JP2019076076A - 3−アルケナールの製造方法 - Google Patents
3−アルケナールの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019076076A JP2019076076A JP2017207989A JP2017207989A JP2019076076A JP 2019076076 A JP2019076076 A JP 2019076076A JP 2017207989 A JP2017207989 A JP 2017207989A JP 2017207989 A JP2017207989 A JP 2017207989A JP 2019076076 A JP2019076076 A JP 2019076076A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- general formula
- alkenal
- represented
- group
- producing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Abstract
【課題】3−アルケナールを温和な条件で、工業的に製造可能な方法を提供する。【解決手段】下記一般式(1)で表される1−アシルオキシ−1,3−アルカジエンにエステル加水分解酵素を作用させる、式(2)で表わされる3−アルケナールの製造方法。(R1は直鎖/分岐鎖のC1〜30のアルキル基;R2はH、直鎖/分岐鎖のC1〜10のアルキル基又はC1〜10のアルコキシ基)【選択図】なし
Description
本開示は、香料および合成フェロモン、あるいはそれらの原料として有用な3−アルケナールの製造方法である。
(E)−3−ヘキセナールや(E)−3−ノネナールなどの従来の合成方法としては、相当する(E)−3−アルケノールのMartin’s試薬による酸化による方法(非特許文献1)や(E)−3−ヘキセン酸エチルのDIBALによる還元による方法(非特許文献2)などが知られている。一方、(Z)−3−ヘキセナールや(Z)−3−ノネナールの合成方法は(Z)−3−ヘキセノールや(Z)−3−ノネノールの酸化による方法(非特許文献3、4)、アクロレインのWittig反応による方法(特許文献1、非特許文献5)、2,4−アルカジエン誘導体の接触水素化による方法(特許文献2)、金属アセチリド化合物とハロゲン化合物の反応生成物を水素添加する方法(特許文献3)が知られているが、廃棄物やコストの点で工業的な製造方法としては難があった。
Journal of Agricultural and Food Chemistr,63(30),6681−6688(2015).
European Journal of Organic Chemistry,2012(21),3978−4017,S3978/1−S3978/9;2012.
Agricaltural and Biological Chemistry,39(1)、243(1975)
ChemMedChem,9(7),1602−1614;2014.
Synthesis,(5),395−7;1988.
本発明は熱安定性に欠ける3−アルケナールを温和な条件で得ることができ、環境問題も発生せず、工業的に製造可能なコスト的に有利な方法を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、2−アルケナールと酸無水物から得られる1−アシルオキシ−1,3−アルカジエンにエステル加水分解酵素を作用させ、プロトン化を2位の位置に選択的に行わせることにより3−アルケナールが得られることを見出し、本発明を完成した。
本発明によれば、下記(1)〜(7)の3−アルケナールの製造方法が提供される。
(一般式(1)中、R1は炭素数1〜30のアルキル基を表わし、該アルキル基は直鎖であっても分岐であってもよく、R2は、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数1〜10のアルコキシ基を表し、該アルキル基またはアルコキシ基は直鎖であっても分岐であってもよい。なお、本明細書中において一般式(1)における「1−アシルオキシ」は、R2がアルキル基である場合だけでなく、アルコキシ基の場合も含むものとする。)
(一般式(2)中、R1は一般式(1)と同義である。)
(2)前記一般式(1)および一般式(2)において、R1が炭素数1〜10のアルキル基であることを特徴とする、(1)に記載の3−アルケナールの製造方法。
(3)前記一般式(1)において、R2がメチル基であることを特徴とする、(1)または(2)に記載の3−アルケナールの製造方法。
(4)前記一般式(1)および一般式(2)において、R1がエチル基であることを特徴とする、(1)〜(3)のいずれか1つに記載の3−ヘキセナールの製造方法。
(5)エステル加水分解酵素が、Burkholderia属、Aspergillus属、Candida属、Pseudomonas属、Mucor属、Penicillium属、Rhizopus属、Alcaligenes属の菌類由来の加水分解酵素の内、少なくとも1つの加水分解酵素であることを特徴とする、(1)〜(4)のいずれか1つに記載の3−アルケナールの製造方法。
(6)前記一般式(1)で表わされる1−アシルオキシ−1,3−アルカジエンが(3E)体に富み、前記一般式(2)で表わされる3−アルケナールが(E)体に富むことを特徴とする、(1)〜(5)のいずれか1つに記載の3−アルケナールの製造方法。
(7)前記一般式(1)で表わされる1−アシルオキシ−1,3−アルカジエンが(3Z)体に富み、前記一般式(2)で表わされる3−アルケナールが(Z)体に富むことを特徴とする、(1)〜(5)のいずれか1つに記載の3−アルケナールの製造方法。
