以下、発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図31は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。このパチンコ機1は、図1〜図5に示すように、外枠2と、この外枠2の前側に配置された前枠3とを備え、その前枠3の前側に前扉4が開閉自在に配置されている。外枠2と前枠3とにより遊技機本体が構成されている。遊技機本体は外枠2、前枠3以外のものにより構成してもよい。
前枠3は、第1ヒンジ5を介して外枠2に開閉自在及び着脱自在に枢着され、また前扉4は、第2ヒンジ6を介して前枠3に開閉自在及び着脱自在に枢着されており、これら前枠3及び前扉4はヒンジ5,6と反対側の施錠手段7によって外枠2、前枠3に対して夫々閉状態で施錠可能となっている。
外枠2は、左右一対の縦枠材8と、この縦枠材8の上端間を左右に連結する上横枠材9と、縦枠材8の下端間を左右に連結する下横枠材10と、下横枠材10の前側に配置され且つ左右の縦枠材8を連結する飾り部材11とにより矩形状に形成されている。
前枠3には上部側に遊技盤装着部13と保護壁部14とが前後に一体的に設けられ、遊技盤装着部13の下側に下部装着部15が一体的に設けられている。遊技盤装着部13には遊技盤16が前側から着脱自在に装着されている。保護壁部14は遊技盤16の裏側に配置された裏側機構を保護するもので、左右両側に配置された左右一対の側壁部17と、この側壁部17の上側を左右に連結する上壁部18とを一体に備えている。また下部装着部15には、遊技盤16側へと遊技球を1個ずつ発射するための発射手段19等が装着されている。
遊技盤16には、図1に示すように、発射手段19によって発射された遊技球を遊技領域20の上部側へと案内するガイドレール21が環状に装着されている。また遊技領域20の中央部には、液晶表示手段(画像表示手段)22と、液晶表示手段22の前側に対応するセンターケース23とが配置されている。センターケース23は遊技盤16に前側から装着され、また液晶表示手段22は遊技盤16に裏側から装着されている。遊技領域20にはセンターケース23の周辺に普通図柄始動手段24、特別図柄始動手段25、可変入賞手段26、普通入賞手段27等の各種遊技部品が配置されている。
センターケース23には、液晶表示手段22の表示画面に対応する表示窓28が設けられ、その表示窓28の外周側の前面に普通図柄表示手段29、特別図柄表示手段30、普通保留個数表示手段31等が設けられている。液晶表示手段22は、演出図柄表示手段32、特別保留個数表示手段33、操作誘導表示手段34等を構成している。
普通図柄表示手段29は普通図柄を変動表示するためのもので、例えば「○」「×」の2種類の普通図柄に対応する2個の発光体(例えばLED)により構成されている。2個の発光体は普通図柄始動手段24が遊技球を検出することを条件に所定時間交互に点滅して、普通図柄始動手段24による遊技球の検出時に取得された当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致する場合に当たり態様に対応する「○」側の発光体が発光した状態で、それ以外の場合に外れ態様に対応する「×」側の発光体が発光した状態で、夫々点滅が終了するようになっている。
特別図柄始動手段25は、特別図柄表示手段30による図柄変動を開始させるためのもので、上始動入賞手段25aと下始動入賞手段25bとを上下に備えている。上始動入賞手段25aは非開閉式である。下始動入賞手段25bは、遊技球が入球不可能(又は入球困難)な閉状態と入球可能(又は入球容易)な開状態とに切り換え可能な開閉式であり、普通図柄表示手段29の変動後の停止図柄が当たり態様(普通利益態様)となって普通利益状態が発生したときに、閉状態から開状態へと所定時間開放するようになっている。
特別図柄表示手段30は、1個又は複数個、例えば1個の特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、特別図柄始動手段25の上始動入賞手段25a又は下始動入賞手段25bに遊技球が入賞することを条件に特別図柄を所定時間変動表示して、始動入賞手段25a,25bへの入賞時に取得された大当たり判定乱数値(特定態様判定乱数値)が予め定められた大当たり判定値(特定態様判定値)と一致する場合には特別図柄が所定の大当たり態様(特定態様)で、それ以外の場合には外れ態様(非特定態様)で停止するようになっている。
普通保留個数表示手段31は、普通図柄表示手段29の変動表示中又は後述の普通利益状態中に普通図柄始動手段24が遊技球を検出した場合に、その検出時に取得された当たり判定乱数値が予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として記憶されるため、上限保留個数と同数の発光体の発光個数により当たり判定乱数値の記憶個数(以下、普通保留個数という)を表示して、その時点での普通保留個数を遊技者に報知するようになっている。
演出図柄表示手段32は、特別図柄表示手段30による特別図柄の変動表示と並行して演出図柄32a〜32cを変動表示するもので、1個又は複数個(例えば左右方向に3個)の演出図柄32a〜32cを各種の演出画像と共に液晶表示手段22の表示画面に変動表示可能に構成されている。
演出図柄表示手段32の演出図柄32a〜32cは、特別図柄始動手段25の始動入賞手段25a,25bの何れかに遊技球が入賞した場合に、特別図柄の変動開始と同時に複数種類の変動パターンの何れかに従って変動を開始し、所定時間変動した後に左、右、中等の順序で順次停止しながら、特別図柄の変動停止と同時に最終的に停止するようになっている。
なお、演出図柄32a〜32cは、特別図柄が大当たり態様で停止する場合には大当たり演出態様で変動を停止し、特別図柄が外れ態様で停止する場合には外れ演出態様で変動を停止する。
特別保留個数表示手段33は、特別図柄の変動表示中又は特別利益状態中に特別図柄始動手段25に遊技球が入賞した場合に、その入賞時に取得された大当たり判定乱数値等が夫々所定の上限保留個数(例えば各4個)を限度として記憶されるため、大当たり判定乱数値の記憶個数(以下、特別保留個数という)を表示して、その時点での特別保留個数を遊技者に報知するようになっている。
可変入賞手段26は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉板35を備えた開閉式であって、特別図柄表示手段30の変動後の特別図柄が所定の大当たり態様となって特別利益状態が発生したときに、開閉板35が所定の開放パターンに従って前側に開放して、その上に落下した遊技球を内部へと入賞させるようになっている。
前枠3の裏側には、払い出し用の遊技球を貯留する球タンク38と、この球タンク38内の遊技球を案内するタンクレール39とが上壁部18の上側に設けられ、また左右両側の側壁部17の内、ヒンジ5,6側の側壁部17には、払い出し手段40が上下方向に設けられている。側壁部17は、図8に示すように後端から内側に屈曲する受け部41を有し、その受け部41に払い出し手段40が上下方向に設けられている。払い出し手段40はタンクレール39に接続されており、球タンク38からタンクレール39を経て供給される遊技球を上皿(発射球貯留部)42へと払い出すようになっている。
前扉4は前枠3の前面側に対応する矩形状であって、上部側に遊技領域20を視認可能な視認窓43が、その視認窓43の下側に前側へと突出する突出ユニット(皿ユニット)45が夫々設けられている。また前扉4には視認窓43の左右両側にスピーカ46が設けられている。視認窓43は前扉4に裏側から着脱自在に装着されたガラスユニット(図示省略)により塞がれている。なお、ガラスユニットは、遊技領域20を透視可能な前後2枚のガラス板と、この前後2枚のガラス板の外側を保持する保持枠とを備え、前扉4の裏側に着脱自在に固定されている。
突出ユニット45は左右中央部側が前側に位置する平面視略三角形状であって、この突出ユニット45には、操作演出用の操作演出手段47と、発射手段19による発射用の遊技球を貯留する上皿42と、余剰球を貯留する下皿(余剰球貯留部)48とが設けられ、また操作演出手段47に対して上皿42及び下皿48と反対側に発射操作用の発射ハンドル49が設けられている。
操作演出手段47は遊技者が押圧操作可能な操作ボタン50を有し、操作誘導表示手段34に操作誘導画像が表示された場合に、その操作誘導画像の表示中に遊技者が操作ボタン50を押圧操作すれば、液晶表示手段22が操作演出画像を表示する等により、所定の操作演出が実行されるようになっている。
なお、前扉4は、視認窓43及びガラスユニット等を備えた上部側のガラス扉と、操作演出手段47、上皿42、下皿48及び発射ハンドル49等を備えた下部側の開閉扉とに二分割して、そのガラス扉と開閉扉とが別々に略同一軸心上のヒンジ6廻りに開閉するように構成することも可能である。
遊技盤16の裏側には、図3、図4に示すように、裏取り付け台51と集球ケース52とが上下に装着されている。裏取り付け台51には、センターケース23の表示窓28の後方に対向して配置された液晶表示手段22と、遊技盤16と液晶表示手段22との間に配置された可動演出手段53とが取り付けられている。また裏取り付け台51は下部側にカバー部54を有し、そのカバー部54により、特別図柄始動手段25、可変入賞手段26、普通入賞手段27等の遊技盤16から裏側へと突出する突出部(図示省略)を裏側から覆うようになっている。
液晶表示手段22は支持ケース55に収容され、裏取り付け台51の裏側の液晶装着部56に着脱自在に固定されている。可動演出手段53は、可動演出体57と、この可動演出体57を昇降自在に支持する昇降支持機構58とを備え、その昇降支持機構58が液晶表示手段22の上側で裏取り付け台51の内部に形成された収容凹部59に配置されている。
集球ケース52は特別図柄始動手段25、可変入賞手段26、普通入賞手段27に入賞して遊技盤16の裏側に通過した遊技球を集球するためのもので、図3に示すように、後壁部63の上部側が裏取り付け台51のカバー部54の裏側に重なるように配置されている。この集球ケース52には遊技球を下側へと排出する排出口60が底壁61側に設けられ、その排出口60から排出通路62を経て機外へと遊技球を排出するようになっている。
更に遊技盤16の裏側には、図2、図3、図5に示すように、液晶表示手段22の裏側に演出制御基板ケース(着脱部材)65と液晶制御基板ケース(着脱部材)66とが左右に並べて配置され、その下側の集球ケース52の裏側に主制御基板ケース(着脱部材)67が配置されている。
前枠3の下部装着部15の裏側には、図7、図10に示すように、集球ケース52の下側に基板取り付け台68が固定され、その基板取り付け台68の裏側に電源基板ケース69と払い出し制御基板ケース70とが前後に重ねて配置されている。基板取り付け台68には、集球ケース52の排出口60からの遊技球を機外に排出する排出通路62が設けられている。
演出制御基板ケース65、液晶制御基板ケース66、主制御基板ケース67、電源基板ケース69、払い出し制御基板ケース70は、係合手段71〜79、ラッチ手段80〜82、締め付け手段83,84等の取り付け手段を介して着脱自在に固定されている。
演出制御基板ケース65、液晶制御基板ケース66、主制御基板ケース67、電源基板ケース69及び払い出し制御基板ケース70は、内部を透視できるように透明な合成樹脂製になっており、前枠3の裏側に開閉自在に設けられた透明な合成樹脂製の裏カバー(開閉部材)85により裏側から覆われている。
演出制御基板ケース65は主制御基板86からの信号に基づいてパチンコ機全体の演出を制御するための演出制御基板87を収容するもので、図5、図6に示すように、開閉自在に結合された第1ケース体89と第2ケース体90とを備え、下部側に配置された係合手段71と、上部側に配置されたクイックラッチ等の押し引き式のラッチ手段80とを介して、裏取り付け台51と集球ケース52とに跨がって着脱自在に取り付けられている。なお、演出制御基板ケース65、演出制御基板87は、主制御基板ケース67、主制御基板86に対して副基板ケース、副基板を構成する。
液晶制御基板ケース66は主制御基板86、演出制御基板87からの信号に基づいて液晶表示手段22を制御するための液晶制御基板88を収容するもので、図4、図5に示すように、開閉自在に結合された第1ケース体91と第2ケース体92とを備え、下部側の係合手段72と上部側の押し引き式のラッチ手段81とを介して、裏取り付け台51と集球ケース52とに跨がって着脱自在に取り付けられている。
なお、液晶制御基板88は、演出制御基板87からの信号に基づいて液晶表示手段22を制御するようにしてもよい。液晶制御基板ケース66、液晶制御基板88は、主制御基板ケース67、主制御基板86に対して副基板ケース、副基板を構成する。
主制御基板ケース67は遊技盤16側の遊技動作を制御するための主制御基板86を収容するもので、図4、図7、図9に示すように、開閉自在に結合された第1ケース体93と第2ケース体94とにより左右方向に長い横長状に構成され、左右一端側の係合手段73と他端側の押し引き式のラッチ手段82とを介して集球ケース52の裏側に着脱自在に取り付けられている。
電源基板ケース69は基板86〜88、その他の各部に電源を供給するための電源基板95を収容するもので、図7、図10、図11に示すように、開閉自在に結合された第1ケース体96と第2ケース体97とにより左右方向に長い横長状に構成され、左右一端側の係合手段78と他端側の締め付け手段83とを介して基板取り付け台68に着脱自在に取り付けられている。
払い出し制御基板ケース70は主制御基板86からの払い出し信号に基づいて払い出し手段40を制御するための払い出し制御基板98を収容するもので、図7、図12に示すように、開閉自在に結合された第1ケース体99と第2ケース体100とにより左右方向に長い横長状に構成され、左右一端側の係合手段78と他端側の締め付け具83cとを介して電源基板ケース69と基板取り付け台68とに跨がって着脱自在に取り付けられている。
なお、主制御基板ケース67は集球ケース52以外のものに取り付けてもよい。演出制御基板ケース65、液晶制御基板ケース66は、裏取り付け台51と集球ケース52との何れか一方に取り付けてもよいし、他のものに取り付けてもよい。電源基板ケース69は基板取り付け台68以外のものに取り付けてもよい。払い出し制御基板ケース70は電源基板ケース69と基板取り付け台68との何れか一方に取り付けてもよいし、他のものに取り付けてもよい。
演出制御基板87等の各基板86〜88,95,98には、その裏面側にコネクタ107〜111等を含む各種の電子部品が実装されている。そのため各基板ケース65〜67,69,70は薄型の第1ケース体89,91,93,96,99に比較して第2ケース体90,92,94,97,100側の深さが大になっており、第2ケース体90,92,94,97,100には裏側に膨らむ膨らみ部(周辺部材)90a,92a,94a,97a,100aが形成されている。また各基板ケース65〜67,69,70の第2ケース体90,92、94,97,100には、裏面その他の適当箇所に発熱性の電子部品からの熱を放熱するための放熱孔(ケース放熱孔)102〜106が多数設けられている。
なお、コネクタ107〜111は各基板86〜88,95,98の一辺側又は複数辺側の周辺部分に配置されており、各基板86〜88,95,98に近接又は当接する第2ケース体90,92,94,97,100側の段部112〜116に形成されたコネクタ口から後方に突出している。
また主制御基板ケース67の第2ケース体94には、放熱孔104から不正部材を挿入して主制御基板86側の電子部品に不正工作を加えるような不正行為を防止する上から、その放熱孔104を小さくするか、極力少なくすることが望ましい。また主制御基板ケース67の第2ケース体94は発熱量が少ない場合には、放熱孔104自体を設けなくてもよい。
演出制御基板ケース65と液晶制御基板ケース66は、図5に示すように、液晶表示手段22の裏側に略対応して裏取り付け台51の裏面に略同高さで左右に並べて配置されており、その下側に係合手段71,72が、上側にラッチ手段80,81が夫々配置されている。係合手段71,72は、図4、図6に示すように、第2ケース体90,92から下側に突出する係合部71a,72aと、集球ケース52に形成され且つ係合部71a,72aが上側から係脱自在に係合する被係合部71b,72bとを有する。
球タンク38、タンクレール39は、演出制御基板ケース65、液晶制御基板ケース66の上側に近接して配置されており、その各底壁部38a,39aと液晶制御基板ケース66の上側から演出制御基板ケース65の上側へと低くなるように傾斜している。また球タンク38、タンクレール39と演出制御基板ケース65との間には、図5に示すように、演出制御基板87と可動演出手段53とを中継する中継基板118が裏取り付け台51の裏側に配置されている。演出制御基板87と可動演出手段53は、この中継基板118を介して接続されている。
演出制御基板ケース65のラッチ手段80は、図5に示すように、演出制御基板ケース65の上縁内に略収まって形成された被取り付け部119に配置され、一方、液晶制御基板ケース66のラッチ手段81は、球タンク38、タンクレール39と液晶制御基板ケース66との間隔が大であるため、液晶制御基板ケース66から上側に突出する被取り付け部120に配置されている。
このように演出制御基板ケース65のラッチ手段80と被取り付け部119とを演出制御基板ケース65の上縁から内側に配置することにより、演出制御基板ケース65の上側に球タンク38、タンクレール39、中継基板118等が比較的近接して位置する場合にも、演出制御基板ケース65とその近傍の球タンク38等を効率的に配置することができる。
また液晶制御基板ケース66とその上側の球タンク38、タンクレール39とのように上側に十分な間隔がある場合には、ラッチ手段81、被取り付け部120を液晶制御基板ケース66から外側に突出して配置することができ、液晶制御基板ケース66内の液晶制御基板88の面積を十分に確保することができる。
演出制御基板ケース65の被取り付け部119は、図5に示すように、演出制御基板ケース65の上隅近傍で下側に凹入して配置され、第2ケース体90に一体的に形成されている。被取り付け部119は上側が開放した状態にあり、その開放側と反対側が立ち上がり部119aを介して後方に膨らむ膨らみ部90aとなっている。
第2ケース体90の膨らみ部90aの内部に演出制御基板87側のコネクタ107以外の電子部品(図示省略)が収容されている。この第2ケース体90の膨らみ部90aは、ラッチ手段81の周辺に位置する周辺部材を構成するものであって、その膨らみ部90aとラッチ手段80との間には、ラッチ手段80を手指により押し引き操作し得るだけの操作空間125が設けられている。
一方、液晶制御基板ケース66の被取り付け部120は、図5に示すように、第2ケース体92から上側に突出して一体に形成されている。従って、この液晶制御基板ケース66の第2ケース体92には、被取り付け部120の下端側に立ち上がり壁120aを介して膨らみ部92aがある程度であり、ラッチ手段81の周辺には、ラッチ手段81の押し引き操作に支障を来すような膨らみ部92a、その他の周辺部材はない。
演出制御基板ケース65、液晶制御基板ケース66の被取り付け部119,120は、図4、図6に示すように、裏取り付け台51に凸状に形成された取り付け部121,122の裏側に当接可能であり、その取り付け部121,122に当接した状態でラッチ手段80,81により裏取り付け台51に着脱自在に固定されている。
演出制御基板ケース65のラッチ手段80は、図13、図14に示すように、被取り付け部119に配置され且つ取り付け部121の取り付け孔121aに内周側から係脱自在に係合する係合体123と、係合体123に押し引き操作可能に挿入された操作体124とを備えている。
係合体123は、被取り付け部119の通孔119bに挿通された胴部123aと、胴部123aの後端側に形成され且つ被取り付け部119の裏面に当接する当接部(鍔部)123bと、胴部123aの前端側に取り付け孔121aに対して拡縮可能に設けられ且つ拡大したときに外周面が取り付け孔121aの前部側に係合する周方向に複数の係合爪123cとを有する。係合爪123cの先端側内周には、拡縮用の受け部123dが設けられている。
操作体124は、係合体123の胴部123a及び当接部123bに挿通された操作軸部124aと、操作軸部124aの後端側に設けられ且つ当接部123bの裏面に当接可能な押し引き用の操作部124bと、操作軸部124aの前端に設けられ且つ操作部124bを押し込み位置Aまで押し込んだときに受け部123dを介して係合爪123cを外側へと拡大させ、操作部124bを引き出し位置Bまで引き出したときに受け部123dから外れて係合爪123cを内側へと縮小させる拡縮部124cとを有する。
なお、係合体123と操作体124との間には、操作体124の係合体123からの脱落を防止する脱落防止手段(図示省略)が設けられている。
このラッチ手段80は、図13に示すように、操作体124が押し込み位置Aの場合に、その操作部124bの後端が膨らみ部90aの裏面よりも前側に位置する凹状態であり、また操作体124が引き出し位置Bの場合に、その操作部124bの後端が膨らみ部90aの裏面と略同高さか、又は膨らみ部90aの裏面よりも若干低い程度である。
演出制御基板ケース65を遊技盤16の裏側に装着する場合には、演出制御基板ケース65を係合手段71により集球ケース52の上部側で支持した後、その係合手段71廻りに演出制御基板ケース65を裏取り付け台51側へと回動させる。そして、演出制御基板ケース65の被取り付け部119から前側に突出する係合体123の係合爪123cの先端側を裏取り付け台51の取り付け部121の取り付け孔121aに挿入する。
このときラッチ手段80の操作体124を引き出し位置Bまで引き出しておけば、図15に示すように、各係合爪123cが取り付け部121の取り付け孔121aの内周に押圧されて収縮するので、係合体123の係合爪123cが取り付け部121の取り付け孔121aへと挿入されて行く。
係合爪123cが取り付け部121の取り付け孔121aに刺されば、演出制御基板ケース65の被取り付け部119が裏取り付け台51の取り付け部121の裏面に当接するので、次に図13に示すように、操作体124の操作部124bを押し込み位置Aまで前側へと押し込む。
