JP2019074296A - 回転式熱処理炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造及び温度制御が簡単でファンの容量も抑制可能な回転式熱処理炉を提供する。【解決手段】炉本体31と、径方向に延びる側壁32cで仕切られた略等しい大きさの格納室32aが周方向に複数かつ多段状に形成され中央部には空隙32bが形成されてなる平面視略ドーナツ状で、第一ゾーンPと第二ゾーンQを跨ぐように設置され回転自在に支持される格納回転体32と、格納回転体32を回転させる回転駆動装置33と、空隙32bに固定された竪型円筒状で格納室32aに連通した開口部34Aが設けられた内筒部34と、第一ゾーンPと第二ゾーンQに分断する第一仕切壁35と第二仕切壁36と、内筒部34と炉本体31の壁面の間に曲面状のダクト内壁37Aを有し吹出口Eと吸込口Fが形成された循環ダクト37と、第一ゾーンPに熱風を送る、内筒部34の上部に設けられた第一ファン38と、第二ゾーンQに風を送る第二ファン39を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、熱風を循環させてアルミニウム合金などの被加熱物に熱処理を施す回転式熱処理炉に関するものである。
従来、例えば、アルミニウム合金等の被加熱物に熱処理を施すために、熱風循環式や多段型炉床回転式を組み合わせた回転式熱処理炉が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この回転式熱処理炉20は、図7に示すように、中央部上方に設けられたファン24により一旦熱風を炉底まで送り、最も下方に位置する格納室22aに熱風を入れ、その熱風を最も上方に位置する格納室22aまで順に送るものである。そして、その熱風は再びファン24により炉底まで送られる。
また、内筒には仕切り21が設けられ、その仕切り21によって加熱ゾーンと均熱ゾーンに分離され、加熱ゾーンでは、すばやく昇温するために大量の熱量投入と高速の熱風の循環が行われ、均熱ゾーンでは、熱量的には飽和した状態で一定の温度に維持する熱風の循環が行われる。
特開2009−243877号公報
しかしながら、特許文献1に記載された発明では中央部の上方に設けられた一台のファン24によって加熱ゾーンと均熱ゾーンの両方に熱風を循環させているため、ファン24の容量は大きくその分、炉本体の高さが高くなってしまう。
したがって、炉本体の大きさによっては、生産工場から納品場所まで輸送するためには炉本体を分割構造としなければ輸送できないという問題がある。
また、被加熱物を加熱して昇温させる加熱帯(加熱ゾーン)は、昇温した状態を保つ均熱帯(均熱ゾーン)よりも多くの熱量、すなわち大きな風量と風速を必要とし、ファン24から吐出される熱風を均熱ゾーンよりも加熱ゾーンに多く分配するものであるが、一台のファン24だけであると、熱風を分配するための構造と温度制御が複雑になってしまうといった問題があった。
そこで、本発明の目的とするところは、構造及び温度制御が簡単でファンの容量も抑制可能な回転式熱処理炉を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の回転式熱処理炉(30)は、内側が第一ゾーン(P)と第二ゾーン(Q)に分断された炉本体(31)と、
径方向に延びる側壁(32c)で仕切られた略等しい大きさの格納室(32a)が周方向に複数かつ多段状に形成されるとともに中央部には空隙(32b)が形成されてなる平面視略ドーナツ状で、前記第一ゾーン(P)と前記第二ゾーン(Q)を跨ぐように設置されしかも回転自在に支持される格納回転体(32)と、
前記格納回転体(32)を回転させる回転駆動装置(33)と、
