JP2019072009A - 二人乗り車いす構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗降時に座席が乗員の妨げにならない二人乗り車いす構造を提供する。【解決手段】後部乗員スペース5に設けられた後席6は、乗車した乗員PRを後方から支持する支持部30と、ドア31とを有している。支持部30は、後席6の後部乗員スペース5を囲む湾曲形状を呈している。支持部30の内周面には、クッション部材6bが貼設されている。ドア31は、ヒンジ部32および開閉機構33を有している。ヒンジ部32は、車幅方向に開閉するドア31の一方の前端部と、後端部20aとの間を上下方向に延設される軸を中心として回動自在となるように連結している。開閉機構33は、車外側側面31aに設けられたドアハンドル34の操作によりラッチ等を用いて、他方の後端部20bに形成されたアンカー等に係合または非係合状態とする。【選択図】図5

Description

本発明は、二人乗り車いす構造に関する。
従来の二人乗り車いす構造としては、前席と、後席とを車前後方向に配列したものが知られている(例えば特許文献1等参照)。
特開2001−346836号公報
従来の二人乗り車いす構造では、後席の座席が固定されているため、乗降時に座席が乗員の妨げになっていた。
本発明は、乗降時に座席が乗員の妨げにならない二人乗り車いす構造を提供することを目的とする。
本発明は、前席と、後席とを車前後方向に配列した二人乗り車いす構造であって、開閉可能なドアと、ドアに設けられて、ドアが閉じた状態では、後席に乗車した乗員を後方から支持する支持部とを有し、ドアの開放により、支持部をドアとともに退避させる二人乗り車いす構造を特徴とする。
本発明によれば、乗降時に座席が乗員の妨げにならない二人乗り車いす構造を提供することができる。
本発明の実施形態にかかる二人乗り車いす構造で、全体の構成を説明する斜視図である。 二人乗り車いす構造で、全体の構成を説明する側面図である。 二人乗り車いす構造で、全体の構成を説明する正面図である。 二人乗り車いす構造で、全体の構成を説明する背面図である。 二人乗り車いす構造で、ドアを開放した様子を示す後方から見た斜視図である。 二人乗り車いす構造で、後輪を転舵した様子を示し、後部を斜め上方から見た斜視図である。
以下、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら説明する。同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。方向を説明する際には、特に示さない限り、基本的に運転者から見た前後,左右あるいは上下に基づいて説明する。また、「車幅方向」は「左右方向」と同義である。
図1〜図6に示すように、この実施形態の二人乗り車いす100は、車体となるシャーシフレーム1を備えている。シャーシフレーム1は、図3に示すように、水平に設けられた底板部1bと、底板部1bの左,右側縁に一体に設けられた側面部を構成するカウルパネル16,16とを有して主に構成されている。
カウルパネル16,16は、底板部1bの左,右側縁から、上方に向けて湾曲されることにより、シャーシフレーム1の車幅方向断面形状が凹状となるように形成されている。
図2に示すように、シャーシフレーム1の前後には、それぞれ左,右一対の前輪2,2と、後輪3,3とが転動可能に設けられている。前,後輪2,3は、それぞれホイルを覆うホイルカバーおよびタイヤによって主に構成されている。
シャーシフレーム1の底板部1bには、前席4を有する前部乗員スペースと、後席6を有する後部乗員スペース5とが前後方向に並べられて設けられている。前席4と、後席6とは、車幅方向中央を前後方向に沿って延伸される中心線上に位置するように配置されている。
シャーシフレーム1のうち、底板部1bの上面側には、車前後方向で前輪2と重なる位置に、前席4の足置き部7が設けられている。この実施形態では、車幅方向でシャーシフレーム1の両側に所定の間隔を置いて位置する前輪2,2の間に、足置き部7が左,右から挟まれるように設けられている。
足置き部7の後方には、前席4が設けられている。前席4は、シートクッション部9およびシートバック部10を有して、脚部4aによって下方から支持されている。
このうち、シートクッション部9の下方で底板部1bの上面側には、駆動用バッテリ11が設けられている。駆動用バッテリ11は、脚部4aのカバー部材4bによって覆われている。
一方、カウルパネル16の前側では、側面視略三角形形状のカウルパネル16によって、手すり部20が支持されている。手すり部20は、前部乗員スペースの左,右両側に、左,右一対、設けられている。