本発明によれば、1−アシルオキシ−1,3−アルカジエンにエステル加水分解酵素を作用させることにより3−アルケナールを製造することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本願発明は、下記一般式(1)で表される1−アシルオキシ−1,3−アルカジエンにエステル加水分解酵素を作用させることを特徴とする、下記一般式(2)で表わされる3−アルケナールの製造方法を製造する方法である。
本願発明は、下記一般式(1)で表される1−アシルオキシ−1,3−アルカジエンにエステル加水分解酵素を作用させることを特徴とする、下記一般式(2)で表わされる3−アルケナールの製造方法を製造する方法である。
(一般式(1)中、R1は炭素数1〜30のアルキル基を表わし、該アルキル基は直鎖であっても分岐であってもよく、R2は、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数1〜10のアルコキシ基を表し、該アルキル基またはアルコキシ基は直鎖であっても分岐であってもよい。)
<R1およびR2について>
R1は炭素数1〜30のアルキル基を表わし、該アルキル基は直鎖であっても分岐であってもよく、R2は、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数1〜10のアルコキシ基を表し、該アルキル基またはアルコキシ基は直鎖であっても分岐であってもよい。
R1は炭素数1〜30のアルキル基を表わし、該アルキル基は直鎖であっても分岐であってもよく、R2は、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数1〜10のアルコキシ基を表し、該アルキル基またはアルコキシ基は直鎖であっても分岐であってもよい。
アルキル基として、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基などが挙げられる。
<原料の1−アシルオキシ−1,3−アルカジエンの合成法について>
原料の1−アシルオキシ−1,3−アルカジエンの合成法としては、1−アセトキシ−1,3−アルカジエンを例にすれば、以下の方法などが挙げられる。すなわち、酢酸ナトリウムや酢酸カリウムなど酢酸塩の存在下、2−アルケナールと無水酢酸を反応させる方法、4−ジメチルアミノピリジン存在下、2−アルケナールと無水酢酸を反応させる方法、t−ブトキシカリウムやt−ブトキシナトリウムなどで2−アルケナールをジエノラート化させ、無水酢酸などと反応させる方法などがある。
原料の1−アシルオキシ−1,3−アルカジエンの合成法としては、1−アセトキシ−1,3−アルカジエンを例にすれば、以下の方法などが挙げられる。すなわち、酢酸ナトリウムや酢酸カリウムなど酢酸塩の存在下、2−アルケナールと無水酢酸を反応させる方法、4−ジメチルアミノピリジン存在下、2−アルケナールと無水酢酸を反応させる方法、t−ブトキシカリウムやt−ブトキシナトリウムなどで2−アルケナールをジエノラート化させ、無水酢酸などと反応させる方法などがある。
<3−アルケナールの立体配置について>
(3E)体に富む1−アシルオキシ−1,3−アルカジエンを原料に用いれば、(E)体に富む3−アルケナールが得られ、(3Z)体に富む1−アシルオキシ−1,3−アルカジエンを原料に用いれば、(Z)体に富む3−アルケナールが得られる。
(3E)体に富む1−アシルオキシ−1,3−アルカジエンを原料に用いれば、(E)体に富む3−アルケナールが得られ、(3Z)体に富む1−アシルオキシ−1,3−アルカジエンを原料に用いれば、(Z)体に富む3−アルケナールが得られる。
なお、「(3E)体に富む」、「(E)体に富む」の表現は、それぞれ「(3Z)体に対して(3E)体の割合が上回っている」、「(Z)体に対して(E)体の割合が上回っている」ことを意味する。逆の場合(「(3Z)体に富む」、「(Z)体に富む」)の場合も同様である。
<エステル加水分解酵素について>
エステルの加水分解酵素であればよく、リパーゼ、エステラーゼ、およびホスホリパーゼなどが挙げられる。具体的にはBurkholderia属、Aspergillus属、Candida属、Pseudomonas属、Mucor属、Penicillium属、Rhizopus属、Alcaligenes属、Actinomadura属、Streptomyces属、Geotrichum属、Humicola属、Rhizomucor属、Arthrobactor属、Chromobacterium属、Serratia属、Thermomyces属、Thermus属などの糸状菌、放線菌、細菌、酵母、好熱菌などの微生物由来の加水分解酵素であり、更に具体的には、Burkholderia cepacia、Aspergillus niger、Candida antarctica、Candida cylindracea、Pseudomonas fluorescens、Pseudomonas cepacia、Pseudomonas stutzeri、Mucor javanicus、Mucor miehei、Penicillium camemberti、Penicillium chrysogenum、Penicillium roquefortii、Rhizomucor miehei、Rhizopus delemar、Rhizopus japonicus、Rhizopus miehei、Rhizopus niveus、Rhizopus oryzae、Thermomyces lanuginosus、Thermus flavus、Alcaligenes、Arthrobactor、Chromobacterium viscosum、およびPseudomonas、Serratia marcescensなどの微生物由来の加水分解酵素である。
