JP2019076803A - 攪拌翼、攪拌機及び攪拌装置 - Google Patents

攪拌翼、攪拌機及び攪拌装置 Download PDF

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【課題】攪拌用駆動源に対する負荷が比較的少ないにもかかわらず、脱泡効果に優れる攪拌翼、攪拌機及び攪拌装置を提供すること。【解決手段】攪拌翼4は、攪拌軸3に取り付けられ、攪拌軸3の軸方向Zと交差する方向に延びる支軸41と、該支軸41から該支軸41の軸方向と交差する方向に延びる複数の棒状部材42とを備える。複数の棒状部材42が、支軸41の軸方向に間欠配置されている。複数の棒状部材42は、支軸41からの延出長さが互いに異なる複数の棒状部材42からなる不均一棒状部材群を含み、該不均一棒状部材群の複数の棒状部材42は、攪拌軸3から離れるに従って該延出長さが漸次短くなるように、支軸41に配置されていることが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、回転装置の攪拌軸に取り付けられる攪拌翼に関し、特に、被攪拌物の脱泡効果に優れる攪拌翼、並びにそれを用いた攪拌機及び攪拌装置に関する。
従来、種々の産業分野で液体の攪拌操作が行われている。例えば、紙、フィルムなどのシート状物の表面に塗料を塗工する塗工機ラインでは、撹拌機を備えた攪拌槽で塗料を攪拌しつつこれを貯留し、ポンプによって攪拌槽から塗工機へ塗料を移送し、塗工機によってシート状物に塗料を塗工する。攪拌槽での塗料の攪拌は、塗料成分の均一分散、塗工品質の確保などの観点から必要な操作であるが、一方で、塗料の攪拌に伴って泡が発生する場合がある。このような液体の攪拌に伴う発泡は、生産効率や品質の低下、環境汚染などの不都合を招くおそれがある。
特許文献1には、液体の混合攪拌性能に優れ、攪拌に伴う気泡の付着が起こりにくい液体攪拌用の攪拌翼が記載されている。特許文献1記載の攪拌翼は、攪拌槽内に回転可能に垂設される攪拌軸の下端部に回転平面に対して垂直となるように取り付けられた支持板と、該支持板の下端面から垂下し、該支持板の長手方向に間欠配置された複数の短冊状の翼とを含んで構成されている。
特許文献2には、有機性汚水の微生物処理により生じる余剰汚泥を削減するシステムにおいて、気泡を含む汚泥を攪拌して脱泡するための攪拌機として、スクリュウ状の攪拌翼を持つものが好ましいこと、また、そのスクリュウ状の攪拌翼の角度は、汚泥の液面に対して5〜85度が好ましいことが記載されている。
特開平7−787号公報 特開2005−169252号公報
特許文献1及び2に記載の攪拌技術は、脱泡効果の点で改良の余地がある。
また、脱泡効果が高い攪拌技術であっても、モータ等の攪拌用駆動源に対して高い負荷をかけるものであると、攪拌操作が安定せず、ひどい場合には攪拌操作自体が不可能になるおそれがある。特に、攪拌槽の底部などに内部の被攪拌物を外部へ排出するポンプが設けられている場合で、該ポンプが、ステーター内に挿入されたローターの回転運動により液体を移送するいわゆるモーノポンプであって且つ該ローターが攪拌軸と連結されている場合に、該攪拌翼が攪拌用駆動源に対する負荷の大きいものであると、該ローターの回転運動が困難となって、モーノポンプによる液体の移送が不可能になるおそれがある。
従って本発明の課題は、攪拌用駆動源に対する負荷が比較的少ないにもかかわらず、脱泡効果に優れる攪拌翼、攪拌機及び攪拌装置を提供することにある。
