JP2019076480A - 接続具 - Google Patents

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Kazuhiko Takimoto
和彦 瀧本
康賢 上原
Koken Uehara
康賢 上原
純次 浮田
Junji Ukita
純次 浮田
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Abstract

【課題】オスコネクタとメスコネクタとの間の接続強度を向上させる。【解決手段】オスコネクタ10はオス部12を備え、メスコネクタ20は、オス部12が挿入されるメス部22を備える。オス部12の外周面及びメス部22の内周面のうちの一方には、周方向に不連続な凸部13が設けられている。オス部12の外周面及びメス部22の内周面のうちの他方には、凸部13が嵌入する、周方向に不連続な凹部23が設けられている。【選択図】図1A

Description

本発明は、オスコネクタとメスコネクタとからなる、スリップ接続方式の接続具に関する。
経腸栄養法においては、患者に留置されたカテーテル(経鼻カテーテル、PEGカテーテルなど)を介して、栄養剤や薬剤等を含む液状物が投与される。患者に液状物を投与する際には、液状物を貯留した容器に接続されたチューブと、患者に留置されたカテーテルとが接続具を介して接続される。
経腸栄養法に使用される接続具は、一般に、棒状のオスコネクタと、当該オスコネクタが挿入される、中空の筒形状を有するメスコネクタとで構成される。一般に、オスコネクタは硬質材料からなるのに対して、メスコネクタは柔軟な材料からなる。メスコネクタは、オスコネクタが挿入されることによって拡径するように伸ばされ、オスコネクタの外周面に密着する。このようなオスコネクタとメスコネクタとの接続方式は、一般に「スリップ接続」と呼ばれる。
スリップ接続方式の接続具には、引張り力が作用すると、オスコネクタがメスコネクタから意図せずに抜け出てしまうという課題がある。
特許文献1には、メスコネクタに挿入される部分である挿入部の外周面からアームが突出したオスコネクタが記載されている。メスコネクタにオスコネクタを接続すると、アームはオスコネクタの中心軸に近づくように弾性変形された状態でメスコネクタ内に収納される。アームの初期状態に復帰しようとする弾性回復力が、メスコネクタを周方向に弾性的に延伸させる。これはメスコネクタの内周面とオスコネクタとの密着力を増大させるので、オスコネクタとメスコネクタとの間の接続強度が向上する。
特開2010−137043号公報
特許文献1の構成では、接続強度は、オスコネクタとメスコネクタとの間の密着力に依存するので、十分な接続強度を得ることは困難である。
また、必要な場合にオスコネクタとメスコネクタとの分離を容易にするために、作業者がアームを中心軸に接近するように弾性変形させることができるように構成されている。このために、アームの弾性回復力を大きくすることができない。これは、接続強度の向上を阻害する。
本発明は、オスコネクタとメスコネクタとの間の接続強度に優れた接続具を提供することを目的とする。
本発明の接続具は、硬質材料からなるオスコネクタと、軟質材料からなるメスコネクタとを備える。前記メスコネクタに対して前記オスコネクタを接続及び分離することが可能である。前記オスコネクタは、前記メスコネクタに挿入されるオス部を備える。前記メスコネクタは、前記オスコネクタの前記オス部が挿入されるメス部を備える。前記オス部の外周面及び前記メス部の内周面のうちの一方には、周方向に不連続な凸部が設けられている。前記オス部の外周面及び前記メス部の内周面のうちの他方には、前記凸部が嵌入する、周方向に不連続な凹部が設けられている。
本発明によれば、オスコネクタとメスコネクタとを接続すると、凸部が凹部に嵌入する。従って、本発明の接続具は、オスコネクタとメスコネクタとの間の接続強度に優れる。
図1Aは、本発明の実施形態1にかかる接続具の分解斜視図である。 図1Bは、本発明の実施形態1にかかる接続具の分解断面図である。 図2Aは、図1Bの2A−2A線を含む面での、本発明の実施形態1にかかるオスコネクタの矢視断面図である。図2Bは、図1Bの2B−2B線を含む面での、本発明の実施形態1にかかるメスコネクタの矢視断面図である。 図3Aは、メスコネクタにオスコネクタが接続された状態にある、本発明の実施形態1にかかる接続具の斜視図である。 図3Bは、図3Aに示した接続具の、中心軸を含む面での断面図である。 図3Cは、図3Bの3C−3C線を含む面での接続具の断面図である。 図4は、本発明の実施形態2にかかる接続具の分解斜視図である。 図5Aは、本発明の実施形態2にかかるオスコネクタの、凸部を通る面に沿った断面図である。図5Bは、本発明の実施形態2にかかるメスコネクタの、凹部を通る面に沿った断面図である。 図6は、メスコネクタにオスコネクタが接続された状態にある本発明の実施形態2にかかる接続具の、凸部及び凹部を通る面に沿った断面図である。 図7は、本発明の実施形態3にかかる接続具の分解斜視図である。 図8は、本発明の実施形態3にかかるメスコネクタの、凹部を通る面に沿った断面図である。 図9は、本発明の実施形態4にかかる接続具の分解斜視図である。 図10は、本発明の実施形態4にかかるオスコネクタの、凸部を通る面に沿った断面図である。 図11は、メスコネクタにオスコネクタが接続された状態にある本発明の実施形態4にかかる接続具の、凸部及び凹部を通る面に沿った断面図である。 図12は、本発明の実施形態5にかかる接続具の分解斜視図である。 図13は、本発明の実施形態5にかかるメスコネクタの、凹部を通る面に沿った断面図である。 図14は、メスコネクタにオスコネクタが接続された状態にある本発明の実施形態5にかかる接続具の、凸部及び凹部を通る面に沿った断面図である。 図15は、メスコネクタにオスコネクタが接続された状態にある本発明の実施形態5にかかる接続具の、第2直線を含む面に沿った断面図である。
