JP2019079212A - シミュレーション方法、シミュレーション装置、及びプログラム - Google Patents

シミュレーション方法、シミュレーション装置、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】剛体の動きと、その剛体と相互作用する複数の粒子の挙動とのシミュレーションにおいて、計算負荷を低減させることが可能なシミュレーション方法を提供する。【解決手段】中心軸に関して回転対称な形状を持つ剛体の中心軸のまわりの回転運動、及び剛体が収容される解析領域内の複数の粒子の挙動をシミュレーションする。まず、解析領域を、中心軸を境界とする2つの半平面で分割して、一方の領域を部分解析領域として定義する。剛体の形状に基づいて、剛体の形状を表す符号付距離関数を生成する。部分解析領域の半平面に対応する面において、中心軸を回転中心とした回転方向に関して周期性を持つように周期境界条件を適用し、部分解析領域内において、符号付距離関数を用いて部分解析領域の内部の剛体及び複数の粒子の挙動をシミュレーションにより求める。【選択図】図1

Description

本発明は、剛体の動きと複数の粒子の挙動とを連成解析するシミュレーション方法、シミュレーション装置、及びプログラムに関する。
分子動力学法(MD法)等の粒子法を用いたシミュレーションでは、剛体を複数の粒子で表して、各粒子の挙動を解析する手法が一般的である(例えば、特許文献1)。例えば、剛体の形状が複雑になると、剛体を表す粒子数が増大し、計算負荷が大きくなる。
また、粒子法において、一般的に、直交座標系の相互に直交する三方向に関して周期性を持つと仮定される系に対して、周期境界条件が適用される。剛体の形状が、相互に直交する三方向に関して周期性を持たない場合、このような周期境界条件を適用することができない。
特許第6098190号公報
本発明の目的は、剛体の動きと、その剛体と相互作用する複数の粒子の挙動とのシミュレーションにおいて、計算負荷を低減させることが可能なシミュレーション方法、シミュレーション装置、及びプログラムを提供することである。
本発明の一観点によると、
中心軸に関して回転対称な形状を持つ剛体の前記中心軸のまわりの回転運動、及び前記剛体が収容される解析領域内の複数の粒子の挙動をシミュレーションする方法であって、
前記解析領域を、前記中心軸を境界とする2つの半平面で分割して、一方の領域を部分解析領域として定義し、
前記剛体の形状に基づいて、前記剛体の形状を表す符号付距離関数を生成し、
前記部分解析領域の前記半平面に対応する面において、前記中心軸を回転中心とした回転方向に関して周期性を持つように周期境界条件を適用し、前記部分解析領域内において、前記符号付距離関数を用いて前記部分解析領域の内部の前記剛体及び複数の粒子の挙動をシミュレーションにより求めるシミュレーション方法が提供される。
本発明の他の観点によると、
中心軸に関して回転対称な形状を持つ剛体の前記中心軸のまわりの回転運動、及び前記剛体が収容される解析領域の内部に存在する複数の粒子の挙動をシミュレーションする処理装置を有し、
前記処理装置は、
入力装置から、前記剛体の形状を定義する形状データが入力されると、入力された前記形状データに基づいて、前記解析領域を、前記中心軸を境界とする2つの半平面で分割して、一方の領域を部分解析領域として定義し、
前記形状データに基づいて、前記剛体の形状を表す符号付距離関数を生成し、
前記中心軸を回転中心とした回転方向に関して周期性を持つように周期境界条件を適用し、前記部分解析領域内において、前記符号付距離関数を用いて前記部分解析領域の内部の前記剛体及び複数の粒子の挙動をシミュレーションにより求め、
シミュレーション結果を出力装置に出力するシミュレーション装置が提供される。
本発明のさらに他の観点によると、
中心軸に関して回転対称な形状を持つ剛体の前記中心軸のまわりの回転運動、及び前記剛体が収容される解析領域内の複数の粒子の挙動をシミュレーションする機能を、コンピュータに実現させるプログラムであって、
前記解析領域を、前記中心軸を境界とする2つの半平面で分割して、一方の領域を部分解析領域として定義する機能、
