図1、図2に示すように、パチンコ遊技機1には、遊技ホールの島構造に取り付けられる外枠(図示略)に開閉枠2(内枠)が開閉自在に装着され、開閉枠2に開閉扉3が開閉自在に装着されている。開閉扉3に窓3aが形成され、その窓3aに透明板3bが装着されている。開閉枠2の左端部に開閉扉3の左端部が鉛直軸心回りに回動自在に支持され、開閉扉3の右端部には、開閉扉3を開閉枠2に施錠するキーシリンダ3cが装着されている。開閉枠2に遊技盤4が装着され、遊技盤4とその前側の透明板3bとの間に遊技球が流下可能な遊技領域4aが形成され、この遊技領域4aが開閉扉3により開閉される。
開閉扉3には、窓3aの下側に遊技球を貯留する貯留皿5が設けられ、その貯留皿5に遊技者が押下操作可能な演出ボタンSW6aと遊技者が選択操作を行う為の十字キーボタンSW6b、エンターボタンSW6c(「SW」はスイッチを意味する)とを有する演出操作装置6が装着されている。開閉扉3の左右上部には、夫々、音声を出力するスピーカ27a,27bが設けられている。
尚、演出ボタンSW6aは、押下操作が可能なものに限定されず、回動操作可能なダイヤル型ボタンSW、タッチパネルのような接触操作や押圧操作が可能なもの、レバー型SWやハンドル型SWのような傾動操作が可能なものであってもよい。また、演出ボタンSW6aに代えて、例えば、赤外線センサのように、遊技者による所定の操作行為を検出できるセンサを用いてもよい。即ち、遊技者による所定の操作行為を、機械的、電気的、或いは電磁的に検出できるように構成されていればよい。
貯留皿5の右下側に発射ハンドル7が装着されている。発射ハンドル7が回動操作されると、貯留皿5から発射位置に導入された遊技球が発射され、貯留皿5に複数の遊技球が貯留されている場合、複数の遊技球が約0.6秒間隔で連続発射される。発射された遊技球はガイドレール8で案内され遊技領域4aの上部に導入される。尚、遊技者が発射ハンドル7に設けられた発射停止ボタン(図示略)を操作することにより遊技球の発射が一時的に停止される。
図2、図3に示すように、遊技領域4aには、多数の障害釘(図示略)の他、第1始動口10、開閉式の第2始動口11aを有する始動口装置11、ゲート12、開閉式の大入賞口13aを有する大入賞口装置13、複数の一般入賞口14が、夫々、遊技球が入球(入賞)可能に図示の配置で設けられている。第1始動口10、ゲート12、複数の一般入賞口14には、夫々、そこに入賞した遊技球を検出する第1始動口SW10a、ゲートSW12a、複数の一般入賞口SW14aが付設されている。尚、実施例において、「入球」、「入賞」というときには、「通過」を含むものとする。
始動口装置11は、第2始動口11a、第2始動口11aを開閉する開閉部材11b、第2始動口11aに入賞した遊技球を検出する第2始動口SW11c、開閉部材11bを開閉駆動する第2始動口SOL11d(「SOL」はソレノイドアクチュエータを意味する)を有し、第2始動口11aは、通常は遊技球が入賞し難い(入賞不可能な)閉状態となり、この閉状態と遊技球が入賞し易い開状態とに作動し得る。
大入賞口装置13は、大入賞口13a、大入賞口13aを開閉する開閉部材13b、大入賞口13aに入賞した遊技球を検出する大入賞口SW13c、開閉部材13bを開閉駆動する大入賞口SOL13dを有し、大入賞口13aは、通常は遊技球が入賞し難い(入賞不可能な)閉状態となり、この閉状態と遊技球が入賞し易い開状態とに作動し得る。
このパチンコ遊技機1では、遊技者が発射ハンドル7を操作して遊技球を遊技領域4aに発射させる際、発射ハンドル7の回動操作量でもって遊技球の発射強度を調節して、所謂「左打ち」と「右打ち」の打ち分けを行うことができる。「左打ち」では、遊技球がセンタ役物15の左側に位置する左側遊技領域4a1を落下し、「右打ち」では、遊技球がセンタ役物15の上側に形成された右打ち通路を通ってセンタ役物15の右側に位置する右側遊技領域4a2側へ移動して右側遊技領域4a2を落下する。
遊技領域4aに発射された遊技球が、複数の入賞口10,11a,13a,14の何れかに入賞した場合、遊技球1個の入賞につき入賞口10,11a,13a,14毎に設定された数(数個〜10数個)の遊技球が賞球として貯留皿5に払い出され、複数の入賞口10,11a,13a,14の何れにも入賞しなかった場合、最終的に排出口9から遊技領域4aの外部へ排出される。
遊技球が始動口10,11aに入賞すると大当り抽選が行われ、その大当り抽選で当選すると、大入賞口13aが開放する大当り遊技(特別遊技)が発生する。遊技球がゲート12を通過すると当り抽選が行われ、その当り抽選で当選すると、第2始動口11aが開放する補助遊技が発生する。
遊技盤4の右下部に遊技表示盤19が設けられ、この遊技表示盤19は、第1特別図柄表示器19a、第2特別図柄表示器19b、普通図柄表示器19c、第1特別図柄保留ランプ19d、第2特別図柄保留ランプ19e、普通図柄保留ランプ19fを備えている。
第1特別図柄表示器19aには第1特別図柄が変動可能に表示され、第1特別図柄保留ランプ19dには第1特別図柄保留数が表示され、その第1特別図柄保留数が4未満の場合に第1始動口10に遊技球が入賞する毎に1加算される。第2特別図柄表示器19bには第2特別図柄が変動可能に表示され、第2特別図柄保留ランプ19eには第2特別図柄保留数が表示され、その第2特別図柄保留数が4未満の場合に第2始動口11aに遊技球が入賞する毎に1加算される。
第1,第2特別図柄が変動停止状態で、第1特別図柄保留数が1以上の場合、第2特別図柄保留数が0のときには、第1特別図柄保留数が1減算されて第1特別図柄が変動表示を開始して、その後の停止図柄で大当り抽選の結果が表示される。第1,第2特別図柄が変動停止状態で、第2特別図柄保留数が1以上の場合、第1特別図柄保留数にかかわらず、第2特別図柄保留数が1減算されて第2特別図柄が変動表示を開始して、その後の停止図柄で大当り抽選の結果が表示される。
普通図柄表示器19cには普通図柄が変動可能に表示され、普通図柄保留ランプ19fには普通図柄保留数が表示され、その普通図柄保留数が4未満の場合に、遊技球がゲート12を通過する毎に1加算される。普通図柄が変動停止状態で、普通図柄保留数が1以上の場合、普通図柄保留数が1減算されて普通図柄の変動表示が開始され、その後の停止図柄で当り抽選の結果が表示される。
遊技盤4にはセンタ役物15が取り付けられ、このセンタ役物15に演出表示用のメイン画像表示装置16、演出表示用のサブ画像表示装置18及び可動役物装置17が装備されている。センタ役物15は、その枠体15aが遊技盤4に形成された開口部(図示略)に嵌合装着され、その枠体15aの下部には遊技球の遊動領域として機能するセンタステージ15bが形成されている。
メイン画像表示装置16及びサブ画像表示装置18は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)(液晶表示装置)等から構成されている。メイン画像表示装置16は、その表示画面をパチンコ遊技機1の前側からセンタ役物15の枠体15aの内側に視認可能に配置されている。サブ画像表示装置16は、その表示画面をパチンコ遊技機1の前側から視認可能にメイン画像表示装置16よりも前側に且つメイン画像表示装置16の上側に配置されている。メイン画像表示装置16及びサブ画像表示装置18に遊技演出として各種演出画像(動画を含む)が、遊技の状態に応じて予め設定された各種演出画像のレイヤーの優先順位(上位・下位)に従って表示される。
メイン画像表示装置16の表示画面の中央部の図柄表示領域16aには、装飾用(演出用)の図柄として横方向に3列に表示された3つの演出図柄が上から下へ(或いは、右から左へ)スクロールするように変動表示され、これら3つの演出図柄が大当りの判定結果を示す表示態様で停止表示される。また、メイン画像表示装置16の表示画面には、3つの演出図柄の変動表示中に大当りとなる可能性を示唆する示唆演出が行われる。演出図柄は、「1」〜「9」の9個の数字図柄が縦方向に連続して記された数列からなるもの、「1」〜「9」の9個の数字図柄に夫々キャラクタ画像を組み合わせた装飾性を有する複数の特定図柄が縦方向に連続して記されたものである。
第1特別図柄表示器19aにおける第1特別図柄の変動表示と、メイン画像表示装置16における3つの演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器19bにおける第2特別図柄の変動表示と、メイン画像表示装置16における3つの演出図柄の変動表示とは同期している。
第1特別図柄表示器19aにおいて大当り図柄が停止表示されるとき、又は、第2特別図柄表示器19bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、メイン画像表示装置16の図柄表示領域16aに大当りであることを示す3つの演出図柄の組み合わせ表示態様(例えば、図2に示す「777」)が停止表示される。また、第1特別図柄表示器19aにおいてハズレ図柄が停止表示されるとき、又は、第2特別図柄表示器19bにおいてハズレ図柄が停止表示されるときには、メイン画像表示装置16の図柄表示領域16aにハズレであることを示す3つの演出図柄の組み合わせ表示態様(例えば、「213」)が停止表示される。
メイン画像表示装置16の表示画面の下部には、第1特別図柄保留数を表示する第1保留記憶表示領域16bと、第2特別図柄保留数を表示する第2保留記憶表示領域16cが設けられ、特別図柄の変動表示に対応した可変表示の保留数(特別図柄保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。第1,第2保留記憶表示領域16b,16cにおいて、第1及び第2特別図柄保留記憶の何れの保留記憶であるかを認識可能な態様で表示される。例えば、図2に示すように、第1特別図柄保留記憶は「○」で表示され、第2特別図柄保留記憶は「●」で表示される。
可動役物装置17は、メイン画像表示装置16やサブ画像表示装置18に表示される演出画像に応じて作動し、可動役物17aをメイン画像表示装置16の画面前側の進出位置とセンタ役物15の右側側部の後側の退避位置とにわたって移動させる。
次に、パチンコ遊技機1の制御系について説明する。
図3に示すように、制御装置20には、その制御構成を形成する基板として主に、遊技制御基板21、払出制御基板22、演出制御基板23、画像・音声制御基板24、ランプ制御基板25を備え、これら制御基板21〜25の制御部は、夫々、CPUと、ROMと、RAMと、入出力インターフェース(I/O)(図示略)と、を有する。演出制御基板23の制御部は更にリアルタイムクロック(RTC)を有する。
遊技制御基板21の制御部は、第1,第2始動口SW10a,11c、ゲートSW12a、大入賞口SW13c、複数の一般入賞口SW14aからの信号、払出制御基板22からの制御情報を受けて、第2始動口SOL11d、大入賞口SOL13d、図柄表示器19a〜19c、図柄保留ランプ19d〜19fを制御し、払出制御基板22、演出制御基板23に制御情報を出力して、遊技の進行を制御する。尚、これらSW10a,11c,13c,14aは、フォトSWや近接SW等の無接点SWや、マイクロSWなどの有接点SWで構成することができる。
払出制御基板22の制御部は、遊技制御基板21の制御部からの制御情報、払出球検出SW26b、球有り検出SW26c、満タン検出SW26dからの検出信号を受けて、払出モータ26aの駆動動作を制御し、遊技制御基板21の制御部に制御情報を出力する。
演出制御基板23の制御部は、遊技制御基板21、画像・音声制御基板24、ランプ制御基板25の制御部からの制御情報、演出操作装置6(演出ボタンSW6a、十字キーボタンSW6b、エンターボタンSW6c)からの信号を受けて、画像・音声制御基板24、ランプ制御基板25に制御情報を出力する。
画像・音声制御基板24の制御部は、演出制御基板23の制御部からの制御情報を受けて、メイン画像表示装置16、サブ画像表示装置17、スピーカ27a,27bを制御し、演出制御基板23の制御部に制御情報を出力する。
ランプ制御基板25の制御部は、演出制御基板23の制御部からの制御情報、可動役物装置17(原点SW)からの信号を受けて、演出表示用の枠ランプ28a、盤ランプ28b、可動役物装置17(電動モータ)を制御し、演出制御基板23の制御部に制御情報を出力する。
図4に示すように、遊技制御基板21の制御部により、図示の各手段40〜46、52〜60が構成されている。
乱数更新手段40は、大当り遊技を行うか否かを判定するための大当り乱数を設定範囲(0〜199)内で微小時間(0.1μs)毎に順次更新し、また、大当り遊技を行う場合に大当り図柄を決定するための大当り図柄乱数を設定範囲(0〜199)内で微小時間(4ms)毎に順次更新する。
乱数更新手段40は、リーチ乱数、変動パターン乱数を、夫々、設定範囲(0〜99)内で微小時間毎に順次更新する。リーチ乱数は、大当り遊技を行わない(ハズレ)場合に、特別図柄の変動パターン(変動時間)を、メイン画像表示装置16で遊技者に大当り遊技が行われる可能性が高いことを示唆するリーチ演出が実行可能な特定変動時間(13.5s)以上の特定変動パターンにするか否かを判定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定するための乱数である。
図柄情報取得手段41は、遊技球が第1始動口10に入賞したときに第1特別図柄保留数が4未満の場合に乱数取得条件が成立して、乱数更新手段40により更新された大当り乱数、大当り図柄乱数及び変動パターン乱数から取得した各種乱数値(大当り乱数値、大当り図柄乱数値、変動パターン乱数値)を1組の第1特別図柄情報として取得する。