上記の本発明の接続具において、前記凸部の周方向の両端のうちの少なくとも一方に傾斜側面が設けられているか、または、前記凹部の周方向の両端のうちの少なくとも一方に傾斜側面が設けられていてもよい。かかる構成は、オスコネクタとメスコネクタとの間の接続強度を確保しながら、メスコネクタに対するオスコネクタの分離を容易にするのに有利である。
前記傾斜側面は、前記凹部に前記凸部が嵌入した状態で前記オスコネクタを前記メスコネクタに対して前記接続具の中心軸回りに回転させたとき、前記凸部が前記凹部から脱出するのを助けるような向きに傾斜していることが好ましい。かかる構成によれば、オスコネクタをメスコネクタに対して回転させれば、凸部を凹部から容易に脱出させることができる。これは、メスコネクタに対するオスコネクタの分離を容易にするのに有利である。
前記メス部に前記オス部が挿入され且つ前記凹部に前記凸部が嵌入した状態の前記接続具の、前記接続具の中心軸に垂直であり且つ前記凸部及び前記凹部を通る面に沿った断面において、前記中心軸と前記凸部及び前記凹部とを通る第1直線に対して前記中心軸にて直交する第2直線に沿って、前記オス部と前記メス部とが離間してもよい。かかる構成も、オスコネクタとメスコネクタとの間の接続強度を確保しながら、メスコネクタに対するオスコネクタの分離を容易にするのに有利である。
前記状態において前記メス部の外周面を前記第2直線に沿って内向きに押すと、前記第1直線に沿って拡径するように前記メス部が変形してもよい。かかる構成によれば、メスコネクタを変形させると、凸部を凹部から脱出させることが容易になる。これは、メスコネクタに対するオスコネクタの分離を容易にするのに有利である。
前記第2直線に沿った前記オス部の外径が小さくなるように、前記オス部の前記外周面に切り欠きが設けられていてもよい。これにより、第2直線に沿ってオス部とメス部とが離間する構成を、簡単な構成により得ることができる。
前記断面において前記メス部の前記内周面の断面形状は、前記第2直線に沿った長軸を有する略楕円であってもよい。これにより、第2直線に沿ってオス部とメス部とが離間する構成を、簡単な構成により得ることができる。また、凸部がオス部に設けられ、凹部がメス部に設けられている場合には、凸部を長軸上に配置してオス部をメス部に対して挿抜することにより、メスコネクタに対するオスコネクタの接続及び分離が更に容易になる。
前記凹部は貫通孔であってもよい。貫通孔である凹部がメス部に設けられている場合には、当該凹部は、メスコネクタの良好な衛生状態の維持、メスコネクタの製造の容易化、及び、メスコネクタに対するオスコネクタの接続状態の確認の容易化に有利である。
前記メス部に前記オス部が挿入され且つ前記凹部に前記凸部が嵌入した状態において、前記凸部及び前記凹部よりも前記オス部の先端側の部分と前記メス部とが全周にわたって液密に密着してもよい。これは、メスコネクタをオスコネクタに接続した状態において、液状物が、オス部とメス部との間を通って外界に漏れ出るのを防ぐのに有利である。
以下に、本発明を好適な実施形態を示しながら詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されないことはいうまでもない。以下の説明において参照する各図は、説明の便宜上、本発明の実施形態を構成する主要部材を簡略化して示したものである。従って、本発明の範囲内において、図面に示されていない任意の部材を追加したり、あるいは、図面に示された任意の部材を変更もしくは省略したりしてもよい。各実施形態の説明において引用する図面において、先行する実施形態で引用した図面に示された部材に対応する部材には、当該先行する実施形態の図面で付された符号と同じ符号が付してある。そのような部材については、重複する説明が省略されており、先行する実施形態の説明を適宜参酌すべきである。
(実施形態1)
図1Aは、本発明の実施形態1にかかる接続具1の分解斜視図である。接続具1は、オスコネクタ10及びメスコネクタ20を含む。図1Bは、接続具1の分解断面図である。図1Bにおいて、一点鎖線1aは、接続具1の中心軸を示す。中心軸1aは、オスコネクタ10及びメスコネクタ20の中心軸でもある。以下の説明の便宜のために、中心軸1aに平行な方向を「上下方向」という。「上」及び「下」は、図1Bに基づいて定義する。但し、「上」及び「下」は、接続具1の実際の使用時の向きを意味するものではない。中心軸1aに垂直な平面を「水平方向面」といい、水平方向面に平行な方向を「水平方向」という。中心軸1aに直交する方向を「半径方向」又は「直径方向」といい、中心軸1aの周りを回転する方向を「周方向」という。
オスコネクタ10は、中心軸1aに沿った貫通孔11が形成された、全体として中空の略円筒形状を有している。オスコネクタ10は、その先端(図1Bにおいて下端)側に棒状のオス部12を備え、その基端(図1Bにおいて上端)側に基端部15を備える。
オス部12は、メスコネクタ20に挿入される部分である(後述する図3C参照)。オス部12の外周面には、周方向に連続した環状のリブ(突起)、及び、周方向に連続した環状の溝が設けられている。リブ及び溝の数や、配置、形状は任意であり、図1A及び図1Bに限定されない。オス部12の外周面には、更に、半径方向の外向きに突出した2つの凸部13が設けられている。