前記部分解析領域の前記半平面に対応する面において、前記中心軸を回転中心とした回転方向に関して周期性を持つように周期境界条件を適用する機能、
前記剛体の形状に基づいて、前記剛体の形状を表す符号付距離関数を生成する機能、及び
前記部分解析領域内において、前記符号付距離関数を用いて前記部分解析領域の内部の前記剛体及び複数の粒子の挙動をシミュレーションする機能
をコンピュータに実現させるプログラムが提供される。
剛体の動きと、その剛体と相互作用する複数の粒子の挙動とのシミュレーションにおいて、計算負荷を低減させることが可能である。
図1は、実施例によるシミュレーション方法のシミュレーション対象の一例を示す斜視図である。 図2A及び図2Bは、シミュレーション対象の中心軸に対して垂直な断面図である。 図3は、剛体の形状を定義する符号付距離関数(SDF)を説明するための模式図である。 図4は、実施例によるシミュレーション装置のブロック図である。 図5は、実施例によるシミュレーション方法のフローチャートである。 図6Aは、シミュレーションにより求められた角速度の時間変化を示すグラフであり、図6Bは、計算に要した時間を示すグラフである。
図1を参照して、実施例によるシミュレーション方法のシミュレーション対象について説明する。
図1は、実施例によるシミュレーション方法のシミュレーション対象の一例を示す斜視図である。中心軸10に関して回転対称な剛体11、及び剛体が収容される空間(解析領域)内の流体に相当する複数の粒子12がシミュレーション対象となる。すなわち、実施例では、剛体と流体との連成解析を行う。シミュレーションにおいて、剛体11の回転運動、及び複数の粒子12の挙動を求める。図1に示したシミュレーション対象の剛体11は、円柱状の回転軸11Aと、この回転軸11Aの側面から半径方向に突出する複数の回転翼11Bで構成される。回転翼11Bの枚数をnで表すと、剛体11は中心軸10の周りにn回回転対称である。ここでnは2以上の整数である。
実施例によるシミュレーションでは、解析領域を、中心軸10を境界とする2つの半平面13、14で分割して、一方の領域を部分解析領域15として定義する。部分解析領域15の、中心軸10に垂直な断面は扇形である。シミュレーションの演算は部分解析領域15内で行う。剛体11の形状及び解析領域が中心軸10に関してn回回転対称性(nは2以上の整数)を持つとき、2つの半平面13、14のなす角度が360°/nの整数倍になるように半平面13、14を定義する。
半平面13、14に対応する部分解析領域15の境界において、中心軸10を回転中心とした回転方向に関して周期性を持つように周期境界条件を定義する。周期境界条件については、後に図2A及び図2Bを参照して説明する。部分解析領域15の扇形断面の円弧部分に対応する境界には、例えば反射境界条件を適用する。
剛体11の形状は、剛体11の形状を表す符号付距離関数(SDF)で表す。剛体11と粒子12との距離が、このSDFと粒子12の座標とから算出される。SDFについては、後に図3を参照して説明する。
次に、図2Aを参照して、周期境界条件について説明する。
図2Aは、中心軸10に対して垂直な断面図である。図2Aでは、回転翼11Bが8枚の例を示している。また、2枚の半平面13と14とのなす角度(中心角)が180度の例を示している。図2Aに示した例では、図の上半分を部分解析領域15として定義し、部分解析領域15内の剛体11及び粒子12の挙動についてシミュレーション演算を行う。シミュレーション演算には、例えば分子動力学法を適用する。
部分解析領域15の境界、すなわち半平面13、14の近傍に位置する粒子12Aに関しては、粒子12Aの位置に対して回転対称位置12aの近傍に存在する粒子12及び剛体11との相互作用を考慮して演算を行う。粒子12Bが周期境界を越えて部分解析領域15の外側に移動した場合には、移動後の粒子の位置に対して回転対称となる位置に周期境界を越えて粒子12bを進入させる。