前記格納回転体(33)に非接触状態で前記格納回転体(33)の中央部に形成された空隙(32b)に固定された竪型円筒状で、その周側面の平面視左周側面に前記格納室(32a)に連通した開口部(34A)が設けられるとともに平面視右周側面は閉状態にされたと内筒部(34)と、
前記内筒部(34)の右周側面における周方向一方端部に相対向する、前記炉本体(31)の壁面の位置から前記格納回転体(32)まで延びる第一仕切壁(35)と、
前記内筒部(34)の右周側面における周方向他方端部に相対向する、前記炉本体(31)の壁面の位置から前記格納回転体(32)まで延びる第二仕切壁(36)と、
前記内筒部(34)の右周側面と前記炉本体(31)の壁面の間に、前記内筒部(34)の右周側面の形状に沿って立設された曲面状のダクト内壁(37A)を有し、その前記内筒部(34)側に吹出口(E)と吸込口(F)が互いに離れた位置に形成された循環ダクト(37)と、
前記第一ゾーン(P)に加熱器(H)で温められた熱風を送る、前記内筒部(34)の上部に設けられた第一ファン(38)と、
前記第二ゾーン(Q)に風を送る、前記第一ファン(38)とは独立した第二ファン(39)を備え、
前記第一仕切壁(35)の前記格納回転体(32)側の部位が前記側壁(32c)の一つと近接するときに、前記第二仕切壁(36)の前記格納回転体(32)側の部位が前記側壁(32c)の他の一つと近接し、
前記第一ファン(38)からの熱風を、前記内筒部(34)内に下降させ前記開口部(34A)から、前記第一ゾーン(P)に位置する前記格納室(32a)の外周側に向けて略水平に送り、前記炉本体(31)の壁面に沿って上昇させて前記第一ファン(38)まで戻すように循環させるとともに、
前記第二ファン(39)からの熱風を、前記循環ダクト(37)内を周方向正向きに送り前記吹出口(E)から吐出し、前記第二ゾーン(Q)に位置する前記格納室(32a)の外周側に沿って周方向逆向きに送り前記吸込口(F)から前記第二ファン(39)まで戻すように循環させたことを特徴とする。
また、本発明は、前記循環ダクト(37)の吸込口(F)は、前記循環ダクト(37)の略中央部に形成されるとともに、前記吹出口(E)は、前記循環ダクト(37)の周方向の両端部の前記内筒部(34)側に形成され、
前記第二ファン(39)は、前記循環ダクト(37)に形成された吸込口(F)に相対向する前記炉本体(31)の壁面近傍に設けられ、
前記第二ファン(39)からの熱風を、前記循環ダクト(37)の略中央部から周方向外向きに送り前記吹出口(E)から吐出し、前記第二ゾーン(Q)に位置する前記格納室(32a)の外周側に沿って周方向内きに送り前記循環ダクト(37)の吸込口(F)から前記第二ファン(39)まで戻すようにしたことを特徴とする。
また、本発明は、前記循環ダクト(37)は、前記吸込口(F)が形成された位置の高さ(S)に比較して、前記吹出口(E)が形成された位置の高さ(T)を大きくするようにしたことを特徴とする。
また、本発明は、前記循環ダクト(37)の前記吹出口(E)が形成された位置の高さ(T)を、前記吸込口(F)が形成された位置の高さ(S)から徐々に大きくするようにして、前記吹出口(E)が形成された位置の高さ(T)を最大にするようにしたことを特徴とする。
また、本発明は、前記格納室(32a)に被加熱物(W)を搬出入するための搬出入口(41)を、前記格納回転体(32)の回転により前記第二ゾーン(Q)から前記第一ゾーン(P)に進入する部分におけるその第一ゾーン(P)側に位置する前記炉本体(31)の壁面に設けたことを特徴とする。
ここで、上記括弧内の記号は、図面および後述する発明を実施するための形態に掲載された対応要素または対応事項を示す。
