JP2019067814A - 窒化物半導体発光素子、窒化物半導体発光素子の製造方法 - Google Patents
窒化物半導体発光素子、窒化物半導体発光素子の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019067814A JP2019067814A JP2017188659A JP2017188659A JP2019067814A JP 2019067814 A JP2019067814 A JP 2019067814A JP 2017188659 A JP2017188659 A JP 2017188659A JP 2017188659 A JP2017188659 A JP 2017188659A JP 2019067814 A JP2019067814 A JP 2019067814A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nitride semiconductor
- layer
- light emitting
- electrode
- semiconductor layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Led Device Packages (AREA)
- Led Devices (AREA)
Abstract
【課題】発光効率の向上が期待できる新規な構造の窒化物半導体発光素子を提供する。【解決手段】絶縁性基板1と、絶縁性基板1の一面11上に形成された窒化物半導体積層体2と、第一電極3と、第二電極4とを含む。窒化物半導体積層体2は、絶縁性基板1側から、第一導電型の第一窒化物半導体層21、窒化物半導体発光層22、および第二導電型のp型窒化物半導体層24を、この順に含む。第一電極3は、n型窒化物半導体層21の窒化物半導体発光層22とは反対側の面の一部211に形成されている。第二電極4は、p型窒化物半導体層24上に形成されている。絶縁性基板1は、一面11から一面11とは反対側の裏面13まで貫通する貫通穴12を有し、第一電極3は貫通穴12内に存在し、第二電極4は、平面視で第一電極3と重ならない部分に形成されている。【選択図】図2
Description
本発明は窒化物半導体発光素子に関する。
窒化物半導体発光素子は、例えば、基板と、基板上に形成されたn型窒化物半導体層と、n型窒化物半導体層上に形成された窒化物半導体発光層と、窒化物半導体発光層上に形成されたp型窒化物半導体層と、n型窒化物半導体層上に形成されたn型電極と、p型窒化物半導体層上に形成されたp型電極と、で構成されている。
窒化物半導体発光素子の発光効率を高くするための対策としては、窒化物半導体発光素子である半導体チップと外部の放熱材料との接触面積を大きくして放熱性を高めることで、発光効率の低下を抑制することが検討されている。また、p型電極とn型電極が半導体チップの表裏面に離れて配置された構造(縦型の窒化物半導体発光素子)とすることで、p型電極とn型電極の接触を回避するとともに、それぞれを外部の放熱材料へ全面接触させることも検討されている。
窒化物半導体発光素子の発光効率を高くするための対策としては、窒化物半導体発光素子である半導体チップと外部の放熱材料との接触面積を大きくして放熱性を高めることで、発光効率の低下を抑制することが検討されている。また、p型電極とn型電極が半導体チップの表裏面に離れて配置された構造(縦型の窒化物半導体発光素子)とすることで、p型電極とn型電極の接触を回避するとともに、それぞれを外部の放熱材料へ全面接触させることも検討されている。
特許文献1には、窒化物半導体発光素子の基板として、通常使用される絶縁性基板(サファイア基板、AlN基板など)ではなく、導電性のSiC基板を用いた縦型の窒化物半導体発光素子(III族窒化物半導体素子)が記載されている。そして、SiC基板を用いた場合、高い電気伝導性を有するIII族窒化物半導体素子を形成することは困難であるが、n型SiC基板とAl(1-x-y)GaxInyN層との間にn型Al(1-x1-y1)Gax1Iny1N/Al(1-x2-y2)Gax2Iny2N超格子を挿入することで、この困難を克服して高い電気伝導性を実現できると記載されている。
一方、特許文献2には、サファイア基板上に少なくともn型層およびp型層を含み発光層を有する窒化ガリウム系化合物半導体積層体を形成した後に、この積層体上にn型電極およびp型電極の一方を設けた後、他方は、サファイア基板に設けた貫通穴内とサファイア基板の裏面に設ける半導体発光素子の製造方法が記載されている。
そして、この方法によれば、半導体積層体のエッチングをしないで両電極が設けられることから、チップ面積の全体に渡って発光領域が形成できるため、輝度が大きくなるとともに、コンタミネーションが避けられることで、発光効率が向上すると記載されている。
特許文献2に記載された半導体発光素子では、平面視で重なるようにn型電極とp型電極が形成されている。つまり、特許文献2に記載された発光素子は、p型電極とn型電極が平面視で重なる配置の縦型の窒化物半導体発光素子である。
そして、この方法によれば、半導体積層体のエッチングをしないで両電極が設けられることから、チップ面積の全体に渡って発光領域が形成できるため、輝度が大きくなるとともに、コンタミネーションが避けられることで、発光効率が向上すると記載されている。
特許文献2に記載された半導体発光素子では、平面視で重なるようにn型電極とp型電極が形成されている。つまり、特許文献2に記載された発光素子は、p型電極とn型電極が平面視で重なる配置の縦型の窒化物半導体発光素子である。
本発明の課題は、高価な導電性基板を用いることなく、発光効率の向上が期待できる新規な構造の窒化物半導体発光素子を提供することである。
上記課題を達成するために、本発明の第一態様の窒化物半導体発光素子は、下記の構成要件(a)と(b)を有する。
(a)絶縁性基板と、絶縁性基板の一面上に形成された窒化物半導体積層体であって、絶縁性基板側から、第一導電型の第一窒化物半導体層、窒化物半導体発光層、および第二導電型の第二窒化物半導体層をこの順に含む窒化物半導体積層体と、第一窒化物半導体層の窒化物半導体発光層とは反対側の面の一部に形成された第一電極と、第二窒化物半導体層上に形成された第二電極と、を含む。
(b)絶縁性基板は、一面(窒化物半導体積層体が形成される面)から一面とは反対側の裏面まで貫通する貫通穴を有する。第一電極は貫通穴内に存在する。第二電極は、平面視で第一電極と重ならない部分に形成されている。
(a)絶縁性基板と、絶縁性基板の一面上に形成された窒化物半導体積層体であって、絶縁性基板側から、第一導電型の第一窒化物半導体層、窒化物半導体発光層、および第二導電型の第二窒化物半導体層をこの順に含む窒化物半導体積層体と、第一窒化物半導体層の窒化物半導体発光層とは反対側の面の一部に形成された第一電極と、第二窒化物半導体層上に形成された第二電極と、を含む。
(b)絶縁性基板は、一面(窒化物半導体積層体が形成される面)から一面とは反対側の裏面まで貫通する貫通穴を有する。第一電極は貫通穴内に存在する。第二電極は、平面視で第一電極と重ならない部分に形成されている。
本発明の第二態様の窒化物半導体発光素子は、下記の構成要件(c)と(d)を有する。
(c)第一導電型の第一窒化物半導体層、窒化物半導体発光層、および第二導電型の第二窒化物半導体層を、この順に含む窒化物半導体積層体と、第一窒化物半導体層の窒化物半導体発光層とは反対側の面の一部に形成された第一電極と、第二窒化物半導体層上に形成された第二電極と、を含む。
(d)第一窒化物半導体層の窒化物半導体発光層とは反対側の面の一部(第一電極が形成されている部分)以外は粗面であり、第二電極は、平面視で第一電極と重ならない部分に形成されている。
(c)第一導電型の第一窒化物半導体層、窒化物半導体発光層、および第二導電型の第二窒化物半導体層を、この順に含む窒化物半導体積層体と、第一窒化物半導体層の窒化物半導体発光層とは反対側の面の一部に形成された第一電極と、第二窒化物半導体層上に形成された第二電極と、を含む。