図2Aは、図1Bの凸部13を通る2A−2A線を含む水平方向面でのオスコネクタ10の矢視断面図である。2つの凸部13が中心軸1aに対して対称に配置されている。2つの凸部13は、周方向に沿って延びているが、周方向に連続することなく、互いに独立している。凸部13の頂面(半径方向外側に最も突出した面)は、中心軸1aと同心の円弧に沿っている。各凸部13の周方向の両端の側面は、中心軸1aを含み且つ凸部13の周方向の中間位置を通る面(図2Aの一点鎖線L11)に対して傾斜した傾斜側面13aである。傾斜側面13aは、中心軸1aから離れるにしたがって凸部13の周方向の寸法が小さくなるように(即ち、一点鎖線L11に近づくように)傾斜している。
図示を省略するが、オス部12の外周面の中心軸1aに垂直な面に沿った断面形状は、凸部13を除いて、中心軸1a方向の位置にかかわらず円形である。
図1Bにもどり、凸部13の下側の下側面は傾斜面13bである。傾斜面13bは、オス部12の先端に近づくにしたがって中心軸1aに近づくように傾斜している。凸部13の上側の上側面13cは、水平方向面に略平行な平面である。
図1Aに示されているように、基端部15は、中心軸1aと同軸の円筒面である外周面を有する。当該外周面には、オスコネクタ10を把持し、オスコネクタ10に中心軸1a回りの回転力を加えることが容易にするための把持部が設けられている。本実施形態1の把持部は、一対の把持片16で構成される。把持片16は、中心軸1aを含む面に沿って延びた略板状物である。把持部の構成は、本実施形態1に限定されず任意である。例えば、基端部15の中心軸1aに垂直な面に沿った断面形状が長方形、楕円、各種多角形(例えば、正方形、正六角形など)等になるように、基端部15の外周面を構成してもよい。
図1Bに示されているように、貫通孔11の内径は、オスコネクタ10の基端(上端)から所定の距離の領域で大きい。柔軟なチューブ(図示せず)が、貫通孔11のこの径大の領域に挿入され、基端部15に固定される。チューブは、例えば経腸栄養法で投与される液状物を貯留した容器に接続される経腸栄養セットを構成するチューブであってもよい。
オスコネクタ10は、外力によって実質的に変形しない程度の機械的強度(剛性)を有する硬い材料(硬質材料)からなる。使用しうる硬質材料としては、制限はないが、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、硬質ポリ塩化ビニル、ポリアセタール(POM)、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエチレン等の樹脂材料を例示することができる。オスコネクタ10は、上記の材料を用いて、射出成形法等により全体を一部品として一体的に製造することができる。オスコネクタ10は、上述した従来のオスコネクタが備えていた弾性変形可能なアームを備えない。従って、オスコネクタ10は、構造が簡単であり、製造も容易である。
メスコネクタ20も、中心軸1aに沿った貫通孔21が形成された、全体として中空の略円筒形状を有している。メスコネクタ20は、その先端(図1Bにおいて上端)側に中空筒状のメス部22を備え、その基端(図1Bにおいて下端)側に基端部25を備える。
メス部22は、オスコネクタ10のオス部12が挿入される部分である。メス部22の内周面の内径は、全体として、先端側の開口端縁22aから基端部25に近づくにしたがって小さくなっている。メス部22の内周面に、周方向に連続した環状の溝や、周方向に連続した環状のリブ(突起)が設けられていてもよい。メス部12の内周面には、開口端縁22a近傍の位置に2つの凹部23が設けられている。
図2Bは、図1Bの凹部23を通る2B−2B線を含む水平方向面でのメスコネクタ20の矢視断面図である。2つの凹部23が中心軸1aに対して対称に配置されている。2つの凹部23は、周方向に沿って延びているが、周方向に連続することなく、互いに独立している。凹部23の底面(中心軸1aに対向する面)は、中心軸1aと同心の円弧に沿っている。各凹部23の周方向の両端の側面23a,23aは、中心軸1aを含み且つ凹部23の周方向の中間位置を通る面(図2Bの一点鎖線L12)に平行である。凸部13の傾斜側面13a(図2A参照)のような傾斜した側面と区別するため、本発明では、側面23aのような側面を「非傾斜側面」という。
図示を省略するが、メス部22の内周面の中心軸1aに垂直な面に沿った断面形状は、凹部23を除いて、中心軸1a方向の位置にかかわらず円形である。
図1Bにもどり、凹部23の下側の下側面23b及び上側の上側面23cは、いずれも水平方向面に略平行な平面である。
柔軟なチューブ(図示せず)が、基端部25側(下側)から貫通孔21に挿入され、基端部25に固定される。チューブは、例えば患者に留置されるカテーテル(経鼻カテーテル、PEGカテーテルなど)であってもよい。
図1Aに示されているように、メスコネクタ20の外周面から帯状のバンド26が半径方向に沿って延びている。バンド26の先端にはキャップ27が設けられている。キャップ27には、略円柱状の封止体28が設けられている。封止体28の外周面から、一対の突起29が突出している。キャップ27は、メスコネクタ20にオスコネクタ10を接続していないとき(即ち、経腸栄養法を行わないとき)、メスコネクタ20の先端側(メス部22側)の開口を塞ぐためのものである。封止体28は、メスコネクタ20のメス部22に嵌入される。一対の突起29は、メス部22の一対の凹部23に嵌入され係合される。本発明では、バンド26及びキャップ27(封止体28及び突起29を含む)の構成は、本実施形態1に限定されず、任意である。例えば、突起29が省略されてもよい。バンド26を省略し、キャップ27がメスコネクタ20とは別個の部品であってもよい。メスコネクタ20が、バンド27及びキャップ27を備えていなくてもよい。
