JP2019068795A - 反射性マルチシート - Google Patents

反射性マルチシート Download PDF

Info

Publication number
JP2019068795A
JP2019068795A JP2017254681A JP2017254681A JP2019068795A JP 2019068795 A JP2019068795 A JP 2019068795A JP 2017254681 A JP2017254681 A JP 2017254681A JP 2017254681 A JP2017254681 A JP 2017254681A JP 2019068795 A JP2019068795 A JP 2019068795A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reflective
sheet
diffuse
resin
metal layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017254681A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6792843B2 (ja
Inventor
谷口 浩司
Koji Taniguchi
浩司 谷口
恭行 渡邊
Yasuyuki Watanabe
恭行 渡邊
一広 松本
Kazuhiro Matsumoto
一広 松本
一雄 石田
Kazuo Ishida
一雄 石田
彩 中山
Aya NAKAYAMA
彩 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TANIGUCHI SANGYO KK
Nihon Matai Co Ltd
Original Assignee
TANIGUCHI SANGYO KK
Nihon Matai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TANIGUCHI SANGYO KK, Nihon Matai Co Ltd filed Critical TANIGUCHI SANGYO KK
Publication of JP2019068795A publication Critical patent/JP2019068795A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6792843B2 publication Critical patent/JP6792843B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/52PV systems with concentrators
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P60/00Technologies relating to agriculture, livestock or agroalimentary industries
    • Y02P60/12Technologies relating to agriculture, livestock or agroalimentary industries using renewable energies, e.g. solar water pumping

Abstract

【課題】優れた耐候性を備え、拡散反射率の高い反射性マルチシートを提供する。【解決手段】金属層と、可視光線域の最大反射率が70%〜85%である拡散反射性樹脂シートとを有するものとする。【選択図】図1