本発明は、回転装置の攪拌軸に取り付けられる攪拌翼であって、前記攪拌軸に取り付けられ、該攪拌軸の軸方向と交差する方向に延びる支軸と、該支軸から該支軸の軸方向と交差する方向に延びる複数の棒状部材とを備え、前記複数の棒状部材が、前記支軸の軸方向に間欠配置されている攪拌翼である。
また本発明は、回転装置に対し着脱可能な攪拌軸と、該攪拌軸に取り付けられる攪拌翼とを備える攪拌機であって、前記攪拌翼が、前記の本発明の攪拌翼である攪拌機である。
また本発明は、内部に被攪拌物が収容される攪拌槽と、該攪拌槽の内部に回転可能に垂設される攪拌軸と、該攪拌軸に取り付けられる攪拌翼とを備えた攪拌装置であって、前記攪拌翼が、前記の本発明の攪拌翼であり、前記攪拌槽の底部に、該攪拌槽の内部の被攪拌物を外部へ排出するポンプが設けられ、該ポンプは、ステーターと、該ステーター内に挿入されたローターとを含んで構成され、該ローターが該ステーター内を偏心しながら回転運動を行うことにより、被攪拌物を移送可能になされており、前記攪拌軸と前記ローターとが連結され、該攪拌軸の回転に伴って該ローターが回転するようになされている攪拌装置である。
本発明によれば、攪拌用駆動源に対する負荷が比較的少ないにもかかわらず、脱泡効果に優れる攪拌翼、攪拌機及び攪拌装置が提供される。
図1は、本発明の攪拌装置の一実施形態の概略構成を示す図である。 図2は、図1に示す攪拌装置における攪拌翼及びその固定具を模式的に示す図であり、該攪拌翼については平面図、該固定具については側面図である。 図3は、図1に示す攪拌装置における攪拌翼及びその固定具を模式的に示す図であり、該攪拌翼については側面図、該固定具については平面図(上面図又は下面図)である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、本発明の攪拌装置の一実施形態である攪拌装置1の概略構成が示されている。攪拌装置1は、図1に示すように、内部に被攪拌物Sが収容される攪拌槽2と、該攪拌槽2の内部に回転可能に垂設される攪拌軸3と、該攪拌軸3に取り付けられる攪拌翼4とを備える。
攪拌槽2は、図1に示すように、底部側が上方から下方に向かうに従って漸次縮径する形状(例えば円錐状)をなしている。攪拌槽2の外形形状は特に限定されるものではなく、図1に示す形状以外に例えば、内径が上下方向に変化しない有底の筒状であってもよい。攪拌槽2の上部は蓋21で覆われている。蓋21には、図示しない投入口が少なくとも1つ形成されており、該投入口から被攪拌物Sを、直接又は図示しない配管を介して、攪拌槽2の内部に投入可能になされている。蓋21の上方には、攪拌軸3を回転させるための回転装置5が配されている。回転装置5は、モータ等の攪拌用駆動源を含んで構成されており、この種の攪拌装置における回転装置と同様に構成されている。
図1に示すように、攪拌槽2の底部には、攪拌槽2の内部の被攪拌物Sを外部へ排出するポンプ6が設けられている。より具体的には、攪拌槽2の底部における攪拌軸3の仮想延長線と交わる部分、即ち攪拌槽2の中心部には、攪拌槽2の内部の被攪拌物Sを排出する底部排出口(図示せず)が設けられており、その底部排出口にポンプ6が設けられ、さらに、ポンプ6から吐出される被攪拌物Sを移送する配管7が設けられている。
ポンプ6は、ステーター61と、ステーター61内に挿入されたローター62とを含んで構成される。ポンプ6においては、ローター62がステーター61内を偏心しながら回転運動を行うことにより、両者の隙間に密閉空間(キャビティ)が生じ、その密閉空間ごと被攪拌物Sが配管7側へ移送される。ポンプ6は、スネークポンプなどとも呼ばれる公知のモーノポンプと同様に構成されている。図1に示すように、攪拌軸3とローター62とは連結されており、攪拌軸3の回転に伴ってローター62が回転するようになされている。従って、攪拌軸3に取り付けられた攪拌翼4によって被攪拌物Sに攪拌作用を付与する際には、ポンプ6による被攪拌物Sの移送(攪拌槽2からの排出)が行われる。