図柄情報取得手段41は、遊技球が第2始動口11aに入賞したときに第2特別図柄保留数が4未満の場合に乱数取得条件が成立し、乱数更新手段40により更新された大当り乱数、大当り図柄乱数及び変動パターン乱数から取得した各種乱数値(大当り乱数値、大当り図柄乱数値、変動パターン乱数値)を1組の第2特別図柄情報として取得する。
図柄情報取得手段41により取得され、特別図柄情報記憶手段42に記憶されている第1特別図柄情報の数が第1特別図柄保留数となり、図柄情報取得手段41により取得され、特別図柄情報記憶手段42に記憶されている第2特別図柄情報の数が第2特別図柄保留数となる。
第1,第2特別図柄が変動停止状態で、第1,第2特別図柄保留数の何れかが1以上の場合、特別図柄の変動表示を開始させる始動条件が成立し、この始動条件の成立毎に、特別図柄情報記憶手段42に記憶されている特別図柄情報が、順次1ずつ特別図柄情報判定手段43による判定に供して、特別図柄情報記憶手段42から消去(保留消化)される。ここで、複数の特別図柄情報が保留されている場合、それら複数の特別図柄情報は、図柄情報取得手段41により取得された順番で前記判定に供して保留消化され、但し、第1,第2特別図柄情報の両方が特別図柄情報記憶手段42に記憶されている場合、第2特別図柄情報が第1特別図柄情報よりも優先して前記判定に供して保留消化される。
特別図柄情報判定手段43において、大当り判定手段43aは、始動条件の成立により保留消化された当該特別図柄情報の大当り乱数に基づいて、遊技者に有利な大当り遊技を行うか否かを判定する大当り抽選を行う。具体的に、大当り判定手段43aは、図5に示す大当り判定テーブルを用いて、当該特別図柄情報の大当り乱数値が大当り特定値と一致した場合、大入賞口13aを開放する大当り遊技を行うと判定する。大当り判定手段43aにより大当り遊技を行うと判定される大当り当選確率の遊技状態として、大当り当選確率が相対的に低い「低確率遊技状態」と、大当り当選確率が相対的に高い「高確率遊技状態」とがある。
低確率遊技状態と高確率遊技状態の何れの遊技状態のときも、大当り乱数の取り得る範囲は、「0」〜「299」の300個に設定される。低確率遊技状態では、大当り当選確率が、例えば、1/300に設定され、300個の大当り乱数の中から取得した大当り乱数値が、大当り特定値と一致する「3」である場合、大当りと判定される。一方、高確率遊技状態では、大当り当選確率が、例えば、10/300に設定され、300個の大当り乱数の中から取得した大当り乱数値が、大当り特定値と一致する「3」、「7」、「36」、・・・「250」の10個の何れかである場合、大当りと判定される。このように、高確率遊技状態のときは、低確率遊技状態のときよりも、大当り当選確率が高いから、遊技者に有利な遊技状態となる。
図柄判定手段43bは、大当り判定手段43aにより大当り遊技を行うと判定された場合、当該特別図柄情報の大当り図柄乱数値に基づいて、停止表示する大当り図柄を判定(選択)し、その判定した大当り図柄に応じて、大入賞口13aの開放パターンが異なる複数の大当り遊技のうちから1の大当り遊技を決定すると共に、大当り遊技の終了後の遊技状態を決定する。大当り遊技では、決定された大入賞口13aの開放パターンによって、獲得できる賞球数が異なる。
図柄判定手段43bは、大当り判定手段43aにより大当り遊技を行うと判定された場合、図6に示す大当り図柄判定テーブルを用いて、複数の大当り図柄(図6に示す大当り図柄X1〜X4、大当り図柄Y1〜Y4)の何れか1つを選択し、大当り遊技を行わない(ハズレ)と判定された場合、ハズレ図柄を選択する。大当り図柄乱数の取り得る範囲は、当該特別図柄情報が第1特別図柄と第2特別図柄情報の何れの場合も、「0」〜「249」の250個に設定される。
図6に示すように、大当り図柄X1、X2、Y1、Y2は、「確変大当り」と称される大当りの判定結果を示す判定図柄である。大当り図柄X3、Y3は、「突確大当り」と称される大当りの判定結果を示す判定図柄である。大当り図柄X4、Y4は、「通常大当り」と称される大当りの判定結果を示す判定図柄である。
当該特別図柄情報が第1特別図柄情報である場合、3%の割合で大当り図柄X1が選択され、37%の割合で大当り図柄X2が選択され、10%の割合で大当り図柄X3が選択され、50%の割合で大当り図柄X4が選択される。当該特別図柄情報が第2特別図柄情報である場合、60%の割合で大当り図柄Y1が選択され、5%の割合で大当り図柄Y2が選択され、5%の割合で大当り図柄Y3が選択され、3%の割合で大当り図柄Y4が選択される。
当該特別図柄情報が大当りとなる第1特別図柄情報である場合には、通常大当りとなる大当り図柄X4が選択される割合が高く設定され、その一方で、当該特別図柄情報が大当りとなる第2特別図柄情報である場合には、確変大当りとなる大当り図柄Y1が選択される割合が高く設定されている。
特別図柄情報判定手段43において、リーチ判定手段43cは、大当り判定手段43aにより大当り遊技を行わない(ハズレ)と判定された場合、当該特別図柄情報のリーチ乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターン(変動時間)を、メイン画像表示装置16でリーチ演出を実行するための特定変動パターンにするか否かを判定する。大当り判定手段43aにより大当り遊技を行うと判定された場合には、基本的に、メイン画像表示装置16の表示画面において3つの演出図柄の表示態様が所定のリーチ状態で表示される。
特別図柄情報判定手段43において、変動パターン判定手段43dは、大当り判定手段43aによる判定結果に基づいて図柄判定手段43bにより選択された判定図柄(大当り図柄X1〜X4、Y1〜Y4、ハズレ図柄の何れか)、リーチ判定手段43cによる特定変動パターンにするか否かの判定結果、変動パターン乱数値等に基づいて、特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定する。
特別図柄表示制御手段44は、第1特別図柄情報が保留消化されたことを契機に第1特別図柄の変動表示を開始させ、第2特別図柄情報が保留消化されたことを契機に第2特別図柄の変動表示を開始させ、当該変動パターンで規定される変動時間にわたって特別図柄を変動表示させて、当該判定結果を示す判定図柄を確定停止表示させる。
特別図柄表示制御手段44は、大当り判定手段43aにより大当り遊技を行うと判定された場合には、図柄判定手段43bにより選択された大当り図柄X1〜X4、Y1〜Y4のうちの何れか1つの大当り図柄を確定停止表示させ、大当り遊技を行わない(ハズレ)と判定された場合には、ハズレ図柄を確定停止表示させる。
特別遊技実行手段45は、大当り判定手段43aにより大当り遊技を行うと判定された場合、大当り図柄が確定停止表示されると、その確定停止表示された大当り図柄(大当り図柄X1〜X4、Y1〜Y4の何れか)に応じた開放パターンで大入賞口13aを開放する大当り遊技を実行する。大当り遊技は、オープニング遊技と、複数回のラウンド遊技(長開放ラウンド遊技又は短開放ラウンド遊技)と、エンディング遊技とから構成されている。
大当り図柄X1、X2、X4、Y1、Y2、Y4の何れかが確定停止表示されると、大当り図柄X3、Y3による大当り遊技よりも有利度合いが高い大当り遊技が行われる。有利度合いが高い大当り遊技とは、大入賞口13aへの遊技球の入賞により賞球を獲得できる大当り遊技であり、大当り図柄X1、Y1が確定停止表示されると、大当り図柄X2、Y2よりも、有利度合いが高い大当り遊技が継続される期間が長く設定されている。
具体的に、図7に示すように、大当り図柄X1、Y1が確定停止表示されると、16R(「R」はラウンドを意味する)の長開放ラウンド遊技が行われ、大当り図柄X2、Y2が確定停止表示されると、4Rの長開放ラウンド遊技が行われる。長開放ラウンド遊技では、実行されるラウンド数にわたって大入賞口13aが開閉され、各ラウンド遊技では、大入賞口13aの開放開始後、大入賞口13aに遊技球が例えば10個入賞する規定入賞個数及び例えば29.5秒の規定開放時間が経過する何れかのラウンド終了条件が成立すると、大入賞口13aが閉塞される。各ラウンド遊技において大入賞口13aへの1個の遊技球の入賞に対して例えば15個の賞球の払い出しが行われる。
大当り図柄X3、Y3が確定停止表示されると、2Rの長開放ラウンド遊技が行われる。尚、大当り図柄X3、Y3が確定停止表示されると、2Rの短開放ラウンド遊技を行ってもよい。短開放ラウンド遊技では、実行されるラウンド数にわたって大入賞口13aが開閉され、各ラウンド遊技では、大入賞口13aの開放開始後、大入賞口13aに遊技球が例えば10個入賞する規定入賞個数及び例えば0.1秒の規定開放時間が経過する何れかのラウンド終了条件が成立すると、大入賞口13aが閉塞される。
短開放ラウンド遊技は、長開放ラウンド遊技に比べて、大入賞口13aの規定開放時間が極めて短いため、大入賞口13aへの遊技球の入賞が困難なラウンド遊技である。そのため、短開放ラウンド遊技では、大入賞口13aに遊技球が殆ど入賞しないから、賞球を獲得できる実質的なラウンド数は「0」Rである。
大当り遊技において、各ラウンド遊技終了時から次ラウンド遊技開始時までの大入賞口13aが閉塞しているインターバル期間は、約2.0秒に設定されている。このインターバル期間は、各ラウンド遊技において開放している大入賞口13aに入賞した遊技球が、次ラウンド遊技での入賞とならないように、次ラウンド遊技開始時までに、大入賞口SW13cにより確実に検出され得る時間としている。
事前判定手段46は、特別図柄情報記憶手段42に記憶されている特別図柄情報が特別図柄情報判定手段43により判定される前に、具体的には、図柄情報取得手段41により特別図柄情報が取得された際に、その特別図柄情報に対して、特別図柄情報判定手段43による判定と同等の判定(即ち、大当り遊技を行うか否かの判定、大当り図柄及びハズレ図柄の何れかを決定、特定変動パターンにするか否かの判定、特別図柄の変動パターンの決定)を事前に行う。
乱数更新手段40は、第2始動口11aを開放する補助遊技を行うか否かを判定するための当り乱数を、設定範囲(0〜199)内で微小時間(4ms)毎に順次更新し、また、補助遊技を行うと判定した場合に当り図柄を決定するための当り図柄乱数を、設定範囲(0〜9)内で微小時間(4ms)毎に順次更新する。
図柄情報取得手段41は、遊技球がゲート12を通過したときに普通図柄保留数が4未満の場合に乱数取得条件が成立して、乱数更新手段40により更新された当り乱数及び当り図柄乱数から取得した当り乱数値及び当り図柄乱数値を1組の普通図柄情報として取得する。図柄情報取得手段41に取得され、普通図柄情報記憶手段52に記憶されている普通図柄情報の数が普通図柄保留数となる。
普通図柄が変動停止状態で、普通図柄保留数が1以上の場合、普通図柄の変動表示を開始させる始動条件が成立して、この始動条件の成立毎に、普通図柄情報記憶手段52に記憶されている普通図柄情報が、順次1ずつ普通図柄情報判定手段53による判定に供して、普通図柄情報記憶手段52から消去(保留消化)される。ここで、複数の普通図柄情報が保留されている場合、それら複数の普通図柄情報は、図柄情報取得手段41により取得された順番で前記処理に供して保留消化される。
普通図柄情報判定手段53において、当り判定手段53aが、始動条件の成立により保留消化された当該普通図柄情報の当り乱数値に基づいて、遊技者に有利な補助遊技を行うか否かを判定する。当り判定手段53aにより補助遊技を行うと判定された場合、図柄判定手段54bが、当該普通図柄情報の当り図柄乱数値に基づいて、停止表示させる当り図柄を決定すると共に、当り図柄に対応した第2始動口11aの開放パターンによる有利度合いの異なる複数の補助遊技の何れを行うかを決定し、補助遊技を行わないと判定された場合、ハズレ図柄を決定する。
図8、図9に示すように、当り判定手段53aにより補助遊技を行うと判定される普通図柄の当り当選確率の遊技状態として、「非時短遊技状態」と、「時短遊技状態」とがある。時短遊技状態は、非時短遊技状態と比べて、普通図柄の当り(普図当り)の当選確率が相対的に高い(例えば、10/10)。また、時短遊技状態では、当り当選した場合、非時短遊技状態と比べて、第2始動口11aの開放時間が相対的に長い長開放に設定され(例えば、1.0秒×6回、若しくは2.0秒×3回)、また、普通図柄の変動時間が相対的に短い(例えば、0.5秒)短縮状態に設定される。また、時短遊技状態では、非時短遊技状態と比べて、特別図柄の変動時間が短縮される。
このように、時短遊技状態では、遊技球がゲート12を通過すると、比較的高い確率で普図当り当選して、第2始動口11aが長開放されて、遊技球が入賞し易い状態となる。そのため、第2特別図柄の大当り判定が次々と行われる遊技者にとって有利な遊技状態になる。
一方、非時短遊技状態では、時短遊技状態と比べると、普図当り当選確率が相対的に低い(例えば、1/10)。また、非時短遊技状態では、普図当り当選した場合、時短遊技状態と比べて、第2始動口11aの開放時間が相対的に短い短開放に設定され(例えば、0.1秒×1回、若しくは0.1秒×1回+5.6秒×1回)、普通図柄の変動時間が相対的に長い(例えば、12秒)状態に設定される。
このように、非時短遊技状態では、遊技球がゲート12を通過して、普図当り当選しても、第2始動口11aが短開放されることで遊技球が入賞し難い状態となる。
普通図柄表示制御手段54は、普通図柄情報が保留消化されたことを契機に普通図柄の変動表示を開始させ、「非時短遊技状態」が設定されている場合には、12秒間、「時短遊技状態」が設定されている場合には、0.5秒間、普通図柄を変動表示させて、普通図柄情報判定手段53による判定結果を示す当り・ハズレ図柄を停止表示させる。
