JP2019073489A - 有機エレクトロルミネッセンス素子及び材料 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子及び材料 Download PDF

Info

Publication number
JP2019073489A
JP2019073489A JP2017202615A JP2017202615A JP2019073489A JP 2019073489 A JP2019073489 A JP 2019073489A JP 2017202615 A JP2017202615 A JP 2017202615A JP 2017202615 A JP2017202615 A JP 2017202615A JP 2019073489 A JP2019073489 A JP 2019073489A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
independently
substituent
substituted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017202615A
Other languages
English (en)
Inventor
雅弘 堀口
Masahiro Horiguchi
雅弘 堀口
青木 良夫
Yoshio Aoki
良夫 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
DIC Corp
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DIC Corp, Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical DIC Corp
Priority to JP2017202615A priority Critical patent/JP2019073489A/ja
Publication of JP2019073489A publication Critical patent/JP2019073489A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Other In-Based Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

【課題】低い駆動電圧、高い電流効率を示し、有機溶媒への高い溶解性及び有機溶媒に溶解させ長期間保存した場合、化合物の析出が起こりにくい発光材料及び当該発光材料を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子の提供。【解決手段】式(I)で表される化合物。当該化合物を発光材料として使用した有機エレクトロルミネッセンス素子、当該有機エレクトロルミネッセンス素子を備えた表示素子及び照明装置。(X1は−O−、−SO2−、−CO−、−S−、−CRX1RX2−、−SiRX1RX2−又は−NRX3−等;RX1、RX2及びRX3は各々独立してH又は置換/非置換の有機基、RX1及びRX2は結合して環構造を含む基を形成しても良いL11〜15及びL21〜25は、H又は置換基;L11〜15の内、少なくとも1つは電子受容性基;L21〜25の内、少なくとも1つは電子供与性基)【選択図】なし