図2Bに示すように、2枚の半平面13と14とのなす角度を90度にしてもよい。この場合には、部分解析領域15の周期境界が90度の角度で交差することになる。すなわち、部分解析領域15の中心角が90度になる。半平面13、14に対応する2つの境界に対して周期境界条件が適用される。また、図2A及び図2Bに示したように、剛体11が8回回転対称性を有する場合には、部分解析領域15の中心角を45度にしてもよい。
次に、図3を参照して剛体11(図1)の形状から生成されたSDFについて説明する。
図3は、SDFを説明するための模式図である。剛体11の周囲に三次元直交格子を配置する。直交格子の各格子点(ノード)20から剛体までの最短距離Lを、格子点20ごとに算出する。格子点20ごとに算出された最短距離Lが、SDFである。格子点20が剛体11の外側に位置するとき、最短距離Lの符号を正と定義し、格子点20が剛体11の内側に位置するとき、最短距離Lの符号を負と定義する。
粒子12から剛体11までの距離は、粒子12が存在する直交格子のセルの頂点のSDF値(頂点から剛体11までの最短距離L)に基づいて補間演算を行うことにより算出することができる。
次に、図4を参照して実施例によるシミュレーション装置について説明する。
図4は、実施例によるシミュレーション装置のブロック図である。実施例によるシミュレーション装置は、処理装置30、記憶装置50、入力装置61、及び出力装置62を含む。処理装置30は、ハードウェア的にはコンピュータの中央処理ユニット(CPU)等で実現され、各ブロックの機能はCPUがコンピュータプログラムを実行することにより実現される。
処理装置30は、記憶装置50、入力装置61、及び出力装置62に接続されている。入力装置61は、処理装置30が実行する処理に関連する種々のデータをユーザから受け付ける。入力装置61として、例えばキーボード、ポインティングデバイス、リムーバブルメディアの読み取り装置、通信装置等を用いることができる。出力装置62として、例えば画像表示装置、リムーバブルメディアにデータを書き込む書き込み装置、通信装置等を用いることができる。処理装置30は、シミュレーション結果等の情報を出力装置62に出力する。
処理装置30は、部分解析領域取得部31、粒子取得部32、剛体取得部33、出力部34、及び数値演算部40を含む。記憶装置50に、部分解析領域情報保持部51、剛体情報保持部52、及び粒子情報保持部53が確保されている。
部分解析領域取得部31は、入力装置61を介して、解析領域を分割して部分解析領域15(図1)を定義するための情報を取得する。部分解析領域取得部31は、取得した部分解析領域15を仮想空間内で表現する情報を部分解析領域情報保持部51に登録する。部分解析領域15を仮想空間内で表現する情報は、平面、曲面、直線、曲線を表す関数を含み、特に中心軸10、半平面13、14(図1)を表す情報を含む。
粒子取得部32は、ユーザから入力装置61を介して、シミュレーション対象の粒子系を定義する情報を取得する。粒子系を定義する情報には、粒子12(図1)の個数、各粒子の位置及び速度を定義するための情報が含まれる。粒子取得部32は、粒子12の各々に、その位置及び速度を対応付けて粒子情報保持部53に登録する。
剛体取得部33は、ユーザから入力装置61を介して、剛体11(図1)の形状を定義する形状データを取得する。さらに、この形状データに基づいて、部分解析領域15(図1)内に位置する部分についてSDFを生成し、剛体情報保持部52に登録する。
出力部34は、シミュレーション結果を出力装置62に出力する。その他に、ユーザに通知すべき情報、例えばデータの入力を促す情報等を出力装置62に出力する。
次に、数値演算部40の各ブロックの機能について説明する。
粒子剛体距離演算部41が、粒子12(図1)の現在位置、及び剛体11(図1)の形状を定義するSDFに基づいて、粒子12から剛体11までの距離を算出する。
粒子座標変換部42が、剛体11の回転に対応して粒子12の座標を変換する。具体的には、剛体11及び粒子12が配置されている仮想空間内で剛体11を回転させる代わりに、粒子12の座標変換を行う。これにより、剛体11と粒子12との相対位置関係は、仮想空間内で剛体11を回転させたときの相対位置関係と等価になる。