このとき操作体124の拡縮部124cが係合爪123cの受け部123dに対応して、その受け部123dを介して係合爪123cを外側へと拡大させるので、図13に示すように、係合爪123cの外周側が取り付け部121の取り付け孔121aの内周に圧接して、係合体123が演出制御基板ケース65の被取り付け部119と裏取り付け台51の取り付け部121とを前後に結合する。これによってラッチ手段80により演出制御基板ケース65の上部側を裏取り付け台51に取り付けることができる。
操作体124を押し込み位置Aまで押し込めば、その操作部124bの後端が演出制御基板ケース65の膨らみ部90aの裏面よりも前側にあり、演出制御基板ケース65の膨らみ部90aに対して操作部124bの後端が凹状態にあるので、ラッチ手段80が他のものの邪魔になるようなことはない。
演出制御基板ケース65を取り外す場合には、ラッチ手段80の操作体124の操作部124bを手指により左右両側から把持した後、その操作体124を引き出し位置Bまで引き出すことにより、係合体123が取り付け部121の取り付け孔121aから外れて、ラッチ手段80による演出制御基板ケース65の固定を解除することができる。
即ち、操作体124を引き出し位置Bまで引き出せば、拡縮部124cが係合爪123cの受け部123dから外れるため、各係合爪123cがそれ自体の弾性力又は各係合爪123cと胴部123aとの結合部分の弾性力により内側に収縮するか、又は各係合爪123cが内側へと弾性変形可能になる。従って、次に操作部124bを更に後方へと引っ張れば、係合体123の係合爪123cが取り付け部121の取り付け孔121aから後方に抜けるので、ラッチ手段80による固定を解除することができる。
ラッチ手段80の操作体124を引き出し位置Bまで後方へと引き出した状態では、操作体124の操作部124bの後端が演出制御基板ケース65の膨らみ部90aの裏面と略同高さか、又は膨らみ部90aの裏面よりも若干低い程度であるため、操作部124bが第2ケース体90の裏面から突出するものに比較して、その操作部124bが邪魔になるようなことはない。
ラッチ手段80の操作体124を引き出す場合には、操作部124bを2本の手指により左右方向の両側から把持するが、ラッチ手段80の周辺には第2ケース体90の膨らみ部90aとの間に、操作部124bを把持するに必要な操作空間125があるため、ラッチ手段80、被取り付け部119が演出制御基板ケース65の上端縁よりも内側に入っているにも拘わらず、ラッチ手段80の操作部124bを容易且つ確実に操作することができる。
液晶制御基板ケース66のラッチ手段81も、演出制御基板ケース65のラッチ手段80と略同様の構成である。また液晶制御基板ケース66を着脱する場合には、演出制御基板ケース65の着脱と同様に行う。
演出制御基板87には、図5、図6に示すように、音量調整スイッチ(演出系調整手段)128が裏面側に装着されている。音量調整スイッチ128はスピーカ46から発生する効果音の音量を複数段階に調整するためのもので、回動操作式の操作部128aを有する。操作部128aは演出制御基板ケース65の裏側から操作して音量を調整できるように、演出制御基板ケース65の第2ケース体90の裏面に形成された凹部90b内の通孔90cから後方に突出している。
この音量調整スイッチ128は、演出制御基板ケース65と共に裏カバー85に覆われており、裏カバー85を開放しない限り、その操作部128aを操作できないようになっている。なお、操作部128aの後端は、第2ケース体90の裏面と略同じか、第2ケース体90の裏面から若干後方に突出する程度である。音量調整スイッチ128に代替して音量調整用の可変抵抗器を設けてもよい。
主制御基板ケース67は、図9に示すように、係合手段73とラッチ手段82とにより集球ケース52の裏側に着脱自在に装着されている。係合手段73は、第2ケース体94から側方に突出する係合部73aと、集球ケース52に形成され且つ係合部73aが上側から係脱自在に係合する被係合部73bとを有する。ラッチ手段82は、演出制御基板ケース65のラッチ手段80と同様に構成され、主制御基板ケース67の係合手段73と反対側を集球ケース52の裏側に固定するようになっている。
主制御基板ケース67には、一対の係合手段73間の側縁に沿って4個の封止手段130が設けられている。この各封止手段130は、封止操作部130aを適宜操作することにより第1ケース体93と第2ケース体94とを閉状態に封止可能であり、主制御基板ケース67の開封時には、封止中の封止手段130の一部を損壊して開封するように構成されている。
なお、この実施形態では4個の封止手段130があるため、封止中の封止手段130を損壊して開封し、その後に別の封止手段130で再封止することにより、正規に3回の開封・封止が可能である。
主制御基板ケース67の第2ケース体94の裏面側には、図9に示すように、放熱孔104の形成領域以外の無孔領域131に履歴シール132が貼付されている。履歴シール132は、主制御基板ケース67内を透視可能な透明シートに粘着剤を塗布したものであって、その粘着剤を介して第2ケース体94の裏面に貼着されている。また裏カバー85の裏側には、図2に示すように、裏カバー85を開放することなく履歴シール132側を裏側から直接視認できるように、開口状の視認窓134が履歴シール132と前後に相対向して設けられている。
履歴シール132には、図16、図17に示すように、主制御基板86の管理番号を表記する管理番号表記部135と、主制御基板ケース67の正規の開封履歴を表記する複数の開封履歴表記部136とが所定の間隔をおいて設けられている。管理番号表記部135、開封履歴表記部136は、不透明なインク、塗料等を印刷、その他により塗工して形成された不透明部により構成されている。
管理番号表記部135には、主制御基板86の管理番号135aと、それを示す二次元コード135bとが表記されている。また各開封履歴表記部136は、開封者名を表記可能な開封者表記部136aと、開封時の年月日を表記可能な年月日表記部136bとを所定の間隔をおいて左右方向に一列状に備え、その開封履歴表記部136が管理番号表記部135の下側に所定の間隔を置いて3個設けられている。
なお、開封者表記部136aの上側に「開封者」の文字を表示し、年月日表記部136bの上側に「開封年月日」の文字を表示してもよい。
管理番号表記部135と開封履歴表記部136との隙間部分、開封履歴表記部136相互間の隙間部分、開封履歴表記部136の開封者表記部136aと年月日表記部136b間の隙間部分は、透明な履歴シール132を介して主制御基板86側を透視可能であり、主制御基板86にはIC等の制御チップを含む電子部品137の少なくとも一部がその隙間部分に対応するように配置されている。
図16では、透明な第2ケース体94を濃いグレー部分で示し、履歴シール132を薄いグレー部分で示している。また主制御基板86側の電子部品137の内、不透明な管理番号表記部135、開封履歴表記部136に対応する部分は点線で示し、それら以外の透明部に対応する部分は実線で示している。
なお、管理番号表記部135、開封履歴表記部136は、開封者名等を記入し、その後の判読を容易にする上からは、不透明であることが望ましいが、開封者名の記入等が可能であれば、多少の透過性を有する半透明、履歴シール132の周辺部分の透過度に比べて透過度の低い半透明でもよい。
また電子部品137の少なくとも一部が開封履歴表記部136間の隙間部分に対応するように配置するに当たっては、電子部品137の背面側に、その電子部品137自体の製品番号等の製品情報を表記した表記部がある場合には、不正行為を防止する観点からは、その表記部の製品情報の少なくとも一部が隙間部分から見えるようにしてもよい。
主制御基板ケース67は、4個の封止手段130の何れか1個により封止された状態にある。この主制御基板ケース67を正規に開封する際には、封止中の封止手段130を損壊して開封し、また開封後には新しい封止手段130により再度封止する。
主制御基板ケース67は4個の封止手段130があるため、最大3回まで正規の開封が可能であり、正規に開封する都度、開封者が履歴シール132の開封履歴表記部136の開封者表記部136aに開封者名を、年月日表記部136bにその開封年月日を夫々記入しておけば、誰が何時開封したのか、その開封履歴を事後的に容易に確認することができる。
主制御基板ケース67には、不透明に構成された管理番号表記部135と3個の開封履歴表記部136とがある。しかし、管理番号表記部135と3個の開封履歴表記部136との間に夫々所定の隙間があり、主制御基板86の電子部品137の一部又は全部がその隙間に対応して配置されているため、各隙間部分を通じて主制御基板ケース67内の主制御基板86の電子部品137の状態を透視することができる。従って、主制御基板86に対する不正工作の発見が容易であることから、主制御基板86の電子部品137に対する不正工作等を未然に防止できる効果がある。
更に裏カバー85には、主制御基板ケース67の履歴シール132に対応して視認窓134が開口状に設けられており、裏カバー85を閉じたままの状態で視認窓134を介して直接履歴シール132の表記事項を容易に視認でき、又は履歴シール132を介して主制御基板ケース67内の主制御基板86側を容易に確認できるので、不正工作等の防止効果が向上する利点がある。
電源基板ケース69は、図7、図10、図11に示すように、基板取り付け台68に形成された受け部68a上に配置され、左右一端側の係合手段78と他端側の締め付け手段83とを介して基板取り付け台68に着脱自在に取り付けられている。係合手段78は、第2ケース体97から突出する係合部78aと、基板取り付け台68に形成され且つ係合部78aに対して係脱自在に係合する被係合部78bとを備えている。
締め付け手段83は、図10、図11に示すように、第2ケース体97に形成された段部等の被締め付け部83aと、基板取り付け台68から後方に突出する支持部83bの先端部に回動自在に枢支され且つ被締め付け部83aを締め付け可能な締め付け具83cとを備えている。締め付け具83cは、被締め付け部83aを締め付ける締め付け位置と、被締め付け部83aから外れる解除位置との間で前後方向の支軸廻りに回動自在である。
電源基板95には、図10、図11に示すように、その左右一端側の払い出し制御基板ケース70と重ならない位置に上下方向に複数の給電用のコネクタ110が設けられ、また他端側の払い出し制御基板ケース70と重なる位置にACコネクタ140と電源スイッチ141と他の給電用のコネクタ110とが上下方向に設けられている。
なお、ACコネクタ140、電源スイッチ141、給電用のコネクタ110は、第2ケース体97の他端側の段部115に形成された開口を経て後方に突出している。
このACコネクタ140は、払い出し制御基板ケース70と前後に重なる位置にあるため、このACコネクタ140と払い出し制御基板ケース70との間には、ACコネクタ140の着脱に必要な着脱空間が設けられている。
ACコネクタ140は、図18、図19に示すように、電源基板95側に固定された雄型コネクタ142と、この雄型コネクタ142に着脱自在に接続される雌型コネクタ143とを備えている。雄型コネクタ142は、2個のAC用の電源コネクタ142a,142bと、1個のアース用のアースコネクタ142cとを一列状に一体化して構成されている。
雌形コネクタ143は、電源コード144に接続された2個の電源コネクタ143a,143bと、1本のアース線145に接続された1個のアースコネクタ143cとを一列状に一体化して構成されている。電源コード144はその端部の被覆部144a,144bが二股状に分離されており、その被覆部144a,144b内の各芯線の先端側が電源コネクタ143a,143bに接続され、またアース線145がアースコネクタ143cに接続されている。
基板取り付け台68の裏面には、図7、図18、図20に示すように、電源基板ケース69の上側に左右方向に配線路部材146が設けられており、この配線路部材146内に電源コード144、アース線145が左右方向に収容して配線されている。前枠3の裏側には、ACコネクタ140と反対側にある側壁部17の外側に上下方向に配線路部材147が配置されており、電源コード144及びアース線145はこの配線路部材147内を経て前枠3の上端側近傍へと配線されている。
配線路部材146,147は断面コ字状又はU字状の収容部146a,147aと、この収容部146a,147aの開放側を塞ぐ蓋部146b,147bとを有する。収容部146a,147aと蓋部146b,147bは開閉自在に一体に構成してもよいし、別体に構成してもよい。電源コード144の先端には電源プラグ148が設けられている。アース線145は配線路部材147から上側へと出た位置でアース線接続部に適宜接続されている。
電源コード144、アース線145は、ACコネクタ140の近傍で配線路部材146の一端側から出ており、その配線路部材146よりもACコネクタ140側で結束具150により結束されている。ACコネクタ140の近傍及び/又は配線路部材146の一端側の近傍に電源スイッチ141が配置されている。
このように電源コード144、アース線145を配線路部材146,147内に収容して配線することにより、電源コード144、アース線145が他のハーネスその他と錯綜することがなく、容易に配線することができる。またACコネクタ140の近傍、配線路部材146の一端側の近傍に電源スイッチ141を配置することにより、配線路部材146、電源コード144を辿って行けば、電源スイッチ141の位置を容易に確認することができる。
ACコネクタ140の雌型コネクタ143を雄型コネクタ142に対して挿脱する場合には、雌型コネクタ143と配線路部材146との間にその挿脱に必要な余裕がある場合には、電源コード144が配線路部材146内に入ったままで両者を着脱すればよい。またACコネクタ140の雌型コネクタ143と配線路部材146との間に着脱に必要な余裕がない場合には、配線路部材146の蓋部146bの一部又は全部を収容部146aから外して電源コード144を引き出した後、その状態で雌型コネクタ143を雄型コネクタ142に対して着脱する。
このようにACコネクタ140の挿脱に際しても、配線路部材146からACコネクタ140側で電源コード144の2本の被覆部144a,144bを結束具150により結束し、更にはその電源コード144に合わせて1本のアース線145を結束することにより、その電源コード144の2本の被覆部144a,144bの接続部分が必要以上に裂けたり、アース線145が他の部分に引っ掛かる等の恐れがなく、電源コード144、アース線145を容易に取り扱うことができる。
電源基板ケース69の第2ケース体97の放熱孔105には、図17、図11、図22に示すように、払い出し制御基板ケース70と重なる裏面側の重なり領域151に第1放熱孔105aが設けられ、払い出し制御基板ケース70と重ならない外周側に第2放熱孔105bが設けられている。第1放熱孔105aは左右方向に長い長孔状であり、上下方向及び左右方向に所定の間隔を置いて形成されている。
このように第2ケース体97の裏面側に第1放熱孔105aを、外周側に第2放熱孔105bを夫々設けることにより、電源基板95の電子部品の発熱量が他に比較して多いにも拘わらず、電源基板ケース69内の熱を第1放熱孔105a、第2放熱孔105bを介して効率的に放熱することができる。
裏面側の第1放熱孔105aは、電源基板ケース69が長手方向に長い横長状であるため、その電源基板ケース69の長手方向に沿って長孔状に形成されている。また外周側の第2放熱孔105bは電源基板ケース69が長手方向と略直交する前後方向に長い長孔状である。従って、電源基板ケース69の両放熱孔105a,105bは、裏面側と外周側とで異なる形状になっている。
外周側の第2放熱孔105bは、電源基板ケース69の上下壁及びACコネクタ140側の側壁に配置されている。この外周側の第2放熱孔105bは、図7、図11に示すように、外周側の前後方向の略中央位置から裏面側に達する長さを有し、後端の裏面側に近づくに従って開口幅が広くなっており、後端の裏面側が最大開口幅となっている。
なお、第2放熱孔105bは前後方向の長孔状であり、その後端側が払い出し制御基板ケース70と重なる裏面側に達しているが、周壁側のみでもよい。
このような形状の第2放熱孔105bを周壁側に設けることによって、裏面側の第1放熱孔105aと相俟って、電源基板ケース69内の後部側の放熱性が著しく向上することになり、電源基板ケース69内の後部側の熱のこもりを防止することができる。従って、電源基板95に後方への突出高さが大の発熱性電子部品がある場合にも、その発熱性電子部品からの熱を効果的に放熱することができる。
電源基板ケース69の裏面側には、図11に示すように、払い出し制御基板ケース70と重なり領域151から外れた無孔領域149には注意喚起表示部152が設けられている。この注意喚起表示部152は、払い出し制御基板ケース70との重なり領域151から外れた位置にあり、その注意喚起表示部152に「ケースは絶対に開けないで下さい。」、「火傷に注意して下さい。」等の注意喚起事項が表記されている。なお、注意喚起表示部152は、透明又は不透明の表示シートに注意喚起情報を印刷等で表記してもよいし、第2ケース体97の裏面部に直接刻印、印刷等で表記してもよい。
このように払い出し制御基板ケース70との重なり領域151から外れた位置に注意喚起表示部152を設けておけば、払い出し制御基板ケース70を電源基板ケース69の後側に重ねた状態のままでも、その注意喚起表示部152の表示内容を容易に把握することができる。また注意喚起表示部152は、電源基板ケース69の裏面側の無孔領域149にあるため、注意喚起表示部152を設けることによって、電源基板ケース69の放熱性を損なうようなことはない。
電源基板ケース69の第2ケース体97の裏面側の第1放熱孔105aは横長状であり、上下方向、左右方向に多数形成されている。一方、第2ケース体97の裏面側には、図10、図11、図22に示すように、裏側へと突出するリブ等の第1補強部153a、第2補強部153bが第1放熱孔105a間に上下方向、左右方向に複数本設けられている。そのため多数の第1放熱孔105aがあるにも拘わらず、第2ケース体97の強度を容易に確保することができる。
第1補強部153aは上下方向に配置され、第2補強部153bは左右方向に配置されている。第2補強部153bの第1補強部153aに近い部分と第1補強部153aとは略同一高さである。一方、第2補強部153bの隣り合う第1補強部153a間の中間で、しかも第1放熱孔105aに対応する部分の高さは、第1放熱孔105aに対応しない両側部分の高さよりも低くなっている。そのため電源基板ケース69の裏側に払い出し制御基板ケース70を装着した場合にも、第2補強部153bの低い部分により、電源基板ケース69と払い出し制御基板ケース70との間に上下方向の放熱通路154が形成されることになる。
従って、電源基板ケース69の裏側に払い出し制御基板ケース70を重ねて配置しているにも拘わらず、電源基板ケース69内の熱を裏面側の第1放熱孔105aから放熱通路154を経て上方へと効果的に放熱することができる。
払い出し制御基板ケース70は、図2、図10〜図12に示すように、電源基板ケース69に対して注意喚起表示部152と反対側に偏位して配置されている。そのため払い出し制御基板ケース70を電源基板ケース69の裏側に装着したままでも、その注意喚起表示部152を裏側から視認することが可能である。
この払い出し制御基板ケース70は、電源基板ケース69と側壁部17の受け部17aとに跨がって配置されており、電源基板ケース69の裏側の係合手段79と、側壁部17の締め付け手段84とにより着脱自在に固定されている。
係合手段79は、第2ケース体100から突出する係合部79aと、電源基板ケース69に形成され且つ係合部79aに対して係脱自在に係合する被係合部79bとを備えている。締め付け手段84は、第2ケース体100に形成された被締め付け部84aと、側壁部17から後方に突出する支持部84bの先端部に回動自在に枢支され且つ被締め付け部84aを締め付け可能な締め付け具84cとを備えている。締め付け具84bは、被締め付け部84aを締め付ける締め付け位置と、被締め付け部84aから外れる解除位置との間で前後方向の支軸廻りに回動自在である。
払い出し制御基板ケース70の前側には、図7、10、図21、図22に示すように、鉄板等のシールド板155が設けられており、このシールド板155により、電源基板95の電子部品から発生する電磁波等のノイズ要因から払い出し制御基板98を保護することができる。シールド板155は、一端側の係合凸部155aが係合手段79の被係合部79bに、他端側の係合部155bが締め付け手段84の基部側に夫々係合されると共に、電源基板ケース69と第1ケース体99との間に挟まれて着脱自在に固定されている。そのためシールド板155を取り付けるために特別な固定手段を設ける必要がなく、しかも払い出し制御基板ケース70を取り外したときに、シールド板155が直ちに脱落するようなことはない。
なお、払い出し制御基板ケース70は、電源基板ケース69、ACコネクタ140、電源スイッチ141、給電用のコネクタ110等を裏側から覆うように配置されている。そのため電源スイッチ141に対して電源基板ケース69と反対側には、手を挿入して操作できるように操作空間156が設けられている。この操作空間156は、前枠3の側壁部17に開口部を形成することにより設けられている。
払い出し制御基板ケース70には、図12に示すように、係合手段79間の側縁に沿って3個の封止手段157が設けられている。この封止手段157は、封止操作部157aを適宜操作することにより第1ケース体99と第2ケース体100とを閉状態に封止可能であり、払い出し制御基板ケース70の開封時に封止中の封止手段157の一部を損壊して開封するように構成されている。なお、この実施形態では3個の封止手段157があるため、封止中の封止手段157を損壊して開封し、その後に別の封止手段157で再封止することにより、正規に2回の開封・封止が可能である。
