JP2019072695A - クローズド塗装装置 - Google Patents

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立夫 井上
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Abstract

【課題】環境への負荷を大幅に低減することのできる塗装装置を提供する。【解決手段】クローズド塗装装置(500)は、塗装ブース(2)から出た空気をミスト空間(4)に戻す空気戻しダクト(20)を有する。空気戻しダクト(20)は、第1湿式フィルタ(34)、冷却コイル(40)、加温コイル(42)、送風機(60)、第1乾式フィルタ(62)とを有する。クローズド塗装装置(500)は、第1湿式フィルタ(34)を水で洗浄する第1水浄化器(36)と、該第1水浄化器(36)に供給する水を収容する循環水槽(24)と、空気戻しダクト(20)に溜まった水を前記循環水槽(24)に戻す配管(56,58)と、塗装ブース(2)のミスト空間(4)の天井を構成する第2乾式フィルタ(66)と、第2乾式フィルタ(66)と第1乾式フィルタ(62)との間のバッファゾーン(64)とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、塗装装置に関し、より詳しくは、塗装ブース内の空気を外に排出しない閉鎖系を備えたクローズド塗装装置に関する。
昨今、環境問題が世界的な重要課題として議論されているおり、塗装業界でも臭気やVOCの問題がある。VOC(Volatile Organic Compounds:揮発性有機化合物)は、大気汚染、臭気、健康被害をもたらす浮遊粒子状物質や光化学オキシダントの原因の一つとされており、その削減は重要課題となっている。
塗装ブースは、塗装作業に伴って発生するミストを受け容れるミスト空間を備えている。塗料ミストと溶剤ミストがミスト空間内に飛散する。塗装ブースに関し、環境負荷を低減することのできる様々な提案が行われている。
塗料ミストの処理法は燃焼式と非燃焼式とに大別される。燃焼式は、燃焼に伴って二酸化炭素(CO2)を発生することから、CO2ガス削減が叫ばれる今日、好ましい処理方法とは云えない。
非燃焼式塗装ブースは、ミストを除去するためのミスト除去部を備えている。ミストを除去する方式として乾式と湿式に大別することができる。特許文献1、2は乾式塗装ブースを開示している。なお、特許文献1は乾式塗装ブースだけでなく湿式塗装ブースも開示している。特許文献3、4は湿式塗装ブースを開示している。
図5は、特許文献1の図9に相当し、従来の乾式塗装ブースを示す。図5を参照して、従来の乾式塗装ブース100は、ミストMを受け容れるミスト空間102と排気準備空間104とがフィルタ106で区画されている。フィルタ106に隣接して、そのミスト空間102側にバッフル板108が並置されている。図示の乾式塗装ブースでは、フィルタ106及びバッフル板108がミスト除去部を構成している。
排気準備空間104は排気口104aを有し、排気口104aには排気ファン110が配設されている。排気準備空間104の空気は排気ファン110によって強制的に排気口104aを通じて外に排出される。
図示の乾式塗装ブースでは、ミスト空間102内のミストMは、これに含まれる比較的粗いミストがバッフル板108で捕獲される。そして、バッフル板108を通り抜けた細かいミストがフィルタ106で捕獲される。フィルタ106でろ過された空気は排気準備空間104に入り、そして排気口104aを通じて外に排出される。
図6は、特許文献1の図10(A)に相当し、従来の湿式塗装ブースを示す。図6を参照して従来の湿式塗装ブース150を説明するが、上記図5を参照して説明した乾式塗装ブース100に含まれる要素と同じ要素には同じ参照符号を付して、その説明を省略する。図6において、ミスト空間102と排気準備空間104との間に、上下に延びる仕切り板152が配設されている。湿式塗装ブース150は水槽154を更に有し、水槽154の水はポンプPによって仕切り板152の上端に供給される。仕切り板152の下端には吸引口156が形成され、この吸引口156を通じてミスト空間102と排気準備空間104とが連通している。排気準備空間104には、複数のシャワーノズル158が下方に向けて配置され、各シャワーノズル158から下方に向けて水が散布される。
図示の湿式塗装ブース150では、仕切り板152に沿って流下する水が一次ミスト除去部を構成し、排気準備空間104の複数のシャワーノズル158が二次ミスト除去部を構成している。すなわち、ミスト空間102に拡散しているミストMは、仕切り板152に沿って流下する水で捕獲され、水槽154に収容される。吸引口156を通じて排気準備空間104に入り込んだミストMは、シャワーノズル158から散布される水によって捕獲され、この水と一緒に水槽154に収容される。
湿式塗装ブース150は、水槽154の中に取り込まれた有機溶剤が再びミスト空間102の中に気化して、これが外に排出されてしまう問題を含んでいる。
図6を参照して説明した湿式塗装ブース150は、仕切り板152に沿って流下する液体として水を使用しているが、この水をオイルに置換したオイル式塗装ブースも市販されている。