メスコネクタ20は、外力によって比較的容易に変形可能であり、外力を取り除くと直ちに初期状態に復帰する、柔軟な(あるいは可撓性を有する)軟質材料(いわゆるエラストマー)からなる。使用しうる硬質材料としては、制限はないが、軟質ポリ塩化ビニルや、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー等の熱可塑性エラストマー、イソプレンゴム、シリコーンゴム、ブチルゴム等のゴム等を例示することができる。メスコネクタ20(バンド26及びキャップ27を含む)は、上記の材料を用いて、全体を一部品として一体的に製造することができる。
メスコネクタ20に対するオスコネクタ10の接続は、図1A及び図1Bに示す状態から、オス部12をメス部22に挿入することにより行われる。凸部13がメスコネクタ20の貫通孔21内に進入するとき、凸部13の傾斜面13b(図1B参照)がメスコネクタ20の開口端縁22aに当接する。傾斜面13bは、開口端縁22aを半径方向の外向きに弾性的に変位させるので、凸部13は開口端縁22aに引っ掛かることなく、貫通孔21内に進入することができる。
オス部12をメス部22に更に深く挿入する。凸部13が、メス部22を半径方向外向きに押し出し、メス部22の外周面を局所的に膨らませる。メス部22のこの膨らみから、凸部13の位置を推測することができる。
凸部13がメス部22の凹部23と概略同じ深さに到達した後、凸部13が凹部23に嵌入するように、オスコネクタ10をメスコネクタ20に対して中心軸1a回りに回転させる。凸部13が凹部23に嵌入したことは、凸部13に起因する、メス部22の外周面の局所的な膨らみが消失することにより判別可能である。
図3Aは、メスコネクタ20にオスコネクタ10が接続された状態にある接続具1の斜視図である。図3Bは、中心軸1aを含む面での接続具1の断面図である。図3Cは、図3Bの3C−3C線を含む水平方向面での接続具1の断面図である。
図3Bに示されているように、メス部22にオス部12が挿入されている。オス部12の凸部13は、メス部22の凹部23に嵌入している。凸部13と凹部23との嵌合は、オスコネクタ10及びメスコネクタ20に、中心軸1a方向に沿って両者を引き離す向きの引張り力が加えられた場合に、オスコネクタ10をメスコネクタ20から引き抜くことを困難にする。従って、本実施形態1の接続具1は、オスコネクタ10とメスコネクタ20との間の接続強度に優れる。
上述した従来のオスコネクタは、弾性変形可能なアームの弾性回復力を利用して、オスコネクタとメスコネクタとの密着力を向上させ、ひいては両者間の接続強度を向上させる。この構成では、十分な接続強度を得ることは困難である。これに対して、本実施形態1では、凸部13と凹部23とを係合させる。これは、オスコネクタ10とメスコネクタ20との間の接続強度の向上に有利である。
凸部13の上側面13c(図1B参照)及び凹部23の上側面23c(図1B参照)が上下方向に当接している。上側面13c及び下側面23cは、いずれも中心軸1aに略垂直である。このような上側面13c及び下側面23cは、オスコネクタ10及びメスコネクタ20に上記引張り力が加えられた場合に、凸部13と凹部23との嵌合を解除するのを困難にする。これは、オスコネクタ10とメスコネクタ20との間の接続強度を更に向上させるのに有利である。
オス部12の外径は、概してメス部22の内径よりわずかに大きい。特に、凸部13より先端側のオス部12の外径は、凹部23より基端側のメス部22の内径よりわずかに大きい。従って、凸部13が凹部23に嵌入した状態において、凸部13と凹部23との嵌合箇所よりも下側(即ち、オス部12の先端側)の領域Sにおいて、メス部22は、オス部12によって拡径されるように周方向に弾性的に伸ばされる。オス部12の外周面はメス部22の内周面に全周にわたって密着し、オス部12とメス部22との間に液密なシールが形成される。シールは、貫通孔11,21を流れる液状物が、オス部12とメス部22との間を通って外界に漏れ出るのを防ぐ。領域Sにおいてオス部12の外周面に設けられた環状のリブは、メス部22の内周面に局所的に密着するので、オス部12とメス部22との間のシール性を向上させるのに有利である。
メスコネクタ20からオスコネクタ10を分離するためには、メスコネクタ20に対してオスコネクタ10を中心軸1a回りに回転させればよい。図3Cから容易に理解できるように、オスコネクタ10を回転させると、凸部13の傾斜側面13aが、凹部23の側面23aの内側(即ち、中心軸1a側)の端縁に衝突する。傾斜側面13aは、側面23aの端縁上を摺動しながら、側面23aを半径方向の外向きに押し動かす。従って、凸部13は凹部23から容易に脱出することができる。その後、オスコネクタ10をメスコネクタ20から引っ張れば、オスコネクタ10をメスコネクタ20から引き出すことができる。従って、本実施形態1の接続具1は、メスコネクタ20に対するオスコネクタ10の分離が容易である。
本実施形態1では、凸部13の周方向の両端の側面が傾斜側面13a,13aであったが、本発明はこれに限定されない。例えば、凸部13の周方向の両端の側面のうちの一方が傾斜側面13aであり、他方は傾斜していない側面(即ち、非傾斜側面。後述する実施形態2の側面213a(図5A)を参照)であってもよい。複数の凸部13のそれぞれの傾斜側面13a及び非傾斜側面は、中心軸1aに対して回転対称に配置される。この場合、メスコネクタ20からオスコネクタ10を分離するためには、傾斜側面13aがメスコネクタ20の凹部23の側面23aに衝突する向きにオスコネクタ10を回転させる。一構成例では、図3Cに示すように中心軸1aに沿ってオスコネクタ10側から接続具1を見たとき、凸部13の時計回り方向の前側端に非傾斜側面を設け、凸部13の時計回り方向の後ろ側端に傾斜側面13aを設けてもよい。オスコネクタ10を時計回り方向に回転させると、凸部13の非傾斜側面が凹部23の非傾斜側面23aに衝突するので、メスコネクタ20に対するオスコネクタ10の接続作業において、オスコネクタ10を過剰に回転させてしまうことが防止され、凹部23に凸部13を正しく嵌入させることができる。また、オスコネクタ10を反時計回り方向に回転させると、凸部13の傾斜側面13aが凹部23の非傾斜側面23aに衝突するので、上述した本実施形態1のように、凸部13を凹部23から脱出させてオスコネクタ10をメスコネクタ20から分離することができる。このように、上記一構成例は、右ネジを用いた一般的な着脱構造と操作感が同じであるので、作業者が接続具の接続/分離の操作を直感的に理解するのに有利である。