Description

本発明は有機エレクトロルミネッセンス素子及び材料に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子は、有機(金属)化合物からなる発光材料を含む発光層、電子輸送層、正孔輸送層及び電極によって構成される。発光層に電子及び正孔を注入することによって、注入された電子と正孔が再結合しエネルギーが発生する。当該素子は、そのエネルギーが発光材料を励起させ発光する現象を利用した素子である。薄型軽量、高速応答、高コントラスト等の特徴を有し、テレビ、スマートフォン、照明等に利用されている。
熱活性化遅延蛍光(TADF)は、三重項状態の分子が熱エネルギーによって一重項状態へと変化した後に放出される蛍光である。TADFを利用した発光材料は、高い発光効率をもたらすことが知られており、これまで種々の化合物が報告されてきた(学術文献1から学術文献4)。しかしながら、それらの化合物は、分子構造の対称性が高いことから有機溶媒への溶解性が低く、化合物の製造工程において多量の有機溶媒が必要となってしまい、生産性が悪かった。また、有機溶媒に溶解させ長期間保存した場合、化合物の析出が起こりやすい問題があった。
Journal of the American Chemical Society誌、2012年、134巻、36号、14706−14709頁 Nature誌、2012年、492巻、234−238頁 Angewandte Chemie International Edition誌、2012年、51巻、45号、11311−11315頁 Applied Physics Letters誌、2011年、98巻、8号、083302頁
本発明が解決しようとする課題は、低い駆動電圧、高い電流効率を示し、有機溶媒への高い溶解性及び有機溶媒に溶解させ長期間保存した場合、化合物の析出が起こりにくい発光材料を提供することである。更に、当該発光材料を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、特定の分子構造を有する化合物の開発に至った。すなわち、本願発明は下記の一般式(I)
Figure 2019073489
(式中、Xは−O−、−SO−、−CO−、−S−、−CRX1X2−、−SiRX1X2−又は−NRX3−(式中、RX1、RX2及びRX3は各々独立して水素原子又は置換されていても良い有機基を表すが、RX1及びRX2は結合して環構造を含む基を形成しても良い。)から選ばれる基を表し、L11、L12、L13、L14、L15、L21、L22、L23、L24及びL25は各々独立して水素原子又は置換基を表すが、L11、L12、L13、L14及びL15のうち少なくとも1つはSA1で表される基(式中、SA1は置換されていても良い電子受容性を有する有機基を表す。)を表し、L21、L22、L23、L24及びL25のうち少なくとも1つはSD1で表される基(式中、SD1は置換されていても良い電子供与性を有する有機基を表す。)を表すが、SA1で表される基とSD1で表される基は各々異なる構造を有し、L11とL21、L11とL25、L15とL21又はL15及びL25は各々直接又は1つ以上の原子を介して結合してXを含む縮合環を形成しても良く、=C(L11)−、=C(L12)−、=C(L13)−、=C(L14)−、=C(L15)−、=C(L21)−、=C(L22)−、=C(L23)−、=C(L24)−及び/又は=C(L25)−は各々独立して=N−に置き換えられても良い。)で表される化合物を提供し、併せて当該化合物を含有する組成物、当該化合物を使用した樹脂、樹脂添加剤、オイル、フィルター、接着剤、粘着剤、油脂、インキ、医薬品、化粧品、洗剤、建築材料、包装材、液晶材料、有機EL材料、有機半導体材料、電子材料、表示素子、照明素子、電子デバイス、通信機器、自動車部品、航空機部品、機械部品、電子部品、試薬、農薬及び食品を提供する。さらに当該化合物を発光材料として使用した有機エレクトロルミネッセンス素子、当該有機エレクトロルミネッセンス素子を備えた表示素子及び照明装置を提供する。
本願発明の化合物は、低い駆動電圧、高い電流効率を示し、有機溶媒への高い溶解性及び有機溶媒に溶解させ長期間保存した場合、化合物の析出が起こりにくいことから、有機エレクトロルミネッセンス素子等の用途に有用である。また、当該有機エレクトロルミネッセンス素子は、表示素子及び照明装置の構成部材として有用である。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の一例を模式的に示す図
本願発明は特定の構造を有する化合物を提供し、併せて当該化合物を含有する組成物、当該化合物を使用した樹脂、樹脂添加剤、オイル、フィルター、接着剤、粘着剤、油脂、インキ、医薬品、化粧品、洗剤、建築材料、包装材、液晶材料、有機EL材料、有機半導体材料、電子材料、表示素子、照明素子、電子デバイス、通信機器、自動車部品、航空機部品、機械部品、電子部品、試薬、農薬及び食品を提供する。さらに当該化合物を発光材料として使用した有機エレクトロルミネッセンス素子、当該有機エレクトロルミネッセンス素子を備えた表示素子及び照明装置を提供する。
一般的に、TADFを示す材料は、下記の式(R−1)及び式(R−2)で表される化合物のように、複数の電子供与性の部位(Donor)及び電子受容性の部位(Acceptor)を用いて、分子内のHOMO及びLUMOを局在化させ、効率的な逆項間交差が起こるよう分子設計されている。
Figure 2019073489
一方、本願発明の化合物は、下記の式(I−0)で表される分子構造のように、電子供与性の部位(Donor)及び電子受容性の部位(Acceptor)を、折れ曲がった構造を有する連結基(Linking group)を介して結合した構造を有することを特徴とする。折れ曲がった構造を有する連結基を分子内に導入することによって、分子構造の対称性を低くできることから、有機溶媒への溶解性の向上や、有機溶媒に溶解させ長期間保存した場合の析出の起こりにくさの改善が可能である。
Figure 2019073489
また、本願発明の化合物は、励起一重項エネルギ−(ES1)と励起三重項エネルギ−(ET1)のエネルギー差(ΔEST)が0.01eVから0.40eVであることがより好ましい。
一般式(I)において、Xは−O−、−SO−、−CO−、−S−、−CRX1X2−、−SiRX1X2−又は−NRX3−(式中、RX1、RX2及びRX3は水素原子又は各々独立して置換されていても良い有機基を表すが、RX1及びRX2は結合して環構造を含む基を形成しても良い。)から選ばれる基を表す。合成の容易さ及び原料の入手容易さの観点から、Xは−O−、−SO−、−CO−、−S−又は−CRX1X2−から選ばれる基を表すことが好ましく、Xは下記の式(X−1)から式(X−5)
Figure 2019073489
(式中、*はXから伸びる結合手を表し、RX11及びRX21は各々独立して置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基又は置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、水素原子、又は、置換基を有しても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、RX11及びRX21は結合して環構造を含む基を形成しても良い。)から選ばれる基を表すことがより好ましく、Xは下記の式(X−1−1)から式(X−5−1)
Figure 2019073489
(式中、*はXから伸びる結合手を表し、RX111及びRX211は各々独立して炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表す。)から選ばれる基を表すことがさらに好ましく、Xは上記の式(X−1−1)から式(X−3−2)、式(X−3−4)、式(X−3−5)、式(X−4−1)及び式(X−5−1)から選ばれる基を表すことがさらにより好ましく、Xは上記の式(X−1−1)から式(X−3−1)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。また、RX11及びRX21は各々独立して水素原子又は炭素原子数1から20の直鎖状アルキル基を表すことが好ましく、RX11及びRX21は各々独立して炭素原子数1から12の直鎖状アルキル基を表すことがより好ましく、RX11及びRX21は各々独立して炭素原子数1から8の直鎖状アルキル基を表すことがさらにより好ましく、RX11及びRX21は各々メチル基を表すことが特に好ましい。
一般式(I)において、L11、L12、L13、L14、L15、L21、L22、L23、L24及びL25は各々独立して水素原子又は置換基を表すが、L11、L12、L13、L14及びL15のうち少なくとも1つはSA1で表される基(式中、SA1は置換されていても良い電子受容性を有する有機基を表す。)を表し、L21、L22、L23、L24及びL25のうち少なくとも1つはSD1で表される基(式中、SD1は置換されていても良い電子供与性を有する有機基を表す。)を表すが、SA1で表される基とSD1で表される基は各々異なる構造を有し、L11とL21、L11とL25、L15とL21又はL15及びL25は各々直接結合してXを含む縮合環を形成しても良く、=C(L11)−、=C(L12)−、=C(L13)−、=C(L14)−、=C(L15)−、=C(L21)−、=C(L22)−、=C(L23)−、=C(L24)−及び/又は=C(L25)−は各々独立して=N−に置き換えられても良い。合成の容易さ及び原料の入手容易さの観点から、L11、L12、L13、L14及びL15のうち1個から4個が各々独立してSA1で表される基を表すことが好ましく、L11、L12、L13、L14及びL15のうち1個から3個が各々独立してSA1で表される基を表すことがより好ましく、L11、L12、L13、L14及びL15のうち1個又は2個が各々独立してSA1で表される基を表すことがさらに好ましく、L11、L12、L13、L14及びL15のうち1個がSA1で表される基を表すことが特に好ましい。また、L21、L22、L23、L24及びL25のうち1個から4個が各々独立してSD1で表される基を表すことが好ましく、L21、L22、L23、L24及びL25のうち1個から3個が各々独立してSD1で表される基を表すことがより好ましく、L21、L22、L23、L24及びL25のうち1個又は2個が各々独立してSD1で表される基を表すことがさらにより好ましく、L21、L22、L23、L24及びL25のうち1個がSD1で表される基を表すことが特に好ましい。また、合成の容易さ及び原料の入手容易さの観点から、L11、L12、L13、L14、L15、L21、L22、L23、L24及びL25のうち、SA1又はSD1で表される基以外の基は各々独立して水素原子、又は、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基 、ピペリジン−1−イル基、ピロリジン−1−イル基、モルホリン−4−イル基、、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すか、L11とL21、L11とL25、L15とL21又はL15及びL25は各々直接結合してXを含む縮合環を形成することが好ましく、L11、L12、L13、L14、L15、L21、L22、L23、L24及びL25のうち、SA1又はSD1で表される基以外の基は各々独立して水素原子、又は、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、フッ素原子、塩素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基 、ピペリジン−1−イル基、ピロリジン−1−イル基、モルホリン−4−イル基、、又は、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すか、L11とL21、L11とL25、L15とL21又はL15及びL25は各々直接結合してXを含む縮合環を形成することがより好ましく、L11、L12、L13、L14、L15、L21、L22、L23、L24及びL25のうち、SA1又はSD1で表される基以外の基は各々独立して水素原子、又は、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、フッ素原子、塩素原子、ニトロ基、シアノ基、ジメチルアミノ基、又は、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すか、L11とL21、L11とL25、L15とL21又はL15及びL25は各々直接結合してXを含む縮合環を形成することがさらに好ましく、L11、L12、L13、L14、L15、L21、L22、L23、L24及びL25のうち、SA1又はSD1で表される基以外の基は各々独立して水素原子、又は、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、フッ素原子、シアノ基、ジメチルアミノ基、又は、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状アルキル基を表すか、L11とL21、L11とL25、L15とL21又はL15及びL25は各々直接結合してXを含む縮合環を形成することがさらにより好ましく、L11、L12、L13、L14、L15、L21、L22、L23、L24及びL25のうち、SA1又はSD1で表される基以外の基は各々水素原子を表すか、L11とL21、L11とL25、L15とL21又はL15及びL25は各々直接結合してXを含む縮合環を形成することが特に好ましい。
一般式(I)で表される化合物は励起一重項エネルギ−(ES1)と励起三重項エネルギ−(ET1)のエネルギー差(ΔEST)が0.01eVから0.40eVであることが好ましい。
一般式(I)で表される化合物は下記の一般式(I−i)、一般式(I−ii)又は一般式(I−iii)
Figure 2019073489