特許文献6は湿式塗装ブースの変形例を開示している。図7は、特許文献6の図1に相当し、従来の変形例の湿式塗装ブースを示す。図7を参照して変形例の湿式塗装ブース200を説明するが、上記図5、図6を参照して説明した乾式及び湿式の塗装ブース100、150に含まれる要素と同じ要素には同じ参照符号を付して、その説明を省略する。
図7において、湿式塗装ブース200は、ミスト空間102と排気準備空間104との間に第1ないし第3の仕切り板152(1)、152(2)、152(3)が互いに間隔を隔てて配置され、この3つの仕切り板152(1)、152(2)、152(3)によってジグザグの連通路202が形成されている。連通路202の上流側連通路202aを形成する第1、第2の仕切り板152(1)、152(2)には互いに向かい合った面に複数の邪魔板204が組み付けられている。
水槽154は、第2仕切り板152(2)の下端部によって、ミスト空間受け部154(a)と排気準備空間受け部154(b)とに区画されている。ミスト空間受け部154(a)にはオイル210と水212が収容されている。排気準備空間104にはシャワーノズル158が配設され、排気準備空間受け部154(b)はシャワーノズル158から散布される水を受ける。
図示の湿式塗装ブース200では、3つの仕切り板152(1)、152(2)、152(3)によって形成されたジグザグの連通路202(邪魔板204を含む)が一次ミスト除去部を構成し、排気準備空間104のシャワーノズル158が二次ミスト除去部を構成する。すなわち、ミスト空間102に拡散しているミストMは、第1仕切り板152(1)と衝突し、また、邪魔板204を備えた上流側連通路202aを通過する過程で捕獲されて、水槽154のミスト空間受け部154(a)に落下する。
上流側連通路202aで捕獲できなかったミストMは、第2、第3の仕切り板152(2)、152(3)で形成される下流側連通路202bを通って排気準備空間104に入る。排気準備空間104に入り込んだミストMは、シャワーノズル158から散布される水によって捕獲され、水槽154の排気準備空間受け部154(b)で受け止められる。
水槽154のミスト空間受け部154(a)では、使用する塗料が水性塗料の場合、ミストMはオイル210に溶解することなく沈下して水212の中で堆積する。オイル210によって水212が覆われているため、蒸発による水量のロスを阻止できる。したがって、水中での塗料の堆積量が多くなっても水の流動性を維持することができる。これにより、堆積した塗料を排出する作業が容易である。
湿式塗装ブースに関し、特許文献7、8に開示の泡式ブースが知られている。泡式ブースは泡を使ってミストを除去する。図8は、特許文献7の図1に相当し、第1のタイプの泡式塗装ブースを示す。図8を参照して、第1のタイプの泡式塗装ブース250は、ミスト空間102と排気準備空間104とが、上下方向に延びる通気性スクリーン252で区画されている。
通気性スクリーン252はメッシュや多孔材料で構成されている。通気性スクリーン252は無端であり、そして上ローラ254と下ローラ256との間に掛け渡されている。上ローラ254及び/又は下ローラ256を駆動することにより通気性スクリーン252は上下のローラ254、256に案内されて回転する。図中、矢印258は、無端の通気性スクリーン252の回転方向を示す。下ローラ256は水槽154の水の中に配置され、通気性スクリーン252の下端部は水中に位置している。
下ローラ256の近傍に一対の泡発生器260、262が配設されている。より具体的には、無端の通気性スクリーン252が上方に移動する部分に一対の泡発生器260、262が配設されている。第1の泡発生器260は通気性スクリーン252の表面側に対面して位置している。第2の泡発生器262は通気性スクリーン252の裏面側に対面して配設されている。
第1のタイプの泡式塗装ブース250は、更に、無端の通気性スクリーン252が水槽154の中に入る直前位置つまり通気性スクリーン252の下降側の下端部に、一対の板部材264、266を有する。第1の板部材264は通気性スクリーン252の表面側に位置している。第2の板部材266は通気性スクリーン252の裏面側に位置している。この一対の板部材264、266によって、通気性スクリーン252に付着している泡が取り除かれ、取り除かれた泡は水中に落下する。
排気準備空間104には複数の邪魔板270が配置され、これによりジグザグ通路が形成されている。
一対の泡発生器260、262は、界面活性剤を混入した水に高圧空気を供給しながら攪拌することにより大量の微細な泡を作る。一対の泡発生器260、262が生成した泡は、上昇する通気性スクリーン252の表面側及び裏面側に供給される。通気性スクリーン252に付着した泡は、通気性スクリーン252と一緒に移動して、ミスト空間102と排気準備空間104との間に「泡カーテン」を形成する。通気性スクリーン252は、その上昇側と下降側との間の隙間が泡で満たされた状態になる。
図8に図示の第1のタイプの泡式塗装ブース250は、泡が付着した通気性スクリーン252が一次ミスト除去部を構成し、排気準備空間104の複数の邪魔板270が二次ミスト除去部を構成する。すなわち、ミスト空間102のミストMは、「泡スクリーン」を貫通して移動する過程で泡に吸着される。そして、通気性スクリーン252から取り除かれた泡は、これに付着したミストMと一緒に水槽154の中に取り込まれる。