Description

本発明は、果実などの農作物を栽培する際や、太陽光発電を行う際に、地面に敷いて果実や太陽光発電パネルなどに太陽光線を反射させる反射性マルチシートに関する。
果実などの農作物を栽培する際には、農作物の光合成を促進するために、地面に反射性のマルチシートを敷く場合がある。
そのような目的で従来から使用されている反射性マルチシートとしては、アルミ蒸着フィルムのように樹脂フィルムと金属層を一体化したものが一般的である。しかしながら、このような反射性マルチシートは、反射した太陽光がほぼ鏡面反射で反射するため、反射光が農作物の一部分に集中し、農作物の着色にばらつきが生じたり、農作物を痛めたりするという問題があった。また、反射性マルチシートが農業作業者の視界に入ると、反射光がぎらぎらと光って見えるグラリングが生じるため、不快に感じることも多く、目を傷付けるおそれもあった。
このような問題に対して、特許文献1では、合成樹脂フィルムに鏡面箔状金属が接合されていて、かつ微小穿孔群を有し、該箔状金属側に鏡面反射を和らげるための布状繊維集合体が接合された農業土壌覆いマルチシートの使用が提案されている。
しかしながら、特許文献1に記載のマルチシートは、農業作業者が不快に感じるグラリングが生じないように、鏡面箔状金属の表面を布状繊維集合体で覆うことにより、反射光そのものを減らすものであり、光合成促進効果の低下は避けることができなかった。また、表面が布状繊維集合体からなるため繊維同士の隙間に汚れが付着しやすく、長期にわたり高い反射率を維持するのが困難であった。
また、特許文献2に記載されたような、不織布の表面の少なくとも一部に、光反射性の樹脂層を有する光反射性マルチシートが知られている。このようなマルチシートにおいて、表面の樹脂層に白色の色素を高配合することで拡散反射率を高めることも検討されているが、色素の種類によっては高配合により耐候性が悪化するという問題があった。
また、このような反射性マルチシートを太陽光発電に適応することにより、発電効率を向上させることも考えられる。特に、太陽光発電パネルには、裏面側にも発電機能を有し、地面からの反射光も発電に利用するものがあるが、このような太陽光発電パネルは、高価であるため、日照条件や設置条件等により発電効率が悪いと採算がとれないという問題があった。
実用新案登録3078702号公報 特開2003−333940号公報
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、優れた耐候性を備え、拡散反射率の高い反射性マルチシートを提供することを目的とする。
本発明の反射性マルチシートは、金属層と、可視光線域の最大反射率が70%〜85%である拡散反射性樹脂シートとを有するものとする。
上記金属層の可視光線域の最大反射率は70%以上であるものとすることができる。
上記反射性樹脂シートは、上記金属層に対向している面から順に、拡散反射性接合樹脂層、拡散反射性のクロス又は不織布、拡散反射性樹脂層からなるものとすることができる。
上記金属層は、アルミ蒸着層であるものとすることができる。
本発明の農作物の育成方法は、上記反射性マルチシートを、農作物を栽植した地面及び/又はその周辺に敷設するものとする。
本発明の太陽光発電の発電方法は、上記反射性マルチシートを、太陽光発電パネルを設置した地面及びその周辺に敷設するものとする。
本発明によれば、優れた耐候性を備え、果実などの光合成に利用される可視光線域だけでなく、太陽光発電に主として利用される可視光線域から近赤外線域において拡散反射率の高い反射性マルチシートが得られる。
また、上記反射性マルチシートを農作物の栽培や太陽光発電に適応することにより、農作物の光合成を促進し、又、太陽光発電の発電効率を向上させることができる。
反射性マルチシートの一実施形態を示す模式断面図である。 実施例及び比較例の各波長の反射率(鏡面反射及び拡散反射)を示すグラフである。 実施例及び比較例の各波長の反射率(拡散反射のみ)を示すグラフである。 本実施形態に係る反射性マルチシートの太陽光発電への適応例の説明図である。
1・・・反射性マルチシート
2・・・金属層接合フィルム
3・・・拡散反射性樹脂シート
4・・・拡散反射性樹脂層
5・・・拡散反射性のクロス又は不織布
6・・・拡散反射性接合樹脂層
7・・・金属層