(式中、X11、X12及びX13は一般式(I)におけるXと同じ意味を表し、ZA1、ZA2、ZA3、ZD1、ZD2及びZD3は各々独立して−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表し、AA1、AA2及びAA3は電子受容性を有する炭化水素環式芳香族基又は複素環式芳香族基を表すが、前記炭化水素環式芳香族基及び複素環式芳香族基は置換基を有しても良く、AD1、AD2及びAD3は電子供与性を有する炭化水素環式芳香族基又は複素環式芳香族基を表すが、前記炭化水素環式芳香族基及び複素環式芳香族基は置換基を有しても良く、AA1、AA2及びAA3とAD1、AD2及びAD3は互いに異なる基を表し、L111、L121、L141、L151、L211、L221、L241、L251、L112、L122、L142、L212、L222、L242、L113、L133、L143、L213、L233、L243は各々独立して水素原子又は置換基を表し、=C(L111)−、=C(L121)−、=C(L141)−、=C(L151)−、=C(L211)−、=C(L221)−、=C(L241)−、=C(L251)−、=C(L112)−、=C(L122)−、=C(L142)−、=C(L212)−、=C(L222)−、=C(L242)−、=C(L113)−、=C(L133)−、=C(L143)−、=C(L213)−、=C(L233)−及び/又は=C(L243)−は各々独立して=N−に置き換えられても良い。)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(I−i)、一般式(I−ii)及び一般式(I−iii)において、X11、X12及びX13の好ましい構造はXの好ましい構造と同じである。
一般式(I−i)、一般式(I−ii)及び一般式(I−iii)において、有機溶媒への高い溶解性及び有機溶媒に溶解させ長期間保存した場合の化合物の析出の起こりにくさを特に重視する場合、一般式(I)で表される化合物は、一般式(I−i)又は一般式(I−ii)で表される化合物から選ばれることが好ましく、一般式(I−i)で表される化合物から選ばれることが特に好ましい。
一般式(I−i)、一般式(I−ii)及び一般式(I−iii)において、発光スペクトルのピーク半値幅の狭さを特に重視する場合、一般式(I)で表される化合物は、一般式(I−ii)又は一般式(I−iii)で表される化合物から選ばれることが好ましく、一般式(I−ii)で表される化合物から選ばれることが特に好ましい。
一般式(I−i)、一般式(I−ii)及び一般式(I−iii)において、有機溶媒への高い溶解性、有機溶媒に溶解させ長期間保存した場合の化合物の析出の起こりにくさ及び発光スペクトルのピーク半値幅の狭さのバランスを特に重視する場合、一般式(I)で表される化合物は、一般式(I−i)又は一般式(I−iii)で表される化合物から選ばれることが好ましく、一般式(I−iii)で表される化合物から選ばれることが特に好ましい。
一般式(I−i)、一般式(I−ii)及び一般式(I−iii)において、ZA1、ZA2、ZA3、ZD1、ZD2及びZD3は各々独立して−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表す。合成の容易さ及び原料の入手容易さの観点から、ZA1、ZA2、ZA3、ZD1、ZD2及びZD3は各々独立して−CH=CH−、−C≡C−又は単結合を表すことが好ましく、ZA1、ZA2、ZA3、ZD1、ZD2及びZD3は各々独立して−CH=CH−又は単結合を表すことがより好ましく、ZA1、ZA2、ZA3、ZD1、ZD2及びZD3は各々単結合を表すことが特に好ましい。
一般式(I−i)、一般式(I−ii)及び一般式(I−iii)において、AA1、AA2及びAA3は電子受容性を有する炭化水素環式芳香族基又は複素環式芳香族基を表すが、前記炭化水素環式芳香族基及び複素環式芳香族基は置換基を有しても良い。合成の容易さ及び原料の入手容易さの観点から、AA1、AA2及びAA3に含まれるπ電子数が各々独立して8以上であることが好ましく、AA1、AA2及びAA3は下記の式(AA−1)から式(AA−14)
Figure 2019073489
(式中、任意の位置にZA1、ZA2及びZA3と結合する結合手を有して良く、これらの基から選ばれる2つ以上の基を単結合で連結した基を形成しても良く、任意の−CH=は各々独立して−N=に置き換えられても良く、AA1i、AA2i及びAA3iは各々独立して置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基又は置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基を表す。また、これらの基は無置換又は1つ以上の置換基L(Lは置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基 、ピペリジン−1−イル基、ピロリジン−1−イル基、モルホリン−4−イル基、、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良いが、複数のLが存在する場合、各々同一であっても異なっていても良い。)によって置換されても良い。)から選ばれる基を表すことがより好ましい。
ここで、任意の位置に結合手を有して良くとは、AA1、AA2及びAA3は1価の基であることから、任意の位置に結合手を1つ有することを意図する。例えば、上記の式(AA−6)は下記の式(AA−6−e−1)から式(AA−6−e−3)
Figure 2019073489
(式中、*は結合手を意味する。)から選ばれる基を表す。上記の式(AA−6)以外の式(AA−1)から式(AA−14)、下記の式(Ai−1)から式(Ai−39)及び下記の式(AA−1−1)から式(AA−14−24)についても同様の意味を表す。
上記の式(AA−1)から式(AA−14)において、一般式(I)で表される化合物を真空蒸着によって成膜する場合の成膜の容易さを特に重視する場合、AA1、AA2及びAA3は上記の式(AA−6)から式(AA−8)から選ばれる基を表すことがさらに好ましく、AA1、AA2及びAA3は上記の式(AA−6)又は式(AA−7)から選ばれる基を表すことがさらにより好ましく、AA1、AA2及びAA3は上記の式(AA−6)で表される基を表すことが特に好ましい。
上記の式(AA−1)から式(AA−14)において、一般式(I)で表される化合物を真空蒸着によって成膜する場合の分子の配向性を特に重視する場合、AA1、AA2及びAA3は上記の式(AA−9)から式(AA−14)から選ばれる基を表すことがさらに好ましく、AA1、AA2及びAA3は上記の式(AA−9)から式(AA−12)から選ばれる基を表すことがさらにより好ましく、AA1、AA2及びAA3は上記の式(AA−9)又は式(AA−12)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
上記の式(AA−1)から式(AA−14)において、一般式(I)で表される化合物を真空蒸着によって成膜する場合の成膜の容易さ、分子の配向性、合成の容易さ及び原料の入手容易さのバランスを特に重視する場合、AA1、AA2及びAA3は上記の式(AA−1)から式(AA−5)から選ばれる基を表すことがさらに好ましく、AA1、AA2及びAA3は上記の式(AA−1)から式(AA−3)及び式(AA−5)から選ばれる基を表すことがさらにより好ましく、AA1、AA2及びAA3は上記の式(AA−2)及び式(AA−5)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
また、AA1i、AA2i及びAA3iは各々独立して置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基又は置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基を表すが、AA1i、AA2i及びAA3iは各々独立して下記の式(Ai−1)から式(Ai−39)
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
(式中、任意の位置に結合手を有して良く、これらの基から選ばれる2つ以上の基を単結合で連結した基を形成しても良く、これらの基から選ばれる2つ以上の基が縮合した基を形成しても良く、任意の−CH=は各々独立して−N=に置き換えられても良く、任意の−CH<は各々独立して−N<に置き換えられても良く、任意の−CH−は各々独立して−O−、−S−、−NR−(式中、Rは水素原子又は炭素原子数1から20のアルキル基を表す。)、−CS−又は−CO−に置き換えられても良い。また、これらの基は無置換又は1つ以上の置換基Lによって置換されても良いが、複数のLが存在する場合、各々同一であっても異なっていても良い。)から選ばれる基を表すことがより好ましい。
上記の式(Ai−1)から式(Ai−39)において、一般式(I)で表される化合物を真空蒸着によって成膜する場合の昇華性を特に重視する場合、AA1i、AA2i及びAA3iは上記の式(Ai−1)から式(Ai−20)から選ばれる基を表すことがさらに好ましく、AA1i、AA2i及びAA3iは上記の式(Ai−1)から式(Ai−9)、式(Ai−11)から式(Ai−15)から選ばれる基を表すことがさらにより好ましく、AA1i、AA2i及びAA3iは上記の式(Ai−1)から式(Ai−6)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
上記の式(Ai−1)から式(Ai−39)において、一般式(I)で表される化合物を真空蒸着によって成膜する場合の膜の堅牢性を特に重視する場合、AA1i、AA2i及びAA3iは上記の式(Ai−21)から式(Ai−39)から選ばれる基を表すことがさらに好ましく、AA1i、AA2i及びAA3iは上記の式(Ai−21)から式(Ai−34)、式(Ai−37)から選ばれる基を表すことがさらにより好ましく、AA1i、AA2i及びAA3iは上記の式(Ai−21)から式(Ai−27)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
一般式(I−i)、一般式(I−ii)及び一般式(I−iii)において、AA1、AA2及びAA3は具体的には下記の式(AA−1−1)から式(AA−14−24)
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
(式中、任意の位置に結合手を有して良く、これらの基から選ばれる2つ以上の基を単結合で連結した基を形成しても良く、これらの基から選ばれる2つ以上の基が縮合した基を形成しても良く、任意の−CH=は各々独立して−N=に置き換えられても良い。また、これらの基は無置換又は1つ以上の置換基Lによって置換されても良いが、複数のLが存在する場合、各々同一であっても異なっていても良い。)から選ばれる基を表すことが好ましい。
一般式(I−i)、一般式(I−ii)及び一般式(I−iii)において、L111、L121、L141、L151、L211、L221、L241、L251、L112、L122、L142、L212、L222、L242、L113、L133、L143、L213、L233、L243は各々独立して水素原子又は置換基を表す。合成の容易さ及び原料の入手容易さの観点から、L111、L121、L141、L151、L211、L221、L241、L251、L112、L122、L142、L212、L222、L242、L113、L133、L143、L213、L233、L243は各々独立して水素原子、又は、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基 、ピペリジン−1−イル基、ピロリジン−1−イル基、モルホリン−4−イル基、、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことが好ましく、L111、L121、L141、L151、L211、L221、L241、L251、L112、L122、L142、L212、L222、L242、L113、L133、L143、L213、L233、L243は各々独立して水素原子、又は、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、フッ素原子、塩素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基 、ピペリジン−1−イル基、ピロリジン−1−イル基、モルホリン−4−イル基、、又は、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことがより好ましく、L111、L121、L141、L151、L211、L221、L241、L251、L112、L122、L142、L212、L222、L242、L113、L133、L143、L213、L233、L243は各々独立して水素原子、又は、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、フッ素原子、塩素原子、ニトロ基、シアノ基、ジメチルアミノ基、又は、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことがさらに好ましく、L111、L121、L141、L151、L211、L221、L241、L251、L112、L122、L142、L212、L222、L242、L113、L133、L143、L213、L233、L243は各々独立して水素原子、又は、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、フッ素原子、シアノ基、ジメチルアミノ基、又は、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状アルキル基を表すことがさらにより好ましく、L111、L121、L141、L151、L211、L221、L241、L251、L112、L122、L142、L212、L222、L242、L113、L133、L143、L213、L233、L243は各々水素原子を表すことが特に好ましい。
一般式(I−i)、一般式(I−ii)及び一般式(I−iii)において、Lは置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基 、ピペリジン−1−イル基、ピロリジン−1−イル基、モルホリン−4−イル基、、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表す。合成の容易さ及び原料の入手容易さの観点から、Lは置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、フッ素原子、塩素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、又は、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことが好ましく、Lは置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、フッ素原子、塩素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、又は、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことがより好ましく、Lは置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、フッ素原子、シアノ基又はトリフルオロメチル基を表すことがさらに好ましく、Lは置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、フッ素原子又はシアノ基を表すことがさらにより好ましく、Lはフッ素原子又はシアノ基を表すことが特に好ましい。