通気性スクリーン252で除去できなかったミストMは排気準備空間104のジグザグ通路を通過する過程で邪魔板270によって除去される。邪魔板270で除去されたミストMは落下して、水槽154の中に取り込まれる。
図9は特許文献8の図1に相当し、第2タイプの泡式塗装ブース300を示す。第2タイプの泡式塗装ブース300は、ミスト空間102と排気準備空間104とが、衝突板部材群302と多孔板304とで区画されている。衝突板部材群302はミスト空間102側に位置し、多孔板304は排気準備空間104側に位置している。衝突板部材群302と多孔板304とは離間して位置している。図10は特許文献8の図2に相当し、図9に図示の泡式塗装ブース300の一部を拡大した斜視図である。
図10を参照して、衝突板部材群302は、複数の断面U字状の衝突部材306が横一列に並んで配置された第1列308と第2列310とを有し、第1列308と第2列310とが互いに対向して配置されている。そして、これら第1列308と第2列310との間にジグザグ通路が形成されている。各衝突部材306はその表面及び裏面が凹凸形状を有し、この凹凸は上下方向に延びている。図10から分かるように、多孔板304には複数の比較的小さな孔304aが形成されている。
衝突板部材群302の上方に泡発生器320が配設され、泡発生器320は、衝突板部材群302の幅方向つまりミスト空間102と排気準備空間104との隙間に沿って連続して延びている。泡発生器320で生成した微細な泡は衝突板部材群302の全域に供給され、衝突板部材群302に供給された泡は各衝突部材306の表面及び裏面に沿って下方に流下すると共に第1列308と第2列310との間のジグザグ通路を満した状態で下方に流下する。衝突板部材群302が一次ミスト除去部を構成している。衝突板部材群302に沿って流下した泡は、水槽154の中の水に取り込まれる。図10において参照符号Bは泡を示す。
衝突板部材群302と多孔板304との隙間の上方に導水管326が配設され、この導水管326は衝突板部材群302の幅方向つまりミスト空間102と排気準備空間104との隙間に沿って延びている。導水管326は軸線方向の間隔を隔てて複数のシャワーノズル328(図9)が取り付けられおり、このシャワーノズル328から水が下方に向けて散布される。すなわち、衝突板部材群302と多孔板304との隙間はシャワー室を構成し、このシャワー室が二次ミスト除去部を構成している。
図9、図10を参照して説明した第2のタイプの泡式塗装ブース300において、ミスト空間102内のミストMは、空気と一緒に衝突板部材群302で構成される泡カーテンを貫通して進む過程で除去される。さらに、空気は衝突板部材群302と多孔板304との間のシャワー室を貫通して進む過程で、残存しているミストMが除去される。次いで、空気は、多孔板304の小孔304aを通って排気準備空間104に入り、そして排気ファン110によって強制的に排気口104aを通じて外に排出される。
第1、第2のタイプの泡式塗装ブース250、300によれば、例えば湿式塗装ブース150(図6)に比べて、排気ファン110の吸引による圧力損失が小さいため、排気ファン110の消費電力が少なくて良い。また、水の使用量が相対的に少なくて良いだけでなく、泡は表面積が大きいため、ミストMの捕獲効率が良いという利点がある。
泡式塗装ブース250、300においても、湿式塗装ブース150(図6)と同様に、水槽154の中に取り込まれた有機溶剤が、塗装ブース250、300の中に気化してしまう問題がある。そして、これが外部に排出されてしまうため、周囲に臭いの問題を引き起こす可能性がある。
特開2001−239194号公報 特開平7−256166号公報 特開平9−47701号公報 特開2001−205155号公報 特開2003−260388号公報 特開平5−245417号公報 特開2013−212451公報 特開2015−16429公報
本発明は、塗装ブースを含む塗装装置において、環境への負荷を大幅に低減することのできる塗装装置を提供することにある。
上記の技術的課題を達成すべく、本発明の塗装装置は、基本的には、塗装ブース内の空気を外に排出しない閉鎖系を有している。閉鎖系にすることにより、外部に排気されないため周囲での臭いの問題を解消することができる。
すなわち、本発明のクローズド塗装装置は、
塗料噴霧装置(10)から散布されたミスト(M)を受けるミスト空間(4)と、ミスト空間(4)内のミスト(M)を除去するミスト除去部(12)と、排気準備空間(6)とを備えた塗装ブース(2)と、
該塗装ブース(2)の前記排気準備空間(6)から出た空気を前記ミスト空間(4)に戻す空気戻しダクト(20)と、
前記空気戻しダクト(20)において、空気の流れ方向上流側から下流側に向けて順に設けられた第1湿式フィルタ(34)、冷却コイル(40)、加温コイル(42)、送風機(60)、第1乾式フィルタ(62)と、
前記第1湿式フィルタ(34)を水で洗浄する第1水浄化器(36)と、
該第1水浄化器(36)に供給する水を収容する循環水槽(24)と、
前記空気戻しダクト(20)に溜まった水を前記循環水槽(24)に戻す配管(56,58)と、
前記塗装ブース(2)の前記ミスト空間(4)の天井を構成する第2乾式フィルタ(66)と、
前記第2乾式フィルタ(66)と前記第1乾式フィルタ(62)との間のバッファゾーン(64)とを含む。
本発明によれば、クローズド塗装装置の中に設置した第1湿式フィルタ(34)、冷却コイル(40)、第1乾式フィルタ(62)などによって、クローズド塗装装置の内部を循環する空気に含まれるミスト(M)の低減を徹底して、これらの蓄積を防止することができる。