(d)第一窒化物半導体層の窒化物半導体発光層とは反対側の面の一部(第一電極が形成されている部分)以外は粗面であり、第二電極は、平面視で第一電極と重ならない部分に形成されている。
本発明の第三態様の窒化物半導体発光素子は、下記の構成要件(e)と(f)を有する。
(e)第一導電型の第一窒化物半導体層、窒化物半導体発光層、および第二導電型の第二窒化物半導体層を、この順に含む窒化物半導体積層体と、第一窒化物半導体層の窒化物半導体発光層とは反対側の面の一部に形成された第一電極と、第二窒化物半導体層上の平面視で前記第一電極と重ならない部分に形成された第二電極と、を含む。
(f)第一窒化物半導体層は、第一導電型のAl(1-x-y-z)ByGaxInzN層(0<x<1、0≦y<1、0≦z<1、x+y+z≦1)であり、第一導電体型半導体層の第一電極上の部分のAl(1-x-y-z)ByGaxInzNのGa組成比x1と、平面視で第二電極と重なる部分のAl(1-x-y-z)ByGaxInzNのGa組成比x2とが、(1)式を満たす。0≦x2<x1≦1…(1)
(e)第一導電型の第一窒化物半導体層、窒化物半導体発光層、および第二導電型の第二窒化物半導体層を、この順に含む窒化物半導体積層体と、第一窒化物半導体層の窒化物半導体発光層とは反対側の面の一部に形成された第一電極と、第二窒化物半導体層上の平面視で前記第一電極と重ならない部分に形成された第二電極と、を含む。
(f)第一窒化物半導体層は、第一導電型のAl(1-x-y-z)ByGaxInzN層(0<x<1、0≦y<1、0≦z<1、x+y+z≦1)であり、第一導電体型半導体層の第一電極上の部分のAl(1-x-y-z)ByGaxInzNのGa組成比x1と、平面視で第二電極と重なる部分のAl(1-x-y-z)ByGaxInzNのGa組成比x2とが、(1)式を満たす。0≦x2<x1≦1…(1)
本発明の第四態様は、下記の構成要件(g)〜(j)を有する窒化物半導体発光素子の製造方法である。
(g)一面から一面とは反対側の裏面まで貫通する貫通穴を有する絶縁性基板を用い、その一面に、第一導電型の第一窒化物半導体層、窒化物半導体発光層、および第二導電型の第二窒化物半導体層を、この順に含む窒化物半導体積層体を形成する工程を含む。
(h)窒化物半導体積層体の平面視で絶縁性基板の貫通穴と重なる部分において、第二窒化物半導体層から窒化物半導体発光層までの全てを除去して第一窒化物半導体層を露出させる工程を含む。
(i)絶縁性基板の裏面(窒化物半導体積層体が形成されている面とは反対側の面)から、貫通穴内に膜形成材料を堆積することで、第一窒化物半導体層の窒化物半導体発光層とは反対側の面であって貫通穴から露出する面に、第一電極を形成する工程を含む。
(j)第二導電体型半導体層上の平面視で第一電極と重ならない部分に第二電極を形成する工程を含む。
(g)一面から一面とは反対側の裏面まで貫通する貫通穴を有する絶縁性基板を用い、その一面に、第一導電型の第一窒化物半導体層、窒化物半導体発光層、および第二導電型の第二窒化物半導体層を、この順に含む窒化物半導体積層体を形成する工程を含む。
(h)窒化物半導体積層体の平面視で絶縁性基板の貫通穴と重なる部分において、第二窒化物半導体層から窒化物半導体発光層までの全てを除去して第一窒化物半導体層を露出させる工程を含む。
(i)絶縁性基板の裏面(窒化物半導体積層体が形成されている面とは反対側の面)から、貫通穴内に膜形成材料を堆積することで、第一窒化物半導体層の窒化物半導体発光層とは反対側の面であって貫通穴から露出する面に、第一電極を形成する工程を含む。
(j)第二導電体型半導体層上の平面視で第一電極と重ならない部分に第二電極を形成する工程を含む。
本発明の第五態様は、下記の構成要件(K)〜(P)を有する窒化物半導体発光素子の製造方法である。
(K)絶縁性基板の一面に、第一導電型の第一窒化物半導体層、窒化物半導体発光層、および第二導電型の第二窒化物半導体層をこの順に含む窒化物半導体積層体を形成する第一工程を含む。
(L)窒化物半導体積層体の平面視における所定部分において、第二窒化物半導体層から窒化物半導体発光層までの全てを除去して第一窒化物半導体層を露出させる第二工程を含む。
(M)第二工程後の第二窒化物半導体層上に第二電極を形成する第三工程を含む。
(O)第三工程後に絶縁性基板を除去して、第一窒化物半導体層を露出させる第四工程を含む。
(P)第四工程により生じた第一窒化物半導体層の露出面の平面視で所定部分と重なる部分に、第一電極を形成する第五工程を含む。
(K)絶縁性基板の一面に、第一導電型の第一窒化物半導体層、窒化物半導体発光層、および第二導電型の第二窒化物半導体層をこの順に含む窒化物半導体積層体を形成する第一工程を含む。
(L)窒化物半導体積層体の平面視における所定部分において、第二窒化物半導体層から窒化物半導体発光層までの全てを除去して第一窒化物半導体層を露出させる第二工程を含む。
(M)第二工程後の第二窒化物半導体層上に第二電極を形成する第三工程を含む。
(O)第三工程後に絶縁性基板を除去して、第一窒化物半導体層を露出させる第四工程を含む。
(P)第四工程により生じた第一窒化物半導体層の露出面の平面視で所定部分と重なる部分に、第一電極を形成する第五工程を含む。
本発明の窒化物半導体発光素子は、新規な構造の窒化物半導体発光素子であって、発光効率の向上が期待できる。
以下、この発明の実施形態について説明するが、この発明は以下に示す実施形態に限定されない。以下に示す実施形態では、この発明を実施するために技術的に好ましい限定がなされているが、この限定はこの発明の必須要件ではない。
[第一実施形態]
<構成>
図1および図2に示すように、第一実施形態の窒化物半導体発光素子10は、絶縁性基板1と、絶縁性基板1の一面11上に形成された窒化物半導体積層体2と、n型電極(第一電極)3と、p型電極(第二電極)4とを有する。
図2に示すように、絶縁性基板1は貫通穴12を有する。貫通穴12は、絶縁性基板1の一面11から裏面(一面とは反対側の面)13まで貫通している。貫通穴12は一面11に対して垂直または略垂直に延びている。貫通穴12の断面は例えば略円形であり、その直径は1μm以下である。窒化物半導体積層体2は、絶縁性基板1側から、n型窒化物半導体層(第一導電型の第一窒化物半導体層)21、窒化物半導体発光層22、組成傾斜層23、およびp型窒化物半導体層(第二導電型の第二窒化物半導体層)24が、この順に形成されたものである。
<構成>
図1および図2に示すように、第一実施形態の窒化物半導体発光素子10は、絶縁性基板1と、絶縁性基板1の一面11上に形成された窒化物半導体積層体2と、n型電極(第一電極)3と、p型電極(第二電極)4とを有する。
図2に示すように、絶縁性基板1は貫通穴12を有する。貫通穴12は、絶縁性基板1の一面11から裏面(一面とは反対側の面)13まで貫通している。貫通穴12は一面11に対して垂直または略垂直に延びている。貫通穴12の断面は例えば略円形であり、その直径は1μm以下である。窒化物半導体積層体2は、絶縁性基板1側から、n型窒化物半導体層(第一導電型の第一窒化物半導体層)21、窒化物半導体発光層22、組成傾斜層23、およびp型窒化物半導体層(第二導電型の第二窒化物半導体層)24が、この順に形成されたものである。
貫通穴12の存在により、n型窒化物半導体層21の裏面(窒化物半導体発光層22とは反対側の面)の中央部(平面視で貫通穴と重なる部分)211は、絶縁性基板1が存在しない面となっている。n型電極3は、絶縁性基板1の貫通穴12内に存在し、n型窒化物半導体層21の裏面の中央部211に接触している。つまり、n型電極3は、n型窒化物半導体層21の窒化物半導体発光層22とは反対側の面の一部(裏面の中央部211)に形成されている。
窒化物半導体積層体2の幅方向(図1のA−Aの断面線に沿った方向)中心部に、p型窒化物半導体層24を開口としてn型窒化物半導体層21を底面212とした凹部20が形成されている。底面212の位置は、n型窒化物半導体層21の厚さ方向で絶縁性基板1側の面と窒化物半導体発光層22側の面との間である。