一方、払い出し制御基板ケース70の第2ケース体100の裏面側には、図12に示すように、放熱孔106の形成領域以外の無孔領域158に履歴シール159が貼付されている。この履歴シール159は、払い出し制御基板ケース70内を透視可能な透明シートに粘着剤を塗布したものであって、裏カバー85の下端から下側に露出するように払い出し制御基板ケース70の第2ケース体100の裏面の下部側に粘着剤を介して貼着されている。
履歴シール159には、図24に示すように、払い出し制御基板ケース70の正規の開封履歴を表記する2個(複数)の開封履歴表記部160が上下に所定の間隔をおいて設けられている。なお、この履歴シール159にも、主制御基板ケース67側と同様に、払い出し制御基板98の管理番号と、それを示す二次元コードとを含む管理番号表記部を設けてもよい。
この開封履歴表記部160は、主制御基板ケース67側と同様に、開封者名を表記可能な開封者表記部160aと、開封年月日を表記可能な年月日表記部160bとを所定の間隔をおいて左右に備えている。なお、開封履歴表記部160は、不透明なインク、塗料等を印刷、その他により塗工して形成された不透明部により構成されている。開封履歴表記部160は払い出し制御基板ケース70に直接印刷して形成してもよい。開封者表記部160aの上側には「開封者」の文字を記載し、年月日表記部160bの上側には「開封年月日」の文字を記載してもよい。
上下の開封履歴表記部160間の隙間部分、各開封履歴表記部160の左右の開封者表記部160aと年月日表記部160b間との隙間部分は、透明な履歴シール159を介して払い出し制御基板98側を透視可能であり、払い出し制御基板98には制御チップを含む電子部品161の少なくとも一部(例えば端子列161a)がその隙間部分に対応するように配置されている。なお、図24の濃いグレー部分、薄いグレー部分は図16と同様である。
払い出し制御基板ケース70は、通常、3個の封止手段157の何れか1個により封止された状態にある。この払い出し制御基板ケース70を正規に開封する際には、封止中の封止手段157を損壊して開封し、また開封後には新しい封止手段157により再度封止する。そして、払い出し制御基板ケース70は最大2回まで正規の開封が可能であり、正規に開封する都度、開封者が履歴シール159の開封履歴表記部160の開封者表記部160aに開封者を、年月日表記部160bに開封年月日を夫々記入しておけば、誰が何時開封したのか、その開封履歴を事後的に確認することができる。
また払い出し制御基板ケース70にも、不透明に構成された2個の開封履歴表記部160がある。しかし、開封履歴表記部160相互間、及びその開封者表記部160aと年月日表記部160bとの間に夫々所定の隙間があり、払い出し制御基板98の電子部品161の少なくとも一部がその隙間に対応して配置されているため、主制御基板ケース67の場合と同様に、その隙間部分を通じて払い出し制御基板ケース70内の払い出し制御基板98の電子部品161の状態を透視することができる。従って、払い出し制御基板98に対する不正工作の発見が容易であることから、払い出し制御基板98に対する不正工作を未然に防止できる効果がある。
また払い出し制御基板98には、図2、図7、図12に示すように、遊技情報クリア手段162がその裏面側に装着されている。遊技情報クリア手段162は押しボタン式の操作部162aを有するRAMクリアスイッチにより構成されており、その操作部162aを押圧したときに、遊技情報記憶手段(図示省略)のRAMに記憶された遊技情報をクリアするようになっている。
遊技情報クリア手段162は、必要時に払い出し制御基板ケース70の裏側から操作部162aを容易に操作して遊技情報をクリアできるように、払い出し制御基板ケース70の第2ケース体100の裏面に形成された凹部100b内の通孔100cから後方に突出している。また遊技情報クリア手段162は、開封履歴表記部160と共に裏カバー85の下端よりも下側に配置されており、裏カバー85を開放しなくても、その操作部162aを必要時に応じて容易に操作することができる。
なお、操作部162aの後端は、第2ケース体100の裏面と略同じか、第2ケース体100の裏面から若干後方に突出する程度である。遊技情報クリア手段162は押しボタン式以外でもよいし、払い出し制御基板98以外の部分に設けてもよい。
裏カバー85は、球タンク38、タンクレール39の下側近傍から払い出し制御基板ケース70の履歴シール159の上側近傍までの範囲に対応する大きさであって、図2に示すように、演出制御基板ケース65、液晶制御基板ケース66、主制御基板ケース67、電源基板ケース69及び払い出し制御基板ケース70を裏側から覆うと共に、演出制御基板87と主制御基板86とを接続するハーネス163、演出制御基板87と液晶制御基板88とを接続するハーネス164、電源基板95と各基板とを接続するハーネス(図示省略)、主制御基板86と払い出し制御基板98とを接続するハーネス166等、各基板ケース65〜67,69,70に付属する付属手段を裏側から覆うようになっている。
この裏カバー85は、図2、図8に示すように、ヒンジ5,6に近い側が上下複数のヒンジ167により前枠3の一方の側壁部17に縦軸廻りに開閉自在に枢支され、ヒンジ167と反対側が上下一対のラッチ手段168,169により前枠3の他方の側壁部17に着脱自在に取り付けられている。なお、ヒンジ167は裏カバー85を開閉自在に枢着する他、裏カバー85を前枠3側から分離可能になっている。
上側のラッチ手段168は、図25、図26に示すように、裏カバー85の一側縁である被取り付け部170に配置された係合体171と、この係合体171に押し引き操作可能に挿入された操作体172とを備えている。前枠3の取り付け部173は、係合体171が取り付け孔174aに内周側から係脱自在に係合する被係合体174を備えている。被取り付け部170は取り付け部173、被係合体174の少なくとも一方の裏面に当接可能である。なお、このラッチ手段168の係合体171、操作体172は、演出制御基板ケース65側のラッチ手段80等と略同様である。
被係合体174は、取り付け孔174aが形成された筒状部174bと、この筒状部174bの外周に一体に形成された取り付け凸部174cとを有し、取り付け凸部174cはネジ等の固定手段175により前枠3の取り付け部173に着脱自在に固定されている。
ラッチ手段168の近傍には、立ち上がり部170aを介して裏カバー85の後方に膨らむ膨らみ部85aが配置されているが、ラッチ手段168の周辺は、上下両側及び膨らみ部85aと反対側が開放しており、その開放部分が操作空間となっている。従って、ラッチ手段168は操作体172を立ち上がり部170aに沿って上下両側から摘まみ得るようになっている。
下側のラッチ手段169は、図27〜図29に示すように、裏カバー85の下縁側の被取り付け部176に配置された係合体177と、この係合体177に押し引き操作可能に挿入された操作体178とを備え、また前枠3の取り付け部179は、係合体177が取り付け孔180aに内周側から係脱自在に係合する被係合体180を備えている。
裏カバー85の下縁側には、上側へと凹入する背面視略半円状の凹入部181が形成され、この凹入部181の前端に、前枠3側の取り付け部179、被係合体180の少なくとも一方の裏面に当接する被取り付け部176が設けられている。なお、ラッチ手段169の係合体177、操作体178は、演出制御基板ケース65側のラッチ手段80等と略同様である。
被係合体180は、上側の被係合体174と同様であって、取り付け孔180aが形成された筒状部180bと、この筒状部180bの外周に一体に形成された取り付け凸部180cとを有する。取り付け凸部180cはネジ等の固定手段180dにより前枠3の取り付け部179に着脱自在に固定されている。
ラッチ手段169の近傍には、背面視略半円状の立ち上がり部179aを介して裏カバー85の後方に膨らむ膨らみ部85aが配置されている。この立ち上がり部179aとラッチ手段169との間には、操作体178を上下両側又は左右両側から摘まむに必要な操作空間が設けられている。
裏カバー85側の上下のラッチ手段168,169は、図26、図28に示すように、操作体172,178を押し込み位置Aにしたときに、操作体172,178の後端が膨らみ部85aの裏面と略同一高さになり、操作体172,178を引き出し位置Bにしたときに、操作体172,178の後端が膨らみ部85aの裏面から若干突出する高さになる。
このようにラッチ手段168,169の操作体172,178を押し込み位置Aにしたときに、その後端が膨らみ部85aの裏面と略同一高さになるようにすれば、操作体172,178が押し込み位置Aにある場合にも、容易に引き出し位置Bへと操作することができる。また操作体172,178を引き出し位置Bにしたときに、その後端が膨らみ部85aの裏面から若干突出する程度にすれば、操作体172,178が他の邪魔になることも少ないし、押し込み位置Aへの押し込み操作も容易にできる利点がある。
なお、この上下のラッチ手段168,169は、演出制御基板ケース65用のラッチ手段80と同様に、操作体172,178を押し込み位置Aにしたときに、その後端が膨らみ部85aの裏面よりも低くなり、操作体172,178を引き出し位置Bにしたときに、その後端が膨らみ部80aの裏面と略同高さとなるようにしてもよい。液晶制御基板ケース66用のラッチ手段81、主制御基板ケース67用のラッチ手段82についても同様である。
裏カバー85には、図2に示すように、その上部側に放熱孔(カバー放熱孔)185が上下及び左右方向に所定の間隔を置いて多数形成されている。各放熱孔185は演出制御基板ケース65、液晶制御基板ケース66の放熱孔102,102が丸孔状であるのに対して左右方向に長い長孔状に形成されている。そして、放熱孔185の上下方向の開口幅は放熱孔102,102の直径よりも大であり、また放熱孔185の開口量は放熱孔102,102よりも大になっている。
裏カバー85の放熱孔185は、演出制御基板ケース65、液晶制御基板ケース66の裏側に対応して、演出制御基板ケース65、液晶制御基板ケース66の裏側下部から下側の略全域を除くように、裏カバー85の上側領域186に配置されている。
裏カバー85に放熱孔185が形成された放熱孔領域(カバー放熱孔領域)w1と、演出制御基板ケース65に放熱孔102が形成された放熱孔領域(ケース放熱孔領域)w2は、図5に示すように上下に偏位しており、裏カバー85の放熱孔領域w1の上端側が演出制御基板ケース65の放熱孔領域w2の上端側よりも上側に位置し、演出制御基板ケース65の放熱孔領域w2の下端側が裏カバー85の放熱孔領域w1の下端側よりも下側に位置している。
このように裏カバー85の上側領域186に放熱孔領域w1を設けて、その放熱孔領域w1の放熱孔185の開口量を大きくしておけば、内部の各基板86〜88,95,98の電子部品137、液晶表示手段22等からの熱を容易且つ迅速に放熱することができる。
なお、裏カバー85の放熱孔領域w1と演出制御基板ケース65の放熱孔領域w2は少なくとも一部が重なっておればよいが、その場合、裏カバー85の放熱孔領域w1が演出制御基板ケース65の放熱孔領域w2よりも上側に位置することが望ましい。裏カバー85の放熱孔領域w1が演出制御基板ケース65の放熱孔領域w2よりも上側に位置する場合には、両放熱孔領域w1,w2が全く重ならないようにしてもよい。また裏カバー85の放熱孔185と液晶制御基板ケース66側の放熱孔103との関係においても同様である。
裏カバー85の内、演出制御基板87と主制御基板86とを接続するハーネス163、演出制御基板87と液晶制御基板88とを接続するハーネス164、電源基板95と各基板86〜88,95,98とを接続するハーネス、主制御基板86と払い出し制御基板98とを接続するハーネス166等に対応する部分は、放熱孔のない無孔領域187となっている。裏カバー85の下側は開放状となっている。
従って、裏カバー85は下側が放熱孔185の全くない無孔領域187であるのに対して、上側領域186に多数の放熱孔185が集中し、しかも裏カバー85の下側が開放状であるため、裏カバー85内で熱気を帯びた空気が上昇する上昇流が発生し易くなり、裏カバー85の放熱孔185からの放熱性を向上させることができる。
また裏カバー85は、各基板ケース65〜67,69,70相互間を接続する多数のハーネス163,164,166がある箇所の裏側を無孔領域187で覆うため、パチンコ機1全体の裏側をすっきりと仕上げることができる。なお、裏カバー85の下側に無孔領域187を設けているが、裏カバー85の下側に上側よりも少ない数の放熱孔を分散して設けることも可能である。
なお、裏カバー85は、演出制御基板ケース65、液晶制御基板ケース66の裏側下部から下側の略全域が無孔領域187となっている。そのため主制御基板ケース67と重なる位置、主制御基板86と演出制御基板87等の副基板とを接続するハーネス163,164,166の配線路と重なる位置、主制御基板86と演出制御基板87等の副基板とを接続するハーネス163,164,166の各コネクタと重なる位置の何れもが裏カバー85の無孔領域187に対応しており、裏カバー85のその部分には放熱孔185が設けられていない。また裏カバー85には、主制御板ケース67と演出制御基板ケース(副基板ケース)65との間に重なる位置にも、放熱孔185が設けられていない。
裏カバー85には主制御基板ケース67の履歴シール132に対応して視認窓134が設けられており、裏カバー85は主制御基板ケース67の履歴シール132に対応する部分を除く略全体を覆っている。そのため裏カバー85を閉じた状態のままでも、その視認窓134を通じて履歴シール132の表記事項を容易に確認することができる。なお、裏カバー85は少なくとも主制御基板ケース67から上側部分を覆うようにしてもよい。
演出制御基板ケース65の放熱孔102は、図30に示すように小径の丸孔状であり、この小径の丸孔状の放熱孔102が上下方向に略等ピッチ(第1所定間隔)p1で、左右方向に略等ピッチ(第1所定間隔)p2で千鳥状に多数配置されている。なお、演出制御基板ケース65の放熱孔102は丸孔以外の形状でもよいし、縦横に略等ピッチp1,p2に配列してもよい。
一方、裏カバー85の放熱孔185は、図30に示すように演出制御基板ケース65の上下二列の放熱孔102と略対応する程度の上下幅と、演出制御基板ケース65の左右数個(5個〜7個)の放熱孔102に略対応する程度の左右長さとを有する長孔状であり、上下方向に略等ピッチ(第2所定間隔)p3で、左右方向に略等ピッチ(第2所定間隔)p4で夫々配置されている。放熱孔102のピッチp1,p2と放熱孔185のピッチp3,p4は異なっており、開口面積の小さい放熱孔102のピッチp1,p2が小さく、開口面積の大きい放熱孔185のピッチp3,p4が大きくなっている。
従って、演出制御基板ケース65側の放熱孔102と、裏カバー85側の放熱孔185との間には、両者が前後に重なる部分と重ならない部分とができ、しかも重なる部分でも放熱孔102,185同士の重なり方を異ならせることができる。その結果、放熱孔102,185を通じて演出制御基板ケース65内に不正部材を挿入して行われる不正行為を極力防止することができる。
演出制御基板ケース65内の演出制御基板87には、図30、図31に示すように、制御用IC等の制御チップ189が装着されている。制御チップ189は、矩形状その他の偏平形状に構成された本体部189aと、この本体部189aの両側に配置された端子群189bとを備え、その端子群189bには多数の端子が列状に配列されている。
この制御チップ189は、端子群189bが演出制御基板ケース65の放熱孔102と裏カバー85の放熱孔185との重なり部分から外れるように演出制御基板87に装着されている。即ち、制御チップ189の少なくとも端子群189bの配置領域x1,x2は、演出制御基板ケース65及び裏カバー85の放熱孔102,185の重なり部分から外れた位置に配置されている。
このように制御チップ189の両側の端子群189bを、演出制御基板ケース65及び裏カバー85の放熱孔102,185の重なり部分から外して設けることにより、裏カバー85の裏側から放熱孔185を経て不正部材を挿入して、端子群189bの一部に不正工作をするような不正行為を極力防止することができる。また制御チップ189の端子群189bを、演出制御基板ケース65及び裏カバー85の放熱孔102,185の重なり部分から外せばよいので、演出制御基板87上での制御チップ189の配置位置の選択も比較的容易にできる。
本体部189aに対する不正工作が問題になる制御チップ189の場合には、本体部189a及び端子群189bを含む制御チップ189の全体が、演出制御基板ケース65及び裏カバー85の放熱孔102,185の重なり部分から外れるように配置してもよい。なお、制御チップ189は、その本体部189aと端子群189bとの内、少なくとも端子群189bが放熱孔102,185の重なり部分から外れるように配置すればよい。
この実施形態では、演出制御基板ケース65及び裏カバー85の放熱孔102,185の重なり部分について例示しているが、図5の記載からも判るように、液晶制御基板ケース66及び裏カバー85の放熱孔103,185の重なり部分についても同様である。
また主制御基板ケース67に放熱孔104があり、その放熱孔104の配置領域に対応して裏カバー85に放熱孔185がある場合、電源基板ケース69の放熱孔105の配置領域に対応して裏カバー85に放熱孔185がある場合、払い出し制御基板ケース70の放熱孔106の配置領域に対応して裏カバー85に放熱孔185がある場合にも、同様に実施可能である。更に制御チップ189の他、不正工作が問題となる各種の電子部品137の場合にも、同様に実施可能である。
図32〜図35は本発明の第2の実施形態を例示する。この実施形態の裏カバー85は、図32に示すように、球タンク38及びタンクレール39の下側近傍から、主制御基板ケース67の下部側を除く範囲の全てを覆う大きさであって、払い出し手段40側の近傍に配置された上下一対のヒンジ167と、その反対側に配置された上下一対のラッチ手段168とにより、前枠3の裏側に開閉、着脱自在に装着されている。
裏カバー85は縦長状であり、この裏カバー85には、その裏面側には演出制御基板ケース65、液晶制御基板ケース66の下端側から上側の範囲に上下、左右方向に多数の放熱孔185が形成されている。
放熱孔185は、図32〜図34に示すように、裏カバー85の長手方向に沿って上下方向の長孔状に形成されており、この放熱孔185には、演出制御基板ケース65、液晶制御基板ケース66の放熱孔102,103に重なる第1カバー放熱孔185aと、演出制御基板ケース65、液晶制御基板ケース66の放熱孔102,103に重ならない第2カバー放熱孔185bとがある。
裏カバー85の裏面側に形成された第1カバー放熱孔185aは、演出制御基板ケース65、液晶制御基板ケース66の裏面側に放熱孔102,103が形成された放熱孔領域w2よりも上下両側に広がる放熱孔領域w1に跨がって配置されている。なお、第1カバー放熱孔185aの放熱孔領域w1の下端側は、放熱孔102,103の放熱孔領域w2の下端側と略同じでもよいし、放熱孔領域w2の下端よりも上側に配置してもよい。
放熱孔領域w1には、複数の第1カバー放熱孔185aを略等ピッチで上下方向に一列状に配列した放熱孔列が左右方向に略等ピッチで複数列配置されており、その左右に隣接する放熱孔列は上下に略半ピッチ偏位している。従って、第1カバー放熱孔185aは、裏カバー85の裏面側に上下方向に千鳥状に配置されている。
第2カバー放熱孔185bは、演出制御基板ケース65、液晶制御基板ケース66よりも上側で裏カバー85の裏面側と上面側とに跨がって長孔状に形成されている。なお、第2カバー放熱孔185bの左右方向のピッチは、第1カバー放熱孔185aと略同じであるが、第1カバー放熱孔185aのピッチよりも大きくしてもよいし、小さくしてもよい。
第1カバー放熱孔185aの左右方向の開口幅y1と、第2カバー放熱孔185bの左右方向の開口幅y2は、上側に位置する第2カバー放熱孔185bの開口幅y2が大であるのに対して、それよりも下側に位置する第1カバー放熱孔185aの開口幅y1が小さくなっている。なお、演出制御基板ケース65、液晶制御基板ケース66の放熱孔102,103の直径(左右方向の開口幅)は、第1カバー放熱孔185aの開口幅y1と略同じか又は開口幅y1よりも小さくなっている。
第2カバー放熱孔185bは、その下端部が演出制御基板ケース65、液晶制御基板ケース66の上側近傍で左右方向の直線上に位置し、そこから上面側に跨がって形成されている。一方、裏カバー85の上面側は球タンク38、タンクレール39の底壁部38a,39aに沿って傾斜しているため、球タンク38、タンクレール39の上手側から下手側へと第2カバー放熱孔185bの裏面側の上下方向の長さが順次短くなっている。
なお、第2カバー放熱孔185bの開口面積は、その全体の第1カバー放熱孔185aよりも大であるが、全第2カバー放熱孔185bの内、裏面側の上下長さが大の部分のみの開口量を大にしてもよい。また任意の一部の開口量を大にしてもよい。
このようにすれば、裏カバー85内の熱は、その裏面側の第1カバー放熱孔185aと上面側の第2カバー放熱孔185bとを経て外部に速やかに放熱することができる。このとき第2カバー放熱孔185bの左右幅y2を大きくすることにより、裏カバー85内の熱を上側へと効率的に放熱することができる。また第2カバー放熱孔185bの左右幅y2を大きくしても、演出制御基板ケース65、液晶制御基板ケース66の放熱孔102,103に対応していないので、その放熱孔185bを経て内部の演出制御基板87、液晶制御基板88に不正工作が行われる恐れもない。
一方、演出制御基板ケース65、液晶制御基板ケース66の放熱孔102,103に対応して裏カバー85の裏面部側に配置された第1カバー放熱孔185aは、第2カバー放熱孔185bよりも左右幅y1が小さいので、この第1カバー放熱孔185aから演出制御基板ケース65、液晶制御基板ケース66の放熱孔102,103を経て演出制御基板87、液晶制御基板88に対して行われる不正工作も少なくすることができる。
演出制御基板87には、図34、図35に示すように、音量調整スイッチ128が設けられている。音量調整スイッチ128は回動操作式の操作部128aを有する。音量調整スイッチ128の操作部128aは、第1の実施形態の場合と同様に演出制御基板ケース65の裏側の凹部100bから後方に突出しているが、裏カバー85により裏側から覆われている。