好ましい実施形態では、前記空気戻しダクト(20)は横方向に延びる中間部分(20c)を有し、この中間部分(20c)に、第1湿式フィルタ(34)、冷却コイル(40)、加温コイル(42)が配設される。また、空気戻しダクト(20)は上下方向に延びる部分(20b)を有し、この上下方向に延びる部分(20b)は上記中間部分(20c)の上流側に位置している。上下方向に延びる部分(20b)を第1中間部分と呼び、その下流側に位置する上記中間部分(20c)を第2中間部分と呼ぶ。
好ましい実施形態では、クローズド塗装装置の内部を循環する空気に含まれるミスト(M)の低減を徹底するために、第1中間部分(20b)に水を散布するミスト除去シャワーノズル(26)が設けられ、また、第2中間部分(20c)には、第1湿式フィルタ(34)の上流側に、気液を分離するためのエリミネータ(32)が設けられる。また、循環水槽(24)に好気性細菌(典型的には、例えば単一菌である枯草菌)が投入され、好ましくは酵素が投入される。循環水槽(24)に例えば枯草菌を投入し、好ましくは酵素を更に投入することにより、循環水槽(24)に取り込まれた有機物、特に有機溶剤を、効果的に枯草菌に捕食させて、循環水槽(24)に取り込まれた有機物の量を低減することができる。これにより、循環水槽(24)に取り込まれた有機溶剤が揮発するのを抑制することができる。
本発明の好ましい実施形態では、循環水槽(24)に、上記好気性細菌と共に界面活性剤が投入される。界面活性剤を循環水槽(24)に投入することにより、循環水槽(24)に取り込まれた有機物、特に有機溶剤を分散させることができる。これにより好気性細菌による有機物の捕食性を高めることができる。勿論、循環水槽(24)の水を循環使用するミスト除去シャワーノズル(26)が散布する水が界面活性剤を含むことになり、これにより、ミスト(M)の粘着性を低減することができる。すなわち、空気戻しダクト(20)の壁面や第1湿式フィルタ(34)などにミスト(M)が付着し難くなる。
ところで、自然界には、人体に影響を及ぼすレジオネラ菌、大腸菌、緑膿菌など多数の細菌が存在している。閉鎖系を備えたクローズド塗装装置では、人体に影響を及ぼす細菌がクローズド塗装装置内で増殖するのを防止するのが好ましい。循環水槽(24)に枯草菌を投入したとき、枯草菌の活動に伴って循環水槽(24)の溶存酸素の量が減少する。溶存酸素が減少すると、枯草菌が不活性になるだけでなく、循環水槽(24)の水の腐敗が進行して硫化水素(H2S)などが発生する虞がある。
本発明の好ましい実施形態では、循環水槽(24)に空気又は酸素のナノバブルが供給される。このナノバブルに代えて循環水槽(24)内の水を曝気してもよい。これにより循環水槽(24)の溶存酸素を高め、枯草菌の増殖を促すことができる。枯草菌が活性化することによってレジオネラ菌、大腸菌、緑膿菌の増殖を抑えることができる。また、溶存酸素を補給することで循環水槽(24)の水の腐敗を防止できる。
第1実施例のクローズド塗装装置の全体構成図である。 第1実施例のクローズド塗装装置に含まれる縦型エリミネータを上から見た概略図である。 第2実施例のクローズド塗装装置の全体構成図である。 泡式塗装ブースを採用したクローズド塗装装置に好適に適用可能なろ過装置の構成を説明するための図である。 従来の乾式塗装ブースの構成を説明するための図である。 従来の湿式塗装ブースの構成を説明するための図である。 図6に図示の湿式塗装ブースの変形例である従来の塗装ブースの構成を説明するための図である。 従来の第1のタイプの泡式塗装ブースの構成を説明するための図である。 従来の第2のタイプの泡式塗装ブースの構成を説明するための図である。 図9に図示の第2のタイプの泡式塗装ブースの一部を拡大して示す斜視図である。
以下に、添付の図面に基づいて本発明の好ましい実施例を説明する。
第1実施例(図1、図2)
図1は第1実施例の塗装装置を示す。図示のクローズド塗装装置500は非燃焼式の塗装ブース2を含む。塗装ブース2は、従来と同様に、ミスト空間4及び排気準備空間6を有する。ミスト空間4を形成する側壁4aは、外部に開放した開口8を有する。この実施例では、ミスト空間4内に配置したワーク(図示せず)に向けて塗料噴霧装置10から塗料が散布される。塗料は、水性塗料、油性塗料のいずれであってもよい。油性塗料は周知のように有機溶剤を含む。水性塗料においても、必要に応じて有機溶剤の添加が行われるのが実情である。
図1は、塗装ブース2の外部に位置した塗料噴霧装置10を図示しているが、塗料噴霧装置10はミスト空間4の内部に位置していてもよい。塗料噴霧装置10は、作業者が手に持って操作する手動式であってもよいし、図外の制御盤によって制御される自動式であってもよい。
塗装ブース2は、ミスト空間4と排気準備空間6との間にミスト除去部12を有する。ミスト除去部12は、図5乃至図10に例示した従来の乾式、湿式(泡式やオイル式を含む)の塗装ブースで説明した様々なミスト除去部のいずれであってもよい。図1に図示のクローズド塗装装置500では、例示的に、図9を参照して説明した泡式のミスト除去部(特開2015−16429号公報)が採用されており、塗装ブース2の下部にブース内水槽14が設けられている。ブース内水槽14の水は、従来と同様に、泡を作るのに循環的に用いられる。なお、塗装ブース2は、図7を参照して説明したシャワーノズル158などの二次ミスト除去部を備えていてもよい。