エステルの加水分解酵素であればよく、リパーゼ、エステラーゼ、およびホスホリパーゼなどが挙げられる。具体的にはBurkholderia属、Aspergillus属、Candida属、Pseudomonas属、Mucor属、Penicillium属、Rhizopus属、Alcaligenes属、Actinomadura属、Streptomyces属、Geotrichum属、Humicola属、Rhizomucor属、Arthrobactor属、Chromobacterium属、Serratia属、Thermomyces属、Thermus属などの糸状菌、放線菌、細菌、酵母、好熱菌などの微生物由来の加水分解酵素であり、更に具体的には、Burkholderia cepacia、Aspergillus niger、Candida antarctica、Candida cylindracea、Pseudomonas fluorescens、Pseudomonas cepacia、Pseudomonas stutzeri、Mucor javanicus、Mucor miehei、Penicillium camemberti、Penicillium chrysogenum、Penicillium roquefortii、Rhizomucor miehei、Rhizopus delemar、Rhizopus japonicus、Rhizopus miehei、Rhizopus niveus、Rhizopus oryzae、Thermomyces lanuginosus、Thermus flavus、Alcaligenes、Arthrobactor、Chromobacterium viscosum、およびPseudomonas、Serratia marcescensなどの微生物由来の加水分解酵素である。
これらの微生物由来の加水分解酵素として、以下の商品名で販売されているものを利用することができる。
リパーゼPS「アマノ」SD、リパーゼAK「アマノ」、リパーゼAY「アマノ」、リパーゼAS「アマノ」、リパーゼDF「アマノ」、リパーゼAYS「アマノ」、リパーゼA「アマノ」、リパーゼM「アマノ」、リパーゼMER 「アマノ」、リパーゼG「アマノ」、ニューラーゼF3G(以上、天野エンザイム(株)製)、
リパーゼS、リパーゼH(以上、和光純薬工業(株)製)、
リパーゼB(Sigma−Aldrich社製)、
リパーゼSL、リパーゼOF、リパーゼMY、リパーゼQLM、リパーゼTL、リパーゼPL(以上、名糖産業(株)製)、
Lipozyme(登録商標)CALB、Novocor(登録商標)ADL、Lipozyme(登録商標)TL 100L、Lipozyme(登録商標)TL IM、Resinase(登録商標)HT、Palatase(登録商標)20000L、Novozym(登録商標)40086、Novozym(登録商標)51032、Alcalase(登録商標)2.4L FG、Alcalase(登録商標)2.5L、Savinase(登録商標)12T、Savinase(登録商標)16T、Esperase(登録商標)8.0L、Neutrase(登録商標)0.8L(以上、Novozymes社製)、
スミチームNLS(新日本化学工業(株)製)、エンチロンLP(洛東化成工業(株)製)、
パナモアゴールデン、パナモアスプリング、ピカンターゼR800、ピカンターゼA、ベイクザイムL80.000B(以上、DSM(株)製)、
リポパン50BG(ノボザイムズ ジャパン(株)にて取扱)
などが挙げられる。
リパーゼS、リパーゼH(以上、和光純薬工業(株)製)、
リパーゼB(Sigma−Aldrich社製)、
リパーゼSL、リパーゼOF、リパーゼMY、リパーゼQLM、リパーゼTL、リパーゼPL(以上、名糖産業(株)製)、
Lipozyme(登録商標)CALB、Novocor(登録商標)ADL、Lipozyme(登録商標)TL 100L、Lipozyme(登録商標)TL IM、Resinase(登録商標)HT、Palatase(登録商標)20000L、Novozym(登録商標)40086、Novozym(登録商標)51032、Alcalase(登録商標)2.4L FG、Alcalase(登録商標)2.5L、Savinase(登録商標)12T、Savinase(登録商標)16T、Esperase(登録商標)8.0L、Neutrase(登録商標)0.8L(以上、Novozymes社製)、
スミチームNLS(新日本化学工業(株)製)、エンチロンLP(洛東化成工業(株)製)、
パナモアゴールデン、パナモアスプリング、ピカンターゼR800、ピカンターゼA、ベイクザイムL80.000B(以上、DSM(株)製)、
リポパン50BG(ノボザイムズ ジャパン(株)にて取扱)
などが挙げられる。
動物由来の酵素としては、豚膵臓由来のPorcine Pancreatic Lipaseや牛膵臓由来のBovine Pancreatic Lipaseなどが使用できる。植物由来のリパーゼとしては小麦胚芽由来のwheat germ lipaseなどが使用できる。これらを珪藻土や樹脂などに固定化した酵素も使用できる。これらの内、2つ以上の加水分解酵素を用いることもできる。
加水分解酵素の使用量としては、特に制限はないが、基質に対して通常0.01〜10重量%であり、好ましくは0.05〜5重量%、更に好ましくは0.1〜1重量%である。
<反応溶媒について>
反応溶媒としては、水あるいは使用する加水分解酵素に適したpH領域の緩衝水溶液が好ましく、通常はpH3〜7であり、pH4〜7がより好ましく、pH5〜7が更に好ましい。緩衝溶液としては、りん酸緩衝溶液、クエン酸緩衝溶液、クエン酸りん酸緩衝溶液、酒石酸緩衝溶液、酢酸緩衝溶液、Tris(tris(hydroxymethyl)aminomethane、およびHEPES[2−[4−(2−Hydroxyethyl)−1−piperazinyl]ethanesulfonic acid]などのグッド緩衝液やBritton−Robinson緩衝液などの広域緩衝溶液などが好ましく用いられる。更に好ましくはリン酸緩衝溶液が用いられる。