攪拌槽2の内部に収容される被攪拌物Sは通常、常温常圧で液体(流動性を有する物質)である。被攪拌物Sは特に限定されるものではなく、攪拌操作が必要とされる種々の液体を適用できる。例えば攪拌装置1が、基材シートに塗料を塗工してなる塗工紙の製造に用いられる場合、被攪拌物Sは該塗料であり得る。
攪拌軸3は、攪拌槽2の中心位置にて、蓋21を厚み方向に貫通して攪拌槽2の内外にわたって鉛直方向Zに延びており、その長手方向の上端部側が、攪拌槽2の外部に配置された回転装置5に連結されている。回転装置5を作動させると、攪拌軸3がその軸周り(図1中符号Rで示す方向)に回転し、それに伴って攪拌翼4が同方向に回転する。攪拌軸3は回転装置5に対し着脱可能とされている。
本実施形態の攪拌装置1の主たる特徴の1つとして、攪拌翼4の特徴的な外形形状が挙げられる。図2及び図3には、攪拌翼4及びその固定具40が示されている。尚、図1は、攪拌翼4を含む攪拌装置1の概略構成を示す図であるため、棒状部材42の数など、装置各部が図2及び図3よりも簡略化されており、装置各部の詳細については、図1と図2及び図3とで必ずしも一致しない。
攪拌翼4は、攪拌軸3に取り付けられ、該攪拌軸3の軸方向即ち長手方向(図示の形態では鉛直方向Z)と交差する方向(図中のX方向)に延びる1本の支軸41と、該支軸41に配置され、該支軸41の軸方向即ち長手方向(図中のX方向)と交差する方向(図中のY方向)に延びる複数の棒状部材42とを備える。
固定具40は、攪拌翼4を攪拌軸3に着脱自在に固定するための部材であり、図2及び図3に示すように、攪拌軸3が挿入される攪拌軸挿入部40Aを有している。また固定具40には、図3に示すように、支軸41の軸方向(図中のX方向)の一端が挿入され固定されている。攪拌装置1において支軸41は、その軸周りに回転可能に固定具40に取り付けられている。従って、図1に示す如き、支軸41が固定された固定具40を攪拌軸3に固定した状態では、該支軸41はその軸周りに回転可能に攪拌軸3に取り付けられている。固定具40については円形に近い物が好ましく、固定具40の外形は等方性形状であることが好ましい。
攪拌装置1においては、攪拌軸3に攪拌翼4が2枚取り付けられている。2枚の攪拌翼4,4は、図1に示すように、攪拌軸3の軸方向(鉛直方向Z)において互いに同位置にあり、且つ図2及び図3に示すように、一方の攪拌翼4を構成する支軸41の軸方向に沿う仮想延長線(図示せず)上に、他方の攪拌翼4を構成する支軸41が位置する。つまり、一方の支軸41の軸方向と他方の支軸41の軸方向とのなす角度が180度であり、両支軸41,41は、攪拌軸3から互いに反対方向に延出している。2枚の攪拌翼4,4は互いに構成が同じであり、同形状同寸法である。
攪拌装置1において支軸41は、その軸方向と直交する方向(図中のY方向)に沿う断面視において円形状をなしている。支軸41の差し渡し長さ(支軸41が断面視円形状の場合は直径)41R(図2参照)は、少なくとも支軸41における、被攪拌物Sに攪拌作用を付与し得る部分、より具体的には棒状部材42が間欠配置されている部分(固定具40からの外方への延出部)では、軸方向(図中のX方向)の全長にわたって一定であり、実質的に変化していない。また、攪拌装置1において支軸41は、攪拌軸3の軸方向と直交する方向に延びているところ、攪拌軸3の軸方向は鉛直方向Zであるから、支軸41は水平方向に延びており、即ち支軸41と攪拌軸3とのなす角度は90度である。