クローズド塗装装置500は空気戻しダクト20を有する。空気戻しダクト20は、塗装ブース2内の空気を排気準備空間6から受け取る。空気戻しダクト20に入った空気は、ダクト20を通過する過程で浄化処理が行われ、そして、浄化した空気がミスト空間4に戻される。すなわち、クローズド塗装装置500は、塗装ブース2から取り出した空気を再び塗装ブース2に戻す閉鎖系を構成している。したがって、塗装ブース2からミストMや臭いが外に出て環境問題を引き起こすのを防止できる。
空気戻しダクト20は、排気準備空間6から横方向に延びる上流部20aと、上流部20aの下流端から垂直方向且つ上方に延びる第1中間部20bと、第1中間部20bの上端から横方向に延びる第2中間部20cと、第2中間部20cから垂直方向且つ下方に延びる下流部20dとを有し、下流部20dの下端がミスト空間4の上端に連結されている。
上流部20aの例えば下方には第1水槽22が配設されている。第1水槽22にはフレッシュ水が供給される。
第1中間部20bの下方には循環水槽24が配設されている。循環水槽24は第1中間部20bに向けて開放し、そして、第1中間部20bに連通している。第1中間部20bには、複数のミスト除去シャワーノズル26が配設されている。循環水槽24と複数のミスト除去シャワーノズル26とを連結する配管を参照符号28で図示してある。配管28は循環水槽24の下部に連結され、循環水槽24の下部に位置する水が第1ポンプ30によって複数のミスト除去シャワーノズル26に供給される。循環水槽24は、ミスト除去シャワーノズル26が散布する水を受け入れる。
複数のミスト除去シャワーノズル26は、第1中間部20bの通路断面の全領域に万遍なく水を散布するように配置されている。すなわち、ミスト除去シャワーノズル26から散布される水は循環水槽24を介して反復使用される。図示のように、好ましくは、複数のミスト除去シャワーノズル26は上下に離間して配置するのがよい。
第2中間部20cには、その上流側から下流側に向けて、縦型エリミネータ32、第1湿式フィルタ34、第1湿式フィルタ34の直ぐ上流側に配置された複数の第1洗浄シャワーノズル36、好ましくは第1洗浄シャワーノズル36の中に配置された複数の第2洗浄シャワーノズル38、冷却コイル40、加温コイル42が配設されている。第2洗浄シャワーノズル38の設置は任意である。
図2は、縦型エリミネータ32を上から見た概略図である。縦型エリミネータ32は、一列に並んだ複数のU字状部材32aの群を複数列有し、各列を構成するU字状部材32aが互い違いに配置されている。複数列のU字状部材32aを互い違いに配置することによってジグザグ通路が形成されている。この構造の縦型エリミネータ32は従来から知られている。縦型エリミネータ32のジグザグ通路を通過する過程で、空気から水分が除去され、また、水と一緒にミストMが除去される(気液分離)。
第1湿式フィルタ34は、ミストMを構成する微粒子を捕集する金属フィルタを採用するのが好ましい。好適な金属フィルタとして、「パイロスクリーン」の商品名で販売されているフィルタを例示的に挙げることができる。「パイロスクリーン」は、適正角度に方向付けされた小孔をハニカム状に配置したエキスパンドメタルを複数枚組み合わせた構成を有する。
第1湿式フィルタ34の上流側の面の全域に向けて複数の第1洗浄シャワーノズル36から水を散布することにより第1湿式フィルタ34を洗浄することができる。好ましくは第2洗浄シャワーノズル38を設け、第1湿式フィルタ34の上から第2洗浄シャワーノズル38で水を散布することよって第1湿式フィルタ34の中を洗浄するのがよい。
クローズド塗装装置500は、好ましくは第2水槽44を更に含む。第1湿式フィルタ34の中に配置した第2洗浄シャワーノズル38には、第1水槽22のフレッシュ水が第2ポンプ46によって供給される。他方、第1湿式フィルタ34の上流側の面に水を散布する第1洗浄シャワーノズル36には第3ポンプ50によって水が供給される。第3ポンプ50は循環水槽24の水を汲み上げるようにしてもよいが、図示のように、クローズド塗装装置500が第2水槽44を含む場合には、第2水槽44の水を汲み上げるのがよい。この第1洗浄シャワーノズル36が散布した水は第2水槽44に戻される。すなわち、第2水槽44の水は第1洗浄シャワーノズル36によって循環使用される。
第2水槽44をオーバーフローした水は循環水槽24に供給される。循環水槽24をオーバーフローした水は系外の排水処理施設に送られる
ミスト除去シャワーノズル26の水源であり且つ循環使用される循環水槽24に対してオーバーフロー水を供給する第2水槽44に、好気性細菌(典型的には枯草菌)、界面活性剤、酵素を投入するのがよい。また、第2水槽44に酸素又は空気のナノバブルを供給する又は第2水槽44の水を曝気するのがよい。必要であれば、循環水槽24にもナノバブルを供給して循環水槽24の水の溶存酸素の濃度を高めるようにしてもよい。ブース内水槽14にも好気性細菌(例えば枯草菌)、好ましくは、界面活性剤、酵素を投入するのがよい。ブース内水槽14は、泡式塗装ブースの場合には、ブース内で泡を作るときに空気が使われるため、この空気によって実質的に第1水槽14の曝気が行われる。