また有機溶媒が存在してもよく、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、1,4−ジオキサン、アニソール、ジメトキシエタン、エチレングリコールジメチルエーテル、トリメチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル系溶媒、1−メチル−2−ピロリドン、1−シクロヘキシル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N,N’−ジメチルプロピレン尿素、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、エチレンカーボネート、1,2−プロピレンカーボネート、アセトニトリルなどの非プロトン性高極性溶媒、トルエン、キシレン、メシチレン、プソイドクメン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタンなどの非プロトン性低極性溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼンなどのハロゲン系溶媒、アセトニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、t−ブタノールなどのアルコール溶媒を必要に応じて混合してもよい。またポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、胆汁酸塩などの乳化剤を添加してもよく、乳化剤としての効果を有する加水分解酵素を合わせて使用することもできる。加水分解酵素を安定化させるために硫酸アンモニウム、リン酸二水素カリウム、硫酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、酒石酸カリウムなどのホフマイスター効果の大きい塩を添加してもよい。加水分解酵素の活性化剤としてのカルシウムやマグネシウムなどの金属イオンを添加することもできる。
反応溶媒としては、水あるいは使用する加水分解酵素に適したpH領域の緩衝水溶液が好ましく、通常はpH3〜7であり、pH4〜7がより好ましく、pH5〜7が更に好ましい。緩衝溶液としては、りん酸緩衝溶液、クエン酸緩衝溶液、クエン酸りん酸緩衝溶液、酒石酸緩衝溶液、酢酸緩衝溶液、Tris(tris(hydroxymethyl)aminomethane、およびHEPES[2−[4−(2−Hydroxyethyl)−1−piperazinyl]ethanesulfonic acid]などのグッド緩衝液やBritton−Robinson緩衝液などの広域緩衝溶液などが好ましく用いられる。更に好ましくはリン酸緩衝溶液が用いられる。また有機溶媒が存在してもよく、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、1,4−ジオキサン、アニソール、ジメトキシエタン、エチレングリコールジメチルエーテル、トリメチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル系溶媒、1−メチル−2−ピロリドン、1−シクロヘキシル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N,N’−ジメチルプロピレン尿素、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、エチレンカーボネート、1,2−プロピレンカーボネート、アセトニトリルなどの非プロトン性高極性溶媒、トルエン、キシレン、メシチレン、プソイドクメン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタンなどの非プロトン性低極性溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼンなどのハロゲン系溶媒、アセトニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、t−ブタノールなどのアルコール溶媒を必要に応じて混合してもよい。またポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、胆汁酸塩などの乳化剤を添加してもよく、乳化剤としての効果を有する加水分解酵素を合わせて使用することもできる。加水分解酵素を安定化させるために硫酸アンモニウム、リン酸二水素カリウム、硫酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、酒石酸カリウムなどのホフマイスター効果の大きい塩を添加してもよい。加水分解酵素の活性化剤としてのカルシウムやマグネシウムなどの金属イオンを添加することもできる。
<反応温度および反応時間について>
反応温度は、通常は使用する加水分解酵素に適した温度であり、0〜70℃、好ましくは10〜60℃、より好ましくは20〜50℃である。反応時間は、加水分解酵素の種類や量、基質の種類、攪拌速度、水のpH、有機溶媒の有無、乳化剤の有無などによって変化し、反応が早い場合は通常1時間以内であり、遅い場合は1週間以上である。
反応温度は、通常は使用する加水分解酵素に適した温度であり、0〜70℃、好ましくは10〜60℃、より好ましくは20〜50℃である。反応時間は、加水分解酵素の種類や量、基質の種類、攪拌速度、水のpH、有機溶媒の有無、乳化剤の有無などによって変化し、反応が早い場合は通常1時間以内であり、遅い場合は1週間以上である。
<重合禁止剤について>
重合禁止剤を用いる場合は、4−t−ブチルピロカテコール、t−ブチルヒドロキノン、1,4−ベンゾキノン、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジルフリーラジカル、ガルビノキシルフリーラジカル、ヒドロキノン、4−メトキシフェノール、イルガノックス、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシルフリーラジカル、フェノチアジン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシルフリーラジカル、カプフェロン、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩、キノパワー(登録商標)、4−t−ブチルカテコール、ジブチルジチオカルバミン酸銅、2−オキシジフェニルアミン、1−ナフトール、2−ナフトール、酸素などが挙げられる。重合禁止剤の添加量は1,3−ブタジエンの重量の1〜1000ppmであり、好ましくは100〜500ppmである。