なお、凸部13の周方向の両端の側面が非傾斜側面であってもよい。この場合、凹部23に対する凸部13の嵌入深さや、メスコネクタ20の材料の柔軟性等によっては、メスコネクタ20に対してオスコネクタ10を比較的大きな力で回転または引っ張れば、凸部13を凹部23から脱出させ、オスコネクタ10をメスコネクタ20から分離させることが可能である。
(実施形態2)
図4は、本発明の実施形態2にかかる接続具2の分解斜視図である。接続具2は、オスコネクタ210及びメスコネクタ220を含む。図5Aは、オスコネクタ210の、凸部213を通る水平方向面に沿った断面図である。図5Bは、メスコネクタ220の、凹部223を通る水平方向面に沿った断面図である。
図5Aに示されているように、本実施形態2では、凸部213の周方向の両端の側面213a,213aは、実施形態1の傾斜側面13a,13aとは異なり、傾斜していない。側面213a,213aは、中心軸1aを含み且つ凸部213の周方向の中間位置を通る面(図5Aの一点鎖線L22)に平行な非傾斜側面である。側面213a,213a間の距離は、半方向において一定である。
図5Bに示されているように、本実施形態2では、凹部223の周方向の両端の側面のうちの一方は実施形態1と同じ側面(非傾斜側面)23aであり、他方は傾斜側面223aである。傾斜側面223aは、中心軸1aから離れるにしたがって、中心軸1aを含み且つ凹部223の周方向の中間位置を通る面(図5Bの一点鎖線L23)に近づくように傾斜している。側面23a及び傾斜側面223aは、中心軸1aに対して回転対称に配置される。具体的には、傾斜側面223aは、図5Bのように上方から見たとき、凹部223の反時計回り方向の前側端に配置されている。
オスコネクタ210はメスコネクタ220に対して、実施形態1と同様に接続される。図6は、メスコネクタ220にオスコネクタ210が接続された本実施形態2の接続具2の凸部213及び凹部223を通る水平方向面に沿った断面図である。実施形態1と同様に、凸部213が凹部223に嵌入している。このため、接続具2は、オスコネクタ210とメスコネクタ220との間の接続強度に優れる。
図示を省略するが、凸部213と凹部223との嵌合箇所よりも下側(即ち、オス部12の先端側)の領域(図3Bの領域S)において、オス部12の外周面はメス部22の内周面に全周にわたって密着し、オス部12とメス部22との間に液密なシールが形成される。
メスコネクタ220からオスコネクタ210を分離するためには、メスコネクタ220に対してオスコネクタ210を、図6において反時計回り方向に回転させればよい。オスコネクタ210を回転させると、凸部213(特にその側面213aの外側の端縁)が、凹部223の傾斜側面223aに衝突する。凸部213は、傾斜側面223a上を摺動しながら、傾斜側面223aを半径方向の外向きに押し動かす。従って、凸部213は凹部223から容易に脱出することができる。その後、オスコネクタ210をメスコネクタ220から引っ張れば、オスコネクタ210をメスコネクタ220から引き出すことができる。
このように、凸部213の両端に非傾斜側面213a,213aを設け、凹部223の一端に傾斜側面223aを設けた本実施形態2の接続具2も、実施形態1と同様に、メスコネクタ220に対するオスコネクタ210の分離が容易である。
凹部223の時計回り方向の前側端には非傾斜側面23aが設けられている。このため、オスコネクタ210を時計回り方向に回転させると、凸部13の非傾斜側面213aが凹部223の非傾斜側面23aに衝突する。これは、メスコネクタ220に対するオスコネクタ210の接続作業において、凹部223に一旦嵌入した凸部213が、オスコネクタ210の過剰な回転によって凹部223から脱出してしまうのを防止する。このため、凹部223に凸部213を正しく嵌入させることが容易である。
本実施形態2では、凹部223の両端の2つの側面のうちの一方は非傾斜側面23aであり、他方は傾斜側面223aであったが、本発明はこれに限定されない。例えば、凹部223の両端の2つの側面の両方が傾斜側面223aであってもよい。この場合、オスコネクタ210をメスコネクタ220に対して、時計回り方向及び反時計回り方向のいずれに回転させても、凸部213を凹部223から容易に脱出させることができる。
本実施形態2は、上記を除いて実施形態1と同じである。実施形態1の説明が本実施形態2にも適用される。
実施形態1の凹部23を、本実施形態2の、傾斜側面223aを備えた凹部223に置き換えてもよい。この場合、メスコネクタに対してオスコネクタを回転させると、凸部の傾斜側面13aと凹部の傾斜側面223aとが当接するので、凸部を凹部から更に容易に脱出させることができる。これは、メスコネクタに対するオスコネクタの分離を更に容易にするのに有利である。
(実施形態3)
図7は、本発明の実施形態3にかかる接続具3の分解斜視図である。接続具3は、オスコネクタ10及びメスコネクタ320を含む。図8は、メスコネクタ320の、凹部323を通る水平方向面に沿った断面図である。