なお、ブース内水槽14及び循環水槽24に界面活性剤を投入することにより、ミストMの付着性を除去して、第1、第2の中間部20b、20cの壁面にミストMや塗料ミストが付着するのを防止し、また、第1湿式フィルタ34の洗浄効率を高めることができる。
縦型エリミネータ32、第1湿式フィルタ34を含む第2中間部20cはその底壁に、上方に向けて凹形状の第1、第2の凹所つまり水溜まり部52、54が形成されている。第1凹所52は、縦型エリミネータ32の下方に位置し、縦型エリミネータ32から落下する水を受ける。第2凹所54は、第1、第2の洗浄シャワーノズル36、38及び冷却コイル40の下方に位置し、第1湿式フィルタ34及び冷却コイル40並びにこれらの近傍から落下する水を受ける。
縦型エリミネータ32の下方の第1凹所52に溜まった水は配管56を通じて循環水槽24に戻される。第1湿式フィルタ34の下方の第2凹所54に溜まった水は配管58を通じて第2水槽44に戻される。第2水槽44が無い場合には、第2凹所54に溜まった水は循環水槽24に供給するのがよい。
横方向に延びる第2中間部20cの下流端には送風機60が設置されている。そして、送風機60の吐出側に、垂直方向に下方に延びる下流部20dが連結さている。下流部20dには第1乾式フィルタ62が配設されている。第1乾式フィルタ62で浄化された空気は、ミスト除去部12の天井の上に形成されたバッファゾーン64を通り、そしてミスト空間4の天井を構成する第2乾式フィルタ66を通じてミスト空間4の天井全域からミスト空間4の中に戻される。
第1実施例のクローズド塗装装置500によれば、循環水槽24の水が反復して使用されるため、フレッシュ水の使用量を低減することができる。したがって、循環水槽24でオーバーフローした水は、上述したように、系外の排水処理施設に送られるが、循環水槽24からオーバーフローする水の量を低減することができるため、系外の排水処理施設の負担を軽減することができる。
第1湿式フィルタ34は、上述したように微粒子を捕集する機能を有している。この第1湿式フィルタ34が、比較的に清浄な水を含む第2水槽44及びフレッシュ水を含む第1水槽22の水によって浄化されるため、第1湿式フィルタ34を、常時、きれいな状態に維持することができる。
第1湿式フィルタ34の下流側に位置する冷却コイル40によって、更なるミストMの除去が可能である。冷却コイル40の除湿機能によってミストMを除去できる。冷却コイル40の除湿に伴って発生した水は、第2凹所54を経て配管58を通じ第2水槽44に送られる。
冷却コイル40を通過した空気は加温コイル42によって適温に調整される。そして、その後、送風機60によって空気をミスト空間4に戻す前に、第1乾式フィルタ62によって空気が更に浄化される。送風機60の動圧は、第2乾式フィルタ66の上方のバッファゾーン64で静圧になる。ミスト空間4には、温度調整され且つ浄化された空気が供給される。したがって、ミスト空間4で局地的な風が発生するのを防止しつつミスト空間4内の温度、湿度を一定に維持することができる。これにより、突然の雨など天気が急変しても、ミスト空間4の中の塗装環境が左右されない。また、高い塗装品質を維持することができる。
第2実施例(図3)
図3は第2実施例の塗装装置を示す。図示の第2実施例のクローズド塗装装置600は、上述した第1実施例のクローズド塗装装置500の変形例でもある。したがって、上記第1実施例の塗装装置500と実質的に同じ要素には、同じ参照符号を付すことによりその説明を省略し、以下に、第2実施例のクローズド塗装装置600の特徴部分を説明する。
図3を参照してクローズド塗装装置600は、第2中間部20cに第2湿式フィルタ602が配設され、この第2湿式フィルタ602は第1湿式フィルタ34の下流側に配置されている。第2湿式フィルタ602は、上述した第1湿式フィルタ34と同様に、金属フィルタ(例えば「パイロスクリーン」(商品名))で構成するのがよい。前述した第2洗浄シャワーノズル38は第2湿式フィルタ602の上流側面の全域に向けて水を散布するのに用いられる。
図示のクローズド塗装装置600では、枯草菌、界面活性剤などを投入する前述した第2水槽44(図1)が省かれていることから、循環水槽24に枯草菌、界面活性剤などを投入するのがよい。
循環水槽24には、縦型エリミネータ32によって除去された水及び第1湿式フィルタ34で回収した水が供給される。すなわち、第2中間部20cの第1の凹所52は、縦型エリミネータ32の下方域から第1湿式フィルタ34の下方域まで拡大され、第1凹所52に溜まった水は配管56を通じて循環水槽24に供給される。他方、第2凹所54は、第2湿式フィルタ602の下方域に位置し、第2湿式フィルタ602で回収した水は、系外の排水処理施設に送られる
第2実施例のクローズド塗装装置600は、冷却コイル40と加温コイル42との間に第3乾式フィルタ604が配設されている。第3乾式フィルタ604は、上述した第1、第2の湿式フィルタ34、602と同様に、金属フィルタ(例えば「パイロスクリーン」(商品名))で構成するのがよい。
この第2実施例のクローズド塗装装置600によれば、第2湿式フィルタ602だけでなく、冷却コイル40に続いて第3乾式フィルタ604が追加されているため、第1、第2湿式フィルタ34、602で除去しきれなかったミストMを第3乾式フィルタ604で除去することができる。
第3実施例(図4)