8・・・保護樹脂層
9・・・太陽光発電パネル
10・・地面
11・・太陽光線
本実施形態に係る反射性マルチシート1は、図1に示すように、金属層7と、上記金属層7の上に積層された、可視光線域の最大反射率が70%〜85%である拡散反射性樹脂シート3とを有するものである。なお、本明細書において、可視光線域とは、電磁波の波長が360〜830nmの波長域のことをいい、近赤外線域とは、電磁波の波長が830nm〜2500nmの波長域のことをいう。
本明細書において、「反射率」とは、紫外・可視・赤外分光光度計(島津製作所(株)製「UV−3600シリーズ」)、及びΦ150mm積分球付属装置(島津製作所(株)製「LISR−3100」)を用いて、入射角7°で測定した値であり、単に「反射率」という場合は、鏡面反射及び拡散反射の総反射率を示す。なお、標準板には、Labsphere社製のスペクトラロン標準反射板「SRS−99−020(白色、反射率99%、有効面丸型2Φ)」を用いる。
金属層接合フィルム2とは、保護樹脂層8に金属層7が層状に接合したフィルムであり、特に限定されないが、例えば、アルミや、銅、合金などからなる金属層7がポリオレフィン等の保護樹脂層8に接合したものである。このような金属層接合フィルム2の製造方法としては、例えば、真空蒸着や、メッキ、スパッタリングなどの方法を用いることができる。それらの場合、保護樹脂層8は金属層7製造のための基材として働き、反射性マルチシート1の完成後においては金属層7の保護層として働く。コスト抑制等の観点からは、保護樹脂層8としてのポリオレフィンフィルム上に真空蒸着によりアルミニウム層(アルミ蒸着層)が形成されたアルミ蒸着フィルムを好適に用いることができる。ポリオレフィンフィルムとしては、特に限定されないが、ポリエチレンテレフタレートフィルムや、無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)等が挙げられる。
上記金属層接合フィルム2は、特に限定されないが、可視光線域の最大反射率が70%以上であることが好ましく、75%以上であることがより好ましく、80%以上であることがさらに好ましい。可視光線域の最大反射率が70%以上である場合、拡散反射性樹脂シート3を透過して到達した入射光を高率で鏡面反射するので、反射性マルチシート1としての拡散反射率を高めることができる。拡散反射性樹脂シート3を透過し、金属層接合フィルム2により鏡面反射した反射光は、拡散反射性樹脂シート3を通過して反射性マルチシート1から照射される際には拡散反射に変換されている。これは、入射光が拡散反射性樹脂シート3を透過し、金属層接合フィルム2により鏡面反射した反射光が、拡散反射性樹脂シート3が含有する色素に衝突し、拡散反射に変換されたものと推測される。
また、拡散反射性樹脂シート3を透過した入射光が、金属層接合フィルム2によって鏡面反射されることにより、反射性マルチシート1を設置した地面まで太陽光が到達しにくくなり、反射性マルチシート1の下で雑草が繁茂するのを抑制することができる。また、金属層接合フィルム2の上に、拡散反射性樹脂シート3が積層されていることにより、金属の酸化及び金属が防虫剤や栄養剤等に含まれる溶剤に触れることによる腐食を抑制することができ、金属層接合フィルム2の耐候性が向上する。
拡散反射性樹脂シート3は、可視光線域の最大反射率が70%〜85%であれば特に限定されないが、この最大反射率は75%〜85%であることがより好ましい。最大反射率が70%以上であることにより、上述の金属層接合フィルム2を積層したことによる効果と相まって、反射性マルチシート1として高い反射率が得られやすく、一方で、耐候性を悪化させるおそれのある色素の含有量を減らし最大反射率を85%以下に抑えることにより、耐候性と反射率のバランスに優れた反射性マルチシート1が得られやすい。
拡散反射性樹脂シート3は、より具体的には、上記金属層7と対向する面から順に、拡散反射性接合樹脂層6、拡散反射性のクロスまたは不織布5、及び拡散反射性樹脂層4からなるものとすることができる。拡散反射性接合樹脂層6は金属層7との接着層であり、拡散反射性樹脂層4は表面保護層である。すなわち拡散反射性樹脂シート3は、表面が拡散反射性樹脂層4からなることにより、反射性マルチシート1の使用時に汚れが付着しても、容易に洗い流すことが可能であり、長期にわたり高い反射率を維持することができる。なお、本明細書において「白色」とは、反射率が100%であることを意味せず、拡散反射性樹脂シート3としたときに可視光線域の最大反射率の上記範囲を満たしうる反射率を有することを意味し、肉眼で「白い」と認識できる色のみならず、「白っぽい」と認識できる色も含むものとする。