窒化物半導体積層体2の幅方向(図1のA−Aの断面線に沿った方向)中心部に、p型窒化物半導体層24を開口としてn型窒化物半導体層21を底面212とした凹部20が形成されている。底面212の位置は、n型窒化物半導体層21の厚さ方向で絶縁性基板1側の面と窒化物半導体発光層22側の面との間である。
凹部20の幅は、図1に示すように、平面視で、n型電極3の幅(n型電極3をなす円の直径)より大きな寸法である。つまり、凹部20は、平面視でn型電極3を全て含む領域に形成されている。そして、n型電極3上には、n型窒化物半導体層21が存在するが、窒化物半導体発光層22、組成傾斜層23、およびp型窒化物半導体層24は存在しない。
p型窒化物半導体層24は凹部20で二つに分離されている。p型窒化物半導体層24の分離された二カ所にp型電極4が形成されている。つまり、p型電極4は、平面視でn型電極3と重ならない部分に形成されている。
p型窒化物半導体層24は凹部20で二つに分離されている。p型窒化物半導体層24の分離された二カ所にp型電極4が形成されている。つまり、p型電極4は、平面視でn型電極3と重ならない部分に形成されている。
窒化物半導体発光素子10は、ピーク波長範囲が300nm以下の紫外線光を発光する素子である。n型窒化物半導体層21は、例えばn−Al(1-x)GaxN(0<x≦0.6)層である。窒化物半導体発光層22は、例えば、AlGaNからなる量子井戸層とAlGaNからなる電子バリア層とからなる多重量子井戸構造(MQW)を有する層である。p型窒化物半導体層24は、例えばp−GaN層である。
組成傾斜層23は、Al(1-x)GaxN(0≦x≦1)組成傾斜層であり、Ga組成比xが窒化物半導体発光層22側(基板側)からp型窒化物半導体層24側(p型電極層側)へ向かって大きくなっている。組成傾斜層23は正孔を注入しやすい作用をもたらすものである。
なお、上記説明では、第一導電型をn型、第二導電型をp型としたため、第一電極をn型電極とし、第二電極をp型電極としているが、第一導電型をp型、第二導電型をn型として、第一電極をp型電極、第二電極をn型電極としてもよい。
組成傾斜層23は、Al(1-x)GaxN(0≦x≦1)組成傾斜層であり、Ga組成比xが窒化物半導体発光層22側(基板側)からp型窒化物半導体層24側(p型電極層側)へ向かって大きくなっている。組成傾斜層23は正孔を注入しやすい作用をもたらすものである。
なお、上記説明では、第一導電型をn型、第二導電型をp型としたため、第一電極をn型電極とし、第二電極をp型電極としているが、第一導電型をp型、第二導電型をn型として、第一電極をp型電極、第二電極をn型電極としてもよい。
<作用、効果>
窒化物半導体発光素子10は、n型電極3とp型電極4との間に電圧が付与されて電流が供給されることで、窒化物半導体発光層22から発光する。その際に、窒化物半導体発光素子10は、p型電極4とn型電極3が平面視で重ならない配置となっているため、電子は、n型電極3からn型窒化物半導体層21の幅方向(縦方向ではなく横方向)の両側に移動した後に、各側のp型電極4に向かう。つまり、窒化物半導体発光素子10では、p型電極4とn型電極3が平面視で重なる配置の縦型の窒化物半導体発光素子(特許文献2に記載の素子)と比較して、結晶欠陥や転位がより少ない経路を電子が進行するため、発光層の出力低下が抑制されたものとなる。
窒化物半導体発光素子10は、n型電極3とp型電極4との間に電圧が付与されて電流が供給されることで、窒化物半導体発光層22から発光する。その際に、窒化物半導体発光素子10は、p型電極4とn型電極3が平面視で重ならない配置となっているため、電子は、n型電極3からn型窒化物半導体層21の幅方向(縦方向ではなく横方向)の両側に移動した後に、各側のp型電極4に向かう。つまり、窒化物半導体発光素子10では、p型電極4とn型電極3が平面視で重なる配置の縦型の窒化物半導体発光素子(特許文献2に記載の素子)と比較して、結晶欠陥や転位がより少ない経路を電子が進行するため、発光層の出力低下が抑制されたものとなる。
また、基板の同じ面側に第一電極と第二電極の両方が配置されている従来の窒化物半導体発光素子(特許文献1に記載の構成)と比較して、第二電極を大きくすることができるため、電流密度の集中を抑制することができる。さらには、第二電極を大きくすることで放熱部材への接触面積を大きくできるため放熱性が向上できる効果や、基材に対するフリップチップ工程が不要になることが期待できる効果も得られる。
<製造方法>
窒化物半導体発光素子10の製造方法の一例を、図3〜図6を用いて説明する。
先ず、図3に示すように、一面11から裏面13まで一面11に対して略垂直に貫通する貫通穴12を有する絶縁性基板1を用意する。
例えば、断面が直径1μm以下の略円形である貫通穴12を有する絶縁性基板1は、絶縁性基板1に貫通穴12を形成することで得ることができる。貫通穴12の形成方法としては、窒化物半導体積層体2が形成される一面11とは反対の面に対して、フォトリソグラフィーによるレジストパターン形成とスパッタリングによる成膜で金属薄膜からなるマスクパターンを形成した後、このマスクパターンを用いたエッチングを行う方法が挙げられる。
窒化物半導体発光素子10の製造方法の一例を、図3〜図6を用いて説明する。
先ず、図3に示すように、一面11から裏面13まで一面11に対して略垂直に貫通する貫通穴12を有する絶縁性基板1を用意する。
例えば、断面が直径1μm以下の略円形である貫通穴12を有する絶縁性基板1は、絶縁性基板1に貫通穴12を形成することで得ることができる。貫通穴12の形成方法としては、窒化物半導体積層体2が形成される一面11とは反対の面に対して、フォトリソグラフィーによるレジストパターン形成とスパッタリングによる成膜で金属薄膜からなるマスクパターンを形成した後、このマスクパターンを用いたエッチングを行う方法が挙げられる。
また、基板製造時の欠陥などにより、絶縁性基板の一面から裏面まで貫通し、一面に対して垂直または略垂直に延びる貫通穴が形成されているものを使用することもできる。
次に、絶縁性基板1の一面11に、n型窒化物半導体層21、窒化物半導体発光層22、組成傾斜層23、およびp型窒化物半導体層24を、この順に形成する。この成膜方法としては、有機金属気層成長法(MOCVD法)、ハイドライド気層成長法(HVPE法)、分子線エピタキシー法(MBE法)などの方法が採用できる。
次に、絶縁性基板1の一面11に、n型窒化物半導体層21、窒化物半導体発光層22、組成傾斜層23、およびp型窒化物半導体層24を、この順に形成する。この成膜方法としては、有機金属気層成長法(MOCVD法)、ハイドライド気層成長法(HVPE法)、分子線エピタキシー法(MBE法)などの方法が採用できる。
なお、n型窒化物半導体層21の成膜時に、貫通穴12の上部では、n型窒化物半導体の結晶が貫通穴12の周縁部から中心部に向けて盛り上がるように成長することで、貫通穴12の上方が塞がれ、この中央部に結晶の転位が入る。これに伴い、n型窒化物半導体層21上に形成される窒化物半導体発光層22、組成傾斜層23、およびp型窒化物半導体層24にも、平面視で貫通穴12の中央部と重なる位置に結晶の転位が入る。なお、結晶に転位が入ることで発光効率の低下が生じるが、発光層の転位形成部を除去すれば、発光効率の向上が阻害されない。
これにより、絶縁性基板1の一面11に窒化物半導体積層体2が形成される。また、この状態で、貫通穴12の存在により、n型窒化物半導体層21の裏面の中央部211が、絶縁性基板1の裏面13から露出している。図4はこの状態を示す。
次に、窒化物半導体積層体2の幅方向中央部を、平面視でn型電極3の幅方向両端部より外側となる幅で除去して、n型窒化物半導体層21を露出させる。これにより、p型窒化物半導体層24を開口としてn型窒化物半導体層21を底面212とした凹部20が形成される。図5はこの状態を示す。凹部20によりp型窒化物半導体層24は第一部分24aと第二部分24bに分離されている。