この音量調整スイッチ128の操作部128aは、裏カバー85の裏面側の第1カバー放熱孔185aと前後に相対向して配置されており、裏カバー85の裏側からその第1カバー放熱孔185aにドライバ等の操作具を挿入して調整できるようになっている。従って、音量調整スイッチ128の操作部128aを廻して音量を調整する都度、裏カバー85を開放する必要がなく、裏カバー85を閉じたままで調整することができる。
主制御基板86には、図32に示すように、その下部側にRAMクリアスイッチ等の遊技情報クリア手段162が設けられている。この遊技情報クリア手段162は押しボタン式の操作部162aを有し、その操作部162aは裏カバー85の下端よりも下方で主制御基板ケース67から後方に突出しており、裏カバー85により後方から覆われていない。
RAMクリアスイッチ等の遊技情報クリア手段162は、このように主制御基板ケース67内の主制御基板86に設けることも可能である。また遊技情報クリア手段162の後方側を開放状にすることによって、遊技情報クリア手段162の操作時にも裏カバー85を開放する必要がなく、裏カバー85を閉じたままで容易且つ迅速に操作することができる。
主制御基板ケース67の第2ケース体94の裏面側には、管理番号表記部135と3個の開封履歴表記部136とを有する履歴シール132が貼付されている。履歴シール132は透明な裏カバー85により後方から覆われており、管理番号表記部135、開封履歴表記部136の表記事項を裏カバー85を介して視認するようになっている。
図36、図37は本発明の第3の実施形態を例示する。演出制御基板87の外周側近傍には、演出制御基板ケース65の段部112に対応してコネクタ111とスライド式の音量調整スイッチ128とが設けられている。音量調整スイッチ128は左右方向にスライド操作可能なスライド操作部128bを有する。スライド操作部128bは、演出制御基板ケース65の段部112の開口から後方に突出しているが、その後方は裏カバー85により覆われており、裏カバー85の裏側からその放熱孔185にドライバ等の操作具を挿入して左右方向に操作できるようになっている。
従って、スライド式の音量調整スイッチ128を使用する場合でも、そのスライド操作部128bを裏カバー85の放熱孔185に対向して配置することにより、裏カバー85を閉じたままでスライド操作部128bを左右に操作することができる。なお、スライド式の音量調整スイッチ128は、そのスライド操作部128bを上下方向に操作するように設けてもよい。
図38〜図41は本発明の第4の実施形態を例示する。この実施形態では、電源基板ケース69の第2ケース体97には、図38、図39に示すように、後方への膨らみ高さの低い低膨らみ部97bと、この低膨らみ部97bよりも後方への膨らみ高さの高い高膨らみ部97cとが設けられており、高膨らみ部97cを避けて低膨らみ部97bの裏側に払い出し制御基板ケース70が着脱自在に装着されている。
電源基板ケース69内の電源基板95には、低膨らみ部97bに対応する部分に小型コンデンサ、小型放熱器等の背の低い小型電子部品190aが装着され、また高膨らみ部97cに対応する部分には電界コンデンサ、大型放熱器等の背の高い大型電子部品190bが装着されている。
このように電源基板ケース69に低膨らみ部97bと高膨らみ部97cとを設けて、その内部の電源基板95に低膨らみ部97bに対応して小型電子部品190aを、高膨らみ部97cに対応して大型電子部品190bを夫々配置することにより、電源基板ケース69の前後方向の寸法を小型化することができる。また電源基板ケース69の高膨らみ部97cを避けて低膨らみ部97bの裏側に払い出し制御基板ケース70を配置することにより、電源基板ケース69と払い出し制御基板ケース70との周辺部分の前後方向の寸法を小型化することができる。
また電源基板ケース69の第2ケース体97には、低膨らみ部97b側及び高膨らみ部97c側を含む上面側、下面側及び側面側に放熱孔191b,191cが夫々設けられている。低膨らみ部97b側と高膨らみ部97c側との放熱孔191b,191cは、低膨らみ部97b側の放熱孔191bの方が前後方向の寸法が大であり、1個当たりの開口量も大であるが、この放熱孔191b,191cは略同じにしてもよい。また逆に高膨らみ部97c側の放熱孔191cの前後方向の寸法を大にし、1個当たりの開口量を大にしてもよい。なお、低膨らみ部97b側の裏面側に放熱孔191aを設けてもよい。
更に電源基板ケース69の第2ケース体97には、低膨らみ部97bの上側の段部115にコネクタ110が左右方向に複数配置され、高膨らみ部97cに対して低膨らみ部97bと反対側の段部にACコネクタ140、電源スイッチ141、コネクタ110等が上下方向に配置されている。ACコネクタ140、電源スイッチ141等は、裏側に払い出し制御基板ケース70が配置された低膨らみ部97bとは反対側にあり、その後方側近傍にはケース等の他の部材がないので、ACコネクタ140、電源スイッチ141等の後方側は開放状になっている。
従って、裏カバー85の開放後に、ACコネクタ140をその裏側から容易に挿脱することが可能であり、しかもACコネクタ140に接続された電源コード144を、他の部材の圧迫を避けるために極端に屈曲させる必要もなく容易に配線できる利点がある。また電源スイッチ141も裏カバー85の開放後にその裏側から容易に操作することができる。
電源基板ケース69の高膨らみ部97cの裏面側には、図40に示すように、払い出し制御基板ケース70から外れた位置に「高温 やけど注意」等の注意喚起情報を表示する注意喚起表示部152が設けられている。この注意喚起表示部152は、第2ケース体97の裏面側に凹凸状に直接成形されている。なお、注意喚起表示部152には注意喚起情報を表示したシール等を貼着してもよい。
電源基板ケース69の高膨らみ部97cに対応して電源基板95に装着される大型電子部品190bは、一般的に発熱量が多いため、その高膨らみ部97cの温度が低膨らみ部97bに比較して高温になり易く、誤って高膨らみ部97cに接触すればやけどをする等の恐れがある。
従って、高温になり易い高膨らみ部97cの裏面に注意喚起表示部152を設けて、そこに「高温 やけど注意」等の注意喚起情報を表示することにより、作業員その他に注意喚起情報を効果的に伝達することができる。裏面に粘着材が塗布されたシールを使用した場合には、高膨らみ部97cの熱で粘着剤が溶ける等の問題があるが、高膨らみ部97cの裏面に注意喚起情報を成型等で直接設けることにより、そのような問題も生じない。また高温になり易い高膨らみ部97cを避けて払い出し制御基板ケース70を配置できるので、払い出し制御基板ケース70内の払い出し制御基板98に対する熱影響も防止することができる。
電源基板ケース69の低膨らみ部97bの裏面には、図40に示すように、払い出し制御基板ケース70との重なり領域151に注意喚起表示部192があり、その注意喚起表示部192に「ケースは絶対に開けないで下さい。」等の注意喚起情報が表記されている。電源基板ケース69には二つの注意喚起表示部152,192があるが、高膨らみ部97c側の注意喚起表示部152には、払い出し制御基板ケース70の着脱に関係なく喚起すべき注意情報が表示され、低膨らみ部97b側の注意喚起表示部192には、払い出し制御基板ケース70を取り外したときに喚起すべき注意情報が表示されている。
払い出し制御基板ケース70は、図38、図41に示すように、電源基板ケース69の低膨らみ部97bの裏側に対応する左右長さを有し、その一端側に配置された第1係合手段193と、他端側に配置された第2係合手段194とにより、電源基板ケース69の裏面側に重ねて着脱自在に装着されている。第1係合手段193は、払い出し制御基板ケース70側の係合部193aと、高膨らみ部97cの近傍で低膨らみ部97bの裏側に一体に形成され且つ係合部193aが係脱自在に係合する被係合部193bとにより構成されている。第2係合手段194は、低膨らみ部97bの裏側に一体に突出する係合爪194aを有し、この係合爪194aが払い出し制御基板ケース70に係脱自在に係合するようになっている。
払い出し制御基板ケース70を電源基板ケース69に装着する場合には、第1係合手段193の係合部193aを被係合部193bに係合した後、その第1係合手段193側を支点として払い出し制御基板ケース70を電源基板ケース69の低膨らみ部97bの裏面側へと回動させながら、他端を第2係合手段194の係合爪194aに係合させる。これによって第1係合手段193と第2係合手段194とに払い出し制御基板ケース70を電源基板ケース69の裏側に装着することができる。
払い出し制御基板ケース70を取り外す場合には、第2係合手段194の係合爪194aを払い出し制御基板ケース70から外せば、第1係合手段193の係合部193aを被係合部193bから外すことにより、払い出し制御基板ケース70を容易に取り外すことができる。
このように第1係合手段193を高膨らみ部97c側に配置し、第2係合手段194を反対側に配置することにより、高膨らみ部97cが高温状態の場合にも、やけど等をすることなく払い出し制御基板ケース70を容易且つ安全に着脱することができる。
払い出し制御基板ケース70の払い出し制御基板98には、押しボタン式のRAMクリア・エラー解除スイッチ(所定操作手段)195が設けられている。このRAMクリア・エラー解除スイッチ195の操作部195aは払い出し制御基板ケース70の裏面に操作可能に露出しており、払い出し制御基板ケース70の裏面側からその操作部195aを任意に操作することができる。一方、払い出し制御基板ケース70の裏面には、RAMクリア・エラー解除スイッチ195の位置を示す「RAMクリア・エラー解除スイッチ」等の位置表記部196が設けられている。他の構成は各実施形態と同様である。
従って、この位置表記部196の表記情報を見れば、RAMクリア・エラー解除スイッチ195の配置位置が一目瞭然であり、RAMクリア時、エラー解除時に際して迅速に対応することができる。
図42〜図46は本発明の第5の実施形態を例示する。この実施形態では、裏カバー85は、図42に示すように、一端側が上下一対のヒンジ167により前枠3の裏側に開閉自在に枢支され、他端側の上部が係止手段198により、他端側の下部がネジ式の固定手段199により夫々着脱自在に固定されている。
係止手段198は、図44に示すように、前枠3の側壁部17に形成された係合凹部198aと、裏カバー85の他端側から前枠3の側壁部17の外前側へと屈曲する屈曲片198bと、この屈曲片198bに形成され且つ係合凹部198aに係脱自在に係合する係合凸部198cと、係合凸部198cが係合凹部198aから離脱する方向に屈曲片198bを操作する離脱操作部198dとを備えている。
ネジ式の固定手段199は、図44、図45、図46に示すように、前枠3の側壁部17の取り付け部199aに形成されたネジ孔199bと、裏カバー85の被取り付け部199c側に設けられ且つネジ孔199bに螺合する取り付けネジ199dとを備え、取り付けネジ199dをネジ孔199bに螺合することにより裏カバー85を前枠3の側壁部17に固定するようになっている。
取り付けネジ199dは軟質性を有する合成樹脂製の連結板200に離脱しないように回動自在に挿通され、また連結板200と反対側に、この取り付けネジ199dを軸心廻りに廻すための回動操作部199eを有する。連結板200は帯状であって、その基部側の係合部200aが裏カバー85の通孔200bに挿通し係合されている。被取り付け部199cの先端には、固定手段199による固定を解除した後に、裏カバー85をヒンジ167廻りに開放方向に操作するための開放操作部199fが設けられている。
裏カバー85の他端側は、このように上部側の係止手段198と、下部側のネジ式の固定手段199とにより前枠3の側壁部17に着脱自在に固定するようにしてもよい。
図47は本発明の第6の実施形態を例示する。払い出し制御基板ケース70の裏側の開封履歴表記部160の数は、その払い出し制御基板ケース70の最大開封可能回数に対応しておればよい。
例えば、払い出し制御基板ケース70の封止手段130が4個の場合には、払い出し制御基板ケース70は最大3回まで正規の開封が可能であるため、払い出し制御基板ケース70の裏側の開封履歴表記部160は、図47(a)に示すように、その最大開封回数に対応して3個とすればよい。
また払い出し制御基板ケース70の封止手段130が2個の場合には、払い出し制御基板ケース70は最大1回まで正規の開封が可能であるため、図47(b)に示すように、払い出し制御基板ケース70の裏側の開封履歴表記部160は、その最大開封回数に対応して1個とすればよい。なお、開封履歴表記部160は履歴シール159を介して払い出し制御基板ケース70に設けてもよいし、払い出し制御基板ケース70に直接設けてもよい。
また開封履歴表記部160は主制御基板ケース67の開封履歴表記部136と同様に、開封者表記部と年月日表記部とに分けてもよいし、図47に示すように一行の開封履歴表記部160内に開封者名と開封年月日との両方を記入するようにしてもよい。一行の開封履歴表記部160内に開封者名と開封年月日との両方を記入する場合には、開封履歴表記部160の前半部に対応してその上側に「開封者名」、後半部に対応してその上側に「開封年月日」の文字を夫々表記しておけば、開封履歴表記部160の表記事項を統一することができる。他の構成は第1の実施形態と同様である。
このように払い出し制御基板ケース70の場合には、1回以上開封可能であり、最大所定回数まで開封できればよいので、その正規の開封可能回数に応じて開封履歴表記部160を準備しておけばよい。
図48、図49は本発明の第7の実施形態を例示する。裏カバー85の被取り付け部170を前枠3側の取り付け部202に当接させて、その被取り付け部170をラッチ手段169により前枠3側の取り付け部202に取り付けるに当たっては、図48(a)〜(c)に示すように、裏カバー85の隅部近傍にラッチ手段169、被取り付け部170を配置してもよいし、図49(a)〜(c)に示すように、裏カバー85の外周部の中間部分にラッチ手段169、被取り付け部170を配置してもよい。
図47(a)〜(c)の場合には、ラッチ手段169の外周側の四辺の内、その二辺側が開放状となり、他の二辺側の立ち上がり部170aを介して裏カバー85の膨らみ部85aができる。この場合には、一方の立ち上がり部170aと操作体178との間に、操作体178を摘むに必要な操作空間が設けられている。
また図49(a)〜(c)の場合には、ラッチ手段169の外周側の四辺の内、その一辺側が開放状となり、他の三辺側の立ち上がり部170aを介して裏カバー85の膨らみ部85aができる。この場合には、相対向する二辺の立ち上がり部170aと操作体178との間に、操作体178を摘むに必要な操作空間が設けられている。裏カバー85の立ち上がり部170a、膨らみ部85aは周辺部材を構成しており、これらはラッチ手段169の操作体178の突出量よりも十分に大である。また立ち上がり部170aは後方になる程、操作体178から離れるように傾斜状になっている。
このようにラッチ手段169の周辺に、その操作体178よりも十分に高い周辺部材がある場合でも、その周辺部材と操作体178との間に所定の操作空間を確保することにより、ラッチ手段169を容易に操作することができる。従って、被取り付け部170と膨らみ部85aとの間に大きな間隔があるような裏カバー85、その他のものを取り付ける場合にも、ラッチ手段169を採用することが可能である。
図50は本発明の第8の実施形態を例示する。演出制御基板ケース65には、その第1ケース体89と第2ケース体90とを結合する結合手段204に近接して被取り付け部119及びラッチ手段169を設けてもよい。結合手段204は第1ケース体89の取り付け部205と、第2ケース体90の被取り付け部206と、第2ケース体90の被取り付け部206側から第1ケース体89の取り付け部205に螺合して両ケース体89,90を着脱自在に固定するネジ207とを備えている。
第2ケース体90の被取り付け部206には、第1ケース体89の取り付け部205を外周から取り囲む外周壁206aと、ネジ207を外周から取り囲む外周壁206bとが一体に設けられている。
ラッチ手段169用の被取り付け部119は第1ケース体89側に設けられており、この被取り付け部119には、前枠3側の取り付け部121を外周から取り囲む外周壁119cと、ラッチ手段169を外周から取り囲む外周壁119dとが一体に設けられている。第2ケース体90の膨らみ部90aは周辺部材を構成するものであり、その突出量はラッチ手段169の操作体178の突出量よりも十分に大である。
演出制御基板ケース65の取り付けにラッチ手段169を採用する場合には、このように構成することも可能である。勿論、演出制御基板ケース65以外の他の開閉部材、着脱部材の取り付けにラッチ手段169を採用する場合にも同様である。なお、被取り付け部119の両側の外周壁119c,119dの内、その何れか一方又は両方を省略してもよい。
図51は本発明の第9の実施形態を例示する。配線路部材146は、図51(a)及び(b)に示すように、配線方向に所定間隔を置いて複数の係止具146cを配置することにより構成してもよい。係止具146cはフック状その他の形状であって、基板取り付け台68の裏側上部等の所定箇所に所定間隔を置いて複数配置されている。
このような構成の配線路部材146を使用する場合には、電源コード144、アース線145を配線する際に、その各係止具146cに電源コード144、アース線145を引き掛けて係止する。
なお、係止具146cには任意の形状、構造のものが使用可能である。また係止具146c以外のもの、例えば図51(c)に示すように下側の受け部146dと、上側の押え部146eとを上下に備えた保持具146Aを使用し、その受け部146dと押え部146eとの間に電源コード144、アース線145を後側から押し込んで保持するようにしてもよい。従って、配線路部材146は、電源コード144等を配線状態に維持できるものであれば十分である。
図52〜図69は本発明の第10の実施形態を例示し、上述した第1〜第9の実施形態のパチンコ機に、大当たり確率が異なる複数種類の設定の何れかを選択可能な設定変更機能を搭載した例を示している。
本実施形態では、図52に示すように、遊技情報クリア手段162、設定変更操作手段213等の操作手段と、性能情報表示手段214等の表示手段とが例えば主制御基板86に接続されている。遊技情報クリア手段162と設定変更操作手段213とは何れも主制御基板ケース67の外側から操作可能な状態で、また性能情報表示手段214は主制御基板ケース67の外側から視認可能な状態で、夫々主制御基板86に装着されている。なお本実施形態では、遊技情報クリア手段162、設定変更操作手段213、性能情報表示手段214は、裏カバー85で覆われない位置に配置されている。
遊技情報クリア手段162は、電源投入時にRAMクリアを行う場合に操作するもので、主制御基板ケース67の外側から例えば押下操作可能となっている。また設定変更操作手段213は、設定変更を行う場合等に操作するもので、主制御基板ケース67の外側から例えば専用の設定キーを鍵穴に差し込んで回転操作することによりON/OFFの切り替えが可能となっている。本実施形態では、この設定変更操作手段213等を操作することにより、大当たり確率、即ち特別図柄が大当たり態様となる確率(乱数抽選で当選する確率)を複数段階(ここでは設定1〜6の6段階)に変更可能となっている。設定変更等の詳細については後述する。
性能情報表示手段214は、設定表示手段215と性能表示手段216とを構成するもので、例えば4桁の7セグLED214a〜214dを備え、透明な主制御基板ケース67を通して視認可能となるように例えば主制御基板ケース67内で主制御基板86に装着されており、第1期間中は設定表示手段215として機能し、第1期間とは異なる第2期間中は性能表示手段216として機能するようになっている。
設定表示手段(第1表示手段)215は、設定1〜6の何れが選択されているかを示す設定情報を表示するもので、例えば設定1〜6に対応して「1」〜「6」、「1.」〜「6.」の何れかを、例えば4桁の性能情報表示手段214のうちの7セグLED214aに表示可能であり、例えば設定変更期間中は確定前の設定情報をドット付きの「1.」〜「6.」で、設定確認期間中は確定された設定情報をドットなしの「1」〜「6」で夫々表示可能となっている。
性能表示手段(第2表示手段)216は、いわゆるベース値を7セグLED214a〜214dに表示するものである。ベース値は、遊技実績に基づいて得られる性能情報の一例であり、例えば「(低確率状態での払い出し個数÷低確率状態でのアウト個数)×100」で算出される。なお本実施形態の性能表示手段216は、第1ベース値,第2ベース値の2種類のベース値を切り替え表示可能となっている。第1ベース値は、所定時点からアウト個数が所定個数(例えば60000個)に達するまでを単位期間としてその単位期間中におけるリアルタイムでのベース値であり、第2ベース値は前回の単位期間における累計のベース値である。もちろん、例えば前々回の単位時間における累計のベース値を第3ベース値として表示する等、3種類以上のベース値を切り替え可能としてもよい。
以上のように、遊技情報クリア手段162、設定変更操作手段213、性能情報表示手段214(設定表示手段215及び性能表示手段216)は、何れもパチンコ機1の後側に配置されており、それらにアクセスするためには解錠して前枠3を開放する必要があるため、遊技者は遊技情報クリア手段162、設定変更操作手段213を操作することができず、また性能情報表示手段214(設定表示手段215、性能表示手段216)の表示内容を見ることもできない。
また本実施形態では、遊技盤16における例えば遊技領域20の外側に、パチンコ機1の前側から視認可能な状態で遊技情報表示手段211(図53)を配置し、この遊技情報表示手段211に、普通図柄表示手段29、特別図柄表示手段30、普通保留個数表示手段31、特別保留個数表示手段33等を設けている。