補助遊技実行手段55は、普図当り図柄a,bの何れかが停止表示されると、その普図当り図柄a,bに応じた開放パターンで第2始動口11aを開放する補助遊技を実行する。第2始動口11aの開放パターンは、普図当り図柄の種類及び非時短・時短遊技状態に応じて設定される。
遊技状態制御手段60は、複数の遊技状態(通常遊技状態、時短遊技状態、確変遊技状態)のうちの1の遊技状態を設定し、その設定した遊技状態で遊技を制御する。具体的に、図10に示すように、遊技状態制御手段60は、遊技状態を、低確率遊技状態又は高確率遊技状態に設定すると共に、非時短遊技状態又は時短遊技状態に設定する。
ここで、低確率遊技状態且つ非時短遊技状態が「通常遊技状態」、低確率遊技状態且つ時短遊技状態が「時短遊技状態」、高確率遊技状態且つ時短遊技状態が「確変遊技状態」と称される。尚、電源投入時には前回の電源遮断時に設定されていた遊技状態を継続的に設定し、電源投入時に所謂RAMクリアが実行された場合には通常遊技状態を設定する。
遊技状態制御手段60は、特別遊技実行手段45により大当り遊技が行われた場合、図7に示すように当該大当り遊技の終了後の遊技状態を設定(移行)する。大当り図柄X1〜X3、Y1〜Y3が確定停止表示された確変/突確大当りの場合、当該大当り遊技の終了後の遊技状態を確変遊技状態に設定する。確変遊技状態の設定後、特別図柄表示器19a,19bでの特別図柄の変動表示回数が、10000回に達するまでに、大当り判定手段43aにより大当り遊技を行うと判定されないと、通常遊技状態に設定変更する。
確変遊技状態では、大当り当選確率が高確率に設定され且つ第2始動口11aに遊技球が入賞し易い状態になるから、第2特別図柄の変動表示を目的とする右打ちによる遊技が行われる。その一方で、通常遊技状態において右打ちによる遊技が行われても、確変遊技状態と比べて、第2始動口11aに遊技球が入賞し難い状態になるから、第2始動口11aへの遊技球の入賞を殆ど見込めない。そのため、通常遊技状態では、第1特別図柄の変動表示を目的とする左打ちによる遊技が行われる。
確変遊技状態では、第2始動口11aへの遊技球の入賞による第2特別図柄の大当り判定が次々と行われると共に、比較的短期間で大当りに当選する可能性が高く、更に、大当りに当選した場合、確変大当りとなる割合が高いため、当該大当り遊技の終了後も確変遊技状態が継続されるから、遊技者にとって非常に有利な遊技状態となる。
大当り図柄X4,Y4が確定停止表示された通常大当りの場合、当該大当り遊技の終了後の遊技状態を時短遊技状態に設定する。時短遊技状態の設定後、特別図柄表示器19a,19bでの特別図柄の変動表示回数が、100回に達するまでに、大当り判定手段43aにより大当り遊技を行うと判定されないと、通常遊技状態に設定変更する。時短遊技状態では、第2始動口11aに遊技球が入賞し易い状態になるから、第2特別図柄の変動表示を目的とする右打ちによる遊技が行われ、第2始動口11aへの遊技球の入賞によって遊技が進行される。
次に、特別図柄情報判定手段43において、変動パターン判定手段43dが特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定するための具体的な処理について説明する。
特別図柄の変動パターンを決定するために、複数の変動パターン決定テーブルを備え、変動パターン判定手段43dは、現在設定されている遊技状態に対応する変動パターン決定テーブルを用いて、特別図柄の変動パターンを決定する。決定した特別図柄の変動パターンに基づいて、特別図柄の変動時間が決定されると共に、演出制御基板23の制御部に送信する特別図柄の変動パターン指定コマンドが特定される。
通常遊技状態が設定されている場合、図11に示す通常遊技状態用の変動パターン決定テーブルを用いて、複数の第1又は第2特別図柄の変動パターンのうちから1の第1又は第2特別図柄の変動パターンが決定される。尚、大当りになる場合には、基本的にリーチを行うため、大当りとなる場合にはリーチ乱数値は参照しない。
具体的に、通常遊技状態において第1始動口10に遊技球が入賞して大当りの判定結果の場合には、図11の大当り変動パターン決定テーブルを用いて、当該第1特別図柄情報の大当り図柄の種類及び変動パターン乱数値に基づいて変動パターン1〜5のうちから1の変動パターンが決定される。大当りの場合には、変動パターン5(変動時間:85秒)が決定される割合が、変動パターン1〜4が決定される割合よりも高く(39%の割合)割り振られているから、変動パターン5は、大当り当選の期待度が最も高い変動パターンであるといえる。
一方、大当り判定手段43aにより大当り遊技を行わない(ハズレ)と判定された場合、当該第1又は第2特別図柄情報のリーチ乱数値、変動パターン乱数値及び第1又は第2特別図柄保留数に基づいて、複数のハズレ用の変動パターンのうちから1の変動パターンを決定する。確変遊技状態のときには、通常遊技状態のときよりも、相対的にハズレのときに(例えば、第2特別図柄保留数が2又は3のときのリーチ割合が低いときに)、変動時間が短い(例えば、3秒)短縮変動の変動パターンが決定される割合が高く設定されている。尚、リーチ乱数、変動パターン乱数は、夫々、「0」〜「99」の100個に設定されている。
確変遊技状態が設定されている場合、図12に示す確変遊技状態用の変動パターン決定テーブルを用いて、複数の第1又は第2特別図柄の変動パターンのうちから1の第1又は第2特別図柄の変動パターンが決定される。具体的に、確変遊技状態において第2始動口11aに遊技球が入賞して大当りの判定結果の場合には、図12の大当り変動パターン決定テーブルを用いて、第2特別図柄情報の大当り図柄の種類及び変動パターン乱数値に基づいて変動パターン111〜120のうちから1の変動パターンが決定される。大当りの場合には、変動パターン115(変動時間:85秒)が決定される割合が、変動パターン111〜114が決定される割合(何れの変動パターンも30%以下の割合)よりも高く(39%の割合)割り振られているから、変動パターン115は、大当り当選の期待度が最も高い変動パターンであるといえる。
その一方で、確変遊技状態において第2始動口11aに遊技球が入賞してハズレの判定結果の場合には、図12のハズレ変動パターン決定テーブルを用いて、第2特別図柄情報のハズレ図柄、リーチ乱数値及び第2特別図柄保留数に基づいて、複数のハズレ変動パターン121〜125のうちから1の変動パターンが決定される。確変遊技状態のときには、通常遊技状態のときよりも、相対的にハズレの判定結果の場合に(例えば、第2特別図柄保留数が2又は3のときのリーチ割合が低いときに(リーチ乱数0〜89))、変動時間が短い短縮変動の変動パターン126(変動時間:3秒)が決定される割合が、変動パターン121(変動時間:8秒)が決定される割合(30%の割合)よりも高く(70%の割合)割り振られている。尚、図示を省略するが、時短遊技状態が設定されている場合、時短遊技状態用の変動パターン決定テーブルを用いて、特別図柄の変動パターンが決定される。
図3、図4に示すように、演出制御基板23、画像・音声制御基板24、ランプ制御基板25の制御部により、遊技演出を演出手段80(メイン画像表示装置16、サブ画像表示装置18、可動役物装置17、スピーカ27a,27b、枠ランプ28a、盤ランプ28b)に行わせる演出制御手段70が構成されている。
演出制御手段70は、遊技制御基板21の制御部から受信した制御情報(制御コマンド)に基づいて、予め設定・記憶された複数の演出パターンの中から実行する1の演出パターンを決定し、該決定した演出パターンに基づいて演出手段80を制御する。これにより、演出パターンに基づく、メイン画像表示装置16及びサブ画像表示装置18による各種演出画像(動画を含む)の表示、可動役物装置17の可動役物17aの動作、スピーカ27a,27bからの音声出力及び枠ランプ28a、盤ランプ28bの点灯点滅動作が実現され、種々の演出態様の遊技演出が行われる。
演出制御手段70は、図柄変動演出制御手段71、演出モード設定手段72、特別遊技演出制御手段73、報知演出制御手段74等を備えている。
図柄変動演出制御手段71は、メイン画像表示装置16において、複数の演出パターンの中から決定された1の演出パターンに基づいて、3つの演出図柄の変動表示を実行させると共に、演出図柄の変動表示中に大当り遊技が行われる可能性があることを示唆する演出(例えば、所定のモチーフに関連したキャラクタを用いた動画による大当り予告演出等)を実行させた後、大当り判定手段43aの判定結果を示す表示態様で3つの演出図柄を停止表示させる図柄変動演出を実行する。
演出パターンを決定するために、演出モード設定手段72により設定されている現在の演出モード(通常モード、確変モード、時短モード)に対応する複数の演出パターン決定テーブルを備え、図柄変動演出制御手段71は、現在設定されている演出モードに対応する演出パターン決定テーブルを用いて、当該特別図柄の変動パターンに対応する演出パターンを決定する。
図13に示す通常モード用の演出パターン決定テーブルには、図11に示す通常遊技状態用の変動パターン決定テーブルに格納された複数の特別図柄の変動パターン(変動パターン1、2、3・・・)の各々に予め対応付けられた複数の演出パターン(演出パターン1、2、3・・・)と、それら複数の演出パターンの各々に対応する複数の演出内容(態様)とが格納されている。
図14に示す確変モード用の演出パターン決定テーブルには、図12に示す確変遊技状態用の変動パターン決定テーブルに格納された複数の特別図柄の変動パターン(変動パターン111、112、113・・・)の各々に予め対応付けられた複数の演出パターン(演出パターン111、112、113・・・)と、複数の演出パターンの各々に対応する複数の演出内容(態様)とが格納されている。
尚、図示を省略するが、時短遊技状態に対応した時短モード用の演出パターン決定テーブルを備え、時短モード用演出パターン決定テーブルには、時短遊技状態用の変動パターン決定テーブルに格納された複数の特別図柄の変動パターンの各々に予め対応付けられた複数の演出パターンと、それら複数の演出パターンの各々に対応する複数の演出内容(態様)とが格納されている。
演出モード設定手段72は、現在設定されている遊技状態に対応する演出モードを設定する。演出モードは、現在設定されている遊技状態を報知するものである。具体的には、通常遊技状態のときは、現在の遊技状態が通常遊技状態であることを報知する通常モードを設定し、確変遊技状態のときは、現在の遊技状態が確変遊技状態であることを報知する確変モードを設定し、時短遊技状態のときは、現在の遊技状態が時短遊技状態であることを報知する時短モードを設定する。
現在の遊技状態に対応する演出モードを設定するにあたり、例えば、現在の遊技状態を報知する演出画像をメイン画像表示装置16に表示させる、及び/又は、メイン画像表示装置16に表示させる背景画像、キャラクタ画像や演出図柄の表示態様(例えば、書体)を他の演出モードにおける表示態様と異ならせることで、現在の遊技状態を報知する。
通常遊技状態のときには、通常モードが設定されているから、図13に示す通常モード用の演出パターン決定テーブルを用いて、例えば、第1特別図柄が大当り図柄になる場合、変動パターン5(変動時間:85秒)が決定されると、変動パターン5に対応する演出パターン5が一義的に決定される。ノーマルリーチ→SP2→SP・SP2の演出パターン5は、変動パターン5に対応する演出パターンであるから、大当り当選の期待度が最も高い演出パターンであるといえる。その一方で、第1特別図柄がハズレ図柄になる場合、変動パターン12(変動時間:13.5秒)が決定されると、変動パターン12に対応する演出パターン12が一義的に決定される。
確変遊技状態のときには、確変モードが設定されているから、図14に示す確変モード用の演出パターン決定テーブルを用いて、例えば、第2特別図柄が大当り図柄になる場合、変動パターン115(変動時間:85秒)が決定されると、変動パターン115に対応する演出パターン115が一義的に決定される。ノーマルリーチ→SP2→SP・SP2の演出パターン115は、変動パターン115に対応する演出パターンであるから、大当り当選の期待度が最も高い演出パターンであるといえる。その一方で、第2特別図柄がハズレ図柄になる場合、変動パターン126(変動時間:3秒)が決定されると、変動パターン126に対応する演出パターン126が決定される。
このように、複数の演出パターンの中から1の演出パターンを決定するにあたり、変動パターン判定手段43dにより決定された特別図柄の変動パターンに対応する演出パターンが一義的に決定される。また、予告演出(例えば、リーチ煽り演出等)の実行の有無、リーチ演出(SP1又は2リーチ演出、SP・SP1又は2リーチ演出(「SP」はスペシャルを意味する))の実行の有無、実行する予告演出の種類及びリーチ演出の種類が、実行される演出パターンによって一義的に決定される。
図13、図14に示すように、リーチ演出には、複数種類のSPリーチ演出(SP1、SP2)、複数種類のSP・SPリーチ演出(SP・SP1、SP・SP2)が設けられている。SPリーチ演出は、ノーマルリーチよりも大当り期待度が高い演出であり、SP・SPリーチ演出は、SPリーチ演出よりも大当り期待度が高い演出である。リーチ演出においては、SPリーチ演出の種類毎に演出内容が異なると共に、大当り期待度が異なるように設定され、SP・SPリーチ演出の種類毎に演出内容が異なると共に、大当り当選の期待度が異なるように設定されている。