次に、窒化物半導体積層体2の幅方向中央部を、平面視でn型電極3の幅方向両端部より外側となる幅で除去して、n型窒化物半導体層21を露出させる。これにより、p型窒化物半導体層24を開口としてn型窒化物半導体層21を底面212とした凹部20が形成される。図5はこの状態を示す。凹部20によりp型窒化物半導体層24は第一部分24aと第二部分24bに分離されている。
次に、図5の状態の絶縁性基板1の裏面13から貫通穴12内に、n型電極3を構成する膜形成材料を堆積する。これにより、n型窒化物半導体層21の裏面の中央部211にn型電極3を形成する。図6はこの状態を示す。なお、この堆積工程は、金属材料の蒸着法などにより絶縁性基板1の裏面13の全体に対して行い、貫通穴12内以外への堆積物を除去せずに残してもよい。
次に、図6の状態のp型窒化物半導体層の第一部分24aと第二部分24bに、それぞれp型電極4を形成する。この工程は、例えば、図6の状態の第一部分24aと第二部分24bの所定領域にのみ金属材料を蒸着する方法で行う。これにより、図1および図2に示す窒化物半導体発光素子10が得られる。
次に、図6の状態のp型窒化物半導体層の第一部分24aと第二部分24bに、それぞれp型電極4を形成する。この工程は、例えば、図6の状態の第一部分24aと第二部分24bの所定領域にのみ金属材料を蒸着する方法で行う。これにより、図1および図2に示す窒化物半導体発光素子10が得られる。
[第二実施形態]
図7および図8に示すように、第二実施形態の窒化物半導体発光素子10Aは、n型窒化物半導体層21の組成がn型電極3上の部分215と他の部分216とで異なる。これ以外の点は第一実施形態の窒化物半導体発光素子10と同じである。
例えば、n型窒化物半導体層21はn−Al(1-x)GaxN層であり、n型電極3上の部分215の組成はAl(1-x1)Ga(x1)Nであり、他の部分216の組成はAl(1-x2)Ga(x2)Nであり、部分215のGa組成比x1と部分216のGa組成比x2が0≦x2<x1≦1を満たしている。つまり、n型窒化物半導体層21のn型電極3上の部分215のGa組成比x1と、平面視でp型電極4と重なる部分のGa組成比x2が0≦x2<x1≦1を満たしている。
図7および図8に示すように、第二実施形態の窒化物半導体発光素子10Aは、n型窒化物半導体層21の組成がn型電極3上の部分215と他の部分216とで異なる。これ以外の点は第一実施形態の窒化物半導体発光素子10と同じである。
例えば、n型窒化物半導体層21はn−Al(1-x)GaxN層であり、n型電極3上の部分215の組成はAl(1-x1)Ga(x1)Nであり、他の部分216の組成はAl(1-x2)Ga(x2)Nであり、部分215のGa組成比x1と部分216のGa組成比x2が0≦x2<x1≦1を満たしている。つまり、n型窒化物半導体層21のn型電極3上の部分215のGa組成比x1と、平面視でp型電極4と重なる部分のGa組成比x2が0≦x2<x1≦1を満たしている。
これにより、第二実施形態の窒化物半導体発光素子10Aは、第一実施形態の窒化物半導体発光素子10と比較してn型電極3のコンタクト抵抗を低くすることができるため、第一実施形態の窒化物半導体発光素子10と同じ効果に加えて、低電圧駆動が可能となるという効果も有する。
なお、n型窒化物半導体層21の組成をn型電極3上の部分215と他の部分216とで異なる上述の組成とする方法としては、例えば、MOCVD法による薄膜成長において、成長温度を1050℃以上に設定することにより、絶縁性基板1上でのGaおよびAl原子の熱拡散を促進させ、n型窒化物半導体層21の横方向への成長を促進させる方法が挙げられる。
なお、n型窒化物半導体層21の組成をn型電極3上の部分215と他の部分216とで異なる上述の組成とする方法としては、例えば、MOCVD法による薄膜成長において、成長温度を1050℃以上に設定することにより、絶縁性基板1上でのGaおよびAl原子の熱拡散を促進させ、n型窒化物半導体層21の横方向への成長を促進させる方法が挙げられる。
[第三実施形態]
<構成>
図9および図10に示すように、第一実施形態の窒化物半導体発光素子10Bは、窒化物半導体積層体2と、n型電極(第一電極)3と、p型電極(第二電極)4と、金属ボール5と、支持基板6と、を有する。
窒化物半導体積層体2は、n型窒化物半導体層(第一導電型の第一窒化物半導体層)21、窒化物半導体発光層22、組成傾斜層23、およびp型窒化物半導体層(第二導電型の第二窒化物半導体層)24が、この順に形成されたものである。
n型電極3は、n型窒化物半導体層21の裏面(窒化物半導体発光層22とは反対側の面)の一部である、平面視で窒化物半導体発光素子10Bの中央部217に形成されている。n型窒化物半導体層21の裏面の中央部217は平滑面であり、それ以外の部分218は粗面である。
<構成>
図9および図10に示すように、第一実施形態の窒化物半導体発光素子10Bは、窒化物半導体積層体2と、n型電極(第一電極)3と、p型電極(第二電極)4と、金属ボール5と、支持基板6と、を有する。
窒化物半導体積層体2は、n型窒化物半導体層(第一導電型の第一窒化物半導体層)21、窒化物半導体発光層22、組成傾斜層23、およびp型窒化物半導体層(第二導電型の第二窒化物半導体層)24が、この順に形成されたものである。
n型電極3は、n型窒化物半導体層21の裏面(窒化物半導体発光層22とは反対側の面)の一部である、平面視で窒化物半導体発光素子10Bの中央部217に形成されている。n型窒化物半導体層21の裏面の中央部217は平滑面であり、それ以外の部分218は粗面である。
窒化物半導体積層体2の幅方向(図9のA−Aの断面線に沿った方向)中心部に、p型窒化物半導体層24を開口としてn型窒化物半導体層21を底面212とした凹部20が形成されている。底面212の位置は、n型窒化物半導体層21の厚さ方向で裏面と窒化物半導体発光層22側の面との間である。
凹部20の幅は、図9に示すように、平面視で、n型電極3の幅(n型電極3をなす円の直径)より大きな寸法である。つまり、凹部20は、平面視でn型電極3を全て含む領域に形成されている。そして、n型電極3上には、n型窒化物半導体層21が存在するが、窒化物半導体発光層22、組成傾斜層23、およびp型窒化物半導体層24は存在しない。
凹部20の幅は、図9に示すように、平面視で、n型電極3の幅(n型電極3をなす円の直径)より大きな寸法である。つまり、凹部20は、平面視でn型電極3を全て含む領域に形成されている。そして、n型電極3上には、n型窒化物半導体層21が存在するが、窒化物半導体発光層22、組成傾斜層23、およびp型窒化物半導体層24は存在しない。
p型窒化物半導体層24は凹部20で二つに分離されている。p型窒化物半導体層24の分離された二カ所にp型電極4が形成されている。つまり、p型電極4は、平面視でn型電極3と重ならない部分に形成されている。
窒化物半導体発光素子10は、ピーク波長範囲が300nm以下の紫外線光を発光する素子である。n型窒化物半導体層21は、例えばn−Al(1-x)GaxN(0<x≦0.6)層である。窒化物半導体発光層22は、例えば、AlGaNからなる量子井戸層とAlGaNからなる電子バリア層とからなる多重量子井戸構造(MQW)を有する層である。p型窒化物半導体層24は、例えばp−GaN層である。
窒化物半導体発光素子10は、ピーク波長範囲が300nm以下の紫外線光を発光する素子である。n型窒化物半導体層21は、例えばn−Al(1-x)GaxN(0<x≦0.6)層である。窒化物半導体発光層22は、例えば、AlGaNからなる量子井戸層とAlGaNからなる電子バリア層とからなる多重量子井戸構造(MQW)を有する層である。p型窒化物半導体層24は、例えばp−GaN層である。
組成傾斜層23は、Al(1-x)GaxN(0≦x≦1)組成傾斜層であり、Ga組成比xが窒化物半導体発光層22側(基板側)からp型窒化物半導体層24側(p型電極層側)へ向かって大きくなっている。組成傾斜層23は正孔を注入しやすい作用をもたらすものである。
各p型電極4上に複数の金属ボール5が形成され、これらの金属ボール5を介して、両p型電極4上に一枚の支持基板6が固定されている。支持基板6の平面形状は窒化物半導体積層体2の平面形状である長方形よりも少し大きい長方形である。