上記第1、第2実施例(図1〜図3)に含まれる塗装ブース2として泡式塗装ブースを採用したときに、泡に付着したミストMを除去するのに好適なろ過装置700を示す。ここに採用した泡式塗装ブースは、図9、図10を参照して説明した泡式塗装ブースに含まれる衝突板部材群302及びその上方に配置された泡発生器320を含んでいる。したがって、図4に図示の要素のうち、衝突板部材群、泡発生器に対して、図9などで使用した参照符号302、320を付してある。なお、図4に図示のミスト除去部12においては、衝突板部材群302に隣接した多孔板304(図9)及びシャワーノズル328(図9)が省かれている。
図4を参照して、泡発生器320は、衝突板部材群302の上方に配置された泡室330を有し、泡室330には水及び界面活性剤が投入されている。泡室330には、衝突板部材群302の配列方向と同じ方向に延びる配管332が収容されており、配管332の一端は送風機334に連結されている。送風機334から配管332に空気を送ることにより泡室330に大量の且つ微細な泡Bが生成され、この泡Bは衝突板部材群302に沿って下方に流下する。衝突板部材群302を流下する泡BによってミストMが捕獲されるのは、図9、図10を参照して前述した通りである。
図4に図示のろ過装置700は、衝突板部材群302の下方に配置された第1スクリューコンベア702を含む。第1スクリューコンベア702は横方向に延び且つ衝突板部材群302の配列方向に延びている。図中、参照符号704は、第1スクリューコンベア702のコンベア706を軸回転させるための第1モータを示す。
衝突板部材群302を流下しながらミストMを吸着した泡Bは、第1スクリューコンベア702によって塗装ブース2の外に搬出される。
第1スクリューコンベア702の一端部には、第2スクリューコンベア710が配設されている。第2スクリューコンベア710は上下方向に延びており、第2スクリューコンベア710の下端部が第1スクリューコンベア702と合流している。図中、参照符号712は、第2スクリューコンベア710のコンベア714を軸回転させるための第2モータを示す。
衝突板部材群302から泡Bを受け取った第1スクリューコンベア702は、この泡Bを横方向に運んで、第2スクリューコンベア710に渡す。泡Bを受け取った第2スクリューコンベア710は泡Bを上方に運んで泡消部720に送る。泡消部720では泡が物理的に消されて、泡Bは水に戻る。泡消部720で生成された水は、下方に延びる導水管730を通じて第3水槽732に送られる。
第3水槽732は上方に向けて開放している。第3水槽732の上端開口732aは第1スクリューコンベア702と第2スクリューコンベア710との合流部の下方領域まで広がっている。第1、第2のスクリューコンベア702、710の合流部には下方に向けて延びる導水筒716が設けられている。導水筒716から流れ落ちる水は、第3水槽732によって受け止められる。これにより、第3水槽732は、泡式塗装ブースから取り出した泡に関連した水の全量を回収することができる。勿論、泡消部720からの水を受け止める第3水槽732とは別の水槽を用意し、この別の水槽で導水筒716から流出する水を受け止めるようにしてもよい。
第3水槽732は、その底に排水口732bを有する。第3水槽732の排水口732bは配管734に連結されている。配管734にはポンプ736が介装されている。第3水槽732の水はポンプ736によってろ過装置700に送られる。
ろ過装置700はろ過容器740を有し、ろ過容器740には、横方向に延びる無端走行フィルタ742が配設されている。無端走行フィルタ742によって泡式塗装ブースから回収した水の全てをろ過する。無端走行フィルタ742は、無端フィルタ部材を張り渡した状態で支持する一対のローラを有する。少なくとも一つのローラをモータ(図示せず)で駆動することにより、無端フィルタ部材はエンドレスに走行する。この種の無端走行フィルタ742は従来から周知であるので、その詳しい説明は省略する。
無端走行フィルタ742で捕獲した固体成分(スラッジ)は、無端走行フィルタ742の一端から排出され、排出されたスラッジは、例えば手押し台車750に搭載した容器752で受け止められる。
無端走行フィルタ742でろ過した後の水は、ろ過容器740の底に接続した配管754によってブース内水槽14に戻される。塗装ブース2の下部に配置したブース内水槽14の水は、ポンプ760を備えた配管762によって、泡発生器320の泡室330に供給され、泡Bの生成のために再利用される。
ろ過容器740は、泡式塗装ブースから回収した水の全量を収集する。そして、このろ過容器740からブース内水槽14に戻す水は、無端走行フィルタ742によってろ過されている。このことから、ブース内水槽14の水に取り込まれる可能性のある有機物の量を低減することができる。
第1実施例及び第2実施例と同様に、ブース内水槽14に好気性細菌(例えば枯草菌)、好ましくは、界面活性剤、酵素を投入するのがよい。無端走行フィルタ742によって、泡式塗装ブースから回収した水の全量がろ過されているため、ブース内水槽14に投入した枯草菌の負担を軽減することができる。
500 第1実施例のクローズド塗装装置
600 第2実施例のクローズド塗装装置
2 塗装ブース
4 ミスト空間
6 排気準備空間
10 塗料噴霧装置
12 塗装ブースのミスト除去部
14 ブース内水槽
20 空気戻しダクト
20b 空気戻しダクトの上下方向に延びる第1中間部
20c 空気戻しダクトの横方向に延びる第2中間部