力演算部43が、粒子12の間に作用する力、及び粒子12と剛体11との間に作用する力を算出する。この力の算出には、粒子12の間の相互作用ポテンシャル、剛体11が周囲の粒子12に与えるポテンシャルを用いる。このポテンシャルとして、例えばレナードジョーンズ型ポテンシャルを用いることができる。
粒子状態演算部44が、複数の粒子12(図1)の各々について、運動方程式に基づいて、現在の状態から1タイムステップ後の状態を求める。粒子12の状態には、位置及び速度が含まれる。
粒子状態更新部45が、粒子12の各々の状態を更新する。具体的には、粒子状態演算部44で求められた粒子12の状態を、粒子12の現在の状態とし、粒子情報保持部53に登録する。更新後の粒子12の位置が、部分解析領域15(図1)の周期境界を越えて外に移動してしまった場合には、周期境界条件を適用して部分解析領域15の内部に戻す。具体的には、部分解析領域15の外に移動した粒子12の位置ベクトル及び速度ベクトルを、中心軸10(図1)を回転中心として部分解析領域15の中心角と等しい角度だけ回転させる。
剛体状態演算部46が、運動方程式に基づいて、剛体11(図1)の現在の状態から1タイムステップ後の剛体11の状態を求める。剛体11の状態には、中心軸10(図1)を回転中心とした剛体11の回転速度、及び基準位置からの回転角を含む。
剛体状態更新部47が、剛体11の状態を更新する。具体的には、剛体状態演算部46で求められた剛体11の状態を、剛体11の現在の状態とし、剛体11の状態を剛体情報保持部52に登録する。
終了条件判定部48が、シミュレーション処理を終了するか否かを判定する。例えば、予め設定されているタイムステップ数の演算を行うとシミュレーション処理を終了させる。
次に、図5を参照して実施例によるシミュレーション方法について説明する。
図5は、実施例によるシミュレーション方法のフローチャートである。まず、部分解析領域取得部31が部分解析領域15(図1)の情報を取得し、この情報を部分解析領域情報保持部51に登録する(ステップS01)。剛体取得部33が、剛体11(図1)の形状を定義する情報を取得する(ステップS02)。取得した情報に基づいて、剛体取得部33がSDFを生成し、剛体情報保持部52に登録する(図テップS03)。
粒子取得部32が粒子12の初期状態を取得し、粒子情報保持部53に登録する(ステップS04)。粒子12の初期状態には、粒子12の初期位置及び初期速度が含まれる。なお、粒子12の質量も同時に取得される。力演算部43が、粒子間距離に基づいて粒子12の各々に働く力を求める(ステップS05)。さらに、粒子剛体距離演算部41が、粒子12の各々について粒子剛体間距離を求め、力演算部43が、粒子剛体間距離に基づいて粒子12及び剛体11に働く力を求める(ステップS06)。
剛体状態演算部46が、剛体11の現在の回転速度及び回転角を初期値とし、剛体11に働く力及び剛体11の慣性モーメントに基づいて運動方程式を解くことにより、剛体11の1タイムステップ後の回転速度及び回転角を求める(ステップS07)。
粒子状態演算部44が、粒子12の各々について、現在の位置及び速度を初期値とし、粒子12に働く力及び粒子12の質量に基づいて運動方程式を解くことにより、粒子12の1タイムステップ後の位置及び速度を求める。さらに、粒子座標変換部42が、剛体11の回転角に基づいて粒子12の各々の位置及び速度の座標変換を行う。粒子12の位置及び速度を更新する(ステップS08)。具体的には、座標変換後の粒子12の位置及び速度を、粒子12の現在の状態とする。
剛体状態更新部47が、剛体11の回転速度及び回転角を更新する(ステップS09)。具体的には、ステップS07で求められた剛体11の回転速度及び回転角を、剛体11の現在の状態とする。
粒子状態更新部45が、部分解析領域15の外に粒子12が存在するか否かを判定する(ステップS10)。部分解析領域15の外に粒子12が存在する場合には、部分解析領域15の外の粒子12に周期境界条件を適用して、位置及び速度を変換する(ステップS11)。部分解析領域15の外に存在するすべての粒子12に対してステップS11を実行する。