各p型電極4上に複数の金属ボール5が形成され、これらの金属ボール5を介して、両p型電極4上に一枚の支持基板6が固定されている。支持基板6の平面形状は窒化物半導体積層体2の平面形状である長方形よりも少し大きい長方形である。
<作用、効果>
窒化物半導体発光素子10Bは、n型電極3とp型電極4との間に電圧が付与されて電流が供給されることで、窒化物半導体発光層22から発光する。その際に、窒化物半導体発光素子10は、p型電極4とn型電極3が平面視で重ならない配置となっているため、電子は、n型電極3からn型窒化物半導体層21の幅方向(縦方向ではなく横方向)の両側に移動した後に、各側のp型電極4に向かう。つまり、窒化物半導体発光素子10では、p型電極4とn型電極3が平面視で重なる配置の縦型の窒化物半導体発光素子(特許文献2に記載の素子)と比較して、結晶欠陥や転位がより少ない経路を電子が進行するため、発光層の出力低下が抑制されたものとなる。
窒化物半導体発光素子10Bは、n型電極3とp型電極4との間に電圧が付与されて電流が供給されることで、窒化物半導体発光層22から発光する。その際に、窒化物半導体発光素子10は、p型電極4とn型電極3が平面視で重ならない配置となっているため、電子は、n型電極3からn型窒化物半導体層21の幅方向(縦方向ではなく横方向)の両側に移動した後に、各側のp型電極4に向かう。つまり、窒化物半導体発光素子10では、p型電極4とn型電極3が平面視で重なる配置の縦型の窒化物半導体発光素子(特許文献2に記載の素子)と比較して、結晶欠陥や転位がより少ない経路を電子が進行するため、発光層の出力低下が抑制されたものとなる。
また、基板の同じ面側に第一電極と第二電極の両方が配置されている従来の窒化物半導体発光素子(特許文献1に記載の構成)と比較して、第二電極を大きくすることができるため、電流密度の集中を抑制することができる。さらには、第二電極を大きくすることで放熱部材への接触面積を大きくできるため放熱性が向上できる効果や、基材に対するフリップチップ工程が不要になることが期待できる効果も得られる。
また、第一実施形態の窒化物半導体発光素子10は絶縁性基板1を有するのに対して、第三実施形態の窒化物半導体発光素子10Bは基板を有さないため、n型電極3の配置や大きさの自由度が高くなる。そして、窒化物半導体積層体2の裏面のうちn型電極3が形成されている中央部217以外の部分218が粗面となっているため、窒化物半導体発光層22から発生した光が窒化物半導体積層体2の裏面で反射することで、光取り出し効率が向上できる。
また、窒化物半導体発光素子10Bは、両p型電極4上に金属ボール5を介して支持基板6が固定されていることから、取り扱い時に支持基板6を利用できるため、取り扱いがし易いという効果も有する。ただし、金属ボール5および支持基板6はなくてもよい。
また、第一実施形態の窒化物半導体発光素子10は絶縁性基板1を有するのに対して、第三実施形態の窒化物半導体発光素子10Bは基板を有さないため、n型電極3の配置や大きさの自由度が高くなる。そして、窒化物半導体積層体2の裏面のうちn型電極3が形成されている中央部217以外の部分218が粗面となっているため、窒化物半導体発光層22から発生した光が窒化物半導体積層体2の裏面で反射することで、光取り出し効率が向上できる。
また、窒化物半導体発光素子10Bは、両p型電極4上に金属ボール5を介して支持基板6が固定されていることから、取り扱い時に支持基板6を利用できるため、取り扱いがし易いという効果も有する。ただし、金属ボール5および支持基板6はなくてもよい。
<製造方法>
窒化物半導体発光素子10Bの製造方法の一例を、図11〜図14を用いて説明する。
先ず、図11に示すように、絶縁性基板1の一面11上に、n型窒化物半導体層21、窒化物半導体発光層22、組成傾斜層23、およびp型窒化物半導体層24を、この順に形成する。これにより、絶縁性基板1の一面11に窒化物半導体積層体2を形成する(第一工程)。
次に、窒化物半導体積層体2の幅方向中央部(平面視における所定部分)を、平面視でn型電極3の幅方向両端部より外側となる幅で除去して、n型窒化物半導体層21を露出させる(第二工程)。これにより、p型窒化物半導体層24を開口としてn型窒化物半導体層21を底面212とした凹部20が形成される。図12はこの状態を示す。凹部20によりp型窒化物半導体層24は第一部分24aと第二部分24bに分離されている。
窒化物半導体発光素子10Bの製造方法の一例を、図11〜図14を用いて説明する。
先ず、図11に示すように、絶縁性基板1の一面11上に、n型窒化物半導体層21、窒化物半導体発光層22、組成傾斜層23、およびp型窒化物半導体層24を、この順に形成する。これにより、絶縁性基板1の一面11に窒化物半導体積層体2を形成する(第一工程)。
次に、窒化物半導体積層体2の幅方向中央部(平面視における所定部分)を、平面視でn型電極3の幅方向両端部より外側となる幅で除去して、n型窒化物半導体層21を露出させる(第二工程)。これにより、p型窒化物半導体層24を開口としてn型窒化物半導体層21を底面212とした凹部20が形成される。図12はこの状態を示す。凹部20によりp型窒化物半導体層24は第一部分24aと第二部分24bに分離されている。
次に、図12の状態のp型窒化物半導体層の第一部分24aと第二部分24bに、それぞれp型電極4を形成する(第三工程)。この工程は、例えば、図12の状態の第一部分24aと第二部分24bの所定領域にのみ金属材料を蒸着する方法で行う。次に、金属ボール5でp型電極4に金属製の支持基板6を結合する。図13はこの状態を示す。
次に、図13の状態で、研削・研磨装置の支持部で支持基板6を支持し、絶縁性基板1を研削により除去することでn型窒化物半導体層21を露出させた(第四工程)後、この露出面を研磨する。
次に、図13の状態で、研削・研磨装置の支持部で支持基板6を支持し、絶縁性基板1を研削により除去することでn型窒化物半導体層21を露出させた(第四工程)後、この露出面を研磨する。
次に、n型窒化物半導体層21の裏面の中央部(凹部20の底面212とは反対側の面)217のみを被覆した状態で、n型窒化物半導体層21の裏面を例えば化学的な方法で粗面化する。これにより、n型窒化物半導体層21の裏面の中央部217は研磨面のままであり、それ以外の部分218が粗面となる。図14はこの状態を示す。
次に、n型窒化物半導体層21の裏面の中央部(平面視で所定部分と重なる部分)217にn型電極3を形成する(第五工程)。この工程は、例えば、金属材料を蒸着する方法で行う。これにより、図9および図10に示す窒化物半導体発光素子10Bが得られる。
次に、n型窒化物半導体層21の裏面の中央部(平面視で所定部分と重なる部分)217にn型電極3を形成する(第五工程)。この工程は、例えば、金属材料を蒸着する方法で行う。これにより、図9および図10に示す窒化物半導体発光素子10Bが得られる。
絶縁性基板の除去方法としては、上述の方法以外にレーザリフトオフを採用することもできる。レーザリフトオフでは、例えば波長193nm程度のエキシマレーザ光を絶縁性基板に対して裏面側から照射することにより、絶縁性基板と第一窒化物半導体層との界面に存在する結晶欠陥にエキシマレーザ光を集光して、絶縁性基板を第一窒化物半導体層から剥離する。エキシマレーザ光のエネルギー密度は、例えば約250mJ/cm2以上10000J/cm2以下の範囲とすることができる。エキシマレーザ光の照射は同一カ所に対して1回だけの照射でもよいし、同一カ所に複数回照射しても良い。
絶縁性基板の除去方法の他の例としては、次の二つの方法が挙げられる。一つは、絶縁性基板上に剥離層を形成した上に第一窒化物半導体層を形成し、絶縁性基板を除去する際に、絶縁性基板の側面に衝撃を与えて、剥離層を絶縁性基板とともに第一窒化物半導体層から機械的に切り離す方法である。剥離層としては、例えば、層状の結晶構造を有する窒化ホウ素層や、絶縁性基板の凹凸面に半導体を斜め方向に成長させることで得られる、空洞を有する半導体層が挙げられる。