図1〜図3に示すように、1本の支軸41には複数の棒状部材42が配置されている。複数の棒状部材42は、それぞれ一方向に長い形状をなし、その長手方向が、それらが取り付けられている支軸41の軸方向と交差している。攪拌装置1においては、複数の棒状部材42の長手方向は、それらが配されている支軸41の軸方向(図中のX方向)と直交する方向(図中のY方向)に一致しており、複数の棒状部材42それぞれと支軸41とのなす角度は90度である。また、攪拌装置1において複数の棒状部材42は、それぞれ、その長手方向と直交する方向に沿う断面視において円形状をなしている。棒状部材42の差し渡し長さ(棒状部材42が断面視円形状の場合は直径)42R(図2参照)は、その軸方向即ち長手方向の全長にわたって一定であり、実質的に変化していない。また、複数の棒状部材42の直径42Rは互いに同じである。
複数の棒状部材42は、図1〜図3に示すように、支軸41の軸方向(図中のX方向)に間欠配置されている。攪拌装置1においては、複数の棒状部材42はX方向に等間隔に間欠配置されている。また、攪拌装置1においては、複数の棒状部材42のピッチ42P(図2参照)、即ちX方向に隣り合う2本の棒状部材42,42どうしの中心間距離は均一である。
また、攪拌装置1においては図1及び図2に示すように、複数の棒状部材42のうちの一部が、1本の支軸41から所定の一方向に延び、他の一部が、該支軸41から該一方向とは異なる方向、具体的には、該一方向とは反対側に延びており、従って支軸41の軸方向(図中のX方向)の両側には、該支軸41に配置されている複数の棒状部材42それぞれの長手方向端部42Eが位置している。攪拌装置1においては、複数の棒状部材42は、それぞれ、支軸41をその軸方向と交差(直交)する方向に跨いで連続しており、該棒状部材42の長手方向両端部42E,42E以外の部分、より具体的には、該棒状部材42の長手方向中央部にて支軸41に固定されている。
攪拌装置1においては、支軸41と複数の棒状部材42とは、図2及び図3に示すように、両部材41,42の周面どうしで固定されており、棒状部材42は支軸41を貫通していない。支軸41の周面には、棒状部材42の固定部が、該支軸41における該棒状部材42の配置数と同数存在するところ、その複数の棒状部材42の固定部は、支軸41の周方向において互いに同位置に存在している。両部材41,42の固定方法は特に限定されず、両部材41,42の材質等に応じて公知の固定方法から適切なものを選択すればよく、例えば、両部材41,42が金属の場合は溶接を例示できる。また、図示していないが、棒状部材42は支軸41を貫通していてもよく、その場合、支軸41に穿設された貫通孔に棒状部材42が挿入された形態を例示できる。
攪拌装置1においては、1本の支軸41に配置されている複数の棒状部材42は、図1及び図2に示すように、支軸41からの延出長さ42L1(図2参照)が互いに異なる複数の棒状部材42からなる不均一棒状部材群を含む。図示の形態においては、1本の支軸41に配置されている複数の棒状部材42の全部が前記不均一棒状部材群であり、互いに延出長さ42L1が異なっており、さらに言えば、長手方向長さ42L0(図2参照)も異なっている。そして、前記不均一棒状部材群を構成する複数の棒状部材42は、攪拌軸3から離れるに従って延出長さ42L1が漸次短くなるように、支軸41に配置されている。