実施形態1,2では、凹部23,223はメス部を貫通しない非貫通孔(いわゆる盲孔)であった。これに対して、本実施形態3の凹部323は、メス部22を半径方向に貫通する貫通孔である。凹部323を介して、メスコネクタ320を中心軸1a方向に貫通する貫通孔21と外界とが連通する。
貫通孔である凹部323は以下の効果を奏する。
第1に、メスコネクタ320の衛生状態を良好に維持するのが容易である。メスコネクタ320が患者に挿入されたカテーテルの上流端に設けられている場合、メスコネクタ320はカテーテルとともに長期間患者に留置される。本実施形態3と異なり、凹部が非貫通孔である場合には、凹部内に液状物が残留しやすいので、メスコネクタは不衛生状態に陥りやすい。凹部323が貫通孔である場合には、水洗い等により、凹部(貫通孔)323はもちろん、メスコネクタ320の内部(貫通孔21の内周面)まで清潔に洗浄することが容易である。また、仮に、洗浄が不十分または洗浄しないままメス部22にキャップ27を装着したとしても、凹部(貫通孔)323内に付着した液状物は短時間で乾燥するので、菌の繁殖を抑えることができる。
第2に、メスコネクタ320の製造が容易である。例えば、メスコネクタ320を金型を用いて成形する場合、入れ子構造の金型を使用することにより、成形後のメスコネクタ320の金型からの分離(いわゆる型抜け)が容易である。
第3に、オスコネクタ10との接続状態を容易に確認することができる。メスコネクタ320にオスコネクタ10を接続したときに、凹部323に嵌入した凸部13を凹部323を介して目視することができる。これは、メスコネクタ320にオスコネクタ10を常に適切に接続することを容易にする。
本実施形態3は、上記を除いて実施形態1と同じである。実施形態1の説明が本実施形態3にも適用される。
実施形態2の凹部233を、本実施形態3の凹部323と同様に貫通孔に変更してもよい。
(実施形態4)
図9は、本発明の実施形態4にかかる接続具4の分解斜視図である。接続具4は、オスコネクタ410及びメスコネクタ20を含む。図10は、オスコネクタ410の、凸部13を通る水平方向面に沿った断面図である。
本実施形態4では、オス部12の外周面に、2つの切り欠き414が形成されている。図10に示されているように、2つの切り欠き414は、凸部13を通り且つ中心軸1aに垂直である面に沿った断面において、2つの凸部13と中心軸1aとを通る第1直線L41に対して中心軸1aにて直交する第2直線L42上に配置されている。切り欠き414は、オス部12の外周面の一部を削り取るように形成され、その結果、第2直線L42に沿ったオス部12の外径が相対的に小さくなる。切り欠き414が設けられた領域は、第2直線L42に対して垂直な平坦面である。
オスコネクタ410はメスコネクタ20に対して、実施形態1と同様に接続される。図11は、メスコネクタ20にオスコネクタ410が接続された本実施形態4の接続具4の凸部13及び凹部23を通る水平方向面に沿った断面図である。実施形態1と同様に、凸部13が凹部23に嵌入している。このため、接続具4は、オスコネクタ410とメスコネクタ20との間の接続強度に優れる。
図11を図3Cと比較すれば容易に理解できるように、オス部12に切り欠き414が形成されているので、オス部12とメス部22とは、第2直線L42に沿って離間している。この状態において、メス部22を第2直線L42に沿って挟むようにメス部22の外周面に内向きの(即ち、中心軸1aに向かう)力Fを加えると、メス部22は、第2直線L42に沿って縮径し且つ第1直線L41に沿って拡径する(矢印Aで示す)ように、略楕円状に弾性変形する。第1直線L41上の凹部23が半径方向の外向きに移動するので、凹部23に対する凸部13の嵌入が浅くなる。このようにメス部22を変形させた状態で、オスコネクタ410をメスコネクタ20から引っ張れば、凸部13を凹部23から脱出させることができる。従って、本実施形態4の接続具4も、メスコネクタ20に対するオスコネクタ410の分離が容易である。
あるいは、実施形態1と同様に、メスコネクタ20に対してオスコネクタ410を回転させて、凸部13を凹部23から脱出させてもよい。メスコネクタ410を回転させるときにメス部22を上記のように略楕円状に変形させることは、凸部13の凹部23からの脱出を容易にする。本実施形態4では、オスコネクタ410の凸部13の周方向の両端の側面は、実施形態1と同じ傾斜側面13aである。傾斜側面13aは、凸部13の凹部23からの脱出を更に容易にする。
なお、本実施形態4において、凸部13の周方向の両端の2つの側面のうちの一方又は両方が、傾斜していない非傾斜側面(図5Aの側面213a)であってもよい。この場合にも、上述したように、メスコネクタ20に対するオスコネクタ410の分離は容易である。
切り欠き414は、図9に示されているように、オス部12の長手方向(即ち、中心軸1a方向)の限られた領域にのみ設けられる。具体的には、切り欠き414は、凸部13と、オス部12の長手方向の位置が重複するように配置される。図示を省略するが、オスコネクタ410をメスコネクタ20に接続したとき、切り欠き414よりも下側(即ち、オス部12の先端側)の領域(図3Bの領域S)において、オス部12の外周面はメス部22の内周面に全周にわたって密着するので、実施形態1と同様に、オス部12とメス部22との間に液密なシールが形成される。
上記の実施形態4では、切り欠き414の領域は平坦面であったが、本発明はこれに限定されない。例えば、切り欠き414が、第1直線L41と平行に延びた円筒面状の凹曲面や、球面状の凹曲面であってもよい。
本実施形態4は、上記を除いて実施形態1と同じである。実施形態1の説明が本実施形態4にも適用される。