一般式(I−i)、一般式(I−ii)及び一般式(I−iii)において、AD1、AD2及びAD3は電子供与性を有する炭化水素環式芳香族基又は複素環式芳香族基を表すが、前記炭化水素環式芳香族基及び複素環式芳香族基は置換基を有しても良い。合成の容易さ及び原料の入手容易さの観点から、AD1、AD2及びAD3に含まれるπ電子数が各々独立して8以上であることが好ましく、AD1、AD2及びAD3は下記の式(AD−1)から式(AD−14)
Figure 2019073489
(式中、任意の位置にZD1、ZD2及びZD3と結合する結合手を有して良く、これらの基から選ばれる2つ以上の基を単結合で連結した基を形成しても良く、任意の−CH=は各々独立して−N=に置き換えられても良く、AD1i、AD2i、AD3i及びAD4iは各々独立して置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基又は置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基を表し、RD1及びRD2は各々独立して置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基又は置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、水素原子、又は、置換基を有しても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い基を表す。また、これらの基は無置換又は1つ以上の置換基L(Lは置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基 、ピペリジン−1−イル基、ピロリジン−1−イル基、モルホリン−4−イル基、、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い。)によって置換されても良いが、複数のLが存在する場合、各々同一であっても異なっていても良い。)から選ばれる基を表すことがより好ましい。
ここで、任意の位置に結合手を有して良くとは、AD1、AD2及びAD3は1価の基であることから、任意の位置に結合手を1つ有することを意図する。例えば、上記の式(AD−5)は下記の式(AA−5−e−1)から式(AA−5−e−5)
Figure 2019073489
(式中、*は結合手を意味する。)から選ばれる基を表す。上記の式(AD−5)以外の式(AD−1)から式(AD−14)、下記の式(Di−1)から式(Di−39)及び下記の式(AD−1−1)から式(AD−14−15)についても同様の意味を表す。
上記の式(AD−1)から式(AD−14)において、一般式(I)で表される化合物を真空蒸着によって成膜する場合の成膜の容易さを特に重視する場合、AD1、AD2及びAD3は上記の式(AD−5)から式(AD−7)、式(AD−9)、式(AD−10)から選ばれる基を表すことがさらに好ましく、AD1、AD2及びAD3は上記の式(AD−5)、式(AD−9)又は式(AD−10)から選ばれる基を表すことがさらにより好ましく、AD1、AD2及びAD3は上記の式(AD−5)で表される基を表すことが特に好ましい。
上記の式(AD−1)から式(AD−14)において、一般式(I)で表される化合物を真空蒸着によって成膜する場合の分子の配向性を特に重視する場合、AD1、AD2及びAD3は上記の式(AD−11)から式(AD−14)から選ばれる基を表すことがさらに好ましく、AD1、AD2及びAD3は上記の式(AD−11)又は式(AD−12)から選ばれる基を表すことがさらにより好ましく、AD1、AD2及びAD3は上記の式(AD−12)で表される基を表すことが特に好ましい。
上記の式(AD−1)から式(AD−14)において、一般式(I)で表される化合物を真空蒸着によって成膜する場合の成膜の容易さ、分子の配向性、合成の容易さ及び原料の入手容易さのバランスを特に重視する場合、AD1、AD2及びAD3は上記の式(AD−1)から式(AD−4)及び式(AD−8)から選ばれる基を表すことがさらに好ましく、AD1、AD2及びAD3は上記の式(AD−1)、式(AD−4)及び式(AD−8)から選ばれる基を表すことがさらにより好ましく、AD1、AD2及びAD3は上記の式(AD−8)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
また、AD1i、AD2i、AD3i及びAD4iは各々独立して置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基又は置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基を表すが、下記の式(Di−1)から式(Di−39)
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
(式中、任意の位置に結合手を有して良く、これらの基から選ばれる2つ以上の基を単結合で連結した基を形成しても良く、任意の−CH=は各々独立して−N=に置き換えられても良く、任意の−CH<は各々独立して−N<に置き換えられても良く、任意の−CH−は各々独立して−O−、−S−、−NR−(式中、Rは水素原子又は炭素原子数1から20のアルキル基を表す。)、−CS−又は−CO−に置き換えられても良い。また、これらの基は無置換又は1つ以上の置換基Lによって置換されても良いが、複数のLが存在する場合、各々同一であっても異なっていても良い。)から選ばれる基を表すことがより好ましい。
上記の式(Di−1)から式(Di−39)において、一般式(I)で表される化合物を真空蒸着によって成膜する場合の昇華性を特に重視する場合、AD1i、AD2i、AD3i及びAD4iは上記の式(Di−1)から式(Di−20)から選ばれる基を表すことがさらに好ましく、AD1i、AD2i、AD3i及びAD4iは上記の式(Di−1)から式(Di−9)、式(Di−11)から式(Di−15)から選ばれる基を表すことがさらにより好ましく、AD1i、AD2i、AD3i及びAD4iは上記の式(Di−1)から式(Di−6)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
上記の式(Di−1)から式(Di−39)において、一般式(I)で表される化合物を真空蒸着によって成膜する場合の膜の堅牢性を特に重視する場合、AD1i、AD2i、AD3i及びAD4iは上記の式(Di−21)から式(Di−39)から選ばれる基を表すことがさらに好ましく、AD1i、AD2i、AD3i及びAD4iは上記の式(Di−21)から式(Di−34)、式(Di−37)から選ばれる基を表すことがさらにより好ましく、AD1i、AD2i、AD3i及びAD4iは上記の式(Di−21)から式(Di−27)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
また、RD1及びRD2は各々独立して置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基又は置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、水素原子、又は、置換基を有しても良く、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、合成の容易さ及び原料の入手容易さの観点から、RD1及びRD2は各々独立して置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基又は置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、水素原子、又は、置換基を有しても良く、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことが好ましく、RD1及びRD2は各々独立して置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基又は置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、水素原子、又は、炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことがより好ましく、RD1及びRD2は独立して水素原子、又は、炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことがさらに好ましく、RD1及びRD2は独立して炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことがさらにより好ましく、RD1及びRD2は独立して炭素原子数1から10の直鎖状アルキル基を表すことが特に好ましい。
一般式(I−i)、一般式(I−ii)及び一般式(I−iii)において、AD1、AD2及びAD3は具体的には下記の式(AD−1−1)から式(AD−14−15)
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
(式中、任意の位置に結合手を有して良く、これらの基から選ばれる2つ以上の基を単結合で連結した基を形成しても良く、これらの基から選ばれる2つ以上の基が縮合した基を形成しても良く、任意の−CH=は各々独立して−N=に置き換えられても良く、RD11及びRD21は各々置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基又は置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、水素原子、又は、置換基を有しても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い基を表す。また、これらの基は無置換又は1つ以上の置換基Lによって置換されても良いが、複数のLが存在する場合、各々同一であっても異なっていても良い。)から選ばれる基を表すことが好ましい。
また、RD11及びRD21は各々独立して置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基又は置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、水素原子、又は、置換基を有しても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い基を表すが、合成の容易さ及び原料の入手容易さの観点から、RD11及びRD21は独立して各々置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基又は置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、水素原子、又は、置換基を有しても良く、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことが好ましく、RD11及びRD21は独立して各々置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基又は置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、水素原子、又は、炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことがより好ましく、RD11及びRD21は独立して水素原子、又は、炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことがさらに好ましく、RD11及びRD21は独立して炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことがさらにより好ましく、RD11及びRD21は独立して炭素原子数1から10の直鎖状アルキル基を表すことが特に好ましい。
一般式(I−i)、一般式(I−ii)及び一般式(I−iii)において、Lは置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基 、ピペリジン−1−イル基、ピロリジン−1−イル基、モルホリン−4−イル基、、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表す。合成の容易さ及び原料の入手容易さの観点から、Lは置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基 、ピペリジン−1−イル基、ピロリジン−1−イル基、モルホリン−4−イル基、、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、又は、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことが好ましく、Lは置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基 、ピペリジン−1−イル基、ピロリジン−1−イル基、モルホリン−4−イル基、、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、又は、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−CH=CH−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことがより好ましく、Lは置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基 、ピペリジン−1−イル基、ピロリジン−1−イル基、モルホリン−4−イル基、、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、又は、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことがさらに好ましく、Lは置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基 、ピペリジン−1−イル基、ピロリジン−1−イル基、モルホリン−4−イル基、、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基又はメトキシ基を表すことがさらにより好ましく、Lはジメチルアミノ基、メチル基、tert−ブチル基又はメトキシ基を表すことが特に好ましい。