もう一つは、絶縁性基板の裏面(第一窒化物半導体層が形成される面とは反対面)に応力層を設け、この応力層に機械的な外力を加えることで、第一窒化物半導体層の一部とともに絶縁性基板を除去する方法である。応力層の材料としては、絶縁性基板の裏面側が凹になるような応力が付与できるものであればいずれのものでも良いが、層形成が簡便なことからニッケル(Ni)を用いることが好ましい。
もう一つは、絶縁性基板の裏面(第一窒化物半導体層が形成される面とは反対面)に応力層を設け、この応力層に機械的な外力を加えることで、第一窒化物半導体層の一部とともに絶縁性基板を除去する方法である。応力層の材料としては、絶縁性基板の裏面側が凹になるような応力が付与できるものであればいずれのものでも良いが、層形成が簡便なことからニッケル(Ni)を用いることが好ましい。
[第四実施形態]
図15に示すように、第四実施形態の窒化物半導体発光素子10Cは、凹部20を有さない。これ以外の点は第一実施形態の窒化物半導体発光素子10と同じである。
[第五実施形態]
図16に示すように、第五実施形態の窒化物半導体発光素子10Dは、凹部20を有さない。これ以外の点は第二実施形態の窒化物半導体発光素子10Aと同じである。
図15に示すように、第四実施形態の窒化物半導体発光素子10Cは、凹部20を有さない。これ以外の点は第一実施形態の窒化物半導体発光素子10と同じである。
[第五実施形態]
図16に示すように、第五実施形態の窒化物半導体発光素子10Dは、凹部20を有さない。これ以外の点は第二実施形態の窒化物半導体発光素子10Aと同じである。
[実施例1]
以下の方法で、図1および図2の構造を有する窒化物半導体発光素子10を作製した。
先ず、厚さ100μmのAlN基板のN面にフォトレジスト膜を形成し、フォトリソグラフィー法により、N面の中央部に直径が1μm程度の円形の被覆部を有するレジストパターンを形成した。次に、レジストパターンの上にスパッタリング法によりNi膜を形成した後、レジストパターンを除去することで、Ni膜からなるマスクパターンを形成した。次に、ドライエッチング法により、Ni膜の開口部から露出した部分のAlN基板にN面からAl面まで至る貫通穴を形成した。これにより、図3に示すような、一面11に対して略垂直に延び、一面11から裏面13まで貫通する貫通穴12を有する絶縁性基板(AlN基板)1が得られた。
以下の方法で、図1および図2の構造を有する窒化物半導体発光素子10を作製した。
先ず、厚さ100μmのAlN基板のN面にフォトレジスト膜を形成し、フォトリソグラフィー法により、N面の中央部に直径が1μm程度の円形の被覆部を有するレジストパターンを形成した。次に、レジストパターンの上にスパッタリング法によりNi膜を形成した後、レジストパターンを除去することで、Ni膜からなるマスクパターンを形成した。次に、ドライエッチング法により、Ni膜の開口部から露出した部分のAlN基板にN面からAl面まで至る貫通穴を形成した。これにより、図3に示すような、一面11に対して略垂直に延び、一面11から裏面13まで貫通する貫通穴12を有する絶縁性基板(AlN基板)1が得られた。
次に、AlN基板のAl面を一面11とし、この一面11に、第一実施形態に記載した方法で窒化物半導体積層体2を形成した。具体的には、n型窒化物半導体層21としてn−Al0.7Ga0.3N層を、窒化物半導体発光層22としてAlGaN多重量子井戸層を、組成傾斜層23としてAlGaN層を、p型窒化物半導体層24としてp−GaN層を成膜して、図4に示す状態とした。なお、AlGaN多重量子井戸層の成膜は、n−Al0.7Ga0.3N層の成膜によりAlN基板の貫通穴を完全に被覆した後に行った。
次に、窒化物半導体積層体2のp−GaN層上にフォトレジスト膜を形成し、フォトリソグラフィー法により、貫通穴12の幅方向両端部より外側となる幅の開口部を有するレジストパターンを形成した。次に、ドライエッチング法により、レジストパターンの開口部から露出した窒化物半導体積層体2の部分を、塩素系ガスでドライエッチングすることで、n−Al0.7Ga0.3N層を底面212とした凹部20を形成し、図5に示す状態とした。
次に、窒化物半導体積層体2のp−GaN層上にフォトレジスト膜を形成し、フォトリソグラフィー法により、貫通穴12の幅方向両端部より外側となる幅の開口部を有するレジストパターンを形成した。次に、ドライエッチング法により、レジストパターンの開口部から露出した窒化物半導体積層体2の部分を、塩素系ガスでドライエッチングすることで、n−Al0.7Ga0.3N層を底面212とした凹部20を形成し、図5に示す状態とした。
次に、このAlN基板のN面(絶縁性基板の裏面13)の全体に、Ti、Al、Ni、およびAuを蒸着した後に熱処理を行うことで、Ti、Al、Ni、およびAuからなる合金膜を蒸着した。これにより、図6に示すように、貫通穴12の底面となっているn−Al0.7Ga0.3N層の裏面の中央部211にn型電極3を形成した。なお、AlN基板のN面にもn型電極3と同じ合金膜が形成された。
次に、p−GaN層上の凹部20で分離された二カ所に、NiとAuを蒸着した後に熱処理を行うことで、NiとAuの合金膜からなるp型電極4を形成した。
このようにして作製された窒化物半導体発光素子10のn型電極3とp型電極4との間に電圧を付与して、100mAの電流を供給したところ、ピーク波長275nmの発光が確認され、その発光強度は4.0mWであった。
次に、p−GaN層上の凹部20で分離された二カ所に、NiとAuを蒸着した後に熱処理を行うことで、NiとAuの合金膜からなるp型電極4を形成した。
このようにして作製された窒化物半導体発光素子10のn型電極3とp型電極4との間に電圧を付与して、100mAの電流を供給したところ、ピーク波長275nmの発光が確認され、その発光強度は4.0mWであった。
[実施例2]
以下の方法で、図9および図10の構造を有する窒化物半導体発光素子10Bを作製した。
先ず、厚さ100μmのサファイア基板の一面11に、n型窒化物半導体層21としてn−Al0.7Ga0.3N層を、窒化物半導体発光層22としてAlGaN多重量子井戸層を、組成傾斜層23としてAlGaN層を、p型窒化物半導体層24としてp−GaN層をMOCVD法により成膜して、図11に示す状態とした。
以下の方法で、図9および図10の構造を有する窒化物半導体発光素子10Bを作製した。
先ず、厚さ100μmのサファイア基板の一面11に、n型窒化物半導体層21としてn−Al0.7Ga0.3N層を、窒化物半導体発光層22としてAlGaN多重量子井戸層を、組成傾斜層23としてAlGaN層を、p型窒化物半導体層24としてp−GaN層をMOCVD法により成膜して、図11に示す状態とした。
次に、窒化物半導体積層体2のp−GaN層上にフォトレジスト膜を形成し、フォトリソグラフィー法により、幅方向中央部に開口部を有するレジストパターンを形成した。次に、ドライエッチング法により、レジストパターンの開口部から露出した窒化物半導体積層体2の部分を、塩素系ガスでドライエッチングすることで、n−Al0.7Ga0.3N層を底面212とした凹部20を形成し、図12に示す状態とした。
次に、p−GaN層上の凹部20で分離された二カ所に、NiとAuを蒸着した後に熱処理を行うことで、NiとAuの合金膜からなるp型電極4を形成した。
次に、p−GaN層上の凹部20で分離された二カ所に、NiとAuを蒸着した後に熱処理を行うことで、NiとAuの合金膜からなるp型電極4を形成した。
次に、ステージ上に金属製の支持基板6を置き、支持基板6上の所定位置に金属ボール5を載せ、その上にp型電極4を下側に向けてサファイア基板を載せた後、支持基板6を加圧・加熱する。これにより、金属ボール5でp型電極4に金属製の支持基板6を結合して、図13に示す状態とした。
次に、研削・研磨装置の支持部で支持基板6を支持し、サファイア基板を研削により除去することでn−Al0.7Ga0.3N層のN面を露出させて、この露出面を研磨した。これにより、窒化物半導体積層体2とp型電極4とで構成されたウェハが得られた。
次に、研削・研磨装置の支持部で支持基板6を支持し、サファイア基板を研削により除去することでn−Al0.7Ga0.3N層のN面を露出させて、この露出面を研磨した。これにより、窒化物半導体積層体2とp型電極4とで構成されたウェハが得られた。