実施形態2,3のオス部12に、本実施形態4の切り欠き414を設けてもよい。
(実施形態5)
図12は、本発明の実施形態5にかかる接続具5の分解斜視図である。接続具5は、オスコネクタ10及びメスコネクタ520を含む。図13は、メスコネクタ520の、凹部23を通る水平方向面に沿った断面図である。
実施形態1では、メス部22の内周面の水平方向面での断面形状は、凹部23を除いて、中心軸1a方向の位置にかかわらず円形であった。これに対して、本実施形態5では、メス部22は、メス部22の内周面の水平方向面での断面形状が略楕円である領域(以下、この領域を「略楕円領域」という)を含む。略楕円領域は、開口端縁22aから凹部23を越えて所定の深さにまで延びている。この略楕円は、図13に示されているように、凹部23を通り且つ中心軸1aに垂直な断面において、2つの凹部23と中心軸1aとを通る第1直線L51を短軸とし、第1直線L51に対して中心軸1aにて直交する第2直線L52を長軸とする。なお、本実施形態5においてメス部22の内周面の形状は、凹部23を除外して判断される。「略楕円」とは、直交する2方向に長軸及び短軸を有する非円形を意味し、厳密な意味での楕円に加えて、2本の平行な2直線とそれらの両端をつなぐ2つの半円弧とで構成された長円(陸上競技場のトラックに近似した形状)を含む。
オスコネクタ10はメスコネクタ520に対して、実施形態1と同様に接続される。本実施形態5では、図12と異なり、オスコネクタ10の2つの凸部13を結ぶ方向を、メス部22の略楕円の長軸方向(即ち、第2直線L52の方向)に一致させた状態で、オス部12をメス部22に挿入すると、凸部13がメス部22の開口端縁22aに引っ掛かる可能性が更に低減する。凸部13が貫通孔21内に進入した後は、凸部13とメス部22の内周面との間の接触抵抗が小さいので、メス部22に対するオス部12の挿入が容易である。凸部13が凹部23と概略同じ深さに到達した後、メスコネクタ520に対してオスコネクタ10を90度回転させれば、凹部23に凸部13が嵌入する。
図14は、メスコネクタ520にオスコネクタ10が接続された本実施形態5の接続具5の凸部13及び凹部23を通る水平方向面に沿った断面図である。実施形態1と同様に、凸部13が凹部23に嵌入している。このため、接続具5は、オスコネクタ10とメスコネクタ520との間の接続強度に優れる。
図14を図3Cと比較すれば容易に理解できるように、メス部22の内周面の断面形状が略楕円であるので、オス部12とメス部22とは、第2直線L52に沿って離間している。この状態において、メス部22を第2直線L52に沿って挟むようにメス部22の外周面に内向きの(即ち、中心軸1aに向かう)力Fを加えると、メス部22は、第2直線L52に沿って縮径し且つ第1直線L51に沿って拡径する(矢印Aで示す)ように弾性変形する。第1直線L51上の凹部23が半径方向の外向きに移動するので、凹部23に対する凸部13の嵌入が浅くなる。このようにメス部22を変形させた状態で、オスコネクタ10をメスコネクタ520から引っ張れば、凸部13を凹部23から脱出させることができる。従って、本実施形態5の接続具5も、メスコネクタ520に対するオスコネクタ10の分離が容易である。
あるいは、実施形態1と同様に、メスコネクタ520に対してオスコネクタ10を回転させて、凸部13を凹部23から脱出させてもよい。オスコネクタ10を回転させるときにメス部22を上記のように変形させることは、凸部13の凹部23からの脱出を容易にする。本実施形態5では、オスコネクタ10の凸部13の周方向の両端の側面は、実施形態1と同じ傾斜側面13aである。傾斜側面13aは、凸部13の凹部23からの脱出を更に容易にする。凸部13を凹部23から脱出させた後、メス部22への力Fの印加を解除し、2つの凸部13を結ぶ方向がメス部22の略楕円の長軸方向(第2直線L52)に一致するまでオスコネクタ10を回転させる。その後、オスコネクタ10をメスコネクタ520から引っ張る。凸部13とメス部22の内周面との間の接触抵抗が小さいので、メスコネクタ520に対するオスコネクタ10の分離は更に容易である。
なお、本実施形態5において、凸部13の周方向の両端の2つの側面のうちの一方又は両方が、傾斜していない非傾斜側面(図5Aの側面213a)であってもよい。この場合にも、上述したように、メスコネクタ520に対するオスコネクタ10の分離は容易である。
図15は、メスコネクタ520にオスコネクタ10が接続された本実施形態5の接続具5の第2直線L52及び中心軸1aを含む上下方向面に沿った断面図である。領域Eは、メス部22の内周面の水平方向断面形状が略楕円である略楕円領域を示す。略楕円領域Eは、開口端縁22aから凹部23(図15では、オスコネクタ10の背後に位置するため見えない)を越えて所定の深さまでの限られた領域にのみ設けられる。メス部22のうち、略楕円領域Eよりも基端部15側の領域Cは、メス部22の内周面の水平方向断面形状が、実施形態1と同様に円形である円形領域である。オスコネクタ10をメスコネクタ520に接続したとき、オス部12の外周面は、円形領域C内の領域Sにおいて、メス部22の内周面に全周にわたって密着し、実施形態1と同様に、オス部12とメス部22との間に液密なシールが形成される。なお、略楕円領域Eは、凹部23と、中心軸1a方向の位置が重複するように配置されればよい。例えば、凹部23より上の、開口端縁22a近傍の部分に、内周面の水平方向断面形状が円形である円形領域(第2円形領域)を設けてもよい。
本実施形態5は、上記を除いて実施形態1と同じである。実施形態1の説明が本実施形態5にも適用される。
実施形態2〜4のメス部22に、本実施形態5の略楕円領域を設けてもよい。