遊技情報表示手段211は、演出制御基板(演出制御手段)87を介することなく主制御基板(主制御手段)86によって直接的に制御される表示手段であって、例えば8個のLED212で構成されるLEDグループを例えば4つ備えており、それら計32個のLED212が、普通図柄表示手段29、特別図柄表示手段30、普通保留個数表示手段31、特別保留個数表示手段33を含む複数種類の表示手段に所定個数ずつ割り当てられている。本実施形態では、第1LEDグループ211aに属する8個のLED212が特別図柄表示手段30を構成し、第3LEDグループ211cに属する8個のLED212のうちの例えば2個が普通保留個数表示手段31、その他の2個が特別保留個数表示手段33を構成し、第4LEDグループ211dに属する8個のLED212のうちの例えば2個が普通図柄表示手段29を構成している。その他のLED212の割り当てについては省略する。
また本実施形態では、遊技情報表示手段211と性能情報表示手段214とについてダイナミック点灯方式により駆動制御を行うようになっている。図54に示すように、主制御基板86のLEDコモンポートからは1バイトのダイナミック点灯コモンC0〜C7の走査信号を出力可能であり、それらのうち、ダイナミック点灯コモンC0〜C3のラインが遊技情報表示手段211のLEDグループ211a〜211dに、ダイナミック点灯コモンC4〜C7のラインが性能情報表示手段214の7セグ表示部214a〜214dに夫々接続されている。
また、主制御基板86のLEDデータポート1,2からは夫々1バイトのダイナミック点灯データD10〜D17,D20〜D27を出力可能であり、LEDデータポート1のダイナミック点灯データD10〜D17のラインが遊技情報表示手段211のLEDグループ211a〜211dに、LEDデータポート2のダイナミック点灯データD20〜D27のラインが性能情報表示手段214の7セグ表示部214a〜214dに夫々接続されている。
続いて、電源投入時に主制御基板86において実行される電源投入処理(図55)について説明する。この電源投入処理(図55)では、まずタイマ割込み等の割込み処理が実行されないように割込み禁止とし(S1)、スタックポインタを設定する(S2)と共に、第1電源異常チェック処理でのスタック使用に備えて、RAMのプロテクト及び禁止領域を無効とする(S3)。そして、後述する設定変更処理中に電源のOFF/ONが行われた可能性を考慮して、外部出力端子から出力するセキュリティ信号をOFFにすると共に、設定表示手段215への設定情報の表示に関する設定表示用データをクリアし、また不用意な発射許可信号の出力を防止すべく発射許可信号もOFFにする(S4)。
続いて、第1電源異常チェック処理(S5)を実行する。この第1電源異常チェック処理では、図58に示すように、WDTクリア処理(S51a)を実行した後、電源異常信号がONであるか否かを判定し(S51)、電源異常信号がONであれば(S51:Yes)、電源投入処理の冒頭(図55のS1)に移行するようになっている。
第1電源異常チェック処理(S5)で電源異常信号がONでないと判定された場合には(図58のS51:No)、図55のS6に移行する。このS6では、CPU内のレジスタ値等に関する各種初期設定を行うと共に、割込みモード、割込み優先順位、内部ハード乱数等の設定を行う。そして、サブ基板起動待ち時間をセットし(S7)、サブ基板起動待ち時間が0になるまで(S11)、サブ基板起動待ち時間の減算処理(S8)、WDTクリア処理(S9)、S5と同様の第1電源異常チェック処理(S10,図58)を繰り返し実行する。
サブ基板起動待ち時間が0になると(S11:Yes)、演出制御基板87に対して待機画面表示コマンド(BA01H)を送信する(S12)。演出制御基板87が待機画面表示コマンド(BA01H)を受信すると、例えば液晶表示手段22には「Please Wait」等の表示が行われるが、前枠3等に設けられた電飾手段は消灯し、スピーカ46からはBGM等の音声は出力されず(消音)、遊技盤16等に配置された可動演出手段は例えば原点位置に停止した状態が維持される(変化無し)。
そして、払い出し制御基板98の電源投入信号がONであるか否かの判定(S14)を、電源投入信号がONであると判定されるまで(S14:Yes)、第1電源異常チェック処理(S13,図58)を実行しつつ繰り返し行うことにより、払い出し制御基板98の起動確認を行う。
続いて図56に示すS15〜S24の処理(第1処理)に移行する。このS15〜S24の処理は、設定変更処理(S17)及びRAMクリア処理(S18)を実行する「設定変更」、設定変更処理(S17)を実行することなくRAMクリア処理(S18)を実行する「RAMクリア」、設定確認処理(S23)及びバックアップ復帰処理(S24)を実行する「設定確認」、設定確認処理(S23)を実行することなくバックアップ復帰処理(S24)を実行する「バックアップ復帰」、電源再投入待ち処理(S20)を実行する「RAM異常」の5種類の処理態様の何れかで行われる。
また、これら5種類の処理態様のうち、「RAM異常」を除く4種類については、設定変更操作手段213のON/OFF状態、前枠3(扉)の開放/閉鎖状態、遊技情報クリア手段162のON/OFF状態の組み合わせに応じて選択される。なお本実施形態のパチンコ機は、前枠3が外枠2に対して開放しているか否かを検出可能な扉開放スイッチ(図示省略)を備えており、この扉開放スイッチの検出信号に基づいて前枠3の開放/閉鎖状態を判定可能となっている。
以下、S15〜S24の処理について、図56のフローチャートを参照しつつ、図59に示すソースプログラムに従って詳細に説明する。なお図59には、S15〜S24のソースプログラムが、メモリ上の記憶順序に沿って記載されている。また、そのソースプログラムの右側には、上述した「設定変更」、「RAMクリア」、「設定確認」、「バックアップ復帰」、「RAM異常」の5種類の処理態様毎に、実行する処理とそれらの実行順序とを、矢印とその右上の数字とで示している。
入力ポートデータ取得処理(S15)では、図59に示すように、まず入力ポート1(P_INPT1)のデータをWレジスタに入力する(Sa1)。本実施形態では、入力ポート1(P_INPT1)の第0〜7ビットに対応する入力信号は図60に示すようになっており、設定変更操作手段213のON/OFF信号は第0ビットに、扉開放スイッチのON/OFF信号(扉開放信号)は第5ビットに、遊技情報クリア手段162のON/OFF信号は第6ビットに、夫々入力される。Sa1では、その入力ポート1(P_INPT1)の第0〜7ビットのデータがWレジスタの第0〜7ビットに夫々入力される。
次に、Wレジスタの値とマスクデータ“01100001B”との論理積(AND)を求めることにより、設定変更操作手段213のON/OFF信号に対応する第0ビット、扉開放スイッチのON/OFF信号(扉開放信号)に対応する第5ビット、遊技情報クリア手段162のON/OFF信号に対応する第6ビット以外のビットをマスクし、Wレジスタをそのマスク後のデータに更新する(Sa2)。
図61に示すように、Wレジスタの第0ビットは、設定変更操作手段213がONの場合に1、OFFの場合に0となり、同じく第5ビットは、扉(前枠3)が開放している場合に1、閉鎖している場合に0となり、同じく第6ビットは、遊技情報クリア手段162がONの場合に1、OFFの場合に0となる。なお、Wレジスタの第0,5,6ビットの組み合わせは図61に示す8種類存在する。以下の説明では、Wレジスタの第0,5,6ビットの値w0,w5,w6の組み合わせを、必要に応じてW(w0,w5,w6)で表現する。
以上の入力ポートデータ取得処理(S15)に続いては、設定変更分岐判定処理(S16)を実行する。この設定変更分岐判定処理(S16)は、処理態様として「設定変更」を選択するか否かを判定するもので、図59に示すように、まずWレジスタの値と“01100001B”とを比較してそれらの差を求める(Sb1)。これにより得られる値は、Wレジスタの第0,5,6ビットが全て1の場合(=W(1,1,1))、即ち扉(前枠3)が開放し、設定変更操作手段213と遊技情報クリア手段162とが共にONの場合に0となる。なお、得られた値(差)が0であれば例えばゼロフラグに1がセットされる。そして、Sb1で得られた値が0であれば(ゼロフラグ=1)、即ちW(1,1,1)であれば、処理態様として「設定変更」が選択され、次の設定変更処理(S17)へと移行して設定変更期間が開始する。
設定変更処理(S17)では、まずBA5AH(設定変更中コマンドデータ)をDEレジスタに格納し(Sc1)、コマンド送信処理(Sc2)によってそのコマンドデータを送信する。なお、演出制御基板87が設定変更中コマンド(BA5AH)を受信すると、例えば液晶表示手段22には設定変更期間中であることを示す「設定変更中です」等の表示が行われると共に、電飾手段が例えば所定の設定変更中パターンで発光し、スピーカ46からは所定の設定変更中音が出力されるが、可動演出手段については例えば原点位置に停止した状態が維持される(変化無し)。
次に、設定処理のサブルーチン(M_SETTEI)を実行する(Sc3)。この設定処理(Sc3)では、図62(a)に示すように、まずバックアップフラグをクリアする(S60)と共に入力データ作成処理(S61)を実行する。この入力データ作成処理(S61)は、遊技情報クリア手段162、設定変更操作手段213等の入力情報を取得するもので、例えばタイマ割込み処理における入力管理処理(図64のS133)から呼び出されるようになっている。
次に、RAMの設定値ワーク領域から設定値データを読み出して設定作業値として例えばCレジスタにセットする(S62)。本実施形態では、設定1〜6の何れかを選択可能であり、RAM上の設定値ワーク領域には、それら設定1〜6の何れが選択されているかに応じて例えば0〜5の何れかの設定値データが格納されている。そして、Cレジスタの設定作業値が0〜5の範囲内にない場合には(S63:No)、Cレジスタ(設定作業値)に例えば0を格納する(S64)。即ち、設定値データが正常範囲内になければ、Cレジスタ(設定作業値)に設定1に対応する0を強制的にセットする。もちろん、Cレジスタ(設定作業値)にセットする値は0に限られるものではなく、正常範囲内(0〜5)の何れかであればよい。
続いて、第1電源異常チェック処理(S65,図58)を実行し、セキュリティ信号を外部出力端子から出力する(S66)。そして、チャタリング防止待ち時間をセットし(S67)、そのチャタリング防止待ち時間が0になるまで(S69:Yes)、チャタリング防止待ち時間の減算処理(S68)を繰り返し実行する。本実施形態では、設定変更操作手段213がOFFになるまで(S76:Yes)、S65〜S75の処理が高速で繰り返され、その度に設定変更操作があったか否か、即ち遊技情報クリア手段162がOFF→ONに変化したか否かが判定されるが(後述するS71)、S67〜S69によりチャタリング防止待ち時間を設けることにより、遊技情報クリア手段162のチャタリングによる誤検出を防止できる。
チャタリング防止待ち時間が0になると(S69:Yes)、入力データ作成処理(S70)を実行し、所定の設定変更操作が行われたか否かを判定する(S71)。本実施形態では、遊技情報クリア手段162を設定変更操作用にも利用しており、S71では遊技情報クリア手段162のONエッジを検出した場合に設定変更操作が行われたものと判定するようになっている。なお本実施形態では、遊技情報クリア手段162の入力情報を取得する入力データ作成処理を、S71の直前のS70だけでなく、設定処理の開始直後のS61でも実行するようになっている。これは、遊技情報クリア手段162が押下されたままの状態で設定処理(図62(a))が開始された場合に、いきなり遊技情報クリア手段162のONエッジが立ってしまったとしても、それをS61で空検出することにより、S71での判断に影響を与えないようにするためである。
そして、S71で設定変更操作が行われたと判定されることを条件に(S71:Yes)、設定作業値の更新処理(S72〜S74)を実行する。即ち、設定作業値をインクリメントし(S72)、インクリメント後の設定作業値が0〜5の範囲内にない場合(S73:No)には設定作業値に0をセットする(S74)。
次に、設定作業値に基づいて、設定表示手段215に表示する設定情報を指定するための設定表示用データを作成し、出力する(S75)。このS75の処理を、図62(b)に示すソースプログラムに従って具体的に説明すると、まず設定表示データテーブルの先頭アドレスをHLレジスタにセットする(S75a)。設定表示データテーブルは、図62(c)に示すように、設定1〜6の6種類の設定情報に対応する各1バイトの表示パターンデータで構成されている。
次に、Cレジスタに格納されている設定作業値(S62〜S64参照)をAレジスタに転送し(S75b)、HLレジスタの値(設定表示データテーブルの先頭アドレス)にAレジスタの値(設定作業値)を加算して得られたアドレス(設定表示データテーブルにおける設定作業値0〜5の何れかに対応するアドレス)から表示パターンデータを読み出してWレジスタにセットする(S75c)。これにより、Wレジスタには、例えば設定作業値が0であれば「1」を表示するための“00000110B”が、設定作業値が5であれば「6」を表示するための“01111101B”がセットされる。
そして、そのWレジスタの値と、「.(ドット)」に対応する表示パターンデータである“10000000B”との論理和(OR)を求めてWレジスタの値を更新する(S75d)。これにより、Wレジスタにセットされている表示パターンデータは、「1」〜「6」に「.(ドット)」が付加された「1.」〜「6.」の何れかとなる。
次に、7セグ表示部214aに対応するコモンC4(図54)をONにするコモンデータ“00010000B”をAレジスタにセットし(S75e)、Aレジスタの値をLEDコモンポート(図54)に、Wレジスタの値をLEDデータポート2(図54)に夫々出力する(S75f)。これにより、設定作業値(0〜5の何れか)に対応して「1.」〜「6.」の何れかが設定表示手段215、即ち性能情報表示手段214の7セグ表示部214aに表示される。
このように、S75では設定作業値に基づいて設定表示用データを作成するため、設定変更期間中に設定表示手段215に表示される値(例えば1〜6の何れか)はその時点の設定情報(設定値ワーク領域の値)ではなく、確定前の暫定的な設定情報を示している。また、そのことを明示すべく、設定表示手段215には「1」〜「6」に「.(ドット)」を付加して表示するようになっている。
以上のS65〜S75の処理を、設定変更終了条件が満たされるまで(S76:Yes)繰り返し実行する。本実施形態では、設定変更操作手段213のOFFエッジを検出した場合に設定変更終了条件が満たされたと判定する。以上の処理により、設定変更期間中は、遊技情報クリア手段162の押下回数に応じて設定作業値が0〜5の範囲で循環的に変更され、それに応じて設定表示手段215には「1.」〜「6.」の表示が循環的に切り替えられる。
設定変更期間中に設定変更終了条件が満たされると(S76:Yes)、設定変更期間を終了し、Cレジスタの設定作業値を、設定値ワーク領域に格納する(S77)。これにより、設定変更期間中に遊技情報クリア手段162の操作により変更された暫定的な設定作業値が設定値データとして確定する。そして、設定表示用データをクリアして設定表示手段215による設定情報の表示を終了する(S78)と共に、セキュリティ信号をOFFにし(S79)、演出制御基板87に対して設定変更完了コマンド(BA09H)を送信し(S80)、設定処理を終了する。なお、演出制御基板87が設定変更完了コマンド(BA09H)を受信すると、例えば液晶表示手段22には設定変更期間が終了したことを示す「設定が変更されました」等の表示が行われると共に、電飾手段が全て点灯し、スピーカ46から出力されていた設定変更中音の出力は終了し、可動演出手段については引き続き原点位置に停止した状態が維持される(変化無し)。
このように本実施形態では、電源投入時に設定変更操作手段213と遊技情報クリア手段162とが共にONで且つ扉開放中である場合(Wレジスタの第0,5,6ビットが全て1の場合)には、設定変更操作手段213がOFFに切り替えられるまでの設定変更期間中、設定表示手段215に表示される設定情報(例えば「1.」〜「6.」の何れか)を参照しつつ、遊技情報クリア手段162を押下することによって設定作業値を設定1〜6の範囲で変更することができ、その後に設定変更操作手段213をOFFに切り替えることによってその暫定の設定作業値を設定値データとして確定させることができる。
図56及び図59に戻って説明を続ける。以上の設定変更処理(S17)が終了すると、続いてRAMクリア処理(S18)を実行する。このRAMクリア処理(S18)では、図59に示すように、まずRAMクリア時コマンド送信アドレステーブルのアドレスをHLレジスタにセットし(Sd1)、そのコマンド送信アドレステーブルに基づいて送信コマンドテーブル選択処理(Sd2)を実行する。これにより、演出制御基板87に対してRAMクリアコマンド(BA02H)、スペックコマンド(F611H)、客待ち中コマンド(BA04H)が順次送信される。演出制御基板87がRAMクリアコマンド(BA02H)を受信すると、例えば液晶表示手段22にはRAMクリア中であることを示す「RAMクリア中です」等の表示が行われると共に、電飾手段が全て点灯し、スピーカ46からは所定のRAMクリア音が出力されるが、可動演出手段67については引き続き原点位置に停止した状態が維持される(変化無し)。なお、液晶表示手段22には、例えば「RAMクリア中です」等の表示終了後に、演出図柄32a〜32cによる所定の図柄態様、例えば「7・3・1」(低確画面)が表示される。
そして、設定値ワークの次のアドレスをHLレジスタにセットし(Sd3)、0クリア処理の回数(ここでは256−3)をBレジスタにセットする(Sd4)と共に、0クリア処理をコールする(Sd5)。本実施形態では、RAM上の0〜255バイトの範囲が領域内のワークエリア(領域内RAM)として、また256〜511バイトの範囲が領域外のワークエリア(領域外RAM)として夫々割り当てられており、領域内RAMの先頭が設定値ワーク領域となっている。また、領域内RAMの末尾から所定バイト分はスタック領域として使用され、例えばSd5においてはサブルーチンコール後の復帰アドレスが一時的に格納されるようになっている。従って、上記Sd3〜Sd5により、設定値ワーク領域と、サブルーチンコール後の復帰アドレスが格納されたスタック領域とを除く領域内RAMの253バイト分の領域が0クリアされる。
続いて、初期値設定データテーブルの先頭アドレスをHLレジスタにロードし(Sd6)、データセット処理をコールすることにより(Sd7)、一部のデータに初期値を設定した後、SYSTEM_1200、即ち図56に示すS25へとジャンプする(Sd8)。
このように、電源投入時のRAMクリア処理(S18)では、領域内RAMと領域外RAMとのうち、領域内RAMのみが初期化され、領域外RAMは初期化されない。なお、領域外RAMは、主に性能表示手段216の表示に関するデータを記憶する領域であり、カウント値、計数値、表示値などのデータが記憶される。領域内RAMは、領域外RAMに記憶された性能表示手段216以外の遊技に関するデータが記憶される。このように、RAM領域を区分し、電源投入時のRAMクリア処理では領域外RAMを初期化しないようにすることで、RAMクリア処理が行われた場合であっても性能表示手段216に関するカウント値、計数値、表示値などのデータを電断を跨いで引き継ぐことが可能である。
S16の設定変更分岐判定処理に戻って説明を続ける。このS16でWレジスタの第0,5,6ビットの少なくとも1つが1でない(≠W(1,1,1))と判定した場合、即ち処理態様として「設定変更」が選択されなかった場合には、図59のSYSTEM_600、即ちRAM異常判定処理(S19)へとジャンプする。このRAM異常判定処理(S19)は、処理態様として「RAM異常」を選択するか否かを判定するもので、図59に示すように、まずRAM異常か否かの判定を行う(Se1,Se2)。即ち、領域内RAMの設定値ワーク領域から設定値データを取得し、その設定値データと6とを比較してそれらの差を求める(Se1)。本実施形態の場合、RAM上の設定値ワーク領域には、設定1〜6の何れが選択されているかに応じて0〜5の何れかの設定値データが格納されているはずであるから、RAMに異常がなければ、設定値データと6との差は負の値となる。従って、その差が負の値でなければ(キャリーフラグ≠1)、RAM異常と判断してSYSTEM_700、即ち電源再投入待ち処理(S20)にジャンプする(Se2)。
またRAM異常でない場合には、バックアップ異常か否かの判定を行う(Se3,Se4)。即ち、バックアップフラグと5AHとを比較してそれらの差を求める(Se3)。なお、バックアップフラグは後述する第2電源異常チェック処理(図65)のS160で5AHに設定される。そして、その差が0でなければ(ゼロフラグ≠1)、バックアップ異常と判断して次のSYSTEM_700、即ち電源再投入待ち処理(S20)へと移行する(Se4)。
電源再投入待ち処理(S20)では、まずBA07H(電源再投入コマンドデータ)をDEレジスタに格納し(Sf1)、コマンド送信処理(Sf2)によってそのコマンドデータを送信すると共に、バックアップフラグをクリアする(Sf3)。演出制御基板87が電源再投入コマンド(BA07H)を受信すると、例えば液晶表示手段22には「RAMエラー 電源再投入して設定を1に決定してください」等の表示が行われるが、電飾手段は消灯し、スピーカ46からはBGM等の音声は出力されず(消音)、可動演出手段は引き続き原点位置に停止した状態が維持される(変化無し)。
そして、第1電源異常チェック処理(図58)を無限に繰り返す電源再投入待ち状態となる(Sf4,Sf5)。このように本実施形態では、RAM異常又はバックアップ異常の場合には、電源再投入待ち状態に移行することにより、強制的に電源を再投入させるように構成されている。なお、RAM異常により電源再投入待ち処理(S20)が実行された場合、次の電源再投入時にW(1,1,1)でない場合には再びRAM異常と判定され、電源再投入待ち処理(S20)が実行される。よって、電源再投入待ちとなって電源を再投入する際には、扉(前枠3)を開放し、設定変更操作手段213と遊技情報クリア手段162とを共にONにすることによって設定変更処理(S17)を実行させ、設定値を任意の値に設定する必要がある。