22 フレッシュ水の第1水槽
24 循環水槽
26 ミスト除去シャワーノズル
32 縦型エリミネータ
34 第1湿式フィルタ
36 第1洗浄シャワーノズル
40 冷却コイル
42 加温コイル
60 送風機
62 乾式フィルタ(第1乾式フィルタ)
64 バッファゾーン
66 ミスト空間の天井を構成する第2乾式フィルタ
602 第2湿式フィルタ
604 冷却コイルと加温コイルとの間に配設された乾式フィルタ(第3乾式フィルタ)
702 横方向に延びる第1スクリューコンベア
710 上下方向に延びる第2スクリューコンベア
716 導水筒
720 泡消部
740 ろ過容器
742 無端走行フィルタ

Claims (11)

  1. 塗料噴霧装置(10)から散布されたミスト(M)を受けるミスト空間(4)と、ミスト空間(4)内のミスト(M)を除去するミスト除去部(12)と、排気準備空間(6)とを備えた塗装ブース(2)と、
    該塗装ブース(2)の前記排気準備空間(6)から出た空気を前記ミスト空間(4)に戻す空気戻しダクト(20)と、
    前記空気戻しダクト(20)において、空気の流れ方向上流側から下流側に向けて順に設けられた第1湿式フィルタ(34)、冷却コイル(40)、加温コイル(42)、送風機(60)、第1乾式フィルタ(62)と、
    前記第1湿式フィルタ(34)を水で洗浄する第1水浄化器(36)と、
    該第1水浄化器(36)に供給する水を収容する循環水槽(24)と、
    前記空気戻しダクト(20)に溜まった水を前記循環水槽(24)に戻す配管(56,58)と、
    前記塗装ブース(2)の前記ミスト空間(4)の天井を構成する第2乾式フィルタ(66)と、
    前記第2乾式フィルタ(66)と前記第1乾式フィルタ(62)との間のバッファゾーン(64)とを含むクローズド塗装装置。
  2. 前記空気戻しダクト(20)が、上下方向に延びる第1中間部分(20b)と、その下流側に位置する横方向に延びる第2中間部分(20c)とを有し、
    前記第2中間部分(20c)に前記第1湿式フィルタ(34)、前記冷却コイル(40)、前記加温コイル(42)が配置され、
    前記クローズド塗装装置は、
    前記第1中間部分(20b)に設けられ、水を散布するミスト除去シャワーノズル (26)と、
    前記第2中間部分(20c)に設けられ、前記第1湿式フィルタ(34)の上流側に位置するエリミネータ(32)とを更に含み、
    前記循環水槽(24)が、前記第1中間部分(20b)の下方に配置されて、前記ミスト除去シャワーノズル(26)が散布した水を受け入れ、
    前記ミスト除去シャワーノズル(26)に前記循環水槽(24)の水が供給される、請求項1に記載のクローズド塗装装置。
  3. 前記冷却コイル(40)と前記加温コイル(42)との間に配設された第3乾式フィルタ(604)を更に含む、請求項1又は2に記載のクローズド塗装装置。
  4. 前記第1湿式フィルタ(34)の下流側に配設された第2湿式フィルタ(602)と、
    該第2湿式フィルタ(602)を水で洗浄する第2水浄化器(38)とを更に含み、
    前記第2水浄化器(38)にフレッシュ水が供給される、請求項1又は2に記載のクローズド塗装装置。
  5. 前記循環水槽(24)に、有機物を捕食する好気性細菌と界面活性剤とが投入される、請求項2に記載のクローズド塗装装置。
  6. 前記循環水槽(24)に、酵素が投入される、請求項5に記載のクローズド塗装装置。
  7. 前記循環水槽(24)に酸素又は空気のナノバブルが供給される又は循環水槽(24)の水が曝気される、請求項5又は6に記載のクローズド塗装装置。
  8. 前記塗装ブース(2)が、その下部にブース内水槽(14)を備えた泡式塗装ブースであり、
    前記ミスト除去部(12)の衝突板部材群(302)に沿って流れ落ちる泡(B)を受け止めて前記塗装ブース(2)の外に送り出す第1スクリューコンベア(702)と、
    第1スクリューコンベア(702)から前記塗装ブース(2)に運び出された泡を上方に搬送する、上下方向に延びる第2スクリューコンベア(710)と、
    該第2スクリューコンベア(710)で上方に運ばれた泡を受け取って該泡を水に戻す泡消部(720)と、
    前記第1スクリューコンベア(702)と前記第2スクリューコンベア(710)の合流部から下方に延びる導水筒(716)と、
    前記泡消部(720)で生成された水と、導水筒(716)から流出する水とを受け入れてろ過するろ過容器(740)と、
    該ろ過容器(740)でろ過した水を前記ブース内水槽(14)に戻す配管(754)とを含む、請求項1に記載のクローズド塗装装置。
  9. 前記ブース内水槽(14)に、有機物を捕食する好気性細菌と界面活性剤とが投入される、請求項8に記載のクローズド塗装装置。
  10. 前記ブース内水槽(14)に、酵素が投入される、請求項9に記載のクローズド塗装装置。
  11. 前記ろ過容器(740)に、横方向に延びる無端走行フィルタ(742)を有し、
    該無端走行フィルタ(742)によって、前記泡消部(720)で生成された水と、導水筒(716)から流出する水とがろ過される、請求項8〜10のいずれか一項に記載のクローズド塗装装置。
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