上記の実施形態1〜5は例示に過ぎない。本発明は、上記の実施形態1〜5に限定されず、適宜変更することができる。
例えば、凸部及び凹部の数は、2つに限定されず、1つ又は3つ以上であってもよい。凸部及び凹部は同数であることが好ましいが、全ての凸部が凹部に嵌入することができれば、凹部の数は凸部の数より多くてもよい。複数の凸部及び/又は複数の凹部は、中心軸1aに対して等角度間隔で配置されることが好ましい。なお、実施形態4,5では、1つ又は2つの凸部と1つ又は2つの凹部が第1直線L41,L51上に配置されることが好ましい。複数の凸部は中心軸1a方向において同一位置に配置されることが好ましく、また、複数の凹部は中心軸1a方向において同一位置に配置されることが好ましい。
凹部がオス部の外周面に設けられ、凸部がメス部の内周面に設けられてもよい。この場合にも、凸部の周方向の両端の側面のうちの少なくとも一方、及び/又は、凹部の周方向の両端の側面のうちの少なくとも一方は、傾斜側面であることが好ましい。
本発明において、傾斜側面は、凸部又は凹部の周方向の端に設けられる側面であって、凹部に凸部が嵌入した状態でオスコネクタをメスコネクタに対して接続具の中心軸回りに回転させたとき、凸部が凹部から脱出するのを助けるような向きに傾斜した側面を意味する。接続具の中心軸を含む平面であって、凸部又は凹部の周方向の中間位置を通る平面に平行な側面は、本発明では「非傾斜側面」に分類される。本発明の傾斜側面は、非傾斜側面よりも更に、凸部が凹部から脱出するのを助けるように傾斜している。上記の実施形態1〜5のように凸部がオス部に設けられ且つ凹部がメス部に設けられる場合には、傾斜側面は、中心軸から離れるにしたがって上記平面に近づくように傾斜する。凸部がメス部に設けられ且つ凹部がオス部に設けられる場合には、傾斜側面は、中心軸から離れるにしたがって上記平面から離れるように傾斜する。いずれの場合も、傾斜側面の傾斜角度は、任意に設定される。
本発明の接続具の用途に限定はない。例えば、メスコネクタが、患者に挿入されたカテーテル(経鼻カテーテル、PEGカテーテルなど)の上流端に設けられ、オスコネクタが、液状物を貯留した容器に接続されたチューブの下流端に設けられてもよい。あるいは、メスコネクタが、上記カテーテルに分離可能に接続される経腸栄養延長チューブの上流端に設けられてもよい。液状物の流れ方向において、オスコネクタ及びメスコネクタのいずれを上流側に設けるかに関しても制限はない。本発明の接続具を、経腸栄養法以外の医療分野(例えば、投薬、透析、血液循環など)に使用してもよい。接続具を、医療以外の任意の分野(例えば、食品、化学、各種機械装置など)に使用することもできる。
本発明の接続具は、簡単な構成で接続強度に優れたスリップ接続方式の接続具である。本発明は、スリップ接続方式の接続具が使用される任意の分野に、広範囲に利用することができる。
1,2,3,4,5 接続具
1a 中心軸
10,210,410 オスコネクタ
12 オス部
13,213 凸部
13a 傾斜側面
20,220,320,520 メスコネクタ
22,222 メス部
23,223 凹部
223a 傾斜側面
323 凹部(貫通孔)
414 切り欠き
L41,L51 第1直線
L42,L52 第2直線

Claims (9)

  1. 硬質材料からなるオスコネクタと、軟質材料からなるメスコネクタとを備え、前記メスコネクタに対して前記オスコネクタを接続及び分離することが可能な接続具であって、
    前記オスコネクタは、前記メスコネクタに挿入されるオス部を備え、
    前記メスコネクタは、前記オスコネクタの前記オス部が挿入されるメス部を備え、
    前記オス部の外周面及び前記メス部の内周面のうちの一方には、周方向に不連続な凸部が設けられており、
    前記オス部の外周面及び前記メス部の内周面のうちの他方には、前記凸部が嵌入する、周方向に不連続な凹部が設けられていることを特徴とする接続具。
  2. 前記凸部の周方向の両端のうちの少なくとも一方に傾斜側面が設けられているか、または、前記凹部の周方向の両端のうちの少なくとも一方に傾斜側面が設けられている請求項1に記載の接続具。
  3. 前記傾斜側面は、前記凹部に前記凸部が嵌入した状態で前記オスコネクタを前記メスコネクタに対して前記接続具の中心軸回りに回転させたとき、前記凸部が前記凹部から脱出するのを助けるような向きに傾斜している請求項2に記載の接続具。
  4. 前記メス部に前記オス部が挿入され且つ前記凹部に前記凸部が嵌入した状態の前記接続具の、前記接続具の中心軸に垂直であり且つ前記凸部及び前記凹部を通る面に沿った断面において、前記中心軸と前記凸部及び前記凹部とを通る第1直線に対して前記中心軸にて直交する第2直線に沿って、前記オス部と前記メス部とが離間する請求項1〜3のいずれか一項に記載の接続具。
  5. 前記状態において前記メス部の外周面を前記第2直線に沿って内向きに押すと、前記第1直線に沿って拡径するように前記メス部が変形する請求項4に記載の接続具。
  6. 前記第2直線に沿った前記オス部の外径が小さくなるように、前記オス部の前記外周面に切り欠きが設けられている請求項4又は5に記載の接続具。
  7. 前記断面において前記メス部の前記内周面の断面形状は、前記第2直線に沿った長軸を有する略楕円である請求項4〜6のいずれか一項に記載の接続具。
  8. 前記凹部は貫通孔である請求項1〜7のいずれか一項に記載の接続具。
  9. 前記メス部に前記オス部が挿入され且つ前記凹部に前記凸部が嵌入した状態において、前記凸部及び前記凹部よりも前記オス部の先端側の部分と前記メス部とが全周にわたって液密に密着する請求項1〜8のいずれか一項に記載の接続具。
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