S19のRAM異常判定処理に戻って説明を続ける。S19でRAM異常でもバックアップ異常でもないと判定された場合には、図59のSYSTEM_800、即ちRAMクリア分岐判定処理(S21)へと移行する。このRAMクリア分岐判定処理(S21)は、処理態様として「RAMクリア」を選択するか否かを判定するもので、図59に示すように、まずWレジスタの第6ビットの値をキャリーフラグ(CF)に転送する(Sg1)。そして、そのキャリーフラグ(Wレジスタの第6ビット)が1であれば、即ち遊技情報クリア手段162がONであれば、処理態様として「RAMクリア」が選択され、SYSTEM_500、即ち上述したRAMクリア処理(S18)へとジャンプするが(Sg2)、そうでなければ次のSYSTEM_900、即ち設定確認分岐判定処理(S22)へと移行する。
なお本実施形態では、Wレジスタの第0,5,6ビットの値の8種類の組み合わせのうち、RAMクリア分岐判定処理(S21)が実行されるのはW(1,1,1)以外の7種類の場合である。そしてそれら7種類のうち、処理態様として「RAMクリア」が選択されるのはW(1,0,1)、W(0,1,1)、W(0,0,1)の3種類の場合であるから(図61参照)、このS21ではWレジスタの第0,5,6ビットのうちの第6ビットのみを判定すれば足りる。
S21でWレジスタの第6ビットが1でないと判定された場合に移行する設定確認分岐判定処理(S22)は、「設定確認」の処理態様を選択するか否かを判定するもので、図59に示すように、まずWレジスタの値と“00100001B”とを比較してそれらの差を求める(Sh1)。これにより得られる値は、Wレジスタの第0,5ビットが1で第6ビットが0の場合(=W(1,1,0))、即ち扉(前枠3)が開放し、設定変更操作手段213がON、遊技情報クリア手段162がOFFの場合に0となる(図61参照)。なお、得られた値(差)が0であれば例えばゼロフラグに1がセットされる。そして、Sh1で得られた値が0でなければ(ゼロフラグ=0)、即ちW(1,1,0)でなければ、「設定確認」ではなく「バックアップ復帰」の処理態様が選択され、次の設定確認処理(S23)をスキップしてSYSTEM_1100、即ちバックアップ復帰処理(S24)へと移行(ジャンプ)する(Sh2)。
本実施形態では、Wレジスタの第0,5,6ビットの値の8種類の組み合わせのうち、設定確認分岐判定処理(S22)が実行されるのは第6ビットが0の4種類の場合のみである。そして、それら4種類のうち、処理態様として「設定確認」が選択されるのはW(1,1,0)の場合のみであり、それ以外のW(1,0,0)、W(0,1,0)、W(0,0,0)の3種類の場合は全て「バックアップ復帰」が選択される(図61参照)。
バックアップ復帰処理(S24)では、図59に示すように、まずバックアップ復帰時コマンド送信処理(M_MKINFO)をコールする(Sj1)。これにより、演出制御基板87に対して停電復帰表示コマンド(BA03H)、特別保留個数指定コマンド(B0xxH)、スペックコマンド(F611H)、状態指定コマンド(FAxxH〜FDxxH)が順次送信され、更に図柄変動中でなければ客待ち中コマンド(BA04H)が送信される。
続いて、領域内RAMにおけるバックアップフラグのアドレスをHLレジスタにセットし(Sj2)、領域内RAMにおける入賞口エラー検出タイマ3のアドレスからバックアップフラグのアドレスを引いて1を加えることにより得られた値をBレジスタにセットする(Sj3)と共に、0クリア処理をコールする(Sj4)。本実施形態では、領域内RAMの先頭が設定値ワーク領域、その次がバックアップフラグワーク領域となっており、そのバックアップフラグワーク領域の次から入賞口エラー検出タイマ3ワーク領域までの間が、エラー関連のワーク領域となっている。従って、上記Sj2〜Sj4により、領域内RAMにおけるバックアップフラグワーク領域と、それに続くエラー関連のワーク領域とが0クリアされる。このように、バックアップ復帰時であっても、エラー関連のワーク領域だけは0クリアすることで、電断前のエラー情報を持ち越さないようになっている。
設定確認分岐判定処理(S22)に戻って説明を続ける。図59のSh2において、Sh1で得られた値が0であれば(ゼロフラグ=1)、即ちW(1,1,0)であれば、処理態様として「設定確認」が選択され、SYSTEM_1100(バックアップ復帰処理(S24))へとジャンプすることなく、次の設定確認処理S23へと移行して設定確認期間が開始する。
設定確認処理(S23)では、図59に示すように、まずE021H(設定確認中コマンドデータ)をDEレジスタに格納し(Si1)、コマンド送信処理(Si2)によってそのコマンドデータを送信すると共に、領域内RAMの設定値ワーク領域から設定値データを取得し、Cレジスタに格納する(Si3)。なお、演出制御基板87が設定確認中コマンド(E021H)を受信すると、例えば液晶表示手段22には「設定確認中」等の表示が行われるが、電飾手段は全て消灯し、スピーカ46からはBGM等の音声は出力されず(消音)、可動演出手段は引き続き原点位置に停止した状態が維持される(変化無し)。
続いて、Si4〜Si15の処理を、Si7の条件を満たしてSYSTEM_1060(Si16)にジャンプするまで繰り返し実行する。このSi4〜Si15のループ処理では、まず第1電源異常チェック処理(図58)を実行し(Si4)、入力ポート1(P_INPT1)のデータ(図60)をAレジスタに入力する(Si5)。そして、Aレジスタの値とマスクデータ“00000001B”との論理積(AND)を求めることにより、設定変更操作手段213のON/OFF信号に対応する第0ビット以外のビットをマスクし、Aレジスタをそのマスク後のデータに更新する(Si6)。これにより、設定変更操作手段213がON(入力ポートの第0ビットが1)の場合にはAレジスタの値が“00000001B”となり、設定変更操作手段213がOFF(入力ポートの第0ビットが0)の場合にはAレジスタの値が“00000000B”となってゼロフラグに1がセットされる。
そして、ゼロフラグが1の場合、即ち設定変更操作手段213がOFFの場合には、Si4〜Si15のループ処理を抜けてSYSTEM_1060(Si16)にジャンプするが、ゼロフラグが0の場合、即ち設定変更操作手段213がONの場合には次のSi8に移行する(Si7)。
続くSi8では、“00000010B”をAレジスタに入力し、このAレジスタの値を外部出力ポート2(P_GAIBU2)に出力する(Si9)。これにより、設定確認中信号がホールコンピュータに出力される。
そして、設定表示データテーブル(図62(c))の先頭アドレスをHLレジスタにセットし(Si10)、Cレジスタに格納されている設定値データ(Si3参照)をAレジスタに転送し(Si11)、HLレジスタの値(設定表示データテーブルの先頭アドレス)にAレジスタの値(設定値データ)を加算して得られたアドレス(図62(c)の設定表示データテーブルにおける設定値データ0〜5の何れかに対応するアドレス)から表示パターンデータを読み出してWレジスタにセットする(Si12)。これにより、Wレジスタには、例えば設定値データが0であれば「1」を表示するための“00000110B”が、設定値データが5であれば「6」を表示するための“01111101B”がセットされる。
次に、7セグ表示部214aに対応するコモンC4(図54)をONにするコモンデータ“00010000B”をAレジスタにセットし(Si13)、Aレジスタの値をLEDコモンポート(図54)に、Wレジスタの値をLEDデータポート2(図54)に夫々出力する(Si14)。これにより、設定値データ(0〜5の何れか)に対応して「1」〜「6」の何れかが設定表示手段215、即ち性能情報表示手段214の7セグ表示部214aに表示される。
このように、設定確認処理S23では設定値ワークから取得した設定値データに基づいて設定表示用データを作成するため、設定確認期間中に設定表示手段215に表示される値(例えば「1」〜「6」の何れか)は、設定変更期間中とは異なり、その時点の確定した設定情報である。従って、設定確認期間中に設定表示手段215に表示される「1」〜「6」には「.(ドット)」は付加されない。
Si14が終了すると、SYSTEM_1050にジャンプし、Si4以降の処理を再度実行する。そして、Si7でゼロフラグが1、即ち設定変更操作手段213がOFFであると判定されると、設定確認期間を終了し、このループ処理を抜けてSYSTEM_1060にジャンプして、Si16以降の処理を実行する。即ち、WAレジスタの値同士で排他的論理和(XOR)を求め、得られた値でWAレジスタの値を更新することによりWAレジスタをクリアする(Si16)と共に、そのWAレジスタのうちのAレジスタの値をLEDコモンポート(図54)に、Wレジスタの値をLEDデータポート2(図54)に夫々出力することにより(Si17)、設定表示手段215への設定情報の表示を停止する。
また、Aレジスタの値を外部出力ポート2(P_GAIBU2)に出力することにより(Si18)、設定確認中信号の出力を停止する。そして、Eレジスタの値をインクリメントし(Si19)、コマンド送信処理(Si20)によってそのコマンドデータを送信する。Si19の実行時点では、DEレジスタにはE021Hがセットされているから(Si1参照)、Si19でEレジスタをインクリメントした上でコマンド送信処理(Si20)を実行することにより、演出制御基板87に対してE022H(設定確認終了コマンド)が送信される。なお、演出制御基板87が設定確認終了コマンド(E022H)を受信すると、例えば液晶表示手段22の「設定確認中」等の表示が終了する。
このように本実施形態では、電源投入時に設定変更操作手段213がON、遊技情報クリア手段162がOFFで且つ扉開放中である場合(W(1,1,0)には、設定変更操作手段213がOFFに切り替えられるまでの設定確認期間中、設定表示手段215にその時点の設定情報(例えば1〜6の何れか)が表示される。
以上の設定確認処理(S23)に続いては、既に説明したバックアップ復帰処理(S24)を実行する。
以上のS15〜S24が終了すると、図57の処理に移行し、タイマ割込みが例えば4ms周期で実行されるようにCTC(Counter Timer Circuit)の設定を行い(S25)、発射許可信号をONに設定する(S26)と共に、演出制御基板87に対して遊技開始コマンド(BA77H)を送信する(S27)。
そして、全レジスタを退避させ(S28)、領域外プログラムである動作確認設定処理(S29)を呼び出して実行した後、全レジスタを復帰させる(S30)。動作確認設定処理(S29)では、図63に示すように、性能表示手段216の動作確認中であるか否かを示す動作確認フラグをON(動作確認中)にする(S121)と共に、動作確認時間を計時するための動作確認タイマに初期値(例えば5秒に対応する値)をセットする(S122)。なお、これら動作確認フラグ、動作確認タイマは領域外RAMに記憶される。性能表示手段216の動作確認については後述する。
続いてメインループ処理(S31〜S36)を実行する。このメインループ処理では、割込みを禁止し(S31)、各種乱数を更新し(S32)、全レジスタをスタック領域に退避させ(S33)、性能表示集計除算処理(S34)を実行した後、全レジスタを復帰させて(S35)割込みを許可する(S36)という一連の処理を繰り返し実行する。これにより、例えば4ms周期でタイマ割込み処理(第2処理)が呼び出され、実行される。
ここで、性能表示集計除算処理(S34)は、性能表示手段216に表示するベース値(所定情報)を算出するもので、所定時点からアウト個数が所定個数(例えば60000個)に達するまでの単位期間中に、その単位期間中における「低確率状態での払い出し個数」と「低確率状態でのアウト個数」とをカウントし、前者を後者で除算することにより第1ベース値を算出する。第2ベース値については、前回の単位期間における最終の第1ベース値をそのまま用いる。
続いて、主制御基板86のタイマ割込み処理(図64)について説明する。このタイマ割込み処理(図64)では、まず第2電源異常チェック処理(S131)を実行する。この第2電源異常チェック処理では、例えば図65に示すように、まず電源基板95から送信されてくる電源異常信号を2回読み込む(S151)。そして、その2回読み込んだ電源異常信号のレベルが一致するか否かを判定し(S152)、それらのレベルが一致しない場合(S152:No)にはS151に戻り、一致する場合(S152:Yes)にはその電源異常信号がONであるか否か、即ち電源異常信号のレベルが「H」レベルであるか否かを判定する(S153)。
電源異常信号のレベルが「H」レベル(ON)でない場合には(S153:No)、バックアップフラグをOFF(≠5AH)に設定する(S154)と共に、電源異常確認カウンタの値をクリアし(S155)、第2電源異常チェック処理を終了する。
一方、電源異常信号のレベルが「H」レベル(ON)である場合には(S153:Yes)、電源異常確認カウンタの値をインクリメント(+1)する(S156)と共に、インクリメント後の電源異常確認カウンタの値が例えば2に達しているか否かを判定する(S157)。そして電源異常確認カウンタの値が2未満であれば(S157:No)、そのまま第2電源異常チェック処理を終了する。
S157で電源異常確認カウンタの値が2に達している場合には(S157:Yes)、電源異常と判断し、RAMに記憶されているデータ(遊技情報)のバックアップ処理(S158〜S161)を行う。即ち、電源異常確認カウンタの値をクリアし(S158)、発射制御信号をOFFに設定し(S159)、バックアップフラグを5AHに設定する(S160)。そして、RAMの作業領域に対して連続して8ビット加算を実行することによりチェックサムを演算し、その演算結果(SUM番地)をチェックサム値としてRAMのSUM記憶領域に保存する(S161)。
その後、演出制御基板87等に対して電源断コマンドを送信し(S162)、RAMのプロテクトを有効にすると共に禁止領域を無効とする(S163)。これにより、以降の処理においてRAMへのデータ書込みが禁止される。また、全ての出力ポートの出力データをクリアし(S164)、CTCに対する設定処理によってタイマ割込みを禁止した後(S165)、WDTをクリアしつつ無限ループ処理を繰り返し、電源電圧が降下してCPUが非動作状態になるのを待つ。
以上の第2電源異常チェック処理(図64のS131)を終了すると、続いて遊技制御に用いられる各種タイマを管理するタイマ管理処理(S132)、各入賞手段に設けた遊技球検出手段や操作手段等の各種センサによる検出情報を管理する入力管理処理(S133)、設定値に関する異常チェックを行う設定異常チェック処理(S134)、各種エラーの発生を監視するエラー管理処理(S135)、大当たり判定乱数等の各種乱数を更新する乱数更新処理(S136)、払い出し制御基板98に払出制御コマンドを送信する等の賞球管理を行う賞球管理処理(S137)を実行する。
また、賞球管理処理(S137)に続いては、普通図柄管理処理(S138)、普通電動役物管理処理(S139)、特別図柄管理処理(S140)、特別電動役物管理処理(S141)を実行する。
普通図柄管理処理(S138)は、普通図柄表示手段29による普通図柄の変動を管理するもので、普通図柄始動手段24が遊技球を検出することに基づいて、当たり判定乱数値等の普通乱数情報を取得すると共にその普通乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として先入れ先出し式の記憶領域に記憶し、普通図柄表示手段29が変動表示可能な状態となり且つ1個以上の普通乱数情報が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に、普通乱数情報の待ち行列からその先頭の当たり判定乱数値を取り出し、その当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致するか否かに応じて当たり/はずれの判定(当たり判定)を行うと共に、その当たり判定結果に基づいて普通図柄の変動後の停止図柄及び変動時間を選択し、普通図柄表示手段29による普通図柄の変動を行うようになっている。
また、普通電動役物管理処理(S139)は、普通利益状態を管理するもので、S138の当たり判定結果が当たりとなることに基づいて普通図柄表示手段29の変動後の停止図柄が当たり態様となった場合に、特別図柄始動手段25を所定の開閉パターンに従って開状態に変化させる普通利益状態を発生させるようになっている。
特別図柄管理処理(S140)は、特別図柄表示手段30による特別図柄の変動を管理するもので、特別図柄始動手段25が遊技球を検出することに基づいて、大当たり判定乱数値等の特別乱数情報を取得すると共にその特別乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として先入れ先出し式の記憶領域に記憶し、特別図柄表示手段30が変動表示可能な状態となり且つ1個以上の特別乱数情報が記憶されていること(特別保留個数が1以上であること)を条件に、特別乱数情報の待ち行列からその先頭の大当たり判定乱数値を取り出し、その大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致するか否かに応じて大当たり/はずれの判定(大当たり判定)を行うと共に、その大当り判定結果に基づいて、特別図柄の変動後の停止図柄及び演出図柄の変動パターンを選択し、特別図柄表示手段30による特別図柄の変動を行うようになっている。
特別電動役物管理処理(S141)は、大当たり遊技(特別遊技)を管理するもので、大当たり判定の結果が大当たりとなり(乱数抽選で当選)、特別図柄表示手段30の変動後の停止図柄が大当たり態様となった場合に、可変入賞手段26を所定の開放パターンに従って開状態に変化させる大当たり遊技を発生させるようになっている。
特別電動役物管理処理(S141)に続いては、外部端子処理(S142)、LED管理処理(S143)を実行する。外部端子処理(S142)では、外部出力端子からホールコンピュータ等の外部装置に各種情報を出力するための処理を行う。
またLED管理処理(S143)は、遊技情報表示手段211、性能表示手段216(性能情報表示手段214)等を構成するLEDの発光管理を行うものである。上述したように、本実施形態では遊技情報表示手段211と性能情報表示手段214とについてダイナミック点灯方式により駆動制御を行うようになっている。
LED管理処理(S143)では、図66に示すように、まずLEDコモンポートとLEDデータポートにクリア信号を出力して同ポートをクリアし(S241)、LED出力カウンタをインクリメントする(S242)。そして、LEDコモン出力選択テーブル(図67(a))から、LED出力カウンタの値に対応するコモンデータを選択し(S243)、そのコモンデータをLEDコモンポートに出力する(S244)。
本実施形態のLEDコモン出力選択テーブルでは、図67(a)及び図54に示すように、コモンC0とコモンC4とをONにする第1コモンデータと、コモンC1とコモンC5とをONにする第2コモンデータと、コモンC2とコモンC6とをONにする第3コモンデータと、コモンC3とコモンC7とをONにする第4コモンデータの4種類のコモンデータが設けられており、それら第1〜第4コモンデータが、LED出力カウンタの増加に応じてその順序で循環的に選択されるようになっている。
これにより、1割込み毎(例えば4ms毎)に、遊技情報表示手段211の点灯対象はLEDグループ211a→211b→211c→211d→211a→…のように順次変化し、同様に性能表示手段216(性能情報表示手段214)の点灯対象は7セグ表示部214a→214b→214c→214d→214a→…のように順次変化する。
続いて、LED出力カウンタについて、最下位を第0ビットとしたときの第5ビットの値を判定し(S245)、その値に応じて2つのLEDデータ出力情報テーブルA,B(図67(b))の何れかを選択する(S246a,246b)。これにより、割込み32回(128ms)毎にLEDデータ出力情報テーブルを切り替えることができる。
ここで、LEDデータ出力情報テーブルA,Bは、遊技情報表示手段211に接続されるLEDデータポート1に対応しており、図67に示すように夫々第1〜第4コモンデータに対応する第1〜第4LEDデータA0〜A3,B0〜B3が設けられている。即ち、第1LEDデータA0,B0は、コモンC0に対応する遊技情報表示手段211のLEDグループ211a(特別図柄表示手段30)のLEDデータであり、第2LEDデータA1,B1は、コモンC1に対応する遊技情報表示手段211のLEDグループ211bのLEDデータであり、第3LEDデータA2,B2は、コモンC2に対応する遊技情報表示手段211のLEDグループ211c(普通保留個数表示手段31、特別保留個数表示手段33等)のLEDデータであり、第4LEDデータA3,B3は、コモンC3に対応する遊技情報表示手段211のLEDグループ211d(普通図柄表示手段29等)のLEDデータである。
LEDデータ出力情報テーブルA,Bの何れかを選択すると(S246a,S246b)、そのLEDデータ出力情報テーブルからLED出力カウンタの値に対応するLEDデータを選択し(S247)、そのLEDデータをLEDデータポート1に出力し(S248)、LED管理処理を終了する。
以上の処理により、遊技情報表示手段211の4つのLEDグループ211a〜211dを4ms毎に順次切り替えつつ点灯させることができ、しかも同一グループで2種類の表示態様を128ms毎に切り替えることができる。
図64のタイマ割込み処理に戻って説明を続ける。以上説明したLED管理処理(S143)が終了すると、全レジスタの内容をスタック領域に退避させた後(S144)、性能表示更新処理(S145)を実行する。この性能表示更新処理(S145)は、性能表示集計除算処理(図57のS34)で算出した第1,第2ベース値等に基づいて性能表示手段216の表示を更新する処理である。
性能表示更新処理(S145)では、図68に示すように、まずスタックポインタを退避させ(S251)、領域外RAMチェック処理(S252)を実行する。領域外RAMチェック処理(S252)では、例えば図69に示すように、領域外RAMに異常があるか否かを判定し(S261)、領域外RAMに異常があると判定することを条件に(S261:Yes)、S262〜S264の処理を実行する。即ち、領域外RAMを初期化する(S262)と共に、動作確認フラグをON(動作確認中)に設定し(S263)、動作確認タイマに初期値(例えば5秒に対応する値)をセットする(S264)。これにより、領域外RAMの初期化後には必ず動作確認処理が実行される。