さらに、一般式(I)で表される化合物は下記の一般式(I−i−1)、一般式(I−ii−1)又は一般式(I−iii−1)
Figure 2019073489
(式中、X111、X121及びX131は−O−、−SO−、−CRX1111X2111−(式中、RX1111及びRX2111は各々独立して水素原子又は炭素原子数1から20の直鎖状アルキル基又は分岐状アルキル基を表す。)から選ばれる基を表し、AA11、AA21及びAA31は下記の式(AA−2−1−1)、式(AA−5−1−1)及び式(AA−5−1−2)
Figure 2019073489
(式中、*はAA11、AA21及びAA31から伸びる結合手を表す。)から選ばれる基を表し、AD11、AD21及びAD31は下記の式(AD−8−15−1)
Figure 2019073489
(式中、*はAD11、AD21及びAD31から伸びる結合手を表し、RD111及びRD211は各々独立して水素原子又は炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表す。)から選ばれる基を表す。)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(I−i−1)、一般式(I−ii−1)及び一般式(I−iii−1)において、有機溶媒への高い溶解性及び有機溶媒に溶解させ長期間保存した場合の化合物の析出の起こりにくさを特に重視する場合、一般式(I)で表される化合物は、一般式(I−i−1)又は一般式(I−ii−1)で表される化合物から選ばれることが好ましく、一般式(I−i−1)で表される化合物から選ばれることが特に好ましい。
一般式(I−i−1)、一般式(I−ii−1)及び一般式(I−iii−1)において、発光スペクトルのピーク半値幅の狭さを特に重視する場合、一般式(I)で表される化合物は、一般式(I−ii−1)又は一般式(I−iii−1)で表される化合物から選ばれることが好ましく、一般式(I−ii−1)で表される化合物から選ばれることが特に好ましい。
一般式(I−i−1)、一般式(I−ii−1)及び一般式(I−iii−1)において、有機溶媒への高い溶解性、有機溶媒に溶解させ長期間保存した場合の化合物の析出の起こりにくさ及び発光スペクトルのピーク半値幅の狭さのバランスを特に重視する場合、一般式(I)で表される化合物は、一般式(I−i−1)又は一般式(I−iii−1)で表される化合物から選ばれることが好ましく、一般式(I−iii−1)で表される化合物から選ばれることが特に好ましい。
一般式(I−i−1)、一般式(I−ii−1)及び一般式(I−iii−1)において、X111、X121及びX131は−O−、−SO−、−CRX1111X2111−(式中、RX1111及びRX2111は各々独立して水素原子又は炭素原子数1から20の直鎖状アルキル基又は分岐状アルキル基を表す。)から選ばれる基を表す。合成の容易さ及び原料の入手容易さの観点から、X111、X121及びX131は−O−、−SO−、−CH−及び−C(CH−から選ばれる基を表すことが好ましく、X111、X121及びX131は−O−及び−SO−から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
一般式(I−i−1)、一般式(I−ii−1)及び一般式(I−iii−1)において、AA11、AA21及びAA31は上記の式(AA−2−1−1)、式(AA−5−1−1)及び式(AA−5−1−2)から選ばれる基を表す。合成の容易さ及び原料の入手容易さの観点から、AA11、AA21及びAA31は上記の式(AA−2−1−1)又は式(AA−5−1−1)で表される基を表すことが特に好ましい。
一般式(I−i−1)、一般式(I−ii−1)及び一般式(I−iii−1)において、AD11、AD21及びAD31は上記の式(AD−8−15−1)から選ばれる基を表す。式(AD−8−15−1)において、RD111及びRD211は各々独立して水素原子又は炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表す。合成の容易さ及び原料の入手容易さの観点から、RD111及びRD211は各々独立して水素原子又は炭素原子数1から20の直鎖状アルキル基を表すことが好ましく、RD111及びRD211は各々独立して炭素原子数1から20の直鎖状アルキル基を表すことがより好ましく、RD111及びRD211は各々独立して炭素原子数1から10の直鎖状アルキル基を表すことが特に好ましい。
一般式(I)で表される化合物の具体例としては、下記の式(I−1)から式(I−385)
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
本願発明の化合物は以下の製法で製造することができる。
(製法1)下記式(S−1)で表される化合物の製造
Figure 2019073489
(式中、X11、AA1、AD1、L111、L121、L141、L151、L211、L221、L241及びL251は各々一般式(I−i−1)におけるX11、AA1、AD1、L111、L121、L141、L151、L211、L221、L241及びL251と同じ意味を表し、HY及びHYは各々独立してハロゲン原子又はハロゲン等価体を表す。)
式(S−1−1)で表される化合物を式(S−1−2)で表される化合物と反応させることにより式(S−1−3)で表される化合物を得る。反応条件としては、金属触媒及び塩基存在下、クロスカップリングさせる方法が挙げられる。金属触媒としては例えば、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等のパラジウム触媒が挙げられる。塩基としては例えばトリエチルアミン、炭酸カリウム、炭酸セシウム等が挙げられる。反応条件の具体例としては、Metal−Catalyzed Cross−Coupling Reactions(Armin de Meijere、Francois Diedrich共著、Wiley−VCH)、Palladium Reagents and Catalysts:New Perspectives for the 21st Century(Jiro Tsuji著、Wiley & Sons,Ltd.)、Cross−Coupling Reactions:A Practical Guide(Topics in Current Chemistry)(S.L.Buchwald、K.Fugami、T.Hiyama、M.Kosugi、M.Miura、N.Miyaura、A.R.Muci、M.Nomura、E.Shirakawa、K.Tamao著、Springer)等の文献に記載の条件が挙げられる。
式(S−1−3)で表される化合物を式(S−1−4)で表される化合物と反応させることにより式(S−1)で表される化合物を得る。反応条件としては前記の条件が挙げられる。
前記各工程において記載した以外の反応条件として、例えば実験化学講座(日本化学会編、丸善株式会社発行)、Organic Syntheses(A John Wiley & Sons,Inc.,Publication)、Beilstein Handbook of Organic Chemistry(Beilstein−Institut fuer Literatur der Organischen Chemie、Springer−Verlag Berlin and Heidelberg GmbH & Co.K)、Fiesers’ Reagents for Organic Synthesis(John Wiley & Sons,Inc.)等の文献に記載の条件又はSciFinder(Chemical Abstracts Service,American Chemical Society)又はReaxys(Elsevier Ltd.)等のオンライン検索サービスから提供される条件が挙げられる。
また、各工程において適宜反応溶媒を用いることができる。溶媒としては目的の化合物を与えるものであれば制限は無いが、例えばイソプロピルアルコール、2−メトキシエタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、酢酸2−メトキシエチル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、ピリジン、1−メチル−2−ピロリジノン、トルエン、メチルイソブチルケトン、tert−ブチルメチルエーテル、メチルエチルケトン等が挙げられる。有機溶媒及び水の二相系で反応を行う場合、相間移動触媒を添加することも可能である。相間移動触媒としては、例えば、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロミド、ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル(Triton X−100)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミタート(Tween 40)、ソルビタンモノパルミタート(Span 40)等が挙げられる。
また、各工程において必要に応じて精製を行うことができる。精製方法としてはクロマトグラフィー、再結晶、蒸留、昇華、再沈殿、吸着、分液処理等が挙げられる。精製剤を用いる場合、精製剤としてはシリカゲル、アルミナ、活性炭、活性白土、セライト、ゼオライト、イオン交換樹脂、酸性白土、珪藻土等が挙げられる。
本願発明の化合物は有機エレクトロルミネッセンス素子における発光層に使用することが好ましく、本願発明の化合物をドーパント材料としホスト材料に添加して使用することが特に好ましい。ホスト材料はホールと電子の再結合を促し、再結合により生じた励起エネルギーをドーパント材料に移動させる。ホスト材料としては、アミン誘導体、ホスフィンオキシド誘導体、スルホン誘導体、シラン誘導体、複素環化合物等が挙げられ、具体的には、下記の式(X−14−1)から式(X−14−100)
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
で表される化合物等が挙げられる。
発光層において、本願発明の化合物とホスト材料とを含む場合、発光層における本願発明の化合物の含有量は1重量%から50重量%であることが好ましい。
発光層の膜厚は、発光層の均一性の観点から、1nm以上であることが好ましく、5nm以上であることがより好ましく、10nm以上であることが特に好ましい。また、駆動電圧の観点から、500nm以下であることが好ましく、100nm以下であることがより好ましく、50nm以下であることが特に好ましい。
本願発明の化合物を含む有機エレクトロルミネッセンス素子は、基板上に作製することが好ましい。基板としてはソーダ石灰ガラス、バリウム・ストロンチウム含有ガラス、鉛ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、石英、ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートフタレート、セルロースナイトレート、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール、シンジオタクティックポリスチレン、ノルボルネン樹脂、ポリメチルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトンイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、ポリアリレート、アートン(JSR社製)、アペル(三井化学社製)、ポリエーテルサルファイド、ポリサルフォン、ポリイミド等が挙げられる。水分、酸素等から有機エレクトロルミネッセンス素子を保護するために、基板の表面にバリア膜を形成しても良い。バリア膜としては、酸化ケイ素、二酸化ケイ素、窒化ケイ素等の無機材料であっても、ガスバリアフィルム等の有機材料であっても良く、無機材料と有機材料を積層しても良い。バリア膜の形成方法としては、真空蒸着、スパッタリング、反応性スパッタリング、分子線エピタキシー、クラスターイオンビーム、イオンプレーティング、プラズマ重合、大気圧プラズマ重合、プラズマCVD、レーザーCVD、熱CVD、コーティング等が挙げられる。基板上に作製した有機エレクトロルミネッセンス素子は、基板から剥離して単体で用いても、剥離せずに用いても良い。また、有機エレクトロルミネッセンス素子を積層しても、他の基板に貼り合わせて用いても良い。
本願発明の化合物を含む有機エレクトロルミネッセンス素子は、陽極及び陰極を有する。発光層で発生した光を基板側から取り出す場合、高い透過率を有する電極が好ましい。陽極としては、4eV以上の仕事関数を有する金属、導電性材料等であることが好ましく、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(NESA)、金、銀、白金、銅等が挙げられる。陽極のシート抵抗は数百Ω/m以下であることが好ましい。膜厚は1nmから1000nmであることが好ましく、10nmから200nmであることが特に好ましい。
陰極としては、4eV以下の仕事関数を有する金属、導電性材料等であることが好ましく、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。陰極のシート抵抗は数百Ω/m以下であることが好ましい。膜厚は10nmから5000nmであることが好ましく、50nmから200nmであることが特に好ましい。
陽極から発光層へのホール注入を向上させるためにホール注入層を設けても良い。ホール注入層には、低いイオン化ポテンシャルを有する材料が好ましく、具体的には、下記の式(X−11−1)から式(X−11−5)
Figure 2019073489
で表される化合物等が挙げられる。
陰極から発光層への電子注入特性を向上させるために電子注入層を設けても良い。電子注入層に使用される化合物として、具体的には、酸化リチウム、リチウム、フッ化リチウム、フッ化セシウム等のアルカリ金属化合物が挙げられる。電子注入層の膜厚は0.1nmから5μmであることが好ましい。
陽極から発光層へのホール輸送特性を向上させるためにホール輸送層を設けても良い。これらの層には、大きなホール移動度及び低いイオン化ポテンシャルを有する材料を使用することが好ましく、含窒素複素環化合物、トリアリールアミン誘導体等が挙げられ、具体的には下記の式(X−12−1)から式(X−12−53)
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
で表される化合物等が挙げられる。ホール輸送層の膜厚は1nmから5μmであることが好ましく、5nmから200nmであることが特に好ましい。ホール輸送層は単一の材料から構成されても、複数の材料から構成されても良い。
