素子及びその製造方法に関する。
電話機、ファクシミリ、モデム等の通信機器用の電子機器が通信線との接続する部分、電源線、アンテナ或いはCRT、液晶テレビおよびプラズマテレビ等の画像表示駆動回路等、雷サージや静電気等の異常電圧(サージ電圧)による電撃を受けやすい部分には、異常電圧によって電子機器やこの機器を搭載するプリント基板の熱的損傷又は発火等による破壊を防止するために、サージ防護素子が接続されている。
従来、例えば特許文献1に示すように、一対の封止電極から対向状態に突出した一対の突出電極部を備え、絶縁性管の内面に放電補助部が形成されたアレスタ型のサージ防護素子が記載されている。このサージ防護素子では、一対の突出電極部の対向面に略直方体状の多数の穴部が略マトリクス状に配置形成され、各穴部内面に、イオン源材料として五酸化バナジウム−酸化亜鉛−酸化バリウム−二酸化テルル系ガラスが含有された被膜が形成されている。
このイオン源材料は、放電電圧の制御と電極保護の目的のために突出電極部の対向面に設けられている。また、上記多数の穴部は、イオン源材料の保持と塗布の均一化とを得るための凹凸として形成されている。すなわち、イオン源材料を突出電極部の対向面に形成した穴部に付着させ、アンカー効果を利用して脱落を防止している。
実用新案登録第3151069号公報
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
すなわち、イオン源材料を突出電極部の対向面に形成した多数の穴部に付着させているが、穴部間に凸部となる薄い壁が対向面全体に多数存在することによって放電位置がばらつき、放電開始電圧が不安定になると共に、薄い壁がサージ印加時に発生するアーク熱により溶融飛散し易いという不都合があった。このため、飛散物の影響で絶縁不良や放電開始電圧の低下を誘発してしまう問題があった。
また、例えば突出電極部の対向面の中央に1つの穴部を形成し、この穴部内にイオン源材料を付着させると、穴部の外側でアーク放電が発生し、やはり放電位置がばらついて放電開始電圧が不安定になってしまう。なお、イオン源材料は、放電の発生を促進する効果を有するが、イオン源材料を付着させた部分自体は電極表面がイオン源材料で覆われているため、アーク放電が発生し難い。
さらに、イオン源材料は、結晶化及び電極への付着力向上の目的で熱処理を施す必要があり、熱処理時にイオン源材料の塊が大きいほど、熱処理時に熱分解による脱水反応により蒸気等のガスが発生し、イオン源材料の膨れが生じる。この膨れの影響により、イオン源材料の密度が低下し、結晶化度が低下してしまう問題があった。このように結晶化度が低い場合、繰り返しサージによるイオン源材料の脱落や飛散、及びアーク放電に対する耐性を低下させる原因になっていた。また、熱処理時の温度を高く設定するほど結晶化度は向上するが、一度膨れてしまうと、密度が低下してイオン源材料の結晶化を阻害してしまう不都合があった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、放電開始電圧の安定化を図ることができ、さらに作製時にイオン源材料の膨れを抑制可能なサージ防護素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係るサージ防護素子は、絶縁性管と、前記絶縁性管の両端開口部を閉塞して内部に放電制御ガスを封止する一対の封止電極とを備え、一対の前記封止電極が、内方に突出し互いに対向した一対の突出電極部を有し、一対の前記突出電極部の対向面に、その中央部を囲んだ環状溝が形成され、前記環状溝が、溝幅が他の部分よりも広い幅広部を互いに間隔を空けて周方向に複数有し、前記幅広部内に、前記封止電極の材料よりも電子放出特性の高い材料で形成された放電活性層が設けられていることを特徴とする。