本発明の記載の回転式熱処理炉によれば、格納回転体の中央部に形成された空隙に固定された竪型円筒状の内筒部に開口部を設けることで形成された第一ゾーンと、循環ダクトを設けることで形成された第二ゾーンを分断して、第一ゾーンに対しては、加熱器で温められた熱風を、内筒部の上部に設けられた第一ファンから送るようにし、第二ゾーンに対しては、第一ファンとは独立した第二ファンから風を送るようにしたので、第一ゾーン内における温度制御と第二ゾーン内における温度制御を別々に行うことができる。
これによって、ゾーン毎に精度の高い制御を簡単に行うことができ、例えば、第一ゾーンについては、格納室内の被加熱物を瞬時に加熱させる加熱帯(加熱ゾーン)とし、第二ゾーンについては、被加熱物の温度を一定に維持する均熱帯(均熱ゾーン)としたときの制御をきめ細かく行うことができる。
また、従来例のように、第一ゾーンと第二ゾーンの両方に一台のファンを介して熱風を送るものでは大きな風量・風速を必要とすることから大きなファンを、炉本体の天井に設置する必要があるが、本発明では二台のファンを使用することになるので、天井に設ける側の一台のファンの大ききを従来のものと比較して小さいものにすることができる。
その結果、炉本体の天井スペースを小さくすることができるので炉本体の高さを低く炉本体の体積を小さいものとし、熱損失を少なくして省エネを図ることができる。
また、回転駆動装置やファンといった最低限の部材を取外すだけで、他は分解せずに炉本体を輸送可能となる。
また、本発明によれば、循環ダクトの略中央部に吸込口を形成し、吹出口を循環ダクトの周方向の両端部の内筒部側に形成して、第二ファンからの熱風を、循環ダクトの略中央部から周方向外向きに送り吹出口から吐出し、第二ゾーンに位置する格納室の外周側に沿って周方向内きに送り循環ダクトの吸込口から第二ファンまで戻すようにしたので、構造が簡易である。また、上下縦方向に熱風を循環させる第一ゾーンに対して、第二ゾーンでは横方向(周方向)に風を循環させる方式であるので、バランスがよく短時間で均熱状態にすることができる。
また、本発明によれば、循環ダクトについて、吸込口が形成された位置の高さに比較して、吹出口が形成された位置の高さを大きく、例えば、徐々に大きくするようにしたので、循環ダクトの構成だけで風速をアップさせることができる。
また、本発明によれば、格納室に被加熱物を搬出入するための搬出入口を、格納回転体の回転により第二ゾーンから第一ゾーンに進入する部分におけるその第一ゾーン側に位置する炉本体の壁面に設けたので、搬出入口から漏れる熱量を抑制することができる。
なお、本発明の回転式熱処理炉のように、第一ゾーン専用の第一ファンと、第二ゾーン専用の第二ファンをそれぞれ設けて、熱循環させる点は、上述した特許文献1には全く記載されていない。
本発明の実施形態に係る回転式熱処理炉を示す平面図である。 図1の回転式熱処理炉において第一ゾーンと第二ゾーンを模式的に示した平面図である。 本発明の実施形態に係る回転式熱処理炉を示す、図1のA−A線縦断面図である。 本発明の実施形態に係る回転式熱処理炉を示す、図1のB−B線縦断面図である。 図1に示す循環ダクトの拡大斜視図である。 図1に示す循環ダクトの別態様を示す拡大斜視図である。 従来例に係る回転式熱処理炉を示す縦断面図である。
図1乃至図4を参照して、本発明の実施形態に係る回転式熱処理炉30を説明する。
この回転式熱処理炉30は、アルミニウム合金等の被加熱物Wに熱処理を施すための熱処理炉であり、炉本体31と、格納回転体32と、回転駆動装置33を備えるとともに、炉本体31の内側は、内筒部34,第一仕切壁35,第二仕切壁36によって、第一ゾーンPと第二ゾーンQに分断され、第一ゾーンPでは第一ファン38によって熱風が循環させられ、第二ゾーンQでは第二ファン39によって熱風が循環させられるようにしている。
炉本体31は、平面視略円形状で、主に格納回転体32と第一ファン38,第二ファン39を収容し、炉本体31内の熱が外部に逃げ難くなるように断熱処理されている。