予告演出の実行の有無については、全ての予告演出が演出パターンによって一義的に決定されるわけではなく、例えば、セリフ予告演出やミニキャラクタ予告演出等の所謂賑やかし的な予告演出については抽選により決定される。
セリフ予告演出やミニキャラクタ予告演出の実行の有無を決定するために、予告演出抽選テーブルが設けられている。予告演出抽選テーブルには、予告演出の実行の有無を決定するための特定値が設定されている。特別図柄の変動開始時に予告演出用乱数から取得された乱数値が特定値と一致する場合、予告演出を実行すること、実行する予告演出の種類が決定される。
演出モード設定手段72は、例えば、通常遊技状態のときに通常モードを設定しているときに、第1特別図柄の変動表示を目的とする左打ちによる遊技が行われ、第1始動口10に遊技球が入賞して大当り当選し、当該大当り遊技の終了後に確変遊技状態が設定されると、確変モードを設定し、特別図柄の変動表示回数が10000回に達するまでに、大当り当選しないと、遊技状態が確変遊技状態から通常遊技状態へ設定変更され、演出モードも同様に、確変モードから通常モードに設定変更する。
特別遊技演出制御手段73は、特別遊技実行手段45により大当り遊技が行われているときに大当り中演出を実行する。大当り中演出は、オープニング遊技中に実行するオープニング演出とラウンド遊技中に実行するラウンド演出とエンディング遊技中に実行するエンディング演出とインターバル期間中に実行するインターバル演出とで構成され、大当りの種類(大当り図柄、ラウンド数等)に応じて実行する演出内容の演出パターンが決定される。大当り遊技において、決定された演出パターンの演出内容に基づいて、大当り遊技の進行に応じた大当り中演出が実行されたり、大当り遊技の進行に応じた演出を進行させない大当り中演出が実行される。
大当り中演出では、メイン画像表示装置16の表示画面に種々の演出画像(動画を含む)が表示され、スピーカ27a,27bから大当り中演出用BGM(楽曲)やセリフや演出音等のSE(サウンドエフェクト)が再生出力され、ランプ28a,28bが種々の点灯・点滅パターンで発光表示され、可動役物17aによるギミック演出が実行される。この大当り中演出により、遊技者の大当り当選したことの嬉しさを増幅させて高揚感を絶頂まで高めることができる。
特別遊技演出制御手段73は、大当り遊技の開始時に受信したオープニングコマンドの大当り図柄情報、ラウンド数情報等に基づいて、大当り中演出の演出パターンを決定し、該決定した演出パターンの演出内容に基づいて、大当り中演出動画をメイン画像表示装置16に表示させると共に、表示中の大当り中演出動画に対応したBGM(歌ありの楽曲)や効果音やセリフ等のSE(サウンドエフェクト)をスピーカ27a,27bから再生出力させる。大当り中演出パターンの演出画像(動画)は、オープニング演出用画像、ラウンド演出用画像、エンディング演出用画像で構成され、大当り中演出パターンの音声は、オープニング演出用SE、ラウンド演出用BGM、エンディング演出用SE、インターバル演出用SEで構成され、実行される演出パターンの演出内容に基づいてこれら複数の演出用画像及び演出用SEの何れかが実行される。
図15(1)に示すように、大当り中演出パターン決定テーブルを用いて、複数の大当り中演出パターンの中から、大当り図柄の種類及び大当りの種別(16R確変大当り、4R確変大当り、4R通常大当り)に対応する1の大当り中演出パターンを一義的に決定する。大当り中演出パターン決定テーブルには、複数の大当り図柄の種類及び大当りの種別の各々に予め対応付けられた複数の大当り中演出パターン(大当り中演出パターンX1、大当り中演出パターンX2・・・)と、複数の大当り中演出パターンの各々に対応する演出態様(内容)とが格納されている。
図15(2)に示すように、2R突確大当りとなる大当り図柄X3、Y3の場合には、大当り図柄X3、Y3に対応した大当り中演出パターンとして突確演出が一義的に決定される。2R突確大当り遊技の場合、2Rしか長開放ラウンド遊技が実行されないので、短期間でラウンド遊技が終了してしまうから、ラウンド遊技の進行に応じた演出を実行しても演出実行時間が短く、演出効果が薄い。そこで、2R突確大当りの場合には、突確大当り遊技専用の突確演出が実行される。
大当り図柄X3の場合には、突確演出Aが一義的に決定される。突確演出Aでは、2R長開放の突確大当り遊技を開始してから終了するまでの間において、大当り遊技の進行に応じた演出は進行されず、メイン画像表示装置16の表示画面に突確演出A専用の演出動画が表示され続けると共に、突確演出A専用の演出動画に対応した効果音やセリフ等のSE(サウンドエフェクト)がスピーカ27a,27bから再生出力され、2R目の長開放ラウンド遊技が終了すると、確変遊技状態に突入することを報知する「確変突入!!」の文字列が表示される。
大当り図柄Y3の場合には、突確演出Aとは演出態様が異なる突確演出Bが一義的に決定される。突確演出Bでは、2R長開放の突確大当り遊技を開始してから終了するまでの間において、大当り遊技の進行に応じた演出は進行されず、メイン画像表示装置16の表示画面に突確演出B専用の演出動画が表示され続けると共に、突確演出B専用の演出動画に対応した効果音やセリフ等のSE(サウンドエフェクト)がスピーカ27a,27b再生出力され、2R目のラウンド遊技が終了すると、確変遊技状態が継続することを報知する「確変継続!!」の文字列が表示される。
尚、大当り当選したときの遊技状態を加味して突確演出A,Bの何れかを実行するようにしてもよい。具体的に、確変遊技状態のときに第1始動口10に遊技球が入賞して大当り当選して第1特別図柄が大当り図柄X3になる場合、突確演出Aが一義的に決定されるが、当該大当り遊技後に確変遊技状態が継続されるのに確変遊技状態に突入することを報知する演出が行われるのは不自然なので、確変遊技状態の継続を報知する突確演出Bを実行するようにしてもよい。
このように、第1又は第2特別図柄の大当り図柄の種類に基づいて複数種類の大当り中演出の何れかが実行され、4R及び16R長開放の確変大当り遊技が実行されるときには、大当り遊技の進行に応じた演出が進行されていく大当り中演出が実行される一方で、2R長開放の突確大当り遊技が実行されるときには、大当り遊技の進行に応じた演出は進行されず、突確大当り遊技専用の大当り中演出(突確演出)が実行される。よって、4R及び16R長開放の確変大当り遊技に対応する大当り中演出と2R長開放の突確大当り遊技に対応する大当り中演出とで演出態様が全く異なる。
特別遊技演出制御手段73により決定された大当り中演出パターンに基づくラウンド演出においては、メイン画像表示装置16の表示画面にラウンド演出用動画(例えば、所定のモチーフに関連したキャラクタのアニメーション動画や女子アイドルのキャラクタが楽曲を歌唱する歌唱動作を表示する歌唱動画等)が表示されると共に、スピーカ27a,27bからラウンド演出用BGM(例えば、歌ありの楽曲)が再生出力される。また、ラウンド遊技中に大入賞口13aに遊技球が入賞する度に、大入賞口13aに遊技球が入賞したことを報知する入賞音(例えば、「ピコ〜ン」の効果音)が再生出力される。
図16に示すように、例えば、確変遊技状態のときに大当り図柄Y1が停止表示された16R長開放の確変大当りのとき、大当り図柄Y1に対応する大当り中演出パターンY1に基づくラウンド演出が実行される場合に、複数の演出動画のうちから演出動画1が決定されると、ラウンド演出用BGMについては、演出動画1に対応付けられた複数の楽曲1〜5のうちから1の楽曲が選択され、図示を省略するが、複数の演出動画のうちから演出動画2が決定されると、ラウンド演出用BGMについては、演出動画2に対応付けられた複数の楽曲のうちから1の楽曲が選択される。尚、図示を省略するが、大当り中演出パターンX1、X2、X4、Y2、Y4に基づくラウンド演出用動画及びラウンド演出用BGMについても、夫々、複数の演出動画のうちから1の演出動画が決定され、その決定された1の演出動画に対して複数の楽曲が対応付けられている。
大当り図柄Y1に対応する大当り中演出パターンY1に基づく大当り中演出が実行される場合、例えば、図17に示すように、オープニング遊技に対応するオープニング演出においては、メイン画像表示装置16の表示画面に、遊技者が任意に楽曲1〜5の何れかを選択するための楽曲選択画面100が表示される。
楽曲選択画面100においては、十字キーボタンSW6bの上カーソルを示す上カーソル表示部100a及び下カーソルを示す下カーソル表示部100bと、再生出力する楽曲の名称を表示する楽曲表示部100cが設けられ、遊技者が十字キーボタンSW6bの上下のカーソルを操作することで楽曲表示部100cに表示される楽曲の名称が変更され、エンターボタンSW6cを操作すると、楽曲表示部100cに表示されている楽曲が再生出力される。
楽曲選択画面100は、ラウンド遊技中においてもメイン画像表示装置16の表示画面に表示される。ラウンド遊技中において遊技者が十字キーボタンSW6bの上下のカーソル及びエンターボタンSW6cを操作して、楽曲表示部100cに表示されている楽曲が変更されると、再生出力中の楽曲から変更された楽曲に切り換わる。
図17に示すように、大当り図柄Y1に対応する大当り中演出パターンY1に基づくオープニング演出においては、メイン画像表示装置16の表示画面に、楽曲選択画面の他に、大当りの種別を示唆する示唆画像101(例えば、「HYPER BONUS」の文字)、右打ちを促す演出画像102(例えば、「アタッカーを狙え!」の文字列)、右打ち操作促進画像103(「右打ち」の文字及び右矢印)、オープニング演出用動画(図示略)が夫々表示され、これら楽曲選択画面100、示唆画像101、演出画像102、右打ち操作促進画像103、オープニング演出用動画によってオープニング演出が構成されている。
図18に示すように、大当り図柄Y1に対応する大当り中演出パターンY1に基づくラウンド演出においては、メイン画像表示装置16の表示画面に、ラウンド演出用動画104の演出動画1(野球をモチーフに関連するキャラクタのストーリーを描いたアニメ動画)、大当りの種別を示唆する示唆画像105(「HYPER BONUS」の文字)、右打ち促進画像106(「右打ち」の文字及び右矢印)、現在実行中のラウンド遊技のラウンド数を報知するラウンド数報知画像107(「ROUND1」の文字列)、楽曲選択画面100、大当り時の演出図柄を示す図柄画像108(「7」)、獲得賞球数報知画像109、が夫々表示され、これらラウンド演出用動画104、示唆画像105、右打ち促進画像106、ラウンド数報知画像107、楽曲選択画面100、図柄画像108、獲得賞球数報知画像109によってラウンド演出が構成されている。
獲得賞球数報知画像109では、今回の大当り遊技で実行されるラウンド遊技のラウンド数に基づいて払い出される予定の賞球の獲得予定数を示唆する獲得賞球予定数109aと、大入賞口13aに遊技球が入賞する毎に払い出された賞球の総獲得数を更新する賞球獲得数109bとが表示される。例えば、16R長開放ラウンド遊技が実行される場合、獲得賞球予定数:「2400」が表示され、大入賞口13aに遊技球が入賞する毎に賞球獲得数の値が「15」個ずつ加算される加算表示が行われる。尚、獲得賞球数報知画像109として、獲得賞球数109bのみを表示してもよい。また、確変大当りに当選した回数(連荘回数)を示す画像等を表示してもよい。
ラウンド数報知画像107は、現在のラウンド数の進行度合(進行状況)を報知するものであり、ラウンド演出のときに表示され、オープニング演出及びエンディング演出のときには表示されない。ラウンド数報知画像として、図18に示す「ROUND1」の数字表記を用いた文字列のラウンド数表示以外に、実行されるラウンド数に対応した個数分の所定のマーク(所定の形状や記号等)(例えば、「☆」)を表示して、1ラウンドのラウンド遊技が終了する毎に1個ずつ所定のマークが画面から消去されていく、或いは実行されるラウンド数に対応した個数分の所定のマークを予め点灯表示して、1ラウンドのラウンド遊技が終了する毎に所定のマークが消灯表示されていく漸減表示を行って、表示されている或いは点灯している残りの所定のマークの数によって、残りのラウンド数を示唆するラウンド数表示を行ってもよい。例えば、16R長開放ラウンド遊技が実行される場合、メイン画像表示装置16の表示画面に、16個の「☆」が表示され、1ラウンドのラウンド遊技が終了する毎に1個ずつ「☆」が画面から消去され、残りの「☆」の数が14個の場合は、残りのラウンド数が14ラウンドであることが示唆される。
図19に示すように、16R長開放ラウンド遊技において14R目のラウンド遊技が開始されると、ラウンド遊技の残りのラウンド数が少ないことを遊技者が認識し易くするために、ラウンド数報知画像107aのラウンド数表示「ROUND14」が点滅表示(或いは、異なる表示色で表示)される。これにより、遊技者に現在のラウンド数とラウンド数が残り少ない(ラウンド遊技が終了することが近いこと)ことの両方を報知することができる。
図20に示すように、16R目の最終ラウンド遊技が開始されると、当該ラウンド遊技が最終ラウンドであることを遊技者が認識し易くするために、ラウンド数報知画像107bのラウンド数表示が、1〜15R目のラウンド遊技のときに表示されていたラウンド数表示の表示態様とは異なる表示態様で表示される。