終了条件判定部48が、終了条件が満たされるか否かを判定する(ステップS12)。終了条件が満たされない場合には、ステップS05からの処理を繰り返す。終了条件が満たされる場合には、出力部34がシミュレーション結果を出力装置62に出力する(ステップS13)。
次に、実施例によるシミュレーション方法の持つ優れた効果について説明する。
本実施例によると、剛体11(図1)を多数の粒子の集合体として表す代わりに、SDFを用いてその形状を表している。このため、剛体11を構成する多数の粒子について1つずつ演算を行う場合に比べて、演算負荷が軽減される。
また、本実施例では剛体11の回転対称性に着目して解析領域を分割し、部分解析領域15内について演算を行っている。このため、解析領域の全域について演算を行う場合と比べて、演算負荷が軽減される。
さらに、本実施例では、剛体11及び複数の粒子12を配置する仮想空間内で剛体11が回転した場合に、剛体11の形状を定義するSDFを再生成する代わりに、粒子12の位置及び速度に対して座標変換を行っている。剛体11の回転に応じてSDFを再生成する必要がないため、SDFの生成に要する演算負荷が軽減される。
実施例によるシミュレーション方法の効果を確認するために、実際にシミュレーションを行った。次に、図6A及び図6Bを参照して、シミュレーション結果について説明する。シミュレーションでは、風車形状の回転剛体を流れ場に設置し、流体からの作用による剛体の角速度の時間変化求めた。シミュレーションのタイムステップ数を約100万とし、解析領域全域内の粒子数を約32000個とした。相互作用ポテンシャルとしてレナードジョーンズ型ポテンシャルを用いた。
図6Aは、シミュレーションにより求められた角速度の時間変化を示すグラフである。横軸は経過時間(タイムステップ数)を無次元で表し、縦軸は角速度を単位「ラジアン/タイムステップ」で表す。
図6Aのグラフ中の太い実線、細い実線は、それぞれ部分解析領域15(図1)の中心角を180度及び90度にした場合のシミュレーション結果を示す。参考のために、解析領域全域についてシミュレーションを行った結果を破線で示す。
図6Aに示すように、解析領域全体でシミュレーションした場合と、解析領域全体から切り出した部分解析領域15内でシミュレーションした場合とで、有意な差は見られなかった。
図6Bは、計算に要した時間を示すグラフである。横軸は、部分解析領域15(図1)の中心角を単位「度」で表し、縦軸は計算時間を単位「秒」で表す。中心角を360度にしたときのシミュレーションは、解析領域全域をシミュレーション対象にした場合に相当する。部分解析領域15の中心角を小さくするに従って計算時間が短くなっていることがわかる。
図6Aに示したように、解析領域全体から切り出した部分解析領域15(図1)についてシミュレーションを行っても、十分なシミュレーションの精度が得られることが確認された。さらに、図6Bに示したように、部分解析領域15についてシミュレーションを行うことにより、計算時間を短縮できることが確認された。
次に、実施例の変形例について説明する。
上記実施例では、シミュレーション対象の剛体11(図1)として、回転軸11Aと回転翼11Bとからなる剛体を採用したが、その他に、n回回転対称性(nは2以上の整数)を持つ種々の形状の剛体をシミュレーション対象とすることができる。また、上記実施例では、剛体11と粒子12との挙動のシミュレーションに分子動力学法を適用したが、その他の方法、例えば繰り込み群分子動力学法(RMD法)、離散要素法(DEM法)、SPH法、MPS法等の粒子法を用いてもよい。
上述の各実施例は例示であり、異なる実施例で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることは言うまでもない。複数の実施例の同様の構成による同様の作用効果については実施例ごとには逐次言及しない。さらに、本発明は上述の実施例に制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
10 中心軸
11 剛体
11A 回転軸
11B 回転翼
12 粒子
12A 周期境界の近傍の粒子
12a 周期境界の近傍の粒子の位置の回転対称位置
12B 周期境界を越えて部分解析領域の外に移動する粒子