重合禁止剤を用いる場合は、4−t−ブチルピロカテコール、t−ブチルヒドロキノン、1,4−ベンゾキノン、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジルフリーラジカル、ガルビノキシルフリーラジカル、ヒドロキノン、4−メトキシフェノール、イルガノックス、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシルフリーラジカル、フェノチアジン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシルフリーラジカル、カプフェロン、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩、キノパワー(登録商標)、4−t−ブチルカテコール、ジブチルジチオカルバミン酸銅、2−オキシジフェニルアミン、1−ナフトール、2−ナフトール、酸素などが挙げられる。重合禁止剤の添加量は1,3−ブタジエンの重量の1〜1000ppmであり、好ましくは100〜500ppmである。
<後処理および精製方法について>
反応液をそのまま減圧蒸留に付し、水と共沸した3−アルケナールを油水分離するだけで3−アルケナールを得ることができる。あるいは、反応液をそのまま、あるいは必要に応じてエーテル系、エステル系、炭化水素系、ハロゲン系などの溶媒で希釈し、必要に応じてセライトなどの濾過助剤を添加後、濾過し、濾液を分液、抽出し、必要に応じて有機層を水洗後、硫酸ナトリウムなどで乾燥後、減圧蒸留あるいはクロマトグラフィーにより3−アルケナールを得ることができる。エーテル系溶媒としては、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、シクロプロピルメチルエーテルなどが挙げられる。エステル系溶媒としては酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどが挙げられる。炭化水素系溶媒としてはヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレンなどが挙げられる。ハロゲン系溶媒としてはジクロロメタン、クロロホルムなどが挙げられる。またエーテル系溶媒、エステル系溶媒、パラフィン系溶媒、ハロゲン系溶媒の内、2種以上の混合溶媒を用いることもできる。クロマトグラフィー用の担体としてはシリカゲル、アルミナ、セライト、活性炭などを用いることができる。蒸留時には、3−アルケナールからの高沸点物質生成を抑制するために、トリアセチンなどの反応性のない高沸点化合物を加えてもよい。
反応液をそのまま減圧蒸留に付し、水と共沸した3−アルケナールを油水分離するだけで3−アルケナールを得ることができる。あるいは、反応液をそのまま、あるいは必要に応じてエーテル系、エステル系、炭化水素系、ハロゲン系などの溶媒で希釈し、必要に応じてセライトなどの濾過助剤を添加後、濾過し、濾液を分液、抽出し、必要に応じて有機層を水洗後、硫酸ナトリウムなどで乾燥後、減圧蒸留あるいはクロマトグラフィーにより3−アルケナールを得ることができる。エーテル系溶媒としては、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、シクロプロピルメチルエーテルなどが挙げられる。エステル系溶媒としては酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどが挙げられる。炭化水素系溶媒としてはヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレンなどが挙げられる。ハロゲン系溶媒としてはジクロロメタン、クロロホルムなどが挙げられる。またエーテル系溶媒、エステル系溶媒、パラフィン系溶媒、ハロゲン系溶媒の内、2種以上の混合溶媒を用いることもできる。クロマトグラフィー用の担体としてはシリカゲル、アルミナ、セライト、活性炭などを用いることができる。蒸留時には、3−アルケナールからの高沸点物質生成を抑制するために、トリアセチンなどの反応性のない高沸点化合物を加えてもよい。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によって、なんら限定されるものではない。
実施例で得られた反応溶液は、ガスクロマトグラフィーで分析を行い、純度を面積百分率にて算出した。測定条件は以下の通りである。
装置:島津製作所GC−2014
カラム:Agilent J&W GCカラム DB-1ms(L60m×φ0.250mm、D:0.25μm)(キャピラリーカラム)
カラム温度:50℃(5分保持)→10℃/min→250℃(5分保持)
カラム温度(3−ヘキセナールの立体異性体比算出用):35℃(25分保持)→50℃/min→250℃
インジェクション温度:280℃
キャリヤーガス:純ヘリウム G1
検出器:水素炎イオン化検出器(FID)
カラム:Agilent J&W GCカラム DB-1ms(L60m×φ0.250mm、D:0.25μm)(キャピラリーカラム)
カラム温度:50℃(5分保持)→10℃/min→250℃(5分保持)
カラム温度(3−ヘキセナールの立体異性体比算出用):35℃(25分保持)→50℃/min→250℃
インジェクション温度:280℃
キャリヤーガス:純ヘリウム G1
検出器:水素炎イオン化検出器(FID)
<合成例1>