このサージ防護素子では、封止電極の材料よりも電子放出特性の高い材料で形成された放電活性層が、環状溝内に設けられているので、放電活性層が設けられている環状溝でアーク放電が生じ難いため、環状溝の内側(対向面の中央部)でアーク放電が集中して発生する。したがって、環状溝及びその外側ではアーク放電が発生し難く、環状溝の内側にアーク放電を集めることができるため、アーク放電による溶融飛散が抑制されると共に、放電位置が中央部に集中して電極間の放電距離のばらつきが低減されることで、放電特性のばらつきも抑制される。
また、環状溝が、溝幅が他の部分よりも広い幅広部を互いに間隔を空けて周方向に複数有しているので、放電活性層を環状溝内に塗布して形成する際に、幅広部内に安定して放電活性層を形成することができ、表面張力によって放電活性層が一カ所に凝集して分布が偏ることを防止できる。
さらに、環状溝内で放電活性層が充填されていない空間に蒸気や不純物成分が抜けて放電活性層の膨れを抑制することができる。すなわち、環状溝内に部分的に付着させたイオン源材料を熱処理して放電活性層を形成する際に、イオン源材料が環状溝内で周方向に分散して配置されることで、発生する蒸気等が環状溝内でイオン源材料が付着していない部分を介して外部に抜けるため、膨れの発生が抑制され、放電活性層の結晶化度が向上する。
第2の発明に係るサージ防護素子は、第1の発明において、複数の前記幅広部が、周方向に等間隔に配置されていることを特徴とする。
すなわち、このサージ防護素子では、放電活性層が形成される複数の幅広部が、周方向に等間隔に配置されているので、周方向にバランス良く放電活性層が分布することで、周方向におけるアーク放電の発生の偏りを抑制することができる。
第3の発明に係るサージ防護素子は、第1又は第2の発明において、前記環状溝の内周縁形状が円形であると共に、前記環状溝の外周縁形状が多角形であることを特徴とする。
すなわち、このサージ防護素子では、環状溝の内周縁形状が円形であると共に、環状溝の外周縁形状が多角形であるので、環状溝の外周縁において角部の内側部分が幅広部となる。
第4の発明に係るサージ防護素子は、第1から第3の発明のいずれかに係るサージ防護素子を製造する方法であって、前記突出電極部の対向面に複数の前記幅広部を有する前記環状溝を形成する溝形成工程と、前記環状溝内に前記放電活性層を形成する放電活性層形成工程とを有し、前記放電活性層形成工程で、前記封止電極の材料よりも電子放出特性の高い材料を含むイオン源材料を複数の前記幅広部内に付着させる工程と、前記イオン源材料を熱処理して前記放電活性層を形成する工程とを有していることを特徴とする。
すなわち、このサージ防護素子の製造方法では、イオン源材料を複数の幅広部内に付着させる工程と、イオン源材料を熱処理して放電活性層を形成する工程とを有しているので、イオン源材料が表面張力で環状溝内の一カ所に凝集し集中してしまうことを抑制することができ、所定位置の各幅広部内に留めて周方向に分離した複数の放電活性層を得ることができる。
また、イオン源材料が環状溝内で周方向に分散して配置されることで、発生する蒸気等が環状溝内でイオン源材料が付着していない部分を介して外部に抜けるため、膨れの発生が抑制され、放電活性層の結晶化度が向上する。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係るサージ防護素子及びその製造方法によれば、封止電極の材料よりも電子放出特性の高い材料で形成された放電活性層が、環状溝内に設けられているので、環状溝の内側(対向面の中央部)にアーク放電を集めることができ、放電特性のばらつきが抑制される。
さらに、環状溝が、溝幅が他の部分よりも広い幅広部を互いに間隔を空けて周方向に複数有しているので、放電活性層を環状溝内に塗布して形成する際に、幅広部内に安定して放電活性層を形成することができ、表面張力によって放電活性層が一カ所に凝集して分布が偏ることを防止できる。
したがって、本発明に係るサージ防護素子では、アーク放電に対する耐性が向上し、サージ耐量特性が向上すると共に安定した放電が可能になる。その結果、放電開始電圧の変動幅を小さくできると共に、電極損傷が低減でき、素子の高寿命化(作動可能なサージ印加数の増大)に寄与することができる。