格納回転体32は、格納室32aが周方向に複数(ここでは12個)かつ多段状(ここでは6段)に形成されるとともに中央部には空隙32bが形成されてなり、平面視略ドーナツ状である。この格納回転体32は、炉本体31の内側に第一ゾーンPと第二ゾーンQを跨ぐように設置され、しかも回転自在に支持される。
また格納室32aは、それぞれが略等しい大きさの平面視扇形であって、径方向に延びる側壁32cで周方向が仕切られており、内部に被加熱物Wを格納する。
そして、第一ゾーンPに位置する格納室32aが平面視で6個、第二ゾーンQに位置する格納室32aが平面視で6個になるように、格納回転体32は配置されている。
回転駆動装置33は、格納回転体32を回転させる動力源であり、炉本体31の下部に設けられた回転用歯車33aに噛み合う歯車33bを回転させる駆動用モータ33cからなる。
本実施形態においては、回転駆動装置33は格納回転体32を平面視時計回り(図1の紙面において右回り)に回転させる。
一つの格納室32aが、格納室32aに被加熱物Wを搬出入するために設けられた搬出入口41の正面となる状態では、回転駆動装置33は停止している。そして、所定時間の経過後に回転駆動装置33は1/12回転(30度)だけ格納回転体32を回転させた後、回転を停止する。その後、所定時間が経過するとまた格納回転体32を1/12(30度)回転させる。
このように、回転駆動装置33は作動と停止を繰り返して、格納回転体32を断続的に回転させる。
なお、図1に示すように、搬出入口41については、格納回転体32の回転により第二ゾーンQから第一ゾーンPに進入する部分におけるその第一ゾーンP側に位置する炉本体31の壁面に設けるようにしたが、この位置に限られるものではない。
内筒部34は、竪型円筒状で、格納回転体33の中央部に形成された空隙32bに設置されている。内筒部34は、炉本体31の天井から吊り下げられ、格納回転体33に対して非接触状態になるように、内筒部34の周側面は格納室32aに対して間があけられ、内筒部34の底面は格納回転体33の床面に対して間があけられている。
また、内筒部34の周側面の平面視左周側面(図1,図2の紙面において左側)には格納室32aに連通した開口部34Aが設けられている。なお、平面視右周側面(図1,図2の紙面において右側)は通常の円筒体の周側面で曲面状の仕切壁として機能する閉状態であり、特に開口部は設けられていない。ここでは内筒部34の周側面の平面視左周側面を大きく開けた開口部34Aとしているが、熱風を通過されるものであればよく、開口部34Aの大きさは特に限定されるものではない。
また、内筒部34の右周側面における周方向一方端部に相対向する、炉本体31の壁面の位置から格納回転体32までは、第一仕切壁35が延び、内筒部34の右周側面における周方向他方端部に相対向する、炉本体31の壁面の位置から格納回転体32までは、第二仕切壁36が延びている。すなわち、第一仕切壁35は、内筒部34の右周側面の一方端部における、炉本体31の壁面の内面側から径方向に炉本体31の中心に向って延び、第二仕切壁36は、内筒部34の右周側面の他方端部における、炉本体31の壁面の内面側から径方向に炉本体31の中心に向って延びている。本実施形態において、内筒部34の右周側面の一方端部の位置mと、内筒部34の右周側面の他方端部の位置nとは、内筒部34において180度ずれた位置にあり、内筒部34の右周側面とは、円を等しく半分にしたときの半円の右側に相当するものである。
ここで、格納回転体32が回転し、第一仕切壁35の格納回転体32側の部位が格納回転体32の側壁32cの一つの外周側と近接するときには、第二仕切壁36の格納回転体32側の部位は格納回転体32の側壁32cの他の一つの外周側と近接するようにされている。