拡散反射性接合樹脂層6及び拡散反射性樹脂層4に用いることができる樹脂成分としては、特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられ、中でも、ポリオレフィン系樹脂が好ましい。
ポリオレフィン系樹脂としては、構成モノマーにオレフィンが含まれているものであれば特に限定されないが、例えば、オレフィンの単独重合体、2種類以上のオレフィンの共重合体、1種類以上のオレフィンと、オレフィンと重合可能な1種類以上の重合性モノマーとの共重合体などが挙げられる。上記オレフィン(モノマー単位)としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、ヘキセンなどが挙げられる。また、共重合体は、2元系でも3元系でも4元系でもよい。また、共重合体は、ランダム共重合体でもブロック共重合体であってもよい。
ポリオレフィン系樹脂の具体例としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂などが挙げられ、中でも、ポリエチレン系樹脂が好ましい。ポリエチレン系樹脂の例としては、エチレン単独重合体、エチレンと、他のαオレフィンとの共重合体が挙げられる。他のαオレフィンとしては、例えば、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1,4−メチルペンテン−1などが挙げられる。
アクリル系樹脂としては、例えば、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレートなどが挙げられる。ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどが挙げられる。
拡散反射性樹脂シート3は、白色の色素を含有するものであり、色素としては、例えば、タルク、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、三酸化アンチモンなどを使用することができる。
白色の色素の含有量(2種以上併用する場合は合計量)は、拡散反射性樹脂シート3の可視光線域の最大反射率が70〜85%となるように調整すればよく、使用する色素の種類によっても異なるが、目安としては、樹脂成分100質量部に対して、3〜15質量部である事が好ましく、5〜12質量部である事がより好ましい。
拡散反射性樹脂シート3が、拡散反射性接合樹脂層6、拡散反射性のクロス又は不織布5、及び拡散反射性樹脂層4の三層からなる場合、表面保護層である拡散反射性樹脂層4において使用する色素は、酸化チタン、三酸化アンチモンであることが好ましく、酸化チタンであることがより好ましい。また、耐候性を悪化させるおそれのある、炭酸カルシウムや、タルク、酸化マグネシウムの拡散反射性樹脂層4における含有量(2種以上併用する場合は合計量)は、特に限定されないが、樹脂成分100質量部に対して、10質量部以下であることが好ましく、5質量部以下であることがより好ましく、1質量部以下であることがさらに好ましい。
拡散反射性クロス又は不織布5としては、特に限定されないが、例えば白色の色素を練り込んだ合成樹脂繊維からなるものを用いることができ、合成樹脂繊維の例としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂が挙げられる。
拡散反射性クロス又は不織布5に用いられる繊維の繊維径は、特に限定されないが、20〜100μmであることが好ましく、25〜60μmであることがより好ましい。
拡散反射性クロス又は不織布5の目付は、特に限定されないが、30〜150g/mであることが好ましく、50〜120g/mであることがより好ましい。
拡散反射性樹脂シート3の厚さは、特に限定されないが、80〜350μmであることが好ましく、150〜250μmであることがより好ましい。