攪拌装置1において攪拌翼4は、図2に示すように、支軸41を基準として対称に構成されており、複数の棒状部材42それぞれにおいて、支軸41を挟んで一方側と他方側とで延出長さ42L1が同じである。
攪拌装置1によれば、前述の如き特徴的な外形形状の攪拌翼4を備えているため、被攪拌物Sの脱泡効果に優れ、しかもその脱泡作業を、回転装置5が具備するモータ等の攪拌用駆動源に対してあまり負荷をかけずに行うことができ、発泡が抑制された攪拌操作を安定的に実施することができる。即ち攪拌翼4においては、回転半径方向(X方向)に延びる支軸41に、複数の棒状部材42が、各棒状部材42の長手方向両端部42E,42Eが他の部材に固定されていない自由端部となるように、X方向に沿って間欠配置されているため、攪拌翼4が攪拌軸3の回転に伴って図中Rで示す方向に回転すると、被攪拌物S中の泡は、攪拌軸3側(回転中心)から回転半径方向の外側に、即ち攪拌軸3から離れる方向に移動するところ、その泡の移動方向には、該移動方向と交差する方向に延びる棒状部材42が複数存在するため、泡はその移動途中で棒状部材42によって叩かれて破裂し、より小さな泡となる。このような、攪拌軸3から離れる方向への泡の移動と棒状部材42による破泡とが複数繰り返されることで、被攪拌物S中の泡は小型化されつつ攪拌軸3から遠ざけられ、被攪拌物Sと空気との界面(液面)に浮上し、そこで破裂して消失する。このように攪拌装置1は、被攪拌物Sの脱泡効果に優れ、被攪拌物S中の気泡量を効果的に低減し得るため、従来問題となっていた、被攪拌物が泡となって攪拌槽から流出する不都合を効果的に防止し得る。
特に攪拌装置1においては、2枚の攪拌翼4,4それぞれにおいて、前述した通り、1本の支軸41に配置されている複数の棒状部材42の全部が、攪拌軸3から離れるに従って(支軸41の先端に向かうに従って)延出長さ42L1が漸次短くなされているため、前述した、攪拌軸3から離れるに従って被攪拌物S中の泡を小さくしていく効果に特に優れ、それ故に、被攪拌物Sの脱泡効果に優れ、また、回転装置5(攪拌用駆動源)に対する負荷が従来技術に比して大幅に低減されている。従って攪拌装置1によれば、攪拌軸3の回転に伴ってなされるポンプ6による被攪拌物Sの移送がよりスムーズに行われる。
また攪拌装置1においては、前述したように、攪拌翼4を構成する支軸41が、固定具40を介して、該支軸41の軸周りに回転可能に攪拌軸3に取り付けられているため、支軸41をその軸周りに回転させることで、支軸41に配置されている複数の棒状部材42の攪拌軸3(鉛直方向Z)に対する角度を一体的に調整することができる。即ち攪拌翼4は、棒状部材42の配置角度調整機能を有しているところ、斯かる棒状部材42の角度は、被攪拌物Sの脱泡効果や回転装置5に対する負荷に少なからず影響を及ぼす要素であるため、このような配置角度調整機能は、被攪拌物の脱泡効果及び攪拌用駆動源に対する負荷の低減効果の双方をより一層向上し得る。
前述した作用効果をより確実に奏させるようにする観点から、攪拌装置1の各部の寸法等は次のように設定することが好ましい。
支軸41の軸方向と直交する方向の差し渡し長さ41R(図2参照)は、好ましくは3〜10mm、さらに好ましくは10〜50mmである。
棒状部材42の長手方向と直交する方向の差し渡し長さ42R(図2参照)は、好ましくは3〜10mm、さらに好ましくは10〜50mmである。
尚、差し渡し長さ41Rは、支軸41の軸方向と直交する方向に沿う断面視形状が円形の場合は「直径」であり、また、該断面視形状が異方性形状であって複数の差し渡し長さを有する場合は「最大差し渡し長さ」を意味する。棒状部材42の差し渡し長さ42Rについても同様である。