具体的に、1R目〜15R目のラウンド遊技でのラウンド数表示については、図18、図19で示したように、「ROUND+数字(ROUND1、ROUND2・・・ROUND15)」の数字表記を用いて示されるが、16R目の最終ラウンド遊技でのラウンド数表示については、図20に示すように、遊技者が最終ラウンドであることを認識し易いように、数字表記ではなく、「FINAL」又は「最終」という文言を用いて、「FINAL ROUND」又は「最終ラウンド」の文字表記を用いて示され、更に、この「FINAL ROUND」又は「最終ラウンド」の表示が点滅表示される(或いは、「FINAL ROUND」又は「最終ラウンド」の表示が上下に微動しながら点滅表示される)。このように、最終ラウンドのラウンド遊技でのラウンド数表示の表示態様を、最終ラウンドのラウンド遊技以外のラウンド遊技でのラウンド数表示の表示態様と異ならせることにより、遊技者に最終ラウンド遊技であることを強く印象付けて確実に認識させることができると共に、大当り遊技が終了することを確実に報知することができる。
尚、16R目の最終ラウンド遊技でのラウンド数表示の表示態様を、1R目から15R目のラウンド遊技での数字表記を用いたラウンド数表示の表示態様と同一の表示態様にしてもよい。この場合には、「ROUND1〜ROUND15」についてはラウンド数表示を点滅表示せず、「ROUND16」のときだけラウンド数表示を点滅表示して当該ラウンド遊技が最終ラウンドであること(大当り遊技が終了すること)を遊技者に認識し易くするための差別化を図る。
図21に示すように、例えば、確変遊技状態のときに大当り図柄Y2が停止表示された4R長開放の確変大当りの場合、大当り図柄Y2に対応する大当り中演出パターンY2に基づくオープニング演出においては、メイン画像表示装置16の表示画面に、楽曲選択画面の他に、大当りの種別を示唆する示唆画像101A(例えば、「BIG BONUS」の文字)、右打ちを促す演出画像102(例えば、「アタッカーを狙え!」の文字列)、右打ち操作促進画像103(「右打ち」の文字及び右矢印)、オープニング演出用動画(図示略)が表示される。
図22に示すように、4R長開放の確変大当り遊技において大当り中演出パターンY2に基づくラウンド演出においては、メイン画像表示装置16の表示画面に、ラウンド演出用動画104Aの演出動画(野球をモチーフに関連するキャラクタのストーリーを描いたアニメ動画)、大当りの種別を示唆する示唆画像105A(「BIG BONUS」の文字)、右打ち促進画像106(「右打ち」の文字及び右矢印)、現在実行中のラウンド遊技のラウンド数を報知するラウンド数報知画像107(「ROUND1」の文字列)、楽曲選択画面100、大当り時の演出図柄を示す図柄画像108A(「3」)、獲得賞球数報知画像109、が夫々表示され、これらラウンド演出用動画104A、示唆画像105A、右打ち促進画像106、ラウンド数報知画像107、楽曲選択画面100、図柄画像108A、獲得賞球数報知画像109によってラウンド演出が構成されている。
図23に示すように、4R目の最終ラウンド遊技が開始されると、ラウンド数報知画像107bのラウンド数表示が、1R目〜3R目のラウンド遊技のときに表示されていた数字表記を用いたラウンド数表示の表示態様と同一の表示態様で表示される。即ち、4R長開放の大当り遊技におけるラウンド遊技では、1R目〜3R目のラウンド遊技のラウンド数表示と4R目の最終ラウンド遊技のラウンド数表示とが同一の表示態様で表示される。
このように、16R長開放の確変大当り遊技(大当り図柄X1、Y1)に対応する大当り中演出パターンX1,Y1に基づくラウンド演出が行われる場合は、16Rの長期間にわたって長開放ラウンド遊技が行われるため、ラウンドが進んでいくと、遊技者が現在のラウンド数の進行状況(度合)を把握し難くなり、現在のラウンド遊技が最終ラウンドであることを認識し得ないまま大当り遊技が終了してしまうことがあるので、最終ラウンドのラウンド遊技以外のラウンド遊技で表示される数字表記を用いたラウンド数の表示とは異なる、文字表記を用いたラウンド数を表示することにより遊技者に最終ラウンドであること(大当り遊技が終了すること)を確実に認識させることができる。
その一方で、4R長開放の確変/通常大当り遊技(大当り図柄X2、X4、Y2、Y4)に対応する大当り中演出パターンX2,X4,Y2,Y4に基づくラウンド演出が行われるときには、ラウンド遊技のラウンド数が少ないため、ラウンド遊技のラウンド数の進行状況(度合)を比較的把握し易いため、1R目のラウンド遊技から4R目の最終ラウンド遊技まで同一の表示態様でラウンド数表示を行っても、最終ラウンドのときに遊技者が最終ラウンドであること(大当り遊技が終了すること)を容易に認識することができる。尚、2R長開放の突確大当り遊技が実行される場合にはラウンド数報知(ラウンド数表示)は行われない。
尚、例えば、複数の長開放ラウンド遊技と複数の短開放ラウンド遊技とを組み合わせたラウンド遊技が実行される場合、例えば、4Rの長開放ラウンド遊技と2Rの短開放ラウンド遊技とを組み合わせたラウンド遊技が行われる場合(実質4Rのラウンド遊技)、1R〜4R目の長開放ラウンド遊技に対応する大当り中演出においてはラウンド数報知を行い、5R目,6R目の短開放ラウンド遊技に対応する大当り中演出においてはラウンド数報知を行わない。
ここで、特別図柄の変動表示を目的として始動口への遊技球の入賞を狙う通常の遊技では、図柄変動表示中に大当りとなるか否かを示唆する図柄変動演出(大当り当選の期待度がアップしていく演出)が行われるので、遊技者は画像表示装置に表示される図柄変動演出に注目していたが(注目している割合が高い)、大当り中演出は既に図柄変動演出において大当り当選の結果が報知された後の演出であるために、図柄変動演出よりも注目されることがなく、現在のラウンド遊技、ラウンド演出の進行状況(度合)を認識し得ない場合があった。
そこで、本実施例においては、特別遊技演出制御手段73は、16R長開放の確変大当り遊技における1R〜16Rの各ラウンド遊技終了時から次ラウンド遊技開始時までの大入賞口13aが閉塞しているインターバル期間において実行されるインターバル期間であることを報知するインターバル演出を用いて(特別遊技演出の一部を用いて)、インターバル期間であることを報知すると共に、当該ラウンド遊技が終了したことを報知する当該ラウンド遊技終了報知演出(所定の演出)を実行する。ここで、ラウンド遊技終了時とは、各ラウンド遊技において規定開放時間内に大入賞口13aに規定個数の遊技球が入賞したとき、又は、大入賞口13aに規定個数の遊技球が入賞せずに規定開放時間が経過したとき、つまり、当該ラウンド遊技のラウンド終了条件が成立したときである。
当該ラウンド遊技終了報知演出は、16R長開放ラウンド遊技における各ラウンド遊技の終了後のインターバル期間に行われる。尚、当該ラウンド遊技終了報知演出は、4R長開放の確変/通常大当り遊技が実行される場合にも、4R長開放ラウンド遊技においてインターバル期間に行われるが、2R長開放の突確大当り遊技が実行される場合には行われない。尚、例えば、長開放の確変大当り遊技が実行されるときに、大当り中演出パターンの種類に基づいて当該ラウンド遊技終了報知演出を実行する場合と実行しない場合とに構成された場合に、当該ラウンド遊技終了報知演出が実行されない場合には、インターバル期間においてインターバル期間であることを報知する通常のインターバル演出が実行される。
当該ラウンド遊技終了報知演出では、メイン画像表示装置16の表示画面に、インターバル期間であること及び当該ラウンド遊技が終了したことを遊技者が認識可能な表示態様で報知する当該ラウンド遊技終了報知画像が表示されると共に、スピーカ27a,27bから当該ラウンド遊技終了報知画像に対応した効果音やセリフ等のSE(サウンドエフェクト)が再生出力される。
当該ラウンド遊技終了報知画像として、ラウンド演出の演出画像と関連性がなく且つラウンド演出の演出画像とは繋がりのない断続された表示態様の画像又は動画が表示される。当該ラウンド遊技終了報知画像は、ラウンド遊技実行中にラウンド終了条件が成立すると、ラウンド演出の演出画像から切り換わって表示され、次ラウンド遊技の開始時まで(インターバル期間が終了するまで)表示され続ける。このように、大当り遊技においてラウンド遊技からインターバル期間に切り替わるとラウンド演出から当該ラウンド遊技終了演出に演出が変わるため、当該ラウンド遊技終了報知演出は、大当り中演出が実行されている期間において断続的に実行される演出である。
具体的に、図24に示すように、当該ラウンド遊技終了画像として、図18〜図20で示した野球をモチーフに関連するキャラクタのストーリーを描いたアニメ動画のラウンド演出用動画とは繋がりのない所定のモチーフに関連するキャラクタが万歳している表示態様の動画110が表示される。尚、インターバル期間において、右打ち促進画像106、ラウンド数報知画像107を表示してもよいし表示しなくてもよい。
当該ラウンド遊技終了報知画像は、各ラウンド遊技の終了後のインターバル期間で共通の表示態様の画像又は動画を表示してもよいし、異なる表示態様の画像又は動画を表示してもよい。図24で示した表示態様の動画以外に、例えば、表示画面全体にエフェクトが発光表示される特殊効果画像等を表示してもよい。また、当該ラウンド遊技終了画像を表示すると共に、通常とは異なる点灯・点滅パターンでランプ28a,28bを発光させ、スピーカ27a,27bから当該ラウンド遊技の終了を報知する旨のセリフを再生出力してもよい。或いは、ランプ28a,28bの発光又はスピーカ27a,27bだけで当該ラウンド遊技が終了したことを報知してもよい。
次に、16R長開放の確変大当り遊技(大当り図柄Y1)に対応する大当り中演出パターンY1に基づく大当り中演出の具体的な演出態様について時系列的に説明する。
図25に示すように、例えば、確変遊技状態に対応した確変モードにおいて、大当り当選によりノーマルリーチ→SP・SP1大当りの演出パターン113の図柄変動演出が実行され、3つの演出図柄が、「777」の奇数図柄揃いの確変大当りを示す組み合わせ表示態様で確定停止表示されると、16R長開放の確変大当り遊技が実行される。オープニング遊技に対応するオープニング演出が実行され、メイン画像表示装置16の表示画面に、楽曲選択画面、16R確変大当りであることを示す「HYPER BONUS」、「アタッカーを狙え!」の文字列、「右打ち」の文字及び右矢印「→」が表示される。尚、オープニング演出用動画(例えば、野球の試合開始を示す動画等)については図示を省略する。
16R長開放ラウンド遊技が開始されると、スピーカ27a,27bからオープニング遊技のときに選択画面で選択した楽曲1が再生出力されると共に、16R長開放の確変大当り遊技に対応する大当り中演出パターンY1のラウンド演出が実行される。尚、図25、図26においてはラウンド演出用動画104については図示を省略する。
1R目の長開放ラウンド遊技に対応するラウンド演出が実行されると、メイン画像表示装置16の表示画面に、獲得賞球予定数として「2400」(16R×10カウント×15賞球=2400個)が表示されると共に、16R確変大当りであることを示す「HYPER BONUS」及び大当り時の演出図柄「7」が表示される。これらにより今回の大当り遊技で実行される長開放ラウンド遊技のラウンド数が16ラウンドであることを遊技者が認識することができる。
1R目の長開放ラウンド遊技において、大入賞口13aの開放開始後、大入賞口13aに遊技球が入賞する毎に賞球獲得数の値が所定個(15個)ずつ加算表示されていき(15/2400、30/2400・・・)、規定開放時間内に規定個数の遊技球が大入賞口13aに入賞すると、メイン画像表示装置16の表示画面が当該ラウンド遊技終了報知画像110に切り換わり、インターバル期間が終了するまで、所定のモチーフに関連するキャラクタが万歳している表示態様(第1の態様)の動画110(当該ラウンド遊技終了報知画像110)が表示されると共に、右打ち促進画像106、ラウンド数報知画像107が表示される。また、スピーカ27a,27bから当該ラウンド遊技終了報知画像110に対応した演出音が再生出力される。このように、当該ラウンド遊技中にラウンド終了条件が成立すると、ラウンド演出の演出画像とは異なる表示態様の画像に切り換わることにより当該ラウンド遊技が終了したことを印象付けて当該ラウンド遊技が終了したことを認識させることができる。
2R目の長開放ラウンド遊技が開始されると、メイン画像表示装置16の表示画面がラウンド演出の演出画像に切り換わり、2R目のラウンド遊技に対応するラウンド演出が実行される。2R目の長開放ラウンド遊技において、大入賞口13aの開放開始後、大入賞口13aに遊技球が入賞する毎に獲得賞球数報知画像109の賞球獲得数109bの値が所定個ずつ加算表示され、規定開放時間内に規定個数の遊技球が入賞すると、メイン画像表示装置16の表示画面がラウンド演出の演出画像から当該ラウンド遊技終了報知画像110に切り換わり、インターバル期間が終了するまで当該ラウンド遊技終了報知画像110が表示されると共に、右打ち促進画像106、ラウンド数報知画像107が表示される。
3R目の長開放ラウンド遊技が開始されると、メイン画像表示装置16の表示画面が3R目の長開放ラウンド遊技に対応するラウンド演出の演出画像に切り換わる。以降、4R目〜16R目のラウンド遊技において、ラウンド終了条件が成立すると当該ラウンド遊技終了報知画像110(右打ち促進画像106、ラウンド数報知画像107を含む)が表示される。
図26に示すように、15R目のラウンド遊技において規定開放時間内に規定個数の遊技球が大入賞口13aに入賞すると、今まで表示されてきた当該ラウンド遊技終了報知画像110の表示態様とは異なる表示態様の当該ラウンド遊技終了報知画像110Aが表示される。この当該ラウンド遊技終了報知画像110Aは、インターバル期間であること及び当該ラウンド遊技が終了したことを報知すると共に、次ラウンドのラウンド遊技が最終ラウンドであることを報知する(例えば、キャラクタが万歳している表示態様の動画と「次がラスト!!」の文字列)表示態様で表示される(第2の態様)。また、スピーカ27a,27bから当該ラウンド遊技終了報知画像11Aに対応した演出音と「次がラスト」のセリフが再生出力される。