陰極から発光層への電子輸送特性を向上させるために電子輸送層を設けても良い。これらの層には、電子移動度が大きい材料が好ましく、フルオレン誘導体、キノン誘導体、複素環化合物、キノリノール誘導体の金属錯体等が挙げられ、具体的には、下記の式(X−13−1)から式(X−13−44)
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
Figure 2019073489
で表される化合物等が挙げられる。電子輸送層の膜厚は1nmから5μmであることが好ましく、5nmから200nmであることが特に好ましい。電子輸送層は単一の材料から構成されても、複数の材料から構成されても良い。また、複数の層が積層した積層構造であっても良い。
本願発明の化合物を含む有機エレクトロルミネッセンス素子の素子構成としては、下記の素子(XD−1)から素子(XD−6)で表される構造等が挙げられる。
Figure 2019073489
これらの素子は、さらにホール注入層及び/又は電子注入層を有しても良い。発光効率を向上させるために、発光層と隣接するホール輸送層との間に電子阻止層を設けても良い。また、複数の発光層を有する場合、複数の発光層が互いに隣接して積層されていても、中間層を介して積層されていても良い。有機エレクトロルミネッセンス素子の構成例として上記の素子(XD−4)を基板上に作製した場合の断面を図に示す。図において、1は基板、2は陽極、3はホール注入層、4はホール輸送層、5は発光層、6は電子輸送層、7は陰極を表す。
本願発明の化合物を含む有機エレクトロルミネッセンス素子の各層の成膜方法としては、真空蒸着、スパッタリング、プラズマCVD、イオンプレーティング、スピンコーティング、ディッピング、フローコーティング、インクジェット印刷、レリーフ印刷、オフセット印刷等が挙げられる。全ての層が同一の成膜方法であっても、異なる成膜方法を組み合わせても良い。
以下、実施例を挙げて本発明を更に記述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例及び比較例の組成物における「%」は『質量%』を意味する。各工程において酸素及び/又は水分に不安定な物質を取り扱う際は、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス中で作業を行うことが好ましい。以下具体的に記載されている作業に加えて必要に応じて、当業者間において通常行われている反応のクエンチ、分液・抽出、中和、洗浄、分離、精製、乾燥、濃縮等の作業を行っても良い。
(実施例1)式(I−1)で表される化合物の製造
Figure 2019073489
アルゴン雰囲気下、反応容器に式(I−1−1)で表される化合物1.5g、式(I−1−2)で表される化合物1.5g、式(I−1−3)で表される化合物2.5g、炭酸ナトリウム1.3g、水12mL、テトラヒドロフラン30mL、Aliquot336(アルドリッチ社製)0.3g、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)0.1gを加え、30時間加熱還流させた。ジクロロメタンで希釈し分液処理した。有機層を水で2回洗浄した後、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム)で精製を行った。分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル、2mm厚、ヘキサン/酢酸エチル(3:1))、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、トルエン/ヘキサン(2:1))及び再結晶(トルエン/エタノール)により精製を行い、式(I−1)で表される化合物0.4gを得た。
H NMR(CDCl)δ 0.67(m,4H),0.81(t,6H),1.05−1.20(m,20H),2.00(dd,4H),7.16(m,4H),7.31(m,4H),7.49−7.76(m,13H),7.90(s,1H)ppm
LCMS:737[M+1]
(実施例2)式(I−2)で表される化合物の製造
Figure 2019073489
アルゴン雰囲気下、反応容器に式(I−2−1)で表される化合物2.0g、式(I−2−2)で表される化合物1.3g、式(I−2−3)で表される化合物2.9g、炭酸ナトリウム1.3g、水12mL、テトラヒドロフラン30mL、Aliquot336(アルドリッチ社製)0.3g、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)0.1gを加え、30時間加熱還流させた。ジクロロメタンで希釈し分液処理した。有機層を水で2回洗浄した後、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム)で精製を行った。分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル、2mm厚、ヘキサン/酢酸エチル(3:1))、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、トルエン)及び再結晶(トルエン/エタノール)により精製を行い、式(I−2)で表される化合物0.3gを得た。
H NMR(CDCl)δ 0.62(m,4H),0.78(m,6H),1.02−1.22(m,20H),1.98(dd,4H),7.35(m,3H),7.56(m,2H),7.65−7.81(m,10H),8.08(dd,4H)ppm
LCMS:708[M+1]
(実施例3)式(I−3)で表される化合物の製造
Figure 2019073489
窒素雰囲気下、反応容器に式(I−3−1)で表される化合物2.0g、式(I−3−2)で表される化合物1.6g、炭酸カリウム1.1g、テトラヒドロフラン30mL、水15mL、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)0.1gを加え、30時間加熱還流させた。ジクロロメタンで希釈し、水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、トルエン)により精製を行い、式(I−3−3)で表される化合物1.4gを得た。
窒素雰囲気下、反応容器に式(I−3−3)で表される化合物1.4g、式(I−3−4)で表される化合物0.7g、炭酸カリウム0.6g、テトラヒドロフラン30mL、水15mL、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)0.1gを加え、30時間加熱還流させた。ジクロロメタンで希釈し、水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、トルエン)及び再結晶(エタノール)により精製を行い、式(I−3)で表される化合物0.8gを得た。
LCMS:615[M+1]
(実施例4)式(I−4)で表される化合物の製造
Figure 2019073489
実施例3において、式(I−3−1)で表される化合物を式(I−4−1)で表される化合物に、式(I−3−2)で表される化合物を式(I−4−2)で表される化合物に、式(I−3−4)で表される化合物を式(I−4−4)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(I−4)で表される化合物を製造した。
LCMS:617[M+1]
(実施例5)式(I−5)で表される化合物の製造
Figure 2019073489
実施例3において、式(I−3−1)で表される化合物を式(I−5−1)で表される化合物に、式(I−3−2)で表される化合物を式(I−5−2)で表される化合物に、式(I−3−4)で表される化合物を式(I−5−4)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(I−5)で表される化合物を製造した。
LCMS:595[M+1]
(実施例6)式(I−6)で表される化合物の製造
Figure 2019073489
Figure 2019073489
実施例3において、式(I−3−1)で表される化合物を式(I−6−1)で表される化合物に、式(I−3−2)で表される化合物を式(I−6−2)で表される化合物に、式(I−3−4)で表される化合物を式(I−6−4)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(I−6−5)で表される化合物を製造した。
反応容器に式(I−6−5)で表される化合物2.0g、5N塩酸8mL、テトラヒドロフラン30mLを加え、室温で8時間撹拌した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び食塩水で洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濃縮及び乾燥させることにより、式(I−6−6)で表される化合物1.6gを得た。
Synthesis誌、2016年、48巻、4号、606−614頁に記載の方法によって、式(I−6−7)で表される化合物を製造した。窒素雰囲気下、反応容器に式(I−6−6)で表される化合物1.6g、式(I−6−7)で表される化合物1.1g、炭酸カリウム0.6g、テトラヒドロフラン30mL、水15mL、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)0.1gを加え、30時間加熱還流させた。ジクロロメタンで希釈し、水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、トルエン)及び再結晶(エタノール)により精製を行い、式(I−6)で表される化合物1.2gを得た。
LCMS:835[M+1]
(実施例7)式(I−7)で表される化合物の製造
Figure 2019073489
実施例3において、式(I−3−1)で表される化合物を式(I−7−1)で表される化合物に、式(I−3−2)で表される化合物を式(I−7−2)で表される化合物に、式(I−3−4)で表される化合物を式(I−7−4)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(I−7)で表される化合物を製造した。
LCMS:640[M+1]
(実施例8)式(I−8)で表される化合物の製造
Figure 2019073489
TWI352087号公報に記載の方法によって、式(I−8−2)で表される化合物を製造した。実施例3において、式(I−3−1)で表される化合物を式(I−8−1)で表される化合物に、式(I−3−2)で表される化合物を式(I−8−2)で表される化合物に、式(I−3−4)で表される化合物を式(I−8−4)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(I−8)で表される化合物を製造した。
LCMS:994[M+1]
(実施例9)式(I−9)で表される化合物の製造
Figure 2019073489
実施例3において、式(I−3−1)で表される化合物を式(I−9−1)で表される化合物に、式(I−3−2)で表される化合物を式(I−9−2)で表される化合物に、式(I−3−4)で表される化合物を式(I−9−4)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(I−9)で表される化合物を製造した。
LCMS:774[M+1]
(実施例10)式(I−10)で表される化合物の製造
Figure 2019073489
実施例3において、式(I−3−1)で表される化合物を式(I−10−1)で表される化合物に、式(I−3−2)で表される化合物を式(I−10−2)で表される化合物に、式(I−3−4)で表される化合物を式(I−10−4)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(I−10)で表される化合物を製造した。
LCMS:879[M+1]
(実施例11から実施例20及び比較例1から4)
実施例1から実施例10に記載の式(I−1)から式(I−10)で表される化合物及び非特許文献1記載の化合物(R−1)、非特許文献2記載の化合物(R−2)、非特許文献3記載の化合物(R−3)及び非特許文献4記載の化合物(R−4)を評価対象の化合物とした。
Figure 2019073489
保存安定性を評価するために、評価対象の化合物の安定保存濃度を測定した。安定保存濃度は、トルエン及びヘキサンを重量比4:1で混合した混合溶媒に評価対象となる化合物を10%から40%まで5%刻みで添加した溶液を各々調製し、調製した溶液を22.5℃で10週間放置した後に、結晶の析出が起こらない当該化合物の最大添加濃度と定義する。最大添加濃度が大きい化合物は安定保存濃度が大きく、長期間の保存によっても結晶の析出が発生しないことを意味する。評価結果を下表に示す。
Figure 2019073489
表より、実施例11から実施例20の本願発明の式(I−1)から式(I−10)で表される化合物はいずれも比較例1から比較例4の化合物(R−1)から化合物(R−4)と比較して、結晶の析出の起こらない最大添加濃度が高いことから、高い保存安定性を示すことがわかる。
(実施例21から実施例30)
膜厚150nmのITO(インジウムスズオキシド)からなる陽極を有するガラス基板上に、PEDOT:PSSの70%水溶液をスピンコート法を用いて塗布し、200℃で1時間乾燥させることにより膜厚20nmの塗膜を得た。次に、真空度5.0×10−4Paで、α−NPD(100nm)を蒸着した。評価対象の化合物とADNを、評価対象の化合物の濃度が5.0%となるよう、異なる蒸着源から25nmの厚さで共蒸着した。次に、TPBI(25nm)、Liq(0.5nm)及びアルミニウム(80nm)を順に蒸着し、評価対象の有機エレクトロルミネッセンス素子を得た。
Figure 2019073489
Figure 2019073489
評価対象の化合物と評価対象の有機エレクトロルミネッセンス素子との関係を下表に示す。
Figure 2019073489
評価対象の各有機エレクトロルミネッセンス素子について、駆動電圧(V)、電流効率(cd/A)、CIE色度座標、発光極大値λmax(nm)を測定した。結果を下表に示す。
Figure 2019073489
表より、本願発明の化合物は良好な駆動電圧及び電流効率を有し、実用上使用可能な色特性を有することがわかる。
以上の結果から、本願発明の化合物は、有機溶媒への高い溶解性及び有機溶媒に溶解させ長期間保存した場合、化合物の析出が起こりにくいことから、有機エレクトロルミネッセンス素子等の用途に有用である。また、当該有機エレクトロルミネッセンス素子は、表示素子及び照明装置の構成部材として有用である。
1,基板
2,陽極
3,ホール注入層
4,ホール輸送層
5,発光層
6,電子輸送層
7,陰極