次に、このウェハの被研磨面(n−Al0.7Ga0.3N層のN面)に、その中央にのみ直径が1μm程度の円形の遮蔽部を有するレジストパターンを形成した。次に、このウェハを0.2MのKOH水溶液に浸し、n−Al0.7Ga0.3N層のN面のレジストパターンによる遮蔽部以外の部分を、六角錐の凹凸構造にした。これにより、図14に示すように、n−Al0.7Ga0.3N層のN面の中央部217は研磨による平滑面のままであり、それ以外の部分218が粗面となった。
次に、レジストパターンを除去した後、n−Al0.7Ga0.3N層のN面に、その中央部217にのみ開口部を有するレジストパターンを形成した。次に、開口部から露出するn−Al0.7Ga0.3N層のN面に、Ti、Al、Ni、およびAuを蒸着した後に熱処理を行うことで、Ti、Al、Ni、およびAuからなる合金膜を蒸着した。これにより、n−Al0.7Ga0.3N層のN面の中央部217にn型電極3を形成した。
このようにして作製された窒化物半導体発光素子10Bのn型電極3とp型電極4との間に電圧を付与して、100mAの電流を供給したところ、ピーク波長275nmの発光が確認され、その発光強度は3.8mWであった。
このようにして作製された窒化物半導体発光素子10Bのn型電極3とp型電極4との間に電圧を付与して、100mAの電流を供給したところ、ピーク波長275nmの発光が確認され、その発光強度は3.8mWであった。
[比較例]
先ず、厚さ100μmのAlN基板のAl面を一面11とし、この一面11に、n型窒化物半導体層21としてn−Al0.7Ga0.3N層を、窒化物半導体発光層22としてAlGaN多重量子井戸層を、組成傾斜層23としてAlGaN層を、p型窒化物半導体層24としてp−GaN層をMOCVD法により成膜して、図11に示す状態とした。
次に、窒化物半導体積層体2のp−GaN層上にフォトレジスト膜を形成し、フォトリソグラフィー法により、幅方向中央部に開口部を有するレジストパターンを形成した。次に、ドライエッチング法により、レジストパターンの開口部から露出した窒化物半導体積層体2の部分を、塩素系ガスでドライエッチングすることで、n−Al0.7Ga0.3N層を底面212とした凹部20を形成し、図12に示す状態とした。
先ず、厚さ100μmのAlN基板のAl面を一面11とし、この一面11に、n型窒化物半導体層21としてn−Al0.7Ga0.3N層を、窒化物半導体発光層22としてAlGaN多重量子井戸層を、組成傾斜層23としてAlGaN層を、p型窒化物半導体層24としてp−GaN層をMOCVD法により成膜して、図11に示す状態とした。
次に、窒化物半導体積層体2のp−GaN層上にフォトレジスト膜を形成し、フォトリソグラフィー法により、幅方向中央部に開口部を有するレジストパターンを形成した。次に、ドライエッチング法により、レジストパターンの開口部から露出した窒化物半導体積層体2の部分を、塩素系ガスでドライエッチングすることで、n−Al0.7Ga0.3N層を底面212とした凹部20を形成し、図12に示す状態とした。
次に、凹部20の底面212に、Ti、Al、Ni、およびAuを蒸着した後に熱処理を行うことで、Ti、Al、Ni、およびAuからなる合金膜を蒸着した。これにより、n−Al0.7Ga0.3N層にn型電極を形成した。
次に、p−GaN層上の凹部20で分離された二カ所に、NiとAuを蒸着した後に熱処理を行うことで、NiとAuの合金膜からなるp型電極を形成した。
このようにして作製された窒化物半導体発光素子のn型電極とp型電極との間に電圧を付与して、100mAの電流を供給したところ、ピーク波長275nmの発光が確認され、その発光強度は2.8mWであった。
次に、p−GaN層上の凹部20で分離された二カ所に、NiとAuを蒸着した後に熱処理を行うことで、NiとAuの合金膜からなるp型電極を形成した。
このようにして作製された窒化物半導体発光素子のn型電極とp型電極との間に電圧を付与して、100mAの電流を供給したところ、ピーク波長275nmの発光が確認され、その発光強度は2.8mWであった。
10 窒化物半導体発光素子
10A 窒化物半導体発光素子
10B 窒化物半導体発光素子
10C 窒化物半導体発光素子
10D 窒化物半導体発光素子
1 絶縁性基板
11 絶縁性基板の一面
12 絶縁性基板の貫通穴
13 絶縁性基板の裏面(一面とは反対側の面)
2 窒化物半導体積層体
21 n型窒化物半導体層(第一窒化物半導体層)
211 n型窒化物半導体層の裏面の中央部(窒化物半導体発光層とは反対側の面の一部、平面視で貫通穴と重なる部分)
215 n型窒化物半導体層のn型電極上の部分(第一窒化物半導体層の第一電極上の部分)
216 n型窒化物半導体層の他の部分(第一窒化物半導体層の第二電極と重なる部分)
217 n型窒化物半導体層の裏面の中央部(窒化物半導体発光層とは反対側の面の一部、平面視で所定部分と重なる部分)
218 n型窒化物半導体層の裏面の中央部以外の部分(粗面)
22 窒化物半導体発光層
23 組成傾斜層
24 p型窒化物半導体層(第二窒化物半導体層)
3 n型電極(第一電極)
4 p型電極(第二電極)
10A 窒化物半導体発光素子
10B 窒化物半導体発光素子
10C 窒化物半導体発光素子
10D 窒化物半導体発光素子
1 絶縁性基板
11 絶縁性基板の一面
12 絶縁性基板の貫通穴
13 絶縁性基板の裏面(一面とは反対側の面)
2 窒化物半導体積層体
21 n型窒化物半導体層(第一窒化物半導体層)
211 n型窒化物半導体層の裏面の中央部(窒化物半導体発光層とは反対側の面の一部、平面視で貫通穴と重なる部分)
215 n型窒化物半導体層のn型電極上の部分(第一窒化物半導体層の第一電極上の部分)
216 n型窒化物半導体層の他の部分(第一窒化物半導体層の第二電極と重なる部分)
217 n型窒化物半導体層の裏面の中央部(窒化物半導体発光層とは反対側の面の一部、平面視で所定部分と重なる部分)
218 n型窒化物半導体層の裏面の中央部以外の部分(粗面)
22 窒化物半導体発光層
23 組成傾斜層
24 p型窒化物半導体層(第二窒化物半導体層)
3 n型電極(第一電極)
4 p型電極(第二電極)
Claims (9)
- 絶縁性基板と、
前記絶縁性基板の一面上に形成された窒化物半導体積層体であって、前記絶縁性基板側から、第一導電型の第一窒化物半導体層、窒化物半導体発光層、および第二導電型の第二窒化物半導体層を、この順に含む窒化物半導体積層体と、
前記第一窒化物半導体層の前記窒化物半導体発光層とは反対側の面の一部に形成された第一電極と、
前記第二窒化物半導体層上に形成された第二電極と、
を含み、
前記絶縁性基板は、前記一面から前記一面とは反対側の裏面まで貫通する貫通穴を有し、
前記第一電極は前記貫通穴内に存在し、
前記第二電極は、平面視で前記第一電極と重ならない部分に形成されている窒化物半導体発光素子。 - 第一導電型の第一窒化物半導体層、窒化物半導体発光層、および第二導電型の第二窒化物半導体層を、この順に含む窒化物半導体積層体と、
前記第一窒化物半導体層の前記窒化物半導体発光層とは反対側の面の一部に形成された第一電極と、
前記第二窒化物半導体層上に形成された第二電極と、
を含み、
前記第一窒化物半導体層の前記窒化物半導体発光層とは反対側の面の前記一部以外は粗面であり、
前記第二電極は、平面視で前記第一電極と重ならない部分に形成されている窒化物半導体発光素子。 - 前記第一窒化物半導体層は、前記第一導電型のAl(1-x-y-z)ByGaxInzN層(0<x<1、0≦y<1、0≦z<1、x+y+z≦1)であり、
前記第一窒化物半導体層の前記第一電極上の部分のAl(1-x-y-z)ByGaxInzNのGa組成比x1と、平面視で前記第二電極と重なる部分のAl(1-x-y-z)ByGaxInzNのGa組成比x2とが、下記の(1)式を満たす請求項1または2記載の窒化物半導体発光素子。
0≦x2<x1≦1…(1) - 第一導電型の第一窒化物半導体層、窒化物半導体発光層、および第二導電型の第二窒化物半導体層を、この順に含む窒化物半導体積層体と、