フラスコに(E)−2−ヘキセナール(200g)、無水酢酸(297g)、酢酸カリウム(40.0g)を加え、内温120℃で2時間攪拌した。冷却後、水洗し、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧蒸留し、bp60〜70℃/2.0kPaの留分として、1−アセトキシ−1,3−ヘキサジエン(EZ:ZE:ZZ:EE=11.7:16.8:34.2:37.3[(3E)体/(3Z)体=54.1/45.9])(218g)を得た。1−アセトキシ−1,3−ヘキサジエンの異性体比について、GCの上記測定条件では、保持時間が早い方からEZ体、ZE体、ZZ体、EE体の順で示されることがわかった。
フラスコに(E)−2−ヘキセナール(200g)、無水酢酸(297g)、酢酸カリウム(40.0g)を加え、内温120℃で2時間攪拌した。冷却後、水洗し、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧蒸留し、bp60〜70℃/2.0kPaの留分として、1−アセトキシ−1,3−ヘキサジエン(EZ:ZE:ZZ:EE=11.7:16.8:34.2:37.3[(3E)体/(3Z)体=54.1/45.9])(218g)を得た。1−アセトキシ−1,3−ヘキサジエンの異性体比について、GCの上記測定条件では、保持時間が早い方からEZ体、ZE体、ZZ体、EE体の順で示されることがわかった。
<合成例2>
フラスコに合成例1で得た1−アセトキシ−1,3−ヘキサジエン(100g)とヨウ素(181mg)を入れ、室温で76時間攪拌した後、クロマト用活性炭(100ml)を通し、tert−ブチルメチルエーテルで流し、流出液を減圧下で濃縮して得た残渣を減圧蒸留し、bp48〜49℃/0.4kPaの留分として100gの1−アセトキシ−1,3−ヘキサジエン(EZ:ZE:ZZ:EE=24.5:5.7:4.5:65.2[(3E)体/(3Z)体=70.9/29.1])を得た。
フラスコに合成例1で得た1−アセトキシ−1,3−ヘキサジエン(100g)とヨウ素(181mg)を入れ、室温で76時間攪拌した後、クロマト用活性炭(100ml)を通し、tert−ブチルメチルエーテルで流し、流出液を減圧下で濃縮して得た残渣を減圧蒸留し、bp48〜49℃/0.4kPaの留分として100gの1−アセトキシ−1,3−ヘキサジエン(EZ:ZE:ZZ:EE=24.5:5.7:4.5:65.2[(3E)体/(3Z)体=70.9/29.1])を得た。
<実施例1〜27>
合成例1あるいは合成例2で得た1−アセトキシ−1,3−ヘキサジエン(1.0g)、pH6.86リン酸緩衝液(10ml)(但し、実施例27は、リン酸緩衝液に代えてpH3.87酢酸/酢酸カリウム緩衝液(8ml)を用いた)、および表1に記載のリパーゼをフラスコに入れ、室温で所定の時間攪拌後、GC分析を行った結果を表1に示した。
合成例1あるいは合成例2で得た1−アセトキシ−1,3−ヘキサジエン(1.0g)、pH6.86リン酸緩衝液(10ml)(但し、実施例27は、リン酸緩衝液に代えてpH3.87酢酸/酢酸カリウム緩衝液(8ml)を用いた)、および表1に記載のリパーゼをフラスコに入れ、室温で所定の時間攪拌後、GC分析を行った結果を表1に示した。
<実施例28>
合成例2で得られた1−アセトキシ−1,3−ヘキサジエン(EZ:ZE:ZZ:EE=24.5:5.7:4.5:65.2、(3E)体/(3Z)体=70.9/29.1)(50.0g)、pH6.86リン酸緩衝液(500ml)、およびリパーゼPS「アマノ」SD(2.0g)をフラスコに入れ、室温で2時間攪拌後、GCで原料消失を確認した。tert−ブチルメチルエーテル(50ml×4回)で抽出し、水洗(合計1000ml)、硫酸ナトリウムで乾燥後、bp28〜30℃/32〜36kPaで溶媒を留去後、bp50〜51℃/7.3kPaの3−ヘキセナール(21.5g、収率61%、3−ヘキセナール100%、E/Z=71/29)を得た。
合成例2で得られた1−アセトキシ−1,3−ヘキサジエン(EZ:ZE:ZZ:EE=24.5:5.7:4.5:65.2、(3E)体/(3Z)体=70.9/29.1)(50.0g)、pH6.86リン酸緩衝液(500ml)、およびリパーゼPS「アマノ」SD(2.0g)をフラスコに入れ、室温で2時間攪拌後、GCで原料消失を確認した。tert−ブチルメチルエーテル(50ml×4回)で抽出し、水洗(合計1000ml)、硫酸ナトリウムで乾燥後、bp28〜30℃/32〜36kPaで溶媒を留去後、bp50〜51℃/7.3kPaの3−ヘキセナール(21.5g、収率61%、3−ヘキセナール100%、E/Z=71/29)を得た。
<実施例29>
合成例1の方法と同様にして合成した1−アセトキシ−1,3−ヘキサジエン(EZ:ZE:ZZ:EE=22.5:16.2:22.1:39.2、(3E)体/(3Z)体=55.4/44.6)(50.0g)、酢酸(21.4g)、酢酸カリウム(7.0g)、水(400ml)およびリパーゼAK「アマノ」(0.2g)をフラスコに入れ、室温で24時間攪拌後、GCで原料消失を確認した。反応液をそのまま減圧蒸留に付し、bp40〜54℃/16.7kPaで留出した(Z)−3−ヘキセナールと水の混合物を油水分離後、再度減圧蒸留し、3−ヘキセナール(24.1g、収率61%、3−ヘキセナール93.6%、E/Z=55/45)を得た。3−ヘキセナールの異性体比について、GCの上記測定条件では、保持時間が早い方からE体、Z体の順で示されることがわかった。
合成例1の方法と同様にして合成した1−アセトキシ−1,3−ヘキサジエン(EZ:ZE:ZZ:EE=22.5:16.2:22.1:39.2、(3E)体/(3Z)体=55.4/44.6)(50.0g)、酢酸(21.4g)、酢酸カリウム(7.0g)、水(400ml)およびリパーゼAK「アマノ」(0.2g)をフラスコに入れ、室温で24時間攪拌後、GCで原料消失を確認した。反応液をそのまま減圧蒸留に付し、bp40〜54℃/16.7kPaで留出した(Z)−3−ヘキセナールと水の混合物を油水分離後、再度減圧蒸留し、3−ヘキセナール(24.1g、収率61%、3−ヘキセナール93.6%、E/Z=55/45)を得た。3−ヘキセナールの異性体比について、GCの上記測定条件では、保持時間が早い方からE体、Z体の順で示されることがわかった。