拡散反射性樹脂層4の厚さは、特に限定されないが、15〜50μmであることが好ましく、20〜40μmであることがより好ましい。
拡散反射性クロス又は不織布5の厚さは、特に限定されないが、40〜150μmであることが好ましく、60〜100μmであることがより好ましい。
拡散反射性接合樹脂層6の厚さは、特に限定されないが、15〜50μmであることが好ましく、20〜40μmであることがより好ましい。
拡散反射性樹脂シート3には、色素の他に、農業用マルチシートの分野で通常使用される、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、スリップ剤、熱安定剤、難燃剤、核剤、殺虫
剤、殺菌剤などの添加剤が添加されていてもよい。
本実施形態の反射性マルチシート1の反射率は、特に限定されないが、可視光線域における拡散反射性の最大反射率が90%以上であることが好ましい。
本実施形態に係る反射性マルチシート1は、常法に従い製造することができ、その製造方法は特に限定されないが、例えば、次のように製造することができる。
まず、Tダイ水冷方式や、インフレーション空冷方式等により樹脂成分に対して色素等の添加剤を添加した樹脂組成物を押し出すことでフラットヤーンを製造し、得られたフラットヤーンをウォータージェット方式、スルーザー方式、レピア方式、サーキュラー方式等の方法により織ることで拡散反射性のクロス5を製造する。
また、樹脂成分に対して色素等の添加剤を添加した樹脂組成物を、押出機に投入しスクリューによって混練し、熱溶融する。そして、Tダイから押し出した溶融樹脂で金属層接合フィルム2と拡散反射性のクロス5とを貼り合わせ、さらに拡散反射性のクロス5に対して、溶融樹脂を同様に積層することにより、反射マルチシート1を製造することができる。
金属層接合フィルム2と拡散反射性クロス又は不織布5とを貼り合わせる方法としては、例えば、押出ラミネート方式、ドライラミネート方式、カレンダー方式等が挙げられる。上記の中でも、生産効率や各種方面で技術が確立されている観点から、押出ラミネート方式であることが好ましい。
上記実施形態においては、拡散反射性樹脂シート3が、拡散反射性接合樹脂層6、拡散反射性のクロス又は不織布5、及び拡散反射性樹脂層4の三層からなるものについて説明したが、これに限定されず、拡散反射性樹脂シート3が拡散反射性樹脂層4のみからなるものであってもよい。その場合、金属層接合フィルム2を基準に、拡散反射性樹脂シート3とは反対側の面に、接着層を介して拡散反射性のクロス又は不織布5が積層され、その上に保護層が積層されていてもよい。
また上記実施形態においては、反射性マルチシート1が、金属層7及び保護樹脂層8とからなる金属層接合フィルム2と、拡散反射性接合樹脂層6、拡散反射性のクロス又は不織布5、及び拡散反射性樹脂層4からなる拡散反射性樹脂シート3との5層からなるものについて説明したが、保護樹脂層8はなくてもよい。そのような反射性マルチシート1は、拡散反射性樹脂シート3の拡散反射性接合樹脂層6側に、例えば真空蒸着により金属層7を積層させることにより得ることができる。
また、上記実施形態においては、保護樹脂層8を金属層7製造のための基材とした金属層接合フィルム2を使用したが、金属層7を製造する際に用いる基材は、金属層7を保護する効果を有していないものであってもよく、その場合、基材を基準に金属層7とは反対側の面に保護樹脂層8を積層するものであってもよい。
本実施形態の反射性マルチシート1は、農作物を栽植した地面及び/又はその周辺に敷設することで、農作物に直接照射されていなかった太陽光線を反射させて、農作物に照射される光線量を増大させることにより、光合成を促進することができる。
また、本実施形態の反射性マルチシート1は、農業用途だけでなく、太陽光発電にも適応可能であり、図4に示すように、太陽光発電パネル9を設置した地面10及びその周辺に敷設することにより、太陽光発電パネルの周辺に照射された太陽光線も太陽光発電に利用することで発電効率を向上させることができる。特に、太陽光発電パネル9が、裏面側にも発電機能を有するものである場合、地面10に敷設した反射性マルチシート1に、太陽光線11が反射し、太陽光発電パネル9の裏面に照射することができるため、有効である。