ここで、確変大当り遊技の終了後、遊技状態が確変遊技状態に設定されると共に、確変遊技状態に応じた確変モードで図柄変動演出が実行される。大当り中演出においては遊技者に確変大当りに当選したことの嬉しさを増幅させる演出が行われるため、確変大当りによって高まった遊技者の高揚感が絶頂に達する。確変大当り遊技が終了して確変遊技状態になると、遊技者は、確変大当り遊技中に比べて高揚感が少ない、或いは確変大当り遊技中のときと同じレベルの高揚感を維持できない状態で遊技を行うことになる。
そこで、本実施例においては、報知演出制御手段74は、16R確変大当り遊技における最終ラウンド遊技に対応するラウンド演出において確変大当り遊技の終了後に遊技者とって有利な確変モードに突入されることを煽るカウントダウン演出を実行する。このカウントダウン演出では、16R目の最終ラウンド遊技が開始されると、メイン画像表示装置16の表示画面に大入賞口13aへの遊技球の規定入賞個数に対応したカウント値(丸で囲った数字)が表示されると共に、スピーカ27a,27bから「確変モード突入へのカウントダウン」の音声が再生出力される。
16R目の最終ラウンド遊技が開始されると、メイン画像表示装置16の表示画面が16R目のラウンド遊技に対応したラウンド演出の演出画像に切り換わり、大入賞口13aの開放開始後、大入賞口13aに遊技球が入賞する度に規定個数到達までの残り個数の値に対応したカウント値に更新表示されると共に、スピーカ27a,27bから更新表示されるカウント値の音声が再生出力される。尚、4R通常大当り遊技が行われる場合、通常大当り遊技の終了後に時短遊技状態が設定されるから、4R目の最終ラウンド遊技に対応するラウンド演出ではカウントダウン演出は実行されない。
具体的に、図26に示すように、16R目の最終ラウンド遊技が開始されると、スピーカ27a,27bから「ラスト」や「ラストラウンド」の音声が再生出力されると共に、メイン画像表示装置16の表示画面に、大入賞口13aへの遊技球の規定入賞個数「10」に対応するカウント値「10」が表示される。カウント値の表示は、カウント値(数字)を丸で囲った丸数字表示でラウンド演出用動画に重畳的に表示される。
16R目の最終ラウンド遊技において、大入賞口13aの開放開始後、大入賞口13aに遊技球が入賞すると、カウント値が「10」から「9」に減算表示されると共にカウント値「9」の音声が再生出力される。その後、大入賞口13aに遊技球が入賞する度に、カウント値が「8」⇒「7」⇒「6」⇒「5」⇒「4」⇒「3」⇒「2」⇒「1」と順次減算表示されていくと共に、スピーカ27a,27bからその減算表示される値に対応するカウント値「8」⇒「7」⇒「6」⇒「5」⇒「4」⇒「3」⇒「2」⇒「1」の音声が順次再生出力されていく。
大入賞口13aに10個目の遊技球が入賞すると、メイン画像表示装置16の表示画面が当該ラウンド遊技終了報知画像110Bに切り換わり、最終ラウンドラウンド遊技が終了したことが報知される。この当該ラウンド遊技終了報知画像110Bは、インターバル期間であること及び当該ラウンド遊技が終了したことを報知すると共に、ラウンド遊技(大当り遊技)が終了したことを報知する(例えば、キャラクタが万歳している表示態様の動画と「最終ラウンド終了!!」の文字列)表示態様で表示される(第2の態様)。また、スピーカ27a,27bから当該ラウンド遊技終了報知画像110Bに対応した演出音と「最終ラウンド終了」のセリフが再生出力される。
最終ラウンド遊技において実行されるカウントダウン演出でもって確変モードに突入することを煽ることにより、確変大当り遊技の終了後の確変遊技状態においても、遊技者は確変大当り遊技中のときの高揚感と同じレベルを維持した状態で遊技を行うことができるから、遊技意欲の低下を防止することができる。
尚、カウントダウン演出は、図26で示したカウント値の減算表示以外に、例えば、長開放ラウンド遊技が開始されると、メイン画像表示装置16の表示画面に規定個数分の数(10個)の所定のマーク(所定の形状や記号等)が予め表示されて、大入賞口13aに遊技球が入賞する度に1個ずつ所定のマークが画面から消去されていく、或いは、メイン画像表示装置16の表示画面に規定個数分の所定のマークが予め点灯表示され、大入賞口13aに遊技球が入賞する度に1個ずつ所定のマークが消灯表示されていく漸減表示を行ってもよい。また、カウントダウン演出においては、大入賞口10aが閉塞状態になるまでに規定個数を超えて遊技球が入賞する、所謂、オーバー入賞に対応するマークは表示されない。
カウントダウン演出において、1個ずつ所定のマークが画面から消去(或いは消灯)される際に、例えば、メイン画像表示装置16の表示画面をX文字型に斬る表示(斬られた部分が光により示される)が行われる。この表示が行われるときには、スピーカ27a,27bから斬る演出音が再生出力されるようにしてもよい。
尚、カウントダウン演出ではなく、カウントアップ演出を行ってもよい。このカウントアップ演出では、大入賞口13aの開放開始後、大入賞口13aに遊技球が入賞すると、カウント値「1」が表示されると共にカウント値「1」の音声が再生出力される。その後、大入賞口13aに遊技球が入賞する度に、カウント値が「2」⇒「3」⇒「4」・・・・と順次加算表示されると共に、カウント値に対応する「2」⇒「3」⇒「4」・・・の音声が順次再生出力される。
カウントアップ演出として、メイン画像表示装置16の表示画面に規定個数分の消灯状態の所定のマークが表示され、大入賞口13aに遊技球が入賞する度に1個ずつ所定のマークが点灯されていく、或いは、大入賞口13aに遊技球が入賞する度にメイン画像表示装置16の表示画面に1個ずつ所定のマークが増えていく漸増表示を行ってもよい。また、カウントアップ演出においては、オーバー入賞に対応するマークは表示されない。
カウントダウン演出(或いはカウントアップ演出)の実行中においては、ラウンド演出用の楽曲の再生出力を中断して、カウント値の音声と共に、カウントダウン演出専用(或いはカウントアップ演出専用)の楽曲やSE(サウンドエフェクト)を再生出力するようにしてもよい。
最終ラウンド遊技の終了後、エンディング演出が実行開始されると、メイン画像表示装置16の表示画面に、今回の確変大当り遊技中に大入賞口13aに遊技球が入賞したことに応じて払い出された賞球の数を示す獲得賞球数示唆画像として「2400ptGET」の文字列が表示されて、今回の16R確変大当り遊技で2400個の賞球を獲得したことが報知され、続いて、遊技状態変更報知画像が表示される。遊技状態変更報知画像として、例えば、確変遊技状態が継続して、もう一度大当り遊技が行われることが確定している状態を報知する「確変モード継続、またね!」(或いは、「もう一回」)の文字が表示される(確変継続演出)。尚、獲得賞球数示唆画像として、オーバー入賞が発生した場合、オーバー入賞により獲得した賞球の数を含む獲得賞球数を表示してもよい(例えば、2430ptGET(2個分のオーバー入賞による賞球を含む))。
エンディング演出が終了すると、遊技状態が確変遊技状態に設定(移行)される。確変遊技状態に対応する確変モードにおいて、メイン画像表示装置16の表示画面に、確変モード専用の背景画像、遊技者に右打ちを促す「右打ち」の文字及び右矢印「→」、前回の大当り図柄「777」が表示され、第2特別図柄の変動表示が開始されると、3つの演出図柄の変動表示が開始される。
このように、16R長開放の確変大当り遊技では、1R〜14Rの各ラウンド遊技終了後のインターバル期間では共通の表示態様の当該ラウンド遊技終了報知画像が表示され、15R目及び16R目のラウンド遊技終了後のインターバル期間では前記の共通の表示態様とは異なる表示態様の当該ラウンド遊技終了報知画像が表示されるので、遊技者は、最終ラウンドであることを認識した状態で遊技を行った後、大当り遊技が終了したことを認識することができる。
更に、最終16R目のラウンド遊技においてカウントダウン演出が実行された場合、エンディング演出が実行される前に当該確変大当り遊技の終了後に確変遊技状態に設定されることを遊技者が既に認識しているため、エンディング演出において確変大当り遊技が終了することや確変モードが継続することを遊技者が十分に認識できる程度の表示時間を確保する必要がないため、エンディング演出の実行時間が短い時間(例えば、2.0秒程度)に予め設定されている。これにより、カウントダウン演出と確変モードの図柄変動演出との間を短くすることでカウントダウン演出から確変モードの図柄変動演出への繋がりを持たせ、確変大当り遊技中のときと同じレベルの高揚感を維持させた状態で遊技を行わせることができる。
尚、通常遊技状態のときに確変大当りに当選した所謂初当りの確変大当り遊技のエンディング演出においては、メイン画像表示装置16の表示画面に、獲得賞球数示唆画像、遊技状態変更報知画像が表示された後、外部装置に挿入された記録媒体の取り忘れに遊技者の注意を喚起するための注意喚起演出及び社名情報の表示が行われる。そのため、初当りの確変大当り遊技のエンディング演出の実行時間は、確変遊技状態のときに確変大当りに当選したときの確変大当り遊技のエンディング演出の実行時間(例えば、2.0秒程度)よりも長い時間(例えば、10.0秒程度)に予め設定されている。
注意喚起演出においては、メイン画像表示装置16の表示画面に遊技者にプリペイドカードの返却を促してプリペイドカードの取り忘れを注意喚起するカード返却促進表示画像が表示されると共に、スピーカ27a,27bからカード返却促進表示画像に対応したSE(サウンドエフェクト)が再生出力される。社名表示情報の表示は、メイン画像表示装置16の表示画面にパチンコ遊技機1の製造元又は販売元のメーカー名等を表示するロゴマークが表示される。エンディング演出において注意喚起演出及び社名情報の表示を行うことにより、プリペイドカードの取り忘れ及び盗難を効果的に防止することが出来る。
尚、確変大当り遊技が実行されているときに、特別図柄情報記憶手段42に特別図柄情報が記憶されている場合に、事前判定手段46により大当りになると事前判定された保留情報(所謂、保留連)を含む特別図柄情報が記憶されている場合、エンディング演出において保留情報に大当り当選が含まれることを示唆する保留連示唆エンディング演出が行われる。保留連示唆エンディング演出として、例えば、可動役物17によるギミック演出やメイン画像表示装置17の背景画像が特殊柄(例えば、ゼブラ柄)で表示される。
尚、通常大当り遊技におけるエンディング演出では、ラウンド遊技の終了を報知する画像、今回の通常大当り遊技中に大入賞口13aに遊技球が入賞したことに応じて払い出された賞球の数を示す獲得賞球数示唆画像、遊技状態変更報知画像として、例えば、時短モードに突入することを報知する「チャンス!!」等の文字列が、順次表示される。大当り遊技の終了後に確変遊技状態になる場合と時短遊技状態になる場合とでエンディング演出の演出態様を異ならせて、大当り終了後の遊技状態に応じたエンディング演出を行って、大当り遊技終了後の遊技状態と繋がりを持たせる演出を行う。
次に、4R長開放の確変大当り遊技(大当り図柄Y2)に対応する大当り中演出パターンY2に基づく大当り中演出の具体的な演出態様について時系列的に説明する。
図27に示すように、例えば、確変遊技状態に対応した確変モードにおいて、大当り当選により3つの演出図柄が「333」の奇数図柄揃いの4R確変大当りを示す組み合わせ表示態様(大当り図柄Y2)で確定停止表示されると、4R長開放の確変大当り遊技が実行される。オープニング遊技に対応するオープニング演出が実行され、メイン画像表示装置16の表示画面に、楽曲選択画面、16R確変大当りであることを示す「BIG BONUS」、「アタッカーを狙え!」の文字列、「右打ち」の文字及び右矢印「→」が表示される。尚、オープニング演出用動画(例えば、野球の試合開始を示す動画等)については図示を省略する。
4R長開放ラウンド遊技が開始されると、スピーカ27a,27bからオープニング遊技のときに選択画面で選択した楽曲が再生出力されると共に、4R長開放ラウンド遊技に対応する大当り中演出パターンY2のラウンド演出が実行される。尚、図27においてラウンド演出用動画については図示を省略する。
1R目の長開放ラウンド遊技に対応するラウンド演出が実行されると、メイン画像表示装置16の表示画面に、獲得賞球予定数として「600」(4R×10カウント×15賞球=600個)が表示されると共に、4R確変大当りであることを示す「BIG BONUS」及び大当り時の演出図柄「3」が表示され、今回の大当り遊技で実行される長開放ラウンド遊技のラウンド数が4ラウンドであることを遊技者が認識することができる。
1R目の長開放ラウンド遊技において、大入賞口13aの開放開始後、大入賞口13aに遊技球が入賞する毎に賞球獲得数の値が所定個(15個)ずつ加算表示されていき(15/600、30/600・・・)、規定開放時間内に規定個数の遊技球が大入賞口13aに入賞すると、メイン画像表示装置16の表示画面が当該ラウンド遊技終了報知画像110に切り換わり、所定のモチーフに関連するキャラクタが万歳している表示態様の動画110が表示されると共に、右打ち促進画像106、ラウンド数報知画像107が表示される(第1の態様)。また、スピーカ27a,27bから当該ラウンド遊技終了報知画像110に対応した演出音が再生出力される。