特に、本発明に係るサージ防護素子は、大電流サージ耐性が要求されるインフラ用(鉄道関連、再生エネルギー関連(太陽電池、風力発電等))の電源及び通信設備に好適である。また、サージ耐量が向上しているため、素子の小型化も可能になり、小型電子機器及び実装基板への応用も可能になる。
本発明に係るサージ防護素子及びその製造方法の第1実施形態において、幅広部で切断した状態を示すサージ防護素子の軸方向の断面図である。 図1のA−A線矢視断面図である。 第1実施形態において、放電活性層形成前の突出電極部を示す平面図である。 本発明に係るサージ防護素子及びその製造方法の第2実施形態において、放電活性層形成後の突出電極部を示す平面図である。 同心円の環状溝を有するサージ防護素子を示す軸方向の断面図である。 図5のB−B線矢視断面図である。
以下、本発明に係るサージ防護素子及びその製造方法の第1実施形態を、図1から図3を参照しながら説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能又は認識容易な大きさとするために縮尺を適宜変更している。
本実施形態のサージ防護素子1は、図1及び図2に示すように、絶縁性管2と、絶縁性管2の両端開口部を閉塞して内部に放電制御ガスを封止する一対の封止電極3とを備えている。
なお、本実施形態のサージ防護素子1は、絶縁性管2の内周面にイオン源材料で形成された放電補助部4を備えている。
上記一対の封止電極3は、内方に突出し互いに対向した一対の突出電極部5を有している。
一対の突出電極部5の対向面には、その中央部5aを囲んだ環状溝6が形成されている。
上記環状溝6は、溝幅が他の部分よりも広い幅広部6aを互いに間隔を空けて周方向に複数有している。これら幅広部6aは、周方向に隣接する幅広部6aと幅広部6aとの間にある溝部分よりも溝幅が広く設定されている。
なお、複数の幅広部6aは、周方向に等間隔に配置されることが好ましい。
各幅広部6aは、半径方向内方と外方との両方に広がって幅広となっており、円弧状の内周縁及び外周縁の間に形成されている。環状溝6は、周方向において幅広部6aと溝幅の狭い部分とが交互に配されて構成されている。
本実施形態では、周方向に互いに一定間隔を空けて7つの幅広部6aが設けられている。
上記幅広部6a内には、封止電極3の材料よりも電子放出特性の高い材料で形成された放電活性層7が設けられている。すなわち、隣接する幅広部6aと幅広部6aとの間にある溝幅の狭い部分には、放電活性層7が設けられていない部分が存在する。
上記放電活性層7は、イオン源材料として、例えばSi,Oを主成分元素とし、Na,Cs,Cのうちの少なくとも一つを含んでいる。この放電活性層7は、例えばケイ酸ナトリウム溶液に炭酸セシウム粉末を加えて前駆体を作製し、この前駆体に対してケイ酸ナトリウムが軟化する温度以上かつ炭酸セシウムが融解及び分解する温度以上の温度で熱処理を行ったものである。
上記放電補助部4は、導電性材料であって、例えば炭素材で形成された放電補助部である。
なお、本実施形態では、放電補助部4は、絶縁性管2の内周面に軸線Cに沿って直線状に形成されている。
また、図1では、放電補助部4を軸線Cに沿った1本のみ図示しているが、周方向に互いに間隔を空けて複数本形成しても構わない。
上記封止電極3は、例えば42アロイ(Fe:58wt%、Ni:42wt%)やCu等で構成されている。
封止電極3は、絶縁性管2の両端開口部に導電性融着材(図示略)により加熱処理によって密着状態に固定されている円板状のフランジ部8を有している。このフランジ部8の内側に、内方に突出していると共に絶縁性管2の内径よりも外径の小さな円柱状の突出電極部5が一体に設けられている。
上記絶縁性管2は、アルミナなどの結晶性セラミックス材である。なお、絶縁性管2は、鉛ガラス等のガラス管で形成しても構わない。
上記導電性融着材は、例えばAgを含むろう材としてAg−Cuろう材で形成されている。