上記では本発明の一実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の主旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下、本発明の内容を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明は以下に限定されるものではない。
ポリエチレン系樹脂100質量部に対し、白色色素として酸化チタンを3質量部、炭酸カルシウムを10質量部添加した樹脂組成物1を押出機に投入し、熱をかけながら混錬し、230℃になるまで加熱した。溶融した樹脂組成物1をTダイより押出し、フィルム状にした。そして、8.5mm幅のブッシュを使用して短冊状にカットし、ロール延伸を行う事で拡散反射性を促すミクロボイドが形成された3.2mm幅のフラットヤーンを得た。
得られたフラットヤーンを織込むことで拡散反射性クロスを得た。拡散反射性クロスの目付は65g/mであった。
また、ポリエチレン系樹脂100質量部に対して、酸化チタンを10質量部添加した樹脂組成物2を、押出ラミネート方式にて、320℃に加熱し、溶融した樹脂組成物2をTダイより押出し、溶融した樹脂組成物2を介して、上記で得られた拡散反射性クロスとアルミ蒸着フィルムを貼り合わせた。
貼り合わせたシートの拡散反射性クロス側の面に溶融した樹脂組成物2を更に積層し、反射性マルチシートを得て実施例とした。
また、アルミ蒸着フィルムを比較例1とし、上記押出ラミネート法に準じて作製した、拡散反射性クロスの両面に、樹脂組成物2を積層した、拡散反射性樹脂シートを比較例2とした。
得られた実施例、及び比較例1,2について、反射率を測定し、反射率の測定結果を図4,5に示した。また、実施例については、耐候性を測定した。測定方法は以下の通りである。
・反射率:紫外・可視・赤外分光光度計(島津製作所(株)製「UV−3600シリーズ」)、及びΦ150mm積分球付属装置(島津製作所(株)製「LISR−3100」)を用いて、入射角7°で測定した。標準板には、Labsphere社製のスペクトラロン標準反射板「SPS−99−020(白色、反射率99%、有効面丸型2Φ)」を用いた。
・耐候性:ASTM G154 Cycle2に準拠し、実施例1に対して促進試験を行った。具体的には、工程1として、温度60℃で、UV−B(ピーク値:313nm)を放射照度0.71W/mで4時間照射し、工程2として、試験機内で水を熱し結露状態とし、温度50℃で、4時間放置した。上記工程1,2を累積で500時間となるまで繰り返した。促進試験前と促進試験後の反射性マルチシートの引張強さ(N/50mm)をJIS−L−1096に準拠して測定した。引張強さが、550N/50mm以上であれば、マルチシートとしての耐候性に優れると評価できる。
図2は、拡散反射及び鏡面反射の反射率を示すグラフであり、アルミ蒸着フィルム単体である比較例1の反射率は、いずれの波長域においても高いことがわかる。また、拡散反射性樹脂シート単体である比較例2では、波長が360nm〜830nmの可視光線域において、最大反射率が約75%であることがわかる。
一方、図3は拡散反射のみの反射率を示すグラフであり、比較例1では、拡散反射による反射はいずれの波長域においても、ほとんど検知されておらず、ここで用いたアルミ蒸着フィルムによる反射は、そのほとんどが鏡面反射であることがわかる。また、実施例の可視光線域における最大反射率は約90%であり、比較例1,2の合計よりも、高い反射率が得られることがわかった。この結果から、アルミ蒸着フィルムの反射光は、アルミ蒸着フィルムの上に積層した白色の拡散反射性樹脂シートにより、拡散反射に変換されていることがわかる。
さらに図3では、農作物の光合成に利用される可視光線域だけでなく、太陽光発電に主として利用される可視光線域(360nm〜830nm)から近赤外線域(830nm〜2500nm)のいずれの波長域においても、実施例は比較例2よりも高い反射率が得られており、本発明は、従来のマルチシートと比較し、農作物の光合成を促進し、又、太陽光発電の発電効率を向上させることができるものである。
また、実施例のマルチシートは、促進試験前の引張強さが611N/50mmであった。一方、促進試験後の引張強さは625N/50mmであり、促進試験後も促進試験前と変わらず耐候性に優れていることがわかった。