<実施例30>
合成例1の方法と同様にして合成した1−アセトキシ−1,3−ノナジエン(ZE:ZZ:EZ:EE=15.6:16.4:34.5:33.5)(130g)、酢酸(64.2g)、酢酸カリウム(21.0g)、水(1040ml)、リパーゼAK「アマノ」(390mg)をフラスコに入れ、室温で17時間攪拌した。反応液をそのまま減圧蒸留に付し、bp38〜41℃/9.8〜7.4kPaで留出した3−ノネナールと水の混合物を油水分離し、3−ノネナール(54.6g、収率55%)を得た。3−ノネナールの異性体比について、GCの上記測定条件では、保持時間が早い方からZ体、E体の順で示されることがわかった。異性体比は、(Z)−3:(E)−3:(Z)−2:(E)−2=53.5:38.1:2.4:6.0、(E)−3/(Z)−3=41.6/58.4であった。
合成例1の方法と同様にして合成した1−アセトキシ−1,3−ノナジエン(ZE:ZZ:EZ:EE=15.6:16.4:34.5:33.5)(130g)、酢酸(64.2g)、酢酸カリウム(21.0g)、水(1040ml)、リパーゼAK「アマノ」(390mg)をフラスコに入れ、室温で17時間攪拌した。反応液をそのまま減圧蒸留に付し、bp38〜41℃/9.8〜7.4kPaで留出した3−ノネナールと水の混合物を油水分離し、3−ノネナール(54.6g、収率55%)を得た。3−ノネナールの異性体比について、GCの上記測定条件では、保持時間が早い方からZ体、E体の順で示されることがわかった。異性体比は、(Z)−3:(E)−3:(Z)−2:(E)−2=53.5:38.1:2.4:6.0、(E)−3/(Z)−3=41.6/58.4であった。
<実施例31>
合成例2の方法と同様にして合成した1−アセトキシ−1,3−ノナジエン(ZE:ZZ:EZ:EE=28.5:4.6:13.1:53.8)(112g)、酢酸(55.4g)、酢酸カリウム(18.1g)、水(897ml)、リパーゼAK「アマノ」(336mg)をフラスコに入れ、室温で18時間攪拌した。反応液を静置し、分液し、有機層を減圧蒸留に付し、bp63〜69℃/1.3kPaで留出した3−ノネナール(38.9g、収率45%)を得た。異性体比は、(Z)−3+(E)−3:(Z)−2:(E)−2=82.5:8.9:8.6であった。
合成例2の方法と同様にして合成した1−アセトキシ−1,3−ノナジエン(ZE:ZZ:EZ:EE=28.5:4.6:13.1:53.8)(112g)、酢酸(55.4g)、酢酸カリウム(18.1g)、水(897ml)、リパーゼAK「アマノ」(336mg)をフラスコに入れ、室温で18時間攪拌した。反応液を静置し、分液し、有機層を減圧蒸留に付し、bp63〜69℃/1.3kPaで留出した3−ノネナール(38.9g、収率45%)を得た。異性体比は、(Z)−3+(E)−3:(Z)−2:(E)−2=82.5:8.9:8.6であった。
<実施例32〜40>
合成例1の方法と同様にして合成した1−アセトキシ−1,3−ヘキサジエン(1.0g)(EZ:ZE:ZZ:EE=19.7:14.5:29.3:36.6)に、表2に記載のリパーゼを5w/w%、緩衝溶液8ml、その他表2に記載の条件下、室温で攪拌後、GC分析を行った結果を表2に示した。実施例38における添加物のPEG4000(東京化成品)は平均分子量2600〜3800のポリエチレングリコールであり、添加量は緩衝液に対する量を示した。
合成例1の方法と同様にして合成した1−アセトキシ−1,3−ヘキサジエン(1.0g)(EZ:ZE:ZZ:EE=19.7:14.5:29.3:36.6)に、表2に記載のリパーゼを5w/w%、緩衝溶液8ml、その他表2に記載の条件下、室温で攪拌後、GC分析を行った結果を表2に示した。実施例38における添加物のPEG4000(東京化成品)は平均分子量2600〜3800のポリエチレングリコールであり、添加量は緩衝液に対する量を示した。
本発明の3−アルケナールの製造方法は、2−アルケナールから容易に得られる1−アセトキシ−1,3−アルカジエンに加水分解酵素を作用させ、(E)あるいは(Z)−3−アルケナールを工業的に製造する方法として有用である。
Claims (7)
- 前記一般式(1)および一般式(2)において、R1が炭素数1〜10のアルキル基であることを特徴とする、請求項1に記載の3−アルケナールの製造方法。
- 前記一般式(1)において、R2がメチル基であることを特徴とする、請求項1または2に記載の3−アルケナールの製造方法。
- 前記一般式(1)および一般式(2)において、R1がエチル基であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1つに記載の3−ヘキセナールの製造方法。
- エステル加水分解酵素が、Burkholderia属、Aspergillus属、Candida属、Pseudomonas属、Mucor属、Penicillium属、Rhizopus属、Alcaligenes属の菌類由来の加水分解酵素の内、少なくとも1つの加水分解酵素であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1つに記載の3−アルケナールの製造方法。
- 前記一般式(1)で表わされる1−アシルオキシ−1,3−アルカジエンが(3E)体に富み、前記一般式(2)で表わされる3−アルケナールが(E)体に富むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1つに記載の3−アルケナールの製造方法。