12b 粒子12Bの移動後の位置に対する回転対称位置に侵入する粒子
13、14 半平面
15 部分解析領域
20 SDFを定義するための直交格子のノード
30 処理装置
31 部分解析領域取得部
32 粒子取得部
33 剛体取得部
34 出力部
40 数値演算部
41 粒子剛体距離演算部
42 粒子座標変換部
43 力演算部
44 粒子状態演算部
45 粒子状態更新部
46 剛体状態演算部
47 剛体状態更新部
48 終了条件判定部
50 記憶装置
51 部分解析領域情報保持部
52 剛体情報保持部
53 粒子情報保持
61 入力装置
62 出力装置

Claims (7)

  1. 中心軸に関して回転対称な形状を持つ剛体の前記中心軸のまわりの回転運動、及び前記剛体が収容される解析領域内の複数の粒子の挙動をシミュレーションする方法であって、
    前記解析領域を、前記中心軸を境界とする2つの半平面で分割して、一方の領域を部分解析領域として定義し、
    前記剛体の形状に基づいて、前記剛体の形状を表す符号付距離関数を生成し、
    前記部分解析領域の前記半平面に対応する面において、前記中心軸を回転中心とした回転方向に関して周期性を持つように周期境界条件を適用し、前記部分解析領域内において、前記符号付距離関数を用いて前記部分解析領域の内部の前記剛体及び複数の粒子の挙動をシミュレーションにより求めるシミュレーション方法。
  2. 前記剛体の形状、前記剛体の挙動、及び前記解析領域が前記中心軸に関してn回回転対称性(nは2以上の整数)を持ち、2つの前記半平面のなす角度が360°/nの整数倍である請求項1に記載のシミュレーション方法。
  3. 前記粒子の挙動のシミュレーションに分子動力学法を適用する請求項1または2に記載のシミュレーション方法。
  4. 中心軸に関して回転対称な形状を持つ剛体の前記中心軸のまわりの回転運動、及び前記剛体が収容される解析領域の内部に存在する複数の粒子の挙動をシミュレーションする処理装置を有し、
    前記処理装置は、
    入力装置から、前記剛体の形状を定義する形状データが入力されると、入力された前記形状データに基づいて、前記解析領域を、前記中心軸を境界とする2つの半平面で分割して、一方の領域を部分解析領域として定義し、
    前記形状データに基づいて、前記剛体の形状を表す符号付距離関数を生成し、
    前記中心軸を回転中心とした回転方向に関して周期性を持つように周期境界条件を適用し、前記部分解析領域内において、前記符号付距離関数を用いて前記部分解析領域の内部の前記剛体及び複数の粒子の挙動をシミュレーションにより求め、
    シミュレーション結果を出力装置に出力するシミュレーション装置。
  5. 前記剛体の形状、前記剛体の挙動、及び前記解析領域が前記中心軸に関してn回回転対称性(nは2以上の整数)を持ち、前記処理装置は、2つの前記半平面のなす角度が360°/nの整数倍になるように前記部分解析領域を定義する請求項4に記載のシミュレーション装置。
  6. 前記処理装置は、前記粒子の挙動のシミュレーションに分子動力学法を適用する請求項4または5に記載のシミュレーション装置。
  7. 中心軸に関して回転対称な形状を持つ剛体の前記中心軸のまわりの回転運動、及び前記剛体が収容される解析領域内の複数の粒子の挙動をシミュレーションする機能を、コンピュータに実現させるプログラムであって、
    前記解析領域を、前記中心軸を境界とする2つの半平面で分割して、一方の領域を部分解析領域として定義する機能、
    前記部分解析領域の前記半平面に対応する面において、前記中心軸を回転中心とした回転方向に関して周期性を持つように周期境界条件を適用する機能、
    前記剛体の形状に基づいて、前記剛体の形状を表す符号付距離関数を生成する機能、及び
    前記部分解析領域内において、前記符号付距離関数を用いて前記部分解析領域の内部の前記剛体及び複数の粒子の挙動をシミュレーションする機能
    をコンピュータに実現させるプログラム。
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