Claims (6)

  1. 金属層と、
    可視光線域の最大反射率が70%〜85%である拡散反射性樹脂シートと
    を有することを特徴とする、反射性マルチシート。
  2. 前記金属層の可視光線域の最大反射率が70%以上であることを特徴とする、請求項1に記載の反射性マルチシート。
  3. 前記拡散反射性樹脂シートが、前記金属層に対向している面から順に、拡散反射性接合樹脂層、拡散反射性のクロス又は不織布、及び拡散反射性樹脂層からなることを特徴とする、請求項1又は2に記載の反射性マルチシート。
  4. 前記金属層が、アルミ蒸着層であることを特徴とする、請求項3に記載の反射性マルチシート。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の反射性マルチシートを、農作物を栽植した地面及び/又はその周辺に敷設する、農作物の育成方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の反射性マルチシートを、太陽光発電パネルを設置した地面及びその周辺に敷設する、太陽光発電の発電方法。

JP2017254681A 2017-10-05 2017-12-28 反射性マルチシート Active JP6792843B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017195273 2017-10-05
JP2017195273 2017-10-05

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019068795A true JP2019068795A (ja) 2019-05-09
JP6792843B2 JP6792843B2 (ja) 2020-12-02

Family

ID=66440197

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017254681A Active JP6792843B2 (ja) 2017-10-05 2017-12-28 反射性マルチシート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6792843B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102232231B1 (ko) * 2020-12-04 2021-03-24 이창무 태양광 패널용 반사판.
WO2022168730A1 (ja) 2021-02-02 2022-08-11 株式会社ニチモ 太陽光発電システム及び太陽光発電システム用反射体

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03248841A (ja) * 1990-02-28 1991-11-06 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 熱線遮蔽用材料
JP3078702U (ja) * 2000-12-28 2001-07-19 ロータリー株式会社 農業土壌覆いマルチシート
JP3086688U (ja) * 2001-12-13 2002-06-28 ロータリー株式会社 表裏繊維面の農業土壌覆い多層マルチシート
JP2003333940A (ja) * 2002-05-15 2003-11-25 Toyobo Co Ltd 光反射性マルチシート及びその使用方法
JP2016059280A (ja) * 2014-09-16 2016-04-25 ファームランド株式会社 太陽光パネル付高設棚養液栽培システム

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03248841A (ja) * 1990-02-28 1991-11-06 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 熱線遮蔽用材料
JP3078702U (ja) * 2000-12-28 2001-07-19 ロータリー株式会社 農業土壌覆いマルチシート
JP3086688U (ja) * 2001-12-13 2002-06-28 ロータリー株式会社 表裏繊維面の農業土壌覆い多層マルチシート
JP2003333940A (ja) * 2002-05-15 2003-11-25 Toyobo Co Ltd 光反射性マルチシート及びその使用方法
JP2016059280A (ja) * 2014-09-16 2016-04-25 ファームランド株式会社 太陽光パネル付高設棚養液栽培システム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102232231B1 (ko) * 2020-12-04 2021-03-24 이창무 태양광 패널용 반사판.
WO2022168730A1 (ja) 2021-02-02 2022-08-11 株式会社ニチモ 太陽光発電システム及び太陽光発電システム用反射体

Also Published As

Publication number Publication date
JP6792843B2 (ja) 2020-12-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5647136B2 (ja) 電子デバイスモジュールのための同時押出された多層ポリオレフィンベースのバックシート
JP5733641B2 (ja) 農業用シート
JP6792843B2 (ja) 反射性マルチシート
CN101072677A (zh) 多层复合膜及由其制备的制品
CN101896339A (zh) 红外反射性层合体
US20140209170A1 (en) Laminated sheet and method for producing the same
CN102361755A (zh) 层叠体
CN109964320B (zh) 包含面向背面封装剂的基于聚烯烃的功能层的背板
KR101229926B1 (ko) 농업용 반사필름
JP2006325456A (ja) 被覆用シート
KR20140027556A (ko) 농업용 피복재
JP2007111002A (ja) 遮熱性農業用フィルム
JP3219118U (ja) 光乱反射防草シート
WO2018016617A1 (ja) 農業用フッ素含有積層フィルム及びそれを用いてなる農業用被覆資材
JP2009225668A (ja) 農業用フィルム
JP2021143796A (ja) 放射冷却式膜材
JP4895441B2 (ja) 農業用マルチフィルム
JPH10290635A (ja) 農業用遮熱シート
KR20190086852A (ko) 농업용 반사필름 및 그 제조방법
KR102101793B1 (ko) 농업 재배시설용 원단
JP6580538B2 (ja) 農業用配色フィルム
KR101277248B1 (ko) 농사용 유공 반사필름
EP0919368A2 (en) Anti-sticking multi-layered film
KR101973250B1 (ko) 태양전지모듈용 이면보호시트
WO2022168730A1 (ja) 太陽光発電システム及び太陽光発電システム用反射体

Legal Events

Date Code Title Description
AA64 Notification of invalidation of claim of internal priority (with term)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A241764

Effective date: 20180206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180319

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190618

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200422

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200602

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200720

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201027

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201029

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6792843

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250