前記第一窒化物半導体層の前記窒化物半導体発光層とは反対側の面の一部に形成された第一電極と、
前記第二窒化物半導体層上の平面視で前記第一電極と重ならない部分に形成された第二電極と、
を含み、
前記第一窒化物半導体層は、前記第一導電型のAl(1-x-y-z)ByGaxInzN層(0<x<1、0≦y<1、0≦z<1、x+y+z≦1)であり、
前記第一導電体型半導体層の前記第一電極上の部分のAl(1-x-y-z)ByGaxInzNのGa組成比x1と、平面視で前記第二電極と重なる部分のAl(1-x-y-z)ByGaxInzNのGa組成比x2とが、下記の(1)式を満たす窒化物半導体発光素子。
0≦x2<x1≦1…(1) - 前記窒化物半導体積層体は、平面視で前記第一電極と重なる部分に、前記第二窒化物半導体層を開口として前記第一窒化物半導体層を底面とした凹部を有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の窒化物半導体発光素子。
- 一面から前記一面とは反対側の裏面まで貫通する貫通穴を有する絶縁性基板の前記一面に、第一導電型の第一窒化物半導体層、窒化物半導体発光層、および第二導電型の第二窒化物半導体層をこの順に含む窒化物半導体積層体を形成する工程と、
前記窒化物半導体積層体の平面視で前記貫通穴と重なる部分において、前記第二窒化物半導体層から前記窒化物半導体発光層までの全てを除去して前記第一窒化物半導体層を露出させる工程と、
前記絶縁性基板の前記裏面から、前記貫通穴内に膜形成材料を堆積することで、前記第一窒化物半導体層の前記窒化物半導体発光層とは反対側の面であって前記貫通穴から露出する面に、第一電極を形成する工程と、
前記第二窒化物半導体層上の平面視で前記第一電極と重ならない部分に第二電極を形成する工程と、
を含む、窒化物半導体発光素子の製造方法。 - 絶縁性基板の一面に、第一導電型の第一窒化物半導体層、窒化物半導体発光層、および第二導電型の第二窒化物半導体層をこの順に含む窒化物半導体積層体を形成する第一工程と、
前記窒化物半導体積層体の平面視における所定部分において、前記第二窒化物半導体層から前記窒化物半導体発光層までの全てを除去して前記第一窒化物半導体層を露出させる第二工程と、
前記第二工程後の前記第二窒化物半導体層上に第二電極を形成する第三工程と、
前記第三工程後に前記絶縁性基板を除去して、前記第一窒化物半導体層を露出させる第四工程と、
前記第四工程により生じた前記第一窒化物半導体層の露出面の平面視で前記所定部分と重なる部分に、第一電極を形成する第五工程と、
を含む、窒化物半導体発光素子の製造方法。 - 前記第四工程と前記第五工程との間に、前記第四工程により生じた前記第一窒化物半導体層の露出面の前記第一電極を形成する部分以外を粗面化する工程を有する請求項7記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
- 前記第四工程をレーザリフトオフで行う請求項7または8記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017188659A JP2019067814A (ja) | 2017-09-28 | 2017-09-28 | 窒化物半導体発光素子、窒化物半導体発光素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017188659A JP2019067814A (ja) | 2017-09-28 | 2017-09-28 | 窒化物半導体発光素子、窒化物半導体発光素子の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019067814A true JP2019067814A (ja) | 2019-04-25 |
Family
ID=66339943
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017188659A Pending JP2019067814A (ja) | 2017-09-28 | 2017-09-28 | 窒化物半導体発光素子、窒化物半導体発光素子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019067814A (ja) |
-
2017
- 2017-09-28 JP JP2017188659A patent/JP2019067814A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9871164B2 (en) | Nanostructure light emitting device and method of manufacturing the same | |
US9379283B2 (en) | Method of manufacturing nanostructure semiconductor light emitting device by forming nanocores into openings | |
CN102194934B (zh) | 半导体发光器件及其制造方法、以及晶片及其制造方法 | |
CN104011886B (zh) | 发光二极管及其制造方法 | |
JP5653327B2 (ja) | 半導体発光素子、ウェーハ、半導体発光素子の製造方法及びウェーハの製造方法 | |
US8076685B2 (en) | Nitride semiconductor device having current confining layer | |
JP2014179654A (ja) | GaN系化合物半導体発光素子及びその製造方法 | |
JPH1065215A (ja) | Iii族窒化物半導体発光素子 | |
TW201214772A (en) | Method of forming a light emitting diode structure and a light emitting diode structure | |
TW200921941A (en) | Light emitting device of III-nitride based semiconductor and manufacturing method thereof | |
WO2017191724A1 (ja) | 深紫外発光素子および深紫外発光素子の製造方法 | |
WO2004001920A1 (ja) | GaN系半導体素子 | |
JP2008171941A (ja) | 発光素子 | |
US20130099198A1 (en) | Semiconductor light emitting element and method of manufacturing the same | |
JP2014132606A (ja) | 窒化物半導体素子の製造方法 | |
KR101203137B1 (ko) | GaN계 화합물 반도체 발광 소자 및 그 제조 방법 | |
KR101239852B1 (ko) | GaN계 화합물 반도체 발광 소자 | |
JP2017069282A (ja) | 半導体発光素子及びその製造方法 | |
KR100743471B1 (ko) | 3족 질화물 반도체 발광소자의 제조 방법 | |
JP2019067814A (ja) | 窒化物半導体発光素子、窒化物半導体発光素子の製造方法 | |
JP2010147242A (ja) | 半導体発光素子 | |
JP5777770B2 (ja) | 半導体発光素子及びウェーハ | |
KR101254520B1 (ko) | 반도체 발광 소자 | |
JP2009032761A (ja) | 発光装置の製造方法及び発光装置 | |
WO2007089077A1 (en) | Iii-nitride semiconductor light emitting device and method of manufacturing the same |