カウルパネル16は、図3に示すように、前席4の足置き部7の両側から上方に向けて立ち上がるように一体に湾曲形成された立上がり部17を有している。そして、図2に示すように、立上がり部17の上部には、後方に向けて湾曲されたコーナを有する湾曲部18が形成されている。この湾曲部18の上端からは、後方に向けて水平部19が連続して延設されている。
この実施形態の二人乗り車いす100は、駆動用バッテリ11の電力を用いて図示省略の電動モータを回転駆動させる。電動モータの駆動力は、前輪2に伝達されて前輪2を正転または逆転させる。これにより、二人乗り車いす100は、前後方向へ向けて走行可能となる。
また、図6に示すように、シャーシフレーム1には、後輪3を左,右に転舵させる後輪転舵装置15が設けられている。後輪転舵装置15は、シャーシフレーム1の下面側で左,右の後輪3,3の間に、後輪3の近傍となるように設けられている。
後部乗員スペース5の乗員PRは、図示しない操作装置等を用いて、後輪転舵装置15を転舵制御することにより後輪3,3の転舵角度を変更することができる。
さらに、前輪2と後輪3とは、それぞれ異なる配色を有している。この実施形態では、図2に示すように、前輪2のホイール12は、白色に一部着色され、後輪3のホイール13は、赤色に一部着色されている。
そして、図3に示すように湾曲部18の前縁には、ヘッドライト21が一体に設けられている。ヘッドライト21は、複数のLEDランプを縦列させて、立上がり部17から水平部19の一部に至るまで、湾曲部18の稜線に沿って直線状に設けられている。このため、車幅全幅の幅感が掴み易く、車の大きさが分かりやすい。
後部乗員スペース5に設けられた後席6は、開閉可能なドア31と、ドア31に設けられて、ドア31が閉じた状態では、後席6に乗車した乗員PRを後方から支持する支持部30とを有していて、ドア31の開放により、支持部30をドア31とともに退避させる(図5参照)。
支持部30は、後席6の後部乗員スペース5の少なくとも一部を囲む湾曲形状を呈している。この実施形態では、後部乗員スペース5の左,右両側および後側を囲む湾曲形状を呈している。支持部30の内周面には、車幅方向中央を中心として、乗員PRの腰部を支持するクッション部材6bが貼設されている。クッション部材6bの一部は、支持部30の上縁よりも上方に向けて突出している。
また、後席6には、アーチ状の把持部6a,6aがそれぞれ設けられている。把持部6aは、上方に突出したクッション部材6bの左,右両側から、ドア31の上縁まで架渡されるように固定されている。
また、図4に示すように、ドア31の車外側側面31aには、バックランプ40が設けられている。さらに、後部乗員スペース5の下方でシャーシフレーム1の後縁部1aには、反射板50が設けられている。
そして、図5に示すように、ドア31は、ヒンジ部32および開閉機構33を有している。
また、前席4の左,右に一対、水平に設けられた手すり部20,20は、前席4よりも車両後方に延出されている。手すり部20の一方の後端部20aには、ヒンジ部32が設けられている。
ヒンジ部32は、車幅方向に開閉するドア31の一方の前縁部と、後端部20aとの間を連結している。ヒンジ部32は、上下方向に延設される軸を中心として回動自在となることにより、ドア31をヒンジ部32の軸を中心として回動可能としている。
さらに、手すり部20の他方の後端部20bには、開閉機構33のアンカーが設けられている。
開閉機構33は、図示しないラッチ等を有している。また、車外側側面31aには、このラッチを操作するドアハンドル34が設けられている。そして、ドアハンドル34の開閉操作によりラッチ等を、アンカー等に係合状態または非係合状態として、ドア31の開閉可能としている。
ドア31は、ヒンジ部32を回動中心とする開閉により、開放状態となると、支持部30は、車両の一側方(車体右側)に退避する。これに伴って、支持部30に設けられている後席6も、車両の後部から一側方に向けて回動して退避する。
このため、後部乗員スペース5の後方および他側方(車体左側)には、乗降の妨げとなるものが存在しなくなる。したがって、乗員PRは、外部から後部乗員スペース5へ、または後部乗員スペース5から外部へ容易に乗降できる。
次に、この実施形態の二人乗り車いす構造の作用効果について説明する。
この実施形態の二人乗り車いす100では、図2に示すように、乗員PFは、前席に着座して乗員PRは、後部乗員スペース5に搭乗する。そして、乗員PRは、図示しない操作装置等を用いて、二人乗り車いす100の走行制御を行う。