これにより、図2に示すように、炉本体31を平面視で、第一仕切壁35と一つの側壁32c,内筒部34の右周側面,そして第二仕切壁36と他の一つの側壁32cによって一連の仕切壁が構成される。この一連の仕切壁Lによって、炉本体31の内部は仕切壁Lの左側に位置する第一ゾーンPと、仕切壁Lの右側に位置する第二ゾーンQに分断される。
また、第二ゾーンQとなる、内筒部34の右周側面と炉本体31の壁面の間には循環ダクト37が形成されている。
循環ダクト37は、図5に示すように、内筒部34の右周側面の形状に沿って立設された曲面状のダクト内壁37Aと、炉本体31の壁面の形状に沿って立設された曲面状のダクト外壁37Bと、ダクト内壁37Aの上面とダクト外壁37Bの上面同士を連結して上部を塞いだダクト上面壁37Cからなり、略中央部には循環ダクト37の吸込口Fが形成され、循環ダクト37の周方向の両端部の内筒部34側には、それぞれ吹出口Eが形成されている。
吸込口Fは円形状の丸穴であり、吹出口Eはダクト内壁37Aの上面から下面まで開口した矩形状の長穴である。
なお、本実施形態では、循環ダクト37の周方向の一端部を、上述した第一仕切壁35とし、循環ダクト37の周方向の他端部を、上述した第二仕切壁36としているが、第一仕切壁35,第二仕切壁36と循環ダクト37とは別体のもので構成するようにしてもよい。
第一ファン38は、内筒部34の上部で炉本体31の天井に設けられ、第一ゾーンPに対してだけに加熱器Hで温められた風を送る。加熱器Hは、第一ゾーンPにおいて炉本体31の天井から吊り下げられたヒータであり、出力75kwのものを使用した。なお、加熱器Hとしてはバーナ等の他の熱源であってもよい。
第二ファン39は、循環ダクト37の吸込口Fに相対向した炉本体31の壁面に設けられ、第二ゾーンQに対してだけに風を送る。第二ファン39は第一ファン38とは独立した別のものである。
第二ファン39は、第二ゾーンQを均熱帯にすることができればよくその送風は熱風でも冷風でもよい。なお、本実施形態では第二ゾーンQには加熱器を設けていないが、温度調整のために加熱器を設けるようにしてもよい。
これらのファン38,39としては、軸流ファンやシロッコラジカルファン等を用いることができる。
なお、第一ファン38は、出力30kwで、風量2500m3/minの熱風を送ることができるのに対して、第二ファン39は、出力10kwで、風量500m3/minの熱風を送ることができるものを使用している。
このように構成された回転式熱処理炉30における熱風の循環について説明する。
第一ゾーンPでは、図1、図3、図4に示すように、第一ファン38から、加熱器Hで温められた熱風Xを、内筒部34内を上から下降させ開口部34Aから、第一ゾーンPに位置する格納室32aの外周側に向けて略水平に、すなわち格納回転体32の径方向内側から外側に向けて送り、炉本体31の壁面に沿って上昇させて第一ファン38まで戻すように循環させる。
第二ゾーンQは、図1、図5に示すように、第二ファン39からの風Yを、循環ダクト37の略中央部から周方向外向きに送り二つの吹出口Eから吐出し、第二ゾーンQに位置する格納室32aの外周側に沿って周方向内きに送り、循環ダクト37の吸込口Fから第二ファン39まで戻すように循環させる。
このとき、第一ゾーンPに位置する6個の格納室32aに格納された被加熱物Wは、加熱器Hで温められた熱風Xが第一ファン38から送られることで、加熱により瞬時に昇温させられる。
そして、格納回転体32の回転によって、第一ゾーンPから第二ゾーンQに移動させられた6個の格納室32aに格納された被加熱物Wは、第二ファン39によって循環ダクト37を流れる熱風(冷風であってもよい)Yによって設定された均一の温度に維持される。