2R目の長開放ラウンド遊技の終了後、インターバル期間が終了するまで当該ラウンド遊技終了報知画像110(右打ち促進画像106、ラウンド数報知画像107を含む)が表示され、3R目の長開放ラウンド遊技が開始されると、メイン画像表示装置16の表示画面がラウンド演出の演出画像に切り換わり、3R目のラウンド遊技に対応するラウンド演出が実行される。3R目の長開放ラウンド遊技において、大入賞口13aの開放開始後、大入賞口13aに遊技球が入賞する毎に獲得賞球数報知画像109の賞球獲得数109bの値が所定個ずつ加算表示され、規定開放時間内に規定個数の遊技球が入賞すると、メイン画像表示装置16の表示画面が当該ラウンド遊技終了報知画像110に切り換わり、インターバル期間が終了するまで当該ラウンド遊技終了報知画像110(右打ち促進画像106、ラウンド数報知画像107を含む)が表示される。また、スピーカ27a,27bから当該ラウンド遊技終了報知画像110に対応した演出音が再生出力される。この当該ラウンド遊技終了報知画像110は、インターバル期間であること及び当該ラウンド遊技が終了したことを報知するが、次ラウンドのラウンド遊技が最終ラウンドであることまでは報知されない。
4R目の最終ラウンド遊技が開始されると、メイン画像表示装置16の表示画面が4R目のラウンド遊技に対応したラウンド演出の演出画像に切り換わる。
大入賞口13aに10個目の遊技球が入賞すると、メイン画像表示装置16の表示画面が当該ラウンド遊技終了報知画像110に切り換わる。この当該ラウンド遊技終了報知画像110は、インターバル期間であること及び当該ラウンド遊技が終了したことを報知するが、ラウンド遊技(大当り遊技)が終了したことは報知されない。エンディング演出が実行開始されると、メイン画像表示装置16の表示画面に、今回の4R確変大当り遊技中に大入賞口13aに遊技球が入賞したことに応じて払い出された賞球の数を示す獲得賞球数示唆画像として「600ptGET」の文字列が表示されて、今回の突確大当り遊技で600個の賞球を獲得したことが報知され、続いて、遊技状態変更報知画像が表示される。
このように、4R長開放の確変大当り遊技では、1R〜4Rの各ラウンド遊技終了後のインターバル期間が設定される度に同一の表示態様の当該ラウンド遊技終了報知画像が表示される。尚、4R目の最終ラウンド遊技においてカウントダウン演出は実行されない。
次に、2R長開放の突確大当り遊技(大当り図柄Y3)に対応する突確演出(大当り中演出)の具体的な演出態様について時系列的に説明する。
図28に示すように、例えば、確変遊技状態に対応した確変モードにおいて、大当り当選により3つの演出図柄が「RUSH RUSH RUSH」の特殊図柄揃いの突確大当りを示す組み合わせ表示態様(大当り図柄Y3)で確定停止表示されると、2R長開放の突確大当り遊技が実行される。
2R長開放の突確大当り遊技に対応する突確演出Bが実行されると、メイン画像表示装置16の表示画面に、遊技者に右打ちを促す「右打ち」の文字及び右矢印「→」、突確演出専用の動画(所定のモチーフのキャラクタによる動画)が表示され続け、2R目の長開放ラウンド遊技が終了すると、「確変継続!!」の文字列の画像が表示される。確変遊技状態に対応する確変モードにおいて、メイン画像表示装置16の表示画面に、確変モード専用の背景画像、遊技者に右打ちを促す「右打ち」の文字及び右矢印「→」、前回の大当り図柄「RUSH RUSH RUSH」が表示され、第2特別図柄の変動表示が開始されると、3つの演出図柄の変動表示が開始される。
このように、2R長開放の突確大当り遊技に対応する突確演出は、当該突確大当り遊技が短期間で終了するため、4R及び16R確変大当り遊技に対応する大当り中演出とは演出態様が全く異なるものであり、突確演出ではラウンド遊技の進行に応じて演出が進行されないため、ラウンド数報知や当該ラウンド遊技終了報知演出は行われない。
次に、図4に示す各手段40〜46、52〜55、60、70〜74の機能が達成するために、制御装置20(遊技制御基板21、演出制御基板23、画像・音声制御基板24、ランプ制御基板25)が実行する主要な処理についてフローチャートに基づいて説明する。尚、Si(i=1,2・・・)は、ステップを示す。
図29示すように、遊技制御基板21の制御部が実行するタイマ割込処理は微小時間(4ms)毎に開始され、そのタイマ割込処理において、乱数更新処理(S1)、始動口SW処理(S2)、ゲートSW処理(S3)、大入賞口SW処理(S4)、特別図柄処理(S5)、普通図柄処理(S6)、大入賞口装置処理(S7)、賞球処理(S8)、出力処理(S9)が順次実行される。
図30に示すように、S2の始動口SW処理では、第1始動口SW10aがオンの場合(S11;Yes)、第1特別図柄保留数U1が4未満の場合(S12:Yes)、第1特別図柄保留数U1が「1」加算した値に更新され(S13)、大当り乱数値(判定値)、大当り図柄乱数値(判定値)、リーチ乱数値(判定値)及び変動パターン乱数値(判定値)(第1特別図柄情報)が取得・格納され(S14)、次に、事前判定処理(S15)が実行され、第1特別図柄保留数増加コマンドがセットされる(S16)。
第2始動口SW11cがオンの場合(S17;Yes)、第2特別図柄保留数U2が4未満の場合(S18;Yes)、第2特別図柄保留数U2が「1」加算した値に更新され(S19)、大当り乱数値(判定値)、大当り図柄乱数値(判定値)、リーチ乱数値(判定値)及び変動パターン乱数値(判定値)(第2特別図柄情報)が取得・格納され(S20)、次に、事前判定処理(S21)が実行され、第2特別図柄保留数増加コマンドがセットされる(S22)。
S15、S21の事前判定処理では、基本的に、S5の特別図柄処理におけるS37とS38で実行される処理と同等の処理が行われ、S16、S22は、S15、S21の事前判定処理の判定結果に関する情報を含む特別図柄保留数増加コマンドがセットされる。S16、S22でセットされたコマンド及びその他のステップの処理でセットされたコマンドについては、S6の出力処理により演出制御基板23に送信される。
図31に示すように、S4の大入賞口SW処理では、大入賞口SWがオンの場合(S23;Yes)、大当り遊技フラグがONに設定されているか否か判定される(S24)。大当り遊技フラグがOFFに設定されている場合(S24;No)、つまり、大当り遊技実行中でない場合、エラー入賞コマンドがセットされる(S28)。一方、大当り遊技フラグがONに設定されている場合(S24;Yes)、つまり、大当り遊技実行中である場合、入賞個数カウンタCが「1」加算した値に更新される(S25)。
S25の処理に続いて、入賞個数カウンタCの値が「11」未満であるか否か判定される(S26)。入賞個数カウンタCの値が11未満の場合(S26;Yes)、即ち、遊技球の入賞が規定個数(10個)を超えていない場合、大入賞口入賞コマンドがセットされる(S27)。
図32に示すように、S5の特別図柄処理では、大当り遊技フラグがOFFに設定されている場合(S31;No)、つまり、大当り遊技実行中でない場合、特別図柄が変動表示中か否か判定される(S32)。特別図柄が変動表示中である場合(S32;Yes)、S44へ移行する。一方、特別図柄が変動表示中でない場合(S32;No)、第2特別図柄保留数U2が「1」以上か否か判定される(S33)。第2特別図柄保留数U2が「1」以上の場合(S33;Yes)、第2特別図柄保留数U2が「1」減算した値に更新される(S34)。一方、第2特別図柄保留数U2が「1」未満の場合(S33;No)、第1特別図柄保留数U1が「1」以上か否か判定される(S35)。
第1特別図柄保留数U1が「1」以上の場合(S35;Yes)、第1特別図柄保留数U1が「1」減算した値に更新される(S36)。その一方で、第1特別図柄保留数U1と第2特別図柄保留数U2の和が「1」以上でない場合、つまり、「0」の場合(S35;No)、客待ちフラグがONに設定されているか否か判定される(S49)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機1が客待ち状態であるか否かを示すフラグであり、大当り遊技フラグがONに設定されておらず且つ特別図柄情報が保留されておらず且つ特別図柄の変動表示が行われなくなったタイミングでONに設定され、特別図柄の変動表示が再び開始されることでOFFに設定される。
客待ちフラグがONに設定されていない場合(S49;No)、客待ちコマンドがセットされ(S50)、客待ちフラグがONに設定される(S51)。一方、客待ちフラグがONに設定されている場合(S49;Yes)、S6の普通図柄処理へ移行する。S34又はS36の実行後、大当り判定処理(S37)が実行され、続いて、変動パターン選択処理(S38)が実行される。
図33に示すように、大当り判定処理では、高確遊技フラグがONに設定されているか否か判定される(S52)。ここで、高確遊技フラグは、大当り判定において大当りであると判定される確率が相対的に高い高確率であるか否かを示すフラグである。
高確遊技フラグがONに設定されている場合(S52;Yes)、図5の大当り乱数テーブルのうちの高確テーブルが選択され(S53)、高確遊技フラグがONに設定されていない場合(S52;No)、図5の大当り乱数テーブルのうちの低確テーブルが選択される(S54)。S53又はS54の処理に続いて、特別図柄情報の大当り乱数値(判定値)が大当り特定値であるか否かに基づいて、大当りであるか否か判定される(S55)。
大当りの場合(S55;Yes)、大当り図柄の種類を決定する図柄判定値処理が実行される(S56)。図柄判定値処理では、図6の図柄判定テーブルを参照して、特別図柄情報の大当り図柄乱数値と一致する大当り図柄判定値に基づいて大当り図柄X1〜X4、Y1〜Y4の何れかが選定される(S57)。その一方で、ハズレの場合(S55;No)、ハズレ図柄が設定される(S58)。
図32に示すS38の変動パターン選択処理では、S37の大当り判定処理で設定された大当り図柄の種類又はハズレ図柄、大当りか否かの判定に供された大当り判定値と組のリーチ判定値、特別図柄変動パターン判定値、第1,第2特別図柄保留数、及び現在の遊技状態に基づいて、変動パターン決定テーブルの何れかを参照して変動パターンとしての複数の変動時間の何れかが選択決定される。遊技状態が低確率遊技状態且つ非時短遊技状態(通常遊技状態)に設定されている場合、図11の通常遊技状態用の変動パターン決定テーブルを参照して変動パターンが選択される。
一方、遊技状態が高確率遊技状態且つ時短遊技状態(確変遊技状態)に設定されている場合、図12の確変遊技状態用の変動パターン決定テーブルを参照して変動パターンが選択され、低確率遊技状態且つ時短遊技状態(時短遊技状態)に設定されている場合、時短遊技状態用の変動パターン決定テーブル(図示略)を参照して変動パターンが選択される。
S38の処理に続いて、S37で設定された判定図柄とS38で決定された変動パターンの情報を含む特図変動開始コマンドがセットされる(S39)。次に、S39でセットされた特図変動開始コマンドに含まれる変動パターンの情報に基づいて、特別図柄の変動表示が開始される(S40)。その際、第1特別図柄情報に関するS37〜S39の処理が行われた場合には第1特別図柄表示器19aにおいて第1特別図柄の変動表示が開始され、第2特別図柄情報に関するS37〜S39の処理が行われた場合には第2特別図柄表示器19bにおいて第2特別図柄の変動表示が開始される。
S40の処理に続いて、客待ちフラグがONに設定されている場合(S41;Yes)、客待ちフラグがOFFに設定される(S42)。S42の処理の実行後、又は、客待ちフラグがONに設定されていない場合(S41;No)、S40における特別図柄の変動表示を開始してからの経過時間である変動時間の計測を開始する(S43)。S43の実行後、又は、特別図柄が変動表示中である場合(S32;Yes)、S43における変動時間の計測開始から、S38の処理によって選択された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否か判定される(S44)。
変動時間が経過した場合(S44;Yes)、第1特別図柄表示器19a又は第2特別図柄表示器19bに第1又は第2特別図柄の判定結果を示す大当り・ハズレの判定図柄を停止表示することを通知する特図変動停止コマンドがセットされ(S45)、S40で開始した特別図柄の変動表示が終了する(S46)。具体的には、S37で設定された判定図柄が第1又は第2特別図柄表示器19a又は19bに停止表示される。尚、この判定図柄の停止表示は、少なくとも所定図柄確定時間(例えば1s)が経過するまで継続される。S46の処理に続いて、S43で計測を開始した変動時間がリセットされ(S47)、停止中処理(S48)が実行される。
図34に示すように、S48の停止中処理では、時短遊技フラグがONに設定されているか否か判定される(S61)。時短遊技フラグがONに設定されている場合(S61;Yes)、時短遊技継続回数J(時短遊技残余回数)が「1」減算された値に更新される(S62)。この時短遊技継続回数Jは、時短遊技状態で補助遊技が実行される残り回数を示すものであり、本実施例では、大当りの種類に応じて、「10000」回或いは「100」回からカウントダウンが開始される。
S62の処理に続いて、時短遊技継続回数Jが「0」であると判定された場合(S63;Yes)、時短遊技フラグがOFFに設定される(S64)。S64の処理の実行後、又は、時短遊技継続回数Jが「0」でない場合(S63;No)、高確遊技フラグがONに設定されているか否か判定される(S65)。