領域外RAMチェック処理(図68のS252)に続いては、例えば性能表示手段出力処理(S253)を実行する。この性能表示手段出力処理(S253)では、前回の割込み時までに識別表示部出力バッファ及び数値表示部出力バッファ(所定記憶領域)にセットされたデータを、LED管理処理(図66)で選択されたコモン(7セグ表示部)に応じてLEDデータポート2(図54)に出力することにより、性能表示手段216に所定の表示を行う。識別表示部出力バッファ、数値表示部出力バッファは、識別表示部、数値表示部の各表示パターンデータを格納するためのもので、何れも領域外RAMに設けられている。なお、この性能表示手段出力処理(S253)は、後述する動作確認処理(S255)及び表示更新処理(S256)の後に実行してもよい。
性能表示手段出力処理(S253)に続いては、動作確認フラグがON(動作確認中)であるか否かを判定し(S254)、動作確認フラグがONであれば、性能表示手段216の動作確認を行う動作確認処理(S255)を、ONでなければ、性能表示手段216の表示更新を行う表示更新処理(S256)を実行する。
動作確認処理(S255)により、性能表示手段216を構成する全ての7セグ表示部214a〜214dが0.3秒等の所定周期で全点滅する動作確認が所定時間(ここでは5秒間)行われる。動作確認が終了すると動作確認フラグがOFFに切り替えられる。なお、動作確認の継続時間を計時する動作確認タイマは電源投入時(図63のS122)に初期値(5秒)がセットされるようになっているため、動作確認中に電断した場合、その後の電断復帰時には、電断前の状態から動作確認が再開されるのではなく、再び5秒間の最初から動作確認が行われる。
なお、以上の動作確認処理中も、性能表示集計除算処理(図57のS34)は実行され、少なくともベース値の算出に必要なカウント処理は行われる。これにより、動作確認中の入賞やアウトへの入球についても、動作確認後に表示されるベース値に正確に反映させることが可能となる。なお、動作確認中はベース値は表示されないため、動作確認中の性能表示集計除算処理では少なくともカウント処理を行えばよいが、ベース値の算出まで行うようにしてもよい。
また、表示更新処理(S256)により、全点滅(動作確認)を終了した後の性能表示手段216に第1ベース値と第2ベース値とが例えば5秒毎に切り替え表示される。なお、性能表示手段216を構成する4つの7セグ表示部214a〜214dは、例えば上位2桁の7セグ表示部214d,214cがベース値の種類(第1,第2表示部の別)を示す識別表示部、下位2桁の7セグ表示部214b,214aがベース値の数値を表示する数値表示部となっている。数値表示部に第1ベース値を表示する場合には、識別表示部には例えば「bL.」と表示し、数値表示部に第2ベース値を表示する場合には、識別表示部には例えば「b6.」と表示する。ベース値は例えば小数第一位を四捨五入した上で数値表示部に表示するが、四捨五入後の値が3桁以上の場合には、数値表示部にオーバーフローを示す「99.」等を表示する。
なお、性能表示手段216は複数種類のベース値(ここでは第1,第2ベース値)の表示切り替えを所定時間(例えば5秒)毎に行うこととするが、例えば扉開放時等の所定期間のみ性能表示手段216を作動させてもよいし、ボタン操作等に基づいて第1,第2ベース値を切り替えるようにしてもよい。
動作確認処理(S255)又は表示更新処理(S256)の実行後は、スタックポインタを復帰させ(S257)、性能表示更新処理を終了する。
以上の性能表示更新処理(図64のS145)が終了すると、退避していたレジスタの内容を復帰させ(S146)、WDTをクリアして(S147)、タイマ割込み処理を終了する。
以上、本発明の各実施形態について詳述したが、本発明は各実施形態に限定されるものではなく、その趣旨が逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。遊技機としてパチンコ機を例示しているが、パチンコ機1、アレンジボール機等の弾球遊技機は勿論のこと、スロットマシン等を含む各種の遊技機においても同様に実施可能である。
ラッチ手段80〜82,168,169により着脱可能に取り付ける対象として、演出制御基板ケース65、液晶制御基板ケース66、主制御基板ケース67、裏カバー85等を例示したが、電源基板ケース69、払い出し制御基板ケース70等でもよいし、それら以外のものでもよい。またラッチ手段80〜82,168,169による取り付け対象は開閉自在に構成された開閉部材、着脱自在に構成された着脱部材の何れでもよい。従って、演出制御基板ケース65、裏カバー85等に限定されるものではない。
ラッチ手段80〜82,168,169は、係合体123と、係合体123に押し引き操作可能に設けられた操作体124とを備えたものであれば、実施形態に例示する構造以外のものでもよい。また操作体124は押し込み位置Aのときに周辺部材と略同高さであり、引き出し位置Bのときに周辺部材よりも突出状態であってもよいし、逆に押し込み位置Aのときに周辺部材よりも凹んだ状態であり、引き出し位置Bのときに周辺部材と略同高さであってもよい。
ラッチ手段80〜82,168,169の周辺には、操作体124とその周辺部材との間に操作空間があればよい。従って、操作体124の周辺に操作空間があれば、その操作体124の全周に周辺部材があってもよいし、操作体124の全周辺の内、その一部に周辺部材があり、それ以外の部分が開放状であってもよい。なお、操作体124の全周辺に操作空間をおいて周辺部材を設けるよりは、操作体124の周辺の一部に周辺部材を配置する方が、取り付け対象の端部側にラッチ手段80〜82,168,169を配置できる利点がある。周辺部材は、ラッチ手段80〜82の操作体124よりも高くてもよい。
演出系調整手段として効果音演出用のスピーカ46の音量を調整する音量調整スイッチ128を例示しているが、演出系の調整手段であれば何であっても同様に実施可能である。例えば、前扉4、センターケース23等の前面側にLED等の発光演出手段を設ける場合には、その発光演出手段の光量を調整する光量調整スイッチでもよい。また音量と光量とを複合的に調整するものでもよい。
遊技情報クリア手段としてはRAM、その遊技情報をクリアするRAMクリアスイッチ等が代表的であるが、その他のものでもよい。またRAM、RAMクリアスイッチは払い出し制御基板98の他、主制御基板86に設けてもよい。
演出系調整手段を構成する音量調整スイッチ128の操作部128aは、回動操作式、押圧操作式、直線摺動操作式の何れでもよい。裏カバー85の放熱孔185を介して音量調整スイッチ128の操作部128aを操作可能にする場合、その放熱孔185は裏カバー85の他の周辺部分の放熱孔185と同じ形状にしてもよいし、放熱孔185の内、その操作部128aに対応する部分に他の部分よりも大きな開口部を設けてもよい。また操作部128aに対応する放熱孔185自体を、周辺の他の放熱孔185よりも大きくしてもよい。
また演出制御基板87を収容する演出制御基板ケース65、液晶制御基板ケース66に放熱孔(ケース放熱孔)102,103を、演出制御基板ケース65、液晶制御基板ケース66を覆う裏カバー85に放熱孔(カバー放熱孔)185を夫々備え、その放熱孔185には、放熱孔102,103と重なる第1カバー放熱孔185aと、放熱孔102,103と重ならない第2カバー放熱孔185bとがある場合、第2カバー放熱孔185bの開口幅y2を、第1カバー放熱孔185aの開口幅y1よりも大きくすることが望ましい。
例えば、第1カバー放熱孔185a、第2カバー放熱孔185bが共に丸孔の場合には、第2カバー放熱孔185bの直径(開口幅)を、第1カバー放熱孔185aの直径(開口幅)よりも大きくすることが望ましい。
また第1カバー放熱孔185a、第2カバー放熱孔185bが左右方向に長い長孔状の場合には、第2カバー放熱孔185bの上下方向の開口幅を、第1カバー放熱孔185aの上下方向の開口幅よりも大きくすることが望ましい。
第1カバー放熱孔185a、第2カバー放熱孔185bが上下方向又は左右方向の長孔の場合、その長孔の長短によって、開口幅の大きい第2カバー放熱孔185bの開口面積が、開口幅の小さい第1カバー放熱孔185aよりも大きくなってもよい。
なお、裏カバー85の放熱孔185は、多数の丸孔と、多数の長孔とを組み合わせて配置してもよい。また裏カバー85に長孔の放熱孔185を設けるに当たっては、その長孔を左右方向及び/又は上下方向に設ける他、斜め方向に配置してもよい。放熱孔185を斜め方向に配置する場合には、裏カバー85の略中央部を中心に対角線方向に複数の放熱孔185を配置してもよい。
複数の放熱孔185を第1所定間隔で配置し、複数のケース放熱孔102,103を第1所定間隔とは異なる第2所定間隔で配置する場合、一方を他方の整数倍としてもよいし、整数倍以外としてもよい。なお、カバー放熱孔185、ケース放熱孔102,103の配列方向が略同じ場合に、第1所定間隔と第2所定間隔とが異なり、第1所定間隔と第2所定間隔との比と、配列方向のカバー放熱孔185の幅とケース放熱孔102,103の幅の比とが異なることが望ましい。
なお、各基板ケース65〜67,69,70の放熱孔102〜106、裏カバー85の放熱孔185の形状は、丸孔、長孔に限定されるものではなく、配置箇所の条件等に応じて丸孔、長孔以外の形状のものを任意に採用することができる。
また演出制御基板ケース65と裏カバー85との場合には、そのケース放熱孔102とカバー放熱孔185との関係は、演出制御基板ケース65側のケース放熱孔領域w2と、裏カバー85側のカバー放熱孔領域w1との少なくとも一部が重なることが条件である。従って、主制御基板ケース67と裏カバー85との場合には、ケース放熱孔領域w2とカバー放熱孔領域w1との間に重なり関係がないので該当しない。
電源基板95のACコネクタ140は、前後方向に挿脱するものが一般的であるが、前後方向以外の左右方向、上下方向に挿脱するようにしてもよいし、斜め方向に挿脱するようにしてもよい。
複数の開封履歴表記部136,160を設ける場合、その各開封履歴表記部136,160は上下方向に並べて配置するのが一般的であるが、左右方向に並べて配置してもよい。開封履歴表記部136,160は履歴シール132,159に印刷して基板ケースに貼付してもよいし、基板ケースに直接印刷してもよい。
複数の開封履歴表記部136,160を所定の隙間を置いて配置する場合、電子部品137の少なくとも一部がその開封履歴表記部136,160間の隙間に対応しておればよいが、電子部品137の中でも特にその端子側を開封履歴表記部136,160間の隙間に対応するように配置することが望ましい。
また開封履歴表記部136,160間の隙間から電子部品137が視認可能な場合、単一の電子部品137の端子だけでなく、複数の電子部品137の端子を視認対象としてもよい。また複数の電子電品が視認可能な場合、それらは同一種類の電子電品でもよいし、異なる種類の電子電品でもよい。更に複数の電子電品は、直列接続、並列接続の何れの接続関係でもよい。
また主制御基板86上の電子電品は、CPU等の主制御ディバイス自体、又は主制御ディバイスに接続されたものでもよい。払い出し制御基板98上の電子電品は、CPU等の払い出し制御ディバイス自体、又は払い出し制御ディバイスに接続されたものでもよい。電子部品137が主制御ディバイス、払い出し制御ディバイス等の制御素子の場合には、その制御素子自体の製品番号等の製品情報の少なくとも一部が隙間部分から見えるようにすることが望ましい。
電源コード144、アース線145を束ねる場合、電源コード144の二股部分で電源コード144とアース線145とを結び合わせてもよい。要は電源コード144の二股部分が裂けないようになっておれば十分である。
なお、開封履歴表記部136,160は、開封者名等を記入し、その後の判読を容易にする上からは、不透明であることが望ましいが、開封者名の記入等が可能であれば、多少の透過性を有する半透明、履歴シール132の周辺部分の透過度に比べて透過度の低い半透明でもよい。
また電子部品137の少なくとも一部が開封履歴表記部136,160間の隙間部分に対応するように配置するに当たっては、電子部品137の背面側に、その電子部品137自体の製品番号等の製品情報を表記した表記部がある場合には、不正行為を防止する観点からは、その表記部の製品情報の少なくとも一部が隙間部分から見えるようにしてもよい。
第10の実施形態で示したように、設定を変更するための設定変更機能を主制御基板86に搭載する場合、設定変更操作手段213、遊技情報クリア手段162、設定表示手段215(例えば性能情報表示手段214の少なくとも一部)等が、設定変更機能に関連する設定変更機能部の一例である。
それら設定変更機能部のうち、設定変更操作手段213、遊技情報クリア手段162については、遊技機後側からアクセスする必要があるため、主制御基板ケース67の外側(後側)に露出させておく必要があるが、設定表示手段215(性能情報表示手段214)については外側から表示内容を視認できればよいため、主制御基板ケース67内に収容しておくことが望ましい。これにより、少なくとも設定表示手段215(性能情報表示手段214)へのアクセスが困難となるため、例えば遊技者に有利な設定値に不正に変更しつつ、設定表示手段215には遊技者に不利な設定値を表示させておくようなゴト行為を防止できる。
設定変更機能は、大当たり確率を変更するものであるため、ゴト行為の痕跡を容易に発見できるようにしておくことが重要である。そこで、各設定変更機能部に接続される電子部品(例えば、主制御CPU→電子部品1→電子部品2→設定変更機能部の順に接続されている場合には、電子部品1と電子部品2の少なくとも一方)については、主制御基板ケース67の管理番号表記部や開封履歴表記部等と前後に重ならない位置に配置することが望ましい。これにより、遊技機後方から主制御基板ケース67を視認した際(主制御基板ケース67の背面部分を通して主制御基板86を視認した際)に、各設定変更機能部に接続される電子部品を容易に確認できる。またその場合、それら電子部品についても、既に説明した電子部品の配置に関する各種構成を採用することが可能である。
また、管理番号表記部や開封履歴表記部に限らず、例えば設定可能な設定値の段階数(設定1〜6等)や設定毎の大当たり確率を表記したシールを主制御基板ケース67に貼付する場合にも同様の構成とすることが望ましい。このように、ケース上にどのような表記を行うかは特に限定されないが、表記部と電子部品との配置関係については、前述のような関係とすることが望ましい。
また、各設定変更機能部に接続される電子部品に限らず、例えばベース値を表示する性能表示手段216に接続されている電子部品(物理的に接続されているものに限らず、例えば主制御CPU→電子部品1→電子部品2→性能表示手段216の順に接続されている場合には、電子部品1と電子部品2の両方を含む)についても、同様の構成としておくことが望ましい。これにより、電子部品に対する何らかの不正により累計遊技におけるベース値を書き換えたりリセットするようなゴト行為が行われたとしても、その痕跡の発見が容易となる。
主制御基板ケース67に設けた各設定変更機能部の後側に位置するように裏カバー85を配置してもよい。これにより、裏カバー85を開放しない限り各設定変更機能部にアクセスできないため、ゴト行為の抑制という面では有利である。また、裏カバー85が主制御基板ケース67の後側に位置する構成を採用しつつ、各設定変更機能部と裏カバー85とが前後に重ならないように、裏カバー85の一部に開口部、切欠部等を設けてもよい。これにより、主制御基板ケース67の一部は裏カバー85と前後関係にあるので、裏カバー85を開放しない限り主制御基板ケース67を容易には取り外せないようにすることができ、ゴト行為を抑制することができると共に、ホール関係者が設定変更を行うために各設定変更機能部にアクセスする際には裏カバー85を開放する必要がなく、設定変更を容易に行うことができる。ホール関係者が設定変更を行う際のアクセスのし易さだけを考慮するならば、裏カバー85が主制御基板ケース67の後側には位置しないような構成としてもよい。
また、各設定変更機能部のうち、一部の機能部については裏カバー85と前後に重ならない位置に配置し、その他の機能部については裏カバー85と前後に重なる位置に配置してもよい。例えば、各設定変更機能部のうち、設定表示手段215については裏カバー85と前後に重なる位置に配置し、その他の設定変更操作手段213、遊技情報クリア手段162等については裏カバー85と前後に重ならない位置に配置してもよい。これにより、設定表示手段215についてはアクセスし難いため、設定情報の表示を変更するゴト行為を抑制できると共に、設定変更操作手段213、遊技情報クリア手段162等については裏カバー85を開放することなくアクセスできるため、設定変更を容易に行うことができる。
また、例えば設定キーを用いてON/OFFを行う設定変更操作手段213の場合、その鍵穴部を裏カバー85と前後に重なる位置に配置してもよい。またこの場合、鍵穴部に設定キーを挿した状態では裏カバー85を閉鎖することができない構成としてもよい。例えば、裏カバー85を閉鎖した状態での鍵穴部とその後側の裏カバー85との間の隙間を、鍵穴部に挿した状態での設定キーの突出高さよりも小さくしておくことが考えられる。これにより、設定変更や設定確認を行った後の設定キーの抜き忘れを防止することが可能である。逆に、設定キーを挿した状態でも、裏カバー85を閉鎖することができる構成としてもよい。これにより、設定変更や設定確認を行った後、設定キーを挿しっぱなしの状態で裏カバー85を閉鎖したとしても、設定キーとの当接により裏カバー85や設定キーが損傷することを防止できる。
また、設定変更操作手段213の鍵穴部を裏カバー85と前後に重ならない位置に配置することにより、設定キーを挿した状態でも裏カバー85を閉鎖することができる構成としてもよい。この場合、裏カバー85を閉鎖した状態で、鍵穴部に挿した設定キーの頭部が裏カバー85よりも後側に突出するように構成してもよい。これにより、設定変更や設定確認を行った後、設定キーを挿しっぱなしの状態で裏カバー85を閉鎖した場合に、裏カバー85から設定キーが突出するため、設定キーの抜き忘れに気付きやすいという利点がある。
各設定変更機能部のうち、裏カバー85と前後に重なる位置に配置するものと、裏カバー85と前後に重ならない位置に配置するものの組み合わせは任意である。なお、設定表示手段215を裏カバー85と前後に重なる位置に配置する場合には、裏カバー85における少なくとも設定表示手段215の後側に対応する部分については、裏カバー85を閉鎖した状態でも設定値を視認できるよう、光透過性とすることが望ましい。また、裏カバー85に設けられた放熱孔を、設定表示手段215と前後に重なる位置に配置してもよい。これにより、設定値を確認する際の視認性が高くなる。また、各設定変更機能部のうち、裏カバー85の放熱孔と前後に重なる位置に配置するものと、裏カバー85の放熱孔と前後に重ならない位置に配置するものの組み合わせは任意である(全て重なる位置でもよいし、全て重ならない位置でもよい)。
設定変更中コマンド(BA5AH)、設定変更完了コマンド(BA09H)、設定確認中コマンド(E021H)、設定確認終了コマンド(E022H)等の設定変更機能に関するコマンド(以下、設定情報コマンドという)を主制御基板86からサブ基板へ送信するためのハーネス(以下、特定ハーネスという)については、裏カバー85と前後に重なる位置に配線することが望ましい。裏カバー85に複数の放熱孔がある場合には、特定ハーネスについては、放熱孔を避けた位置に配線することが望ましい。また、ここでいう「ハーネス」は、両端のコネクタ同士を繋ぐ複数本の信号線により構成されるが、上述のように裏カバー85と前後に重なる位置に配線したり、裏カバー85の放熱孔を避けて配線したりするのは、複数本の信号線のうち少なくとも設定情報コマンドが送信される信号線を含んでいればよい。これにより、遊技機後側から特定ハーネスへアクセスすることが困難となり、例えば特定ハーネスや特定ハーネスの信号線を挿脱して不正な電子部品を仕込むことにより、本来の設定情報コマンドとは異なる情報を不正にサブ基板へ送信するようなゴト行為を抑制できる。
また特定ハーネスを、裏カバー85と前後に重ならない位置に配線したり、裏カバー85の放熱孔と前後に重なる位置に配線してもよい。これにより、遊技機後側からの特定ハーネスへのアクセスが容易になるとともに、特定ハーネスの遊技機後側からの視認性が高くなり、目視による確認を容易に行うことができる。また、特定ハーネスについては、複数の信号線の周りをビニール性等の特定部材などで覆うことで、アクセスを困難にしてもよい。またその場合であっても、前述した配置を採用することでより強固に不正行為を防止することができる。
設定変更中や設定確認中であることを、サブ基板側で制御する電飾手段(枠・盤ランプ)、スピーカ46、液晶表示手段22等により報知するようにしてもよい。また、設定変更中や設定確認中であることを、主制御基板86側で制御する盤ランプや設定表示手段215により報知するようにしてもよい。ここで、サブ基板側で制御する電飾手段(枠・盤ランプ)とは、例えば遊技機の枠側に搭載されている可動体、操作手段、その他装飾部に設けられているLEDや、遊技機の遊技盤側に搭載されている可動体、始動口、アタッカー、センターケースなどの各種遊技部品に設けられているLEDのことである。一方、主制御基板86側で制御する盤ランプとは、遊技機正面から視認可能となるように遊技盤16に設けられた遊技情報表示手段211(図53)等である。