上記絶縁性管2内に封入される放電制御ガスは、不活性ガス等であって、例えばHe,Ar,Ne,Xe,Kr,SF,CO,C,C,CF,H,大気等及びこれらの混合ガスが採用される。
このサージ防護素子1を製造する方法は、突出電極部5の対向面に複数の幅広部6aを有する環状溝6を形成する溝形成工程と、環状溝6内に放電活性層6を形成する放電活性層形成工程とを有している。
上記放電活性層形成工程では、封止電極3の材料よりも電子放出特性の高い材料を含むイオン源材料を複数の幅広部6a内に付着させる工程と、イオン源材料を熱処理して放電活性層7を形成する工程とを有している。
上記溝形成工程では、例えば切削工具を突出電極部5の対向面に当てて加工することで、環状溝6を形成することができる。
上記放電活性層形成工程では、上述したように、例えばケイ酸ナトリウム溶液に炭酸セシウム粉末を加えて前駆体を作製し、この前駆体を環状溝6の各幅広部6a内に塗布して付着させた後、前駆体に対してケイ酸ナトリウムが軟化する温度以上かつ炭酸セシウムが融解及び分解する温度以上の温度で熱処理を行うことで作製される。
なお、例えば図5及び図6に示すように、一定溝幅の環状溝106、すなわち突出電極部105の対向面に内周縁と外周縁とが同心円の環状溝106を有したサージ防護素子101では、環状溝106内に前駆体を塗布して付着させた後、上記熱処理を行う過程で、水分が蒸発し体積が減少しつつ液化した前駆体がガラス状になると共に表面張力で凝集しようとし、形成された放電活性層7が環状溝106内の一カ所で集中してしまい、周方向で偏った分布になって均等に配置することが難しい。また、放電活性層7が偏って集中してしまうため、放電活性層7の体積に対する表面積を増やして膨出を抑える効果も低下してしまう。
これに対して本実施形態のサージ防護素子1の製造方法では、前駆体を環状溝6の各幅広部6a内に塗布して上記熱処理を行うことで、前駆体が表面張力で凝集しようとしても、溝幅の大小により均等な塊で各幅広部6a内に留まり、複数の放電活性層7を周方向に所定間隔で配置することができる。また、各幅広部6aを同一形状とすることで各放電活性層7の塊は、均等な大きさになる。さらに、幅広部6aを周方向に均等配置することで、塊間に均等な隙間が形成され、熱処理時の膨出を抑制することができると共に周方向に均等に放電活性層7を配置することが可能になる。
このように作製したサージ防護素子1では、過電圧又は過電流が侵入すると、まず放電補助部4と突出電極部5との間で初期放電が行われ、この初期放電をきっかけに、さらに放電が進展して、一方の突出電極部5の対向面の中央部5aから他方の突出電極部5側の中央部5aへアーク放電が行われる。
このように本実施形態のサージ防護素子1では、封止電極3の材料よりも電子放出特性の高い材料で形成された放電活性層7が、環状溝6内に設けられているので、放電活性層7が設けられている環状溝6でアーク放電が生じ難いため、環状溝6の内側(対向面の中央部5a)でアーク放電が集中して発生する。したがって、環状溝6及びその外側ではアーク放電が発生し難く、環状溝6の内側にアーク放電を集めることができるため、アーク放電による溶融飛散が抑制されると共に、放電位置が中央部に集中して電極間の放電距離のばらつきが低減されることで、放電特性のばらつきも抑制される。
また、環状溝6が、溝幅が他の部分よりも広い幅広部6aを互いに間隔を空けて周方向に複数有しているので、放電活性層7を環状溝6内に塗布して形成する際に、幅広部6a内に安定して放電活性層7を形成することができ、表面張力によって放電活性層7が一カ所に凝集して分布が偏ることを防止できる。
さらに、放電活性層7が形成される複数の幅広部6aが、周方向に等間隔に配置されることで、周方向にバランス良く放電活性層7が分布し、周方向におけるアーク放電の発生の偏りを抑制することができる。
本実施形態のサージ防護素子1の製造方法では、イオン源材料を複数の幅広部6a内に付着させる工程と、イオン源材料を熱処理して放電活性層7を形成する工程とを有しているので、イオン源材料が表面張力で環状溝6内の一カ所に凝集し集中してしまうことを抑制することができ、所定位置の各幅広部6a内に留めて周方向に分離した複数の放電活性層7を得ることができる。