つまり、第一ゾーンPが、被加熱物Wを加熱して昇温させる加熱帯(加熱ゾーン)となり、第二ゾーンQが、その昇温した状態を保つ均熱帯(均熱ゾーン)となる。
なお、第一ゾーンP,第二ゾーンQにはそれぞれ温度センサ(図示しない)が設けられ、それぞれ所定の温度に制御されるようになっている。
以上のように構成された回転式熱処理炉30によれば、格納回転体32の中央部に形成された空隙32bに固定された竪型円筒状の内筒部34の平面視左周側面に格納室32aに連通した開口部34Aを設けることで形成された第一ゾーンPと、循環ダクト37を設けることで形成された第二ゾーンQを分断して、第一ゾーンPに対しては、加熱器Hで温められた熱風Xを、内筒部34の上部に設けられた第一ファン38から送るようにし、第二ゾーンQに対しては、第一ファン38とは独立した第二ファン39から風を送るようにしたので、第一ゾーンP内における温度制御と第二ゾーンQ内における温度制御を別々に行うことができる。
これによって、ゾーン毎に精度の高い制御を簡単に行うことができる。すなわち、第一ゾーンPを、格納室32a内の被加熱物Wを瞬時に加熱させる加熱帯(加熱ゾーン)とし、第二ゾーンQを、被加熱物Wの温度を一定に維持する均熱帯(均熱ゾーン)にしたときの制御をきめ細かく行うことができる。
なお、本実施形態では、図5に示したように、循環ダクト37では、吸込口Fが形成された位置においても吹出口Eが形成された位置においても同じ高さにしたが、図6に示すように、吸込口Fが形成された位置の高さSに比較して、吹出口Eが形成された位置の高さTを大きくするようにしてもよい。ここでは、循環ダクト37の吹出口Eが形成された位置の高さTを、吸込口Fが形成された位置の高さSから徐々に大きくするようにして、吹出口Eが形成された位置の高さTを最大にするようにしている。
これによれば、循環ダクト37の形状を変えるだけで風速をアップさせることができるとともに循環ダクト37の中央部上部に空きスペースを確保することができる。
また、循環ダクト37については、内筒部34の右周側面と炉本体31の壁面の間で内筒部34側に、曲面状のダクト内壁37Aを設け、炉本体31の壁面側に同じく曲面状のダクト外壁37Bを設けてダクト上面壁37Cで上面を塞いだものであるが、ダクト外壁37Bを省略して、ダクト内壁37Aと炉本体31の壁面の内壁とで循環ダクト37を形成しダクト上面壁37Cで上面を塞ぐようにすることもできる。
また、循環ダクト37の中央部に一つの吸込口Fを形成し、吹出口Eを循環ダクト37の周方向の両端部の内筒部34側に向けて二つ形成するようにしたが、循環ダクト37の周方向の両端部のうち一方側に吸込口Fを形成し他方側に吹出口Eを形成するようにしてもよい。これに対応して、第二ファン39を設置する位置も変えるようにしてもよい。
また、本実施形態では、格納回転体32を回転させることにより、第一ゾーンPに位置する格納室32aの数を平面視で6個、第二ゾーンQに位置する格納室32aの数を平面視で6個としたが、全体の12個という数や、第一ゾーンPと第二ゾーンQに対する格納室32aの割合も1対1に限定されるわけではない。
また、内筒部34の平面視左周側面に格納室32aに連通した開口部34A側に各段,各列の格納室32aに風量を均等に分配させるための整流板を設置するようにしてもよい。
20 回転式熱処理炉
21 仕切り
22a 格納室
24 ファン
30 回転式熱処理炉
31 炉本体
32 格納回転体
32a 格納室
32b 空隙
32c 側壁
33 回転駆動装置
33a 回転用歯車
33b 歯車
33c 駆動用モータ
34 内筒部
34A 開口部
35 第一仕切壁
36 第二仕切壁
37 循環ダクト
37A ダクト内壁
37B ダクト外壁
37C ダクト上面壁

38 第一ファン
39 第二ファン
41 搬出入口
E 吹出口
F 吸込口
H ヒータ(加熱器)
L 仕切壁
P 第一ゾーン