遊技情報表示手段211は、例えば図53に示すように複数(ここでは32個)のLED212を備えた基板を有し、それら複数のLED212が、複数種類の発光表示手段に1個又は複数個ずつ割り当てられている。そして、この遊技情報表示手段211は、主制御基板86側で決定する図柄抽選に関する様々な事項について、サブ制御基板を介さずに、主制御基板86から直接信号を受けて、その内容を複数種類の発光表示手段により報知するようになっている。第10の実施形態では、遊技情報表示手段211により構成される複数種類の発光表示手段として、普通図柄表示手段29、特別図柄表示手段30、普通保留個数表示手段31、特別保留個数表示手段33を例示したが、これに限られるものではなく、通常遊技状態よりも大当たりとなる確率が高い高確率状態か否かを報知する高確率表示手段、通常遊技状態よりも特別図柄始動手段25bの開放時間が長くなる開放延長状態及び/又は特別図柄や普通図柄の変動時間が短縮される時短状態を報知する開放延長/時短表示手段、センターケース23の右側を遊技球が通過するように遊技球を発射した方が遊技者に有利な状態となった場合に、その旨を示す右打ち情報を報知可能な右打ち表示手段、大当たり遊技のラウンド数情報を報知するラウンド数表示手段の少なくとも1つを含むように構成してもよい。また、2つの第1,第2特別図柄を変動表示可能な構成とする場合には、第1特別図柄表示手段、第2特別図柄表示手段、第1特別保留個数表示手段、第2特別保留個数表示手段等を含むように構成してもよい。
そして、設定変更中及び/又は設定確認中に、遊技情報表示手段211を構成するLED212を所定の発光態様で発光させることにより、設定変更中及び/又は設定確認中であることを報知するように構成してもよい。この場合の遊技情報表示手段211の発光態様は、そのLED212の全てを点灯、点滅等させるものでもよいし、上述した複数種類の発光表示手段のうちの一部を点灯、点滅等させるものでもよい。またこのとき、設定変更中と設定確認中とで発光態様を異ならせることで設定変更中であるか設定確認中であるかを識別可能としてもよいし、逆に設定変更中と設定確認中とで発光態様を同じにすることで設定変更中と設定確認中との何れであるかについては識別できないようにしてもよい。
また第10の実施形態の場合、設定変更中や設定確認中は遊技が出来ない状態(具体的には、発射操作が不可能であったり、始動入賞口への入賞が無効であったり、図柄変動に係る処理を実行しない状態などであり、要するに主制御のプログラムとしてこれらの処理を行うためのタイマ割込み処理を未だ開始していない状態)であって、遊技情報表示手段211の各発光表示手段についても本来の発光表示を行うことができない。従って、設定変更中及び/又は設定確認中に、その旨を報知するべく遊技情報表示手段211をどのような発光態様で発光させても、それが図柄変動に関する報知であるとホール関係者が誤認してしまう可能性は低いが、設定変更中及び/又は設定確認中に遊技情報表示手段211を以下のように発光させることでより効果的な報知が可能である。
即ち、遊技情報表示手段211の発光表示手段の全部を点灯/消灯/点滅等させることにより設定変更中や設定確認中であることを報知する場合には、多くのLEDにより視覚的に発光態様を確認し易くすることができる。また、特定単数の発光表示手段のみで報知する場合には、その発光表示手段の発光部が故障していた場合などは報知不可能となるが、全部の発光表示手段を使用して報知する場合にはその心配はない。
また、遊技情報表示手段211の複数種類の発光表示手段のうち、いずれか1つの発光表示手段を点灯/消灯/点滅等させることにより設定変更中や設定確認中であることを報知する場合には、全部の発光表示手段を使用して報知する場合に比べて発光制御のためのプログラム容量を少なくすることができる。またその場合、発光表示手段が単数の発光部(LED)により構成されている場合には、複数の発光部により構成されている場合に比べて視認性は低下するが、主制御から点灯/消灯/点滅を示す制御信号を送信するプログラム容量を更に少なくすることができる。
また、遊技情報表示手段211の複数種類の発光表示手段のうち、少なくとも2以上を組み合わせて点灯/消灯/点滅等させることにより、設定変更中や設定確認中であることを報知する場合には、現在の状況が遊技中ではなく設定変更中或いは設定確認中であると認識させ易くすることができる。例えば、第2特別図柄が第1特別図柄に優先して変動表示されるパチンコ機の場合には、遊技中であれば第1特別図柄と第2特別図柄とが同時に変動することはないため、設定変更中や設定確認中にそれら第1特別図柄と第2特別図柄とに対応する発光表示手段を同時に点灯等させることで、設定変更中或いは設定確認中であると認識させ易くすることができる。もちろんその他の2以上の発光表示手段により、遊技中には起こり得ない発光態様で設定変更中や設定確認中であることを報知するようにしてもよい。
また、遊技情報表示手段211の少なくとも1つの発光表示手段を、遊技中ではあり得ない発光態様で点灯/消灯/点滅等させることにより、設定変更中や設定確認中であることを報知してもよい。例えば、大当たり遊技のラウンド数情報を報知するラウンド数表示手段が、遊技中は点滅状態で表示することがない場合に、このラウンド数表示手段を点滅させることにより設定変更中や設定確認中であることを報知してもよい。
ここで、遊技情報表示手段211の発光表示手段の発光態様として、点灯/消灯/点滅等と説明したが、この場合の点灯、点滅とは、視覚的にそのように認識されるものをいうものとする。即ち、第10の実施形態のようにダイナミック点灯方式により遊技情報表示手段211を制御する場合、点灯状態であっても実際には高速の点滅状態であるが、これは点灯状態とする。点滅状態とは、視覚的に点灯状態(高速の点滅)と消灯状態(消灯)とを所定間隔で繰り返す場合をいう。
また、遊技中に遊技情報表示手段211の発光表示手段を制御する場合にはダイナミック点灯方式とし、設定変更中や設定確認中に遊技情報表示手段211の発光表示手段を制御する場合にはスタティック点灯方式としてもよい。例えば、遊技中は4msのタイマ割込み処理の発生を許可しているため、4ms毎に繰り返し行われる処理を利用して、毎割込み毎に遊技情報表示手段211の発光表示手段のいずれの発光部に点灯に関するデータを送信するかを決定するコモンデータを切り替えることができ、これにより割込み毎に所定間隔で点灯/消灯を繰り返して行うダイナミック点灯制御を行うことが容易である一方、設定変更中や設定確認中は遊技が可能な状態となる前であり、この期間では未だ4msのタイマ割込み処理の発生を許可していないため、同様の処理を実行しようとした場合にはそれを実現するために必要なプログラム容量が大きくなってしまう。その点、設定変更中や設定確認中は遊技情報表示手段211の制御をスタティック点灯方式とすれば、遊技情報表示手段211の発光表示手段のうち、何れかの発光部に対して点灯に関するデータを送信するだけでいいので、ダイナミック点灯制御の場合よりも圧倒的にプログラム容量を少なくすることが可能である。このように、遊技中と設定変更中及び/又は設定確認中とで、遊技情報表示手段211の点灯制御方式を異ならせてもよい。
また、遊技情報表示手段211に、設定変更中及び/又は設定確認中であることを報知するための発光表示手段を、遊技中に使用する発光表示手段とは別に設けてもよい。この場合、設定変更中であることを報知する発光表示手段と、設定確認中であることを報知する発光表示手段とを別に設けてもよい。1種類の発光表示手段(1又は複数個の発光部)で設定変更中と設定確認中とを報知する場合、設定変更中と設定確認中とで発光態様を異ならせることで設定変更中であるか設定確認中であるかを識別可能としてもよいし、逆に設定変更中と設定確認中とで発光態様を同じにすることで設定変更中と設定確認中との何れであるかについては識別できないようにしてもよい。
また、遊技情報表示手段211に、遊技中に使用する発光表示手段とは別に、設定変更中であることを報知する発光表示手段と設定確認中であることを報知する発光表示手段とを設ける場合、両者を隣接するように配置することが望ましいが、他の発光表示手段を挟むように配置してもよい。
第10の実施形態では、設定表示手段215に表示する設定情報に「.(ドット)」を付加するか否かにより、設定変更中と設定確認中との何れであるかを識別可能としたが、例えば性能情報表示手段214を構成する7セグ表示部214a〜214dのうち、設定表示手段215として利用していない7セグ表示部214b〜214dを利用して、これらを所定の発光態様とする(点灯/消灯/点滅等)ことで設定変更中や設定確認中であること報知するようにしてもよい。
また、性能表示手段216は、遊技中はベース値を表示する為に常時作動しているため、基本的に遊技中は消灯状態を所定時間継続するという制御を行うことがない。そのため、設定変更中や設定確認中などの遊技中ではない状態では、あえて消灯状態を継続することで、現在の状態が遊技中ではないと認識させることができ、それにより設定変更中や設定確認中であることを報知することが可能である。このように、性能表示手段216の本来の表示態様を考慮し、点灯状態ではなく敢えて消灯状態とすることで、設定変更中や設定確認中であることを報知するようにしてもよい。また、ベース値を表示するための性能表示手段216を構成する7セグ表示部214a〜214dの1つを設定表示手段215として兼用する場合を例示したが、これに限らず、設定表示手段215と性能表示手段216とを別々に設ける場合であっても、同様の思想により設定変更中や設定確認中であることを報知することが可能である。
更に、設定表示手段215により設定変更中及び/又は設定確認中であることを報知する場合には、設定変更中と設定確認中とで異なる報知態様とするようにしてもよい。この場合のそれぞれの報知態様としては、前述の発光態様をどのように組み合わせてもよく、少なくとも報知態様が異なっていればよい。また、設定表示手段215により設定変更中及び/又は設定確認中であることを報知する際の思想として記載した事項は、前述の遊技情報表示手段211を発光制御する場合にも適用することができる。
続いて、設定変更中や設定確認中であることを主制御側で制御する遊技情報表示手段211(盤ランプ)や設定表示手段215により報知することによるメリットを以下に記載する。仮にサブ側で制御するランプ/スピーカ/液晶表示手段のみによって設定変更中や設定確認中であること報知する場合には、ゴト行為により、主制御基板とサブ制御基板とを接続する信号線を切断されてしまうと、設定変更中や設定確認中であることを報知することができなくなってしまい、例えばホール関係者に知られることのないまま、容易に設定変更や設定確認を行うことが可能になってしまう。一方、サブ側で制御するランプ/スピーカ/液晶表示手段に加えて(或いは代えて)、主制御側で制御する遊技情報表示手段211(盤ランプ)や設定表示手段215により設定変更中や設定確認中であることを報知するようにすれば、仮に主制御基板とサブ制御基板とを接続する信号線を切断された場合であっても遊技情報表示手段211や設定表示手段215による報知は行われるため、ホール関係者がゴト行為に気付くことが可能となる。
また、遊技機前側から視認可能な遊技情報表示手段211と、遊技機後側から視認可能な設定表示手段215とを用いて、設定変更中や設定確認中であることを報知するように構成すれば、遊技機の前側と後側の両方から設定変更中や設定確認中の状態を確認可能である。
また、設定変更中や設定確認中であることを、サブ側(演出制御基板87)で制御するランプ/スピーカ/液晶表示手段(演出手段)では報知せず、主制御側で制御する遊技情報表示手段211や設定表示手段215により報知するように構成してもよいが、サブ側で制御するランプ/スピーカ/液晶表示手段と、主制御側で制御する遊技情報表示手段211や設定表示手段215との両方で報知するように構成することにより例えば識別性がより向上する。
また、設定変更中及び/又は設定確認中であることを報知するための盤ランプとして遊技情報表示手段211を例示したが、主制御基板側で制御するものであればどのような発光手段でもよく、例えば盤側と枠側との何れに設けられているものでもよい。
また、性能表示手段216を構成する複数の7セグ表示部214a〜214dの一部を設定表示手段215として使用する場合、設定表示手段215として使用するときはスタティック点灯制御(第1表示制御)とし、遊技開始後に性能表示手段216として使用するときはダイナミック点灯制御(第2表示制御)とすることも可能であることは上述したとおりである。しかしながら、性能表示手段216を構成する7セグ表示部214a〜214dがダイナミック点灯制御のみを想定したスペックの場合、スタティック点灯制御を行うことで問題が生じる可能性がある。
例えば、性能表示手段216用の7セグの絶対最大定格として、順方向電流の最大値が15mA/seg(スタティック)、ピーク順方向電流の最大値が60mA/seg(duty1/5 pulse width 1ms)(ダイナミック)に規定されている場合に、ベース値を表示するだけであればダイナミック点灯制御のみを考慮すればよいので、ピーク順方向電流の最大値が60mA/seg(duty1/5 pulse width 1ms)を超えない範囲の電流値を設定すればよいが、設定表示手段215として使用する際にスタティック点灯制御を行う場合には、ピーク順方向電流の最大値が60mA/seg(duty1/5 pulse width 1ms)及び順方向電流の最大値である15mA/segを超えない電流値に設定しなくてはいけない。ここで、仮に15mA/segを超えない電流値とした場合には、ダイナミック点灯制御を行う際の1回の点灯時の輝度が低下してしまい、ベース値を表示する際の点灯表示がチラついてしまう恐れがある。
そこで、例えばピーク順方向電流の最大値が60mA/seg(duty1/5 pulse width 1ms)を超えず、順方向電流の最大値である15mA/segを超える範囲の電流値に設定することで、ダイナミック点灯制御時の点灯表示にチラつきが発生しにくいように構成することが可能である。この場合、順方向電流の最大値である15mA/segを超える範囲の電流値に設定されているので、設定変更中や設定確認中にスタティック点灯制御を行う際に、単純に点灯データのみの送信を繰り返すように点灯制御を行うと、当然ながら順方向電流の最大値を超えてしまうことになるが、点灯データと消灯データとを所定間隔で交互に送信する(点灯データを所定時間連続的に送った後、消灯データを所定時間連続的に送ることを繰り返す)ことで、順方向電流の最大値である15mA/segを超える範囲の電流値に設定されているにも拘わらず、最大値を超えないように点灯制御を行うことが可能になる。このように、スタティック点灯制御を用いた疑似的なダイナミック点灯制御を実現するようにしてもよい。即ち、ベース値を表示する際のダイナミック点灯制御時には、点灯させる7セグを指定するためのコモンデータを切り替えることにより、点灯/消灯を繰り返すように点灯制御させる一方、設定値を表示する際に、同様にコモンデータの切り替えを行うとその分制御プログラムが増大してしまうため、コモンデータは切り替えずに、点灯データと消灯データとを所定間隔で交互に送信するような制御を行う。この場合、所定間隔毎に送信するデータを切り替えるだけでいいので、コモンデータを切り替えるよりもはるかに少ないプログラムで点灯制御を実現させることが可能である。以上のように、制御方法を工夫することで、7セグの絶対最大定格を超えないようにスタティック点灯制御とダイナミック点灯制御の両方を実現することが可能である。
また、このような点灯制御を行うのではなく、順方向電流の最大値が60mA/seg(スタティック)、ピーク順方向電流の最大値が60mA/seg(duty1/5 pulse width 1ms)(ダイナミック)として規定されるような高品質の7セグを使用することも考えられる。この場合には、絶対最大定格の値が前述の7セグよりも優れている分、当然部品単価は高くなる。仮に複数のベース値表示用の7セグ(具体的には4個の7セグ表示部214a〜214d)の全てについて高品質の7セグを使用した場合にはコストがかかってしまう。そこで、複数のベース値表示用の7セグ(7セグ表示部214a〜214d)のうち、設定値を表示する7セグ(7セグ表示部214a)については、絶対最大定格の値が優れた7セグを使用し、それ以外のベース値表示用の7セグ(7セグ表示部214b〜214d)については絶対最大定格の値が低い7セグを使用するようにしてもよい。これにより、必要最低限のコストに抑えることができるとともに、設定変更中や設定確認中に、スタティック点灯制御を用いた疑似的なダイナミック点灯制御を行う必要がないので、プログラム容量を削減することができる。
また、設定値を表示する7セグについては、絶対最大定格の値が優れた7セグを使用することとしたが、ピーク順方向電流の最大値及び順方向電流の最大値が同値又はそれ以上/それ以下の近似値である7セグを使用するようにすればよい。また、それ以外のベース値表示用7セグの絶対最大定格として規定されたもののうち、少なくとも順方向電流の最大値と比較して、設定値表示用7セグの順方向電流の最大値の方が大に設定されているものを使用するようにしてもよい。さらに加えて、設定値表示兼用以外のベース値表示用7セグの絶対最大定格として規定されたもののうち、少なくともピーク順方向電流の最大値と比較して、設定値表示用7セグのピーク順方向電流の最大値が同値又はそれ以上/それ以下の近似値に設定されているものを使用するとよい。このように、設定値表示用7セグの方が、ベース値表示用7セグよりも順方向電流の絶対最大定格が優れていることに加えて、ピーク順方向電流の絶対最大定格については、同値又はそれ以上/それ以下の近似値に設定されているものを使用することで、設定変更中や設定確認中のスタティック点灯制御と、遊技中のベース値表示におけるダイナミック点灯制御とを共通の7セグを使って行わなければいけない場合であっても、容易に実現することが可能となる。もちろん、複数のベース値表示用7セグ(設定表示用7セグを含む)の全てに高スペックの7セグを使用してもよい。
RAM異常と判定された場合には、遊技停止状態(電源投入待ち状態)となるが、その際に外部端子を介してセキュリティ信号を出力するように構成してもよい。また、その際に出力されるセキュリティ信号の種類については、設定変更時や設定確認時に出力するセキュリティ信号と同種のものであってもよいし、異なるものであってもよい。またその際、設定表示手段215にてエラー表示を行うようにしてもよい。その場合のエラー表示については、点灯データを送信して所定の点灯態様とするようにしてもよいし、点灯データと消灯データとを所定間隔で交互に送信することで、所定の点滅態様としてもよい。また、性能表示手段216の一部を設定表示手段215としても使用する場合、設定表示手段215にてエラー表示を行うと共に、性能表示手段216におけるそれ以外の表示部は消灯状態としてもよいし、設定表示手段215だけでなく性能表示手段216全体でエラー表示を行うように構成してもよい。
また、設定表示手段215に設定情報を表示する際には、設定表示データテーブルから現在の設定値に対応した点灯パターンを取得して表示する構成としたが、エラー表示用の点灯データについては、設定表示データテーブルを使用することなく点灯データを出力するように構成してもよい。これは、RAM異常時には、設定値ワークの値が異常値となっているため、設定値ワークの値に基づいて設定表示データテーブルから任意の値を取得することが難しいからである。そのため、RAM異常時には、テーブル選択方式ではなく、値を直接指定して出力するように構成することが望ましい。また、これによりテーブルからデータを選択するためのプログラムが必要ないので、プログラム容量を削減することが可能となる。
また、RAMクリア処理が実行された際にセキュリティ信号を出力する構成とし、設定変更中に出力するセキュリティ信号とRAMクリア処理が実行された場合に出力するセキュリティ信号とを共通の信号としてもよい。実施形態では、設定変更中はセキュリティ信号を出力し、設定変更処理が終了した場合にはセキュリティ信号の出力を停止するように構成したが、設定変更処理が終了してもセキュリティ信号の出力を維持し、RAMクリア処理の終了後にセキュリティ信号の出力を停止するように構成してもよい。またこの場合、セキュリティ信号の出力を停止するタイミングは、RAMクリア処理の終了後に限らず、RAMクリア報知の終了後や、RAMクリア報知中の所定タイミングであってもよい。また、セキュリティ信号は所定時間出力されればよいので、設定変更処理の終了後、RAMクリア処理を行う際に、少なくとも所定時間(例:50ms)の間はセキュリティ信号の出力を更に維持した後に出力を停止するようにしてもよい。これにより、設定変更処理+RAMクリア処理を実行する際に、少なくとも所定時間(50ms)のセキュリティ信号の出力を担保することが可能となる。
また、設定変更処理が終了した場合にはセキュリティ信号の出力を一旦停止し、その後にRAMクリア処理を実行した場合に、再度セキュリティ信号を所定時間(例:50ms)出力するように構成してもよい。
また、RAMクリア時には設定値の情報をクリアしない構成としたが、それ以外の一部の情報、例えば停止図柄の情報、エラー情報、変動パターンの切替情報などについてもクリアしないように構成してもよい。ここで、RAMクリア時に停止図柄の情報をクリアしないことにより、設定変更処理+RAMクリア処理が実行されたのか、バックアップ復帰したのかが停止図柄からは推測できない仕様となるので、例えば朝一番のホールにて、停止図柄を確認することで設定変更がなされたか否かを判別し難くすることができる。また、RAMクリア時に一部又は全部のエラー情報をクリアしないことで、電断前に発生した所定のエラー情報について、電断後も引き続きエラー報知等を行うことが可能となる。
また、RAMクリア時に変動パターンの切替情報(例:高確率中に50回変動したら変動パターン選択テーブルAから変動パターン選択テーブルBへ切り替える)をクリアしないことで、設定変更処理+RAMクリア処理の後に、所定回数の図柄変動(50回転)を実行した場合に、変動パターン選択テーブルAから変動パターン選択テーブルBへ切り替わるので、例えば朝一番のホールにて、所定回数の図柄変動遊技を実行することにより設定変更が行われたか否かを判別することが可能となる。このように、あえて設定変更が行われたか否かを判別し易くすることで、遊技の興趣を高めるように構成してもよい。以上のように、RAM領域に設定された種々のワークについては、RAMクリア処理によりクリアするワークとRAMクリア処理にてクリアしないワークとを、例えば遊技性やセキュリティ面を考慮して、必要に応じて使い分けるように構成してもよい。以上の記載はあくまでも一例であり、例として記載していないその他のワークについても、遊技性の向上等を考慮してクリアしないように構成してもよい。