棒状部材42のピッチ42P(図2参照)は、好ましくは5〜20mm、さらに好ましくは20〜100mmである。
棒状部材42の長手方向長さ42L0(図2参照)は、好ましくは5〜20mm、さらに好ましくは20〜200mmである。
棒状部材42の支軸41からの延出長さ42L1(図2参照)は、好ましくは5〜20mm、さらに好ましくは20〜200mmである。
延出長さ42L1が最も長い棒状部材42(最長棒状部材)と延出長さ42L1が最も短い棒状部材42(最短棒状部材)との延出長さの比率は、最長棒状部材/最短棒状部材として、好ましくは2〜5、さらに好ましくは1〜10である。図2に示す形態では、前記最短棒状部材は攪拌軸3から最も離れた棒状部材42であり、前記最長棒状部材は攪拌軸3に最も近い棒状部材42である。
1本の支軸41に配置される棒状部材42の数は、好ましくは5〜10本、さらに好ましくは10〜30本である。
支軸41の軸方向と直交する方向(図中のY方向)に沿う断面視形状は円形状(等方性形状)に限定されず種々の形状を採用でき、例えば矩形状の如き異方性形状でもよい。棒状部材42についても同様である。また、支軸41、棒状部材42の材質は特に限定されず、被攪拌物Sの種類や物性等に応じて、ステンレスなどの金属、合成樹脂などから適宜選択すればよい。
攪拌用駆動源に対する負荷の低減等の観点から、棒状部材42の長手方向端部42Eは先細り形状、即ち先端に向かうに従って漸次縮径する形状をなしていることが好ましい。少なくとも、棒状部材42が回転する際にその回転方向(図1中のR方向)の前側となる長手方向端部42Eが先細り形状であると効果的である。
また、攪拌装置1において、攪拌軸3における攪拌翼4の取り付け位置は特に限定されず、例えば、ポンプ6の近傍などの攪拌槽2の底部側でもよいが、被攪拌物Sの攪拌に伴う発泡をより効果的に抑制すると共に、気泡を多く含む被攪拌物Sがポンプ6に流入する不都合を防止する観点から、図1に示すように、被攪拌物Sと空気との界面(液面)の近傍が好ましい。より具体的には、攪拌槽2の内部に被攪拌物Sが収容され且つ攪拌軸3が回転していない状態(被攪拌物Sと空気との界面が波立っていない状態)において、複数の棒状部材42のうち攪拌軸3に最も近い棒状部材42(本実施形態では前記最長棒状部材)の長手方向端部42E(図2参照)が、前記界面の近傍、例えば前記界面から鉛直方向Zに好ましくは100mm以内、さらに好ましくは5mm以内に位置することが好ましい。
本発明は前記実施形態に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば図1に示す攪拌装置1においては、攪拌軸3の軸方向(鉛直方向Z)における所定の1箇所(被攪拌物Sと空気との界面近傍)に攪拌翼4が2枚取り付けられていたが、これら2枚と鉛直方向Zにおいて同位置にさらに1枚以上の他の攪拌翼4が取り付けられていてもよく、あるいはこれら2枚の攪拌翼4とポンプ6との間に他の攪拌翼4を取り付けてもよい。前者の場合は、攪拌軸3の周方向において隣り合う2本の支軸41,41どうしのなす角度が互いに均一となるように、3枚以上の攪拌翼4を取り付けることが好ましい。
また前記実施形態では、互いに別体の支軸41と棒状部材42とが溶接などの固定方法によって固定されていたが、両部材41,42は一体的に形成されていてもよい。
また前記実施形態では、1本の支軸41に配置されている複数の棒状部材42の全部が前記不均一棒状部材群であったが、一部のみが前記不均一棒状部材群であってもよい。