- 前記一般式(1)で表わされる1−アシルオキシ−1,3−アルカジエンが(3Z)体に富み、前記一般式(2)で表わされる3−アルケナールが(Z)体に富むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1つに記載の3−アルケナールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017207989A JP2019076076A (ja) | 2017-10-27 | 2017-10-27 | 3−アルケナールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017207989A JP2019076076A (ja) | 2017-10-27 | 2017-10-27 | 3−アルケナールの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019076076A true JP2019076076A (ja) | 2019-05-23 |
Family
ID=66626194
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017207989A Pending JP2019076076A (ja) | 2017-10-27 | 2017-10-27 | 3−アルケナールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019076076A (ja) |
-
2017
- 2017-10-27 JP JP2017207989A patent/JP2019076076A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7416865B2 (en) | Process for the preparation of dihydroxy esters and derivatives thereof | |
US6001615A (en) | Enzymatic reduction of ketone groups in 6-cyano-3,5-dihydroxy-hexanoic alkyl ester | |
AU2001252383A1 (en) | Process for the preparation of dihydroxy esters and derivatives thereof | |
JP2012526525A (ja) | ウレタン基含有(メタ)アクリル酸エステルの連続的な製造法 | |
WO2016132341A1 (en) | A process for the preparation of tofacitinib citrate | |
JP4538796B2 (ja) | 酵素触媒反応によるフェノール性カルボン酸誘導体の製造方法 | |
JP2007537733A (ja) | プロスタグランジン(ビマトプロスト)中間体の酵素転換 | |
US4980291A (en) | Process for the enzymatic separation of the optical isomers of racemic α-alkyl-substituted primary alcohols | |
JP2019076076A (ja) | 3−アルケナールの製造方法 | |
US8178325B2 (en) | Process for producing sulfur-containing hydroxycarboxylic acid | |
EP0529085A1 (en) | Process for producing optically active 3-chloro-1-phenyl-1-propanol and derivative thereof | |
US7138256B2 (en) | Processes for preparing conjugated linoleic acid from conjugated linoleic acid esters | |
JP3747640B2 (ja) | 光学活性1,2−ジオール環状炭酸エステルの製造法 | |
JPH07163381A (ja) | ジグリセリン−1,2−ジエステルの製造方法 | |
US20020025565A1 (en) | Method for optically resolving a racemic alpha-substituted heterocyclic carboxylic acid using enzyme | |
JP2008079526A (ja) | ジカルボン酸モノエステルの製造方法 | |
JP4789889B2 (ja) | (r)−2−アルキルシクロペンタノンの製造方法 | |
JP2645341B2 (ja) | 光学活性な置換−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンの製造法 | |
CA3215699A1 (en) | A process for enzymatic synthesis of amides from amines and carboxylic acids or esters | |
EP3514241A1 (en) | Process for a monoacylation of diols and related compounds | |
JPH06237788A (ja) | アセチレンアルコール類の製造法 | |
WO2007072753A1 (ja) | 光学活性な3-(3-ヒドロキシフェニル)-2-アルコキシプロパン酸又はそのエステルの製造方法 | |
Farhi et al. | A New and Facile Preparation of Optically Active Endo-Bicyclo [n, 1, 0] Hex (Hept) An-2-Ols by In Vitro Enzyme Catalysis | |
JPH0959211A (ja) | 新規光学活性ジカルボン酸誘導体及びそれを製造する方法 |