Claims (19)

  1. 下記の一般式(I)
    Figure 2019073489
    (式中、Xは−O−、−SO−、−CO−、−S−、−CRX1X2−、−SiRX1X2−又は−NRX3−(式中、RX1、RX2及びRX3は各々独立して水素原子又は置換されていても良い有機基を表すが、RX1及びRX2は結合して環構造を含む基を形成しても良い。)から選ばれる基を表し、L11、L12、L13、L14、L15、L21、L22、L23、L24及びL25は各々独立して水素原子又は置換基を表すが、L11、L12、L13、L14及びL15のうち少なくとも1つはSA1で表される基(式中、SA1は置換されていても良い電子受容性を有する有機基を表す。)を表し、L21、L22、L23、L24及びL25のうち少なくとも1つはSD1で表される基(式中、SD1は置換されていても良い電子供与性を有する有機基を表す。)を表すが、SA1で表される基とSD1で表される基は各々異なる構造を有し、L11とL21、L11とL25、L15とL21又はL15及びL25は各々直接又は1つ以上の原子を介して結合してXを含む縮合環を形成しても良く、=C(L11)−、=C(L12)−、=C(L13)−、=C(L14)−、=C(L15)−、=C(L21)−、=C(L22)−、=C(L23)−、=C(L24)−及び/又は=C(L25)−は各々独立して=N−に置き換えられても良い。)で表される化合物。
  2. 励起一重項エネルギ−(ES1)と励起三重項エネルギ−(ET1)のエネルギー差(ΔEST)が0.01eVから0.40eVである、請求項1に記載の化合物。
  3. が下記の式(X−1)から式(X−5)
    Figure 2019073489
    (式中、*はXから伸びる結合手を表し、RX11及びRX21は各々独立して置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基又は置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、水素原子、又は、置換基を有しても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、RX11及びRX21は結合して環構造を含む基を形成しても良い。)から選ばれる基を表す、請求項1に記載の化合物。
  4. 一般式(I)で表される化合物が下記の一般式(I−i)、一般式(I−ii)又は一般式(I−iii)
    Figure 2019073489
    (式中、X11、X12及びX13は一般式(I)におけるXと同じ意味を表し、ZA1、ZA2、ZA3、ZD1、ZD2及びZD3は各々独立して−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表し、AA1、AA2及びAA3は電子受容性を有する炭化水素環式芳香族基又は複素環式芳香族基を表すが、前記炭化水素環式芳香族基及び複素環式芳香族基は置換基を有しても良く、AD1、AD2及びAD3は電子供与性を有する炭化水素環式芳香族基又は複素環式芳香族基を表すが、前記炭化水素環式芳香族基及び複素環式芳香族基は置換基を有しても良く、AA1、AA2及びAA3とAD1、AD2及びAD3は互いに異なる基を表し、L111、L121、L141、L151、L211、L221、L241、L251、L112、L122、L142、L212、L222、L242、L113、L133、L143、L213、L233、L243は各々独立して水素原子又は置換基を表し、=C(L111)−、=C(L121)−、=C(L141)−、=C(L151)−、=C(L211)−、=C(L221)−、=C(L241)−、=C(L251)−、=C(L112)−、=C(L122)−、=C(L142)−、=C(L212)−、=C(L222)−、=C(L242)−、=C(L113)−、=C(L133)−、=C(L143)−、=C(L213)−、=C(L233)−及び/又は=C(L243)−は各々独立して=N−に置き換えられても良い。)で表される化合物である、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. A1、AA2、AA3、AD1、AD2及びAD3に含まれるπ電子数が各々独立して8以上である、請求項4に記載の化合物。
  6. A1、ZA2、ZA3、ZD1、ZD2及びZD3が単結合を表す、請求項4又は請求項5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. が下記の式(X−1−1)から式(X−5−1)
    Figure 2019073489
    (式中、*はXから伸びる結合手を表し、RX111及びRX211は各々独立して炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表す。)から選ばれる基を表す、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. A1、AA2及びAA3が下記の式(AA−1)から式(AA−14)
    Figure 2019073489
    (式中、任意の位置にZA1、ZA2及びZA3と結合する結合手を有して良く、これらの基から選ばれる2つ以上の基を単結合で連結した基を形成しても良く、任意の−CH=は各々独立して−N=に置き換えられても良く、AA1i、AA2i及びAA3iは各々独立して置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基又は置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基を表す。また、これらの基は無置換又は1つ以上の置換基L(Lは置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ピペリジン−1−イル基、ピロリジン−1−イル基、モルホリン−4−イル基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い。)によって置換されても良いが、複数のLが存在する場合、各々同一であっても異なっていても良い。)から選ばれる基を表す、請求項4から請求項7のいずれか一項に記載の化合物。
  9. D1、AD2及びAD3が下記の式(AD−1)から式(AD−14)
    Figure 2019073489
    (式中、任意の位置にZD1、ZD2及びZD3と結合する結合手を有して良く、これらの基から選ばれる2つ以上の基を単結合で連結した基を形成しても良く、任意の−CH=は各々独立して−N=に置き換えられても良く、AD1i、AD2i、AD3i及びAD4iは各々独立して置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基又は置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基を表し、RD1及びRD2は各々独立して置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基又は置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、水素原子、又は、置換基を有しても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い基を表す。また、これらの基は無置換又は1つ以上の置換基L(Lは置換基を有しても良く縮合環を有していても良い炭化水素環式芳香族基、置換基を有しても良く縮合環を有していても良い複素環式芳香族基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基 、ピペリジン−1−イル基、ピロリジン−1−イル基、モルホリン−4−イル基、、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い。)によって置換されても良いが、複数のLが存在する場合、各々同一であっても異なっていても良い。)から選ばれる基を表す、請求項4から請求項8のいずれか一項に記載の化合物。
  10. 一般式(I)で表される化合物が下記の一般式(I−i−1)、一般式(I−ii−1)又は一般式(I−iii−1)
    Figure 2019073489
    (式中、X111、X121及びX131は−O−、−SO−、−CRX1111X2111−(式中、RX1111及びRX2111は各々独立して水素原子又は炭素原子数1から20の直鎖状アルキル基又は分岐状アルキル基を表す。)から選ばれる基を表し、AA11、AA21及びAA31は下記の式(AA−2−1−1)、式(AA−5−1−1)及び式(AA−5−1−2)
    Figure 2019073489
    (式中、*はAA11、AA21及びAA31から伸びる結合手を表す。)から選ばれる基を表し、AD11、AD21及びAD31は下記の式(AD−8−15−1)
    Figure 2019073489
    (式中、*はAD11、AD21及びAD31から伸びる結合手を表し、RD111及びRD211は各々独立して水素原子又は炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表す。)から選ばれる基を表す。)で表される化合物である、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の化合物。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の化合物を含有する組成物。
  12. 請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の化合物を含有する発光材料用組成物。
  13. 請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の化合物を部分構造として有する重合体。
  14. 請求項13に記載の重合体を含有する発光材料用組成物。
  15. 陽極及び陰極により挟持された発光層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    前記発光層が請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の化合物、又は、請求項11から請求項14のいずれか一項に記載の組成物又は重合体を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  16. 発光層がさらにホスト材料を含有する、請求項15に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  17. 請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の化合物を使用した樹脂、樹脂添加剤、オイル、フィルター、接着剤、粘着剤、油脂、インキ、医薬品、化粧品、洗剤、建築材料、包装材、液晶材料、有機EL材料、有機半導体材料、電子材料、表示素子、照明素子、電子デバイス、通信機器、自動車部品、航空機部品、機械部品、電子部品、試薬、農薬及び食品。
  18. 請求項15又は請求項16のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備えたことを特徴とする表示装置。
  19. 請求項15又は請求項16のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備えたことを特徴とする照明装置。
JP2017202615A 2017-10-19 2017-10-19 有機エレクトロルミネッセンス素子及び材料 Pending JP2019073489A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017202615A JP2019073489A (ja) 2017-10-19 2017-10-19 有機エレクトロルミネッセンス素子及び材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017202615A JP2019073489A (ja) 2017-10-19 2017-10-19 有機エレクトロルミネッセンス素子及び材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019073489A true JP2019073489A (ja) 2019-05-16