また、イオン源材料が環状溝6内で周方向に分散して配置されることで、発生する蒸気等が環状溝6内でイオン源材料が付着していない部分を介して外部に抜けるため、膨れの発生が抑制され、放電活性層7の結晶化度が向上する。
次に、本発明に係るサージ防護素子及びその製造方法の第2実施形態について、図4を参照して以下に説明する。なお、以下の実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、幅広部6aが半径方向内方及び外方に向けて幅が拡がった部分であり、円弧状の内周縁と外周縁とを有しているのに対し、第2実施形態のサージ防護素子21では、図4に示すように、突出電極部25の対向面に形成された幅広部26aが半径方向外方のみに幅が広がって形成された部分であり、外周縁形状が多角形である点である。
すなわち、第2実施形態では、環状溝26aの内周縁26bが円形状であると共に、環状溝26の外周縁26cが多角形状であり、幅広部26aが環状溝26の外周縁26cの角部内側に設けられている。
なお、環状溝26の内周縁26bが円形状とされているので、環状溝26の内側の中央部25aも円形状となっている。
また、環状溝26の外周縁26cは、円形の内周縁26bと中心を同じくされた正六角形状となっている。したがって、環状溝26には、周方向の6カ所に幅広部26aが形成されている。
このように第2実施形態のサージ防護素子21では、環状溝26の内周縁26b形状が円形であると共に、環状溝26の外周縁26c形状が多角形であるので、環状溝26の外周縁26cにおいて角部の内側部分が幅広部26aとなり、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記各実施形態および上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
1,21…サージ防護素子、2…絶縁性管、3…封止電極、4…放電補助部、5,25…突出電極部、5a,25a…中央部、6,26…環状溝、6a,26a…幅広部、7…放電活性層

Claims (4)

  1. 絶縁性管と、
    前記絶縁性管の両端開口部を閉塞して内部に放電制御ガスを封止する一対の封止電極とを備え、
    一対の前記封止電極が、内方に突出し互いに対向した一対の突出電極部を有し、
    一対の前記突出電極部の対向面に、その中央部を囲んだ環状溝が形成され、
    前記環状溝が、溝幅が他の部分よりも広い幅広部を互いに間隔を空けて周方向に複数有し、
    前記幅広部内に、前記封止電極の材料よりも電子放出特性の高い材料で形成された放電活性層が設けられていることを特徴とするサージ防護素子。
  2. 請求項1に記載のサージ防護素子において、
    複数の前記幅広部が、周方向に等間隔に配置されていることを特徴とするサージ防護素子。
  3. 請求項1又は2に記載のサージ防護素子において、
    前記環状溝の内周縁形状が円形であると共に、前記環状溝の外周縁形状が多角形であることを特徴とするサージ防護素子。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のサージ防護素子を製造する方法であって、
    前記突出電極部の対向面に複数の前記幅広部を有する前記環状溝を形成する溝形成工程と、
    前記環状溝内に前記放電活性層を形成する放電活性層形成工程とを有し、
    前記放電活性層形成工程で、前記封止電極の材料よりも電子放出特性の高い材料を含むイオン源材料を複数の前記幅広部内に付着させる工程と、
    前記イオン源材料を熱処理して前記放電活性層を形成する工程とを有していることを特徴とするサージ防護素子の製造方法。
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