後席6の乗員PRが乗降する際、ドア31を構成する支持部30を、ヒンジ部32を中心として回動させて、図5に示すように開放する。後席6のクッション部材6bは、支持部30とともに回動して、車体の一側方(車体の右側)に退避する。
このため、乗降時に後席6が乗員PRの妨げにならない二人乗り車いす構造を提供することができる。
また、後部乗員スペース5の乗員PRは、支持部30に体重を預けることで、乗車姿勢を安定させることができる。
さらに、支持部30は、後席6の後部乗員スペース5を囲む湾曲形状を呈している。
このため、後部乗員スペース5の乗員PRは、車両から、前後,左右方向に加速度が加わっても、支持部30に体重を預けることで、乗車姿勢を安定させることができる。
そして、図4に示すように、ドア31の車外側側面31aにバックランプ40を設けている。このため、バックランプ40を車体に装着するための別部材を必要としない。
また、ドア31は、開閉機構33による係合を解除すると、容易にヒンジ部32を回動中心として一側方へ向けて容易に開閉させることができる。
このようにこの実施形態の二人乗り車いす構造では、ドア31の開放とともに、支持部30が退避して後席6が乗員PRの乗降の妨げにならない。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。上述した実施形態は本発明を理解しやすく説明するために例示したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について削除し、若しくは他の構成の追加・置換をすることが可能である。上記実施形態に対して可能な変形は、たとえば以下のようなものである。
この実施形態の二人乗り車いす構造では、後席6のクッション部材6bは、支持部30とともに回動して、車体の一側方(車体の右側)に退避する。しかしながら、特にこれに限らず、例えば、車体の他側方(車体の左側)に後席6が退避するようにしてもよい。すなわち、支持部30を退避させて後席6の乗員PRの乗降を可能とするものであればよく、ドア31の数量、形状および開閉方向や開閉方式が特に限定されるものではない。
また、この実施形態の支持部30は、後席6の後部乗員スペース5を囲む湾曲形状を呈している。しかしながら、特にこれに限らず、後席6の後部乗員スペース5を囲むものであれば、半惰円形状、方形状や多角形形状等、どのような形状であってもよい。
さらに、図6に示すように、ドア31の車外側側面31aにバックランプ40を設けているが特にこれに限らない。バックランプ40は、複数設けられていてもよく、バックランプ40の形状、数量、材質および配置箇所が特に限定されるものではない。
そして、ドア31は、ヒンジ部32および開閉機構33によって容易に開閉させることができるように構成されているが特にこれに限らない。たとえば、スライドロック機構をこれらのヒンジ部32および開閉機構33とともに、若しくはこれらに代えて用いてもよい。すなわち、ドア31の開放とともに、支持部30が退避して後席6が乗員PRの乗降の妨げにならないものであればよく、ヒンジ部32および開閉機構33の形状、数量、材質および配置箇所が特に限定されるものではない。
4 前席
5 後部乗員スペース
6 後席
6b クッション部材
18 湾曲部
19 水平部
20a,20b 後端部
30 支持部
31 ドア
31a 車外側側面
32 ヒンジ部
33 開閉機構
40 バックランプ

Claims (4)

  1. 前席と、後席とを車前後方向に配列した二人乗り車いす構造であって、
    開閉可能なドアと、
    前記ドアに設けられて、前記ドアが閉じた状態では、前記後席に乗車した乗員を後方から支持する支持部とを有し、
    前記ドアの開放により、前記支持部を前記ドアとともに退避させることを特徴とする二人乗り車いす構造。
  2. 前記ドアは、前記後席の乗員位置の少なくとも一部を囲む湾曲形状を有していることを特徴とする請求項1に記載の二人乗り車いす構造。
  3. 前記ドアの車外側側面は、バックランプを有していることを特徴とする請求項1または2に記載の二人乗り車いす構造。
  4. 前記ドアは、前記前席の左,右に一対、水平に設けられた手すり部のうち、前記前席よりも車両後方に延出された後端部の一方にヒンジ部を、他方に開閉機構を設けていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の二人乗り車いす構造。
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