高確遊技フラグがONに設定されている場合(S65;Yes)、高確遊技継続回数X(高確遊技残余回数)が「1」減算された値に更新される(S66)。この高確遊技継続回数Xは、高確率遊技状態で大当り判定処理が実行される残り回数を示すものであり、本実施例では、「10000」回からカウントダウンが開始される。S66の処理に続いて、高確遊技継続回数Xが「0」であると判定された場合(S67;Yes)、高確遊技フラグがOFFに設定される(S68)。これにより遊技状態が低確率遊技状態に設定変更される。S68の処理の実行後、又は、高確遊技継続回数Xが「0」でない場合(S67;No)、大当りであるか否か判定される(S69)。
大当りである場合(S69;Yes)、大当り遊技フラグがONに設定され(S70)、時短遊技継続回数J及び高確遊技継続回数Xが「0」にリセットされ(S71)、時短遊技フラグ及び高確遊技フラグがOFFに設定される(S72)。S72の処理に続いて、大当り遊技が開始されることを通知するためのオープニングコマンドがセットされる(S73)。
図35に示すように、S7の大入賞口装置処理では、先ず、大当り遊技フラグがONか否か判定される(S81)。大当りフラグがONの場合(S81;Yes)、オープニング遊技中である場合(S82;Yes)、オープニング時間が経過したか否か判定される(S83)。オープニング時間が経過した場合(S83;Yes)、大入賞口13aの開放パターン設定処理が実行される(S84)。
S84の開放パターン設定処理では、図6、図7で説明したように、大当り図柄X1〜X4、Y1〜Y4の種類に応じて大入賞口13aの開放パターンが設定されると共に、設定された大入賞口13aの開放パターンに応じた、最大ラウンドRc(2R,4R,16Rの何れか)と規定個数Yc(10個)と規定開放時間(29.5秒)が設定される。
S84の処理に続いて、ラウンド数Rが「1」加算した値に更新され(S85)、大入賞口SOL13dの開放制御が開始され(S86)、大入賞口13aが開放される。続いて、開放開始された大入賞口13aの開放時間の計測が開始され(S87)、ラウンド開始コマンドがセットされた後(S88)、S92の処理へ移行する。
他方、オープニング遊技中でない場合(S82:No)、エンディング遊技中であるか否か判定される(S89)。エンディング遊技中である場合(S89;Yes)、S100の処理へ移行する。一方、エンディング遊技中でない場合(S89;No)、インターバル中であるか否か判定される(S90)。
インターバル中である場合(S90;Yes)、インターバル時間(約2.0秒)が経過した否か判定される(S91)。インターバル時間が経過した場合(S91;Yes)、S85の処理へ移行する。一方、インターバル中でない場合(S90;No)、大入賞口13aの開放開始から規定開放時間が経過したか否か判定される(S92)。
規定開放時間を経過していない場合(S92;No)、規定入賞個数に達しているか否か判定される(S93)。規定入賞個数に達している場合(S93;Yes)、或いは、規定開放時間を経過している場合(S92;Yes)、開放制御を終了する(S94)。これにより大入賞口13aが閉塞状態になる。
S94の処理の実行後、ラウンド数Rが最大ラウンド数Rcになったか否か判定される(S95)。最大ラウンド数Rcでない場合(S95;No)、次ラウンドの開始タイミングを制御するために、開放制御を終了してからのインターバル時間の計測が開始される(S96)。一方、最大ラウンド数Rcである場合(S95;Yes)、エンディング時間の計測が開始される(S97)。
S97の処理に続いて、ラウンド数Rが「0」にリセットされ(S98)、エンディングコマンドがセットされる(S99)。エンディング時間が経過した場合(S100;Yes)、遊技状態設定処理(S101)が実行され、大当り遊技フラグがOFFに設定される(S102)。
図36に示すように、S101の遊技状態設定処理では、先ず、高確大当りであるか否か判定される(S111)。高確大当り(確変大当り、潜確大当り)の場合(S111;Yes)、高確遊技フラグがONに設定され(S112)、高確遊技継続回数Xが「10000」回に設定される(S113)。
S113の処理に続いて、確変大当りであるか否か判定される(S114)。確変大当りでない場合(S114;No)、つまり、潜確大当りである場合、S117の処理へ移行する。一方、確変大当りである場合(S114;Yes)、時短遊技フラグがONに設定され(S115)、時短遊技継続回数Jが「10000」回に設定される(S116)。他方、高確大当りでない場合(S111;No)、つまり、通常大当りの場合、時短遊技フラグがONに設定され(S115)、時短遊技継続回数Jが「100」回に設定される(S116)。S116の処理の実行後、又は、S114の処理の実行後、遊技状態コマンドがセットされる(S117)。
図37に示すように、演出制御基板23の制御部が実行するタイマ割込処理は微小時間(4ms)毎に開始され、このタイマ割込処理において、遊技制御基板21から制御コマンドを受信して、この制御コマンドに基づく処理を実行可能なコマンド受信処理(S201)、ボタンSW処理(S202)、画像・音声制御基板24、ランプ制御基板25へ制御コマンドを送信可能なコマンド送信処理(S203)が順次実行される。
S201のコマンド送信処理によって、演出ボタン6aや十字キーボタン6bの操作に応じた遊技演出上の効果を実現するための処理が、画像・音声制御基板24及びランプ制御基板25に対して指示され、演出画像の表示や音声の再生出力等が画像・音声制御基板24に対して指示され、枠ランプ28a及び盤ランプ28bや可動役物装置17の可動役物17aの作動がランプ制御基板25に対して指示される。
図38に示すように、S201のコマンド受信処理では、先ず、客待ち処理が実行される(S210)。この客待ち処理では、遊技制御基板21から特図変動開始コマンドを受信したか否かに基づいて、客待ち中であるか否か判定される。客待ち中である場合、客待ち演出開始コマンドがセットされる。
S210の処理に続いて、保留数増加コマンドを受信したか否か判定される(S211)。保留数増加コマンドを受信した場合(S211;Yes)、保留数加算処理が実行され(S212)、保留数加算コマンドがセットされる(S213)。S212の保留数加算処理では、受信した保留数増加コマンドが解析され、その解析情報に基づいて特別図柄情報が記憶される。
S213の処理の実行後、又は、保留数増加コマンドを受信していない場合(S211;No)、特図変動開始コマンドを受信した場合(S214;Yes)、演出モード設定処理(S215)、図柄変動演出選択処理(S216)が順次実行される。S215の演出モード設定処理では、受信した特図開始コマンドに含まれる遊技状態コマンドが解析され、設定される遊技状態に応じた演出モードが設定され、演出モードコマンドがセットされる。
S216の図柄変動演出選択処理では、現在設定されている遊技状態に対応する演出モードの演出パターン決定テーブルがセットされ、図32のS38の変動パターン選択処理で選定された特別図柄の変動パターンに対応する演出パターンが一義的に決定される。その決定された演出パターンの情報を含む図柄変動演出開始コマンドがセットされる。
S216の処理の実行後、又は、特図変動開始コマンドを受信していない場合(S214;No)、特図変動停止コマンドを受信したか否か判定される(S217)。特図変動停止コマンドを受信した場合(S217;Yes)、図柄変動演出終了中処理が実行される(S218)。
S218の図柄変動演出終了中処理では、受信した特図変動停止コマンドが解析され、今回の図柄変動演出の契機となった大当り判定処理での判定結果が大当りであると判定された場合、大当りの種類(確変大当り、突確大当り、通常大当り)に応じて、特別図柄の変動回数(10000回,100回の何れか)が設定される。その一方で、大当り判定処理での判定結果がハズレであると判定された場合、設定されている演出モードが参照され、確変演出モード、潜確演出モード、時短演出モードの何れかが設定されている場合、特別図柄の変動回数が「1」の場合、つまり、最終変動パターンとして、ハズレの変動パターンが終了した場合、通常演出モードが設定され、図柄変動演出終了コマンドがセットされる。
S218の処理の実行後、又は、特図変動停止コマンドを受信していない場合(S217;No)、オープニングコマンドを受信したか否か判定される(S219)。オープニングコマンドを受信した場合(S219;Yes)、大当り中演出選択処理が実行される(S220)。この大当り中演出選択処理では、図15(1)で示した大当り中演出パターン決定テーブルがセットされ、解析したオープニングコマンドに基づいて、複数種類の大当り中演出パターンの中から、停止表示された大当り図柄及び大当りの種類(確変大当り、通常大当り)に対応する1の大当り中演出パターンを一義的に決定する。
S220の処理の実行後、又は、オープニングコマンドを受信していない場合(S219;No)、大入賞口入賞コマンドを受信したか否か判定される(S221)。大入賞口入賞コマンドを受信した場合(S221;Yes)、大入賞口入賞処理が実行される(S222)。
S222の処理の実行後、又は、大入賞口入賞コマンドを受信していない場合(S221;No)、エラー入賞コマンドを受信したか否か判定される(S223)。エラー入賞コマンドを受信した場合(S223;Yes)、エラー入賞処理が実行される(S224)。
S224の処理の実行後、又は、エラー入賞コマンドを受信していない場合(S223;No)、エンディングコマンドを受信したか否か判定される(S225)。エンディングコマンドを受信した場合(S225;Yes)、エンディング演出処理が実行される(S226)。
図39に示すように、S222の大入賞口入賞処理では、先ず、大入賞口入賞コマンドを受信したか判定される(S231)。大入賞口入賞コマンドを受信した場合(S231;Yes)、入賞カウンタYが「1」加算した値に更新され(S232)、入賞カウンタYの値が11未満の場合(S233;Yes)、入賞カウント値更新コマンドがセットされる(S234)。一方、入賞カウンタYの値が11以上の場合(S233;No)、入賞カウンタYが「0」にリセットされる(S236)。
図40に示すように、画像・音声制御基板24の制御部が実行する画像出力・音声再生出力処理は微小時間(4ms)毎に開始され、演出制御基板23から種々の制御コマンドを受信するコマンド受信処理(S301)、受信した制御コマンドに基づいて、画像出力処理(S302)、音声選択処理(S303)、音声データ登録処理(S304)、音声出力手段(S305)が順次実行される。画像出力・音声再生出力処理が実行されることにより、メイン画像表示装置16やサブ画像表示装置18の表示画面に演出画像(動画)が表示され、スピーカ27a,27bから音声が再生出力される。
S302の画像出力処理では、16R長開放の確変大当り遊技における最終ラウンド遊技の実行中に入賞カウント値更新コマンドを受信した場合、メイン画像表示装置16の表示画面に表示しているカウント値の表示画像を更新する更新表示処理が実行され、S304の音声データ登録処理により選択されたカウント値の音声データが再生チャンネルに登録され、S305の音声出力処理によりカウント値の音声が再生出力される。
実施例を部分的に変更する変更例について説明する。
[1]当該ラウンド遊技終了演出の当該ラウンド遊技終了報知画像として、ラウンド演出の演出画像と関連性があり且つラウンド演出の演出画像と繋がりのある継続された表示態様の画像又は動画を表示してもよい。
具体的に、図41に示すように、図18〜図20で示した野球をモチーフに関連するキャラクタのストーリーを描いたアニメ動画のラウンド演出用動画と繋がりのある野球をモチーフに関連するキャラクタが万歳している表示態様の動画110Cが表示される。このように、大当り遊技においてラウンド遊技からインターバル期間に切り替ってラウンド演出から当該ラウンド遊技終了演出に切り換わっても野球をモチーフに関連する野球選手の画像が継続して表示されて演出が変わらないため、当該ラウンド遊技終了演出は、大当り中演出が実行されている期間において継続的に実行される演出である。
[2]大当りに当選した場合に、大当り図柄に応じて所定の入賞口(V入賞口)が大当り遊技のラウンド遊技の実行中に開放し、遊技球が当該V入賞口に入賞した場合に、当該大当り遊技の終了後に確変遊技状態に移行されるV−ST機において、各ラウンド遊技でラウンド終了条件が成立する度に当該ラウンド遊技終了報知画像を表示し、V入賞口に遊技球が入賞した場合に、最終ラウンド遊技に対応するラウンド演出においてカウントダウン演出(或いは、カウントアップ演出)を行う。
[3] 確変大当りの当選回数(連荘回数)が所定回数(例えば、20回)に到達したときには、当該大当り遊技に対応するラウンド演出でカウントダウン演出(或いは、カウントアップ演出)を実行せずに、連荘回数が所定回数に到達したことを称賛する特別演出を実行するようにしてもよい。この特別演出は、エンディング演出でも引き続き実行されるようにしてもよい。また、特別演出に対応する特別楽曲を再生出力するようにしてもよい。
[4]カウントダウン演出(或いは、カウントアップ演出)として、カウント値を表示せずに、大入賞口13aに遊技球が入賞する度に、カウント値の音声だけを再生出力するようにしてもよい。
[5]本発明は、上述した実施例に制約されることなく、各種の変形を採用することができる。例えば、各種演出の例と挙げた画像や音声はあくまでも一例であり、これらは適宜に変形することができる。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を付加して実施が可能であり、種々のパチンコ遊技機等の遊技機に本発明を適用可能である。