Family

ID=66543728

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017202615A Pending JP2019073489A (ja) 2017-10-19 2017-10-19 有機エレクトロルミネッセンス素子及び材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019073489A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111875636A (zh) * 2020-08-05 2020-11-03 西北工业大学 基于氧化苯并噻吩的柔性有机摩擦发光材料及制备和使用方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07138560A (ja) * 1993-11-15 1995-05-30 Toshiba Corp 光機能有機薄膜素子
WO2016017514A1 (ja) * 2014-07-31 2016-02-04 コニカミノルタ株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子、発光性薄膜、表示装置及び照明装置
KR20160064956A (ko) * 2014-11-28 2016-06-08 엘지디스플레이 주식회사 지연 형광 화합물, 이를 포함하는 유기발광다이오드소자 및 표시장치
WO2017011531A2 (en) * 2015-07-13 2017-01-19 President And Fellows Of Harvard College Organic light-emitting diode materials
WO2017115753A1 (ja) * 2015-12-28 2017-07-06 コニカミノルタ株式会社 架橋化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子材料、有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置
WO2017115608A1 (ja) * 2015-12-28 2017-07-06 コニカミノルタ株式会社 π共役系化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子材料、発光材料、電荷輸送材料、発光性薄膜、有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置
CN107011269A (zh) * 2017-04-24 2017-08-04 华南理工大学 可采用环境友好溶剂加工的以螺芴单元为核的双极性小分子发光材料及其制备方法与应用

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07138560A (ja) * 1993-11-15 1995-05-30 Toshiba Corp 光機能有機薄膜素子
WO2016017514A1 (ja) * 2014-07-31 2016-02-04 コニカミノルタ株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子、発光性薄膜、表示装置及び照明装置
KR20160064956A (ko) * 2014-11-28 2016-06-08 엘지디스플레이 주식회사 지연 형광 화합물, 이를 포함하는 유기발광다이오드소자 및 표시장치
WO2017011531A2 (en) * 2015-07-13 2017-01-19 President And Fellows Of Harvard College Organic light-emitting diode materials
WO2017115753A1 (ja) * 2015-12-28 2017-07-06 コニカミノルタ株式会社 架橋化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子材料、有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置
WO2017115608A1 (ja) * 2015-12-28 2017-07-06 コニカミノルタ株式会社 π共役系化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子材料、発光材料、電荷輸送材料、発光性薄膜、有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置
CN107011269A (zh) * 2017-04-24 2017-08-04 华南理工大学 可采用环境友好溶剂加工的以螺芴单元为核的双极性小分子发光材料及其制备方法与应用

Non-Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
CHAN,K.L. ET AL: "Understanding the nature of the states responsible for the green emission in oxidized poly(9,9-dialk", ADVANCED FUNCTIONAL MATERIALS, vol. 19, no. 13, JPN6021044647, 2009, pages 2147 - 2154, XP072360946, ISSN: 0004634340, DOI: 10.1002/adfm.200801792 *
FANG, MEI; HUANG, JINJIN; ZHANG, YAN; GUO, XIN; ZHANG, XINWEN; LIU, CHENG-FANG; LAI, WEN-YONG; HUANG: "Pyrene-centered cyanophenyl end-capped starbursts: design, synthesis, stabilized blue electrolumines", MATERIALS CHEMISTRY FRONTIERS, vol. 1(4),, JPN6021026687, 2017, pages 668 - 676, ISSN: 0004634339 *
FRANCO, IGNACIO; TRETIAK, SERGEI: "Electron-vibrational relaxation of photoexcited polyfluorenes in the presence of chemical defects: A", CHEMICAL PHYSICS LETTERS, vol. 372(3,4),, JPN6021026689, 2003, pages 403 - 408, ISSN: 0004634338 *
JARAMILLO-ISAZA, FRANKLIN; TURNER, MICHAEL L.: "Synthesis and properties of conjugated oligomers containing fluorene, fluorenone, thiophene and cycl", JOURNAL OF MATERIALS CHEMISTRY, vol. 16(1),, JPN6021026691, 2006, pages 83 - 89, ISSN: 0004634337 *
LIN, YING; CHEN, YU; YE, TENG-LING; CHEN, ZHI-KUAN; DAI, YAN-FENG; MA, DONG-GE: "Oligofluorene-based push-pull type functional materials for blue light-emitting diodes", JOURNAL OF PHOTOCHEMISTRY AND PHOTOBIOLOGY, A: CHEMISTRY, vol. 230(1),, JPN6021026692, 2012, pages 55 - 64, ISSN: 0004634336 *
PARK, IN SEOB; SEO, HONGWOOK; TACHIBANA, HIROKI; KIM, JOUNG UK; ZHANG, JINBO; SON, SE MO; YASUDA, TA: "Cyclohexane-Coupled Bipolar Host Materials with High Triplet Energies for Organic Light-Emitting Dio", ACS APPLIED MATERIALS & INTERFACES (, vol. 9(3),, JPN6021026695, 2017, pages 2693 - 2700, ISSN: 0004634335 *

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111875636A (zh) * 2020-08-05 2020-11-03 西北工业大学 基于氧化苯并噻吩的柔性有机摩擦发光材料及制备和使用方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6263524B2 (ja) 化合物、発光材料および有機発光素子
KR102076887B1 (ko) 발광 재료, 유기 발광 소자 및 화합물
JP6668152B2 (ja) 化合物、発光材料および有機発光素子
JP6521253B2 (ja) 発光材料、遅延蛍光体、有機発光素子および化合物
JP6305391B2 (ja) 電荷輸送材料、ホスト材料、薄膜および有機発光素子
JP6284370B2 (ja) 発光材料、有機発光素子および化合物
JP6383538B2 (ja) 発光材料、有機発光素子および化合物
JP6326050B2 (ja) 化合物、発光材料および有機発光素子
WO2015137244A1 (ja) 発光材料、有機発光素子および化合物
JP2017226838A (ja) 発光材料、有機発光素子および化合物
JP7028176B2 (ja) 有機発光素子ならびにそれに用いる発光材料および化合物
JP2018100411A (ja) 発光材料、化合物および有機発光素子
EP2004580A1 (en) Novel compound and organic light emitting device using the compound
JP2017103440A (ja) 有機発光素子ならびにそれに用いる発光材料および化合物
JP2011231033A (ja) 新規10,10−ジアルキルアントロン化合物及びこれを有する有機発光素子
WO2017115835A1 (ja) 化合物、発光材料および有機発光素子
JP2019073489A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及び材料
JP7172393B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及び材料
JP6622484B2 (ja) 発光材料、有機発光素子および化合物
JP4721475B2 (ja) ジインデノピセン化合物及びこれを使用した有機発光素子
CN117024386A (zh) 一种发光辅助材料及其制备方法、有机电致发光器件及有机电致发光装置
CN118043319A (zh) 化合物及包含其的有机发光器件
CN117164537A (zh) 一种发光辅助材料及其制备方法和应用
CN117580838A (zh) 化合物及包含其的有机发光器件
CN118108657A (zh) 含氮化合物、有机电致发光器件及电子装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20180220

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20190624

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200806

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210617

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210713

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210902

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20211109