Q 第二ゾーン
W 被加熱物
X 第一ゾーン内の熱風
Y 第一ゾーン内の風

Claims (5)

  1. 内側が第一ゾーンと第二ゾーンに分断された炉本体と、
    径方向に延びる側壁で仕切られた略等しい大きさの格納室が周方向に複数かつ多段状に形成されるとともに中央部には空隙が形成されてなる平面視略ドーナツ状で、前記第一ゾーンと前記第二ゾーンを跨ぐように設置されしかも回転自在に支持される格納回転体と、
    前記格納回転体を回転させる回転駆動装置と、
    前記格納回転体に非接触状態で前記格納回転体の中央部に形成された空隙に固定された竪型円筒状で、その周側面の平面視左周側面に前記格納室に連通した開口部が設けられるとともに平面視右周側面は閉状態にされたと内筒部と、
    前記内筒部の右周側面における周方向一方端部に相対向する、前記炉本体の壁面の位置から前記格納回転体まで延びる第一仕切壁と、
    前記内筒部の右周側面における周方向他方端部に相対向する、前記炉本体の壁面の位置から前記格納回転体まで延びる第二仕切壁と、
    前記内筒部の右周側面と前記炉本体の壁面の間に、前記内筒部の右周側面の形状に沿って立設された曲面状のダクト内壁を有し、その前記内筒部側に吹出口と吸込口が互いに離れた位置に形成された循環ダクトと、
    前記第一ゾーンに加熱器で温められた熱風を送る、前記内筒部の上部に設けられた第一ファンと、
    前記第二ゾーンに風を送る、前記第一ファンとは独立した第二ファンを備え、
    前記第一仕切壁の前記格納回転体側の部位が前記側壁の一つと近接するときに、前記第二仕切壁の前記格納回転体側の部位が前記側壁の他の一つと近接し、
    前記第一ファンからの熱風を、前記内筒部内に下降させ前記開口部から、前記第一ゾーンに位置する前記格納室の外周側に向けて略水平に送り、前記炉本体の壁面に沿って上昇させて前記第一ファンまで戻すように循環させるとともに、
    前記第二ファンからの熱風を、前記循環ダクト内を周方向正向きに送り前記吹出口から吐出し、前記第二ゾーンに位置する前記格納室の外周側に沿って周方向逆向きに送り前記吸込口から前記第二ファンまで戻すように循環させたことを特徴とする回転式熱処理炉。
  2. 前記循環ダクトの吸込口は、前記循環ダクトの略中央部に形成されるとともに、前記吹出口は、前記循環ダクトの周方向の両端部の前記内筒部側に形成され、
    前記第二ファンは、前記循環ダクトに形成された吸込口に相対向する前記炉本体の壁面近傍に設けられ、
    前記第二ファンからの熱風を、前記循環ダクトの略中央部から周方向外向きに送り前記吹出口から吐出し、前記第二ゾーンに位置する前記格納室の外周側に沿って周方向内きに送り前記循環ダクトの吸込口から前記第二ファンまで戻すようにしたことを特徴とする請求項1に記載の回転式熱処理炉。
  3. 前記循環ダクトは、前記吸込口が形成された位置の高さに比較して、前記吹出口が形成された位置の高さを大きくするようにしたことを特徴とする請求項2に記載の回転式熱処理炉。
  4. 前記循環ダクトの前記吹出口が形成された位置の高さを、前記吸込口が形成された位置の高さから徐々に大きくするようにして、前記吹出口が形成された位置の高さを最大にするようにしたことを特徴とする請求項3に記載の回転式熱処理炉。
  5. 前記格納室に被加熱物を搬出入するための搬出入口を、前記格納回転体の回転により前記第二ゾーンから前記第一ゾーンに進入する部分におけるその第一ゾーン側に位置する前記炉本体の壁面に設けたことを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一つに記載の回転式熱処理炉。
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