また前記実施形態では図2に示すように、棒状部材42は支軸41を挟んで一方側から他方側にわたって連続していたが、支軸41を挟んで一方側と他方側とで不連続であってもよい。例えば、支軸41を挟んで一方側に棒状部材42が延出すると共に、他方側に該棒状部材42とは別の棒状部材42が延出していてもよい。また、棒状部材42は、支軸41を挟んで一方側にのみ配置され、他方側には配置されていなくてもよい。また、支軸41と攪拌軸3とのなす角度が調整可能になされていてもよく、斯かる角度を90度以外の角度に調整して、支軸41の延びる方向を水平方向以外の方向にしてもよい。
また本発明においては、1本の支軸41に配置された複数の棒状部材42は、該支軸41からその軸方向(図中のX方向)と交差する方向に延びていればよく、各棒状部材42の延びる方向(長手方向)は、前記実施形態のように互いに同じでもよく、異なっていてもよい。
また前記実施形態では、攪拌槽2の底部に被攪拌物Sを外部へ排出するポンプ6が設けられていたが、ポンプ6は無くてもよく、また、ポンプ6の如きモーノポンプ、即ち攪拌軸3と連結され攪拌軸3の回転に伴って被攪拌物Sの移送を行うポンプに代えて、攪拌軸3の回転とは独立に被攪拌物Sの移送を実施し得るポンプを設けてもよい。
1 攪拌装置
2 攪拌槽
3 攪拌軸
4 攪拌翼
40 固定具
40A 攪拌軸挿入部
41 支軸
42 棒状部材
42E 棒状部材の長手方向端部
5 回転装置
6 ポンプ
61 ステーター
62 ローター
7 配管
S 被攪拌物

Claims (6)

  1. 回転装置の攪拌軸に取り付けられる攪拌翼であって、
    前記攪拌軸に取り付けられ、該攪拌軸の軸方向と交差する方向に延びる支軸と、該支軸から該支軸の軸方向と交差する方向に延びる複数の棒状部材とを備え、
    前記複数の棒状部材が、前記支軸の軸方向に間欠配置されている攪拌翼。
  2. 前記複数の棒状部材は、前記支軸からの延出長さが互いに異なる複数の前記棒状部材からなる不均一棒状部材群を含み、該不均一棒状部材群の複数の棒状部材は、前記攪拌軸から離れるに従って該延出長さが漸次短くなるように、前記支軸に配置されている請求項1に記載の攪拌翼。
  3. 前記支軸は、その軸周りに回転可能に前記攪拌軸に配置されている請求項1又は2に記載の攪拌翼。
  4. 回転装置に対し着脱可能な攪拌軸と、該攪拌軸に取り付けられる攪拌翼とを備える攪拌機であって、
    前記攪拌翼が、請求項1〜3のいずれか1項に記載の攪拌翼である攪拌機。
  5. 前記攪拌軸に前記攪拌翼が2枚取り付けられており、その2枚の攪拌翼は、該攪拌軸の軸方向において互いに同位置にあり、且つ一方の攪拌翼を構成する前記支軸の軸方向に沿う仮想延長線上に、他方の攪拌翼を構成する前記支軸が位置する請求項4に記載の攪拌機。
  6. 内部に被攪拌物が収容される攪拌槽と、該攪拌槽の内部に回転可能に垂設される攪拌軸と、該攪拌軸に取り付けられる攪拌翼とを備えた攪拌装置であって、
    前記攪拌翼が、請求項1〜3のいずれか1項に記載の攪拌翼であり、
    前記攪拌槽の底部に、該攪拌槽の内部の被攪拌物を外部へ排出するポンプが設けられ、該ポンプは、ステーターと、該ステーター内に挿入されたローターとを含んで構成され、該ローターが該ステーター内を偏心しながら回転運動を行うことにより、被攪拌物を移送可能になされており、
    前記攪拌軸と前記ローターとが連結され、該攪拌軸の回転に伴って該ローターが回転するようになされている攪拌装置。
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